JP5379225B2 - 変性エラストマーポリマー - Google Patents

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Description

本願は、2008年6月6日に提出された米国仮出願第61/059,278号(このすべてが引用によってここに組み入れられる。)に基づく優先権を主張する。
本発明は、概して、「鎖末端変性された」エラストマーポリマーおよび「分枝変性された」エラストマーポリマー、エラストマー配合物の調製におけるそれらの使用、ならびにそれから調製された物品に関する。本発明は、特に、「リビング」アニオンエラストマーポリマーの変性用のいわゆる「シラン」の少なくとも1つのタイプの、変性分枝エラストマーポリマーフラクションを形成するための使用、および「リビング」陰イオンエラストマーポリマーの変性用の少なくとも1つの第二のタイプの変性剤化合物の、線状変性エラストマーポリマーフラクションを形成するための使用に関する。本発明は、また、「鎖末端変性された」エラストマーポリマーおよび「変性分枝」エラストマーポリマーを含む変性ポリマー組成物にも関する。ポリマーの変性される位置は、鎖末端変性されたポリマーにおいては「エンドキャップ」とも呼ばれ、分枝変性されたポリマーにおいては「セントラルキャップ」とも呼ばれる。「鎖末端変性された」および「変性分枝」エラストマーポリマーは、各々、エラストマーポリマー主鎖(変性エラストマーポリマーの主鎖またはエラストマー組成物の中に存在する別のポリマー主鎖)の不飽和部分と、および/または充填剤またはエラストマー組成物の中に存在する他の成分と反応する。これらの変性エラストマー組成物は、加硫された、したがって架橋された、比較的低いヒステリシス損失を有するエラストマー組成物の調製に有用である。そのような組成物は、多くの物品において有用であり、たとえば、低いころがり抵抗に加え、他の望ましい物理的および化学的性質(たとえば濡れ路面すべり特性、耐摩耗性、引張強さおよび加工性)の良好なバランスを有するタイヤトレッドにおいて有用である。
高くなる原油価格、および自動車の二酸化炭素排出の削減を要求する各国の法令が、タイヤおよびゴムの生産者に、「燃費効率の良い」、したがって燃料すなわちガソリンを節約するタイヤの生産に寄与することを強要していることは一般に認められている。燃費効率の良いタイヤを得る一般的な1つの手法は、ヒステリシス損失を低減したタイヤ配合物を生産することである。加硫したエラストマーポリマーにおけるヒステリシスの主な源は、自由なポリマー鎖末端に起因する、すなわち、最後の架橋とポリマー鎖の末端の間のエラストマーポリマー鎖の部分に起因すると考えられている。ポリマーのこの自由端はいかなる効率的な弾性回復プロセスにも関与せず、その結果、ポリマーのこの部分に伝えられたいかなるエネルギーも失われる。この消散したエネルギーは、動的変形下で顕著なヒステリシスにつながる。加硫したエラストマーポリマーにおけるヒステリシスの別の源は、加硫されたエラストマーポリマー組成物中の充填剤粒子の不十分な分布に起因すると考えられている。架橋したエラストマーポリマー組成物のヒステリシス損失は、その60℃におけるtanδ値(ISO 4664−1:2005;ゴム、加硫または熱可塑性;動的性質の測定−第1部:一般的手引きを参照)に関係する。一般に、比較的小さな60℃におけるtanδ値を有する加硫したエラストマーポリマー組成物は、より低いヒステリシス損失を有するので好ましい。最終のタイヤ製品においては、これは、より低いころがり抵抗およびより良好な燃料節約に変わる。
ヒステリシス損失を減少させるための一般に容認された1つの手法は、エラストマーポリマーの自由な鎖末端の数を減少させることである。ポリマー鎖末端を官能基化し、エラストマー組成物の成分と、たとえば充填剤とまたはポリマーの不飽和部分と、反応することができる、四塩化スズのような「カップリング剤」の使用を含む、様々な手法は、公開された文献に記載されている。そのような手法の例は、他の興味のある文献に加えて、米国特許第3,281,383号明細書、米国特許第3,244,664号明細書および米国特許第3,692,874号明細書(たとえばテトラクロロシラン)、米国特許第3,978,103号明細書、米国特許第4,048,206号明細書、米国特許第4,474,908号明細書、米国特許第6,777,569号明細書(ブロックされたメルカプトシラン)および米国特許第3,078,254号明細書(1,3,5−トリ(ブロモメチル)ベンゼンのような多ハロゲン置換炭化水素)、米国特許第4,616,069号明細書(スズ化合物および有機アミノまたはアミン化合物)、ならびに米国特許出願公開第2005/0124740号明細書に記載されている。
リビングポリマーのための反応原料としての「カップリング剤」の適用は、大抵、線状またはカップリングしていないポリマーの1つのフラクション、およびカップリング点において2つを超えるポリマーアームを含む1つ以上のフラクションを含むポリマーブレンドの形成につながる。たとえば、ハロゲン化ケイ素系カップリング剤の1つの典型的な代表として四ハロゲン化ケイ素を挙げることができる。ハロゲン化物/リビングポリマー鎖の比率が1未満〜1で四ハロゲン化ケイ素を適用することは、通常、相対的に高い分子量の分枝の3つのアームおよび/または4つのアームのポリマーを含むポリマーブレンドフラクションの形成に、および比較的低い分子量の非分枝のポリマーのポリマーブレンドフラクションにつながる。分枝ポリマーブレンドフラクションの機能は、エラストマーポリマーヒステリシスを減少させることである。相対的に低分子量の非分枝ポリマーフラクションの機能は、ポリマー加工性を最適化することである。非分枝ポリマーブレンドフラクションの末端官能基化は、別のプロセス工程において行なうことができ、ポリマー鎖末端のポリマーとの相互作用に起因するまたはポリマー鎖末端の充填剤との相互作用に起因するポリマーヒステリシスをさらに減少させることができる。線状鎖末端変性ポリマーフラクションの場合に観察される、ポリマーとポリマーの相互作用および/またはポリマーと充填剤の相互作用は、両方とも、分枝ポリマーブレンドフラクションの場合のようには生じないか、または同じ程度には生じない。したがって、充填剤粒子表面と、たとえばシリカ表面またはカーボンブラック表面に存在する基と、反応する1種以上の基を、カップリング剤の中に組み入れることが望ましい。一般に、エラストマーポリマーブレンドの中に存在するまたはエラストマーポリマー組成物の中に存在するすべてのポリマー分子の中に、充填剤粒子表面と反応する1種以上の基を組み入れることが望ましい。
「リビングアニオン重合による末端官能基含有ポリマーの合成」,ジャーナル・オブ・マクロモレキュラー・ケミストリー・アンド・フィジックス(Journal of Macromolecular Chemistry and Physics),1996年,第197巻,p.3135−3148は、リビングポリマーを、シリルエーテルおよびシリルチオエーテル官能基を含むハロアルカンと反応させることによって得られた、ヒドロキシ(−OH)およびメルカプト(−SH)官能基エンドキャップのポリスチレン含有およびポリイソプレン含有リビングポリマーの合成について記載している。tert−ブチルジメチルシリル(TBDMS)基は、対応するシリルエーテルおよびチオエーテルが両方とも安定でありかつアニオンリビングポリマーと相溶性があることが分かっているので、停止反応における−OHおよび−SH官能基のための保護基として好ましい。
国際公開第2007/047943号は、加硫したエラストマーポリマー組成物においてまたはタイヤトレッドにおいて成分として使用される鎖末端変性エラストマーポリマーを製造するために、式(RO)(R)Si−R′−S−SiR(式中、xは1、2または3の数であり、yは0、1または2の数であり、xとyの和は3であり、Rはアルキル基であり、そしてR′はアリル、アルキルアリールまたはアルキルである。)によって表わされるシラン−スルフィド変性剤を使用することについて記載している。
より具体的には、国際公開第2007/047943号によれば、シラン−スルフィド化合物は、アニオン的に開始されたリビングポリマーと反応し、鎖末端変性ポリマーを生成し、それは次に充填剤、加硫剤、促進剤またはエキステンダーオイルとブレンドされ、低いヒステリシス損失を有する加硫したエラストマーポリマー組成物を生成する。さらにポリマー分子量およびポリマー物性を制御するために、国際公開第2007/047943号に従って、エラストマーポリマーの製造方法においてオプションの成分としてカップリング剤(または連結剤)を使用することができる。変性剤は、カップリング剤の添加の前に、カップリング剤の添加の後に、またはカップリング剤の添加中に、添加され、好ましくは、変性反応はカップリング剤の添加の後に完了する。ある実施態様においては、ポリマー鎖末端の3分の1超が、変性剤の添加前にカップリング剤と反応させられる。
米国特許第3281383号明細書 米国特許第3244664号明細書 米国特許第3692874号明細書 米国特許第3978103号明細書 米国特許第4048206号明細書 米国特許第4474908号明細書 米国特許第6777569号明細書 米国特許第3078254号明細書 米国特許第4616069号明細書 米国特許出願公開第2005/0124740号明細書 国際公開第2007/047943号
さらにヒステリシス損失を低減するのに使用することができる変性方法およびその方法によって得られる変性ポリマーに対するニーズがある。本発明はこれらのニーズに応えたものである。
本発明は、少なくとも下記のi)、ii)、iii)の反応生成物を含む第一のエラストマーポリマー組成物を提供する。
i)リビングアニオンエラストマーポリマー
ii)式1または式2によって表わされるシラン変性剤化合物
(RO)Si−R−S−SiR (式1)
(R13O)Si−R−N(SiR101112 (式2)
(式中、
Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
およびRは、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1つで置換されていてもよく、アルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
、R、R10、R11、R12およびR13は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。)から選択される。)
iii)次の式3〜式6の1つによって表わされる変性剤化合物
(RO)(RSi−R−S−SiR (式3)
(R13O)(R14Si−R−N(SiR101112 (式4)
Figure 0005379225
Figure 0005379225
(式中、
Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
xおよびpは1および2から選択される整数であり、
yおよびqは1および2から選択される整数であり、
x+y=3、p+q=3、
、RおよびR15は、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1種で置換されていてもよく、そしてアルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R16、R17、R18、R19、R20、およびR21は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。)から選択される。)
本発明は、また、少なくとも下記のi)、ii)、iii)を含む組成物を提供する。
i)リビングアニオンエラストマーポリマー
ii)式1または式2によって表わされるシラン変性剤化合物
(RO)Si−R−S−SiR (式1)
(R13O)Si−R−N(SiR101112 (式2)
(式中、
Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
およびRは、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1つで置換されていてもよく、アルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
、R、R10、R11、R12およびR13は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。)から選択される。)
iii)下記の式3〜式6の1つによって表わされる変性剤化合物
(RO)(RSi−R−S−SiR (式3)
(R13O)(R14Si−R−N(SiR101112 (式4)
Figure 0005379225
Figure 0005379225
(式中、
Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
xおよびpは1および2から選択される整数であり、
yおよびqは1および2から選択される整数であり、
x+y=3、p+q=3、
、RおよびR15は、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1種で置換されていてもよく、そしてアルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R16、R17、R18、R19、R20、およびR21は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。)から選択される。)
本発明は、また、下記の工程A)、B)を含む、第一のエラストマーポリマー組成物を作る方法を提供する。
A)少なくとも下記の成分i)およびii)を反応させて、第一の変性ポリマーを形成する工程
i)リビングアニオンエラストマーポリマー、および
ii)式1または式2によって表わされるシラン変性剤化合物
(RO)Si−R−S−SiR (式1)
(R13O)Si−R−N(SiR101112 (式2)
(式中、
Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
およびRは、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1つで置換されていてもよく、アルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
、R、R10、R11、R12およびR13は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。)から選択される。)
B)第一の変性ポリマーを少なくとも下記の成分iii)と反応させて、第一のエラストマーポリマーを形成する工程
iii)下記の式3〜式6の1つによって表わされる変性剤化合物
(RO)(RSi−R−S−SiR (式3)
(R13O)(R14Si−R−N(SiR101112 (式4)
Figure 0005379225
Figure 0005379225
(式中、
Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
xおよびpは1および2から選択される整数であり、
yおよびqは1および2から選択される整数であり、
x+y=3、p+q=3、
、RおよびR15は、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1種で置換されていてもよく、そしてアルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R16、R17、R18、R19、R20、およびR21は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。)から選択される。)
本発明は、分枝変性ポリマーおよび直鎖末端変性ポリマーを含む第一の(未架橋)変性エラストマーポリマー組成物を形成するための、2つの異なるタイプの変性剤の使用、特に、カップリング剤として少なくとも1種のシラン変性剤および末端変性剤として少なくとも1種の異なる変性剤の使用を提供する。
用語「分枝変性ポリマー」とは、変性剤化合物に由来する1つの構造要素に結合した2つ以上のポリマーアームを含むポリマーを意味するように意図される。そのような場合において、変性剤化合物に由来する構造要素は、ポリマー分子の内部にあり、ポリマー分子の鎖末端にはない。リビングポリマー鎖は、アニオンポリマー鎖末端の変性剤化合物(変性されたカップリング剤)との反応によってポリマーアームを与えられる。
用語「直鎖末端変性ポリマー」とは、末端変性剤化合物に由来する1つの構造要素に結合したたった1つのポリマーアームを含むポリマーを意味するように意図される。末端変性剤化合物に由来するポリマー中の構造要素は、ポリマー分子のポリマー鎖末端に位置する。
分枝変性ポリマー巨大分子の調製に使用されるポリマーアームまたは直鎖末端変性ポリマー巨大分子の調製に使用されるポリマーアームが既にポリマー鎖分枝を含んでいてもよいことは知られている。そのようなポリマー鎖分枝は、変性カップリング反応に先立って、およびポリマー鎖末端変性反応に先立って形成される。たとえば、そのようなポリマー鎖は、モノマー重合プロセスの間に、またはリビングポリマー鎖を、ランダマイザー成分としてまたは重合速度の促進剤として使用されるようなルイス塩基と接触させた後に、形成される。
用語「分枝変性ポリマー」および「直鎖末端変性ポリマー」とは、各々、変性剤(変性されたカップリング剤または末端変性剤)に由来する1つの構造要素に結合したポリマーアームをいい、モノマーの重合した短いまたは長いセグメントを含むポリマー鎖分枝の存在を排除しない。
リビングポリマー鎖末端の変性の間に、少なくとも1種の変性剤化合物(変性されたカップリング剤)および少なくとも1種の末端変性剤化合物を使用することによって製造された、十分な量の分枝および直鎖のポリマーフラクションは、官能基化されたポリマー巨大分子の割合が増加した第一の(未架橋)エラストマーポリマー組成物を与える。さらに充填剤粒子を含む第二の組成物における第一の未架橋のエラストマーポリマー組成物の使用は、特にポリマー組成物が加硫すなわち架橋されたエラストマーポリマー組成物を製造するために加硫された時に、変性されたポリマーの相互作用、ならびに充填剤粒子とのポリマー主鎖中の不飽和との相互作用を増加するであろう。不飽和のポリマー主鎖を有するポリマーは、本発明の変性されたエラストマーポリマー、または第一の組成物にまたは第二の「充填剤含有」組成物に添加された不飽和炭素−炭素結合を含む他のポリマーを含む。第二の変性エラストマーポリマー組成物中の充填剤粒子の分布は改善され、対応する加硫物中のヒステリシス損失は減少するであろう。
本発明の第一の(未架橋)エラストマーポリマー組成物中のすべてのポリマーフラクションの変性は、ポリマーの分子量に制限はないが、高分子量ポリマーに特に有益である。高分子量ポリマーの場合には、末端基の質量比率が小さいので、そのような末端基は、充填剤およびポリマーとの間の相互作用に、または異なるポリマー鎖との間の相互作用に、わずかな影響しか与えない。好ましい実施態様においては、本発明は、充填剤および/またはポリマー鎖と相互作用するための、ポリマーに結合した変性剤基の濃度がより高いエラストマーポリマー組成物を与える。
本発明は、直鎖の末端変性ポリマーおよび変性分枝ポリマーを含む第一の変性未架橋エラストマーポリマー組成物を含む。そのポリマーは、リビングアニオンエラストマーポリマー、ここに示される式1および式2によって表わされる少なくとも1種のシラン変性剤、およびここに示される式3、式4、式5および式6によって表わされる少なくとも1種の変性剤の反応生成物を含む組成物から形成される。本発明は、第一の組成物および充填剤を含む、第二の変性エラストマーポリマー組成物を含む。本発明はまた加硫または架橋された変性エラストマーポリマー組成物を含む。
本発明は、直鎖の末端変性されるポリマーおよび変性分枝ポリマーを含む、そのような第1および第二のポリマー組成物を作る方法、加硫された(または架橋された)エラストマーポリマー組成物の調製におけるそれらの使用、および空気入りタイヤ、タイヤトレッド、ベルト、履物などのような、前記組成物から作られた物品をさらに含む。
本発明の架橋エラストマーポリマー組成物は、未架橋エラストマーポリマー(加硫前の化合物)を含む化合物が良好な加工性を維持しながら、60℃におけるより低いtanδ値、および耐摩耗性、引張強さ、モジュラス、発熱性および裂け目(tear)の1つ以上を含む物理的性質の良好なバランスを示す。本発明の組成物は、良好なグリップ性および耐摩耗性(grip and wear properties)を維持しながら、より低いころがり抵抗を有するタイヤトレッドを調製するのに有用である。本発明の組成物は、カーボンブラック、シリカ、炭素−シリカ2相充填剤などのような充填剤を含むタイヤを調製するのに特に有用である。
本発明は、また、本発明の組成物から形成された少なくとも1つの部品を含む物品を提供する。さらなる実施態様において、その物品はタイヤトレッドである。別の実施態様において、本発明の物品は自動車部品である。別の実施態様において、本発明の物品は履物部品である。別の実施態様において、本発明の物品は、ベルト、ガスケット、シールまたはホースである。
上に説明したように、本発明は、少なくとも下記のi)、ii)、iii)の反応生成物を含む第一のエラストマーポリマー組成物を提供する。
i)リビングアニオンエラストマーポリマー
ii)式1または式2によって表わされるシラン変性剤化合物
(RO)Si−R−S−SiR (式1)
(R13O)Si−R−N(SiR101112 (式2)
(式中、
Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
およびRは、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1つで置換されていてもよく、アルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
、R、R10、R11、R12およびR13は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。)から選択される。)
iii)式3〜式6の1つによって表わされる変性剤化合物
(RO)(RSi−R−S−SiR (式3)
(R13O)(R14Si−R−N(SiR101112 (式4)
Figure 0005379225
Figure 0005379225
(式中、
Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
xおよびpは1および2から選択される整数であり、
yおよびqは1および2から選択される整数であり、
x+y=3、p+q=3、
、RおよびR15は、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1種で置換されていてもよく、そしてアルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R16、R17、R18、R19、R20、およびR21は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。)から選択される。)
好ましい実施態様においては、成分iと成分iiを最初に反応させて第一の変性ポリマーを形成し、次いで第一の変性ポリマーを成分iiiと反応させる。
