JP5387775B2 - 関節装置の駆動方法 - Google Patents
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Description
本発明は、ロボット関節装置およびロボットの関節部の駆動制御方法に関する。具体的には、外力に対して柔軟性(バックドライバビリティ)を有するロボット関節装置およびロボット関節部の駆動制御方法に関する。
近年、人と近接した環境で使用されるサービスロボットの開発が進んでいる。例えば、エンターテイメント会場でパフォーマンスをしたり、人々のなかを歩行する二足歩行ロボットが知られ、さらには、介護支援ロボットも本格実用化に向けて研究が進んでいる。
このようにロボットと人とが間近で共存するようになってくると、人とロボットとが接触した場合を想定した安全対策も大切になってくる。
例えば、ロボットと人とが接触するような場合には、接触時に働く力を緩和させる必要がある。
このためには、ロボットの関節にいわゆる柔らかさを与える必要がある。
例えば、ロボットと人とが接触するような場合には、接触時に働く力を緩和させる必要がある。
このためには、ロボットの関節にいわゆる柔らかさを与える必要がある。
ここで、サービスロボットは、軽量で、トルクが出せて、高精度な動作制御ができることが求められる。このような観点から、ほぼすべてのサービスロボットにおいてその関節部分には、サーボモータと差動減速機との組み合わせが採用されている。差動減速機は、コンパクト、軽量、高精度であり、かつ、高い減速比が可能であり、サービスロボットの関節駆動には欠かせない要素である。こうした差動減速機はコンパクトなスペースでバックラッシュの無い高精度な駆動を実現できるのであるが、その一方、バックドライバビリティは非常に低い。特に、関節が静止した状態では、差動減速機内の歯車の噛み合いに大きな静摩擦が働く。したがって、出力側から相当大きなトルクが掛からないと、差動減速機内の静摩擦に抗して出力側から関節を回すことはできない。
ここで、ディザリングという手法がある。
これは、関節静止状態において、モータを小さい振幅で高周波振動させておくことにより、疑似的に静摩擦が働かない状態にすることをいう。
摩擦モデルは、例えば非特許文献1に開示されている。これを図11に示す。摩擦モデルは他にもあるが、基本的な傾向は概ね同じである。
この摩擦モデルからわかるように、低速領域では大きな摩擦(静摩擦)が働き、ある速度まで一旦摩擦が低減した後、速度の増加に伴って摩擦力(粘性摩擦)が大きくなっていくのが一般的である。そして、非特許文献2では、動作開始時の摩擦がディザリングによってどの程度低減するか調べられている。この非特許文献2では、ディザリングを用いた方が動作開始時に要した外力が小さいことが実証されており、ディザリングを用いることによりバックドライバビリティを改善できる可能性があることが報告されている。このようなディザリングによって摩擦を低減させる手法は例えば特許文献1で応用されている。
これは、関節静止状態において、モータを小さい振幅で高周波振動させておくことにより、疑似的に静摩擦が働かない状態にすることをいう。
摩擦モデルは、例えば非特許文献1に開示されている。これを図11に示す。摩擦モデルは他にもあるが、基本的な傾向は概ね同じである。
この摩擦モデルからわかるように、低速領域では大きな摩擦(静摩擦)が働き、ある速度まで一旦摩擦が低減した後、速度の増加に伴って摩擦力(粘性摩擦)が大きくなっていくのが一般的である。そして、非特許文献2では、動作開始時の摩擦がディザリングによってどの程度低減するか調べられている。この非特許文献2では、ディザリングを用いた方が動作開始時に要した外力が小さいことが実証されており、ディザリングを用いることによりバックドライバビリティを改善できる可能性があることが報告されている。このようなディザリングによって摩擦を低減させる手法は例えば特許文献1で応用されている。
日本ロボット学会誌Vol.13、No8、pp.1078-1083
日本ロボット学会誌Vol.22、No3、pp.353-360
しかしながら、ディザリングを行うと、手先が微小に振動してしまうという問題が生じる。また、モータを振動的に動かすと、減速機などの機構部品の寿命が著しく低下してしまうという問題がある。さらに、モータを振動的に動かすと、振動による騒音が発生するという問題がある。
これらは、ロボット関節としては大きな欠点であり、特にサービスロボットを考えた場合には無視できない問題である。
これらは、ロボット関節としては大きな欠点であり、特にサービスロボットを考えた場合には無視できない問題である。
本発明の目的は、ロボット関節に好適であって、かつ、バックドライバビリティを改善した関節装置およびその駆動方法を提供することにある。
本発明の関節装置の駆動方法は、
第1リンクと第2リンクとの間に駆動部と差動減速機とを備え、前記第1リンクと前記第2リンクとを関節として駆動制御する関節装置の駆動方法であって、
