JP5400110B2 - 準安定性窒素含有重合体 - Google Patents

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Description

この発明は、重合体(ポリマー)に関し、特に、準安定性窒素含有重合体(meta−stable state nitrogen−containing polymer)に関する。
重合体材料は、人類の日常生活とは切り離すことができない。例えば、混紡衣服、プラスチック袋、自動車のタイヤおよびバンパー、精密電子材料または人工骨さえも重合体材料と関わりがある。重合体(ポリマー)は、通常、重合反応を介して単量体(モノマー)から形成される。重合反応は時間がかかるため、高分子合成の時間を短縮ならびに応用性を広げるために「二液型」重合体および「一液型」重合体が開発されてきた。
「二液型」重合体は、主剤と補助剤とを含む。これら2つの薬品が使用前に混ぜられる。例えば、二液型のエポキシ樹脂接着剤は、主剤としての樹脂と補助剤としての硬化剤とを含む。薬品を分離して保存するため、「二液型」重合体は、重合体劣化を引き起こす薬品間の相互作用なしに、長時間保存できる。さらに、薬品の混合は「一液型」重合体と比較して、通常より良好な品質(例えば、耐熱性)を有する。しかし、使用する前に、追加的な混合ステップが必要とされる。
「一液型」重合体は、全ての必要とされる材料を混合することによって形成される。例えば、一液型のエポキシ樹脂接着剤は、樹脂と、溶剤と、硬化剤と、抑制剤などとを含む。「一液型」重合体は、開封後、直ちに使用できる。しかし、保存が難しい。重合体の変質を回避するために、通常、低温(例えば、室温以下)で保存されることを必要とする。
「二液型」重合体および「一液型」重合体は、いずれも開封後に空気に長く晒され過ぎると重合体の粘度(粘性)が増大する問題を有している。その結果、重合体が硬化して、もはや使用できなくなる。従って、上記利点を備えながら、上述の不利益なしに応用性を広げることが強く求められている。
そこで、この発明の目的は、混合ステップを省略しても、開封後の急激な粘度変化を回避でき、室温(または室温以上)における長期間保存ができる、準安定性窒素含有重合体(meta−stable state nitrogen−containing polymer)を提供することにある。
準安定性窒素含有重合体がここに導入される。準安定性窒素含有重合体が化合物(A)と化合物(B)とを反応させることによって形成される。化合物(A)は反応型末端官能基を備えるモノマー(単量体)である。化合物(B)は開始剤としての複素環アミノ誘導体である。化合物(A)と化合物(B)とのモル比(molar ratio)が10:1から1:10である。
上記に基づき、この発明の準安定性窒素含有重合体が低いまたは中間の温度で長期間貯蔵できると同時に、粘度および粒子サイズ分布といったその安定性特性を維持することができる。さらに、準安定性窒素含有重合体が残された一部の官能基を有し、かつ未反応官能基が適切な温度または電圧を印加されることで、再誘発されて反応できるとともに、応用の目的が容易に達成できる。
つまり、この発明の準安定性窒素含有重合体が「二液型」および「一液型」重合体の利点をともに有するものの、前者の不利益を有さない。詳細には、この発明の準安定性窒素含有重合体が混合ステップを必要としないとともに、長期間、室温において(または室温以上で)貯蔵でき、かつ開封後にその粘度が急激に変化しない。
さらに、この発明の準安定性窒素含有重合体が残された一部の官能基を有して、後続する処理に有益であるとともに、選択的に、未反応な官能基が熱または電圧を印加されることによって容易に反応する。この発明の準安定性窒素含有重合体の応用が、二次電池の電解液の添加剤、燃料電池の保水層、固体電解質などのように、広範である。
この発明の実施例1における準安定性窒素含有重合体を示すGPC図である。 この発明の実施例2における準安定性窒素含有重合体を示すGPC図である。 この発明の実施例3における準安定性窒素含有重合体を示すGPC図である。 この発明の実施例4における準安定性窒素含有重合体を示すGPC図である。 この発明の実施例5における準安定性窒素含有重合体を示すGPC図である。 この発明の実施例6における準安定性窒素含有重合体を示すGPC図である。 この発明の実施例7における準安定性窒素含有重合体を示すGPC図である。 この発明の実施例8における準安定性窒素含有重合体を示すGPC図である。 この発明の実施例9における準安定性窒素含有重合体を示すGPC図である。 この発明の実施例3における準安定性窒素含有重合体のGPCの経時変化を示す図である。 この発明の実施例3における準安定性窒素含有重合体の粘度の経時変化を示す図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
