JP5382261B2 - 部品内蔵樹脂基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、部品内蔵樹脂基板の製造方法に関するものである。
従来技術に基づく部品内蔵樹脂基板の一例を図26に示す。この例では、部品内蔵樹脂基板901の内部で、絶縁層としての樹脂層2が部品3の外周を取り囲んでいる。部品内蔵樹脂基板901は、複数のビア導体6と、複数の導体パターン7とを内部に含んでいる。部品3は図27に示すように直方体であり、両端部にそれぞれ電極3a,3bを有する。図26に示すように部品3の電極3a,3bにはそれぞれビア導体6nが接続されている。
従来技術に基づく部品内蔵樹脂基板の製造方法の一例が特開2006−73763号公報(特許文献1)に記載されている。特許文献1に記載された発明では、チップ部品を挿入するための貫通孔が形成された樹脂フィルムを積層し、貫通孔が連なってできる凹部にチップ部品を挿入することとされている。この凹部の内面には6個の突起が形成されており、互いに対向する突起の先端同士の間隔Wtはチップ部品の外形寸法W2より小さくなるように設定されている。チップ部品を凹部に挿入する際にはこれらの突起の先端を潰しつつチップ部品を圧入することとしている。特許文献1に記載された発明では、チップ部品を凹部に圧入した後に、仮接着工程を経て、さらにこの積層体を加熱しながら加圧する工程を行なうことにより、樹脂フィルムを圧着させ、その結果、多層基板を得ることとしている。
特開2006−73763号公報
積層体を加熱しながら加圧する工程すなわち圧着の工程を行なうことによって、積層体の内部では「樹脂流れ」または「樹脂流動」と呼ばれる現象が起こる。これは、外部から加えられた圧力の影響で、樹脂シートの材料である樹脂が変形し、積層体内部で流動することを意味する。この樹脂流れによって、内蔵される部品が押されて位置ずれが発生するという問題があった。ここでいう「位置ずれ」とは、部品が移動する場合のみならず、部品が回転する場合も含む。このような原因で部品に不所望な位置ずれが生じると、たとえば部品に対して確保されるべき電気的接続の不良などがもたらされ、最終的に得られる部品内蔵樹脂基板の信頼性が低下する。
そこで、本発明は、圧着時の積層体内部における樹脂流れによる部品の位置ずれを低減することができる部品内蔵樹脂基板の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に基づく部品内蔵樹脂基板の製造方法は、複数の樹脂シートを用意する工程と、部品を収容するための第1種空洞の少なくとも一部となるべき第1種貫通孔を、上記複数の樹脂シートのうち少なくとも一部に形成する工程と、上記樹脂シートを積層したものを圧着する際に上記第1種空洞に向かって生じる樹脂流れを受け入れることによって上記樹脂流れの向きを制御するための第2種空洞の少なくとも一部となるべき第2種貫通孔を、上記第1種貫通孔を中心とした両側に、上記複数の樹脂シートのうち少なくとも一部に形成する工程と、上記複数の樹脂シートを積層する工程と、上記第1種空洞に上記部品を配置する工程と、上記樹脂シートを圧着する工程とを含み、上記第2種空洞は、上記積層する工程より後で上記圧着する工程より前の時点では、上記部品から遠い位置では上記部品側から見た断面積が大きく、上記部品に近づくにつれて上記部品側から見た断面積が小さくなるように形成され、上記樹脂シートを圧着する工程においては、上記樹脂シートの少なくとも一部が熱により流動化することによって前記第2種空洞が潰れる。この方法を採用することにより、圧着の際には、部品に対してずれを生じさせやすい不規則な向きの流れを部品の面に対して垂直な向きの流れへと調整することができ、樹脂流れは互いに打ち消し合うように導かれる。したがって、圧着時の積層体内部における樹脂流れによる部品の位置ずれを低減することができる。
上記発明において好ましくは、上記第2種空洞が断面積を変化させる箇所では、厚み方向の寸法を変化させることによって断面積を変化させるように形成される。この方法を採用することにより、第2種空洞の断面積を明確に所望量だけ変化させることができる。
上記発明において好ましくは、上記部品は側面を有し、上記積層する工程より後で上記圧着する工程より前の時点で、上記第2種空洞は、上記部品から第1の距離だけ離れた位置においては、上記側面を含む平面に対して投影したときに上記側面の内側となるような位置関係にあり、上記部品から上記第1の距離より近い第2の距離においては、上記側面を含む平面に対して投影したときに上記側面の外側となるような位置にある。この方法を採用することにより、樹脂流れは、進行ルートを反らされ、側面を避けた位置に導かれ、部品の脇を通り抜け、部品のない位置で互いに衝突し、相殺される。
