JP5407269B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
この為、かかる半導体装置にあっては、半導体集積回路素子(以下、半導体素子と記す)を、半田(ハンダ)等により形成された突起電極(バンプ)を介して、回路基板等の支持基板に実装する、所謂フリップチップ実装法が適用されている。
当該フリップチップ実装法に於いては、前記バンプの小型化と共に、当該バンプの間隔を狭小化することにより、半導体装置として微細化を行うことができる。
即ち、バンプの外径寸法(バンプ径)を小さくすると、当該バンプの高さも減少することから、半導体素子と回路基板との間の間隙が狭くなり、フリップチップ実装後のフラックス洗浄性が低下し、また当該半導体素子と回路基板との間へのアンダーフィル材の充填性が低下してしまう。
この様な問題を解決するために、例えば、半導体素子に形成したバンプを金属キャップで覆い、金属キャップにハンダバンプを形成して、半導体素子と回路基板とを接続し、フラックス無しでフリップチップ実装構造を実現することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
従って、本発明によれば、より微細化されるも、高い信頼性を有する半導体装置を提供することができる。
[実施例1]
本発明の実施例1に従う半導体装置100を、図1に示す。
即ち、本発明による半導体装置100にあっては、半導体素子11が所謂フリップチップ方式により回路基板21上に搭載され、当該半導体素子11の電極12は、筒状電極31及び導電部材41を介して、回路基板21の一方の主面に配設された電極端子22に接続されている。
本発明による半導体装置100にあっては、前記半導体素子11の電極12と、回路基板21の電極端子22が、筒状電極31及び導電部材41により、機械的・電気的に接続される。
即ち、前記有底の筒状電極31と、当該筒状電極31の他端部に於ける凹部32内に収容された導電部材41をもって柱状の電極が構成されている。
そして、この様な半導体装置100にあっては、前記回路基板21の他方の主面(下面)に於ける電極端子24に、外部接続端子26として半田からなる略球状の電極(半田ボール)が配設される。
即ち、図2に示す構成にあっては、前記図1に示す構成に比して、半導体素子11の規模が大きく、設置される電極数が多い、即ち筒状電極31の数が多いが、図からも明らかな様に、基本的構成は前記半導体装置100と同一である。
この時、前記筒状電極31の外径を小さく(細く)することにより、電極12及び/或いは電極端子22の面積を小さくすることができ、半導体素子11の集積度の向上に対応することができる。
ここでは、前記図2に示した半導体装置110の要部を参照して説明する。
そして、当該回路基板21の表面に、ソルダーレジスト層23を被覆形成する。
そして、当該電極端子22の表出部ならびに前記ソルダーレジスト層23上に、厚さが例えば約30μmのドライフィルムレジスト層61を被着形成する(図3(A))。
次いで、フォトプロセスを適用して、前記開口OP直上、即ち前記電極端子22上に位置して、フォトレジスト層62を選択的に配置する(図3(C))。
そして、当該フォトレジスト層62をマスクとして、前記金属層31aを選択的に除去する。
そして、当該半導体素子11と前記回路基板21の一方の主面とを対向せしめ、半導体素子11の電極12に於ける導電部材41と、回路基板21の筒状電極31とを位置合わせする(図4(C))。
更に、回路基板21の他方の主面に於ける電極端子24に、外部接続端子26を配設する。
かかる製造工程にあっては、半導体素子11の電極12に配設された半田からなる導電部材41は、前述の如く、筒状電極31の凹部32に流入し、当該凹部32に保持される。
これにより、半導体素子11に於ける電極12の相互の間隔を狭めることができ、もって当該半導体素子11の小型化を図ることができる。
しかしながら、当該導電部材41、ならびに筒状電極31の配置を、逆としてもかまわない。
尚、導電部材41としては、前記半田に代えて、銀(Ag)ペーストなどの導電性接着剤を適用することもできる。
(変形例1−1)
前記実施例1にあっては、回路基板21上に形成されたドライフィルムレジスト層61に開口を形成する手段としてレーザ光の選択的照射を適用した。
即ち、前記図3(A)に示した如く、回路基板21に形成された電極端子22を覆ってドライフィルムレジスト層61を被着形成する。
そして、当該マスク層71を用いた、エッチング処理或いはブラスト処理によって、ドライフィルムレジスト層61に開口OPを形成する。
(変形例1−2)
前記実施例1に於いては、回路基板21の電極端子22に、銅(Cu)からなる筒状電極31を配設した。
当該被覆31eが施されることにより、導電部材41の濡れ性が向上すると共に、筒状電極31自体の酸化が防止される。メッキ法を適用すれば、当該被覆31eは、前記電極端子22の露出表面にも連続して形成される。
この様に、筒状電極31の表面に被覆処理を施した後、前記実施例1と同様に、半導体素子11を実装して、半導体装置を形成する。
(変形例1−3)
前記実施例1に於いては、筒状電極31の形成後、回路基板21上に在ったドライフィルムレジスト層61を全て除去したが、当該ドライフィルムレジスト層61は全てを除去せずに、特定箇所に選択的に残しても良い。
