JP5395314B2 - 不揮発性記憶素子および不揮発性記憶装置 - Google Patents

不揮発性記憶素子および不揮発性記憶装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5395314B2
JP5395314B2 JP2013533807A JP2013533807A JP5395314B2 JP 5395314 B2 JP5395314 B2 JP 5395314B2 JP 2013533807 A JP2013533807 A JP 2013533807A JP 2013533807 A JP2013533807 A JP 2013533807A JP 5395314 B2 JP5395314 B2 JP 5395314B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxide layer
nonvolatile memory
metal oxide
layer
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013533807A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013080452A1 (ja
Inventor
志強 魏
健生 二宮
剛 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2013533807A priority Critical patent/JP5395314B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5395314B2 publication Critical patent/JP5395314B2/ja
Publication of JPWO2013080452A1 publication Critical patent/JPWO2013080452A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B63/00Resistance change memory devices, e.g. resistive RAM [ReRAM] devices
    • H10B63/20Resistance change memory devices, e.g. resistive RAM [ReRAM] devices comprising selection components having two electrodes, e.g. diodes
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N70/00Solid-state devices having no potential barriers, and specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching
    • H10N70/801Constructional details of multistable switching devices
    • H10N70/881Switching materials
    • H10N70/883Oxides or nitrides
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C13/00Digital stores characterised by the use of storage elements not covered by groups G11C11/00, G11C23/00, or G11C25/00
    • G11C13/0002Digital stores characterised by the use of storage elements not covered by groups G11C11/00, G11C23/00, or G11C25/00 using resistive RAM [RRAM] elements
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C13/00Digital stores characterised by the use of storage elements not covered by groups G11C11/00, G11C23/00, or G11C25/00
    • G11C13/0002Digital stores characterised by the use of storage elements not covered by groups G11C11/00, G11C23/00, or G11C25/00 using resistive RAM [RRAM] elements
    • G11C13/0007Digital stores characterised by the use of storage elements not covered by groups G11C11/00, G11C23/00, or G11C25/00 using resistive RAM [RRAM] elements comprising metal oxide memory material, e.g. perovskites
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B63/00Resistance change memory devices, e.g. resistive RAM [ReRAM] devices
    • H10B63/30Resistance change memory devices, e.g. resistive RAM [ReRAM] devices comprising selection components having three or more electrodes, e.g. transistors
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B63/00Resistance change memory devices, e.g. resistive RAM [ReRAM] devices
    • H10B63/80Arrangements comprising multiple bistable or multi-stable switching components of the same type on a plane parallel to the substrate, e.g. cross-point arrays
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N70/00Solid-state devices having no potential barriers, and specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching
    • H10N70/20Multistable switching devices, e.g. memristors
    • H10N70/24Multistable switching devices, e.g. memristors based on migration or redistribution of ionic species, e.g. anions, vacancies
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N70/00Solid-state devices having no potential barriers, and specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching
    • H10N70/801Constructional details of multistable switching devices
    • H10N70/821Device geometry
    • H10N70/826Device geometry adapted for essentially vertical current flow, e.g. sandwich or pillar type devices
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N70/00Solid-state devices having no potential barriers, and specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching
    • H10N70/801Constructional details of multistable switching devices
    • H10N70/881Switching materials
    • H10N70/883Oxides or nitrides
    • H10N70/8833Binary metal oxides, e.g. TaOx

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)

Description

本発明は、不揮発性記憶素子に関し、特に、印加される電気的信号に応じて抵抗値が可逆的に変化する抵抗変化型の不揮発性記憶素子および不揮発性記憶素子を備えた不揮発性記憶装置に関する。
近年、電気機器におけるデジタル技術の進展に伴い、音楽、画像、情報等のデータを保存するために、大容量で、かつ不揮発性のメモリデバイスに対する要求が高まってきている。こうした要求に応える1つの方策として、与えられた電気的信号によって抵抗値が変化し、その状態を保持しつづける不揮発性記憶素子をメモリセルに用いた不揮発性メモリデバイス(以下、ReRAMとよぶ)が注目されている。これは不揮発性記憶素子の構成が比較的簡単で高密度化が容易であることや、従来の半導体プロセスとの整合性をとりやすい等の特徴に起因している。
このような不揮発性記憶素子は、抵抗変化層に用いる材料(抵抗変化材料)によって大きく2種類に分類される。その一つは、特許文献1等に開示されているペロブスカイト材料(Pr1−xCaMnO(PCMO)、La1−xSrMnO(LSMO)、GdBaCo(GBCO)等)を抵抗変化材料に用いた抵抗変化型の不揮発性記憶素子である。
また、他の一つは、2元系の金属酸化物を抵抗変化材料に用いた抵抗変化型の不揮発性記憶素子である。2元系の金属酸化物は、上述のペロブスカイト材料と比較しても組成および構造が非常に単純であるため、製造時における組成制御および成膜が容易である。その上、半導体製造プロセスとの整合性も比較的良好であるという利点もあり、近年多くの研究がなされている。
抵抗変化の物理的なメカニズムについては未だに不明なところが多いが、近年の研究では、2元系の金属酸化物中に導電性のフィラメントが形成され、酸化還元によるそのフィラメント中の欠陥密度変化が抵抗変化の要因として有力視されている(例えば、特許文献2および非特許文献1を参照)。
図19は、特許文献2に開示されている従来の不揮発性記憶素子1800の構成を示す断面図である。
金属酸化物からなる抵抗変化層1805が第1の電極1803と第2の電極1806とに挟まれた原形構造(図19の(a))に対して、第1の電極1803および第2の電極1806間に電圧(初期ブレイク電圧)を印加することにより、第1の電極1803および第2の電極1806間の電流経路(第1の電極1803および第2の電極1806間を流れる電流の電流密度が局所的に高くなる部分)となるフィラメント1805cが形成されている(図19の(b))。
米国特許第6473332号明細書 特開2008−306157号公報
R.Waser et al., Advanced Materials , NO21, 2009, pp.2632-2663
上述したような金属酸化物を抵抗変化材料に用いた従来の不揮発性記憶素子において、抵抗変化特性のばらつきの低減が望まれる。そこで、本発明者らが鋭意検討を行なった結果、従来の抵抗変化素子において、以下のような問題があることを見出した。
金属酸化物を用いた従来の不揮発性記憶素子は、初期ブレイク電圧の印加によって、抵抗変化層にフィラメントが形成されることにより、抵抗変化できる状態となる。このとき、抵抗変化層に形成されるフィラメントは、第1の電極と第2の電極とを接続するように、抵抗変化層を貫通している。このようなフィラメントを有する抵抗変化素子は、抵抗変化における抵抗変化層の抵抗値のばらつきが大きくなり、抵抗変化特性のばらつきが大きくなる問題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、抵抗変化特性のばらつきが小さい不揮発性記憶素子および不揮発性記憶装置を提供することを目的としている。
