JP5422964B2 - セラミックス基板の製造方法及びパワーモジュール用基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セラミックス基板の製造方法及びパワーモジュール用基板の製造方法に関する。
例えば半導体チップなどの電子部品が実装されたパワーモジュールは、一般にAlN(窒化アルミニウム)やAl(アルミナ)、Si(窒化珪素)、SiC(シリコンカーバイド)などからなるセラミックス基板の上面に配置された回路層と下面に配置された金属層とを有するパワーモジュール用基板と、回路層上に搭載された発熱体である半導体チップと、金属層の下面に配設されたヒートシンクとを備えている(例えば、特許文献1参照)。そして、パワーモジュールは、半導体チップで発生した熱を、金属層を介してヒートシンク中の冷却水へ放散させる構成となっている。
ここで、セラミックス基板としてAlNよりも高い曲げ強度を有するなど機械的特性が優れるSiを用いることにより、セラミックス基板の薄肉化が図れる。
特開2002−9212号公報
しかしながら、上記従来のパワーモジュール用基板には、以下の課題が残されている。
すなわち、Siからなるセラミックス基板とAl(アルミニウム)からなる金属部材とを接合させると、セラミックス基板と金属部材との間で接合不良が発生する場合がある。そして、この接合不良により、熱サイクル時においてセラミックス基板と金属部材とが剥離しやすくなるという問題がある。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、窒化珪素からなるセラミックス基板と金属部材とを接合させた際に十分な熱サイクル信頼性が得られるセラミックス基板の製造方法及びパワーモジュール用基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記のような課題を解決するために以下のような手段を採用した。すなわち、本発明のセラミックス基板の製造方法は、窒化珪素からなるセラミックス母材の一面にエネルギー光を照射してスクライブラインを形成する工程と、該スクライブラインが形成された前記セラミックス母材の前記一面に表面処理を施し、該一面における酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度を電子プローブマイクロアナライザを用いた表面測定において2.7Atom%以下とする工程とを備えることを特徴とする。
また、本発明のパワーモジュール用基板の製造方法は、窒化珪素からなるセラミックス母材の一面にエネルギー光を照射してスクライブラインを形成する工程と、該スクライブラインが形成された前記セラミックス母材の前記一面に表面処理を施し、該一面における酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度を電子プローブマイクロアナライザを用いた表面測定において2.7Atom%以下とする工程と、前記セラミックス母材を前記スクライブラインに沿って分割し、セラミックス基板を形成する工程と、該セラミックス基板に金属部材を接合する工程とを備えることを特徴とする。
この発明では、スクライブラインの形成時においてセラミックス基板の一面に付着する酸化シリコンまたはシリコンの複合酸化物を表面処理により除去するので、セラミックス基板と金属部材との間で十分な接合強度が得られる。すなわち、エネルギー光の照射によりスクライブラインを形成すると、酸化シリコンまたはシリコンの複合酸化物からなるヒュームがセラミックス母材から飛散してセラミックス母材の一面に付着する。ここで、スクライブラインの形成後に表面処理を施すことで、付着したヒュームを除去できる。これにより、金属部材を接合するときに、酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物に起因するガスの発生を抑制し、セラミックス基板と金属部材とを十分な強度で接合することができる。
また、本発明のセラミックス基板の製造方法は、前記エネルギー光として2倍波以上のYAGレーザのレーザ光を用いることを特徴とする。
また、本発明のパワーモジュール用基板の製造方法は、前記エネルギー光として2倍波以上のYAGレーザのレーザ光を用いることを特徴とする。
この発明では、セラミックス母材の一面に、エネルギー光として2倍波以上のYAGレーザのレーザ光を照射することによってスクライブラインを形成している。ここで、エネルギー光として2倍波以上のYAGレーザのレーザ光を用いた場合には、熱の影響を抑えることが可能となり、スクライブライン形成時におけるヒュームの発生を抑制することができる。よって、表面処理工程を省略したり簡素化したりしても、セラミックス母材の一面における酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度を2.7Atom%以下とすることが可能となる。これにより、金属部材を接合するときに、酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物に起因するガスの発生を抑制し、セラミックス基板と金属部材とを十分な強度で接合することができる。
