JP5211805B2 - ポジ型レジスト組成物、及び当該ポジ型レジスト組成物を用いたパターン形成方法 - Google Patents

ポジ型レジスト組成物、及び当該ポジ型レジスト組成物を用いたパターン形成方法 Download PDF

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本発明は、微細加工に有用な化学増幅型レジストを形成するためのポジ型レジスト組成物、及び当該ポジ型レジスト組成物を用いたパターン形成方法に関する。
近年、半導体素子の製造においては、リソグラフィー技術の進歩により急速にパターンの微細化が進んでおり、例えば寸法幅50nm以下の高解像度が求められている。
微細化の手法としては、一般に、露光光源の短波長化が行われており、現在用いられているKrFエキシマレーザー光に加え、ArF、F、EUV、X線、電子線やその他の荷電粒子線等を露光光として用いたリソグラフィーが提案されている。また、これらの各露光光を用いたリソグラフィーにおいては、より高感度な化学増幅型の感光性組成物が用いられるようになってきている。
化学増幅型の感光性組成物は、アルカリ可溶性樹脂、露光によって酸を発生する酸発生剤や塩基性化合物等を含有している。この感光性組成物は、露光によって発生した酸の存在によって、ネガ型においては感光性組成物中における架橋反応が進行し、ポジ型においては感光性組成物中における親水性基の保護基の分解(脱保護)反応が進行する。このため、より少ない露光量でのパターン露光が可能となる。
また、加工寸法と並んで重要なのは、加工精度である。例えば、ラインエッジラフネス(Line Edge Roughness、LER)値により与えられる、パターン寸法のばらつきが大きいと半導体の性能に影響を与え、深刻な問題となることが指摘されている。
従来、半導体のリソグラフィーには、質量平均分子量が約10000以上の高分子をベースとしたレジスト材料が使用されてきた。
しかしながら、このような高分子材料は分子量が大きく且つ分子量分布が広いため、微細加工における加工寸法及び加工精度には限界がある。
そこで、低分子量で且つ分子サイズが小さい低分子材料の開発が行われており、当該低分子材料は、高分子材料に比べて解像力に優れ、更に、LER増大への寄与は小さいものと期待される。このような低分子材料としては、カリックスレゾルシンアレン誘導体が挙げられ、当該カリックスレゾルシンアレン誘導体を用いたネガ型及びポジ型のレジスト組成物が検討されている(特許文献1及び2参照)。
特開平11−322656号公報 特開2003−321423号公報
上記リソグラフィーにおいて使用されるレジストの要求性能としては、高解像度、高感度、及び良好なラインエッジラフネスが挙げられ、これらを同時に満足させることが重要である。しかしながら、上記のカリックスレゾルシンアレン誘導体を用いても、微細加工において、高解像度、高感度、及び良好なラインエッジラフネスを同時に満足させるのは難しい。
上記実情に鑑み、本発明は、高解像度且つ高感度で形状が良好なパターンを得ることができる化学増幅型のポジ型レジスト組成物、及び当該ポジ型レジスト組成物を用いたパターン形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、ポジ型レジスト組成物として、特定の構造を有するカリックスレゾルシンアレン誘導体を含有させることにより、上記課題が解決されるという知見を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係るポジ型レジスト組成物は、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する、下記化学式(1)で表されるカリックスレゾルシンアレン誘導体(A)と、波長248nm以下の活性エネルギー線を照射することで直接又は間接的に酸を発生する酸発生剤(B)とを含有することを特徴とする。
Figure 0005211805
化学式(1)中、Rハロゲン原子及びハロゲノアルキル基の中から選ばれる置換基を有するアリール基、ハロゲノアルキル基の中から選ばれる置換基を有するシクロヘキシル基又は下記化学式(2)に示す基である。
Figure 0005211805
化学式(2)中、Qは、ハロゲン原子及びハロゲノアルキル基の中から選ばれる置換基を有するアリール基又はハロゲン原子及びハロゲノアルキル基の中から選ばれる置換基を有するシクロアルキル基であり、mは1又は2を表す。R及びRは、各々独立に、炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有する炭素数1〜5のアルキル基、アリール基、置換基を有するアリール基、シクロアルキル基、及び置換基を有するシクロアルキル基からなる酸の作用により分解しない非酸分解性基、酸の作用により分解する酸分解性基、又は水素原子である。但し、一分子内に含まれる、R及びRのうち少なくとも1つが酸分解性基である。Rは炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有する炭素数1〜5のアルキル基、又はハロゲン原子であり、nは0〜2の整数を表す。但し、化学式(1)に含まれる同一符号で表される基は、互いに同じでも異なっていてもよい。
本発明によれば、ポジ型レジスト組成物中に、特定の構造を有するカリックスレゾルシンアレン誘導体(A)を含有することにより、高解像度且つ高感度で形状が良好なパターンを得ることができる。
本発明に係るポジ型レジスト組成物においては、下記化学式(3)で表される繰り返し単位を有し、アルカリ現像液への溶解性を有する樹脂(C)を更に含有することが、得られるパターンの膜強度を向上させる点から好ましい。
Figure 0005211805
化学式(3)中、Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アシル基、アシルオキシ基、アルキルスルホニル基、又はアルコキシ基である。Zが複数個ある場合、当該Zは同じでも異なっていてもよい。Rは、水素原子、メチル基、ハロゲン原子、シアノ基、又はトリフルオロ基である。pは0〜4の整数、qは1〜3の整数を表し、p+q=5である。
本発明に係るポジ型レジスト組成物においては、有機塩基性化合物(D)を更に含有することが、レジストパタ−ン形状を良好とし、保管状態での経時安定性などを向上させる点から好ましい。
本発明に係るパターン形成方法は、
(i)本発明に係るポジ型レジスト組成物を基板上に塗布した後、加熱処理し、レジスト膜を形成する工程、及び
(ii)前記レジスト膜を電子線、EUV、又はX線で露光後、加熱、現像する工程、
を含むことを特徴とする。
本発明によれば、高解像度且つ高感度で形状が良好なパターンを形成することができる。
本発明のポジ型レジスト組成物によれば、特定の構造を有するカリックスレゾルシンアレン誘導体(A)を含有することにより、高解像度且つ高感度で形状が良好なパターンを形成することができる。
以下、本発明のポジ型レジスト組成物、及び当該ポジ型レジスト組成物を用いたパターン形成方法について順に説明する。
I.ポジ型レジスト組成物
本発明のポジ型レジスト組成物は、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する、下記化学式(1)で表されるカリックスレゾルシンアレン誘導体(A)と、波長248nm以下の活性エネルギー線を照射することで直接又は間接的に酸を発生する酸発生剤(B)とを含有することを特徴とする。
Figure 0005211805
化学式(1)中、Rはアルコキシアルキル基、ハロゲン原子、及びハロゲノアルキル基の中から選ばれる置換基を有するアリール基、炭素数1〜5のアルキル基、アルコキシアルキル基、及びハロゲノアルキル基の中から選ばれる置換基を有するシクロヘキシル基又は下記化学式(2)に示す基である。