これは、当該筒状電極31をマスクとするエッチング法などにより、当該ドライフィルムレジスト層61を選択的に除去することにより、実現することができる。
従って、図6(B)に示す如く、当該筒状電極31に半導体素子11の電極12を、導電部材41を介して接続する際に、近接する筒状電極31相互間に於いて、高い絶縁性を有して接続を行うことができる。
(変形例1−4)
前記実施例1にあっては、筒状電極31に於ける凹部32に、半導体素子11の電極12に被覆・配設されていた半田からなる導電部材41が収容されて、当該筒状電極31と半導体素子11の電極12が接続されている。
(変形例1−5)
本発明にあっては、前記半導体素子11の電極12上に金属バンプを配設し、当該金属バンプをもって、筒状電極31の凹部32に収容・配置されている導電部材41に接続することもできる。
即ち、電極端子22上に配置・固着された金属バンプ81が、筒状電極31の凹部32に配設された導電部材41内に挿入された状態をもって、筒状電極31に半導体素子11の電極12が接続される。
この様に、金属バンプが筒状電極31の凹部32に配設された導電部材41内に挿入されることにより、当該導電部材41と半導体素子11の電極12との接触面積が実質的に増加して、半導体素子11と回路基板21との接続がより強固になると共に、当該導電部材41が筒状電極31の凹部32から流出することが防止される。
(変形例1−6)
前記実施例にあっては、回路基板21上の電極端子22に配設・固着された筒状電極31の凹部32に半田からなる導電部材41が収容され、半導体素子11の電極12は、当該筒状電極31及び導電部材41を介して回路基板21の電極端子22に接続された。
即ち、前記変形例1−5と同様に、半導体素子11の電極12の表面に、例えばワイヤボンディング法をもって金属バンプ81を形成する。前述の如く、当該金属バンプ81は、金(Au)或いは銅(Cu)等から構成される。当該金属バンプ81の表面には、導電部材41を被覆(プリコート)する。
この後は、実施例1と同様の製造工程を経て、半導体装置を形成することができる。
尚、前記変形例1−2に示す被覆構造を、他に変形例に適用することは可能である。
[実施例2]
次に、本発明の実施例2について、図面を用いて説明する。
即ち、本発明の実施例2に従う半導体装置200にあっては、半導体素子11が所謂フリップチップ方式により回路基板21上に搭載されるが、当該半導体素子11の電極12に対し筒状電極31の底部が配置・接続され、当該半導体素子11の電極12は、当該筒状電極31の凹部32に収容された導電部材41を介して、回路基板21の一方の主面に配設された電極端子22に接続されている。
本実施例2に於ける半導体装置200にあっては、前記半導体素子11の電極12と、回路基板21の電極端子22が、筒状電極31及び導電部材41により、機械的・電気的に接続される。
即ち、前記有底の筒状電極31と、当該筒状電極31の他端部に於ける凹部32内に収容された導電部材41をもって柱状の電極が構成されている。
そして、当該半導体装置200にあっては、前記回路基板21の他方の主面(下面)に於ける電極端子24に、外部接続端子26として半田からなる略球状の電極(半田ボール)が配設される。
所謂ウエハープロセスにより形成される半導体素子11は、その表面に、絶縁層(図示せず)を介して電極12が配設されている。
本発明によれば、前記電極12ならびにポリイミド層13を覆って、厚さが例えば30μm程のドライフィルムレジスト層61を被着形成する(図11(A))。
次いで、所謂フォトプロセスを適用して、前記開口OP直上、即ち前記電極12上に位置して、フォトレジスト層62を選択的に配置する(図11(C))。
そして、当該フォトレジスト層62をマスクとして、前記金属層31aを選択的に除去する。当該金属層31aが銅(Cu)である場合、例えば、塩化第二鉄、塩化第二銅、アルカリエッチング液等を用いて除去する。これにより、半導体素子11の電極12のそれぞれに於いて、凹部32を備える、即ち有底の筒状電極31が形成される(図12(A))。
そして、前記半導体素子11と前記回路基板21の一方の主面とを対向せしめ、当該半導体素子11の電極12に於ける筒状電極31と、回路基板21の電極端子22の表面に配設された導電部材41とが位置合わせされる(図12(C))。
更に、前記回路基板21の他方の主面に於ける電極端子24に、外部接続端子26を配設する。
かかる製造工程にあっては、回路基板21の電極端子22上に配設された半田からなる導電部材41は、半導体素子11の電極12上に配設された筒状電極31の凹部32に流入し、当該凹部32に保持される。
尚、前記実施例と同様に、導電部材41としては、半田に代えて、銀(Ag)ペーストなどの導電性接着剤を適用することもできる。
(変形例2−1)
前記実施例2にあっては、半導体素子11上に形成されたドライフィルムレジスト層61に開口を形成する手段としてレーザ光の選択的照射を適用した。
即ち、前記図11(A)に示す如く、半導体素子11に配設された電極12を覆ってドライフィルムレジスト層61を被着形成する。
当該マスク層71を用い、エッチング処理或いはブラスト処理によって、ドライフィルムレジスト層61に開口OPを形成する。
(変形例2−2)
