JP5407303B2 - 分割体の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、金属層を有するセラミックス板を小片に分割して、個々のセラミックス基板を製造する方法及びその製造装置に関する。
半導体素子などの電子部品を搭載するための基板をセラミックスを用いて製造する場合、例えば、これら基板を複数形成可能な広い面積を有するセラミックス平板の表面に、これを各セラミックス基板毎に区画するように分割溝をあらかじめ設けておき、この分割溝によって区画される領域にそれぞれ回路層となる金属層を形成した後、その分割溝に沿って分割することにより、個々のセラミックス基板として製造する方法がある。
また、このセラミックス平板を分割する技術として、従来では、凹面、凸面を有する一組の型の間でセラミックス平板を湾曲させる方法(特許文献1参照)、ベルトによって挟んだ状態でベルト毎曲げる方法(特許文献2参照)などがある。また、回路面を汚さないように、櫛歯状の型によって分割予定部を押圧して分割する方法(特許文献3参照)も提案されている。
特開平8−206999号公報 特開2002−18830号公報 特開2006−281324号公報
ところで、電子部品として、半導体素子の中でも電力供給のためのパワーモジュールは、発熱量の増大、接合部材の薄肉化のための剛性低下により、使用状況下でこれまで以上の熱応力にさらされ、相手部材の歪みによりセラミックス基板が曲げ変形を受け、セラミックス基板の割れを生じることがある。この割れは、これまで問題にならなかった分割時に発生する小さな欠け(チッピング)が起点となっていると考えられており、そのような欠けが生じないように分割することが望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、薄肉で剛性の低いセラミックスでも欠けが生じることなく分割して、高品質のセラミックス基板を製造することができ、パワーモジュール用基板の製造に好適な製造方法及び製造装置の提供を目的とする。
本発明のセラミックス基板製造方法は、セラミックス平板の表面に分割溝が形成されるとともに、前記分割溝とは反対側であって、該分割溝の形成部位の両側方位置にそれぞれ金属層が設けられてなる基板素材を作成しておき、該基板素材の前記セラミックス平板を湾曲させることにより、前記分割溝から前記セラミックス平板を分割して複数のセラミックス基板を製造する方法であって、前記分割溝の形成部位の両側方位置で両金属層の側縁部を押圧することにより前記セラミックス平板を湾曲させることを特徴とする。
また、本発明のセラミックス基板製造装置は、セラミックス平板の表面に分割溝が形成されるとともに、前記分割溝とは反対側であって、該分割溝の形成部位の両側方位置にそれぞれ金属層が設けられてなる基板素材の前記セラミックス平板を湾曲させることにより、前記分割溝から前記セラミックス平板を分割して複数のセラミックス基板を製造する装置であって、前記セラミックス平板を押圧して湾曲させる際に前記分割溝の形成部位の両側方位置で各金属層の側縁部に当接して押圧力を前記セラミックス平板に伝達する凸条部が備えられていることを特徴とする。
すなわち、基板素材を湾曲させるときに、セラミックス平板を押圧するのではなく、金属層の側縁部を押圧することにより湾曲させるのであり、セラミックス平板には、分割溝の形成部位の両側方位置に金属層の側縁部を介して押圧力がそれぞれ作用する。この状態は、いわゆる単純支持はりの2箇所に押圧力を作用させた状態に相当しており、これら押圧力の作用点の間では、せん断力は0で、一様な曲げモーメントが作用することになる。分割溝の形成部位を直接押圧する方法であると、その作用点で曲げモーメントが最大になるが、その作用点が、分割溝の形成部位から少しでもずれると、分割溝に作用する曲げモーメントも減少する。このため、凸条部の先端形状やセラミックス板の厚さむらや反り等のばらつきにより、分割溝に作用する曲げモーメントがばらつき、分割形状が不均一になるおそれがある。
