JP5413201B2 - フッ素化気体化合物の製造方法及び装置 - Google Patents

フッ素化気体化合物の製造方法及び装置 Download PDF

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Description

フッ素化された気体状化合物、例えば、NF3、IF5、IF7、ClF3、WF6等は、CVD装置、PVD装置等の半導体製造装置の内部洗浄剤として使用されている。これら気体状化合物を効率的に生産するための方法が、種々検討されている。なお、前記NF3、IF5、IF7、ClF3、WF6は、本発明ではフッ素化反応が完全に進行したものである例として挙げられる。
例えば、本出願人は、液状のアンモニウム錯体化合物と気体状のClF3等のインターハロゲン化物を反応させて、式NFx3-x(Lは、F以外のハロゲン、1≦x≦3)で表される気体状のハロゲン化窒素を合成する方法を提案している(特許文献1参照)。該ハロゲン化窒素は、後工程でさらにフッ素化されて、NF3へと変換される。気体状のフッ素化された化合物を効率的に製造するためには、連続的な生産工程でなされることが好ましい。ここで、「連続的」とは、技術手段の作動中に、原料を切れ目なく導入して、反応を起こし機能性気体を生じせしめることを意味している。フッ素化された化合物は、多くの場合、原料気体と気体ではない原料とを反応させて製造される。例えば、特許文献1では、原料液体Lと原料気体とを反応させている。
このような条件で、連続的な生産を効率良く行うためには、原料液体Lと原料気体とが反応する反応領域に原料液体Lが継続的に供給される必要がある。原料液体Lを反応領域に継続的に供給される方法として、気泡塔の原理を応用し、槽内で液体酸性弗化アンモニウムを循環させる方法を開示している(例えば、特許文献2参照)。特許文献2では、液体酸性弗化アンモニウムを気体フッ素と反応させて、NF3を生じせしめている。液体酸性弗化アンモニウムを循環、すなわち作動させるために、系内の反応に関与しないHFを蒸気ジェットとして槽内に導入している。
反応により発生した気体の一部を反応領域に戻して反応物質の循環の流動源として使用する従来技術として、保持可能な生物学的触媒を用い、廃水の成分を容易に分離可能である固形形態に変換することによる、廃水の生物学的処理のためのプロセスであって:
(a)処理されるべき廃水を、廃水の流入のための1つ以上の入口/ノズル、精製された水の除去のための1つ以上の出口/ノズル、1つ以上のドラフトチューブ、該ドラフトチューブの内側の、泡を上昇させ得るガス/空気のインプットのための1つ以上の入口/ノズル、および微生物膜が付着した粒子のベッドを有する反応ベッセル中を通過させる工程;
(b)該処理されるべき廃水を、該微生物を含む粒子のベッドと接触させ、該廃水のいくつかの成分を固形産物に変換する工程;
(c)該ドラフトチューブを通る液体の上向き流れを形成するために、ガスノズルを通じて該ドラフトチューブ中にガス/空気を導入する工程;
(d)浮力の作用により該固形産物から該粒子のベッドを分離し;該ベッセルから、処理水を、所望であれば連続的に除去する工程;および
(e)該反応ベッセルの底から、該粒子の固形産物を、所望であれば連続的に除去する工程、を包含する、プロセスが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
反応により発生した気体の一部を反応領域に戻して反応物質の循環の流動源として使用する他の従来技術として、反応槽の途中の壁から開口部を設けて上方へ隔壁が配置され、その隔壁の内側を反応部、外側を沈殿部とし、かつ、前記反応部内に立設されたエアリフト壁の下部から空気を送込んで担体を上方へ流動させながら担体表面の微生物により前記反応槽内に供給される廃水を処理する廃水処理装置であって、前記エアリフト壁の上部に可動壁を設け、この可動壁の上端位置を調整して乱流を抑制し、前記担体表面での生物膜の形成を促すようにした廃水処理装置が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
