JP5383839B2 - 車両のドアフレーム構造 - Google Patents

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Description

本発明は車両のドアフレーム構造に関する。
ドアフレームのサッシュ部、特にセンターピラーに沿うサイドサッシュ部(立柱サッシュ)においては、ガラスラン収納部を有するアウタ(車外)側の成形品と、ガラスラン収納部を囲む箱状断面の内側フレーム部を有するインナ(車内)側の成形品を接合させてサッシュ部を構成する構造が知られている。アウタ側とインナ側の成形品を接合させる手法として、特許文献1のように、アウタ部材とインナ部材の一方の端末部を折り返して他方の端末部を挟むようにしたヘミング加工接合や、アウタ部材とインナ部材の端末部を互いに重ね合わせて重畳部分をスポット溶接する手法などが知られている。
アウタ部材とインナ部材のヘミング加工接合の一例を図7に示す。同図はドアフレームのうち上下方向に延設されたサイドサッシュ部50の断面を示している。サイドサッシュ部50は、車外側に位置するアウタ部材51と、車内側に位置するインナ部材52を組み合わせて構成されている。アウタ部材51は、車外側に臨んでサイドサッシュ部50の意匠面を構成する意匠部51aと、ドアの窓開口部(ドアガラスにより閉じられる開口部)に臨むガラスラン収納部(ガラスガイド部)51bとを有している。ガラスラン収納部51bは窓開口部側に向けて開口されたコ字状断面をなしており、車外側の外方側壁部51cよりも車内側の内方側壁部51dの方が窓開口部方向への突出量が大きくなっている。そして、この両方の側壁部51c、51dに両側位置を規制されるようにして、ガラスラン55がガラスラン収納部51b内に嵌合保持される。周知の通り、ガラスラン55は、ドアガラスの周縁部に弾性的に接触してがたつき等を抑えるものであり、ゴムなどの弾性材料からなっている。インナ部材52は、意匠部51aの裏面に当接する意匠裏面部52aと、該意匠裏面部52aの位置する車外側から車内側に向かうにつれて徐々に幅を狭くする箱状断面の内側フレーム部52bとを有している。
アウタ部材51における意匠部51aの端末部は、車内側に折り返されて意匠裏面部52aの端末部を挟着するように潰し加工され、第1のヘミング加工接合部53が形成されている。また、インナ部材52における内側フレーム部52bの端末部は、車外側に折り返されてガラスラン収納部51bの内方側壁部51dの端末部を挟着するように潰し加工されており、第2のヘミング加工接合部54が形成されている。これらヘミング加工接合部53、54によってアウタ部材51とインナ部材52が接合される。ヘミング加工による折り曲げ部分の外観を整えるために、ガラスラン55の一部は、ガラスラン収納部51bから出て車内側に延長されて第2のヘミング加工接合部54を覆っている。
特開2006−82749
図7の従来タイプのドアフレーム構造では、第2のヘミング加工接合部54におけるアウタ部材51の内方側壁部51dとインナ部材52の内側フレーム部52bの接合面は、窓開口部の内部方向に向けて意匠部51aと略平行に延びており、ヘミング加工の折り返し部の頂点は窓開口部方向に向いている。そのため、第2のヘミング加工接合部54は窓開口部側への突出量が大きくなりがちであり、その接合面部分によって窓開口部(ドアガラス)の周縁部が塞がれて、窓開口部を通しての視界が狭くなるおそれがあった。また、見栄えを良くするために、内側フレーム部52bとの境界部付近まで第2のヘミング加工接合部54をガラスラン55で覆うようにした結果、ガラスラン55が大きくなってしまっていた。そこで本発明は、簡単な構造によって窓開口部周縁の視界を広く確保することができる車両のドアフレーム構造を提供することを目的とする。