これに対して、金属層を押圧する方法の場合は、その押圧力の作用点間では曲げモーメントが一定であるので、凸条部の先端形状やセラミックス板の厚さむらや反り等のばらつきに左右されずに、分割形状を均一にすることができる。特に、複数の分割溝を一度に分割する場合、個々の分割形状のばらつきをなくして、均一な品質のセラミックス基板を製造することができる。
また、本発明のセラミックス基板製造方法において、前記基板素材の両面に可撓性材料からなる一対の当て板部材を配置するとともに、該当て板部材の一部を前記分割溝の形成部位の両側方位置で両金属層の側縁部に当接させておき、両当て板部材により前記セラミックス平板を挟持した状態で該当て板部材を撓ませることにより両当て板部材の間で前記セラミックス平板を分割するとよい。
本発明のセラミックス基板製造装置においては、前記基板素材の両面に配置される可撓性材料からなる一対の当て板部材が備えられ、前記凸条部は、前記当て板部材に形成されているとよい。
可撓性材料からなる当て板部材を基板素材の両面に配置して、これら当て板部材を撓ませることにより、当て板部材を介して基板素材が湾曲させられる。当て板部材は、その可撓性により基板素材の表面を全面的に押圧することになるとともに、セラミックス平板が分割されるときも両当て板部材により両面から拘束された状態となり、セラミックス平板が分割時にあばれることはない。
さらに、本発明のセラミックス基板製造装置において、前記凸条部における各金属層への当接部の間に、該凸条部が前記金属層に当接したときに両金属層の間に配置されるガイド突起が形成され、該ガイド突起の突出高さは、両金属層の厚さよりも小さいものとするとよい。
凸条部により金属層を押圧する前に、ガイド突起が両金属層の間に侵入することにより、セラミックス平板と凸条部とが位置合わせされ、作業性が良い。この場合、前述したように、両押圧力の作用点の間では曲げモーメントが一定であるので、ガイド突起による位置決めは概略的でよい。
本発明のセラミックス基板製造方法及び製造装置によれば、分割溝の形成部位の両側方位置で両金属層の側縁部を押圧することによりセラミックス平板を湾曲させて分割溝から分割する構成としたから、押圧力の作用点間に生じる曲げモーメントを一様にすることができ、分割部の欠けや分割形状のばらつきの発生を防止して、高品質のセラミックス基板を製造することができる。
以下、本発明に係るセラミックス基板製造方法及び製造装置の実施形態を図面を参照しながら説明する。
この実施形態の製造方法によって製造されるセラミックス基板を用いたパワーモジュールについて説明しておくと、このパワーモジュール1は、図4に示すように、セラミックス基板2と、該セラミックス基板2の表面に搭載された半導体チップ等の電子部品3とから構成される。セラミックス基板2は、セラミックス板4の表面に回路層用金属層5が積層されるとともに、セラミックス板4の裏面に放熱層用金属層6が積層されており、回路層用金属層5の上に電子部品3が搭載され、放熱層用金属層6にヒートシンク7が取り付けられる構成である。
セラミックス板4は、例えばAlN(窒化アルミニウム)、Si(窒化珪素)等の窒化物系セラミックス、若しくはAl(アルミナ)等の酸化物系セラミックスを母材として矩形状に形成されている。回路層用金属層5は、純アルミニウム若しくはアルミニウム合金により形成され、プレス加工により回路パターンの外形に成形されている。放熱層用金属層6は、純度99.0wt%以上の純アルミニウムにより、セラミックス板4より若干小さい矩形状に形成されている。また、これらセラミックス板4、両金属層5,6の相互間はろう付けによって接合されており、そのろう材としては、Al−Si系、Al−Ge系、Al−Cu系、Al−Mg系またはAl−Mn系等が使用される。
そして、回路層用金属層5の上に、Sn−Ag−Cu系、Zn−Al系若しくはPb−Sn系等のはんだ材8によって電子部品3が接合される。なお、電子部品3と金属層5の端子部との間は、アルミニウムからなるボンディングワイヤ(図示略)により接続される。
