JP5393370B2 - 収納ホルダの形成方法 - Google Patents

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本発明は、表面シートと、この表面シートに重合するように配置した裏面シートとから成り、これら両シートの少なくとも一側端部を開放して両シートの対向面間に収納物を収納する収納ホルダの形成方法に関する。
従来の収納ホルダは、収納ホルダを構成する両シートの少なくとも一側端部が開放可能に形成されており、所定サイズの紙類・書類等の収納物を、これら両シートの対向面間に挟むことで収納している(例えば、特許文献1参照)。
実用新案登録第3146046号公報(第4頁、第2図)
しかしながら、特許文献1にあっては、両シートの対向面間に収納された収納物が、開放可能に形成された両シートの側端部から脱落してしまう虞が生じるという問題がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、収納物を脱落させることなく確実に収納できる収納ホルダの形成方法を提供することを目的とする。
本発明の収納ホルダの形成方法は、
表面シートと、該表面シートに重合するように配置した裏面シートとから成り、前記両シートの少なくとも一側端部を開放して該両シートの対向面間に収納物を収納する収納ホルダの形成方法であって、
略同形状の略矩形状の2枚のシート材を、2つ重ねにすることで前記両シートを形成し、前記両シートの少なくとも一側端部を開放可能に残して他の側端部の対向面間を互いに貼着し、
前記表面シートの所定部を該表面シートから切除するとともに前記所定部を前記裏面シートに所定の非貼着部を残して貼着することで、収納ホルダが形成されるように成っており、
前記表面シートの所定部を切除することで前記両シートの対向面間を開放操作可能な切欠部が形成されるとともに、前記非貼着部は、前記両シートの対向面間の収納物を係止する係止部に成っていることを特徴としている。
この特徴によれば、収納ホルダの両シートの対向面間を開放可能とする切欠部を形成するため表面シートから切除した切除片を利用して、この切除片を裏面シートの開放可能な側端部に貼着し、この切除片の非貼着部が収納物を係止する係止部に成っていることで、切欠部を形成するためシートから切除し生じる残余物を減じることができるばかりか、略同形状の2枚のシート材を材料にして収納ホルダを容易に形成できる。
本発明の収納ホルダの形成方法は、
表面シートと、該表面シートに重合するように配置した裏面シートとから成り、前記両シートの少なくとも一側端部を開放して該両シートの対向面間に収納物を収納する収納ホルダの形成方法であって、
所定の折線を中心に平面視略対称の略矩形状の原シート材を、前記折線に沿って2つ折りにすることで前記折線を境に前記両シートを形成し、前記両シートの少なくとも一側端部を開放可能に残して他の側端部の対向面間を互いに貼着し、
前記表面シートの所定部を該表面シートから切除するとともに前記所定部を前記裏面シートに所定の非貼着部を残して貼着することで、収納ホルダが形成されるように成っており、
前記表面シートの所定部を切除することで前記両シートの対向面間を開放操作可能な切欠部が形成されるとともに、前記非貼着部は、前記両シートの対向面間の収納物を係止する係止部に成っていることを特徴としている。
この特徴によれば、収納ホルダの両シートの対向面間を開放可能とする切欠部を形成するため表面シートから切除した切除片を利用して、この切除片を裏面シートの開放可能な側端部に貼着し、この切除片の非貼着部が収納物を係止する係止部に成っていることで、切欠部を形成するためシートから切除し生じる残余物を減じることができるばかりか、原シート材を材料にして収納ホルダを容易に形成できる。
(a)は、実施例1における収納ホルダを示す正面図であり、(b)は、(a)のA−A断面図である。 2枚の紙製シート材を示す正面図である。 紙製シート材を重合した状態を示す正面図である。 収納物を収納した収納ホルダを示す図である。 原シート材を示す正面図である。 2つ折りにした原シート材を示す正面図である。 変形例1における収納ホルダを示す正面図である。 変形例2における収納ホルダを示す正面図である。 変形例3における収納ホルダを示す正面図である。
