JP5408889B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、マイクログリッド(小規模配電網)等に用いられる電力変換装置に関する。
近年、ガスエンジン発電機や燃料電池等の分散型電源を利用した電力供給システムに関心が高まっている。例えば、特定エリアにおいて、上記の分散型電源と呼ばれる発電装置を用い、この発電装置から複数の負荷へ電力供給を行うマイクログリッドと呼ばれるシステムが提案されている。このようなマイクログリッドは、その内部の電力系統に、上記の発電装置に加え、その発電装置の発電電力の変動や負荷変動を補償するために二次電池等を備えた電力貯蔵装置が接続されて構成されることが多い。また、マイクログリッドについては、商用電力系統とは独立して運用される形態と、商用電力系統と連系して運用される形態とが考えられている。このような分散型電源を利用したシステムでは、安定した電力供給を実現することが重要である。
例えば、特許文献1、2、3には、商用電力系統と連系し、発電装置及び電力貯蔵装置を備えた構成が開示されている。
さらに、特許文献2には、負荷の有効電力等を検出して電力貯蔵装置の充放電を制御することにより、自立運転移行時の内部の電力系統の電力振動及び電力変動を抑制する技術が開示されている。
また、特許文献3には、自家発電設備において、発電機出力、負荷電力等を検出し、負荷の電力需要に応じて、発電機出力及び二次電池からの出力を制御する技術が開示されている。
また、特許文献4には、電力系統に接続された負荷が発生する無効電力を電圧型自励式インバータにより補償する無効電力補償装置において、負荷電流を検出し、負荷電流の三相不平衡成分に起因して発生する電力系統の電圧変動を抑制する技術が開示されている。
また、特許文献5には、複数のフィルタを組み合わせ、それらをスイッチにより選択的に機能させる構成のアクティブフィルタが記載され、負荷電流を検出し、負荷電流の高調波電流や三相不平衡成分等を補償する技術が開示されている。
ところで、上記のマイクログリッドに用いられる電力貯蔵装置には、二次電池等の電力貯蔵部と、この電力貯蔵部の電力を電力系統に対し充放電させる電流型インバータを用いた電力変換装置とを備えているが、一般的な電力変換装置では、電流型インバータを電力系統の状態にかかわらず一定の指令値に応じた出力を出すように制御されているため、負荷電流の高調波成分や不平衡分を負担せず、発電装置の負担が大きくなるという問題がある。
特許文献1には、上記のような問題を解消するための技術は開示されていない。
特許文献2、3の技術を用いれば、上記の問題をある程度解消できるものと考えられるが、負荷の有効電力等を検出する必要があり、そのための検出手段が必要である。
また、特許文献4、5の技術を用いれば、上記の問題をある程度解消できるものと考えられるが、特許文献4、5の場合には、特定の問題を解消するための専用の装置が開示されており、別途、その装置を設ける必要がある。また、その装置においても負荷電流を検出するための手段が必要である。
そこで、このような課題を解決するたに特許文献6に記載された電力変換装置が提案されている。この電力変換装置によれば、負荷電流等の検出手段を別途設けることなく、負荷電流の高調波成分や不平衡分を負担することができる。
特開2004−064810号公報 特開2004−147445号公報 特開2001−112176号公報 特開平7−67255号公報 特開平8−65892号公報 特開2007−244068
しかし、上記の電力変換装置では、原動機の特性(一次遅れ)が仮想発電装置モデル部の挙動を複雑にしていて、仮想発電装置モデル部の応答速度が必ずしも速くないという課題を有していた。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、仮想発電装置モデル部の応答速度が速い電力変換装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の電力変換装置は、二次電池の直流電力を交流電力に変換し、交流電路に接続される出力線へ出力し、かつ、前記交流電路から前記出力線を介して入力される交流電力を直流電力に変換し、前記二次電池に貯蔵することが可能な電力変換部と、前記電力変換部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、架空の発電装置である仮想発電装置が前記電力変換部及び前記二次電池に代えて予め設けられており、かつ前記電力変換部の出力線が前記仮想発電装置の出力線であると想定した場合において、前記電力変換部の出力線の電圧に基づいて前記仮想発電装置が出力するべき電流値を算出し、算出した電流値を電流指令値に定める仮想発電装置モデル部と、前記電流指令値に対応する電流を前記出力線へ出力するように電流フィードバック制御によって前記電力変換部を制御する電力変換制御部とを有しており、前記仮想発電装置モデル部は、前記仮想発電装置が、発電機と、前記発電機の界磁電圧を制御するAVRと、前記発電機を駆動する原動機と、前記原動機への燃料供給量を制御するガバナとを備えて構成されていると想定した場合において、前記発電機、AVR、原動機及びガバナのそれぞれの入出力関係を規定する発電機モデル、AVRモデル、原動機モデル及びガバナモデルを有し、前記AVRモデルは、前記電力変換部の出力線の電圧と、外部から与えられる無効電力指令値及び前記出力線の電圧指令値とに基づいて前記発電機の界磁電圧を算出するように構成され、前記ガバナモデルは、前記原動機モデルにて算出される前記発電機の角速度と、外部から与えられる有効電力指令値及び前記発電機の角速度指令値のうちの少なくとも前記有効電力指令値とに基づいて前記原動機への燃料供給量を算出するように構成され、前記原動機モデルは、前記ガバナモデルにて算出される前記燃料供給量と、前記発電機モデルにて算出される前記発電機の電気トルクとに基づいて前記発電機の角速度及び位相角を算出するように構成され、前記発電機モデルは、前記電力変換部の出力線の電圧と、前記AVRモデルにて算出される前記発電機の界磁電圧と、前記原動機モデルにて算出される前記発電機の角速度及び位相角とに基づいて、前記原動機の機械的負荷である前記発電機の電気トルクと前記発電機が出力する直軸電流値及び横軸電流値とを算出し、算出した直軸電流値及び横軸電流値を前記電流指令値に定めるように構成され、かつ、前記原動機モデルは、前記ガバナモデルにて算出される前記燃料供給量を前記原動機の応答特性を考慮せずに該原動機の機械的トルクに変換して用いて前記発電機の角速度及び位相角を算出するように構成されている。
ここで、仮想発電装置モデル部で算出される仮想発電装置が出力するべき電流値(電流指令値)が、負の電流値の場合には、仮想発電装置が電動機としての動作エリアにあり、入力される電力は二次電池に充電される。