一方、ヒートシンク7は、アルミニウム合金の押し出し成形によって形成され、その長さ方向に沿って冷却水を流通させるための多数の流路9が形成されており、セラミックス基板2との間はろう付け、はんだ付け、ボルト等によって接合される。
次に、このように構成されるパワーモジュール1におけるセラミックス基板2の製造方法について説明する。
まず、複数のセラミックス板4を形成可能な大きさのセラミックス平板11を用意し、その片面に、レーザ加工やダイヤモンドホイールによる切削加工等によって各セラミックス板4に分割するための分割溝12を形成しておく。図1に示す例では、放熱層用金属層6が設けられている側の面に分割溝12が形成される。この分割溝12は、矩形のセラミックス板4に合わせて縦方向及び横方向にそれぞれ一定の間隔で配置されることにより全体として格子状に形成される。また、分割溝12によって区画された領域内に、その両面に金属層5,6がろう付けによって貼り付けられることにより、基板素材13が構成される。
図1は、この基板素材13を分割してセラミックス基板2を製造するための製造装置20の実施形態を示している。この実施形態の製造装置20は、基板素材13の両面に配置される一対の当て板部材21と、これら当て板部材21を上下に挟持するように押圧する凸型22及び凹型23とを備える構成とされている。
当て板部材21は、脆性材料であるセラミックス平板11よりも大きい可撓性を有する合成樹脂、例えば塩化ビニル樹脂(常温での弾性係数が約3GPa)により構成され、矩形の板状部24と、この板状部24の片面に櫛歯状に形成された複数の凸条部25とを備える構成とされている。その板状部24は、セラミックス平板11の全面をカバーできるようにセラミックス平板11よりも大きい面積に形成され、全体として均等に湾曲できるように凸条部25を除き均一な肉厚に形成されている。
また、凸条部25は、当て板部材21を基板素材13の表面に配置させたときに基板素材13における分割溝12の形成部位の両側方位置で各金属層5,6の側縁部に分割溝12に沿って当接させられるものであり、板状部21の表面に、一定の幅で垂直に立ち上がるように形成されている。凸条部25の先端の幅は、分割溝12を介して並ぶ両回路層用金属層5又は両放熱層用金属層6の離間間隔よりも大きく、これらの各側縁部間を掛け渡すように当接する寸法に設定される。
また、この凸条部25の先端面に、さらに突出するガイド突起26が形成されている。このガイド突起26の幅は、分割溝12の形成部位を介して並ぶ両回路層用金属層5又は両放熱層用金属層6の離間間隔より小さく、また高さは回路層用金属層5又は放熱層用金属層6の厚さより小さく設定されており、凸条部25が両回路層用金属層5又は放熱層用金属層6に当接したときに、ガイド突起26が両回路層用金属層5又は放熱層用金属層6の間に侵入するようになっている。また、この侵入状態では、ガイド突起26の先端面はセラミックス平板11の表面から離間している。なお、分割溝12は格子状に形成されているが、この凸条部25は、格子の縦方向及び横方向の少なくともいずれかに沿って形成され、隣接する凸条部25どうしは、分割溝12と同じ相互間隔で平行に形成されている。
そして、この当て板部材21は、図1(a)に示すように、基板素材13を両面から挟むように一対設けられ、その場合に、両当て板部材21の凸条部25を対向させ、これら凸条部25によって分割溝12の形成部位の両側方位置で両回路層用金属層5又は放熱層用金属層6の側縁部に当接して、セラミックス平板11の両面の金属層5,6を挟むように保持する構成とされている。
一方、凸型22及び凹型23は、凹型23を下方に、凸型22を上方に配置した状態で上下に対向され、その対向面に、凸面22a又は凹面23aが形成されたものであり、その凸面22aによって当て板部材21を押圧しながら、凸面22aと凹面23aとの間で両当て板部材21を撓ませることにより、これら当て板部材21間の基板素材13のセラミックス平板11を湾曲させる構成である。この場合、凸型22の凸面22a及び凹型23の凹面23aは、基板素材13を挟持した両当て板部材21を湾曲させたときに、その湾曲状態の両当て板部材21の外面全面に均一に接触されるように、これら両当て板部材21の外面間の高さ寸法だけ曲率半径が異なる同心状の円弧面に形成されている。