Figure 0005211805
化学式(2)中、Qは、アリール基、置換基を有するアリール基、シクロアルキル基、又は置換基を有するシクロアルキル基であり、mは1又は2を表す。R及びRは、各々独立に、炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有する炭素数1〜5のアルキル基、アリール基、置換基を有するアリール基、シクロアルキル基、及び置換基を有するシクロアルキル基からなる酸の作用により分解しない非酸分解性基、酸の作用により分解する酸分解性基、又は水素原子である。但し、一分子内に含まれる、R及びRのうち少なくとも1つが酸分解性基である。Rは炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有する炭素数1〜5のアルキル基、又はハロゲン原子であり、nは0〜2の整数を表す。但し、化学式(1)に含まれる同一符号で表される基は、互いに同じでも異なっていてもよい。
本発明によれば、ポジ型レジスト組成物中に、特定の構造を有するカリックスレゾルシンアレン誘導体(A)を含有することにより、高解像度且つ高感度で形状が良好なパターンを形成することができる。
また、上記ポジ型レジスト組成物は、レジストパターン形成時に露光(露光光の照射)により酸発生剤(B)から酸が発生すると、当該酸が作用して、上記カリックスレゾルシンアレン誘導体(A)が有する酸の作用により分解する酸分解性基が解離し、これによって当該カリックスレゾルシンアレン誘導体(A)全体がアルカリ不溶性からアルカリ可溶性に変化する。そのため、レジストパターン形成において、当該ポジ型レジスト組成物からなるレジスト膜を選択的に露光すると、或いは露光に加えて露光後加熱すると、露光部はアルカリ可溶性となる一方、未露光部はアルカリ不溶性のまま変化しないので、アルカリ現像することによりポジ型のレジストパターンを形成することができる。
以下、このような本発明のポジ型レジスト組成物の各構成について順に詳細に説明する。尚、本発明において「活性エネルギー線」とは、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、及びFエキシマレーザー等の遠紫外線、電子線、EUV、X線等を意味する。
<酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する、化学式(1)で表されるカリックスレゾルシンアレン誘導体(A)>
本発明において用いられるカリックスレゾルシンアレン誘導体(A)は、下記化学式(1)で表される。
Figure 0005211805
化学式(1)中、Rはアルコキシアルキル基、ハロゲン原子、及びハロゲノアルキル基の中から選ばれる置換基を有するアリール基、炭素数1〜5のアルキル基、アルコキシアルキル基、及びハロゲノアルキル基の中から選ばれる置換基を有するシクロヘキシル基又は下記化学式(2)に示す基である。
Figure 0005211805
化学式(2)中、Qは、アリール基、置換基を有するアリール基、シクロアルキル基、又は置換基を有するシクロアルキル基であり、mは1又は2を表す。R及びRは、各々独立に、炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有する炭素数1〜5のアルキル基、アリール基、置換基を有するアリール基、シクロアルキル基、及び置換基を有するシクロアルキル基からなる酸の作用により分解しない非酸分解性基、酸の作用により分解する酸分解性基、又は水素原子である。但し、一分子内に含まれる、R及びRのうち少なくとも1つが酸分解性基である。Rは炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有する炭素数1〜5のアルキル基、又はハロゲン原子であり、nは0〜2の整数を表す。但し、化学式(1)に含まれる同一符号で表される基は、互いに同じでも異なっていてもよい。
のアリール基としては、好ましくは炭素数6〜14、更に好ましくは炭素数6〜10であり、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基等が挙げられる。
また、アリール基は、アルコキシアルキル基、ハロゲン原子、及びハロゲノアルキル基の中から選ばれる置換基を有する。
アルコキシアルキル基としては、炭素数1〜8のアルコキシアルキル基が好ましく、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基等が挙げられ、好ましくは、メトキシエチル基、メトキシプロピル基が挙げられる。アリール基の置換基として、アルコキシアルキル基を導入することにより、基板との密着力が向上し、現像後の乾燥時に生じるパターンの倒壊を抑制できる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子が挙げられ、好ましくは、フッ素原子、臭素原子が挙げられる。
ハロゲノアルキル基としては、炭素数1〜8のハロゲノアルキル基が好ましく、例えば、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、トリブロモメチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1−クロロエチル基、1−ブロモエチル基、1−フルオロエチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基等が挙げられ、好ましくは、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基が挙げられる。
アリール基の置換基として、ハロゲン原子、若しくはハロゲノアルキル基を導入することにより、基板との密着力が向上し、高感度でパターンを形成することができる。
としてのシクロヘキシル基は、炭素数1〜5のアルキル基、アルコキシアルキル基、及びハロゲノアルキル基の中から選ばれる置換基を有する。
炭素数1〜5のアルキル基は、直鎖状又は分岐状のいずれでもよい。直鎖状アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられ、好ましくは、メチル基、エチル基が挙げられる。分岐状アルキル基としては、例えば、i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、i−ペンチル基、t−ペンチル基等が挙げられ、好ましくは、i−プロピル基、t−ブチル基が挙げられる。
また、アルコキシアルキル基、及びハロゲノアルキル基としては、Rとしてのアリール基が有するアルコキシアルキル基、及びハロゲノアルキル基と同様のものが挙げられる。シクロヘキシル基の置換基として、アルコキシアルキル基を導入することにより、基板との密着力が向上し、現像後の乾燥時に生じるパターンの倒壊を抑制できる。また、ハロゲン原子、若しくはハロゲノアルキル基の導入により、基板との密着力が向上し、高感度でパターンを形成することができる。
また、Rとしての上記化学式(2)中、アリール基が有する置換基、及びシクロアルキル基が有する置換基としては、例えば、炭素数1〜5のアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ハロゲン原子、ハロゲノアルキル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、炭素数1〜8のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基等が挙げられ、好ましくは、メトキシ基、エトキシ基が挙げられる。