この構成によれば、交流電路に接続された出力線の電圧、言い換えれば交流電路の電圧に基づいて仮想発電装置が出力すべき電流値を算出して電流指令値とし、その電流指令値に対応する電流を出力するように電力変換部を制御しているため、電力変換部から出力される電流が通常の発電装置が出力する電流と同じように制御される。したがって、交流電路に負荷及び発電装置が接続されており、負荷電流に高調波成分が含まれていたり、不平衡状態が生じても、その結果、電力変換装置は、発電装置と同じように高調波電流や不平衡電流を出力するため、発電装置とともに高調波成分や不平衡分を負担することができ、発電装置の負担を軽減することができる。また、この場合、電力変換部の出力線の電圧及び電流の検出手段は必要であるが、このような検出手段は電力変換装置の内部部品として設けられるもので、交流電路に接続されている負荷の電流や電力の検出手段のように別途設ける必要はない。さらに、電力変換装置の出力を、発電機及び原動機とそれらを制御するAVR及びガバナとを有する発電装置の出力と同様に制御することができる。さらにまた、本発明の電力変換装置の電力変換部の出力線が接続される交流電路が、遮断器を介して大規模電力系統の電路に接続されている場合において、遮断器が閉じられて、交流電路が大規模電力系統の電路に接続されている状態(連系接続状態)であっても、遮断器が開かれて、交流電路が大規模電力系統の電路と遮断されている状態(連系遮断状態)であっても、本発明の電力変換装置では、電力変換部から出力される電流が通常の発電装置が出力する電流と同じように制御されるため、通常の発電装置と協調して自系統(交流電路)の電力品質の安定化を図ることが可能である。また、連系接続状態から連系遮断状態へ移行する場合でも、過渡的に通常の発電装置と協調して自系統の電力品質の安定化を図ることが可能である。また、原動機モデルが、ガバナモデルにて算出される燃料供給量を原動機の応答特性を考慮せずに該原動機の機械的トルクに変換して用いて発電機の角速度及び位相角を算出するように構成されているので、仮想発電装置モデル部の応答速度が速くなりかつそのモデル次数が下がって調整が容易となる。
前記仮想発電装置モデル部は、前記交流電路の負荷の力率が所定値より低い場合に、前記発電機モデルに前記交流電路の負荷と並列に該負荷のリアクタンス成分を打ち消すようなリアクタンスを有する仮想負荷が接続されたように振舞うよう構成されていてもよい。この構成によれば、発電機モデルにおける電機子反作用による不具合の発生を防止することができる。
前記仮想発電装置モデル部は起動動作と該起動動作が完了した後の通常動作とを有するように構成され、前記AVRモデルは、前記電力変換部の起動動作においては前記出力線の電圧及び前記出力線の電圧指令値の少なくともいずれかの代わりに所定の電圧を用いて前記発電機の界磁電圧を算出し、前記電力変換部の通常動作においては前記電力変換部の出力線の電圧及び前記出力線の電圧指令値に基づいて前記発電機の界磁電圧を算出するように構成されていてもよい。この構成によれば、所定の電圧を適宜選択することにより、仮想発電装置モデル部の起動動作時に電力変換部から過大な電流が出力されるのを防止することができる。
前記所定の電圧が前記電力変換部の出力線の電圧に基づいて算出される前記発電機の端子電圧であってもよい。この構成によれば、仮想発電装置モデル部の起動動作中に系統の電圧が変動しても、電力変換部から過大な電流が出力されるのを防止することができる。
前記仮想発電装置は、前記発電機の位相角を、前記出力線の電圧の位相角と該発電機の位相角との差角の絶対値が所定角以下となるよう制限する位相角制限手段を有するよう構成されていてもよい。この構成によれば、脱調を防止することができる。
前記仮想発電装置モデル部は、前記仮想発電装置が出力するべき電流値として直軸電流値及び横軸電流値を算出し、算出した直軸電流値及び横軸電流値を前記電流指令値に定めてもよい。
本発明は、以上に説明した構成を有し、電力貯蔵装置に用いられる電力変換装置において、負荷電流等の検出手段を別途設けることなく、負荷電流の高調波成分や不平衡分を負担することができるという効果を奏する。また、大規模電力系統と連系接続状態の場合も連系遮断状態の場合も、また連系接続状態から連系遮断状態へ移行する場合にも制御方式の切替等を行うことなく対応できるという効果を奏する。また、例えばAVRモデル及びガバナモデルに入力される各指令値や、AVRモデル、ガバナモデル及び原動機モデルの内部設定値を調整可能な構成としておくことにより、それらを発電装置の知識に基づいて調整することが可能になるという効果を奏する。さらに、仮想発電装置モデル部の応答速度が速くなりかつそのモデル次数が下がって調整が容易となる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態の電力変換装置を用いたマイクログリッド(小規模配電網)の構成例を示す回路図である。
マイクログリッドは、一般的に、マイクログリッドの配電線に、ガスエンジン発電機や燃料電池等の分散型電源で構成される発電装置と、負荷と、電力貯蔵装置とが接続されて構成される。また、負荷は、増設や取替え等によって変動する。図1では、マイクログリッドの配電線(交流電路)9に、ガスエンジン発電機10、負荷11及び電力貯蔵装置PSが接続されている。また、マイクログリッドには、マイクログリッドを運用する事業者の設定に基づいて、マイクログリッドを統括管理するマイクログリッド制御装置14がマイクログリッドのエリア内に設けられている。マイクログリッドの配電線9と接続されている電力貯蔵装置PS、ガスエンジン発電機10及び負荷11には、それぞれ、各々の状況を監視する監視ユニット(電力等の計測装置:図示せず)が設けられており、これらの各監視ユニットとマイクログリッド制御装置14とは、例えば信号線(図示せず)を介して送受信可能である。マイクログリッド制御装置14は、各監視ユニットからの監視状況(計測値)を受信し、それらの監視状況に応じて、電力貯蔵装置PS及びガスエンジン発電機10に対して出力電力目標値等の指令値を送信する。これらの指令値は、各監視ユニットの監視状況に応じて決まるように、事業者によって設定されている(プログラムされている)。
また、マイクログリッドは、商用電力系統(大規模電力系統)と連系することなく独立して運用される形態(以下、「独立形態」という)と、商用電力系統と連系して運用される形態(以下、「連系形態」という)とがある。連系形態の場合には、マイクログリッドの配電線9が、遮断器15を介して商用電力系統の電路である配電線16と接続される。この連系形態の場合でも、商用電力系統に異常等が発生した場合には、遮断器15が開かれて、独立形態と同様の状態になる。遮断器15の開閉は、例えば商用電力系統の制御システム(図示せず)によって制御される。以下では、連系形態であることに言及しない限り、独立形態で運用されているものとする。