WO2007/04409号パンフレット 特開2003−238122号公報 特表2004−526561号公報 特開02−135195号公報
特許文献2に記載の三フッ化窒素の製造方法においては、反応器外壁にコイルクーラー等を設置することによって、HF蒸発熱分にほぼ相当する反応熱がHF回収装置によって冷却される。引用文献2の製造方法においてはまた、液体を導入される槽すなわち反応器20は、本発明にように線状でなく壷状であるから、生産規模を大きくしようとすると、反応器20の容量を大きくしなければならない。容量の大きな反応器20は、そこに導入された液体を所定温度に均一に保持することが困難であり、設備費や製造コストの増大をもたらす。例えば、酸化フッ化アンモニュウム中でHFを気化するためには、反応系を100℃以上に維持する必要があり、反応器の容量を大きくすることの上述した問題が顕著になる。
特許文献3に記載されたプロセスをフッ素化気体化合物の製造方法に使用する反応容器1も、本発明にように線状でなく壷状である。従って、生産規模を大きくしようとすると、反応容器1の容量を大きくしなければならず、特許文献2と同じ問題がある。
特許文献4に記載されたプロセスをフッ素化気体化合物の製造方法に応用する場合にも、特許文献4の反応槽22が本発明にように線状でなく壷状であるから、生産規模を大きくしようとすると、反応槽22の容量を大きくしなければならず、特許文献2と同じ問題がある。
(発明の目的)
本発明のフッ素化気体化合物の製造方法及び装置は、従来の三フッ化窒素の製造方法及び反応により発生した気体の一部を反応領域に戻して反応物質の循環の流動源として使用する方法の上述した問題点に鑑みてなされたものであって、装置が簡易で故障のおそれが少なく、化学反応も効率的になされるフッ素化気体化合物の製造方法及び装置を提供することを目的とする。
第1発明は、
原料液体と原料気体とを反応させてフッ素化された気体化合物を製造するフッ素化気体化合物の製造方法において、
前記原料液体を含む混合液体を原料気体と反応させる反応領域と、前記混合液体のみが流動する流動領域と、反応後の前記混合液体を前記反応領域の上部から前記流動領域の上部へ移動させる上部移動領域と、前記混合液体を前記流動領域の下部から前記反応領域の下部へ移動させる下部移動領域とからなる循環系を形成し、
(A)前記反応領域の下部に前記原料気体と、(B)前記反応領域における反応生成物である第1フッ素化気体化合物及び該第1フッ素化気体化合物をさらにフッ素化させて得られる第2フッ素気体化合物から選ばれる少なくとも一種のフッ素化気体化合物とを導入することによって前記混合液体を循環させることを特徴とするフッ素化気体化合物の製造方法である。
原料気体を原料液体Lに導入すると、原料気体と原料液体Lとの反応が始まる。この反応過程で液体と気体とが共存することによるみかけ比重の低下があまり生じないことがあり、結果、循環系を循環させるための駆動力が小さいものとなる。
前記反応領域の下部に前記原料気体だけでなく、前記反応領域における反応生成物である第1フッ素化気体化合物及び該第1フッ素化気体化合物をさらにフッ素化させて得られる第2フッ素化気体化合物から選ばれる少なくとも一種のフッ素化気体化合物を導入することによって、液体と気体とが共存することによるみかけ比重の低下の抑制を確実に行うことができるようになる。
また、反応生成物のフッ素化気体化合物は、さらにフッ素化される余地のある場合、すなわち、反応性があるので安定性が低い場合がある。この場合、反応生成物のフッ素化気体化合物を反応領域の下方の領域に戻そうとする過程において、導入管などの装置材料を劣化させることがある。従って、装置を安定的に操業させるため、原料気体と同時に導入する気体化合物は、その反応性を低下させるために、前記反応領域における反応生成物であるフッ素化気体化合物をさらにフッ素化させて得られる気体化合物とすることが好ましい。
第1発明の実施態様は、以下のとおりである。