上記発明において好ましくは、上記第2種空洞は、複数の上記樹脂シートにそれぞれ形成された空洞が連通するように形成される。この構成を採用することにより、厚み方向に大きな寸法を有する第2種空洞を容易に得ることができる。この方法を採用することにより、第2種空洞として大きな容積を確保することが容易となるので、樹脂流れの勢いを大幅に緩和することができる。すなわち、部品に対する樹脂流れは互いに打ち消し合うように導かれ、かつ、部品に対する樹脂流れの勢いを大幅に緩和することができる。
上記発明において好ましくは、上記第2種空洞は、平面的に見て、上記部品から遠い側から近い側にかけて、上記部品側から見た断面積を変化させながら連通するように配置されている。この方法を採用することにより、第2種空洞として大きな容積を確保することが容易となるので、樹脂流れの勢いを大幅に緩和することができる。すなわち、部品に対する樹脂流れは互いに打ち消し合うように導かれ、かつ、部品に対する樹脂流れの勢いを大幅に緩和することができる。
上記発明において好ましくは、上記第2種空洞は、平面的に見て、上記部品から遠い側から近い側にかけて断続的に配置されている。この方法を採用することにより、第2種空洞を設けることによる積層体全体の強度の低下を小さく抑えることができる。
本発明に基づく実施の形態1における部品内蔵樹脂基板の製造方法のフローチャートである。 本発明に基づく実施の形態1における部品内蔵樹脂基板の製造方法の第1の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における部品内蔵樹脂基板の製造方法の第2の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における部品内蔵樹脂基板の製造方法の第3の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における部品内蔵樹脂基板の製造方法の第4の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における部品内蔵樹脂基板の製造方法の第5の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における部品内蔵樹脂基板の製造方法の第6の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における部品内蔵樹脂基板の製造方法の第7の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における部品内蔵樹脂基板の製造方法の第8の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における部品内蔵樹脂基板の製造方法の第9の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における部品内蔵樹脂基板の製造方法の第10の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における部品内蔵樹脂基板の製造方法によって得られた製品の断面図である。 本発明に基づく実施の形態2における部品内蔵樹脂基板の製造方法の熱圧着前の積層体の透視平面図である。 本発明に基づく実施の形態2における部品内蔵樹脂基板の製造方法の熱圧着前の積層体の断面図である。 本発明に基づく実施の形態3における部品内蔵樹脂基板の製造方法の熱圧着前の積層体の透視平面図である。 本発明に基づく実施の形態3における部品内蔵樹脂基板の製造方法の熱圧着前の積層体の断面図である。 本発明に基づく実施の形態4における部品内蔵樹脂基板の製造方法の熱圧着前の積層体の透視平面図である。 本発明に基づく実施の形態4における部品内蔵樹脂基板の製造方法の熱圧着前の積層体の断面図である。 本発明に基づく実施の形態5における部品内蔵樹脂基板の製造方法の熱圧着前の積層体の透視平面図である。 本発明に基づく実施の形態5における部品内蔵樹脂基板の製造方法の熱圧着前の積層体の断面図である。 本発明に基づく実施の形態6における部品内蔵樹脂基板の製造方法の熱圧着前の積層体の透視平面図である。 本発明に基づく実施の形態6における部品内蔵樹脂基板の製造方法の熱圧着前の積層体の断面図である。 第2種空洞の階段構造の第1の例の断面図である。 第2種空洞の階段構造の第2の例の断面図である。 第2種空洞の階段構造の第3の例の断面図である。 従来技術に基づく部品内蔵樹脂基板の断面図である。 従来技術に基づく部品の一例の斜視図である。
(実施の形態1)
