JP5396738B2 - 感放射線性組成物、化合物、化合物の製造方法およびレジストパターン形成方法 - Google Patents
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Description
例えば、少なくとも1つのフェノール性水酸基に酸解離性官能基を導入した構造を有する低分子量多核ポリフェノール化合物を主成分として用いるポジ型のレジスト組成物(特許文献1参照)が提案されているが、これらは耐熱性が十分では無く、得られるレジストパターンの形状が悪くなる欠点があった。
しかしながら、現在開示されている低分子量環状ポリフェノール化合物は、エッチング耐性が低い、アウトガス量が多い、半導体製造プロセスに用いられる安全溶媒溶解性が低い、得られるレジストパターン形状が悪い等の問題点があり、低分子量環状ポリフェノール化合物の改良が望まれている。
(2)酸解離性官能基を有する上記(1)に記載の環状ポリフェノール化合物(B)および溶媒を含む感放射線性組成物、
(3)第一段階目の反応として、炭素数が2〜59であり反応性官能基および1〜4個のホルミル基を有するアルデヒド性化合物(A1b)に、酸解離性官能基導入試剤を反応させ、酸解離性官能基を導入したアルデヒド性化合物(A1c)を合成し、第二段階目の反応として、アルデヒド性化合物(A1c)とフェノール性化合物(A2)との縮合反応を行う、環状ポリフェノール化合物(B)の製造方法、
及び
(5)上記(2)に記載の感放射線性組成物を用いて、基板上にレジスト膜を形成する工程、前記レジスト膜を露光する工程、および前記レジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程を含むレジストパターン形成方法、
に関する。
[環状ポリフェノール化合物]
本発明は、レジスト材料として有用な環状ポリフェノール化合物に関する。
本発明の環状化合物は、下記式(1)で示される環状ポリフェノール化合物である。
(a)下記式(5)又は(6)で示される各化合物から選ばれる環状ポリフェノール化合物(A)。
(式(7−2)中、X2は前記と同様である。)
(式(16)中、R5は、炭素数1〜4の直鎖または分岐アルキル基であり、R6は、水素、炭素数1〜4の直鎖または分岐アルキル基、シアノ基、ニトロ基、複素環基、ハロゲン、カルボキシル基であり、n1は0〜4の整数、n2は1〜5の整数、n0は0〜4の整数である。)
前記環状ポリフェノール化合物(A)及び環状ポリフェノール化合物(B)の全構成原子数に対する窒素原子数の割合は0.1〜40%であることが好ましく、0.1〜20%であることがより好ましく、0.1〜10%であることがさらに好ましく、0.1〜5%であることが特に好ましい。上記範囲内であると、得られるレジストパターンのラインエッジラフネスを減らしつつ、成膜性を維持することができる。また窒素原子としては、二級アミンまたは三級アミンに含まれる窒素原子であることが好ましく、三級アミンに含まれる窒素原子であることがより好ましい。
本発明は、前記環状ポリフェノール化合物(B)と溶媒とを含む感放射線性組成物に関する。環状ポリフェノール化合物(B)の含有量は、固形成分全重量の50重量%以上である。
(式(23−1)中、R13は、同一でも異なっていても良く、それぞれ独立に、水素原子、直鎖状、分枝状もしくは環状アルキル基、直鎖状、分枝状もしくは環状アルコキシ基、ヒドロキシル基またはハロゲン原子であり;X-は、アルキル基、アリール基、ハロゲン置換アルキル基もしくはハロゲン置換アリール基を有するスルホン酸イオンまたはハロゲン化物イオンである。)
(式(23−2)中、R14は、同一でも異なっていても良く、それぞれ独立に、水素原子、直鎖状、分枝状もしくは環状アルキル基、直鎖状、分枝状もしくは環状アルコキシ基、ヒドロキシル基またはハロゲン原子を表す。X-は前記と同様である。)
(式(23−4)中、R16は、同一でも異なっていても良く、それぞれ独立に、任意に置換された直鎖、分枝もしくは環状アルキル基、任意に置換されたアリール基、任意に置換されたヘテロアリール基または任意に置換されたアラルキル基である。)
(式(23−5)中、R17は、同一でも異なっていても良く、それぞれ独立に、任意に置換された直鎖、分枝もしくは環状アルキル基、任意に置換されたアリール基、任意に置換されたヘテロアリール基または任意に置換されたアラルキル基である。)
式(23−6)中、R18は、同一でも異なっていても良く、それぞれ独立に、1以上の塩素原子および1以上の臭素原子を有するハロゲン化アルキル基である。ハロゲン化アルキル基の炭素原子数は1〜5が好ましい。
(式(23−8−1)中、Z22はそれぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、R22はアルキル基、シクロアルキル基またはアルコキシル基であり、rは0〜3の整数である。)
上記酸発生剤(C)は、単独で、または2種以上を使用することができる。
上記酸拡散制御剤としては、例えば、含窒素有機化合物や、露光により分解する塩基性化合物等が挙げられる。上記含窒素有機化合物としては、例えば、下記一般式(24):
で表される化合物(以下、「含窒素化合物(I)」という。)、同一分子内に窒素原子を2個有するジアミノ化合物(以下、「含窒素化合物(II)」という。)、窒素原子を3個以上有するポリアミノ化合物や重合体(以下、「含窒素化合物(III)」という。)、アミド基含有化合物、ウレア化合物、及び含窒素複素環式化合物等を挙げることができる。尚、上記酸拡散制御剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記アミド基含有化合物として具体的には、例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。
溶解制御剤は、環状ポリフェノール化合物(B)がアルカリ等の現像液に対する溶解性が高すぎる場合に、その溶解性を制御して現像時の溶解速度を適度に減少させる作用を有する成分である。このような溶解制御剤としては、レジスト被膜の焼成、放射線照射、現像等の工程において化学変化しないものが好ましい。
溶解制御剤としては、例えば、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン、アセナフテン等の芳香族炭化水素類;アセトフェノン、ベンゾフェノン、フェニルナフチルケトン等のケトン類;メチルフェニルスルホン、ジフェニルスルホン、ジナフチルスルホン等のスルホン類等を挙げることができる。これらの溶解制御剤は、単独でまたは2種以上を使用することができる。
溶解制御剤の配合量は、使用する環状ポリフェノール化合物(B)の種類に応じて適宜調節されるが、環状ポリフェノール化合物(B)100重量部当たり、30重量部以下が好ましく、より好ましくは10重量部以下である。
増感剤は、照射された放射線のエネルギーを吸収して、そのエネルギーを酸発生剤(C)に伝達し、それにより酸の生成量を増加する作用を有し、レジストの見掛けの感度を向上させる成分である。このような増感剤としては、例えば、ベンゾフェノン類、ビアセチル類、ピレン類、フェノチアジン類、フルオレン類等を挙げることができるが、特に限定はされない。
これらの増感剤は、単独でまたは2種以上を使用することができる。増感剤の配合量は、環状ポリフェノール化合物(B)100重量部当たり、30重量部以下が好ましく、より好ましくは10重量部以下である。
界面活性剤は、本発明のレジスト組成物の塗布性やストリエーション、レジストの現像性等を改良する作用を有する成分である。このような界面活性剤は、アニオン系、カチオン系、ノニオン系あるいは両性のいずれでもよい。好ましい界面活性剤はノニオン系界面活性剤である。ノニオン系界面活性剤は、感放射線性組成物の製造に用いる溶媒との親和性がよく、より効果がある。ノニオン系界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレン高級アルキルエーテル類、ポリオキシエチレン高級アルキルフェニルエーテル類、ポリエチレングリコールの高級脂肪酸ジエステル類等が挙げられるが、特に限定はされない。市販品としては、以下商品名で、エフトップ(ジェムコ社製)、メガファック(大日本インキ化学工業社製)、フロラード(住友スリーエム社製)、アサヒガード、サーフロン(以上、旭硝子社製)、ペポール(東邦化学工業社製)、KP(信越化学工業社製)、ポリフロー(共栄社油脂化学工業社製)等を挙げることができる。
界面活性剤の配合量は、環状ポリフェノール化合物(B)100重量部当たり、界面活性剤の有効成分として、2重量部以下が好ましい。
感度劣化防止またはレジストパターン形状、引き置き安定性等の向上の目的で、さらに任意の成分として、有機カルボン酸またはリンのオキソ酸もしくはその誘導体を含有させることができる。なお、酸拡散制御剤と併用することも出来るし、単独で用いても良い。有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸などが好適である。リンのオキソ酸もしくはその誘導体としては、リン酸、リン酸ジ−n−ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステルなどのリン酸またはそれらのエステルなどの誘導体、ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸ジ−n−ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステルなどのホスホン酸またはそれらのエステルなどの誘導体、ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸などのホスフィン酸およびそれらのエステルなどの誘導体が挙げられ、これらの中で特にホスホン酸が好ましい。
有機カルボン酸またはリンのオキソ酸もしくはその誘導体は、単独でまたは2種以上を使用することができる。有機カルボン酸またはリンのオキソ酸もしくはその誘導体の配合量は、固形成分全重量の0〜50重量%が好ましく、0〜20重量%がより好ましく、0〜5重量%がさらに好ましく、0〜1重量%が特に好ましい。
更に、本発明の感放射線性組成物には、本発明の目的を阻害しない範囲で、必要に応じて、上記溶解制御剤、増感剤、及び界面活性剤以外の添加剤を1種又は2種以上配合することができる。そのような添加剤としては、例えば、染料、顔料、及び接着助剤等が挙げられる。例えば、染料又は顔料を配合すると、露光部の潜像を可視化させて、露光時のハレーションの影響を緩和できるので好ましい。また、接着助剤を配合すると、基板との接着性を改善することができるので好ましい。更に、他の添加剤としては、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤、形状改良剤等、具体的には4−ヒドロキシ−4’−メチルカルコン等を挙げることができる。
本発明は、第一段階目の反応として炭素数が2〜59であり1〜4個のホルミル基を有するアルデヒド性化合物(A1b)に、酸解離性官能基導入試剤を反応させ、酸解離性官能基を導入したアルデヒド性化合物(A1c)を合成して、第二段階目の反応として、アルデヒド性化合物(A1c)とフェノール性化合物(A2)との縮合反応を行う、環状ポリフェノール化合物(B)の製造方法に関する。
