JP2015020747A - 梱包箱 - Google Patents
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Abstract
Description
一方、金属製のものは、消毒処理などは不要で箱の再利用も可能であるが、底板や支柱など部材点数が多いため梱包箱の組み立てに手間を要し、また、重量で取り扱いが不便なため物品を梱包する作業、さらには再利用のために分解する作業にも手間を要するという問題があった。
物品の輸送コストを削減するためには、梱包箱を必要最低限の部材を用い、且つ木製や金属製のものと同程度の強度のものに構成し、これに物品を満載した状態でパレット上に多段に積み重ねて輸送できるようにする必要がある。
例えば個装された電気部品や機械部品などの比較的小さな物品を強化段ボール製の梱包箱に多段に積み入れて同一目的地に輸送する場合、輸送する物品が多数あるため一つの梱包箱に収納しきれないときは、例え収納できずに余った物品が一つであったとしても、これを別に用意した梱包箱に収納して梱包しており、梱包箱が複数口になる分だけ輸送コストが割高にならざるを得なかった。
物品の輸送コストを削減するためには、上記に加え、梱包箱をその容積をある程度の嵩だけ拡張し得るように構成し、多量の物品を可能な限り少ない数の梱包箱で目的地に輸送できるようにすることが望ましい。
物品が載る底面部を有するとともに、この底面部の周縁に上方へ突出した鍔部を一体に設けてなる底蓋と、
底蓋の鍔部の内側に上方から嵌め入れて底蓋上に設置される外筒体と、外筒体の内周面に重合挿入されて底蓋上に設置され内筒体からなる側板と、
底蓋上に設置された側板の上端部開口を閉鎖する蓋面部を有するとともに、この蓋面部の周縁に下方へ突出した鍔部を一体に設けてなる上蓋と、
を有して構成されていることを特徴とする。
本発明の梱包箱は、側板が外筒体と内筒体を重ね合せて二重の厚みに設けてあるので剛性が高く、特に鉛直下向きに加わる荷重に対する強度が高くなっているので、上蓋の上方から下向きの大きな荷重が加わっても変形したり潰れたりし難く、従来のものよりも大重量の物品や多量の物品の梱包し、この梱包箱同士を多段に積み重ねて保管や輸送に供することが可能である。
この場合、両端部間の長さが同じ第1の外筒体及び内筒体と、両端部間の長さが同じであって前記第1の外筒体及び内筒体よりも両端部間の長さが短い第2の外筒体及び内筒体を有して側板が構成されていることが好ましい。
また、第1の外筒体及び内筒体よりも物品の嵩が大きいときには、長さの異なる内外筒体同士、すなわち、内側で第1、第2の内筒体同士、外側で第1、第2の外筒体同士を上下に継ぎ合わせて側板を構成することで梱包箱の容積を拡張され、多量の物品を一つの梱包箱に収納し梱包して輸送することが可能となる。
これによれば、底蓋に固定バンドを巻き付けてあるので、底面部上に載せた物品に固定バンドを巻き付けることで物品が底蓋上に一体に固定され、梱包具の輸送中に揺れたり衝撃が加わったりしたときの物品の移動を防止して、物品を当初の収納位置に確実に固定しておくことができる。
梱包箱をパレット輸送する場合、予めパレットの載置面の下方から上方に向けて固定バンドの両端を通しておき、これを底蓋の底面部の通孔に挿通して底蓋に巻き付けるようにすることが好ましい。パレットと底蓋に固定バンドが巻き付けてあれば、底蓋がパレットの載置面上に固定されて輸送中にパレット上で梱包箱の位置がずれることを防止することができる。
無論、収納する物品の重量に応じて、前記構成の梱包箱を木製やプラスチック製、金属製の汎用のパレットに載せて輸送に供してもよい。木製やプラスチック製、金属製のパレットにおいても、パレットの隙間を通して、パレットと底蓋に固定バンドを巻き付けておいてもよい。
また、梱包箱の底蓋がパレット上から分離し難いように、予め底蓋と強化段ボール製のパレットとを糊付けして、パレット上に底蓋が固定しておいてもよい。底蓋は、木製のパレットの場合はパレット上に釘などの固着手段で固定し、プラスチック製や金属製のパレットの場合には底蓋下面とパレット上面間に滑り止め防止紙を挟み込むようにして、パレット上に固定されるようにしてもよい。
