JP6687928B2 - 関節駆動装置及び多軸マニュピレータ - Google Patents

関節駆動装置及び多軸マニュピレータ Download PDF

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本発明は、工場等において所定の作業を行なうロボットに適用して好適な関節駆動装置及び多軸マニピュレータに関する。
多軸マニピュレータは、駆動方法の相違から2種類に分類される。1つは、各関節にアクチュエータ(モータ、動力シリンダ等)を1つずつ配置した多軸マニピュレータである。このような多軸マニピュレータによれば、高出力で素早く、細かな位置制御が可能となる。例えば、産業分野においてスカラーロボットに代表される3軸のマニピュレータや、6軸の産業用ロボットは、これに相当し、工場内において、大量生産、高精度加工、及び高精度組立等を行う場合に利用されている。他の1つは、ワイヤーや空気圧チューブなどの動力伝達部品を各関節に拮抗配置し、これらをマニピュレータベース部まで這わせ、モータをマニピュレータのベース部に移動させることで、スリム化を実現した多軸マニピュレータである。この多軸マニピュレータは、ハンド等の多関節を短いピッチで配置する場合に、関節をコンパクトにでき、高出力を得ることができるため有効と考えられている。例えば、医療用では、患者の内部に小型マニピュレータを挿入し、手術を行う器具として活躍している。
近年では、人間に装着されて人間の関節屈曲動作を補助するアシストタイプのマニピュレータが開発されるなど、人間社会で、多軸マニピュレータの使用用途が増えてきている。また、マニピュレータ以外のメカトロニクス産業の分野において、1万台以上の搬送ロボットが倉庫内を動き回り、物資の整理を行っている企業もある。このロボットは、運搬の際、品物の入った棚の下に入り込み、棚を持ち上げることで搬送する機構を有している。
特許文献1には、小型で軽量に形成されると共に関節部の出力トルクを向上することができるロボットの関節ユニット及びロボットが開示されている。この特許文献1に記載の関節ユニットは、2つのモータを用い2自由度駆動を実現している関節において、差動歯車機構の内歯車、太陽歯車に該当する歯車内部にモータを配置することで、遊星歯車の公転と自転を差動制御する機能を持っている。2つのモータを回転させた場合、遊星キャリアから取り出されるトルクは、2つのモータから出力されたトルクの合計となるため、非常に強力となる
特許第5327312号公報 特開2011−218500号公報
広瀬茂男、「ワイヤ干渉駆動型多関節マニピュレータ」、計測自動制御学会誌、Vol.26、No.11 荒井裕彦、「非駆動関節を有する3自由度マニピュレータの非ホロノミック拘束下における可制御性」、日本ロボット学会誌、1996No.5、Vol.14
しかしながら、上述した従来の多軸マニピュレータ、例えば、スカラーロボット、6軸の産業用ロボットは、各関節にモータが取り付けられていることから、モータの重量を各関節で支えなければならず、特に根元の関節部には、全マニピュレータの重量がかかるため、関節数が増えるほど、可能積載重量が少なくなってしまうという問題点があった。
非特許文献1には、マニピュレータの可能積載重量制限の問題を解決するため、各関節にプーリー、プーリーを中心に拮抗配置されたワイヤーを通し、ベース部に設置されたモータによって駆動する機構が開示されている。しかしながら、この場合、第二関節以降の関節のワイヤー長さは、それよりも根元側関節の回転角度によって経路長さが変わってしまうという問題点があった。この経路長の変化を、特許文献2に記載されているごとき経路長補償ユニットを用いて相殺しても、ワイヤー駆動マニピュレータにおいてもモータ数は関節の数だけ必要であるため、ワイヤーの長さを調整するユニットが増える分、全体としては重量増加となってしまい、マニピュレータを搭載した搬送用ロボットの可搬重量を圧迫すると考えられる。
さらに、非特許文献2には、1つのモータで関節角度を制御するマニピュレータが開示されている。このマニピュレータは、根元の関節に取り付けられたモータを駆動する際に、根元から先端間の各関節に取り付けられたブレーキユニットを開放することで、回転時に生じる慣性力を利用し、関節を曲げるものである。慣性力によって関節が目標角度に到達したときブレーキユニットを拘束状態にすることで、関節を曲げ、この動作を複数回行うことによってマニピュレータ全体を制御する。このような機構は、慣性力による物体のすべりを使用し、慣性力で駆動力を得ようとするため、慣性力を大きくするための助走区間が必要なことと、それに伴う狭い空間での関節の微小曲げ制御が難しい点があり、軽量でシンプルな構造であるが、機能と行動条件が制約されてしまう。また、関節トルクを増やすために慣性(質量)を増やすことは、軽量化の目的とのジレンマが生じてしまう。
