JP5414683B2 - 横編機の編糸把持装置 - Google Patents
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Description
本発明は、針床の側方に設けられ、編糸を把持する横編機の編糸把持装置に関する。
従来から、図7に簡略化して示すような横編機1には、少なくとも一対の針床2が歯口3を挟んで前後に対向するように設けられる。前後の針床2から歯口3には図示を省略している編針の先端側が進退し、セーターなどの製品を、最終形状に成形しながら筒状などの編地4として連続的に編成し、無縫製で製造することができる。このような編地4を連続して編成する際には、歯口3の上方を移動する給糸口5から編針に編糸6が供給される。編地4に対する編糸6の使用が終了すると、給糸口5は針床2の外側方に出る。編糸6は、編地4に編成されている最終ループから、給糸口5まで傾斜して延びる状態となる。
次の編成のためには、編成された編地4を針床2の編針から歯口3の下方に排出して、編針を空ける必要がある。編糸6が最終ループから給糸口5まで繋がっている状態で編地4を排出すると、次に編成する編地4の開始ループにも編糸6が繋がり、順次製造される編地4の間で編糸6も連続する。編糸6が連続していると、編成された編地4の排出が円滑に行われず、排出後に連続している編糸6を切離す作業も必要となる。
切断装置7は、編成された編地4から給糸口5まで延びる編糸6を切断するために設けられる。編糸6を切断すれば、編成された編地4の排出は円滑に行われ、排出後に編地4間の編糸6を切離す作業も不要となる。しかしながら、切断のみでは、給糸口5側に残る編糸6の先端が浮遊状態となってしまう。次の編地4の編成時に給糸口5が針床2上を移動しても、先端が浮遊状態の編糸6は給糸口5とともに移動してしまい、歯口3に進出する編針に供給して編地4の編成に使用することができなくなってしまう。
把持装置8は、歯口3で前後の針床2から編針が進退する領域の側方に設けられ、給糸口5まで延びる編糸6を切断装置7で切断しても、編糸6の端を保持しておくことができる(たとえば、特許文献1参照)。次の編地4を編成する際には、給糸口5が歯口3の上方を移動して、歯口3に進退する編針に編糸6を供給することができる。把持装置8による編糸6の保持は、上端に設けられて開閉可能な把持機構9a,9bによって行われる。下降時に閉じている状態の把持機構9aは、二点鎖線で示すように、編地4の最終ループから給糸口5まで傾斜して延びる編糸6を捕捉することができるように、開いている状態の把持機構9bとして上昇する。上昇後に下降を開始すると閉じている状態の把持機構9aとなり、下降後に、閉じている状態の把持機構9aと編地4との間の編糸6aが切断装置7で切断される。下降後の把持装置8では、閉じている状態の把持機構9aで、給糸口5から引出されて端糸となる編糸6bの先端を把持して、保持を続けることができる。
特公平4−74463号公報
特許文献1に開示されている把持装置8は、図7に示すように、閉じている状態の把持機構9aが編糸6を把持して下降するために、編地4との間の編糸6aは二点鎖線の状態から実線の状態まで引き延される。閉じている状態の把持機構9aから給糸口5までの編糸6bは、二点鎖線の状態から実線の状態まで長くなっても、給糸口5から編糸6が補充される。給糸口5から編糸6aへの編糸6の補充は行われないので、編糸6aの張力が高くなる。編糸6aの張力が過度に高くなると、編地4の最終ループの編目が詰むようになったり、次コースの編成時に糸切れしたりするおそれがある。編糸6の種類によっては、把持装置8で把持して下降する際に糸切れするおそれもある。
糸切れに至らなくて、編目が詰むだけでも、編地4として無縫製の製品を製造するような場合は、詰んだ編目が表面に現れるため、品質上の問題となる。なお、編地4が縫製で製品化するパーツであれば、詰んだ編目の部分は一般的に縫い代として使用され、製品の表面には出ない。
本発明の目的は、編糸を把持しても、編目が詰んだり、糸切れを起したりしない横編機の編糸把持装置を提供することである。