また、炭素数1〜5のアルキル基としては、Rとしてのシクロヘキシル基が有する炭素数1〜5のアルキル基と同様のものが挙げられる。アルコキシアルキル基、ハロゲン原子、及びハロゲノアルキル基としては、Rとしてのアリール基が有するアルコキシアルキル基、ハロゲン原子、及びハロゲノアルキル基と同様のものが挙げられる。
及びRは、各々独立に、炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有する炭素数1〜5のアルキル基、アリール基、置換基を有するアリール基、シクロアルキル基、及び置換基を有するシクロアルキル基からなる酸の作用により分解しない非酸分解性基(以下、単に非酸分解性基ともいう)、酸の作用により分解する酸分解性基(以下、単に酸分解性基ともいう)、又は水素原子から選ばれる基である。
及びRとしての炭素数1〜5のアルキル基が有する置換基、R及びRとしてのアリール基が有する置換基、及びR及びRとしてのシクロアルキル基が有する置換基は、例えば、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ハロゲン原子、ハロゲノアルキル基等が挙げられる。
アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ハロゲン原子、及びハロゲノアルキル基としては、上記のRが有する置換基で述べたものが挙げられる。
酸分解性基は、本発明で用いられるカリックスレゾルシンアレン誘導体(A)をレジスト組成物に用いる際に、アルカリ現像液に対する溶解性を抑制する働きをする。この酸分解性基は、Fエキシマレーザー、EUV(Extreme Ultra Violet)、EB(Electron Beam)、X線等を使用した露光により、後述の酸発生剤(B)から発生した酸によって脱離する。
酸分解性基としては、例えば、−CG、−COO−CG、−CG−COO−CG等が挙げられる。
ここで、Gは、それぞれ独立に、R、又はRである。
ここで、Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、又はアリール基を表す。R同士は互いに結合して環を形成しても良い。
は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、又はアリール基を表す。
及びRのアルキル基としては、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基等が挙げられる。
及びRのシクロアルキル基としては、単環型でもよく、多環型でもよい。単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。多環型としては、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基、アンドロスタニル基等が挙げられる。尚、シクロアルキル基中の炭素原子の一部が、酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
及びRのアルケニル基としては、炭素数2〜8のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。
及びRのアラルキル基としては、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等が挙げられる。
及びRのアリール基としては、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、ナフチル基、アントリル基、9,10−ジメトキシアントリル基等が挙げられる。
及びRが有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオエーテル基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。
以下に、酸分解性基の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005211805
としての炭素数1〜5のアルキル基が有する置換基は、上記の酸分解性基が有していてもよい置換基と同様のものが挙げられる。また、Rとしてのハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子が挙げられる。
前記化学式(1)で表されるカリックスレゾルシンアレン誘導体(A)は、酸分解性基を1つ以上有すれば、各繰り返し単位の同一符号で示される置換基はそれぞれ、同じであっても異なっていても良い。各繰り返し単位におけるOR、OR、及びRの位置が同じであっても異なっていても良い。例えば、上記カリックスレゾルシンアレン誘導体(A)において、下記化学式(4)の様に全ての繰り返し単位が同じであっても良いし、下記化学式(5)の様に、繰り返し単位が異なっていても良い。
Figure 0005211805
Figure 0005211805
本発明に用いられるカリックスレゾルシンアレン誘導体(A)は、Rが置換基を有するアリール基、R及びRのうち一方が酸分解性基、他方が水素原子、及びRがメチル基又はnが0であることが好ましい。また、Rのアリール基が有する置換基としては、フッ素原子、トリフルオロメチル基が好ましい。
当該カリックスレゾルシンアレン誘導体(A)の含有量は、全固形分に対して、50〜99重量%であることが好ましく、更に好ましくは60〜97重量%である。
なお、本発明において、固形分とは、ポジ型レジスト組成物中に含まれる成分のうち有機溶剤以外のものを意味する。
<波長248nm以下の活性エネルギー線を照射することで直接又は間接的に酸を発生する酸発生剤(B)>
本発明において用いられる酸発生剤(B)は、波長248nm以下の活性エネルギー線を照射することで直接酸を発生し、更に発生した酸が触媒的に作用して連鎖反応を進行させる機能を持つ。当該酸発生剤(B)は、従来の化学増幅型レジスト組成物において使用されている公知の酸発生剤から特に限定せずに用いることができる。
上記酸発生剤(B)としては、下記化学式(6)〜(11)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種類であることが好ましい。
Figure 0005211805
化学式(6)中、Rは同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜12の直鎖状アルキル基、炭素数3〜12の分枝状アルキル基、炭素数3〜12の環状アルキル基、炭素数1〜12の直鎖状アルコキシ基、炭素数3〜12の分枝状アルコキシ基、炭素数3〜12の環状アルコキシ基、ヒドロキシル基、又はハロゲン原子であり、Xは、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜12のハロゲン置換アルキル基、若しくは炭素数6〜12のハロゲン置換アリール基を有するスルホン酸イオン、又はハロゲン化物イオンである。