この発明の準安定性窒素含有重合体が化合物(A)と化合物(B)とを反応させることによって形成される。化合物(A)は反応型末端官能基を備える単量体である。化合物(B)は開始剤としての複素環アミノ誘導体である。化合物(A)と化合物(B)とのモル比(molar ratio)が10:1から1:10である。
化合物(B)が化学式(1)から化学式(9)の1つにより表される。

式中、Rは、水素、アルキル基、アルケニル基、フェニル基、ジメチルアミノ基、または−NHであって、R,R,R,Rは、それぞれ独立した水素、アルキル基、アルケニル基、ハロゲン、または−NHである。
実施形態における化合物(B)の具体例を表1に示す。
別の実施形態において、化合物(B)がイミダゾール誘導体またはピロール誘導体であってもよい。
実施形態において、化合物(A)がマレイミド単量体であり、化学式(10)から化学式(13)で表される。
式中、nは0から4の整数;
は−RCHR’−、−RNHR−、−C(O)CH−、−R’OR”OR’−、−CHOCH−、−C(O)−、−O−、−O−O−、−S−、−S−S−、−S(O)−、−CHS(O)CH−、−(O)S(O)−、−CH(C)CH−、−CH(C)(O)−、フェニレン基、ビフェニレン基、置換フェニレン基、または置換ビフェニレン基;
RはC1−4アルキレン基;
R’はC1−4アルキレン基;
R”はC1−4アルキレン基;
は−RCH−、−C(O)−、−C(CH−、−O−、−O−O−、−S−、−S−S−、−(O)S(O)−または−S(O)−;
は水素、C1−4アルキル基、フェニル基、ベンジル基、シクロヘキシル基、またはN−メトキシカルボニル基である。
マレイミド単量体の具体例を表2に示す。
他の実施形態において、化合物(A)は、ポリ(エチレングリコール)ジメタクリレート、ビス[[4−[ビニロキシ]メチル]シクロヘキシル]メチル]イソフタレート、またはトリアリルトリメリテート(triallyl trimellitate)であってもよい。
次に、この発明の準安定性窒素含有重合体の合成方法を記述する。まず、化合物(A)が溶媒(溶剤)中に溶解されて、混合溶液を形成する。そして、化合物(B)が混合溶液へ複数のバッチで加えられ、かつ加熱により熱重合される。化合物(A):化合物(B)のモル比が、例えば10:1から1:10、または1:1から5:1である。
溶媒には、γ−ブチロラクトン(GBL)、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、N−メチルピロリドン(NMP、N−methyl pyrollidone)および他の極性の高い溶媒が含まれ、高い溶解性を提供できて、反応物の熱重合に有利である。また、混合溶液の応用範囲が固体含有量の柔軟な変化によって広げられる。
化合物(B)は、2−30等量バッチまたは非等量バッチが加えられる、あるいは4−16バッチが加えられる。添加時間の間隔は5分から6時間とすることができ、好ましくは15分から2時間である。反応は、60〜150℃、または120〜140℃の温度で実施してよい。さらに、反応時間は、化合物(B)が完全に添加された後、反応が継続する時間を指すとともに、0.5時間から48時間、または1時間から24時間であってよい。
すなわち、化合物(B)が、所定の時間間隔でバッチ処理(複数回数、例えば、2回またはそれ以上)によって、熱重合のための反応温度における化合物(A)/溶媒系の混合溶液に少しずつ添加される。このことにより、化合物(B)の添加が完全に一回で添加されることによって引き起こされる過剰反応により生成されるゲル化(gelation)または網目構造を回避することができる。
この発明において合成される準安定性窒素含有重合体は、室温(または、より高温)で長く保存できるとともに、その粘度が開封後に急激に変化しない。また、この発明の準安定性窒素含有重合体は、反応官能基の一部が残存しており、このため後続する処理に有利なものであるとともに、選択的に、未反応の官能基が加熱または電圧印加によって反応を促進される。実施形態中、準安定性窒素含有重合体が160〜200℃の温度で反応に再誘発され、準安定性窒素含有重合体から高分子重合体に完全に変換される。