従来の課題を解決するために、本発明の一態様に係る抵抗変化型の不揮発性記憶素子は、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極と第2の電極との間に介在する金属の酸化物から構成され、前記第1の電極と前記第2の電極との間に印加される電圧パルスの極性に基づいて当該金属の酸化物の抵抗状態が高抵抗状態と低抵抗状態とを可逆的に遷移する抵抗変化層とを備え、抵抗変化層は、前記第1の電極の上に配置され、ρの抵抗率を有するMO(但し、Mは金属元素)で表される組成を有する第1の金属酸化物層と、前記第1の金属酸化物層の上に配置され、ρ(但し、ρ<ρ)の抵抗率を有するNO(但し、Nは金属元素)で表される組成を有する第2の金属酸化物層と、前記第2の金属酸化物層の上に配置され、ρ(但し、ρ<ρ)の抵抗率を有するPO(但し、Pは金属元素)で表される組成を有する第3の金属酸化物層と、前記第3の金属酸化物層及び前記第2の金属酸化物層内に前記第2の電極と接して配置され、前記第1の金属酸化物層に接しておらず、前記第3の金属酸化物層に比べて抵抗率が低く、前記第2の金属酸化物層と抵抗率が異なる局所領域とを含むこと特徴とする。
本発明によれば、局所領域の長さを制御することにより、抵抗変化特性のばらつきが少ない不揮発性記憶素子が得られる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る不揮発性記憶素子の断面図である。 図2は、タンタル酸化物で構成される抵抗変化層の酸素含有率とシート抵抗率との関係を示す図である。 図3は、タンタル酸化物で構成される抵抗変化層中の酸素プロファイルを示す図である。 図4Aは、本発明の実施の形態1に係る不揮発性記憶素子の要部の製造方法を示す断面図である。 図4Bは、本発明の実施の形態1に係る不揮発性記憶素子の要部の製造方法を示す断面図である。 図4Cは、本発明の実施の形態1に係る不揮発性記憶素子の要部の製造方法を示す断面図である。 図4Dは、本発明の実施の形態1に係る不揮発性記憶素子の要部の製造方法を示す断面図である。 図5は、本発明の実施の形態1に係る不揮発性記憶素子の動作例を示す図である。 図6は、本発明の実施の形態1の応用例に係る不揮発性記憶装置の構成を示すブロック図である。 図7は、図6における2ビット分の構成を示す断面図である。 図8は、本発明の実施の形態1の第1の応用例に係る不揮発性記憶装置の動作例を示すタイミングチャートである。 図9Aは、本発明の実施の形態1の第1の応用例に係る抵抗変化層にタンタル酸化物を用いた不揮発性記憶装置において、抵抗変化電流の第2の酸化物層の膜厚依存性を示す図である。 図9Bは、本発明の実施の形態1の第1の応用例に係る抵抗変化層にタンタル酸化物を用いた不揮発性記憶装置において、高抵抗状態および低抵抗状態の不良率の第2の酸化物層の膜厚依存性を示す図である。 図10Aは、本発明の実施の形態1の第1の応用例に係る抵抗変化層にタンタル酸化物を用いた不揮発性記憶素子において、負荷抵抗を100Ωとしたときの局所領域のサイズを示すTEM写真である。 図10Bは、本発明の実施の形態1の第1の応用例に係る抵抗変化層にタンタル酸化物を用いた不揮発性記憶素子において、負荷抵抗を5000Ωとしたときの局所領域のサイズを示すTEM写真である。 図11は、本発明の実施の形態1の第1の応用例に係る抵抗変化層にタンタル酸化物を用いた不揮発性記憶装置において、高抵抗状態および低抵抗状態の不良率の第2の酸化物層の抵抗率依存性を示す図である。 図12は、本発明の実施の形態1の第2の応用例に係る不揮発性記憶装置の構成を示すブロック図である。 図13は、図12におけるA部の構成(4ビット分の構成)を示す斜視図である。 図14は、本発明の実施の形態1の第2の応用例に係る不揮発性記憶装置が備える不揮発性記憶素子の構成を示す断面図である。 図15は、本発明の実施の形態1の第2の応用例に係る不揮発性記憶装置の動作例を示すタイミングチャートである。 図16は、本発明の実施の形態2に係る不揮発性記憶素子の断面図である。 図17Aは、本発明の実施の形態2に係る不揮発性記憶素子の要部の製造方法を示す断面図である。 図17Bは、本発明の実施の形態2に係る不揮発性記憶素子の要部の製造方法を示す断面図である。 図17Cは、本発明の実施の形態2に係る不揮発性記憶素子の要部の製造方法を示す断面図である。 図17Dは、本発明の実施の形態2に係る不揮発性記憶素子の要部の製造方法を示す断面図である。 図18は、本発明の実施の形態3に係る不揮発性記憶素子の断面図である。 図19は、従来例に係る不揮発性記憶素子の断面図である。
本発明の一態様に係る抵抗変化型の不揮発性記憶素子は、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極と第2の電極との間に介在する金属の酸化物から構成され、前記第1の電極と前記第2の電極との間に印加される電圧パルスの極性に基づいて当該金属の酸化物の抵抗状態が高抵抗状態と低抵抗状態とを可逆的に遷移する抵抗変化層とを備え、抵抗変化層は、前記第1の電極の上に配置され、ρの抵抗率を有するMO(但し、Mは金属元素)で表される組成を有する第1の金属酸化物層と、前記第1の金属酸化物層の上に配置され、ρ(但し、ρ<ρ)の抵抗率を有するNO(但し、Nは金属元素)で表される組成を有する第2の金属酸化物層と、前記第2の金属酸化物層の上に配置され、ρ(但し、ρ<ρ)の抵抗率を有するPO(但し、Pは金属元素)で表される組成を有する第3の金属酸化物層と、前記第3の金属酸化物層及び前記第2の金属酸化物層内に前記第2の電極と接して配置され、前記第1の金属酸化物層に接しておらず、前記第3の金属酸化物層に比べて抵抗率が低く、前記第2の金属酸化物層と抵抗率が異なる局所領域とを含むこと特徴とする。
このような構成、すなわち局所領域が抵抗変化層の膜厚よりも小さく電界集中が起こるため、低電圧で抵抗変化することが可能となる。また、局所領域は第1の電極と接していないため、第1の電極の影響によって生じる寄生抵抗の抵抗変化を抑制し、抵抗変化特性のばらつきを小さくすることができる。その上、第2の金属酸化物層により局所領域の長さを制御でき、局所領域の長さのばらつきによる抵抗値の変化を抑制でき、抵抗変化特性のばらつきをさらに小さくすることができる。
ここで、前記第1の金属酸化物層と前記第2の金属酸化物層と前記第3の金属酸化物層とに含まれる金属の酸化物は、同種の金属の酸化物でもよい。
このような構造で、抵抗変化層が酸素雰囲気中の反応性スパッタにより形成される場合、抵抗変化層の各金属酸化物層を酸素の分圧の調整により形成することができ、プロセスを簡略化できる。
また、前記第1の金属酸化物層と前記第2の金属酸化物層と前記第3の金属酸化物層とに含まれる金属の酸化物は、異種の金属の酸化物でもよい。
このような構造で、抵抗変化層をバンドギャップが異なる金属酸化物層の積層構造で構成することができ、不揮発性記憶素子の動作電圧を低電圧化することが可能となる。
また、前記第3の金属酸化物層と前記第2の金属酸化物層と前記第1の金属酸化物層とに含まれる金属の酸化物は、タンタル、ハフニウム、ジルコニウム、およびアルミニウムからなる群より選択される元素より構成されてもよい。
また、前記第1の電極と前記第2の電極とは同一材料から構成されてもよい。
また、前記不揮発性記憶素子は、さらに、前記抵抗変化層に電気的に接続された負荷素子を備えてもよい。
また、前記負荷素子は、固定抵抗、トランジスタ、またはダイオードであってもよい。
また、前記局所領域は、前記抵抗変化層に1つのみ形成されていてもよい。
また、本発明の一態様に係る不揮発性記憶装置は、基板と、前記基板上に互いに平行に形成された複数の第1の配線と、前記複数の第1の配線の上方に前記基板の主面に平行な面内において互いに平行に且つ前記複数の第1の配線と立体交差するように形成された複数の第2の配線と、前記複数の第1の配線と前記複数の第2の配線との立体交差点に対応して設けられた前記不揮発性記憶素子とを具備するメモリセルアレイと、前記メモリセルアレイが具備する不揮発性記憶素子から、少なくとも一つの不揮発性記憶素子を選択する選択回路と、前記選択回路で選択された不揮発性記憶素子に電圧を印加することでデータを書き込む書き込み回路と、前記選択回路で選択された不揮発性記憶素子の抵抗値を検出することでデータを読み出す読み出し回路とを備えることを特徴とする。
このような構成とすることにより、抵抗変化特性のばらつきを小さくすることができる。
ここで、前記不揮発性記憶素子は、前記抵抗変化層に電気的に接続された電流制御素子を備えてもよい。
また、本発明の一態様に係る不揮発性記憶装置は、基板と、前記基板上に形成された、複数のワード線および複数のビット線、前記複数のワード線および複数のビット線にそれぞれ接続された複数のトランジスタ、並びに前記複数のトランジスタに一対一で対応して設けられた複数の前記不揮発性記憶素子とを具備するメモリセルアレイと、前記メモリセルアレイが具備する不揮発性記憶素子から、少なくとも一つの不揮発性記憶素子を選択する選択回路と、前記選択回路で選択された不揮発性記憶素子に電圧を印加することでデータを書き込む書き込み回路と、前記選択回路で選択された不揮発性記憶素子の抵抗値を検出することでデータを読み出す読み出し回路とを備えることを特徴とする。
このような構成とすることにより、抵抗変化特性のばらつきを小さくすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、図面において、実質的に同一の構成、動作、および効果を表す要素については、同一の符号を付し、説明を省略する。また、以下において記述される数値、材料、成膜方法などは、すべて本発明の実施の形態を具体的に説明するために例示するものであり、本発明はこれらに制限されない。さらに、以下において記述される構成要素間の接続関係は、本発明の実施の形態を具体的に説明するために例示するものであり、本発明の機能を実現する接続関係はこれに限定されない。さらにまた、本発明は、請求の範囲によって定まる。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
(実施の形態1)
[不揮発性記憶素子の構成]
図1は、本発明の実施の形態1に係る不揮発性記憶素子の一構成例を示す断面図である。
本実施の形態の不揮発性記憶素子100は、基板101と、その基板101上に形成された層間絶縁膜102と、その層間絶縁膜102上に形成された第1の電極103と、第2の電極106と、第1の電極103および第2の電極106に挟まれた抵抗変化層104とを備えている。
抵抗変化層104は、第1の電極103と第2の電極106との間に介在する金属の酸化物(金属酸化物)から構成され、第1の電極103と第2の電極106との間に印加される電気的信号に基づいて可逆的に抵抗値が変化する層である。例えば、抵抗変化層104は、第1の電極103と第2の電極106との間に与えられる電圧パルスの極性に応じて当該金属の酸化物の抵抗状態が可逆的に高抵抗状態と低抵抗状態とを遷移する。
ここで、抵抗変化層104は、第1の電極103の上に配置され、ρの抵抗率を有するMO(但し、Mは金属元素)で表される組成を有し、第1の電極103に接続する第1の酸化物層104aと、その第1の酸化物層104aの上に形成(配置)され、ρ(但し、ρ<ρ)の抵抗率を有するNO(但し、Nは金属元素)で表される組成を有する第2の酸化物層104bと、その第2の酸化物層104bの上に形成(配置)され、ρ(但し、ρ<ρ)の抵抗率を有するPO(但し、Pは金属元素)で表される組成を有し、第2の電極106に接続する第3の酸化物層104cと、第2の酸化物層104bおよび第3の酸化物層104c内に第2の電極106と接して配置され、第1の酸化物層104aに接しておらず、第3の酸化物層104cに比べて抵抗率が低く、第2の酸化物層104bと抵抗率が異なる局所領域105とを備えている。局所領域105は、第3の酸化物層104cと同じ金属元素Pを含む金属の酸化物で構成される。局所領域105は、電圧パルスの印加に応じて酸素不足度が可逆的に変化する。例えば、局所領域105は、第3の酸化物層104cと同じ金属元素Pと、第2の酸化物層104bと同じ金属元素Nとを含む金属の酸化物で構成される。なお、以下では、簡便のため「金属酸化物層」を単に「酸化物層」と呼ぶことがある。
抵抗変化層104は、第1の酸化物層104aと、第2の酸化物層104bと、第3の酸化物層104cとの積層構造を有する。第1の酸化物層104aは、第1の金属の酸化物を含み、第2の酸化物層104bは、第2の金属の酸化物を含み、第3の酸化物層104cは、第3の金属の酸化物を含む。また、第1の酸化物層104aの抵抗率ρ、第2の酸化物層104bの抵抗率ρ、および第3の酸化物層104cの抵抗率ρの関係はρ<ρ<ρである。さらに、局所領域105の抵抗率をρとしたとき、局所領域105はρ<ρの領域と、ρ≠ρの領域とを含む。