また、本発明のパワーモジュール用基板の製造方法は、前記金属部材が、アルミニウムからなることであることとしてもよい。
この発明では、接合時においてアルミナと共に一酸化珪素ガスが発生することを抑制するため、セラミックス基板と金属部材とを十分な強度で接合することができる。すなわち、セラミックス基板と金属部材とを接合するときに、セラミックス基板の一面に酸化シリコンまたはシリコンの複合酸化物が存在すると、金属部材におけるセラミックス基板との界面及びその近傍にアルミニウムの酸化物であるアルミナが形成されると共に、一酸化珪素ガスが発生する。したがって、セラミックス基板の一面に形成された酸化シリコンまたはシリコンの複合酸化物を表面処理により除去することで、金属部材の接合時において一酸化珪素ガスが発生することを抑制できる。
また、本発明のパワーモジュール用基板の製造方法は、前記金属部材と前記セラミックス基板とをロウ付け接合することとしてもよい。
この発明では、金属部材とセラミックス基板とをロウ付けにより接合する。
この発明にかかるセラミックス基板の製造方法及びパワーモジュール用基板の製造方法によれば、金属部材を接合するときに一酸化珪素ガスの発生を抑制できるため、セラミックス基板と金属部材との間で十分な熱サイクル信頼性が得られる。
以下、本発明によるセラミックス基板、セラミックス基板の製造方法及びパワーモジュール用基板の製造方法の一実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
まず、本実施形態におけるパワーモジュール用基板の製造方法により製造されるパワーモジュール用基板について説明する。
本実施形態におけるパワーモジュール用基板1は、図1に示すように、セラミックス基板11と、セラミックス基板11の下面に配置された金属層12と、セラミックス基板11の上面(一面)に配置された複数の回路層(金属部材)13とを備えている。
セラミックス基板11は、Siからなり、板状に形成されている。そして、セラミックス基板11の上面における縁端部には、後述するスクライブライン21により形成された屈曲線状の屈曲肩部11aが形成されている。
また、セラミックス基板11の上下面それぞれにおける酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度は、EPMA(電子プローブマイクロアナライザ)を用いた表面測定において2.7Atom%以下となっている。
ここで、EPMAを用いた表面測定方法について、図2を参照しながら説明する。ここで、図2は、EPMAによる定量分析結果を示す表である。なお、図2に示す定量分析結果は、表面測定方法を説明するために使用する一例である。
本実施形態では、JEOL社製のJXA−8600を用いており、動作圧力を1.3×10−3Pa、加速電圧を15.0kV、プローブに供給する電流を5.0×10−8Aとしている。また、セラミックス基板11の表面には、膜厚が100nm未満であるAu膜が蒸着により形成されている。
まず、上記条件でセラミックス基板11の表面を定量分析する(図2(a)に示すA)。そして、定量分析により検出された元素のうちC(炭素)とAu(金)の検出量を0とする(図2(a)に示すB)。さらに、CとAuとを除く他の元素の検出量の和が100Atom%となるように換算する(図2(a)に示すC)。
次に、Si(シリコン)以外の金属元素が最も一般的な酸化物(例えば、Al(アルミナ)、Y(酸化イットリウム)、MgO(酸化マグネシウム)、Er(酸化エルビウム)など)として存在していると仮定し、Si以外の金属元素に結合しているO(酸素)の原子量を算出する(図2(b))。
続いて、換算したOの原子量とSi以外の金属元素に結合しているOの原子量との差を算出する。そして、算出したOの全量がSiと結合してSiOを構成しているものとし、算出したOの原子量に1.5を乗じて得た値をセラミックス基板11の表面におけるSiO濃度とする。例えば、図2に示す定量分析結果例では、SiO濃度が0.253Atom%となる。
なお、EPMAを用いた表面測定は、セラミックス基板11の上面における任意の5箇所において測定している。ここで、表面測定は、5点測定に限らず、10点測定や他の複数個所であってもよい。
金属層12は、例えばAlなどの高熱伝導率を有する金属により形成されており、ロウ材層14によりセラミックス基板11に接合されている。
回路層13は、金属層12と同様に例えばAlなどの高熱伝導率を有する金属により形成されており、間隔を適宜あけて配置されることで回路を構成する。そして、回路層13は、ロウ材層15によりセラミックス基板11に接合されている。
また、回路層13の上面には、電子部品16がハンダ層17により固着されている。電子部品16としては、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などのパワーデバイスが挙げられる。