電力貯蔵装置PSは、変圧器8を介してマイクログリッドの配電線9と接続されている。本実施の形態の電力変換装置PCは、ニッケル水素電池等の二次電池1とともに、電力貯蔵装置PSを構成している。ここで、電力変換装置PCは、二次電池1の電圧Vsを検出する電圧センサ(電圧測定用PT)2と、直流を交流に変換する電力変換部3と、電力変換部3から出力される三相の各相(a相、b相、c相)の出力電流ia,ib,icを検出する電流センサ(電流測定用PT)4と、出力リアクトル5と、各相(a相、b相、c相)の出力電圧va,vb,vcを検出する電圧センサ(電圧測定用PT)6と、フィルタキャパシタ7と、制御部12とを備えている。
電力変換部3は、それぞれ逆並列接続されたダイオードを備えた6個のスイッチング素子3a〜3fにより構成されている。この電力変換部3は半導体素子で形成され、各スイッチング素子3a〜3fには例えばIGBTが用いられる。制御部12は、それぞれのスイッチング素子3a〜3fの制御端子(例えばIGBTのゲート端子)に入力される制御信号からなる制御信号群Scを電力変換部3へ出力し、各スイッチング素子3a〜3fをオンオフ動作させることにより、電力変換部3をインバータとして機能させ、二次電池1の直流電力を交流電力に変換して出力させ、また、電力変換部3を整流器として機能させ、マイクログリッドの配電線9から変圧器8等を介して入力される交流電力を直流電力に変換して二次電池1に貯蔵する。
制御部12は、仮想発電装置モデル部13と、電流フィードバック制御によって電力変換部3を制御する制御信号生成部(電力変換制御部)20とを有している。仮想発電装置モデル部13では、予めマイクログリッドの配電線9に電力貯蔵装置PSに代えて発電装置(仮想発電装置)が接続されていると想定し、その想定された仮想発電装置が出力するべき電流値を算出し、その電流値をd軸電流指令値Id-ref及びq軸電流指令値Iq-refとして制御信号生成部20へ与える。制御信号生成部20では、d軸電流指令値Id-ref及びq軸電流指令値Iq-refに対応する電流が電力変換部3から出力されるように、電力変換部3の各スイッチング素子3a〜3fを制御するための制御信号群Scを生成し出力する。すなわち、制御部12では、電力変換部3の出力電流が仮想発電装置の出力電流(計算値)と同じになるように、電力変換部3を制御する。
また、仮想発電装置モデル部13は、仮想発電装置が、発電機と、発電機の界磁電圧を制御するAVRと、発電機を駆動するエンジン(原動機)と、エンジンへ供給する燃料流量を制御するガバナとを備えて構成されていると想定し、想定した発電機、AVR(自動電圧調整器)、エンジン及びガバナのそれぞれの入出力関係を規定する発電機モデル30、AVRモデル70、エンジンモデル(原動機モデル)60及びガバナモデル80を有する。すなわち、発電機モデル30は、発電機の入力に対する出力を演算する演算部であり、AVRモデル70は、AVRの入力に対する出力を演算する演算部であり、エンジンモデル60は、エンジンの入力に対する出力を演算する演算部であり、ガバナモデル80は、ガバナの入力に対する出力を演算する演算部である。
この制御部12は、マイコン等の演算装置で構成され、仮想発電装置モデル部13及び制御信号生成部20等は、上記演算装置においてそれに内蔵されているソフトウェアが実行されることにより実現される機能である。
なお、図1のように、マイクログリッドの配電線9に、電力貯蔵装置PSとガスエンジン発電機10と負荷11のみが接続されている場合、ガスエンジン発電機10の発生する有効電力が負荷11で消費される有効電力を上回ったときに、その上回った分が電力貯蔵装置PSの二次電池1に充電される。この場合には、電力変換部3は整流器として機能する。
次に、図2を参照しながら制御部12の構成について詳述する。図2は、制御部12の詳細な構成を示すブロック図である。なお、以下では、加算器、減算器及び加減算器を区別せずに、加減算器と記載する。
制御部12には、発電機モデル30、エンジンモデル60、AVRモデル70及びガバナモデル80の他、図示されていないが、電力算出部、実効電圧算出部および角速度比算出部を有する。電力算出部では、電流センサ4で検出される出力電流ia,ib,icと電圧センサ6で検出される出力電圧va,vb,vcとを入力し、それらから有効電力Pg及び無効電力Qgを算出し、算出した有効電力Pgをガバナモデル80へ出力し、無効電力QgをAVRモデル70へ出力する。ここで、電力算出部を、出力電流ia,ib,icに代えて、発電機モデル30から出力されるd軸電流指令値Id-ref及びq軸電流指令値Iq-refを入力するように構成してもよい。この場合、電力算出部では、d軸電流指令値Id-ref及びq軸電流指令値Iq-refをd−q逆変換して三相電流信号(ia-v,ib-v,ic-vとする)を生成し、その三相電流信号ia-v,ib-v,ic-vと出力電圧va,vb,vcとから有効電力Pg及び無効電力Qgを算出する。実効電圧算出部では、電圧センサ6で検出される出力電圧va,vb,vcを入力し、それらから実効電圧Vgを算出し、AVRモデル70へ出力する。角速度比算出部では、エンジンモデル60の出力である発電機角速度ωeを入力し、角速度比ωe/2πfを算出し、ガバナモデル80へ出力する。ここで、fは基準(定格:例えば50Hz)周波数であり、2πfは基準(定格)の角速度(固定値)である。この角速度比算出部をガバナモデル80に含めるようにしてもよい。
ガバナモデル80では、外部のマイクログリッド制御装置14から有効電力指令値Prefと角速度指令値ωrefとを入力し、電力算出部にて算出された有効電力Pgを入力し、角速度比算出部にて算出された角速度比ωe/2πfを入力する。加減算器81では、有効電力指令値Prefから有効電力Pgを減算した値をドループブロック82へ出力する。ドループブロック82では、加減算器81の出力に対しドループ設定値に応じて所定の演算が施された値を加減算器85へ出力する。角速度比ωe/2πfは、加減算器85及び一次遅れ演算ブロック83へ入力される。角速度指令値ωrefと一次遅れ演算ブロック83の出力とのうちいずれか一方が切替回路84により選択されて加減算器85に入力される。加減算器85では、ドループブロック82の出力と切替回路84の出力とを加算し、その加算値から角速度比ωe/2πfを減算した値を、PI制御ブロック86へ出力する。PI制御ブロック86では、加減算器85の出力から燃料流量Fを算出し、エンジンモデル60へ出力する。
エンジンモデル60では、ガバナモデル80から燃料流量Fを入力するとともに、発電機モデル30から電気トルクTeを入力する。燃料流量FはそのままエンジントルクTmとして加減算器62へ入力される。ここで、「燃料流量FをそのままエンジントルクTmとして・・・入力する」とは、仮想発電装置モデル13では、その構成モデル30,60,70,80に対する入力及び出力が基準化されていて、そのように基準化された燃料流量Fの値を同様に基準化されたエンジントルクTmとして用いることをいう。なお、「基準化」とはここでは上述の入力及び出力である物理量の値をその基準値(通常は定格値)で除した値をいう。このように「燃料流量FをそのままエンジントルクTmとして・・・入力する」ことは、エンジンモデル60を燃料流量FからエンジントルクTmへの変換に関して理想化する(燃料流量Fは遅れを伴わずかつ線形にエンジントルクTmに変換される)ことを意味している。これに対し、このエンジンモデル60を実際のエンジンを忠実に模擬するよう構成する場合には、エンジン特性ブロックを設け、このエンジン特性ブロックに燃料流量Fを入力し、そこでエンジンの応答遅れ等の応答特性(伝達関数)を考慮したエンジントルクTmを算出して加減算器62へ出力する必要がある。しかし、本発明者等は、このようにエンジンの応答特性を考慮して燃料流量FをエンジントルクTmに変換すると仮想発電装置モデル13の挙動が複雑化して、その応答速度が遅くなりかつそのモデル次数が上がって調整が困難になることをシミュレーションによって確認した。