本発明は、横編機で編糸の給糸口が歯口の外側方に移動している際に針床で編成中の編地から給糸口に渡る編糸を、歯口よりも下方から上方への上昇時に開いて捕捉可能とし、上昇後の下降時に閉じて捕捉しながら把持する把持機構が上端に備えられ、把持機構の下方に昇降機構が設けられる横編機の編糸把持装置において、
上昇後に下降する把持機構を閉じる途中の状態でロックさせ、編糸を把持する前の捕捉の段階に留めるロック部材と、
ロック後に把持機構が下降を続けるとロック部材に作用し、ロックを解除して把持機構に編糸を把持させる解除機構とを、
含むことを特徴とする横編機の編糸把持装置である。
上昇後に下降する把持機構を閉じる途中の状態でロックさせ、編糸を把持する前の捕捉の段階に留めるロック部材と、
ロック後に把持機構が下降を続けるとロック部材に作用し、ロックを解除して把持機構に編糸を把持させる解除機構とを、
含むことを特徴とする横編機の編糸把持装置である。
また本発明で、前記ロック部材は、揺動変位可能に支持される支持部から二つのアームが延びて、一方のアームで前記ロックを行い、
前記解除機構は、前記昇降機構に設けられて、ロック部材の他方のアームに作用することを特徴とする。
前記解除機構は、前記昇降機構に設けられて、ロック部材の他方のアームに作用することを特徴とする。
また本発明で、前記把持機構は、基端側が共通の揺動軸まわりに揺動変位するように重ねられる三枚の板状のニップ爪を有し、
外側の二枚のニップ爪は連結されて同方向に揺動変位し、内側のニップ爪は外側の二枚のニップ爪とは逆方向に揺動変位して、外側のニップ爪の先端側と内側のニップ爪の先端側とが開閉し、
前記ロック部材は、前記支持部が内側のニップ爪で揺動変位可能に支持され、前記一方のアームが外側の二枚のニップ爪のうちの一枚に作用して、前記捕捉の段階に留めることを特徴とする。
外側の二枚のニップ爪は連結されて同方向に揺動変位し、内側のニップ爪は外側の二枚のニップ爪とは逆方向に揺動変位して、外側のニップ爪の先端側と内側のニップ爪の先端側とが開閉し、
前記ロック部材は、前記支持部が内側のニップ爪で揺動変位可能に支持され、前記一方のアームが外側の二枚のニップ爪のうちの一枚に作用して、前記捕捉の段階に留めることを特徴とする。
また本発明で、前記外側のニップ爪および前記内側のニップ爪には、リンク機構を形成して開閉させるためのロッドがそれぞれ連結され、
前記ロック部材の支持部は、内側のニップ爪へのロッドの連結部分で揺動変位可能に支持されることを特徴とする
前記ロック部材の支持部は、内側のニップ爪へのロッドの連結部分で揺動変位可能に支持されることを特徴とする
本発明によれば、横編機の編糸把持装置は、ロック部材と解除機構とを含む。ロック部材は、上昇後に下降する把持機構を閉じる途中の状態でロックさせ、編糸を把持する前の捕捉の段階に留めるので、下降中に給糸口から編糸を補充し、編糸の張力が過度に高くなるのを防ぎ、編目が詰んだり、糸切れを起したりしないようにすることができる。解除機構は、ロック後に把持機構が下降を続けるとロック部材に作用し、ロックを解除して把持機構に編糸を把持させるので、端糸となる編糸の先端を確実に保持しておくことができる。
また本発明によれば、揺動変位可能な支持部から二つのアームが延びるロック部材を用いる簡単な構成で、昇降機構による昇降の際に、ロックとその解除とを行わせることができる。
また本発明によれば、開閉するニップ爪の間で作用するロック部材を設けて、ニップ爪が閉じる途中でのロックを簡単に行わせることができる。
また本発明によれば、ニップ爪を開閉するリンク機構を利用してロック部材を組込むことができるので、部品点数の増加を最小限に抑えることができる。
10 横編機の編糸把持装置
10a 把持機構
10b 昇降機構
10c 捕捉空間
11,12,13 ニップ爪
13a 係止部
14 ニップ軸
15,16 小ロッド
17 ロッド軸
18 取付板
19 フック
22 操作板
23 引張りばね
26 揺動爪
28 ピニオン
30 ロックレバー
40 支持ブロック
10a 把持機構
10b 昇降機構
