JP5405957B2 - フィターゼ変異体 - Google Patents

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Description

発明の分野:
本発明は、親フィターゼの変異体、特に改良された熱安定性/又は比活性の変異体に関する。本発明はまた、そのような変異体をコードするDNA配列、組換え宿主細胞におけるそれらの生成、及び特に動物飼料の分野内への変異体の使用方法にも関する。好ましい親フィターゼは、配列番号2を含んで成るペニオフォラ(Peniophora)フィターゼである。
発明の背景:
“修飾されたフィターゼ”の名称のEP897010号は、アスペルギラス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)フィターゼの一定の変異体を開示する。“コンセンサスフィターゼ”の名称のEP897985号又はいくつかの子嚢菌フィターゼの複数一列整列に基づいて企画され得る菌類コンセンサスフィターゼを開示する。“飼料調製物及び植物発現における熱安定性フィターゼ”の名称WO99/48380号は、熱安定性フィターゼを用いる一定の観点に関する。熱安定性フィターゼの例は、30ページの太線下に列挙する種々のコンセンサスフィターゼである。“改良されたフィターゼ”の名称のWO00/43503号は、記載される方法に類似する方法により企画され得る、高められた熱安定性の一定のフィターゼ変異体に関する。熱安定性フィターゼの例は、54〜55ページの太線下に示される。それらのフィターゼはすべて、配列番号2に対して75%以下の%同一性を有する。
特に改良された熱安定性及び/又は高められた比活性の新規且つ改良されたフィターゼ変異体を提供することが、本発明の目的である。
ペニオフォラ・リシ(Peniophora lycii)由来のフィターゼがWO98/28408号に開示され、そしてその変異体がWO00/49022号(例えば、76〜77ページの請求項31を参照のこと)に開示されており、しかしながら、本発明の目的のための変異体は関係を否認されて来た。
本発明は、20; 26; 28-31; 37-48; 55- 69; 73-83; 91-119; 123-126; 135-142; 152-163; 169-199; 204-222; 229-238; 248-266; 284- 289; 300-308; 321-335; 343-350; 384-398; 407-412; 及び 419-430から成る領域群から選択された少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置に置換を含んで成る、親フィターゼの変異体に関し、ここで
(a)前記変異体がフィターゼ活性を有し;そして
(b)個々の位置が配列番号2の位置に対応し;そして
(c)前記変異体が配列番号2に対して少なくとも75%の同一性を有し;
(d)但し、前記変異体は、G26S; Y28N; D29S; F31Y; E42D, K, A; T45R; V461 ; W59F; S62D; A64K; R65Q, E, G, A; S66T; R67A, I, Q, K; Q68Y, V, 1 ; K74R, A; A99N; D100S ; L102V; P103E; F104L; N107T, Q; S109M; H110S, V; Q111E, N; T112A, S; M116F, I, L; A135S; D137Y; Q138D, S, G; D142A; () 154fH; S155N; G156P; E157Q, S; E169S; E170A, P; G171A; () 171aS ; T174P, A; N177S; N178S, T ; M179T, V, L; N182A, V; V184G; D185E; () 185eT; G186S, A; D187R, K, S; () 187aV, T; E188Q, S, A, V; S189E; V195L; N199A, P; L204N; A207D, H; S216T; D217E; L219Y, T ; T220Y, N; L221F; M222L; L230V; () 235eE, Q; V248R, I ; S249Q, A; E251D; Y254A, L, G; D255N; D257K; Y259F; T262H; P264A; G286R, H; Q287K, S; A288P; T321Q, S, G; M3221 ; V3231 ; P324A; A327S, F, I, L; F332Y; N333P; E344R; R346P; W348F; V349L, A, S; D350S, V; G388A; V393R; E395K, T ;及び L396Rから成る群から選択されたペニオフォラ・リシ(Peniophora lycii)CBS686.96フィターゼの変異体ではないことを特徴とする。
本発明はまた、フィターゼ変異体をコードする単離された核酸配列、及び前記核酸配列を含んで成る核酸構造体、ベクター及び宿主細胞、並びにフィターゼ変異体の生成及び使用方法にも関する。
図1−1は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−2は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−3は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−1は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−1は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。
図1−6は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−7は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−8は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−9は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−10は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。
図1−11は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−12は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−13は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−14は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−15は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。
図1−16は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−17は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−18は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−19は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−20は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラリシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。
図1−21は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−22は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−23は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−24は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−25は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。
図1−26は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−27は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−28は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−29は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−30は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。
図1−31は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−32は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−33は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−34は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−35は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。
図1−36は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−37は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−38は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−39は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−40は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。
図1−41は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−42は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−43は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−44は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−45は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。
図1−46は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−47は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。 図1−48は、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る、ペニオフォラ・リシからのフィターゼの3D構造についての座標を提供する。
ペニオフォラ・リシのフィターゼの構造は、X-Ray Structure Determination, Stout, G. K. and Jensen, L. H. , John Wiley & Sons, Inc. NY, 1989に与えられるようなX−線結晶学方法についての原理に従って解決された。同形置換方法を用いて、2.2Å分解での結晶構造についての構造座標は、標準のPDB型で図1に与えられる(Protein Data Bank, Brookhaven National Laboratory, Brookhaven, CT)。図1のPDBファイルは、このフィターゼの配列の一部のみ、すなわち配列番号2の残基22−422に対応する部分に関する。
分子力学(MD):
分子力学(MD)シミュレーションは、タンパク質構造におけるアミノ酸の移動度の表示である(McCammon, JA and Harvey, SC. , (1987), "Dynamics of proteins and nucleic acids", Cambridge University Pressを参照のこと)。そのようなタンパク質力学はしばしば、結晶学的B−因子に比較される(Stout, GH and Jensen, LH, (1989), "X-ray structure determination", Wileyを参照のこと)。例えば、異なった温度でのMDを試験することによって、残基の温度関連移動度がシュミレートされる。最高の移動度又は柔軟性(ここにおいては、等方性変動)を有する領域が、ランダム突然変異誘発について示唆され得る。タンパク質の一定の領域に見出される高い移動度は、それらの残基を置換することによって熱的に改良され得ることが理解される。
プログラムCHARMM(Molecular Simulations (MSI))を用いて、上記に記載されるペニオフォラフィターゼ構造体が、300、350、400、450及び500K及び600psでMDにゆだねられ、そして次に、0.001kcal/モルの許容度を伴って、300段階Steepest Descent, 600段階Conjugated Gradients及び3000段階ABNRを用いて最小化された。
突然変異誘発についての次の示唆される領域は、MDシミュレーションに起因する:
水を伴わないで、300及び400KでのMD:37-48,91-119, 232-238,300-308, 325-335,343-348;
水を伴って、300及び400KでのMD:407−412;
水を伴わないで、300KでのMD:229−236;
期間境界を伴って立体水ボックスにおけるMD:123-126,154-157, 204-216,284-289, 419- 423。
突然変異誘発について次の示唆される領域はX−構造体におけるB−因子の評価に起因する:73−83、207−217.
上記領域は、次の通りに組み合わされ得る:37-48; 73-83; 91-119; 123-126; 154- 157; 204-217; 229-238; 284-289; 300-308; 325-335; 343-348; 407-412; 419-423。
MDシミュレーションに起因する他の領域は次の通りである:154-163; 204-218; 323-335; 342- 350。
B−因子の評価に起因する他の領域は、次の通りである:1−29、好ましくは1−28;59−106;169−171;178−247;339−344;367−371;417前方。より好ましい領域は、1-24; 69-94; 182-188; 199-220; 229-241; 368-370; 420-423である。
活性部位及び基質結合シェル:
当業界において知られているプログラム、例えばMolecular Simulations MSI, San Diego, CaliforniaからのINS(登録商標)IGHTIIが、触媒残基(H55, D319, R54)にきわめて接近して存在するそれらのアミノ酸残基を含んで成る活性シェルを定義するために使用され得る。基質結合部位(H55, R54, R139, N320)にきわめて接近して存在し、そして従って、基質と接近して存在することが予測されるそれらのアミノ酸残基を含んで成る基質結合シェルがまた定義され得る。密接した接近性とは、例えば適切な残基からのOÅ, 15Å, 16Å又は20Åとして定義され得る。基質結合についての情報は、フィチン酸又はその誘導体、例えばイノシトール−1、4,5−三リン酸(Brookhavenデータベースファイル1djx, イノシトール−1,4,5三リン酸)を、活性部位裂け目(活性部位の表面を補足する残基)中に結合することによって推定され得る。
変異体の調製のための方策:
図1及び配列番号2の3D構造に基づいて、及び活性部位及び基質結合シェル(16Å、好ましくは15Å、より好ましくは10Å)及び分子力学の研究に従って、次の領域が、主に熱安定性を改良し、そして/又は比活性を高める観点を伴って、突然変異誘発のために示唆されている:アミノ酸26−31;55−69;99−104;135−142;169−193;253−266;又は配列番号2のアミノ酸321−323。
配列番号2の上記領域の次の位置が好ましくは、突然変異誘発にゆだねられる:G26, P27, Y28, D29, P30, W59, P60, T61, S62, G63, A64, R65, S66, R67, Q68, V69, A99, D100, L102, P103, F104, A135, G136, D137, Q138, V141, D142, E169, E170, N177, N178, M179, P181, N182, D189, T191, W192, L193, Y253, Y254, D257, K258, Y259, Y260, T262, G265, N266, T321, 及び/又は V323。
次の変異体が企画される:G26S, A; P27X, M; Y28F, N, Q; D29S, T, A; F30X; W59X, F, Y; P60S; T61S; S62A; G63A, S; A64G, K, R, S; R65A; S66K, T; R67X, K, A, L, V, S; Q68E, D, N, M; V69X; A99X, D, S, E, N; D100X, S, E, N; L102V; P103X, E; F104X, L; A135S, D; G136X, S, D; D137S; Q138X, D, N; V141X; D142X; E169A; E170X, A, T; N177D; N178A, G, L; M179V, T; P181X, T, V; N182X, A; D189X; T191X; W192X; L193T, 1 ; Y253N, G; Y254A, G; D257S; K258L; Y259X, F, P, W; Y260X, P, W; T262Y, V; G265X; N266Q; T321Q, L, N; 及び/又はV323I。
主に基質に向いているアミノ酸残基又は位置は次の通りである:P27, Y28, R65, R67, Q68, A99, D100, L102, A135, G136, D137, E169, N177, T191, W192, Y253, Y254, T262, 及び T321。1又は複数のそれらの位置で変更される変異体、例えば少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個又は少なくとも10個のそれらの位での変更を含んで成る変異体が特に企画される。特定の態様においては、変異体は、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個又はすべての19個の位置における変更を含んで成る。
そのような変異体の例は、次のものから選択された、少なくとも、1,2,3,4,5,6,7,8,9又は少なくとも10個の突然変異を含んで成るそれらの変異体である:P27X, M ; Y28F, N, Q; R65A; R67X, K, A, L, V, S; Q68E, D, N, M; A99X, D, S, E, N; D100X, S, E, N; L102V; A135S, D; G136X, S, D; D137S; E169A; N177D; T191X; W192X; Y253N, G; Y254A, G; T262Y, V; 及び/又は T321Q, L, N。特定の態様においては、変異体は、少なくとも11,12,13,14,15,16,17少なくとも18、又は19個のそれらの突然変異を含んで成る。
フィターゼ活性を有するポリペプチド:
本発明においては、フィターゼ活性(フィターゼ)を有するポリペプチドは、(1)myo−イノシトール及び/又は(2)その一、二、三、四及び/又は五リン酸、及び(3)の無機リン酸へのフィテート(myo−イノシトール六リン酸)の加水分解を触媒する酵素である。
本明細書においては、用語フィターゼ基質とは、フィチン酸及びフィテート(フィチン酸の塩)、並びに上記(2)下に列挙されるホスフェートを包含する。
インターネット(http://www.expasy.ch/enzyme/)でのENZYMEサイトは、酵素の命名法に関する情報の貯蔵所である。それは主に、Nomenclature Committee of the International Union of Biochemistry and Molecular Biology (IUB-MB)の推薦に基づかれており、そしてそれは、EC (Enzyme Commission) 番号が提供されている、個々のタイプの特徴づけられた酵素を記載する(Bairoch A. The ENZYME database, 2000, Nucleic Acids Res 28: 304-305)。また、ハンドブック(Enzyme Nomenclature from NC-IUBMB, 1992)も参照のこと。
酵素部位によれば、2種の異なった型のフィターゼが知られている:いわゆる3−フィターゼ(myo−イノシトール六リン酸3−ホスホヒドラーゼ、EC3.1.3.8)及びいわゆる6−フィターゼmyo−イノシトール六リン酸6−ホスホヒドラーゼ、EC3.1.3.26)。本発明に関しては、両タイプが、フィターゼの定義に包含される。
本発明に関しては、フィターゼ活性は、FYTの単位で決定され、1FYTは次の条件下で、1分当たり1μモルの無機オルトホスフェートを遊離する酵素の量である:pH5.5; 温度37℃;0.0050モル/lの濃度での基質、フィチン酸ナトリウム(C6H6O24P6Na12)。適切なフィターゼアッセイは、WO00/26569号の例1に記載されるFYT及びFTUアッセイである。FTUは飼料及びプレミックスにおけるフィターゼ活性を決定するためである。FYTアッセイはまた、本明細書の例2に記載される。
親フィターゼ:
親フィターゼは、ペニオフォラ・リシCBS686.96由来のフィターゼに対して相同であるフィターゼである。本明細書においては、相同とは、配列番号2に対して少なくとも60%の同一性を有すること、すなわちペニオフォラ・リシCBS686.96(WO98/28408号の配列番号2)由来のフィターゼの完全なアミノ酸配列のアミノ酸17−439(シグナルペプチド部分を包含する)に対応することを意味する。相同性は、アミノ酸相同性の標題のセクションに一般的に記載される通りにして決定され得る。
親フィターゼは、野生型又は天然に存在するポリペプチド、又はその対立遺伝子変異体、又はフィターゼ活性を有するそのフラグメント、特にその成熟部分であり得る。それはまた、その変体及び/又は遺伝子的に構築されたか又は合成ポリペプチドでもあり得る。
特定の態様においては、野生型親フィターゼの例は、アメリカ特許第5,830,732号に記載されるシワンニオマイセス・オキシデンタル(Schwanniomyces occidentals)フィターゼである。
もう1つの特定の態様においては、野生型菌類親フィターゼは、子嚢菌門又は担子菌門の糸状菌から誘導される(それぞれ、子嚢菌フィターゼ、又は担子菌フィターゼ)。
子嚢菌フィターゼの例は、アスペルギラスの株、例えばアスペルギラス・アワモリ(Aspergillus awamori)PHYA(SWISSPROT P34753, Gene 133: 55-62 (1993))、アスペルギラス・ニガー(Aspergillus niger (ficuum) PHYA (SWISSPROT P34752, EP 420358, Gene 127: 87-94 (1993))、アスペルギラス・アワモリ(Aspergillus awamori)PHYB(SWISSPROT P34755, Gene 133: 55-62 (1993))、アスペルギラス・ニガーPHYB(SWISSPROT P34754, Biochem. Biophys. Res. Commun. 195: 53- 57 (1993));又はエメリセラ(Emericella)の株、例えばエメリセラ・ニジュランス(Emericella nidulans PHYB(SWISSPROT 000093, Biochim. Biophys. Acta 1353: 217-223 (1997));又はサーモミセス(Thermomyces)(ヒューミコラ(Humicola))の株、例えばWO97/35017号に記載されるサーモミセス・ラヌギノサス(Thermomyces lanuginosus)フィターゼ由来のそれらのフィターゼである。
子嚢菌フィターゼの他の例は、EP684313号(例えば、アスペルギラス・フィミガタス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギラス・テレウス(Aspergillus terreus)及びマイセリオフィトラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)由来のフィターゼ);日本特許第11000164号(ペニシリウム(Penicillium)の株由来のフィターゼ);アメリカ特許第6,139,902号(アスペルギラスの株由来のフィターゼ);及びWO98/13480号(モナスカス・アンカ(Monascus anka)由来のフィターゼ)に開示されている。
担子菌フィターゼの例は、パキシラス・インボルタス(Paxillus involutus)、トラメテス・プベスセンス(Trametes pubescens)、アグロサイベ・ペジアデス(Agrocybe pediades)及びペニオフォラ・リシ由来のフィターゼである(WO98/28409号を参照のこと)。
好ましい親フィターゼは、ペニオフォラの種、好ましくはペルオフォラ・リシの株、最も好ましくはペニオフォラ・リシC13S686.96の株から誘導される。
前述の種の定義は、完全及び不完全状態の両者、及び他の分類学的同等物、例えばアナモルフを、それらが知られている種名称にもかかわらず、包含することが理解されるであろう。当業者は、適切な同等物の正体を容易に認識するであろう。
それらの種の株は、多くの培養物収集所、例えばAmerican Type Culture Collection (ATCC), Deutsche Sammiung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH (DSMZ), Centraalbureau Voor Schimmelcultures (CBS), 及び Agricultural Research Service Patent Culture Collection, Northern Regional Research Center (NRRL)から公的容易に入手できる。
