JP5396407B2 - パターン観察装置,レシピ作成装置,レシピ作成方法 - Google Patents

パターン観察装置,レシピ作成装置,レシピ作成方法 Download PDF

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Description

本発明は、試料上の欠陥を詳細に観察するパターン観察装置、および前記パターン観察装置の観察条件を設定するレシピ作成システムに関し、例えば、故障解析支援装置やEDA(Electronic Design Automation)ツールから得られる情報を用いてパターン観察装置のレシピをオフラインで作成するアプリケーションに関するものである。
近年、半導体デバイスの製造分野では、新デバイス・プロセスの立上げ期間短縮や量産での高歩留りを維持するために、故障解析が重要な役割を果たしてきた。
しかし、急激に進歩するデバイスの高機能,高性能化のための複雑なデバイス設計、かつ微細化された製造プロセスにより、これまでのランダムに発生する欠陥に代わって、設計レイアウトや、プロセスマージンなどに起因して発生するシステマティック欠陥の比率が高まってきている。システマティック欠陥は故障が確認された以降のロットでも同様に発生する可能性が高く、欠陥の発生原因を究明することが必要となるが、回路の微小化,パターンの複雑化に伴い、故障が起きたときの原因究明はますます複雑化してきている。
従来から、このような故障解析にはエミッション顕微鏡や偏光顕微鏡,走査型レーザ顕微鏡(OBIC法/OBIRCH法),発熱解析装置などを用いた物理観察手法と、故障診断ツールを用い、設計データ,テストパターン,テスト結果などから、故障が発生していると考えられる箇所をソフトウェアにより論理的に絞り込んでいく手法がある。
最近の故障解析支援装置などでは、これら故障解析装置から得られる検出信号と設計データ(CAD)情報とを組み合わせることで故障位置の絞り込みを行い、故障位置を故障候補ネット(配線)という配線単位で絞り込むことが行われている。特許文献1には、複数のレイヤーでの配線情報を用い、配線の等電位追跡を行うことで不良候補配線を抽出する不良解析装置が記載されている。
一方、故障原因の究明のために、故障箇所を、電子顕微鏡画像あるいは光学画像の取得装置を用いたパターン観察装置で高倍率に観察することが行われている。このようなパターン観察装置の観察条件は、レシピと呼ばれる、装置の動作シーケンスを規定する複数の制御プログラムの集合体によって設定され、パターン観察装置の動作順序はレシピによって規定される。このレシピを作成する装置として、例えば、特許文献2には設計データを用いたレシピ作成装置に関して開示されている。特許文献2では設計データを用いてレシピを作成し、そのレシピをもとに撮像した画像からパターンの配線幅などの寸法値を計測してパターン形状の評価を行うためのレシピ作成について記載されている。
特開2007−335605号公報(米国公開公報US2007/0292018) 特開2006−351746号公報(米国特許7559047)
上記の故障解析装置はもともと位置分解能がそう高い装置ではないので、近年の半導体回路パターンの微細化に対応することが困難である。また、故障とされる配線が複数存在する場合や故障検出位置が直接の故障原因ではない場合などがあり、原因を特定するまでには膨大な時間と手間を要する。
一方、パターン観察装置は、高分解画像の撮像が目的の装置であるため、欠陥位置や故障位置を高い位置分解能で検出することが可能である。本願発明者は、効率的な原因特定のためには、故障解析装置から出力される故障候補ネットやリソグラフィシミュレータなどのEDAツールから得られる危険点の座標情報を用い、パターン観察装置でこの故障候補ネットや危険点の座標位置を撮像することが望ましいことに想到した。
ところが、パターン観察装置はもともと定点位置での撮像が目的の装置であるため、配線単位で故障候補位置の検出を行うためには、視野を変えた撮像を何回も繰り返す必要がある。また、レシピ設定は人間が行う作業であり、配線単位で故障候補位置の検出を行うためには、配線に沿って膨大な数の撮像位置座標を設定する作業を人手で行う必要がある。この作業の煩雑さがネックになり、故障解析装置やEDAツールとパターン観察装置を結び付けて故障解析や欠陥検出に役立てることは、従来行われていなかった。
そこで、本発明においては、故障位置の情報をパターン観察装置の観察条件に反映することが可能なレシピ作成装置,パターン観察装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、パターン観察装置、または前記パターン観察装置に接続されたレシピ作成装置は、ネットワークを介して接続された故障解析システムから入力された故障位置を含む配線情報に基づいて、前記故障位置を含む配線に沿って画像が撮像されるように前記画像の撮像条件を設定することを特徴とする。
上記構成により、故障解析装置から出力された結果に基づいて、パターン観察装置で危険度の高い配線経路の画像を観察できるので、パターン観察装置による故障位置の原因特定の高効率化を図ることが可能となる。
本実施例の全体構成を示す図。 レビュー装置の全体構成図。 テスタ,故障解析装置,故障解析支援装置のフローチャートを示した図。 ネットを座標で表した図。 半導体デバイスの積層構造においてネットがレイヤー間に跨った状態を示した図。 ファイルフォーマットを示した図。 実施例1のフローチャートを示した図。 視野内のパターン数により倍率変更をしながら撮像する際のフローを示した図。 ネット内に回路ブロックが存在したときの撮像方法を示した図。 レイヤーごとにレシピ作成し経路追跡するように撮像した図。 実施例2のフローチャートを示した図。 ネットと危険箇所を突合せて表示する画面を示した図。