10c 捕捉空間
11,12,13 ニップ爪
13a 係止部
14 ニップ軸
15,16 小ロッド
17 ロッド軸
18 取付板
19 フック
22 操作板
23 引張りばね
26 揺動爪
28 ピニオン
30 ロックレバー
40 支持ブロック
図1は、本発明の実施の一形態として、横編機の編糸把持装置10の概略的な構成を示す。横編機の編糸把持装置10は、基本的には特許文献1に開示されている糸把持装置と同様な構成を備え、上端に把持機構10aを有し、把持機構10aの下方には昇降機構10bを有する。図は、横編機の編糸把持装置10の捕捉段階でのロック状態を横編機の外側方から見た正面構成10Aとして示し、その裏面構成10Bも部分的に示す。
把持機構10aは、三枚のニップ爪11,12,13を備え、外側の二枚のニップ爪11,13は連動し、内側のニップ爪12との間で先端の開閉を行う。三枚のニップ爪11,12,13は、共通のニップ軸14を中心として揺動変位して、先端側を開閉する。ニップ爪12とニップ爪11,13には、小ロッド15,16の上端がそれぞれ連結される。小ロッド15,16の下端は、ロッド軸17で連結される。ニップ爪11,13およびニップ爪12と、小ロッド15,16とは、ニップ軸14とロッド軸17との間隔の大小に応じて、先端間が開閉するようなリンク機構を形成している。
ニップ軸14は、取付板18の上端付近に固定される。取付板18は、大略的に、上下に延びる板状であり、中間には長孔18aが形成されている。取付板18の一側方には、ラック18bが形成されている。取付板18の他側方には、カム凹部18cが形成されている。取付板18の下端付近には、フック19がフック軸20まわりに揺動変位可能な状態で取付けられる。フック19は、大略的にL字状であり、長辺の先端がフック軸20で揺動変位可能に支持される。フック19の長辺は、側方から押しばね21で押圧され、短辺の先端側に突出するように付勢される。
ロッド軸17は、操作板22の上端付近に固定される。操作板22は、引張りばね23を介して、取付板18に連結される。引張りばね23は、操作板22の中間に形成される長孔22aと取付板18の長孔18aとで形成される空間に収容される。操作板22は、取付板18と重ねるようにして使用され、取付板18でカム凹部18cが形成されている側の側方に、切欠部22bが形成されている。カム凹部18cおよび切欠部22bは、揺動軸25まわりに揺動変位可能な揺動爪26を動作させるために設けられている。揺動爪26に取付けられるローラ27がカム凹部18cで案内され、揺動爪26の先端の爪部26aが切欠部22bに嵌合すると、操作板22がロックされる。取付板18と操作板22との間のロックは、フック19によっても行われる。
取付板18は、側方のラック18bがピニオン28に噛合している。取付板18およびピニオン28は、昇降機構10bの主要部分となる。ピニオン28の回転軸29をモータなどで回転駆動すると、取付板18を昇降変位させることができる。引張りばね23は、取付板18に対して操作板22を接近するように付勢するので、把持機構10aは、リンク機構を介して閉じる方向に付勢される。取付板18や操作板22の昇降変位は、支持ブロック40に対して摺動するように行われる。支持ブロック40は、横編機で針床の側方に取付けられる。支持ブロック40は、揺動爪26の揺動軸25と回転軸29の支持も行うので、昇降機構10bに主要部分として含まれる。支持ブロック40の下部には、当接部40aが設けられ、フック19の先端が当接すると、フック19による取付板18と操作板22との間のロック状態を解除する。
横編機の編糸把持装置10は、把持機構10aに、閉じる途中の状態でリンク機構をロックさせ、編糸を把持する前の捕捉の段階に留めるロックレバー30を含む。ロックレバー30は、大略的にL字状であり、短いアーム30aの先端がニップ爪13に設ける係止部13aに当接して係止する。ロックレバー30は、正面構成10Aでは反時計回り方向に、線ばね31で付勢される。短いアーム30aの先端と係止部13aの当接部分は、線ばね31による反時計回り方向の付勢で、係止がはずれないようにされている。この当接状態は、ロックレバー30の長いアーム30bの先端付近に図の上方に向う力が付加されると、ロックレバー30が時計回り方向に揺動変位して解除される。