さらに、そのようなポリペプチドは、他の源、例えば天然(例えば、土壌、培養土、水、等)から単離された微生物から、適切なプローブを用いて同定され、そして得られる。天然の環境から微生物を単離するための技法は、当業界において良く知られている。次に、核酸配列がもう1つの微生物のゲノム又はcDNAライブラリーを同様にスクリーニングすることによって誘導される。ポリペプチドをコードする核酸配列がプローブにより検出されると、配列が当業者に知られている技法を用いることによって単離されるか又はクローン化され得る(例えば、Sambrookなど., 1989, 前記を参照のこと)。
さらにもう1つの特定の態様においては、親フィターゼは合成フィターゼである。合成フィターゼは、ヒトにより企画され、そして天然においてはたぶん存在しない。EP897985号及びWO00/4350号は、そのような合成菌類フィターゼ、一般的には企画されたコンセンサスフィターゼの例を開示する。シャフリングされたフィターゼは、特定部位の突然変異誘発により、PCR(PCR反応におけるプライマーの1つとして、所望する突然変異を含むPCRフラグメントを用いての)により、又はランダム突然変異誘発により、一般的に当業界において知られているようにして調製され得る、合成又は遺伝子的に構築された親フィターゼの他の例である。いずれかのハイブリッド又はキメラフィターゼ、すなわち少なくとも2種のフィターゼに由来する部分アミノ酸配列の組合せを含んで成るフィターゼはまた、合成フィターゼの概念に包含される。
親フィターゼは、特定されるアミノ酸配列を含んで成り、又はそれはその対立遺伝子変異体;又はフィターゼ活性を有するそのフラグメントであり得る。1つの態様においては、親フィターゼは、特定されるアミノ酸配列又はその対立遺伝子変異体;又はフィターゼ活性を有するフラグメントを含んで成る。もう1つの態様においては、親フィターゼは、特定されるアミノ酸配列又はその対立遺伝子変異体;又はフィターゼ活性を有するそのフラグメントから成る。
特定されるアミノ酸配列のフラグメントは、このアミノ酸配列のアミノ及び/又はカルボキシル末端から欠失された1又は複数のアミノ酸を有するポリペプチドである。1つの態様においては、フラグメントは、少なくとも150個、又は少なくとも200個、又は少なくとも260個、又は少なくとも280個、又は少なくとも300個、又は少なくとも320個、又は少なくとも340個、又は少なくとも360個、又は少なくとも380個、又は少なくとも390個、又は少なくとも400個、又は少なくとも410個、又は少なくとも420個、又は少なくとも430個、又は少なくとも440個、又は少なくとも450個のアミノ酸残基を含む。
対立遺伝子変異体は、同じ染色体遺伝子座を占める遺伝子の複数の異なった形のいずれかを示す。対立遺伝子変異は、突然変異を通して天然においては発生し、そして集団内での多形現象をもたらすことができる。ポリペプチドの対立遺伝子変異体は、遺伝子の対立遺伝子変異体によりコードされるポリペプチドである。
親フィターゼはまた、上記に言及されるアミノ酸配列のいずれかの成熟部分でもあり得る。成熟部分とは、成熟アミノ酸配列を意味し、そして可能性あるシグナルペプチド部分が切除された後に残存するアミノ酸配列のその部分を言及する。
さらにもう1つの態様においては、親フィターゼは、1又は複数のアミノ酸の置換、欠失、及び/又は挿入を含んで成る、上記に言及されるフィターゼの変異体であり得る。変異体フィターゼのアミノ酸配列は、1又は複数のアミノ酸残基の挿入又は欠失、及び/又は異なったアミノ酸残基による1又は複数のアミノ酸残基の置換により特定されるアミノ酸配列とは異なる。好ましくは、アミノ酸変化はマイナーな自然のもの、すなわちタンパク質の折りたたみ及び/又は活性に有意に影響を及ぼさない保存性アミノ酸置換;典型的には1〜約30個のアミノ酸の小さな欠失;小さなアミノ−又はカルボキシル−末端、例えばアミノ末端メチオニン残基の延長;約20〜25個の残基の小さなリンカーペプチド;又は実行電荷又はもう1つの機能、例えばポリ−ヒスチジン系、抗原性エピトープ又は結合ドメインを変えることによって精製を促進する小さな延長である。
保存性置換の例は、塩基性アミノ酸(アルギニン、リシン及びヒスチジン)、酸性アミノ酸(グルタミン酸及びアスパラギン酸)、極性アミノ酸(グルタミン及びアスパラギン)、疎水性アミノ酸(ロイシン、イソロイシン及びバリン)、芳香族アミノ酸(フェニルアラニン、トリプトファン及びチロシン)、及び小さなアミノ酸(グリシン、アラニン、セリン、トレオニン及びメチオニン)の群内にある。一般的に比活性を変更しないアミノ酸置換は当業界において知られており、そして例えばH. Neurath and R. L. Hill, 1979, In, The Proteins, Academic Press, New Yorkにより記載されている。最も通常に存在する交換は、Ala/Ser, Val/Ile, Asp/Glu, Thr/Ser, Ala/Gly, Ala/Thr, Ser/Asn, AlaNal, Ser/Gly, Tyr/Phe, Ala/Pro, Lys/Arg, Asp/Asn, Leu/lle, LeuNal, Ala/Glu, 及び Asp/Gly、並びに逆でのそれらである。
微生物分類学:
分類学に関連する問題は、分類学データベース、例えば次のインターネットサイト:http://www.ncbi.nlm.nih.gev/Taxonomy/taxonomyhome.html/で入手できるNCBI Taxonomy Browserを調べることにより、そして/又は分類学ハンドブックを調べることにより解決され得る。本発明のためには、菌類分類学に関連する好ましいハンドブックは、Kirk, P. M. , P. F. Cannon, J. C. David & J. Aにより出版されたDictionary of the Fungi( 9th edition)である。
合成フィターゼ、例えばコンセンサスフィターゼ、シャフリングされたフィターゼ又はハイブリッドフィターゼは、少なくとも2種の子嚢菌フィターゼ、少なくとも2種の担子菌フィターゼ、又は少なくとも1種の子嚢菌及び少なくとも1種の担子菌のフィターゼ由来の部分的アミノ酸配列の組合せを含んで成る。部分アミノ酸配列由来のそれらの子嚢菌及び担子菌フィターゼは、本明細書に言及されるそれらの特定のフィターゼのいずれかであり得る。
本明細書においては、少なくとも1つの菌類に由来する合成フィターゼは、菌類フィターゼである。さらに、子嚢菌フィターゼ由来の合成フィターゼは単に子嚢菌フィターゼであり;そして担子菌フィターゼ由来の合成フィターゼは担子菌フィターゼである。少なくとも1つの子嚢菌フィターゼ及び少なくとも1つの担子菌に由来するいずれかの合成フィターゼは、子嚢菌/担子菌フィターゼと命名され得る。
ペニオフォラフィターゼとは、ペニオフォラ属の種に由来する野生型フィターゼ、例えば対立遺伝子変異体、そのフラグメント又は変異体、又は少なくとも1種、好ましくは少なくとも2種のペニオフォラフィターゼに基づいて、より好ましくはペニオフォラフィターゼのみに基づいて調製された合成フィターゼを意味する。ペニオフォラ種の例は次のものである:P. アウランチアカ(P. aurantiaca)、P. シネレア(P. cinerea)、P. デコルチカンス(P. decorticans)、P. デュープレクス(P. duplex)、P. エリクソニ(P. ericsonii)、P. インカルネート(P. incarnate)、P. リン(P. lycii)、P. メリジオナリス(P. meridionalis)、P. ヌーグ(P. nuda)、P. ピセアエ(P. peceae)、P. ピニ(P. pini)、P. ピチャ(P. pithya)、P. ポリゴニア(P. polygonia)、P. プロキシマ(P. proxima)、P. シュード−ピニ(P. pseudo-pini)、P. ルファ(P. rufa)、P. ベルシコロル(P. versicolor)、及びペニオフォラsp. として単離に分類される種、好ましい種は、ペニオフォラ・リシである。好ましい株は、ペニオフォラ・リシCBS686.96である。
アミノ酸相同性:
本発明は、配列番号2に対して一定の程度の同一性を有するアミノ酸配列を有するフィターゼ(この後、“相同フィターゼ”と称する)を言及する。
本発明に関しては、2種のアミノ酸配列間の同一性の程度、及び2種のヌクレオチド配列間の同一性の程度は、Needleman-Wunsch一列整列(すなわち、包括的な一列整列)であるプログラム“align”により決定される。このプログラムは、ポリペプチド及びヌクレオチド配列の一列整列のために使用される。デフォールト評点マトリックスBLOSUM50はポリペプチド一列整列のために使用され、そしてデフォールト一致マトリックスはヌクレオチド一列整列のために使用される。ギャップの最初の残基についてのペナルティーは、ポリペプチドに関して、−12及びヌクレオチドに関して、−16である。ギャップの追加の残基についてのペナルティーは、ポリペプチドに関して−2及びヌクレオチドに関して、−4である。
“Align”は、FASTAパッケージバージョンv20u6の一部である(W. R. Pearson and D. J. Lipman (1988),"Improved Tools for Biological Sequence Analysis", PNAS 85 : 2444-2448,及び W. R. Pearson (1990) "Rapid and Sensitive Sequence Comparison with FASTP and FASTA, "Methods in Enzymology 183: 63-98を参照のこと)。FASTAタンパク質一列整列は、ギャップサイズに対する制限を有さないSmith-Watermanアルゴリズムを使用する("Smith-Waterman algorithm", T. F. Smith and M. S. Waterman (1981) J. Mol. Biol. 147: 195-197を参照のこと)。
特定の態様においては、親フィターゼは、配列番号2に対して、少なくとも約55%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約65%、又は少なくとも約70%、又は少なくとも約75%、又は少なくとも約80%、又は少なくとも約85%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約91%、又は少なくとも約92%、又は少なくとも約93%、又は少なくとも約94%、又は少なくとも約95%、又は少なくとも約96%、又は少なくとも約97%、又は少なくとも約98%、又は少なくとも約99%の同一性の程度を有する。
もう1つの特定の態様においては、それらの相同親フィターゼは、特定されたアミノ酸配列とは、30, 25, 22, 21, 20, 19, 18, 17, 16, 15, 14, 13, 12, 11, 10, 9, 8, 7, 5, 4, 3, 2個又はわずか1つのアミノ酸により異なるアミノ酸を有する。
また、得られる変体フィターゼは、配列番号2に対して相同である。特定の態様においては、変異体フィターゼは、配列番号2に対して、少なくとも約55%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約65%、又は少なくとも約70%、又は少なくとも約71%、又は少なくとも約72%、又は少なくとも約73%、又は少なくとも約74%、又は少なくとも約75%、又は少なくとも約76%、又は少なくとも約77%、又は少なくとも約78%、又は少なくとも約79%、又は少なくとも約80%、又は少なくとも約82%、又は少なくとも約85%、又は少なくとも約87%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約92%、又は少なくとも約95%、又は少なくとも約97%の同一性の程度を有するアミノ酸配列を含んで成り、又は有する。
核酸ハイブリダーゼーション:
他方では、相同親フィターゼ、及び変異体フィターゼは、非常に低い緊縮条件、好ましくは低い緊縮条件、より好ましくは中くらいの緊縮条件、より好ましくは中くらいの高い緊縮条件、さらにより好ましくは高い緊縮条件、及び最も好ましくは非常に高い緊縮条件下で、配列番号1のヌクレオチド49−1320、又はその副配列又は相補的鎖とハイブリダイズする核酸配列によりコードされるものとして定義され得る(J. Sambrook, E. F. Fritsch, and T. Maniatus, 1989, Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 2d edition, Cold Spring Harbor, New York)。副配列は、少なくとも100個のヌクレオチド、又は少なくとも200, 300, 400, 500, 600, 700, 800, 900, 1000, 1100, 1200又は少なくとも1300個のヌクレオチドであり得る。さらに、副配列は、適切な酵素活性を有するポリペプチドフラグメントをコードすることができる。
少なくとも100個の長さのヌクレオチドの長いプローブに関しては、非常に低い〜非常に高い緊縮条件は、5×SSPE, 0.3%のSDS、200μg/mlの剪断され、そして変性されたサケの精子DNA、及び25%のホルムアミド(非常に低い及び低い緊縮性に関する)、35%のホルムアミド(中位及び中位の高い緊縮性に関する)、又は50%ホルムアミド(高い及び非常に高い緊縮性に関する)のいずれかでの42℃での標準のサザンブロット方法に従ってのプレハイブリダイゼーション及びハイブリダイゼーションとして定義される。
少なくとも100個のヌクレオチドの長いプローブに関しては、キャリヤー材料は最終的に、2×SSC、0.2%のSDSにより、好ましくは少なくとも45℃(非常に低い緊縮性)、より好ましくは少なくとも55℃(中位の緊縮性)、より好ましくは少なくとも60℃(中位の高い緊縮性)、さらにより好ましくは少なくとも65℃(高い緊縮性)及び最も好ましくは少なくとも70℃(非常に高い緊縮性)で、それぞれ15分間、3度洗浄される。
約15〜約70℃の長さのヌクレオチドである短いプローブに関して、緊縮条件は、標準のサザンブロット方法に従って、0.9MのNaCl、0.09Mのトリス−HCl、pH7.6、6mMのEDTA、0.5%NP-40、1×Denhardt’s溶液、1mMのピロリン酸ナトリウム、1mMの一塩基性リン酸ナトリウム、0.1mMのATP及びml当たり0.2mgの酵母RNAにおける、Bolton and McCarthy (1962, Proceeding of the National Academy of Sciences USA 48: 1390) に従っての計算を用いて計算されたTmよりも5℃〜10℃低い温度でのプレハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーション及び洗浄後−ハイブリダイゼーションとして定義される。
約15〜約70個の長さのヌクレオチドである短いプローブに関しては、キャリヤー材料は、6×SCC+0.1%SDSにより15分間、1度、及び計算されたTmよりも5℃〜10℃低い温度で6×SSCを用いて、それぞれ2度、15分間、洗浄される。
位置の番号付け:
アミノ酸位置を定義するために本明細書において使用される命名法は、基本的には、ペニオフォラ・リシCBS686.96に由来するフィターゼのアミノ酸に関して、WO99/49022号に記載される通りであるが、但し本明細書においては、WO99/49022号の図1に示される配列P_リシのS17で開示する。従って、本明細書において使用される位置番号は、WO99/49022号の位置番号とは16異なる(WO00/49022号の14ぺージ、26行及び図1を参照のこと)。従って、例えばS1は本明細書においては、WO99/49022号のS17に等しく、そしてF8はWO99/49022号のF24 に等しい。
配列番号2の配列は、WO99/490022号の図6に示される配列のアミノ酸−14−409を含んで成り、これは、その図1に示されるP_リシ配列のアミノ酸16−439に対応する。
従って、本明細書においては、番号付け位置についての基礎は、S1で開始し、そしてE423で終結する配列番号2である。親フィターゼ及び変異体フィターゼは、N−末端及び/又はそのC−末端において、配列番号2に比較して、延長部を含んで成る。そのような延長部のアミノ酸は、存在するなら、C−末端延長に関しては、424, 425, 426及び同様の数字で、及びN−末端延長に関しては、-1, -2, -3及び同様の数字で、当業界において通常であるように番号付けされる。
変更、例えば置換、欠失、挿入:
本明細書においては、次のものは、フィターゼ変異体が、少なくとも理論的には、すなわち推定的には、親アミノ酸配列から誘導され得る種々の手段の例である:アミノ酸はもう1つのアミノ酸により置換され得;アミノ酸は欠失され得:アミノ酸は挿入され得;そしていずれかの数のそのような変更のいずれかの組合せ。
本発明に関しては、用語、置換とは、いずれかの数のいずれかのタイプのそのような変更を包含することを意図する。これは道理に合った定義である。なぜならば、例えば、欠失は所定の位置nnにおけるアミノ酸AAの置換として見なされるからであり、そして何もない場合、()である。そのような置換は、AAnn()で示され得る。同様に、所定の位置nnにおける、アミノ酸AAの下流のわずか1つのアミノ酸BBの挿入は、()nnaBBとして示され、そして2つのアミノ酸BB及びCCが位置nnでアミノ酸AAの下流に挿入される場合、この置換(2種の置換の組合せ)は、()nnaBB+()nnbCCとして示され、親配列においてアミノ酸nnとnn+1との間の創造されたギャップは、前の位置番号に下付き文字a, b, c等が付けられる。
例えば置換A327S, F, I, Lにおけるような置換基間のコマン(,)は、“いずれか”を意味し、すなわちA327がS又はF、又はI、又はLにより置換されることを意味する。例えば、置換29S+125D+324Aにおけるような置換間のプラスの印(+)は、“および”を意味し、すなわちそれらの3種の単一の置換が1つの及び同じフィターゼ変異体において組み合わされることを意味する。アミノ酸変更を定義するこの命名法は又基本的には、WO99/49022号(そのページ16を参照のこと)に記載される通りである。
用語、置換が異なって定義される場合、本発明は、本明細書に示される種々のグループの領域から選択された、少なくとも1つの位置における変更を含んで成る、親フィターゼの変異体に関し、ここで変更は独立して、その位置を占有するアミノ酸の下流への少なくとも1つのアミノ酸の挿入;その位置を占有するアミノ酸の欠失;及び/又はその位置を占有するアミノ酸の異なったアミノ酸による位置であり;ここで変異体はフィターゼ活性を有し、そして個々の位置は配列番号2のアミノ酸配列を有する酵素のアミノ酸配列の位置に対応し、そして変異体は配列番号2に対して少なくとも75%の同一性に有し;そして但し、(d)は本明細書に定義される通りである。
本明細書においては、用語“置換”とは、少なくとも1の置換を意味する。少なくとも1つとは、原則的に、いずれかの数の置換を包含する。1又は複数、例えば1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 12, 14, 15, 16, 18, 20, 22, 24, 25, 28, 30及び同様の数を意味する。しかしながら、本発明の変異体は、配列番号2に対して少なくとも75%同一であるべきであり、この%は上記のプログラムにより決定される。置換は、請求項1に言及されるいずれかの領域により包含されるいずれかの位置に適用され、そしていずれかの数及びタイプのそのような置換の組合せを含んで成る変異体がまた包含される。用語、置換とは本明細書において使用される場合、また、欠失、及び配列番号2に対応する配列の長さに付加することができる、延長又は挿入も包含する。特定の態様においては、置換の数は、多くとも200, 175, 150, 125, 120, 110, 106, 105, 100, 90, 80, 70, 60, 50, 40, 30又は25である。
さらに、用語“置換”とは、他の19種の天然のアミノ酸のいずれか1つ、又は他のアミノ酸、例えば非天然のアミンの酸中への置換を包含する。例えば、位置20でのアミノ酸Qの置換は、次の置換の個々を包含する:20A, 20C, 20D, 20E, 20F, 20G, 20H, 201, 20K, 20L, 20M, 20N, 20P, 20R, 20S, 20T, 20V, 20W, 又は 20Y。これは、20Xに等しく、ここでXはいずれかのアミノ酸を表す。それらの置換はまた、Q20A、Q20C、Q20X、等として表され得る。同じことが、そのような置換のいずれか1つを特異的に含むよう、本明細書において言及された個々の及びあらゆる位置への類似性により適用できる。
対応する位置番号の同定:
ペニオフィラ・リシCBS686.96の親フィターゼに関して、位置番号付けは、配列番号2の番号付けを言及する。もう1つのフィターゼ(親又は変異体フィターゼである)における所定の位置に関しては、配列番号2における対応する位置が常に見出され得る。または他方では、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る(又は有する)フィターゼのアミノ酸配列の位置に対応する位置が常に見出され得る。
ペニオフィラ・リシCBS686.96のフィターゼ以外の親フィターゼ、又は変異体フィターゼのアミノ酸配列は、SEQ−Xとして命名される。配列番号2の位置Nに対応する位置は次の通りである:親又は変異体フィターゼアミノ酸配列SEQ−Xは、アミノ酸相同性のセクションにおいて特定されるように、配列番号2と一列整列される。この一列整列から、配列番号2の位置Nに対応する配列SEQ−Xにおける位置が、下記原理を用いて、明確に且つ明白に誘導され得る。
配列A.ペジアデス、A.フミガタス又はT.ラヌギノサスが、本明細書に記載されるように配列番号2に対応する(本発明のためには、それらは配列番号2に対して一列整列されるべきである)、フィターゼP.リシに対して一列整列されている変異体フィターゼであることを、単純性のために仮定して、WO99/49022号の図1に、単なる例として言及される。
問題番号1:A.ペジアデスにおけるどの位置がP.リシのS17に対応するか(前記位置は本発明のためには、S1と命名される)?その答えは、A15である。
問題番号2:A.フミガタスと命名されたフィターゼにおけるどの位置がP.リシの55b()に対応するか(前記位置は本発明のためには、39b()と命名される)?その答えは、S63である。
問題番号3:A.ペジアデスにおけるどの位置がP.リシのL31に対応するか(前記位置は本発明のためには、L15と命名される)?その答えは、()3()dである。
問題番号4:P.リシにおけるどの位置が、置換G3Lを有する、想像上のT.ラヌギノサフィターゼ変異体に対応するか?その答えは、()-6L(前記置換は、本発明のためには、()-22Lと命名される)
SEQ−Xは問題のフィターゼの成熟部分であり得るか、又はそれはまた、シグナルペプチド部分を含むことができるか、又はそれはフィターゼ活性を有する成熟フィターゼのフラグメント、例えば配列番号2と同じ長さのフラグメント、又は本明細書に記載されるように、配列番号2と共に一列整列される場合、S1からE423まで延長するフラグメントであり得る。
領域及び位置:
本明細書においては、用語、領域とは、親フィターゼアミノ酸配列の少なくとも1つの位置を意味し、用語、位置は、そのようなアミノ酸配列のアミノ酸残基を示す。1つの態様においては、領域とは、親フィターゼアミノ酸配列の1又は複数の連続した位置、例えば1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8等〜配列の連続的位置のいずれかの数までを意味する。従って、領域は1つの位置のみから成ることができ、又はそれはいずれかの数の連続的位置、例えば位置番号37, 38及び39;又は位置番号37, 38, 39, 40及び41;又は位置番号37, 38, 39, 40, 41, 42, 43, 44, 45, 46, 47及び48から成ることができる。本発明のためには、後者の3領域は、それぞれ37-39, 37-41及び37-48として示される。それらの領域又は範囲の境界は、前記領域に包含される。配列番号2は、好ましい親ペプチダーゼアミノ酸配列の1つの例である。
領域は、それが包含する個々の及びあらゆる位置を特に包含する。例えば、領域37-48は、位置37, 38, 39, 40, 41, 42, 43, 44, 45, 46, 47及び48の個々を特に包含する。同じことが、本明細書に言及される他の領域について適用される。
熱安定性:
本発明に関しては、用語、熱安定性とは、一定のポリペプチドに適用される場合、5.5のpHで示着走査熱量法(DSC)を用いて決定される場合、そのようなポリペプチドの溶融温度(Tm)を言及する。熱安定性ポリペプチドに関しては、Tmは少なくとも61℃である。特定の態様においては、Tmは少なくとも62,63, 64,65, 66,67, 68, 69,70, 71,72, 73,74, 75,76, 77,77. 5,78, 79,80, 81,82, 83,84, 85,86, 87,88, 89,90, 91, 92,93, 94,95, 96,97, 98,99又は100℃である。
他の態様においては、用語、熱安定性とは、7.0のpHでDSCを用いて決定される場合、少なくとも49℃、好ましくは少なくとも50,51, 52,53, 54,55, 56,57, 58,59, 60,61, 62,63, 64,65, 66,67, 68,69, 70,71, 72,73, 74,75, 76,77, 77.5, 78,79, 80,81, 82,83, 84,85, 86,87, 88,89又は90℃の溶融温度を言及する。
もう1つの態様においては、用語、熱安定性とは、3.0のpHでDSCを用いて決定される場合、少なくとも51℃、好ましくは少なくとも52,53, 54,55, 56,57, 58,59, 60,61, 62,63, 64,65, 66,67, 68,69, 70,71, 72,73, 74,75, 76,77, 77.5, 78,79, 80,81, 82,83, 84,85, 86,87, 88,89又は90℃の溶融温度を言及する。
さらにもう1つの態様においては、用語、熱安定性とは、2.5のpHでDSCを用いて決定される場合、少なくとも37℃、好ましくは少なくとも38,39, 40,41, 42,43, 44,45, 46,47, 48,49, 50,51, 52,53, 54,55, 56,57, 58,59, 60,61, 62,63, 64,65, 66,67, 68,69, 70,71, 72,73, 74,75, 76,77, 77.5, 78,79, 80,81, 82,83, 84,85, 86,87, 88,89又は90℃の溶融温度を言及する。