以下、複数の合成例がこの発明の効力を実証する。図1〜図9は、この発明にかかる実施例1〜9のゲル浸透クロマトグラム(gel permeatiion chromatograms、GPCs)であり、縦軸がミリボルト(millivolts、mV)であり、検出器の信号強度(または感度)を指し、横軸が時間である。
〔実施例1〕
まず、3%のフェニルメタンマレイミドのオリゴマー(化合物(A))をEC/PC中に溶解させて、混合溶液を形成した。次に、2,4−ジメチル−2−イミダゾリン(化合物(B))が複数のバッチで混合溶液に添加され、130℃で8時間の熱重合を行い、実施例1の準安定性窒素含有重合体を獲得した。3%のフェニルメタンマレイミドのオリゴマーと2,4−ジメチル−2−イミダゾリンのモル比が2:1であった。
図1に示したように、実施例1の準安定性窒素含有重合体は、20.5分のGPCピーク時間を有する狭い分子量分布の重合体であった。また、実施例1の準安定性窒素含有重合体が再誘発されて186℃の温度で反応し、準安定性窒素含有重合体から高分子重合体にに完全に変換された。分子量分布指数(Polydispersity index、PDI)が数量平均分子重量で重量平均分子重量を割ったものとして定義される。
〔実施例2〕
まず、5%の4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド(化合物(A))がGBL中に溶解されて、混合溶液を形成した。次に、2,4−ジメチル−2−イミダゾリン(化合物(B))が複数のバッチで混合溶液に添加され、100℃で15時間、熱重合を行い、実施例2の準安定性窒素含有重合体を獲得した。5%の4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミドと2,4−ジメチル−2−イミダゾリンのモル比が2:1であった。
図2に示したように、実施例2の準安定性窒素含有重合体は、22.4分のGPCピーク時間および1.2のPDIを有する狭い分子量分布の重合体であった。さらに、実施例2の準安定性窒素含有重合体が再誘発されて180℃の温度で反応し、準安定性窒素含有重合体から高分子重合体に完全に変換された。
〔実施例3〕
まず、3%のフェニルメタンマレイミドのオリゴマー(化合物(A))がNMPに溶解されて、混合溶液を形成した。次に、2,4−ジメチル−2−イミダゾリン(化合物(B))が複数のバッチで混合溶液に添加され、150℃で3時間、熱重合を行い、実施例3の準安定性窒素含有重合体を獲得した。3%のフェニルメタンマレイミドのオリゴマーと2,4−ジメチル−2−イミダゾリンのモル比が4:1であった。
図3に示したように、実施例3の準安定性窒素含有重合体は、22.6分間のGPCピーク時間および1.2のPDIを有する狭い分子量分布の重合体であった。また、実施例3の準安定性窒素含有重合体が再誘発されて186℃の温度で反応し、準安定性窒素含有重合体から高分子重合体に完全に変換された。
〔実施例4〕
まず、3%の4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド(化合物(A))がNMPに溶解されて、混合溶液を形成した。次に、イミダゾール(化合物(B))が複数のバッチで混合溶液に添加され、130℃で8時間、熱重合を行い、実施例4の準安定性窒素含有重合体を獲得した。3%の4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミドとイミダゾールのモル比が4:1であった。
図4に示したように、実施例4の準安定性窒素含有重合体は、22.8分のGPCピーク時間および1.3のPDIを有する狭い分子量分布の重合体であった。また、実施例4の準安定性窒素含有重合体が再誘発されて200℃の温度で反応し、準安定性窒素含有重合体から高分子重合体に完全に変換された。
〔実施例5〕
まず、3%の1,6’−ビスマレイミド−(2,2,4−トリメチル)ヘキサン(化合物(A))がGBLに溶解されて、混合溶液を形成した。次に、ピリダジン(化合物(B))が複数のバッチで混合溶液に添加され、100℃で12時間、熱重合を行い、実施例5の準安定性窒素含有重合体を獲得した。3%の1,6’−ビスマレイミド−(2,2,4−トリメチル)ヘキサンとピリダジンのモル比が2:1であった。