前記流動領域、又は前記反応領域より下方の領域において、前記混合液体の液温調整することを特徴とする。このように構成することによって、有効に前記混合液体の液温調整を行って、効率的にフッ素化気体化合物を製造することができる。
さらに、原料気体及び気体化合物が導入される反応領域の下方の領域を、液温調整する領域とすると、気体と液体の流れが同一方向となり、液の循環がより効率化するので好ましい。
前記原料気体が、インターハロゲン化物であることが好ましい。このように構成することによって、例えば錯体化合物である原料液体Lとインターハロゲン化物を組み合わせると、原料のインターハロゲン化物(ClF3)を原料液体Lに注入したときに、インターハロゲン化物気体が、原料液体Lへの溶解度に応じて原料液体Lに溶け込む。これにより、原料気体と原料液体Lとの反応に加えて、液体に転じた原料気体と原料液体Lとが反応が生じるので、反応が効率的に進行する。原料気体が原料液体Lに溶け込むと、気体と液体との共存によるみかけ比重の低下があまり生じず、結果、循環系を循環させるための駆動力が小さいものとなる。本発明では、前記反応領域の下部にさらに反応生成物のフッ素化気体化合物を導入することにより、循環系の循環を容易にせしめることができるようになる。
第2発明は、
原料液体と原料気体とを反応させてフッ素化された気体化合物を製造するフッ素化気体化合物の製造装置において、
前記原料液体を含む混合液体を原料気体と反応させる反応領域と、前記混合液体のみが流動する流動領域と、反応後の前記混合液体を前記反応領域の上部から前記流動領域の上部へ移動させる上部移動領域と、前記混合液体を前記流動領域の下部から前記反応領域の下部へ移動させる下部移動領域とからなる循環系を形成し、
前記反応領域の下部に前記原料気体及び反応生成物の第1フッ素化気体化合物及び該第1フッ素化気体化合物をさらにフッ素化させて得られる第2フッ素化気体化合物から選ばれる少なくとも一種のフッ素気体化合物を導入する気体導入部を設けたことを特徴とするフッ素化気体化合物の製造装置である。
第2発明の実施態様は、以下のとおりである。
前記流動領域、又は前記反応領域より下方の領域において、前記混合液体の液温調整する液温調整装置を設けたことを特徴とする。このように構成することにより、有効に前記混合液体の液温調整を行って、効率的にフッ素化気体化合物を製造することができる。
本発明のフッ素化気体化合物の製造方法及び装置によれば、装置が簡易で故障のおそれが少なく、化学反応も効率的になされるフッ素化気体化合物の製造方法及び装置を構成することができる。
(第1実施形態)
以下に、本発明の第1実施形態のフッ素化気体化合物の製造装置を図に基づいて説明する。図1は、第1実施形態のフッ素化気体化合物製造装置10の側面図である。図2は、フッ素化気体化合物製造装置10の平面図である。図3は、戻り冷却部の水平断面図である。図4は、図1の原料ガス供給口の拡大部分断面図である。図5は、原料反応ガス供給ノズルの縦断面図である。
(装置の構成)
フッ素化気体化合物製造装置10は、図1に示すように、垂直な円筒状の反応部12、反応部12の上方部を底部14に連結され液体と気体を分離する分離槽16、分離槽16の底部14に連結され下方へ延びた戻り冷却部20を有する。NH4F・nHF等の液体は、反応部12、分離槽16及び供給冷却部20を順次連続的に循環する。
反応部12の上方で底部14を連結され液体と気体を分離する分離槽16は、中空円柱状であって、内面はポリテトラフルオロエチレン薄膜によって被われている。
水平断面が円形の分離槽16は、底部14に反応部12及び戻り冷却部20を連結されている。分離槽16は、側面の下方域に、反応液を取り出しあるいは供給するための反応液量調整口30が設けられる。また、分離槽16内を減圧するために、口32に真空ポンプ(図示せず)を設置してもよい。分離槽16の上面には、図2に示すように、中心に液面計導入口32が配置され(液面計は図示せず)、中間部の同一円周上に、温度計導入口34(温度計は図示せず)と四つのガス出口36が設けられている。