さらに、箱の強度を上げるため、梱包箱の内部に、強化段ボール製の支柱などの補強材を設置してもよい。
本発明の梱包箱の利用はパレット輸送に限定されるものではなく、通常の輸送箱や内装梱包箱、仕切り箱、保管箱など、物品の包装や輸送、保管などの様々な形態に応じて利用可能である。
例えば、物品を収納した本発明の梱包箱を強化段ボール製や木製、プラスチック製、金属製のパレットに積載して目的地まで輸送或いは移送し、目的地において前記梱包箱を又は梱包箱が載ったままのパレットをロールボックスパレット(キャスター付きボックスパレット)に積み替えて、転送したり保管したりしてもよく、或いは、車両部品など特定の物品の輸送や保管に適した形態のパレットやネステナーなどのラックに、輸送や保管のために物品を梱包して積載する際の内装梱包箱として本発明の梱包箱を利用してもよい。
図1は、パレット上に本発明の一実施形態の梱包箱をパレットに載せて輸送する物品を梱包した状態を示し、図中、符番1は本形態の梱包箱、5はパレット、6は梱包バンドである。
詳しくは、外筒体31と内筒体32は、ともに両端が正方形に開口した筒体であり、底蓋2上に両端部開口を上下に向けて設置した状態で、図3に示されるように、外筒体31はその端部外周面が底蓋2の鍔部22の内周面に重合接触する大きさ、内筒体32はその外周面が外筒体31の内周面に重合接触する大きさに形成してある。
また、外筒体31と内筒体32は、ともに、図4に示されるように、両端部の長さが長い第1の外筒体31A及び第1の内筒体32Aと、これよりも短い第2の外筒体31及び第2の内筒体32との長さのみが異なる二種類の筒体からなり、後述するように、これらを選択し又は組み合わせて用いることで、収納する物品の嵩に応じた側板3の高さに調節して梱包箱1の容積を変更することができるようになっている。
物品の嵩に応じて側板3の高さを調節できるので、物品を収納した状態で箱の中に大きな空きスペースができるようなことはなく、スペースを埋めるための緩衝材は不要となる。
すなわち、図6に示されるように、例えば、先ず底蓋2上に第2の内筒体32Bを設置し(同図(A))、この第2の内筒体32Bの外側に第1の外筒体31Aを装填する(同図(B))。
次いで、前記第1の外筒体31Aの内側にその上方から第1の内筒体32Aを装填し、この第1の内筒体32Aの下端部を前記底蓋2上に設置した第2の内筒体32Bの上端部に当接させて両内筒体同士を継ぎ合わせる(同図(C))。さらに、前記第1の内筒体32Aの外側に第2の外筒体31Bを装填し、この第2の外筒体31Bの下端部を前記底蓋2上に設置した第1の外筒体31Aの上端部に当接させて両外筒体同士を継ぎ合わせる(同図(D))。
そして、第1、第2の内外筒体同士を継ぎ合わせて構成された側板3の上端に上蓋4を被せることで、嵩の大きな物品を、容積が拡張された梱包箱1に梱包することができる。内外筒体を3段以上継ぎ合わせて側板3を構成してもよい。
このように、内側で第1、第2の内筒体同士、外側で第1、第2の外筒体同士を上下に継ぎ合わせて側板3を構成することで、梱包箱1の容積が拡張され、嵩の大きな或いは多量の物品を一つの梱包箱1に収納し梱包して輸送することが可能となる。
なお、物品を梱包した梱包箱1は、図1に示されるように、パレット5の下部と梱包箱1の上面間に複数の梱包バンド6が巻き付けられ、パレット5上に固定された状態で輸送に供される。嵩の小さな梱包箱1をパレット5上に多段に積み重ねたときは、パレット5の下部と最上段の梱包箱1の上面間に複数の梱包バンド6が巻き付けられてパレット5上に固定される。
このように底蓋2に固定バンド7,7を巻き付けてあれば、図8に示されるように、底面部21上に載せた物品8に固定バンド7,7を巻き付けることで物品8が底蓋2上に一体に固定され、梱包具1の輸送中に物品8が移動することを防止して、輸送中の物品8の破損を効果的に防止することが可能である。
両図に示されるように、このパレット5には、その載置面に固定バンド7を挿通するための通孔51が形成してあり、パレット5の下側に巻き付けた固定バンド7,7の両端を、前記底面部21に形成された通孔23,23を通して底蓋2の上方に突出させてあり、固定バンド7,7の挿通により底蓋2がパレット5上に留め付けられている。