上記化学式(6)で表される化合物としては、例えば、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニル−4−メチルフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル−2,4,6−トリメチルフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル−4−t−ブトキシフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル−4−t−ブトキシフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリス(4−メトキシフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリス(4−フルオロフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムベンゼンスルホネート、ジフェニル−2,4,6−トリメチルフェニル−p−トルエンスルホネート、ジフェニル−2,4,6−トリメチルフェニルスルホニウム−2−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、ジフェニル−2,4,6−トリメチルフェニルスルホニウム−4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、ジフェニル−2,4,6−トリメチルフェニルスルホニウム−2,4−ジフルオロベンゼンスルホネート、ジフェニル−2,4,6−トリメチルフェニルスルホニウムヘキサフルオロベンゼンスルホネート、ジフェニルナフチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート、ジフェニル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート等が挙げられる。
Figure 0005211805
化学式(7)中、X及びRは、化学式(6)のX及びRと同様である。
上記化学式(7)で表される化合物としては、例えば、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムp−トルエンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムベンゼンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム−2−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム−4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム−2,4−ジフルオロベンゼンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロベンゼンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム10−カンファースルホネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムp−トルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウムベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウム10−カンファースルホネート、ジフェニルヨードニウム−2−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウム−4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウム−2,4−ジフルオロベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロベンゼンスルホネート、ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヨードニウムp−トルエンスルホネート、ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヨードニウムベンゼンスルホネート、ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヨードニウム10−カンファースルホネート等が挙げられる。
Figure 0005211805
化学式(8)中、Lは炭素数1〜12のアルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、又は炭素数1〜12のアルキレンオキシ基(−R’−O−、但し、R’は炭素数1〜12のアルキレン基)であり、Rは炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜12のハロゲン置換アルキル基、又は炭素数6〜12のハロゲン置換アリール基である。
上記化学式(8)で表される化合物としては、例えば、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]へプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)フタルイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]へプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(n−オクタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]へプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(n−オクタンスルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(p−トルエンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]へプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(p−トルエンスルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(2−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]へプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(4−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]へプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(パーフルオロベンゼンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]へプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(パーフルオロベンゼンスルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(1−ナフタレンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]へプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(1−ナフタレンスルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]へプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]へプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)ナフチルイミド等が挙げられる。
Figure 0005211805
化学式(9)中、Rは同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立に、炭素数1〜12の直鎖状アルキル基、炭素数3〜12の分枝状アルキル基、炭素数3〜12の環状アルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数3〜12のヘテロアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基である。前記各置換基は、炭素数1〜12のアルキル基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、炭素数1〜12のハロアルキル基で置換されていてもよい。
