JP6853455B2 - パワーモジュール用基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、大電流、高電圧を制御する半導体装置に用いられるパワーモジュール用基板の製造方法に関する。
パワーモジュールに用いられるパワーモジュール用基板として、絶縁基板であるセラミックス基板の一方の面に回路層が形成され、セラミックス基板の他方の面に熱伝導性に優れた金属層が形成された構成のものが知られている。なお、この種のパワーモジュール用基板には、金属層を介して放熱板(ヒートシンク)を接合することも行われる。そして、パワーモジュール用基板の回路層の表面(上面)に、パワー素子等の半導体素子がはんだ付け(実装)されることにより、パワーモジュールが製造される。
このようなパワーモジュール用基板においては、全体の反り量を制御するために、セラミックス基板の表裏(回路層と金属層)で異なる厚さの金属板を接合させたり、セラミックス基板と表裏の金属板との接合時又は接合後に荷重を負荷することにより反り形状を付与したりすることが行われている。
例えば特許文献1には、金属回路板とセラミックス基板とを接合してセラミックス回路基板を形成した後に、このセラミックス回路基板に荷重を負荷することによりセラミックス回路基板を金属回路板側に凹状に反らせることが記載されている。また、この特許文献1には、金属回路板の接合面側が凹形状となるように所定の反り量を有するように形成したときに、セラミックス回路基板全体の曲げ強度及びたわみ量を大きくすることができ、割れの発生が少ないセラミックス回路基板が得られることが記載されている。
特開平11‐330308号公報
ところが、セラミックス基板の表裏に異なる厚さの金属板を接合した場合には、パワーモジュールの冷熱サイクル時において、セラミックス基板と金属板との熱膨張差に起因する反りの変化が大きくなる。このため、ヒートシンクとパワーモジュール用基板間に隙間が生じることにより放熱性能が低下し、パワーモジュールの信頼性を低下させることになる。
一方、セラミックス基板の表裏の両面に同種材料、同形状、同厚の金属板を接合した場合は、セラミックス基板と各金属板との熱膨張差が表裏で同一となるため、理論的にはパワーモジュール用基板に反りは生じないはずである。しかしながら、この場合にも、製造条件のわずかな違いによって、複数のパワーモジュール用基板において、反りの方向や反り量がばらつく問題がある。また、特許文献1のように、セラミックス基板と金属板との接合後に反り形状を付与した場合には、反りを付与するための別途の工程が必要となることから工程が煩雑化し、さらに、その反り付与に伴いセラミックス基板を損傷させるおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、基板の信頼性を損ねることなく、反りの方向や反り量が制御されたパワーモジュール用基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明のパワーモジュール用基板の製造方法は、セラミックス母材から複数のセラミックス基板を分割するためのスクライブラインを該セラミックス母材の片面のみに形成するスクライブライン形成工程と、前記スクライブライン形成工程後に、前記セラミックス母材の前記スクライブラインにより区画された各セラミックス基板の形成領域において、前記セラミックス母材の両面のそれぞれと銅又はアルミニウムを主成分とする同種材料からなる同形状かつ同厚の金属板との間に接合材を挟んで配置し、これらの積層体をその積層方向に0.05MPa以上1.0MPa以下の圧力で加圧及び加熱することにより接合した後、該積層体を冷却することにより前記セラミックス母材を介して対称形状の回路層及び金属層を形成する接合工程と、前記接合工程後に、前記セラミックス母材を前記スクライブラインに沿って分割して、前記セラミックス基板に前記回路層と前記金属層とが接合されたパワーモジュール用基板を複数形成する分割工程と、を有し、前記スクライブラインは、前記セラミックス母材の厚みの比率0.18以上0.22以下の深さで形成することを特徴とする。
