JP5373075B2 - 血液分離剤及び血液採取容器 - Google Patents

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Description

本発明は、血液試料から血清または血漿を分離するのに用いられる血液分離剤及び血液採取容器に関する。より詳細には、比重差を利用して、遠心分離後に血餅と血清あるいは血球成分と血漿との中間に隔壁を形成することができる血液分離剤及び血液採取容器に関する。
従来、この種の血液分離剤として、樹脂に、比重調整剤、チクソトロピー性増強剤、または粘度調整剤を添加してなる種々の血液分離剤が知られている。上記樹脂としては、下記の特許文献1には、常温で固形の水添シクロペンタジエン系石油樹脂と可塑剤との混合物が開示されている。また、従来、シリコーンポリマー、α−オレフィン共重合体またはアクリル系共重合体なども用いられている。
上記樹脂に添加される比重調整剤としては、シリカなどの無機粉末が用いられる。また、チクソトロピー性増強剤、粘度調整剤としては、種々の有機化合物が用いられている。この有機化合物としては、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、エチレンジアミン、ジベンジリデンソルビトール、脂肪酸アミド、フルオロカーボン系界面活性剤、ポリエステル変性アルキルポリシロキサン系界面活性剤、ポリエーテル変性アルキルポリシロキサン系界面活性剤、エチレングリコール・プロピレングリコールブロック共重合体系界面活性剤などが用いられていた。
さらに、特許文献1に例示されている常温で固形の水添シクロペンタジエン系石油樹脂を使用する場合には、水添シクロペンタジエン系石油樹脂を可塑剤に溶解し、常温で液状にする必要がある。可塑剤としてはフタル酸エステル、トリメリット酸エステル、セバシン酸エステル、マレイン酸エステル等が例示される。しかしながら、固形の樹脂と可塑剤とからなる樹脂成分は、水添シクロペンタジエン系石油樹脂の分子構造に起因して、温度による粘度の変化が大きく、低温下で分離剤粘度が高くなる。したがって、冷却遠心分離機を用いた場合、血液分離剤の流動性が低下するという問題がある。
また、シリコーンポリマーを上記樹脂として用いた場合、長期間貯蔵されている間に比重調整剤として添加されるシリカの表面と反応し、血液分離剤のチクソトロピー性を低下させるおそれがある。
一方、α−オレフィン共重合体を用いた血液分離剤では、α−オレフィン共重合体自体の比重が小さいので、比重調整剤として大きな比重を有する無機粉末を大量に添加する必要がある。そのため、遠心分離時に、遠心力により無機粉末が樹脂と分離し、血餅と血清あるいは血球成分と血漿との中間に隔壁を形成することができないことがある。さらに、無機粉末の添加量を多くすると、長期間の貯蔵中における水素結合力が増大し、粘度が高くなり、遠心分離時の流動性が低下するという問題がある。
また、アクリル系共重合体を用いた場合は、アクリル系共重合体自体の放射線の照射に対する耐性が低いため、γ線照射による滅菌の際にラジカルが発生し、重合反応の進行及び、主鎖の切断・再結合の過程で生じる架橋によってアクリル系共重合体の粘度が増加する。そのため、血餅と血清あるいは血球成分と血漿との中間に充分な隔壁を形成できないおそれがある。この粘度増加を抑制する方法の一例が下記の特許文献2に開示されている。特許文献2では、ヒドロキノン等の水溶性の高い重合禁止剤が用いられている。しかし、水溶性の高い重合禁止剤を用いた場合、血液分離剤中から血清あるいは血漿中に重合禁止剤が溶出する。そのため、該血清あるいは血漿を試料とした場合に、その検査値に影響を及ぼすという問題がある。さらに特許文献3では、連鎖移動剤であるα−メチルスチレンダイマーが添加されている。しかし、連鎖移動剤はポリマー主鎖中の重合を抑制する効果は持っているが、ラジカルが消失しないため、粘度増加の根本的な抑制には向かないといった問題がある。
また、上記チクソトロピー性増強剤や粘度調整剤として使用されている有機化合物のほとんどは親水性である。そのため、血液中に該有機化合物が溶出し、血液細胞膜に障害を与えるという問題が起きる。その結果、LDHやASTなどの血液細胞内に多量に含まれている酵素等が血漿や血清に漏出することがある。したがって、これらの検査値に悪影響を及ぼすことがある。加えて、血液分離剤中への血液中の水分の吸収を促進し、血液分離剤を白濁させるなどの問題もある。
特開平9−15238号公報 特開平4−175656号公報 特開2007−101322号公報
本発明の目的は、温度変化による粘度の変化が小さく、血清や血漿への有機化合物の溶出が生じ難く、血球成分への影響を低減することができ、さらに血餅と血清または血球成分と血漿との中間に隔壁を確実に形成することができ、検査値に影響を及ぼし難く、長期間貯蔵した後でも安定な性能を発現する血液分離剤及び該血液分離剤を用いた血液採取容器を提供することにある。
本発明の血液分離剤は、25℃における粘度が10〜200Pa・sであり、25℃における粘度に対する15℃における粘度の比が4.6未満である(メタ)アクリル酸エステル系重合体と、無機粉末と、数平均分子量(Mn)が700以上であるポリアルキレングリコールとを含み、前記ポリアルキレングリコールが全体の5重量%以下の濃度で配合されている。
本発明の血液分離剤は、好ましくは、25℃における水への溶解度が4g/100mL以下である重合禁止剤を含んでいることが望ましい。
本発明の血液分離剤では、好ましくは上記(メタ)アクリル酸エステル系重合体が、(メタ)アクリル酸エステル単量体と、(メタ)アクリル酸エステル単量体以外の単量体との共重合体からなる。上記(メタ)アクリル酸エステル単量体以外の単量体としては、好ましくは芳香族ビニル単量体、より好ましくはスチレンまたはα−メチルスチレンが用いられる。
本発明の血液分離剤では、好ましくは、前記ポリアルキレングリコールが炭素数2〜4のアルキレンオキサイド単量体から選ばれる1種あるいは2種以上の単量体からなる重合体及び/または炭素数3または4のアルキレンオキサイド単量体から選ばれる1種あるいは2種以上の単量体からなる重合体である。