前記差動減速機は内ギア、中間ギアおよび外ギアを有し、
前記駆動部は第1モータと第2モータとを有し、
前記第1モータと第2モータとを前記第1リンクに固定的に設け、
前記第1モータの出力軸を前記差動減速機の内ギア、中間ギアおよび外ギアのいずれか一つに連結し、
前記第2モータの出力軸を前記差動減速機の内ギア、中間ギアおよび外ギアのうちで前記第1モータの前記出力軸に連結されたギアと異なるギアのいずれか一つに連結し、
前記差動減速機の内ギア、中間ギアおよび外ギアのうちで前記第1モータの前記出力軸に連結された前記ギアと前記第2モータの前記出力軸に連結された前記ギアとは異なるギアの一つを前記第2リンクに連結し、
前記第1リンクと前記第2リンクとを相対的に静止させて関節角を一定に保つ場合に、
前記第1モータと前記第2モータとを共にゼロより大きい回転速度で回転させ、かつ、前記第1モータと前記第2モータとの回転速度を異ならせて第2リンクを静止させる
ことを特徴とする。
第1リンクと第2リンクとの間に駆動部と差動減速機とを備え、前記第1リンクと前記第2リンクとを関節として駆動制御する関節装置の駆動方法であって、
前記差動減速機は内ギア、中間ギアおよび外ギアを有し、
前記駆動部は第1モータと第2モータとを有し、
前記第1モータと第2モータとを前記第1リンクに固定的に設け、
前記第1モータの出力軸を前記差動減速機の内ギア、中間ギアおよび外ギアのいずれか一つに連結し、
前記第2モータの出力軸を前記差動減速機の内ギア、中間ギアおよび外ギアのうちで前記第1モータの前記出力軸に連結されたギアと異なるギアのいずれか一つに連結し、
前記差動減速機の内ギア、中間ギアおよび外ギアのうちで前記第1モータの前記出力軸に連結された前記ギアと前記第2モータの前記出力軸に連結された前記ギアとは異なるギアの一つを前記第2リンクに連結し、
前記第1リンクと前記第2リンクとを相対的に静止させて関節角を一定に保つ場合に、
前記第1モータと前記第2モータとを共にゼロより大きい回転速度で回転させ、かつ、前記第1モータと前記第2モータとの回転速度を異ならせて第2リンクを静止させる
ことを特徴とする。
本発明では、
前記差動減速機は、波動歯車機構または遊星歯車機構である
ことが好ましい。
前記差動減速機は、波動歯車機構または遊星歯車機構である
ことが好ましい。
本発明では、
前記差動減速機において、内ギア、中間ギアおよび外ギア間の相対速度差と摩擦力との関係を摩擦モデルとして特定し、
関節静止が実現できる回転速度比であって、かつ、摩擦が最も小さくなる速度差に近くなるように、前記第1モータと第2モータとのそれぞれの回転速度を決定する
ことが好ましい。
前記差動減速機において、内ギア、中間ギアおよび外ギア間の相対速度差と摩擦力との関係を摩擦モデルとして特定し、
関節静止が実現できる回転速度比であって、かつ、摩擦が最も小さくなる速度差に近くなるように、前記第1モータと第2モータとのそれぞれの回転速度を決定する
ことが好ましい。
本発明の関節装置は、
第1リンクと第2リンクとの間に差動減速機を備え、前記第1リンクと前記第2リンクとを関節駆動させる関節装置であって、
第1リンクに固定的に連結されているとともに、出力軸が前記差動減速機の内ギア、中間ギアおよび外ギアのいずれか一つに連結された第1モータと、
第1リンクに固定的に連結されているとともに、出力軸が前記差動減速機の内ギア、中間ギアおよび外ギアのうちで前記第1モータの前記出力軸に連結された前記ギアと異なるギアのいずれか一つに連結された第2モータと、を備え、
前記差動減速機の内ギア、中間ギアおよび外ギアのうちで前記第1モータの前記出力軸に連結された前記ギアと前記第2モータの前記出力軸に連結された前記ギアとは異なるギアの一つが前記第2リンクに連結されている
ことを特徴とする。
第1リンクと第2リンクとの間に差動減速機を備え、前記第1リンクと前記第2リンクとを関節駆動させる関節装置であって、
第1リンクに固定的に連結されているとともに、出力軸が前記差動減速機の内ギア、中間ギアおよび外ギアのいずれか一つに連結された第1モータと、
第1リンクに固定的に連結されているとともに、出力軸が前記差動減速機の内ギア、中間ギアおよび外ギアのうちで前記第1モータの前記出力軸に連結された前記ギアと異なるギアのいずれか一つに連結された第2モータと、を備え、
前記差動減速機の内ギア、中間ギアおよび外ギアのうちで前記第1モータの前記出力軸に連結された前記ギアと前記第2モータの前記出力軸に連結された前記ギアとは異なるギアの一つが前記第2リンクに連結されている
ことを特徴とする。
本発明により、関節は静止しているが、差動減速機内のギアは相対的に運動している状態になる。つまり、関節は静止しているにも関わらず差動減速機内には静摩擦が働かないようにできる。これにより、差動減速機内の摩擦が小さくなるので、高いバックドライバビリティが確保できる。
本発明のロボット関節装置について説明するが、本発明の構成を説明する前に、ロボット関節装置に使用される差動減速機の構成と作用について説明する。