本発明は、ガラスラン収納部を有し車外側に位置するアウタ部材と、このガラスラン収納部より車内側に位置して該ガラスラン収納部を囲む箱状断面の内側フレーム部を有するインナ部材とを備え、インナ部材の内側フレーム部の端部とアウタ部材のガラスラン収納部の端部とを接合するドアフレーム構造において、インナ部材の内側フレーム部は、ガラスラン収納部の端部に向かって車内側から車外側へ延びる外方延出部を有し、アウタ部材のガラスラン収納部の端部は、車内側から車外側に延びるフレーム端部を有し、外方延出部とフレーム端部が接合される接合部を有し、ガラスラン収納部の内部に、ガラスランの車内側側部に当接して保持する側面保持部と、この側面保持部と接合部の間に位置し車内側に向けて凹となる凹部とを有しており、ガラスラン収納部内に支持されるガラスランは、ガラスラン収納部の側面保持部に当接する車内側側部から、ガラスラン収納部の凹部に嵌合する抜け止め部を突出させていることを特徴としている。
以上の本発明のドアフレーム構造によれば、ガラスラン収納部が臨むドアフレーム内縁部側へのインナ部材とアウタ部材の接合部の突出量を小さく抑えることができるので、簡単な構造によって窓開口部周縁の視界を広く確保して車内側からの視認性を向上させることが可能となる。
本発明のドアフレーム構造を適用する車両ドアの側面図である。 図1のA−A断面線に沿うサイドサッシュ部の断面図である。 図2のサイドサッシュ部におけるサッシュ内縁部側のヘミング加工接合の工程を説明する図である。 図2及び図3とはサッシュ内縁部側のヘミング加工接合の形態を異ならせ イドサッシュ部の要部断面図である。 図4のサイドサッシュ部におけるサッシュ内縁部側のヘミング加工接合の工程を説明する図である。 サッシュ内縁部側のヘミング加工接合部以外の接合態様を図2とは異ならせ、かつサッシュ内縁部側のヘミング加工接合部に隣接する逃げ凹部にガラスランの抜け止め突出部を係合させた形態のサイドサッシュ部を、図1のA−A断面線に沿って示した断面図である。 従来のドアフレームにおけるヘミング加工接合の一例を示す断面図である。
図1に示す自動車の側面ドア10は、ドアパネル11と、該ドアパネル11の上部に枠状に形成されたドアフレーム12とを有し、ドアパネル11の上縁部とドアフレーム12の内縁部とで囲まれる窓開口部13内にドアガラス14(図2、図6に一点鎖線で一部を示す)が昇降する。ドアフレーム12は、ドア上縁部を形成するアッパサッシュ部15と、ドアパネル11の後部から上下方向へ延設されたサイドサッシュ部(立柱サッシュ部)16(116、216)を備えている。ドア10を閉じたとき、アッパサッシュ部15は、図示しない車両ボディのルーフパネルのドア開口部に沿って位置し、サイドサッシュ部16(116、216)は、車両ボディのセンターピラーに沿って位置される。なお、本実施形態のドア10は前部座席用ドアであり、以下の説明における前方、後方、車内側、車外側といった方向の表現は、この前部座席用ドア10が取り付けられる自動車のボディを基準とした方向を意味する。また、以下ではサイドサッシュ部16、116及び216について説明するが、サイドサッシュ部16、116及び216において窓開口部13側に臨む側をサッシュ内縁部側と呼び、これと反対側の車両ボディ開口部(センターピラー)に臨む側をサッシュ外縁部側と呼ぶ。ドア10を閉じた状態では、サイドサッシュ部16、116及び216における「サッシュ内縁部方向」とは概ね車両の前方に相当し、「サッシュ外縁部方向」とは概ね車両の後方に相当する。また、ドア10を閉じたときに車内側と車外側を結ぶ方向をドア10の厚み方向と呼ぶ。
