JP2010225619A - 回路基板及び回路基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロウ付け治具へのしみ上がったロウ材の付着を抑制することができ、導体パターン部材と回路基材との接合強度を向上することが可能な回路基板及び回路基板の製造方法の提供にある。
【解決手段】絶縁基材としての回路基材11上に平板状の導体パターン部材12をロウ付けにより接合された回路基板10であって、導体パターン部材12の回路形成面20の周囲に板厚を全周に渡り導体パターン部材12の他の部分より薄く形成した薄板部としての段差部14を設け、導体パターン部材12を間にロウ材13を介在させて回路基材11に接合させる。
【選択図】 図1
【解決手段】絶縁基材としての回路基材11上に平板状の導体パターン部材12をロウ付けにより接合された回路基板10であって、導体パターン部材12の回路形成面20の周囲に板厚を全周に渡り導体パターン部材12の他の部分より薄く形成した薄板部としての段差部14を設け、導体パターン部材12を間にロウ材13を介在させて回路基材11に接合させる。
【選択図】 図1
Description
この発明は、回路基板及び回路基板の製造方法に関する。
特許文献1で開示された従来技術においては、セラミックス板の表面にあらかじめ打ち抜きにより形成された導体パターン部材をロウ材により接合する方法が開示されている。導体パターン部材の外周縁には全周にわたり凸部が形成されており、この凸部の上面を全周にわたりロウ付け治具である板状押圧体で押圧して凸部よりも内側に位置する部分を閉塞し、加熱手段によりロウ材を加熱溶融させ導体パターン部材をセラミックス板に接合させている。このため、セラミックス板と導体パターン部材の間から溢れ出た溶融ロウ材が、導体パターン部材の側面に付着するロウ材の量は多くなるものの、凸部の表面へしみ上がる量を低減することができるとしている。
しかし、特許文献1で開示された従来技術においては、導体パターン部材の外周縁に形成された凸部を全周にわたり板状押圧体で押圧し、導体パターン部材の表面における凸部よりも内側の部分を閉塞状態にしてからロウ材を加熱溶融させているので、凸部よりも内側にロウ材が流入するのを防ぐことはできるが凸部の表面にしみ上がるロウ材により板状押圧体と導体パターン部材とが固着する恐れがある。このため、板状押圧体にロウ材が付着し、板状押圧体をその都度清掃する必要がある。
また、板状押圧体は凸部の表面を全周にわたって押圧しているので、押圧力が導体パターン部材の外周縁側で強く、回路形成面の直下部で弱くなるために導体パターン部材をセラミックス板に押圧する押圧力が導体パターン部材とセラミックス板との接合面内で不均一となり、接合が不均一となる恐れがある。このため、導体パターン部材とセラミックス板とのロウ付け強度が低下し、振動や高温、多湿下で使用される場合製品の寿命が著しく短くなり、製品の信頼性が低下するという問題がある。
また、板状押圧体は凸部の表面を全周にわたって押圧しているので、押圧力が導体パターン部材の外周縁側で強く、回路形成面の直下部で弱くなるために導体パターン部材をセラミックス板に押圧する押圧力が導体パターン部材とセラミックス板との接合面内で不均一となり、接合が不均一となる恐れがある。このため、導体パターン部材とセラミックス板とのロウ付け強度が低下し、振動や高温、多湿下で使用される場合製品の寿命が著しく短くなり、製品の信頼性が低下するという問題がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、ロウ付け治具へのしみ上がったロウ材の付着を抑制することができ、導体パターン部材とセラミックス板との接合強度を向上することができる回路基板及び回路基板の製造方法の提供にある。
上記課題を達成するため、請求項1記載の発明は、絶縁基材上に回路形成面を有する平板状の導体パターン部材がロウ付けにより接合された回路基板であって、前記導体パターン部材の前記回路形成面の周囲に板厚を全周に渡り前記導体パターン部材の他の部分より薄く形成した薄板部を設けることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、絶縁基材上に導体パターン部材をロウ付けする時に、溶融したロウ材の導体パターン部材の回路形成面へのしみ上がりが発生するが、導体パターン部材の回路形成面の周囲には板厚を全周に渡り導体パターン部材の他の部分より薄く形成した薄板部が設けられていることにより、ロウ材は薄板部をしみ上がるので、しみ上がったロウ材の導体パターン部材表面の回路形成面までの到達が抑制される。従って、導体パターン部材表面の回路形成面に押圧接触されたロウ付け治具にしみ上がったロウ材が付着することを抑制可能である。