本発明に係る収納ホルダの形成方法を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
先ず、実施例1に係る収納ホルダの構造につき、図1から図4を参照して説明する。以下、図1(a)及び図3,4の紙面上下左右側を、収納ホルダの上下左右側として説明する。図1の符号10は、本発明の適用された収納ホルダである。収納ホルダ10は、例えば各種寸法の用紙や書類、写真等の収納物(以下、収納物Sと称する)を収納するべく、この収納物Sの所定サイズ(本実施例ではA4サイズ)よりも若干大きい寸法の略矩形状の紙製の両シート11,12から主に構成されている。
収納ホルダ10は、より具体的には、収納物の表面側に位置する表面シート11と、この表面シート11に重合するように配置した裏面シート12とから成る。両シート11,12は、略同形状の縦長略矩形状に形成され、図1(a)の紙面の左側端部及び下側端部が閉塞され、右側端部及び上側端部が開放可能な構造と成っており、両シート11,12の右側端部及び/または上側端部を互いに開放することで、両シート11,12の対向面11a,12a間に収納物Sを収納できるように構成される。尚、表面シート11は透光性を有する素材で、更に裏面シート12は透光性を有さない素材で成ることが好ましいが、例えば、両面ともに透光性を有する素材であっても構わないし、透光性を有さない素材であっても構わない。
尚、本発明に係る収納ホルダは、両シートの少なくとも一側端部が開放可能に構成されていればよく、例えば左右何れかの側端部、若しくは上側端部に限り開放可能であっても構わない。
図1(a)、(b)及び図4に示されるように、表面シート11は、開放可能な右側端部の上側が上側端部にかけて所定大きさ切り欠かれた切欠部13として形成されており、この切欠部13を介し表面シート11を裏面シート12に対して捲ることで、両シート11,12を開放操作し易く成っている。尚、切欠部は、側端部の中央側のみに形成されていてもよい。
また、裏面シート12は、右側端部の上側が上側端部にかけて右側端縁よりも右方に突出した鍔部14として形成されており、鍔部14を把持することでタックとして使用し収納ホルダ10を取り扱いが容易となるばかりか、鍔部14の表面に収納物の表示を施すことでインデックスとして使用できる。尚、鍔部は、側端部の中央側のみに形成されていてもよい。
次に、収納ホルダ10の形成方法について、その手順に従って説明する。
上述した収納ホルダ10は、図2に示されるように、略矩形状の2枚の紙製シート材11、12を後述のように加工することで形成される。紙製シート材11、12は略同形状をしており、それぞれ突出部2、3が形成されている。
図3に示されるように、この紙製シート材11、12を2つ重ねにして重合するとともに、重合した両シート材の下側及び左側端部の接着部Nを接着することで、表面シート11及び裏面シート12が形成されることになる。また左側端部及び下側端部は接着部Nにより閉塞され、右側端部及び上側端部は開放可能に成っている。
次に、重合した表面シート11及び裏面シート12の図示右方に突出した箇所を含む突出部2、3同士を、収納ホルダ10の収納内部側、すなわち図示左側の非貼着部Hを残して貼着部Tを互いに貼着する。貼着部Tを貼着した後に、表面シート11に成る側の突出部2を、所定の切取線Kに沿って表面シート11から切除することで、表面シート11の右側端部の上側に切欠部13が形成されるとともに、裏面シート12の右側端部の上側に、表面シート11から切除された切除片11bが貼着された鍔部14が形成されることになる。特に、表面シート11から切除された切除片11bは、表面シート11に重合した裏面シート12における、表面シート11の切欠部13に相当する箇所に、貼着されることになる。
尚、本実施例では、先ず重合した両シート11,12の突出部同士を貼着し、後に表面シート11側の前記突出部を切除することで、表面シート11の切欠部13及び裏面シート12の鍔部14が形成されているが、表面シート11から切除した切除片を利用して鍔部14を形成していれば、切欠部13及び鍔部14を形成するための順序は必ずしも上記順序に限らない。例えば、先ず表面シート11に成る側の突出部2を切除し、後に切除された切除片11bを裏面シート12の突出部3に貼着することで、切欠部13及び鍔部14を形成しても構わない。更に尚、表面シート11から切除した切除片を利用して鍔部14を形成していれば、表面シート11の側端部を切除するものに限られず、例えば表面シートの中央部を切除するとともに、表面シートから切除された中央部である切除片を、裏面シートの開放可能な側端部に非貼着部を残して貼着しても構わない。