1つの実施態様においては、式1と式2に関して、RおよびRは、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基であり、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、またはチオアルキルで置換されていてもよく、アルキルは、各々、直鎖でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。
1つの実施態様においては、式3〜式6に関して、R、RおよびR15は、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基であり、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、またはチオアルキルで置換されていてもよく、アルキルは、各々、直鎖でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。
1つの実施態様において、シラン変性剤(成分ii)は式1の化合物である。さらなる実施態様において、変性剤化合物(成分iii)は式3の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式4の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式5の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式6の化合物である。
1つの実施態様において、シラン変性剤(成分ii)は式2の化合物である。さらなる実施態様において、変性剤化合物(成分iii)は式3の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式4の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式5の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式6の化合物である。
1つの実施態様において、各式1〜式6に関して、RおよびR13は、各々独立に、C−Cアルキルであり、好ましくはメチル、エチル、プロピル異性体またはブチル異性体である。
1つの実施態様において、各式1〜式6に関して、R、R、R10、R11、R12、R14、R16、R17、R18は、各々独立に、直鎖C−Cアルキル、環式C−C12アルキル、およびC−C15アリールからなる群から選択される。
1つの実施態様において、各式1〜式6に関して、R、R、R15は、各々独立に直鎖C−C10アルキル(二価)、環式C−C12アルキル(二価)、C−C15アリール(二価)、およびC−C12アルキルアリール(二価)からなる群から選択される。
1つの実施態様において、各式1〜式6に関して、R、R、R、R、R19、R20、R21は、各々独立に、脂肪族C−C10アルキル、直鎖C−C15アルキル、C−C15アリールおよびC−C15アルキルアリールからなる群から選択される。
1つの実施態様において、エラストマーポリマーは、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリブタジエン、ブタジエン−イソプレンコポリマー、ポリイソプレンおよびブタジエン−スチレン−イソプレンターポリマーからなる群から選択される。
第一のエラストマーポリマー組成物は、ここに記載した2つ以上の実施態様の組合わせを含んでもよい。
本発明は、また、第一のエラストマーポリマー組成物を含む組成物を提供する。
1つの実施態様において、組成物は充填剤を含む。
1つの実施態様において、組成物は加硫剤を含む。
1つの実施態様において、組成物はオイルを含む。
1つの実施態様において、組成物は、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリブタジエン、ブタジエン−イソプレンコポリマー、ポリイソプレン、ブタジエン−スチレン−イソプレンターポリマーおよびそれらの組合わせからなる群から選択される少なくとも1種のポリマーを含む。
本発明の組成物は、ここに記載した2つ以上の実施態様の組合わせを含んでもよい。
本発明は、また、本発明の組成物から形成された少なくとも1つの部品を含む物品を提供する。1つの実施態様において、物品はタイヤである。
本発明の物品は、ここに記載した2つ以上の実施態様の組合わせを含んでもよい。
本発明は、また、下記の1)、2)の反応生成物を含む第二のエラストマーポリマー組成物を提供する。
1)充填剤、
2)第一のエラストマーポリマー組成物。
好ましい実施態様においては、成分iと成分iiを最初に反応させて第一の変性ポリマーを形成し、次いで第一の変性されるポリマーを成分iiiと反応させて第一のエラストマーポリマー組成物を形成する。
1つの実施態様において、シラン変性剤(成分ii)は式1の化合物である。さらなる実施態様において、変性剤化合物(成分iii)は式3の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式4の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式5の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式6の化合物である。
1つの実施態様において、シラン変性剤(成分ii)は式2の化合物である。さらなる実施態様において、変性剤化合物(成分iii)は式3の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式4の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式5の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式6の化合物である。
1つの実施態様において、エラストマーポリマーは、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリブタジエン、ブタジエン−イソプレンコポリマー、ポリイソプレンおよびブタジエン−スチレン−イソプレンターポリマーからなる群から選択される。
第二のエラストマーポリマー組成物は、ここに記載した2つ以上の実施態様の組合わせを含んでもよい。
本発明は、また、第二のエラストマーポリマー組成物を含む組成物を提供する。
1つの実施態様において、組成物は充填剤を含む。
1つの実施態様において、組成物は加硫剤を含む。
1つの実施態様において、組成物はオイルを含む。
1つの実施態様において、組成物は、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリブタジエン、ブタジエン−イソプレンコポリマー、ポリイソプレン、ブタジエン−スチレン−イソプレンターポリマーおよびそれらの組合わせからなる群から選択される少なくとも1種のポリマーを含む。
本発明の組成物は、ここに記載した2つ以上の実施態様の組合わせを含んでもよい。
本発明は、また、本発明の組成物から形成された少なくとも1つの部品を含む物品を提供する。1つの実施態様において、その物品はタイヤである。
本発明の物品は、ここに記載した2つ以上の実施態様の組合わせを含んでもよい。
本発明は、また、下記の1)、2)および3)の反応生成物を含む、加硫されたエラストマーポリマー組成物を提供する。
1)充填剤、
2)加硫剤、および
3)第一のエラストマーポリマー組成物。
好ましい実施態様においては、成分iと成分iiを最初に反応させて第一の変性ポリマーを形成し、次いで第一の変性ポリマーを成分iiiと反応させて第一のエラストマー組成物を形成する。
1つの実施態様において、シラン変性剤(成分ii)は式1の化合物である。さらなる実施態様において、変性剤化合物(成分iii)は式3の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式4の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式5の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式6の化合物である。
1つの実施態様において、シラン変性剤(成分ii)は式2の化合物である。さらなる実施態様において、変性剤化合物(成分iii)は式3の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式4の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式5の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式6の化合物である。
1つの実施態様において、エラストマーポリマーは、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリブタジエン、ブタジエン−イソプレンコポリマー、ポリイソプレンおよびブタジエン−スチレン−イソプレンターポリマーからなる群から選択される。
加硫されたエラストマーポリマー組成物は、ここに記載した2つ以上の実施態様の組合わせを含んでもよい。
本発明は、また、加硫されたエラストマーポリマー組成物から形成された少なくとも1つの部品を含む物品を提供する。1つの実施態様において、その物品はタイヤである。
本発明の物品は、ここに記載した2つ以上の実施態様の組合わせを含んでもよい。
本発明は、また、少なくとも下記のi)、ii)およびiii)を含む組成物を提供する。
i)リビングアニオンエラストマーポリマー
ii)式1または式2によって表わされるシラン変性剤化合物
(RO)Si−R−S−SiR (式1)
(R13O)Si−R−N(SiR101112 (式2)
(式中、
Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
およびRは、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1つで置換されていてもよく、アルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
、R、R10、R11、R12およびR13は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。)から選択される。)、および
iii)式3〜式6の1つによって表わされる変性剤化合物
(RO)(RSi−R−S−SiR (式3)
(R13O)(R14Si−R−N(SiR101112 (式4)
Figure 0005379225
Figure 0005379225
(式中、
Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
xおよびpは1および2から選択される整数であり、
yおよびqは1および2から選択される整数であり、
x+y=3、p+q=3、
、RおよびR15は、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1種で置換されていてもよく、そしてアルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R16、R17、R18、R19、R20、およびR21は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。)から選択される。)
1つの実施態様においては、式1と式2に関して、RおよびRは、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基であり、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、またはチオアルキルで置換されていてもよく、アルキルは、各々、直鎖でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。
1つの実施態様においては、式3〜式6に関して、R、RおよびR15は、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基であり、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、またはチオアルキルで置換されていてもよく、アルキルは、各々、直鎖でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。
1つの実施態様において、シラン変性剤(成分ii)は式1の化合物である。さらなる実施態様において、変性剤化合物(成分iii)は式3の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式4の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式5の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式6の化合物である。
1つの実施態様において、シラン変性剤(成分ii)は式2の化合物である。さらなる実施態様において、変性剤化合物(成分iii)は式3の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式4の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式5の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式6の化合物である。
1つの実施態様において、エラストマーポリマーは、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリブタジエン、ブタジエン−イソプレンコポリマー、ポリイソプレンおよびブタジエン−スチレン−イソプレンターポリマーからなる群から選択される。
1つの実施態様において、組成物はさらに充填剤を含む。
1つの実施態様において、組成物はさらに加硫剤を含む。
1つの実施態様において、組成物はさらにオイルを含む。
1つの実施態様において、組成物は、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリブタジエン、ブタジエン−イソプレンコポリマー、ポリイソプレン、ブタジエン−スチレン−イソプレンターポリマーおよびそれらの組合わせからなる群から選択される少なくとも1種のポリマーをさらに含む。
本発明の組成物は、ここに記載した2つ以上の実施態様の組合わせを含んでもよい。
本発明は、また、本発明の組成物から形成された少なくとも1つの部品を含む物品を提供する。1つの実施態様において、その物品はタイヤである。
本発明の物品は、ここに記載した2つ以上の実施態様の組合わせを含んでもよい。
本発明は、また、下記の工程A)およびB)を含む第一のエラストマーポリマー組成物を作る方法を提供する。
A)少なくとも下記の成分i)およびii)を反応させて、第一の変性ポリマーを形成する工程
i)リビングアニオンエラストマーポリマー、および
ii)式1または式2によって表わされるシラン変性剤化合物
(RO)Si−R−S−SiR (式1)
(R13O)Si−R−N(SiR101112 (式2)
(式中、
Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
およびRは、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1つで置換されていてもよく、アルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
、R、R10、R11、R12およびR13は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。)から選択される。)
B)第一の変性ポリマーを少なくとも下記の成分iii)と反応させて、第一のエラストマーポリマーを形成する工程
iii)式3〜式6の1つによって表わされる変性剤化合物
(RO)(RSi−R−S−SiR (式3)
(R13O)(R14Si−R−N(SiR101112 (式4)
Figure 0005379225
Figure 0005379225
(式中、
Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
xおよびpは1および2から選択される整数であり、
yおよびqは1および2から選択される整数であり、
x+y=3、p+q=3、
、RおよびR15は、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1種で置換されていてもよく、そしてアルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R16、R17、R18、R19、R20、およびR21は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。)から選択される。)
1つの実施態様においては、式1と式2に関して、RおよびRは、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基であり、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、またはチオアルキルで置換されていてもよく、アルキルは、各々、直鎖でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。
1つの実施態様においては、式3〜式6に関して、R、RおよびR15は、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基であり、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、またはチオアルキルで置換されていてもよく、アルキルは、各々、直鎖でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。
1つの実施態様において、シラン変性剤(成分ii)は式1の化合物である。さらなる実施態様において、変性剤化合物(成分iii)は式3の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式4の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式5の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式6の化合物である。
1つの実施態様において、シラン変性剤(成分ii)は式2の化合物である。さらなる実施態様において、変性剤化合物(成分iii)は式3の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式4の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式5の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式6の化合物である。
本発明は、また、少なくとも下記の成分1)、2)および3)を反応させる工程を含む、加硫されたエラストマーポリマー組成物を作る方法を提供する。
1)充填剤、
2)加硫剤、および
3)第一のエラストマーポリマー組成物。
好ましい実施態様において、成分iと成分iiを最初に反応させて第一の変性ポリマーを形成し、次いで第一の変性ポリマーを成分iiiと反応させて第一のエラストマー組成物を形成する。
1つの実施態様において、シラン変性剤(成分ii)は式1の化合物である。さらなる実施態様において、変性剤化合物(成分iii)は式3の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式4の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式5の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式6の化合物である。
1つの実施態様において、シラン変性剤(成分ii)は式2の化合物である。さらなる実施態様において、変性剤化合物(成分iii)は式3の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式4の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式5の化合物である。別の実施態様において、変性剤化合物は式6の化合物である。
エラストマーポリマーは、2つのグループ「架橋エラストマーポリマー」と「未架橋エラストマーポリマー」に分けることができる。
用語「架橋エラストマーポリマー」は、加硫した天然ゴム(シス−1,4−ポリイソプレン)について知られているまたはそれに類似している性質、たとえば、張力下で伸び、解放されたときにほぼもとの長さに比較的速やかに戻る性質を有する、少なくとも部分的に架橋したポリマーを表わす、エラストマーまたはゴムを意味するように意図される。ポリマーの架橋は、たとえば、硫黄を使用する加硫によって、またはアゾ基含有または過酸化物含有化合物のような、ラジカル形成性化合物の適用によって形成される。
用語「未架橋エラストマーポリマー」は、上記の架橋エラストマーポリマーの未架橋の前駆物質ポリマーを意味するように意図される。「未架橋エラストマーポリマー」は、未架橋状態のポリマーを主に含むが、また、架橋状態のポリマーを少量含んでいてもよいことが知られている。たとえば、未架橋エラストマーポリマーの中に、エラストマーポリマーの全質量を基準として10質量%未満、好ましくは5質量%未満、より好ましくは2質量%未満の架橋ポリマーが存在してもよい。
用語「エラストマーポリマー」は、そのように使用されるときは、上で定義したグループ「架橋エラストマーポリマー」および「未架橋エラストマーポリマー。」の両方を含む。
共役ジエン、トリエン、モノビニル脂肪族および芳香族モノマー、ならびに他のモノマーを重合するための、リチウム開始剤のようなイオン開始剤の使用は、よく知られている(アニオン溶液重合)。これらの重合は、アニオン重合メカニズムに従って進行し、モノマーの反応は求核開始によって行われ、重合体構造を形成し増大させる。これらの重合において、活性中心は典型的には部分的にまたは完全に負電荷を有する炭素イオンである。重合の全体を通じて、ポリマー構造はイオン性すなわち「リビング」である。したがって、ポリマー構造は少なくとも1つの反応性のすなわち「リビング」末端を有する。これは、ここで使用するときは、アニオン溶液重合技術によって調製された未架橋のエラストマーポリマーについて記載するための、用語「リビング」の文脈である。したがって、ここに説明されるように、リビングアニオンエラストマーポリマーはアニオン重合によって調製される。