図1〜図12を参照して、本発明に基づく実施の形態1における部品内蔵樹脂基板の製造方法について説明する。この部品内蔵樹脂基板の製造方法のフローチャートを図1に示す。この部品内蔵樹脂基板の製造方法は、複数の樹脂シートを用意する工程S1と、部品を収容するための第1種空洞の少なくとも一部となるべき第1種貫通孔を、前記複数の樹脂シートのうち少なくとも一部に形成する工程S2と、前記樹脂シートを積層したものを圧着する際に前記第1種空洞に向かって生じる樹脂流れを受け入れることによって前記樹脂流れの向きを制御するための第2種空洞の少なくとも一部となるべき第2種貫通孔を、前記第1種貫通孔を中心とした両側に、前記複数の樹脂シートのうち少なくとも一部に形成する工程S3と、前記複数の樹脂シートを積層する工程S4と、前記第1種空洞に前記部品を配置する工程S5と、前記樹脂シートを圧着する工程S6とを含む。前記第2種空洞は、前記積層する工程より後で前記圧着する工程より前の時点では、前記部品から遠い位置では前記部品側から見た断面積が大きく、前記部品に近づくにつれて前記部品側から見た断面積が小さくなるように形成される。前記樹脂シートを圧着する工程S6においては、前記樹脂シートの少なくとも一部が熱により流動化することによって前記第2種空洞が潰れる。
この部品内蔵樹脂基板の製造方法について、図面を参照して詳しく説明する。
まず、工程S1として、図2に示すような導体箔付き樹脂シート12を用意する。導体箔付き樹脂シート12は、樹脂層2の片面に導体箔17が付着した構造のシートである。樹脂層2は、たとえば熱可塑性樹脂であるLCP(液晶ポリマー)からなるものである。樹脂層2の材料としては、LCPの他に、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PEI(ポリエーテルイミド)、PPS(ポニフェニレンスルファイド)、PI(ポリイミド)などであってもよい。導体箔17は、たとえばCuからなる厚さ18μmの箔である。なお、導体箔17の材料はCu以外にAg、Al、SUS、Ni、Auであってもよく、これらの金属のうちから選択された2以上の異なる金属の合金であってもよい。本実施の形態では、導体箔17は厚さ18μmとしたが、導体箔17の厚みは3μm以上40μm以下程度であってよい。導体箔17は、回路形成が可能な厚みであればよい。
工程S1において「複数の樹脂シートを用意する」とは、複数枚の導体箔付き樹脂シート12を用意してもよく、1枚の導体箔付き樹脂シート12の中に、のちに複数の樹脂シートとして個別に切り出されるべき領域が設定されたものを用意してもよい。
次に、図3に示すように、導体箔付き樹脂シート12の樹脂層2側の表面に炭酸ガスレーザ光を照射することによって樹脂層2を貫通するようにビア孔11を形成する。ビア孔11は、樹脂層2を貫通しているが導体箔17は貫通していない。その後、ビア孔11のスミア(図示せず)を除去する。ここではビア孔11を形成するために炭酸ガスレーザ光を用いたが、他の種類のレーザ光を用いてもよい。また、ビア孔11を形成するためにレーザ光照射以外の方法を採用してもよい。
次に、図4に示すように、導体箔付き樹脂シート12の導体箔17の表面に、スクリーン印刷などの方法で、所望の回路パターンに対応するレジストパターン13を印刷する。
次に、レジストパターン13をマスクとしてエッチングを行ない、図5に示すように、導体箔17のうちレジストパターン13で被覆されていない部分を除去する。導体箔17のうち、このエッチングの後に残った部分を「導体パターン7」と称する。その後、図6に示すように、レジストパターン13を除去する。こうして樹脂層2の一方の表面に所望の導体パターン7が得られる。
次に、図7に示すように、ビア孔11に、スクリーン印刷などにより導電性ペーストを充填する。スクリーン印刷は、図6における下側の面から行なわれる。図6および図7では説明の便宜上、ビア孔11が下方を向いた姿勢で表示しているが、実際には適宜姿勢を変えてスクリーン印刷を行なってよい。充填する導電性ペーストは上述したように銀を主成分とするものであってもよいが、その代わりにたとえば銅を主成分とするものであってもよい。この導電性ペーストは、のちに積層した樹脂層を熱圧着する際の温度(以下「熱圧着温度」という。)で、導体パターン7の材料である金属との間で合金層を形成するような金属粉を適量含むものであることが好ましい。この導電性ペーストは導電性を発揮するための主成分として銅すなわちCuを含むので、この導電性ペーストは主成分の他にAg,Cu,Niのうち少なくとも1種類と、Sn,Bi,Znのうち少なくとも1種類とを含むことが好ましい。こうしてビア導体6が形成される。
次に、工程S2として、図8に示すように、樹脂層2に対してパンチ加工により部品3の投影面積より大きい面積の第1種貫通孔14を形成する。第1種貫通孔14は部品を収容するための第1種空洞の少なくとも一部に相当する。積層される予定の複数の樹脂層2の中には、第1種貫通孔14が形成されるものと形成されないものとがあってよい。複数の樹脂層2においてそれぞれ設計に従い、第1種貫通孔14を形成すべき樹脂層2のみに第1種貫通孔14が形成される。
さらに、工程S3として、樹脂層2に対してパンチ加工などにより、第2種貫通孔21を形成する。第2種貫通孔21は、樹脂シートを積層したものを圧着する際に第1種空洞に向かって生じる樹脂流れを受け入れることによって前記樹脂流れの向きを制御するための第2種空洞の少なくとも一部に相当する。第2種貫通孔21は、第1種貫通孔14を中心とした両側に、複数の樹脂シートのうち少なくとも一部に形成される。ここで示す例では、第2種貫通孔21は、第1種貫通孔14を中心として対称となるように形成されている。積層される予定の複数の樹脂層2の中には、第2種貫通孔21が形成されるものと形成されないものとがあってよい。最終的に階段状に複数の深さを有する第2種空洞を形成しようとする場合は、複数の樹脂層2の1枚ずつに対して条件を変えて第2種貫通孔21を形成することもありうる。