また、本発明の血液分離剤では、好ましくは、上記無機粉末は、表面が親水性の無機粉末、もしくは表面が疎水性の無機粉末、またはその双方を含む。
本発明の血液採取容器は、容器本体と、容器本体内に収容されており、本発明に従って構成されている血液分離剤とを備える。
以下、本発明の詳細を説明する。
((メタ)アクリル酸エステル系重合体)
本発明の血液分離剤では、血液分離剤用重合体として、25℃における粘度が10〜200Pa・sであり、25℃における粘度に対する15℃における粘度の比が4.6未満である(メタ)アクリル酸エステル系重合体が用いられる。
上記(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、血餅と血清あるいは血球成分と血漿とを分離するための血液分離剤の主剤である。
上記(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、少なくとも1種の(メタ)アクリル酸エステル単量体を含む原料を重合することにより得られる。原料には、(メタ)アクリル酸エステル以外の単量体が含まれていてもよい。すなわち、(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、1種の(メタ)アクリル酸エステル単量体の単独重合体であってもよく、2種以上の(メタ)アクリル酸エステル単量体よりなる共重合体であってもよく、少なくとも1種の(メタ)アクリル酸エステル単量体と、それ以外の単量体とからなる共重合体であってもよい。
上記(メタ)アクリル酸エステル系重合体中における(メタ)アクリル酸エステル単量体の含有量は、50〜100重量%が好ましく、60〜100重量%がより好ましく、70〜100重量%がさらに好ましい。(メタ)アクリル酸エステル単量体の含有量を50重量%以上とすることにより、血液分離剤用重合体の比重、チクソトロピー性及び流動性のバランスをより一層良好に維持することができる。上記好ましい範囲の場合には、これらのバランスをより良好にすることができる。
上記(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、例えば1〜20の炭素数を有するアルキル基を含む(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ポリアルキレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、(メタ)アクリル酸フェノキシアルキルエステル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸イソボニルエステル、及び(メタ)アクリル酸アルコキシシリルアルキルエステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステル系重合体の構成原料としては、1種の上記単量体または2種以上の上記単量体を適宜用いることができる。好ましくは、2種以上の上記(メタ)アクリル酸エステル単量体を用いることが望ましい。2種以上の単量体を用いた場合には、2種の異なる分子構造を有する単量体の含有比率を調整することで、(メタ)アクリル酸エステル系重合体を所望の比重及び粘度に容易に調整することができる。
上記(メタ)アクリル酸エステル単量体以外の単量体としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとラジカル共重合可能なラジカル重合性単量体であれば特に限定されない。このようなラジカル重合性単量体としては、例えば、芳香族系ビニル単量体、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、ビニルピロリドン、及び(メタ)アリルエーテル類が挙げられる。芳香族系ビニル単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、o−メトキシスチレン、2,4−ジメチルスチレン、クロロスチレン、及びブロモスチレンが挙げられる。ビニルエステル類としては、例えば(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、フマル酸、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルジアルキルアミド、及び酢酸ビニルが挙げられる。上記ラジカル重合性単量体は、1種または2種以上を適宜用いることができる。
上記ラジカル重合性単量体としては、芳香族系ビニル単量体が好ましく、スチレン及びα−メチルスチレンがより好ましい。芳香族系ビニル単量体は、比重が大きくかつ高い疎水性を有するので、血液分離剤の血液分離能を確保しつつ、薬物の吸着を抑制するのに効果的である。さらに、上記芳香族ビニル単量体と(メタ)アクリル酸エステルとの共重合により得られた共重合体では、上記芳香族ビニル単量体を含まない(メタ)アクリル酸エステル系重合体と比較して、放射線による滅菌処理の際に分子量が増大し難く、粘度が高くなり難い。
上記(メタ)アクリル酸エステル系重合体を得るための単量体組成物中における上記芳香族系ビニル単量体の含有量は、1重量%以上、50重量%未満が好ましく、5〜30重量%の範囲がより好ましく、10〜20重量%の範囲がさらに好ましい。芳香族系ビニル単量体の含有量が1重量%未満では、芳香族系ビニル単量体を用いた効果が充分に得られない。また、芳香族系ビニル単量体の含有量が50重量%以上となると、血液分離剤用重合体の粘度が高くなりすぎ、適度な流動性を確保することが困難となるおそれがある。
上記(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、通常のラジカル重合法により得ることができる。ラジカル重合法としては、溶液重合法、塊状重合法、分散重合法、リビングラジカル重合法等が挙げられる。