Tmの決定に関しては、SDS−PAGEにより決定される場合、少なくとも90%(又は91, 92, 93, 94, 95, 96, 97又は98%)の純度を有するポリペプチドのサンプルが使用され得る。さらに、酵素サンプルは、280nmでの吸光度から決定され、そして問題の酵素のアミノ酸配列から計算される消衰係数に基づかれる場合、0.5〜2.5mg/ml(又は0.6〜2.4、又は0.7〜2.2、または0.8〜2.0mg/ml)の濃度のタンパク質を有することができる。
DSCは、所望するpH(例えば、5.5, 7.0, 3.0又は2.5のpH)で及び例えば1, 1.5, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9又は10℃/分の一定加熱速度で行われる。適切な緩衝液の例は、実験部分に言及される。好ましい加熱速度の例は、本明細書における例2に記載されるような装置を用いる場合、1.0, 1.5又は2.0℃/分である。より小さなサンプル体積を伴っての他のタイプの装置に関しては、Tmの信頼できる評価が、例えば3, 4, 5, 6, 7, 8, 9又は10℃/分の加熱速度を用いて得られる。
特定の態様においては、本発明のフィターゼ変異体は、親フィターゼよりも熱安定性である。この目的のための好ましい親フィターゼは、ペニオフォラ・リシCBS686.96フィターゼである。
比活性:
用語、高い、高められた又は改良された比活性とは、同じ方法により決定される場合、親フィターゼの比活性に対して、少なくとも105%の比活性を言及する。特定の態様においては、相対的比活性は、同じ方法により決定される場合、親フィターゼの比活性に対して、少なくとも110,115, 120, 125,130, 140,145, 150,160, 170,180, 190,200, 220,240, 260, 280, 300,350又は400%である。
他の態様においては、用語、高い比活性とは、少なくとも200FYT/mg酵素タンパク質(EP)の比活性を言及する。特定の態様においては、比活性は少なくとも300,400, 500,600, 700,800, 900,1000, 1100,1200, 1300,1400, 1500,1600, 1700,1800, 1900,2000, 2100,2200, 2300,2400, 2500,2600, 2700,2800, 2900又は3000FYT/mgEPである。
比活性は、高く精製されたサンプルに対して測定される(SDSポリアクリルアミドゲルはわずか1種の成分の存在を示す)。酵素タンパク質濃度は、アミノ酸分析及びFYT単位でのフィターゼ活性により決定され得る。比活性は問題の特定のフィターゼ変異体の特徴であり、そしてそれは、mgフィターゼ変異体酵素タンパク質当たりFYT単位で測定されるフィターゼ活性として計算される。
さらなる詳細については例3を参照のこと。
本発明のフィターゼ変異体は、熱安定性であり、そして/又は高い比活性のものである。特定の態様においては、それは高い比活性のものである。第3の特定の態様においては、それは熱安定性であり、そして高い比活性のものである。さらなる特定の態様においては、それは、(a)親フィターゼよりも熱安定性であり;(b)親フィターゼに比較して、高い比活性のものであり;又は(c)親フィターゼよりも熱安定性であり、そして親フィターゼに比較して、高い比活性のものである。
低アレルギー性変異体:
特定の態様においては、本発明のフィターゼ変異体は、動物、たとえばヒトに暴露される場合、低い免疫原応答をもたらすよう企画された低アレルギー性変異体である。免疫学的応答は、フィターゼ変異体に暴露される動物の免疫系によるいずれかの応答として理解されるべきである。1つのタイプの免疫学的応答は、暴露された動物における高められたレベルのIgEを導くアレルギー応答である。低アレルギー性変異体は、当業界において知られている技法を用いて調製され得る。例えば、フィターゼ変異体は、免疫学的応答に関与するフィターゼ変異体の一部又はエピトープを保護するポリマー成分により接合され得る。ポリマーによる接合は、WO96/17929号、WO98/30682gou、WO98/35026号及び/又はWO99/00489号に記載のように、フィターゼ変異体へのポリマーのインビトロ化学的カップリングを包含する。接合は、さらに又は他方では、フィターゼ変異体へのポリマーのインビボカップリングを包含する。
そのような接合は、フィターゼ変異体をコードするヌクレオチド配列を遺伝的に構築し、フィターゼ変異体における追加のグリコシル化部位をコードするコンセンサス配列を挿入し、そしてフィターゼ変異体をグリコシル化できる宿主においてフィターゼ変異体を発現することによって達成され得る。例えば、WO00/26354号を参照のこと。低アレルギー性変異体を供給するもう1つの手段は、フィターゼ変異体モノマーが他のフィターゼ変異体モノマーのエピトープを保護し、そしてそれにより、オリゴマーの抗原性を低める、フィターゼ変異体の自己オリゴマー化を引き起こすために、フィターゼ変異体をコードするヌクレオチド配列の遺伝的構築である。そのような生成物及びそれらの調製法は、例えばWO96/16177号に記載されている。
免疫学的応答に関与するエピトープは、種々の方法、例えばWO00/26230号に記載されるファージ表示法、又はEP561907号に記載されるランダムアプローチにより同定され得る。エピトープが同定されると、そのアミノ酸配列は、既知の遺伝子操作技法、例えば特定部位の突然変異誘発によりフィターゼ変異体の変更された免疫学的性質を生成するために変更され得(例えば、WO00/26230号、WO00/26354号及び/又はWO00/22103号を参照のこと)、そして/又はポリマーの接合がエピトープを保護するために、ポリマーのためのエピトープに十分に接近して行われ得る。
核酸配列及び構造体:
本発明はまた、本発明のフィターゼ変異体をコードする核酸配列を含んで成る核酸配列にも関する。
用語“単離された核酸配列”とは、他の核酸配列を実質的に有さない、例えばアガロース電気泳動により決定される場合、少なくとも約20%純粋、好ましくは少なくとも約40%純粋、より好ましくは少なくとも約60%純粋、さらにより好ましくは少なくとも約80%純粋、及び最も好ましくは少なくとも約90%純粋である核酸配列を言及する。例えば、単離された核酸配列は、核酸配列を、その天然の位置から、それが再生されるであろう異なった部位に移転するために遺伝的構築に使用される標準のクローニング方法により得られる。
クローニング方法は、ポリペプチドをコードする核酸配列を含んで成る所望する核酸フラグメントの切除及び単離、ベクター分子中への前記フラグメントの挿入、及び核酸配列の複数コピー又はクローンが複製されるであろう宿主細胞中への前記組換えベクターの組込みを包含する。核酸配列は、ゲノム、cDNA, RNA, 半合成、合成起源、又はそれらのいずれかの組合せのものであり得る。
本発明の核酸配列は、親フィターゼコード配列又はその副配列中に少なくとも1つの突然変異を導入することによって調製され得、ここで変異体核酸配列は変異体フィターゼをコードする。1つのヌクレオチドをもう1つのヌクレオチドにより交換するために核酸配列中への突然変異の導入は、当業界において知られている方法、例えば特定部位の突然変異誘発、ランダム突然変異誘発、又はドーピングされた、スパイキングされた又は位置決定されたランダム突然変異誘発により達成され得る。
ランダム突然変異誘発は適切には、問題の示されるアミノ酸配列に翻訳する遺伝子の少なくとも3種の部位において、又は完全な遺伝子内での位置決定された又は領域特異的ランダム突然変異誘発として行われる。突然変異がオリゴヌクレオチドの使用により行われる場合、そのオリゴヌクレオチドは、変更される位置でのオリゴヌクレオチドの合成の間、3種の非親ヌクレオチドによりドーピングされるか又はスパイキングされ得る。このドーピング又はスパイキングは、所望しないアミノ酸のためのコドンが回避されるよう行われ得る。ドーピングされた又はスパイキングされたオリゴヌクレオチドは、例えばPCR、LCR又はいずれかのDNAポリメラーゼ及びリガーゼを用いて、いずれかの技法により、フィターゼ酵素をコードするDNA中に組込まれ得る。
好ましくは、ドーピングは、個々の位置における野生型及び突然変異の%が前もって定義されている“一定ランダムドーピング”を用いて行われる。さらに、ドーピングは、一定のヌクレオチドの導入のための選択に、及びそれにより、1又は複数の特定のアミノ酸残基の導入のための選択に指図され得る。ドーピングは、例えば個々の位置における90%の野生型及び10%の突然変異の導入を可能にするために行われ得る。ドーピングスキームの選択における追加の考慮は、遺伝的及びタンパク質−構造的強制に基づかれている。
ランダム突然変異誘発は好都合には、問題の親フィターゼの一部に局在され得る。これは、例えば酵素の一定領域が酵素の所定の特性のために特に重要であることが同定されている場合、好都合であり得る。
本発明の変異体を供給するための他の方法は、WO95/22625号又はWO96/00343号に記載されるような遺伝子シャフリング、及びEP897985号に記載されるようなコンセンサス誘導方法を包含する。
核酸構造体:
核酸構造体は、制御配列と適合できる条件下で適切な宿主細胞におけるコード配列の発現を指図する1又は複数の制御配列に操作可能的に連結される本発明の核酸配列を含んで成る。発現は、転写、後翻訳修飾、翻訳、後転写修飾及び分泌(但し、それらだけには限定されない)を包含するポリペプチドの生成に関与するいずれかの段階を包含することが理解されるであろう。
発現ベクター:
本発明のフィターゼ変異体をコードする核酸配列は、プロモーター、オペレーター、リボソーム結合部位、翻訳開始シグナル及び任意には、レプレッサー遺伝子又は種々の活性化因子遺伝子をコードする制御配列を典型的には含む発現ベクターを用いて発現され得る。
本発明のグルコアミラーゼ変異体をコードするDNA配列を担持する組換え発現ベクターは、組換えDNA方法に便利には、ゆだねられ得るいずれかのベクターであり得、そしてベクターの選択はしばしば、それが導入される宿主細胞に依存するであろう。ベクターは、宿主細胞中に導入される場合、宿主細胞ゲノムン中に組込まれ、そしてそれが組込まれた染色体と共に複製されるベクターであり得る。
フィターゼ変異体はまた、興味ある動物飼料の少なくとも1つの他の酵素、例えばキシラナーゼ、エンドグルカナーゼ、エンド−1,3(4)−β−グルカナーゼ及び/又はプロテアーゼと共に同時発現され得る。酵素は、異なったベクターから、1つのベクターから、又は両技法の混合物を用いて、同時発現され得る。異なったベクターを用いる場合、ベクターは、異なった選択マーカー、及び複数の異なった起点を有することができる。わずか1つのベクターを用いる場合、遺伝子は、1又は複数のプロモーターから発現され得る。1つのプロモーター(二又は多−シストロン性)の調節下でクローン化される場合、遺伝子がクローン化される順序はタンパク質の発現レベルに影響を及ぼすことができる。フィターゼ変異体はまた、フィターゼ変異体をコードする遺伝子がもう1つのタンパク質をコードする遺伝子に整合して融合されている融合タンパク質として発現され得る。このタンパク質は、もう1つの酵素、又はもう1つの酵素からの機能的ドメインであり得る。
宿主細胞:
本発明はまた、ポリペプチドの組み換え生成に都合良く使用される、本発明の核酸配列を含んで成る組み換え宿主細胞にも関する。本発明の核酸配列を含んで成るベクターが宿主細胞中に導入され、その結果、ベクターは染色体組み込み体として、又は自己複製染色体外ベクターとして維持される。用語“宿主細胞”とは、複製の間に生じる突然変異のために、親細胞と同一でない親細胞のいずれかの子孫を包含する。宿主細胞の選択は、ポリペプチド及びその源をコードする遺伝子に、かなりの程度、依存するであろう。
宿主細胞は、単細胞微生物、例えば原核生物、又は非単細胞微生物、例えば真核細胞、例えば動物動物、哺乳類、昆虫、植物又は菌類細胞であり得る。好ましい動物細胞は、非ヒト動物細胞である。
好ましい態様においては、宿主細胞は、菌類細胞、又は酵母細胞、例えばカンジダ(Candida)、ハンセヌラ(Hansenula)、クルイベロマイセス(Kluyveromyces)、ピチア(Pichia)、サッカロミセス(Saccharomyces)、シゾサッカロミセス(Schizosaccaromyces)又はヤロワイヤ(Yarrowia)細胞である。菌類宿主細胞は、糸状菌細胞、例えば次の種(但し、これらだけには限定されない)の細胞であり得る:アクレモニウム(Acremonium)、アスペルギラス(Aspergillus)、フサリウム(Fusarium)、ヒューミコラ(Humicola)、ムコル(Mucor)、マイセリオプソリア(Myceliophthora)、ネウロスプラ(neurospora)、ペニシウム(Penicillium)、チエラビア(Thielavia)、トリポクラジウム(Tolypocladium)又はトリコダーマ(Trichoderma)。
有用な単細胞は、細菌細胞、例えばグラム陽性細菌、例えばバチルス細胞又はストレプトミセス細胞、又は乳酸菌の細胞;又はグラム陰性細菌、例えばE.コリ及びシュードモナスsp. である。乳酸菌は、ラクトコーカス(Lactococcus)、ラクトバシラス(Lactobacillus)、リュコノストック(Leuconostoc)、ストレプトコーカス(Streptococcus)、ペジオコーカス(Pediococcus)及びエンラロコーカス(Enterococcus)を包含するが、但しそれらだけには限定されない。
生成方法:
本発明はまた、(a)フィターゼ変異体の生成の助けとなる条件下で宿主細胞を培養し;そして(b)前記フィターゼ変体を回収することを含んで成る、本発明のフィターゼの生成方法にも関する。
本発明の生成方法においては、細胞は、当業界において知られている方法を用いて、ポリペプチドの生成のために適切な栄養培地において培養される。例えば、細胞は、ポリペプチドの発現及び/又は単離を可能にする適切な培地において、及び条件下で行われる実験用又は産業用発酵器において、振盪フラスコ培養、小規模又は大規模発酵(連続、バッチ、供給バッチ又は固体状態発酵を包含する)により培養され得る。培養は、炭素及び窒素源、及び無機塩を含んで成る適切な栄養培地において、当業界において知られている方法を用いて行われる。適切な培地は、市販の供給者から入手でき、又は公開された組成(例えば、American Type Culture Collectionのカタログにおける)に従って調製され得る。フィターゼが栄養培地中に分泌される場合、それは培地から直接的に回収され得る。それが分泌されない場合、それは細胞溶解物から回収され得る。
得られるフィターゼは、当業界において知られている方法により回収され得る。例えば、それは、従来の方法、例えば遠心分離、濾過、抽出、噴霧乾燥、蒸発又は沈殿(但し、それらだけには限定されない)により、栄養培地から回収され得る。
本発明のフィターゼは、当業界において知られている種々の方法、例えばクロマトグラフィー(例えば、イオン交換、親和性、疎水性、クロマトフォーカシング及びサイズ排除)、電気泳動方法(例えば、分離用等電点電気泳動)、示差溶解性(例えば、硫酸アンモニウム沈殿)、SDS−PAGE又は抽出(但し、それらだけには限定されない)により精製され得る(Protein Purification, J. -C. Janson and Lars Ryden, editors, VCH Publishers, New York, 1989を参照のこと)。
植物:
本発明はまた、ポリペプチドを、回収できる量で発現し、そして生成するために、本発明のフィターゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸配列により形質転換されているトランスジェニック植物、その植物部分又は植物細胞にも関する。ポリペプチドは、植物又は植物部分から回収され得る。他方では、組換えポリペプチドを含む植物又は植物部分は、食物又は飼料の品質を改良し、例えば栄養価値、嗜好性及び流動性質を改良するために、又は抗栄養因子を破壊するために使用され得る。
特定の態様においては、ポリペプチドは、種子の内生精子貯蔵液胞にも標的化される。これは、適切なシグナルペプチドにより前駆体としてそれを合成することによって行われる。Horvath など .、 PNAS, Feb. 15,2000, vol. 97, no. 4, p. 1914-1919を参照のこと。
トランスジェニック植物は、双子葉植物又は単子葉植物又は構築されたその変異体であり得る。単子葉植物の例は、草、例えば湿潤地の草本(ブルーグラス、イチゴツナギ属)、飼草、例えばウシノケグサ、ドクムギ、温帯性草本、例えばヌカボ、及び穀類、例えば小麦、オート麦、ライ麦、イネ、モロコシ及びトウモロコシ(サトウモロコシ)である。
双子葉植物の例は、タバコ、マメ科植物、ルピナス、ジャガイモ、砂糖大根、エンドウ、インゲン豆及び大豆、及びアブラナ科植物(ブラシカセアエ科(Brassicaceae))、例えばカリフラワー、ナタネ種子及び密接に関連するモデル生物アラビドプシス・タリアナ(Arabidopsis thaliana)である。例えば、アメリカ特許第5,689,054号及び第6,111,168号に記載されるような低−フィテート植物は、構築された植物の例である。植物部分の例は、茎、カルス、葉、根、果物、種子及び塊茎である。また特定の植物組織、例えばクロロプラスト、アポプラスト、ミトコンドリア、液胞、ペルオキシゾーム及び細胞質が、植物部分であると思われる。さらに、組織起源が何であろうと、いずれの植物細胞でも、植物部分であると思われる。
そのような植物、植物部分及び植物細胞の子孫はまた、本発明の範囲内に包含される。
本発明のポリペプチドを発現するトランスジェニック植物又は植物細胞は、当業界において知られている方法に従って構成され得る。手短には、植物又は植物細胞は、本発明のポリペプチドをコードする、1又は複数の発現構造体を、植物宿主ゲノム中に導入し、そして得られる修飾された植物又は植物細胞をトランスジェニック植物又は植物細胞中に成長せしめることによって構成される。
便利には、発現構造体は、選択の植物又は植物における核酸配列の発現のために必要とされる適切な調節配列により操作可能的に連結される本発明のポリペプチドをコードする核酸配列を含んで成る核酸構造体である。さらに、発現構造体は、発現構造体が組み込まれている宿主細胞を同定するために有用な選択マーカー、及び問題の植物中への構造体の導入のために必要なDNA配列を含んで成る(後者は、使用されるDBA導入方法に依存する)。
調節配列、例えばプロモーター及びターミネーター配列、及び任意には、シグナル又はトランスジット配列の選択は、例えばポリペプチドがいつ、どこで及びいかにして発現されることを所望するかに基づかれる。例えば、本発明のポリペプチドをコードする遺伝子の発現は、構成的又は誘発的であり、又は進行的、段階又は組織特異的であり、そして遺伝子生成物は、特定組織又は植物部分、例えば種子又は葉に標的化され得る。調節配列は、Taqueなど., 1988, Plant Physiology 86: 506により記載される。
構成的発現に関しては、35S−CaMVプロモーターが使用され得る(Franckなど., 1980, Cell 21:285-294)。器官特異的プロモーターは例えば、貯蔵吸込み組織、例えば種子、ジャガイモ塊茎及び果物(Edwards & Coruzzi, 1990, Ann. Rev. Genet. 24: 275-303)、又は代謝吸込み組織、例えば分裂組織(Ito など., 1994, Plant Mol. Biol. 24: 863-878)からのプロモーター、種子特異的プロモーター、例えばイネからのグルテリン、プロラミン、グロブリン又はアルブミンプロモーター(Wu など., 1998, Plant and Cell Physiology 39: 885- 889)、Vicia fabaからのレグニンB4及び未知の種子タンパク質遺伝子からのVicia fabaプロモーター(Conrad など., 1998, Journal of Plant Physiology 152: 708-711)、種子油体タンパク質からのプロモーター(Chen など., 1998, Plant and Cell Physiology 39: 935-941)、ブラシカ・ナパス(Brassica napus)からの貯蔵タンパク質napAプロモーター又は当業界において知られている、例えばWO91/14772号に記載されるようないずれか他の種子特異的プロモーターであり得る。
さらに、プロモーターは、葉特異的プロモーター、例えばイネ又はトマトからのrbcsプロモーター(Kyozuka など., 1993, Plant Physiology 102: 991-1000)、クロレラウィルスアデニンメチルトランスフェラーゼ遺伝子プロモーター(Mitra and Higgins, 1994, Plant Molecular Biology 26: 85-93)、又はイネからのaldP遺伝子プロモーター(Kagaya など., 1995, Molecular and General Genetics 248: 668-674)、又は創傷誘発性プロモーター、例えばジャガイモpin2プロモーター(Xu など., 1993, Plant Molecular Biology 22 : 573-588)であり得る。
プロモーターエンハンサー要素がまた、植物における酵素のより高い発現を達成するために使用され得る。例えば、プロモーターエンハンサー要素は、プロモーターと、本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列との間に位置するイントロンであり得る。例えば、Xuなど., 1993(前記)は、発現を増強するためへのイネアクチン1遺伝子の最初のイントロンの使用を開示する。
さらに、コドン使用法は、発現を改良するために、問題の植物種のために最適化され得る(上記に言及されるHorvathなどを参照のこと)。
発現構造体の選択マーカー遺伝子及びいずれか他の部分は、当業界において入手できるそれらから選択され得る。
核酸構造体は、当業界において知られている従来の技法、例えばアグロバクテリウム介在性形質転換、ウィルス介在性形質転換、マイクロインジェクション、粒子衝撃、バイオリステック形質転換及びエレクトロポレーションに従って、植物ゲノム中に組込まれる(Gasserなど., 1990, Science 244: 1293; Potrykus, 1990, BiolTechnology 8 : 535; Shimamoto など., 1989, Nature 338: 274)。
現在、アグロバクテリウム・ツメファシエンス介在性遺伝子トランスファーは、トランスジェニック双子葉類を生成するための選択方法である(再考のためには、Hooykas and Schilperoort, 1992, Plant Molecular Biology 19: 15-38を参照のこと)。しかしながら、それはまた、単子葉類を形質転換するためにも使用され得るが、しかし他の形質転換方法が一般的にそれらの植物のために好ましい。現在、トランスジェニック単子葉類を生成するための選択方法は、胚細胞又は成長胚の粒子衝撃である(形質転換DNAにより被覆された微小金又はタングステン粒子)(Christou, 1992, Plant Journal 2 : 275-281; Shimamoto, 1994, Current Opinion Biotechnology 5: 158-162; Vasil など., 1992, BiolTechnology 10: 667-674)。単子葉類の形質転換のための他の方法は、Omirullehなど., 1993, Plant Molecular Biology21: 415-428により記載されるようにプロトプラスト形質転換に基づかれる。
形質転換に続いて、そこに組込まれた発現構造体を有する形質転換体が選択され、そして当業界において良く知られていた方法に従って、完全な植物に再生される。
本発明はまた、(a)本発明のフィターゼ変異体をコードする核酸配列を含んで成るトランスジェニック植物又は植物細胞を、フィターゼ変異体の生成の助けとなる条件下で栽培し、そして(b)フィターゼ変異体を回収することを含んで成る、本発明のポリペプチドを生成するための方法にも関する。
発現宿主としての動物:
本発明はまた、トランスジェニック非ヒト動物及びその生成物又は要素にも関し、その例は体液、例えば乳汁及び血液、器官、肉及び動物細胞である。例えば、哺乳類細胞においてタンパク質を発現するための技法は当業界において知られている。例えば、ハンドブック Protein Expression: A Practical Approach, Higgins and Hames (eds), Oxford University Press (1999), 及びGene Transcription, RNA processing, and Post-translational Processingに関するこのシリーズの他の3種のハンドブックを参照のこと。一般的には、トランスジェニック動物を調製するために、選択された動物の選択された細胞が、本発明のフィターゼ変異体をコードする核酸配列により形質転換され、フィターゼ変異体が発現され、そして生成される。フィターゼ変異体が、動物から、例えば雌動物の乳汁から回収され、又はそれは動物自体の有益性のために、例えば動物の消化を助けるために発現され得る。動物の例は、下記の動物飼料及び動物飼料添加物のセクションに言及されている。
動物の乳汁からフィターゼ変異体を回収する観点から、トランスジェニック動物を生成するためには、フィターゼ変異体をコードする遺伝子が問題の動物の受精卵中に、例えば適切な乳汁タンパク質プロモーター及びフィターゼ変異体をコードする遺伝子を含んで成るトランスジーン発現ベクターの使用により挿入され得る。トランスジーン発現ベクターは、受精卵中にマイクロインジェクションされ、そして好ましくは、染色体中に永久的に組込まれる。卵が成長し、そして分裂し始めると、可能性ある胚が代理母中に移植され、そしてトランスジーンを担持する動物が同定される。次に、その得られる動物は、従来の飼育により繁殖される。
フィターゼ変異体が動物の乳汁から精製される。例えば、Meade, H. M. など(1999): Expression of recombinant proteins in the milk of transgenic animals, Gene expression systems: Using nature for the art of expression. J. M. Fernandez and J. P. Hoeffler (eds. ), Academic Pressを参照のこと。
他方では、その体細胞及び/又は生殖細胞のゲノムに、フィターゼ変異体をコードするトランスジーンを含む異種トランスジーン構造体を包含する核酸配列を担持するトランスジェニック非ヒト動物を生成するために、トランスジーンが、WO2000064247号に開示されるように、フィターゼ変異体の唾液腺特異的発現のための第1の調節配列に操作可能的に連結され得る。