以下に、添付図面を参照しながら、本発明に関わるパターン観察装置、特にレビュー装置について詳細に説明する。なお、以下の説明および添付図面において、略同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより、重複説明を省略することにする。
図1は本実施例に係る故障解析およびEDAツールからのレシピ作成装置を含む半導体検査システムの構成の一例を示した図である。このシステムは故障解析装置および故障診断ツール(以降、故障解析装置1と言う)と、故障解析支援装置2と、テスタ10と、EDAツール3と、設計データベース11と、レシピ作成装置12と、パターン観察装置13から構成されている。以下、故障解析装置1,故障解析支援装置2,EDAツール3,テスタ10等、故障解析を行う装置および危険箇所出力する装置を故障解析システムと称する。パターン観察装置13はパターンの詳細観察を行う機能を有する装置を指し、主にSEM式欠陥レビュー装置が用いられるが、SEM式欠陥検査装置も用いることもできる。以下ではこれらをまとめてパターン観察装置と称する。パターン観察装置13の全体構成は図2で説明する。
本実施形態では、レシピ作成装置12とその他装置はネットワーク14を介して接続する。ネットワーク14には、設計データベース11も接続し、設計データベース11には、半導体デバイスの設計データを保管する。
テスタ10は最終段階の製品の電気テスト結果から良品または不良品チップであるかを判別する装置である。故障解析装置1はテスタの結果から不良品となったチップの故障領域を絞り込む装置である。この故障解析装置1としては、例えば、エミッション顕微鏡装置を用いることができ、発光画像の情報が得られる。また、OBIRCH(Optical Beam Induced Resistance Change)装置を用いれば、OBIRCH画像の情報が得られる。または、これら以外の装置を故障解析装置として用いても良い。この故障解析装置の座標系は検査装置などのステージ座標系で故障箇所の位置情報を持つことができる。
故障解析支援装置2は設計データを保持することができる。この設計データと故障解析装置で得られる座標情報との位置合わせを行った上で、その故障位置の領域を通過するネット(配線)の位置を設計データ情報から抽出することができる。
EDAツール3は半導体の回路設計を行うツールであり、設計データを保持することができる。また、リソグラフィシミュレータの機能も備えている。これはパターンの微細化により、パターンを忠実に形成することが困難になってきており、最終仕上り寸法が設計パターン通りにならないという問題が生じているためである。設計データを用いることで、この寸法誤差などにより欠陥が発生しやすい危険な点をシミュレーションにより抽出することができる。
ここで得られた故障解析支援装置からのネット情報およびEDAツールから得られた危険点情報はネットワーク14を介し、レシピ作成装置12にデータを送信する。
レシピ作成装置12はワークステーションやパーソナルコンピュータなどによって構成され、故障解析支援装置2およびEDAツール3によって抽出されたデータなどから危険度の高い領域を観察するために必要なレシピ作成手段を備える。ここでレシピとは観察装置での観察条件を設定したファイルを指す。
具体的には、他の装置とのデータの授受を行うネットワークインターフェース4、設計データや座標情報などを記憶する主記憶装置5、故障解析支援装置やEDAツールからの座標情報などを変換する座標変換演算部6、変換された座標に基づいて装置間で同一の座標位置とみなせる領域の対応付けを行う突合せ演算部7、座標情報の表示やオペレータが指示内容を入力するキーボード,マウス,ディスプレイなどのユーザインターフェ―ス8、作成したレシピを保管するオフラインレシピファイル9、ユーザインターフェース8またはネットワークインターフェース4を通して入力された情報に基づいてレシピを作成するレシピ作成部15を有している。ここで作成されたレシピはパターン観察装置13に送信される。
これらの各機能ブロックは、各部の処理を実行する演算処理回路を組み合わせて構成(いわゆるハード実装)してもよいし、各部の処理に相当するプログラムを格納したメモリ(図示省略)をレシピ作成装置またはパターン観察装置内に設け、同じくレシピ作成装置またはパターン観察装置に接続されたコンピュータのプロセッサによりプログラムを実行させることにより、実現してもよい。また、一部の機能ブロックを専用処理回路で実現し、残りの機能ブロックをプログラムとプロセッサとによりソフトウェア的に実現してもよい。プログラムによって実現される場合にはこのプログラムが記憶された記憶媒体によって、既存のレシピ作成装置や、パターン観察装置をアップグレードすることも可能である。
パターン観察装置13はレシピ作成装置12で作成されたレシピをもとに対象とするデバイスのパターン経路を撮像する。
図2を参照して、パターン観察装置13の一例として、SEMを用いたレビュー装置について説明する。レビュー装置には、欠陥を検出する外観検査装置から欠陥の位置情報が送信される。さらに当該外観検査装置で検査された1セットの試料が搬送される。レビュー装置は搬送された1セットの試料を格納しておく試料格納手段(図示省略)を備え、この1セットの試料の中から観察を行う試料が順次選択されレビュー装置の試料準備室(図示省略)を通して試料室まで移動され、試料ステージ201に戴置される。
本例のレビュー装置は、撮像装置202を有する。撮像装置202は、電子源203と、以下に説明する電子光学系と、試料ステージ201とを有しこれらはSEMを構成している。