戻り冷却部20は、図1に示すように、側面の下方域にフロン系冷媒等を供給する冷媒供給口40及び側面の上方域にフロン系冷媒等を取り出す冷媒取り出し口42が設けられている。戻り冷却部20は、図3の水平断面に示すように、中空円柱状の冷却ハウジング44の内部に、反応液が下降する複数の反応液路46が互いに平行に配置されている。冷却ハウジング44と反応液路46の間を冷媒が上昇する。
戻り冷却部20は、下端域が直角に曲がって水平になり、さらに直角に曲がって上向きになり、反応部12の下端域に連通している。戻り冷却部20の下端域が直角に曲がって水平になる部分に、反応液の温度を測定するための温度計50が水平に配置されている。戻り冷却部20の下端域が直角に曲がって垂直に上がる部分には、反応液量調整口30から取り出され、バージンの原料液体Lと同程度になるように調整された反応液を戻り冷却部20に補充供給するための反応液補充口54が垂直上向きに設けられている。尚、バージンの原料液体Lは、戻り冷却部20から導入してもよい。
反応部12近傍の戻り冷却部20には、原料反応ガスであるClF3、反応領域における反応生成物である生成反応ガスNF2Cl及びNFCl2、これらの反応生成ガスをさらにフッ素化させたNF3を供給するための原料ガス供給口60が設けられている。ClF3は新しく供給される原料反応ガスであって、NF2Cl及びNFCl2は分離槽16の上面のガス出口36から取り出されたもの、NF3はガス出口36から取り出された生成反応ガスNF2Cl及びNFCl2をさらにフッ素化反応させて得られたものである。NF2Cl及びNFCl2をフッ素化するフッ素化剤の例としては、例えば、F2やClF3などのフッ素系ガス、もしくはCoF3などの金属フッ化物、更にはK3NiF7などの複合金属フッ化物などがある。また、NF2Cl及びNFCl2をフッ素化する以外にNF2Cl及びNFCl2の熱分解によってNF3を生成させても良い。
戻り冷却部20に原料反応ガスであるClF3、NF2Cl、NFCl2、NF3を供給するための原料反応ガス供給ノズル62は、図4及び5に示すように、中空で先端が閉じ、先端近傍に斜め下向きの複数のノズル孔66を設けている。原料反応ガス供給ノズル62は、ノズル孔66が戻り冷却部20の管路の略中心領域にあるように配置される。
(装置の作動)
上述したフッ素化気体化合物製造装置10の作動は、以下のとおりである。戻り冷却部20において、反応液量調整口30から取り出され、バージンの原料液体Lと同程度になるように調整された反応液、バージンの原料液体L(例えば、NH4F・nHF)、及び戻り冷却部20で冷却された原料液体Lのいずれかを一種以上を有する液体に、供給口60から原料液体(原料反応ガス)ClF3と、生成反応ガスNF2Cl、NFCl2、NF3等とが混入される。その結果、反応部(反応領域)の液体の見かけ上の比重が小さく軽量になり、反応をしながら反応部12(反応領域)を上昇して、分離槽16に入る。
原料体のその他の例として、(NH43AlF6・nHF等が挙げられる。また、原料体のその他の例としてClF、BrF、BrF3、ClF5、BrF5、IF5、IF7等が挙げられる。
分離槽16における反応液量すなわち反応液の水位は、液面計32の測定値を参照して、分離槽16の反応液量調整口30の調整バルブ(図示せず)と戻り冷却部20の反応液補充口54の調整バルブ(図示せず)の操作によって調整される。
分離槽16では、生成反応ガスNF2Cl及びNFCl2が四つのガス出口36から取り出され、一部は目的物として次の工程に送られ、他の部分は原料ガス供給口60に供給される。
フッ素化気体化合物の生成に直接影響を与える反応部12内の温度は、例えば、20±5℃になるように、分離槽16の温度計34及び戻り冷却部20の温度計50の測定値を参照して、冷媒供給口40の調整バルブ(図示せず)を操作して冷媒の供給量を制御することによって行う。
(第2実施形態)