しかしながらそのような方法は、環状低分子ポリフェノール化合物がテトラヒドロフラン(THF)等の反応に用いる有機溶媒に難溶となり、酸解離性官能基を導入するための化合物とを反応させることが困難である場合がある。また環状低分子ポリフェノール化合物が有機溶媒に可溶であっても、環状低分子ポリフェノール化合物と、前記酸解離性官能基を導入するための化合物とを、選択的に反応することは出来ず、数種の置換体および無置換体からなる混合物になってしまう。この混合物から、選択的に酸解離性官能基を有する環状低分子ポリフェノール化合物の単離は一般に困難であり、また収率も低く実用的とは言えない。
その後、第二段階目の反応として、既に酸解離性官能基が導入されたアルデヒド性化合物(A1c)とフェノール性化合物(A2)とを行い、酸解離性官能基が導入された環状ポリフェノール化合物(B)を得るので、反応に用いる有機溶媒に対する溶解性も良好で反応に悪影響が無く、またアルデヒド性化合物(A1c)由来の部位に酸解離性官能基があり、フェノール性化合物(A2)由来の部位には酸解離性官能基が無い、選択的に酸解離性官能基が導入された環状ポリフェノール化合物(B)を高い収率で得ることができ、生産性が高い。
本発明において、酸解離性官能基とは、酸の存在下で開裂して、アルカリ可溶性基を生じる特性基をいう。アルカリ可溶性基としては、フェノール性水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、ヘキサフルオロイソプロパノール基などが挙げられ、フェノール性水酸基およびカルボキシル基が好ましく、フェノール性水酸基が特に好ましい。前記酸解離性官能基は、更に高感度・高解像度なパターン形成を可能にするために、酸の存在下で連鎖的に開裂反応を起こす性質を有することが好ましい。
脂肪族アルデヒド化合物としては、アセトアルデヒド、Ra−CHO(Raは炭素数2〜20の置換基を有しても良いアルキル基)、OHC−Rb−CHO(Rbは炭素数1〜20の置換基を有しても良いアルキレン基)、Rc−(CHO)3(Rcは炭素数2〜20の置換基を有しても良い三価の有機基)、Rd−(CHO)4(Rdは炭素数2〜20の置換基を有しても良い四価の有機基)、等を挙げることができる。文中、置換基とは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシル基、シアノ基、ニトロ基、水酸基、複素環基、ハロゲン、カルボキシル基、アルキルシラン、これらの誘導体からなる群から選択される官能基である。
脂環族アルデヒド化合物としては、シクロヘキサンカルボアルデヒド、炭素数2〜20の置換基を有していても良いシクロヘキサンカルボアルデヒド、シクロオクタンカルボアルデヒド、ノルボルナンカルボアルデヒド、アダマンタンカルボアルデヒド、フルフラール、ジホルミルシクロヘキサン、ジホルミルシクロオクタン、ジホルミルノルボルナン、ジホルミルアダマンタン、トリホルミルシクロヘキサン、トリホルミルシクロオクタン、トリホルミルノルボルナン、トリホルミルアダマンタン、トリホルミルシクロヘキサン、テトラホルミルシクロオクタン、テトラホルミルノルボルナン、テトラホルミルアダマンタン等を挙げることができる。文中、置換基とは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシル基、シアノ基、ニトロ基、水酸基、複素環基、ハロゲン、カルボキシル基、アルキルシラン、これらの誘導体からなる群から選択される官能基である。
芳香族アルデヒド化合物としては、ベンズアルデヒド、トルイルアルデヒド、炭素数2〜20の置換基を有していても良いベンズアルデヒド、アニスアルデヒド、バニリン、エチルバニリン、ナフトアルデヒド、アントラアルデヒド、ビフェニルアルデヒド、ホルミルフルオレン、ホルミルビフェニル、ホルミルアントラセン、ホルミルフェナントレン、ホルミルフェノチアザン、ホルミルピレン、ホルミルベンゾピレン、ホルミルインダセン、ホルミルフェナセン、ホルミルアセナフチレン、ホルミルナフタセン、ホルミルペンタセン、ホルミルトリフェニレン、ホルミルピリジン、ホルミルオバレン、ジホルミルベンゼン、ジホルミルトルエン、ジホルミルキシレン、ジホルミルナフタレン、ジホルミルビフェニル、ジホルミルターフェニル、ジホルミルアントラセン、ジホルミルフェナントレン、ジホルミルピレン、ジホルミルインダセン、ジホルミルフェナレン、ジホルミルアセナフチレン、ジホルミルフェナレン、ジホルミルナフタセン、ジホルミルペンタセン、ジホルミルトリフェニレン、ジホルミルピリジン、ジホルミルイミダゾール、ジホルミルフラン、ジホルミルチアゾール、ジホルミルフラボン、ジホルミルイソフラボン、トリホルミルベンゼン、トリホルミルトルエン、トリホルミルキシレン、トリホルミルナフタレン、トリホルミルビフェニル、トリホルミルターフェニル、トリホルミルアントラセン、トリホルミルフェナントレン、トリホルミルピレン、トリホルミルインダセン、トリホルミルフェナレン、トリホルミルアセナフチレン、トリホルミルフェナレン、トリホルミルナフタセン、トリホルミルペンタセン、トリホルミルトリフェニレン、トリホルミルピリトリン、トリホルミルイミダゾール、トリホルミルフラン、トリホルミルチアゾール、トリホルミルフラボン、トリホルミルイソフラボン、テトラホルミルベンゼン、テトラホルミルナフタレン、テトラホルミルビフェニル、テトラホルミルターフェニル、テトラホルミルアントラセン、テトラホルミルフェナントレン、テトラホルミルピレン、テトラホルミルインダセン、テトラホルミルフェナレン、テトラホルミルアセナフチレン、テトラホルミルフェナレン、テトラホルミルナフタセン、テトラホルミルペンタセン、テトラホルミルテトラフェニレン、テトラホルミルピリテトラン、テトラホルミルイミダゾール、テトラホルミルフラン、テトラホルミルチアゾール、テトラホルミルフラボン、テトラホルミルイソフラボンなどが挙げられる。文中、置換基とは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシル基、シアノ基、ニトロ基、水酸基、ボロン酸基、複素環基、ハロゲン、カルボキシル基、アルキルシラン、これらの誘導体からなる群から選択される官能基である。
更に、ヘテロ環含有アルデヒド化合物として、フルフラール、ニコチンアルデヒド、2−テトラハイドロフランカルバルデヒド、2−チオフェンカルバルデヒド等を挙げることができる。
これらの化合物は、水酸基、ボロン酸基、ハロゲン原子およびカルボキシ基等で置換されていることが、酸解離性官能基を導入し易いため好ましい。
これらの中で、1〜4個のホルミル基を有する芳香族アルデヒドであることが、エッチング耐性の点から好ましく、1〜2個のホルミル基を有する芳香族アルデヒドであることが、微細パターンを形成することに有利であることからより好ましく、1個のホルミル基を有する芳香族アルデヒドであることが、芳香族アルデヒド自身および環状ポリフェノール化合物(B)を、高収率、高純度で製造できることからさらに好ましい。
(式(16)中、R5は、炭素数1〜4の直鎖または分岐アルキル基であり、R6は、水素、炭素数1〜4の直鎖または分岐アルキル基、シアノ基、ニトロ基、複素環基、ハロゲン、カルボキシル基であり、n1は0〜4の整数、n2は1〜5の整数、n0は0〜4の整数である。)
式(2)中、R3は同一であっても、異なっていても良いが、同一の方が感放射線性組成物の均一性が増し、得られるレジストパターンのラフネスが小さくなることからより好ましい。
式(4)中、R3は同一であっても、異なっていても良いが、同一の方が感放射線性組成物の均一性が増し、得られるレジストパターンのラフネスが小さくなることからより好ましい。
本発明は、第一段階目の反応として、環状ポリフェノール化合物(B)は、炭素数が2〜59であり1〜2個のカルボキシル基またはエステル基および1〜4個のホルミル基を有するアルデヒド性化合物(A1d)と、炭素数6〜15であり1〜3個のフェノール性水酸基を有するフェノール性化合物(A2)との縮合反応を行い、分子中にカルボキシル基を1〜8個有する分子量が700〜5000の環状ポリフェノール化合物(A)を合成し、第二段階目の反応として、カルボキシル基を有する環状ポリフェノール化合物(A)とハロメチルエーテル基を有する化合物(A3)との反応を行う、環状ポリフェノール化合物(B)の製造方法に関する。
1〜2個のカルボキシル基を有する脂肪族アルデヒド化合物としては、Ra−CHO(Raは炭素数1〜20の置換基を有しても良い1〜2個のカルボキシル基またはエステル基を有するアルキル基)、OHC−Rb−CHO(Rbは炭素数1〜20の置換基を有しても良い1〜2個のカルボキシル基またはエステル基を有するアルキレン基)、Rc−(CHO)3(Rcは炭素数2〜20の置換基を有しても良い1〜2個のカルボキシル基またはエステル基を有する三価の有機基)、Rd−(CHO)4(Rdは炭素数2〜20の置換基を有しても良い1〜2個のカルボキシル基を有する四価の有機基)等を挙げることができる。文中、置換基とは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシル基、シアノ基、ニトロ基、水酸基、複素環基、ハロゲン、カルボキシル基、アルキルシラン、これらの誘導体からなる群から選択される官能基である。
(式(18)中、R3Bは、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭素数3〜20の分岐状のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、ラクトン基または炭素数6〜20のアリール基である。)
炭素数3〜20の分岐状のアルキル基としては、炭素数が3〜10であることが好ましく、具体的には、i−プロピル基、t−ブチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられ、これらの中でもt−ブチル基が好ましい。
(式(40)中、Xは、ハロゲン原子であり、R3B、L1は、前記と同様である。)
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、塩素、臭素、ヨウ素が好ましく、臭素、ヨウ素がより好ましく、さらに臭素が好ましい。
(式(41)中、X2は水素またはハロゲンであり、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が好ましく、水素、塩素、臭素、ヨウ素がより好ましく、さらに水素、臭素、ヨウ素が好ましく、臭素が特に好ましく、mは1〜4の整数であり、L1、R3Bは前記と同様である。)
フェノール性化合物(A2)の例としては、フェノール、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、ピロガロール等が挙げられ、レゾルシノール、ピロガロールが好ましく、レゾルシノールがより好ましい。フェノール性化合物(A2)は本発明の効果を損ねない範囲で、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、カルボキシル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキロイルオキシ基、アリーロイルオキシ基、シアノ基、ニトロ基、複素環基、アルキルシラン、置換メチル基、1−置換エチル基、1−置換−n−プロピル基、1−分岐アルキル基、シリル基、1−置換アルコキシアルキル基、環状エーテル基およびアルコキシカルボニルアルキル基からなる群から選ばれる置換基等を有していても良い。フェノール性化合物(A2)は、純度は特に限定されないが、通常、95重量%以上、好ましくは99重量%以上である。フェノール性化合物(A2)は、単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよいが、単独の方がレジスト膜の固形成分の均一性が高いので好ましい。