次に、このように構成した製造装置20を使用して、セラミックス基板2を製造する方法について説明する。
あらかじめセラミックス平板11の片面に格子状に分割溝12を形成し、この分割溝12により囲まれた領域の両面に金属層5,6をろう付けにより貼り付けることにより、基板素材13を作成しておく。
そして、この基板素材13の両面に当て板部材21を接触させる。このとき、前述したように、当て板部材21の凸条部25におけるガイド突起26が分割溝12の両側方位置に配置されている両金属層5,6の間から侵入し、その両側で凸条部25の両側部が両金属層5,6の側縁部の表面にそれぞれ当接する。
このようにして両当て板部材21を基板素材13の両面に配置した状態で、これらを図1(a)に示すように凹型23の上に載置する。この図1に示す例では、凹型23が上方に凹面23aを向けて配置され、基板素材13は、分割溝12を下方に向けた状態で載置される。そして、上方から凸型22を下降することにより、その凸面22aで当て板部材21の上面を押圧しながら、両当て板部材21及びセラミックス平板11を湾曲させ、両型22,23の凸面22a及び凹面23a間に挟持すると、図1(b)に示すように、脆性材料であるセラミックス平板11が分割溝12に沿って分割される。
この場合、当て板部材21の凸条部25は、基板素材13の分割溝12の両側方位置の両金属層5,6の側縁部に両面から当接しており、当て板部材21のほぼ全面にわたって分割溝12と同じ一定の間隔をおいて相互に平行に形成されていることから、基板素材13のほぼ全面にわたって接触している。また、両当て板部材21は、同じ材料により形成されていることから、同じ量だけ湾曲変形する。したがって、これら両当て板部材21及び基板素材13が凸条部25の当接状態を維持したまま一体のものとして変形することになる。
そして、これら当て板部材21及び基板素材13のセラミックス平板11のうち、当て板部材21はセラミックス平板11に比べて可撓性が高いことから大きく湾曲変形させられていくのに対して、セラミックス平板11は、脆性材料であり、当て板部材21の湾曲変形にある程度までは追従して変形するが、そのうち追従できずに分割溝12から分割することになる。
その分割時の状態を示したのが図1(b)であり、セラミックス平板11が分割に至る際にも、当て板部材21はまだ弾性域の範囲内にあり、その凸条部25の間に基板素材13を挟んだ状態を維持しながら湾曲変形している。
この場合、当て板部材21の凸条部25を分割溝12の形成部位に接触させるのではなく、その両側方位置の金属層5,6の側縁部に接触させることとしたのは、図2に凸条部25の付近を拡大して示したように、分割溝12の形成部位Xの両側の2箇所に押圧力を作用させるためである。つまり、凸条部25は、分割溝12の形成部位Xの両側の金属層(この実施形態の場合は回路層用金属層)5の側縁部にそれぞれ当接することにより、これら当接部Yから各回路層用金属層5の側縁部を介してセラミックス平板11に破線矢印で示すようにそれぞれ押圧力が作用し、セラミックス平板11は、分割溝12の形成部位Xの両側の2箇所で押圧されることになる。この場合、図2に示すように、凸条部25の先端面は、回路層用金属層5に所定の幅Wで接触するため、その幅Wの範囲で応力が作用することになるが、その幅Wは小さいので、図2ではその幅Wの中心位置に破線矢印で示すように押圧力が作用するものとして示している。これに対して、分割溝12の形成部位Xを直接押圧する場合であると、作用点が1点となり、その作用点がわずかでもずれると分割形状がばらつくことになる。