また、収納する物品の形態に応じて、図12に示されるように、物品を収納位置に保持するための強化段ボール製の支持枠9を側板3の内部に設置してもよい。強度を高めるための、強化段ボール製の支柱などの補強材を側板3の内部に設置してもよい。
物品を梱包し輸送するための強化段ボール製の梱包箱において、
物品が載る底面部を有し、且つこの底面部の周縁に上方へ突出した鍔部を一体に設けてなる底蓋と、
底蓋の鍔部の内側に上方から嵌め入れて底蓋の上面に設置される外筒体と、外筒体の内周面に重合挿入されて底蓋の上面に設置される内筒体からなる側板と、
底蓋上に設置された側板の上端部開口を閉鎖する蓋面部を有し、且つこの蓋面部の周縁に下方へ突出した鍔部を一体に設けてなる上蓋とを有して構成されていることを特徴とする。
この場合、両端部間の長さが同じ第1の外筒体及び内筒体と、両端部間の長さが同じであって前記第1の外筒体及び内筒体よりも両端部間の長さが短い第2の外筒体及び内筒体を有して側板が構成されていることが好ましい。
また、第1の外筒体及び内筒体よりも物品の嵩が大きいときには、長さの異なる内外筒体同士、すなわち、内側で第1、第2の内筒体同士、外側で第1、第2の外筒体同士を上下に継ぎ合わせて側板を構成することで梱包箱の容積が拡張され、多量の物品を一つの梱包箱に収納し梱包して輸送することが可能となる。
詳しくは、外筒体31と内筒体32は、ともに両端が正方形に開口した筒体であり、底蓋2上に両端部開口を上下に向けて設置した状態で、図3に示されるように、外筒体31はその端部外周面が底蓋2の鍔部22の内周面に重合接触する大きさ、内筒体32はその外周面が外筒体31の内周面に重合接触する大きさに形成してある。
また、外筒体31と内筒体32は、ともに、図4に示されるように、両端部の長さが長い第1の外筒体31A及び第1の内筒体32Aと、これよりも短い第2の外筒体31及び第2の内筒体32との長さのみが異なる二種類の筒体からなり、後述するように、これらを選択し又は組み合わせて用いることで、収納する物品の嵩に応じた側板3の高さに調節して梱包箱1の容積を変更することができるようになっている。
Claims (6)
- 物品を梱包し輸送するための強化段ボール製の梱包箱において、
物品が載る底面部を有するとともに、この底面部の周縁に上方へ突出した鍔部を一体に設けてなる底蓋と、
底蓋の鍔部の内側に上方から嵌め入れて底蓋上に設置される外筒体と、外筒体の内周面に重合挿入されて底蓋上に設置され内筒体からなる側板と、
底蓋上に設置された側板の上端部開口を閉鎖する蓋面部を有するとともに、この蓋面部の周縁に下方へ突出した鍔部を一体に設けてなる上蓋と、
を有して構成されていることを特徴とする梱包箱。 - 両端部間の長さが異なる複数種の外筒体及び内筒体を備え、底蓋上に同じ長さの外筒体及び内筒体を設置して、又は異なる長さの外筒体同士と内筒体同士をそれぞれ上下に継ぎ合わせて設置することにより、底蓋上に設置される側板の高さを調節可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の梱包箱。
- 両端部間の長さが同じ第1の外筒体及び内筒体と、両端部間の長さが同じであって前記第1の外筒体及び内筒体よりも両端部間の長さが短い第2の外筒体及び内筒体を有して側板が構成されていることを特徴とする請求項2に記載の梱包箱。
- 底蓋の底面部内にその上下を貫通する少なくとも一対の通孔が形成されているとともに、底面部に載せた物品を固定するためのバンドを、その両端部をそれぞれ底面部の下方から前記通孔を通して底面部の上方に突出させて底蓋に巻き付けた構成を有することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の梱包箱。
- 強化段ボール製のパレットを備えた構成を有することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の梱包箱。
- 側板内で物品の周辺を支持する支持枠を備えた構成を有することを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の梱包箱。
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