差動減速機の構成自体は既知であるが、本発明の理解の前提となるので簡単に説明しておく。
差動減速機の一例としてハーモニックドライブ(登録商標)で知られる波動歯車装置を例にする。
差動減速機の構成自体は既知であるが、本発明の理解の前提となるので簡単に説明しておく。
差動減速機の一例としてハーモニックドライブ(登録商標)で知られる波動歯車装置を例にする。
図1は、波動歯車装置の構成を示す図である。図2Aから図2Dは、波動歯車装置の動作を説明するための図である。
波動歯車装置10は、入力軸の回転を非常に大きな減速比(数十から百数十といった非常に大きな減速比)で減速して出力軸に伝達する機構である。波動歯車装置10は、外ギアとしてのサーキュラスプライン11と、中間ギアとしてのフレクスプライン12と、内ギアとしてのウェーブジェネレータ13と、を備える。
波動歯車装置10は、入力軸の回転を非常に大きな減速比(数十から百数十といった非常に大きな減速比)で減速して出力軸に伝達する機構である。波動歯車装置10は、外ギアとしてのサーキュラスプライン11と、中間ギアとしてのフレクスプライン12と、内ギアとしてのウェーブジェネレータ13と、を備える。
波動歯車装置10を収納するように設けられた収納ケースの内側に内歯が形成され、これにより外ギアとしてのサーキュラスプライン11が形成される。一方、楕円盤カムの外周に沿って複数の押圧ボールが等間隔で配設されることにより、ウェーブジェネレータ(内ギア)13が構成されている。フレクスプライン(中間ギア)12は、弾性材料で形成され、フレクスプライン12の内側にはその内周面に沿ってウェーブジェネレータ13がある。フレクスプライン(中間ギア)12の外周に外歯が形成され、外ギアであるサーキュラスプライン11と噛合するようになっている。詳しくは、楕円盤カムが外面でボールを外周方向に押し上げると、フレクスプライン(内ギア)12が楕円形に弾性変形する。そして、楕円の長軸に対応する2箇所が最も外周側に押し出されてサーキュラスプライン12と噛合する。ただし、サーキュラスプライン11の歯数の方がフレクスプライン12の歯数よりも2枚多くなっている。
一般的には、外ギアであるサーキュラスプライン11を固定し、入力軸をウェーブジェネレータ13に連結し、出力軸をフレクスプライン12に連結する。入力軸が回転するとウェーブジェネレータ13の楕円盤カムも回転し、フレクスプライン12とサーキュラスプライン11との噛合位置も回転する。図2Aから図2Dは、サーキュラスプライン11を固定し、ウェーブジェネレータ13を一回転させた場合を示す図である。前述のように、サーキュラスプライン11の歯数よりもフレクスプライン12の歯数が2枚少ない。したがって、入力軸(ウェーブジェネレータ13)が1回転するとき、フレクスプライン12はこの相違歯数分だけ、すなわち、2枚の歯数分(δdegとする)だけ逆方向に回転することになる。このように、波動歯車装置10により、非常に大きな減速比が実現される。
さて、上記の説明では、サーキュラスプライン11を固定した状態でウェーブジェネレータ13を回転させた。ここで、サーキュラスプライン11を固定せずに、サーキュラスプライン11も駆動手段(モータ)に連結して回転させることを考える。例えば、ウェーブジェネレータ13を360+δdeg回転させる間に、サーキュラスプライン11をδdegだけ同方向に回転させたとする。すると、図3に示すように、フレクスプライン12は最初の位置から全く回転しないことになる。すなわち、内ギア(ウェーブジェネレータ13)と外ギア(サーキュラスプライン11)とをある速度差で回転させることにより、中間ギア(フレクスプライン12)が全く回転しない状態を作り出すことができるわけである。
同様に考えて、内ギア(ウェーブジェネレータ13)と中間ギア(フレクスプライン12)とをある速度差で回転させることにより、外ギア(サーキュラスプライン11)が全く回らない状態を作り出すこともできる。すなわち、3要素の総てが相対的には速度差を持って運動しているのに(静摩擦状態ではない)、出力軸は静止しているように制御することが可能になるわけである。
ここで、以後の説明のために、差動減速機を図4のように模式的に表現することとする。すなわち、差動減速機20を三重のボックスで表現し、最外側のボックスを外ギア21、最内側のボックスを内ギア23、両者の間にあるボックスを中間ギア22、とする。
差動減速機が波動歯車装置の場合、外ギア21はサーキュラスプライン11に対応し、中間ギア22はフレクスプライン12に対応し、内ギア23はウェーブジェネレータ13に対応する。
差動減速機が波動歯車装置の場合、外ギア21はサーキュラスプライン11に対応し、中間ギア22はフレクスプライン12に対応し、内ギア23はウェーブジェネレータ13に対応する。
(従来のロボット関節)
ロボットの関節構造は、第1リンクと第2リンクとの間にモータと差動減速機とを介在させ、モータの駆動力によって第2リンクを第1リンクに対して相対駆動させるものである。
図5は、比較例として、従来のロボット関節部100を示す図である。