まず、図2に断面を示すサイドサッシュ部16について説明する。サイドサッシュ部16は、車外側に位置するアウタ部材20と、車内側に位置するインナ部材21と、ウェザストリップ保持部形成用の補助部材22を組み合わせて構成されている。アウタ部材20は、車外側に臨んでサイドサッシュ部16の外観を構成する意匠部20aと、該意匠部20aの車内側に位置するガラスラン収納部(ガラスガイド部)20bとを備えている。ガラスラン収納部20bは、サッシュ内縁部側(窓開口部13側)に向けて開かれた有底の箱形形状をなし、車外側と車内側に離間して対向する一対の凸状部(側面保持部)20c、20dと、該凸状部20c、20dよりも幅広な間隔で対向する一対の凹状部20e、20fと、該凹状部20e、20fを接続する底部20gと、車内側の凸状部20dに続いてサッシュ内縁部側に形成された逃げ凹部(凹部)20hと、該逃げ凹部20hの先端を車外側へ斜めに曲げて形成したフレーム平行端部(フレーム端部)20iとを有している。凸状部20cは、意匠部20aの端部を約180度折り返して形成されており、その折り返しの頂点部はサッシュ内縁部側を向いている。
インナ部材21は、サッシュ外縁部側(車両後方側)から順に、アウタ部材20の意匠部20aの車内側の面に沿う裏面当接部21aと、意匠部20aに対して車内側に若干離間して対向する離間対向部21bと、該離間対向部21bよりも車内側に突出された抜け止め突起部21cと、該抜け止め突起部21cに続いて車外側に突出されて意匠部20aに接する凹状部21dとを有し、該凹状部21dに続いて、アウタ部材20のガラスラン収納部20bを囲むように車内側に突出形成された内側フレーム部21iを有している。この内側フレーム部21iは、車外側から車内側に向かうにつれて徐々に幅を狭くする箱状断面形状を有しており、凹状部21dに続いてガラスラン収納部20bの底部20gに対向するように車内側へ延出された内方延出部21eと、該内方延出部21eに続いて車両前後方向に向かう接続部21fと、該接続部21fから車外側へ向けて延出された外方延出部21gとからなっている。内方延出部21eは、車外側から車内側に進むにつれて、サッシュ内縁部側(前方)へ接近していく傾斜面部である。これと逆に、外方延出部21gは車内側から車外側に向かうにつれてサッシュ内縁部側(前方)へ接近していく傾斜面部である。アウタ部材20のフレーム平行端部20iは、外方延出部21gと平行で同方向に延びている。
補助部材22は、インナ部材21の内方延出部21eに固定される底面部22aと、凹状部21dに対向する凹状部22bと、該凹状部22bに続いて車外側へ曲げられた抜け止め突起部22cを有している。この補助部材22における底面部22a、凹状部22b及び抜け止め突起部22cと、インナ部材21における抜け止め突起部21c及び凹状部21dによって囲まれる部分がウェザストリップ保持凹部を構成しており、このウェザストリップ保持凹部には、図示しないウェザストリップの脚部が嵌合保持される。詳細には、ウェザストリップの脚部は、凹状部21dと凹状部22bの間隔に対応する幅を有しており、抜け止め突起部21cと抜け止め突起部22cによってウェザストリップ保持凹部からの脱落が規制される。ウェザストリップは、ドア10を閉じたときに車両ボディのセンターピラーに当接して弾性変形され、車内への水滴等の浸入を防ぐ。
アウタ部材20とインナ部材21はそれぞれ別部材として成形されてから接合される。この接合部は、窓開口部13に臨むサッシュ内縁部側と、これと反対のサッシュ外縁部側とに位置している。サッシュ外縁側の接合部では、アウタ部材20における意匠部20aの端部が車内側に折り返されて加圧され、インナ部材21の裏面当接部21aの端部を挟着し、ヘミング加工接合部23が構成される。詳細には、意匠部20aと裏面当接部21aはそれぞれ、概ね車両前後方向に向く板状部として形成されており、意匠部20aが車外側、裏面当接部21aが車内側という位置関係で重ね合わされる。そして、裏面当接部21aの車両後方側の端面を覆うように意匠部20aの端部が車内側へ約180度折り返され、折り返し部20jが形成される。この折り返し部20jが裏面当接部21aの車内側の面に当て付き、裏面当接部21aの表裏がアウタ部材20によって挟まれた状態となる。折り返し部20jを形成するときには、所定の圧力で裏面当接部21a側に向けて加圧加工され、これによってアウタ部材20とインナ部材21が接合される。