上記化学式(9)で表される化合物としては、例えば、ジフェニルジスルフォン、ジ(4−メチルフェニル)ジスルフォン、ジナフチルジスルフォン、ジ(4−t−ブチルフェニル)ジスルフォン、ジ(4−ヒドロキシフェニル)ジスルフォン、ジ(3−ヒドロキシナフチル)ジスルフォン、ジ(4−フルオロフェニル)ジスルフォン、ジ(2−フルオロフェニル)ジスルフォン、ジ(4−トリフルオロメチルフェニル)ジスルフォン等が挙げられる。
Figure 0005211805
化学式(10)中、R10は同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立に、炭素数1〜12の直鎖状アルキル基、炭素数3〜12の分枝状アルキル基、炭素数3〜12の環状アルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数3〜12のヘテロアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基である。前記各置換基は、炭素数1〜12のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
上記化学式(10)で表される化合物としては、例えば、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−4−メチルフェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−4−ブロモフェニルアセトニトリル等が挙げられる。
Figure 0005211805
化学式(11)中、R11は同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立に、1以上の塩素原子又は1以上の臭素原子を有するハロゲン化アルキル基である。ハロゲン化アルキル基の炭素数は1〜5が好ましい。
上記化学式(11)で表される化合物としては、例えば、モノクロロイソシアヌール酸、モノブロモイソシアヌール酸、ジクロロイソシアヌール酸、ジブロモイソシアヌール酸、トリクロロイソシアヌール酸、トリブロモイソシアヌール酸等が挙げられる。
その他の酸発生剤(B)としては、例えば、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(t−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン等のビススルホニルジアゾメタン類、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−(ビストリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−(ビストリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)−1,3,5−トリアジン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート等のハロゲン含有トリアジン誘導体が挙げられる。
これらの酸発生剤(B)は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、その配合量は、前記特定の構造を有するカリックスレゾルシンアレン誘導体(A)100重量部に対し、0.5〜40重量部、好ましくは1〜30重量部である。この範囲よりも少なくなると像形成ができない恐れがあり、多くなると、酸発生剤、カリックスレゾルシンアレン誘導体(A)、及びその他の成分がミクロな相分離を生じ、解像力やパターン形状が低下する恐れがある。
<化学式(3)で表される繰り返し単位を有し、アルカリ現像液への溶解性を有する樹脂(C)>
本発明のポジ型レジスト組成物は、更に、下記化学式(3)で表される繰り返し単位を有し、アルカリ現像液への溶解性を有する樹脂(C)(以下、アルカリ可溶性樹脂(C)ともいう)を含有していてもよい。
Figure 0005211805
化学式(3)中、Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アシル基、アシルオキシ基、アルキルスルホニル基、又はアルコキシ基である。Zが複数個ある場合、当該Zは同じでも異なっていてもよい。Rは、水素原子、メチル基、ハロゲン原子、シアノ基、又はトリフルオロ基である。pは0〜4の整数、qは1〜3の整数を表し、p+q=5である。
化学式(3)における、Z及びRのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子が挙げられる。
Zのアルキル基及びアルキルスルホニル基におけるアルキル基は、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
Zのアルコキシ基は、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基等が挙げられる。
Zのアシル基は、炭素数1〜8のアシル基が好ましく、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
Zのアシルオキシ基は、炭素数2〜8のアシルオキシ基が好ましく、例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、バレリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
Zは、更にハロゲン原子等で置換されていても良い。
以下に、化学式(3)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明は、これらに限定されるものではない。
Figure 0005211805
アルカリ可溶性樹脂(C)は、上記の繰り返し単位以外に、ドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、更にレジストの一般的に必要な特性である解像力、耐熱性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し単位を含有することができる。
このような繰り返し単位としては、下記単量体に相当する繰り返し構造単位を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。例えば、アクリル酸及びエステル類、メタクリル酸及びエステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物等が挙げられる。
具体的には、以下の単量体を挙げることができる。
アクリル酸及びエステル類としては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸アミル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t−オクチル、クロルエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2,2−ジメチルヒドロキシプロピルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、アダマンチルアクリレート、ノルボルニルアクリレート等が挙げられる。