次に、以上のような構成のパワーモジュール用基板1の製造方法について、図3を参照しながら説明する。ここで、図3は、パワーモジュール用基板の製造工程を示す工程図である。
まず、Siからなるセラミックス母材20の一面にスクライブライン21を形成する(図3(a))。ここでは、セラミックス母材20の一面にレーザ光(エネルギー光)Lを照射することで、直線状のスクライブライン21を形成する。このとき、レーザ光Lの照射によりセラミックス母材20から飛散するヒューム22が、スクライブライン21の形成領域及びその近傍に付着する。このヒューム22は、セラミックス母材20がSiからなるため、酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物で形成されている。ここで、レーザ光として、YAGの2倍波以上(2倍波、3倍波、4倍波等)のレーザ光を使用した場合には、熱の影響が少なくなり、セラミックス母材20から飛散するヒューム22の発生量を抑えることが可能となる。
続いて、セラミックス母材20に表面処理を施す(図3(b))。ここでは、セラミックス母材20の上下両面にZrO(二酸化ジルコニウム)粉末を噴き付けるブラスト処理を施す。これにより、セラミックス母材20の上下両面の平坦化を行うと共に、セラミックス母材20の一面に付着しているヒューム22を除去する。なお、YAGの2倍波以上(2倍波、3倍波、4倍波等)のレーザ光を使用してスクライブライン21を形成した場合には、ヒューム22の発生量が少ないことから、表面処理を省略してもよく、あるいは、エッチング処理等の簡易的な表面処理とすることが可能である。
このとき、セラミックス母材20の上下両面それぞれにおける酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度は、EPMAによる表面測定において2.7Atom%以下となる。なお、EPMAによる表面測定方法は、上述と同様である。また、EPMAによる表面測定は、セラミックス母材20においてスクライブライン21で区画される複数の領域それぞれで任意の5箇所において測定している。
次に、セラミックス母材20をスクライブライン21に沿って分割する(図3(c))。これにより、セラミックス基板11が製造される。そして、このようにして製造したセラミックス基板11の上下両面に、金属層12及び回路層13それぞれをロウ付けにより接合する(図3(d))。
ここで、表面処理によりセラミックス基板11の上下両面において酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物が除去されているため、接合時においてこれら酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物に起因するSiOガスの発生が抑制される。これにより、回路層13及びセラミックス基板11との接合面積と金属層12及びセラミックス基板11との接合面積とのそれぞれが十分に確保される。以上のようにして、パワーモジュール用基板1を製造する。
以上のような構成のパワーモジュール用基板1は、回路層13とセラミックス基板11との接合面積が十分に確保されているため、温度サイクル試験における例えば1000サイクル程度までの間に、回路層13がセラミックス基板11から剥離することが抑制される。
このようにして製造されたパワーモジュール用基板1は、例えば図4に示すようなパワーモジュール30に用いられる。このパワーモジュール30は、上述のパワーモジュール用基板1と、電子部品16と、冷却器31と、放熱板32とを備えている。
冷却器31は、水冷式のヒートシンクであって、内部に冷媒である冷却水が流通する流路が形成されている。
放熱板32は、平面視でほぼ矩形状の平板形状を有しており、例えばAlやCu(銅)、AlSiC(アルミシリコンカーバイド)、Cu−Mo(モリブデン)などで形成されている。そして、放熱板32は、熱伝導グリースなどを介して冷却器31に対してネジ33により固定されている。また、放熱板32とパワーモジュール用基板1の金属層12とは、ハンダ層34により接合されている。なお、放熱板32と金属層12とは、ロウ付けにより接合されてもよい。このとき、パワーモジュール用基板1の製造時において、金属層12、セラミックス基板11及び回路層13の積層体に放熱板32をさらに積層した状態で各部材を一括してロウ付けしてもよい。また、パワーモジュール30は、放熱板32を設けずに冷却器31の上面にパワーモジュール用基板1を設ける構成としてもよい。
このようなセラミックス基板11、セラミックス基板11の製造方法及びパワーモジュール用基板1の製造方法によれば、スクライブライン21の形成後に表面処理を行うことで、セラミックス基板11の上下両面における酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度が2.7Atom%以下となる。これにより、金属層12及び回路層13それぞれとセラミックス基板11とは、十分な強度で接合される。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