電子線EBを照射する電子光学系は、コンデンサレンズ204,205、偏向走査用コイル206、対物レンズ207,208、検出器209を含む。電子源203から発射された電子ビームEBは、コンデンサレンズ204,205によって収束され、偏向走査用コイル206によって試料上を走査するように偏向される。さらに電子ビームEBは、対物レンズ207,208によってステージ201に搭載された試料WFに収束して照射、走査される。この照射によって、試料WFから二次電子や反射電子等の試料の情報をもった二次荷電粒子が放出され、これが検出器209によって検出される。検出器209からの出力は、A/D変換部210でデジタル化され画像演算部211によって電子線の走査位置が画素に対応付けて画像が生成される。さらに必要に応じて検査対象の画像と当該欠陥位置に対応する正常部の画像である参照画像の差画像を求めることで、欠陥抽出を行うなどの、画像処理が行われる。画像演算部211からの出力は、装置全体の制御をする制御部212を経て、モニタ213に送られ、試料WFのSEM画像が表示される。画像演算部211,制御部212は専用の回路基板によって構成されてもよく、また汎用のコンピュータを用いて実現されてもよい。
SEM画像撮像までのレビュー装置の動作は、電子線照射条件や画像取得条件等の観察条件を指定したレシピに基づいて、制御部212から各部へ指示される。
ユーザは、マウスやコントローラ,操作卓等の入力部214を介して欠陥観察条件,動作結果モニタリング条件等の入力項目を入力する。入力パラメータは、制御部212に送られる。制御部212は、上記電子光学系を構成するレンズやコイル等を制御する電子光学系制御部215及び高電圧安定化電源216に制御信号を送り、SEMの撮像条件を設定する。この撮像条件に基づいて上記電子光学系の各部が動作することとなる。
検査装置からの欠陥座標データは、図示しないネットワークを介して制御部212に送られ、この欠陥座標データに基づいて観察位置が決定することができる。他の方法によれば観察位置の決定はユーザがマニュアルで入力部214を通して観察位置を指定してもよい。また、予めレシピで観察位置のダイ内の原点からの位置を示す相対位置座標を設定しておきレシピ実行により複数のダイの対応する場所を自動的に観察できるようにしてもよい。この方法は定点観察とよばれることがある。
制御部212は、決定された観察位置に基づいてステージ制御部217の制御を行う。ステージ201は、ステージ制御部217の制御によりX,Y方向に移動される。
また制御部212は、レシピ作成部219を有する。レシピ作成部219はモニタ213,入力部214を通してオペレータが指定した撮像条件に基づいてレシピを作成する。撮像条件とは、具体的には、以下で示すように撮像視野の中心位置,視野サイズ,撮像倍率,分解能、等を含む画像を取得するための設定項目を指す。作成されたレシピは記憶装置218に記憶され、次の観察時に読み出すことができる。レシピ作成については図1に示したようにネットワークを介して接続されたレシピ作成装置で行ってもよい。この場合にはレシピ作成装置からレシピを受信するためのネットワークインターフェースが観察装置に備えられている。
以下では、レシピ作成装置を使ってレシピ作成する例を説明するが、観察装置に備えられたレシピ作成部でも同様の処理を行うことが可能である。
図3はテスタ,故障解析装置,故障解析支援装置のフローチャートを示した図である。
半導体ラインでは製品の最終出来栄えを確認するためにテスタ10にて検査を行う(S101)。ここでは電気的なテストを行いチップごとに良品および不良品の判定を行う。
ここで不良品となったチップに対し、原因の解析を行うために、故障解析装置1には、エミッション顕微鏡装置を用いた発光解析、OBIRCH装置を用いたOBIRCH解析、発熱画像解析装置を用いた発熱解析などを行う故障解析装置を用いる。故障解析装置によって発熱や発光などから故障位置の検出信号を得ることができる。また、故障診断ツールを用い、設計データ,テストパターン,テスト結果などから故障位置の情報を得ることができる(S102)。
故障解析支援装置2は故障解析及び故障診断(S102)で得られた故障箇所の座標位置と設計データの重ね合わせを行い、故障位置の領域を特定する(S103)。
次に、故障の可能性のある複数の配線パターン(ネット)の絞り込みを行うため、前記故障位置の領域を通過する配線パターン(ネット)の情報を抽出する(S104)。ここで、配線パターン(ネット)の情報とはダイ上に形成された回路の配線のみならず、ラインパターンやホールパターン等、試料上に形成されるパターン等の位置情報を含む。通常、半導体デバイスは複数の層が積層して形成され、これらのパターンは同一の層内のみでなく、複数の層にわたって接続されている。本実施例では、これらのように電気的に接続されたパターンを総じてネットと呼ぶ。電気的に接続された配線パターンを一つのネットとする。
抽出したネットを座標情報としてレシピ作成装置に出力する(S105)。ここでいう座標情報とは、ネットを特定できるものならどのような形式でもよいが、例えばネットの端点,折曲がり点の座標を、ラインの始点,終点として出力すればよい。ラインとは、ネットを形成する略直線部分のパターンのことを指し、一つのラインは始点終点により特定される。
図4は、ネットの端点,折曲がり点の座標を始点,終点の座標で置き換えてネットを特定する例を示した図である。
まず、図4(a)は、故障解析支援装置2で抽出したネットである。ネットA〜Dまでが故障ネットとして抽出されている。故障解析支援装置には、例えば図4(a)のような画面が表示される。倍率を変えることで、チップ全体に含まれるネットを表示することも、一部分のみを拡大表示することも可能である。