図6は、第2実施態様のフッ素化気体化合物製造装置10の側面図である。第2実施態様のフッ素化気体化合物製造装置110と第1実施態様のフッ素化気体化合物製造装置10の差異は、冷却部124が原料気体及び気体化合物が導入される反応領域の下部のさらに下方の領域に設けられている点である。冷却部124は、図3に示すような水平断面をもつように構成してもよい。冷却部124によって液温調整がなされるから、図6の装置110では、図1中の戻り冷却部20に相当する戻り部122では、冷却構造を設けなくてもよい。
実施例1
図1に示すフッ素化気体化合物装置10の構造を有する反応装置を用意した。反応液補充口54から原料液体L(NH4F・2.0HF)を導入し、分離層16の中間程度の高さまで原料液体Lを反応装置に導入した。導入された原料液体量は、約35Lである。反応中に原料液体Lの減少分は、反応液補充口54から適宜補充を行った。
原料供給口60から、原料気体ClF3ガスを流量4SLMで導入し、反応を開始させ、反応で得られた反応生成ガスNF2Cl、NFCl2をガス出口36から取り出し、その一部を図示しない配管(SUS304製)を通じて、原料供給口60に戻される。原料供給口60から導入される反応生成ガスの流量は40から60SLMとした。
尚、反応中は、戻り冷却部を冷却することで、分離層16部の液体の温度19℃〜25℃に調整された。
原料気体と反応生成ガスとを原料供給口60から導入し始めてから、240時間反応装置を作動させたが問題が発生することはなかった。
実施例2
図1に示すフッ素化気体化合物装置10の構造を有する反応装置を用意した。反応液補充口54から原料液体L(NH4F・2.0HF)を導入し、分離層16の中間程度の高さまで原料液体Lを反応装置に導入した。導入された原料液体量は、35Lである。反応中に原料液体Lの減少分は、反応液補充口54から適宜補充を行った。
原料供給口60から、原料気体ClF3ガスを流量0.4SLMで導入し、反応を開始させ、反応で得られた反応生成ガスNF2Cl、NFCl2をガス出口36から取り出し、その全量を以下の反応を経て「さらにフッ素化させて得られる気体化合物NF3」とし、得られた当該気体化合物の一部を図示しない配管(SUS304製)を通じて、原料供給口60に戻される。原料供給口60から導入される反応生成ガスの流量は40〜60SLMとした。この中には未反応のClF3が5から6SLM含まれる。原料気体ClF3ガスも含め、このうち実際に反応するのは約4SLMとなる。
なお、反応中は、戻り冷却部を冷却することで、分離層16部の液体の温度19℃〜25℃に調整された。
原料気体と反応生成ガスとを原料供給口60から導入し始めてから、240時間反応装置を作動させたが問題が発生することはなかった。さらに、反応中にガス出口36の後段のガス組成を分析した。その結果を表1に示す。比較例1と比べてガス中のN2の比率が少なかった。
Figure 0005413201
比較例1
図1に示すフッ素化気体化合物装置10の構造を有する反応装置を用意した。反応液補充口54から原料液体L(NH4F・2.0HF)を導入し、分離層16の中間程度の高さまで原料液体Lを反応装置に導入した。導入された原料液体量は、35Lである。反応中に原料液体Lの減少分は、反応液補充口54から適宜補充を行った。
原料供給口60から、原料気体ClF3ガスを流量4SLMで導入し、反応を開始させ、反応で得られた反応生成ガスNF2Cl、NFCl2をガス出口36から取り出し、取り出した一部を図示しない配管(SUS304製)を通じて、原料供給口60に戻される。原料供給口60から導入される反応生成ガスの流量は40〜60SLMとした。
尚、反応中は、戻り冷却部を冷却することで、分離層16部の液体の温度19℃〜25℃に調整された。
一方、反応で得られ、ガス出口36から取り出した反応生成ガスNF2Cl、NFCl2のうち、原料供給口60に戻されなかった残りのガスを別の反応器でF2と反応させ、NF3とした。この反応は、収率がほぼ100%となることがわかっている。反応器後段のガス組成を分析した。その結果を表2に示す。
実施例1と比較して明らかにガス出口36の後段のガス組成中に占めるN2の割合が多かった。NF2Cl、NFCl2とF2からNF3を合成する反応の収率はほぼ100%であるため、実施例2と比べ劣る結果となった。