メタクリル酸及びエステル類としては、例えば、メタクリル酸、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、クロルベンジルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、アダマンチルメタクリレート、ノルボルニルメタクリレート等が挙げられる。
アクリルアミド類としては、例えば、アクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、N,N’−ジアルキルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチルアクリルアミド、N−2−アセトアミドエチル−N−アセチルアクリルアミド等が挙げられる。
メタクリルアミド類としては、例えば、メタクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド、N,N’−ジアルキルメタクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチルメタクリルアミド等が挙げられる。
アリル化合物としては、例えば、アリルエステル類、アリルオキシエタノール等が挙げられる。また、アリルエステル類の具体例としては、酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリルラウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル等が挙げられる。
ビニルエーテル類としては、例えば、アルキルビニルエーテルが挙げられ、具体的には、ヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル等が挙げられる。
ビニルエステル類としては、例えば、ビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジクロルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘキシルカルボキシレート等が挙げられる。
その他クロトン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、マレイミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、マレイロニトリル等が挙げられる。
その他にも、上記種々の繰り返し単位に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽和化合物であれば、共重合されていてもよい。また、共重合させる単量体は、更に置換基を有していてもよい。
アルカリ可溶性樹脂(C)における化学式(3)で表される繰り返し単位の含有量は、40〜100モル%とすることが好ましく、更に70〜100モル%とすることが好ましい。
また、アルカリ可溶性樹脂(C)の重量平均分子量は、2000〜80000とすることが好ましく、更に2500〜8000とすることが好ましい。
アルカリ可溶性樹脂(C)の含有量は、全固形分に対して0.5〜70重量%とすることが好ましく、更に1〜50重量%とすることが好ましい。
<有機塩基性化合物(D)>
本発明において用いられる有機塩基性化合物(D)は、レジストパタ−ン形状、保管状態での経時安定性などを向上させるために、公知の有機塩基性化合物の中から任意のものを選択して使用することができる。
上記有機塩基性化合物(D)としては、含窒素有機化合物が挙げられ、例えば、窒素原子を有する含窒素化合物、アミド基含有化合物、ウレア化合物、及び含窒素複素環式化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
含窒素有機化合物としては、例えば、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ドデシルアミン、シクロヘキシルアミン等のモノ(シクロ)アルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン、メチル−n−ドデシルアミン、ジ−n−ドデシルメチルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等のジ(シクロ)アルキルアミン類;トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、ジメチル−n−ドデシルアミン、ジ−n−ドデシルメチルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリシクロヘキシルアミン等のトリ(シクロ)アルキルアミン類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類;アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、トリベンジルアミン、1−ナフチルアミン等の芳香族アミン類;エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、N−(2−ジメチルアミノエチル)アクリルアミドの重合体等が挙げられる。
アミド基含有化合物としては、例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
ウレア化合物としては、例えば、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリ−n−ブチルチオウレア等が挙げられる。
含窒素複素環式化合物としては、例えば、イミダゾール、ベンズイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール、4,5−ジフェニルイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール等のイミダゾール類;ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、2−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、8−オキシキノリン、アクリジン等のピリジン類;及び、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、ピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等が挙げられる。
これらの有機塩基性化合物(D)は、単独であるいは2種以上組み合わせて用いることができる。有機塩基性化合物(D)の使用量は、露光光の照射により酸を発生する化合物に対し、通常、0.01〜10モル%、好ましくは0.1〜5モル%である。0.01モル%未満ではその添加の効果が得られない。一方、10モル%を超えると感度の低下や未露光部の現像性が悪化する傾向がある。
<その他の成分>
本発明のポジ型レジスト組成物には、さらに所望により混和性のある添加剤、例えばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤などを適宜、添加含有させることができる。
<ポジ型レジスト組成物の調製>
本発明に係るポジ型レジスト組成物は、通常、有機溶剤に上記の特定の構造を有するカリックスレゾルシンアレン誘導体(A)、酸発生剤(B)、及び必要に応じてその他の添加剤を均一に混合することにより調製される。