ロックレバー30で短いアーム30aと長いアーム30bとの中間部分が支持部となり、小ロッド15の上端とニップ爪12とを連結する連結ピン32で揺動変位可能に支持される。小ロッド16の上端は、二枚のニップ爪11,13の間に挟まれる状態で、連結ピン33で相互に連結される。他のニップ爪11,12も、小ロッド15,16および連結ピン32,33、ロッド軸17でリンク機構を形成しているので、ニップ爪12とニップ爪13との間が短いアーム30aでロックされれば、リンク機構全体がロックされ、把持機構10aが完全に閉じないようにすることができる。このように、ロックレバー30はリンク機構をロックするロック部材として機能するけれども、配置する位置が変るような場合は、形状を変更して適合させることができる。
ロック状態のニップ爪11,13とニップ爪12との先端間には、捕捉空間10cが形成され、編糸を捕捉しても把持しない状態で引下げることができる。把持機構10aが編糸を把持しないので、引下げる途中でも、把持機構10aから編地までの区間に、給糸口から捕捉空間10cを通過させて編糸を補充することができる。把持機構10aと編地との間に過度の張力が掛らないので、把持機構10aが下降後に閉じて編糸を把持した後でも、編目が詰んだり、糸切れを起したりしないようにすることができる。
図2は、揺動爪26の爪部26aを操作板22の切欠部22bに嵌合させて、ニップ爪11,13とニップ爪12とを開いてロックさせている状態を示す。ピニオン28の回転で取付板18が上昇しても、操作板22の上昇は停止するので、正面構成10A、左側面構成10Cおよび平面構成10Dで示すように、把持機構10aは、ニップ爪11,13とニップ爪12との間が開く。取付板18の上昇を続けると、カム凹部18cも上昇し、ローラ27がカム凹部18cから外れて平坦な側方部に移り、爪部26aによる切欠部22bのロックは解除される。ただし、取付板18と操作板22との間は、フック19によってもロックされ、把持機構10aは開いている状態で上昇を続ける。上昇後、図1に示すように、フック19の先端が支持ブロック40の下部の当接部40aに当接すると、ロックを解除する。ただし、取付板18と操作板22との間がロック解除で接近しても、前述のように、ロックレバー30で把持機構10aが完全には閉じないように捕捉段階でロックすることができる。
図3は、図1のように編糸を捕捉させた後で取付板18を下降させ、ロックレバー30の長いアーム30bの先端付近を支持ブロック40の上部に設けられる当接部40bに当接させ、把持機構10aのロックを解除させる状態を示す。正面構成10Aおよび部分的な背面構成10Bで示すように、ロックレバー30の短いアーム30aの先端はニップ爪13の係止部13aに対する当接状態から外れるので、引張りばね23による付勢で把持機構10aは完全に閉じる。ニップ爪11,13とニップ爪12との間で、図1のロック状態では形成されている捕捉空間10cに捕捉されている編糸は、ニップ爪11,13とニップ爪12との間での把持で保持される。編成開始時に端糸が把持機構10aの把持で確実に保持されるので、次の編地を支障なく編成することができる。
図4および図5は、横編機の編糸把持装置10を構成する主要な部品の構成を示す。各部品で、正面構成にはA、左側面構成にはC、平面構成にはDを、部品の参照符号にそれぞれ付加して示す。
図4は、把持機構10aの部品と支持ブロック40とについて示す。ニップ爪11,12,13のうち、外側の二枚のうちの一方のニップ爪13には、係止部13aが形成される。ロックレバー30は、正面構成30Aでは大略的にL字形状となり、短いアーム30aと長いアーム30bとの中間が揺動変位の支持部30cとなる。長いアーム30bには、線ばね31の上側部分を収容する段部30dが形成されている。線ばね31は、ロックレバー30の段部30dに収容される上側部分の先端31aが長いアーム30bの先端側上部に突出し、ロックレバー30を反時計回り方向に付勢する。線ばね31の下側部分31bは、操作板22の上端付近で支持される。