ここでは、工程S2を先に行ない、工程S3を後から行なうものとして説明したが、工程S2,S3の行なう順序は逆であってもよい。また、工程S2,S3は同時に並行して行なってもよい。
工程S4として、図9に示すように、複数の樹脂層2を積層して基板を形成する。基板の最下層では、基板の下面に導体パターン7が配置されるよう、樹脂層2の導体パターン7が形成された側の面を下に向けた状態で樹脂層2が配置されている。これにより基板の下面に配置された導体パターン7は外部電極18となる。基板の下面近傍では、第1種貫通孔14が形成されていない樹脂層2が用いられる。
第1種貫通孔14が形成されていない樹脂層2を1層配置するか、または2層以上積層した後に、第1種貫通孔14が形成された樹脂層2を積層する。図9に示した例では、第1種貫通孔14が形成されていない樹脂層2を1層配置した後に、第1種貫通孔14が形成された樹脂層2を2層重ねている。第1種貫通孔14が2層分以上組み合わさることによって、第1種空洞としての部品収容部15が形成されている。部品収容部15は部品3を収容することができるほどの深さを有する凹部である。
第2種貫通孔21の単独によって、または、複数の第2種貫通孔21の組合せによって、積層体内に第2種空洞としての空隙22が構成される。第2種貫通孔21が2層分以上組み合わさることによって樹脂層2の厚みよりも大きな深さを有する空隙22も形成されうる。図9に示した例では、2層の樹脂層2にそれぞれ設けられていた第2種貫通孔21が組み合わさることによって2段階の深さを有する空隙22が形成されている。空隙22は、部品3から遠い側が深く、近い側が浅くなっている。ここでは、空隙22は2段階の深さとしたが、より多くの数の段階にわたって深さが階段状に変化する構造としてもよい。ここでは、2層の樹脂層2にはいずれも第2種貫通孔21を形成することとし、平面的に見た同一領域においていくつの樹脂層にわたって第2種貫通孔21を設けるかで差をつけることによって、積層体としたときの階段形状を得ていたが、後述するように、積層体としたときの空隙22の形成に寄与する樹脂層2のうちには1つの樹脂層2に階段形状を形成したものが混在していてもよい(たとえば図14参照)。空隙22の形成に寄与する樹脂層2のうちには貫通しない穴を形成した樹脂層2が混在していてもよい(たとえば図16参照)。
図9に示すように部品収容部15が形成されるところまで樹脂層2を積層した時点で、熱圧着温度より低い温度で仮圧着する。仮圧着の温度は、たとえば150℃以上200℃以下である。仮圧着することにより、この時点までに積層した樹脂層2がつながり、部品収容部15が安定した凹部として形成される。
工程S5として、図10に示すように、部品3を部品収容部15内に配置する。ここで示す例では部品3は直方体であり、図27に示したように長手方向の両端に電極3a,3bを有するが、部品3の形状や構造はこれに限らない。
次に、図11に示すように、部品3より上側に、さらに樹脂層2を配置する。この樹脂層2は、第1種貫通孔14も第2種貫通孔21も有しないものである。基板の最上層に位置する樹脂層2に形成された導体パターン7は、他のIC部品などを実装するための外部電極19となる。図11に示した例では、図10に比べて樹脂層2を1層被せたのみとなっているが、1層に限らず2層以上被せてもよい。
次に、工程S6として、この積層体を本圧着する。本圧着の工程では既に仮圧着された積層体および仮圧着より後から積層された樹脂層2の全体を一括して熱圧着する。本圧着の温度はたとえば250℃以上300℃以下である。上述の「熱圧着温度」は、この本圧着の温度を意味する。本圧着することにより、厚み方向に隣り合った樹脂層2同士は相互に接着されて一体的な絶縁基材が形成される。樹脂層2の材料が熱可塑性樹脂である場合、熱圧着することにより樹脂層2の材料が軟化し、流動化する。したがって、空隙22は、周辺の樹脂層2の流動化した材料により埋められる。言い換えれば、工程S6において、樹脂シートの少なくとも一部が熱によって流動化することによって第2種空洞としての空隙22が潰れる。本圧着が済んだ後、部品内蔵樹脂基板の上面及び下面に形成された外部電極18,19の表面に、Ni、Auなどでめっき処理を施すことが好ましい。
こうして、図12に示す構造の部品内蔵樹脂基板が得られる。