モータ110は第1リンク101に固定されているとともに、モータ110の出力軸111が内ギア(ウェーブジェネレータ)23に連結されている。また、外ギア(サーキュラスプライン)21が第1リンク101に固定されている。そして、中間ギア(フレクスプライン)22は第2リンク102に連結されている。
この状態で、図示しない所定のモータ駆動回路から電流がモータ110に印加されると、モータ110が回転駆動する。モータ駆動によってモータ出力軸111が回転するので、出力軸111と一体的に内ギア(ウェーブジェネレータ)22が回転する。内ギア(ウェーブジェネレータ)22が回転すると、外ギア(サーキュラスプライン)21と中間ギア(フレクスプライン)22との噛み合いによって中間ギア(フレクスプライン)22が減速回転する。中間ギア(フレクスプライン)22の回転が出力として第2リンク102に伝達され、第2リンク102が駆動する。
ロボットの関節構造は、第1リンクと第2リンクとの間にモータと差動減速機とを介在させ、モータの駆動力によって第2リンクを第1リンクに対して相対駆動させるものである。
図5は、比較例として、従来のロボット関節部100を示す図である。
モータ110は第1リンク101に固定されているとともに、モータ110の出力軸111が内ギア(ウェーブジェネレータ)23に連結されている。また、外ギア(サーキュラスプライン)21が第1リンク101に固定されている。そして、中間ギア(フレクスプライン)22は第2リンク102に連結されている。
この状態で、図示しない所定のモータ駆動回路から電流がモータ110に印加されると、モータ110が回転駆動する。モータ駆動によってモータ出力軸111が回転するので、出力軸111と一体的に内ギア(ウェーブジェネレータ)22が回転する。内ギア(ウェーブジェネレータ)22が回転すると、外ギア(サーキュラスプライン)21と中間ギア(フレクスプライン)22との噛み合いによって中間ギア(フレクスプライン)22が減速回転する。中間ギア(フレクスプライン)22の回転が出力として第2リンク102に伝達され、第2リンク102が駆動する。
この従来のロボット関節構造100において、第2リンク102を第1リンク101に対して静止させておくには、当然、モータ駆動を停止させておかなければならない。したがって、第2リンク102の静止時には差動減速機の3要素(内ギア23、中間ギア22、外ギア21)間に大きな静摩擦が働くことになる。すると、静止時に第2リンク側から力がかかったとしても、差動減速機内の大きな摩擦抵抗により第2リンク102は動けない。例えば、仮に人が第2リンク102に接触したとしても、関節部100が動かないので、接触時の力を和らげることができないことになる。
そこで、本発明では、モータを二つ使用し、差動減速機20の三要素のうちの二つを所定速度差で回転させ続けるようにする。
これにより、出力軸が静止状態を保つ場合でも静摩擦が働かないようにする。
これにより、出力軸が静止状態を保つ場合でも静摩擦が働かないようにする。
(第1実施形態)
本発明の実施形態としては以下に説明するようなパターンが考えられる。
(第1パターン)
第1パターンを図6に示す。
第1パターンでは、第1モータ210と第2モータ220との二つのモータを有する。第1モータ210は、第1リンク101に固定されているとともに、第1モータ210の出力軸211は差動減速機20の内ギア(ウェーブジェネレータ)23に連結されている。第2モータ220も第1リンク101に固定されているが、第2モータ220の出力軸221は、差動減速機20の外ギア(サーキュラスプライン)21に連結されている。そして、第2リンク102は、差動減速機20の中間ギア(フレクスプライン)22に連結されている。
本発明の実施形態としては以下に説明するようなパターンが考えられる。
(第1パターン)
第1パターンを図6に示す。
第1パターンでは、第1モータ210と第2モータ220との二つのモータを有する。第1モータ210は、第1リンク101に固定されているとともに、第1モータ210の出力軸211は差動減速機20の内ギア(ウェーブジェネレータ)23に連結されている。第2モータ220も第1リンク101に固定されているが、第2モータ220の出力軸221は、差動減速機20の外ギア(サーキュラスプライン)21に連結されている。そして、第2リンク102は、差動減速機20の中間ギア(フレクスプライン)22に連結されている。
この構成において、内ギア(ウェーブジェネレータ)23と外ギア(サーキュラスプライン)21とを同方向にある速度差で回転させることにより、中間ギア(フレクスプライン)22を静止させることができる。これにより、第1リンク101と第2リンク102とは互いに静止状態を保っていても、差動減速機20には静摩擦が働かない状態にすることができる。
差動減速機20が波動歯車装置10である場合を例に具体的に説明する。