本発明の未架橋エラストマーポリマーを調製するのに有用なモノマーとしては、共役オレフィン、ならびにα−オレフィン、内部オレフィン、環状オレフィン、極性オレフィンおよび非共役ジオレフィンからなる群から選ばれるオレフィンが挙げられる。適切な共役不飽和モノマーは、好ましくは、共役ジエンであり、たとえば、1,3−ブタジエン、2−アルキル−1,3−ブタジエン、好ましくは、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2,4−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−ヘプタジエン、1,3−オクタジエン、2−メチル−2,4−ペンタジエン、シクロペンタジエン、2,4−ヘキサジエン、1,3−シクロオクタジエンである。好ましいオレフィンはC2−20α−オレフィンであり、たとえば、限定するものではないが、長鎖巨大分子α−オレフィン、とりわけ芳香族ビニル化合物が挙げられる。好ましい芳香族化合物ビニル化合物は、スチレンであり、C1−4アルキル置換チレン、たとえば2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、α−メチルスチレンおよびスチルベン、2,4−ジイソプロピルスチレン、4−tert−ブチルスチレン、ビニルベンジルジメチルアミン、(4−ビニルベンジル)ジメチルアミノエチルエーテル、N,N−ジメチルアミノエチルスチレン、tert−ブトキシスチレン、ビニルピリジン、およびそれらの混合物が挙げられる。適切な極性オレフィンとしては、アクリロニトリル、メタクリル酸エステル、メタクリル酸メチルが挙げられる。適切な非共役オレフィンとしては、C4−20ジオレフィン、特にノルボルナジエン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、4−ビニルシクロヘキセン、ジビニルベンゼン、たとえば1,2−ジビニルベンゼン、1,3−ジビニルベンゼンおよび1,4−ジビニルベンゼン、およびそれらの混合物が挙げられる。好ましい共役ジエンとしては、ブタジエン、イソプレンおよびシクロペンタジエンが挙げられ、そして好ましい芳香族α−オレフィンとしては、スチレンおよび4−メチルスチレンが挙げられる。
適用できる未架橋のエラストマーポリマーの例としては、共役ジエン(特にブタジエンまたはイソプレン)の単独重合体、および少なくとも1種の共役ジエン(特にブタジエンまたはイソプレン)と少なくとも1種の共役ジエンまたは少なくとも1種の芳香族α−オレフィン(特にスチレンおよび4−メチルスチレン、芳香族ジオレフィン、特にジビニルベンゼン)とのランダムまたはブロックコポリマーまたはターポリマーが挙げられる。少なくとも1種の共役ジエンと少なくとも1種の芳香族α−オレフィンと(所望により少なくとも1種の芳香族ジオレフィンまたは脂肪族α−オレフィンと)の、特にブタジエンまたはイソプレン)とスチレン、4−メチルスチレンおよび/またはジビニルベンゼンとの、ランダム共重合(所望により三元共重合)が特に好ましい。さらに、ブタジエンとイソプレンとのランダム共重合が特に好ましい。
適用できるエラストマーポリマーの例としては、
BR:ポリブタジエン、
ABR:ブタジエン/アクリル酸C1−C4アルキルコポリマー、
CR:ポリクロロプレン、
IR:ポリイソプレン、
SBR:スチレン/ブタジエンコポリマー(スチレン含有量1〜60質量%、好ましくは20〜50質量%)、
IIR:イソブチレン/イソプレンコポリマー、
IBR:イソプレン/ブタジエンコポリマー、
NBR:ブタジエン/アクリロニトリルコポリマー(アクリロニトリル含有量5〜60質量%、好ましくは20〜50質量%)、
HNBR:部分的に水素化されたまたは完全に水素化されたNBRゴム、
EPDM:エチレン/プロピレン/ジエンコポリマー
およびこれらのゴムの混合物が挙げられる。
頭字語「EPDM」はエチレン/プロピレン/ジエンコポリマーを表わす。
1つの実施態様において、エラストマーポリマーはポリブタジエンである。
別の実施態様において、エラストマーポリマーはブタジエン/アクリル酸C1−C4アルキルコポリマーである。
別の実施態様において、エラストマーポリマーはブタジエン/スチレンコポリマーである。
別の実施態様において、エラストマーポリマーはブタジエン/イソプレンコポリマーである。
別の実施態様において、エラストマーポリマーはポリクロロプレンである。
別の実施態様において、エラストマーポリマーはポリイソプレンであり、合成ポリイソプレンおよび天然ゴムが挙げられる。
別の実施態様において、エラストマーポリマーはポリスチレンである。
別の実施態様において、エラストマーポリマーは、スチレン単位含有量が、コポリマーの全質量を基準として、1〜60質量%、好ましくは15〜45質量%の、スチレン/ブタジエンコポリマーである。
別の実施態様において、エラストマーポリマーは、イソプレン単位含有量が、コポリマーの全質量を基準として、0.1〜70質量%、好ましくは5〜50質量%の、ブタジエン/イソプレンコポリマーである。
別の実施態様において、エラストマーポリマーはイソブチレン/イソプレンコポリマーである。
別の実施態様において、エラストマーポリマーは、アクリロニトリル単位含有量が、コポリマーの全質量を基準として、0.1〜50質量%、好ましくは0.5〜30質量%の、ブタジエン/アクリロニトリル共重合体である。
別の実施態様において、エラストマーポリマーは、アクリルメタクリラート単位含有量が、コポリマーの全質量を基準として、0.1〜50質量%、好ましくは0.5〜30質量%の、ブタジエン/アクリルメタクリラートコポリマーである。
別の実施態様において、エラストマーポリマーは部分的に水素化したブタジエンである。
別の実施態様において、エラストマーポリマーは部分的に水素化したスチレン−ブタジエンコポリマーである。
車のタイヤを製造するためには、天然ゴム、−50℃を超えるガラス転移温度を有するエマルジョンSBRおよび溶液SBRゴム、ニッケル、コバルト、チタン、ガドリニウムまたはネオジム系触媒を使用して調製された高シス1,4含有量(>90%)のブタジエンゴム、およびビニル含有量が0〜75%のブタジエンゴム、およびそれらの混合物が、特に興味深い。
さらに、車のタイヤを製造するためには、たとえば米国特許第6,693,160号明細書、米国特許第6,627,715号明細書、米国特許第6,489,415号明細書、米国特許第6,103,842号明細書、米国特許第5,753,579号明細書、米国特許第5,086,136号明細書および米国特許第3,629,213号明細書(引用によってここに組み入れられる。)に記載されているようなアルカリ土類金属化合物を含む1種以上の開始剤化合物で、またはたとえば米国特許第6310152号明細書、米国特許第5,834,573号明細書、米国特許第5,753,761号明細書、米国特許第5,448,002号明細書および米国特許第5,089,574号明細書ならびに米国特許出願公開第2003/0065114号明細書に記載されているようなコバルト系触媒の使用によって、またはたとえば欧州特許出願公開第1367069号明細書、特願平11−301794および米国特許第3951936号明細書に記載されているようなバナジウム系触媒の使用によって、またはたとえば欧州特許出願公開第0964008号明細書および欧州特許出願公開第0924214号明細書ならびに米国特許第6,184,168号明細書、米国特許第6,018,007号明細書、米国特許第4,931,376号明細書、米国特許第5,134,199号明細書および米国特許第4,689,368号明細書に記載されているようなネオジム系触媒の使用によって、調製された、高トランス1,4含有量(>75%)のブタジエンゴム、または好ましくは5〜40質量%のスチレンおよび高トランス1,4−ポリブタジエン含有量(>75%)のポリブタジエン部分を含むSBRが、特に興味深い。
さらに、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)を製造するために、およびブタジエン変性アクリロニトリル−スチレンコポリマー(ABS)を製造するために、シス−1,4含有量が70〜97質量%および1,2−ポリブタジエン含有量が5〜25質量%のブタジエンゴムが、クロムおよびバナジウム系触媒の使用によって調製されてきた。その例は、たとえば欧州特許出願公開第0778291号明細書および欧州特許出願公開第0841375号明細書ならびに米国特許第5,981,667号明細書に記載されている。
さらに、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)を製造するために、およびブタジエン変性アクリロニトリル−スチレンコポリマー(ABS)を製造するために、シス−1,4−ポリブタジエン含有量が90〜99質量%のブタジエンゴムが、ニッケル、コバルト、チタンおよびネオジム系触媒の使用によって調製されてきた。さらに、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)を製造するために、およびブタジエン変性アクリロニトリル−スチレン共重合体(ABS)を製造するために、1,2含有量が10〜60質量%のブタジエンゴムが、アルキルリチウム化合物を使用することによって調製されてきた。
頭字語「HIPS」は、ポリブタジエンまたはブタジエン−スチレンコポリマー変性ポリスチレンである耐衝撃性ポリスチレンを表わす。頭字語「ABS」はポリブタジエンまたはブタジエン−スチレンコポリマー変性アクリロニトリル/スチレンコポリマーを表わす。
一般に、ジエンモノマーの重合またはジエンモノマーとα−オレフィンモノマーとの共重合は、アニオンリビングタイプの重合反応のために、金属錯体触媒系重合反応のために、またはラジカル乳化重合反応のために、当技術分野においてよく知られている条件で遂行することができる。そのような重合のための典型的な温度は、−50〜250℃、好ましくは0〜120℃である。反応温度は重合開始温度と同じであってもよい。重合は、大気圧で行なってもよいし、大気圧より低い圧力で行なってもよいし、500MPa以下の高圧で行なってもよいし、500MPaを超える高圧で行なってもよいし、連続的に行なってもよいし、不連続的に行なってもよい。重合は、好ましくは0.01〜500MPa、より好ましくは0.01〜10MPa、最も好ましくは0.1〜2MPaの圧力で行なわれる。より高い圧力を適用することもできる。そのような高圧法において、本発明の開始剤もまた好結果で使用することができる。溶液重合は、通常、より低い圧力、好ましくは10MPa未満で起こる。重合は、気相で行なうこともできるし、液体反応媒体中で行なうこともできる。重合は、一般に、回分式、連続式、または半連続式の重合条件で行なわれる。重合プロセスは、気相重合(たとえば流動床または撹拌床反応器中で)として、生成したポリマーが反応混合物に実質的に溶ける溶液重合もしくは生成したポリマーが反応媒体に実質的に溶けない懸濁液/スラリー重合として、または過剰の重合されるモノマーが反応媒体として使用されるいわゆる塊状重合プロセスとして、行なうことができる。
前述のモノマーの重合は、アニオンリビングタイプの重合反応の場合には、典型的には、限定するものではないが、少なくとも1つのリチウム、ナトリウムまたはカリウム原子を有しかつ1〜約20個の炭素原子を有する有機金属化合物のようなアニオン重合開始剤により開始される。好ましくは、有機金属化合物は、少なくとも1個のリチウム原子を有し、たとえばエチルリチウム、プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、フェニルリチウム、ヘキシルリチウム、1,4−ジリチオ−n−ブタン、1,3−ジ(2−リチオ−2−ヘキシル)ベンゼンであり、好ましくはn−ブチルリチウムおよびsec−ブチルリチウムである。これらの有機リチウム開始剤は、単独で使用してもよいし、2種以上の異なるものの混合物として組合わせて使用してもよい。使用される有機リチウム開始剤の量は、重合されるモノマーによって、および生成されるポリマーの目標分子量によって変わる。しかし、その量は、モノマー100グラムにつき、典型的には0.05〜5ミリモル、好ましくは0.2〜3ミリモルである。
ジオレフィンタイプのホモポリマー、コポリマーまたはターポリマーの共役ジオレフィン部分のミクロ構造(ビニル結合の含有量)を調節するために、または共役ジエンモノマー含有コポリマーまたはターポリマー中の芳香族ビニル化合物の組成分布を調節するために、したがってたとえばランダマイザー成分としての役割を果たすために、所望により、重合混合物に、極性配位子(coordinator)化合物を加えてもよい。極性配位子化合物は、限定するものではないが、たとえば、ジエチルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテルのようなエーテル化合物、メチルテトラヒドロフリルエーテル、エチルテトラヒドロフリルエーテル、プロピルテトラヒドロフリルエーテル、ブチルテトラヒドロフリルエーテル、ヘキシルテトラヒドロフリルエーテル、オクチルテトラヒドロフリルエーテルのようなアルキルテトラヒドロフリルエーテル、テトラヒドロフラン、2,2−(ビステトラヒドロフルフリル)プロパン、ビステトラヒドロフルフリルホルマール、テトラヒドロフルフリルアルコールのメチルエーテル、テトラヒドロフルフリルアルコールのエチルエーテル、テトラヒドロフルフリルアルコールのブチルエーテル、α−メトキシテトラヒドロフラン、ジメトキシベンゼン、およびジメトキシエタン、および/またはトリエチルアミンのブチルエーテル、ピリジン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、ジピペリジノエタン、N,N−ジエチルエタノールアミンのメチルエーテル、N,N−ジエチルエタノールアミンのエチルエーテル、およびN,N−ジエチルエタノールアミンのような第三級アミン化合物である。極性配位子化合物は、典型的には、極性配位子化合物:リチウム開始剤のモル比が0.012:1〜10:1、典型的には0.1:1〜8:1、好ましくは0.25:1〜約6:1、より好ましくは0.5:1から4:1の範囲内で加えられるであろう。
重合は所望により極性配位子化合物としてオリゴマーのオキソラニルアルカンを利用して行なうことができる。そのような化合物の例は米国特許第6,790,921号明細書および米国特許第6,664,328号明細書に提供されている。
重合は、所望により、開始剤の反応性を増加させるために、ポリマーの中に導入される芳香族ビニル化合物をランダムに配置するために、または芳香族ビニル化合物の単一の鎖を提供するために、促進剤を含むことができ、そしてそれにより本発明の共役ジエン含有変性コポリマーまたはターポリマー中の芳香族ビニル化合物の組成分布に影響を及ぼす。適用できる促進剤の例としては、ナトリウムアルコキシドまたはナトリウムフェノキシドおよびカリウムアルコキシドまたはカリウムフェノキシド、好ましくはカリウムアルコキシドまたはカリウムフェノキシド、たとえば、カリウムイソプロポキシド、カリウムt−ブトキシド、カリウムt−アミロキシド、カリウムn−ヘプタオキシド、カリウムベンジルオキシド、カリウムフェノキシド;イソバレリアン酸、カプリル酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノレン酸、安息香酸、フタル酸、または2−エチルヘキサン酸のようなカルボン酸のカリウム塩;ドデシルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸、またはオクタデシルベンゼンスルホン酸のような有機スルホン酸のカリウム塩;および亜リン酸ジエチル、亜リン酸ジイソプロピル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸ジブチル、および亜リン酸ジラウリルのような有機亜リン酸のカリウム塩が挙げられる。これらのカリウム化合物は、リチウム開始剤の1.0グラム原子当量に対して、0.005〜0.5モルの量で加えることができる。0.005モル未満が加えられた場合は、典型的には十分な効果が達成されない。他方、カリウム化合物の量が約0.5モルを超えると、鎖末端変性反応の生産性および効率は著しく減少する。
アルカリ金属アルコキシド化合物もまた、重合反応性を増加するために、重合開始剤と一緒に加えてもよい。アルカリ金属アルコキシド化合物は、アルコールと有機アルカリ金属化合物を反応させることによって調製することができる。この反応は、モノマーの共重合に先立って、モノマーの存在する状態において、好ましくは共役ジオレフィンモノマーと芳香族ビニル化合物モノマーの存在する状態において、炭化水素溶媒中で行なうことができる。アルカリ金属アルコキシド化合物は、典型的には、テトラヒドロフルフリルアルコール、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、1−ピペラジンエタノールアミンなどの金属アルコキシドによって代表される。アルカリ金属アルコキシドを調製するためにアルコール化合物のための反応原料として、有機アルカリ金属化合物、好ましくは有機リチウム化合物を使用することができる。たとえばエチルリチウム、プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、およびこれらの混合物を挙げることができる。これらのうちで、n−ブチルリチウムとsec−ブチルリチウムが好ましい。アルコール化合物と有機リチウム化合物のモル比は、1:0.7〜1:5.0、好ましくは1:0.8〜1:2.0、より好ましくは1:0.9〜1:1.2であるべきである。アルコール化合物に対する有機リチウム化合物のモル比が、5.0を超えると、引張強さ、耐摩耗性およびヒステリシスの改善の効果が減る。他方、0.8未満の有機リチウム化合物のモル比は、重合の速度を遅らせ、そして生産性を著しく減少させ、鎖末端変性反応と同様に変性カップリング反応の低い効率を引き起こす。
溶液系重合プロセスについては、重合は、適切な溶媒、分散剤または希釈剤の中で行なわれる。非配位の不活性な液体が好ましく、限定するものではないが、たとえば、直鎖および分枝鎖炭化水素、たとえばプロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、環式および脂環式炭化水素、たとえばシクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘプタン、芳香族およびアルキル置換芳香族化合物、たとえばベンゼン、トルエンおよびキシレン、およびそれらの異性体、およびそれらの混合物、ならびにペンタメチルヘプタンまたは鉱油留分、たとえばライトまたはレギュラーガソリン、ナフサ、灯油または軽油が挙げられる。フッ素化炭化水素流体、たとえばペルフルオロ化されたC4−10アルカンもまた適切である。さらに、適切な溶媒としては、重合プロセスにおいて、モノマーまたはコモノマーとしての役割を果たしてもよい液体オレフィンが挙げられ、たとえばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、シクロペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ブタジエン、イソプレン、1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1−オクテン、1−デセン、スチレン、ジビニルベンゼン、エチリデンノルボルネン、アリルベンゼン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−ビニルシクロヘキセン、およびビニルシクロヘキサンが挙げられる。溶媒の混合物もまたは適切である。芳香族炭化水素、たとえばベンゼン、トルエンも使用することができる。
さらにポリマー分子量およびポリマー物性を制御するために、変性カップリング剤が用いられる。用語「変性カップリング剤」とは、本明細書において、下記式1および2で表される本発明の化合物を意味するものである。用語「変性分枝ポリマー」とは、本発明の変性カップリング剤と、2つ以上のリビングエラストマーポリマー鎖の反応生成物を意味するものである。
シラン変性剤化合物は式1または式2によって表わされる。
(RO)Si−R−S−SiR (式1)
(R13O)Si−R−N(SiR101112 (式2)
式中、
Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
およびRは、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1つで置換されていてもよく、アルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
、R、R10、R11、R12およびR13は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。)から選択される。
1つの実施態様において、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C12)アルキル、(C−C12)アリールまたは(C7−C16)アラルキルから選択される。
1つの実施態様においては、式1と式2に関して、RおよびRは、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基であり、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、またはチオアルキルで置換されていてもよく、アルキルは、各々、直鎖でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。
式1または2には示されていないが、本発明の化合物はそれらの対応するルイス塩基付加物(たとえばケイ素原子と配位した溶媒分子テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタンとの付加物)を含むことが理解されるであろう。
1つの実施態様において、R、R、R10、R11、R12およびR13は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、または(C−C16)トリアルキルシリルから選択され、そしてアルキルとしては特にMe、Et、Pr(異性体)およびBu(異性体)が挙げられる。
1つの実施態様においては、RおよびRは、同じか異なり、各々独立に、(C−C16)二価アルキル基、または(C−C16)二価アラルキル基から選択され、そして二価アルキル基としては、特に、二価のMe、Et、PrおよびBu基が挙げられる。
1つの実施態様においては、RおよびRは、各々独立に、アルキレンである。さらなる実施態様において、アルキレンは、−CH−(メチレン)、−(CH−(エチリデン)、−(CH−(プロピリデン)および−(CH−(ブチリデン)から選択される。
1つの実施態様においては、RおよびRは、各々独立に、二価のアラルキレンである。さらなる実施態様において、アラルキレンは−CH−C−CH−(キシリデン)または−C−C(CH−C−から選択される。
1つの実施態様においては、R、R、R10、R11、R12およびR13は、各々独立に、アルキルである。さらなる実施態様において、アルキルは、CH−(メチル)、CH−CH−(エチル)、CH−(CH−(プロピル)、CH−(CH−(n−ブチル)およびCH−C(CH−(tert−ブチル)から選択される。
1つの実施態様においては、各式1〜2に関して、R1およびR13は、各々独立に、C−Cアルキルであり、好ましくはメチル、エチル、プロピル異性体またはブチル異性体である。
1つの実施態様においては、各式1〜2に関して、R、R10、R11、R12は、各々独立に、直鎖C−Cアルキル、環状C−C12アルキル、およびC−C15アリールからなる群から選択される。
1つの実施態様においては、各式1〜2に関して、R、Rは、各々独立に、直鎖C−C10アルキル(二価)、環状C−C12アルキル(二価)、C−C15アリール(二価)、およびC−C12アルキルアリール(二価)からなる群から選択される。