ロックレバー30は、小ロッド15,16や、ニップ軸14、連結ピン32,33などで構成するニップ爪11,12,13を開閉するリンク機構の一部として組込むことができる。ロックレバー30の長いアーム30bは、支持ブロック40の上部の当接部40bに当接すると、ロックを解除する。したがって、支持ブロック40の当接部40bは、把持機構10aのロックを解除する解除機構として機能する。解除機構としての機能を果す部品を、支持ブロック40とは別に設けることもできる。支持ブロック40には、取付板18および操作板22を収容する案内溝40c、40dが表裏に形成され、横編機の編糸把持装置10を二組支持することができる。
図5は、昇降機構10bの部品として、取付板18、フック19、操作板22および揺動爪26について示す。取付板18には、長孔18a、ラック18bおよびカム凹部18cが設けられる。さらに取付板18には、ニップ軸14の取付孔18d、ロッド軸17の頭部の逃しとなる長孔18e、引張りばね23の上端支持ピンの取付孔18f、フック軸20の取付孔18gなども設けられる。フック19は、L字状の形状を有し、長辺と短辺との中間部19aが操作板22の下部に当接して取付板18と操作板22との間をロックする。フック19の長辺側の先端には、フック軸20の挿入孔19bが形成される。
操作板22には、長孔22aおよび切欠部22bが形成される。操作板22には、さらに、ロッド軸17の取付孔22c、引張りばね23の下端支持ピンの取付孔22dおよびフック19の中間部19aがロック状態で当接する当接部22eがそれぞれ形成される。操作板22の上端付近には、線ばね31の下側部分31bを支持するばね支持部22fも形成される。揺動爪26も大略的にL字状であり、先端の爪部26aが操作板22の切欠部22bに嵌合するとともに、揺動軸25が挿通する挿通孔26bが設けられる。また、挿通孔26b付近で、爪部26a側の位置には、ローラ27が取付けられている。
図6は、一台の横編機の一側方に、二組の横編機の編糸把持装置10を備える構成を、分解斜視の状態で示す。駆動装置50は、二本の回転軸29を回転駆動するモータを内蔵し、横編機のフレームで、針床の側面に対向するように支持される。二組の横編機の編糸把持装置10は、駆動装置50と針床の側面との間に配置される支持ブロック40の案内溝40c,40dに収容される。針床の側面に近い位置には、切断装置支持ブロック51が取付けられ、図7に簡略化して示す切断装置7と同様な機能の切断装置を収容する。切断装置の駆動力も、駆動装置50から取出されて伝達される。横編機の編糸把持装置10と切断装置支持ブロック51との間には、カバー板52,53が配置される。横編機としては前後方向となる支持ブロック40の側方には、板ばね54が取付けられる。板ばね54は、揺動爪26を外側方から押圧し、図2の状態で、爪部26aを操作板22の切欠部22b側に押しつけるように付勢する。把持機構10aで、ロックレバー30は、ニップ爪12に対して、ニップ爪13と同じ側に配置されるので、捕捉段階でのロックのための構成をコンパクトに収めることができる。
以上のような横編機の編糸把持装置10は、昇降機構10bによる上下動で、把持機構10aを開閉し、閉じる途中のロック状態で編糸を捕捉空間10c内に捕捉する段階に保つことができる。捕捉した編糸を下降させても、把持機構10aと編地との間には給糸口から捕捉空間10cを通して編糸が補充されるので、過度の張力が掛らず、編目の詰りや糸切れを避けることができる。図3のように、ロックレバー30の長いアーム30bの先端付近に上向きの力を付加すると、ロック状態を解除して、把持機構10aは閉じ、捕捉した編糸を把持することができる。