図4に示されるように、裏面シート12の突出部と、この突出部に貼着された切除片11bとの間に形成された非貼着部Hに、収納ホルダ10に収納された収納物Sの右上端縁を係止することで、収納物Sの収納ホルダ10からの脱落を防止できる。すなわち非貼着部Hは、両シート11,12の対向面11a,12a間の収納物Sを係止する係止部に成っている。特に、非貼着部Hが、収納ホルダ10に収納された所定サイズの収納物Sの端縁を係止するべく、収納ホルダ10の所定箇所に形成されている。
以上説明したように、収納ホルダ10の両シート11,12の対向面11a,12a間を開放可能とする切欠部13を形成するため表面シート11から切除した切除片11bを利用して、この切除片11bを裏面シート12の開放可能な側部に貼着し、この切除片11bの非貼着部Hが収納物Sを係止する係止部に成っていることで、切欠部13を形成するため表面シート11から切除し生じる残余物を減じることができるばかりか、収納物Sを切除片11bの非貼着部Hに配置させるだけで、収納物Sを収納ホルダ10の開放可能な側端部から脱落させず確実に収納できる。
また、切除片11bが、裏面シート12における、この切除片11bと同じ形状である切欠部13に相当する箇所に貼着されていることで、収納ホルダ10の全面に亘り厚さを均一にできるばかりか、外観体裁を損なうことがない。
また、裏面シート12の端縁よりも突出するように貼着された切除片11bを、収納ホルダ10のタグや把手等として利用できる。
また、上述した収納ホルダ10の形成方法によれば、収納ホルダ10の両シート11,12の対向面11a,12a間を開放可能とする切欠部13を形成するため表面シート11から切除した切除片11bを利用して、この切除片11bを裏面シート12の開放可能な側部に貼着し、切除片11bの非貼着部Hが収納物Sを係止する係止部に成っていることで、切欠部13を形成するため表面シート11から切除し生じる残余物を減じることができるばかりか、略同形状の2枚の紙製シート材11、12を材料にして収納ホルダを容易に形成できる。
次に、実施例2にかかる収納ホルダ10’の形成方法について、図5,6を参照してその手順に従って説明する。尚、上述した形成方法と重複する説明については省略する。
収納ホルダ10’は、図5に示されるように、紙製の原シート材1を後述のように加工することで形成される。原シート材1は、上述した両シート11’,12’を左右に連続配置した大きさの横長略矩形状であって、図示中央に上下方向に示される折線Lを中心線として、図示左右略対称に形成されている。また原シート材1の左右両側端部の上側が、それぞれ左右側端縁よりも左右方向に突出した突出部2’,3’に形成されている。この原シート材1は、図示しない原シートロールを所定延長ピッチで裁断することで、連続的に多数枚形成できるように成っており、隣接する原シート材1,1の突出部2’,3’を上下反転配置して裁断することで、突出部2’,3’の形成による余白分の無駄を省ける構成になっている。
図6に示されるように、この原シート材1を折線Lに沿って2つ折りにして重合するとともに、重合した原シート材1の下側端部の接着部Nを接着することで、折線Lを境にして表面シート11’及び裏面シート12’が形成されることになる。図6に示されるように、重合した原シート材1の左側端部は折線Lにより閉塞され、重合した原シート材1の下側端部は接着部Nにより閉塞される。また、重合した原シート材1の右側端部及び上側端部は開放可能に成っている。
次に、重合した原シート材1の図示右方に突出した箇所を含む突出部2’、3’同士を、収納ホルダ10’の収納内部側、すなわち図示左側の非貼着部Hを残して貼着部Tを互いに貼着する。貼着部Tを貼着した後に、表面シート11’に成る側の突出部2を、所定の切取線Kに沿って表面シート11’から切除することで、上記した実施例1と同様に、表面シート11’の右側端部の上側に切欠部が形成されるとともに、裏面シート12’の右側端部の上側に、表面シート11’から切除された切除片が貼着された鍔部が形成されることになる。特に、表面シート11’から切除された切除片は、表面シート11’に重合した裏面シート12’における、表面シート11’の前記切欠部に相当する箇所に、貼着されることになる。