各化合物、式1および式2は、ここに記載された実施態様の2つ以上の組合わせを含んでもよい。
用語「アルキル」は、ここで使用するときは、少なくとも1種の脂肪族基を指し、2種以上の脂肪族基をも指してもよい。アルキル基は、直鎖でも、分枝でも、環状でも、それらの組合わせでもよく、そして飽和でも、不飽和でもよい。用語「アルキル」は直鎖脂肪族炭化水素基、(たとえば、メチル(Me)、エチル(Et)、n−プロピル(Pr)、n−ブチル(Bu)、n−ペンチル、n−ヘキシルなど)、分枝脂肪族炭化水素基(たとえばイソプロピル、tert−ブチルなど)の両方を含むと理解されており、そして炭素系非芳香環脂肪族炭化水素基である。ここで、「アルキル」とは、飽和の直鎖の、分枝の、環状の、またはそれらの組合わせの脂肪族炭化水素基、および不飽和の直鎖の、分枝の、環状の、またはそれらの組合わせの脂肪族炭化水素基をいう。R、RまたはR15基として用いられるアルキル基は、ここに記載されるときは、少なくとも二価であることが理解されるであろう。
用語「アリール」とは、ここで使用するときは、少なくとも1つの芳香環を指し、また2つ以上の芳香環をも指してもよい。用語「アリール」は、フェニル、ビフェニルおよびその他のベンゼノイド化合物(各々所望により、アルキル、アルコキシまたは他の酸素、窒素、硫黄およびリンのようなヘテロ原子を含有する基で置換されていてもよい。)を含むと理解される。R、RまたはR15基として用いられるアリール基は、ここに記載されるときは、少なくとも二価であることが理解されるであろう。
用語「アルコキシ」とは、メトキシ(MeO)、エトキシ(EtO)、プロポキシ(PrO)、ブトキシ(BuO)、イソプロポキシ、イソブトキシ、ペントキシなどを含むと理解されている。
用語「アラルキル」とは、ここで使用するときは、少なくとも1つの芳香環および少なくとも1つのアルキル基を指す。用語「アラルキル」は、アルキルに結合したアリール基を意味すると理解されている。R、RおよびR15として用いられるアラルキル基は、ここに記載されるときは、少なくとも二価であることが理解されるであろう。
(C−C)、たとえば(C−C100)、の表示は、ここで使用するときは、a〜b個の炭素原子の範囲を意味するように意図され、aからbまでのすべての個々の値および部分的な範囲を含む。
式1または2には示されていないが、本発明の化合物はそれらの対応するルイス塩基付加物(たとえばケイ素原子と配位した溶媒分子テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタンとの付加物)を含むことが理解されるであろう。
1つの実施態様において、シラン変性剤化合物は式1によって表わされる。
(RO)Si−R−S−SiR (式1)
式中、
Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、
は、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)であり、そして各々の基は、所望により、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキルまたはそれらの組合わせの少なくとも1つで置換されており、そして各々のアルキルは直鎖でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよく、
およびRは、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリルから選択され、そしてヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。
1つの実施態様において、Rは、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキルまたは(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基であり、そして各々の基は、所望により、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、またはチオアルキルで置換され、そしてアルキルは、各々、直鎖でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。
1つの実施態様において、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C12)アルキル、(C−C12)アリールまたは(C−C16)アラルキルから選択される。
1つの実施態様において、RおよびRは、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、または(C−C16)トリアルキルシリルから選択され、そしてアルキルとしては特にMe、Et、Pr(異性体)およびBu(異性体)が挙げられる。
1つの実施態様において、Rは、(C−C16)二価アルキル基、または(C−C16)二価アラルキル基であり、そして二価アルキル基としては特に二価のMe、Et、PrおよびBu基が挙げられる。
1つの実施態様において、Rはアルキレンである。さらなる実施態様において、アルキレンは、−CH−(メチレン)、−(CH−(エチリデン)、−(CH−(プロピリデン)および−(CH−(ブチリデン)から選択される。
1つの実施態様において、Rは二価のアラルキレン基である。さらなる実施態様において、アラルキレン基は−CH−C−CH−(キシリデン)または−C−C(CH−C−から選択される。
1つの実施態様において、RおよびRは、各々独立に、アルキルである。さらなる実施態様において、アルキルは、CH−(メチル)、CH−CH−(エチル)、CH−(CH−(プロピル)、CH−(CH−(n−ブチル)およびCH−C(CH−(tert−ブチル)から選択される。
1つの実施態様において、RはC−Cアルキルであり、好ましくはメチル、エチル、プロピル異性体またはブチル異性体である。
1つの実施態様において、Rは、直鎖C−Cアルキル、環状C−C12アルキルおよびC−C15アリールからなる群から選択される。
1つの実施態様において、Rは、直鎖C−C10アルキル(二価)、環状C−C12アルキル(二価)、C−C15アリール(二価)およびC−C12アルキルアリール(二価)からなる群から選択される。
式1は、ここに記載された2つ以上の実施態様の組合わせを含んでもよい。
式1の有用な変性剤化合物としては、
(MeO)Si−(CH−S−SiMe
(EtO)Si−(CH−S−SiMe
(PrO)Si−(CH−S−SiMe
(BuO)Si−(CH−S−SiMe
(MeO)Si−(CH−S−SiMe
(EtO)Si−(CH−S−SiMe
(PrO)Si−(CH−S−SiMe
(BuO)Si−(CH−S−SiMe
(MeO)Si−CH−S−SiMe
(EtO)Si−CH−S−SiMe
(PrO)Si−CH−S−SiMe
(BuO)Si−CH−S−SiMe
(MeO)Si−CH−CMe−CH−S−SiMe
(EtO)Si−CH−CMe−CH−S−SiMe
(PrO)Si−CH−CMe−CH−S−SiMe
(BuO)Si−CH−CMe−CH−S−SiMe
(MeO)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiMe
(EtO)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiMe
(PrO)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiMe
(BuO)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiMe
(MeO)Si−(CH−S−SiEt
(EtO)Si−(CH−S−SiEt
(PrO)Si−(CH−S−SiEt
(BuO)Si−(CH−S−SiEt
(MeO)Si−(CH−S−SiEt
(EtO)Si−(CH−S−SiEt
(PrO)Si−(CH−S−SiEt
(BuO)Si−(CH−S−SiEt
(MeO)Si−CH−S−SiEt
(EtO)Si−CH−S−SiEt
(PrO)Si−CH−S−SiEt
(BuO)Si−CH−S−SiEt
(MeO)Si−CH−CMe−CH−S−SiEt
(EtO)Si−CH−CMe−CH−S−SiEt
(PrO)Si−CH−CMe−CH−S−SiEt
(BuO)Si−CH−CMe−CH−S−SiEt
(MeO)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiEt
(EtO)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiEt
(PrO)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiEt
(BuO)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiEt
が挙げられる。
1つの実施態様において、シラン変性剤化合物は式2によって表わされる。
(R13O)Si−R−N(SiR101112 (式2)
式中、
Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
は、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキルまたは(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基であり、そして各々の基は、所望により、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキルまたはそれらの組合わせの少なくとも1つで置換されており、そしてアルキルは、各々、直鎖でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよく、
10、R11、R12およびR13は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリルから選択され、そして、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。
1つの実施態様において、Rは、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキルまたは(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基であり、そして、各々の基は、所望により、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、またはチオアルキルで置換されており、そしてアルキルは、各々、直鎖でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。
1つの実施態様において、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C12)アルキル、(C−C12)アリールまたは(C−C16)アラルキルから選択される。
1つの実施態様において、R、R10、R11、R12およびR13は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、または(C−C16)トリアルキルシリルから選択され、そしてアルキルとしては特にMe、Et、PrおよびBuが挙げられる。
1つの実施態様において、Rは、(C−C16)二価アルキル基または(C−C16)二価アラルキル基であり、そして二価アルキル基としては特に二価のMe、Et、PrおよびBu基が挙げられる。
1つの実施態様において、Rはアルキレンである。さらなる実施態様において、アルキレンは、−CH−(メチレン)、−(CH−(エチリデン)、−(CH−(プロピリデン)および−(CH−(ブチリデン)から選択される。
1つの実施態様において、Rは二価のアラルキレン基である。さらなる実施態様において、アラルキレン基は−CH−C−CH−(キシリデン)または−C−C(CH−C−から選択される。
1つの実施態様において、R10、R11、R12およびR13は各々独立にアルキルである。さらなる実施態様において、アルキルは、CH−(メチル)、CH−CH−(エチル)、CH−(CH−(プロピル)、CH−(CH−およびCH−C(CH−(tert−ブチル)から選択される。
1つの実施態様において、R13はC−Cアルキルであり、好ましくはメチル、エチル、プロピル異性体またはブチル異性体である。
1つの実施態様において、R10、R11、R12、R13は、各々独立に、直鎖C−Cアルキル、環状C−C12アルキルおよびC−C15アリールからなる群から選択される。
1つの実施態様において、Rは、直鎖C−C10アルキル(二価)、環状C−C12アルキル(二価)、C−C15アリール(二価)およびC−C12アルキルアリール(二価)からなる群から選択される。
式2は、ここに記載された2つ以上の実施態様の組合わせを含んでもよい。
変性剤化合物は、重合中に断続的に(すなわち規則的もしくは不規則な間隔で)または連続的に加えることができるが、好ましくは80%を超える重合の変換率で、より好ましくは90%を超える変換率で加えられる。
たとえば、非対称カップリングが望まれる場合は、重合中、連続的に変性剤化合物を加えることができる。この連続的な添加は、通常、重合の大半が起こっている帯域から分離した反応帯域において行われる。変性剤化合物は、分布および反応のために適切に混合しながら重合混合物に、炭化水素溶液で、たとえばシクロヘキサンの溶液で、加えることができる。変性剤化合物は、典型的には、既に高転化率に到達した後にのみ、加えられる。たとえば、変性剤化合物は、通常、約80%より大きなモノマー転化率が実現された後にのみ、加えられるであろう。典型的には、変性剤化合物が加えられる前に、モノマー転化率が少なくとも約90%に達していることが好ましい。本発明の変性剤化合物とカップリングしたポリマーは最低2つのアームを有している。
好ましくは、かなりの量のポリマー鎖末端は、変性剤化合物との反応の前は末端処理されていない。すなわち、リビングポリマー鎖末端が存在し、ポリマー鎖カップリング反応において変性剤化合物と反応することができる。変性カップリング反応は、末端変性剤の添加の前に、添加の後に、または添加中に、行なうことができる。好ましくは、変性カップリング反応は、末端変性剤の添加の前に完結する。変性カップリング反応の結果として、リビングポリマー鎖の80%未満を変性剤化合物と反応させる。好ましくはポリマー鎖の65%未満を変性カップリング剤と反応させ、より好ましくはポリマー鎖の50%未満を変性剤化合物と反応させる。
ある実施態様においては、リビングポリマー鎖末端の10〜20%(GPCによって測定される。)が、末端変性剤の添加の前に変性カップリング剤と反応させられる。他の実施態様においては、リビングポリマー鎖末端の20〜35%が、末端変性剤の添加の前に変性カップリング剤と反応させられる。さらに他の実施態様においては、リビングポリマー鎖末端の35〜50%が、末端変性剤の添加の前に変性カップリング剤と反応させられる。変性カップリング剤との反応において形成された巨大分子の60%超、好ましくは70%超、より好ましくは80%超は、変性された分枝エラストマーポリマーを生じると考えられ、それにより、A)変性カップリング剤に由来する1つの官能基およびB)2つ以上のポリマーアーム(各々のポリマーアームは1つのリビングポリマー鎖に由来する。)を含むポリマー分子を形成したと考えられる。変性カップリング剤は、希釈せずにポリマー溶液の中に直接加えてもよいが、不活性溶媒(たとえばシクロヘキサン)の溶液として変性カップリング剤を添加することは有益かもしれない。重合に加えられる変性カップリング剤の量は、モノマー種、変性カップリング剤、末端変性剤、反応条件、および望まれる末端の性質によって変わるが、残存するリビングポリマー部分の次のポリマー鎖末端変性を可能にするために、通常、開始剤(好ましくはリチウム含有開始剤化合物)1当量当たり約0.01当量以上1当量未満の変性カップリング剤が用いられる。たとえば、異なるタイプの変性カップリング剤が使用される場合は、リビングしたがってアニオンポリマー鎖末端4.0モルごとに対して、0.01モル以上1.5モル未満、好ましくは0.01〜1.0モル、より好ましくは0.01〜0.6モルの変性カップリング剤が用いられる。
ポリマー鎖をカップリングするために、所望により、たとえば式1の異なる変性剤化合物のような、異なる変性剤化合物の組合わせを使用することができる。別の実施態様において、ポリマー鎖をカップリングするために、所望により、たとえば式1の変性剤化合物と式2の変性剤化合物のような、異なる変性剤化合物の組合わせを使用することができる。そのような変性剤化合物の組合わせを使用することによって、より低いヒステリシスのようなタイヤゴムのための改善された性質を達成することができる。シリカおよびカーボンブラックの両方を含むタイヤトレッド化合物において変性剤化合物の組合わせを利用することは特に望ましい。
最も典型的には、エラストマーポリマー100グラムにつき約0.01〜3.5ミリ当量の一範囲の変性剤化合物が使用される。
1つの実施態様において、変性される分枝エラストマーポリマーは、式P1によって表わされる。
(D)(RO)Si−R−S−SiR (式P1)
式中、Dはエラストマーポリマーであり、xは0および1から選択される整数であり、zは2および3から選択される整数であり、かつx+z=3、そして他のすべての記号は式に関して前に定義したとおりである。式P1には示されていないが、本発明の化合物はそれらの対応するルイス塩基付加物を含むことが理解されるであろう。
変性カップリング剤は、分布および反応のために、適切に混合しながら、反応器中の重合混合物に、炭化水素溶液として、たとえばシクロヘキサンの溶液として、加えることができる。
本発明の式1の変性カップリング剤は、式7の硫黄含有化合物を式8の化合物と反応させることによって調製することができる。
(RO)Si−R−S−H (式7)
式中、記号は、式1に関して定義したのと同じ意味を有する。
QSiR (式8)
式中、Qはフッ素、塩素または臭素原子である。
本発明の式1の変性カップリング剤は、式9の硫黄含有化合物を式8の化合物と反応させることによっても調製することができる。
(RO)Si−R−S−M (式9)
式中、Mはリチウム、ナトリウムまたはカリウムであり、他の記号は式1に関して定義したのと同じ意味を有する。
QSiR (式8)
式中、Qはフッ素、塩素または臭素原子である。
本発明の変性カップリング剤は、米国特許第6,229,036号明細書および国際公開第2007/047943号(これらは、法によって許される最大の範囲まで、スルファニルシラン化合物を調製する方法を含め、引用によってここに組み入れられる。)に記載されたスルファニルシラン化合物を含む。開示されたスルファニルシラン化合物のうち、ハロゲンを有しないものが好ましい。
変性カップリング反応は、0℃〜150℃、好ましくは15℃〜100℃、より好ましくは25℃〜80℃の温度範囲で行なうことができる。変性反応の時間には制限はないが、経済的な重合プロセスに関して、回分式重合プロセスの場合には、変性反応は、通常、変性カップリング剤の添加の後、約5〜60分で止められる。
さらにポリマー物性を制御するために、末端変性剤が用いられる。
用語「末端変性剤」、「鎖末端変性試薬」および「鎖末端変性剤」とは、ここで式3、4、5および6で記載される本発明の化合物を意味すると意図される。用語「直鎖末端変性ポリマー」とは、主として1つのリビングエラストマーポリマー鎖と本発明の末端変性剤との反応生成物を意味すると意図される。
本発明の鎖末端変性剤としては、式3、式4、式5および式6の化合物が挙げられる。
(RO)(RSi−R−S−SiR (式3)
(R13O)(R14Si−R−N(SiR101112 (式4)
Figure 0005379225
Figure 0005379225
(式中、
Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
xおよびpは1および2から選択される整数であり、
yおよびqは1および2から選択される整数であり、
x+y=3、p+q=3、
、RおよびR15は、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1種で置換されていてもよく、そしてアルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R16、R17、R18、R19、R20、およびR21は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。)から選択される。)
1つの実施態様においては、式3〜6に関して、R、RおよびR15は、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基であり、そして各々の基は、所望により、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、またはチオアルキルで置換されており、そしてアルキルは、各々、直鎖でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。
1つの実施態様において、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C12)アルキル、(C−C12)アリールまたは(C−C16)アラルキルから選択される。
1つの実施態様において、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R16、R17、R18、R19、R20およびR21は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、または(C−C16)トリアルキルシリルから選択され、そしてアルキルとしては特にMe、Et、PrおよびBuが挙げられる。
1つの実施態様において、R、R、R15は、各々独立に、(C−C16)二価アルキル基、または(C−C16)二価アラルキル基から選択され、そして二価アルキル基としては特に二価のMe、Et、PrおよびBu基が挙げられる。
1つの実施態様において、R、R、R15は、各々独立に、アルキレンである。さらなる実施態様において、アルキレンは、−CH−(メチレン)、−(CH−(エチリデン)、−(CH2)3−(プロピリデン)および−(CH−(ブチリデン)から選択される。
1つの実施態様において、R、R、R15は、各々独立に、二価のアラルキレン基である。さらなる実施態様において、アラルキレン基は−CH−C−CH−(キシリデン)または−C−C(CH−C−から選択される。
1つの実施態様において、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R16、R17、R18、R19、R20およびR21は、各々独立にアルキルである。さらなる実施態様において、アルキルは、CH−(メチル)、CH−CH−(エチル)、CH−(CH−(プロピル)、CH−(CH−(n−ブチル)およびCH−C(CH−(tert−ブチル)から選択される。
1つの実施態様においては、各式3〜6に関して、RおよびR13は、各々独立に、C−Cアルキルであり、好ましくはメチル、エチル、プロピル異性体またはブチル異性体である。