本発明における環状ポリフェノール化合物は、シス体およびトランス体を取りうるが、いずれかの構造若しくは混合物でもよい。感放射線性組成物のレジスト成分として用いる場合は、シス体およびトランス体のいずれかの構造のみを有する方が、純物質化合物となり、レジスト膜中成分の均一性が高いので好ましい。シス体およびトランス体のいずれかの構造のみを有する環状化合物を得る方法は、カラムクロマトや分取液体クロマトグラフィによる分離や製造時における反応溶媒及び反応温度等の最適化等、公知の方法で行うことができる。
上記、カルボキシル基を有する環状ポリフェノール化合物(A)は、下記式(5)又は式(6)で示される各化合物から選ばれる化合物であることが好ましい。
((式(5)及び(6)の各々において、X2は、水素またはハロゲン原子であり、L1は単結合、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基から選択される二価の有機基であり、l1は0又は1であり、mは1〜4の整数、m3は1〜2の整数、m4は1である。)
(式(7−2)中、X2は前記と同様である。)
炭素数3〜20の分岐状のアルキル基としては、炭素数が3〜10であることが好ましく、具体的には、i−プロピル基、t−ブチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。
l2としては、1または2であるが、1であることがより好ましい。
ハロメチルエーテル基を有する化合物(A3)は、例えば、シクロヘキサノール等のアルコール類をn−ヘキサン等の有機溶媒に溶解し、パラホルムアルデヒドを加え、アルコール類に対して、2.0〜3.0当量の塩化水素ガス等のハロゲン化水素を吹き込み、0〜100℃にて反応を行う。反応終了後、生成物を減圧蒸留で単離することにより、目的のハロメチルエーテル基を有する化合物(A3)が得られる。
上記、環状ポリフェノール化合物(B)は、下記式(9)又は(10)で示される各化合物から選ばれる化合物であることが好ましい。
(式(16)中、R5は、炭素数1〜4の直鎖または分岐アルキル基であり、R6は、水素、炭素数1〜4の直鎖または分岐アルキル基、シアノ基、ニトロ基、複素環基、ハロゲン、カルボキシル基であり、n1は0〜4の整数、n2は1〜5の整数、n0は0〜4の整数である。)
環状ポリフェノール化合物(B)は、カルボキシル基を有する環状ポリフェノール化合物(A)のカルボキシル基が、前記式(17)のようなエステル結合に置換した環状ポリフェノール化合物(Aa)と、アルコール性水酸基を有する化合物とのエステル交換反応によっても得ることができる。エステル交換反応は公知である。アルコール性水酸基を有する化合物としては、1級、2級、3級のいずれのアルコールも使用できるが、2級、3級アルコールがより好ましく、3級アルコールが特に好ましい。
ハロカルボン酸アルキルエステル(A4)は、特に限定されず、例えば、1〜2個のハロアルキルカルボキシル基を有する脂肪族化合物、1〜2個のハロアルキルカルボキシル基を有する脂環族化合物、1〜2個のハロアルキルカルボキシル基を有する芳香族化合物等を挙げることができ、好ましくは、下記式(55)で示される化合物であることが好ましい。
(式(55)中、R7は炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭素数3〜20の分岐状のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基または炭素数6〜20のアリール基であり、Xはハロゲン原子であり、L1は単結合、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基から選択される二価の有機基である。)
炭素数3〜20の分岐状のアルキル基としては、炭素数が3〜10であることが好ましく、具体的には、i−プロピル基、t−ブチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。
炭素数3〜20のシクロアルキル基としては、炭素数6〜14であることが好ましい。またシクロアルキル基に含まれる脂肪環は、単環でも多環でも良いが、多環であることがより好ましい。具体例には、モノシクロアルカン、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカン等が挙げられ、より具体的には、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等のモノシクロアルカンや、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロデカン等のポリシクロアルカンが挙げられる。これらの中でも、アダマンタン、トリシクロデカン、テトラシクロデカンが好ましく、特にアダマンタン、トリシクロデカンが好ましい。
炭素数6〜20のアリール基としてはフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等が挙げられる。
ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、塩素、臭素、ヨウ素が好ましく、臭素、ヨウ素がより好ましく、さらに臭素が好ましい。
上記その他の各要件の各々については、前述と同様である。
本発明においてレジスト基板とは、基板上に前記レジスト組成物からなるレジスト膜が形成されている基板であり、パターン形成基板とは、前記レジスト基板上のレジスト膜が露光、現像によりパターン化されている基板である。また、「パターン形成材料」とは、レジスト基板上に形成され、光、電子線または放射線の照射等によりパターン形成可能な組成物をいい、「レジスト膜」と同義である。「パターン配線基板」とはパターン形成基板をエッチングして得られたパターン化された配線を有する基板である。
BARCとしては、一般的に、吸光性物質と高分子化合物とからなる有機反射防止膜が知られており、例えば、架橋反応により作られるヒドロキシル基と吸光基を同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止膜 、同じく架橋反応により形成されるヒドロキシル基と吸光基を同一分子内に有するノボラック樹脂型反射防止膜、シアヌル酸若しくはその誘導体又はこれらから誘導される構造単位を含む前記樹脂型反射防止膜等が挙げられる。吸光性基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラシル基等が挙げられる。
本発明は、下地材形成材料を用いて基板上に下層膜を形成する工程、下層膜上にシリカ系の無機膜からなる中間膜を形成する工程、中間膜上に上記本発明の感放射線性組成物A〜Bのいずれかを用いてレジスト膜を形成する工程、前記レジスト膜を露光する工程、前記レジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程、そのレジストパターンをマスクとして中間膜をエッチングすることでパターンを転写する工程、およびパターン化された中間膜をマスクとして下層膜を酸素プラズマエッチングし基板上にパターンを形成する工程を含む多層プロセスによるレジストパターン形成方法に関する。
ブロモ酢酸メチルアダマンチルの合成
十分乾燥し、窒素置換した滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した四つ口フラスコ(1000L)に、窒素気流下で、2−メチル−2−アダマンタノール(金象化工製)(8.31g/50mmol)、ピリジン(5.0g/62.7mmol)、THF100mlからなる溶液に、ブロモアセチルブロミド(12.65g/62.7mmol)のTHF20ml溶液を0℃で滴下した。反応液を72時間室温で撹拌した。
反応終了後、不溶物をろ過で除き、ろ液から溶媒を除去し、得られた固体を、ヘキサン/酢酸エチル=50/1の混合溶媒を用い、カラムクロマトで精製した。下記ブロモ酢酸メチルアダマンチルを9.0g(収率62%)を得た。
得られた生成物の重クロロホルム溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−2.5(m,17H)、4.5(s,2H)であった。
ブロモ酢酸メチルアダマンチルの合成例における2−メチル−2−アダマンタノールを2−エチル−2−アダマンタノール(三菱ガス化学(株)製)に代えた以外はブロモ酢酸メチルアダマンチルと同様に下記ブロモ酢酸エチルアダマンチルを合成した。
得られた生成物の重クロロホルム溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−2.5(m,19H)、4.5(s,2H)であった。
ブロモ酢酸メチルアダマンチルの合成例における2−メチル−2−アダマンタノールを2−エチル−2−アダマンタノール(金象化工製)に、ブロモアセチルブロミドをブロモプロピオン酸ブロミドに代えた以外はブロモ酢酸メチルアダマンチルと同様に下記ブロモプロピオン酸エチルアダマンチルを合成した。
得られた生成物の重クロロホルム溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−2.5(m,19H)、3.0(m,2H)、4.5(s,2H)であった。
<合成例2>アルデヒド性化合物(A1c)の合成
AD1−HBAの合成
十分乾燥し、窒素置換した滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した四つ口フラスコ(1000L)に、窒素気流下で、p−ヒドロキシベンズアルデヒド(12.2g/100mmol)、炭酸カリウム(13.8g/100mmol)、200ml THFからなる溶液に、ブロモ酢酸メチルアダマンチル 28.6g(100mmol)の100ml THF溶液を滴下した。反応液を24時間還流下で撹拌した。
反応終了後、溶媒を除去し、得られた固体を、ヘキサン/酢酸エチル=1/3の混合溶媒を用い、カラムクロマトで精製した。フェノール性水酸基がメチルアダマンチルオキシカルボニルメチル基で置換された下記AD1−HBA 29.0gを得た。
得られた生成物の重クロロホルム溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.5−2.2(m,17H)、4.9(s,2H)、7.8−8.4(m,4H)、10.0(m,1H)であった。
AD1−HBAの合成例におけるブロモ酢酸メチルアダマンチルをブロモ酢酸エチルアダマンチルに代えた以外はAD1−HBAと同様に合成した。その結果、フェノール性水酸基がエチルアダマンチルオキシカルボニルメチル基で置換された下記AD2−HBA 30.1gを得た。得られた生成物の重クロロホルム溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.5−2.2(m,19H)、4.9(s,2H)、7.8−8.4(m,4H)、10.0(m,1H)であった。
AD1−HBAの合成例におけるブロモ酢酸メチルアダマンチルをブロモプロピオン酸エチルアダマンチルに代えた以外はAD1−HBAと同様に合成した。その結果、フェノール性水酸基がエチルアダマンチルオキシカルボニルエチル基で置換された下記AD3−HBA 31.1gを得た。得られた生成物の重クロロホルム溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.5−2.2(m,19H)、2.7(m,2H)、4.9(s,2H)、7.8−8.4(m,4H)、10.0(m,1H)であった。