一方、サッシュ内縁部側の接合部は、インナ部材21における外方延出部21gの端部がガラスラン収納部20bの内方側に折り返されて加圧され、アウタ部材20のフレーム平行端部20iを挟着したヘミング加工接合部(接合部)24となっている。詳細には、フレーム平行端部20iと外方延出部21gは、互いに略平行な板状部としてドアの厚み方向へ傾斜して延びており、フレーム平行端部20iのうちサッシュ内縁部側に向く面に外方延出部21gが重なるように位置されている。そして、車外側に向くフレーム平行端部20iの端面を覆うように、外方延出部21gの端部がガラスラン収納部20bの内方へ向けて約180度折り返されて、折り返し部21hが形成される。この折り返し部21hがフレーム平行端部20iの裏面側に当て付き、フレーム平行端部20iの表裏がインナ部材21によって挟まれた状態となる。折り返し部21hを形成するときには、所定の圧力でフレーム平行端部20i側に向けて加圧加工され、これによってアウタ部材20とインナ部材21が互いに固定される。
図2に示すように、ヘミング加工接合部23、24でアウタ部材20とインナ部材21を接合させた状態で、ガラスラン収納部20bにガラスラン30が取り付けられる。ガラスラン30は、ガラスラン収納部20bの底部20gに当て付く底部30aと、一対の凸状部20c、20dによって両側位置を規制される一対の側部30b、30cと、一対の凹状部20e、20fの内部に突出してサッシュ内縁部方向へのガラスラン30の脱落を規制する抜け止め突出部30d、30eと、一対の側部30b、30cのそれぞれの先端部から互いに接近する方向に延設された弾性リップ部30f、30gを有している。一対の弾性リップ部30f、30gは、ガラスラン収納部20bに進入したドアガラス14に接触して弾性変形されて、ドアガラス14の振動やそれに伴う異音を抑える。車外側に位置する弾性リップ部30fの基端部(側部30bの先端部)は、アウタ部材20の意匠部20aと凸状部20cの間の折り返し部分に係合しており、この係合部分によって、弾性リップ部30fがドアガラス14の車外側の面に対して適度な圧力で接触するように支持されている。また、車内側に位置する弾性リップ部30gの基端部(側部30cの先端部)は、ヘミング加工接合部24を形成する折り返し部21hの折り返し端部に係合しており、この係合部分によって、弾性リップ部30gがドアガラス14の車内側の面に対して適度な圧力で弾性接触するように支持されている。
以上の構成のサイドサッシュ部16において、サッシュ内縁部側のヘミング加工接合部24は、内側フレーム部21iを構成する外方延出部21gの延長方向上に形成されており、外方延出部21gの端部がそのまま折り返されてフレーム平行端部20iを挟着する構造になっている。すなわち、ヘミング加工接合部24におけるアウタ部材20とインナ部材21の接合面は、外方延出部21gの延設方向と略平行であり、折り返し部21hの折り返し端部は概ね車外側を向いている。換言すれば、ヘミング加工接合部24の接合面は、図7の従来タイプのヘミング加工接合部54のように窓開口部側に向けて意匠部51aと略平行に延びるのではなく、ドア厚み方向へ向かう成分を含んでいて意匠部20aとは非平行な関係にある。サイドサッシュ部16のヘミング加工接合部24は、以上のように接合面の方向を設定したことによって、窓開口部13側への突出量が小さく抑えられている。サイドサッシュ部16においてはヘミング加工接合部24が最もドアフレーム12の内縁部側に位置する部分であるため、窓開口部13側へのヘミング加工接合部24の突出量が小さいと、窓開口部13の周縁における実質的な開口面積がそれだけ広く確保されることになる。すなわち、従来のインナ部材とアウタ部材の接合構造に比べて窓周縁部の視界を広く取ることができ、窓開口部13を通しての車内側からの視認性が向上する。