図5に示したように、実施例5の準安定性窒素含有重合体は、22.2分のGPCピーク時間および1.5のPDIを有する狭い分子量分布の重合体であった。また、実施例5の準安定性窒素含有重合体が再誘発されて190℃の温度で反応し、準安定性窒素含有重合体から高分子重合体に完全に変換された。
〔実施例6〕
まず、3%の2,2’−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(化合物(A))がGBLに溶解されて、混合溶液を形成した。次に、ピリジン(化合物(B))が複数のバッチで混合溶液に添加され、60℃で24時間、熱重合を行い、実施例6の準安定性窒素含有重合体を獲得した。3%の2,2’−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンとピリジンのモル比が4:1であった。
図6に示したように、実施例6の準安定性窒素含有重合体は、19分間のGPCピーク時間および1.2のPDIを有する狭い分子量分布の重合体であった。さらに、実施例6の準安定性窒素含有重合体が再誘発されて180℃の温度で反応し、準安定性窒素含有重合体から高分子重合体に完全に変換された。
〔実施例7〕
まず、5%のフェニルメタンマレイミドのオリゴマー(化合物(A))がEC/PCに溶解されて、混合溶液を形成した。次に、2,4,6−トリアミノ−1,3,5−トリアジン(化合物(B))が複数のバッチで混合溶液に添加され、130℃で12時間、熱重合を行い、実施例7の準安定性窒素含有重合体を獲得した。5%のフェニルメタンマレイミドのオリゴマーと2,4,6−トリアミノ−1,3,5−トリアジンのモル比が2:1であった。
図7に示したように、20.1分間のGPCピーク時間および1.1のPDIを有する狭い分子量分布の重合体であった。また、実施例7の準安定性窒素含有重合体は、再誘発されて190℃の温度で反応し、準安定性窒素含有重合体から高分子重合体に完全に変換された。
〔実施例8〕
まず、5%のフェニルメタンマレイミドのオリゴマー(化合物(A))がGBLに溶解されて、混合溶液を形成した。次に、2,4−ジメチル−2−イミダゾリン(化合物(B))が複数のバッチで混合溶液に添加され、60℃で24時間、熱重合を行い、実施例8の準安定性窒素含有重合体を獲得した。5%のフェニルメタンマレイミドのオリゴマーと2,4−ジメチル−2−イミダゾリンのモル比が10:1であった。
図8に示したように、実施例8の準安定性窒素含有重合体は、20.5分のGPCピーク時間および1.5のPDIを有する狭い分子量分布の重合体であった。さらに、実施例8の準安定性窒素含有重合体が再誘発されて170℃の温度で反応し、準安定性窒素含有重合体から高分子重合体に完全に変換された。
〔実施例9〕
まず、5%の2,2’−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(化合物(A))がGBLに溶解されて、混合溶液を形成した。次に、4−t−ブチルピリジン(化合物(B))が複数のバッチで混合溶液に添加され、60℃で24時間、熱重合を行い、実施例9の準安定性窒素含有重合体を獲得した。5%の2,2’−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンと4−t−ブチルピリジンのモル比が4:1であった。
図9に示したように、実施例9の準安定性窒素含有重合体は、20分のGPCピーク時間および1.5のPDIを有する狭い分子量分布の重合体であった。さらに、実施例9の準安定性窒素含有重合体が再誘発されて120℃の温度で反応し、準安定性窒素含有重合体から高分子重合体に完全に変換された。
表3は、実施例1〜9の合成条件および実験結果の要約である。
さらに、図10〜図11に示したように、実施例3の準安定性窒素含有重合体についてもまたGPC安定性試験および粘度安定性試験が実施された。図10のおいて、1ヶ月間55℃で貯蔵した後、実施例3の準安定性窒素含有重合体の粒子サイズの変化が2%より低かった。図11において、1ヶ月間55℃で貯蔵した後、実施例3の準安定性窒素含有重合体の粘度の変化が2%より低かった。
上記実施形態中、化合物(B)が実施例として求核性(nucleophile)開始剤として複素環式アミノ芳香族誘導体を記述したが、本発明はそれに限定されるものではない。当業者であれば、化合物(A)(つまり、反応型末端官能基を備える単量体)と反応して、準安定性窒素含有重合体を生成する化合物(B)は、3級アミンまたは2級アミンであってもよいことを理解すべきである。