サーキュラスプライン(外ギア)11の歯数をZcとし、フレクスプライン(中間ギア)12の歯数をZfとする。また、ウェーブジェネレータ(内ギア)13の回転速度をVwとし、フレクスプライン(中間ギア)12の回転速度をVfとし、サーキュラスプライン(外ギア)11の回転速度をVcとする。
このとき、フレクスプライン(中間ギア)12の回転速度を0とするためには次の式を満たせばよい。
サーキュラスプライン(外ギア)11の歯数をZcとし、フレクスプライン(中間ギア)12の歯数をZfとする。また、ウェーブジェネレータ(内ギア)13の回転速度をVwとし、フレクスプライン(中間ギア)12の回転速度をVfとし、サーキュラスプライン(外ギア)11の回転速度をVcとする。
このとき、フレクスプライン(中間ギア)12の回転速度を0とするためには次の式を満たせばよい。
例えば、フレクスプライン(中間ギア)12の歯数が200枚で、サーキュラスプライン(外ギア)11の歯数が202枚とすると、上記の式は、次のようになる。
言い換えると、ウェーブジェネレータ(内ギア)13が「360度+歯数2枚分」の回転をする間に、サーキュラスプライン(外ギア)11を歯数二枚分だけ同方向に回転させるとフレクスプライン(中間ギア)12は回転しないようになる。さらに言い換えると、ウェーブジェネレータを20.2rpmで回転させつつ、サーキュラスプライン11を同方向に0.2rpmで回転させると、フレクスプライン12は回転せずに静止する。
なお、関節を静止させた状態において差動減速機内の摩擦が最も小さくなるようにすることが望ましい。関節静止が実現できる回転速度比であって、かつ、摩擦が最も小さくなるような速度差が生じるようにウェーブジェネレータ(内ギア)13とサーキュラスプライン(外ギア)11とを回転させればよい。
例えば、図7に示すように摩擦モデルが求められていれば、摩擦が最も小さくなる速度差ΔV1、ΔV2に近いところで、関節静止状態を保てる回転速度を求める。
なお、ここでいう速度差は、ウェーブジェネレータ(内ギア)13とフレクスプライン(中間ギア)12との回転速度差を意味する。
求められた回転速度を実現するように第1モータ210と第2モータ220とにそれぞれ指令電流を印加すればよい。
例えば、図7に示すように摩擦モデルが求められていれば、摩擦が最も小さくなる速度差ΔV1、ΔV2に近いところで、関節静止状態を保てる回転速度を求める。
なお、ここでいう速度差は、ウェーブジェネレータ(内ギア)13とフレクスプライン(中間ギア)12との回転速度差を意味する。
求められた回転速度を実現するように第1モータ210と第2モータ220とにそれぞれ指令電流を印加すればよい。
第1リンク101に対して第2リンク102を相対駆動させて関節動作をさせたい場合、もっとも単純には、第2モータ220は停止させて第1モータ210だけを駆動させればよい。すなわち、外ギア(サーキュラスプライン)21を固定し、内ギア(ウェーブジェネレータ)23を回転させればよい。
これにより、従来と同じ関節動作になる。
あるいは、中間ギア(フレクスプライン)22の回転は内ギア(ウェーブジェネレータ)23と外ギア(サーキュラスプライン)21との相対回転で生み出されるので、内ギア(ウェーブジェネレータ)23と外ギア(サーキュラスプライン)21とを反対方向に回転させてもよい。単純に外ギア(サーキュラスプライン)21を固定してしまう場合よりも、中間ギア(フレクスプライン)22の回転動力を第1モータ210と第2モータ220とで分担できるので第1モータ210の負荷を軽減できる。
これにより、従来と同じ関節動作になる。
あるいは、中間ギア(フレクスプライン)22の回転は内ギア(ウェーブジェネレータ)23と外ギア(サーキュラスプライン)21との相対回転で生み出されるので、内ギア(ウェーブジェネレータ)23と外ギア(サーキュラスプライン)21とを反対方向に回転させてもよい。単純に外ギア(サーキュラスプライン)21を固定してしまう場合よりも、中間ギア(フレクスプライン)22の回転動力を第1モータ210と第2モータ220とで分担できるので第1モータ210の負荷を軽減できる。
このように関節を静止させた状態でも差動減速機内の摩擦が小さくなるので、高いバックドライバビリティが確保できる。
例えば、人がロボットに接触した場合でも、第2リンク102に掛かった力が差動減速機20の出力軸から入力軸に伝達されやすくなる。
これにより、人が接触したときでも、その力によって関節が屈曲しやすくなるので、接触時の力を緩和する効果を奏する。つまり、いわゆる柔らかい関節を実現することができる。
また、人がロボットの手足を動かしてティーチングする場合であっても、大きな力を必要としなくなるという効果を奏する。
例えば、人がロボットに接触した場合でも、第2リンク102に掛かった力が差動減速機20の出力軸から入力軸に伝達されやすくなる。
これにより、人が接触したときでも、その力によって関節が屈曲しやすくなるので、接触時の力を緩和する効果を奏する。つまり、いわゆる柔らかい関節を実現することができる。
また、人がロボットの手足を動かしてティーチングする場合であっても、大きな力を必要としなくなるという効果を奏する。
(第2パターン)