なお、ヘミング加工接合部24では、折り返し部21hがガラスラン収納部20bの逃げ凹部20h側へ向けて折り返し形成されているため、ガラスラン収納部20bにガラスラン30を取り付けることによって、当該折り返し部分が自然にカバーされる。そのため、ヘミング接合部分の保護や防水のための特別な加工が不要であり、生産性に優れている。
また、広い平面部である外方延出部21gの一部がそのままヘミング加工接合部24の外面部(窓開口部13に臨む側の面)を構成しているため、このヘミング加工接合部24の外面領域までガラスラン30を延長して見栄えを整える必要がなく、ガラスラン30を小型化することができる。すなわち、図2に示すように、ガラスラン30は、外方延出部21gと折り返し部21hの間の折り返し部分に対して側部30cの先端部付近を係合させているが、それよりも先の領域の外方延出部21gまでは覆わない小型な形状になっている。これに対し、図7に示す従来タイプのヘミング加工接合部54は、内側フレーム部52bに対して曲げられた形状であり、内側フレーム部52bとの境界部分付近までガラスラン55で覆って見栄えを整える必要があるため、ガラスラン55が大型化してしまう。
ヘミング加工接合部24の加工工程を図3に示す。まず、仮組みした状態のアウタ部材20とインナ部材21を固定治具40上にセットする。固定治具40は、インナ部材21の接続部21fと外方延出部21gの外面形状に対応する支持面を有しており、外方延出部21gが水平方向を向くようにアウタ部材20及びインナ部材21を支持する。このとき折り返し部21hに相当する部分は、図3に二点鎖線で示すように、逃げ凹部20h側に向けて鋭角に曲げられた仮曲げ部21h′となっている。続いて、この仮曲げ部21h′に加圧突起41aが対向するように可動金型41をセットする。可動金型41は図3中の上下方向に移動可能であり、ガラスラン収納部20bの逃げ凹部20hは、加圧突起41aとの干渉を防ぐ逃げ部として機能する。可動金型41のセットが完了したら、押圧体42を下方に移動させて可動金型41に衝合させる。すると、押圧体42の移動力を受けて可動金型41が下方に移動され、加圧突起41aが仮曲げ部21h′を押圧し、当該仮曲げ部21h′がフレーム平行端部20iの裏面側に密着されて折り返し部21hが完成される。このように、ヘミング加工接合部24は、従来のヘミング加工接合と同程度の工数で容易に形成することができる。
図4に部分的に示すサイドサッシュ部116は、図2に示すサイドサッシュ部16のヘミング加工接合部24とは異なる形態のヘミング加工接合部124を有している。なお、図4において図2と同じ符号で示す部分は、図2のサイドサッシュ部16と共通の構造を有するものとして説明を省略する。先に述べたサイドサッシュ部16のヘミング加工接合部24では、インナ部材21側の外方延出部21gの端末部に折り返し部21hを形成するものとしたが、図4のサイドサッシュ部116のヘミング加工接合部124では、アウタ部材20のガラスラン収納部20b側に折り返し部を形成している点が異なる。すなわち、インナ部材21の内側フレーム部21iには、サイドサッシュ部16の折り返し部21hに相当する部分は設けられておらず、外方延出部21gの端部が車外側を向いている。一方、アウタ部材20では、外方延出部21gの端部を囲むように、フレーム平行端部20iの先端部がサッシュ内縁部側(ガラスラン収納部20bの外側)に向けて約180度折り返されて、折り返し部20kが形成されている。この折り返し部20kとフレーム平行端部20iにより外方延出部21gが挟着されて、アウタ部材20とインナ部材21が接合される。このサイドサッシュ部116のヘミング加工接合部124においても、アウタ部材20とインナ部材21の接合面が外方延出部21gの延長方向に向くように構成されるため、窓開口部側へのヘミング加工接合部124の突出量が小さく抑えられ、窓開口部周縁の視界を広く確保することができる。