有機溶剤としては、化学増幅型レジストの溶剤として一般に用いられているものが使用できる。例えば、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、これらの溶媒を単独あるいは混合して使用することができる。さらにイソプロピルアルコール、エチルアルコール、メチルアルコール、n−ブチルアルコール、s−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、2−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノールなどのアルコールや、トルエン、キシレンなどの芳香族溶媒が含有されていても構わない。本発明では、これらの有機溶剤の中でもレジスト成分中の酸発生剤の溶解性が最も優れているジエチレングリコールジメチルエーテルやシクロヘキサノン、シクロペンタノン、1−エトキシ−2−プロパノール、乳酸エチルの他、安全溶剤であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びその混合溶剤が好ましく使用される。
レジスト組成分中の溶剤量は特に限定されず、基板等に塗布可能な濃度で、塗布膜厚に応じて適宜設定される。一般的には、溶剤は、レジスト組成物の固形分濃度が好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは0.5〜15質量%の範囲内となる様に用いられる。
II.パターン形成方法
本発明に係るパターン形成方法は、
(i)本発明に係るポジ型レジスト組成物を基板上に塗布した後、加熱処理し、レジスト膜を形成する工程、及び
(ii)前記レジスト膜を電子線、EUV、又はX線で露光後、加熱、現像する工程、
を含むことを特徴とする。
本発明に係るパターン形成方法によれば、高解像度且つ高感度で形状が良好なパターンを形成することができる。
以下、各工程についてそれぞれ説明する。
(i)本発明に係るポジ型レジスト組成物を基板上に塗布した後、加熱処理し、レジスト膜を形成する工程
本工程においては、まず、上記のポジ型レジスト組成物を基板上に塗布する。
塗布方法は、基板表面に当該ポジ型レジスト組成物を均一に塗布することができる方法であれば特に限定されるものではなく、スプレー法、ロールコート法、回転塗布等の各種方法を用いることができる。
次に、当該基板上に塗布した当該ポジ型レジスト組成物にプリベーク(PAB)を行い、有機溶剤を除去して、レジスト膜を形成する。
プリベークの温度は、当該組成物の成分、使用割合、有機溶剤の種類等により適宜決めればよく、通常、50〜160℃、好ましくは60〜150℃である。また、プリベーク時間は、通常、30秒〜15分程度である。
(ii)前記レジスト膜を電子線、EUV、又はX線で露光後、加熱、現像する工程
本工程においては、まず、前記レジスト膜を、例えば、電子線描画装置、EUV露光装置等の露光装置を用いて、所定のパターン形状を有するマスクを介した露光、又は当該マスクを介さない電子線の直接照射による描画等により、選択的に露光を行う。
露光光源は、特に限定されず、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー、Fエキシマレーザー、EUV(Extreme Ultraviolet:極紫外線)、電子線、X線等を用いて行うことができる。
次いで露光後に、露光後加熱(Post Exposure Bake、PEB)を行う。PEB処理の条件は、通常、50〜160℃の温度で、0.1〜15分程度の時間である。
次に、上記でPEB処理された基板をアルカリ現像液を用いて現像処理し、露光光の未照射部分を除去する。
現像方法としては、液盛り法、ディッピング法、揺同浸漬法等が挙げられる。
また、本発明のポジ型レジスト組成物のアルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n‐プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ‐n‐ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジメチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類等のアルカリ類の水溶液を使用することができる。更に、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。これらのアルカリ現像液の中で、好ましくは第四級アンモニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリンの水溶液である。
また、アルカリ現像液としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液を用いる場合、当該テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液の濃度は、0.1%〜5%であることが好ましく、更に好ましくは0.5%〜3%であり、特に好ましくは1.19%〜2.38%である。2.38%濃度のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液は、一般に半導体産業において最も入手しやすい。また、当該テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液の濃度が0.1%より薄い場合、空気中の二酸化炭素により現像液が中和されてしまい、感度が変動して安定的に製品を得る事が困難となる。
現像処理した後、リンス処理を行い、基板上のアルカリ現像液及び当該アルカリ現像液によって溶解したレジスト組成物を洗い流し、乾燥させて、レジストパターンを得る。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明について実施例を示して具体的に説明する。これらの記載により本発明を制限するものではない。
(実施例1)
<カリックスレゾルシンアレン誘導体(CRA)の合成例>
合成例1(化合物CRA−1の合成)
レゾルシノール12.4g(0.1mol)をエタノール200mLに溶解した。これを氷浴下で冷却しながらp−トリフルオロメチルベンズアルデヒド13.4g(0.1mol)を加え、次いで、濃塩酸25mLをゆっくりと滴下し、75℃で12時間反応させた。反応終了後、反応溶液を蒸留水500mL中に注ぎ込み、生じた沈殿(黄色固体)をろ過した後、中性になるまで蒸留水で洗浄した。ろ別した固体をエタノールにて再結晶を行い、白色の環状化合物1(CRA−1)(収率45%)を得た。尚、構造確認は、Electrospray Ionization Mass Spectrometry(ESI−MS)、Hおよび13C−NMRスペクトルより行った。
(実施例2、及び比較例2、9
表1に示す各原料を用い、それぞれ実施例1の製造方法に従って、化合物2(CRA−2)、化合物3(CRA−3)及び化合物5(CRA−5)を合成した。用いた原料、得られた化合物及びその収率を表1に示す。
Figure 0005211805
(比較例1)
下記化学式(12)で表されるC−メチルカリックス[4]レゾルシンアレン(CRA−)は、シグマ‐アルドリッチ社から購入した。
Figure 0005211805
(比較例3)
下記化学式(13)で表されるポリヒドロキシスチレン(PHS)(質量平均分子量20,000、分子量分布(Mw/Mn)1.3)(PHS−1)は、和光純薬工業社から購入した。
Figure 0005211805
(実施例4)
<レジスト基材(P)の合成例>
合成例2(化合物P−1の合成)
反応容器中に下記に示すカリックスレゾルシンアレン誘導体(CRA−1)2.0g(2.08 mmol)、アセトン50mL、炭酸カリウム2.8g(20 mmol)、ブロモ酢酸t−ブチルエステル16.46g(8.32 mmol)を加え、反応溶液を75℃で12時間攪拌した。反応終了後、0.1Nの酢酸水溶液200mLに投入し白色の沈殿物を得た。沈殿物をろ別した後、酢酸エチル100mLに溶解し、蒸留水100mLにて2回洗浄した。酢酸エチル層を分離し、硫酸マグネシウムにて乾燥した後、酢酸エチルを濃縮することで白色のレジスト基材(P−1)(収率97%)を得た。Hおよび13C−NMR解析から、全フェノール性水酸基に対する保護率は43.0%であった。