血餅(比重1.08)と血清(比重1.03)あるいは血球成分(比重1.08)と血漿(比重1.03)との中間層に隔壁を形成するためには、血液分離剤の比重は、1.035〜1.060であることが好ましい。そのため前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体の25℃における比重は、1.025〜1.060であることが好ましく、1.030〜1.050がより好ましい。比重が1.025未満では、血液分離剤の比重を前記範囲に調整するために無機粉末を大量に添加する必要がある。その結果、遠心分離による無機粉末と血液分離剤用重合体との分離、あるいは長期間の貯蔵中に血液分離剤が吸湿する。このため、無機粉末間の水素結合力が増大し、血液分離剤の流動性が低下するおそれがある。従って、血餅と血清あるいは血球成分と血漿との中間層に隔壁を形成できなくなる問題が生じる。一方、比重が1.060よりも大きい場合には、血液分離剤用重合体のチクソ化に必要な無機粉末を添加することで血液分離剤の比重が高くなり過ぎ、血餅と血清あるいは血球成分と血漿との中間層に隔壁を形成できなくなるおそれがある。
上記(メタ)アクリル酸エステル系重合体の重量平均分子量(Mw)は、3000〜50000の範囲が好ましく、4000〜30000の範囲がより好ましい。重量平均分子量が上記範囲内にある場合には、血液分離剤の流動性を良好とすることができ、かつ形成される隔壁の強度を高めることができる。重量平均分子量が3000未満の場合には、隔壁の強度が不充分になることがある。または、血清もしくは血漿中に浮遊物が生じ、検査値に悪影響を及ぼしたり、精密な分析機器を汚染するおそれがある。重量平均分子量が50000を超えると、遠心分離時の流動性が低下し、血餅と血清あるいは血球成分と血漿との間に隔壁を確実に形成することができないおそれがある。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体の25℃における粘度は10〜200Pa・sであり、好ましくは30〜150Pa・sである。粘度が上記範囲内にあることにより、血液分離剤の流動性が高められ、隔壁の強度を確保することができる。10Pa・s未満の場合には、隔壁の強度が不充分となったり、血清もしくは血漿中に浮遊物が生じ、検査値に悪影響を及ぼしたり、精密な分析機器を汚染したりするおそれがある。25℃における粘度が200Pa・sを超えると、遠心分離時の流動性が低下し、血餅と血清あるいは血球成分と血漿との間に隔壁を確実に形成することができなくなる。
また、(メタ)アクリル酸エステル系重合体の25℃における粘度に対する15℃における粘度の比(15℃における粘度/25℃における粘度)は、4.6未満であり、好ましくは1以上、4.6未満である。上記粘度比が4.6以上になると、15℃以下といった低温遠心条件において、血液分離剤の粘度の変化が大きくなりすぎるおそれがある。そのため、流動性が悪化し、血餅と血清あるいは血球成分と血漿との間に確実に隔壁を形成することができなくなる。また、一般に液体の粘度は温度によって変化し、温度が低いほど粘度は高くなる。従って、上記粘度比が1の場合には、温度に依存した粘度変化が生じないことを意味する。従って、上記粘度比は1に近いほど望ましい。
(重合禁止剤)
重合禁止剤とはラジカル重合を引き起こす活性なラジカル種と反応し、ラジカル重合を引き起こさない不活性なラジカルまたは安定な化合物にする作用を有する化合物である。
本発明において、上記血液分離剤用重合体に添加され得る重合禁止剤としては、25℃における水への溶解度が4g/100mL以下であることが好ましい。より好ましくは、水に対し難溶性の重合禁止剤を使用することが望ましい。25℃における水への溶解度が4g/100mLより高くなると、遠心分離を行った後、隔壁上面に位置する血清あるいは血漿中に重合禁止剤が溶出しやすくなる。血清あるいは血漿中に重合禁止剤が溶出すると、酸化還元反応による測定試薬を用いて測定する項目に影響するおそれがある。また、ある種の重合禁止剤は、溶出した際に発色を呈する場合があり、発色度合いを測定する項目等に影響するおそれがある。それ故、25℃における水への溶解度が4g/100mLを超える重合禁止剤は含まないのが好ましい。
重合禁止剤としては、例えば、25℃における水への溶解度が4g/100mL以下であれば特に限定されるものではない。このような重合禁止剤として、p−メトキシフェノール、ベンゾキノン、クレゾール、t−ブチルカテコール、t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジーt−ブチルヒドロキノン、p−ニトロソフェノール、3,5−ジーt−ブチルー4−ヒドロキシトルエン等のヒドロキシ芳香族化合物、ハイドロキノン化合物、キノン化合物が挙げられる。また、4、4‘−チオビス(3−メチルー6−t−ブチルフェノール)、フェノチアジン等の硫黄化合物、ジフェニルアミン、クペロン等のアミン化合物、銅塩化合物、マンガン塩化合物等が挙げられる。
重合禁止剤の添加量は、放射線照射による血液分離剤の粘度増加を抑制でき、後述の検査値に影響の無い範囲であれば、特に限定されるものではないが、血液分離剤100重量%中、0.001〜5重量%であることが好ましい。より好ましくは0.005〜3重量%である。0.001重量%より少なくなると、放射線照射による血液分離剤の粘度増加を充分に抑制することができず、遠心分離後の隔壁形成に支障をきたすおそれがある。一方5重量%以上添加すると、上記血液分離剤用重合体に分散しきらず、粒状の塊が血液分離剤用重合体の中に残留することがある。
重合禁止剤の添加方法としては特に限定されるものではないが、例えば、重合禁止剤の粉末あるいは液を(メタ)アクリル酸エステル系重合体に直接添加してもよいし、重合禁止剤を有機溶剤に溶解した状態で(メタ)アクリル酸エステル系重合体に添加する等の方法がある。
(無機粉末)
本発明において、上記無機粉末は比重調整剤として用いられている。上記無機粉末は特に限定されず、シリカ、またはベントナイトもしくはスメクタイトなどからなる粘土鉱物などの二酸化珪素系無機粉末を用いることができる。
また、本発明においては、上記無機粉末は、表面が親水性を有していてもよく、疎水性を有していてもよい。また、表面が疎水性の無機粉末と、表面が親水性の無機粉末とを併用してもよい。
前述した血液分離剤用重合体に、上記無機粉末、好ましくは二酸化珪素系粉末を添加することにより、チクソトロピー性を付与することができる。