請求項1記載の発明によれば、絶縁基材上に導体パターン部材をロウ付けする時に、溶融したロウ材の導体パターン部材の回路形成面へのしみ上がりが発生するが、導体パターン部材の回路形成面の周囲には板厚を全周に渡り導体パターン部材の他の部分より薄く形成した薄板部が設けられていることにより、ロウ材は薄板部をしみ上がるので、しみ上がったロウ材の導体パターン部材表面の回路形成面までの到達が抑制される。従って、導体パターン部材表面の回路形成面に押圧接触されたロウ付け治具にしみ上がったロウ材が付着することを抑制可能である。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の回路基板において、前記薄板部は、回路形成面に対して平行な面と回路形成面に対して垂直な面とを備えていることを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、薄板部の形成は回路形成面に対して平行な面と垂直な面を形成すればよいので、例えば、プレス加工により簡単に製造可能である。
請求項2記載の発明によれば、薄板部の形成は回路形成面に対して平行な面と垂直な面を形成すればよいので、例えば、プレス加工により簡単に製造可能である。
請求項3記載の発明は、請求項1に記載の回路基板において、前記薄板部は、外周ほど板厚が薄くなる傾斜面を備えていることを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、傾斜面なのでエッジ部に面取りを施すことにより容易に製造可能である。
請求項3記載の発明によれば、傾斜面なのでエッジ部に面取りを施すことにより容易に製造可能である。
請求項4記載の発明は、絶縁基材上に回路形成面を有する平板状の導体パターン部材をロウ付けにより接合させる回路基板の製造方法であって、前記導体パターン部材の前記回路形成面の周囲に板厚を全周に渡り前記導体パターン部材の他の部分より薄く形成した薄板部を設け、前記導体パターン部材を間にロウ材を介在させて絶縁基材上に配置し、前記導体パターン部材の前記薄板部以外の平面を治具により押圧させつつ、加熱手段により前記ロウ材を加熱溶融することを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、請求項1と同等の効果を得ることが可能であると共に、導体パターン部材の薄板部以外の平面を治具により押圧させつつ加熱手段によりロウ材を加熱溶融されるので、導体パターン部材と絶縁基材との接合強度を向上することが可能となる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1と同等の効果を得ることが可能であると共に、導体パターン部材の薄板部以外の平面を治具により押圧させつつ加熱手段によりロウ材を加熱溶融されるので、導体パターン部材と絶縁基材との接合強度を向上することが可能となる。
本発明によれば、導体パターン部材の回路形成面の周囲に薄板部を全周に渡り形成することにより、ロウ付け治具へのしみ上がったロウ材の付着を抑制することができ、導体パターン部材と絶縁基材との接合強度を向上することが可能となる。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る回路基板について、図1〜図3に基づいて説明する。なお、図1は、回路基板の構成を模式的に示したものであり、一部の寸法を誇張して分かり易く図示しており、実際の寸法とは異なっている。
図1に示すように、回路基板10は、絶縁基材としてのセラミック製で平板状の回路基材11を備え、回路基材11の表面側には導電性の導体パターン部材12がAl−Si系のロウ材13により接合されている。一方、回路基材11の裏面側には導電性の金属層15がAl−Si系のロウ材16を介して接合される。
以下、第1の実施形態に係る回路基板について、図1〜図3に基づいて説明する。なお、図1は、回路基板の構成を模式的に示したものであり、一部の寸法を誇張して分かり易く図示しており、実際の寸法とは異なっている。
図1に示すように、回路基板10は、絶縁基材としてのセラミック製で平板状の回路基材11を備え、回路基材11の表面側には導電性の導体パターン部材12がAl−Si系のロウ材13により接合されている。一方、回路基材11の裏面側には導電性の金属層15がAl−Si系のロウ材16を介して接合される。