図4(b)は、故障解析支援装置2で得られたネット情報を平面の座標情報に変換する方法について示す。ここではネットAの一部分を拡大して、端子と端子を結ぶ信号線や端子間のつながりを示している。
まず、ネットAをおのおの直線に分割し、分割された一つの直線(ライン)を始点・終点の座標で表す。直線5aの場合、始点5a(X1,Y1)座標と終点5a(X2,Y2)座標を座標データとしてデータ管理する。5b直線,5c直線も同様に始点,終点の座標データとして表される。このように表された直線群によってネットAが形成される。したがって、ネットを構成する直線部分の始点,終点の座標がパターン観察装置またはレシピ作成装置に出力されれば、始点終点の座標からネットを特定できる。
図5は半導体デバイスの積層構造におけるネットの始点,終点情報のレイヤーを示した図である。
図5は、積層構造におけるネット情報を示した図である。
ネットAの一部分を半導体デバイスの積層構造の例として考える。図5に示すように、下層からMetal1レイヤー(メタル1),Via1レイヤー(ビア1),Metal2レイヤー(メタル2),Via2レイヤー(ビア2),Metal3レイヤー(メタル3)の5層構造を考える。
Metal1,Metal2,Metal3などの配線工程であれば平面として表示できるが、Metal1とMetal2を接続するVia1レイヤー、Metal2とMetal3を接続するVia2レイヤーなどは工程間を跨ぐ接続レイヤーであり、一層の層内のみの始点終点の座標では表すことができない。したがって、図5に示すように積層構造を分解する必要がある。ここではレシピ作成するためにレイヤーを分解し、各レイヤーに対応した座標(始点,終点)情報をもつ。すなわち、始点終点の座標にレイヤーを特定する情報を付帯することでレイヤーを跨ぐネットの構造であっても始点終点の座標で指定することができる。例えば、ContレイヤーやVia1などの工程を跨ぐ接続レイヤーの穴形状の場合は複数のレイヤーに跨る点情報として表示される。この点情報は穴形状の中心座標によって表されてもよいし、穴の半径等の情報を加えて円領域として表されてもよい。
図6は故障解析支援装置2からレシピ作成装置12に送信するファイルフォーマットを示した図である。
ファイルフォーマット60は故障解析の結果に対応付けられて作成される、ネットに対応した座標情報を記憶するファイルである。例えば、CAD名称,ツール名称等故障解析に用いられた情報と、ロットID,WaferID,スロットNo.等ウェーハを指定する情報と、その他作成日時や、検査原点等の情報がヘッダ情報として記憶されている。さらに、故障ネットを表す情報として、抽出されたネット名称,積層構造のレイヤーを決めるときに必要となるレイヤー名称,直線(始点,終点情報)に分解されたあとのラインを特定するラインNo.,座標系としてラインの始点座標(X1,X2)と終点座標(X2,Y2)などの情報により構成されている。ネット情報をラインの始点終点座標で置き換え、ネット名称でネットごとに管理しているため、故障解析支援装置から出力されるファイルでは複数のネット情報をまとめて1ファイルとして出力することができる。さらにレイヤー名称によりレイヤーの情報を付加することで複数の層に跨るネットであっても正確に記載することが可能となっている。なお、図6に示す例はあくまで、一例であって、故障ネットを特定できる情報であればどのような形式でもよい。
図7は実施例1におけるレシピ作成装置のフローチャートを示した図である。
故障解析支援装置2から得られる配線情報に基づいて当該配線に沿って画像を取得する、いわゆるパノラマ撮像するためのレシピを作成する場合の手順を説明する。
まず事前準備として、レシピ作成装置は、設計データベース11よりネットワーク14を介して設計データを取得し、レシピ作成装置12内の主記憶装置5に保持しておく。
次に、故障解析支援装置2からは故障箇所を含むネットの情報が図6に示す座標形式で出力される。レシピ作成装置は、故障解析支援装置2で解析して得られた配線情報を、ネットワーク14を介して受信する。またはレシピ作成装置から故障解析支援装置2にデータ要求して必要な情報を取得しても良い。
故障解析装置で解析したときの原点が検査原点とは違う場合、または変更したい場合などには、対象とする検査原点に合わせ込みを行う必要がある。この合わせ込みは座標変換演算部6で行われる。また、ここでは事前に取得した設計データがユーザインターフェースに表示され、ユーザは検査原点を設定する(S201)。これは後にレビュー装置で画像を撮像するときの原点座標となるため、設定しておく必要がある。
次に、突合せ演算部7は故障解析支援装置から送られたファイルに記載されているレイヤー名称等の故障ネットが存在するレイヤーを示す情報と、設計データのCADNo.およびデータタイプ等のCAD上での位置を指定する情報との対応付けを行う。これによって、レイヤー設定がされ、設計データと故障ネットが対応付けされる。ファイルフォーマットの中からレシピを作成するために必要なレイヤー名称を読み込み、CADNo.やデータタイプなどの必要情報を設定する。1つのレイヤーに複数のCADNo.が使用されている場合は、レイヤー名称と複数のCADNo.の対応付けを実施する。積層構造の場合も同様に、対象とするレイヤーを複数設定し関連付けを行う(S202)。
次に故障解析支援装置2から出力された複数のネットからパターン観察装置で観察対象とするネットを選択する(S203)。故障解析装置から出力されたネットは画面に表示され、オペレータはこの中から観察対象とするネットを選択することができる。画面の表示形式はリスト形式であってもよいし、マップ形式であってもよい。