AD1−CR−1の合成
十分乾燥し、窒素置換した滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した四つ口フラスコ(1000L)に、窒素気流下で、関東化学社製レゾルシノール(5.5g、50mmol)と、合成例2で合成したAD1−HBA(16.4g,50mol)と、エタノール(330ml)を投入し、エタノール溶液を調整した。次いで濃塩酸(35%)75mlを、滴下漏斗により室温で60分かけて滴下した後、引き続き室温で6時間攪拌した。反応終了後、氷浴で冷却し、淡黄色の目的粗結晶を濾別した。粗結晶を蒸留水300ml、続いてメタノール300mlで2回洗浄し、濾別、真空乾燥させることにより、目的生成物(以下、AD1−CR−1と示す)(20.2g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1681を示した。また重クロロホルム溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.5〜2.2(m,68H)、4.9(s,8H)、5.4〜5.7(m,4H)、6.1〜6.5(m,24H)、7.8〜8.4(m,8H)であった。
AD1−CR−1の合成例におけるAD1−HBAをAD2−HBAに代えた以外はAD1−CR−1と同様に合成した。その結果、AD2−CR−1 30.0gを得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1733を示した。得られた生成物の重クロロホルム溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.5−2.2(m,76H)、4.9(s,8H)、5.4−5.7(m,4H)、6.1〜6.5(m,24H)、7.8−8.4(m,8H)であった。
AD1−CR−1の合成例におけるAD1−HBAをAD3−HBAに代えた以外はAD1−CR−1と同様に合成した。その結果、AD3−CR−1 32.0gを得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1793を示した。得られた生成物の重クロロホルム溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.5−2.2(m,76H)、2.9(m,8H)、4.9(s,8H)、5.4−5.7(m,4H)、6.1〜6.5(m,24H)、7.8−8.4(m,8H)であった。
十分乾燥し、窒素置換した滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した四つ口フラスコ(1000L)に、窒素気流下で、関東化学社製レゾルシノール(22g、0.2mol)と、4−ヒドロキシベンズアルデヒド(29.6g,0.2mol)と、脱水エタノール(200ml)を投入し、エタノール溶液を調整した。この溶液を攪拌しながらマントルヒーターで85℃まで加熱した。次いで濃塩酸(35%)75mlを、滴下漏斗により30分かけて滴下した後、引き続き85℃で3時間攪拌した。反応終了後、放冷し、室温に到達させた後、氷浴で冷却した。1時間静置後、淡黄色の目的粗結晶が生成し、これを濾別した。粗結晶をメタノール500mlで2回洗浄し、濾別、真空乾燥させることにより、目的生成物(以下、CR−11と示す)を得た。
その後、CR−11を十分乾燥し、窒素置換した滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した四つ口フラスコ(1000L)に、窒素気流下で、CR−11 8.6g(10mmol)と、炭酸カリウム13.8g、400ml THFからなる溶液に、ブロモ酢酸メチルアダマンチル 11.4g(40mmol)の100ml THF溶液を滴下した。反応液を1時間室温で撹拌した。反応終了後、溶媒を除去し、得られた固体を、ヘキサン/酢酸エチル=1/3の混合溶媒を用い、カラムクロマトで精製した。フェノール性水酸基が50%メチルアダマンチルオキシカルボニルメチル基で置換されたAD4−CR−11 14.0gを得た。
得られた生成物の重クロロホルム溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.5−2.2(m,102H)、4.9(s,12H)、5.4−5.7(m,4H)、6.1〜6.5(m,24H)、7.8−8.4(m,6H)であった。
MADM−4HBAの合成
十分乾燥し、窒素置換した滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した四つ口フラスコ(1000mL)に、窒素気流下で、p−ヒドロキシベンズアルデヒド(12.2g/100mmol)、炭酸カリウム(13.8g/100mmol)、200ml THFからなる溶液に、ブロモ酢酸メチルアダマンチル 28.6g(100mmol)の100ml THF溶液を滴下した。反応液を24時間還流下で撹拌した。
反応終了後、溶媒を除去し、得られた固体を、ヘキサン/酢酸エチル=1/3の混合溶媒を用い、カラムクロマトで精製した。フェノール性水酸基がメチルアダマンチルオキシカルボニルメチル基で置換されたMADM−HBA 29.0gを得た。
得られた生成物の重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.5−2.2(m,17H)、4.9(s,2H)、7.8−8.4(m,4H)、10.0(s,1H)であった。
MADM−4HBAの合成例におけるブロモ酢酸メチルアダマンチルをブロモ酢酸tertブチルに代えた以外はMADM−4HBAと同様に合成した。その結果、フェノール性水酸基がtert−ブチルオキシカルボニルメチル基で置換されたtBuM−4HBA 20.0gを得た。得られた生成物の重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.4(s,9H)、5.0(s,2H)、7.1−7.9(m,4H)、9.9(s,1H)であった。
MADM−4HBAの合成例におけるブロモ酢酸メチルアダマンチルをブロモ酢酸tertブチルに、p−ヒドロキシベンズアルデヒドをm−ヒドロキシベンズアルデヒドに代えた以外はMADM−4HBAと同様に合成した。その結果、フェノール性水酸基がtert−ブチルオキシカルボニルメチル基で置換されたtBuM−3HBA 20.0gを得た。得られた生成物の重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.4(s,9H)、4.9(s,2H)、7.3−7.6(m,4H)、10.0(s,1H)であった。
MADM−4HBAの合成例におけるブロモ酢酸メチルアダマンチルをブロモ酢酸tertブチルに、p−ヒドロキシベンズアルデヒドをo−ヒドロキシベンズアルデヒドに代えた以外はMADM−4HBAと同様に合成した。その結果、フェノール性水酸基がtert−ブチルオキシカルボニルメチル基で置換されたtBuM−2HBA 20.0gを得た。得られた生成物の重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.4(s,9H)、4.9(s,2H)、7.1−7.8(m,4H)、10.5(s,1H)であった。
MADM−4HBAの合成例におけるブロモ酢酸メチルアダマンチルをブロモ酢酸tertブチルに、p−ヒドロキシベンズアルデヒドを3−ブロモ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドに代えた以外はMADM−4HBAと同様に合成した。その結果、フェノール性水酸基がtert−ブチルオキシカルボニルメチル基で置換されたtBuM−3Br4HBA 19.5gを得た。得られた生成物の重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.4(s,9H)、5.0(s,2H)、7.2−8.2(m,3H)、9.9(s,1H)であった。
MADM−4HBAの合成例におけるブロモ酢酸メチルアダマンチルをブロモ酢酸メチルに代えた以外はMADM−4HBAと同様に合成した。その結果、フェノール性水酸基がメトキシカルボニルメチル基で置換されたMeM−4HBA 15.2gを得た。得られた生成物の重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は3.7(s,3H)、5.0(s,2H)、7.1−7.9(m,4H)、9.9(s,1H)であった。
MADM−4HBAの合成例におけるブロモ酢酸メチルアダマンチルをブロモ酢酸エチルに代えた以外はMADM−4HBAと同様に合成した。その結果、フェノール性水酸基がエトキシカルボニルメチル基で置換されたEtM−4HBA 15.8gを得た。得られた生成物の重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.3(t,3H)、4.3(m,2H)、4.8(s,2H)、7.1−7.9(m,4H)、9.9(s,1H)であった。
MADM−4HBAの合成例におけるブロモ酢酸メチルアダマンチルをブロモ酢酸メチルに、p−ヒドロキシベンズアルデヒドを3−ブロモ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドに代えた以外はMADM−4HBAと同様に合成した。その結果、フェノール性水酸基がメトキシカルボニルメチル基で置換されたMeM−3Br4HBA 15.8gを得た。得られた生成物の重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は3.7(s,3H)、5.0(s,2H)、7.1−7.9(m,3H)、9.9(s,1H)であった。
MADM−4HBAの合成例におけるブロモ酢酸メチルアダマンチルをブロモ酢酸エチルに、p−ヒドロキシベンズアルデヒドを3−ブロモ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドに代えた以外はMADM−4HBAと同様に合成した。その結果、フェノール性水酸基がエトキシカルボニルメチル基で置換されたEtM−3Br4HBA 16.1gを得た。得られた生成物の重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.3(t,3H)、4.3(m,2H)、4.8(s,1H)、7.1−7.9(m,3H)、9.9(s,1H)であった。
MADM−4HBAの合成例におけるブロモ酢酸メチルアダマンチルをα−ブロモ酪酸エチルに、p−ヒドロキシベンズアルデヒドを3−ブロモ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドに、THFをジメチルホルムアミドに代えた以外はMADM−4HBAと同様に合成した。その結果、フェノール性水酸基がエトキシカルボニルプロピル基で置換されたEtP−3Br4HBA 13.0gを得た。得られた生成物の重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.1−1.3(m,6H)、2.1(m,2H)、4.2(m,2H)、4.7(t,1H)、7.1−7.9(m,3H)、9.9(s,1H)であった。