言い換えると、抵抗変化層104は、少なくとも第1の金属の酸化物を含む第1の酸化物層104aと、第2の金属の酸化物を含む第2の酸化物層104bと、第3の金属の酸化物を含む第3の酸化物層104cとの3層を積層して構成される積層構造を含む。そして、第1の酸化物層104aは、第1の電極103と第2の酸化物層104bとの間に配置され、第2の酸化物層104bは、第1の酸化物層104aと第3の酸化物層104cとの間に配置され、第3の酸化物層104cは、第2の酸化物層104bと第2の電極106との間に配置されている。第3の酸化物層104cの厚みは、第1の酸化物層104aおよび第2の酸化物層104bの厚みよりも薄くてもよい。この場合、後述の局所領域105が第1の酸化物層104aと接しない構造を容易に形成できる。第3の酸化物層104cの抵抗率は、第1の酸化物層104aおよび第2の酸化物層104bの抵抗率よりも高いため、抵抗変化層104に印加された電界は第3の酸化物層104cに集中しやすい。また、第2の酸化物層104bの抵抗率は、第1の酸化物層104aより高いため、局所領域105を形成する過程中、局所領域105は第3の酸化物層104c中に生成すると、第3の酸化物層104cの抵抗値を下げ、電界は第2の酸化物層104bに集中し、第3の酸化物層104cにかかる電圧を下げることにより局所領域105の成長が止められ、結果的に第2の酸化物層104b中に留まる。
また、第1の酸化物層104aの抵抗率が低いため、抵抗変化動作の際に第1の酸化物層と第1の電極103との界面に電圧がほとんどかからず、第1の酸化物層104aと第1の電極103との界面の寄生抵抗変化が起こらない。
局所領域105は、第1の酸化物層104aと、第2の酸化物層104bと、第3の酸化物層104cとの積層構造を備える抵抗変化層104に対して初期ブレイク電圧を印加することにより形成できる。後述するように、このとき、初期ブレイク電圧は低電圧であってもよい。低電圧の初期ブレイクにより、第2の電極106と接し、第3の酸化物層104cを貫通して第2の酸化物層104bに一部侵入し、第1の酸化物層104aと接していない局所領域105が形成される。
本明細書において、局所領域とは、抵抗変化層104のうち、第1の電極103と第2の電極106との間に電圧を印加した際に、支配的に電流が流れる領域を意味する。なお、局所領域105は、抵抗変化層104内に形成された酸素欠陥サイトから構成される複数本のフィラメント(導電パス)の集合を含む領域を意味する。すなわち、抵抗変化層104における抵抗変化は、局所領域105を通じて発現する。したがって、低抵抗状態の抵抗変化層104に対して駆動電圧を印加した際に、フィラメントを備える局所領域105に支配的に電流が流れる。抵抗変化層104は、局所領域105において高抵抗状態と低抵抗状態とをする。
局所領域105の大きさは小さくてもよく、その下端が第1の酸化物層104aに接しないような大きさである。局所領域105の大きさを小さくすることによって、抵抗変化のばらつきが低減される。ただし、局所領域105は、少なくとも電流を流すために必要なフィラメント(導電パス)を確保できる大きさである。
局所領域105は、不揮発性記憶素子100の1つの抵抗変化層104に1つのみ形成されていてもよい。これにより、不揮発性記憶素子100の抵抗値のばらつきを低減できる。なお、抵抗変化層104に形成されている局所領域105の数は、例えば、EBAC(Electron Beam Absorbed Current)解析によって確認することができる。
積層構造の抵抗変化層104における抵抗変化現象は、微小な局所領域105中で酸化還元反応が起こって、局所領域105中のフィラメントが変化することにより、その抵抗値が変化すると考えられる。
つまり、第2の電極106に、第1の電極103を基準にして正の電圧を印加したとき、抵抗変化層104中の酸素イオンが第3の酸化物層104c側に引き寄せられる。これによって、微小な局所領域105中で酸化反応が発生し、酸素不足度が減少する。その結果、局所領域105中のフィラメントが繋がりにくくなり、抵抗値が増大すると考えられる。
逆に、第2の電極106に、第1の電極103を基準にして負の電圧を印加したとき、第3の酸化物層104c中の酸素イオンが第2の酸化物層104b側に押しやられる。これによって、微小な局所領域105中で還元反応が発生し、酸素不足度が増加する。その結果、局所領域105中のフィラメントが繋がりやすくなり、抵抗値が減少すると考えられる。
この不揮発性記憶素子100を駆動する場合、外部の電源によって、所定の条件を満たす電圧を第1の電極103と第2の電極106との間に印加する。印加される電圧の電圧値および極性に従い、不揮発性記憶素子100の抵抗変化層104の抵抗値が、可逆的に増加または減少する。例えば、所定の閾値電圧よりも振幅が大きな所定の極性のパルス電圧が印加された場合、抵抗変化層104の抵抗値が増加または減少する。このような電圧を、以下では「書き込み用電圧」と呼ぶことがある。一方で、その閾値電圧よりも振幅が小さなパルス電圧が印加された場合、抵抗変化層104の抵抗値は変化しない。このような電圧を、以下では「読み出し用電圧」と呼ぶことがある。
抵抗変化層104は、非化学量論的組成の金属酸化物から構成される。非化学量論的組成の金属酸化物は、酸素不足酸化物、金属過剰酸化物、酸素過剰酸化物および金属不足酸化物で分類され、斉藤安俊らの「金属酸化物のノンストイキオメトリーと電気伝導」内田老鶴圃、p.92−94の定義に準ずる。当該金属酸化物の母体金属は、タンタル(Ta)、ハフニウム(Hf)、チタニウム(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)等の遷移金属と、アルミニウム(Al)等の金属とから少なくとも1つ選択されてもよい。言い換えると、第3の酸化物層104cと第2の酸化物層104bと第1の酸化物層104aとに含まれる金属酸化物は、タンタル、ハフニウム、チタニウム、ジルコニウム、ニオブ、タングステン、ニッケル、鉄等の遷移金属と、アルミニウム等の金属とからなる群より選択される元素より構成されてもよい。非化学量論的組成の金属酸化物から構成される抵抗変化層104を用いることで、不揮発性記憶素子100において、再現性がよくかつ安定した抵抗変化動作を実現できる。
遷移金属は複数の酸化状態をとることができるため、異なる抵抗状態を酸化還元反応により実現することが可能である。
例えば、ハフニウム酸化物を用いる場合、第2の金属の酸化物の組成をHfOとした場合にyが0.9以上1.6以下であり、かつ、第3の金属の酸化物の組成をHfOとした場合にzがyの値よりも大である場合に、抵抗変化層104の抵抗値を安定して高速に変化させることができる。この場合、第3の金属の酸化物の膜厚は、3〜4nmとしてもよい。
また、ジルコニウム酸化物を用いる場合、第2の金属の酸化物の組成をZrOとした場合にyが0.9以上1.4以下であり、かつ、第3の金属の酸化物の組成をZrOとした場合にzがyの値よりも大である場合に、抵抗変化層104の抵抗値を安定して高速に変化させることができる。この場合、第3の金属の酸化物の膜厚は、1〜5nmとしてもよい。
第1の酸化物層104aと、第2の酸化物層104bと、第3の酸化物層104cとに含まれる金属の酸化物が同種の金属の酸化物であり、第1の酸化物層104aの抵抗率ρと、第2の酸化物層104bの抵抗率ρと、第3の酸化物層104cの抵抗率ρとの関係がρ<ρ<ρを満たす構成は酸素の含有率を調整することにより実現できる。例えば、第1の酸化物層104aを酸素不足型の第1の金属の酸化物で構成し、第2の酸化物層104bを第1の金属の酸化物よりも酸素不足度が小さい第2の金属の酸化物で構成し、第3の酸化物層104cを第2の金属の酸化物よりも酸素不足度が小さい第3の金属の酸化物で構成することができる。
ここで、「酸素不足度」とは、金属の酸化物において、その化学量論的組成(複数の化学量論的組成が存在する場合は、そのなかで最も抵抗値が高い化学量論的組成)の酸化物を構成する酸素の量に対し、不足している酸素の割合をいう。化学量論的組成の金属の酸化物は、他の組成の金属の酸化物と比べて、より安定でありかつより高い抵抗値を有している。
例えば、金属がタンタル(Ta)の場合、上述の定義による化学量論的組成の酸化物はTaであるので、TaO2.5と表現できる。TaO2.5の酸素不足度は0%であり、TaO1.5の酸素不足度は、酸素不足度=(2.5−1.5)/2.5=40%となる。また、酸素過剰の金属の酸化物は、酸素不足度が負の値となる。なお、本明細書中では、特に断りのない限り、酸素不足度は正の値、0、負の値も含むものとして説明する。
酸素不足度の小さい酸化物は化学量論的組成の酸化物により近いため抵抗値が高く、酸素不足度の大きい酸化物は酸化物を構成する金属により近いため抵抗値が低い。
また、「酸素含有率」とは、総原子数に占める酸素原子の比率である。例えば、Taの酸素含有率は、総原子数に占める酸素原子の比率(O/(Ta+O))であり、71.4atm%となる。従って、酸素不足型のタンタル酸化物は、酸素含有率は0より大きく、71.4atm%より小さいことになる。例えば、第2の酸化物層104bを構成する第2の金属と、第3の酸化物層104cを構成する第3の金属とが同種である場合、酸素含有率は酸素不足度と対応関係にある。すなわち、第3の金属の酸化物の酸素含有率が第2の金属の酸化物の酸素含有率よりも大きいとき、第3の金属の酸化物の酸素不足度は第2の金属の酸化物の酸素不足度より小さい。
図2に、タンタル酸化物で構成される抵抗変化層104のシート抵抗率と酸素含有率との関係を示す。
抵抗変化層104のそれぞれの酸化物層の酸素含有率は、図2において、第1の酸化物層104aで51%(酸素欠損)、第2の酸化物層104bで62%(酸素欠損)、第3の酸化物層104cで72.5%(化学量論比)、である。酸素含有率の縦方向の勾配を緩和するように、中間層にやや高めの第2の酸化物層104bを配置することで、濃度勾配による酸素の拡散を抑制することができる。
ρ<ρ<ρの抵抗率関係を実現するため、タンタル酸化物については、第1の酸化物層104aをTaO、第2の酸化物層104bをTaO、第3の酸化物層104cをTaOと表記したとき、TaO、TaO、TaOはそれぞれ、
2.1≦z
0.8≦y≦1.9
0<x<0.8
を満足してもよい。
図3は、不揮発性記憶素子100のタンタル酸化物で構成される抵抗変化層104中の酸素プロファイルを示すグラフである。具体的には、図3は、第1の酸化物層104aがTaO、第2の酸化物層104bがTaO、第3の酸化物層104cがTaOで構成される抵抗変化層104を有する不揮発性記憶素子100の抵抗変化層104中の酸素プロファイルを示すグラフである。なお、トータルの抵抗変化層104の膜厚は50nmであり、図3の横軸方向に破線(縦軸方向に走る破線)で示した1区間が10nmに相当し、TaOの膜厚は10nmである。
AES(Auger Electron Spectroscopy)分析なので、界面領域での分解能の精度は高くないが、図3では、第3の酸化物層104cとしてのTaOの存在がしっかり確認でき、酸素流量を制御した反応性スパッタ法で第3の酸化物層104cを形成できることがわかる。
また、ρ<ρ<ρの抵抗率関係を実現するため、ハフニウム酸化物については、第1の酸化物層104aをHfO、第2の酸化物層104bをHfO、第3の酸化物層104cをHfOと表記したとき、HfO、HfO、HfOはそれぞれ、
1.8<z
0.9≦y≦1.6
0<x<0.9
を満足してもよい。
また、ρ<ρ<ρの抵抗率関係を実現するため、ジルコニウム酸化物については、第1の酸化物層104aをZrO、第2の酸化物層104bをZrO、第3の酸化物層104cをZrOと表記したとき、ZrO、ZrO、ZrOはそれぞれ、
1.9<z
0.9≦y≦1.4
0<x<0.9
を満足してもよい。これは、局所領域105の長さ(深さ)ばらつきの抑制を確実にし、デバイスの安定動作を実現するためである。
なお、第1の酸化物層104aと、第2の酸化物層104bと、第3の酸化物層104cとに含まれる金属の酸化物は異種の金属の酸化物(異なる金属元素を含む酸化物)であってもよい。
この場合、第3の酸化物層104cに含まれる第3の金属の酸化物は、第2の酸化物層104bに含まれる第2の金属の酸化物よりも酸素不足度が小さい、つまり抵抗が高くてもよい。このような構成とすることにより、抵抗変化時に第1の電極103と第2の電極106との間に印加された電圧は、前記第3の金属の酸化物に、より多くの電圧が分配され、前記第3の金属の酸化物中で発生する酸化還元反応をより起こしやすくすることができる。
また、前記第2の金属の酸化物を構成する第2の金属と、前記第3の金属の酸化物を構成する第3の金属とを、互いに異なる材料を用いる場合、前記第3の金属の標準電極電位は、前記第2の金属の標準電極電位より低くてもよい。標準電極電位は、その値が高いほど酸化しにくい特性を表す。これにより、標準電極電位が相対的に低い前記第3の金属の酸化物において、酸化還元反応が起こりやすくなる。
例えば、前記第2の金属の酸化物に酸素不足型のタンタル酸化物(TaO)を用い、前記第3の金属の酸化物にチタン酸化物(TiO)を用いることにより、安定した抵抗変化動作が得られる。チタン(標準電極電位=−1.63eV)はタンタル(標準電極電位=−0.6eV)より標準電極電位が低い材料である。このように、前記第3の金属の酸化物に前記第2の金属の酸化物より標準電極電位が低い金属の酸化物を用いることにより、前記第3の金属の酸化物中でより酸化還元反応が発生しやすくなる。その他の組み合わせとして、高抵抗層となる前記第3の金属の酸化物にアルミニウム酸化物(Al)を用いることができる。例えば、前記第2の金属の酸化物に酸素不足型のタンタル酸化物(TaO)を用い、前記第3の金属の酸化物にアルミニウム酸化物(Al)を用いてもよい。
