JP5386325B2 - 梱包容器 - Google Patents
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Description
そして、これら梱包容器を用いての物流は、経済の発展に伴い地球的規模で拡大し、二酸化炭素(CO2)を含む温室効果ガスによる地球温暖化が問題となっている。
従って、上記鉄枠のクレート梱包容器を他の素材、例えば紙材(段ボール)に変更することができれば二酸化炭素の排出量を削減でき、同時にコストダウン、軽量化による物流環境の改善等も可能となる。
また、上記梱包容器は保管時、或いは輸送時段積みされるが、その場合ずれないように段積みする必要がある。
上記梱包容器を構成する胴部、パレット付トレー、及び蓋体を形成する段ボールは、ライナー、波型中芯を全て同じ素材としてもよいが、部材ごとに段ボールを構成する素材(ライナー、波型中芯)の厚み(坪量)等を変えてもよい。
上記胴部は、2面を連接形成した帯板を2個繋ぎ合わせて筒状に形成する形態(2面継ぎ)、或は4面を連接形成した帯板の長手方向に沿った端部同士を接合して筒状に形成する形態の何れでもよい。
又、前記打抜かれた段ボール片を凸部として使用する場合、そのまま蓋体に貼着してもよいが、該段ボール片を中央で半折し、接着積層して2倍の厚さに形成し、それを蓋体の上面に貼着固定してもよい。
また、使用材料を効率よく活用でき、コスト削減に貢献できる。
また、凸部の嵩(厚み)が倍になり、凹部との安定した嵌合状態を確立することができる。
さらに、パレット付トレーは底板で補強され、トレーが撓み変形するのを防止できる。
図1は梱包容器Aを示し、梱包容器Aは角筒状の胴部A1と、前記胴部A1を鉛直状に載承保持するパレット付トレーA2と、前記胴部A1の上側開口部を閉鎖する蓋体A3とで構成されており、前記胴部A1、パレット付トレーA2、及び蓋体A3は何れも段ボールで形成されている。
更に、胴部A1の高さは1種類に限定されず、高さの異なる数種類を用意してもよい。その場合、胴部A1の上下に接合するパレット付トレーA2と蓋体A3は、胴部A1の高さ寸法に関係なく共用可能である。
また、トレー本体3は図2に示すように底部3aの周囲4辺に周壁3bが同一体に連接形成され、更に各周壁3bの長手方向の端部に繋ぎ代3cが連接されており、繋ぎ代3cと隣接する周壁3bとをテープ5で止めてトレー本体3が完成されている。尚、繋ぎ代3cと周壁3bとの連結はテープ5に限らず、ステープル止め、接着剤による連結等、何れでもよい。
更に、前記トレー本体3の対向する周壁3bには該トレー本体3上に載承支持される前記胴部A1を連結する樹脂製ジョイント2の取付孔が開設されている。
前記底板4bは、多層段ボール(例えば、2層段ボール)を用い、最外層に位置するライナーには高坪量の紙管用原紙(680g/m2)を使用し、耐圧強度が付与されている。そして、この底板4bには段積み時の上下容器のズレを防止する凹部7の孔が打抜き形成され、その打抜きによって排出された打抜き片は前記凹部7に嵌合する凸部8として利用し、後述する蓋体A3の上面に接着固定される。
具体的には、図3、図4に示すように、天部6aの周囲4辺に周壁6bが同一体に連接形成され、更に各周壁6bの長手方向の端部に繋ぎ代6cが連接されており、繋ぎ代6cと隣接する周壁6bとをテープ5で止めて蓋体A3が完成されている。
前記凸部8は、前記底板4bに凹部7の孔を打抜いた時排出された平面視略矩形状の打抜き片を、長手方向の中央位置で半折(又は切断)し、それを接着積層して形成されている。それにより、凸部8は材料の打抜き片の2倍の厚みを有する。
そして、前記凸部8は天部6aの上面に貼着されるが、その貼着位置は前記底板4bに形成される凹部7の長手方向の外側半部と対応する位置とする。それにより、梱包容器Aをフォークリフト等で持ち上げて段積みする時、下位の梱包容器の蓋体A3に形成された凸部8に対して上位の梱包容器Aの底板4bに形成した凹部7を位置合わせして嵌合する作業をスムーズに行うことができる。
又、コスト面においても前記サイズの鉄枠クレート梱包容器は1容器あたり約7,290円であるのに対し、本案梱包容器は1容器あたり約5,250円で、約26%のコストダウンが可能となり、コスト合理化に貢献できる。
また、段積み時のズレ防止を行う凹部7は、パレット付トレーA2の底板4bに孔を開設して形成されているため、ハンドリフトのフォークをパレット付トレーA2の底部3aと底板4bの間に差し込んだ場合、フォークの先部下側に取り付けられている車輪が前記底板4bの凹部7の孔を貫通して接地するため、ハンドリフトの使用が可能となる。
更に、前記梱包容器を構成する胴部A1、パレット付トレーA2、及び蓋体A3の各部材は展開形状から立体形状への組み立て、及びその組み立てた各部材の組み付け(連結)による容器の組み立てを現場において簡単に行うことができる。それにより、包装材の在庫は展開状態で行うことができ、梱包容器の保管スペースは場所を取らず、スペースの有効活用に貢献できる。
(1)実施の形態では、凹部(孔)の打抜き開口によって排出される部材を凸部に使用する例を示したが、凹部の形成とは関係なく、凸部を平板から独立して形成してもよい。
(2)実施の形態では、凸部を凹部の打抜き部材のみで形成した例を示したが、凹部の打抜き部材に他の部材を接着積層した形態としてもよい。
(3)実施の形態では、多層段ボールとして2層段ボールの使用例を挙げたが、2層段ボールに限らず、3層段ボール(例えば、HIPLE‐ACE(登録商標))でもよいものである。
A2…パレット付トレー A3…蓋体
3…トレー本体 4…パレット
4a…桁 4b…底板
7…凹部 8…凸部
Claims (3)
- 両端が開口する筒状の胴部と、その胴部の一方端開口を載承支持するパレット付トレーと、胴部の他方端開口に被せ閉鎖する蓋体とからなる梱包容器であって、前記胴部、パレット付トレー及び蓋体は段ボールで形成し、更に、前記パレット付トレーの下面に凹部を、前記蓋体の上面には凸部を形成し、前記凹部と凸部は本梱包容器を段積みした時、対向する上下容器の蓋体とパレット付トレー間で嵌合し、
前記凹部が形成された底板と、蓋体上面の凸部は、段ボール板の打抜きにより形成される外枠部分と、内部分で構成され、
前記凸部は、前記段ボールより打ち抜かれた内部分を半折し、前記凹部の外側半部と対応する位置に接着積層したことを特徴とする梱包容器。 - 前記凹部は、角部を切り落とした平面視矩形又は平面視菱形又は平面視小判型である請求項1記載の梱包容器。
- 前記パレット付トレーは、トレー本体の底部下面に所定高さの桁を複数本並設固定し、その桁下面に底板が貼着固定されて構成され、その底板に孔を開口して前記凹部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の梱包容器。
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