本発明は従来技術の上述したような問題点を解消するものであり、その目的は、
関節部の重量を減らし、可能積載重量を圧迫せず、かつ装置全体の重量を軽減できる関節駆動装置及び多軸マニピュレータを提供することにある。
本発明の他の目的は、駆動モータ数を減らした場合でも、高回転トルクを維持し、細かな姿勢制御が可能な関節駆動装置及び多軸マニピュレータを提供することにある。
本発明によれば、隣接するリンク部材同士を接続する関節部を駆動する関節駆動装置は、根元側リンク部材に設けられる駆動軸に供給された駆動力で被駆動リンク部材を駆動し、駆動力を次の関節部に伝達する駆動力伝達駆動手段と、駆動力伝達駆動手段による被駆動リンク部材の駆動と停止とを切り替える切り替え手段とを備えている。駆動力伝達駆動手段は、差動歯車機構から構成されている。
根元側リンク部材に設けられる駆動軸に供給された駆動力で被駆動リンク部材を駆動し、この駆動力を次の関節部に伝達する駆動力伝達駆動手段は、差動歯車機構から構成されていることにより、関節部の重量を減らし、可能積載重量を圧迫せることなく、かつ装置全体の重量を軽減できる。また、駆動モータ数を減らした場合でも、高回転トルクを維持し、細かな姿勢制御が可能である。
駆動力伝達駆動手段は、中心に位置する太陽歯車と、太陽歯車と噛み合って配置された遊星歯車と、遊星歯車の回転軸が装着された遊星キャリアと、遊星歯車に噛み合う内歯車とを含む遊星歯車機構を備え、被駆動リンク部材の一端が遊星キャリアとして機能し、内歯車は駆動力を次の関節部に伝達する出力軸として機能するように構成されていることが好ましい。これにより、関節部の重量を減らし、可能積載重量を圧迫せることなく、かつ装置全体の重量を軽減できる。また、駆動モータ数を減らした場合でも、高回転トルクを維持し、細かな姿勢制御が可能である。
切り替え手段は、一端が根元側リンク部材に固着された軸と、この軸に回転可能に装着された歯車と、軸の他端に装着されたクラッチ機構とを備え、クラッチ機構が解放状態のとき、歯車が回転可能となるように構成されており、被駆動リンク部材の一端の外周には歯車と噛み合う歯車状部が設けられていることが好ましい。これにより、簡単な構成で被駆動リンク部材の動作を制御することができる。
駆動軸と太陽歯車の軸とは、一対のかさ歯車を介して連結され、伝動するように構成されていることが好ましい。これにより、回転方向を予定角度、例えば90度変えることができる。
本発明によれば、多軸マニピュレータは、複数の関節部を有する多軸マニピュレータであって、駆動力を供給する駆動力供給手段と、隣接するリンク部材同士を接続する関節部を駆動する関節駆動装置と、関節駆動装置を介して伝達された動力により駆動される先端部機構とを備え、関節駆動装置は、根元側リンク部材に設けられる駆動軸に供給された駆動力で被駆動リンク部材を駆動し、この駆動力を次の関節部に伝達する駆動力伝達駆動手段と、駆動力伝達駆動手段による被駆動リンク部材の駆動と停止とを切り替える切り替え手段とを備え、駆動力伝達駆動手段は、中心に位置する太陽歯車と、太陽歯車と噛み合って配置された遊星歯車と、遊星歯車の回転軸が装着された遊星キャリアと、遊星歯車に噛み合う内歯車とを含む遊星歯車機構を備え、被駆動リンク部材の一端が遊星キャリアとして機能し、内歯車は駆動力を次の関節部に伝達する出力軸として機能するように構成されている。
これにより、関節部の重量を減らし、可能積載重量を圧迫せることなく、かつ装置全体の重量を軽減できる。また、駆動モータ数を減らした場合でも、高回転トルクを維持し、細かな姿勢制御が可能である。
切り替え手段は、一端が根元側リンク部材に固着された軸と、この軸に回転可能に装着された歯車と、軸の他端に装着されたクラッチ機構とを備え、クラッチ機構が解放状態のとき、歯車が回転可能となるように構成されており、被駆動リンク部材の一端の外周には歯車と噛み合う歯車状部が設けられていることが好ましい。
駆動軸と太陽歯車の軸とは、一対のかさ歯車を介して連結され、伝動するように構成されていることが好ましい。
駆動力供給手段は、根元部の第1関節に配置されていることが好ましい。これにより、1つのモータで多軸マニピュレータの細かい姿勢を制御することができる。