上記二酸化珪素系粉末は表面に水酸基を有するため、親水性を示す。また、表面の水酸基をメチル基等で置換することで、適宜疎水性を付与することができる。
なお、上記無機粉末が親水性であるか、あるいは疎水性であるかは、水/アルコール混合溶媒への分散状態により決定されるのが一般的である。上記無機粉末の表面には水酸基が存在し、純粋な水に分散可能であれば、水酸基がそのまま残存しており、親水性と決定される。
他方、水とアルコールとの混合溶媒でなければ分散できない場合、表面が疎水性の無機粉末である。上記アルコールとしては、メタノールまたはエタノールが用いられる。疎水性無機粉末としては、アルコール濃度が25容量%以上の水−アルコール混合溶媒に分散する程度の疎水性を有するものが使用しやすい。なお、疎水性無機粉末は、親水性無機粉末の表面の水酸基の一部をジメチルシリル基、トリメチルシリル基、もしくはオクチルシリル基などのアルキルシリル基またはシリコーンオイルなどで置換もしくは封鎖処理したものが一般的に入手可能である。
本発明では、液状樹脂などの有機物を分解する触媒活性を有しておらず、検査値に悪影響を与えることもないことから、上記無機粉末として二酸化珪素系粉末が好適に用いられる。二酸化珪素系無機粉末のうち、親水性のシリカとしては、アエロジル90G、130、200、300等のアエロジルシリーズ(日本アエロジル社製)、レオロシールQS−10、QS−20、QS−30等のレオロシールシリーズ(トクヤマ社製)、WACKER HDK S13、N20、T30等のWACKER HDKシリーズ(旭化成ワッカーシリコーン社製)等の気相法親水性シリカが入手可能であり、使用し易い。
また、疎水性シリカとしては、アエロジルR972、R974、R805、R812等のアエロジルシリーズ(日本アエロジル社製)、レオロシールMT−10、DM−30S、HM−30S、KS−20S、PM−20等のレオロシールシリーズ(トクヤマ社製)、WACKER HDK H15、H18、H30等のWACKER HDKシリーズ(旭化成ワッカーシリコーン社製)等の気相法疎水性シリカが、入手し易く使用し易い。
上記無機粉末は微粉末であることが好ましい。これは、同じ添加割合であれば、比表面積の大きい、平均径の小さな微粉末の方が、チクソトロピー付与性や粘度調整作用を高めることができるからである。この場合、微粉末の一次粒子の平均径は1〜100μmが好ましく、より好ましくは5〜50μmである。一次粒子の平均径が1μm未満や100μmを超えた場合は、本血液分離剤のチクソトロピー性を好適に調整しにくくなる。また、微粉末の比表面積は、10〜1000m/gが好ましく、より好ましくは50〜500m/gである。比表面積が10m/g未満や1000m/gを超えた場合には、本血液分離剤のチクソトロピー性を好適に調整しにくくなる。
上記無機粉末の配合割合は、血液分離剤100重量%中、0.5〜5重量%の範囲が好ましく、より好ましくは1〜4重量%である。0.5重量%未満では、良好なチクソトロピー性が発現しないおそれがあり、5重量%を超えると、比重が高くなり、血液分離剤の流動性が低下する。
(ポリアルキレングリコール)
前記ポリアルキレングリコールはチクソトロピー性増強剤として用いられている。前記ポリアルキレングリコールは炭素数が2〜4のアルキレンオキサイド単量体から選ばれる1種あるいは2種以上の単量体からなる重合体、及び/または、炭素数が3または4のアルキレンオキサイド単量体から選ばれる1種あるいは2種以上の単量体からなる重合体からなり、数平均分子量は700以上である。前述した血液分離剤用重合体に、ポリアルキレングリコールを添加することにより、チクソトロピー性を増強することができる。
本発明に係る血液分離剤では、上記特定のポリアルキレングリコールは1種のみが用いられてもよく、2種以上配合されてもよい。
炭素数2のエチレングリコール単量体の重合成分が分子内に過剰に含まれると、水溶性が増大するために好ましくなく、デイビス法によるHLB値が16以下のものが好適に使用される。なお、デイビス法によるHLB値とは下記式により算出される。
<HLB値=7+親水基の基数の総和−親油基の基数の総和>
なお、基数とは各官能基に定められている固有の数値である。
また、出発物質となったアルコール類の官能基数に由来する水酸基数に応じて、あるいは該水酸基のアルキル基等による封鎖処理の有無等により、1あるいは1より大なる数の水酸基を有するポリアルキレングリコールのいずれもが用いられる。水溶性を低めるためには、1分子あたりの水酸基数が3個以下であることがより好ましい。
また、上記ポリアルキレングリコールの分子内には、水酸基の封鎖目的以外に導入された疎水性残基が含まれていてもよい。このような疎水性残基としては、アルキレン基、アルケン基、アルキン基、芳香環基、ジメチルシロキサン系置換基などが挙げられる。
また、上記水酸基に代えて、あるいは追加的に、カルボニル基、アミノ基またはチオール基などの水素結合性極性基を含んでいてもよい。この場合においても、水溶性を低めるには、1分子あたりの極性基の数は3個以下であることがより好ましい。
ポリアルキレングリコールの数平均分子量が700より小さいと、遠心分離後に形成される隔壁に亀裂が入る。その結果、血餅と血清あるいは血球成分と血漿とが混ざり合い、検査値に悪影響を及ぼす。従って、数平均分子量は700以上であることが必要である。好ましくは、2個以上の水酸基を有するポリアルキレングリコールの場合、数平均分子量は1000以上であることが望ましい。その場合には、水溶性をより一層低めることができ、血液検査値への悪影響をより一層軽減することができる。なお、上記ポリアルキレングリコールの数平均分子量の上限値は特に限定されないが、100,000以下であることが望ましい。100,000を超えると、水酸基密度が小さくなり、チクソトロピー性増強剤として作用しなくなるおそれがある。
上記ポリアルキレングリコールの濃度は、血液分離剤全体の5重量%以下であることが必要である。5重量%以下とすることにより、好ましい粘度範囲に調整することができ、かつ検査値への悪影響を抑制することができる。より好ましくは3重量%以下であり、さらに好ましくは2重量%以下である。また、上記ポリアルキレングリコールの濃度の好ましい下限は0.1重量%である。0.1重量%以上にすることにより、血液分離剤の粘度範囲を好ましい範囲に調整することが容易である。