また、第3の酸化物層104cと第2の酸化物層104bと第1の酸化物層104aとに含まれる金属の酸化物は、同種の金属の酸化物(同じ金属元素を含む酸化物)であってもよい。
また、第2の酸化物層104bと第1の酸化物層104aとに含まれる金属の酸化物は、同種の金属の酸化物であってもよい。
また、第3の酸化物層104cと第1の酸化物層104aとに含まれる金属の酸化物は、同種の金属の酸化物であってもよい。
また、第3の酸化物層104cと第2の酸化物層104bとに含まれる金属の酸化物は、同種の金属の酸化物であってもよい。
第1の電極103および第2の電極106の材料としては、例えば、Pt(白金)、Ir(イリジウム)、Pd(パラジウム)、Ag(銀)、Ni(ニッケル)、W(タングステン)、Cu(銅)、Al(アルミニウム)、Ta(タンタル)、Ti(チタン)、TiN(窒化チタン)、TaN(窒化タンタル)およびTiAlN(窒化チタンアルミニウム)などから選択される。
具体的に、酸素不足度がより小さい前記第3の金属の酸化物に接続されている第2の電極106は、例えば、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)など、前記第3の金属の酸化物を構成する金属および前記第1の電極103を構成する材料と比べて標準電極電位が、より高い材料で構成する。また、酸素不足度がより高い前記第1の金属の酸化物に接続されている第1の電極103は、例えば、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、窒化タンタル(TaN)、窒化チタン(TiN)など、前記第1の金属の酸化物を構成する金属と比べて標準電極電位が、より低い材料で構成してもよい。標準電極電位は、その値が高いほど酸化しにくい特性を表す。
すなわち、前記第2の電極106の標準電極電位V、前記第3の金属の酸化物を構成する金属の標準電極電位Vr2、前記第1の金属の酸化物を構成する金属の標準電極電位Vr1、第1の電極103の標準電極電位Vとの間には、Vr2<V2、かつV<Vなる関係を満足してもよい。さらには、V>Vr2で、Vr1≧Vの関係を満足してもよい。
上記の構成とすることにより、前記第2の電極106と前記第3の金属の酸化物の界面近傍の第3の金属の酸化物中において、選択的に酸化還元反応が発生し、安定した抵抗変化現象が得られる。
なお、本実施の形態において、局所領域105は第1の電極103と接することがないよう形成されるため、第1の電極103は抵抗変化に影響しない。したがって、本実施の形態の局所領域105を設けることにより、第1の電極103の材料選択の自由度が高まる。そのため、例えば、第1の電極103および第2の電極106は同一材料から構成されてもよい。この場合、第1の電極103のプロセス条件を、第2の電極106にも適用することにより、プロセスを簡素化できる。
また、基板101としては、例えば、シリコン単結晶基板または半導体基板を用いることができるが、これらに限定されるわけではない。抵抗変化層104は比較的低い基板温度で形成することが可能であるため、例えば、樹脂材料などから構成される基板の上に抵抗変化層104を形成することもできる。
また、不揮発性記憶素子100は、抵抗変化層104に電気的に接続された負荷素子、例えば固定抵抗、トランジスタ、またはダイオードをさらに備えてもよい。
また、本実施の形態において、抵抗変化層104を構成する各層および各領域の抵抗率は各層および各領域の酸素含有率の関係を調整することにより実現されてもよい。
例えば、抵抗変化層104がp型キャリアを有する非化学量論的組成の金属酸化物つまり金属不足酸化物または酸素過剰酸化物で構成されるとき、その酸素含有率が高いほど抵抗値が小さくなる。従って、この場合、第1の酸化物層104a、第2の酸化物層104bおよび第3の酸化物層104cの順で酸素含有率が小さくなり、さらに、局所領域105が第3の酸化物層104cより酸素含有率の大きく、第2の酸化物層104bと異なる酸素含有率の領域とされる。
また、抵抗変化層104がn型キャリアを有する非化学量論的組成の金属酸化物つまり酸素不足酸化物または金属過剰酸化物で構成されるとき、その酸素含有率が高いほど抵抗値が大きくなる。従って、この場合、第1の酸化物層104a、第2の酸化物層104bおよび第3の酸化物層104cの順で酸素含有率が大きくなり、さらに、局所領域105が第3の酸化物層104cより酸素含有率の小さく、第2の酸化物層104bと異なる酸素含有率の領域とされる。
また、本実施の形態において、抵抗変化層104を構成する各層および各領域の抵抗率の関係は、例えば、EDS(Energy Dispersive X−ray Spectrometer)により酸素を測定し、EELS(ElectronEnergy−Loss Spectroscopy)により金属を測定することにより組成分析をした後、組成と抵抗率との関係から抵抗率を求めることにより求められる。
[不揮発性記憶素子の製造方法と動作]
次に、図4A〜図4Dを参照しながら、本実施の形態の不揮発性記憶素子100の製造方法の一例について説明する。
まず、図4Aに示されるように、例えば単結晶シリコンである基板101上に、厚さ200nmの層間絶縁膜102を熱酸化法により形成する。そして、第1の電極103として例えば厚さ100nmのTaN薄膜を、スパッタリング法により層間絶縁膜102上に形成する。なお、第1の電極103と層間絶縁膜102との間にTi、TiNなどの密着層をスパッタリング法により形成することもできる。その後、第1の電極103上に、第1の酸化物層104aを、例えばTaターゲットを用いた反応性スパッタリング法で形成する。
次に、例えばTaターゲットを用いた反応性スパッタリング法により、第1の酸化物層104aの表面に、当該第1の酸化物層104aよりも抵抗率が高い第2の酸化物層104bを形成する。
次に、例えば第2の酸化物層104bの最表面の酸化による改質、或いはTaターゲットを用いた反応性スパッタリング法により、第2の酸化物層104bの表面に、当該第2の酸化物層104bよりも抵抗率が高い第3の酸化物層104cを形成する。これら第1の酸化物層104aと第2の酸化物層104bと第3の酸化物層104cとが積層された積層構造により抵抗変化層104が構成される。
ここで、第3の酸化物層104cの厚みについては、大きすぎると初期抵抗値が高くなりすぎる等の不都合があり、また小さすぎると安定した抵抗変化が得られないという不都合があるため、1nm以上8nm以下程度でもよい。
次に、第3の酸化物層104c上に、第2の電極106として例えば厚さ150nmのIr薄膜をスパッタリング法により形成する。
次に、図4Bに示されるように、フォトリソグラフィー工程によって、フォトレジストによるパターン107を形成する。その後、図4Cに示されるように、パターン107をマスクとして用いたドライエッチングによって素子領域109を形成する。
その後、図4Dに示されるように、第1の電極103と第2の電極106との間(電極間)に初期ブレイク電圧を印加することにより抵抗変化層104内に局所領域105を形成する。
図5は、本実施の形態に係る不揮発性記憶素子100の動作例を示す図である。図5の測定に用いたサンプルである不揮発性記憶素子は、第1の電極103および第2の電極106並びに抵抗変化層104の大きさを0.5μm×0.5μm(面積0.25μm)としたものである。また、第1の酸化物層104aの抵抗率は1mΩ・cmであり、第2の酸化物層104bの抵抗率は15mΩ・cmであり、第3の酸化物層104cは絶縁体で、その膜厚は4.2nmである。このような不揮発性記憶素子100に対して、電極間に読み出し用電圧(例えば0.4V)を印加した場合、初期抵抗値は約10〜10Ωである。
図5に示されるように、不揮発性記憶素子100の抵抗値が初期抵抗値(高抵抗状態における抵抗値HRよりも高い値、例えば、10〜10Ω)である場合、初期ブレイク電圧を電極間に加えることにより、抵抗状態が変化する。その後、不揮発性記憶素子100の第1の電極103と第2の電極106との間に、書き込み用電圧として、例えばパルス幅が100nsの極性が異なる2種類の電圧パルスを交互に印加すると、図5に示すように抵抗変化層104の抵抗値が変化する。すなわち、書き込み用電圧として負電圧パルス(パルス幅100ns)を電極間に印加した場合、抵抗変化層104の抵抗値が高抵抗値HRから低抵抗値LRへ減少する。他方、書き込み用電圧として正電圧パルス(パルス幅100ns)を電極間に印加した場合、抵抗変化層104の抵抗値が低抵抗値LRから高抵抗値HRへ増加する。なお、本明細書中において、電圧パルスの極性は、第1の電極103の電位を基準として第2の電極106の電位が高い場合が“正”であり、第1の電極103の電位を基準として第2の電極106の電位が低い場合が“負”である。
以上のように本実施の形態の不揮発性記憶素子によれば、局所領域105が抵抗変化層104の膜厚よりも小さく電界集中が起こるため、低電圧での抵抗変化を可能にすることができる。また、局所領域105は第1の電極103と接していないため、局所領域105が第1の電極103と接している時に第1の電極103の影響によって生じる寄生抵抗の抵抗変化を抑制し、抵抗変化特性のばらつきを小さくすることができる。さらに、抵抗変化層104は抵抗率が順次大きくなる第1の酸化物層104a、第2の酸化物層104bおよび第3の酸化物層104cで構成され、第2の酸化物層104bにより局所領域105の長さ(深さ)を制御できる。したがって、局所領域105の長さのばらつきによる抵抗値の変化を抑制でき、抵抗変化特性のばらつきをさらに小さくすることができる。
(実施の形態1の第1の応用例)
実施の形態1の第1の応用例に係る不揮発性記憶装置は、実施の形態1に係る不揮発性記憶素子を備える不揮発性記憶装置であって、1トランジスタ/1不揮発性記憶部とした所謂1T1R型のものである。
[不揮発性記憶装置の構成]
図6は、本発明の実施の形態1の第1の応用例に係る不揮発性記憶装置200の構成を示すブロック図である。また、図7は、図6におけるC部の構成(2ビット分の構成)を示す断面図である。
図6に示すように、本応用例に係る不揮発性記憶装置200は、半導体基板と、半導体基板上に、メモリ本体部201を備えており、このメモリ本体部201は、メモリアレイ202と、行選択回路・ドライバ203と、列選択回路・ドライバ204と、情報の書き込みを行うための書き込み回路205と、選択ビット線に流れる電流量を検出し、データ「1」または「0」の判定を行うセンスアンプ206と、端子DQを介して入出力データの入出力処理を行うデータ入出力回路207とを具備している。
また、不揮発性記憶装置200は、セルプレート電源(VCP電源)208と、外部から入力されるアドレス信号を受け取るアドレス入力回路209と、外部から入力されるコントロール信号に基づいて、メモリ本体部201の動作を制御する制御回路210とをさらに備えている。
メモリアレイ202は、半導体基板の上に形成された、互いに交差するように配列された複数のワード線WL0,WL1,WL2,WL3,…およびビット線BL0,BL1,BL2,…と、これらの複数のワード線WL0,WL1,WL2,WL3,…およびビット線BL0,BL1,BL2,…の交体交差部に対応してそれぞれ設けられ、これら複数のワード線WL0,WL1,WL2,WL3,…およびビット線BL0,BL1,BL2,…にそれぞれ接続された複数のトランジスタN11,N12,N13,N14,NT21,N22,N23,N24,N31,N32,N33,N34,…(以下、「トランジスタN11,N12,…」と表す)と、複数のトランジスタN11,N12,…と1対1で対応して設けられた複数のメモリセルM11,M12,M13,M14,M21,M22,M23,M24,M31,M32,M33,M34(以下、「メモリセルM11,M12,…」と表す)とを備えている。
また、メモリアレイ202は、ワード線WL0,WL1,WL2,WL3,…に平行して配列されている複数のプレート線SL0,SL2,…を備えている。
図7に示すように、ワード線WL0,WL1の上方にビット線BL0が配され、そのワード線WL0,WL1とビット線BL0との間に、プレート線SL0が配されている。
ここで、メモリセルM11,M12,…は、実施の形態1に係る不揮発性記憶素子100に相当する。より具体的には、図7における不揮発性記憶素子220が、図6におけるメモリセルM11,M12,…に相当し、この不揮発性記憶素子220は、基板211上に形成された、上部電極226、抵抗変化層224、局所領域225および下部電極223から構成されている。
抵抗変化層224は、第1の酸化物層224aと、その第1の酸化物層224a上に形成された第2の酸化物層224bと、その第2の酸化物層224bの上に形成された第3の酸化物層224cとで構成されている。
局所領域225は、第2の酸化物層224b及び第3の酸化物層224c内に上部電極226と接して配置され、第1の酸化物層224aに接していない。局所領域225は、第3の酸化物層224cに比べて抵抗率が低く、第2の酸化物層224bと抵抗率が異なる。