導体パターン部材12は、アルミニウム又はアルミニウム合金により形成された母材から打ち抜きにより形成されている。この際、導体パターン部材12は凸状に形成される。
導体パターン部材12の表面側には、図示しない半導体チップなどが接合される平面状の回路形成面20が形成されている。一方、導体パターン部材12の裏面側には、回路基材11の表面側に接合される接合面が形成されている。
また、導体パターン部材12には回路形成面20を備える回路形成部25と、回路形成部25の周囲に設けられ、板厚を全周に渡り導体パターン部材12の他の部分よりも薄く形成された段差部14が設けられている。回路形成部25の表面側は回路形成面20に相当する。段差部14は薄板部に相当し、水平面14aと垂直面14bとを備えている。水平面14aは回路形成面20に対して平行な面に相当し、垂直面14bは回路形成面20に対して垂直な面に相当する。
導体パターン部材12の表面側には、図示しない半導体チップなどが接合される平面状の回路形成面20が形成されている。一方、導体パターン部材12の裏面側には、回路基材11の表面側に接合される接合面が形成されている。
また、導体パターン部材12には回路形成面20を備える回路形成部25と、回路形成部25の周囲に設けられ、板厚を全周に渡り導体パターン部材12の他の部分よりも薄く形成された段差部14が設けられている。回路形成部25の表面側は回路形成面20に相当する。段差部14は薄板部に相当し、水平面14aと垂直面14bとを備えている。水平面14aは回路形成面20に対して平行な面に相当し、垂直面14bは回路形成面20に対して垂直な面に相当する。
図1に示すように、回路形成部25の厚さをt0とし、段差部14の水平面14aの幅をs1とし垂直面14bの厚さをt1とすれば、s1は1.0mm以上、好ましくは1.0mm<s1<1.5mmに設定され、t1はt1≒t0/2に設定されている。なお、s1とt1とはロウ材のしみ上がり距離をもとに決められている。ここでロウ材のしみ上がり距離とは、溶融ロウ材の余剰分が段差部14から回路形成部25の側面へとしみ上がる時の溶融ロウ材の余剰分の移動距離を指している。段差部14は例えばプレス加工等により形成することができる。
金属層15の表面側には、回路基材11の裏面側に接合される接合面が形成されている。金属層15の裏面側には図示しないヒートシンクに半田などにより接合される接合面が形成されている。
金属層15の表面側には、回路基材11の裏面側に接合される接合面が形成されている。金属層15の裏面側には図示しないヒートシンクに半田などにより接合される接合面が形成されている。
次に、回路基板10の製造手順について図2のフローチャートに基づき説明する。
先ずS101にて導体パターン部材12を打ち抜きにより作成する。導体パターン部材12の打ち抜きは切削工具を使用し、母材を所定のパターンに打ち抜くことにより形成される。
次にS102にて回路形成部25の周囲に全周に渡りプレス加工により段差部14を形成する。
先ずS101にて導体パターン部材12を打ち抜きにより作成する。導体パターン部材12の打ち抜きは切削工具を使用し、母材を所定のパターンに打ち抜くことにより形成される。
次にS102にて回路形成部25の周囲に全周に渡りプレス加工により段差部14を形成する。
次にS103にて回路形成面20を上に向け、導体パターン部材12の裏面と回路基材11の表面との間に導体パターン部材12の接合面と同一面積に打ち抜かれたシート状のロウ材13を介在させて配置する。
一方、回路基材11の裏面にも同様にロウ材16を介して金属層15を配置する。ロウ材16は金属層15の接合面と同一面積に打ち抜かれたシート状に形成されている。
このように、回路基材11の表面にロウ材13を介して導体パターン部材12が配置され、回路基材11の裏面にロウ材16を介して金属層15が配置された積層体をベース部材上に配置する。
一方、回路基材11の裏面にも同様にロウ材16を介して金属層15を配置する。ロウ材16は金属層15の接合面と同一面積に打ち抜かれたシート状に形成されている。
このように、回路基材11の表面にロウ材13を介して導体パターン部材12が配置され、回路基材11の裏面にロウ材16を介して金属層15が配置された積層体をベース部材上に配置する。
次にS104にて回路形成面20にロウ付け治具としての板状押圧体を当接させ、スプリングなどの付勢部材により板状押圧体を積層体の積層方向に押圧させる。