ユーザによって選択され、パターン観察装置での観察対象となったネットに対し、レビューする視野サイズ(倍率)を操作画面上で設定することができる。対象とする配線サイズを設計データで確認しながら、視野内に収まるような適切な視野サイズを確認しながら設定できる(S204)。倍率および視野サイズは固定であってもよいし、後述するように撮像パターンに応じて変動してもよい。
視野サイズが決定された後に、レシピ作成部15によって撮像中心が決められる。故障解析システムから入力される故障箇所が必ずしも欠陥位置であるとは限らず、実際には当該故障箇所を含むネットのうち別の箇所で欠陥が発生していることも考えられる。したがって、パターン観察装置では上記で選択された観察対象のネットに沿って画像を撮像し観察する必要がある。選択されたネットの全経路を漏れなく撮像するためには、視野サイズに対応する間隔ごとに撮像中心位置をネットに沿ってずらして設定する。ただし、上記方法で撮像中心を設定した場合には撮像領域境界では画像が不連続になるので、所定の重複領域を考慮して、視野サイズに対応する間隔から重複領域のサイズ分除いて間隔設定し、当該間隔ごとに撮像中心位置を設定するとさらによい。この場合重複領域は予めレシピ作成装置またはパターン観察装置の入力部を通してユーザが指定することができるようにしてもよい。
以上をまとめて表現すれば、選択したネットに沿って画像が撮像されるように撮像条件を設定する。また別の表現をすれば、選択されたネットの任意の部分が一つのレシピで撮像された複数の画像のうちいずれかに含まれるように撮像条件を設定する。また別の表現をすれば、選択したネットが各画像に含まれ、かつ、隣り合う画像の境界部分が接する、または所定量だけ重なるように撮像条件を設定する。また別の表現をすれば、隣り合う撮像領域の中心位置から所定の間隔ごとに撮像中心が設定され、かつ、選択したネットが各撮像領域に含まれるように、撮像中心位置を設定する。このとき、当該所定の間隔が視野サイズと同じかそれより小さければ、ネットを漏れなく観察することができる。また、当該所定の間隔が視野サイズより大きい場合には、選択したネットのうち撮像されない部分が生じることがあるが、欠陥発生率が極めて低いことが予め分かっているような領域においては、このような設定とすることで全体の撮像時間を短縮することができスループットが向上する。
また、撮像領域にネットの折曲がり点等を含んだときは、必ずしも視野サイズに対応する間隔ごとに撮像中心をずらすわけではない。撮像領域に折曲がり点が含まれるときには、倍率固定で撮像する場合は、折曲がり点を撮像中心として撮像を行い、倍率を変更できる場合に関しては後ほど図8で説明するように、撮像領域に含まれるラインの数に応じて倍率を変更し、これに伴って視野サイズおよび視野中心位置も変更する。
次に、ユーザはウェーハ上のダイの配列情報(ウェーハ上に露光されたダイの配列情報)を作成した後、ウェーハアライメント情報(ウェーハの傾きや、ダイサイズなどについて、レシピを合わせ込むために必要な画像と座標情報)の登録を行う(S205)。
S204で撮像するパターン、すなわち撮像中心の位置と視野サイズが決定した後、そのパターンをどのダイで撮像するかを指定するため、観察対象とするダイの選択を行う(S206)。これはユーザがユーザインターフェースを通して指定することで行われる。例えば、予めウェーハ周辺部のダイに発生しやすい欠陥であることが分かっている場合には、ウェーハ周辺部のダイを選べばよい。このようにダイをサンプリングして観察することができるので、効率よく観察することができる。観察対象とするダイの選択は予め登録された複数のモードからユーザが選択することで設定してもよい。
次に、ユーザはユーザインターフェースを通して、比較方式の設定を行う(S207)。ウェーハ内に1ダイを設定した場合などは、欠陥を検出するための比較対象となる参照画像がない。そのため比較領域の指定を行う必要があり、ユーザは比較画像を取得するダイ比較モードの設定を行う。また、設計データとの比較から欠陥検出することもできる。設計データと比較することで、比較画像を撮像する必要がなくなり撮像時間が短縮されるが、この場合には設計データを実画像に近づけるための画像処理が必要になることもある。この画像処理はパターン観察装置の画像演算部等で行えばよい。
次に、画像を撮像するときのフレーム枚数,解像度、などの撮像条件設定を行う(S208)。
全ての設定ができたらレシピを登録し、通信ネットワークを介しパターン観察装置13へレシピの転送を行う(S209)、パターン観察装置13のレシピファイルに保存される。
この例ではレシピ作成装置でレシピを作成した後、パターン観察装置に転送する例を示しているが、前述のように、パターン観察装置のコンピュータでレシピを作成してもよい。ただし、パターン観察装置のコンピュータでレシピ作成する場合にはパターン観察装置を占有することになるので、スループットをあげるためにはレシピ作成装置を用いてオフラインでレシピ作成するのがよい。
パターン観察装置13では保存されたレシピファイルをもとに指定された経路を撮像していく(S210)。以上のように撮像することで当該レシピに基づいて撮像された画像をつなぎ合わせると、故障ネットをパノラマ撮像することができる。
ダイ比較など設定された場合は参照ダイとの差から欠陥位置を検出する(S211)。
図8は視野内のパターン数により倍率変更をしながら撮像する際のフローを示した図である。ここでは倍率を2段階(低倍率,高倍率)に設定したときを例として説明する。なお、以下では低倍率,高倍率と表現しているが、低分解能,高分解能と置き換えても同等である。
ここではまずオペレータは抽出したネットの設計データを確認しながら、低倍率,高倍率の2段階の倍率を設定する(S301)。次にレシピ作成装置は設定した低倍率の設定倍率に変更する(S302)。
次に低倍率の視野にパターンNが2個以上(N≧2