これを図3のモデル図によって説明する。この図3は、図2に示す部分を両端支持の単純支持はりとして図示したものであり、上段の荷重作用形態に対して、中断がせん断力図、下段が曲げモーメント図を示している。A欄が本実施形態の場合、B欄が分割溝の形成部位を直接押圧する場合を示している。
この図3のB欄に示すように、分割溝12の形成部位Xを1点で押圧する構造は、両端支持の単純はりの支点間の1箇所に集中荷重Pが作用した状態であり、その1点で曲げモーメントMが最大になる。そして、その作用点が、分割溝12の形成部位Xである場合には、最大の曲げモーメントを作用させることができるが、その部位Xから少しでもずれると、分割溝12に作用する曲げモーメントも減少することになり、せん断力Sも、ずれの方向によっては作用方向が逆になる。このため、押圧力を作用させる凸条部の先端形状やセラミックス板の表面状態等のばらつきに起因するわずかなずれにより、分割溝に作用する曲げモーメントがばらつき、バリが発生したり、斜めに割れたり、分割ラインが乱れたりするなど、分割形状が不均一になるおそれがある。
本実施形態の場合は、図3のA欄に示すように、両端支持の単純はりの支点間の2箇所に同一の荷重(押圧力)Pが作用した状態であり、その押圧力Pの作用点の間は一様な曲げモーメントMが作用することになる。つまり、回路層用金属層5の側縁部を押圧する場合は、その押圧力の作用点間では曲げモーメントMが一定となるので、分割溝12の形成部位Xに常に一定の曲げモーメントを作用させることができる。
このように、分割溝12の形成部位Xを介して両側に配置される両回路層用金属層5の間で一定の曲げモーメントが作用し、しかも両当て板部材21の間に挟まれて全体が一様に湾曲されていることから、どの分割溝12も一定の曲げモーメントで曲げられることになる。しかも、両面を当て板部材21によって挟持された状態で湾曲されるから、その分割溝12の全部がほぼ同じタイミングで一度に分割されることになり、分割時にセラミックス基板2があばれることも防止される。したがって、各分割溝12の分割形状を均一にして、欠け等の発生を確実に防止し、均一で高品質なセラミックス基板2を製造することができる。このように金属層5間での曲げモーメントを一様にして分割するために、分割溝12の形成部位Xから回路層用金属層5の側縁までのセラミックス平板11の面方向の距離Lを片側で0.5〜6mmに設定するとよい。また、この凸条部25の先端面において回路層用金属層5に接触する部分の幅Wは、該金属層5の側縁から0.5〜5mmに設定するとよい。
そして、この製造装置20を用いて分割する場合、両回路層用金属層5の間で一様な曲げモーメントが作用することから、厳密な位置決め精度を要せず、回路層用金属層5の回路パターンに位置ずれが生じていたり、凸条部25の押圧位置が若干ずれたとしても、安定した形状で分割することができる。また、当て板部材21の加工にも高精度なものが要求されないとともに、セラミックスではなく金属層のみに接触するため、摩耗も少なく、材料、加工の両面で低コスト化することができる。
なお、実施形態では、格子状に形成した分割溝12のうち、縦方向に沿う分割溝12に沿ってセラミックス平板11を分割する方法を述べたが、横方向に沿う分割溝に対しては、その横方向に沿って凸条部を形成した別の当て板部材を用意し、縦方向に沿う分割溝12からの分割によって形成された短冊状の板状素材に対して同様の方法で分割することができる。
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、二つの当て板部材を塩化ビニル樹脂で形成したが、分割対象のセラミックスより大きい可撓性を有するものであれば、他の材料で形成してもよい。また、各実施形態では二つの当て板部材とも同じ材料によって同じ形状、同じ寸法に形成し、したがってその可撓性も同じ程度に形成されているが、セラミックス平板が変形して分割されるまでの間、及び分割後においても両当て板部材の間に基板素材又はセラミックス基板を保持できるものであれば、必ずしも両方が同じ特性でなくてもよい。