このとき、板状押圧体の回路形成面20と当接する面の面積は回路形成面20とほぼ同等か、或いは板状押圧体の方が若干大きく形成されていることにより、板状押圧体は回路形成面20の全面と当接状態にある。
このとき、板状押圧体の回路形成面20と当接する面の面積は回路形成面20とほぼ同等か、或いは板状押圧体の方が若干大きく形成されていることにより、板状押圧体は回路形成面20の全面と当接状態にある。
次にS105にて押圧状態にある積層体を加熱手段に相当する高温真空槽に入れて所定温度で加熱することによりロウ材13、16を溶融させる。
次にS106にて積層体を高温真空槽から取り出して自然冷却させる。
次にS107にて板状押圧体の押圧を解除すると、S108にて回路基材11の表面に導体パターン部材12が接合され、回路基材11の裏面に金属層15が接合された回路基板10を得ることができる。
次にS106にて積層体を高温真空槽から取り出して自然冷却させる。
次にS107にて板状押圧体の押圧を解除すると、S108にて回路基材11の表面に導体パターン部材12が接合され、回路基材11の裏面に金属層15が接合された回路基板10を得ることができる。
次に、上記構成を有する回路基板10について図3に基づき作用説明を行う。
図3(a)は、回路基板10の接合前の積層体をベース部材18上に配置して板状押圧体17で押圧させながら加熱したときの状態を示している。
図3(a)において矢印で示すように、導体パターン部材12と回路基材11との間に介在されるロウ材13は、加熱により溶融されるが、溶融ロウ材の余剰分が段差部14と回路形成部25の側面とを伝わって、回路形成面20の方に移動するいわゆるしみ上がりが発生する。
ところで、回路形成部25の周囲には全周に渡り段差部14が形成され、回路形成部25の厚さをt0、水平面14aの幅をs1、垂直面14bの厚さをt1とされているので、導体パターン部材12の裏面側のエッジ部22から回路形成面20までの長さ距離L1は、図3(a)に示すように、L1=t1+s1+(t0−t1)=s1+t0と表すことができる。なお、長さ距離L1はロウ材のしみ上がり距離に相当する。
図3(a)は、回路基板10の接合前の積層体をベース部材18上に配置して板状押圧体17で押圧させながら加熱したときの状態を示している。
図3(a)において矢印で示すように、導体パターン部材12と回路基材11との間に介在されるロウ材13は、加熱により溶融されるが、溶融ロウ材の余剰分が段差部14と回路形成部25の側面とを伝わって、回路形成面20の方に移動するいわゆるしみ上がりが発生する。
ところで、回路形成部25の周囲には全周に渡り段差部14が形成され、回路形成部25の厚さをt0、水平面14aの幅をs1、垂直面14bの厚さをt1とされているので、導体パターン部材12の裏面側のエッジ部22から回路形成面20までの長さ距離L1は、図3(a)に示すように、L1=t1+s1+(t0−t1)=s1+t0と表すことができる。なお、長さ距離L1はロウ材のしみ上がり距離に相当する。
一方、図3(b)で示す比較例では、導体パターン部材19に段差部が形成されていない構成を示しており、導体パターン部材19の表面から裏面までの厚さは均一な厚みt0を有している。図3(b)において矢印で示すように、導体パターン部材19と回路基材11との間に介在されるロウ材13は、加熱により溶融されるが、溶融ロウ材の余剰分が導体パターン部材19の側面を伝わって、回路形成面21の方に移動するいわゆるしみ上がりが発生する。この場合、導体パターン部材19の裏面側のエッジ部23から回路形成面21までの長さ距離L2は、図3(b)に示すように、L2=s2+t0と表すことができる。なお、長さ距離L2はロウ材のしみ上がり距離に相当し、s2はしみ上がりの水平方向の距離を指している。
ここで、長さ距離L1と長さ距離L2とは等しくなるように設定されるので、s1=s2となる。
よって、段差部14の寸法は比較例における溶融ロウ材の余剰分のしみ上がり距離をもとに決められているため、図3(a)において矢印で示すように、溶融ロウ材の余剰分が段差部14の垂直面14b(厚さt1)を伝わって上昇し、水平面14a(幅s1)上を水平方向に移動し、回路形成部25の側面(厚さt0―t1)を伝わって移動するが回路形成面20まで到達しない。