そして、これらの上部電極226、抵抗変化層224、局所領域225および下部電極223は、図1に示した実施の形態1に係る不揮発性記憶素子100における第2の電極106、抵抗変化層104、局所領域105および第1の電極103にそれぞれ相当する。
なお、図7における符号217はプラグ層を、218は金属配線層を、219はソース/ドレイン領域をそれぞれ示している。
図6に示すように、トランジスタN11,N12,N13,N14,…のドレインはビット線BL0に、トランジスタN21,N22,N23,N24,…のドレインはビット線BL1に、トランジスタN31,N32,N33,N34,…のドレインはビット線BL2に、それぞれ接続されている。
また、トランジスタN11,N21,N31,…のゲートはワード線WL0に、トランジスタN12,N22,N32,…のゲートはワード線WL1に、トランジスタN13,N23,N33,…のゲートはワード線WL2に、トランジスタN14,N24,N34,…のゲートはワード線WL3に、それぞれ接続されている。
さらに、トランジスタN11,N12,…のソースはそれぞれ、メモリセルM11,M12,…と接続されている。
また、メモリセルM11,M21,M31,…およびメモリセルM12,M22,M32,…はプレート線SL0に、メモリセルM13,M23,M33,…およびメモリセルM12,M22,M32,…およびメモリセルM14,M24,M34,…はプレート線SL2に、それぞれ接続されている。
アドレス入力回路209は、外部回路(図示せず)からアドレス信号を受け取り、このアドレス信号に基づいて行アドレス信号を行選択回路・ドライバ203へ出力するとともに、列アドレス信号を列選択回路・ドライバ204へ出力する。ここで、アドレス信号は、複数のメモリセルM11,M12,…のうちの選択される特定のメモリセルのアドレスを示す信号である。また、行アドレス信号は、アドレス信号に示されたアドレスのうちの行のアドレスを示す信号であり、列アドレス信号は、アドレス信号に示されたアドレスのうちの列のアドレスを示す信号である。
制御回路210は、情報の書き込みサイクルにおいては、データ入出力回路207に入力された入力データDinに応じて、書き込み用電圧の印加を指示する書き込み信号を書き込み回路205へ出力する。他方、情報の読み出しサイクルにおいて、制御回路210は、読み出し用電圧の印加を指示する読み出し信号を列選択回路・ドライバ204へ出力する。
行選択回路・ドライバ203は、アドレス入力回路209から出力された行アドレス信号を受け取り、この行アドレス信号に応じて、複数のワード線WL0,WL1,WL2,WL3,…のうちの何れかを選択し、その選択されたワード線に対して、所定の電圧を印加する。行選択回路・ドライバ203は、メモリアレイ202が具備するメモリセルM11,M12,…から少なくとも一つのメモリセルを選択する。
また、列選択回路・ドライバ204は、アドレス入力回路209から出力された列アドレス信号を受け取り、この列アドレス信号に応じて、複数のビット線BL0,BL1,BL2,…のうちの何れかを選択し、その選択されたビット線に対して、書き込み用電圧又は読み出し用電圧を印加する。列選択回路・ドライバ204は、行選択回路・ドライバ203で選択されたメモリセルに電圧を印加することでデータを書き込む。列選択回路・ドライバ204は、行選択回路・ドライバ203で選択されたメモリセルの抵抗値を検出することでデータを読み出す。
書き込み回路205は、制御回路210から出力された書き込み信号を受け取った場合、列選択回路・ドライバ204に対して選択されたビット線に対して書き込み用電圧の印加を指示する信号を出力する。
また、センスアンプ206は、情報の読み出しサイクルにおいて、読み出し対象となる選択ビット線に流れる電流量を検出し、データ「1」または「0」と判定する。その結果得られた出力データDOは、データ入出力回路207を介して、外部回路へ出力される。
なお、1トランジスタ/1不揮発性記憶部(1T1R)の構成である本応用例の場合、CMOSプロセスに容易に組み合わせることができ、また、動作の制御も容易であるという利点がある。
なお、図6及び図7では、上部電極226がビット線に接続され、トランジスタのソースまたはドレインの一端がプレート線に接続される構成を例示したが、その他の構成であってもよい。その場合、メモリセルを低抵抗化させる向きにメモリセルに電流を流す時、トランジスタがソースフォロア接続となるようトランジスタの種類(P型またはN型)が選択され、かつメモリセルと接続されていてもよい。
また、図6では、ソース線はプレート線として一定電圧を供給される構成だが、各ソース線に個別に異なる電圧または電流を供給可能なドライバを備える構成としてもよい。
さらに、図6では、プレート線(ソース線)はワード線と平行に配置されているが、ビット線と平行に配置してもよい。
[不揮発性記憶装置の動作例]
次に、情報を書き込む場合の書き込みサイクルおよび情報を読み出す場合の読み出しサイクルにおける本応用例に係る不揮発性記憶装置200の動作例について、図8に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。
図8は、本応用例に係る不揮発性記憶装置200の動作例を示すタイミングチャートである。なお、ここでは、抵抗変化層224が高抵抗状態の場合を情報「1」に、低抵抗状態の場合を情報「0」にそれぞれ割り当てたときの動作例を示す。また、説明の便宜上、メモリセルM11およびM22について情報の書き込みおよび読み出しをする場合のみについて示す。
図8において、VP/2は抵抗変化を起こさないプリチャージ電圧、VPは、抵抗変化素子の抵抗変化に必要なパルス電圧の振幅を示しており、VTはトランジスタの閾値電圧を示している。また、プレート線には、常時電圧VP/2が印加され、ビット線も、非選択の場合は電圧VP/2にプリチャージされている。
メモリセルM11に対する書き込みサイクルにおいて、ワード線WL0にはパルス幅tPのパルス電圧V(>VP+VT)が印加され、トランジスタN11がON状態となる。そして、そのタイミングに応じて、ビット線BL0にはパルス電圧VPが印加される。これにより、メモリセルM11に情報「1」を書き込む場合の書き込み用電圧が印加され、その結果、メモリセルM11の抵抗変化層224が高抵抗化する。すなわち、メモリセルM11に情報「1」が書き込まれたことになる。
次に、メモリセルM22に対する書き込みサイクルにおいて、ワード線WL1にはパルス幅tPのパルス電圧V(>VP+VT)が印加され、トランジスタN22がON状態となる。そのタイミングに応じて、ビット線BL1には0Vの電圧が印加される。これにより、メモリセルM22に情報「0」を書き込む場合の書き込み用電圧が印加され、その結果、メモリセルM22の抵抗変化層224が低抵抗化する。すなわち、メモリセルM22に情報「0」が書き込まれたことになる。
メモリセルM11に対する読み出しサイクルにおいては、トランジスタN11をON状態にするために所定の電圧がワード線WL0に印加され、そのタイミングに応じて、書き込みの際のパルス幅よりも振幅が小さいパルス電圧が、ビット線BL0に印加される。これにより、高抵抗化されたメモリセルM11の抵抗変化層224の抵抗値に対応した電流が出力され、その出力電流値を検出することにより、情報「1」が読み出される。
次に、メモリセルM22に対する読み出しサイクルにおいて、先のメモリセルM11に対する読み出しサイクルと同様の電圧がワード線WL1およびビット線BL1に印加される。これにより、低抵抗化されたメモリセルM22の抵抗変化層224の抵抗値に対応した電流が出力され、その出力電流値を検出することにより、情報「0」が読み出される。
本応用例の不揮発性記憶装置200においても、良好な抵抗変化動作が可能な不揮発性記憶素子を備えているため、安定した動作を実現することができる。
図9Aは、1kビットの不揮発性記憶装置のセル電流と抵抗変化層224の構成との関係を示す図である。図9Aにおいて、横軸は抵抗変化層224の構成、縦軸は低抵抗状態LRのセル電流を示す。図9Aの測定では、第1の酸化物層224aの抵抗率は1mΩ・cmであり、第2の酸化物層224bの抵抗率は15mΩ・cmであり、第3の酸化物層224cは絶縁体で、その膜厚は4.2nmである。また、図9Aおよび図9Bの局所領域225から下方に延びる破線は、局所領域225の深さ(形状)のばらつきを示している。
図9Aにより、抵抗変化層224が第1の酸化物層224aおよび第3の酸化物層224cから構成される2層構造の不揮発性記憶素子を用いた不揮発性記憶装置200の低抵抗状態LRのセル電流のばらつきが大きいことが分かる。これに対し、同様な駆動電圧で、抵抗変化層224が第1の酸化物層224a、第2の酸化物層224bおよび第3の酸化物層224cから構成される3層構造の不揮発性記憶素子を用いた不揮発性記憶装置の低抵抗状態LRのセル電流のばらつきが小さいことが分かる。
図9Bは、1kビットの不揮発性記憶装置の100k回エンデュランス特性と抵抗変化層224の構成との関係を示す図である。図9Bにおいて、横軸は抵抗変化層224の構成の種類、縦軸は、当該構成の種類ごとに高抵抗にならないHR不良率(図9Bにおける右側の数字)、あるいは低抵抗にならないLR不良の不良率(図9Bにおける左側の数字)をいずれも任意単位で示している。
図9Bにより、2層構造の不揮発性記憶素子を用いた不揮発性記憶装置の不良率が高いことが分かる。これに対し、同様な駆動電圧で、抵抗変化層224が3層構造の不揮発性記憶素子を用いた不揮発性記憶装置の不良率が低く、さらに、第2の酸化物層224bの膜厚が5nmより大きく、10nm、15nm、20nmの不揮発性記憶素子を用いた不揮発性記憶装置の不良率はほぼ0となることが分かる。言い換えると、局所領域225が第1の酸化物層224a内に形成されず、局所領域225の下端が第1の酸化物層224aに達しない(接しない)不揮発性記憶素子を用いた不揮発性記憶装置の不良率はほぼ0となることが分かる。
不良率が改善する原因は、抵抗変化層224を3層構造とすることにより、局所領域225の長さのばらつきを抑制できたことにあると考えられる。このメカニズムは、次のように推定される。
初期ブレイクの際に、抵抗変化層224中に局所領域225が形成されると、第3の酸化物層224cに印加される電圧が低くなる。このとき、局所領域225と下部電極223との間の領域の抵抗が、負荷抵抗として機能する。抵抗変化層224が2層構造の場合、第1の酸化物層224aが負荷抵抗となり、抵抗変化層224が3層構造の場合、第1の酸化物層224a及び第2の酸化物層224bが負荷抵抗となる。抵抗変化層224に所定の電圧が印加されると、印加された電圧は局所領域225と負荷抵抗とに分圧される。抵抗変化層224が2層構造の場合、負荷抵抗となる第1の酸化物層224aの抵抗率が低いため、局所領域225に分圧される電圧が大きくなり、局所領域225が第1の酸化物層224a中でさらに成長する。このとき、素子ごとの第1の酸化物層224aの抵抗値ばらつきに起因して、局所領域225の成長する長さにばらつきが生じる。他方、抵抗変化層224が3層構造の場合、負荷抵抗となる第1の酸化物層224a及び第2の酸化物層224bのうち、特に第2の酸化物層224bの抵抗値が高いため、局所領域225に分圧される電圧が抑制され、局所領域225の成長は第2の酸化物層224b内で止まる。そのため、例えば第2の酸化物層224bの抵抗値がばらつく場合であっても、局所領域225の長さのばらつきが抑制されると考えられる。
図10Aは、2層構造の不揮発性記憶素子で100Ωの負荷抵抗を用いた場合の局所領域225の断面TEM写真を示す図である。図10Bは、2層構造の不揮発性記憶素子で5000Ωの負荷抵抗を用いた場合の局所領域225の断面TEM写真を示す図である。
図10Aおよび図10Bにより、負荷抵抗を高くすると、局所領域225の長さは短くなり、例えば図10Bに示されるように約10nmとなることが分かる。
同様に、第1の酸化物層224aと第3の酸化物層224cとを異なる負荷抵抗として考慮した場合、2層構造の不揮発性記憶素子では、局所領域225を形成する過程中、局所領域225は第3の酸化物層224c中に生成すると、第3の酸化物層224cの抵抗値を下げるが、第1の酸化物層224aの抵抗率が低いため、電界はまた第3の酸化物層104cに集中し、局所領域225が成長し、結果的に第1の酸化物層224a中に留まる。局所領域225の成長時間は長いため、絶縁破壊により局所領域225の長さのばらつきが大きくなり、電流値も高くなる。それに対し、本発明の3層構造の不揮発性記憶素子では、第3の酸化物層224cの抵抗率は、第1の酸化物層224aおよび第2の酸化物層224bの抵抗率よりも高いため、抵抗変化層224に印加された電界は第3の酸化物層224cに集中しやすい。また、第2の酸化物層224bの抵抗率は、第1の酸化物層224aより高いため、局所領域225を形成する過程中、局所領域225は第3の酸化物層224c中に生成すると、第3の酸化物層224cの抵抗値を下げ、電界は第2の酸化物層104bに集中し、第3の酸化物層224cにかかる電圧が下がることにより局所領域225の成長を止めることができ、結果的に第2の酸化物層224b中に留まる。局所領域225の成長時間を短くしたため、局所領域225の長さのばらつきは小さくなる。