本発明によれば、根元側リンク部材に設けられる駆動軸に供給された駆動力で被駆動リンク部材を駆動し、駆動力を次の関節部に伝達する駆動力伝達駆動手段は、差動歯車機構、例えば遊星歯車機構を用い、被駆動リンク部材の一端が遊星キャリアとして機能し、内歯車は駆動力を次の関節部に伝達する出力軸として機能するように構成されている。そして、各リンク部材には後続するリンク部材や、先端部機構へ回転動力を伝えるトルクを拘束、解放するクラッチ機構が取り付けられているこれにより、関節部の重量を減らし、可能積載重量を圧迫せることなく、かつ装置全体の重量を軽減できる。また、駆動モータ数を減らした場合でも、高回転トルクを維持し、細かな姿勢制御が可能である。
本発明の一実施形態に係る関節駆動装置の構成を概略的に示す断面図である。 図1の実施形態の変更態様における関節駆動装置の構成を概略的に示す断面図である。 図1の関節駆動装置を用いた多軸マニピュレータの構成を概略的に示す斜視図である。 図3の多軸マニピュレータの第1の関節部の構成を概略的に示す断面図である。 図3の多軸マニピュレータの先端機構部の構成を概略的に示す断面図である。 図1の関節駆動装置を用いた多軸マニピュレータの伝動状態(その1)を概略的に示す平面図である。 図1の関節駆動装置を用いた多軸マニピュレータの伝動状態(その2)を概略的に示す平面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る関節駆動装置及びこの関節駆動装置を用いた多軸マニピュレータについて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る関節駆動装置の構成を概略的に示している。
同図に示すように、本実施形態の関節駆動装置100は、根元側リンク部材10と、駆動軸20と、被駆動リンク部材30と、駆動力伝達駆動手段40と、切り替え手段50とを備えている。
根元側リンク部材10の根元側にはベース部又は他のリンク部材に回動可能に連結され、先端側には駆動軸20及び入力側スプロケット21が設けられている。この根元側リンク部材10の先端側に切り替え手段50が配置されている。
駆動軸20は、根元側リンク部材10の先端部10aにベアリングを介して回転自在に設けられている。駆動軸20の端部に入力側スプロケット21が設けられており、入力側スプロケット21には、入力側チェーンC1が装着されている。この入力側チェーンC1を介して、駆動力が、根元側リンク部材10の根元側から駆動軸20に入力される。
被駆動リンク部材30の根元側には駆動力伝達駆動手段40が設けられている。被駆動リンク部材30は、この駆動力伝達駆動手段40を介して根元側リンク部材10に連結されている。被駆動リンク部材30の根元側の端部30aの外周には歯車状部31が設けられている。この歯車状部31は、切り替え手段50の歯車52と噛み合うように構成されている。
駆動力伝達駆動手段40は、根元側リンク部材10に設けられた駆動軸20に供給された駆動力で被駆動リンク部材30を駆動すると共に、駆動力を次の関節部に伝達するものである。駆動力伝達駆動手段40は、中心に位置する太陽歯車41と、太陽歯車41と噛み合って配置された遊星歯車42と、遊星歯車42の回転軸を支持する遊星キャリア43と、遊星歯車42と噛み合う内歯車44とを含む遊星歯車機構を備えている。遊星キャリア43は、被駆動リンク部材30の根本側の端部30aで構成されている。内歯車44は、駆動力を次の関節部に伝達する出力軸として機能するように構成されている。
切り替え手段50は、駆動力伝達駆動手段40による被駆動リンク部材30の駆動と停止とを切り替えるものである。この切り替え手段50は、一端が根元側リンク部材10に固着された軸51と、この軸51にベアリングを介して回転可能に装着された歯車52と、軸51の他端に装着されたクラッチ機構53とから構成されている。クラッチ機構53には、例えば非励磁差動ブレーキが搭載されている。クラッチ機構53が解放状態のときに歯車52が回転可能な状態となり、クラッチ機構53が拘束状態のときに歯車52の回転が制限される状態となる。また、歯車52は、被駆動リンク部材30の歯車状部31と噛み合うように構成されている。歯車52の回転が制限される状態では、被駆動リンク部材30の回動が抑止される。
以上説明したように、関節駆動装置100は、根元側リンク部材10と、駆動軸20と、被駆動リンク部材30と、駆動力伝達駆動手段40と、切り替え手段50とを備えている。駆動力伝達駆動手段40は、遊星歯車機構を備え、被駆動リンク部材30の根本側の端部30aが遊星キャリア43として機能し、内歯車43は駆動力を次の関節部に伝達する出力軸として機能するように構成されている。本実施形態の関節駆動装置100においては、駆動軸20と、太陽歯車41の回転軸とが同軸で一体的に形成されている。