例えば、セラミックス基板は、一面を上面として回路層を接合しているが、一面を下面として金属層を接合する構成としてもよい。
また、セラミックス基板と回路層または金属層とは、ロウ付け接合されているが、他の方法により接合してもよい。
そして、セラミックス基板は、上下両面における酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度を2.7Atom%以下としているが、少なくともスクライブラインが形成される一方の面における酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度が2.7Atom%以下であればよい。
また、セラミックス母材を分割してセラミックス基板を形成した後に金属層及び回路層それぞれを接合しているが、スクライブラインが形成されたセラミックス母材に金属層及び回路層の少なくとも一方を接合した後にセラミックス母材を分割してセラミックス基板を形成してもよい。
そして、スクライブラインは、レーザ光を照射することで形成されているが、他のエネルギー光の照射により形成されてもよい。
また、表面処理は、粉末の噴き付けによるブラスト処理のほか、ホーニング処理やウェットエッチング処理など他の処理により行われてもよい。
そして、金属層及び回路層それぞれは、アルミニウムで形成されているが、他の金属材料で形成されていてもよい。
また、パワーモジュール用基板は、セラミックス基板の下面に金属層を接合しているが、金属層を設けずにセラミックス基板の下面に放熱板や冷却器を直接接合する構成としてもよい。
そして、冷却器は、水冷式に限らず、空冷式や他の液冷式であってもよい。
(実施例1)
以下に、本発明の効果を確認すべく行った比較試験の結果を示す。
本発明例1として、スクライブラインの形成工程に炭酸ガスレーザを使用し、その後、セラミックス基板表面にZrO(二酸化ジルコニウム)粉末を噴き付けるブラスト処理を施した。
本発明例2として、スクライブラインの形成工程に1倍波YAGレーザを使用し、その後、セラミックス基板表面にZrO(二酸化ジルコニウム)粉末を噴き付けるブラスト処理を施した。
本発明例3として、スクライブラインの形成工程に2倍波YAGレーザを使用し、その後、表面処理を行わなかった。
比較例1として、スクライブラインの形成工程に炭酸ガスレーザを使用し、その後、表面処理を行わなかった。
比較例2として、スクライブラインの形成工程に1倍波YAGレーザを使用し、その後、表面処理を行わなかった。
本発明例1−3、比較例1,2によって得られたセラミックス基板表面の酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度を、前述したEPMA(電子プローブマイクロアナライザ)を用いた表面測定によって定量評価した。評価結果を図5に示す。
炭酸ガスレーザによってスクライブラインを形成した後に表面処理を行っていない比較例1では、酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度が15.4Atom%と高くなっている。ただし、スクライブライン形成後にブラスト処理を施した本発明例1では、酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度が1.2Atom%と低くなっている。
また、YAGレーザによってスクライブラインを形成した後に表面処理を行っていない比較例2では、酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度が4.2Atom%と高くなっている。ただし、スクライブライン形成後にブラスト処理を施した本発明例2では、酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度が0.9Atom%と低くなっている。
さらに、2倍波YAGレーザによってスクライブラインを形成した後に表面処理を行っていない本発明例3では、表面処理を行っていないにもかかわらず酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度が1.9Atom%と低くなっている。
以上のことから、炭酸ガスレーザやYAGレーザによってスクライブラインを形成した際にヒュームが発生したとしても、その後にブラスト処理等の表面処理を行うことで、酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度を低くすることが可能であることが確認された。
さらに、2倍波YAGレーザを用いることでヒュームの発生が抑制され、表面処理を省略しても、酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度が2.7Atom%以下のセラミックス基板を得られることが確認された。