)存在するか否かを判断する(S303)。例えば、周りにラインやパターンが存在しない直線一本のラインパターン(80a)に関してはシステマティック欠陥の発生率は低いと考えられるため、低倍率で撮像することで、できる限り撮像枚数を減らすことができる。
パターンが複数存在しない場合(1個の場合)は低倍率の視野内にあるパターンの中心位置座標を求める(S304)。また、連続的な配線の場合、前の視野の撮像エリアも考慮し撮像中心位置を求める。次に、低倍率での座標を決定する(S305)。低倍率で撮像する(S306)。
2個以上存在する場合、レシピ作成装置は高倍率に変更する(S307)。例えば、折曲がり点が多い部分(80b)、すなわちライン数が多く密度が高い部分に関してはシステマティック欠陥の発生の可能性が高い可能性がある。このため、高倍率に変更することで詳細に確認することができる(80c)。
尚、高倍率に変更することで、視野内のパターン数Nが1つ(N=1)になった際も、高倍率での撮像を行う。
次に、高倍率の視野に含まれるラインやパターンの中心を撮像中心位置とするように撮像中心位置を計算する(S308)。視野内に複数パターンが存在する場合は各パターンが均等に入る位置を求める。計算後、高倍率での画像中心位置を決定する(S309)。
以上、S303からS305,S308からS309は、レシピ作成部にて演算され演算結果がレシピに設定される。
次に、高倍率で撮像する(S310)。撮像した画像はモニタ等の表示部に表示される。
このように、80aのような直線ラインは低倍率の視野で撮像するのがよい例であり、撮像されている。80bのような折曲がり点によって直線ライン数が複数に入っている際には、高倍率で撮像するのがよい。この場合80cのように高倍率で撮像することで、パターンを考慮しながら欠陥を見逃すことの無いように倍率の設定ができ、効率良く撮像することができる。なお、ここでは2段階で倍率変更した例を示したが、3段階以上に倍率変更してもよい。
以上のようにラインやパターンの密度によって撮像倍率または分解能を可変とすることで、欠陥発生の可能性が高い部分を重点的に観察することができるので、スループットを維持しつつ欠陥を高倍率で撮像することが可能となる。
図9はネット情報内に回路ブロックやセルエリア902が存在したときの撮像位置を示した図である。図9(a)は、故障解析支援装置2で抽出したネット情報である。例えば、ネットA〜Dまでのネットを抽出している。しかし、ネットBやDの一部分が回路ブロック902となりネット(配線)としての情報が得られないときがある。図9(a)のグレー部分が回路ブロック902を示している。この場合は図9(b)のように回路ブロック902のエリア全てを撮像できるように、撮像視野903から撮像位置を計算し回路ブロック全てのエリアを撮像する領域を計算する。
また、回路ブロックが存在するときには、図6のフォーマットの中の、エリアフラグ欄にフラグを立てることでラインと回路ブロックを判断することができるようになっている。ここでは四隅の中で、対角の2点の座標を始点座標と終点座標として表示することで回路ブロックのエリア情報として表すことができる。例えば図6のNo.56のライン情報ではエリアフラグが1となっており、この場合は始点座標(4710.0,3350.0)および終点座標(4820.0,3400.0)で定義される長方形状のエリアが回路ブロックであることを表している。
図10はレイヤーごとにレシピ作成を実施し経路追跡する例を示した図である。1001は一つの画像に対応する視野サイズ(FOV)を表している。図7〜図9の例では、ある一層に存在するネットに着目して説明したが、図5に説明したようにネットは複数の層に跨って存在することもある。このような場合には、図5で各レイヤーに分解された座標情報をもとに、レイヤーごとにレシピ作成する。すなわち、レイヤーごとにネットを分解し、分解された各ネットに基づいて図7〜図9に説明した方法で視野サイズおよび撮像中心位置を設定する。この際、Via1,Via2のように各レイヤー内では点で表された配線情報であって1枚の画像しか撮像されない場合であっても、上下のレイヤーに存在する電気的に接続されたネットをたどって撮像することで、配線に沿って画像を撮像することができる。これによりレイヤーを跨いだ撮像が可能となる。
以上、実施例1に示したように故障解析システムによる故障箇所の情報に基づいて撮像条件、例えば撮像位置または撮像倍率を設定することで、欠陥が発生している可能性の高い箇所を優先的に観察できるので、効率的に欠陥を特定することができる。また、故障解析システムで特定された故障箇所以外の部分に欠陥が発生していたとしても、故障ネットのどこかには欠陥が存在することが推定されるので、故障解析システムによって特定されたネットに沿って撮像するように撮像位置を制御することでこのような場合にも欠陥を効率的に特定できる。
本実施例では、実施例1で説明した故障解析装置から出力されるネットの情報に加えて、EDAツールのリソグラフィシミュレーションから得られる危険箇所の情報を用いて撮像領域を決める例を説明する。
図11は実施例2におけるレシピ作成装置のフローチャートを示した図である。以下、実施例1と同様の部分は説明を省略する。図11では故障解析支援装置2から得られる情報とともに、EDAツール3から得られる危険点情報をもとにレシピを作成する場合の手順を説明する。危険点情報とは、シミュレーションにより求められた、欠陥発生の可能性が高い箇所の座標情報である。
故障解析装置からネット情報を受け取るのと平行して、EDAツールのリソグラフィシミュレーションで得られた危険点情報が、外部インターフェースを通じてパターン観察装置に入力される。EDAツールの原点が検査原点とは違う場合には、座標変換演算部にて、検査原点の位置合わせを行う(S212)。EDAツールからは危険箇所が座標形式で出力される。この場合、後述するように故障解析支援装置の結果と突合せを行うので、S201で設定した検査原点と同様にする必要がある。