図9はエンジンモデルがエンジンの応答特性を含む仮想発電装置モデルのシミュレーション結果を示すグラフである。図9には、エンジンのトルクと仮想発電装置モデルが出力する有効電力との経時変化が示されている。図9に示すように、このような仮想発電装置モデルでは、エンジンのトルクの振動に伴って仮想発電装置モデルが出力する有効電力が振動し、その応答速度が遅くなってしまう。
そこで、本実施の形態では、エンジンモデル60を燃料流量FからエンジントルクTmへの変換に関して理想化して、燃料流量FがそのままエンジントルクTmとして加減算器62へ入力される。これにより、その応答速度が速くなりかつそのモデル次数が下がって調整が容易となる。
加減算器62では、燃料流量FからなるエンジントルクTmから、発電機モデル30から入力される電気トルクTeとダンピングブロック65の出力値とを減算した値を単位慣性定数ブロック63へ出力する。単位慣性定数ブロック63では、単位慣性定数M0を用いて所定の演算処理を行うことにより発電機角速度ωeを算出し、積分器64及びダンピングブロック65へ出力するとともに、発電機モデル30及び角速度比算出部へ出力する。ダンピングブロック65では、ダンパ係数D0を用いて所定の演算処理がなされて、その出力は加減算器62へ入力される。積分器64では、入力される発電機角速度ωeから発電機内部位相角θmを算出し、リミッタ回路93を介して発電機モデル30及び制御信号生成部20へ出力する。このリミッタ回路93については後で詳しく説明する。
AVRモデル70では、外部のマイクログリッド制御装置14から無効電力指令値Qrefと電圧指令値Vrefとを入力し、電力算出部にて算出された無効電力Qgを入力し、実効電圧算出部にて算出された実効電圧Vgを入力する。また、発電機端子電圧実効値Vg-VGを入力する。発電機端子電圧実効値Vg-VGについては後で詳しく説明する。加減算器71では、無効電力指令値Qrefから無効電力Qgを減算した値をドループブロック72へ出力する。ドループブロック72では、加減算器71の出力に対しドループ設定値に応じて所定の演算が施された値を加減算器73へ出力する。
一方、電圧指令値Vrefと実効電圧Vgと発電機端子電圧実効値Vg-VGとが切替回路94を介して加減算器73に入力される。切替回路94については後で詳しく説明する。仮想発電装置モデル部13の通常動作時(電力貯蔵装置PSの通常動作時でもある)には、電圧指令値Vrefと実効電圧Vgとが加減算器73に入力され、加減算器73では、ドループブロック72の出力と電圧指令値Vrefとを加算し、その加算値から実効電圧Vgを減算した値を、PI制御ブロック73へ出力する。PI制御ブロック73では、加減算器73の出力から界磁電圧Vfを算出し、発電機モデル30へ出力する。
発電機モデル30では、電圧センサ6で検出される出力電圧va,vb,vcと、AVRモデル70の出力である界磁電圧Vfと、エンジンモデル60の出力である発電機内部位相角θm及び角速度ωeとを入力し、電気トルクTeをエンジンモデル60へ出力するとともに、d軸電流指令値Id-ref及びq軸電流指令値Iq-refを制御信号生成部20へ出力する。発電機内部位相角θmは、d−q変換ブロック31へ入力され(図2のブロック31に(θm)で示す)、角速度ωeは行列演算ブロック32、33、40、43へ入力される(図2のブロック32、33、40、43に(ωe)で示す)
d−q変換ブロック31では、出力電圧va,vb,vcをd−q変換することによりd軸電圧Vd及びq軸電圧Vqを求め、d軸電圧Vdを行列演算ブロック32,33及び加減算器46へ出力し、q軸電圧Vqを行列演算ブロック32,33及び加減算器45へ出力する。行列演算ブロック32では、d軸電圧Vd及びq軸電圧Vqを入力し、その出力を加減算器41、42へ出力する。行列演算ブロック33では、界磁電圧Vfとd軸電圧Vd及びq軸電圧Vqとを入力し、その出力を加減算器34,35,36へ入力する。加減算器34,35,36では、それぞれ行列演算ブロック33の出力と行列演算ブロック43の出力とを加算し、その加算値を積分器37,38,39へ出力する。積分器37,38,39のそれぞれの出力は、行列演算ブロック40,43,44へ入力される。行列演算ブロック40の出力は、加減算器41,42へ入力される。加減算器41、42の出力は、それぞれ、d軸電流指令値Id-ref及びq軸電流指令値Iq-refとして制御信号生成部20へ入力される。また、加減算器42の出力は乗算器49へ入力され、加減算器41の出力はリミッタ回路91でその上限及び下限を制限されて乗算器48へ入力される。また、加減算器41の出力のリミッタ回路91で制限された分(超過分)が仮想負荷に対応する電流値ΔId-refとなる。リミッタ回路91については後で詳しく説明する。行列演算ブロック44の出力は加減算器45,46へ入力される。加減算器45では、q軸電圧Vqから行列演算ブロック44の一方の出力を減算した値を行列演算ブロック47へ出力し、加減算器46では、d軸電圧Vdから行列演算ブロック44の他方の出力を減算した値を行列演算ブロック47へ出力する。行列演算ブロック47の2つの出力値は、それぞれ乗算器48,49へ入力され、乗算器48,49にてそれぞれ加減算器41、42の出力と乗算される。乗算器48,49の出力はそれぞれ加減算器50へ入力される。加減算器50では、乗算器49の出力から乗算器48の出力を減算し、その値を電気トルクTeとして、エンジンモデル60へ出力する。
この発電機モデル30の構成は、例えば、「PAUL C.KRAUSE, et al: ANALYSIS OF ELECTRIC MACHINERY,IEEE Press (1995)」の文献等に記載されているように周知であり、その詳細な説明は省略する。
制御信号生成部20では、電圧センサ2で検出される電池電圧Vsと、電流センサ4で検出される出力電流ia,ib,icと、発電機モデル30の出力であるd軸電流指令値Id-ref及びq軸電流指令Iq-refと、エンジンモデル60の出力である発電機内部位相角θmとを入力し、電力変換部3へ制御信号群Scを出力する。発電機内部位相角θmは、d−q変換ブロック21及びd−q逆変換ブロック28へ入力される(図2のブロック21及び28に(θm)で示す)