セラミックス母材と各金属板との接合後の冷却中において、これらの接合面には、熱収縮の小さいセラミックス母材と熱収縮の大きい金属板と間の熱膨張差によりセラミックス母材を面方向に圧縮する方向に応力がかかる。この場合、セラミックス母材の両面のそれぞれに接合された金属板は、同種材料により形成され、セラミックス母材を介して対称形状(同形状、同厚)とされているから、各接合面には、同様の応力がかかる。しかし、セラミックス母材には、予め片面のみにスクライブライン(分割溝)が形成されていることから、そのスクライブラインが形成された片面(スクライブライン形成面)側の圧縮応力に対する剛性が、スクライブラインが形成されていない片面側の圧縮応力に対する剛性と比べて弱くなる。このため、セラミックス母材に金属板を接合した積層体には、スクライブライン形成面側に凸となる反りが発現する。このように、予めスクライブラインを形成しておくことにより、そのスクライブライン形成面側に凸の反りを有する積層体を形成できる。そして、その積層体を分割して個片化することにより、積層体と同様に、スクライブライン形成面側に凸の反りが付与された状態のパワーモジュール用基板を複数形成できる。すなわち、各パワーモジュール用基板の反りの方向や反り量を揃えて形成できる。また、この製造方法により製造されたパワーモジュール用基板において、セラミックス基板の両面に形成された回路層と金属層とは同種材料により形成され、さらにセラミックス基板を介して対称形状とされているので、パワーモジュールの冷熱サイクル時の反り変化を抑制でき、基板の信頼性を良好に維持できる。
スクライブラインの深さがセラミックス母材の厚みの比率0.10未満では、接合工程において、積層体全体にスクライブライン形成面側に凸の反りを発現させることが難しくなり、全てのパワーモジュール用基板に予定した反り量の反りを発現させることが難しくなるとともに、分割工程において、セラミックス母材をスクライブラインに沿って確実に分割することが難しくなる。また、スクライブラインの深さをセラミックス母材の厚みの比率0.25を超えて深く形成した場合は、接合工程の積層体の加圧中や接合後の冷却中に、セラミックス母材がスクライブラインで分割されるおそれがあり、全てのパワーモジュール用基板に予定した反り量の反りを発現させることが難しくなる。
なお、この製造方法では、接合工程後に積層体やパワーモジュール用基板に反り形状を付与する別途の工程を必要としないので、スクライブラインを形成して、その個々の領域に金属板を積層して接合するという単純な工程により、反りの方向や反り量が制御されたパワーモジュール用基板を形成できる。また、パワーモジュール用基板に反り形状を付与する別途の工程を必要としないので、セラミックス基板を損傷させるおそれもない。
本発明によれば、基板の信頼性を損ねることなく、反りの方向や反り量が制御されたパワーモジュール用基板を製造できる。
本発明の実施形態のパワーモジュール用基板の製造方法を説明するフロー図である。 図1に示すパワーモジュール用基板の製造方法の製造工程を説明する模式断面図である。 図1に示すパワーモジュール用基板の製造方法の製造工程を説明する模式斜視図である。 本実施形態の製造方法により製造されたパワーモジュール用基板を用いたパワーモジュールを示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図4は、本発明のパワーモジュール用基板の製造方法により製造されるパワーモジュール用基板10を用いたパワーモジュール101を示している。このパワーモジュール101は、パワーモジュール用基板10と、パワーモジュール用基板10の表面に搭載された半導体素子等の電子部品40と、パワーモジュール用基板10の裏面に取り付けられたヒートシンク50とを備えている。
パワーモジュール用基板10は、図4に示すように、セラミックス基板11と、セラミックス基板11の一方の面(図4において上面)に配設された回路層12と、セラミックス基板11の他方の面(図4において下面)に配設された金属層13とを備え、これらセラミックス基板11と回路層12、及びセラミックス基板11と金属層13とは、互いに接合されている。そして、このパワーモジュール用基板10の回路層12の表面(図4では上面)に電子部品40が搭載(実装)され、パワーモジュール101が製造される。また、図4に示すパワーモジュール101においては、金属層13の表面(図4では下面)にヒートシンク50が取り付けられた状態で使用されるようになっている。
セラミックス基板11は、窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(Si)等のセラミックス材料からなるセラミックス母材21(図2参照)を分割することにより形成される。