上記特定のポリアルキレングリコールの具体例としては、以下の各種ポリアルキレングリコールを挙げることができる。ただし、下記例示する物質に限定されるものではない。
1より大きな数の末端水酸基を有するポリアルキレングリコールとしては、ポリブチレングリコール(日油社製、PB−700、PB−1000、PB−2000等のユニオール PBシリーズ)、ポリプロピレングリコール(日油社製、D−700、D−1200、D−4000等のユニオール Dシリーズ)、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル(日油社製、TG−1000、TG−3000、TG−4000等のユニオール TGシリーズ)、ポリオキシプロピレンソルビット(日油社製、HS−1600D等のユニオール HSシリーズ)、ポリセリン(日油社製、DCB−1000、DCB−2000、DCB−4000等のポリセリン DCBシリーズ、およびDC−1100、DC−1800E、DC−3000E等のポリセリン DCシリーズ)、ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル(日油社製、DGP−700等のユニルーブシリーズ)、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル(旭硝子社製、S3003、S3006、S3011等のプレミノールシリーズ)、ポリプロピレングリコール(旭硝子社製、S4001、S4006、S4011、S4015等のプレミノールシリーズ)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(三洋化成工業社製、PE−34、PE−61、PE−62、PE−64、PE−71、PE−74等のニューポール PEシリーズ)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(ADEKA社製、AM−502等のアデカポリエーテル)が挙げられる。
1個の末端水酸基を有するポリアルキレングリコールとして、ポリオキシプロピレンブチルエーテル(日油社製、MB−7、MB−14、MB−38、MB−700等のユニルーブ MBシリーズ)、ポリオキシプロピレングリコールモノエーテル(三洋化成社製、LB−285、LB−625、LB−3000、LB−1800X等のニューポール LBシリーズ)、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル(旭硝子社製、S1004F、S1005等のプレミノールシリーズ)が挙げられる。
(水)
本発明に係る血液分離剤では、チクソトロピー性を高めるために水を添加してもよい。水は、無機粉末の表面の水酸基に配位し、隣接する無機粉末の水酸基との水素結合のネットワーク形成を促進する。従って、無機粉末の必要量を少なくすることができる。すなわち、血液分離剤中における無機粉末の濃度を低めることができる。
水としては、蒸留水、イオン交換水などの脱イオン水を適宜用いることができる。また、無機粉末の表面の水酸基1個に水分子1個が配位するのに必要な濃度以上の水を用いることが好ましい。
本発明に係る血液分離剤では、血液分離剤としての性能を維持できる範囲で、相溶化剤、酸化防止剤等の添加剤が更に配合されてもよい。
(製造方法)
本発明に係る血液分離剤の製造方法は特に限定されない。例えば、上記(メタ)アクリル酸エステル系重合体と、無機粉末と、上記特定のポリアルキレングリコールとを適宜の方法で混合すればよい。混合方法については特に限定されず、プラネタリーミキサー、ロールミル、ホモジナイザーなどの公知の混練機を用いた方法を挙げることができる。
(血液採取容器)
本発明に係る血液採取容器は、容器本体と、容器本体内に収容されており、かつ上記本発明に係る血液分離剤とを備える。容器本体としては、特に限定されず、採血管として広く用いられている有底円筒状の容器や、様々な遠心分離可能な筒状容器を用いることができる。また、上記本体の材質についても、遠心分離に耐え得る限り、特に限定されず、合成樹脂やガラスなどを用いることができる。
容器本体に血液分離剤を収容する態様についても特に限定されない。例えば、有底円筒状の容器本体内に、上記液状の血液分離剤を収容する方法などを適宜用いることができる。
本発明に係る血液分離剤によれば、上記特定の(メタ)アクリル酸エステル系重合体と、無機粉末と、上記特定のポリアルキレングリコールとを含み、該ポリアルキレングリコールが全体の5重量%以下の濃度で配合されているため、冷却遠心分離機を用いたような低温遠心分離条件によって遠心分離した場合であっても、血液分離剤の流動性が低下し難い。従って、血餅と血清あるいは血球成分と血漿との中間層に隔壁を確実に形成することができる。
加えて、血清または血漿への血液分離剤成分の溶出が生じ難く、血球成分への悪影響を及ぼし難い上記特定のポリアルキレングリコールをチクソトロピー性増強剤として添加しているため、遠心分離中に血液分離剤用重合体が千切れることがなく、血液中に油滴が漂ったり、血液面に油膜が浮いたりすることもない。そのため、分析装置の反応セルや電解質測定用電極表面の汚染が生じ難く、誤った測定値を与えるといった問題も生じ難い。加えて、無機粉末の添加量を低めることができるので、長期間の貯蔵中における、水素結合の増加による流動性の低下も生じ難い。
以下、本発明の具体的な実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を明らかにする。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜8及び比較例1〜7]
(実施例1〜8及び比較例1〜7において用いた物質)
1)血液分離剤用重合体
血液分離剤用重合体として使用した物質を下記の表1に示す。
Figure 0005373075