図2は図1の実施形態の変更態様における関節駆動装置100Aの構成を概略的に示している。
同図に示すように、関節駆動装置100Aは、根元側リンク部材10と、駆動軸20と、被駆動リンク部材30と、駆動力伝達駆動手段40と、切り替え手段50と、1対のかさ歯車60(60a及び60b)とを備えている。この関節駆動装置100Aにおいて、1対のかさ歯車60(60a及び60b)を除く構成は、上述した関節駆動装置100の構成と同様であるため、詳細な説明を省略する。
かさ歯車60aは駆動軸20に固着されており、かさ歯車60bは太陽歯車41の回転軸41aに固着されており、これら1対のかさ歯車60aと60bとにより、所定角度(例えば90度)で咬合する2軸間で回転運動を伝達することができ、即ち、根元側リンク部材10と被駆動リンク部材30とは互いに90度の角度を持って配置され、回転駆動方向が90度変えられる。
以上説明したように、本発明の実施形態及びその変更態様に係る関節駆動装置100及び100Aにおいて、駆動力伝達駆動手段40は、遊星歯車機構を用いており、被駆動リンク部材30の根本側の端部30aが遊星キャリア43として機能し、内歯車44は駆動力を次の関節部に伝達する出力軸として機能するように構成されている。また、駆動力伝達駆動手段40による被駆動リンク部材30の駆動と停止とを切り替える切り替え手段40は、一端が根元側リンク部材10に固着された軸51と、この軸51に回転可能に装着された歯車52と、軸51の他端に装着されたクラッチ機構53とから構成され、クラッチ機構53が解放状態のとき、歯車52が回転可能に構成され、また、被駆動リンク部材30の根本側の端部30aの外周には、歯車52と噛み合う歯車状部31が設けられている。これにより、関節部の重量を減らし、可能積載重量を圧迫させることなく、かつ装置全体の重量を軽減できる。また、駆動モータ数を減らした場合でも、高回転トルクを維持し、細かな姿勢制御が可能となる。
図3は関節駆動装置を用いた4つの関節部を有する多軸マニピュレータ200の構成を概略的に示している。図4は多軸マニピュレータ200の第1の関節部220の構成を概略的に示しており、図5は先端機構部260の構成を概略的に示いている。
図3に示すように、多軸マニピュレータ200は、駆動力を供給する駆動力供給手段としてのモータ210と、第1の関節部220と、第2の関節部230と、第3の関節部240と、第4の関節部250と、先端部機構260と、制御手段(図示せず)とを備えている。ここで、第2の関節部230、第3の関節部240及び第4の関節部250は、関節駆動装置100を用いて構成されており、これは図1に示す構成と同様である。また、制御手段は、切り替え手段50の切り替え動作を制御するように構成されている。
モータ210は、図4に示すように、ベース部211に固着されている。モータ210の回転軸は、ベース部211を挿通してベアリング212を介してリンク部材213に接続されている。また、モータ210の回転軸の端部には、伝動用スプロケット214が装着されており、モータ210により伝動用スプロケット214を駆動するように構成している。
第1の関節部220は、ベース部211と、ベアリング212と、リンク部材213と、伝動用スプロケット214と、切り替え手段50とを備えている。リンク部材213の根元側の端部213aの外周には歯車状部213bが設けられている。この歯車状部213bは、切り替え手段50の歯車52と噛み合うように構成されている。伝動用スプロケット214には、チェーン215が連結されており、このチェーン215を介して次の関節である第2の関節部230に動力が伝達されている。同様に、第2の関節部230から第3の関節部240、及び第3の関節部240から第4の関節部250までの動力伝達もチェーンを介して行うように構成されている。なお、第1の関節部220におけるリンク部材213は、第2の関節部230に対して根元側リンク部材10となる。同様に、第2の関節部230における被駆動リンク部材30は、第3の関節部240に対して根元側リンク部材10となる。次の関節部も同様である。
先端部機構260は、ハンド、はさみ、又はカッター等を備え、各種作業を行うことが可能な構造となっている。第4の関節部250からチェーンで伝達された動力は、スプロケット261によって回転トルクに変換され、シャフト262を介して先端部機構260に伝達される。このとき、被駆動リンク部材30に固着されたクラッチ機構263により、シャフト262の回転トルクを先端機構260への動力伝達の拘束、解放の切り替え制御を行うことで、先端部機構260のハンド、はさみ、又はカッター等を制御する。