本実施の形態における部品内蔵樹脂基板の製造方法では、積層体の内部に第2種空洞が形成された状態で熱圧着を行なうので、熱圧着によって樹脂層の材料が軟化し、流動化したときには、材料は第2種空洞に流入する。第2種空洞としての空隙22は、複数段階の深さを有し、部品3から遠い側が深く、近い側が浅くなっているので、この空隙22において材料の流れすなわち樹脂流れの向きは制御される。これは、遠浅の海で波が海岸に打ち寄せるようなものである。遠浅の海において海岸線に対して斜めの向きに波が進行してきた場合、波は海岸線に近づくにつれて徐々に進行方向が変化し、最終的には海岸線に垂直な向きで海岸線に衝突する。積層体の内部で空隙22に樹脂流れが押し寄せた場合にもこれと同様のことが起こる。このようにして部品3に対してずれを生じさせやすい不規則な向きの流れを部品3の面に対して垂直な向きの流れへと調整することができる。また、第2種空洞は部品3の位置を中心として対称に設けられるので、樹脂流れは互いに打ち消し合うように導かれる。したがって、圧着時の積層体内部における樹脂流れによる部品の位置ずれを低減することができる。
なお、本実施の形態において工程S3として示したように、第2種空洞が断面積を変化させる箇所では、厚み方向の寸法を変化させることによって断面積を変化させるように形成されることが好ましい。このようにすれば、第2種空洞の断面積を明確に所望量だけ変化させることができるからである。
第2種空洞は、複数の前記樹脂シートにそれぞれ形成された空洞が連通するように形成されることが好ましい。このようにすれば、厚み方向に大きな寸法を有する第2種空洞を容易に得ることができるからである。
この製造方法を実施する際の熱圧着前の積層体内における第2種空洞の配置の仕方には、多くのバリエーションが考えられる。これらのバリエーションについて、以下に述べる。
(実施の形態2)
図13、図14を参照して、本発明に基づく実施の形態2における部品内蔵樹脂基板の製造方法について説明する。本実施の形態における製造方法の各工程は、実施の形態1で説明したものと基本的に同様であるが、工程S6で熱圧着を行なう前の積層体における第2種空洞の配置が異なる。したがって、本実施の形態では、工程S3で形成される第2種貫通孔の配置が実施の形態1に比べて異なる。
本実施の形態における製造方法で熱圧着を行なう前の積層体101の透視平面図を図13に、断面図を図14に示す。図13においては、内部の部品3および第2種空洞としての空隙22iを透視している。部品3の周辺にビア導体や他の部品があってもよいが、それらのものは図示省略している。各図において縦横比は説明の便宜のために適宜誇張して表示している。したがって、図に表された縦横比や寸法比は、必ずしも実際の正確な比を表すものではない。他の図においても同様である。
部品2を挟んで互いに対向するように2つの空隙22iが設けられている。空隙22は上面が平坦で下面は階段状となっている。1つの空隙22iに注目したとき、空隙22iの厚み方向の大きさは、部品3から遠い側においては大きく、部品3に近づくにつれて段階的に小さくなっている。空隙22iの階段状部分の幅Wすなわち図13における上下方向の長さは一定である。幅Wは部品3の長辺より長い。階段状部分の1段ごとの前後方向の幅Aすなわち図14における左右方向の長さは、部品3に近づくにつれて段階的に小さくなっている。空隙22iの階段状部分の各段差の縁23は、平面的に見たときに部品3の長辺に平行になっている。
本実施の形態では、第2種空洞を形成するに当たって、各樹脂層2に対して第2種貫通孔を設けるだけではなく、一部の樹脂層2については、厚みの一部のみを除去することによって段差を形成している。たとえば図14における上から2層目の樹脂層2は、部品3に近い位置に段差を有している。このように1つの層の中にさらに細かい段差を設けた樹脂層2を混在させた組合せによって積層体を構成してもよい。
本実施の形態では、積層体の熱圧着時に樹脂流れが生じても、積層体の内部に第2種空洞としての空隙22iが形成されているので、樹脂層の流動化した材料は第2種空洞に流入する。空隙22iを進行して部品3に接近するにつれて樹脂流れの方向は修正される。
図13、図14では、この積層体を熱圧着する際に各部位において生じる樹脂流れの向きを白抜き矢印で示している。白抜き矢印の大きさは樹脂流れの速さの大きさを示している。この例では、樹脂流れの当初の方向は図13において矢印81で示すように、左右両側から内側に向かって斜め下向きに進行するものとしているが、これはあくまで一例である。
図示するように当初は部品3の辺と無関係な方向で進行してくる樹脂流れは、部品3に到達する前に第2種空洞としての空隙22iに到達する。空洞22iでは、図14に示すように、樹脂流れは段差を乗り越えつつ深い空間から浅い空間へと進行することとなるが、その過程で図13に示すように進行方向が徐々に修正されていく。空隙22iを通過した後には、樹脂流れの速さは小さくなり、進行する向きは、矢印82に示すように、部品3の長辺に対して垂直となる。しかも、空隙22iは、部品3の両側に対称に配置されているので、部品3の互いに対向する2本の長辺に対して樹脂流れはほぼ対称に進入する。したがって、樹脂流れの部品3を押し流そうとする力は互いに打ち消され、部品3は移動しない。また、樹脂流れは部品3の長辺に対して垂直に進入するので、部品3が樹脂流れに押されて回転することも防ぐことができる。