図3の状態では、フック19による取付板18と操作板22との間のロックも外れ、揺動爪26による操作板22と支持ブロック40との間のロックも外れている。ただし、ローラ27は、取付板18のカム凹部18cには嵌合しているので、爪部26aは切欠部22bの上方に進入している。ピニオン28を回転させて、取付板18を上昇させると、引張りばね23で引張られて操作板22も上昇するけれども、図2に示すように、爪部26aが切欠部22bに当接して、上昇しないようにロックされる。ピニオン28の回転駆動で取付板18の上昇を続けると、ロックされて停止している操作板22に取付けられているロッド軸17と、上昇する取付板18に取付けられているニップ軸14との間隔が開く。ニップ爪11,13およびニップ爪12と、小ロッド15,16とで形成するリンク機構は、ニップ爪11,13の先端とニップ爪12の先端との間を開くように作動する。下方では、フック19による取付板18と操作板22との間がロックされるようになる。フック19で取付板18と操作板22との間がロックされると、取付板18が上昇を続けても、ロックされている状態は継続し、把持機構10aは開いている状態を保つ。
取付板18が上昇すると、ローラ27よりもカム凹部18cの位置が高くなり、揺動爪26の爪部26aは操作板22の切欠部22bから外れ、操作板22の支持ブロック40に対するロックは解除される。支持ブロック40に対する操作板22のロックが解除されると、取付板18の上昇に連動して操作板22も上昇する。取付板18と操作板22との間隔は、フック19によるロックで維持され、把持機構10aは開いている状態を保つ。取付板18の上昇を続けて、図1に示すように、フック19の短辺側の先端が支持ブロック40の下部の当接部40aに当接すると、取付板18に対する操作板22のロックが外れ、引張りばね23による引張力で、操作板22は急上昇し、ニップ軸14とロッド軸17との間隔が小さくなるので、把持機構10aは閉じようとする。ただし、ロックレバー30によるロックで、把持機構10aは完全には閉じないで、把持空間10cを残す捕捉段階に留まる。この把持機構10aのロック状態は、取付板18を下降させて、図3に示すように、ロックレバー30の長いアーム30bの先端が支持ブロック40の上部の当接部40bに当接するまで継続する。長いアーム30bが当接部40bに当接すると、把持機構10aのロック状態は解除され、完全に閉じるようになる。
Claims (4)
- 横編機で編糸の給糸口が歯口の外側方に移動している際に針床で編成中の編地から給糸口に渡る編糸を、歯口よりも下方から上方への上昇時に開いて捕捉可能とし、上昇後の下降時に閉じて捕捉しながら把持する把持機構が上端に備えられ、把持機構の下方に昇降機構が設けられる横編機の編糸把持装置において、
上昇後に下降する把持機構を閉じる途中の状態でロックさせ、編糸を把持する前の捕捉の段階に留めるロック部材と、
ロック後に把持機構が下降を続けるとロック部材に作用し、ロックを解除して把持機構に編糸を把持させる解除機構とを、
含むことを特徴とする横編機の編糸把持装置。 - 前記ロック部材は、揺動変位可能に支持される支持部から二つのアームが延びて、一方のアームで前記ロックを行い、
前記解除機構は、前記昇降機構に設けられて、ロック部材の他方のアームに作用することを特徴とする請求項1記載の横編機の編糸把持装置。 - 前記把持機構は、基端側が共通の揺動軸まわりに揺動変位するように重ねられる三枚の板状のニップ爪を有し、
外側の二枚のニップ爪は連結されて同方向に揺動変位し、内側のニップ爪は外側の二枚のニップ爪とは逆方向に揺動変位して、外側のニップ爪の先端側と内側のニップ爪の先端側とが開閉し、
前記ロック部材は、前記支持部が内側のニップ爪で揺動変位可能に支持され、前記一方のアームが外側の二枚のニップ爪のうちの一枚に作用して、前記捕捉の段階に留めることを特徴とする請求項2記載の横編機の編糸把持装置。 - 前記外側のニップ爪および前記内側のニップ爪には、リンク機構を形成して開閉させるためのロッドがそれぞれ連結され、
前記ロック部材の支持部は、内側のニップ爪へのロッドの連結部分で揺動変位可能に支持されることを特徴とする請求項3記載の横編機の編糸把持装置。
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