なお、15℃/25℃粘度比は、15℃における粘度の25℃における粘度の比である。また、γ線照射後25℃粘度は、γ線を平均30kGy量照射した後の25℃における粘度をいう。粘度の測定は、レオメーター DV−III(ブルックフィールド社製)により行った。
2)無機粉末
無機粉末として、親水性シリカ(日本アエロジル社製、アエロジル200、粒径:約12nm、比表面積:約200m/g)と、疎水性シリカ(日本アエロジル社製、アエロジルR974、粒径:約12nm、比表面積:約170m/g、化学的に表面をCH3基で処理することにより疎水性とされている)との混合物を用いた。混合比は、親水性シリカ/疎水性シリカ=0.68(重量比)とした。
3)ポリアルキレングリコール
ポリアルキレングリコールとして、下記の表2に示すチクソトロピー性増強剤1〜4で示すポリアルキレングリコールを用意した。
増強剤1:ポリオキシプロピレングリセリルエーテル(旭硝子社製、プレミノールS3011)
増強剤2:ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(三洋化成工業社製、ニューポールPE−74)
増強剤3:ポリブチレングリコール(日油社製、ユニオールPB−700)
増強剤4:ポリオキシプロピレングリセリルエーテル(アデカ社製、アデカポリエーテルG300)
Figure 0005373075
(血液分離剤の作製)
(実施例1)
下記の表3に示すように、血液分離剤用重合体として表1に示した重合体1を96重量%、上記混合物である無機粉末を3重量%及ポリアルキレングリコールとして表2に示したチクソトロピー性増強剤1を1重量%含むようにこれらを配合し、室温下でプラネタリーミキサーで撹拌混合し、血液分離剤を作製した。
(実施例2〜8及び比較例1〜7)
使用した材料及配合割合を下記の表3に示すように変更したことを除いては、実施例1と同様にして血液分離剤を作製した。なお、比較例1では無機粉末を用いなかった。また、比較例2では、ポリアルキレングリコールを用いなかった。比較例3では粘度の低い血液分離剤用重合体5を用いた。比較例4では血液分離剤用重合体5を用い、無機粉末の添加量を5重量%とした。比較例5では、血液分離剤用重合体として水添シクロペンタジエン系固形樹脂とトリメリット酸エステルの混合融解物を用いた。比較例6ではチクロソトロピー性増強剤1の添加量を10重量%とした。比較例7では、数平均分子量350であるチクソトロピー性増強剤4を用いた。
Figure 0005373075
(血液採取容器の作製)
10mL容量のポリエチレンテレフタレート製試験管(16mm×100mm)10本を用意し、各試験管に実施例1〜8及び比較例1〜7の血液分離剤を約1.2gずつ収容することで血液採取容器を作製した。また、7mL容量のポリエチレンテレフタレート製試験管(直径13mm×長さ100mm)20本を用意し、各試験管に実施例1〜8及び比較例1〜7の血液分離剤を0.9g収容することで血液採取容器を作製した。7mL容量のポリエチレンテレフタレート製試験管を用いて作製した血液採取容器については照射線量が30kGyとなるようにγ線照射を行った後、各種評価を行った。
(評価)
上記のようにして、血液採取容器を作製した直後の血液分離剤及び血液採取容器を25℃で1年間貯蔵したレベルに相当する加速試験を行った後のサンプルについて以下の要領で評価した。また、25℃で1年間貯蔵したレベルに相当する加速試験を行った後のサンプルについても以下の要領で評価した。この加速試験は、温度:45℃、相対湿度:75%の条件下で4週間貯蔵とすることにより行った。
1)血液分離剤の流動性評価
比重1.08に調整した食塩水2mLを7mL容量の血液検査用容器10本に注入後、15℃の温度に設定されている水槽に30分間血液採取容器を浸漬した。30分後、冷却付き遠心分離機を用い、1100g×5分及び15℃の条件で遠心分離を行った。比重1.08の食塩水の上部に平均厚み5mm以上の隔壁が形成されている場合には○を付し、2mm以上、5mm未満の厚みの場合には△を付し、2mm未満の厚みの場合には×とした。結果を下記の表4に示す。
2)耐流れ性評価
10mL容量の血液採取容器5本を水平に、60℃、24時間保持し、分離剤組成物の最初の液面位置から流れた先端までの距離を測定し、平均値を求めた。本評価はサンプル作製直後についてのみ行った。
3)隔壁形成状態評価
citrate phosphate dextrose adenine(CPDA−1)添加ヒト保存血液(Tennessee Blood Services社)を用意した。各血液分離剤が収容されている7mL容量の血液採取容器各5本に、上記ヒト保存血液5mLを収容し、転倒混和した後、2200g×5分及び20℃の条件で遠心分離した。遠心分離後に形成された隔壁による血漿と血球成分との分離状態を、並びに油状浮遊物及び油膜の有無を目視により観察した。下記の表4に結果を示す。表4においては、隔壁に亀裂が生じている場合には「亀裂」、油状浮遊物や油膜が生じている場合には「油」と記載し、これらがいずれも観察されない場合には○を付した。
Figure 0005373075
表4から明らかなように、実施例1〜8では、加速試験後でも流動性、耐流れ性、隔壁形成状態のいずれにおいても良好な結果を示した。
無機粉末が添加されていない比較例1、及びポリアルキレングリコールが添加されていない比較例2、及び血液分離剤用重合体の粘度が低い比較例3では、充分なチクソトロピー性が得られず、血液分離剤が試験管の管口まで血液分離剤が流れ出た。また、遠心分離後に油状浮遊物や油膜が生じた。
粘度が低く、チクソトロピー性が充分でなかった比較例3に対し、無機粉末が5重量%添加されていることによりチクソトロピー性が増強されている比較例4では、流動性が低下し、充分な隔壁を形成することができなかった。
固形の樹脂と可塑剤とからなる血液分離剤用重合体を用いた比較例5では、粘度の温度依存性が高いため、血液分離剤の流動性が低くなり、隔壁を充分に形成することができなかった。
ポリアルキレングリコールを10重量%添加してなる比較例6では、粘度の低いポリアルキレングリコールを過剰に添加したことで血液分離剤の粘度が低くなったためか、血液分離剤の流れ、及び遠心分離後に油状浮遊物や油膜が生じていた。