次に、本実施形態における関節駆動装置100及び多軸マニピュレータ200の動作を、図1、3、6及び7を参照して説明する。
以下、第3の関節部240を駆動する場合を説明する。まず、第3の関節部240以外クラッチ機構53及びクラッチ機構263を回転できない状態にし、モータ210を回転させると、モータ210の回転は、伝動用スプロケット214、チェーン215を介し、次の関節(第2の関節部230)に回転として伝わる。このとき、クラッチ機構53が拘束状態のため、歯車52が回転できず、リンク部材213は拘束されている。そのため、トルクは全て伝動用スプロケット214、チェーン215を介し第2の関節部230へ伝えられる。第2の関節部230は、第1の関節部からの回転トルクが入力側スプロケット21を介して伝えられ、入力側スプロケット21と同じシャフトに取り付けられた太陽歯車41へ伝えられる。太陽歯車41からのトルクは、遊星歯車42へ伝えられるが、このとき、遊星歯車42の遊星キャリア43である被駆動リンク部材30の根本側の端部30aに接続されている、クラッチ機構53が拘束されているため、被駆動リンク部材30は回転できず、遊星キャリア43も回転することができない。これによって遊星歯車42は自転状態となり、その回転は、内歯車44へ伝えられ、内歯車44に取り付けられた出力側スプロケット22によって出力側チェーンC2を介し第3の関節部240へ伝えられる。第3の関節部240も同様に太陽歯車41を回転させるが、クラッチ機構53が解放状態のため、遊星キャリアである被駆動リンク部材30は自由である。そのため、太陽歯車41の回転トルクは、遊星歯車42を公転させ被駆動リンク部材30を回転させるか、内歯車44を回転させることができる。内歯車44は、同様に動力を第4の関節部250の太陽歯車41へ伝える。
第4の関節部250においては、第2の関節部23と同様にクラッチ機構53が回転できないため、被駆動リンク部材30が回転できず、動力が先端部機構260へ伝えられる。しかしながら先端部機構260は、クラッチ機構263が拘束状態であり、シャフト262が回転できないため、先端部機構260に伝えられず、固定状態となる。これにより、第3の関節部240以降の関節及び先端部機構260は、すべて拘束状態となるため、第3の関節部240のみが回転することができる。以上の駆動方法により、クラッチ機構53が回転できる状態の被駆動リンク部材30の関節を正方向及び逆方向に自由に回転させることが可能である。先端部機構260のクラッチ機構263以外のすべての関節のクラッチ機構53が回転できない状態であれば、先端部機構260へ動力を伝えることを実現できる。また、差動歯車機構それぞれの歯数を変えることで、各関節の伝達トルクを自由に変えることが可能である。
以上説明したように、多軸マニピュレータ200は、モータ210と、第1の関節部220と、第2の関節部230と、第3の関節部240と、第4の関節部250と、先端部機構260と、制御手段(図示せず)とを備えている。第2の関節部230、第3の関節部240及び第4の関節部250は、関節駆動装置100を用いて構成されている。これにより、関節部の重量を減らし、可能積載重量を圧迫せることなく、かつ装置全体の重量を軽減できる。また、駆動モータ数を減らした場合でも、高回転トルクを維持し、細かな姿勢制御が可能である。
なお、上述した関節駆動装置100及び100Aにおいて、切り替え手段50として、一端が根元側リンク部材10に固着された軸51と、歯車52と、クラッチ機構53とから構成された例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。他の切り替え手段を用いても良い。
また、上述した多軸マニピュレータ200は、4つの関節を有するものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
さらに、上述した多軸マニピュレータ200において、第2の関節部230、第3の関節部240及び第4の関節部250は、関節駆動装置100を用いて構成された例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。これらの関節部のいずれかが関節駆動装置100Aを用いても良い。また、第1の関節部220と先端部機構260にも関節駆動装置100Aを用いることができる。
以上述べた実施形態は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