ヘミング加工接合部124の加工工程を図5に示す。まず、仮組みした状態のアウタ部材20とインナ部材21を固定治具140上にセットする。固定治具140は、アウタ部材20の逃げ凹部20h内に挿入されてフレーム平行端部20iを略水平に支持する支持突起140aを有している。支持突起140aの基端部には、アウタ部材20における意匠部20aと凸状部20cの間の折り返し部が係合して、固定治具140に対する位置ずれが防止される。このとき折り返し部20kに相当する部分は、図5に二点鎖線で示すようにサッシュ内縁部側に向けて鋭角に折り曲げられた仮曲げ部20k′となっている。続いて、この仮曲げ部20k′に下面が対向するように、固定治具140の上方に可動金型141をセットする。可動金型141は図5中の上下方向に移動可能である。可動金型141のセットが完了したら、該可動金型141を下方に落下移動させて固定治具140の上面に衝合させる。すると可動金型141が仮曲げ部20k′を押圧し、加圧された仮曲げ部20k′がフレーム平行端部20iの裏面側に密着されて折り返し部20kが形成される。
図6に示すサイドサッシュ部216は、サッシュ内縁部側のガラスラン収納部付近以外の部分で、図2のサイドサッシュ部16とは異なる形でアウタ部材とインナ部材を接合させている。なお、図6において図2と同じ符号で示す部分は、サイドサッシュ部16と共通の構造であるものとして説明を省略する。図6のサイドサッシュ部216におけるアウタ部材220は、サイドサッシュ部16の意匠部20a相当の部分を備えておらず、実質的にガラスラン収納部20bのみを構成している。アウタ部材220の凹状部20eと、インナ部材221の裏面当接部21a及び凹状部21dは略面一に位置しており、これらの車外側の面に沿ってアウタ部材220やインナ部材221とは別部材からなるガーニッシュ60が取り付けられ、サイドサッシュ部216の意匠部を構成している。インナ部材221における裏面当接部21aのサッシュ外縁部側の端部は、サイドサッシュ部16の折り返し部20jに比べて幅広に折り返し加工され、ガーニッシュ60の縁部に係合している。
インナ部材221は、車外側と車内側に離間して対向する一対の抜け止め突部21c、222cと、同じく対向する一対の凹状部21d、222bと、底部221e−1によって囲まれるウェザストリップ保持凹部を構成し、この底部221e−1がガラスラン収納部20bの底部20gとスポット溶接される。このスポット溶接部分が、サイドサッシュ部16のヘミング加工接合部23に代わるアウタ部材220とインナ部材221の接合部となっている。インナ部材221はさらに、抜け止め突部222cから車内側に向けて延設された内方延出部221e−2を有し、この内方延出部221e−2から先の接続部21fと外方延出部21gについてはサイドサッシュ部16と同じく、ガラスラン収納部20bの車内側に位置する箱状断面の内側フレーム部21iを構成している。
また、図6におけるサッシュ内縁部側のヘミング加工接合部24については、図2に示すサイドサッシュ部16と略同様の構造になっている。但し、図6の形態では、ガラスラン30の車内側の側部30cの上端部付近に抜け止め突出部30hが追加形成されている点が異なる。この抜け止め突出部30hは、アウタ部材220の逃げ凹部20h内に進入してヘミング加工接合部24の折り返し部21hに係合し、抜け止め突出部30d、30eと共にガラスラン30を抜け止めする機能を有する。前述のように逃げ凹部20hは、図3に示すヘミング加工接合部24の加工工程では可動金型41の加圧突起41aの進入スペースとして用いられ、図5に示すヘミング加工接合部124の加工工程では固定治具140の支持突起140aの進入スペースとして用いられている。すなわち、逃げ凹部20hはヘミング加工用の器具との干渉を避ける逃げ部として機能するものであるが、この逃げ凹部20hを図6のように抜け止め突出部30hの係合部としても用いることで機能性が向上する。