ポリアルキレングリコールを添加しなかった比較例2、及び数平均分子量350のポリアルキレングリコールを用いた比較例7では、遠心分離後の隔壁に亀裂が生じていた。
これに対して、上記実施例1〜8では、いずれも、遠心分離後に、確実に充分な厚みの隔壁を形成することができた。また、25℃での貯蔵1年間に相当する上記加速試験を行った場合でも、安定した性能を発現することが確かめられた。
[実施例9〜27及び比較例8〜13]
重合禁止剤を添加してなる下記の実施例9〜27及び比較例8〜13を説明する。
<実施例9〜27及び比較例8〜13において用いた物質>
1)血液分離剤用重合体
(メタ)アクリル酸エステル重合体(重合体3;東亞合成社製、Mw7600)
2)無機粉末
無機粉末として、親水性シリカ(日本アエロジル社製、アエロジル90G、粒径:約20nm、比表面積:約90m/g)を用いた。
3)ポリアルキレングリコール
ポリアルキレングリコールとして、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(三洋化成工業社製、ニューポールPE−71、Mn2300、HLB値:3)を用いた。
4)重合禁止剤
重合禁止剤として用いた物質を下記表5に示す。
Figure 0005373075
<血液分離剤の作製>
(実施例9)
(メタ)アクリル酸エステル重合体(東亜合成社製、Mw7600)を96.399重量%、アエロジル90G(日本アエロジル社製)を2.6重量%及びポリアルキレングリコール(ニューポールPE71(三洋化成工業社製))を1重量%、重合禁止剤としてp−メトキシフェノールを0.001重量%含むようにこれらを配合し、室温下でプラネタリミキサーで10分間撹拌混合し、血液分離剤を作製した。
(実施例10〜14)
重合禁止剤及び(メタ)アクリル酸エステル系重合体の配合割合を表6に示すように変化させたことを除いては、実施例9と同様にして血液分離剤を作製した。
(実施例15〜20)
重合禁止剤を2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノンにし、重合禁止剤及び(メタ)アクリル酸エステル系重合体の配合割合を表6に示すように変化させたことを除いては、実施例9と同様にして血液分離剤を作製した。
(実施例21〜26)
重合禁止剤をフェノチアジンにし、重合禁止剤及び(メタ)アクリル酸エステル系重合体の配合割合を表6に示すように変化させたことを除いては、実施例9と同様にして血液分離剤を作製した。
(実施例27)
重合禁止剤を添加せず、(メタ)アクリル酸エステル系重合体を96.4重量%にしたことを除いては、実施例9と同様にして血液分離剤を作製した。
(比較例8〜10)
重合禁止剤をヒドロキノンにし、重合禁止剤及び(メタ)アクリル酸エステル系重合体の配合割合を表6に示すように変化させたことを除いては、実施例9と同様として血液分離剤を作製した。
(比較例11)
重合禁止剤p−メトキシフェノールの添加量を6.0重量%、(メタ)アクリル酸エステル系重合体を90.4重量%、室温下でプラネタリーミキサーで3時間撹拌混合したこと以外は実施例9と同様にして血液分離剤を作製した。
(比較例12)
重合禁止剤を2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノンとしたこと以外は比較例11と同様にして血液分離剤を作製した。
(比較例13)
重合禁止剤をフェノチアジンにしたこと以外は比較例11と同様にして血液分離剤を作製した。
<血液採取容器の作製>
7mL容量のポリエチレンテレフタレート製試験管(直径13mm×長さ100mm)20本を用意し、各試験管に血液分離剤を0.9g収容することで血液採取容器を作製した。本血液採取容器に照射線量が30kGyとなるようにγ線照射を行った後、各種評価を行った。
<評価>
上記のようにして、γ線照射後の血液採取容器の初期の血液分離剤及び血液採取容器を、25℃で1年間貯蔵したレベルに相当する加速試験を行った。すなわち、45℃、相対湿度75%の条件で4週間保存した。この加速試験前、すなわち初期状態、及び加速試験後のサンプルについて以下の要領で評価した。
1.25℃粘度測定
レオメーター DV−III(ブルックフィールド社製)を用い、初期条件及び加速試験後の血液分離剤について25℃で粘度測定を行った。結果を加速試験後/初期状態の粘度比で示す。
2.検査値影響
上記作製した初期の血液採取容器にヒトプール血清を添加し、4℃で48時間静置後の検体について生化学32項目の測定を行った。すなわち、総蛋白、アルブミン、A/G比、総ビリルビン、直接ビリルビン、AST、ALT、アルカリフォスファターゼ、ロイシンアミノペプチダーゼ、乳酸脱水素酵素、コリンエステラーゼ、γ−GTP、CK、アミラーゼ、尿酸窒素、尿酸、クレアチニン、リン脂質、中性脂肪、総コレステロール、HDL−コレステロール、LDL−コレステロール、β−リポ蛋白、ナトリウム、クロール、カリウム、カルシウム、無機リン、マグネシウム、鉄、総鉄結合能、不飽和鉄結合能を測定した。コントロールとして、血液分離剤を添加していない血液採取容器を用いて、同様にして上記の生化学32項目を測定した。コントロール条件下での上記の生化学32項目の数値に対して、上記血液分離剤を用いた場合の数値の乖離が5%未満の場合には○、5%〜10%の乖離が生じた項目が1つでもあった場合には△、10%以上の乖離が生じた項目が1つでもあった場合には×とした。結果を表6に示す。
Figure 0005373075
25℃における溶解度が4g/100mL以下である重合禁止剤を用いた実施例9〜実施例26の血液分離剤では、重合禁止剤無添加の実施例27に比べ、加速試験後の血液分離剤の粘度増加が抑制された。また、血清検体中への重合禁止剤の溶出による検査値への影響も確認されなかった。
一方、25℃における溶解度が7g/100mLのヒドロキノンを用いた比較例8〜10では、粘度増加は抑制されたものの、尿酸、リン脂質、中性脂肪、HDL−コレステロール、LDL−コレステロールの検査値に影響が認められ、ヒドロキノンの濃度が高いほどコントロールに対する乖離が大きくなる傾向があった。これは血清検体中にヒドロキノンが溶出したためと推察された。