(実施例5、及び比較例4、5、10
表1に示す各原料を用い、それぞれ実施例4の製造方法に従ってレジスト基材(P−2〜P−5)を合成した。合成に使用したカリックスレゾルシンアレン誘導体(CRA)、および得られたレジスト基材(P)の保護率を表2にまとめて示す。尚、保護率は、カリックスレゾルシンアレン誘導体(CRA)におけるフェノール性水酸基に対する保護率である。
Figure 0005211805
(実施例7)
実施例4で得られたレジスト基材P−1と、その固形分量に対して、7質量%のトリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート(酸発生剤)と、1質量%のトリ−n−オクチルアミン(塩基性化合物)とをシクロペンタノンに溶解し、固形分濃度が2.2質量%の溶液を調整した。この溶液を0.1μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾別し、実施例7のポジ型レジスト組成物を得た。
(実施例8)
実施例7において、上記化学式(12)で表されるポリヒドロキシスチレン(PHS−1)を5重量部添加した以外は、実施例7と同様にして実施例8の固形分濃度が2.3質量%のポジ型レジスト組成物を得た。
(実施例9)
実施例7において、実施例5で得られたレジスト基材P−2を用いた以外は、実施例7と同様にして実施例9のポジ型レジスト組成物を得た。
比較例11
実施例7において、比較例10で得られたレジスト基材P−3を用いた以外は、実施例7と同様にして比較例11のポジ型レジスト組成物を得た。
(比較例6)
実施例7において、比較例4で得られたレジスト基材P−4を用いた以外は、実施例7と同様にして比較例6のポジ型レジスト組成物を得た。
(比較例7)
実施例7において、比較例5で得られたレジスト基材P−5を用いた以外は、実施例7と同様にして比較例7のポジ型レジスト組成物を得た。
(比較例8)
実施例7において、比較例3のレジスト基材PHS−1を用いた以外は、実施例7と同様にして比較例8のポジ型レジスト組成物を得た。
<レジストパターンの作成及び評価方法>
上記実施例7〜、及び比較例6〜8、11で得られたレジスト組成物を用いて、以下に示す方法でレジストパターンを作成し、評価を行った。尚、結果を表3に示す。
(1)レジストの塗布
各レジスト組成物を、6インチシリコン基板上にスピンナーを用いて、均一に塗布し、100℃で60秒間プリベーク処理(PAB)を行い、膜厚100nmのレジスト膜を形成した。
(2)レジストパターンの作成
上記レジスト膜に対し、電子線描画装置(加速電圧50kV)を用いて描画を行った。描画終了後、100℃で60秒間ベーク処理(PEB)を施した後、2.38質量%のTMAH水溶液(23℃)で30秒間現像処理し、純水にて60秒間リンス処理を行い、ラインアンドスペース(L/S)パターンを形成した。
(3)評価方法
〔感度及び解像力〕
感度はライン幅200nm(ライン/スペース=1:1)に形成される最少照射量を感度としてμC/cm単位で測定した。また、その照射量における限界解像力(ライン及びスペースが分離解像)を解像力とした。解像性の確認は、測長SEM(ホロン社製)により判断した。
〔ラインエッジラフネス(LER)〕
上記の感度を示す照射量における200nm(ライン/スペース=1:1)の長さ方向2μmにおける任意の200点について、測長SEM(ホロン社製)を用いてエッジがあるべき基準線からの距離を測定し、尚、標準偏差(σ)を求め、3σを算出した。この値が小さい程、良好な性能であることを意味する。
Figure 0005211805
<結果のまとめ>
上記表3より、ポジ型レジスト組成物中に、特定の構造を有するカリックスレゾルシンアレン誘導体(A)を含有させることにより、高感度、高解像力で形状が良好なパターンを形成することができた。また、レジスト基材として、上記カリックスレゾルシンアレン誘導体(A)を用いず、樹脂のみを用いた比較例8では、感度及び解像力が悪く、良好なパターンを形成することができなかった。一方、比較例8において、レジスト基材として用いた樹脂を添加樹脂として使用した実施例8では、当該樹脂が感度及び解像力に悪影響を及ぼさず、良好なパターンを形成することができた。

Claims (4)

  1. 酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する、下記化学式(1)で表されるカリックスレゾルシンアレン誘導体(A)と、波長248nm以下の活性エネルギー線を照射することで直接又は間接的に酸を発生する酸発生剤(B)とを含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
    Figure 0005211805
    化学式(1)中、Rハロゲン原子及びハロゲノアルキル基の中から選ばれる置換基を有するアリール基、ハロゲノアルキル基の中から選ばれる置換基を有するシクロヘキシル基又は下記化学式(2)に示す基である。
    Figure 0005211805
    化学式(2)中、Qは、ハロゲン原子及びハロゲノアルキル基の中から選ばれる置換基を有するアリール基又はハロゲン原子及びハロゲノアルキル基の中から選ばれる置換基を有するシクロアルキル基であり、mは1又は2を表す。R及びRは、各々独立に、炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有する炭素数1〜5のアルキル基、アリール基、置換基を有するアリール基、シクロアルキル基、及び置換基を有するシクロアルキル基からなる酸の作用により分解しない非酸分解性基、酸の作用により分解する酸分解性基、又は水素原子である。但し、一分子内に含まれる、R及びRのうち少なくとも1つが酸分解性基である。Rは炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有する炭素数1〜5のアルキル基、又はハロゲン原子であり、nは0〜2の整数を表す。但し、化学式(1)に含まれる同一符号で表される基は、互いに同じでも異なっていてもよい。
  2. 下記化学式(3)で表される繰り返し単位を有し、アルカリ現像液への溶解性を有する樹脂(C)を更に含有することを特徴とする、請求項1に記載のポジ型レジスト組成物。
    Figure 0005211805
    化学式(3)中、Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アシル基、アシルオキシ基、アルキルスルホニル基、又はアルコキシ基である。Zが複数個ある場合、当該Zは同じでも異なっていてもよい。Rは、水素原子、メチル基、ハロゲン原子、シアノ基、又はトリフルオロ基である。pは0〜4の整数、qは1〜3の整数を表し、p+q=5である。
  3. 有機塩基性化合物(D)を更に含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のポジ型レジスト組成物。
  4. (i)請求項1乃至3のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物を基板上に塗布した後、加熱処理し、レジスト膜を形成する工程、及び
    (ii)前記レジスト膜を電子線、EUV、又はX線で露光後、加熱、現像する工程、
    を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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