第2パターンを図8に示す。
第2パターンでは、第1モータ310は、第1リンク101に固定されているとともに、第1モータ310の出力軸311は差動減速機20の内ギア(ウェーブジェネレータ)23に連結されている。第2モータ320も第1リンク101に固定されているが、第2モータ320の出力軸321は、差動減速機20の中間ギア(フレクスプライン)22に連結されている。そして、第2リンクは、差動減速機の外ギアに連結されている。
第2パターンを図8に示す。
第2パターンでは、第1モータ310は、第1リンク101に固定されているとともに、第1モータ310の出力軸311は差動減速機20の内ギア(ウェーブジェネレータ)23に連結されている。第2モータ320も第1リンク101に固定されているが、第2モータ320の出力軸321は、差動減速機20の中間ギア(フレクスプライン)22に連結されている。そして、第2リンクは、差動減速機の外ギアに連結されている。
この構成において、内ギア(ウェーブジェネレータ)23と中間ギア(フレクスプライン)22とを反対方向に所定相対速度で回転させることにより、外ギア(サーキュラスプライン)21を静止させることができる。これにより、第1リンク101と第2リンク102とは互いに静止状態を保っていても、差動減速機には静摩擦が働かない状態にすることができる。
この第2パターンの構成において、外ギア(サーキュラスプライン)21の回転速度を0とするためには次の式を満たせばよい。
差動減速機20が波動歯車装置10であるとし、フレクスプライン12の歯数Zfが200で、サーキュラスプライン11の歯数Zcを202とすると、上記の式は、次のようになる。
すなわち、ウェーブジェネレータ(内ギア)13が一回転する間に、フレクスプライン(中間ギア)12を歯数2枚分反対方向に回転させると、サーキュラスプライン(外ギア)11は回転しないことになる。
さらに言い換えると、ウェーブジェネレータ(内ギア)13を20rpmで回転させつつ、フレクスプライン(中間ギア)12を逆方向に0.2rpmで回転させると、サーキュラスプライン(外ギア)11は回転せずに静止する。
さらに言い換えると、ウェーブジェネレータ(内ギア)13を20rpmで回転させつつ、フレクスプライン(中間ギア)12を逆方向に0.2rpmで回転させると、サーキュラスプライン(外ギア)11は回転せずに静止する。
前述のように、関節を静止させた状態において差動減速機内の摩擦が最も小さくなるように摩擦モデルに基づいてウェーブジェネレータ(内ギア)13とフレクスプライン(中間ギア)12との回転速度をそれぞれ求める。
求められた回転速度を実現するように第1モータ310と第2モータ320とにそれぞれ指令電流を印加すればよい。
求められた回転速度を実現するように第1モータ310と第2モータ320とにそれぞれ指令電流を印加すればよい。
第1リンク101に対して第2リンク102を相対駆動させて関節動作をさせたい場合、もっとも単純には、第2モータ320は停止させて第1モータ310だけを駆動させればよい。すなわち、中間ギア(フレクスプライン)22を固定し、内ギア(ウェーブジェネレータ)23を回転させればよい。
これにより、外ギア(サーキュラスプライン)21が回転するので第2リンク102が駆動して関節動作を行う。
あるいは、内ギア(ウェーブジェネレータ)23と中間ギア(フレクスプライン)22とを同方向に回転させてもよい。
単純に中間ギア(フレクスプライン)22を固定してしまう場合よりも、外ギア(サーキュラスプライン)21の回転動力を第1モータ310と第2モータ320とで分担できるので第1モータ310の負荷を軽減できる。
これにより、外ギア(サーキュラスプライン)21が回転するので第2リンク102が駆動して関節動作を行う。
あるいは、内ギア(ウェーブジェネレータ)23と中間ギア(フレクスプライン)22とを同方向に回転させてもよい。
単純に中間ギア(フレクスプライン)22を固定してしまう場合よりも、外ギア(サーキュラスプライン)21の回転動力を第1モータ310と第2モータ320とで分担できるので第1モータ310の負荷を軽減できる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態の説明では、主として、差動減速機が波動歯車装置(ハーモニックドライブ(登録商標))である場合を例に説明したが、差動減速機としては他のものでもよいのはもちろんである。
差動減速機として遊星歯車装置を使用した場合を例示する。
なお、遊星歯車装置30は、図9のように、外輪歯車(outer gear)31と、複数の遊星歯車(planertary gear)32と、遊星歯車32の公転を拾う遊星キャリア(planertary carrier)33と、太陽歯車(sun gear)34と、を有する。
遊星歯車32は、太陽歯車34と外輪歯車31とに噛合し、自転と公転を行う。
外輪歯車31が外ギア21に対応し、遊星歯車32と遊星キャリア33とが中間ギア22に対応し、太陽歯車34が内ギア23に対応する。