前記実施例2に於いては、半導体素子11の電極12上に、銅(Cu)からなる筒状電極31を配設した。
当該被覆31eを施すことにより、導電部材41の濡れ性が向上すると共に、筒状電極31自体の酸化が防止される。メッキ法によれば、当該被覆31eは、前記電極12の露出表面にも連続して形成される。
この様に、筒状電極31に表面被覆処理を施した後、前記実施例2と同様、当該半導体素子11を回路基板21上に実装し、半導体装置を形成する。
(変形例2−3)
前記実施例2に於いては、筒状電極31の形成後、半導体素子11上に在ったドライフィルムレジスト層61を全て除去したが、当該ドライフィルムレジスト層61は全てを除去せずに、特定箇所に選択的に残しても良い。
これは、当該筒状電極31をマスクとするエッチング法などにより、当該ドライフィルムレジスト層61を選択的に除去することにより、実現することができる。
従って、図14(B)に示す如く、当該筒状電極31に対し、回路基板21の電極端子22を、導電部材41を介して接続する際に、近接する筒状電極31相互間に於いて高い絶縁性を有して接続を行うことができる。
(変形例2−4)
前記実施例2にあっては、筒状電極31に於ける凹部32に、回路基板21の電極端子22に被覆・配設されていた半田からなる導電部材41が収容されて、当該筒状電極31と回路基板21の電極端子22が接続されている。
(変形例2−5)
前述の如く、本発明にあっては、前記回路基板21の電極端子22上に金属バンプ81を配設し、当該金属バンプ81を筒状電極31の凹部32に収容・配置されている導電部材41に接続することもできる。
即ち、金属バンプ81が、筒状電極31の凹部32に配設された導電部材41内に挿入された状態をもって、半導体素子の電極12と配線基板の電極端子22とが接続される。
この様に、金属バンプ81が筒状電極31の凹部32に配設された導電部材41内に挿入されることにより、当該導電部材41と半導体素子11の電極12との接触面積が実質的に増加して、半導体素子11と回路基板21との接続がより強固になると共に、当該導電部材41の筒状電極31の凹部32からの流出が防止される。
(変形例2−6)
前記実施例にあっては、半導体素子11の電極12に配設・固着された筒状電極31の凹部32に半田からなる導電部材41が収容・配置され、半導体素子11の電極12は、当該筒状電極31及び導電部材41を介して回路基板21の電極端子22に接続された。
即ち、前記変形例2−6と同様に、回路基板21の電極端子22の表面に、例えばワイヤボンディング法をもって金属バンプ81を形成する。前述の如く、当該金属バンプ81は、金(Au)或いは銅(Cu)等から構成される。そして、当該金属バンプ81の表面に、導電部材41を被覆(プリコート)する。
この様に、回路基板21の電極端子22に配設された金属バンプ81が、半導体素子11の電極12上に配置・固着された筒状電極31の凹部32内に挿入され、また当該金属バンプ81に被覆されていた導電部材41が筒状電極31の凹部32内に流入することにより、当該回路基板21の電極端子22と筒状電極31との接触面積が実質的に増加して、半導体素子11と回路基板21との接続がより強固になると共に、導電部材41の筒状電極31の凹部32からの流出が防止される。
尚、前記変形例2−2に示す被覆構造を、他に変形例に適用することは可能である。
また、前記二つの実施の形態に於けるところの、半導体素子或いは回路基板の一方に於ける、一つの主面に電極或いは電極端子を有する基板と、当該電極或いは電極端子に対し一端が接続され他端に凹部を有する筒状電極とを備えてなる電子部品構成は、複数の半導体素子相互間の接続、或いは複数の回路基板相互間の接続に於いても適用することができる。
12 電極
13 ポリイミド層
21 回路基板
22,24 電極端子
23,25 ソルダーレジスト層
26 外部接続端子
31 筒状電極
32 凹部
41 導電部材
51 絶縁性樹脂
100 半導体装置
Claims (3)
- 一方の主面に電極端子を有する回路基板と、
一方の主面に電極を有し、前記回路基板の前記一方の主面にフリップチップ実装された半導体素子と、を具備し、
前記回路基板の前記電極端子と前記半導体素子の前記電極との間が、
一端が前記電極端子或いは前記電極の一方に接続され、他端部に凹部を有し、表面に被覆処理が施された筒状電極と、
前記筒状電極の前記凹部に配設された第1の導電部材と、
前記電極端子上または前記電極上に配設され、前記筒状電極の前記凹部に配設された前記第1の導電部材内に挿入される突起部と、
により接続され、
前記筒状電極と前記突起部とは離間し、前記筒状電極と前記突起部とには前記第1の導電部材が配設され、
前記筒状電極の外周面に配設された絶縁部材を有してなることを特徴とする半導体装置。 - 前記被覆処理で用いられる被覆材料はニッケル−金、OSP液、フラックスのいずれかからなることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記突起部は前記第1の導電部材より高い融点を有する第2の導電部材からなること
を特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
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