また、重合禁止剤の添加量を多くした比較例11〜13ではプラネタリーミキサーで3時間撹拌混合を行った後も粒状の塊が血液分離剤中に分散しきれずに残存していた。
以上のことから、25℃における溶解度が4g/100mL以下である重合禁止剤を用いることによって、検査値に影響することなく、血液分離剤の性能安定性をさらに向上することができた。
[実施例28〜42]
(実施例28〜42において用いた物質)
1)血液分離剤用重合体
血液分離剤用重合体として、(メタ)アクリル酸エステル重合体(重合体3;東亞合成社製、Mw7600)を用いた。
2)無機粉末
無機粉末として、親水性シリカ(日本アエロジル社製、アエロジル200、粒径:約12nm、比表面積:約200m/g)と、疎水性シリカ(日本アエロジル社製、アエロジルR974、粒径:約12nm、比表面積:約170m/g、化学的に表面をCH3基で処理することにより疎水性とされている)との混合物を用いた。
3)ポリアルキレングリコール
ポリアルキレングリコールとして、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(三洋化成工業社製、ニューポールPE−71、Mn2300、HLB値:3)と、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル(旭硝子社製、プレミノールS3011(増強剤1))との混合物を用いた。
4)重合禁止剤
重合禁止剤として、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノンを0.1重量%用いた。
<血液分離剤の調整>
(実施例28)
(メタ)アクリル酸エステル重合体(重合体3;東亞合成社製、Mw7600)を96.35重量%、200CF(日本アエロジル社製)を1.03重量%、R974(日本アエロジル社製)を1.52重量%、ニューポールPE−71(三洋化成工業社製)を0.1重量%、プレミノールS3011(旭硝子社製)を0.9重量%、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノンを0.1重量%含むようにこれらを配合し、室温下でプラネタリミキサーで10分間撹拌混合し、血液分離剤を作製した。
(実施例29〜34)
ニューポールPE−71(三洋化成工業社製)とプレミノールS3011(旭硝子社製)の混合量を下記の表7に示すように変化させたことを除いては、実施例28と同様にして血液分離剤を作製した。
(実施例35〜42)
200CF(日本アエロジル社製)とR974(日本アエロジル社製)の混合量を下記の表7に示すように変化させたことを除いては、実施例30と同様にして血液分離剤を作製した。
<血液採取容器の作製>
7mL容量のポリエチレンテレフタレート製試験管(直径13mm×長さ100mm)50本を用意し、各試験管に血液分離剤を0.9g収容することで血液採取容器を作製した。本血液採取容器に照射線量が30kGyとなるようにγ線照射を行った後、各種評価を行った。
<評価>
上記のようにして、γ線照射後の血液採取容器の初期の血液分離剤及び血液採取容器を、25℃で1年間貯蔵したレベルに相当する加速試験を行った。すなわち、45℃、相対湿度75%の条件で4週間保存した。この加速試験前、すなわち初期状態、及び加速試験後のサンプルについて以下の要領で評価した。
1)血液分離剤の流動性評価
実施例1〜8と同様にして、血液分離剤の流動性評価を行った。結果を下記の表7に示す。
2)隔壁形成状態評価
実施例1〜8と同様にして、隔壁形成状態評価を行った。結果を下記の表7に示す。
3)検査値影響
実施例9〜27について行った検査値影響評価と同様にして、検査値への影響を評価した。結果を下記の表7に示す。
Figure 0005373075
表7から明らかなように、無機微粉末、及びポリアルキレングリコールの混合量、配合比を変化させた実施例28〜42では、加速試験後でも流動性、隔壁形成状態、検査値のいずれにおいても良好な結果を示した。

Claims (8)

  1. 25℃における粘度が10〜200Pa・sであり、25℃における粘度に対する15℃における粘度の比が4.6未満である(メタ)アクリル酸エステル系重合体と、
    無機粉末と、
    数平均分子量が700以上であるポリアルキレングリコールとを含み、前記ポリアルキレングリコールが全体の5重量%以下の濃度で配合されている、血液分離剤。
  2. 25℃における水への溶解度が4g/100mL以下である重合禁止剤をさらに含む、請求項1に記載の血液分離剤。
  3. 前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体が、(メタ)アクリル酸エステル単量体と、(メタ)アクリル酸エステル単量体以外の単量体との共重合体である、請求項1または請求項2に記載の血液分離剤。
  4. 前記(メタ)アクリル酸エステル単量体以外の単量体が、芳香族ビニル単量体である、請求項3に記載の血液分離剤。
  5. 前記芳香族ビニル単量体が、スチレンまたはα−メチルスチレンである、請求項4に記載の血液分離剤。
  6. 前記ポリアルキレングリコールが炭素数2〜4のアルキレンオキサイド単量体から選ばれる1種あるいは2種以上の単量体からなる重合体及び/または炭素数3または4のアルキレンオキサイド単量体から選ばれる1種あるいは2種以上の単量体からなる重合体である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の血液分離剤。
  7. 前記無機粉末が、表面が親水性の無機粉末、もしくは表面が疎水性の無機粉末、またはその双方を含むものである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の血液分離剤。
  8. 容器本体と、容器本体内に収容されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の血液分離剤とを備える、血液採取容器。
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