上記第1実施形態の説明では、主として、差動減速機が波動歯車装置(ハーモニックドライブ(登録商標))である場合を例に説明したが、差動減速機としては他のものでもよいのはもちろんである。
差動減速機として遊星歯車装置を使用した場合を例示する。
なお、遊星歯車装置30は、図9のように、外輪歯車(outer gear)31と、複数の遊星歯車(planertary gear)32と、遊星歯車32の公転を拾う遊星キャリア(planertary carrier)33と、太陽歯車(sun gear)34と、を有する。
遊星歯車32は、太陽歯車34と外輪歯車31とに噛合し、自転と公転を行う。
外輪歯車31が外ギア21に対応し、遊星歯車32と遊星キャリア33とが中間ギア22に対応し、太陽歯車34が内ギア23に対応する。
遊星歯車装置30においても上記第1パターンおよび第2パターンが可能である。
(遊星歯車での第2パターン)
遊星歯車機構でも上記第1パターンおよび第2パターンが可能であるところ、遊星歯車装置30を第2パターンに適用した場合を説明する。すなわち、第1モータ310を第1リンク101に固定するとともに、第1モータ310の出力軸311を差動減速機20の内ギア(太陽歯車)23に連結する。
第2モータ320を第1リンク101に固定するとともに、第2モータ320の出力軸321を、差動減速機20の中間ギア(遊星歯車、遊星キャリア)22に連結する。そして、第2リンク102は、差動減速機20の外ギア(外輪歯車)21に連結する。
遊星歯車機構でも上記第1パターンおよび第2パターンが可能であるところ、遊星歯車装置30を第2パターンに適用した場合を説明する。すなわち、第1モータ310を第1リンク101に固定するとともに、第1モータ310の出力軸311を差動減速機20の内ギア(太陽歯車)23に連結する。
第2モータ320を第1リンク101に固定するとともに、第2モータ320の出力軸321を、差動減速機20の中間ギア(遊星歯車、遊星キャリア)22に連結する。そして、第2リンク102は、差動減速機20の外ギア(外輪歯車)21に連結する。
この構成において、内ギア(太陽歯車)23と中間ギア(遊星歯車、遊星キャリア)22とを同方向に所定相対速度で回転させることにより、外ギア(外輪歯車)21を静止させることができる。
これにより、第1リンク101と第2リンク102とは互いに静止状態を保っていても、差動減速機20には静摩擦が働かない状態にすることができる。
これにより、第1リンク101と第2リンク102とは互いに静止状態を保っていても、差動減速機20には静摩擦が働かない状態にすることができる。
ここで、太陽歯車34の歯数をZsとし、遊星歯車32の歯数をZpとし、外輪歯車31の歯数をZoとする。
また、太陽歯車34の回転速度をVsとし、遊星キャリア33の回転速度(遊星歯車の公転速度)をVpとし、外輪歯車31の回転速度をVoとする。
このとき、外輪歯車31の回転速度Voを0とするためには次の式を満たせばよい。
また、太陽歯車34の回転速度をVsとし、遊星キャリア33の回転速度(遊星歯車の公転速度)をVpとし、外輪歯車31の回転速度をVoとする。
このとき、外輪歯車31の回転速度Voを0とするためには次の式を満たせばよい。
太陽歯車34の歯数Zsを40、外輪歯車31の歯数Zoを80とした場合、上記の式は次のようになる。(遊星歯車の歯数は例えば20とする)
すなわち、太陽歯車34が3回転する間に、遊星歯車32を一回公転させると(遊星キャリア33を一回転させると)、外輪歯車31は回転しないことになる。
さらに言い換えると、太陽歯車34を3rpmで回転させつつ、遊星歯車32を同方向に1rpmで回転(公転)させると、外輪歯車31は回転せずに静止する。
このようにして、関節動作は静止させつつも、差動減速機(遊星歯車機構)内の摩擦を小さくすることができる。
さらに言い換えると、太陽歯車34を3rpmで回転させつつ、遊星歯車32を同方向に1rpmで回転(公転)させると、外輪歯車31は回転せずに静止する。
このようにして、関節動作は静止させつつも、差動減速機(遊星歯車機構)内の摩擦を小さくすることができる。
(第3パターン)
次に第3パターンについて説明する。
第3パターンを図10に示す。
第3パターンでは、第1モータ410は、第1リンク101に固定されているとともに、第1モータ410の出力軸411は差動減速機20の中間ギア(遊星歯車、遊星キャリア)22に連結されている。
第2モータ420も第1リンク101に固定されているが、第2モータ420の出力軸421は、差動減速機20の外ギア(外輪歯車)21に連結されている。そして、第2リンク102は、差動減速機20の内ギア(太陽歯車)23に連結されている。
次に第3パターンについて説明する。
第3パターンを図10に示す。
第3パターンでは、第1モータ410は、第1リンク101に固定されているとともに、第1モータ410の出力軸411は差動減速機20の中間ギア(遊星歯車、遊星キャリア)22に連結されている。