本発明の関節駆動装置及び多軸マニピュレータは、工場等において所定の作業を行なうロボットに利用することができる。
10 根元側リンク部材
20 駆動軸
21 入力側スプロケット
22 出力側スプロケット
30 被駆動リンク部材
30a 端部
31、213b 歯車状部
40 駆動力伝達駆動手段
41 太陽歯車
41a 回転軸
42 遊星歯車
43 遊星キャリア
44 噛み合う内歯車
50 切り替え手段
51 軸
52 歯車
53、263 クラッチ機構
60、60a、60b かさ歯車
100、100A 関節駆動装置
200 多軸マニピュレータ
210 モータ
211 ベース部
212 ベアリング
213 リンク部材
214 伝動用スプロケット
215 チェーン
220 第1の関節部
230 第2の関節部
240 第3の関節部
250 第4の関節部
260 先端部機構
261 スプロケット
262 シャフト
C1 入力側チェーン
C2 出力側チェーン

Claims (7)

  1. 隣接するリンク部材同士を接続する関節部を駆動する関節駆動装置であって、
    根元側リンク部材に設けられる駆動軸に供給された駆動力で被駆動リンク部材を駆動し、前記駆動力を次の関節部に伝達する駆動力伝達駆動手段と、
    前記駆動力伝達駆動手段による前記被駆動リンク部材の駆動と停止とを切り替わる切り替え手段とを備え、
    前記駆動力伝達駆動手段は、差動歯車機構から構成され
    前記駆動力伝達駆動手段は、中心に位置する太陽歯車と、該太陽歯車と噛み合って配置された遊星歯車と、前記遊星歯車の回転軸が装着された遊星キャリアと、前記遊星歯車に噛み合う内歯車とを含む遊星歯車機構を備え、前記被駆動リンク部材の一端が前記遊星キャリアとして機能し、前記内歯車は前記駆動力を次の関節部に伝達する出力軸として機能するように構成されていることを特徴とする関節駆動装置。
  2. 前記切り替え手段は、一端が前記根元側リンク部材に固着された軸と、該軸に回転可能に装着された歯車と、前記軸の他端に装着されたクラッチ機構とを備え、前記クラッチ機構が解放状態のとき、前記歯車が回転可能となるように構成されており、前記被駆動リンク部材の一端の外周には前記歯車と噛み合う歯車状部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の関節駆動装置。
  3. 前記駆動軸と前記太陽歯車の軸とは、一対のかさ歯車を介して連結され、伝動するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の関節駆動装置。
  4. 複数の関節部を有する多軸マニピュレータであって、
    駆動力を供給する駆動力供給手段と、
    隣接するリンク部材同士を接続する関節部を駆動する関節駆動装置と、
    前記関節駆動装置を介して伝達された動力により駆動される先端部機構とを備え、
    前記関節駆動装置は、根元側リンク部材に設けられる駆動軸に供給された駆動力で被駆動リンク部材を駆動し、前記駆動力を次の関節部に伝達する駆動力伝達駆動手段と、前記駆動力伝達駆動手段による前記被駆動リンク部材の駆動と停止とを切り替える切り替え手段とを備え、
    前記駆動力伝達駆動手段は、中心に位置する太陽歯車と、該太陽歯車と噛み合って配置された遊星歯車と、前記遊星歯車の回転軸が装着された遊星キャリアと、前記遊星歯車に噛み合う内歯車とを含む遊星歯車機構を備え、前記被駆動リンク部材の一端が前記遊星キャリアとして機能し、前記内歯車は前記駆動力を次の関節部に伝達する出力軸として機能するように構成されていることを特徴とする多軸マニピュレータ。
  5. 前記切り替え手段は、一端が前記根元側リンク部材に固着された軸と、該軸に回転可能に装着された歯車と、前記軸の他端に装着されたクラッチ機構とを備え、前記クラッチ機構が解放状態のとき、前記歯車が回転可能となるように構成されており、前記被駆動リンク部材の一端の外周には前記歯車と噛み合う歯車状部が設けられていることを特徴とする請求項に記載の多軸マニピュレータ。
  6. 前記駆動軸と前記太陽歯車の軸とは、一対のかさ歯車を介して連結され、伝動するように構成されていることを特徴とする請求項又はに記載の多軸マニピュレータ。
  7. 前記駆動力供給手段は、根元部の第1関節に配置されていることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の多軸マニピュレータ。
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