MADM−4HBAの合成例におけるブロモ酢酸メチルアダマンチルをα−ブロモ酪酸エチルに、p−ヒドロキシベンズアルデヒドをo−バニリンに、THFをジメチルホルムアミドに代えた以外はMADM−4HBAと同様に合成した。その結果、フェノール性水酸基がエトキシカルボニルプロピル基で置換されたEtP−3Me4HBA 10.0gを得た。得られた生成物の重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は、1.1−1.3(m,6H)、2.1(m,2H)、3.7(s,3H)、4.2(m,2H)、4.7(t,1H)、7.1−7.9(m,3H)、9.9(s,1H)であった。
MADM−4HBAの合成例におけるブロモ酢酸メチルアダマンチルをブロモ酢酸エチルに、p−ヒドロキシベンズアルデヒドを3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドに代えた以外はMADM−4HBAと同様に合成した。その結果、フェノール性水酸基がエトキシカルボニルメチル基で置換されたEtM−34HBA 15.8gを得た。得られた生成物の重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.3(m,6H)、4.3(m,4H)、4.8(m,4H)、7.1−7.9(m,3H)、9.9(s,1H)であった。
MADM−4HBAの合成例におけるブロモ酢酸メチルアダマンチルをブロモ酢酸エチルに、p−ヒドロキシベンズアルデヒドを3−エトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドに代えた以外はMADM−4HBAと同様に合成した。その結果、フェノール性水酸基がエトキシカルボニルメチル基で置換されたEtM−3Et4HBA 10.0gを得た。得られた生成物の重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.3−1.4(m,6H)、4.2−4.3(m,4H)、4.8(m,2H)、7.1−7.9(m,3H)、10.0(s,1H)であった。
ADCMEの合成
十分乾燥し、窒素置換した滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した四つ口フラスコ(100mL)に、窒素気流下で、1−アダマンチルメタノール(3.32g/10mmol)、63ml クロロホルムからなる溶液に、92%パラホルムアルデヒド(1.20g/20mmol)を添加した。その後、氷冷下、塩化水素ガスを2.5時間吹き込みながら撹拌した。
反応終了後、塩化水素ガスの吹き込みを停止し、室温に戻し、分液ロートにて不溶層を分離し、n−ヘキサン層に無水硫酸ナトリウムを添加し、室温にて撹拌後、ろ過処理を行った。得られたろ液から溶媒を除去し、目的物であるADCME 4.1gを得た。
得られた生成物の重クロロホルム溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−1.6(m,15H)、3.3−3.6(s,2H)、5.5(s,2H)であった。
ADCMEの合成の合成例における1−アダマンチルメタノールをシクロヘキサノールに代えた以外はADCMEと同様に合成した。その結果、目的生成物(以下、CHCMEと示す)(6.0g)を得た。得られた生成物の重クロロホルム溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.4〜1.6(m,10H)、2.8(m、1H)、5.5(s,2H)であった。
十分乾燥し、窒素置換した滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、撹拌翼を設置した四つ口フラスコ(500ml)に、窒素気流下で、ナトリウム水素化ビス(メトキシエトキシ)アルミニウム(80.9g)、125mlトルエンからなる溶液に、水冷下、三菱瓦斯化学製トリシクロデカン−2−カルボン酸エチル(endo/exo比=0.57)(41.7g)のトルエン(33.3g)溶液を添加した。その後、70℃にて2時間撹拌した。反応終了後、冷却し、20%塩酸を添加し、分液ロートにて水層を分離し、トルエン層に無水硫酸ナトリウムを添加し、室温にて撹拌後、ろ過処理を行った。得られたろ液から溶媒を除去し、TCDHM(endo/exo比=0.57)31.9gを得た。なお、endo/exo比ハガスクロマトグラフィーにより確認した。得られた生成物の重クロロホルム溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0〜2.3(m,16H)、3.2−3.6(m,2H)であった。
続けて、十分乾燥し、窒素置換した滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、撹拌翼を設置した四つ口フラスコ(1000ml)に、窒素気流下で、TCDHM(35.0g)、632ml n−へキサンからなる溶液に、92%パラホルムアルデヒド13.7gを添加した。その後、氷冷下、塩化水素ガスの吹き込みを停止し、室温に戻し、分液ロートにて不溶層を分離し、n−へキサン層に無水硫酸ナトリウムを添加し、室温にて撹拌後、ろ過処理を行った。得られたろ液から溶媒を除去し、目的物であるTCDCME(endo/exo比=0.57)40.0gを得た。なお、endo/exo比ハガスクロマトグラフィーにより確認した。得られた生成物の重クロロホルム溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0〜2.3(m,15H)、3.3−3.6(m,2H)、5.5(s,2H)であった。
以下に示すように、まず環状ポリフェノール化合物(A)を合成し、つづいて環状ポリフェノール化合物(B)を合成した。
CM−CR−1の合成
十分乾燥し、窒素置換した滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した四つ口フラスコ(1000L)に、窒素気流下で、関東化学社製レゾルシノール(5.5g、50mmol)と、合成例4で合成したMADM−4HBA(16.4g,50mmol)と、エタノール(330ml)を投入し、エタノール溶液を調整した。次いで濃塩酸(35%)75mlを、滴下漏斗により室温で60分かけて滴下した後、80℃で48時間攪拌した。反応終了後、室温に戻し、水酸化ナトリウム水溶液を添加して24時間撹拌を行った。その後、この溶液を分液ロートに移し、ジエチルエーテルを加えて分液し、その水層を抜き取り、塩酸で中和を行い、析出する固形物を濾別、真空乾燥させることにより、目的生成物(以下、CM−CR−1と示す)(10.2g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1088を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は4.5−4.6(t,8H)、5.3−5.5(t,4H)、6.1〜6.7(m,24H)、8.4−8.5(t,8H)、12.7(brs,4H)であった。
CM−CR−1の合成の合成例におけるMADM−4HBAをtBuM−4HBAに代えた以外はCM−CR−1と同様に合成した。その結果、目的生成物(以下、CM−CR−1と示す)(10.2g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1088を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は4.5−4.6(t,8H)、5.3−5.5(t,4H)、6.1〜6.7(m,24H)、8.4−8.5(t,8H)、12.7(brs,4H)であった。
CM−CR−1の合成の合成例におけるMADM−4HBAをtBuM−3HBAに代えた以外はCM−CR−1と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、CM−CR−2と示す)(10.0g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1088を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は4.3−4.4(d,8H)、5.5−5.6(s,4H)、6.1〜6.9(m,24H)、8.5(brs,8H)、12.9(brs,4H)であった。
CM−CR−1の合成の合成例におけるMADM−4HBAをtBuM−2HBAに代えた以外はCM−CR−1と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、CM−CR−3と示す)(10.0g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1088を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は4.1(t,8H)、5.8−5.9(t,4H)、6.0〜7.0(m,24H)、8.0(brs,8H)、12.5(brs,4H)であった。
CM−CR−1の合成の合成例におけるMADM−4HBAをtBuM−3Br4HBAに代えた以外はCM−CR−1と同様に合成した。その結果、目的生成物(以下、CM−CR−4と示す)(11.0g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1400を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は4.7(s,8H)、5.2−5.5(t,4H)、6.0〜6.8(m,20H)、8.6(brs,8H)、12.9(brs,4H)であった。
CM−CR−1の合成の合成例におけるMADM−4HBAを4−ホルミル安息香酸(アルドリッチ製試薬)に代えた以外はCM−CR−1と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、CM−CR−5と示す)(5.0g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量968を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は5.5−5.7(t,4H)、6.1〜6.7(m,24H)、8.6−8.8(t,8H)、12.3(brs,4H)であった。
CM−CR−1の合成の合成例におけるMADM−4HBAをEtP−3Br4HBAに代えた以外はCM−CR−1と同様に合成した。その結果、目的生成物(以下、CP−CR−6と示す)(11.5g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1512を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−1.2(m,12H)、2.1−2.2(m,8H)、4.6(s,4H)、5.2−5.5(t,4H)、6.0〜6.8(m,20H)、8.6(brs,8H)、12.9(brs,4H)であった。
CM−CR−1の合成の合成例におけるMADM−4HBAをEtP−3Me4HBAに代えた以外はCM−CR−1と同様に合成した。その結果、目的生成物(以下、CP−CR−7と示す)(10.3g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1320を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−1.2(m,12H)、2.1−2.2(m,8H)、3.7(s,12H)、4.6(s,4H)、5.2−5.5(t,4H)、6.0〜6.8(m,20H)、8.6(brs,8H)、12.9(brs,4H)であった。