よって、本実施の形態では、圧着時の積層体内部における樹脂流れによる部品の位置ずれを低減することができる。
(実施の形態3)
図15、図16を参照して、本発明に基づく実施の形態3における部品内蔵樹脂基板の製造方法について説明する。本実施の形態における製造方法の各工程は、実施の形態1で説明したものと基本的に同様であるが、工程S6で熱圧着を行なう前の積層体における第2種空洞の配置が異なる。本実施の形態は、実施の形態2で説明したものの変形例に相当する。したがって、本実施の形態は、実施の形態2と似ているが、工程S3で形成される第2種貫通孔の配置は実施の形態1,2のいずれとも異なる。
本実施の形態における製造方法で熱圧着を行なう前の積層体102の平面図を図15に、断面図を図16に示す。積層体102では、第2種空洞としての空隙22jは、部品3を挟んで対称に配置されている。空隙22jは、複数の空隙要素221,222,223に分かれている。ここでは1つの空隙22jを構成する空隙要素の数は3つとしたが、これはあくまで一例であって3以外の数であってもよい。個々の空隙要素は、上面は同じ高さにあり、下面の深さが1つずつ異なる。部品3から遠い側においては空隙要素の下面は深い位置にあり、部品3から近い側においては空隙要素の下面は浅い位置にある。部品3に近づくにつれて空隙要素の深さは段階的に小さくなるように配置されている。部品3に近づくにつれて個々の空隙要素の前後方向の長さBすなわち図16における左右方向の長さも段階的に小さくなっている。
本実施の形態では、積層体の熱圧着時に樹脂流れが生じても、積層体の内部に第2種空洞としての空隙22jが形成されているので、樹脂層の流動化した材料は第2種空洞に流入する。樹脂流れが、空隙としての複数の空隙要素の列を通過するように進行して部品3に接近するにつれて、樹脂流れの進行の向きは修正される。
よって、本実施の形態では、圧着時の積層体内部における樹脂流れによる部品の位置ずれを低減することができる。
なお、実施の形態2と実施の形態3とを比較した場合、実施の形態2の方が第2種空洞の容積が大きいので、樹脂流れの勢いを緩和する効果は大きいという点で優れている。一方、実施の形態3では、第2種空洞が大きな空間のまとまりではなく細かい空隙要素の集合となっているので、積層体全体の強度を高めることができるという点で優れている。これらを整理すると以下のようになる。
本発明に基づく部品内蔵樹脂基板の製造方法では、実施の形態2で説明したように、第2種空洞は、平面的に見て、部品3から遠い側から近い側にかけて、部品3側から見た断面積を変化させながら連通するように配置されていることが好ましい。このようにすれば、第2種空洞として大きな容積を確保することが容易となるので、樹脂流れの勢いを大幅に緩和することができるからである。
本発明に基づく部品内蔵樹脂基板の製造方法では、実施の形態3で説明したように、第2種空洞は、平面的に見て、部品3から遠い側から近い側にかけて断続的に配置されていることが好ましい。このようにすれば、第2種空洞を設けることによる積層体全体の強度の低下を小さく抑えることができるからである。
(実施の形態4)
図17、図18を参照して、本発明に基づく実施の形態4における部品内蔵樹脂基板の製造方法について説明する。本実施の形態における製造方法の各工程は、実施の形態1で説明したものと基本的に同様であるが、工程S6で熱圧着を行なう前の積層体における第2種空洞の配置が異なる。本実施の形態では、工程S3で形成される第2種貫通孔の配置は実施の形態1〜3のいずれとも異なる。
本実施の形態における製造方法で熱圧着を行なう前の積層体103の平面図を図17に、断面図を図18に示す。積層体103では、第2種空洞としての空隙24は、部品3を挟んで対称に配置されている。各空隙24は部品3の短辺に対向している。各空隙24は、複数の空隙要素列241,242,243に分かれている。各空隙要素列はそれぞれ3つの空隙要素を含んでいる。結果的に、1つの空隙24はマトリックス状に配列された空隙要素の集合となる。ここでは、1つの空隙24が3つの空隙要素列からなり、1つの空隙要素列が3つの空隙要素からなるものとして説明したが、これらの数の組合せはあくまで一例であり、他の数であってもよい。
空隙要素列241,242,243の各々は、上面は同じ高さにあり、下面の深さが1つずつ異なる。1つの空隙要素列に属する空隙要素はいずれも上面、下面とも共通の高さにある。部品3から遠い側においては空隙要素の下面は深い位置にあり、部品3から近い側においては空隙要素の下面は浅い位置にある。部品3に近づくにつれて空隙要素の深さは段階的に小さくなるように配置されている。図18における左右方向を「前後方向」というものとすると、個々の空隙要素の前後方向の長さCは等しくなっている。前後方向に隣接する空隙要素同士の距離Dは、部品3に近づくにつれて小さくなっている。