動物飼料及び動物飼料添加物:
本発明に関しては、用語、動物とは、ヒトを包含するすべての動物を包含する。特定の態様においては、本発明のフィターゼ変異体及び組成物が、非ヒト動物のための飼料添加物として使用され得る。動物の例は、非反芻動物、及び反芻動物、例えば牛、羊及び馬である。特定の態様においては、動物は非反芻動物である。非反芻動物は、単一の胃を有する動物、例えばブタ又はイノシシ(子ブタ、成長しているブタ及び雌ブタを包含するが、但しそれらだけには限定されない);家禽類、例えば七面鳥及び鶏(ブロイラー鶏、産卵鶏を包含するが、但しそれらだけには限定されない);子牛;及び魚(サケを包含するが、但しそれだけには限定されない)を包含する。
用語、飼料又は飼料組成物とは、動物のために適切な、又は動物による摂取のために意図された、いずれかの化合物、調製物、混合物又は組成物を意味する。飼料は、日常の規定食の前、後又は同時に、動物に供給され得る。後者が好ましい。
本発明の組成物は、動物飼料への添加のために意図される場合、動物飼料添加物として命名され得る。そのような添加剤は常に、問題のフィターゼ変異体を、好ましくは安定化された液体又は乾燥組成物の形で含んで成る。添加剤は、動物飼料の他の成分又は構成成分を含むことができる。いわゆる、動物飼料のためのプレミックスは、そのような動物飼料添加物の特定の例である。プレミックスは、問題の酵素、及びさらに、少なくとも1つのビタミン及び/又は少なくとも1つの鉱物を含むことができる。
従って、特定の態様においては、成分ポリペプチドの他に、本発明の組成物は、少なくとも1つの脂溶性ビタミン、及び/又は少なくとも1つの水溶性ビタミン、及び/又は少なくとも1つの微量鉱物を含んで成るか又は含むことができる。また少なくとも1つのマクロ鉱物が包含され得る。
脂溶性ビタミンの例は、ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE及びビタミンK、例えばビタミンK3である。
水溶性ビタミンの例は、B12、ビオチン及びコリン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、葉酸及びパントテネート、例えばCa−D−パントテネートである。
微量鉱物の例は、マンガン、亜鉛、鉄、銅、ヨウ素、セレニウム及びコバルトである。
マクロ鉱物の例は、カルシウム、リン及びナトリウムである。
さらに、任意の飼料添加剤成分は、着色剤、芳香化合物、安定剤、添加用酵素及び抗菌ペプチドである。
本発明の組成物の追加の酵素成分は、キシラナーゼ活性を有する少なくとも1つのポリペプチド;及び/又はエンドグルカナーゼ活性を有する少なくとも1つのポリペプチド;及び/又はエンド−1,3(4)−β―グルカナーゼ活性を有する少なくとも1つのポリペプチド;及び/又はプロテアーゼ活性を有する少なくとも1つのポリペプチドを含む。
キシラナーゼ活性はいずれかのアッセイを用いて測定され得、ここでキシラン中、1,4−β−D−キシロシドエント−連鎖を含む基質が使用される。異なったタイプの基質、例えばXylazyme架橋されたアラビノキシラン錠剤(MegaZymeからの)又はアゾ染色されたアラビノキシランの不溶性粉末分散液及び溶液が、キシラナーゼ活性の決定のために利用できる。
エンドグルカナーゼ活性は、当業界において知られているいずれかのエンドヌクレアーゼアッセイを用いて決定され得る。例えば、種々のセルロース−又はβ−グルカン−含有基質が適用され得る。エンドグルカナーゼアッセイは、AZCL−大麦β−グルカン、又は好ましくは(1)AZCL−HE−セルロース、又は(2)アゾ−CM−セルロースを基質として使用することができる。両者の場合、基質の分解に続いて、OD595で分光光度計測される(http://www.megazyme.com/booklets/AZCLPOL.pdfでのエンド−ヒドロラーゼのアッセイのためのAZCL−ポリサッカリドについてのMegazyme方法を参照のこと)。
エンド−1,3(4)−β−グルカナーゼ活性は、当業界において知られているいずれかのエンド−1,3(4)−β−グルカナーゼアッセイを用いれ決定され得る。エンド−1,3(4)−β−グルカナーゼ活性測定のための好ましい基質は、架橋されたアゾ−着色されたβ−グルカン大麦基質であり、ここで測定は分光光度決定原理に基づかれる。
プロテアーゼ活性は、いずれかのアッセイを用いて測定され得、ここで問題のプロテアーゼの特異性のために適切なペプチド結合を含む基質が使用される。プロテアーゼ基質の例は、カゼイン、及びpNA−基質、例えばSuc−AAPF−pNA(例えば、Sigma S−7388から入手できる)である。もう1つの例は、Protazyme AK (Megazyme T-PRAKにより錠剤として調製された、アズリン染色された架橋カゼイン)である。WO01/58276号の例2は、適切なプロテアーゼアッセイを記載する。好ましいアッセイは、例2DのProtazymeアッセイである(pH及び温度は、前に一般的に記載されたように、問題のプロテアーゼに調節されるべきである。
キシラナーゼ、エンドグルカナーゼ、β−1,3(4)−グルカナーゼ及びプロテアーゼ活性をアッセイするために、アッセイ−pH及びアッセイ−温度は、問題の酵素に適合されるべきである(好ましくは、最適pHに近いpH、及び最適温度に近い温度)。好ましいアッセイpHは、2〜10、好ましくは3〜9、より好ましくは3, 4, 5, 6, 7又は8、例えば3又は7である。好ましいアッセイ温度は、20〜80℃、好ましくは30〜80℃、より好ましくは40〜75℃、さらにより好ましくは40〜60℃、好ましくは40、45又は50℃である。酵素活性は、適切なブラインド、例えば緩衝液ブラインドとの参照により定義される。
抗菌ペプチド(AMP)の例は、CAP18, Leucocin A, Tritrpticin, Protegrin-1, Thanatin, Lactoferrin, Lactoferricin,及び Ovispirin 、例えば Novispirin (Robert Lehrer, 2000)、及び抗菌活性を保持するそれらの変異体又はフラグメントである。他の例は、WO94/01459号及びPCT/DK02/00289号に記載のように、抗真菌ポリペプチド(AFP)、例えばアスペルギラス・ギガンテウス(Aspergillus giganteus)及びアスペルギラス・ニガーから誘導されたそれら、及び抗真菌活性を保持する、それらの変異体及びフラグメントである。
特定の態様においては、本発明の動物用飼料添加剤は、動物用規定食又は飼料に、0.0010-12.0%、又は0.0050-11.0%、又は0.0100-10.0%、より特定には0.05-5.0%;又は0.2-1.0%(100gの飼料当たりg添加剤を測定する%)のレベルで包含されるために意図される。これは特に、プレミックスに関して、そのようである。
従って、動物用飼料添加剤、例えばプレミックス中の個々の成分の濃度は、同じ成分の最終飼料中濃度にそれぞれ10-10000;20-2000;又は100-500(上記3%包含間隔を言及する)を掛け算することによって見出され得る。
重要な飼料成分の最終飼料中濃度は、一般的に栄養学者により知られており、そして次の出版物に提供される、動物の栄養必要条件に影響を及ぼすことができる:NRC, Nutrient requirements in swine, ninth revised edition 1988, subcommittee on swine nutrition, committee on animal nutrition, board of agriculture, national research council. National Academy Press, Washington, D. C. 1988; 及び NRC, Nutrient requirements of poultry, ninth revised edition 1994, subcommittee on poultry nutrition, committee on animal nutrition, board of agriculture, national research council, National Academy Press, Washington, D. C. , 1994。
フィターゼ変異体は、もちろん、動物用飼料に、有効量で、すなわち飼料の栄養価値を改良するために適切な量で適用され得る。それは、次の用量範囲で投与されることが、現在、企画されている:0.01-200;又は0.01-100;又は0.05-100;又は0.05-50;又は0.10-10 (すべてのそれらの範囲はKg 飼料当たりmg酵素タンパク質(ppm)で存在する)。
Kg飼料又は飼料添加物当たりmgフィターゼタンパク質を決定するために、酵素は、飼料組成物又は飼料添加物から精製され、そして精製された酵素の比活性が適切なアッセイを用いて決定される。飼料組成物又は飼料添加物のフィターゼ活性がまた、同じアッセイを用いて、及びそれらの2種の測定値(kg飼料当たりmgフィターゼタンパク質での用量が計算される)に基づいて、決定される。
もちろん、サンプルが飼料添加物又は飼料を調製するために使用されるフィターゼ変異体から入手される場合、比活性はこのサンプルから決定される(飼料組成物又は添加物から酵素を生成する必要はない)。
本発明の組成物は、当業界において知られている方法に従って、例えばフィターゼ変異体を、追加の成分(もし存在するなら)と共に混合することによって調製され得る。
動物用飼料組成物又は規定食は、比較的高いタンパク質含有率を有する。本発明の動物用飼料組成物は、50-800, 又は75-700, 又はd100-600, 又は110-500, 又は120-490g/kgの粗タンパク質含有率を有し、そしてさらに、本発明の組成物を含んで成る。
さらに、又は他方では(上記に示される粗タンパク質含有率に対して)、本発明の動物用飼料組成物は、10-30, 又は11-28, 又は11-26, 又は12-25MJ/kgの含有率の代謝可能エネルギー;及び/又は0.1-200, 又は0.5-150, 又は1-100、又は4-50g/kgの含有率のカルシウム;及び/又は0.1-200, 又は0.5-150, 又は1-100, 又は1-50, 又は1-25g/kgの含有率の利用できるリン;及び/又は0.1-100, 又は0.5-75, 又は1-50, 又は1-30g/kgの含有率のメチオニン;及び/又は0.1-150, 又は0.5-125, 又は1-80g/kgの含有率のメチオニン+システイン;及び/又は0.5-50, 又は0.5-40, 又は1-30g/kgの含有率のリシンを有する。
粗タンパク質はAnimal Nutrition, 4th edition, Chapter 13 (Eds. P. McDonald, R. A. Edwards and J. F. D. Greenhalgh, Longman Scientific and Technical, 1988, ISBN 0-582-40903-9)に言及されるように、係数6.25により掛け算される窒素(N)、すなわち粗タンパク質(g/kg)=N(g/kg)×6.25として計算される。窒素含有率は、Kjeldahl方法 (A. O. A. C. , 1984, Official Methods of Analysis 14th ed., Association of Official Analytical Chemists, Washington DC)により決定され得る。しかしまた、他の方法、例えばサンプル酵素中で燃焼され、そして形成される窒素ガスの量が分析され、そして窒素として再計算されるDumas方法が使用され得る。
代謝可能エネルギーは、NRC publication Nutrient Requirements of Swine (1988) pp. 2-6, 及び the European Table of Energy Values for Poultry Feed-stuffs, Spelderholt centre for poultry research and extension, 7361 DA Beekbergen, The Netherlands. Grafisch bedrijf Ponsen & looijen bv, Wageningen. ISBN 90-71463-12-5に基づいて計算され得る。
特定の態様においては、本発明の動物用飼料組成物は、少なくとも1つの植物性タンパク質又はタンパク質源を含む。植物性タンパク質又はタンパク質源の例は、大豆、エンドウ豆、及び豆科植物及びアブラナ科からの採種、及び穀物、例えば大麦、トウモロコシ(サトウモロコシ)、オート麦、イネ、ライ麦、モロコシ及び小麦である。
さらなる特定の態様においては、本発明の動物用飼料組成物は、0-80%のトウモロコシ;及び/又は0-80%のモロコシ;及び/又は0−70%の小麦;及び/又は0-70%の大麦;及び/又は0-30%のオート麦;及び/及び0-40%の大豆ミール;及び/又は0-10%の魚ミール;及び/又は0-20%ホエーを含む。
動物用規定食は、マッシュ飼料(ペレット化されていない)又はペレット化された飼料として製造され得る。典型的には、微粉砕された飼料材料が混合され、そして十分な量の必須ビタミン及び鉱物が、問題の種についての規定に従って添加される。
本発明のフィターゼ変異体は、固体又は液体酵素配合物の形で、又は飼料添加物、例えばプレミックスの形で添加され得る。固体組成物は典型的には、混合段階の前又は間、添加され;そして液体組成物は典型的には、ペレット段階の後、添加される。
本発明のフィターゼ変異体は、動物飼料に添加される場合、飼料の改良された栄養価値、例えば動物の成長速度及び/又は体重の増加及び/又は飼料転換率(すなわち、体重増加に対する摂取される飼料の重量)が改良される。それらの結果は、次の1又は複数の効果によることができる:フィチン酸のリン酸成分が、二価及び三価のカチオン、例えば金属イオン、すなわちカルシウム、鉄、亜鉛及びマグネシウムの栄養的に必須のイオン、及び微量鉱物マンガン、銅及びモリブデンとキレート化する。さらに、フィチン酸は一定の程度、静電相互作用によりタンパク質を結合する。タンパク質の等電点(pI)以下のpHで、正に荷電されたタンパク質はフィテートと直接的に結合する。pI以上のpHで、負に荷電されたタンパク質はフィテートに、金属イオンを通して結合する。フィチン酸及びその塩フィチン酸塩はしばしば、代謝されない。
なぜならば、それらは胃腸系から吸収できず、すなわちそのリンも、キレート化された金属イオンも、結合されたタンパク質も栄養的に利用できないからである。従って、リンはすべての生物の生長のための必須要素であるので、食物及び飼料調製物は、無機リン酸により補充される必要がある。非常に希であるが、栄養的に必須のイオン、例えば鉄及びカルシウムもまた、補充されるべきである。さらに、所定の規定食の栄養価値は、フィチン酸によるタンパク質の結合のために、低下する。
特定の態様においては、体重の増加は、対照(酵素が添加されていない)の少なくとも101, 102, 103, 104, 105, 106, 107, 108, 109又は少なくとも110%である。
さらなる特定の態様においては、飼料転換率は、対照(酵素が添加されていない)に比較して、多くとも99, 98, 97, 96, 95, 94, 93, 92, 91又は多くとも90%である。
本発明の組成物はまた、例えば植物性タンパク質を処理するためにインビトロで使用され得る。用語、植物性タンパク質とは、本明細書において使用される場合、いずれかの化合物、植物由来の又は植物起源の少なくとも1つのタンパク質、例えば修飾されたタンパク質及びタンパク質誘導体を含む、組成物、調製物又は混合物を言及する。特定の態様においては、植物性タンパク質のタンパク質含有率は、少なくとも10, 20, 30, 40, 50又は60%(w/w)である。
植物性タンパク質又はタンパク質源の例は、穀物、例えば大麦、小麦、ライ麦、オート麦、トウモロコシ(サトウモロコシ)、イネ及びモロコシである。他の例は、大豆ミール、エンドウ豆、及びマメ科植物及びアブラナ科からの菜種ミールである。
植物性タンパク質又はタンパク質源は典型的には、溶媒、例えば水性溶媒、例えば水に懸濁され、そしてpH及び温度値が、フィターゼ変異体及び追加の酵素(存在するなら)の特性のために調節される。酵素反応は、所望する結果が達成されるまで、続けられ、これに続いて、それは例えば熱処理段階により酵素を不活性化することによって停止されても又はされなくても良い。
本発明の処理方法のもう1つの特定の態様においては、酵素作用は維持され、このことは、酵素組成物が植物性タンパク質源に添加されるが、しかしいわゆる酵素活性は、所望される場合、後に、適切な反応条件が確立され、又はいずれかの酵素インビトロ−が不活性化されるまで、又はたとえ他の手段が酵素の作用を延長するために適用されたとしても、スイッチオンされないことを意味する。
フィターゼ変異体の生成方法:
さらなる観点においては、本発明は、親フィターゼよりもより熱安定性であり、そして/又はより高い比活性を有する。親フィターゼの変異体を生成するための方法に関し、ここで前記方法は、
(d)親フィターゼをコードするDNA配列をランダム突然変異誘発にゆだね、
(e)段階(d)において得られた、突然変異誘発されたDNA配列を宿主細胞において発現し、そして
(f)親フィターゼよりも熱安定性であり、そして/又はより高い比活性を有するフィターゼ変異体を発現する宿主細胞についてスクリーンすることを含んで成る。
上記の本発明の段階(d)は好ましくは、実験部分に記載されるように、ドーピングされたプライマーを用いて行われる。
好ましい態様においては、上記方法は、上記段階(d)〜(f)の前に、次の追加の段階を包含する:
(a)親フィターゼの3D構造を確立し;
(b)(a)の3Dの構造体を、高められた温度でのMDシミュレーションにゆだね;
(c)高い移動度(等方性機能)の親フィターゼのアミノ酸配列における領域を同定し、そしてそれらをランダム突然変異誘発のために提供する。
(a)の構造は、相同モデリングにより確立され得る。好ましいモデルは図1の構造である。
高められた温度の例は、1又は複数の次の温度である:300K, 350K, 400K, 450K, 500K及び550K。
本発明のこの観点に関しては、親フィターゼは、野生型親フィターゼ、又はフィターゼ活性を有する、その対立遺伝子変異体又はそのフラグメント、又はその成熟部分、又はその変異体、又はそれに基づいて企画された遺伝的に構築された又は合成のポリペプチドであり得る。次のものは、好ましい野生型親フィターゼの例である:菌類フィターゼ、例えば糸状菌フィターゼ、又は酵母フィターゼ。酵母フィターゼの例は、アメリカ特許第5,830,732号に記載されるシワンニオマイセス・オキシデンタルフィターゼである。糸状菌フィターゼの例は、子嚢菌門又は担子菌門の糸状菌から誘導される(それぞれ、子嚢菌フィターゼ、又は担子菌フィターゼ)。
子嚢菌フィターゼの例は、アスペルギラスの株、例えばアスペルギラス・アワモリ(Aspergillus awamori)PHYA(SWISSPROT P34753, Gene 133: 55-62 (1993))、アスペルギラス・ニガー(Aspergillus niger (ficuum) PHYA (SWISSPROT P34752, EP 420358, Gene 127: 87-94 (1993))、アスペルギラス・アワモリ(Aspergillus awamori)PHYB(SWISSPROT P34755, Gene 133: 55-62 (1993))、アスペルギラス・ニガーPHYB(SWISSPROT P34754, Biochem. Biophys. Res. Commun. 195: 53- 57 (1993));又はエメリセラ(Emericella)の株、例えばエメリセラ・ニジュランス(Emericella nidulans PHYB(SWISSPROT 000093, Biochim. Biophys. Acta 1353: 217-223 (1997));又はサーモミセス(Thermomyces)(ヒューミコラ(Humicola))の株、例えばWO97/35017号に記載されるサーモミセス・ラヌギノサス(Thermomyces lanuginosus)フィターゼ由来のそれらのフィターゼである。
子嚢菌フィターゼの他の例は、EP684313号(例えば、アスペルギラス・フィミガタス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギラス・テレウス(Aspergillus terreus)及びマイセリオフィトラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)由来のフィターゼ);日本特許第11000164号(ペニシリウム(Penicillium)の株由来のフィターゼ);アメリカ特許第6,139,902号(アスペルギラスの株由来のフィターゼ);及びWO98/13480号(モナスカス・アンカ(Monascus anka)由来のフィターゼ)に開示されている。担子菌フィターゼの例は、パキシラス・インボルタス(Paxillus involutus)、トラメテス・プベスセンス(Trametes pubescens)、アグロサイベ・ペジアデス(Agrocybe pediades)及びペニオフォラ・リシ由来のフィターゼである(WO98/28409号を参照のこと)。
さらに、本発明のこの観点のためには、担子菌フィターゼが最も好ましく、そして非常に好ましい親フィターゼは、ペニオフォラ・リシCBS686.96由来のフィターゼ(及び、上記に一般的に記載されるような、その対立遺伝子変異体、フラグメント、等、及び相同フィターゼ)である。
さらに、本発明のこの観点のためには、WO00/43503号の次のフィターゼ及びフィターゼ配列が、好ましい合成親フィターゼの例である:配列番号22(担子菌コンセンサス)、配列番号24(コンセンサスフィターゼ−10の成熟部分);配列番号26(コンセンサスフィターゼ−10);配列番号27(コンセンサスフィターゼ−11);配列番号31(コンセンサスフィターゼ−10−サーモ(3)−Q50T−K91A);配列番号36(コンセンサスフィターゼ−12);配列番号91(コンセンサスフィターゼ−3−サーモ(11)−Q51T);配列番号93(コンセンサスフィターゼ−3−サーモ(11)−Q50T−K91A);配列番号95(コンセンサスフィターゼ−10−サーモ(5)−Q50T);及び配列番号97(コンセンサスフィターゼ−10−サーモ(5)−Q50T−K91A);コンセンサスフィターゼ−10−サーモ(3);コンセンサスフィターゼ−10−サーモ(3)−Q50T;コンセンサスフィターゼ−10−サーモ(3)−K91A;コンセンサスフィターゼ−10−サーモ(3)のアミノ酸27−467;コンセンサスフィターゼ−10−サーモ(3)−Q50Tのアミノ酸27−467;コンセンサスフィターゼ−10−サーモ(3)−K91Aのアミノ酸27−467。
好ましい合成親フィターゼの他の例は次の通りである:EP897010号に開示されるアスペルギラス・フミガタスフィターゼの変異体、EP897985号に開示される菌類コンセンサスフィターゼ及びその変異体、アスペルギラス・フミガタスフィターゼ変異体及びフィターゼ企画されたコンセンサスフィターゼ−7、並びにWO00/43503号に開示されるコンセンサスフィターゼ−1の変異体。
熱安定性フィターゼ変異体についての好ましいスクリーニング方法は、例1に記載される次の一次スクリーニングである:適切な固体培地(例えば、SC−グルコースプレート)上での適切な時間(例えば、30℃で3日間)、候補体コロニー(例えば、酵母ライブラリー)の培養、ニトレートフィターゼによる新規プレートのレプリカプレート、適切な時間のインキュベーション(例えば、30℃で1日間)、適切なpH(例えば、pH5.5及び5.3℃)での予備加熱されたフィチン酸ナトリウムプレートへのフィルターのトランスファー、適切な時間、高温でのインキュベーション(例えば、53℃での一晩)、フィルターの除去、及びCaイオンを含む溶液(例えば、0.5MのCaCl2溶液)上への添加、親フィターゼよりも大きな透明な領域を有するコロニーの選択。
もう1つの好ましいスクリーニング方法は、例1に記載される二次スルリーニングである(上清液上でのフィターゼ活性対温度プロフィールを確立し、親フィターゼよりも良好に作動する候補体を選択する(より高い温度でより高い活性が得られる)、沈水栽培)。それらの試験に関しては、他の温度は、熱安定性セクションにおいて示されるそれらの温度である。2種の方法が、例1に記載のようにして、組合せで/連続して使用され得る。
好ましいランダム突然変異誘発方法は、ドーピング、及びスパイキングされたオリゴシャフリングである。
フィターゼ変異体を生成するための上記方法のさらにより好ましい態様においては、前記方法は反復性にされ、このことは、第1段階において、親フィターゼは、上記で言及されたフィターゼ、例えばペニオフォラフィターゼの1つであり、第2段階においては、親フィターゼはより熱安定性のその変異体Xであり、第3段階においては、親フィターゼは、Xよりも高い熱安定性のもう1つの変異体Yであり、そして同様であることを意味する。
改良された比活性についての好ましいスクリーニング方法は、例1に言及される一次スクリーニング方法である。改良された比活性についてのもう1つの好ましいスクリーニング方法は、例1に言及される二次スクリーニング方法である。
本発明はまた、上記フィターゼ変異体を生成する方法により得ることができるか又は得られるフィターゼ変異体を生成するための方法にも関し、ここで前記方法は、(a)変異体を含んで成る上清液を生成するために宿主細胞を培養し、そして(b)変異体を回収することを含んで成る。
さらに、本発明は、次の例により記載されるが、それらは本発明の範囲を制限するものではない。
特定の態様:
本発明の観点は、他の主鎖、好ましくは相同主鎖に対する相同一列整列を通して、ペニオフォラフィターゼ主鎖における選択された(陽性、例えば改良された熱安定性及び/又は比活性)突然変異のトランスファーである。この概念は次の通りに記載され得る:請求項及び追加の特定の態様、例えば下記に列挙されるそれらの個々において、“親フィターゼ”を、ペルオフォラ・リシCBS686.96由来のフィターゼ“により置換し、そして次の請求項を付加する:上記のように配列番号2に対して相同フィターゼを一列整列することによって推定される、請求され、そして追加の態様に列挙されるそれらの位置に対応する少なくとも1つの位置に置換を含んで成る、ペニオフォラ・リシCBS686.96由来のフィターゼに対して相同であるフィターゼの変異体。
本発明のフィターゼ変異体の種々の特定の態様が請求され、そして追加の特定の態様が下記に示されている。本発明はまた、下記態様の次の観点にも関する:単離された核酸配列;核酸構造体;組換え発現ベクター;組換え宿主細胞;生成方法;トランスジェニック植物又はその一部;トランスジェニック非ヒト動物、又はその生成物又は要素;組成物、例えば飼料添加物及び動物用飼料;使用方法;及び用途(請求項におけるような)。いずれかの請求項記載の少なくとも1つのフィターゼ変異体又は上記態様のいずれかを含んで成る組成物が特に本明細書に包含される。動物用飼料は好ましいくは、少なくとも1つの植物性タンパク質又はタンパク質源を含んで成る。