回路層12と金属層13とは、銅(Cu)又はアルミニウム(Al)を主成分とする同種材料により、同形状かつ同厚に形成される。好適には、回路層12と金属層13とは、無酸素銅やタフピッチ銅等の純銅又は銅合金、4N‐Alや2N‐Al等の高純度アルミニウム及びアルミニウム合金(純度97.00質量%以上のアルミニウム)等により形成される。
ヒートシンク50は、アルミニウム(Al)又は銅(Cu)を主成分とする金属材料により形成される。また、ヒートシンク50は、平板状のもの、熱間鋳造等によって多数のピン状フィンを一体に形成したもの、押出成形によって相互に平行な帯状フィンを一体に形成したもの等、適宜の形状のものを採用することができる。
なお、回路層12と電子部品40との接合(実装)には、Sn‐Cu系、Sn‐Ag‐Cu系、Zn‐Al系もしくはPb‐Sn系等のはんだ材が用いられる。また、図示は省略するが、電子部品40と回路層12の端子部との間は、アルミニウム等からなるワイヤ及びリボンボンディング等により接続される。
次に、以上のように構成されるパワーモジュール用基板10の製造方法について説明する。本実施形態のパワーモジュール用基板の製造方法は、図1に示すように、複数の製造工程S11〜S13により構成される。
(スクライブライン形成工程)
まず、図2(a)及び図3(a)に示すように、セラミックス基板11を構成するセラミックス母材21に、複数のセラミックス基板11を分割するためのスクライブライン(分割溝)21aを形成する(スクライブライン形成工程S11)。スクライブライン21aは、例えば図2(a)に示すように、レーザ加工により形成できる。具体的には、セラミックス母材21の片面に、Coレーザ、YAGレーザ、YVOレーザ、YLFレーザ等のレーザ光Lを照射することにより、スクライブライン21aの加工を行うことができる。レーザ加工によるスクライブライン21aの加工では、セラミックス母材21の表面においてレーザ光Lが照射された部分が切削加工され、スクライブライン21aが形成される。
スクライブライン21aは、図3(a)に示すように、セラミックス母材21の片面のみに形成し、セラミックス母材21の厚みt1の比率0.10以上0.25以下の深さd(d=0.10×t1〜0.25×t1)で形成する。また、スクライブライン21aは、セラミックス基板11の形成領域21bの外形形状に沿って形成する。この場合、スクライブライン21aは、縦横に1本ずつ格子状に形成しており、これらの2本のスクライブライン21aにより、セラミックス母材21には、セラミックス基板11の外形形状の大きさに区画された4つのセラミックス基板11の形成領域21bが縦横に2つずつ整列して形成される。
なお、図示は省略するが、レーザ加工後に、スクライブライン21aが形成されたセラミックス母材21を、ホーニング処理により洗浄する。
(接合工程)
スクライブライン形成工程(S11)後に、セラミックス母材21のスクライブライン21aにより区画された各セラミックス基板11の形成領域21bに、回路層12となる金属板22と、金属層13となる金属板23とを接合する(接合工程S12)。回路層12となる金属板22と金属層13となる金属板23とは、銅又はアルミニウムを主成分とする同種材料からなる同形状(同平面サイズ)かつ同厚(同板厚)に形成する。そして、図2(b)及び図3(b)に示すように、各セラミックス基板11の形成領域21bにおいて、セラミックス母材21の両面のそれぞれと金属板22,23との間に接合材31を挟んで配置する。
次に、図2(c)に示すように、これらのセラミックス母材21、接合材31、金属板22,23の積層体25をその積層方向に加圧(例えば、0.05MPa〜1.0MPa)及び加熱(例えば、800℃以上930℃以下)することにより(例えば、接合時間1分以上60分以下)、セラミックス母材21と金属板22,23とを接合した後、これらの積層体25を30℃まで冷却することにより、セラミックス母材21を介して対称形状の回路層12及び金属層13を形成する。これにより、図2(d)及び図3(c)に示すように、セラミックス母材21のスクライブライン21aにより区画された各領域21bに回路層12及び金属層13が形成された積層体26が形成されるが、積層体26には、そのスクライブライン21aが形成された片面(スクライブライン形成面)側に凸となる反りが発現する。