Figure 0005413201
図1は、第1実施形態のフッ素化気体化合物製造装置10の側面図である。 図2は、第1実施形態のフッ素化気体化合物製造装置10の平面図である。 図3は、戻り冷却部20又は冷却部21の水平断面図である。 図4は、図1又は図6の原料ガス供給口の拡大部分断面図である。 図5は、原料反応ガス供給ノズルの縦断面図である。 図6は、第2実施形態のフッ素化気体化合物製造装置110の側面図である。
符号の説明
L 原料液体
10 フッ素化気体化合物製造装置
12 反応部
14 底部
16 分離槽
20 戻り冷却部
30 反応液量調整口
32 液面計導入口
34 温度計導入口
36 ガス出口
40 冷媒供給口
42 冷媒取り出し口
44 冷却ハウジング
46 反応液路
50 温度計
54 反応液補充口
60 原料ガス供給口
62 原料反応ガス供給ノズル
66 複数のノズル孔
110 フッ素化気体化合物製造装置
122 戻り部
124 冷却部

Claims (7)

  1. 原料液体と原料気体とを反応させてフッ素化された気体化合物を製造するフッ素化気体化合物の製造方法において、
    前記原料液体を含む混合液体を原料気体と反応させる反応領域と、前記混合液体のみが流動する流動領域と、反応後の前記混合液体を前記反応領域の上部から前記流動領域の上部へ移動させる上部移動領域と、前記混合液体を前記流動領域の下部から前記反応領域の下部へ移動させる下部移動領域とからなる循環系を形成し、
    (A)前記反応領域の下部に前記原料気体と、(B)前記反応領域における反応生成物である第1フッ素化気体化合物及び該第1フッ素化気体化合物をさらにフッ素化させて得られる第2フッ素化合物から選ばれる少なくとも一種のフッ素化気体化合物を導入することによって前記混合液体を循環させることを特徴とするフッ素化気体化合物の製造方法。
  2. 前記流動領域、又は前記反応領域より下方の領域において、前記混合液体の液温調整することを特徴とする請求項1に記載のフッ素化気体化合物の製造方法。
  3. 前記原料気体が、ClF 3 、ClF、BrF、BrF 3 、ClF 5 、BrF 5 、IF 5 、IF 7 から選ばれた化合物であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフッ素化気体化合物の製造方法。
  4. 前記原料液体が、錯体化合物であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のフッ素化気体化合物の製造方法。
  5. 前記第2フッ素化合物が、フッ素化反応が完全に進行したものであることを特徴とする請求項1乃至ないし4のいずれかに記載のフッ素化気体化合物の製造方法。
  6. 原料液体と原料気体とを反応させてフッ素化された気体化合物を製造するフッ素化気体化合物の製造装置において、
    前記原料液体を含む混合液体を原料気体と反応させる反応領域と、前記混合液体のみが流動する流動領域と、反応後の前記混合液体を前記反応領域の上部から前記流動領域の上部へ移動させる上部移動領域と、前記混合液体を前記流動領域の下部から前記反応領域の下部へ移動させる下部移動領域とからなる循環反応部を形成し、
    前記反応領域の下部に前記原料気体及び反応生成物の第1フッ素化気体化合物及び該第1フッ素化気体化合物をさらにフッ素化させて得られる第2フッ素化気体化合物から選ばれる少なくとも一種のフッ素気体化合物を導入する気体導入部を設けたことを特徴とするフッ素化気体化合物の製造装置。
  7. 前記流動領域、又は前記反応領域より下方の領域において、前記混合液体の液温調整する液温調整装置を設けたことを特徴とする請求項6に記載のフッ素化気体化合物の製造装置。
JP2009548014A 2007-12-27 2008-12-19 フッ素化気体化合物の製造方法及び装置 Expired - Fee Related JP5413201B2 (ja)

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