ただし、第2の酸化物層224bを薄くした場合(例えば5nmにした場合)、局所領域225は第2の酸化物層224bを貫通し、第1の酸化物層224aに侵入する。その結果、図9Bに示されるように、上記の効果が現れず、不良率が比較的に高くなる。
図11は、1kビットの不揮発性記憶装置の100k回の抵抗変化動作によるエンデュランス特性と第2の酸化物層224bの抵抗率との関係を示す。図11において、横軸に抵抗変化層224の構成、縦軸に高抵抗にならないHR不良、あるいは低抵抗にならないLR不良の不良率(任意単位)を示している。
図11により、第2の酸化物層224bの抵抗率を6Ω・cm以上とした不揮発性記憶素子を用いた不揮発性記憶装置の不良率はほぼ0となることは分かる。特に、15mΩ・cm以上とした不揮発性記憶素子を用いた不揮発性記憶装置には、HR不良およびLR不良の両方の不良率が0となることが分かる。
(実施の形態1の第2の応用例)
実施の形態1の第2の応用例に係る不揮発性記憶装置は、実施の形態1に係る不揮発性記憶素子を備える不揮発性記憶装置であって、ワード線とビット線との交点(立体交差点)に実施の形態1に係る不揮発性記憶素子を介在させた所謂クロスポイント型のものである。
[不揮発性記憶装置の構成]
図12は、本発明の実施の形態1の第2の応用例に係る不揮発性記憶装置300の構成を示すブロック図である。また、図13は、図12におけるA部の構成(4ビット分の構成)を示す斜視図である。
図12に示すように、本応用例に係る不揮発性記憶装置300は、半導体基板と、半導体基板上にメモリ本体部301を備えており、このメモリ本体部301は、メモリアレイ302と、行選択回路・ドライバ303と、列選択回路・ドライバ304と、情報の書き込みを行うための書き込み回路305と、選択ビット線に流れる電流量を検出し、データ「1」または「0」の判別を行うセンスアンプ306と、端子DQを介して入出力データの入出力処理を行うデータ入出力回路307とを具備している。
また、不揮発性記憶装置300は、外部から入力されるアドレス信号を受け取るアドレス入力回路309と、外部から入力されるコントロール信号に基づいて、メモリ本体部301の動作を制御する制御回路310とをさらに備えている。
メモリアレイ302は、図12および図13に示すように、半導体基板上に互い平行に形成された複数のワード線WL0,WL1,WL2,…と、これらのワード線WL0,WL1,WL2,…の上方にその半導体基板の主面に平行な面内において互いに平行に、しかも複数のワード線WL0,WL1,WL2,…に立体交差するように形成された複数のビット線BL0,BL1,BL2,…とを備えている。
また、これらのワード線WL0,WL1,WL2,…およびビット線BL0,BL1,BL2,…の立体交差部に対応してマトリクス状に設けられた複数のメモリセルM111,M112,M113,M121,M122,M123,M131,M132,M133,…(以下、「メモリセルM111,M112,…」と表す)が設けられている。
ここで、メモリセルM111,M112,…は、実施の形態1に係る不揮発性記憶素子100に相当する。ただし、本応用例において、これらのメモリセルM111,M112,…は、後述するように電流制御素子を備えている。
なお、図12におけるメモリセルM111,M112,…は、図13において不揮発性記憶素子320として示されている。
アドレス入力回路309は、外部回路(図示せず)からアドレス信号を受け取り、このアドレス信号に基づいて行アドレス信号を行選択回路・ドライバ303へ出力するとともに、列アドレス信号を列選択回路・ドライバ304へ出力する。ここで、アドレス信号は、複数のメモリセルM111,M112,…のうちの選択される特定のメモリセルのアドレスを示す信号である。また、行アドレス信号はアドレス信号に示されたアドレスのうちの行のアドレスを示す信号であり、列アドレス信号は同じく列のアドレスを示す信号である。
制御回路310は、情報の書き込みサイクルにおいては、データ入出力回路307に入力された入力データDinに応じて、書き込み用電圧の印加を指示する書き込み信号を書き込み回路305へ出力する。他方、情報の読み出しサイクルにおいて、制御回路310は、読み出し動作を指示する読み出し信号を列選択回路・ドライバ304へ出力する。
行選択回路・ドライバ303は、アドレス入力回路309から出力された行アドレス信号を受け取り、この行アドレス信号に応じて、複数のワード線WL0,WL1,WL2,…のうちの何れかを選択し、その選択されたワード線に対して、所定の電圧を印加する。行選択回路・ドライバ303は、メモリアレイ302が具備するメモリセルM111,M112,…から少なくとも一つのメモリセルを選択する。
また、列選択回路・ドライバ304は、アドレス入力回路309から出力された列アドレス信号を受け取り、この列アドレス信号に応じて、複数のビット線BL0,BL1,BL2,…のうちの何れかを選択し、その選択されたビット線に対して、書き込み用電圧または読み出し用電圧を印加する。列選択回路・ドライバ304は、行選択回路・ドライバ303で選択されたメモリセルに電圧を印加することでデータを書き込む。列選択回路・ドライバ304は、行選択回路・ドライバ303で選択されたメモリセルの抵抗値を検出することでデータを読み出す。
書き込み回路305は、制御回路310から出力された書き込み信号を受け取った場合、行選択回路・ドライバ303に対して選択されたワード線に対する電圧の印加を指示する信号を出力するとともに、列選択回路・ドライバ304に対して選択されたビット線に対して書き込み用電圧の印加を指示する信号を出力する。
また、センスアンプ306は、情報の読み出しサイクルにおいて、読み出し対象となる選択ビット線に流れる電流量を検出し、データ「1」または「0」の判別を行う。その結果得られた出力データDOは、データ入出力回路307を介して、外部回路へ出力される。
なお、図12および図13に示す本応用例に係る不揮発性記憶装置におけるメモリアレイを、3次元に積み重ねることによって、多層化構造の不揮発性記憶装置を実現することも可能である。このように構成された多層化メモリアレイを設けることによって、超大容量不揮発性メモリを実現することが可能となる。
[不揮発性記憶素子の構成]
図14は、本応用例に係る不揮発性記憶装置300が備える不揮発性記憶素子320の構成を示す断面図(図13のB部の拡大断面図)である。
図14に示すように、本応用例に係る不揮発性記憶装置300が備える不揮発性記憶素子320は、銅配線である下部配線312(図13におけるワード線WL1に相当する)と上部配線311(図13におけるビット線BL1に相当する)との間に介在しており、下部電極316と、電流制御層315と、内部電極314と、抵抗変化層324と、上部電極326とがこの順に下部配線312上に積層されて構成されている。
抵抗変化層324は、第1の酸化物層324aと、その第1の酸化物層324a上に形成された第2の酸化物層324bと、その第2の酸化物層324bの上に形成された第3の酸化物層324cとで構成されている。
局所領域325は、第2の酸化物層324b及び第3の酸化物層324c内に上部電極326と接して配置され、第1の酸化物層324aに接していない。局所領域325は、第3の酸化物層324cに比べて抵抗率が低く、第2の酸化物層224bと抵抗率が異なる。
そして、これらの上部電極326、抵抗変化層324、局所領域325および内部電極314は、図1に示した実施の形態1に係る不揮発性記憶素子100における第2の電極106、抵抗変化層104、局所領域105および第1の電極103にそれぞれ相当する。
内部電極314、電流制御層315および下部電極316は、電流抑制素子を構成する。電流制御素子は、内部電極314を介して、抵抗変化層324と電気的に直列接続される負荷素子である。この電流制御素子は、ダイオードに代表される素子であり、電圧に対して非線形な電流特性を示すものである。また、この電流制御素子は、電圧に対して双方向性の電流特性を有しており、所定の閾値電圧Vf以上の振幅の電圧(一方の電極を基準にして例えば+1V以上または−1V以下)を電流制御素子に印加することで電流制御素子の抵抗値が下がり導通するように構成されている。
[不揮発性記憶装置の動作]
次に、情報を書き込む場合の書き込みサイクルおよび情報を読み出す場合の読み出しサイクルにおける本応用例に係る不揮発性記憶装置の動作例について、図15に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。
図15は、本応用例に係る不揮発性記憶装置300の動作例を示すタイミングチャートである。なお、ここでは、抵抗変化層324が高抵抗状態の場合を情報「1」に、低抵抗状態の場合を情報「0」にそれぞれ割り当てたときの動作例を示す。また、説明の便宜上、メモリセルM111およびM122について情報の書き込みおよび読み出しをする場合のみについて示す。
図15におけるVPは、抵抗変化素子と電流制御素子とで構成されたメモリセルの抵抗変化に必要なパルス電圧の振幅を示している。ここでは、VP/2<閾値電圧Vfの関係が成り立ってもよい。なぜなら、非選択のメモリセルに印加される電圧をVP/2とすると、非選択のメモリセルの電流制御素子は導通状態にならず、非選択のメモリセルに回り込んで流れる漏れ電流を抑えることができるからである。その結果、情報を書き込む必要のないメモリセルへ供給される余分な電流を抑制することができ、低消費電流化をより一層図ることができる。また、非選択のメモリセルへの意図しない書き込み(一般にディスターブと称される)が抑制されるなどの利点もある。選択メモリセルには、VPを印加し、閾値電圧Vf<VPの関係を満足する。
また、図15において、1回の書き込みサイクルに要する時間である書き込みサイクル時間をtWで、1回の読み出しサイクルに要する時間である読み出しサイクル時間をtRでそれぞれ示している。
メモリセルM111に対する書き込みサイクルにおいて、ワード線WL0にはパルス幅tPのパルス電圧VPが印加され、そのタイミングに応じて、ビット線BL0には同じく0Vの電圧が印加される。これにより、メモリセルM111に情報「1」を書き込む場合の書き込み用電圧が印加され、その結果、メモリセルM111の抵抗変化層324が高抵抗化する。すなわち、メモリセルM111に情報「1」が書き込まれたことになる。
次に、メモリセルM122に対する書き込みサイクルにおいて、ワード線WL1にはパルス幅tPの0Vの電圧が印加され、そのタイミングに応じて、ビット線BL1には同じくパルス電圧VPが印加される。これにより、M122に情報「0」を書き込む場合の書き込み用電圧が印加され、その結果、メモリセルM122の抵抗変化層324が低抵抗化する。すなわち、メモリセルM122に情報「0」が書き込まれたことになる。
メモリセルM111に対する読み出しサイクルにおいては、書き込み時のパルスよりも振幅が小さいパルス電圧であって、0Vよりも大きくVP/2よりも小さい値の電圧が、ワード線WL0に印加される。また、このタイミングに応じて、書き込み時のパルスよりも振幅が小さいパルス電圧であって、VP/2よりも大きくVPよりも小さい値の電圧が、ビット線BL0に印加される。このときの読み出し電圧をVreadとすると、メモリセルM111に閾値電圧Vf<Vread<VPとなるような読み出し電圧Vreadが印加され、高抵抗化されたメモリセルM111の抵抗変化層324の抵抗値に対応した電流が出力され、その出力電流値を検出することにより、情報「1」が読み出される。
次に、メモリセルM122に対する読み出しサイクルにおいて、先のメモリセルM111に対する読み出しサイクルと同様の電圧がワード線WL1およびビット線BL1に印加される。これにより、低抵抗化されたメモリセルM122の抵抗変化層324の抵抗値に対応した電流が出力され、その出力電流値を検出することにより、情報「0」が読み出される。
本応用例の不揮発性記憶装置300は、良好な抵抗変化動作が可能な不揮発性記憶素子320を備えているため、安定した動作を実現することができる。
(実施の形態2)
図16は本発明の実施の形態2に係る抵抗変化型の不揮発性記憶素子400の構成例を示した断面図である。
図1に示した本発明の実施の形態1に係る抵抗変化型の不揮発性記憶素子100と図16の不揮発性記憶素子400との違いは、抵抗変化層の各層が上下反対に配置され、さらに第1の電極と第2の電極とが上下反対に配置されていることである。つまり、不揮発性記憶素子100では、第2の電極106が第1の電極103の上方に配置されていたのに対し、不揮発性記憶素子400では、第2の電極406が第1の電極403の下方に配置されている。
本実施の形態の不揮発性記憶素子400は、基板401と、その基板401上に形成された層間絶縁膜402と、その層間絶縁膜402上に形成された第2の電極406と、第1の電極403と、第1の電極403および第2の電極406に挟まれた抵抗変化層404とを備えている。