d−q変換ブロック21では、出力電流ia,ib,icをd−q変換することによりd軸電流Id及びq軸電流Iqを求め、それぞれを加減算器22,23へ出力する。加減算器22では、発電機モデル30からのd軸電流指令値Id-refからd軸電流Idを減算し、その値をPI制御ブロック24へ出力する。PI制御ブロック24の出力は、乗算器26にて電池電圧Vsと乗算されてd−q逆変換ブロック28へ入力される。また、加減算器23では、発電機モデル30からのq軸電流指令値Iq-refからq軸電流Iqを減算し、その値をPI制御ブロック25へ出力する。PI制御ブロック25の出力は、乗算器26にて電池電圧Vsと乗算されてd−q逆変換ブロック28へ出力される。d−q逆変換ブロック28では、乗算器26、27の出力をd−q逆変換し、PWM信号生成ブロック29へ出力する。PWM信号生成ブロック29では、d−q逆変換ブロック28の出力をPWM処理することにより電力変換部3の各スイッチング素子3a〜3fを制御する制御信号群Scを生成し出力する。
次に、リミッタ回路91について詳しく説明する。図3はリミッタ回路91の構成を示すブロック図である。
現実の同期発電機を単純にモデル化した発電機モデルでは、現実の同期発電機と同様に、負荷の力率が低くなると電機子反作用による不具合(誘起起電力の増減、同期化力の喪失等)が生じる。そこで、本発明では、仮想発電装置モデル部13は、負荷11の力率が所定値より低い場合に、発電機モデル30に負荷11と並列にこの負荷11のリアクタンス成分を打ち消すようなリアクタンスを有する仮想負荷が接続されたように振舞うよう構成されている。このような構成は種々考えられるが、本実施の形態では、電気トルクTeの算出に用いられるd軸電流指令値Id-refを所定の限度内に制限するリミッタ回路91を設けるように構成されている。
図3に示すように、リミッタ回路91は、ここでは、電気トルクTeの算出に用いられる加減算器41の出力Id-refを上限値(Id-lim)と下限値-(Id-lim)との間の範囲内に制限するリミッタ95で構成されている。リミッタ95の出力は乗算器48に入力され、これを用いて電気トルクTeが算出される。上限値(Id-lim)及び下限値-(Id-lim)は、発電機モデル30に現実の負荷11と仮想負荷とが並列に接続されたと仮定した場合に、それによって生じる電機子反作用が許容される限度であるような負荷力率に対応するd軸電流指令値Id-refとして決定される。
この構成によれば、発電機モデル30から制御信号生成部20には、現実の負荷11に供給すべき分担電流の無効成分(無効電流)に対応するd軸電流指令値Id-refが出力され、それにより、そのd軸電流指令値Id-refに対応する無効成分を有する電流が電力変換部3から出力される。つまり、現実の負荷11には、仮想負荷の有無に無関係な電流が供給される。一方、リミッタ回路91で制限された分(超過分)に相当する電流値ΔId-refは、負荷11のリアクタンス成分を打ち消すようなリアクタンスを有する仮想負荷に供給されるべき無効電流に相当する。また、リミッタ95の出力(Id-ref−ΔId-ref)は、発電機モデル30が現実の負荷11と仮想負荷とに供給すべき無効電流(電流指令値)に相当する。そして、このリミッタ95の出力を用いて電気トルクTeが算出され、この電気トルクTeを用いてエンジンモデル60で算出された発電機角速度ωeが発電機モデル30に入力される。また、AVRモデル70では負荷11に対応する無効電力Qgを用いて界磁電圧Vfが算出され、この界磁電圧Vfが発電機モデル30に入力される。そして、発電機モデル30において、これらの界磁電圧Vfと電気トルクTeと発電機角速度ωeとを用いてd軸電流指令値Id-ref及びq軸電流指令値Iq-refが算出される。つまり、仮想発電装置モデル部13は、発電機モデル30に負荷11と並列にこの負荷11のリアクタンス成分を打ち消すようなリアクタンスを有する仮想負荷が接続されたように振舞う。従って、負荷11の力率が低下しても、発電機モデル30から見た負荷力率が所定の許容範囲を超えることがないので、力率の低下に伴う電機子反作用による不具合(誘起起電力の増減、同期化力の喪失等)の発生を防止することができる。
次に、リミッタ回路93について詳しく説明する。図4はリミッタ回路94の構成を示すブロック図である。
現実の同期発電機を単純にモデル化した発電機モデルでは、現実の同期発電機と同様に、系統の位相(位相角)に対する発電機モデル内部の位相(位相角)との差(負荷角δ)がπ/2を超えると脱調する。このように負荷角δが大きくなる場合としては、想定外の大きな負荷が入った場合や、地絡事故や停電といったトラブルが発生した場合が挙げられる。
そこで、本発明では、仮想発電装置モデル部13は、発電機モデル30における負荷角δの絶対値が所定角以下となるように発電機内部位相角ωeを制限する位相角制限手段を備えている。この位相角制限手段は種々考えられるが、本実施の形態では以下のようなリミッタ回路93で構成されている。
図4に示すように、リミッタ回路93は、相間電圧演算回路98と、PLL99と、リミッタ97とを備えている。相間電圧演算回路98には、電圧センサ6で検出される出力電圧va,vb,vcが入力される。電圧センサ6が設けられる出力線は変圧器8を介してマイクログリッドの配電線9に接続されているので、この出力電圧va,vb,vcは系統電圧に相当する。相間電圧演算回路98は出力電圧va,vb,vcから相間電圧を算出する。PLL99は、相間電圧演算回路98で算出される相間電圧から系統電圧(出力電圧)の位相(位相角)θsを推定する。リミッタ97は、積分器64から入力される発電機内部位相角θmを、上限値θs+δmaxと下限値θs-δmaxとの間の範囲に制限する。すなわち、リミッタ97は、その時点における系統電圧の位相θsに対し、その時点における発電機内部位相角θmが±δmaxの範囲内に収まるように、当該発電機内部位相角θmの値を制限する。ここでδmaxは、発電機モデル30が脱調しないような負荷角δの最大値として予めリミッタ97に設定される。最大負荷角δmaxの絶対値は通常はπ/2に設定される。理論上、負荷角δの絶対値がπ/2を超えると脱調が発生するからである。但し、最大負荷角δmaxの絶対値をπ/2より小さい所定の角度に設定してもよい。例えば、発電機モデル30の定格出力に応じて定めてもよい。発電機モデル30の出力は負荷角δの正弦(sinδ)に比例するので、このようにすると、この位相角制限手段は、有効電力を所定の限度内に制限することになり、安全器として機能する。また、ソフトウエアにより、リミッタ97において、この最大負荷角δmaxを発電機モデルの定格出力に応じて自動的に設定するように構成してもよい。
このような構成によれば、系統電圧の位相θsと発電機内部位相角θmとの差角である負荷角δの絶対値が、許容される負荷角δの最大値であるδmaxの絶対値未満に制限されるので、脱調を防止することができる。その結果、脱調防止のために電力変換装置PCをトリップさせる必要性を減じることができる。なお、発電機内部位相角θmは、あくまで計算上のものであるから、本来、任意の値を与えることができる。それ故、このように発電機内部位相角θmを制限しても仮想発電装置モデル部13の機能を損なうことはない。