20; 26; 28; 29; 30; 31; 37; 38; 39; 40; 41; 42; 43; 44; 45; 46; 47; 48; 55; 56; 57; 58; 59; 60; 61; 62; 63; 64; 65; 66; 67; 68; 69; 73; 74; 75; 76; 77; 78; 79; 80; 81; 82; 83; 91; 92; 93; 94; 95; 96; 97; 98; 99; 100; 101; 102; 103; 104; 105; 106; 107; 108; 109; 110; 111; 112; 113; 114; 115; 116; 117; 118; 119; 123; 124; 125; 126; 135; 136; 137; 138; 139; 140; 141; 142; 152; 153; 154; 155; 156; 157; 158; 159; 160; 161; 162; 163; 169; 170; 171; 172; 173; 174; 175; 176; 177; 178; 179; 180; 181; 182; 183; 184; 185; 186; 187; 188; 189; 190; 191; 192; 193; 194; 195; 196; 197; 198; 199; 204; 205; 206; 207; 208; 209; 210; 211,212 ; 213; 214; 215; 216; 217; 218; 219; 220; 221; 222; 229; 230; 231; 232; 233; 234; 235; 236; 237; 238; 248; 249; 250; 251; 252; 253; 254; 255; 256; 257; 258; 259; 260; 261; 262; 263; 264; 265; 266; 284; 285; 286; 287; 288; 289; 300; 301; 302; 303; 304; 305; 306; 307; 308; 321; 322; 323; 324; 325; 326; 327; 328; 329; 330; 331; 332; 333; 334; 335; 343; 344; 345; 346; 347; 348; 349; 350; 384; 385; 386; 387; 388; 389; 390; 391; 392; 393; 394; 395; 396; 397; 398; 407; 408; 409; 410; 411; 412; 419; 420; 421; 422; 423; 424; 425; 426; 427; 428; 429; 430から成る領域群から選択された少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置に置換を含んで成る、親フィターゼの変異体に関し、ここで
(a)前記変異体がフィターゼ活性を有し;そして
(b)個々の位置が配列番号2の位置に対応し;そして
(c)前記変異体が配列番号2に対して少なくとも75%の同一性を有し;
(d)但し、前記変異体は、G26S; Y28N; D29S; F31Y; E42D, K, A; T45R; V461 ; W59F; S62D; A64K; R65Q, E, G, A; S66T; R67A, I, Q, K; Q68Y, V, 1 ; K74R, A; A99N; D100S ; L102V; P103E; F104L; N107T, Q; S109M; H110S, V; Q111E, N; T112A, S; M116F, I, L; A135S; D137Y; Q138D, S, G; D142A; () 154fH; S155N; G156P; E157Q, S; E169S; E170A, P; G171A; () 171aS ; T174P, A; N177S; N178S, T ; M179T, V, L; N182A, V; V184G; D185E; () 185eT; G186S, A; D187R, K, S; () 187aV, T; E188Q, S, A, V; S189E; V195L; N199A, P; L204N; A207D, H; S216T; D217E; L219Y, T ; T220Y, N; L221F; M222L; L230V; () 235eE, Q; V248R, I ; S249Q, A; E251D; Y254A, L, G; D255N; D257K; Y259F; T262H; P264A; G286R, H; Q287K, S; A288P; T321Q, S, G; M3221 ; V3231 ; P324A; A327S, F, I, L; F332Y; N333P; E344R; R346P; W348F; V349L, A, S; D350S, V; G388A; V393R; E395K, T ;及び L396Rから成る群から選択されたペニオフォラ・リシ(Peniophora lycii)CBS686.96フィターゼの変異体ではないことを特徴とする。
20; 26; 28-31; 37-48; 55- 69; 73-83; 91-119; 123-126; 135-142; 152-163; 169-199; 204-222; 229-238; 248-266; 284- 289; 300-308; 321-335; 343-350; 384-398; 407-412; 及び419-430から成る領域群から選択された少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置に置換を含んで成る、親フィターゼの変異体に関し、ここで
(a)前記変異体がフィターゼ活性を有し;そして
(b)個々の位置が配列番号2の位置に対応し;そして
(c)前記変異体が配列番号2に対して少なくとも75%の同一性を有し;そしてここで、
位置26; 28; 29; 31; 42; 45; 46; 59; 62; 64; 65; 66; 67; 68; 74; 99; 100; 102; 103; 104; 107; 109; 110; 111; 112; 116; 135; 137; 138; 142; 154f; 155; 156; 157; 169; 170; 171; 171 a ; 174; 177; 178; 179; 182; 184; 185; 185e; 186; 187; 187a; 188; 189; 195; 199; 204; 207; 216; 217; 219; 220; 221; 222; 230; 235e; 248; 249; 251; 254; 255; 257; 259; 262; 264; 286; 287; 288; 321 322; 323; 324; 327; 332; 333; 344; 346; 348; 349; 350; 388; 393; 395; 及び 396における変異体が、次のものから成る群から選択される:
26A, C, D, E, F, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
28A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, P, Q, R, S, T, V, W;
29A, C, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
31A, C, D, E, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W;
42C, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
45A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, S, V, W, Y;
46A, C, D, E, F, G, H, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
59A, C, D, E, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, Y;
62A, C, E, F, G, H, i, K, L, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
64C, D, E, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
65C, D, F, H, I, K, L, M, N, P, S, T, V, W, Y;
66A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, V, W, Y;
67C, D, E, F, G, H, L, M, N, P, S, T, V, W, Y;
68A, C, D, E, F, G, H, K, L, M, N, P, R, S, T, W;
74C, D, E, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, S, T, V, W, Y;
99C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
100A, C, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
102A, C, D, E, F, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
103A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, T, V, W, Y;
104A, C, D, E, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
107A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, P, R, S, V, W, Y;
109A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
110A, C, D, E, F, G, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, W, Y;
111A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, P, R, S, T, V, W, Y;
112C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, V, W, Y;
116A, C, D, E, G, H, K, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
135C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
137A, C, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W;
138A, C, E, F, H, I, K, L, M, N, P, R, T, V, W, Y;
142C, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
154fA, C, D, E, F, G, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
155A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, P, Q, R, T, V, W, Y;
156A, C, D, E, F, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, T, V, W, Y;
157A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, P, R, T, V, W, Y;
169A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
170C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, T, V, W, Y;
171C, D, E, F, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
171aA, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
174C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, V, W, Y;
177A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, P, Q, R, T, V, W, Y;
178A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, P, Q, R, V, W, Y;
179A, C, D, E, F, G, H, I, K, N, P, Q, R, S, W, Y;
182C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, P, Q, R, S, T, W, Y;
184A, C, D, E, F, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
185A, C, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
185eA, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, V, W, Y;
186C, D, E, F, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
187A, C, E, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, T, V, W, Y;
187aA, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, W, Y;
188C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, P, R, T, W, Y;
189A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
195 A, C, D, E, F, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
199C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, Q, R, S, T, V, W, Y;
204A, C, D, E, F, G, H, I, K, M, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
207C, E, F, G, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
216A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, V, W, Y;
217A, C, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
219A, C, D, E, F, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, S, V, W;
220A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, P, Q, R, S, V, W;
221A, C, D, E, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
222A, C, D, E, F, G, H, I, K, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
230A, C, D, E, F, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
235eA, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, P, R, S, T, V, W, Y;
248A, C, D, E, F, G, H, K, L, M, N, P, Q, S, T, W, Y;
249C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, R, T, V, W, Y;
251A, C, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
254C, D, E, F, H, I, K, M, N, P, Q, R, S, T, V, W;
255A, C, E, F, G, H, I, K, L, M, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
257A, C, E, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
259A, C, D, E, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W;
262A, C, D, E, F, G, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, V, W, Y;
264C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, T, V, W, Y;
286A, C, D, E, F, I, K, L, M, N, P, Q, S, T, V, W, Y;
287A, C, D, E, F, G, H, I, L, M, N, P, R, T, V, W, Y;
288C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, T, V, W, Y;
321A, C, D, E, F, H, I, K, L, M, N, P, R, V, W, Y;
322A, C, D, E, F, G, H, K, L, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
323A, C, D, E, F, G, H, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
324C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, T, V, W, Y;
327C, D, E, G, H, K, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
332A, C, D, E, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W;
333A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, Q, R, S, T, V, W, Y;
344A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, S, T, V, W, Y;
346A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, Q, S, T, V, W, Y;
348A, C, D, E, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, Y;
349C, D, E, F, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, T, W, Y;
350A, C, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, W, Y;
388C, D, E, F, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
393A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, S, T, W, Y;
395A, C, D, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, R, S, V, W, Y; 及び
396A, C, D, E, F, G, H, I, K, M, N, P, Q, S, T, V, W, Y。
20; 28-31; 37-48; 55-69; 91-119; 123-126; 152-163; 169-199; 204-222; 229-238; 248-266; 284-289; 321-335; 343- 350; 384-398; 407-412;及び 419-430から成る領域群から選択された少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置に置換を含んで成る、親フィターゼの変異体に関し、ここで
(a)前記変異体がフィターゼ活性を有し;そして
(b)個々の位置が配列番号2の位置に対応し;そして
(c)前記変異体が配列番号2に対して少なくとも75%の同一性を有し;
(d)但し、前記変異体は、Y28N; D29S; F31Y; E42D, K, A; T45R; V461 ; W59F; S62D; A64K; R65Q, E, G, A; S66T; R67A, I, Q, K; Q68Y, V, 1 ; A99N; D100S ; L102V; P103E; F104L; N107T, Q; S109M; H110S, V; Q111E, N; T112A, S ; M116F, I, L ; () 154fH; S155N; G156P; E157Q, S; E169S; E170A, P; G171A; () 171aS ; T174P, A; N177S; N178S, T; M179T, V, L; N182A, V; V184G; D185E ; () 185eT ; G186S, A; D187R, K, S; () 187aV, T; E188Q, S, A, V; S189E; V195L; N199A, P; L204N; A207D, H; S216T; D217E; L219Y, T; T220Y, N; L221 F ; M222L; L230V; () 235eE, Q; V248R, I ; S249Q, A; E251 D ; Y254A, L, G; D255N; D257K; Y259F; T262H; P264A; G286R, H; Q287K, S; A288P; T321Q, S, G; M3221 ; V3231 ; P324A; A327S, F, I, L; F332Y; N333P; E344R; R346P; W348F; V349L, A, S; D350S, V; G388A; V393R; E395K, T; 及び L396Rから成る群から選択されたペニオフォラ・リシ(Peniophora lycii)CBS686.96フィターゼの変異体ではないことを特徴とする。
20; 29; 45; 63; 69; 92; 93; 95; 97; 98; 99; 102; 110; 114; 118; 125; 152; 156; 157; 160; 163; 183; 185; 187; 190; 191; 194; 199; 205; 210; 218; 222; 234; 248; 286; 321; 323; 324; 328; 330; 334; 343; 344; 345; 347; 349; 350; 384; 395; 398; 409; 421; 422; 423; 424; 425; 426; 427; 428; 429; 430から成る領域群から選択された少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置に置換を含んで成る、親フィターゼの変異体に関し、ここで
(a)前記変異体がフィターゼ活性を有し;そして
(b)個々の位置が配列番号2の位置に対応し;そして
(c)前記変異体が配列番号2に対して少なくとも75%の同一性を有し;
(d)但し、前記変異体は、D29S; T45R; A99N; L102V; H110S, V; G156P; E157Q, S; D185E; () 185eT; D187R, K, S; () 187aV, T; N199A, P; M222L; V248R, I ; G286R, H; T321Q, S, G; V3231 ; P324A; E344R; V349L, A, S; D350S, V; 及び E395K, Tから成る群から選択されたペニオフォラ・リシ(Peniophora lycii)CBS686.96フィターゼの変異体ではないことを特徴とする。
20; 29; 45; 63; 69; 92; 93; 95; 97; 98; 99; 102; 110; 114; 118; 125; 152; 156; 157; 160; 163; 183; 185; 187; 190; 191; 194; 199; 205; 210; 218; 222; 234; 248; 286; 321; 323; 324; 328; 330; 334; 343; 344; 345; 347; 349; 350; 384; 395; 398; 409; 421; 422; 423; 424; 425; 426; 427; 428; 429; 430から成る領域群から選択された少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置に置換を含んで成る、親フィターゼの変異体に関し、ここで
(a)前記変異体がフィターゼ活性を有し;そして
(b)個々の位置が配列番号2の位置に対応し;そして
(c)前記変異体が配列番号2に対して少なくとも75%の同一性を有し;
(d)但し、前記変異体は、
29A, C, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
45A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, S, V, W, Y;
99C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