図16に示すように、抵抗変化層404は、第3の酸化物層404cと、その第3の酸化物層404c上に形成された第2の酸化物層404bと、その第2の酸化物層404b上に形成された第1の酸化物層404aと、第2の酸化物層404bおよび第3の酸化物層404c内に第2の電極406と接して配置され、第1の酸化物層404aに接していない局所領域405とを備えている。
抵抗変化層404は、第1の酸化物層404aと第2の酸化物層404bと第3の酸化物層404cとの積層構造を有する。第1の酸化物層404aは第1の金属の酸化物を含み、第2の酸化物層404bは、第2の金属の酸化物を含み、第3の酸化物層404cは、第3の金属の酸化物を含む。また、第1の酸化物層404aの抵抗率ρ、第2の酸化物層104bの抵抗率ρ、および第3の酸化物層404cの抵抗率ρの関係はρ<ρ<ρである。つまり、本実施の形態における第1の酸化物層404a、第2の酸化物層404b、第3の酸化物層404cは、それぞれ、実施の形態1における第1の酸化物層104a、第2の酸化物層104b、第3の酸化物層104cに対応する。さらに、局所領域405の抵抗率をρとしたとき、局所領域405はρ<ρの領域と、ρ≠ρの領域とを含む。
[不揮発性記憶素子の製造方法と動作]
次に、図17A〜図17Dを参照しながら、本実施の形態の不揮発性記憶素子400の製造方法の一例について説明する。
まず、図17Aに示されるように、例えば単結晶シリコンである基板401上に、厚さ200nmの層間絶縁膜402を熱酸化法により形成する。そして、第2の電極406として例えば厚さ150nmのIr薄膜を、スパッタリング法により層間絶縁膜402上に形成する。なお、第2の電極406と層間絶縁膜402との間にTi、TiNなどの密着層をスパッタリング法により形成することもできる。その後、第2の電極406上に、第3の酸化物層404cを、例えばTaターゲットを用いた反応性スパッタリング法で形成する。
次に、例えばTaターゲットを用いた反応性スパッタリング法により、第3の酸化物層104cの表面に、当該第3の酸化物層404cより抵抗率が低い第2の酸化物層404bを形成する。
次に、Taターゲットを用いた反応性スパッタリング法により、第2の酸化物層404bの表面に、当該第2の酸化物層404bよりも抵抗率が低い第1の酸化物層404aを形成する。これら第1の酸化物層404aと第2の酸化物層404bと第3の酸化物層404cとが積層された積層構造により抵抗変化層404が構成される。
ここで、第3の酸化物層404cの厚みについては、大きすぎると初期抵抗値が高くなりすぎる等の不都合があり、また小さすぎると安定した抵抗変化が得られないという不都合があるため、1nm以上8nm以下程度でもよい。
次に、第1の酸化物層404a上に、第1の電極403として例えば厚さ100nmのTaN薄膜をスパッタリング法により形成する。
次に、図17Bに示されるように、フォトリソグラフィー工程によって、フォトレジストによるパターン407を形成する。その後、図17Cに示されるように、パターン407をマスクとして用いたドライエッチングによって素子領域409を形成する。
その後、図4Dに示されるように、第1の電極403と第2の電極406との間(電極間)に初期ブレイク電圧を印加することにより抵抗変化層404内に局所領域405を形成する。
以上のように本実施の形態の不揮発性記憶素子によれば、実施の形態1と同様の理由により、低電圧での抵抗変化を可能にし、抵抗変化特性のばらつきを小さくすることができる。
(実施の形態3)
図18は本発明の実施の形態3に係る抵抗変化型の不揮発性記憶素子500の構成例を示した断面図である。
図1に示した本発明の実施の形態1に係る抵抗変化型の不揮発性記憶素子100と図18の不揮発性記憶素子500との違いは、局所領域105が第1の局所領域105aと第2の局所領域105bとから構成されていることである。
不揮発性記憶素子500は、基板101と、層間絶縁膜102と、第1の電極103と、第2の電極106と、抵抗変化層104とを備えている。
ここで、抵抗変化層104は、第1の酸化物層104aと、第2の酸化物層104bと、第3の酸化物層104cと、局所領域105とを備えている。第1の酸化物層104aの抵抗率ρ、第2の酸化物層104bの抵抗率ρ、および第3の酸化物層104cの抵抗率ρの関係はρ<ρ<ρである。
また、局所領域105は、第2の酸化物層104b内に配置され、第1の酸化物層104aに接しておらず、第2の酸化物層104bと異なる抵抗率を有する第1の局所領域105aと、第3の酸化物層104c内に第2の電極106に接して配置され、第3の酸化物層104cより低い抵抗率を有する第2の局所領域105bとを含む。第2の局所領域105bは、第1の局所領域105aと第2の電極106との間に第1の局所領域105aおよび第2の電極106に接して配置されている。
第1の局所領域105aの抵抗率をρl1とし、第2の局所領域105bの抵抗率をρl2としたとき、ρl1<ρl2<ρ、ρl1≠ρの関係、例えばρl1<ρの関係が満たされる。このような抵抗率の関係は、抵抗変化層104を、p型キャリアを有する非化学量論的組成の金属酸化物で構成したとき、第1の局所領域105aを第2の酸化物層104bと異なる酸素含有率の領域、例えば第2の酸化物層104bより酸素含有率の大きい領域とし、第2の局所領域105bを第3の酸化物層104cより酸素含有率の大きい領域とすることで実現される。一方、抵抗変化層104を、n型キャリアを有する非化学量論的組成の金属酸化物で構成したとき、第1の局所領域105aを第2の酸化物層104bと異なる酸素含有率の領域、例えば第2の酸化物層104bより酸素含有率の小さい領域とし、第2の局所領域105bを第3の酸化物層104cより酸素含有率の小さい領域とすることで実現される。
以上のように本実施の形態の不揮発性記憶素子によれば、実施の形態1と同様の理由により、低電圧での抵抗変化を可能にし、抵抗変化特性のばらつきを小さくすることができる。
以上、本発明の不揮発性記憶素子および不揮発性記憶装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲内で当業者が思いつく各種変形を施したものも本発明の範囲内に含まれる。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、複数の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
例えば、上記実施の形態の不揮発性記憶素子の製造方法は、上記実施の形態の態様に限られない。すなわち、抵抗変化素子を備える電子デバイス全般について、上記製造方法によって、または上記製造方法と公知の方法とを組み合わせることによって、上記実施の形態の不揮発性記憶素子を製造することができる。
また、上記実施の形態において、積層構造の各層がコンタクトホール内に埋めこまれた形状であってもよい。
また、上記実施の形態において、局所領域105は1つの不揮発性記憶素子100において複数形成されても構わない。
また、上記実施の形態において、プレート線はワード線と平行に配置されているが、ビット線と平行に配置してもよい。また、プレート線はトランジスタに共通の電位を与える構成としているが、行選択回路・ドライバと同様の構成のプレート線選択回路・ドライバを有し、選択されたプレート線と非選択のプレート線とを異なる電圧(極性も含む)で駆動する構成としてもよい。
本発明は、不揮発性記憶素子および不揮発性記憶装置に有用であり、特にデジタル家電、メモリカード、パーソナルコンピュータおよび携帯型電話機等の種々の電子機器に用いられる記憶素子および記憶装置等に有用である。
100、220、320、400、500、1800 不揮発性記憶素子
101、211、401 基板
102 層間絶縁膜
103、403、1803 第1の電極
104、224、324、404、1805 抵抗変化層
104a、224a、324a、404a 第1の酸化物層
104b、224b、324b、404b 第2の酸化物層
104c、224c、324c、404c 第3の酸化物層
105、225、325、405 局所領域
105a 第1の局所領域
105b 第2の局所領域
106、406、1806 第2の電極
107、407 パターン
109、409 素子領域
200、300 不揮発性記憶装置
201、301 メモリ本体部
202、302 メモリアレイ
203、303 行選択回路・ドライバ
204、304 列選択回路・ドライバ
205、305 書き込み回路
206、306 センスアンプ
207、307 データ入出力回路
208 VCP電源
209、309 アドレス入力回路
210、310 制御回路
217 プラグ層
218 金属配線層
219 ソース/ドレイン領域
223、316 下部電極
226、326 上部電極
311 上部配線
312 下部配線
314 内部電極
315 電流制御層
402 層間絶縁膜
1805c フィラメント
BL0、BL1、… ビット線
T11、T12、… トランジスタ
M111、M112、… メモリセル
M11、M12、… メモリセル
SL0、SL2、… プレート線
WL0、WL1、… ワード線

Claims (16)

  1. 第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に介在する金属の酸化物から構成され、前記第1の電極と前記第2の電極との間に印加される電圧パルスの極性に基づいて当該金属の酸化物の抵抗状態が高抵抗状態と低抵抗状態とを可逆的に遷移する抵抗変化層とを備え、
    前記抵抗変化層は、
    前記第1の電極の上に配置され、ρの抵抗率を有するMO(但し、Mは金属元素)で表される組成を有する第1の金属酸化物層と、
    前記第1の金属酸化物層の上に配置され、ρ(但し、ρ<ρ)の抵抗率を有するNO(但し、Nは金属元素)で表される組成を有する第2の金属酸化物層と、
    前記第2の金属酸化物層の上に配置され、ρ(但し、ρ<ρ)の抵抗率を有するPO(但し、Pは金属元素)で表される組成を有する第3の金属酸化物層と、
    前記第3の金属酸化物層及び前記第2の金属酸化物層内に前記第2の電極と接して配置され、前記第1の金属酸化物層に接しておらず、前記第3の金属酸化物層に比べて抵抗率が低く、前記第2の金属酸化物層と抵抗率が異なる局所領域とを含む
    抵抗変化型の不揮発性記憶素子。
  2. 前記第2の金属酸化物層と前記第1の金属酸化物層とに含まれる金属の酸化物は、同種の金属の酸化物である
    請求項1に記載の抵抗変化型の不揮発性記憶素子。
  3. 前記第3の金属酸化物層と前記第1の金属酸化物層とに含まれる金属の酸化物は、同種の金属の酸化物である
    請求項1に記載の抵抗変化型の不揮発性記憶素子。
  4. 前記第3の金属酸化物層と前記第2の金属酸化物層とに含まれる金属の酸化物は、同種の金属の酸化物である
    請求項1に記載の抵抗変化型の不揮発性記憶素子。
  5. 前記第3の金属酸化物層と前記第2の金属酸化物層と前記第1の金属酸化物層とに含まれる金属の酸化物は、同種の金属の酸化物である
    請求項1に記載の抵抗変化型の不揮発性記憶素子。
  6. 前記第3の金属酸化物層と前記第2の金属酸化物層と前記第1の金属酸化物層とに含まれる金属の酸化物は、異種の金属の酸化物である
    請求項1に記載の抵抗変化型の不揮発性記憶素子。
  7. 前記第3の金属酸化物層と前記第2の金属酸化物層と前記第1の金属酸化物層とに含まれる金属の酸化物は、タンタル、ハフニウム、ジルコニウム、およびアルミニウムからなる群より選択される元素より構成される
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の抵抗変化型の不揮発性記憶素子。
  8. 前記局所領域は、前記金属元素Pを含む金属の酸化物から構成される
    請求項1に記載の抵抗変化型の不揮発性記憶素子。
  9. 前記第1の電極と前記第2の電極とは同一材料から構成される
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の抵抗変化型の不揮発性記憶素子。
  10. さらに、前記抵抗変化層に電気的に接続された負荷素子を備える
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の抵抗変化型の不揮発性記憶素子。
  11. 前記負荷素子は、固定抵抗、トランジスタ、またはダイオードである
    請求項10に記載の抵抗変化型の不揮発性記憶素子。
  12. 前記局所領域は、前記抵抗変化層に1つのみ形成されている
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の抵抗変化型の不揮発性記憶素子。
  13. 前記局所領域は、
    前記第2の金属酸化物層に接して配置され、前記第1の金属酸化物層に接しておらず、前記第2の金属酸化物層と異なる抵抗率を有する第1の局所領域と、
    一端は前記第2の電極に接して配置され、他端は前記第1の局所領域と接して配置され、前記第3の金属酸化物層より低く、前記第1の局所領域の抵抗率より高い抵抗率を有する第2の局所領域とを含む
    請求項1〜12のいずれか1項に記載の抵抗変化型の不揮発性記憶素子。