次に、切替回路94について詳しく説明する。図5は切替回路94の構成を示すブロック図である。
現実の発電機を単純にモデル化した発電機モデルは、通常、定常状態(通常動作状態)であることを前提に安定して動作するよう設計される。しかし、そのような発電機モデルでは、その起動時に内部の初期状態が0あるいは特定の値である場合には、起動時の系統電圧に応じて初期電流が流れてしまう(電力変換部から当該初期電流が出力されてしまう)。
そこで、本発明では、仮想発電装置モデル部13が所定の起動動作(起動シーケンス)(電力変換装置PCの起動動作でもある)を行い、当該起動動作が完了すると通常動作(発電動作又はモータ動作)に移行するよう構成されている。起動動作は種々考えられるが、本実施の形態では、以下のように構成されている。
図5に示すように、切替回路94は、入力される電圧指令Vrefと入力される実効電圧Vgとを選択的に加減算回路73に出力するスイッチ201と、入力される実効電圧Vgと入力される発電機端子電圧実効値Vg-VGとを選択的に加減算回路73に出力するスイッチ202とを有している。発電機端子電圧実効値Vg-VGは図示されない所定の演算回路において出力電圧(系統電圧)va,vb,vcと発電機モデル30に想定される同期インピーダンスとに基づいて算出され、スイッチ202に入力される。切替回路94は仮想発電装置モデル部13の起動動作においては、実効電圧Vgを加減算回路73に出力するようスイッチ201を切り替え、発電機端子電圧実効値Vg-VGを加減算回路73に出力するようスイッチ202を切り替える。これにより、加減算器73には、ドループ72の出力に加算されるべき値として発電端子電圧実効値Vg-VGと実効電圧Vgとの差分が入力される。そして、発電機モデル30ではこの差分に応じた電流指令値Id-ref,Iq-refが制御信号生成部20に出力され、最終的に電力変換部3から当該差分に応じた電流が出力される。ここで、発電端子電圧実効値Vg-VGと実効電圧Vgとの差分はAVRのPI制御により、無効電力指令Qrefと無効電力Qgのドループで決まる適当な値となるので、大きな値ではなく、従って、電力変換部3から当該差分に応じて出力される電流も大きなものではない。よって、起動時に過大な初期電流が電力変換部3から出力されることが防止される。なお、本実施の形態では、加減算器73においてドループ72の出力に加算されるべき値を小さくするために発電端子電圧実効値Vg-VGを用いているので、実効電圧Vgとの差が小さい適宜な電圧値を発電端子電圧実効値Vg-VGに代えて入力しても構わない。それによっても、電力変換部3から出力される電流を抑制することができる。また、その適宜な電圧値として電力変換部3から出力される電流が0になるような値を選択すれば、電力変換部3から出力される電流(初期電流)を0にすることができる。但し、発電端子電圧実効値Vg-VGを用いると、仮に起動動作中に系統の電圧が変動してもそれに連れて発電端子電圧実効値Vg-VGが変動するので、そのような場合においても電力変換部3から出力される電流を抑制することができる。
次に、本実施の形態の変形例を説明する。
[変形例1]
本変形例では、仮想負荷が現実の負荷11の変化に対応して変化させられる。具体的には電流値ΔId-ref(d軸電流指令値Id-refのリミッタ95で制限される分)が現実の負荷11の変化に対応して変化させられる。また、負荷11の変化はマイクログリッドの配線9を流れる電流を検出し、その検出した電流と出力電圧(系統電圧)va,vb,vcとを用いて求める。
このように構成すると、発電機モデル30の総負荷を操作することができる。例えば、発電機モデル30を電動機として振舞わせることなく、充電動作を行うことができ、発電装置モデル部13の直感的な操作及び運用が可能となる。
[変形例2]
本変形例では、仮想負荷が発電機モデル30に常時接続される。具体的には、図2及び図3のリミッタ回路91に代えて、電気トルクTeの算出に用いられるd軸電流指令値Id-refから仮想負荷に対応する電流値ΔId-refを減算する減算回路が設けられる。
このように構成すると、発電機モデル30には、現実の負荷11に加えて仮想負荷が常時接続されているので、負荷脱落等が発生して急激に電圧が上昇しても、その際に仮想負荷が脱落しないので、本来短絡比のみで定まる電圧上昇を抑制することができる。
[シミュレーション]
次に、本実施の形態における効果を検証するために行ったシミュレーションについて説明する。
シミュレーションでは、発電機モデル30によって表現される発電機として、次のPark定数をもつ200kVAの発電機を想定した。
(発電機モデルのPark定数)
d軸同期リアクタンス:Xd=2.05
q軸同期リアクタンス:Xq=1.94
d軸過渡リアクタンス:Xd'=0.22
d軸次過渡リアクタンス:Xd"=0.17
q軸次過渡リアクタンス:Xq"=0.17
逆相リアクタンス:X2=0.17
零相リアクタンス:X0=0.09
開路時定数:Td0'=6.3
d軸過渡時定数:Td'=0.7
d軸次過渡時定数:Td"=0.03
電機子時定数:Ta=0.25
Park定数は、発電機の特性を指定するためのもので、上記のPark定数は、例えば、文献「森安 正司:実用電気機器学、森北出版(2000)」に記載されている。
そして、シミュレーションでは、系統(マイクログリッドの配電線9)には、図1のように、電力貯蔵装置PSと、350kWのガスエンジン発電機10(以下、「発電機10」と略す)と、負荷11とが接続され、マイクログリッドが独立形態で運用されているものとする。また、ガバナモデル80において、切替回路84の入力はユーザにより切り替え可能であり、以下では、切替回路84の入力は一次遅れ演算ブロック83に接続されているものとする。なお、角速度指令値ωrefを入力しないとともに、切替回路84が無く、一次遅れ演算ブロック83の出力が直接加減算器85に入力されるようにした構成も可能である。
まず、系統にステップ負荷が加わった場合のシミュレーション結果を図6に示す。図6(a)には、ステップ負荷に対する有効電力の応答波形を示し、図6(b)には、同ステップ負荷に対する系統周波数の応答波形を示す。
図6(a)では、系統(マイクログリッド配電線9)に、ある時刻を基準として、1秒から7秒の間にステップ負荷が加わったときの負荷で消費される有効電力、発電機10の出力する有効電力、電力変換装置PCの出力する有効電力の経時変化を示す。まず、負荷11で消費されている有効電力100kWの全てを発電機10が供給している定常状態から、1秒の時にステップ負荷が加わり、負荷の有効電力が増加すると、その増加分を分担するように、発電機10の有効電力が増加するとともに、電力変換装置PCが出力する有効電力が増加する。その後、発電機10の有効電力が漸増するとともに電力変換装置PCの有効電力が漸減し、7秒の時に上記ステップ負荷が無くなり、負荷の有効電力が100kWに戻ると、発電機10の有効電力及び電力変換装置PCの有効電力はともに減少する。その後、発電機10の有効電力は、100kWに収束するように漸減し、電力変換装置PCの有効電力は、負の値から0kWに収束するように漸増する。ここで、電力変換装置PCの有効電力が負の値ということは、仮想発電装置モデル部13で想定される仮想発電装置が電動機としての動作エリアにあることを意味し、この場合、電力変換部3が整流器として動作して二次電池1に電力が充電される。