本実施の形態では、積層体の熱圧着時に樹脂流れが生じても、積層体の内部に第2種空洞としての空隙24が形成されているので、樹脂層の流動化した材料は第2種空洞に流入する。樹脂流れが、空隙24としての複数の空隙要素列241,242,243を通過するように進行して部品3に接近するにつれて、樹脂流れの進行の向きは修正される。
よって、本実施の形態では、圧着時の積層体内部における樹脂流れによる部品の位置ずれを防止することができる。
(実施の形態5)
図19を参照して、本発明に基づく実施の形態5における部品内蔵樹脂基板の製造方法について説明する。本実施の形態における製造方法の各工程は、実施の形態1で説明したものと基本的に同様であるが、工程S6で熱圧着を行なう前の積層体における第2種空洞の配置が異なる。本実施の形態では、工程S3で形成される第2種貫通孔の配置は実施の形態1〜4のいずれとも異なる。
本実施の形態における製造方法で熱圧着を行なう前の積層体104の平面図を図19に、断面図を図20に示す。積層体104では、第2種空洞としての空隙25は、部品3を挟んで対称に配置されている。各空隙25は、複数の空隙要素251,252,253,254に分かれている。図20においては、説明の便宜のために、本来異なる断面に位置する複数の空隙要素251,252,253,254を1つの断面図に集約して表示している。
個々の空隙要素は、上面は同じ高さにあり、下面の深さが1つずつ異なる。部品3から遠い側においては空隙要素の下面は深い位置にあり、部品3から近い側においては空隙要素の下面は浅い位置にある。部品3に近づくにつれて空隙要素の深さは段階的に小さくなるように配置されている。図20における左右方向を「前後方向」というものとすると、個々の空隙要素の前後方向の長さEは等しくなっている。前後方向に隣接する空隙要素同士の距離Fは、部品3からどの程度離れているかによらず一定である。
本実施の形態では、部品3は側面31を有し、積層する工程S4より後で圧着する工程S6より前の時点で、第2種空洞としての空隙25は、図19に示すように、部品3から第1の距離L1だけ離れた位置においては、側面31を含む平面に対して投影したときに側面31の内側となるような位置関係にあり、部品3から第1の距離L1より近い第2の距離L2においては、側面31を含む平面に対して投影したときに側面31の外側となるような位置にある。
図19に示した例では、第2種空洞としての空隙25が部品3の短辺に対向して配置されているので、部品3の短辺を側面31としているが、空隙25が部品3の長辺に対向して配置されている場合は、部品3の長辺が側面31に相当する。
本実施の形態では、積層体の熱圧着時に樹脂流れが生じても、積層体の内部に第2種空洞としての空隙25が形成されているので、樹脂流れは空隙25に流入する。樹脂流れは、空隙25としての複数の空隙要素の列を通過するように進行するが、この際に、複数の空隙要素の列の影響を受け、樹脂流れの進行の向きは図19に示すように修正される。すなわち、もし空隙25がなかった場合には部品3の側面31にそのまま衝突するような位置を進行する樹脂流れは、空隙25としての複数の空隙要素の列の影響で進行ルートを反らされ、側面31を避けた位置に導かれる。導かれた結果、矢印83に示すように、樹脂流れは、部品3の脇を通り抜ける。矢印83に示すように、樹脂流れ同士は部品3のない位置で互いに衝突することとなる。このような位置で樹脂流れ同士が衝突することによって樹脂流れは相殺されるので、部品3が樹脂流れによって押し流されたり回転したりすることは避けられる。
よって、本実施の形態では、圧着時の積層体内部における樹脂流れによる部品の位置ずれを低減することができる。
なお、上記各実施の形態では、第2種空洞が2方から部品を挟むように配置された構成を示して説明してきたが、4方から部品を挟むように配置された構造であってもよい。
(実施の形態6)
図21、図22を参照して、本発明に基づく実施の形態6における部品内蔵樹脂基板の製造方法について説明する。本実施の形態における製造方法の各工程は、実施の形態1で説明したものと基本的に同様であるが、工程S6で熱圧着を行なう前の積層体における第2種空洞の配置が異なる。本実施の形態では、工程S3で形成される第2種貫通孔の配置は実施の形態1〜5のいずれとも異なる。
本実施の形態における製造方法で熱圧着を行なう前の積層体105の平面図を図21に、断面図を図22に示す。積層体105では、第2種空洞としての空隙26は、平面的に見たときに部品3の外側を取り囲むように配置されている。空隙26は、上面が平坦で下面は階段状となっている。空隙26の外周側から内周側へと部品3に近づくにつれて空隙26の下面が階段状に上がっていく構造となっている。
本実施の形態では、積層体の熱圧着時に樹脂流れが生じても、積層体の内部に第2種空洞としての空隙26が形成されているので、樹脂層の流動化した材料は空隙26に流入する。空隙26は部品3に接近するにつれて厚み方向の大きさが小さくなっていくので、樹脂流れが進行して部品3に接近するにつれて樹脂流れの方向は修正され、勢いは弱められる。特に、本実施の形態では、部品3の外側を平面的に取り囲むように空隙26が配置されているので、平面的に見たときのいずれの側から進行してくる樹脂流れに対しても、空隙26は効果を発揮することができる。