十分乾燥し、窒素置換した滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した四つ口フラスコ(1000L)に、窒素気流下で、関東化学社製レゾルシノール(5.5g、50mmol)と、合成例4で合成したEtM−4HBA(10.4g、50mmol)と、エタノール(330ml)を投入し、エタノール溶液を調整した。次いで濃塩酸(35%)75mlを、滴下漏斗により室温で60分かけて滴下した後、80℃で48時間攪拌した。反応終了後、室温に戻し、析出した固形物を濾別、真空乾燥させることにより、目的生成物(以下、EtM−CR−1と示す)(12.8g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1200を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.3(t,12H)、4.3(m,8H)、4.5−4.6(t,8H)、5.3−5.5(t,4H)、6.1〜6.7(m,24H)、8.4−8.5(t,8H)であった。
EtM−CR−1の合成の合成例におけるEtM−4HBAをMeM−4HBAに代えた以外はEtM−CR−1と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、と示す)MeM−CR−1(9.8g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1144を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は3.7(s,12H)、4.5−4.6(t,8H)、5.3−5.5(t,4H)、6.1〜6.7(m,24H)、8.4−8.5(t,8H)であった。
EtM−CR−1の合成の合成例におけるEtM−4HBAをtBuM−4HBAに代えた以外はEtM−CR−1と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、と示す)tBuM−CR−1(12.5g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1313を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.4(s,36H)、4.5−4.6(t,8H)、5.3−5.5(t,4H)、6.1〜6.7(m,24H)、8.4−8.5(t,8H)であった。
EtM−CR−1を水酸化ナトリウム水溶液100mlに溶解し、24時間撹拌を行った。その後、この溶液を分液ロートに移し、ジエチルエーテルを加えて分液し、その水層を抜き取り、塩酸で中和を行い、析出する固形物を濾別、真空乾燥させることにより、目的生成物(以下、CM−CR−1と示す)(6.0g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1088を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は4.5−4.6(t,8H)、5.3−5.5(t,4H)、6.1〜6.7(m,24H)、8.4−8.5(t,8H)、12.7(brs,4H)であった。
CM−CR−1の合成−3の合成の合成例におけるEtM−CR−1をMeM−CR−1に代えた以外はCM−CR−1の合成−3と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、CM−CR−1と示す)(5.8g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1088を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は4.5−4.6(t,8H)、5.3−5.5(t,4H)、6.1〜6.7(m,24H)、8.4−8.5(t,8H)、12.7(brs,4H)であった。
CM−CR−1の合成−3の合成の合成例におけるEtM−CR−1をtBuM−CR−1に代えた以外はCM−CR−1の合成−3と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、CM−CR−1と示す)(5.5g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1088を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は4.5−4.6(t,8H)、5.3−5.5(t,4H)、6.1〜6.7(m,24H)、8.4−8.5(t,8H)、12.7(brs,4H)であった。
十分乾燥し、窒素置換した滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した四つ口フラスコ(1000L)に、窒素気流下で、関東化学社製レゾルシノール(5.5g、50mmol)と、合成例4で合成したEtM−3Br4HBA(14.3g、50mmol)と、エタノール(330ml)を投入し、エタノール溶液を調整した。次いで濃塩酸(35%)75mlを、滴下漏斗により室温で60分かけて滴下した後、80℃で48時間攪拌した。反応終了後、室温に戻し、析出した固形物を濾別、真空乾燥させることにより、目的生成物(以下、EtM−CR−1と示す)(18.0g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1512を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.3(t,12H)、4.3(m,8H)、4.5−4.6(t,8H)、5.2−5.5(t,4H)、6.0〜6.8(m,20H)、8.6(brs,8H)であった。
EtM−CR−4の合成の合成例におけるEtM−3Br4HBAをMeM−3Br4HBAに代えた以外はEtM−CR−4と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、と示す)MeM−CR−4(15.8g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1456を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は3.7(s,12H)、4.7(s,8H)、5.2−5.5(t,4H)、6.0〜6.8(m,20H)、8.6(brs,8H)であった。
EtM−CR−4の合成の合成例におけるEtM−3Br4HBAをtBuM−3Br4HBAに代えた以外はEtM−CR−4と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、と示す)tBuM−CR−4(19.5g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1624を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.4(s,36H)、4.7(s,8H)、5.2−5.5(t,4H)、6.0〜6.8(m,20H)、8.6(brs,8H)であった。
EtM−CR−4を水酸化ナトリウム水溶液100mlに溶解し、24時間撹拌を行った。その後、この溶液を分液ロートに移し、ジエチルエーテルを加えて分液し、その水層を抜き取り、塩酸で中和を行い、析出する固形物を濾別、真空乾燥させることにより、目的生成物(以下、CM−CR−4と示す)(6.1g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1400を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は4.7(s,8H)、5.2−5.5(t,4H)、6.0〜6.8(m,20H)、8.6(brs,8H)、12.9(brs,4H)であった。
CM−CR−4の合成−2の合成の合成例におけるEtM−CR−4をMeM−CR−4に代えた以外はCM−CR−4の合成−2と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、CM−CR−4と示す)(5.9g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1400を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は4.7(s,8H)、5.2−5.5(t,4H)、6.0〜6.8(m,20H)、8.6(brs,8H)、12.9(brs,4H)であった。
CM−CR−4の合成−2の合成の合成例におけるEtM−CR−4をtBuM−CR−4に代えた以外はCM−CR−4の合成−2と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、CM−CR−4と示す)(5.8g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1400を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は4.7(s,8H)、5.2−5.5(t,4H)、6.0〜6.8(m,20H)、8.6(brs,8H)、12.9(brs,4H)であった。
EtM−CR−4の合成の合成例におけるEtM−3Br4HBAをEtP−3Br4HBAに代えた以外はEtM−CR−4と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、と示す)EtP−CR−6(15.8g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1624を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−1.2(m,24H)、2.1−2.2(m,8H)、4.0−4.1(m,8H)、4.6(s,4H)、5.2−5.5(t,4H)、6.0〜6.8(m,20H)、8.6(brs,8H)であった。
EtP−CR−6を水酸化ナトリウム水溶液100mlに溶解し、24時間撹拌を行った。その後、この溶液を分液ロートに移し、ジエチルエーテルを加えて分液し、その水層を抜き取り、塩酸で中和を行い、析出する固形物を濾別、真空乾燥させることにより、目的生成物(以下、CP−CR−6と示す)(6.1g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1512を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−1.2(m,12H)、2.1−2.2(m,8H)、4.6(s,4H)、5.2−5.5(t,4H)、6.0〜6.8(m,20H)、8.6(brs,8H)、12.9(brs,4H)であった。
EtP−CR−6を水酸化ナトリウム水溶液100mlに溶解し、24時間撹拌を行った。その後、この溶液を分液ロートに移し、ジエチルエーテルを加えて分液し、その水層を抜き取った。その後、塩酸で中和を行った後、ジエチルエーテルを加えて分液し、その有機層を抜き取った。その後、有機層からジエチルエーテルを減圧除去することにより得られる固形物を真空乾燥させることにより、目的生成物(以下、CP−CR−6と示す)(6.3g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1512を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−1.2(m,12H)、2.1−2.2(m,8H)、4.6(s,4H)、5.2−5.5(t,4H)、6.0〜6.8(m,20H)、8.6(brs,8H)、12.9(brs,4H)であった。