この反りについて詳細に説明すると、セラミックス母材21と各金属板22,23との接合後の冷却中において、これらの接合面には、熱収縮の大きい金属板22,23と熱収縮の小さいセラミックス母材21との熱収縮差によりセラミックス母材21を面方向に圧縮する方向に応力がかかる。この場合、セラミックス母材21の両面のそれぞれに接合された金属板22,23は、同種材料により形成され、セラミックス母材21を介して対称形状(同形状、同厚)とされているから、各接合面には、同様の応力がかかる。しかし、セラミックス母材21には、予め片面のみにスクライブライン21aが形成されていることから、そのスクライブライン21aが形成された片面(スクライブライン形成面)側の圧縮応力に対する剛性が、スクライブライン21aが形成されていないもう一方の片面側の圧縮応力に対する剛性と比べて弱くなる。したがって、図2(d)及び図3(c)に示すように、スラライブライン21aを広げるようにして、積層体26にはスクライブライン形成面側に凸となる反りが発現する。
なお、この接合工程S12において、金属板22,23がアルミニウムを主成分とする金属材料により形成される場合は、Al‐Si、Al‐Ge、Al‐Cu、Al‐Mg又はAl‐Mn等の接合材31を用いて、金属板22,23とセラミックス母材21とがろう付け接合される。また、金属板22,23が銅を主成分とする金属材料により形成される場合は、Ag‐Cu‐TiやAg‐Ti等の接合材31を用いて、金属板22,23とセラミックス母材21とが活性金属ろう付けにより接合される。
また、金属板22,23とセラミックス母材21との接合は、ろう付け以外にもTLP接合法(Transient Liquid Phase Bonding)と称さされる過渡液相接合法によって接合してもよい。この過渡液相接合法においては、金属板22,23の接合表面に予め接合材となる銅層を蒸着しておき、金属板22,23とセラミックス母材21との間(界面)に銅層を配設する。
(分割工程)
接合工程S12後に、ダイシング装置等の切断手段により、積層体26のセラミックス母材21をスクライブライン21aに沿って分割してセラミックス母材21を個片化し、図2(e)に示すように、セラミックス基板11に回路層12と金属層13とが接合されたパワーモジュール用基板10を複数(ここでは4個)形成する(分割工程S13)。これらのパワーモジュール用基板10においては、分割前の積層体26と同様に、スクライブライン形成面側に凸の反りが付与された状態となり、各パワーモジュール用基板10の反りの方向や反り量を揃えて形成できる。
このようにして製造されたパワーモジュール用基板10においては、セラミックス基板11の両面に形成された回路層12と金属層13とが同種材料により形成され、さらに、これらの回路層12と金属層13とはセラミックス基板11を介して対称形状とされているので、パワーモジュールの冷熱サイクル時の反り変化を抑制でき、基板の信頼性を良好に維持できる。
また、本実施形態の製造方法では、接合工程S12後に積層体やパワーモジュール用基板に反り形状を付与するための別途の工程を必要としないので、スクライブライン21aを形成して、その個々の領域に金属板22,23を積層して接合するという単純な工程により、反りの方向や反り量が制御されたパワーモジュール用基板10を形成できる。また、パワーモジュール用基板に反り形状を付与する別途の工程を必要としないので、セラミックス基板を損傷させるおそれもない。
なお、本発明は、上記実施形態のものに限定されるものではなく、細部構成においては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、スクライブライン形成工程S11をレーザ加工により実施したが、スクライブライン21aは、レーザ加工ではなく、ダイヤモンドブレードを使用したダイシング等の他の加工方法により形成してもよい。
また、上記実施形態では、セラミックス母材21のスクライブライン形成面を回路層12側として、回路層12側に凸の反りが付与された状態のパワーモジュール用基板を複数形成したが、これに限定されない。セラミックス母材21のスクライブライン形成面を金属層13側とすることにより、金属層13側に凸の反りが付与された状態のパワーモジュール用基板を複数形成することができる。このように、回路層及び金属層の接合前に、セラミックス母材21の片面のみにスクライブラインを形成しておくことで、そのスクライブライン形成面側に凸の反りが付与された状態のパワーモジュール用基板を再現性良く複数製造できる。
以下、本発明の効果を確認するために行った実施例及び比較例について説明する。
(実施例1〜6、比較例2)
表1に示す条件のセラミックス基板を構成するセラミックス母材と、回路層及び金属層を構成する金属板とを用いて、パワーモジュール用基板を作製した。各セラミックス母材には平面サイズが100mm×100mmとされる矩形板を用い、各金属板には平面サイズが27mm×27mmとされる矩形板を用いた。