102A, C, D, E, F, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
110A, C, D, E, F, G, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, W, Y;
156A, C, D, E, F, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, T, V, W, Y;
157A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, P, R, T, V, W, Y;
185A, C, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
185eA, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, V, W, Y;
187A, C, E, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, T, V, W, Y;
187aA, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, W, Y;
199C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, Q, R, S, T, V, W, Y;
222A, C, D, E, F, G, H, I, K, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
248A, C, D, E, F, G, H, K, L, M, N, P, Q, S, T, W, Y;
286A, C, D, E, F, I, K, L, M, N, P, Q, S, T, V, W, Y;
321A, C, D, E, F, H, I, K, L, M, N, P, R, V, W, Y;
323A, C, D, E, F, G, H, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
324C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, T, V, W, Y;
344A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, S, T, V, W, Y;
349C, D, E, F, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, T, W, Y;
350A, C, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, W, Y; and
395A, C, D, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, R, S, V, W, Yから成る群から選択されたペニオフォラ・リシ(Peniophora lycii)CBS686.96フィターゼの変異体ではないことを特徴とする。
請求項又は上記態様のいずれかの変異体は、次のものから成る群から選択された、少なくとも1つの置換を含んで成る:20R; 29N, C, T; 45A; 63N; 69A; 92L; 931 ; 95R, H, M, N, S, T; 97V; 98G; 99D; 1021 ; 110Y, R, W; 114A; 118A; 125D; 152A; 156C, R; 157K; 160R; 163P; 183K, A, W, G; 185A, H, N, P, K ; 187G; 190S, K; 191L, R, S; 194R; 199S; 205S; 210G ; 218T; 2221 ; 234K, S; 248A, C, D, E, G, H, S, T; 286S; 321A; 323A; 324S, L; 328T; 330R; 334E, D, G; 343N; 344A, V, S; 345D, H; 347Q, P; 349M, K; D350T, M, I, L; 384S, A; 395G; 398T; 409S; 421 R, S; 422R; 423N; 424S; 425L; 426E; 427G; 428R; 4291 ; 及び 430M。
請求項又は上記及び下記態様のいずれかの変異体において、親フィターゼは、i)配列番号2のアミノ酸配列に対して少なくとも約60%、好ましくは少なくとも60%の程度の同一性を有するアミノ酸配列を有し;ii)配列番号1のヌクレオチド49−1320又はその相補的鎖と、低い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列によりコードされ;iii)菌類フィターゼ、好ましくは担子菌フィターゼ又は混合された子嚢菌/担子菌フィターゼ、例えばペニオフォラフィターゼ、例えばペニオフォラ・リシ、例えばペニオフォラ・リシCBS686.96由来のフィターゼである。
請求項又は上記及び下記態様のフィターゼ変異体は、熱安定性にあり、そして/又は高い比活性のものであり、好ましくは親フィターゼに比較して、より熱安定性であり、そして/又はより高い比活性のものである。
20; 29; 37-48; 63; 69; 73- 83; 91-119; 123-126; 154-157; 163; 183; 187; 194; 199; 204-218; 229-238; 248; 284-289; 300-308; 323-335; 343-350; 384; 395; 398; 407-412; 及び 419-430から成る領域群から選択された少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置に置換を含んで成る、親フィターゼの変異体に関し、
(a)前記変異体がフィターゼ活性を有し;そして
(b)個々の位置が配列番号2の位置に対応し;そして
(c)前記変異体が配列番号2に対して少なくとも75%の同一性を有し;
(d)但し、前記変異体は、D29S; E42D, K, A; T45R; V461 ; K74R, A; A99N; D100S ; L102V; P103E; F104L; N107T, Q; S109M; H110S, V; Q111E, N; T112A, S; M116F, I, L; S155N; () 154fH; G156P; E157Q, S; D187R, K, S; () 187aV, T; N199A, P; L204N; A207D, H; S216T; D217E; L230V; () 235eE, Q; V248R, I ; G286R, H; Q287K, S; A288P; V3231 ; P324A; A327S, F, I, L; F332Y; N333P; E344R; R346P; W348F; V349L, A, S; D350K, A; 及び E395K, Tから成る群から選択されたペニオフォラ・リシ(Peniophora lycii)CBS686.96フィターゼの変異体ではないことを特徴とする。
20; 29; 37; 38; 39; 40; 41; 42; 43; 44; 45; 46; 47; 48; 63; 69; 73; 74; 75; 76; 77; 78; 79; 80; 81 ; 82 ; 83; 91 ; 92; 93; 94; 95; 96; 97; 98 ; 99; 100; 101 ; 102; 103; 104; 105; 106; 107; 108; 109; 110; 111; 112; 113; 114; 115; 116; 117; 118; 119; 123; 124; 125; 126; 154; 155; 156; 157; 163; 183; 187; 194; 199; 204; 205; 206; 207; 208; 209; 210; 211,212 ; 213; 214; 215; 216; 217; 218; 229; 230; 231; 232; 233; 234; 235; 236; 237; 238; 248; 300; 301; 302; 303; 304; 305; 306; 307; 308; 323; 324; 325; 326; 327; 328; 329; 330; 331; 332; 333; 334; 335; 343; 344; 345; 346; 347; 348; 349; 350; 384; 395; 398 ; 407; 408; 409; 410; 411; 412; 419; 420; 421; 422; 423; 424; 425; 426; 427; 428; 429; 430から成る領域群から選択された少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置に置換を含んで成る、親フィターゼの変異体に関し、
(a)前記変異体がフィターゼ活性を有し;そして(b)個々の位置が配列番号2の位置に対応し;そして(c)前記変異体が配列番号2に対して少なくとも75%の同一性を有し;(d)但し、前記変異体は、D29S; E42D, K, A; T45R; V461 ; K74R, A; A99N; D100S ; L102V; P103E; F104L; N107T, Q; S109M; H110S, V; Q111E, N; T112A, S; M116F, I, L; S155N; () 154fH; G156P; E157Q, S; D187R, K, S; () 187aV, T; N199A, P; L204N; A207D, H; S216T; D217E; L230V; () 235eE, Q; V248R, I ; G286R, H; Q287K, S; A288P; V3231 ; P324A; A327S, F, I, L; F332Y; N333P; E344R; R346P; W348F; V349L, A, S; D350K, A; 及び E395K, Tから成る群から選択されたペニオフォラ・リシ(Peniophora lycii)CBS686.96フィターゼの変異体ではないことを特徴とする。
20; 29; 37-48; 63; 69; 73- 83; 91-119; 123-126; 154-157; 163; 183; 187; 194; 199; 204-218; 229-238; 248; 284-289; 300-308; 323-335; 343-350; 384; 395; 398; 407-412; 及び 419-430から成る領域群から選択された少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置に置換を含んで成る、親フィターゼの変異体に関し、(a)前記変異体がフィターゼ活性を有し;そして(b)個々の位置が配列番号2の位置に対応し;そして(c)前記変異体が配列番号2に対して少なくとも75%の同一性を有し;そしてここで次の位置:29,42, 45,46, 74,99, 100,102, 103,104, 107,109, 110,111, 112,116, 155,154, 156,157, 187,187a, 199,204, 207,216, 217,230, 235e, 248, 286, 287, 288, 323, 324,327, 332,333, 344,346, 348,349, 350,395での変異体が、次のものから成る群から選択される:
29A, C, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
42C, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
45A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, S, V, W, Y;
46A, C, D, E, F, G, H, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
74C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, S, T, V, W, Y;
99C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
100A, C, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
102A, C, D, E, F, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
103A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, T, V, W, Y;
104A, C, D, E, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
107A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, P, R, S, V, W, Y;
109A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
110A, C, D, E, F, G, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, W, Y;
111A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, P, R, S, T, V, W, Y;
112C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, V, W, Y;
116A, C, D, E, G, H, K, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
155C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, P, Q, R, T, V, W, Y;
154fA, C, D, E, F, G, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
156A, C, D, E, F, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, T, V, W, Y;
157A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, P, R, T, V, W, Y;
187A, C, E, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, T, V, W, Y;
187aA, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, W, Y;
199C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, Q, R, S, T, V, W, Y;
204A, C, D, E, F, G, H, I, K, M, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
207C, E, F, G, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
216A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, V, W, Y;
217A, C, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
230A, C, D, E, F, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
235eA, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, P, R, S, T, V, W, Y;
248A, C, D, E, F, G, H, K, L, M, N, P, Q, S, T, W, Y;
286A, C, D, E, F, I, K, L, M, N, P, Q, S, T, V, W, Y;
287A, C, D, E, F, G, H, I, L, M, N, P, R, T, V, W, Y;
288C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, T, V, W, Y;
323A, C, D, E, F, G, H, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
324C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, T, V, W, Y;
327C, D, E, G, H, K, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
332A, C, D, E, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W;
333A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, Q, R, S, T, V, W, Y;
344A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, S, T, V, W, Y;
346A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, Q, S, T, V, W, Y;
348A, C, D, E, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, Y;
349C, D, E, F, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, T, W, Y;
350C, E, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y; 及び
395A, C, D, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, R, S, V, W, Y。
20; 29; 45; 63; 69; 95; 97; 98; 99; 102; 114; 118; 125; 163; 183; 187; 194; 199; 205; 218; 234; 248; 323; 324; 328; 330; 334; 343; 344; 345; 347; 349; 350; 384 ; 395; 398; 421; 422; 423; 424; 425; 426; 427; 428; 429; 430から成る領域群から選択された少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置に置換を含んで成る、親フィターゼの変異体に関し、(a)前記変異体がフィターゼ活性を有し;そして(b)個々の位置が配列番号2の位置に対応し;そして(c)前記変異体が配列番号2に対して少なくとも75%の同一性を有し;(d)但し、前記変異体は、D29S; T45R; A99N; L102V; D187R, K, S; () 187aV, T; N199A, P; V248R, I ; V3231 ; P324A; E344R; V349L, A, S; D350K, A; 及び E395K, Tから成る群から選択されたペニオフォラ・リシ(Peniophora lycii)CBS686.96フィターゼの変異体ではないことを特徴とする。
20; 29; 37-48; 63; 69; 73- 83; 91-119; 123-126; 154-157; 163; 183; 187; 194; 199; 204-218; 229-238; 248; 284-289; 300-308; 323-335; 343-350; 384; 395; 398; 407-412; 及び 419-430から成る領域群から選択された少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置に置換を含んで成る、親フィターゼの変異体に関し、
(a)前記変異体がフィターゼ活性を有し;そして
(b)個々の位置が配列番号2の位置に対応し;そして
(c)前記変異体が配列番号2に対して少なくとも75%の同一性を有し;そしてここで次の位置:29,45, 99,102, 187,187a, 199,248, 323,324, 344,349, 350, 及び395での変異体が、次のものから成る群から選択される:
29A, C, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
45A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, S, V, W, Y;
99C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
102A, C, D, E, F, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
187A, C, E, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, T, V, W, Y;
187aA, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, W, Y;
199C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, Q, R, S, T, V, W, Y;
248A, C, D, E, F, G, H, K, L, M, N, P, Q, S, T, W, Y;
323A, C, D, E, F, G, H, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
324C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, T, V, W, Y;
344A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, S, T, V, W, Y;
349C, D, E, F, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, T, W, Y;
350C, E, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y; and
395A, C, D, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, R, S, V, W, Y。
上記態様のいずれかの変異体は、次のものから成る群から選択された少なくとも1つの置換を含んで成る:20R; 29N, C, T; 45A; 63N; 69A; 92L; 931 ; 95R; 97V; 98G; 99D; 1021 ; 110Y ; 114A; 118A; 125D; 163P; 183K; 187G; 194R; 199S; 205S; 218T ; 234K, S; 248A; 323A; 324S, L; 328T; 330R; 334E, D, G; 343N; 344A, V, S; 345D, H; 347Q, P; V349M; D350V, T; 384S, A; 395G; 398T; 409S; 421 R, S; 422R; 423N; 424S; 425L; 426E; 427G; 428R; 4291 ; 及び 430M。
上記態様のいずれかの変異体は、次の置換及び置換の組合せ群から選択された置換及び置換の組合せを含んで成る:
20R+95R+97V+98G; 29N+1021 ; 29N+118A ; 29N+234S; 29N+324S; 29N+163P+324S ; 29N+163P+324S+395G; 29S; 29S + 205S; 29S+125D+324A; 29S+324A+350V ; 29S+125D+324A+350V ; 29S+125D+324A+234K+330R ; 29S+125D+324A+330R+395G ; 29S+99D+125D+324A+334E+350V ; 29S+125D+324A+218T+344S+350V ; 29S+125D+324A+234K+330R+395G ; 29S+324A+125D+350V+63N+218T+334E+183K+421 S; 29S+324A+125D+350V+45A+69A+99D+110Y+334E+344S ; 29T+324L; 45A+350V+421 R+422R+423N+424S+425L+426E+427G+428R+4291+430M ; 69A+334E; 99D+398T; 114A+187G+194R+324S ; 114A+187G+194R+324S; 218T+334G; 323A+324S; 324S; 324S+328T; 324S+395G; 324S+345D+347Q; 330R ; 334E+344A; 334D+343N+344V; 345H+347P+350V ; and 350V。
20; 29; 37-40; 45; 47-48; 63; 69; 73-83; 91-98; 99; 102; 103; 110; 113-119; 123-125; 154-157; 163; 183; 187; 194; 199; 204-218; 229-238; 248; 284-289; 300-308; 323-324; 328-335; 343-347; 349; 350; 384; 395; 398; 407-412; 及び 419-430から成る領域群から選択された少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置に置換を含んで成る、親フィターゼの変異体に関し、ここで
(a)前記変異体がフィターゼ活性を有し;そして
(b)個々の位置が配列番号2の位置に対応し;そして
(c)前記変異体が配列番号2に対して少なくとも75%の同一性を有し;
(d)但し、前記変異体は、D29S; T45R; K74R, A; A99N; L102V; P103E; H110S, V; M116F, I, L; S155N; () 154fH; G156P; E157Q, S; D187R, K, S; () 187aV, T; N199A, P; L204N; A207D, H; S216T; D217E; L230V; () 235eE, Q; V248R, I ; G286R, H; Q287K, S; A288P; V3231 ; P324A; F332Y; N333P; E344R; R346P; V349L, A, S; D350K, A; 及び E395K, Tから成る群から選択されたペニオフォラ・リシ(Peniophora lycii)CBS686.96フィターゼの変異体ではないことを特徴とする。