EtM−CR−4の合成の合成例におけるEtM−3Br4HBAをEtP−3Me4HBAに代えた以外はEtM−CR−4と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、と示す)EtP−CR−7(13.8g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1432を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−1.2(m,24H)、2.1−2.2(m,8H)、3.7(s,12H)、4.0−4.1(m,8H)、4.6(s,4H)、5.2−5.5(t,4H)、6.0〜6.8(m,20H)、8.6(brs,8H)であった。
EtP−CR−7を水酸化ナトリウム水溶液100mlに溶解し、24時間撹拌を行った。その後、この溶液を分液ロートに移し、ジエチルエーテルを加えて分液し、その水層を抜き取り、塩酸で中和を行い、析出する固形物を濾別、真空乾燥させることにより、目的生成物(以下、CP−CR−7と示す)(6.2g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1320を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−1.2(m,12H)、2.1−2.2(m,8H)、3.7(s,12H)、4.6(s,4H)、5.2−5.5(t,4H)、6.0〜6.8(m,20H)、8.6(brs,8H)、12.9(brs,4H)であった。
EtP−CR−7を水酸化ナトリウム水溶液100mlに溶解し、24時間撹拌を行った。その後、この溶液を分液ロートに移し、ジエチルエーテルを加えて分液し、その水層を抜き取った。その後、塩酸で中和を行った後、ジエチルエーテルを加えて分液し、その有機層を抜き取った。その後、有機層からジエチルエーテルを減圧除去することにより得られる固形物を真空乾燥させることにより、目的生成物(以下、CP−CR−7と示す)(5.3g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1320を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−1.2(m,12H)、2.1−2.2(m,8H)、3.7(s,12H)、4.6(s,4H)、5.2−5.5(t,4H)、6.0〜6.8(m,20H)、8.6(brs,8H)、12.9(brs,4H)であった。
十分乾燥し、窒素置換した滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した四つ口フラスコ(1000L)に、窒素気流下で、先の方法で合成したCM−CR−1(10.9g,10mmol)と、炭酸カリウム 13.8g、THF(330ml)からなる溶液に、合成例5で合成したADCME(8.6g,40mmol)の100mlTHFを投入し、テトラヒドロフラン溶液を調整した。次いで室温で6時間攪拌した。反応終了後、反応液を濃縮し、カラムクロマトグラフにより精製、カラム展開溶媒を留去、得られた固形物を濾別、真空乾燥させることにより、目的生成物(以下、ADM−CR−1と示す)(15.2g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1801を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−1.6(m,60H)、4.5−4.6(t,8H)、5.3−5.5(m,12H)、6.1〜6.5(m,32H)、8.4−8.5(t,8H)であった。
ADM−CR−1の合成の合成例におけるCM−CR−1をCM−CR−2に代えた以外はADM−CR−1と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、ADM−CR−2と示す)(9.2g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1801を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−1.6(m,60H)、4.3−4.4(t,8H)、5.3−5.6(m,12H)、6.1〜6.9(m,32H)、8.4−8.5(t,8H)であった。
ADM−CR−1の合成の合成例におけるCM−CR−1をCM−CR−3に代えた以外はADM−CR−1と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、ADM−CR−3と示す)(9.8g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1801を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−1.6(m,60H)、4.1−4.2(t,8H)、5.8−5.9(m,12H)、6.0〜7.0(m,32H)、8.1(t,8H)であった。
ADM−CR−1の合成の合成例におけるCM−CR−1をCM−CR−4に代えた以外はADM−CR−1と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、ADM−CR−4と示す)(11.2g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量2112を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−1.6(m,60H)、4.7(t,8H)、5.2−5.5(m,12H)、6.0〜6.8(m,28H)、8.6(brs,8H)であった。
ADM−CR−1の合成の合成例におけるCM−CR−1をCM−CR−5に代えた以外はADM−CR−1と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、ADM−CR−5と示す)(6.2g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1680を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−1.6(m,60H)、5.3−5.5(m,12H)、6.1〜7.7(m,32H)、8.6−8.8(t,8H)であった。
ADM−CR−1の合成の合成例におけるCM−CR−1をCP−CR−6に代えた以外はADM−CR−1と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、ADP−CR−6と示す)(12.2g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量2224を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−1.6(m,72H)、2.1−2.2(m,8H)、4.6(s,4H)、5.2−5.5(m,12H)、6.0〜6.8(m,28H)、8.6(brs,8H)であった。
ADM−CR−1の合成の合成例におけるCM−CR−1をCP−CR−7に代えた以外はADM−CR−1と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、ADP−CR−7と示す)(10.2g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量2033を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−1.6(m,72H)、2.1−2.2(m,8H)、3.7(s,12H)、4.6(s,4H)、5.2−5.5(m,12H)、6.0〜6.8(m,28H)、8.6(brs,8H)であった。
ADM−CR−1の合成の合成例におけるADCMEをCHCMEに代えた以外はADM−CR−1と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、CHM−CR−1と示す)(10.1g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1537を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.4〜1.6(m,40H)、2.8(m、4H)、5.3−5.5(m,12H)、6.1〜6.5(m,32H)、8.4−8.5(t,8H)であった。
ADM−CR−4の合成の合成例におけるADCMEをCHCMEに代えた以外はADM−CR−4と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、CHM−CR−4と示す)(10.2g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1848を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.4〜1.6(m,40H)、2.8(m、4H)、5.2−5.5(m,12H)、6.0〜6.8(m,28H)、8.6(brs,8H)であった。
ADM−CR−1の合成の合成例におけるADCMEをn−オクチルクロロメチルエーテルに代えた以外はADM−CR−1と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、NOM−CR−1と示す)(8.2g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1657を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0−1.5(m,60H)、3.4(m,8H)、5.3−5.5(m,12H)、6.1〜6.5(m,32H)、8.4−8.5(t,8H)であった。
ADM−CR−1の合成の合成例におけるADCMEをブロモ酢酸2−メチル−2−アダマンチルに代えた以外はADM−CR−1と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、MADM−CR−1と示す)(9.8g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量1913を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.5−2.2(m,68H)、4.9(s,8H)、5.3−5.5(t,4H)、6.1〜6.5(m,32H)、8.4−8.5(t,8H)であった。
ADM−CR−4の合成の合成例におけるADCMEをブロモ酢酸2−メチル−2−アダマンチルに代えた以外はADM−CR−4と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、MADM−CR−4と示す)(10.2g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量2224を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.5−2.2(m,68H)、4.5−4.6(t,8H)、4.9(s,8H)、5.3−5.5(t,4H)、6.1〜7.7(m,20H)、8.4−8.5(t,8H)であった。