(実施例2)
次に、セラミックス基板表面における酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度と、このセラミックス表面に金属板を接合した際の接合信頼性との関係を試験した結果を説明する。
表面における酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度を変化させたセラミックス基板(30mm角、厚さ0.32mm)に、アルミニウム板(27mm角、厚さ0.6mm)をAl−Si系のろう材を用いてろう付けした。
このセラミックス基板とアルミニウム板との接合体に対して、105℃―(―40℃)の冷熱サイクルを繰り返し、接合状態を評価した。結果を図6に示す。
セラミックス基板表面における酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度が2.7Atom%以下の場合には、3000サイクル負荷させても充分にアルミニウム板とセラミックス基板とが充分に接合していることが確認される。特に、酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度が2.0Atom%以下とされたものでは、6000サイクル負荷してもアルミニウム板とセラミックス基板とが強固に接合されている。
これに対して、セラミックス基板表面における酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度が2.7Atom%を超えた場合には、1000サイクル負荷時から、剥離が認められた。
以上のことから、セラミックス基板表面における酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度を2.7Atom%以下とすることにより、接合時の一酸化珪素ガスの発生を抑制し、セラミックス基板と金属部材とを十分な強度で接合することができることが確認された。
この発明によれば、窒化珪素からなるセラミックス基板と回路層または金属層とを接合したときに十分な接合強度が得られるセラミックス基板、セラミックス基板の製造方法及びパワーモジュール用基板の製造方法に関して、産業上の利用可能性が認められる。
本発明の一実施形態におけるパワーモジュール用基板の製造方法により製造されるパワーモジュール用基板を示す構成図である。 EPMAによる定量分析結果を示す表である。 パワーモジュール用基板の製造方法を示す工程図である。 図1のパワーモジュール用基板を備えるパワーモジュールを示す構成図である。 実施例1の結果を示す表である。 実施例2の結果を示す表である。
符号の説明
1 パワーモジュール用基板
11 セラミックス基板
13 回路層(金属部材)
20 セラミックス母材
21 スクライブライン
L レーザ光(エネルギー光)

Claims (6)

  1. 窒化珪素からなるセラミックス母材の一面にエネルギー光を照射してスクライブラインを形成する工程と、
    該スクライブラインが形成された前記セラミックス母材の前記一面に表面処理を施し、該一面における酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度を電子プローブマイクロアナライザを用いた表面測定において2.7Atom%以下とする工程とを備えることを特徴とするセラミックス基板の製造方法。
  2. 前記エネルギー光として2倍波以上のYAGレーザのレーザ光を用いることを特徴とする請求項1に記載のセラミックス基板の製造方法。
  3. 窒化珪素からなるセラミックス母材の一面にエネルギー光を照射してスクライブラインを形成する工程と、
    該スクライブラインが形成された前記セラミックス母材の前記一面に表面処理を施し、該一面における酸化シリコン及びシリコンの複合酸化物の濃度を電子プローブマイクロアナライザを用いた表面測定において2.7Atom%以下とする工程と、
    前記セラミックス母材を前記スクライブラインに沿って分割し、セラミックス基板を形成する工程と、
    該セラミックス基板に金属部材を接合する工程とを備えることを特徴とするパワーモジュール用基板の製造方法。
  4. 前記エネルギー光として2倍波以上のYAGレーザのレーザ光を用いることを特徴とする請求項3に記載のパワーモジュール用基板の製造方法。
  5. 前記金属部材が、アルミニウムからなることを特徴とする請求項3または4に記載のパワーモジュール用基板の製造方法。
  6. 前記金属部材と前記セラミックス基板とをロウ付け接合することを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載のパワーモジュール用基板の製造方法。
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