20; 29; 37-48; 63; 69; 73- 83; 91-119; 123-126; 152-163; 183-199; 204-218; 229-238; 248; 284-289; 300-308; 323- 335; 343-350; 384; 395; 398; 407-412;及び 419-430から成る領域群から選択された少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置に置換を含んで成る、親フィターゼの変異体に関し、ここで
(a)前記変異体がフィターゼ活性を有し;そして
(b)個々の位置が配列番号2の位置に対応し;そして
(c)前記変異体が配列番号2に対して少なくとも75%の同一性を有し;
(d)但し、前記変異体は、D29S; E42D, K, A; T45R; V461 ; K74R, A; A99N; D100S ; L102V; P103E; F104L; N107T, Q; S109M; H110S, V; Q111 E, N; T112A, S; M116F, I, L; () 154fH; S155N; G156P; E157Q, S; V184G; D185E; () 185eT; G186S, A; D187R, K, S; () 187aV, T; E188Q, S, A, V; S189E; V195L; N199A, P; L204N; A207D, H; S216T; D217E; L230V; () 235eE, Q; V248R, I ; G286R, H; Q287K, S; A288P ; V3231 ; P324A; A327S, F, I, L; F332Y; N333P; E344R; R346P; W348F; V349L, A, S; D350S, V; 及び E395K, Tから成る群から選択されたペニオフォラ・リシ(Peniophora lycii)CBS686.96フィターゼの変異体ではないことを特徴とする。
20; 29; 37; 38; 39; 40; 41; 42; 43; 44; 45; 46; 47; 48; 63; 69; 73; 74; 75; 76; 77; 78; 79; 80; 81; 82; 83; 91; 92; 93; 94; 95; 96; 97; 98; 99; 100; 101; 102; 103; 104; 105; 106; 107; 108; 109; 110; 111; 112; 113; 114; 115; 116; 117; 118; 119; 123; 124; 125; 126; 152; 153; 154; 155; 156; 157; 158; 159; 160; 161; 162; 163; 183; 184; 185; 186; 187; 188; 189; 190; 191; 192; 193; 194; 195; 196; 197; 198 ; 199; 204; 205; 206; 207; 208; 209; 210; 211,212 ; 213; 214; 215; 216; 217; 218; 229; 230; 231; 232; 233; 234; 235; 236; 237; 238; 248; 284; 285; 286; 287; 288; 289; 300; 301; 302; 303; 304; 305; 306; 307; 308; 323; 324; 325; 326; 327; 328; 329; 330; 331; 332; 333; 334; 335; 343; 344; 345; 346; 347; 348; 349; 350; 384; 395; 398 ; 407; 408; 409; 410; 411; 412; 419; 420; 421; 422; 423; 424; 425; 426; 427; 428; 429; 430から成る領域群から選択された少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置に置換を含んで成る、親フィターゼの変異体に関し、ここで
(a)前記変異体がフィターゼ活性を有し;そして
(b)個々の位置が配列番号2の位置に対応し;そして
(c)前記変異体が配列番号2に対して少なくとも75%の同一性を有し;
(d)但し、前記変異体は、D29S; E42D, K, A; T45R; V461 ; K74R, A; A99N; D100S ; L102V; P103E; F104L; N107T, Q; S109M; H110S, V; Q111E, N; T112A, S; M116F, I, L; () 154fH; S155N; G156P; E157Q, S; V184G; D185E ; () 185eT; G186S, A; D187R, K, S; () 187aV, T; E188QSAV; S189E; V195L; N199A, P; L204N; A207D, H; S216T; D217E; L230V; () 235eE, Q; V248R, I ; G286R, H; Q287K, S; A288P; V3231 ; P324A; A327S, F, I, L; F332Y; N333P; E344R; R346P; W348F; V349L, A, S; D350S, V; 及び E395K, Tから成る群から選択されたペニオフォラ・リシ(Peniophora lycii)CBS686.96フィターゼの変異体ではないことを特徴とする。
20; 29; 37-48; 63; 69; 73- 83; 91-119; 123-126; 152-163; 183-199; 204-218; 229-238 ; 248; 284-289; 300-308; 323- 335; 343-350; 384; 395; 398; 407-412; 及び 419-430から成る領域群から選択された少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置に置換を含んで成る、親フィターゼの変異体に関し、ここで
(a)前記変異体がフィターゼ活性を有し;そして
(b)個々の位置が配列番号2の位置に対応し;そして
(c)前記変異体が配列番号2に対して少なくとも75%の同一性を有し;
そしてここで、位置:29,42, 45,46, 74,99, 100,102, 103,104, 107,109, 110,111, 112,116, 154,155, 156,157, 184,185, 185e, 186,187, 187a, 188, 189, 195,199, 204,207, 216,217, 230,235e, 248,286, 287, 288, 323,324, 327,332, 333,344, 346,348, 349,350, 395での変異体が、次のものから成る群から選択される:
29A, C, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
42C, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
45A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, S, V, W, Y;
46A, C, D, E, F, G, H, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
74C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, S, T, V, W, Y;
99C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
100A, C, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
102A, C, D, E, F, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
103A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, T, V, W, Y;
104A, C, D, E, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
107A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, P, R, S, V, W, Y;
109A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
110A, C, D, E, F, G, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, W, Y;
111A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, P, R, S, T, V, W, Y;
112C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, V, W, Y;
116A, C, D, E, G, H, K, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
154fA, C, D, E, F, G, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
155A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, P, Q, R, T, V, W, Y;
156A, C, D, E, F, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, T, V, W, Y;
157A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, P, R, T, V, W, Y;
184A, C, D, E, F, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
185A, C, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
185eA, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, V, W, Y;
186C, D, E, F, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
187A, C, E, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, T, V, W, Y;
187aA, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, W, Y;
188C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, P, R, T, W, Y;
189A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
195 A, C, D, E, F, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
199C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, Q, R, S, T, V, W, Y;
204A, C, D, E, F, G, H, I, K, M, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
207C, E, F, G, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
216A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, V, W, Y;
217A, C, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
230A, C, D, E, F, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
235eA, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, P, R, S, T, V, W, Y;
248A, C, D, E, F, G, H, K, L, M, N, P, Q, S, T, W, Y;
286A, C, D, E, F, I, K, L, M, N, P, Q, S, T, V, W, Y;
287A, C, D, E, F, G, H, I, L, M, N, P, R, T, V, W, Y;
288C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, T, V, W, Y;
323A, C, D, E, F, G, H, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
324C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, T, V, W, Y;
327C, D, E, G, H, K, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
332A, C, D, E, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W;
333A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, Q, R, S, T, V, W, Y;
344A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, S, T, V, W, Y;
346A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, Q, S, T, V, W, Y;
348A, C, D, E, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, Y;
349C, D, E, F, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, T, W, Y;
350A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, W, Y; 及び
395A, C, D, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, R, S, V, W, Y。
20; 29; 45; 63; 69; 92; 93; 95; 97; 98; 99; 102; 110; 114; 118; 125; 152; 156; 157; 160; 163; 183; 185; 187; 194; 199; 205; 218; 234; 248; 286; 323; 324; 328; 330; 334; 343; 344; 345; 347; 349; 350; 384; 395; 398; 409; 421; 422; 423; 424; 425; 426; 427; 428; 429; 430から成る領域群から選択された少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置に置換を含んで成る、親フィターゼの変異体に関し、ここで
(a)前記変異体がフィターゼ活性を有し;そして
(b)個々の位置が配列番号2の位置に対応し;そして
(c)前記変異体が配列番号2に対して少なくとも75%の同一性を有し;
(d)但し、前記変異体は、D29S; T45R; A99N; L102V ; H110S, V; G156P ; E157Q, S; D185E; () 185eT; D187R, K, S; () 187aV, T; N199A, P; V248R, I ; G286R, H; V3231 ; P324A; E344R; V349L, A, S; D350S, V; 及び E395K,から成る群から選択されたペニオフォラ・リシ(Peniophora lycii)CBS686.96フィターゼの変異体ではないことを特徴とする。
20; 29; 45; 63; 69; 92; 93; 95; 97; 98; 99; 102; 110; 114; 118; 125; 152; 156; 157; 160; 163; 183; 185; 187; 194; 199; 205; 218; 234; 248; 286; 323; 324; 328; 330; 334; 343; 344; 345; 347; 349; 350; 384; 395; 398; 409; 421; 422; 423; 424; 425; 426; 427; 428; 429; 430から成る領域群から選択された少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置に置換を含んで成る、親フィターゼの変異体に関し、ここで
(a)前記変異体がフィターゼ活性を有し;そして
(b)個々の位置が配列番号2の位置に対応し;そして
(c)前記変異体が配列番号2に対して少なくとも75%の同一性を有し;そしてここで、位置:29,45, 99,102, 110; 156; 157; 185; 185e; 187,187a, 199, 248,286 ; 323,324, 344,349, 350, 及び395での変異体が、次のものから成る群から選択される:
29A, C, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, V, W, Y;
45A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, S, V, W, Y;
99C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
102A, C, D, E, F, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
110A, C, D, E, F, G, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, W, Y;
156A, C, D, E, F, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, T, V, W, Y;
157A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, P, R, T, V, W, Y;
185A, C, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, V, W, Y;
185eA, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, V, W, Y;
187A, C, E, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, T, V, W, Y;
187aA, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, S, W, Y;
199C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, Q, R, S, T, V, W, Y;
248A, C, D, E, F, G, H, K, L, M, N, P, Q, S, T, W, Y;
286A, C, D, E, F, G, I, K, L, M, N, P, Q, S, T, V, W, Y;
323A, C, D, E, F, G, H, K, L, M, N, P, Q, R, S, T, W, Y;
324C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, Q, R, S, T, V, W, Y;
344A, C, D, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, S, T, V, W, Y;
349C, D, E, F, G, H, I, K, M, N, P, Q, R, T, W, Y;
350A, C, D, E, F, G, H, I, K, L, M, N, P, Q, R, T, W, Y; and
395A, C, D, F, G, H, I, L, M, N, P, Q, R, S, V, W, Y。
上記態様のいずれか1つの変異体は、次のものから成る群から選択された少なくとも1つの置換を含んで成る:20R; 29N, C, T; 45A; 63N; 69A; 92L; 931 ; 95R, H, M, N, S, T; 97V; 98G; 99D; 1021 ; 110Y, R, W; 114A; 118A; 125D; 152A; 156C, R; 160R; 163P; 183K, A, W, G; 185A, H, N, P; 187G; 191L ; 194R; 199S; 205S; 218T; 234K, S; 248A, C, D, E, G, H, S; 286S; 323A; 324S, L; 328T; 330R; 334E, D, G; 343N; 344A, V, S; 345D, H; 347Q, P; V349M; D350T; 384S, A; 395G; 398T; 409S; 421 R, S; 422R; 423N; 424S; 425L; 426E; 427G; 428R; 4291 ; 及び 430M。
上記態様のいずれかの変異体は、次の置換及び置換の組合せ群から選択された置換及び置換の組合せを含んで成る:
20R+95R+97V+98G; 29N+1021 ; 29N+118A ; 29N+163P+324S ; 29N+163P+324S+395G ; 29N+234S; 29N+324S; 29S; 29S+45A+69A+99D+110Y+125D+324A+334E+344S+350V ; 29S+63N +125D+183K+218T+324A+334E+350V+421 S ; 29S+95H+110W+183W+324A+350V ; 29S+95M+110W+183W+324A+350V ; 29S+95N+110R+183W+324A+350V ; 29S+95R+110W+183W+324A+350V ; 29S+95S+110R+183W+324A+350V ; 29S+95S+110W+183W+324A+350V ; 29S+95T+110R+183W+324A+350V ; 29S+95T+110Y+125D+183W+286S+324A+350V ; 29S+95T+ 11 OY+152A+ 156C+157Q+160R+183W+324A+350V ; 29S+95T+11 OY+156R+157Q+183W+324A+350V ; 29S+95T+110Y+183W+185A+248A+324A+350V ; 29S+95T+110Y+183W+185A+248C+324A+350V ; 29S+95T+110Y+183W+185A+248E+324A+350V ; 29S+95T+110Y+183W+185A+248H+324A+350V ; 29S+95T+110Y+183W+185H+248G+324A+350V ; 29S+95T+110Y+183W+185P+248G+324A+350V ;
29S+95T+110Y+183W+185P+248S+324A+350V ; 29S+95T+110Y+183W+191L+324A+350V ; 29S+95T+110Y+183W+248D+324A+350V ; 29S+95T+110Y+183W+324A ; 29S+95T+110Y+183W+324A+350V ; 29S+99D+125D+324A+334E+350V ; 29S+110Y+183W+185N+324A+350V ; 29S+125D+218T+324A+344S+350V ; 29S+125D+234K+324A+330R ; 29S+125D+234K+324A+330R+395G ; 29S+125D+324A ; 29S+125D+324A+330R+395G; 29S+125D+324A+350V ; 29S+183A+324A+350V ; 29S+183G+324A+334E+344S+350V ; 29S+183W+324A+350V ; 29S+205S; 29S+324A+350V ; 29T+324L; 45A+350V+421R+422R+423N+424S+425L+426E+427G+428R+4291+430M ; 69A+334E; 99D+398T; 114A+187G+194R+324S; 218T+334G; 323A+324S; 324S; 324S+328T; 324S+345D+347Q; 324S+395G; 330R; 334D+343N+344V; 334E+344A; 345H+347P+350V ; and 350V。
使用される化学薬品は、少なくとも試薬品種の市販の製品であった。
例1.PE−変異体の調製、改良された熱安定性及び/又は比活性の変異体のスクリーニング及び単離:
一般原理
親フィターゼとしてのペニオフォラ・リシCBS686.96のフィターゼを用いて、及び本明細書に記載される興味ある領域に基づいて、種々のフィターゼ変異体ライブラリーを構成し、そして酵母において発現した(ドーピングライブラリー、及びスパイキングされたオリゴシャフリングライブラリー、それらの例は下記に記載される)。
改良された熱安定性についてのスクリーニング:酵母ライブラリーを、下記に記載のようにして一次スクリーニングにゆだね(レプリカ、単一フィルター)、53℃で活性を示すそれらのコロニーを選択した。
53℃で活性を示すコロニーを、下記にまた記載のようにして二次スクリーニングに移し(24ウェルプレート培養)、個々のコロニーについての温度プロフィール(適用できる場合、37℃、60℃、62℃、64℃、66℃、68℃、70℃、72℃、等)を確立した。
野生型親ペニオフォラフィターゼよりも良好に作用するコロニーのために、プラスミドを単離し、そして酵母を再形質転換し、そして温度プロフィール実験を再反復した。温度プロフィール実験から、次の数値を計算する:“60℃/37℃での相対活性”、及び/又は“62℃/37℃で相対活性”、及び/又は“64℃/37℃での相対活性”、及び/又は“68℃/37℃での相対活性”、及び/又は“70℃/37℃での相対活性”、及び/又は“72℃/37での相対活性”、及び同様。