1つの実施態様においては、各式3〜6に関して、R、R、R10、R11、R12、R14、R16、R17、R18は、各々独立に、直鎖C−Cアルキル、環状C−C12アルキル、およびC−C15アリールからなる群から選択される。
1つの実施態様においては、各式3〜6に関して、R、R、R15は、各々独立に、直鎖C−C10アルキル(二価)、環状C−C12アルキル(二価)、C−C15アリール(二価)、およびC−C12アルキルアリール(二価)からなる群から選択される。
1つの実施態様においては、各式3〜6に関して、R、R、R、R、R19、R20、R21は、各々独立に、脂肪族C−C10アルキル、直鎖C−C15アルキル、C−C15アリールおよびC−C15アルキルアリールからなる群から選択される。
各式、式3〜6は、ここに記載した2つ以上の実施態様の組合わせを含んでもよい。
1つの実施態様において、末端変性剤は式3の化合物である。
(RO)(RSi−R−S−SiR (式3)
式中、
Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、
xは1および2から選択される整数であり、
yは1および2から選択される整数であり、
x+y=3、
は、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキルまたは(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基であり、そして各々の基は、所望により、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキルまたはそれらの組合わせの少なくとも1つで置換されており、そしてアルキルは、各々、直鎖でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよく、
、RおよびRは、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリールまたは(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリルから選択され、そしてヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。
1つの実施態様において、Rは、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキルまたは(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基であり、そして各々の基は、所望により、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、またはチオアルキルで置換されており、そしてアルキルは、各々、直鎖でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。
1つの実施態様において、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C12)アルキル、(C−C12)アリールまたは(C−C16)アラルキルから選択される。
1つの実施態様において、R、RおよびRは、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、または(C−C16)トリアルキルシリルから選択され、そしてアルキルとしては特にMe、Et、Pr(異性体)およびBu(異性体)が挙げられる。
1つの実施態様において、Rは、(C−C16)二価アルキル基、または(C−C16)二価アラルキル基から選択され、そして二価アルキル基としては特に二価のMe、Et、PrおよびBu基が挙げられる。
1つの実施態様において、Rはアルキレンである。
さらなる実施態様において、アルキレンは、−CH−(メチレン)、−(CH−(エチリデン)、−(CH−(プロピリデン)および−(CH−(ブチリデン)から選択される。
1つの実施態様において、Rは二価のアラルキレン基である。さらなる実施態様において、アラルキレン基は−CH−C−CH−(キシリデン)または−C−C(CH−C−から選択される。
1つの実施態様において、R、RおよびRは、各々独立に、アルキルである。さらなる実施態様において、アルキルは、CH−(メチル)、CH−CH−(エチル)、CH−(CH−(プロピル)、CH−(CH−(n−ブチル)およびCH−C(CH−(tert−ブチル)から選択される。
1つの実施態様においては、各式3〜6に関して、RはC−Cアルキルであり、好ましくはメチル、エチル、プロピル異性体またはブチル異性体である。
1つの実施態様においては、各式3〜6に関して、R、Rは、各々独立に、直鎖C−Cアルキル、環状C−C12アルキルおよびC−C15アリールからなる群から選択される。
1つの実施態様においては、各式3〜6に関して、Rは、直鎖C−C10アルキル(二価)、環状C−C12アルキル(二価)、C−C15アリール(二価)およびC−C12アルキルアリール(二価)からなる群から選択される。
式3は、ここに記載した2つ以上の実施態様の組合わせを含んでもよい。
1つの実施態様において、末端変性剤は式4の化合物である。
(R13O)(R14Si−R−N(SiR101112 (式4)
式中、
Siはケイ素であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
pは1および2から選択される整数であり、
qは1および2から選択される整数であり、
p+q=3、
は、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキルまたは(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基であり、そして各々の基は、所望により、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキルまたはそれらの組合わせの少なくとも1つで置換され、そしてアルキルは、各々、直鎖でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよく、
10、R11、R12、R13およびR14は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリルから選択され、そしてヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。
1つの実施態様において、Rは、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキルまたは(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基であり、そして各々の基は、所望により、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、またはチオアルキルで置換され、そしてアルキルは、各々、直鎖でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。
1つの実施態様において、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C12)アルキル、(C−C12)アリールまたは(C−C16)アラルキルから選択される。
1つの実施態様において、R10、R11、R12、R13およびR14は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、または(C−C16)トリアルキルシリルから選択され、そしてアルキルとしては特にMe、Et、PrおよびBuが挙げられる。
1つの実施態様において、Rは、(C−C16)二価アルキル基、または(C−C16)二価トリアルキルシリル基から選択され、そして二価アルキル基としては特に二価のMe、Et、PrおよびBu基が挙げられる。
1つの実施態様において、Rはアルキレンである。さらなる実施態様において、アルキレンは、−CH−(メチレン)、−(CH−(エチリデン)、−(CH−(プロピリデン)および−(CH−(ブチリデン)から選択される。
1つの実施態様において、Rは二価のアラルキレン基である。さらなる実施態様において、アラルキレン基は−CH−C−CH−(キシリデン)または−C−C(CH−C−から選択される。
1つの実施態様において、R10、R11、R12、R13およびR14は、各々独立に、アルキルである。さらなる実施態様において、アルキルは、CH−(メチル)、CH−CH−(エチル)、CH−(CH−(プロピル)、CH−(CH−(n−ブチル)およびCH−C(CH−(tert−ブチル)から選択される。
1つの実施態様においては、各式3〜6に関して、R13はC−Cアルキルであり、好ましくはメチル、エチル、プロピル異性体またはブチル異性体である。
1つの実施態様においては、各式3〜6に関して、R10、R11、R12、R13、R14は、各々独立に、直鎖C−Cアルキル、環状C−C12アルキルおよびC−C15アリールからなる群から選択される。
1つの実施態様においては、各式3〜6に関して、Rは、直鎖C−C10アルキル(二価)、環状C−C12アルキル(二価)、C−C15アリール(二価)およびC−C12アルキルアリール(二価)からなる群から選択される。
式4は、ここに記載した2つ以上の実施態様の組合わせを含んでもよい。
1つの実施態様において、末端変性剤は式5の化合物である。
Figure 0005379225
式中、
Nは窒素であり、Oは酸素であり、
、R、RおよびRは、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリルから選択され、そしてヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。
1つの実施態様において、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C12)アルキル、(C−C12)アリールまたは(C−C16)アラルキルから選択される。
1つの実施態様において、R、R、RおよびRは、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、または(C−C16)トリアルキルシリルから選択され、そしてアルキルとしては特にMe、Et、PrおよびBuが挙げられる。
1つの実施態様において、R、R、RおよびRは、各々独立に、アルキルである。さらなる実施態様において、アルキルは、CH−(メチル)、CH−CH−(エチル)、CH−(CH−(プロピル)およびCH−(CH−から選択される。
1つの実施態様においては、各式3〜6に関して、R、R、R、Rは、各々独立に、脂肪族C−C10アルキル、直鎖C−C15アルキル、C−C15アリールおよびC−C15アルキルアリールからなる群から選択される。
式5は、ここに記載した2つ以上の実施態様の組合わせを含んでもよい。
1つの実施態様において、末端変性剤は式6の化合物である。
Figure 0005379225
式中、
Siはケイ素であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
15は、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキルまたは(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基であり、そして各々の基は、所望により、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキルまたはそれらの組合わせの少なくとも1つで置換され、そしてアルキルは、各々、直鎖でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよく、
16、R17、R18、R19、R20およびR21は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリルから選択され、そしてヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。
1つの実施態様において、R15は、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキルまたは(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基であり、そして各々の基は、所望により(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、またはチオアルキルで置換され、そしてアルキルは、各々、直鎖でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。
1つの実施態様において、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C12)アルキル、(C−C12)アリールまたは(C−C16)アラルキルから選択される。
1つの実施態様において、R16、R17、R18、R19、R20およびR21は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、または(C−C16)トリアルキルシリルから選択され、そしてアルキルとしては特にMe、Et、PrおよびBuが挙げられる。
1つの実施態様において、R15は、(C−C16)二価アルキル基、または(C−C16)二価アラルキル基から選択され、そして二価アルキル基としては特に二価のMe、Et、PrおよびBu基が挙げられる。
1つの実施態様において、R15はアルキレンである。さらなる実施態様において、アルキレンは、−CH−(メチレン)、−(CH−(エチリデン)、−(CH−(プロピリデン)および−(CH−(ブチリデン)から選択される。
1つの実施態様において、R15は二価のアラルキレン基である。さらなる実施態様において、アラルキレン基は−CH−C−CH−(キシリデン)または−C−C(CH−C−から選択される。
1つの実施態様において、R16、R17、R18、R19、R20およびR21は、各々独立に、アルキルである。さらなる実施態様において、アルキルは、CH−(メチル)、CH−CH−(エチル)、CH−(CH−(プロピル)、CH−(CH−(n−ブチル)およびCH−C(CH−(tert−ブチル)から選択される。
1つの実施態様においては、各式3〜6に関して、R16、R17、R18は、各々独立に、直鎖C−Cアルキル、環状C−C12アルキル、およびC−C15アリールからなる群から選択される。
1つの実施態様においては、各式3〜6に関して、Rは、直鎖C−C10アルキル(二価)、環状C−C12アルキル(二価)、C−C15アリール(二価)およびC−C12アルキルアリール(二価)からなる群から選択される。
1つの実施態様においては、各式3〜6に関して、R19、R20、R21は、各々独立に、脂肪族C−C10アルキル、直鎖C−C15アルキル、C−C15アリールおよびC−C15アルキルアリールからなる群から選択される。
式6は、ここに記載した2つ以上の実施態様の組合わせを含んでもよい。
用語「アルキル」とは、ここで使用するときは、少なくとも1つの脂肪族基を指称し、2つ以上の脂肪族基をも指称することができる。アルキル基は、直鎖でも、分枝でも、環状でも、それらの組合わせでもよく、飽和でも不飽和でもよい。用語「アルキル」は、直鎖脂肪族炭化水素基(たとえばメチル(Me)、エチル(Et)、n−プロピル(Pr)、n−ブチル(Bu)、n−ペンチル、n−ヘキシルなど)、分枝脂肪族炭化水素基(たとえばイソプロピル、tert−ブチルなど)および炭素系非芳香環脂肪族炭化水素基の両方を含むと理解される。ここで、「アルキル」とは、飽和の直鎖の、分枝の、環状の、またはそれらの組合わせの脂肪族炭化水素基、および不飽和の直鎖の、分枝の、環状の、またはそれらの組合わせの脂肪族炭化水素基をいう。R、RまたはR15基として使用されるアルキル基は、ここに記載されたときは、少なくとも二価であることが理解されるであろう。
用語「アリール」は、ここで使用するときは、少なくとも1つの芳香環を指称し、また2つ以上の芳香環をも指称することができる。用語「アリール」は、フェニル、ビフェニルおよびその他のベンゼノイド化合物(各々所望により、アルキル、アルコキシまたは他の酸素、窒素、硫黄およびリンのようなヘテロ原子を含む基で置換される。)を含むと理解される。R、RまたはR15基として使用されるアリール基は、ここに記載されたときは、少なくとも二価であることが理解されるであろう。
用語「アルコキシ」は、メトキシ(MeO)、エトキシ(EtO)、プロポキシ(PrO)、ブトキシ(BuO)、イソプロポキシ、イソブトキシ、ペントキシなどを含むと理解される。
用語「アラルキル」は、ここで使用するときは、少なくとも1つの芳香環と少なくとも1つのアルキル基を指称する。用語「アラルキル」はアルキル基に結合したアリール基を意味すると理解される。R、RおよびR15として用いられるアラルキル基は、ここに記載されたときは、少なくとも2価であることが理解されるであろう。
(C−C)の表示、たとえば(C−C100)は、ここで使用されるときは、a〜b個の炭素原子の範囲を意味するように意図され、そしてa個からb個までの個々の値および部分的な範囲をすべて含む。
式1または2には示されていないが、本発明の化合物はそれらの対応するルイス塩基付加体(たとえばケイ素原子と配位した溶媒分子テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタンとの付加体)を含むことが理解されるであろう。
より好ましくは、本発明の末端変性剤化合物は、式3および式4によって定義される種類から選択される。さらに好ましくは、本発明の変性剤は式3によって定義される種類から選択される。
(RO)(RSi−R−S−SiR (式3)
式中、
Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、
xは1および2から選択される整数であり、
yは1および2から選択される整数であり、
x+y=3、
は、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキルまたは(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)であり、そしてアルキルは、各々、直鎖でも分枝でもよく、
、RおよびRは、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリルから選択され、そして、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。
式3には示されていないが、本発明の化合物はそれらの対応するルイス塩基付加体(たとえばケイ素原子と配位した溶媒分子テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタンとの付加体)を含むと理解されるであろう。
当該変性剤の特に好ましい化学種としては、次の式によって表わされる化合物(および、示されていないが、それらの対応するルイス塩基付加体)が挙げられる。
(MeO)(Me)Si−(CH−S−SiMe
(EtO)(Me)Si−(CH−S−SiMe
(PrO)(Me)Si−(CH−S−SiMe
(BuO)(Me)Si−(CH−S−SiMe
(MeO)(Me)Si−(CH−S−SiMe
(EtO)(Me)Si−(CH−S−SiMe
(PrO)(Me)Si−(CH−S−SiMe
(BuO)(Me)Si−(CH−S−SiMe
(MeO)(Me)Si−CH−S−SiMe
(EtO)(Me)Si−CH−S−SiMe
(PrO)(Me)Si−CH−S−SiMe
(BuO)(Me)Si−CH−S−SiMe
(MeO)(Me)Si−CH−CMe−CH−S−SiMe
(EtO)(Me)Si−CH−CMe−CH−S−SiMe
(PrO)(Me)Si−CH−CMe−CH−S−SiMe
(BuO)(Me)Si−CH−CMe−CH−S−SiMe
(MeO)(Me)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiMe
(EtO)(Me)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiMe
(PrO)(Me)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiMe
(BuO)(Me)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiMe
(MeO)(Me)Si−(CH−S−SiMe
(EtO)(Me)Si−(CH−S−SiMe
(PrO)(Me)Si−(CH−S−SiMe
(BuO)(Me)Si−(CH−S−SiMe
(MeO)(Me)Si−(CH−S−SiMe
(EtO)(Me)Si−(CH−S−SiMe
(PrO)(Me)Si−(CH−S−SiMe
(BuO)(Me)Si−(CH−S−SiMe
(MeO)(Me)Si−CH−S−SiMe
(EtO)(Me)Si−CH−S−SiMe
(PrO)(Me)Si−CH−S−SiMe
(BuO)(Me)Si−CH−S−SiMe
(MeO)(Me)Si−CH−CMe−CH−S−SiMe
(EtO)(Me)Si−CH−CMe−CH−S−SiMe
(PrO)(Me)Si−CH−CMe−CH−S−SiMe
(BuO)(Me)Si−CH−CMe−CH−S−SiMe
(MeO)(Me)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiMe
(EtO)(Me)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiMe
(PrO)(Me)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiMe
(BuO)(Me)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiMe
(MeO)(Me)Si−(CH−S−SiEt
(EtO)(Me)Si−(CH−S−SiEt
(PrO)(Me)Si−(CH−S−SiEt
(BuO)(Me)Si−(CH−S−SiEt
(MeO)(Me)Si−(CH−S−SiEt
(EtO)(Me)Si−(CH−S−SiEt
(PrO)(Me)Si−(CH−S−SiEt
(BuO)(Me)Si−(CH−S−SiEt
(MeO)(Me)Si−CH−S−SiEt
(EtO)(Me)Si−CH−S−SiEt
(PrO)(Me)Si−CH−S−SiEt
(BuO)(Me)Si−CH−S−SiEt
(MeO)(Me)Si−CH−CMe−CH−S−SiEt
(EtO)(Me)Si−CH−CMe−CH−S−SiEt
(PrO)(Me)Si−CH−CMe−CH−S−SiEt
(BuO)(Me)Si−CH−CMe−CH−S−SiEt
(MeO)(Me)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiEt
(EtO)(Me)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiEt
(PrO)(Me)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiEt
(BuO)(Me)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiEt
(MeO)(Me)Si−(CH−S−SiEt
(EtO)(Me)Si−(CH−S−SiEt
(PrO)(Me)Si−(CH−S−SiEt
(BuO)(Me)Si−(CH−S−SiEt
(MeO)(Me)Si−(CH−S−SiEt
(EtO)(Me)Si−(CH−S−SiEt
(PrO)(Me)Si−(CH−S−SiEt
(BuO)(Me)Si−(CH−S−SiEt
(MeO)(Me)Si−CH−S−SiEt
(EtO)(Me)Si−CH−S−SiEt
(PrO)(Me)Si−CH2−S−SiEt
(BuO)(Me)Si−CH2−S−SiEt
(MeO)(Me)Si−CH−CMe−CH−S−SiEt
(EtO)(Me)Si−CH−CMe−CH−S−SiEt
(PrO)(Me)Si−CH−CMe−CH−S−SiEt
(BuO)(Me)Si−CH−CMe−CH−S−SiEt
(MeO)(Me)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiEt
(EtO)(Me)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiEt
(PrO)(Me)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiEt、および
(BuO)(Me)Si−CH−C(H)Me−CH−S−SiEt
本発明の式3の末端変性剤は、式10の硫黄含有化合物を式8の化合物と反応させることによって調製することができる。
(RO)(RSi−R−S−H (式10)
式中、記号は式3に関して定義されたのと同じ意味を有する。
QSiR (式8)
式中、Qはフッ素、塩素または臭素原子である。
本発明の式3の末端変性剤は、式11の硫黄含有化合物を式8の化合物と反応させることによって調製することもできる。
(RO)Si−R−S−M (式11)
式中、Mはリチウム、ナトリウムまたはカリウムであり、他の記号は式3に関して定義されたのと同じ意味を有する。
QSiR (式8)
式中、Qはフッ素、塩素または臭素原子である。
本発明の末端変性剤は、米国特許第6,229,036号明細書および国際公開第2007047943号(これらは、法によって許される最大の範囲まで、スルファニルシラン化合物を調製する方法を含め、引用によってここに組み入れられる。)に記載されたスルファニルシラン化合物を含む。
末端変性剤は、重合中に断続的に(すなわち規則的もしくは不規則な間隔で)または連続的に加えることができるが、好ましくは80%を超える重合の変換率で、より好ましくは90%を超えるの変換率で加えられる。好ましくは、かなりの量のポリマー鎖末端は、末端変性剤との反応の前は末端処理されていない。すなわち、リビングポリマー鎖末端が存在し、ポリマー鎖末端変性反応中の末端変性剤と反応することができる。末端変性反応は、変性カップリング剤の添加の前に、添加の後に、または添加中に、行なうことができる。好ましくは、末端変性反応は、変性カップリング剤の添加の後に完結する。
1つの実施態様において、ポリマー鎖末端の20%超(GPCによって測定される。)は、末端変性剤の添加前に変性カップリング剤との反応させられる。さらに他の実施態様において、ポリマー鎖末端の35%超は、末端変性剤の添加前に変性カップリング剤と反応させられる。
1つの実施態様において、GPCによって測定される、重合プロセスの間に形成されるポリマー鎖の20%超、好ましくは35%超、より好ましくは50%超は、ポリマー末端変性の工程中に末端変性剤と連結される。
1つの実施態様において、GPCによって測定される、リビングポリマー鎖末端の20〜35%は、末端変性剤の添加前に末端変性剤と反応させられる。別の実施態様において、GPCによって測定される、リビングポリマー鎖末端の35〜50%は、末端変性剤の添加前に末端変性剤と反応させられる。さらに他の実施態様において、リビングポリマー鎖末端の50〜80%は、末端変性剤の添加前に末端変性剤と反応させられる。
1つの実施態様において、末端変性剤との反応において形成された巨大分子の50%超、好ましくは60%超、より好ましくは75%超(GPCによって測定される。)は、末端変性されたエラストマーポリマーを生じると考えられる。本発明の末端変性されたエラストマーポリマーは、A)末端変性剤に由来する官能基、およびB)リビングポリマー鎖に由来するポリマー鎖(ポリマーアームに相当する。)を含むポリマー分子を形成したと定義される。
末端変性剤は、希釈せずに、直接、ポリマー溶液に添加することができるが、不活性溶媒(たとえばシクロヘキサン)中のような溶液で末端変性剤の添加を提供することは有益であるかもしれない。重合に加えられる末端変性剤の量は、モノマー種、変性カップリング剤、末端変性剤、反応条件および望まれる末端物性によって変わるが、通常、重合のための開始剤として必要とされる有機アルカリ金属化合物中のアルカリ金属1モル当量につき0.05〜5モル当量、好ましくは0.1〜2.0モル当量、最も好ましくは0.2〜1.5モル当量である。ポリマー末端変性反応は、0℃〜150℃、好ましくは15℃〜100℃、より好ましくは25℃〜80℃の温度範囲で行なうことができる。末端変性反応の継続時間には制限はないが、経済的重合プロセスに関して、回分式重合プロセスの場合には、末端変性反応は、通常、変性剤の添加の後、約5〜60分で止められる。
1つの実施態様において、直鎖末端変性エラストマーポリマーは、式P2によって表わされる。
(D)(RO)(RSi−R−S−SiR (式P2)
式中、Dはエラストマーポリマー鎖であり、xは0および1から選択される整数であり、yは1および2から選択される整数であり、zは1から選択される整数であり、x+y+z=3、そして他のすべての記号は式3に関して前に定義したとおりである。式P2には示されていないが、本発明の化合物はそれらの対応するルイス塩基付加物を含むことが理解されるであろう。
理論に拘束されることは望まないが、式P2およびP1のトリアルキル、トリアラルキル、またはトリアリールシリル(−SiR)基は、意図しない次の反応を防ぐ保護基として機能すると信じられている。この「保護」トリアルキル、トリアラルキル、またはトリアリールシリル(−SiR)は、水、アルコール、アニオン酸または有機酸(たとえば塩酸、硫酸またはカルボン酸)のような−OH基含有化合物にさらすことによって取り除くことができ、それにより「保護されていない」チオール(−SH)基を形成することができる。そのような条件は、典型的には、加硫中に存在する。ポリマー「ワークアップ(work up)」条件に依存して、保護されていないおよび/または保護された変性エラストマーポリマーの両方が存在し得る。たとえば、式5の変性ポリマーを含むポリマー溶液の水蒸気ストリッピングは、保護トリアルキル、トリアラルキル、またはトリアリールシリル基の一部を取り除き、その結果、露出したチオール(−SH)基を有する保護されていない形態を生じるであろう。取り除かれる保護基の割合は、式P2およびP1中のポリマー巨大分子の−SiR基中のR基の構造によって大きく異なり得る。
その代わりに、式P2およびP1の変性ポリマーの調製に、水なしのワークアップ手順を使用することができる。
変性エラストマーポリマーの保護されていないチオール(−SH)基は、ポリマー主鎖の不飽和部分および存在する充填剤(たとえばシリカおよび/またはカーボンブラック)の両方と反応すると考えられている。この相互作用は、ポリマー主鎖または充填剤への結合の形成を生じると考えられており、またはある種の充填剤の場合には、エラストマーポリマー組成物内の充填剤のより均質な分布をもたらす静電相互作用を生じると考えられている。
その結果生じる、変性分枝ポリマー巨大分子および直鎖末端変性ポリマー巨大分子を含むポリマーは、好ましくは、エラストマーポリマー1グラムあたり、0.0005〜0.20または0.0010〜0.20ミリモル、好ましくは0.0005〜0.10ミリモル、より好ましくは0.0010〜0.1ミリモル、さらに好ましくは0.0015〜0.05または0.0020〜0.05ミリモルの合計量で、スルフィドおよびチオール基を含む。別の実施態様において、スルフィド基は、エラストマーポリマー1グラムあたり、0.20ミリモル以下、好ましくは0.10ミリモル以下、より好ましくは0.05ミリモル以下の量で存在する。別の実施態様において、スルフィド基は、エラストマーポリマー1グラムあたり、0.0005ミリモル以上、好ましくは0.0010ミリモル以上、より好ましくは0.0020ミリモル以上の量で存在する。
たいていの用途のためには、変性ポリマーは、好ましくは、共役ジオレフィンから誘導されたホモポリマー、共役ジオレフィンモノマーと芳香族ビニルモノマーとから誘導されたコポリマー、および/または1種もしくは2種の共役ジオレフィンと1種もしくは2種の芳香族ビニル化合物のターポリマーである。より好ましくは、変性ポリマーは、少なくともいくつかの直鎖ポリマー鎖末端におよび少なくともいくつかの分枝ポリマーに中央の位置で結合したスルフィド基(たとえばチオール)を有する、共役ジオレフィンモノマーと芳香族ビニルモノマーのコポリマー、たとえばブタジエンとスチレンのコポリマーである。
エラストマーポリマーの共役ジオレフィン部分の1,2−結合および/または3,4−結合(以下「ビニル結合」と称する。)の含有量に関して特別の制限はないが、たいていの用途のためには、ビニル結合含有量は、(エラストマーポリマーの全質量を基準として)好ましくは10〜90質量パーセント、特に好ましくは15〜80質量パーセントである。エラストマーポリマー中のビニル結合含有量が10質量パーセント未満であると、得られる製品は濡れ路面すべり抵抗が劣るかもしれない。エラストマーポリマー中のビニル結合含有量が90質量パーセントを超えると、製品は、引張強さおよび耐摩耗性が劣り、比較的大きなヒステリシス損失を示すかもしれない。
本発明の変性エラストマーポリマーにおいて使用される芳香族ビニルモノマーの量に関して特別の制限はないが、たいていの用途において、芳香族ビニルモノマーは、(エラストマーポリマーの全質量を基準として)5〜60質量パーセントの、より好ましくは10〜50質量パーセントの全モノマー含有量を含む。5質量パーセント未満の値は濡れ路面すべり特性、耐摩耗性および引張強さの低下につながる場合があり、一方、60質量パーセント以上の値はヒステリシス損失の増加につながる場合がある。変性エラストマーポリマーはブロックコポリマーでもランダムコポリマーでもよいが、好ましくは、芳香族ビニル化合物単位の40質量パーセント以上は単独で連結され、そして10質量パーセント未満が、8個以上の芳香族ビニル化合物が連続的に連結された「ブロック」である。この範囲を外れるコポリマーは、多くの場合、増加したヒステリシスを示す。連続的に連結する芳香族ビニル単位の長さは、田中ら(ポリマー、1981年、第22巻、p.1721〜1723)によって開発されたオゾン分解−ゲル浸透クロマトグラフィー法によって測定することができる。
具体的なポリマーおよび望まれる最終用途にも依存するが、本発明の変性ポリマーは、ムーニー粘度(モンサントMV2000機器を使用してASTM D1646(2004)に従って測定したML1+4(100℃))が好ましくは20〜150、より好ましくは30〜100の範囲内にある。ムーニー粘度(ML1+4、100℃)が20未満であると、耐摩耗性およびヒステリシス損失が劣る。さらに、未架橋のエラストマーポリマーの粘着性および低温流れが増加し、貯蔵中の、困難な取り扱い、不十分な生強度および不十分な寸法安定性に帰着する。ポリマーのムーニー粘度(ML1+4、100℃)が150を超えると、加工性(密閉式混合機における充填剤の混合および発熱、ローラーミルでのバンディング、押出速度、押出口金膨張、平滑度など)が害され、加工費が増加する。
質量平均分子量と数平均分子量の比(M/M)によって表わされる、本発明の変性ポリマーの好ましい分子量分布は、好ましくは1.2〜3.0の範囲である。M/Mが1.2未満であると、ポリマーの加工性が害される。不十分な加工性は生産原価を増大させるのみならず、充填剤および他の添加剤の不十分な分散のような成分の混合特性をも害し、それは不十分な物理的性質をもたらすかもしれない。M/Mが3.0を超えると、低分子量成分の含有量が増加し、ヒステリシス損失が増加する。
粘性またはムーニー値を減少させるために、本発明の未架橋エラストマーポリマーと組み合わせて、エキステンダーオイルを使用してもよい。適用できるエキステンダーオイルは、芳香族タイプのオイル、脂環式タイプのオイルおよび脂肪族タイプのオイルの混合物である鉱油を含み、芳香族タイプのエキテンダーオイル、脂環式タイプのエキステンダーオイルまたは脂肪族タイプのエキステンダーオイルに分類される。これらの中でも、0.900〜1.049の粘度比重定数(V.G.C.値)を有する芳香族タイプの鉱油(アロマ系オイル)、および0.850〜0.899のV.G.C.値を有する脂環式タイプの鉱油(ナフテン系オイル)は、優れた濡れ路面すべり抵抗をもたらす最適の低温ヒステリシス損失特性を保証するために、特に好ましい。前述のオイルとしては、MES(穏やかな抽出物溶媒和物)、TDAE(処理された留出物芳香族抽出物)、RAE(残余芳香族抽出物)、DAEおよびNAP(ナフテン系)が挙げられる。天然のオイルもまたエキステンダーオイルとして使用することができる。前述のオイルは、異なる濃度の多環式芳香族化合物、パラフィン系化合物、ナフテン系化合物および芳香族化合物を含み、異なるガラス転移温度を有する。上述のタイプのオイルは、ジャーナル「Kautschuk Gummi Kunststoffe」、第52巻、p.799−805に記載されている。MESおよびTDAEはゴム用に特に好ましいエキステンダーオイルである。
エキステンダーオイルによる本発明の変性ポリマーのそのようなエキステンションは、ポリマー中のカーボンブラックおよびシリカのような充填剤の均質の分散を保証し、加工性および加硫製品の様々な性質を改善する。本発明において使用されるエキステンダーオイルの量は、変性未架橋エラストマーポリマー100質量部に対して0〜100質量部、好ましくは0〜80質量部、より好ましくは0〜70質量部である。エキステンダーオイルがポリマー溶液に添加される場合、添加のタイミングは、ポリマーの変性または重合の停止の後、たとえば変性剤の添加または重合停止剤の後であるべきである。エキステンダーオイルの添加の後、油展ポリマーは、直接乾燥法または水蒸気ストリッピングによって、真空乾燥機、熱風乾燥機、ローラーなどを使用してゴムを乾燥することによって、溶媒からポリマーを分離することによって得られる。例として、米国特許出願公開第2005/0159513号明細書は、ケイ素またはスズカップリング剤とカップリングした溶液重合未架橋エラストマーポリマーおよび低多環式アロマ系オイルを含む油展ゴム組成物を開示している。
重要な実施態様において、本発明の変性エラストマーポリマーは、充填剤および加硫剤、および所望により追加の成分(たとえば、限定するものではないが、促進剤、カップリング剤、および未変性未架橋エラストマーポリマー(すなわち本発明の変性剤と反応させられていない、当技術分野において従来のように調製され停止された、従来の未架橋エラストマーポリマー)と混ぜ合わされ反応させられる。用語「未架橋エラストマーポリマー組成物」とは、この組合わせに起因する反応生成物について記載するように意図される。生じた未架橋エラストマーポリマー組成物は、典型的には、望まれる形状または形に成形され、タイヤのような、架橋されたエラストマーポリマー組成物を含む、架橋されたエラストマー物品を形成するために加硫される。
本発明の変性エラストマーポリマー(油展された実施態様を含む。)は、好ましくは、存在する全エラストマーポリマーの少なくとも30質量パーセントを構成し、より好ましくは少なくとも50質量パーセントを構成する。エラストマーポリマーの残りの部分は未変性のエラストマーポリマーである。好ましい未変性のエラストマーポリマーとしては、シス−1,4−イソプレンポリマー、天然ゴム、3,4−イソプレンポリマー、スチレン/ブタジエンコポリマー、スチレン/イソプレン/ブタジエンターポリマー、シス−1,4−ブタジエンポリマー、トランス−1,4−ブタジエンポリマー、低〜高ビニルブタジエンポリマー(10〜90%のビニル含有量を有する)、アクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、およびクロロプレンポリマーが挙げられる。これらのうち、スチレン−ブタジエンコポリマー、天然ゴム、ポリイソプレンおよびポリブタジエンが好ましい。未変性ポリマーはムーニー粘度(ML1+4、100℃(上述したASTM D1646(2004)))が20〜200、好ましくは25〜150の範囲内であることが望ましい。上記の範囲内の未変性ポリマーの添加は、実質的にその特性を害さずに、低価格で本発明のエラストマーの組成物を製造することを保証する。
本発明のエラストマー組成物は、好ましくは、充填剤を含み、それは補強剤として役立つ。カーボンブラック、シリカ、カーボン−シリカ2相充填剤、粘土、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどが、その例である。これらのうち、カーボンブラックとシリカの併用、カーボン−シリカ2相充填剤のみの使用、またはカーボン−シリカ2相充填剤とカーボンブラックおよび/またはシリカの併用が好ましい。ファーネス法によって製造された、50〜200m/gの窒素吸着比表面積および80〜200mL/100gのDBP吸油量を有するカーボンブラック、たとえばFEF、HAF、ISAFまたはSAF等級のカーボンブラックが好ましい。高凝集型カーボンブラックが特に好ましい。カーボンブラックは、典型的には、全エラストマーポリマー100質量部に対して、2〜100質量部、好ましくは5〜100質量部、より好ましくは10〜100質量部、さらに好ましくは10〜95質量部の量で添加される。
シリカ充填剤の例としては、湿式法シリカ、乾式法シリカおよび合成ケイ酸塩型シリカが挙げられる。小さな粒子直径を有するシリカは高い補強効果を示す。小さな直径の高凝集型シリカ(すなわち大きな表面積および高い油吸収率を有する)は、望ましい性質および優れた加工性を表わす、エラストマーポリマー組成物中の優れた分散性を示す。シリカの平均粒径は、一次粒子直径で表示して、好ましくは5〜60nm、より好ましくは10〜35nmである。さらに、(BET法によって測定した)シリカ粒子の比表面積は、好ましくは45〜280m/gである。シリカは、全エラストマーポリマー100質量部に対して、10〜100質量部、好ましくは30〜100質量部、さらに好ましくは30〜95質量部の量で添加される。
カーボンブラックとシリカは一緒に添加してもよく、その場合には、添加されるカーボンブラックとシリカの合計量は、全エラストマーポリマー100質量部に対して30〜100質量部、好ましくは30〜95質量部である。そのような充填剤がエラストマー組成物の中に均質に分散する限り、充填剤の量を(上記の範囲内で)増やすと、優れた圧延および押出加工性を有する組成物、ならびに好ましいヒステリシス損失特性、ころがり抵抗、改善された濡れ路面すべり抵抗、耐摩耗性および引張強さを示す加硫製品が得られる。
カーボン−シリカ2相充填剤は、本発明において、いずれか独立に、またはカーボンブラックおよび/またはシリカと組み合わせて使用することができる。カーボン−シリカ2相充填剤は、これが単独で添加された場合でさえ、カーボンブラックとシリカの併用によって得られた効果と同じ効果を示すことができる。カーボン−シリカ2相充填剤は、カーボンブラックの表面の上にシリカを被覆することによって作られた、いわゆるシリカ被覆カーボンブラックであり、CRX2000、CRX2002またはCRX2006の商標(キャボット社(Cabot Co.)の製品)で市販されている。カーボン−シリカ2相充填剤は、シリカに関して前に記載したのと同じ量で添加される。カーボン−シリカ2相充填剤は、他の充填剤(たとえばカーボンブラック、シリカ、粘土、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム)と組合わせて使用することができる。これらの充填剤のうち、カーボンブラックおよびシリカを、いずれか個々にまたは組合わせて、使用することが好ましい。
シリカ、カーボンブラックもしくはカーボンブラック−シリカ2相充填剤またはそれらの組合わせは、たとえばデンプンのような天然の充填剤と組み合わせて使用することができる。
シリカまたはカーボン−シリカ2相充填剤が使用される場合は、ポリマー組成物にシランカップリング剤を添加することが好ましい。添加されるシランカップリング剤の典型的な量は、シリカおよび/またはカーボン−シリカ2相充填剤の合計量100質量部に対して、約1〜約20質量部、好ましくは5〜15質量部である。分子内にシリカ表面と反応する官能基(たとえば、限定するものではないが、アルコキシシリル基)とポリマーの炭素−炭素二重結合と反応する官能基(たとえば、ポリスルフィド基、メルカプト基、またはエポキシ基)の両方を有するシランカップリング剤が好ましく、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス−(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス−(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシラン(NXTシラン、クロプトン社(Crompton Corporation))が挙げられる。そのようなシランカップリング剤の使用は、カーボンブラックおよびシリカの併用またはカーボン−シリカ2相充填剤の使用によってもたらされる、補強効果を増大させる。
硫黄、硫黄含有化合物および過酸化物は、最も一般的な加硫剤である。必要に応じて、加硫剤と一緒に、スルフェンアミド型、グアニジン型またはチウラム型の加硫促進剤を使用することができる。亜鉛華、加硫助剤、老化防止剤、加工助剤などのような他の添加剤を、所望により、添加してもよい。加硫剤は、典型的には、全エラストマーポリマー100質量部に対して、0.5〜10質量部、好ましくは1〜6質量部の量でポリマー組成物に添加される。加硫剤に関する追加情報は、カーク・オスマー(Kirk-Othmer)、化学技術百科事典(Encyclopedia of Chemical technology)、第3版、1982年、ニューヨーク、ウィリー・インターサイエンス(Wiley Interscience)、第20巻、p.365−468、特に「加硫剤および加硫助剤物質」p.390−402に見いだすことができる。
本発明のエラストマーポリマー組成物は、上記の変性エラストマーポリマー(油展品種を含む。)、未変性エラストマーポリマー(油展品種を含む。)、充填剤(カーボンブラック、シリカ、カーボン−シリカ2相充填剤など)、シランカップリング剤、オイル、および他の添加剤を、混練機で、140〜180℃で混練することによって調製することができる。冷却後、硫黄のような加硫剤、加硫促進剤などを添加し、得られた混合物を、バンバリーミキサーまたはオープンロールミルを使用してブレンドし、所望の形に成形し、140〜180℃で加硫し、それによって、加硫されたエラストマー製品を得る。
本発明の加硫されたエラストマーポリマー組成物は低いころがり抵抗、低い動的発熱性および優れた濡れ路面すべり性能を示すので、本発明のエラストマーポリマー組成物は、タイヤ、タイヤトレッド、サイドウォールおよびカーカス、ならびにベルト、ホース、制振ダンパおよび履物のような他の工業製品を調製するのに好適に使用される。