第2モータ420も第1リンク101に固定されているが、第2モータ420の出力軸421は、差動減速機20の外ギア(外輪歯車)21に連結されている。そして、第2リンク102は、差動減速機20の内ギア(太陽歯車)23に連結されている。
この構成において、中間ギア(遊星歯車、遊星キャリア)22と外ギア(外輪歯車)21とを同方向に所定相対速度で回転させることにより、内ギア(太陽歯車)23を静止させることができる。これにより、第1リンク101と第2リンク102とは互いに静止状態を保っていても、差動減速機20には静摩擦が働かない状態とさせることができる。
この第3パターンの構成において、内ギア(太陽歯車)23の回転速度を0とするためには次の式を満たせばよい。
太陽歯車(内ギア)34の歯数を40、外輪歯車(外ギア)31の歯数を80とした場合、上記の式は次のようになる。(遊星歯車の歯数は例えば20とする)
すなわち、外輪歯車(外ギア)31が3回転する間に、遊星歯車(中間ギア)32を同方向に2回公転させると(遊星キャリア33を2回転させると)、太陽歯車(内ギア)34は回転しないことになる。
さらに言い換えると、外輪歯車31を3rpmで回転させつつ、遊星歯車32を同方向に2rpmで回転(公転)させると、太陽歯車34は回転せずに静止する。
このようにして、関節動作は静止させつつも、差動減速機(遊星歯車機構)内の摩擦を小さくすることができる。
さらに言い換えると、外輪歯車31を3rpmで回転させつつ、遊星歯車32を同方向に2rpmで回転(公転)させると、太陽歯車34は回転せずに静止する。
このようにして、関節動作は静止させつつも、差動減速機(遊星歯車機構)内の摩擦を小さくすることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
差動減速機としては、波動歯車装置と遊星歯車装置とを例示したが、差動減速機としてはこれら以外でも適用可能である。
また、前記第1パターン、第2パターン、第3パターンのすべてが波動歯車装置に適用でき、さらに、前記第1パターン、第2パターン、第3パターンのすべてが遊星歯車装置に適用できることはもちろんである。
差動減速機としては、波動歯車装置と遊星歯車装置とを例示したが、差動減速機としてはこれら以外でも適用可能である。
また、前記第1パターン、第2パターン、第3パターンのすべてが波動歯車装置に適用でき、さらに、前記第1パターン、第2パターン、第3パターンのすべてが遊星歯車装置に適用できることはもちろんである。
10…波動歯車装置、11…サーキュラスプライン、12…フレクスプライン、13…ウェーブジェネレータ、20…差動減速機、21…外ギア、22…中間ギア、23…内ギア、30…遊星歯車装置、31…外輪歯車、32…遊星歯車、33…遊星キャリア、34…太陽歯車、100…ロボット関節部、101…第1リンク、102…第2リンク、110…モータ、111…出力軸、200…ロボット関節部、210…第1モータ、211…出力軸、220…第2モータ、221…出力軸、310…第1モータ、311…出力軸、320…第2モータ、321…出力軸、410…第1モータ、411…出力軸、420…第2モータ、421…出力軸。
Claims (3)
- 第1リンクと第2リンクとの間に駆動部と差動減速機とを備え、前記第1リンクと前記第2リンクとを関節として駆動制御する関節装置の駆動方法であって、
前記差動減速機は内ギア、中間ギアおよび外ギアを有し、
前記駆動部は第1モータと第2モータとを有し、
前記第1モータと第2モータとを前記第1リンクに固定的に設け、
前記第1モータの出力軸を前記差動減速機の内ギア、中間ギアおよび外ギアのいずれか一つに連結し、
前記第2モータの出力軸を前記差動減速機の内ギア、中間ギアおよび外ギアのうちで前記第1モータの前記出力軸に連結されたギアと異なるギアのいずれか一つに連結し、
前記差動減速機の内ギア、中間ギアおよび外ギアのうちで前記第1モータの前記出力軸に連結された前記ギアと前記第2モータの前記出力軸に連結された前記ギアとは異なるギアの一つを前記第2リンクに連結し、
前記第1リンクと前記第2リンクとを相対的に静止させて関節角を一定に保つ場合に、
前記第1モータと前記第2モータとを共にゼロより大きい回転速度で回転させ、かつ、前記第1モータと前記第2モータとの回転速度を異ならせて第2リンクを静止させる
ことを特徴とする関節装置の駆動方法。 - 請求項1に記載の関節装置の駆動方法において、
前記差動減速機は、波動歯車機構または遊星歯車機構である
ことを特徴とする関節装置の駆動方法。 - 請求項1または請求項2に記載の関節装置の駆動方法において、
前記差動減速機において、内ギア、中間ギアおよび外ギア間の相対速度差と摩擦力との関係を摩擦モデルとして特定し、
関節静止が実現できる回転速度比であって、かつ、摩擦が最も小さくなる速度差に近くなるように、前記第1モータと第2モータとのそれぞれの回転速度を決定する
ことを特徴とする関節装置の駆動方法。
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