次に、図6(b)では、ガバナモデル80のドループ(ドループブロック82のドループ設定値)を3%に設定している場合、5%に設定している場合、及び電力貯蔵装置PSが無い場合についてそれぞれシミュレーションを行い、ある時刻を基準として、それぞれ1秒から7秒の間にステップ負荷が加わった場合の系統周波数(マイクログリッドの配電線9の周波数)の経時変化を示す。図6(b)から、電力貯蔵装置PSが無い場合には、系統周波数の変動が大きいが、電力貯蔵装置PSが有る場合(ドループが3%、5%)には、系統周波数の変動を抑制できていることがわかる。さらに、ガバナモデル80のドループの設定値が5%の場合よりも3%の場合の方がより系統周波数の変動を抑制できていることがわかる。系統周波数の変動は、基準周波数(50Hz)に対して±0.2Hz以内が好ましいので、本実施の形態の場合、ガバナモデル80のドループを3%に設定すればよい。なお、ここでのシミュレーションにおいて、AVRモデル70のドループ(ドループブロック72のドループ設定値)は例えば5%の一定値である。
次に、高調波負荷が存在する場合のシミュレーション結果を図に示す。図は、高調波負荷が存在する場合の電力変換装置PCの出力電流、負荷電流及び発電機10の出力電流の波形を示し、いずれもa相の電流波形を示す。なお、b相、c相の電流波形については、位相が異なるだけで同様の波形であるので図示を省略する。図7に示すように、電力変換装置PCの出力に高調波成分が含まれており、負荷電流の高調波成分について、発電機10の出力と電力変換装置PCの出力とで分担できていることがわかる。
次に、不平衡負荷が存在する場合のシミュレーション結果を図8に示す。図8(a)は、不平衡負荷が存在する場合の負荷電流の波形を示し、図8(b)は、同場合の電力変換装置PCの出力電流の波形を示す。図8(a)、(b)のそれぞれのc相電流の波形をみれば、電力変換装置PCから不平衡負荷に対し、不平衡な電流を出力できている。したがって、負荷電流の不平衡分について、発電機10の出力と電力変換装置PCの出力とで分担できていることがわかる。
以上のシミュレーション結果から、マイクログリッドを独立形態で運用した場合、負荷電流に高調波成分が含まれていたり、三相不平衡状態が生じても、電力変換装置PCが、ガスエンジン発電機10等の通常の発電装置と同じように高調波電流や不平衡電流を出力するため、通常の発電装置とともに高調波成分や不平衡分を負担することができ、発電装置の負担を軽減することができる。このように、通常の発電装置と協調して自系統の電力品質の安定化を図ることが可能になる。また、本実施の形態では、電圧センサ2、電流センサ4及び電圧センサ6の検出手段は必要であるが、このような検出手段は電力変換装置PCの内部部品として設けられるもので、マイクログリッドの配電線9に接続されている負荷の電流や電力の検出手段のように別途設ける必要はない。
また、前述のようにマイクログリッドを独立形態で運用する場合の他、商用電力系統と連系する連系形態で運用する場合がある。この連系形態の場合には、マイクログリッドの配電線9が、遮断器15を介して商用電力系統の配電線16と接続される。ここで、遮断器15が閉じられた通常の状態(以下、「連系接続状態」という)と、商用電力系統に異常等が発生し、遮断器15が開かれて商用電力系統と切り離された状態(以下、「連系遮断状態」という)とが存在する。本実施の形態の電力変換装置PCでは、制御部12に仮想発電装置モデル部13を有するため、実際の発電装置と同様の周波数制御及び電圧制御を行うことが可能であり、連系接続状態の場合も連系遮断状態の場合も、電力変換装置PCの動作は独立形態で運用されている場合と同様であり、通常の発電装置と協調して自系統の電力品質の安定化を図ることが可能になる。また、連系接続状態から連系遮断状態へ移行する場合でも、過渡的に通常の発電装置と協調して自系統の電力品質の安定化を図ることが可能になる。
このように本実施の形態の電力変換装置PCでは、マイクログリッドを連系形態で運用する場合に、連系接続状態時と連系遮断状態時とで、同じ制御方式であるため、従来の電力貯蔵装置に用いられる電力変換装置のような制御方式の切り替えが不要である。また、制御方式を切り替えるために系統の状態を検出する必要もない。
また、マイクログリッドを独立形態で運用している場合や、連系形態での運用において連系遮断状態の場合に、マイクログリッド内の通常の発電装置の運転が停止され、電力貯蔵装置PSを単独で運転する場合であっても、制御方式を切り替えることなく、電力貯蔵装置PSを単独で運転することが可能である。
また、マイクログリッドを統括管理する制御装置14が、電力貯蔵装置PSを通常の発電装置と同等に扱うことができ、マイクログリッド制御装置14による制御が容易になる。また、ユーザにとっても電力貯蔵装置PSを通常の発電装置と同等に扱うことができ、その挙動が予測可能となり調整がしやすくなる。この場合、例えば、AVRモデル70のドループの設定値及びガバナモデル80のドループの設定値及びエンジンモデル60の単位慣性定数等がユーザにより調整可能な構成である。また、AVRモデル70の電圧指令値Vref及びガバナモデル80の角速度指令値ωrefは、マイクログリッド制御装置14から入力されるものとしたが、これらの電圧指令値Vref及び角速度指令値ωrefをユーザにより調整可能な構成としてもよい。ここで、ユーザによる角速度指令値ωrefの調整については、切替回路84の入力を角速度指令値ωrefに切り替えて、角速度指令値ωrefに所望の値を入力すればよい。例えば、マイクログリッドを独立形態で運用している場合に、電圧指令値Vref及び角速度指令値ωrefを所望値に設定して出力電圧及び周波数を一定値に保つように動作させることも可能である。
また、電力変換装置PCの仮想発電装置モデル部13で想定されている発電装置は仮想的な発電装置であるため、実際の発電装置よりも周波数及び電圧に対する制御可能範囲を広くすることができる。
また、電力変換装置PCの仮想発電装置モデル部13で想定されている発電装置は仮想的な発電装置であるため、負の電力を出力する、すなわち電動機として動作させる制御が可能となり、この場合、入力される電力は二次電池1に充電されるため、損失にはならない。
また、仮想発電装置モデル部13の発電機モデル30で模擬される発電機のパラメータ(Park定数)は、任意に変更することが可能である。このとき、実際の発電機では物理的な制約や効率等の問題で設定できないような値でも、発電機モデル30では設定可能であり、現実には存在しない発電機を模擬することも可能である。