なお、上記各実施の形態では、第2種空洞としての1つの空隙の中で、あるいは、第2種空洞としての複数の空隙要素にわたって、空間の上面の高さが同一であるものとして説明していた。しかし、本発明を実施するに当たって、第2種空洞の上面の高さは同一でなければならないというわけではない。第2種空洞の上面の高さを統一し、下面の高さを階段状に違えた構造を採用すれば、図23に示すように、樹脂流れの進行の向きを修正して、部品3の側面の上部に樹脂流れが衝突するように導くことができるが、逆に第2種空洞の下面の高さを統一し、上面の高さを階段状に違えた構造としてもよい。その場合は、図24に示すように、樹脂流れの進行の向きを修正して、部品3の側面の下部に樹脂流れが衝突するように導くことができる。あるいは、第2種空洞の上面および下面の両方の高さを階段状に違えるようにしてもよい。その場合は、図25に示すように、樹脂流れの進行の向きを修正して、部品3の側面の高さ方向の中央近傍に樹脂流れが衝突するように導くことができる。図23〜図25では、実施の形態2における圧着前の積層体の構造を例にとって図示しながら説明したが、他の実施の形態についても同様のことがいえる。図23〜図25では、第2種空洞が部品3側から見た断面積を変化させながら連通するように配置された場合について示したが、第2種空洞が部品3から遠い側から近い側にかけて断続的に配置された場合においても同様のことがいえる。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明は、部品内蔵樹脂基板の製造方法に利用することができる。
2 樹脂層、3 部品、3a,3b (部品の)電極、6,6n ビア導体、7 導体パターン、11 ビア孔、12 導体箔付き樹脂シート、13 レジストパターン、14 第1種貫通孔、15 (第1種空洞としての)部品収容部、17 (パターニングする前の)導体箔、18,19 外部電極、21 第2種貫通孔、22,22i,22j,24,25,26 (第2種空洞としての)空隙、23 (段差の)縁、31 側面、81,82,83 矢印、101,102 積層体、221,222,223 空隙要素、241,242,243 空隙要素列、901 (従来の)部品内蔵樹脂基板。

Claims (6)

  1. 複数の樹脂シートを用意する工程と、
    部品(3)を収容するための第1種空洞の少なくとも一部となるべき第1種貫通孔(14)を、前記複数の樹脂シートのうち少なくとも一部に形成する工程と、
    前記樹脂シートを積層したものを圧着する際に前記第1種空洞に向かって生じる樹脂流れを受け入れることによって前記樹脂流れの向きを制御するための第2種空洞の少なくとも一部となるべき第2種貫通孔(21)を、前記第1種貫通孔を中心とした両側に、前記複数の樹脂シートのうち少なくとも一部に形成する工程と、
    前記複数の樹脂シートを積層する工程と、
    前記第1種空洞に前記部品を配置する工程と、
    前記樹脂シートを圧着する工程とを含み、
    前記第2種空洞は、前記積層する工程より後で前記圧着する工程より前の時点では、前記部品から遠い位置では前記部品側から見た断面積が大きく、前記部品に近づくにつれて前記部品側から見た断面積が小さくなるように形成され、前記樹脂シートを圧着する工程においては、前記樹脂シートの少なくとも一部が熱により流動化することによって前記第2種空洞が潰れる、部品内蔵樹脂基板の製造方法。
  2. 前記第2種空洞が断面積を変化させる箇所では、厚み方向の寸法を変化させることによって断面積を変化させるように形成される、請求項1に記載の部品内蔵樹脂基板の製造方法。
  3. 前記部品は側面(31)を有し、
    前記積層する工程より後で前記圧着する工程より前の時点で、前記第2種空洞は、前記部品から第1の距離だけ離れた位置においては、前記側面を含む平面に対して投影したときに前記側面の内側となるような位置関係にあり、前記部品から前記第1の距離より近い第2の距離においては、前記側面を含む平面に対して投影したときに前記側面の外側となるような位置にある、請求項1に記載の部品内蔵樹脂基板の製造方法。
  4. 前記第2種空洞は、複数の前記樹脂シートにそれぞれ形成された空洞が連通するように形成される、請求項1に記載の部品内蔵樹脂基板の製造方法。
  5. 前記第2種空洞は、平面的に見て、前記部品から遠い側から近い側にかけて、前記部品側から見た断面積を変化させながら連通するように配置されている、請求項1に記載の部品内蔵樹脂基板の製造方法。
  6. 前記第2種空洞は、平面的に見て、前記部品から遠い側から近い側にかけて断続的に配置されている、請求項1に記載の部品内蔵樹脂基板の製造方法。
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