ADM−CR−4の合成の合成例におけるADCMEをTCDCME(endo/exo比=0.57)に代えた以外はADM−CR−4と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、TCDM−CR−4と示す)(10.0g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量2112を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0〜2.3(m,60H)、4.7(s,8H)、5.2−5.5(t,4H)、5.6(s,8H)、6.0〜6.8(m,28H)、8.6(brs,8H)であった。
ADP−CR−6の合成の合成例におけるADCMEをTCDCME(endo/exo比=0.57)に、代えた以外はADP−CR−6と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、TCDP−CR−6と示す)(11.0g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量2224を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0〜2.3(m,72H)、2.1−2.2(m,8H)、4.7(s,4H)、5.2−5.5(t,4H)、5.6(s,8H)、6.0〜6.8(m,28H)、8.6(brs,8H)であった。
ADP−CR−7の合成の合成例におけるADCMEをTCDCME(endo/exo比=0.57)に、代えた以外はADP−CR−7と同様に合成した。
その結果、目的生成物(以下、TCDP−CR−7と示す)(10.5g)を得た。この化合物の構造は、LC−MSで分析した結果、目的物の分子量2033を示した。また重DMSO溶媒中での1H−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は1.0〜2.3(m,72H)、2.1−2.2(m,8H)、3.8(s、12H)4.7(s,4H)、5.2−5.5(t,4H)、5.6(s,8H)、6.0〜6.8(m,28H)、8.6(brs,8H)であった。
第1表記載の成分を調合し、均一溶液としたのち、孔径0.2μmのテフロン製メンブランフィルターで濾過して、レジスト組成物を調製し、各々について以下の評価を行った。結果を第2表に示す。
レジスト組成物をシリコンウェハー上にスピンコーターで回転塗布し、形成した10×10mm角のレジスト被膜を、目視で観察し、いずれも表面性が良好であることを確認した。
(2)パターニング試験
(2−1)解像度の評価
レジストを清浄なシリコンウェハー上に回転塗布した後、オーブン中で露光前ベーク(PB)して、厚さ0.1μmのレジスト膜を形成した。該レジスト膜を電子線描画装置(ELS−7500,(株)エリオニクス社製)を用いて、50nm間隔の1:1のラインアンドスペース設定の電子線を照射した。照射後に、それぞれ所定の温度で、90秒間加熱し、2.38重量%TMAH水溶液に60秒間現像を行った。その後、水で30秒間洗浄し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。得られたラインアンドスペースを走査型電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジー製S−4800)により観察した。またその際のドーズ量(μC/cm2)を感度とした。
得られた50nm間隔の1:1のラインアンドスペースの断面写真を走査型電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジー製S−4800)により観察し、評価した。
A:矩形パターン(良好なパターン)
B:ほぼ矩形パターン(ほぼ良好なパターン)
C:矩形ではないパターン(良好でないパターン)
50nm間隔の1:1のラインアンドスペースの長さ方向(0.75μm)の任意の300点において、日立半導体用SEM ターミナルPC V5オフライン測長ソフトウェア((株)日立サイエンスシステムズ製)を用いて、エッジと基準線との距離を測定した。測定結果から標準偏差(3σ)を算出した。
A:LER(3σ)≦3.0nm (良好なLER)
B:3.0nm<LER(3σ)≦3.5nm (ほぼ良好なLER)
C:3.5nm<LER(3σ) (良好でないLER)
(2−4)アウトガス量測定
塗布したレジスト膜に対して、1.2×1.2mmの面積に、(2−1)で求めたドーズ(μC/cm2)の2倍量の電子線を照射した。その後、電子線を照射した部分と照射していない部分の膜厚差を、走査型プローブ顕微鏡にて測定し、その膜厚差をアウトガス量の指標とした。その結果を、化合物として50mol%t−ブトキシカルボニル基で水酸基を置換したポリヒドロキシスチレン(PHS)を用いた場合の膜減り量と比較した。
その結果、いずれも膜減り量が50mol%t−ブトキシカルボニル基で水酸基を置換したPHSと同等以下の良好なアウトガス量を確認した。
合成例2で得られた化合物の安全溶媒への溶解度試験を23℃で行った。プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、2−ヘプタノン、アニソール、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、乳酸エチル、およびシクロヘキサノンから選択され、かつ、一番溶解する溶媒への溶解量を評価した。
S:30.0wt% ≦ 溶解量
A:10.0wt% ≦ 溶解量 < 30.0wt%
B:1.0wt%≦ 溶解量 < 10.0wt%
C:溶解量 < 1.0wt%
BARC形成組成物を膜厚300nmのSiO2基板上に塗布して、205℃で60秒間ベークして膜厚100nmのBARC膜を形成した。
なお、前記BARC形成組成物は、樹脂成分A 2gを有する溶液10g、ヘキサメトキシメチルメラミン0.53g、p−トルエンスルホン酸0.05g、乳酸エチル14.3g、プロピレングリコールモノメチルエーテル1.13gおよびシクロヘキサノン2.61gを配合し、均一溶液としたのち、孔径0.2μmのテフロン製メンブランフィルターで濾過して、BARC形成組成物を調製した。
また、前記樹脂成分Aは、クレゾールノボラック樹脂(旭チバ(株)製、商品名ECN1299、重量平均分子量3900)100gをプロピレングリコールモノメチルエーテル800gに添加し溶解させ、その後、9−アントラセンカルボン酸97gおよびベンジルトリエチルアンモニウムクロリド2.6gを加えた後、100℃で24時間反応させ、樹脂成分Aを得た。樹脂成分Aは、GPC分析の結果、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は5600であった。
その上に、実施例51で調製したレジスト組成物を塗布し、110℃で90秒間ベークして膜厚50nmのフォトレジスト層を形成した。
次いで、電子線描画装置(エリオニクス社製;ELS−7500,50keV)で30μC/cm2で露光し、110℃で90秒間ベーク(PEB)し、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、ポジ型の30nmL&Sおよび50nmL&Sパターンの形成を試みた。得られたパターンについてSEMで観察し、下記のように評価した。
A: 良好な矩形パターンを確認
C: 一部でパターンのはがれがある矩形パターンを確認
BARC層を形成しない以外は実施例201と同様に行い評価した結果を表4に示す。
Claims (12)
- 下記式(5−1)、ADP−CR−7及びTCDP−CR−7で示される化合物からなる群より選ばれる環状ポリフェノール化合物。
(式(5−1)中、R 1A は、下記式(8)で示される基、シクロヘキシルオキシメチル基及びn−オクチルオキシメチル基からなる群より選ばれる酸解離性官能基であり、X 2 は、水素またはハロゲン原子であり、L 1 は、単結合またはカルボニル基を含んでもよい炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基から選択される二価の有機基であり、l1は、0または1である。)
(式(8)中、R 5 は、炭素数1〜4の直鎖または分岐アルキル基であり、R 6 は、水素、炭素数1〜4の直鎖または分岐アルキル基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン、カルボキシル基であり、n 1 は0〜4の整数、n 2 は1〜5の整数、n 0 は0〜4の整数である。)
- 前記式(5−1)で示される化合物が、下記AD1−CR−1、AD2−CR−1、AD3−CR−1、ADM−CR−1、ADM−CR−2、ADM−CR−3、ADM−CR−4、ADM−CR−5、ADP−CR−6、CHM−CR−1、CHM−CR−4、NOM−CR−1、MADM−CR−1、MADM−CR−4、TCDM−CR−4及びTCDM−CR−6からなる群より選ばれる化合物である請求項1記載の環状ポリフェノール化合物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の環状ポリフェノール化合物と溶媒とを含み、該環状ポリフェノール化合物の含有量が、固形成分全重量の50重量%以上である感放射線性組成物。
- 固形成分が1〜80重量%であり、溶媒が20〜99重量%である請求項4記載の感放射線性組成物。
- さらに、可視光線、紫外線、エキシマレーザー、電子線、極端紫外線(EUV)、X線、およびイオンビームからなる群から選ばれるいずれかの放射線の照射により直接的又は間接的に酸を発生する酸発生剤を含む請求項4又は5記載の感放射線性組成物。
- 固形成分が、スピンコートによりアモルファス膜を形成することができる請求項4〜6のいずれかに記載の感放射線性組成物。
- 前記アモルファス膜の、23℃における2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に対する溶解速度が5Å/sec以下である請求項7に記載の感放射線性組成物。
- KrFエキシマレーザー、極端紫外線、電子線またはX線を照射し、必要に応じて20〜250℃で加熱した後のアモルファス膜の前記溶解速度が10Å/sec以上である請求項8に記載の感放射線性組成物。
- 環状ポリフェノール化合物が、スピンコートによりアモルファス膜を形成することができ、該アモルファス膜の、23℃における2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に対する溶解速度が5Å/sec以下である請求項4〜9のいずれかに記載の感放射線性組成物。
- 請求項4〜10のいずれかに記載の感放射線性組成物を用いて、基板上にレジスト膜を形成する工程、前記レジスト膜を露光する工程、および前記レジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程を含むレジストパターン形成方法。
- 基板上にレジスト膜を形成する工程の前に、ボトムアンチリフラクティブコーティング(BARC)を塗布する工程を含む請求項11記載のレジストパターン形成方法。
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