本発明を、以下、実施例により、より詳細に説明するが、それらは本発明を限定するものではない。
次の実施例は本発明をさらに詳しく説明するために提供され、本発明を限定するものと解釈してはならない。それらの実施例は、本発明の変性剤および比較例の変性剤の調製、変性エラストマーポリマーの調製および試験、ならびに未架橋および架橋エラストマーポリマー組成物の調製および試験を含む。別段の言及がない限り、部およびパーセントはすべて質量基準で表示される。用語「一晩」は約16〜18時間の時間をいい、「室温」は約20〜25℃の温度をいう。重合は、窒素雰囲気で、水分および酸素の排除した状態で行なった。実施例を試験し測定するために様々な方法を使用した。各々の手法を簡潔に記載する。
ブタジエンポリマーまたはスチレン−ブタジエンコポリマーの1,4−シス−、1,4−トランス−および1,2−ポリジエン含有量の間の比は、IR、H−NMRおよび13C−NMR分光法(NMR(ブルーカー・アナリティック社(Bruker Analytic GmbH)のAVANCE 400装置(H=400MHz、13C=100MHz))によって測定した。さらに、共役ジオレフィン部分中のビニル含有量は、IR吸収スペクトル(モレロ法(Morello method)、ブルーカー・アナリティック社のIFS 66 FT−IR分光計)によって測定した。IRサンプルは膨潤剤としてCSを使用して調製した。
結合スチレン含有量: 検量線は、IR吸収スペクトル(IR(ブルーカー・アナリティック社のIFS 66 FT−IR分光計)。IRサンプルは膨潤剤としてCSを使用して調製した。)によって作成した。スチレン−ブタジエンコポリマー中の結合スチレンのIR測定のために、次の4本の吸収帯を観察した。
a)966cm−1のトランス−1,4−ポリブタジエン単位の吸収帯、
b)730cm−1のシス−1,4−ポリブタジエン単位の吸収帯、
c)910cm−1の1,2−ポリブタジエン単位の吸収帯および700cm−1の結合スチレン(スチレン芳香族結合)の吸収帯。
吸収帯高さは適切な吸光係数に従って標準化し、合計100%に要約した。その標準化はHおよび13C−NMRによって行なった。その代わりに、スチレン含有量は、NMR法(NMR(ブルーカー・アナリティック社のAVANCE 400装置(H=400MHz、13C=100MHz)))によって決定した。
単一鎖芳香族ビニル化合物単位(単独で連結された芳香族ビニル化合物を有する単位)および長鎖芳香族ビニル化合物単位(8個以上の芳香族ビニル化合物が連結された単位)は、NMR法(NMR(ブルーカー・アナリティック社のAVANCE 400装置(H=400MHz、13C=100MHz)))によって決定された。
多分散性(M/M)を分子量分布の幅の尺度とした。MおよびM(質量平均分子量(M)および数平均分子量(M))の計算は、2つの手順GPC−方法AまたはGPC−方法Bの1つに基づいて行なった。
GPC−方法A)
狭い分布のポリスチレン標準で較正されたSEC。測定は40℃でTHF中で行なった。機器:AGILENT SERIE 1100/1200;モジュールセットアップ:イソポンプ(Iso pump)、自動試料採取器、温度自動調節器、VW検出器、RI検出器、脱気装置;カラム PLミックスB/HPミックスB。
GPC−方法B)
光散乱と結合したSEC。測定は室温でTHF中で行なった。光散乱機器:ワイアット(Wyatt)製MALS DAWN EOS、SEC:ウォーターズ(Waters)自動試料採取器717プラス、ウォーターズRI検出器410、ポンプAGILENT SERIE 1100;2カラム、2×YMC−Pack−SIL−1000、SLA0S03−3008WT。
Mp1、Mp2、Mp3、Mp4、Mp5は、それぞれ、GPC曲線の1番目、2番目、3番目、4番目または5番目のピークで測定された(最大ピーク)分子量に相当する[1番目のピーク(最も低い分子量)は曲線の右側に位置し、最後のピーク(最も高い分子量)は曲線の左側に位置する。]。最大ピーク分子量とは、最大のピーク強度の位置におけるピークの分子量を意味する。Mp2、Mp3、Mp4およびMp5は、1つの巨大分子にカップリングした2個、3個、4個または5個の重合体鎖である。Mp1は1個の重合体鎖(基礎分子量−1つの巨大分子への2個以上の重合体鎖のカップリングなし。)である。
全カップリング率は、すべてのカップリングしたポリマーおよびカップリングしていないポリマーの質量分率の合計を含む、全ポリマー質量に対するカップリングしたポリマーの質量分率の合計を表わす。全カップリング率は下記に示されるように計算される。
CR(合計)=(Σすべてのカップリングしたピーク[最大Mp2のピーク〜最も高いインデックスを付けられたピーク最大値のピーク]の面積)/(Σすべてのピーク[ピーク最大値Mp1のピーク〜最も高いインデックスを付けられたピーク最大値のピーク]の面積)。
個々のカップリング率(たとえば、ピーク最大値Mp2のピークに相当するカップリングした2つのポリマーアーム)は、下記のとおり計算される。
CR(2つのアーム)=(ピーク最大値Mp2のピークの面積)/(Σすべてのピーク[ピーク最大値Mp1のピーク〜最も高いインデックスを付けられたピーク最大値のピーク]の面積)。
サンプル調製:
a)1Lのテトラヒドロフランを20mgのステアリルアミンで安定化した(GPC−方法Bの場合は安定剤(たとえばステアリルアミン)なし。)。
b1)オイルを含まないポリマーサンプル:
約9〜11mgの乾燥したポリマーサンプル(含水率<0.6%)を、10mLサイズの褐色のガラス瓶を使用して、10mLのテトラヒドロフランに溶かした。ポリマーは、200u/minで20分間、ガラス瓶を振り混ぜることによって溶かした。
b2)オイル含有ポリマーサンプル:
約12〜14mg乾燥したポリマーサンプル(含水率<0.6%)を、10mLサイズの褐色のガラス瓶を使用して、10mLのテトラヒドロフランに溶かした。ポリマーは、200u/minで20分間、ガラス瓶を振り混ぜることによって溶かした。
c)ポリマー溶液を、0.45μm使い捨てフィルターを使用して、2mLのガラス瓶へ移した。
d)2mLのガラス瓶をGPC分析のための試料採取器の上に置いた。
注入体積: 100.00μm(GPC−方法B 50.00μm)
溶離速度: 1.00mL/min
ゴムコンパウンドは、次の2段階混合プロセスで、380cmのバンバリーミキサー(ブラベンダー社(Brabender GmbH&Co KG)製Labstation 350S)の中で、下記の表6、表9、表10および表11に記載された成分を混ぜ合わせることによって調製した。
第1段階 − 加硫パッケージの成分以外の成分をすべて一緒に混合し、第1段階の配合物(または組成物)を形成した。
第2段階 − 加硫パッケージの成分を第1段階の配合物の中に混合し、第2段階の配合物(または組成物)を形成した。
ムーニー粘度は、アルファー・テクノロジー(英国)社(Alpha Technologies UK)製MV2000Eで、ASTM D1646(2004)に従って、予熱時間1分、およびローター操作時間4分、温度100℃で[ML1+4(100℃)]測定した。ゴムのムーニー粘度測定は、乾燥した(溶媒なしの)生のポリマー(未加硫ゴム)で行なう。コンパウンドのムーニー粘度は、表6、9、10または11に従って調製された未硬化(未加硫)の第2段階のポリマーコンパウンドサンプルで測定する。
未加硫流動学的性質の測定は、スコーチタイム(TS)および加硫時間(TC)を測定するために、ローターのない剪断レオメーター(アルファー・テクノロジー(英国)社製MDR2000E)を使用して、ASTM D5289−95(再承認2001)に従って行なった。レオメーター測定は、表6、9、10および11に従う未加硫の第2段階のポリマー配合物で、160℃の一定温度で行なった。ポリマーサンプルの量は約4.5gであった。サンプル形状および形状調製は標準化され、測定装置(アルファー・テクノロジー(英国)社製MDR2000E)によって定められる。
「TC50」および「TC90」は、それぞれ、加硫反応の50%および90%転化率を達成するのに必要とされる時間である。トルクは反応時間の関数として測定される。加硫転化率は、発生したトルク対時間曲線から自動的に計算される。「TS1」および「TS2」は、加硫中にそれぞれのトルク最小値(ML)からトルクを1dNmおよび2dNm上昇させるのに必要とされるそれぞれの時間である。
引張強さ、切断時伸びおよび300%伸び率におけるモジュラス(モジュラス300)は、ZWICK Z010で、ASTM−D412−98A(再承認2002)に従って、ダンベル抜型C試験片を使用して、測定した。標準化されたダンベル抜型C試験片のうち、2mmの厚さのものを使用する。引張強さの測定は、表6、9、10または11に従って調製された硬化(加硫)した第2段階のポリマーサンプルについて室温で行なう。第2段階の配合物は、160℃でTC95(加硫転化率95%、約16〜25分)まで加硫した(表7および12の硬化データ参照)。
発熱性は、DOLI ‘GOODRICH’−FLEXOMETERで、ASTM−D623の方法Aに従って測定した。発熱測定は、表6、9、10および11の加硫した第2段階のポリマーサンプルについて行なう。第2段階の配合物は、160℃でTC95(加硫転化率95%)まで加硫した(表7および12の硬化データを参照)。
60℃でのtanδおよび0℃でのtanδならびに−10℃でのtanδの測定は、円筒状の試料で、ガーボー・クォリメーター・テスタンラーゲン社(Gabo Qualimeter Testanlagen GmbH)(ドイツ)製動的機械的熱的分光計「EPLEXOR 150N」を使用して、それぞれの温度で2Hzの振動数で0.2%の圧縮動的歪を適用することによって行なった。60℃の温度での指数が小さいほど、転がり抵抗は低い(低い方が良好)。tanδ(0℃)は、同じ装置および負荷条件を使用して、0℃で測定した。この温度での指数が大きいほど、濡れ路面すべり抵抗が良い(高い方が良好)。第2段階の配合物は、160℃でTC95(95%の加硫転化率)まで加硫した(表7および12の硬化データを参照)。そのプロセスは、直径60mmおよび高さ10mmの目視で気泡がない均質な硬化したゴム円板の形成につながる。試料は、前記の円板からドリルで孔をあけられ、10mmの直径および10mmの高さの寸法を有する。
DIN摩耗はDIN53516(1987−06−01)に従って測定した。指数が大きいほど、耐摩耗性は低い(低い方が良好)。摩耗測定は表6、9、10または11の加硫した第2段階のポリマー配合物について行なう。第2段階の配合物は、160℃でTC95(加硫転化率95%)まで加硫した(表7および12の硬化データを参照)。
一般に、切断時伸び、引張強さ、モジュラス300および0℃でのtanδの値が高いほど、サンプル性能は良好である。一方、60℃でのtanδ、発熱性および摩耗が低いほど、サンプル性能は良好である。好ましくは、TS1は1.5分より長く、TS2は2.5分より長く、TC50は3〜8分であり、TC90は8〜19分である。
硫黄測定(XRF): 分析はX線蛍光分光法(XRF)で行なった。
サンプル調製:サンプル(約2g)は10分間、160℃で、ホットプレスでプレス加工し、5分間冷却した。
較正:XRF分光計は、硫黄濃度1%の硫黄オイル標準で較正する。
装置:XRF分光計PANalytical「Axios」、ホットプレスLECO PR−25
条件:X線ライン:S Kα
マトリックス補正:マトリックス補正のために、基本パラメータソフトウェアPCFPWを使用する。PCFPWは、ファンデックス・ソフトウェア・アンド・テクノロジー社(FUNDEX Software and Technology, Inc.)(米国ノースリッジ(Northridge))製プログラムである。
変性剤調製: 6種の鎖末端変性剤および4種の変性カップリング剤を例として調製した。構造式および調製法(または入手元)を、下記に示す。鎖末端変性剤と変性カップリング剤の併用は、本発明の例であるが、「未変性の」カップリング剤と鎖末端変性剤の併用は、比較目的のためのものである。
調製経路1:
変性カップリング剤1は、下記の式M1によって表わされ、以下のように調製した。
Figure 0005379225
250mLのシュレンク(Schlenk)フラスコに、シクロヘキサン100g、トリエチルアミン8.6g(85mmol)およびγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン[クロムトン社(the Cromton GmbH)製Silquest A−189]13.12g(80mmol)を仕込んだ。トリメチルクロロシラン(17.9g(165mmol))を50gのシクロヘキサンで希釈し、得られた溶液をシュレンクフラスコに滴下した。すぐに白色のトリエチルアンモニウム=クロリドが沈殿した。その懸濁液を、約24時間室温で撹拌し、さらに3時間60℃で撹拌した。次に白色の沈殿を濾過によって分離した。生じた無色の溶液を真空下で蒸留し、16g(67.7mmol)の変性カップリング剤1を得た。
末端変性剤2は、下記の式M2によって表わされ、以下のように調製した。
Figure 0005379225
250mLのシュレンクフラスコに、シクロヘキサン100g、トリエチルアミン8.6g(85mmol)およびγ−メルカプトプロピル(メチル)ジメトキシシラン(ABCR社(the ABCR GmbH)製)14.4g(79.8mmol)を仕込んだ。トリメチルクロロシラン(17.4g(160mmol))を50gのシクロヘキサンで希釈し、得られた溶液をシュレンクフラスコに滴下した。すぐに白色のトリエチルアンモニウム=クロリドが沈殿した。その懸濁液を、約24時間室温で撹拌し、さらに3時間60℃で撹拌した。次に白色の沈殿を濾過によって分離した。生じた無色の溶液を真空下で蒸留し、17.2g(68.1mmol)の末端変性剤2を得た。
調製経路2:
上記の式M1によって表わされる変性カップリング剤1を、別の方法で、以下のように調製した。
100mLのシュレンクフラスコに、テトラヒドロフラン(THF)25mL、水素化リチウム79.5mg(10mmol)を仕込み、続いてγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン[クロムトン社製Silquest A−189]1.80g(10mmol)を仕込んだ。反応混合物を24時間室温で撹拌し、さらに2時間50℃で撹拌した。その後、トリメチルクロロシラン(1.09g(10mmol))を10gのTHFで希釈し、得られた溶液をシュレンクフラスコに滴下した。塩化リチウムが沈殿した。懸濁液を、約24時間室温で撹拌し、さらに2時間50℃で撹拌した。THF溶媒を真空下で除去した。その後、シクロヘキサン(30mL)を添加した。次に白色の沈殿を濾過によって分離した。シクロヘキサン溶媒を真空下で(減圧下で)除去した。生じた無色の液体の溶液は、GCによって純度99%であることが分かった。したがって、さらなる精製は必要ではなかった。収量2.2g(9.2mmol)の変性カップリング剤1が得られた。
調製経路3:
上記の式M1によって表わされる変性カップリング剤1を、別の方法で、以下のように調製した。
100mLのシュレンクフラスコに、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン[クロムトン社製Silquest A−189]1.80g(10mmol)、テトラヒドロフラン(THF)25mLを仕込み、続いて10mLのTHFに溶かしたナトリウムメタノラート(NaOMe)0.594g(11mmol)を仕込んだ。反応混合物を室温で18時間撹拌した。その後、トリメチルクロロシラン(1.09g(10mmol))を10gのTHFで希釈し、得られた溶液をシュレンクフラスコに滴下した。塩化ナトリウムが沈殿した。懸濁液を、約24時間室温で撹拌し、さらに2時間50℃で撹拌した。THF溶媒を真空下で除去した。その後、シクロヘキサン(30mL)を添加した。次に白色の沈殿を濾過によって分離した。シクロヘキサン溶媒は真空下で(減圧下で)除去した。生じた無色の液体の溶液は、GCによって純度89%であることが分かった。分留によってさらなる精製を行い、収量1.7g(7.2mmol)の変性カップリング剤1が得られた。
次の鎖末端変性剤を調製経路3によって調製した。試薬量を表Aに示す。
下記の式M3によって表わされる末端変性剤3:
Figure 0005379225
下記の式Mによって表わされる末端変性剤4:
Figure 0005379225
下記の式Mによって表わされる末端変性剤5:
Figure 0005379225
下記の式Mによって表わされる末端変性剤6:
Figure 0005379225
下記の式Mによって表わされる末端変性剤7:
Figure 0005379225
Figure 0005379225
次の変性カップリング剤を調製経路3によって調製した。試薬量は表Bに示す。
下記の式Mによって表わされる変性カップリング剤8:
Figure 0005379225
下記の式Mによって表わされる変性カップリング剤9:
Figure 0005379225
下記の式M10によって表わされる変性カップリング剤10:
Figure 0005379225
Figure 0005379225
1,3−ブタジエンの単独重合(実施例1、1a、1b、1cおよび1d):
実施例1、1a、1b、1cおよび1dの重合は、二重壁の2リットルの鋼鉄製の反応器の中で行ない、その反応器は、有機溶媒、モノマー、極性配位化合物、開始剤化合物、または他の成分の添加の前に、窒素でパージした。重合反応器は、別段の言及がない限り、55℃に調節された。その後、シクロヘキサン溶媒(500グラム)、極性配位化合物としてのテトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、ブタジエンモノマーを、その順序で添加し、混合物を1時間撹拌した。n−ブチルリチウムを添加し、重合反応を開始させた。重合は55℃で約45分間行ない、その後、実験1のポリマー溶液を反応器から取り出し、下に記載するように別々に処理した。実験1a、1b、1cおよび1dの場合には、変性剤M6(末端変性剤化合物として使用)、M3(末端変性剤化合物として使用)、M1(変性カップリング剤として使用)またはM9(変性カップリング剤として使用)を添加した。次に、ポリマー溶液を55℃でさらに45分間撹拌した。実施例1では、上に示すように、変性剤を添加しなかった。重合プロセスの停止のために、1時間後に、50mLのメタノールおよびポリマー用安定剤としてのIrganox 1520(2グラムのIrganoxを含む1リットルのメタノール)を含む別個の二重壁の鋼鉄製の反応器に、ポリマー溶液を移した。この混合物を15分間撹拌した。その後、重合溶媒および他の揮発分を真空で除去した。
Figure 0005379225
Figure 0005379225
1,3−ブタジエンの単独重合(実施例2a、2bおよび2c、2d):
実施例2a、2bおよび2c、2dの重合は、二重壁の2リットルの鋼鉄製の反応器の中で行ない、その反応器は、有機溶媒、モノマー、極性配位化合物、開始剤化合物または他の成分の添加の前に、窒素でパージした。重合反応器は、別段の言及がない限り、50℃に調節された。その後、シクロヘキサン溶媒(500グラム)、極性配位化合物としてのテトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)(45.0mmol)、ブタジエンモノマーを、その順序で添加し、混合物を1時間撹拌した。n−ブチルリチウム(50.0mmol)を添加し、重合反応を開始させた。重合は50℃で約2時間行ない、その後、ポリマー溶液の一部(66.6質量%または50質量%)を反応器から取り出し、下に記載するように、別々に処理した。次に、変性カップリング剤M1、または末端変性剤M2を添加した。次に、ポリマー溶液を50℃でさらに45分間撹拌した。実施例2bおよび2dでは、変性剤を添加しなかった。重合プロセスの停止のために、1時間後に、50mLのメタノールおよびポリマー用安定剤としてのIrganox 1520(2グラムのIrganoxを含む1リットルのメタノール)を含む別個の二重壁の鋼鉄製の反応器に、ポリマー溶液を移した。この混合物を15分間撹拌した。その後、重合溶媒および他の揮発分を真空で除去した。
実施例2aおよび2b:
(実施例2aの)重合反応は54.1g(1.00モル)のブタジエンを使用して行なった。ポリマー溶液の66.6質量%を除去した後、5.91グラム(25.0mmol)の変性カップリング剤M1を重合反応器に添加した。例2bは、変性剤を添加しなかった点以外は、同じように調製した。最終的なポリマーの特徴を表3に示す。
実施例2cおよび2d:
重合反応は10.0g(0.185モル)のブタジエンを使用して行なった。ポリマー溶液の50質量%を除去した後、12.5mmolの末端変性剤M2を重合反応器に添加した。例2dは、変性剤を添加しなかった点以外は、同じように調製した。最終的なポリマーの特徴を表3に示す。
Figure 0005379225
実施例2aのGC−MS検査は、保持時間がそれぞれ13.17分、13.25分および22.04分の3つの異なるポリマーフラクションに典型的な、トリメチルシリル基(−SiMe)(m/e=73)の存在を確認した。(−SiMe)フラグメントは、大多数のポリマーフラクションにおいて見つかり、それは大多数のポリマー鎖において少なくとも1個の(−SiMe)基の存在を示した。
別個の研究として、(−SiMe)保護基の効果的な除去は、まずヘキサデシルトリメチルシリルスルフィドを調製し、続いてHClで(−SiMe)基を除去することによって実証された。より具体的には、5.1g(20mmol)のヘキサデシルチオールを25mLのシクロヘキサンに溶かした。その後、トリエチルアミン(2.15g(21.25mmol))を添加し、次いで25mLのシクロヘキサンに溶かした4.47g(41.25mmol)のクロロトリメチルシランを添加した。生じた反応混合物を24時間撹拌し、その後、60℃で3時間加熱した。生じた溶液を濾過し、シクロヘキサン溶媒を真空で除去した。ヘキサデシルトリメチルシリルスルフィドが生成した(収量:6.6g(20.0mmol))。(−SiMe)基はNMR分光法によって確認した(信号はH−NMRスペクトルで0.23ppmに現われた。)。ヘキサデシルトリメチルシリルスルフィド(1グラム(3.0mmol))を15mLのシクロヘキサンに溶かし、10mLのエタノール中の塩酸(2グラム、36%)を加え、その混合物を室温で15時間撹拌した。相分離および抽出によって有機層を取り出した後、有機相を硫酸マグネシウムを使用して乾燥し、濾過した。真空による、有機溶媒および生成したヘキサクロロジシロキサン副生成物の大部分の除去は、ヘキサデシルチオールの単離につながった。予想通りに、H−NMRスペクトルにおける0.23ppmの(−SiMe)信号は消滅し、ヘキサクロロジシロキサン副生成物の存在を示す0.13ppmの非常に低い強度の新しい(−SiMe)信号が現われた。
1,3−ブタジエンとスチレンの共重合(実施例2〜25)