次に、対象とするレイヤーの設定を行う(S213)。ここでは故障解析装置側のレイヤー名称と合わせる必要がある。
故障解析装置とEDAツールからの情報の入力が終わると、突合せ演算部7は、故障解析のネット情報とEDAツールの情報結果の座標突合せを行う(S214)。S201,S212で故障解析装置の原点とEDAツールの原点は同一の検査原点に合わされているので、理想的には故障解析装置からのデータとEDAツールのデータを対応する座標どうしで比較して、当該座標において故障解析装置が故障と判断し、かつ、EDAツールが危険点と判断したかを判定すればよい。しかし、実際には故障解析装置とEDAツールの両方を同じ原点にしたとしても、故障解析装置によって故障と判断される座標とEDAツールによって危険点と判断される座標との間には小さなズレが生じることが想定される。したがって、このズレを考慮して、座標突合せのための突合せ範囲を設定することができるようにするとよい。突合せ範囲とは、故障解析の座標系とEDAツールの座標系のズレを補正する補正量の最大値のことである。すなわち、故障解析装置から出力される故障箇所のうち、EDAツールの危険点座標を中心として半径が当該突合せ範囲の円に含まれる故障箇所は、当該危険点座標と一致したものとみなす。これにより、装置誤差によって微妙にズレが生じていた場合にも同じ欠陥と判断し、合わせ込みを行うことができる。
故障解析装置の出力結果とEDAツールの出力結果を突合せることによって、故障解析装置から出力されたネットのうち、危険度の高い箇所を抽出することができる。故障解析装置から出力されたネットには真の故障原因箇所が含まれていないこともあり、このような突合せにより故障の真の原因究明が容易になる。
S214の突合せ実施後、EDAツールから出力された危険箇所が多く含まれているネットを頻度順にモニタに表示し、故障の可能性が高い順に表示することができる(S215)。ここではオペレータがリストを見れば一目で故障の可能性の高いネットを視覚的に判断することができるようになっている。この中から追跡撮像したいネットを選択することができる。リストの表示形式は図12を用いて後述する。
次にS204において、実施例1で前述したような方法で視野サイズを設定する(S204)。視野サイズが決定されたら、次に撮像中心が決められる。撮像中心の決め方としては、実施例1で説明したものに加えて、危険点情報に基づいて決める方法が考えられる。すなわち、選択したネットのうち危険箇所から遠いところは欠陥発生確率が低いとみなして、間隔をあけて撮像中心を設定する。言い換えれば、視野サイズに対応する間隔以上の間隔で撮像中心位置を設定する。また、間隔をあけて撮像中心を設定する代わりに、または、これと合わせて、危険箇所から離れた位置では倍率を下げて撮像してもよい。以上のように危険点情報に基づいて撮像位置を決めると、システマティック欠陥の発生する可能性が高い箇所を優先的に観察することができる。
すなわち、撮像位置に応じてネット上の撮像間隔を可変とすることで効率的に欠陥を特定し、全体としてスループットをあげることができる。
また、実施例1で説明したように、撮像位置に応じて観察倍率に重み付けして観察を行うことでも同様の効果が得られる。
以上、視野中心位置または観察倍率の設定は、レシピ作成部15にて行われる。
観察対象のネットが決まった後の工程は実施例1と同様であるので、説明を省略する。
図12は、レシピ作成装置12において、ユーザインターフェース8に表示されるGUI1200であり、故障解析支援装置から出力されたネットにEDAツールの危険箇所の座標が含まれる頻度順に表示したGUIを示した図である。レシピ作成装置のユーザインターフェースである表示部にはリスト1202,MAP1203が表示される。
リスト1202は、S206で行われた、ネットと危険箇所座標の対比によりネットごとにネットに含まれている危険箇所座標の数を表示する。また、ネットは頻度順に表示され、危険度の高い順に並べることができる。オペレータはこれらの情報をふまえて、適宜、観察対象とするネットを選択することができる。また、各ネットの長さ、および対象レイヤー数,レイヤー名称などもリスト表示できる。
MAP1203では対象のネットと危険点の位置が表示されている。および、設計データも重ね合わせて表示することもできる。また、表示サイズを拡大・縮小などの表示もできる。
例えば、リスト1202のネットBを選択すると、MAP1203にはネットBが強調され、重なった危険点座標が点滅し位置が判り易く表示されている。またネットや、危険点にマウスを近づけると座標の値を表示することができる。また、選択したネットの一部分のみを撮像したいときはMAP内で必要な部分だけをネット上で指定すると、その指定された部分のみの座標を撮像対象として出力することもできる。このようにして図12に示された画面を通して撮像するネットを選択することができる。
以上、実施例2のようにネット情報に合わせて危険箇所情報を用いて撮像箇所を決めることで、故障解析装置から出力される複数のネットから危険度の高いネットを効率的に選ぶことができる。
1 故障解析装置
2 故障解析支援装置
3 EDAツール
4 ネットワークインターフェース
5 主記憶装置
6 座標変換演算部
7 突合せ演算部
8 ユ−ザインターフェース
9 オフラインレシピファイル
10 テスタ
11 設計データベース
12 レシピ作成装置
13 パターン観察装置
14 ネットワーク

Claims (19)

  1. パターンを有する試料に電子線を照射して画像を取得するパターン観察装置で使用されるレシピを作成するレシピ作成装置であって、