従って、図3(a)で示す本実施形態においては、回路形成部25の周囲に全周に渡り段差部14を形成することにより、回路形成面20に当接している板状押圧体17にしみ上がったロウ材が付着することを抑制することが可能である。また、板状押圧体17の回路形成面20と当接する面の面積は回路形成面20とほぼ同等か或いは板状押圧体17の方が若干大きく形成されており、板状押圧体17は段差部14以外を押圧しているため押圧力が段差部14以外に均一に加わり、導体パターン部材12と回路基材11との接合強度を向上することが可能となる。
よって、段差部14の寸法は比較例における溶融ロウ材の余剰分のしみ上がり距離をもとに決められているため、図3(a)において矢印で示すように、溶融ロウ材の余剰分が段差部14の垂直面14b(厚さt1)を伝わって上昇し、水平面14a(幅s1)上を水平方向に移動し、回路形成部25の側面(厚さt0―t1)を伝わって移動するが回路形成面20まで到達しない。
従って、図3(a)で示す本実施形態においては、回路形成部25の周囲に全周に渡り段差部14を形成することにより、回路形成面20に当接している板状押圧体17にしみ上がったロウ材が付着することを抑制することが可能である。また、板状押圧体17の回路形成面20と当接する面の面積は回路形成面20とほぼ同等か或いは板状押圧体17の方が若干大きく形成されており、板状押圧体17は段差部14以外を押圧しているため押圧力が段差部14以外に均一に加わり、導体パターン部材12と回路基材11との接合強度を向上することが可能となる。
この第1の実施形態に係る回路基板10によれば以下の効果を奏する。
(1)回路形成面20の周囲に全周に渡り段差部14を形成することにより、回路形成面20に当接している板状押圧体17にしみ上がったロウ材が付着することを抑制できるため、ロウ材の付着による板状押圧体17の清掃をなくすことが可能である。
(2)板状押圧体17の回路形成面20と当接する面の面積は回路形成面20とほぼ同等か或いは板状押圧体17の方が若干大きく形成されており、板状押圧体17は段差部14以外を押圧しているため押圧力が段差部14以外に均一に加わり、導体パターン部材12と回路基材11との接合強度を向上することが可能となる。
(3)段差部14の形成は、例えば、プレス加工や切削工具により簡単に製造可能である。
(1)回路形成面20の周囲に全周に渡り段差部14を形成することにより、回路形成面20に当接している板状押圧体17にしみ上がったロウ材が付着することを抑制できるため、ロウ材の付着による板状押圧体17の清掃をなくすことが可能である。
(2)板状押圧体17の回路形成面20と当接する面の面積は回路形成面20とほぼ同等か或いは板状押圧体17の方が若干大きく形成されており、板状押圧体17は段差部14以外を押圧しているため押圧力が段差部14以外に均一に加わり、導体パターン部材12と回路基材11との接合強度を向上することが可能となる。
(3)段差部14の形成は、例えば、プレス加工や切削工具により簡単に製造可能である。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る回路基板30を図4及び図5に基づいて説明する。
この実施形態は、第1の実施形態における段差部14の形状を変更したものであり、その他の構成は共通である。
従って、ここでは説明の便宜上、先の説明で用いた符号を一部共通して用い、共通する構成についてはその説明を省略し、変更した個所のみ説明を行う。
次に、第2の実施形態に係る回路基板30を図4及び図5に基づいて説明する。
この実施形態は、第1の実施形態における段差部14の形状を変更したものであり、その他の構成は共通である。
従って、ここでは説明の便宜上、先の説明で用いた符号を一部共通して用い、共通する構成についてはその説明を省略し、変更した個所のみ説明を行う。
図4に示すように、回路形成部35の表面側には回路形成面33が形成され、回路形成部35の厚さはt0に設定されている。回路形成部35の周囲には、全周に渡り外周ほど板厚が薄くなる傾斜部36が設けられている。傾斜部36は薄板部に相当し、回路形成面33に対して傾斜した傾斜面32と回路形成面33に対して垂直な傾斜面37とを備えている。傾斜面32の長さ距離をr1とし傾斜面37の長さ距離をt2とすれば、t2≒t0/2に設定され、r1+t2の長さ距離は、第1の実施形態におけるL1(=s1+t0)以上に設定されている。傾斜面32は例えばプレス加工や切削工具にてエッジ部に面取りを施すことにより形成することができる。
その他の構成は、第1の実施形態と同様であり説明を省略する。
その他の構成は、第1の実施形態と同様であり説明を省略する。