それらの比においては、最初に言及される温度は、“選択の高められた温度”と呼ばれる。それらの用語は、二次スクリーニング方法(温度プロフィール測定)における上清液について得られるフィターゼ活性値に基づいて、低い温度(37℃)でのフィターゼ活性に対する、高められた温度(例えば、60又は62℃)でのフィターゼ活性の比として定義される。1又は複数のそれらの相対活性が親フィターゼに比較して、改良されているコロニーを選択し、問題のプラスミドを配列決定し、そしてその対応する変異体を、本発明の改良されたフィターゼ変異体として同定する。
二次スクリーニング段階においては、熱安定性フィターゼ変異体を新規の親フィターゼ(主鎖)として選択し、そして上記を反復し(温度は、この新規主鎖の性能に基づいて、適切なように調節される)。
さらに、組合せ変異体を構成し、そしていくつかの可能性あるホットスポットをランダム化し、そして変異体を試験した。
三次スクリーニング段階においては、さらなる改良された新規熱安定性フィターゼ変異体を新規主鎖として選択し、そして上記を反復した(温度を再び、上方に調節し、例えば一次スルリーニング段階の温度は現在、63℃に上昇した)。さらに、いくつかの新規組合せ変異体を構成し、そして他の明らかに興味ある部分をランダム化し、最適な対の置換を見出した。
さらなる変異体を、上記のようにして調製した。
改良された比活性についてのスクローニング:一次スクリーニングにおいて、酵母ライブラリーを、Ca−フィテートを含むSC−グルコースプレート上に広げ、そして30℃で3日間、培養した。大きな円光を有するクローンを選抜し、YPD培地を含む24ウェルプレートにおいて培養した。二次スルリーニングにおいては、ウェル中の上清液の活性を相対的に調べ、そして高い活性を有するクローンを選択した。選択されたクローンを、80℃、pH4での30分間インキュベーションの後、プレート上の残る活性を調べ、低い熱安定性を有する変異体を破棄した。
高い熱安定性を有するクローンを選択し、そして半−精製のために、24ウェルプレートにおいて再び培養した。半−精製を、conA−セファロース4B(Amersham bioscience からのセファロース4B Gelマトリックス中、コンカナバリンA;カタログ番号17−0440−01)にフィターゼを結合し、そしてそれを、PBS+0.1% Tween20 (PBSは、8g/l のNaCl、0.2g/lのKCl, 2.68g/lのNa2HPO4・7H2O, 0.24g/l のKH2PO4(pH7.4)であり;そしてTween20はBio-Radから市販されている、カタログ番号170−6531号)により溶離することによって、行った。
次に、半−精製された上清液を、活性を30FYT/mlに調節した後、ロケット免疫電気泳動分析にゆだねた。ロケット免疫電気泳動に関しては、精製されたペニオフィラフィターゼに対してウサギにおいて生ぜしめられたポリクローナル抗体を使用した。小さなシグナルを有するクローンを、高い比活性を有する変異体として選択した(前記ロケット下の領域は、抗原(フィターゼ)の温度に比例し、すなわち領域が小さいほど、フィターゼタンパク質は少なく、そして比活性は高い)。
改良された変異体の例が下記表1〜5に示される。それらの変異体は、高い比活性を示し、そして/又はペニオフォラ親フィターゼよりも熱安定性である。特に、熱安定性に関しては、変異体は、“60℃/37℃での相対活性”、及び/又は“62℃/37℃で相対活性”、及び/又は“64℃/37℃での相対活性”、及び/又は“68℃/37℃での相対活性”、及び/又は“70℃/37℃での相対活性”、及び/又は“72℃/37、での相対活性”、及び/又は“74℃/37℃での相対活性”及び同様について高い値を示す(表6−1〜6−3に示されるそれらの結果を参照のこと)。比活性酢スクリーニング方法に起因する、選択された変異体は、下記表6−4に示される。それらの変異体のすべては、表15において“N”として示される変異体よりも高い比活性のものであることが予測される。
選択された変異体を、WO97/35956に開示されるアスペルギラス・オリザエIF0417712において発現し、そして形質転換された細胞を、培地MDU−2Bpにおいて25℃で220rpmで培養した。フィターゼ変異体を、発酵ブイヨンから精製し、そして例2に記載され、そして表14〜15に示されるように、熱安定性及び/又は比活性について、さらに特徴づけた。
Figure 0005405957
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菌株及びプラスミド:
E. コリDH12S(Gibco BRLから入手できる)を、酵母プラスミド救援のために使用する。
pTMPP2ver2は、WO00/10038号に記載されるpJCO39から構成された、TPIプロモーターの制御下でのS.セレビシアエ及びE.コリシャトルベクターである。それを、ライブラリー構成、酵母発現、スクリーニング及び配列決定のために使用する。
サッカロミセス・セレビシアエYNG318: MATa Dpep4 [cir+] ura3-52, leu2-D2, his 4-539を、酵母ライブラリーの構成及びフィターゼ変異体の発現のために使用する。それは、J. Biol. Chem. 272 (15), 9720-9727, 1997に記載される。
培地及び基質
10×基本溶液
66.8g/l 酵母窒素塩基性w/oアミノ酸(DIFCO)
100g/l スクシネート
60g/l NaOH
SC−グルコース
100ml/l 20%グルコース(すなわち、2%の最終濃度=2g/100ml)
4ml/l 5%トレオニン
10ml/l 1%トリプトファン
25ml/l 20%カザミノ酸
100ml/l 10×基本溶液
上記溶液を、0.20μmの孔サイズのフィルターを用いて殺菌する。寒天及び水(約761ml)を一緒にオートクレーブし、そして別々に殺菌されたSC−グルコース溶液を、寒天溶液に添加する。
YPD:
20g/l バクトペプトン
10g/l 酵母抽出物
100m/l 20%グルコース(別々に殺菌された)
フィチン酸ナトリウムレート
100m/l 1M酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)
5g/l フィチン酸ナトリウム
30g/l 寒天
PEG/LiAc溶液
50ml 40%のPEG4000(オートクレーブにより殺菌された)
1ml 5Mの酢酸リチウム(オートクレーブにより殺菌された)
微量金属溶液
FeSO4×7H2O 13.90g/l
MnSO4×5H2O 13.60g/l
ZnCl2 6.80g/l
CuSO4×5H2O 2.50g/l
NiCl2×6H2O 0.24g/l
クエン酸×H2O 3.00g/l
MDU-2Bp
マルトース×H2O 45g/l
酵母抽出物 7g/l
MgSO4×7H2O 1g/l
NaCl 1g/l
K2SO4 2g/l
KH2PO4 12g/l
微量金属溶液 0.5ml/l
方法
フィターゼ活性、一次スクリーニング方法
SC−グルコースプレート上に酵母ライブラリーを広げ、そして30℃で3日間インキュベートする。ベルベット布を用いることによってニトレートフィルターにより新規SC−グルコースプレートにレプリカ培養する。30℃で1日(又は20℃で週末)、プレートをインキュベートする。予備加熱された0.5%フィチン酸ナトリウム(pH5.5)にフィルターを移す、規定された温度、例えば53℃で一晩(O/N)、プレートをインキュベートする。フィルターを除き、そして0.5MのCaCl2溶液を注ぐ。透明な領域を有する酵母クローンを見つける。マスタープレートからの候補体クローンを単離し、そして新規SC−グルコースプレート、及び24ウェルプレート中の1mlのYPD培地に接種する。
二次スクリーニング方法
25℃で180rpmで3日間、24ウェルプレート中のYPD培地を培養する。プレートを遠心分離し、又はそれらを1時間、放置する。5μl及び10μlの上清液を、フィチン酸ナトリウムプレートに適用する。プレートを37℃及び53℃で一晩インキュベートする。透明な領域の直径を調べる。下記例2に記載されるフィターゼアッセイ(規定されるようなアッセイ温度)を用いて、53℃で活性を保持するそれらのクローンの上清液の温度プロフィールを調べる。
酵母ライブラリーの構成方法
0.5μlのベクター(EcoRI-NotI消化された)及び1μlのPCRフラグメントを混合する。氷上のYNG318コンピテント細胞を融解する。12mlのポリプロピレン管(Falcon2059)において100μlの細胞、DNA混合物及び10μlのキャリヤーDNA(Clontech)を混合する。0.6mlのPEG/LiAc溶液を添加し、そして軽く混合する。30℃及び200rpmで30分間インキュベートする。42℃(熱ショック)で30分間インキュベートする。エペンドーフ管に移し、そして5秒間、遠心分離する。上清液を除去し、そして3mlのYPDに溶解する。細胞懸濁液を、30℃で45分間、200rpmでインキュベートする。その懸濁液をSC−グルコースプレートに注ぎ、約300クローン/プレートを得る。
ライブラリー構成
ドーピングライブラリーを、SOE方法(オーバーラップ延長によるスプライシング;"PCR: A practical approach", p. 207-209, Oxford University press, eds. McPherson, Quirke, Taylorを参照のこと)により構成し、続いて酵母組換えを行う。
他の方法
ライブラリーを構成し、そしてサブクローニングするためのE. コリ形質転換を、エレクトロポレーション(BIO−RAD Gene Pulser)により行う。DNAプラスミドを、アルカリ方法(Molecular Cloning, Cold Spring Harbor)又はQiagen(商標)Plasmidキットにより調製する。DNAフラグメントを、Qiagenゲル抽出キットによりアガロースゲルから回収する。PCRを、PTC−200 DNA Engineにより行う。ABI PRISMTM 310 Genetic Analyzerを、すべてのDNA配列の決定のために使用する。酵母形質転換を、酢酸リチウム方法により行う。酵母の全DNAを、Nucleic acids research vol. 20, No. 14 (1992) 3790に記載されるRobzyk and Kassirの方法により抽出する。
増幅及び配列決定のための一般的プライマー
下記プライマーを用いてSOE方法によりいずれかの突然変異誘発されたフラグメントを含むDNAフラグメントを製造するか、又は完全なフィターゼ遺伝子を増幅する。
配列番号3
620AM34 GAGTACTATCTTGCATTTGTACTAGGAGTTTAGTGAACTTGC
配列番号4
680AM35 ATGGTTATGGATTTCGGGGATTCTTCGAGCGTCCCAAAACC
配列番号5
AM34 TAGGAGTTTAGTGAACTTGC
配列番号6
AM35 TTCGAGCGTCCCAAAACC
配列番号7
620 GAGTACTATCTTGCATTTGTAC
配列番号8
680 ATGGTTATGGATTTCGGGGAT
ドーピングライブラリーの構成のためのプライマーの例
領域229−236
確立された実施に従って、下記に特定されるヌクレオチド配列において、ヌクレオチドのための特定のコードを使用する。それらは、例えばhttp://www.cs-pitt.edu/~vanathi/na-htmlから明らかである。例えば、KはG又はTを表し;YはC又はTを表し;RはA又はGを表し;そしてNはA又はC又はG又はTを表す。
T229 VNN ヌクレオチド
L230 INMKR アミノ酸
S231 TVN アミノ酸
S232 VNN ヌクレオチド
G233 VNN ヌクレオチド
N234 VNN ヌクレオチド
A235 VNN ヌクレオチド
S236 AMK アミノ酸又はA (M 及び Kを得るのは困難である)。
L230INMKR のためのヌクレオチドの分布:
ヌクレオチド 塩基1 塩基3 塩基3
G 0.0 3.0 46.6
A 12.5 6.5 7.7
T 0.0 90.4 45.7
C 87.5 0.0 0.0
下記プライマーを、領域T229-S236で標的化する。
配列番号9
Dope1 (62マー): GAT ATG TGC CCG TTC GAC 12K (11) (12) (13) (14) (15) T 42K 33K 115 32K 5CC CCC TTC TGT GAC CTA TTT AC
配列番号10
Dope1 R (18マー) : GTCGAACGGGCACATATC
1: A91 G3 T3 C3
2: C91 G3 A3 T3
3: G91 C3 A3 T3
4: T91 G3 A3 C3
5: T95 G5
11: C88 A12
12: T90 G3 A7
13: G47 A8 T45
14: G9 A91
15: G83 A4 T9 C4
スパイクキングされたオリゴシャフリングライブラリーの構成のためのプライマー
配列番号11
L102TI (43マー):
AGTTCGGCGTCGCCGATCTGAYCCCGTTCGGGGCTAACCAATC
配列番号12
VE248+251X (53マー):
TATTTACCGCGGAGGAGTATVNNTCGTACVNNTACTACTATGACCTCGACAAG
配列番号13
V271AI (45マー):
CCGGGAACGCTCTCGGTCCTRYCCAGGGCGTCGGATACGTCAATG
配列番号14
G286X (42マー):
ATGAGCTGCTTGCACGCTTGACCVNNCAAGCCGTTCGAGACG
ドーピングによるフィターゼ変異体の構成
第1のPCR反応を、次のPCR反応システム及び条件を用いて、2つのプライマー対、すなわち620AN34及びDope1R、及び上記に記載されているヌクレオチド混合物に関するDope1及び680AM35により行った:
Figure 0005405957
得られるフラグメントをゲル精製し、そして第2PCR反応のための鋳型として使用した。第2PCRを、次のPCR反応システム及び条件に従って、プライマーとして620及び680を用いて行った:
Figure 0005405957
スパイキングされたオリゴシャフリングライブラリー
スパイキングされたライブラリーを次の通りに構成した:変異体の遺伝子フラグメントを調製するためのPCR反応を、上記のようにKlen Tgqポリメラーゼ及びプライマーとしてAM34及びAM35を用いて行い、フラグメントをゲル精製した。約10μgのDNA/250μlを、0.8μlのDNasel (Gibco BRL 18068-015)及び30μlの10×緩衝液と共に、25℃で7〜10分間インキュベートした。EDTAを添加し、10mMの最終濃度にし、これにより反応停止した。正しいサイズ(50−150bp)のDNAフラグメントを、Whatmanガラスフィルターにより精製した。次にDNアーゼ処理されたフラグメントを、次のPCR反応システム及び条件を用いて再アセンブリーした:
Figure 0005405957
鋳型として上記PCR混合物を用いて、第2PCR反応を、次のPCR反応システム及び条件に従って行った:
Figure 0005405957
例2フィターゼ変異体の精製及び特徴化
フィターゼ変異体の精製
上記表1−5(上付き文字A-Mにより示される)から選択された多くの変異体を発現するアスペルギラス・オリザエの発酵からの培養物ブイヨンを、まず、Milliporeからの一連のGF−フィルター及び次に0.45μmのHA−フィルター(Millipore)を用いて濾過した。次に、硫酸アンモニウム(AMS)を濾液に添加し、1.35Mの最終濃度にし、そしてpHを6に調節した。サンプルを再び濾過し(上記のように0.45μmのHA−フィルター)、そして1.35MのAMS、20mMのスクシネート溶液(pH6)により平衡化された70ml(体積は負荷に依存する)のフェニルセファロースカラム(XK26, Pharmacia)上に負荷した。
カラムを1.35MのAMS、10カラム体積の20mMのスクシネート溶液(pH6)により洗浄し、その後、20mMのスクシネート(pH6)中、1.35−0MのAMSの線上グラジエントにより溶離した。流速は6ml/分で設定され、そして10mの画分が集められた。十分な純度(SDS−PAGEにより評価される場合)の及び活性を有する画分をプールし、そして50mMの酢酸ナトリウム(pH5.5)に対して一晩、透析した。
次に、フィターゼ含有プールを、20mMのトリス−酢酸(pH7.5)に添加し、そして20mMのトリス−酢酸(pH7.5)により平衡化された、8mlのMonoQ又はより大きなQ−セファロースカラム(Phamacia)上でのアニオン交換クロマトグラフィーにゆだねた。フィターゼを、20mMのトリス−酢酸(pH7.5)中、0−0.5MのNaClの線上グラジエントにより溶離した。流速及び画分サイズはカラム規模に従って調節された。フィターゼ活性を含み、そして十分な純度の画分をプールし、そしてAmecon YM10膜上で濃縮し、その後、50mMの酢酸ナトリウム(pH5.5)に対して透析した。
SDS−PAGE
SDS−PAGEを、Novex 40-20 Tris-Glycineを用いて、その製造業者の説明書に従って行った。A.オリザエから精製されるようなフィターゼ変異体は、約25%の炭水化物に対応する、約65kDa分子量(MW)を有した。
フィターゼ活性アッセイ、pH及び温度プロフィール、温度安定性試験
10μlの希釈された酵素サンプル(0.1Mの酢酸ナトリウム、0.01%のTween20、pH5.5中に希釈される)を、0.1Mの酢酸ナトリウム、0.01%のTween20、pH5.5(pHは、フィチン酸ナトリウム溶解した後、調節され;基質は予備加熱された)中、5mMのフィチン酸ナトリウム(Sigma)250μlに添加し、そして37℃で30分間インキュベートした。反応を、10%TCA250μlの添加により停止し、そして遊離ホスフェートを、100mlのモリブデート試薬(250mlに希釈された、8mlの硫酸中、2.5gの(NH4)6Mo7O24・4H2O)中、500μlの7.3gの7.3gのFeSO4を添加することによって測定した。750nmでの吸光度を、96ウェルマイクロタイタープレートにおいて200μlのサンプルに対して測定した。基質及び酵素ブランクが包含された。ホスフェート標準曲線がまた包含された(0-2mMのホスフェート)。1FYTは、所定の条件下で1μモルのホスフェート/分で開放する酵素の量に等しい。
pH−プロフィールを、50mMの緩衝液、pH3(グリシン−HCl)、pH4−5.5(酢酸ナトリウム、pH6(MES)、pH7−8(トリス−HCl)中、種々のpH値で上記アッセイを行うことにより得た。
温度プロフィオールを、種々の温度でアッセイを行うことによって得た(基質を予備加熱する)。
温度安定性を、残留活性を測定する前、種々の温度で、0.1Mのリン酸ナトリウム(pH5.5)においてフィターゼをプレインキュベーションすることにより調べた。
精製された変異体は、P. リシ親フィターゼと類似するpH−プロフィールを示す(すべてはpH4−5近く最適pHを有する)。
示差走査熱量法(DSC):
DSCを、Micro CalからのVP-DSCを用いて、種々のpH値で行った。走査を、20−90℃で1.5℃/分の一定走査速度で行った。DSCを行う前、フィターゼを、適切な緩衝液(例えば、0.1Mのグリシン−HCL、pH2.5又は3.0;0.1Mの酢酸ナトリウム、pH5.5;0.1Mのトリス−HCl、pH7.0)により平衡化されたNAP-5カラム(Pharmacia)を用いて脱塩した。データ処理は、Microcal Origin ソフトウェアを用いて行った。
得られる溶融温度(Tm)は、下記14に示される。変異体の熱安定性が、ペルオフォラ親フィターゼに比較して、有意に改良される。熱安定性は、pH−依存性であることが見出される。
Figure 0005405957
例3比活性
表1−5から選択された変異体の比活性(本明細書においては、N, O及びPで示される)を、20mMの酢酸ナトリウム(pH5.5)に対して透析された、高く精製されたサンプルに対して決定した。純度を、わずか1つの成分の存在を示すSDSポリアクリスアミドゲル上であらかじめ調べた。
タンパク質濃度を、次の通りにアミノ酸分析により決定した:サンプルのアリコートを、排気されたガラス管において110℃で16時間、6NのHCl、0.1%のフェノールにおいて加水分解した。得られるアミノ酸を、製造業者の説明書に従って作動されるApplied Biosystems 420Aアミノ酸分析システムを用いて定量化した。アミノ酸の量から、合計の質量、及び従ってまた、加水分解されたアリコートにおけるタンパク質の濃度が計算され得る。
フィターゼ活性を、FYTの単位で決定し、そして比活性を、フィターゼ変異体酵素タンパク質1mg当たりのFYT単位で測定されるフィターゼ活性として計算した。
結果は、下記表15に示される。比活性数値は、100%に設定されたペニオフォラ親フィターゼの比活性に対してである。
Figure 0005405957
例4フィターゼ変異体を含んで成る動物用飼料及び動物飼料添加物
動物用飼料添加物
10gのフィターゼ変異体番号1938(フィターゼ酵素タンパク質として計算された)を、次のプレミックスに添加する(プレミックスkg当たり):
5000000 IE ビタミンA
1000000IE ビタミンD3
13333 mg ビタミンE
1000 mg ビタミンK3
750 mg ビタミンB1
2500 mg ビタミンB2
1500 mg ビタミンB6
7666 mcg ビタミンB12
12333 mg Niacin
33333 mcg Biotin
300 mg 葉酸
3000 mg Ca-D-Panthothenate
1666 mg Cu
16666 mg Fe
16666 mg Zn
23333 mg Mn
133 mg Co
66 mg I
66 mg Se
5.8 % カルシウム
25 % ナトリウム
動物用飼料
これは、0.03g/kg(30ppm)のフィターゼ変異体Eを含んで成る動物用飼料の例である(フィターゼ酵素タンパク質として計算された):
74.0%の小麦
20.7%のローストされた大豆ケーク
5.0%の大豆油
0.3%の上記プレミックス
前記成分を混合し、そして飼料を所望する温度、例えば65, 75, 80又は85℃でペレット化する。
本明細書及び請求項に記載される発明は、それらの態様は本発明を単に例示するものであるので、本明細書に開示される特定の態様によりその範囲を制限されない。いずれかの同等の態様は、本発明の範囲内に包含される。実際、本明細書に示され、そして記載されるそれらの他に、本発明の種々の修飾は、当業者に明らかになるであろう。そのような修飾は本発明の範囲内にある。
種々の引例が本明細書に引用され、それらの開示は引用により本明細書に組込まれる。

Claims (16)

  1. 親フィターゼに比べて増強された熱安定性を有する、親フィターゼの変異体において、当該親フィターゼが、配列番号:2に示すアミノ酸配列からなり、当該変異体が、配列番号:2に示すアミノ酸配列に対して少なくとも90%の同一性を有し、且つ次の置換:
    (2) 99D+398T
    (3) 334D+343N+344V
    (4) 114A+187G+194R+324S
    (8) 324S+328T
    (11) 234K
    (12) 323A+324S
    (13) 20R+95R+97V+98G
    (14) 45A+350V+421R+422R+423N+424S+425L+426E+427G+428R+429I+430M
    (17) 324S+345D+347Q
    (18) 199S+248A
    (20) 350V
    (21) 218T+334G
    (22) 163P
    (23) 93I+409S+324S
    (26) 330R
    (27) 248A
    (28) 69A+334E
    (29) 45A+218T
    (42) 324S+395G
    (49) 324S
    (59) 345H+347P+350V
    (62) 324A、又は
    (66) 92L、
    のいずれかを含んで成る、当該変異体。
  2. 請求項1に記載の変異体をコードする核酸配列を含んで成る核酸。
  3. 適切な発現宿主におけるポリペプチドの生成を指図する1又は複数の制御配列に作用可能的に連結された請求項2に記載の核酸を含んで成る核酸構造体。
  4. 請求項2に記載の核酸又は請求項3に記載の核酸構造体を含んで成る組換え発現ベクター。
  5. 請求項3に記載の核酸構造体及び/又は請求項4に記載の発現ベクターを含んで成る組換え宿主細胞。
  6. 請求項1に記載の変異体の生成方法であって、
    (a)前記変異体を含んで成る上清液を生成するために請求項5記載の宿主細胞を栽培し;そして
    (b)前記変異体を回収する;
    ことを含んで成る方法。
  7. 請求項1に記載のフィターゼ変異体を発現できるトランスジェニック植物又はその一部。
  8. 請求項1に記載のフィターゼ変異体を発現できるトランスジェニック非ヒト動物、又はその生成物又は要素。
  9. 請求項1に記載の少なくとも1つのフィターゼ変異体、及び
    (a)少なくとも1つの脂溶性ビタミン;
    (b)少なくとも1つの水溶性ビタミン;及び/又は
    (c)少なくとも1つの微量鉱物;
    を含んで成る組成物。
  10. 次の酵素群:キシラナーゼ、エンドグルカナーゼ、エンド−1,3(4)−β−グルカナーゼ及びプロテアーゼから選択された少なくとも1つの酵素をさらに含んで成る請求項9に記載の組成物。
  11. 動物飼料添加物である請求項9又は10に記載の組成物。
  12. 50〜800g/kgの含有率の粗タンパク質を有し、そして請求項1に記載の変異体、又は請求項9〜11のいずれか1項記載の組成物を含んで成る動物用飼料組成物。
  13. 動物飼料の栄養価値を改良するための方法であって、請求項1に記載の変異体、又は請求項9〜11のいずれか1項に記載の組成物を前記飼料に添加することを特徴とする方法。
  14. 有効量の請求項12に記載の飼料を動物に供給することを含んで成る、動物用飼料におけるフィテートレベルを低めるための方法。
  15. 植物性タンパク質の処理方法であって、少なくとも1つの植物性タンパク質又はタンパク質源に、請求項1に記載の変異体又は請求項10〜12のいずれか1項に記載の組成物を添加する段階を含んで成る方法。
  16. 動物飼料への;動物飼料の調製への;動物飼料の栄養価値の改良への;動物飼料におけるフィテートレベルを低めるための;植物性タンパク質の処理への;又はフィターゼ基質からのリンの遊離のためへの、請求項1に記載の変異体、又は請求項10〜12のいずれか1項に記載の組成物の使用。
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