この発明の開示の領域および精神から離れることなく、開示された実施例の形態に適当な修正ならびに変更が当然なされうるものであることは、当業者にとって明らかである。上記観点から、もしそれらが特許請求の範囲およびそれと均等な領域に収まるのであれば、本発明の開示はこの開示の修正および変更したものも含むものであることを意図するものである。

Claims (5)

  1. 化合物(A)および化合物(B)を反応させることにより形成され、そのうち、化合物(A)が反応型末端官能基を備えるモノマーであり、化合物(B)が開始剤としての複素環アミノ誘導体であるとともに、化合物(A)と化合物(B)とのモル比(molar ratio)が10:1から1:10である準安定性窒素含有重合体であって、
    前記準安定性窒素含有重合体が、狭い分子量分布の重合体であり、前記狭い分子量分布は、分子量分布指数(PDI)が1.1〜1.5であり、
    前記化合物(B)が、化学式(1)から化学式(9)の1つにより表され、
    式中、R は、水素、アルキル基、アルケニル基、フェニル基、ジメチルアミノ基、または−NH であって、R ,R ,R ,R は、それぞれ独立した水素、アルキル基、アルケニル基、ハロゲン、または−NH であって、
    前記化合物(A)が、マレイミド、ポリ(エチレングリコール)ジメタクリレート、ビス[[4−[(ビニルオキシ)メチル]シクロヘキシル]メチル]イソフタレート、またはトリアリルトリメリテートを含み、そのうち、前記マレイミドが化学式(10)から化学式(13)の1つによって表され、
    式中、nは0から4の整数;
    は−RCH R’−、−RNHR−、−C(O)CH −、−R’OR”OR’−、−CH OCH −、−C(O)−、−O−、−O−O−、−S−、−S−S−、−S(O)−、−CH S(O)CH −、−(O)S(O)−、−CH (C )CH −、−CH (C ) (O)−、フェニレン基、ビフェニレン基、置換フェニレン基、または置換ビフェニレン基;
    RはC 1−4 アルキレン基;
    R’はC 1−4 アルキレン基;
    R”はC 1−4 アルキレン基;
    は−RCH −、−C(O)−、−C(CH −、−O−、−O−O−、−S−、−S−S−、−(O)S(O)−、−S(O)−、−O−C −C(CH −C −O−、または、−O−C −O−;
    は水素、C 1−4 アルキル基、フェニル基、ベンジル基、シクロヘキシル基、またはN−メトキシカルボニル基である、
    準安定性窒素含有重合体。
  2. 前記化合物(B)が、イミダゾール、イミダゾール誘導体、ピロール、ピロール誘導体、ピリジン、4−t−ブチルピリジン、3−ブチルピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2,4,6−トリアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジメチル−2−イミダゾリン(D242)、ピリダジン、ピリミジン、またはピラジンを含む請求項1記載の準安定性窒素含有重合体。
  3. 前記マレイミドが、4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、フェニルメタンマレイミドのオリゴマー、m−フェニレンビスマレイミド、2,2’−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、1,6’−ビスマレイミド−(2,2,4−トリメチル)ヘキサン、4,4’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、4,4’−ジフェニルスルフォンビスマレイミド、1,3−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、または1,3−ビス(4−マレイミドフェノキシ)ベンゼンを含む請求項1または2に記載の準安定性窒素含有重合体。
  4. 前記化合物(A):前記化合物(B)のモル比が、1:1から5:1である請求項1〜のいずれかに記載の準安定性窒素含有重合体。
  5. 前記準安定性窒素含有重合体が、120〜200℃の温度で再誘発されて反応し、前記準安定性窒素含有重合体から高分子重合体に変換される請求項1〜のいずれかに記載の準安定性窒素含有重合体。

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