回路基板30の製造手順は第1の実施形態と同様に、回路基材11の表面にロウ材13を介して導体パターン部材31を配置し、回路基材11の裏面にロウ材16を介して金属層15を配置した積層体をベース部材上に配置し、回路形成面33にロウ付け治具としての板状押圧体を当接させ、積層体を押圧状態で高温真空槽に入れてロウ材13、16を加熱溶融させる。
その結果、回路基材11の表面に導体パターン部材31が接合され、回路基材11の裏面に金属層15が接合された回路基板30を得ることができる。
その結果、回路基材11の表面に導体パターン部材31が接合され、回路基材11の裏面に金属層15が接合された回路基板30を得ることができる。
次に、上記構成を有する回路基板30について図5に基づき作用説明を行う。
図5は、回路基板30の接合前の積層体を板状押圧体17で押圧させながら加熱したときの状態を示している。
図5において矢印で示すように、導体パターン部材31と回路基材11との間に介在されるロウ材13は、加熱により溶融されるが、溶融ロウ材の余剰分が傾斜部36を伝わって、回路形成面33の方に移動するいわゆるしみ上がりが発生する。
ところで、回路形成部35の周囲には全周に渡り傾斜部36が形成され、傾斜部36の寸法は、傾斜面32の長さ距離はr1で傾斜面37の長さ距離はt2とされているので、導体パターン部材31の裏面側のエッジ部34から回路形成面33までの長さ距離L3は、図5に示すように、L3=t2+r1と表すことができる。
図5は、回路基板30の接合前の積層体を板状押圧体17で押圧させながら加熱したときの状態を示している。
図5において矢印で示すように、導体パターン部材31と回路基材11との間に介在されるロウ材13は、加熱により溶融されるが、溶融ロウ材の余剰分が傾斜部36を伝わって、回路形成面33の方に移動するいわゆるしみ上がりが発生する。
ところで、回路形成部35の周囲には全周に渡り傾斜部36が形成され、傾斜部36の寸法は、傾斜面32の長さ距離はr1で傾斜面37の長さ距離はt2とされているので、導体パターン部材31の裏面側のエッジ部34から回路形成面33までの長さ距離L3は、図5に示すように、L3=t2+r1と表すことができる。
一方、導体パターン部材31に傾斜部36が形成されていない構成は、図3(b)で示す比較例に相当するので、導体パターン部材19の裏面側のエッジ部23から回路形成面21までの長さ距離L2は、図3(b)に示すように、L2=s2+t0と表すことができる。
ここで、L3≧L2(=L1)となるように設定されているので、図5において矢印で示すように、溶融ロウ材の余剰分が傾斜面37(長さ距離t2)を伝わって上昇した後、傾斜面32に至り傾斜面32(長さ距離r1)上を斜め上方に移動するが、回路形成面33まで到達しない。
ここで、L3≧L2(=L1)となるように設定されているので、図5において矢印で示すように、溶融ロウ材の余剰分が傾斜面37(長さ距離t2)を伝わって上昇した後、傾斜面32に至り傾斜面32(長さ距離r1)上を斜め上方に移動するが、回路形成面33まで到達しない。
このように、回路形成部35の周囲に全周に渡り傾斜部36を形成することにより、回路形成面33に当接している板状押圧体17にしみ上がったロウ材が付着することを抑制することが可能である。
また、板状押圧体17の回路形成面33と当接する面の面積は回路形成面33とほぼ同等か或いは板状押圧体17の方が若干大きく形成されており、板状押圧体17は傾斜部36以外を押圧しているため押圧力が傾斜部36以外に均一に加わり、導体パターン部材31と回路基材11との接合強度を向上することが可能となる。
また、板状押圧体17の回路形成面33と当接する面の面積は回路形成面33とほぼ同等か或いは板状押圧体17の方が若干大きく形成されており、板状押圧体17は傾斜部36以外を押圧しているため押圧力が傾斜部36以外に均一に加わり、導体パターン部材31と回路基材11との接合強度を向上することが可能となる。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更しても良い。
○ 第1の実施形態では、回路形成部25の周囲に段差部14を設けるとして説明したが、図6に示すように、導体パターン部材40の段差部41に凹部42を設けても良い。この場合には、しみ上がったロウ材に対して凹部42の表面移動距離分長くとることができ、又は凹部42内に滞留させることができるので、回路形成面43への溶融ロウ材のしみ上がりを一層抑制することが可能である。また、第1の実施形態に比べると回路形成面43の面積を拡大することができる。また、凹部は第2の実施形態における傾斜部36に設けても良い。