    前記パターン観察装置における前記試料の観察条件を設定するレシピを作成するレシピ作成部を有し、
    前記レシピ作成部は、前記レシピ作成装置にネットワークを介して接続された故障解析システムから入力された故障位置を含む配線情報に基づいて、前記故障位置を含む配線に沿って画像が撮像されるように前記画像の撮像条件を設定することを特徴とするレシピ作成装置。
  2. パターンを有する試料に電子線を照射して画像を取得するパターン観察装置で使用されるレシピを作成するレシピ作成装置であって、
    当該レシピ作成装置に接続可能な故障解析システムから入力される、故障位置を含む配線情報に基づき、前記故障位置を含む配線に沿って画像が撮像されるように前記画像の撮像条件を設定するコンピュータを備えたことを特徴とするレシピ作成装置。
  3. 請求項1または2に記載のレシピ作成装置において、
    前記配線情報は、前記配線を構成する線分の始点,終点、または折曲がり点の座標であることを特徴とするレシピ作成装置。
  4. 請求項1または2に記載のレシピ作成装置において、
    前記撮像条件は、前記画像の撮像中心位置、または前記画像の撮像経路、または前記画像の視野領域であることを特徴とするレシピ作成装置。
  5. 請求項2に記載のレシピ作成装置において、
    前記コンピュータは、前記配線情報と前記画像の視野サイズから画像の撮像中心位置を決定することを特徴とするレシピ作成装置。
  6. 請求項2に記載のレシピ作成装置において、さらに、
    前記故障解析システムから入力される複数の配線情報のうち、ユーザが撮像対象とする配線を選択入力することができる入力部を有することを特徴とするレシピ作成装置。
  7. 請求項2に記載のレシピ作成装置において、
    前記コンピュータは、前記配線情報と前記画像の視野サイズから画像の撮像中心位置を決定し、前記故障位置を含む配線に沿って複数の画像を順次撮像するように設定することを特徴とするレシピ作成装置。
  8. 請求項2に記載のレシピ作成装置において、
    前記配線情報は、複数のレイヤーに跨って存在する配線に関して、上下のレイヤーの接続位置の情報を含み、
    前記コンピュータは、前記複数のレイヤーおよび前記接続位置での配線情報を取得して、前記画像の撮像位置を設定することを特徴とするレシピ作成装置。
  9. 請求項2に記載のレシピ作成装置において、
    前記コンピュータは、シミュレーションにより予め求められた危険箇所に応じて前記画像の撮像間隔を決定することを特徴とするレシピ作成装置。
  10. 請求項2に記載のレシピ作成装置において、
    前記コンピュータは、前記配線と、シミュレーションにより予め求められた危険箇所との座標重ね合わせを行い、前記配線に含まれる前記危険箇所の数に基づいて画像の撮像位置を決定することを特徴とするレシピ作成装置。
  11. 請求項2に記載のレシピ作成装置において、
    前記コンピュータは、前記画像の視野に含まれるパターンの密度に応じて、撮像倍率を設定することを特徴とするレシピ作成装置。
  12. 請求項2に記載のレシピ作成装置において、
    前記コンピュータは、前記パターンに沿った撮像領域に加えて、前記パターンに重なったセル領域または回路ブロックを撮像領域として設定することを特徴とするレシピ作成装置。
  13. パターンを有する試料に電子線を照射して観察するパターン観察装置であって、
    前記試料に前記電子線を照射して当該照射によって得られた二次荷電粒子を検出する電子光学系と、
    前記二次荷電粒子から前記試料の画像を生成する画像演算部と、
    前記試料の観察条件を設定するレシピを作成するレシピ作成部と、を有し、
    前記レシピ作成部は、前記パターン観察装置にネットワークを介して接続された故障解析システムから入力された故障位置を含む配線情報に基づいて、前記故障位置を含む配線に沿って画像が撮像されるように前記画像の撮像条件を設定することを特徴とするパターン観察装置。
  14. 請求項13に記載のパターン観察装置において、
    前記配線情報は、前記配線を構成する線分の始点,終点、または折曲がり点の座標であることを特徴とするパターン観察装置。
  15. 請求項13に記載のパターン観察装置において、
    前記撮像条件は、前記画像の撮像中心位置、または前記画像の撮像経路、または前記画像の視野領域であることを特徴とするパターン観察装置。
  16. 請求項13に記載のパターン観察装置において、
    前記レシピ作成部は、前記配線情報と前記画像の視野サイズから画像の撮像中心位置を決定し、前記故障位置を含む配線に沿って複数の画像を順次撮像するように設定することを特徴とするパターン観察装置。
  17. 請求項13に記載のパターン観察装置において、
    前記配線情報は、複数のレイヤーに跨って存在する配線に関して、上下のレイヤーの接続位置の情報を含み、
    前記レシピ作成部は、前記複数のレイヤーおよび前記接続位置での配線情報を取得して、前記画像の撮像位置を設定することを特徴とするパターン観察装置。
  18. 請求項13に記載のパターン観察装置において、
    前記レシピ作成部は、シミュレーションにより予め求められた危険箇所に応じて前記画像の撮像間隔を決定することを特徴とするパターン観察装置。
  19. 請求項13に記載のパターン観察装置において、
    前記レシピ作成部は、前記配線と、シミュレーションにより予め求められた危険箇所との座標重ね合わせを行い、前記配線に含まれる前記危険箇所の数に基づいて画像の撮像位置を決定することを特徴とするパターン観察装置。
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