共重合は二重壁の20リットルの鋼鉄製の反応器の中で行なった。その反応器は、まず、有機溶媒、モノマー、極性配位化合物、開始剤化合物または他の成分の添加の前に、窒素でパージした。重合反応器は、別段の言及がない限り、60℃に調節された。その後、シクロヘキサン溶媒(9000グラム)、ブタジエンモノマー、スチレンモノマー、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)を、その順序で添加し、その混合物を1時間撹拌した。続いて、痕跡量の水分または他の不純物を取り除くために、n−ブチルリチウムを滴定で添加した。追加のn−ブチルリチウムを添加し、重合反応を開始させた。重合温度が60℃を超えないように、重合を80分間行なった。その後、全ブタジエンモノマー量の0.5%を添加し、続けて変性カップリング剤(1または2)を添加した。混合物を20分間撹拌した。次に、全ブタジエンモノマー量の1.8%を添加し、別段の言及がない限り、続けて変性剤(3または4)を添加した。重合プロセスの停止のために、45分後に、100mLのエタノール、1.4gの濃HCl(濃度36%)、およびポリマー用安定剤としてのIrganox 1520(5g)を含む別個の二重壁の鋼鉄製の反応器に、ポリマー溶液を移した。この混合物を15分間撹拌した。生じたポリマー溶液を1時間水蒸気でストリッピングして溶媒および他の揮発物を取り除き、70℃のオーブンで30分間乾燥し、さらに1〜3日間室温で乾燥した。
生じたポリマー組成物およびいくつかの属性を、下記の表4および5にまとめて示す。別段の言及がない限り、量はミリモルで表示される。同一の重合条件(同じオペレーターによる同じ日においては同じ重合反応器中の)で調製された実施例は、実施例番号に隣接している同一の文字(たとえば3A、4A)で指定される。
下記の表の中のダッシュ「−」の使用は、成分が添加されなかったことを示す。略語「N.M.」は、測定がされなかったか、対応するデータが得られなかったことを意味するように意図される。
Figure 0005379225
Figure 0005379225
各々の実施例4〜14についての全スチレンブロック含有量パーセントは、(H−NMRによって測定したコポリマー中のスチレンの合計量を基準として)1モル%以下であった。
ポリマー組成物
ポリマー組成物は、350cmのバンバリーミキサーの中で、下記の表6に記載された成分を混ぜ合わせ調合することによって調製し、160℃で20分間加硫した。各々のエラストマー組成物の実施例についての加硫プロセスデータおよび物理的性質を表7および8に示す。
Figure 0005379225
Figure 0005379225
Figure 0005379225
追加のポリマー組成物は、350cmのバンバリーミキサーの中で、下記の表9、10および11に記載されたそれぞれの成分を混ぜ合わせ調合することによって調製し、160℃で20分間加硫した。各々のエラストマー組成物の実施例についての加硫プロセスデータおよび物理的性質を表12および13に示す。
Figure 0005379225
Figure 0005379225
Figure 0005379225
Figure 0005379225
Figure 0005379225
本発明の重要な1つの用途は、他の物理的性質および加工性、特に「0℃におけるtanδ」に悪影響を及ぼさずに、より低い「60℃におけるtanδ」値を有するエラストマーポリマー組成物の製造である。より低い「60℃におけるtanδ」値を有するエラストマーポリマー組成物から作られたタイヤトレッドは、は対応するより低いころがり抵抗を有し、一方、より高い「0℃におけるtanδ」値を有するエラストマーポリマー組成物から作られたタイヤトレッドは、対応するより良好な濡れ路面すべり特性を有する。
本発明を例証する手段として、リビング低分子量ポリブタジエンを比較的単純なモデルポリマーとして使用した。表3に示されるように、実施例2bおよび2dのポリブタジエンは、それぞれ2,350および520g/モルの分子量(M)を有していた。これらのポリマーは変性ポリマー鎖を含んでいなかった。すなわち、トリメチルシリル(−SiMe)もメトキシ(−OMe)基も存在しなかった。同様のポリマー(実施例2aおよび2c)を調製し、本発明に従って、変性剤M1およびM2で変性した。この変性は、変性剤のメトキシシリル基によるポリマー鎖の変性をもたらした。予想通りに、H−NMRスペクトルではメトキシ基はほとんど検出されなかった。GC−MS分析による実施例2cの検査および熱分解−MS分析による実施例2aの検査は、両方とも、m/e=73.2に質量スペクトルにおけるフラグメントとしてトリメチルシリル(−SiMe)基の同定につながる。
トリメチルシリルスルフィド基変性ポリマーからのトリメチルシリル基の効果的な除去を実証するために、ヘキサデシルトリメチルシリルスルフィドをモデル化合物として選択した。上に実証されたように、ヘキサデシルトリメチルシリルスルフィドは、室温での塩酸への接触の後に、定量的にヘキサデシルチオールに変換された。トリメチルシリル基の存在は、反応を通じて、かなりの量のリビングポリマー鎖末端の不活性化を一時的に防ぐ(すなわち保護する)と考えられる。
変性カップリング剤および末端変性剤の使用によって形成されたポリマー巨大分子の異なる構造を実証するために、表1および2の実験1、1a、1b、1cおよび1dを行なった。
変性カップリング剤M1およびM9を使用することによって形成された実験1cおよび1dのポリブタジエンは、末端変性剤M6およびM3を使用することによって調製された実験1aおよび1bと比較して、より高いカップリング度を示す。変性カップリング剤M1またはM9が重合実験1cおよび1dにおいて停止剤として使用されたときは、形成されたポリマー巨大分子の76.8および69.2質量%が1つを超えるポリマーアームを含んでいた。変性剤M6およびM3が重合実験1aおよび1bにおいて停止剤として使用されたときは、形成されたポリマー巨大分子の2.5および24.9質量%が1つを超えるポリマーアームを含んでいた。
上記の結果は、1つのポリマーアームおよび末端変性剤M6およびM3に由来する1つの官能基を含むポリマー巨大分子の形成は明らかに好ましいことを示す。この好ましいことは、開始剤化合物の化学量論比のために、したがって2:1の「形成されたリビングポリマー鎖」と「末端変性剤」の化学量論比のために特に興味深い。この比は、むしろ、2つのポリマーアームおよび末端変性剤M6およびM3に由来する1つの官能基を含むポリマー巨大分子の形成を示唆するが、それは比較的低い量においてしか観察されない。他方、たとえばM1およびM9のような変性カップリング剤の使用は、好ましくは、2つ以上のポリマーアームおよび変性カップリング剤に由来する1つの官能基を含むポリマー巨大分子につながる。したがって、異なる官能基化剤、特に変性カップリング剤および末端変性剤は、1プロセス工程において(上に定義したような)変性された本質的に分枝のポリマー分子、および別のプロセス工程において変性された本質的に直鎖の「1つのポリマーアームを含むポリマー分子」を製造するために使用することができる。
ポリマーの調製の過程において、変性ポリマー鎖カップリングおよびポリマー鎖末端変性の両方の技術の組合わせは、未変性のポリマー巨大分子をほとんど含まないポリマーブレンドにつながる。従来のポリマー調製と比較して、A)たとえば四塩化ケイ素もしくはスズまたはテトラアルコキシスズもしくはケイ素化合物のような古典的なカップリング剤の使用と、B)鎖末端変性剤とを組み合わせた本発明のプロセスは、ポリマー変性の程度を増加させ、対応するポリマー加硫物の性能を改善させる。
前に述べたように、本発明の変性エラストマーポリマーの意義ある1つの用途は、特にタイヤトレッドに使用されるエラストマーポリマー組成物の調製におけるそれらの使用であり、0℃におけるtanδによって表わされる濡れ路面すべり特性の著しく劣化させずに、60℃におけるtanδの比較的低い値を有する組成物によって表わされる低いころがり抵抗を有するエラストマーポリマー組成物の調製におけるそれらの使用である。表13に例証されるように、本発明の変性カップリング剤および末端変性剤を使用することによって(すなわち変性カップリング剤9および末端変性剤6で)変性されたエラストマーポリマーから調製されたポリマー組成物は、変性カップリング剤使用せずに、または変性カップリング剤と末端変性剤の両方を使用せずに調製された、対応する例(同一の文字(たとえば8B、9B、10B)で表示される。)と比較して、相対的により低い「60℃におけるtanδ」値およびより高い「0℃におけるtanδ」値を有する。変性された実施例の引張強さ、モジュラス300および切断時伸びは向上し、または少なくとも有意には悪化しなかった。
表8に示されるように、加硫物の動的変形中の発熱は、本発明の変性エラストマーポリマーの使用によって減少させられる。この減少は、その結果得られる組成物の耐久性を向上させ、全体にわたる弾性を増大すると考えられる。引張強さおよびモジュラス300は、対照ポリマーと比較して悪くなく、機械的ストレス下でより高い耐性を有する安定した高分子網目の形成を示唆する。切断時伸び値はわずかに減少するが、それらは、向上したtanδ値を考慮すると、まだ十分に受け入れ可能である。
表7および12は、スコーチタイム(TS)および硬化時間(TC)が未変性ポリマーに匹敵すること、したがって、対応するポリマー組成物は良好な加工性を有することを示す。
より強い効果はシリカ含有ポリマー組成物について観察されるが、シリカ含有ポリマー組成物と同様に、カーボンブラック含有ポリマー組成物でも前述の利点が一般に見いだされることは特に有利である。
さらに、カーボンブラックおよびシリカを含有するポリマー組成物においてポリマー源として、本発明の変性された油展高分子量ポリマーを使用したときに、前述の利点が通常見いだされたことは有利である。

Claims (19)

  1. 少なくとも下記のi)、ii)、iii)の反応生成物を含む第一のエラストマーポリマー組成物。
    i)リビングアニオンエラストマーポリマー
    ii)式1または式2によって表わされるシラン変性剤化合物
    (RO)Si−R−S−SiR (式1)
    (R13O)Si−R−N(SiR101112 (式2)
    (式中、
    Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
    およびRは、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1つで置換されていてもよく、アルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
    、R、R10、R11、R12およびR13は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。)から選択される。)
    iii)式3〜式6の1つによって表わされる変性剤化合物
    (RO)(RSi−R−S−SiR (式3)
    (R13O)(R14Si−R−N(SiR101112 (式4)
    Figure 0005379225
    Figure 0005379225
    (式中、
    Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
    xおよびpは1および2から選択される整数であり、
    yおよびqは1および2から選択される整数であり、
    x+y=3、p+q=3、
    、RおよびR15は、同じか異なり、各々独立に、(C−C100)アラルキル、(C−C100)アリール、(C−C100)アルキル、または(C−C100)ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1種で置換されていてもよく、そしてアルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
    、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R16、R17、R18、R19、R20、およびR21は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、(C−C16)アラルキルまたは(C−C30)トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C−C16)アルキル、(C−C16)アリール、または(C−C16)アラルキルから選択される。)から選択される。)
  2. 少なくとも
    1)充填剤、
    2)請求項1に記載の第一のエラストマーポリマー組成物
    の反応生成物を含む第二のエラストマーポリマー組成物。
  3. 少なくとも
    1)充填剤、
    2)加硫剤、および
    3)請求項1に記載の第一のエラストマーポリマー組成物
    の反応生成物を含む加硫したエラストマーポリマー組成物。
  4. 成分iと成分iiを最初に反応させて第一の変性ポリマーを形成し、次いで第一の変性ポリマーを成分iiiと反応させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. シラン変性剤(成分ii)が式1の化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  6. シラン変性剤(成分ii)が式2の化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  7. エラストマーポリマーが、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリブタジエン、ブタジエン−イソプレンコポリマー、ポリイソプレンおよびブタジエン−スチレン−イソプレンターポリマーからなる群から選択されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物から形成された少なくとも1つの部品を含む物品。
  9. 物品がタイヤであることを特徴とする請求項8に記載の物品。
  10. 少なくとも下記のi)、ii)およびiii)を含む組成物。
    i)リビングアニオンエラストマーポリマー
    ii)式1または式2によって表わされるシラン変性剤化合物
    (R O) Si−R −S−SiR (式1)
    (R 13 O) Si−R −N(SiR 10 11 12 (式2)
    (式中、
    Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
    およびR は、同じか異なり、各々独立に、(C −C 100 )アラルキル、(C −C 100 )アリール、(C −C 100 )アルキル、または(C −C 100 )ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C −C )アルキル、(C −C )アルコキシ、(C −C 16 )アリール、(C −C 16 )アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1つで置換されていてもよく、アルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
    、R 、R 10 、R 11 、R 12 およびR 13 は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C −C 16 )アルキル、(C −C 16 )アリール、(C −C 16 )アラルキルまたは(C −C 30 )トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C −C 16 )アルキル、(C −C 16 )アリール、または(C −C 16 )アラルキルから選択される。)から選択される。)
    iii)式3〜式6の1つによって表わされる変性剤化合物
    (R O) (R Si−R −S−SiR (式3)
    (R 13 O) (R 14 Si−R −N(SiR 10 11 12 (式4)
    Figure 0005379225
    Figure 0005379225
    (式中、
    Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
    xおよびpは1および2から選択される整数であり、
    yおよびqは1および2から選択される整数であり、
    x+y=3、p+q=3、
    、R およびR 15 は、同じか異なり、各々独立に、(C −C 100 )アラルキル、(C −C 100 )アリール、(C −C 100 )アルキル、または(C −C 100 )ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C −C )アルキル、(C −C )アルコキシ、(C −C 16 )アリール、(C −C 16 )アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1種で置換されていてもよく、そしてアルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
    、R 、R 、R 、R 、R 、R 、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、R 14 、R 16 、R 17 、R 18 、R 19 、R 20 、およびR 21 は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C −C 16 )アルキル、(C −C 16 )アリール、(C −C 16 )アラルキルまたは(C −C 30 )トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C −C 16 )アルキル、(C −C 16 )アリール、または(C −C 16 )アラルキルから選択される。)から選択される。)
  11. シラン変性剤(成分ii)が式1の化合物であることを特徴とする請求項10に記載の組成物。
  12. シラン変性剤(成分ii)が式2の化合物であることを特徴とする請求項10に記載の組成物。
  13. エラストマーポリマーが、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリブタジエン、ブタジエン−イソプレンコポリマー、ポリイソプレンおよびブタジエン−スチレン−イソプレンターポリマーからなる群から選択されることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の組成物。
  14. さらに充填剤を含む請求項10〜13のいずれか1項に記載の組成物。
  15. さらに加硫剤を含む請求項10〜14のいずれか1項に記載の組成物。
  16. スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリブタジエン、ブタジエン−イソプレンコポリマー、ポリイソプレン、ブタジエン−スチレン−イソプレンターポリマーおよびそれらの組合わせからなる群から選択される少なくとも1種のポリマーをさらに含む請求項10〜15のいずれか1項に記載の組成物。
  17. 請求項10〜16のいずれか1項に記載の組成物から形成された少なくとも1つの部品を含む物品。
  18. 下記の工程A)、B)を含む、第一のエラストマーポリマー組成物を作る方法。
    A)少なくとも下記の成分i)およびii)を反応させて、第一の変性ポリマーを形成する工程
    i)リビングアニオンエラストマーポリマー
    ii)式1または式2によって表わされるシラン変性剤化合物
    (R O) Si−R −S−SiR (式1)
    (R 13 O) Si−R −N(SiR 10 11 12 (式2)
    (式中、
    Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
    およびR は、同じか異なり、各々独立に、(C −C 100 )アラルキル、(C −C 100 )アリール、(C −C 100 )アルキル、または(C −C 100 )ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C −C )アルキル、(C −C )アルコキシ、(C −C 16 )アリール、(C −C 16 )アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1つで置換されていてもよく、アルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
    、R 、R 10 、R 11 、R 12 およびR 13 は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C −C 16 )アルキル、(C −C 16 )アリール、(C −C 16 )アラルキルまたは(C −C 30 )トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C −C 16 )アルキル、(C −C 16 )アリール、または(C −C 16 )アラルキルから選択される。)から選択される。)
    B)第一の変性ポリマーを少なくとも下記の成分iii)と反応させて、第一のエラストマーポリマーを形成する工程
    iii)下記の式3〜式6の1つによって表わされる変性剤化合物
    (R O) (R Si−R −S−SiR (式3)
    (R 13 O) (R 14 Si−R −N(SiR 10 11 12 (式4)
    Figure 0005379225
    Figure 0005379225
    (式中、
    Siはケイ素であり、Sは硫黄であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、
    xおよびpは1および2から選択される整数であり、
    yおよびqは1および2から選択される整数であり、
    x+y=3、p+q=3、
    、R およびR 15 は、同じか異なり、各々独立に、(C −C 100 )アラルキル、(C −C 100 )アリール、(C −C 100 )アルキル、または(C −C 100 )ジアルキルエーテル(アルキル−O−アルキル)から選択される基(ただし、各々の基は、(C −C )アルキル、(C −C )アルコキシ、(C −C 16 )アリール、(C −C 16 )アラルキル、アミン、チオアルキル、またはそれらの組合わせの少なくとも1種で置換されていてもよく、そしてアルキルは、各々、線状でも分枝でもよく、飽和でも不飽和でもよい。)であり、
    、R 、R 、R 、R 、R 、R 、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、R 14 、R 16 、R 17 、R 18 、R 19 、R 20 、およびR 21 は、同じか異なり、各々独立に、水素(H)、(C −C 16 )アルキル、(C −C 16 )アリール、(C −C 16 )アラルキルまたは(C −C 30 )トリ(ヒドロカルビル)シリル(ただし、ヒドロカルビル基は、各々独立に、(C −C 16 )アルキル、(C −C 16 )アリール、または(C −C 16 )アラルキルから選択される。)から選択される。)
  19. 少なくとも下記の成分1)、2)および3)を反応させる工程を含む、加硫したエラストマーポリマー組成物を作る方法。
    1)充填剤、
    2)加硫剤、および
    3)請求項1に記載の第一のエラストマーポリマー組成物。
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