以上、図示実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は図示した実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない限りにおいて改良や改変が可能である。例えば、図示実施形態のインナ部材21、221では、内側フレーム部21iの外方延出部21gは、車内側から車外側に向かうにつれてサッシュ内縁部側へ接近していく傾斜面部であるが、外方延出部21gに相当する部分が、車内側から車外側に向けて傾斜せずに(すなわち、サッシュの意匠面部に対して略直交する方向で)延設されている態様であってもよい。この態様では、窓ガラス方向へのインナ部材とアウタ部材の接合部の突出が実質的になくなるので、窓周縁部の視認性をさらに向上させることができる。
また、図示実施形態は自動車の前部座席用側面ドアのサイドサッシュ部分に適用したものであるが、前部座席用側面ドアのフロントサッシュや、後部座席用側面ドアのサイドサッシュやリアサッシュなどにも適用できる。すなわち、本発明は、ドアフレームのうち、ガラスラン収納部とそれより車内側に位置する内側フレーム部とを有する箇所であれば適用が可能である。
10 ドア
11 ドアパネル
12 ドアフレーム
13 窓開口部
14 ドアガラス
15 アッパサッシュ部
16 116 216 サイドサッシュ部(立柱サッシュ部)
20 アウタ部材
20a 意匠部
20b ガラスラン収納部(ガラスガイド部)
20c 20d 凸状部(側面保持部)
20h 逃げ凹部(凹部)
20i フレーム平行端部(フレーム端部)
20k 折り返し部
20k′ 仮曲げ部
21 インナ部材
21g 外方延出部
21i 内側フレーム部
21h 折り返し部
21h′ 仮曲げ部
22 補助部材
23 サッシュ外縁部側のヘミング加工接合部
24 124 サッシュ内縁部側のヘミング加工接合部(接合部)
30 ガラスラン
30f 30g 弾性リップ部
30h 抜け止め突出部(抜け止め部)
40 140 固定治具
41 141 可動金型
60 ガーニッシュ(意匠部)
220 アウタ部材
221 インナ部材
221e−1 底部
221e−2 内方延出部

Claims (1)

  1. ガラスラン収納部を有し車外側に位置するアウタ部材と、このガラスラン収納部より車内側に位置して該ガラスラン収納部を囲む箱状断面の内側フレーム部を有するインナ部材とを備え、上記インナ部材の内側フレーム部の端部とアウタ部材のガラスラン収納部の端部とを接合するドアフレーム構造において、
    上記インナ部材の内側フレーム部は、ガラスラン収納部の端部に向かって車内側から車外側へ延びる外方延出部を有し、
    上記アウタ部材のガラスラン収納部の端部は、車内側から車外側に延びるフレーム端部を有し、
    上記外方延出部と上記フレーム端部が接合される接合部を有し、
    上記ガラスラン収納部の内部に、ガラスランの車内側側部に当接して保持する側面保持部と、この側面保持部と上記接合部の間に位置し車内側に向けて凹となる凹部とを有し
    上記ガラスラン収納部内に支持されるガラスランは、上記ガラスラン収納部の上記側面保持部に当接する上記車内側側部から、上記凹部に嵌合する抜け止め部を突出させていることを特徴とする車両のドアフレーム構造。
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