○ 第1の実施形態では、回路形成部25の周囲に段差部14を設けるとして説明したが、図7に示すように、導体パターン部材50の回路形成面52とは反対側の裏面の外周縁部に段差部51を下向きに設けても良い。この場合には、第1の実施形態に比べると回路形成面52の面積を拡大することができる。さらに、段差部51以外を押圧しているため押圧力が段差部51以外に均一に加わり、導体パターン部材50と回路基材11との接合強度を向上することが可能となる。
○ 第1及び第2の実施形態では、導体パターン部材12、31は母材から打ち抜きにより形成されているとして説明したが、鋳造により形成されていてもよく、また切削により形成されていても良い。
○ 第1及び第2の実施形態では、加熱手段として高温真空槽を使用するとして説明したが、高周波加熱などその他の加熱手段を使用してもよい。
○ 第1及び第2の実施形態では、ロウ材13、16をシート状として説明したが、ペースト状のものでも良い。
○ 第1の実施形態では、回路形成部25の周囲に段差部14を設けるとして説明したが、図6に示すように、導体パターン部材40の段差部41に凹部42を設けても良い。この場合には、しみ上がったロウ材に対して凹部42の表面移動距離分長くとることができ、又は凹部42内に滞留させることができるので、回路形成面43への溶融ロウ材のしみ上がりを一層抑制することが可能である。また、第1の実施形態に比べると回路形成面43の面積を拡大することができる。また、凹部は第2の実施形態における傾斜部36に設けても良い。
○ 第1の実施形態では、回路形成部25の周囲に段差部14を設けるとして説明したが、図7に示すように、導体パターン部材50の回路形成面52とは反対側の裏面の外周縁部に段差部51を下向きに設けても良い。この場合には、第1の実施形態に比べると回路形成面52の面積を拡大することができる。さらに、段差部51以外を押圧しているため押圧力が段差部51以外に均一に加わり、導体パターン部材50と回路基材11との接合強度を向上することが可能となる。
○ 第1及び第2の実施形態では、導体パターン部材12、31は母材から打ち抜きにより形成されているとして説明したが、鋳造により形成されていてもよく、また切削により形成されていても良い。
○ 第1及び第2の実施形態では、加熱手段として高温真空槽を使用するとして説明したが、高周波加熱などその他の加熱手段を使用してもよい。
○ 第1及び第2の実施形態では、ロウ材13、16をシート状として説明したが、ペースト状のものでも良い。
10 回路基板
11 回路基材
12 導体パターン部材
13 ロウ材
14 段差部
17 板状押圧体
20 回路形成面
11 回路基材
12 導体パターン部材
13 ロウ材
14 段差部
17 板状押圧体
20 回路形成面
Claims (4)
- 絶縁基材上に回路形成面を有する平板状の導体パターン部材がロウ付けにより接合された回路基板であって、
前記導体パターン部材の前記回路形成面の周囲に板厚を全周に渡り前記導体パターン部材の他の部分より薄く形成した薄板部を設けることを特徴とする回路基板。 - 前記薄板部は、回路形成面に対して平行な面と回路形成面に対して垂直な面とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
- 前記薄板部は、外周ほど板厚が薄くなる傾斜面を備えていることを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
- 絶縁基材上に回路形成面を有する平板状の導体パターン部材をロウ付けにより接合させる回路基板の製造方法であって、
前記導体パターン部材の前記回路形成面の周囲に板厚を全周に渡り前記導体パターン部材の他の部分より薄く形成した薄板部を設け、
前記導体パターン部材を間にロウ材を介在させて絶縁基材上に配置し、
前記導体パターン部材の前記薄板部以外の平面を治具により押圧させつつ、加熱手段により前記ロウ材を加熱溶融することを特徴とする回路基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009068000A JP2010225619A (ja) | 2009-03-19 | 2009-03-19 | 回路基板及び回路基板の製造方法 |
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