  14. 基板と、前記基板上に互いに平行に形成された複数の第1の配線と、前記複数の第1の配線の上方に前記基板の主面に平行な面内において互いに平行に且つ前記複数の第1の配線と立体交差するように形成された複数の第2の配線と、前記複数の第1の配線と前記複数の第2の配線との立体交差点に対応して設けられた請求項1〜13のいずれか1項に記載の不揮発性記憶素子とを具備するメモリセルアレイと、
    前記メモリセルアレイが具備する不揮発性記憶素子から、少なくとも一つの不揮発性記憶素子を選択する選択回路と、
    前記選択回路で選択された不揮発性記憶素子に電圧を印加することでデータを書き込む書き込み回路と、
    前記選択回路で選択された不揮発性記憶素子の抵抗値を検出することでデータを読み出す読み出し回路と、を備える、
    不揮発性記憶装置。
  15. 前記不揮発性記憶素子は、前記抵抗変化層に電気的に接続された電流制御素子を備える
    請求項14に記載の不揮発性記憶装置。
  16. 基板と、前記基板上に形成された、複数のワード線および複数のビット線、前記複数のワード線および複数のビット線にそれぞれ接続された複数のトランジスタ、並びに前記複数のトランジスタに一対一で対応して設けられた複数の請求項1〜13のいずれか1項に記載の不揮発性記憶素子とを具備するメモリセルアレイと、
    前記メモリセルアレイが具備する不揮発性記憶素子から、少なくとも一つの不揮発性記憶素子を選択する選択回路と、
    前記選択回路で選択された不揮発性記憶素子に電圧を印加することでデータを書き込む書き込み回路と、
    前記選択回路で選択された不揮発性記憶素子の抵抗値を検出することでデータを読み出す読み出し回路と、を備える、
    不揮発性記憶装置。
JP2013533807A 2011-12-02 2012-11-08 不揮発性記憶素子および不揮発性記憶装置 Active JP5395314B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013533807A JP5395314B2 (ja) 2011-12-02 2012-11-08 不揮発性記憶素子および不揮発性記憶装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011264799 2011-12-02
JP2011264799 2011-12-02
JP2013533807A JP5395314B2 (ja) 2011-12-02 2012-11-08 不揮発性記憶素子および不揮発性記憶装置
PCT/JP2012/007162 WO2013080452A1 (ja) 2011-12-02 2012-11-08 不揮発性記憶素子および不揮発性記憶装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5395314B2 true JP5395314B2 (ja) 2014-01-22
JPWO2013080452A1 JPWO2013080452A1 (ja) 2015-04-27

Family

ID=48534955

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013533807A Active JP5395314B2 (ja) 2011-12-02 2012-11-08 不揮発性記憶素子および不揮発性記憶装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8854864B2 (ja)
JP (1) JP5395314B2 (ja)
CN (1) CN103348472B (ja)
WO (1) WO2013080452A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101559257B1 (ko) 2014-10-27 2015-10-15 한양대학교 산학협력단 양방향 스위칭 특성을 가지는 선택소자 및 그 제조방법
US9525133B2 (en) 2013-11-28 2016-12-20 Peking University Resistive random access memory with high uniformity and low power consumption and method for fabricating the same

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5291270B1 (ja) * 2011-10-18 2013-09-18 パナソニック株式会社 不揮発性記憶素子、不揮発性記憶装置、及び不揮発性記憶素子の書き込み方法
WO2013061559A1 (ja) * 2011-10-24 2013-05-02 パナソニック株式会社 不揮発性記憶素子および不揮発性記憶装置
JP5571833B2 (ja) * 2012-09-14 2014-08-13 パナソニック株式会社 不揮発性記憶素子及び不揮発性記憶素子の製造方法
TWI563669B (en) * 2014-08-04 2016-12-21 Innolux Corp Thin film transistor and display panel using the same
US9759578B2 (en) * 2015-03-12 2017-09-12 International Business Machines Corporation Sensor arrangement for position sensing
JP6738749B2 (ja) 2016-03-25 2020-08-12 パナソニックセミコンダクターソリューションズ株式会社 気体センサ、水素検出方法、及び燃料電池自動車
CN107315033B (zh) * 2016-04-26 2021-08-06 新唐科技日本株式会社 气体检测装置以及氢检测方法
CN109524042B (zh) * 2018-09-21 2020-03-17 浙江大学 一种基于反型模式阻变场效应晶体管的与非型存储阵列
JP6766920B1 (ja) * 2019-05-24 2020-10-14 ダイキン工業株式会社 スクロール圧縮機
US11309491B2 (en) 2019-08-26 2022-04-19 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. Data storage structure for improving memory cell reliability

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6473332B1 (en) 2001-04-04 2002-10-29 The University Of Houston System Electrically variable multi-state resistance computing
JP3989506B2 (ja) * 2005-12-27 2007-10-10 シャープ株式会社 可変抵抗素子とその製造方法ならびにそれを備えた半導体記憶装置
JP4967176B2 (ja) 2007-05-10 2012-07-04 シャープ株式会社 可変抵抗素子とその製造方法及び不揮発性半導体記憶装置
CN101978496B (zh) * 2008-07-11 2012-11-07 松下电器产业株式会社 非易失性存储元件和其制造方法、以及使用该非易失性存储元件的非易失性半导体装置
JP4633199B2 (ja) * 2008-10-01 2011-02-16 パナソニック株式会社 不揮発性記憶素子並びにそれを用いた不揮発性記憶装置
JP2010251352A (ja) 2009-04-10 2010-11-04 Panasonic Corp 不揮発性記憶素子及びその製造方法
EP2549535B1 (en) * 2010-03-19 2015-11-04 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Nonvolatile memory element and production method therefor
JP4972238B2 (ja) 2010-09-28 2012-07-11 パナソニック株式会社 抵抗変化型不揮発性記憶素子のフォーミング方法
CN102714210B (zh) 2010-11-19 2015-08-12 松下电器产业株式会社 非易失性存储元件以及非易失性存储元件的制造方法
US8824183B2 (en) * 2010-12-14 2014-09-02 Sandisk 3D Llc Non-volatile memory having 3D array of read/write elements with vertical bit lines and select devices and methods thereof
JP5250722B1 (ja) * 2011-09-09 2013-07-31 パナソニック株式会社 クロスポイント型抵抗変化不揮発性記憶装置及びその書き込み方法
CN103119717A (zh) * 2011-09-16 2013-05-22 松下电器产业株式会社 非易失性存储元件的制造方法及非易失性存储元件
US8686386B2 (en) * 2012-02-17 2014-04-01 Sandisk 3D Llc Nonvolatile memory device using a varistor as a current limiter element
WO2013145733A1 (ja) * 2012-03-29 2013-10-03 パナソニック株式会社 クロスポイント型抵抗変化不揮発性記憶装置
JP5572749B2 (ja) * 2012-09-26 2014-08-13 パナソニック株式会社 不揮発性記憶素子及びその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9525133B2 (en) 2013-11-28 2016-12-20 Peking University Resistive random access memory with high uniformity and low power consumption and method for fabricating the same
KR101559257B1 (ko) 2014-10-27 2015-10-15 한양대학교 산학협력단 양방향 스위칭 특성을 가지는 선택소자 및 그 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
US8854864B2 (en) 2014-10-07
CN103348472A (zh) 2013-10-09
US20140050013A1 (en) 2014-02-20
CN103348472B (zh) 2015-11-25
JPWO2013080452A1 (ja) 2015-04-27
WO2013080452A1 (ja) 2013-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5395314B2 (ja) 不揮発性記憶素子および不揮発性記憶装置
JP5352032B2 (ja) 不揮発性記憶素子および不揮発性記憶装置
JP5021029B2 (ja) 抵抗変化型不揮発性記憶装置
JP4469023B2 (ja) 不揮発性記憶素子およびその製造方法、並びにその不揮発性記憶素子を用いた不揮発性半導体装置
JP5589054B2 (ja) 不揮発性記憶素子、不揮発性記憶装置、不揮発性半導体装置、および不揮発性記憶素子の製造方法
JP4252110B2 (ja) 不揮発性記憶装置、不揮発性記憶素子および不揮発性記憶素子アレイ
JP4555397B2 (ja) 抵抗変化型不揮発性記憶装置
JP5351363B1 (ja) 不揮発性記憶素子および不揮発性記憶装置
JP5830655B2 (ja) 不揮発性記憶素子の駆動方法
JP2010021381A (ja) 不揮発性記憶素子およびその製造方法、並びにその不揮発性記憶素子を用いた不揮発性半導体装置
WO2011052239A1 (ja) 抵抗変化型不揮発性記憶装置およびメモリセルの形成方法
WO2012108185A1 (ja) 不揮発性記憶素子の駆動方法及び初期化方法、並びに不揮発性記憶装置
JP5291270B1 (ja) 不揮発性記憶素子、不揮発性記憶装置、及び不揮発性記憶素子の書き込み方法
CN113228254A (zh) 电阻变化型非易失性存储元件及使用了其的电阻变化型非易失性存储装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130924

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131017

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5395314

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250