さらに、仮想発電装置モデル部13の応答速度が速くなりかつそのモデル次数が下がって調整が容易となる。
また、発電機モデルにおける電機子反作用による不具合の発生を防止することができる。
また、仮想発電装置モデル部の起動動作時に電力変換部から過大な電流が出力されるのを防止することができる。
また、脱調を防止することができる。
本発明に係る電力変換装置は、マイクログリッド等の分散型電源を用いた電力供給システムの電力貯蔵装置に用いられる電力変換装置等として有用である。
本発明の実施の形態の電力変換装置を用いたマイクログリッドの構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態の電力変換装置の制御部の詳細な構成を示すブロック図である。 発電機内部位相角を負荷角が所定の限度内となるよう制限するリミッタ回路の構成を示すブロック図である。 入力される電圧指令、実効電圧、及び発電機端子電圧実効値を切り替えて出力する切替回路の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態の電力変換装置の制御部の詳細な構成を示すブロック図である。 (a)は、シミュレーションによるステップ負荷に対する有効電力の応答波形図であり、(b)は、シミュレーションによる同ステップ負荷に対する系統周波数の応答波形図である。 シミュレーションによる高調波負荷が存在する場合の電力変換装置の出力電流、負荷電流及びガスエンジン発電機の出力電流の波形図である。 (a)は、シミュレーションによる不平衡負荷が存在する場合の負荷電流の波形図であり、(b)は、同シミュレーションによる不平衡負荷が存在する場合の電力変換装置の出力電流の波形図である。 エンジンモデルがエンジンの応答特性を含む仮想発電装置モデルのシミュレーション結果を示すグラフである。
符号の説明
PS 電力貯蔵装置
PC 電力変換装置
1 二次電池
2 電圧センサ
3 電力変換部
4 電流センサ
5 出力リアクトル
6 電圧センサ
7 フィルタコンデンサ
8 変圧器
9 マイクログリッドの配電線
10 ガスエンジン発電機
11 負荷
12 制御部
13 仮想発電装置モデル部
14 マイクログリッド制御装置
15 遮断器
16 商用電力系統の配電線
20 制御信号生成部
30 発電機モデル
60 エンジンモデル
70 AVRモデル
80 ガバナモデル
91 リミッタ回路
92,96 加減算回路
93 リミッタ回路
94 切替回路
95,97 リミッタ
98 相間電圧演算回路
99 PLL
201,202 スイッチ

Claims (6)

  1. 二次電池の直流電力を交流電力に変換し、交流電路に接続される出力線へ出力し、かつ、前記交流電路から前記出力線を介して入力される交流電力を直流電力に変換し、前記二次電池に貯蔵することが可能な電力変換部と、
    前記電力変換部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    架空の発電装置である仮想発電装置が前記電力変換部及び前記二次電池に代えて予め設けられており、かつ前記電力変換部の出力線が前記仮想発電装置の出力線であると想定した場合において、前記電力変換部の出力線の電圧に基づいて前記仮想発電装置が出力するべき電流値を算出し、算出した電流値を電流指令値に定める仮想発電装置モデル部と、前記電流指令値に対応する電流を前記出力線へ出力するように電流フィードバック制御によって前記電力変換部を制御する電力変換制御部とを有しており、
    前記仮想発電装置モデル部は、前記仮想発電装置が、発電機と、前記発電機の界磁電圧を制御するAVRと、前記発電機を駆動する原動機と、前記原動機への燃料供給量を制御するガバナとを備えて構成されていると想定した場合において、前記発電機、AVR、原動機及びガバナのそれぞれの入出力関係を規定する発電機モデル、AVRモデル、原動機モデル及びガバナモデルを有し、
    前記AVRモデルは、前記電力変換部の出力線の電圧と、外部から与えられる無効電力指令値及び前記出力線の電圧指令値とに基づいて前記発電機の界磁電圧を算出するように構成され、
    前記ガバナモデルは、前記原動機モデルにて算出される前記発電機の角速度と、外部から与えられる有効電力指令値及び前記発電機の角速度指令値のうちの少なくとも前記有効電力指令値とに基づいて前記原動機への燃料供給量を算出するように構成され、
    前記原動機モデルは、前記ガバナモデルにて算出される前記燃料供給量と、前記発電機モデルにて算出される前記発電機の電気トルクとに基づいて前記発電機の角速度及び位相角を算出するように構成され、
    前記発電機モデルは、前記電力変換部の出力線の電圧と、前記AVRモデルにて算出される前記発電機の界磁電圧と、前記原動機モデルにて算出される前記発電機の角速度及び位相角とに基づいて、前記原動機の機械的負荷である前記発電機の電気トルクと前記発電機が出力する直軸電流値及び横軸電流値とを算出し、算出した直軸電流値及び横軸電流値を前記電流指令値に定めるように構成され、
    かつ、前記原動機モデルは、前記ガバナモデルにて算出される前記燃料供給量を前記原動機の応答特性を考慮せずに該原動機の機械的トルクに変換して用いて前記発電機の角速度及び位相角を算出するように構成されている、電力変換装置。
  2. 前記仮想発電装置モデル部は、前記交流電路の負荷の力率が所定値より低い場合に、前記発電機モデルに前記交流電路の負荷と並列に該負荷のリアクタンス成分を打ち消すようなリアクタンスを有する仮想負荷が接続されたように振舞うよう構成されている、請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記仮想発電装置モデル部は起動動作と該起動動作が完了した後の通常動作とを有するように構成され、前記AVRモデルは、前記電力変換部の起動動作においては前記出力線の電圧及び前記出力線の電圧指令値の少なくともいずれかの代わりに所定の電圧を用いて前記発電機の界磁電圧を算出し、前記電力変換部の通常動作においては前記電力変換部の出力線の電圧及び前記出力線の電圧指令値に基づいて前記発電機の界磁電圧を算出するように構成されている、請求項1に記載の電力変換装置。
  4. 前記所定の電圧が前記電力変換部の出力線の電圧に基づいて算出される前記発電機の端子電圧である、請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記仮想発電装置は、前記発電機の位相角を、前記出力線の電圧の位相角と該発電機の位相角との差角の絶対値が所定角以下となるよう制限する位相角制限手段を有するよう構成されている、請求項1に記載の電力変換装置。
  6. 前記仮想発電装置モデル部は、前記仮想発電装置が出力するべき電流値として直軸電流値及び横軸電流値を算出し、算出した直軸電流値及び横軸電流値を前記電流指令値に定める請求項1に記載の電力変換装置。
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