上述した収納ホルダ10’の形成方法によれば、収納ホルダ10’の両シート11’,12’の対向面間を開放可能とする切欠部を形成するため表面シート11’から切除した切除片を利用して、この切除片を裏面シート12’の開放可能な側端部に貼着し、この切除片の非貼着部が収納物を係止する係止部に成っていることで、切欠部を形成するためシートから切除し生じる残余物を減じることができるばかりか、原シート材1を材料にして収納ホルダを容易に形成できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、本発明に係る収納ホルダの変形例1として、図7に示されるように、収納ホルダ20の切欠部23及び鍔部24が、収納ホルダ20の開放可能な上側端部に設けられていてもよい。このようにすることで、収納ホルダ20の上方からアプローチして取り扱いがし易い。
また例えば、本発明に係る収納ホルダの変形例2として、図8に示されるように、収納ホルダ30の把持部34が、収納ホルダ30の開放可能な右側端部の中央側に、右側端縁に直線状に連続して設けられていてもよい。このようにすることで、収納ホルダ30が、全体に突出箇所を特に有しない略矩形状に形成できるため、収納ホルダ30の収容が容易になる。更に把持部34を収納ホルダの側端部の中央側に配置することで、収納ホルダ30の端縁の角部をアール部35に形成できるなど適宜の形状にする自由度が高まる。
また例えば、本発明に係る収納ホルダの変形例3として、図9に示されるように、収納ホルダ40の把持部44が、収納ホルダ40の開放可能な右側端部と上側端部とに連続する角部に設けられていてもよい。このようにすることで、収納ホルダ40の両シートの対向面間を容易に開放できる。
また、収納ホルダの形状・寸法、材質、形成方法は、上述した実施例や変形例に限定されるものではなく、適宜設定・変更できるものである。例えば、収納ホルダの材質は、所定の樹脂製であってもよい。
1 原シート材
10,10’ 収納ホルダ
11,11’ 表面シート
11a 対向面
11b 切除片
12,12’ 裏面シート
12a 対向面
13 切欠部
14 鍔部
20,30,40 収納ホルダ

Claims (2)

  1. 表面シートと、該表面シートに重合するように配置した裏面シートとから成り、前記両シートの少なくとも一側端部を開放して該両シートの対向面間に収納物を収納する収納ホルダの形成方法であって、
    略同形状の略矩形状の2枚のシート材を、2つ重ねにすることで前記両シートを形成し、前記両シートの少なくとも一側端部を開放可能に残して他の側端部の対向面間を互いに貼着し、
    前記表面シートの所定部を該表面シートから切除するとともに前記所定部を前記裏面シートに所定の非貼着部を残して貼着することで、収納ホルダが形成されるように成っており、
    前記表面シートの所定部を切除することで前記両シートの対向面間を開放操作可能な切欠部が形成されるとともに、前記非貼着部は、前記両シートの対向面間の収納物を係止する係止部に成っていることを特徴とする収納ホルダの形成方法。
  2. 表面シートと、該表面シートに重合するように配置した裏面シートとから成り、前記両シートの少なくとも一側端部を開放して該両シートの対向面間に収納物を収納する収納ホルダの形成方法であって、
    所定の折線を中心に平面視略対称の略矩形状の原シート材を、前記折線に沿って2つ折りにすることで前記折線を境に前記両シートを形成し、前記両シートの少なくとも一側端部を開放可能に残して他の側端部の対向面間を互いに貼着し、
    前記表面シートの所定部を該表面シートから切除するとともに前記所定部を前記裏面シートに所定の非貼着部を残して貼着することで、収納ホルダが形成されるように成っており、
    前記表面シートの所定部を切除することで前記両シートの対向面間を開放操作可能な切欠部が形成されるとともに、前記非貼着部は、前記両シートの対向面間の収納物を係止する係止部に成っていることを特徴とする収納ホルダの形成方法。
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