さらに、当て板部材の板状部と凸条部との材料を変えてもよく、板状部は可撓性を有する材料により構成し、凸条部は基板素材に当接するため耐摩耗性材料として硬質プラスチック等により構成するようにしてもよい。また、板状素材の片面にのみ分割溝を形成した例を示したが、両面に分割溝を形成したものに適用してもよい。また、基板素材を湾曲させる手段として、実施形態の凸型と凹型との間で押圧する方法以外にも、従来の技術で挙げたベルトによって挟んだ状態でベルト毎曲げる方法や、両当て板部材の端部を拘束して曲げモーメントを作用させる方法等を採用することができる。また、セラミックス基板としてセラミックス板の両面に回路層用金属層及び放熱層用金属層を設けた例を示したが、セラミックス板の片面に回路層用金属層のみを設けたものにも適用することができる。その他、本発明は、パワーモジュール用基板以外にも、各種半導体基板等を分割して製造する場合に適用することができる。
本発明に係るセラミックス基板製造装置の一実施形態を示す断面図であり、(a)が基板素材を湾曲させる前の状態を示し、(b)が基板素材を湾曲させて分割した状態を示している。 図1における分割溝付近の拡大断面図である。 図1の実施形態の製造装置によって分割する場合と分割溝を直接押圧して分割する場合とを単純支持はりにモデル化して比較した図であり、Aが実施形態の場合、Bが分割溝を直接押圧する場合を示す。 図1の製造装置によって製造されるセラミックス基板を用いたパワーモジュールの例を示す断面図である。
符号の説明
1 パワーモジュール
2 セラミックス基板
4 セラミックス板
5 回路層用金属層
6 放熱層用金属層
11 セラミックス平板
12 分割溝
13 基板素材
20 製造装置
21 当て板部材
22 凸型
22a 凸面
23 凹型
23a 凹面
24 板状部
25 凸条部
26 ガイド突起

Claims (5)

  1. セラミックス平板の表面に分割溝が形成されるとともに、前記分割溝とは反対側であって、該分割溝の形成部位の両側方位置にそれぞれ金属層が設けられてなる基板素材を作成しておき、該基板素材の前記セラミックス平板を湾曲させることにより、前記分割溝から前記セラミックス平板を分割して複数のセラミックス基板を製造する方法であって、
    前記分割溝の形成部位の両側方位置で両金属層の側縁部を押圧することにより前記セラミックス平板を湾曲させることを特徴とするセラミックス基板製造方法。
  2. 前記基板素材の両面に可撓性材料からなる一対の当て板部材を配置するとともに、該当て板部材の一部を前記分割溝の形成部位の両側方位置で両金属層の側縁部に当接させておき、両当て板部材により前記セラミックス平板を挟持した状態で該当て板部材を撓ませることにより両当て板部材の間で前記セラミックス平板を分割することを特徴とする請求項1記載のセラミックス基板製造方法。
  3. セラミックス平板の表面に分割溝が形成されるとともに、前記分割溝とは反対側であって、該分割溝の形成部位の両側方位置にそれぞれ金属層が設けられてなる基板素材の前記セラミックス平板を湾曲させることにより、前記分割溝から前記セラミックス平板を分割して複数のセラミックス基板を製造する装置であって、
    前記セラミックス平板を押圧して湾曲させる際に前記分割溝の形成部位の両側方位置で各金属層の側縁部に当接して押圧力を前記セラミックス平板に伝達する凸条部が備えられていることを特徴とするセラミックス基板製造装置。
  4. 前記基板素材の両面に配置される可撓性材料からなる一対の当て板部材が備えられ、前記凸条部は、前記当て板部材に形成されていることを特徴とする請求項3記載のセラミックス基板製造装置。
  5. 前記凸条部における各金属層への当接部の間に、該凸条部が前記金属層に当接したときに両金属層の間に配置されるガイド突起が形成され、該ガイド突起の突出高さは、両金属層の厚さよりも小さいことを特徴とする請求項3又は4記載のセラミックス基板製造装置。
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