スクライブライン形成工程は、波長10μmのCOレーザを用いて行った。そして、各セラミックス母材の片面のみにレーザ加工を施し、30mm間隔で表1に示すスクライブ深さdの縦横4本ずつのスクライブラインを形成して、格子状に区画された3×3(9個/シート)のセラミックス基板の形成領域を形成した。なお、比較例2では、両面にスクライブラインを形成した。そして、レーザ加工後に、スクライブラインが形成されたセラミックス母材を、ホーニング処理により洗浄した。
接合工程は、接合材にAg‐Cu‐Tiペーストを用い、活性金属ろう付けにより行った。セラミックス母材の各セラミックス基板の形成領域(30mm×30mmの領域)において、セラミックス母材の両面のそれぞれとCuからなる金属板との間に接合材を挟んで配置し、これらの積層体を0.1MPaの加圧力(荷重)で、860℃の接合温度で、30分加圧しながら加熱した後、30℃まで冷却することにより、セラミックス母材と各金属板とを接合した。
分割工程では、分割機を用いた。そして、セラミックス母材をスクライブラインに沿って分割して個片化し、合計90個(10シート分)のパワーモジュール用基板を作製した。そして、得られた各パワーモジュール用基板について、30℃における反りの方向と反り量とを、それぞれ評価した。
(比較例1)
表1に示す条件のセラミックス基板を構成するセラミックス母材(100mm×100mm)にスクライブラインを形成した後、表1に記載の金属板(97mm×97mm)を接合した。接合条件は実施例1と同様とした。接合後に、回路層及び金属層の大きさが27mm×27mm、かつ、スクライブラインが露出するように金属板をエッチングし、スクライブラインに沿って分割することで、9個のパワーモジュール用基板を作製した。この作業を10回行い、合計90個のパワーモジュール用基板を作製した。得られた各パワーモジュール用基板について、30℃における反りの方向と反り量とを、それぞれ評価した。
反り量の測定は、ミツトヨ社製のSJ‐400を用いて行い、各パワーモジュール用基板のスクライブライン形成面に接合した回路層の表面(上面)の反り量を測定した。また、反り方向と反り量とは、スクライブライン形成面側、すなわち回路層の上面側に凸状の変形を正(+)とした。結果を表2に示す。
Figure 0006853455
Figure 0006853455
表2からわかるように、予めセラミックス母材の片面のみに、セラミックス基板の形成領域を区画するスクライブラインを形成しておくことにより、そのスクライブライン形成面側に凸の反りを有するパワーモジュール用基板を多く得ることが可能であった。なお、セラミックス母材の両面にスクライブラインを設けた比較例2では、分割工程を行う前に既に分割された状態であった。
10 パワーモジュール用基板
11 セラミックス基板
12 回路層
13 金属層
21 セラミックス母材
21a スクライブライン
21b 形成領域
22,23 金属板
25,26 積層体
31 接合材
40 電子部品
50 ヒートシンク
101 パワーモジュール

Claims (1)

  1. セラミックス母材から複数のセラミックス基板を分割するためのスクライブラインを該セラミックス母材の片面のみに形成するスクライブライン形成工程と、
    前記スクライブライン形成工程後に、前記セラミックス母材の前記スクライブラインにより区画された各セラミックス基板の形成領域において、前記セラミックス母材の両面のそれぞれと銅又はアルミニウムを主成分とする同種材料からなる同形状かつ同厚の金属板との間に接合材を挟んで配置し、これらの積層体をその積層方向に0.05MPa以上1.0MPa以下の圧力で加圧及び加熱することにより接合した後、該積層体を冷却することにより前記セラミックス母材を介して対称形状の回路層及び金属層を形成する接合工程と、
    前記接合工程後に、前記セラミックス母材を前記スクライブラインに沿って分割して、前記セラミックス基板に前記回路層と前記金属層とが接合されたパワーモジュール用基板を複数形成する分割工程と、
    を有し、
    前記スクライブラインは、前記セラミックス母材の厚みの比率0.18以上0.22以下の深さで形成する
    ことを特徴とするパワーモジュール用基板の製造方法。
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