JP2002156374A - 血清または血漿分離用組成物 - Google Patents

血清または血漿分離用組成物

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JP2002156374A JP2000354609A JP2000354609A JP2002156374A JP 2002156374 A JP2002156374 A JP 2002156374A JP 2000354609 A JP2000354609 A JP 2000354609A JP 2000354609 A JP2000354609 A JP 2000354609A JP 2002156374 A JP2002156374 A JP 2002156374A
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Ryusuke Okamoto
隆介 岡本
Hironobu Isogawa
浩信 五十川
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遠心分離方法を問わず、遠心分離後の血清ま
たは血漿中に油状成分が浮遊することがない血清または
血漿分離用組成物の提供。 【解決手段】 シクロペンタジエンのオリゴマー100
重量部、可塑剤30〜160重量部、微粉末シリカ1〜
50重量部、有機ゲル化剤0.02〜3重量部および相
溶化剤0.1〜10重量部とからなる血清または血漿分
離用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血液成分の比重差
を利用して遠心分離を行うのに用いられる血清または血
漿分離用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、チクソトロピー性を有する血清又
は血漿分離用組成物、例えばシリコーンとシリカとから
なる混合物を採血管内底部に予め収容した血液検査用容
器が知られている(特開昭51−83654号公報)。
この採血管内に血液を採取し、適当時間静置後遠心分離
を行うと、その遠心力によってゲル状の血清又は血漿分
離用組成物は流動性を有するようになる。また、ゲル状
の血清又は血漿分離用組成物は血清又は血漿成分の比重
と血餅又は血球成分のそれとの中間比重を有するため、
採取した血液中を管底部から次第に上昇し、血清又は血
漿層と血餅又は血球層との中間に位置するようになり、
血清又は血漿成分と血餅又は血球成分とを分離すること
ができる。このように血餅又は血球成分から分離された
血清又は血漿成分は、採血管から容易に取り出されて各
種の検査に付すことができ、また他の容器に移すことな
く保存することもできる。
【0003】このようなチクソトロピー性の血清又は血
漿分離用組成物の主成分としては、上記のシリコーンの
他に、α−オレフィン−マレイン酸ジエステル共重合体
(特開昭56−166956号公報、特開平2−168
159号公報)、ポリエステル系重合体(特開昭61−
233368号公報)、アクリル系重合体(特開昭53
−42283号公報)、塩素化ポリブテン(特開昭57
−9718号公報)、シクロペンタジエン樹脂(特開平
1−295163号公報)、シクロペンタジエン樹脂に
水酸基、エステル基、エーテル基、エポキシ基等を導入
したシクロペンタジエン樹脂の変性物(特開平2−95
257号公報)等が知られており、こうした主成分に、
シリカのように比重調整剤として働くと同時にチクソト
ロピー性を付与するゲル化剤としても働く無機充填剤
や、プロピレングリコールやエチレンジアミンのような
分子の両末端に極性基を有する物質(以上特開平1−2
95163号公報)、ソルビトールと芳香族アルデヒド
との縮合物(特開平2−168159号公報)のような
有機ゲル化剤が必要に応じて配合されている。
【0004】しかしながら、シリコーンは無機充填剤と
の相溶性に乏しく、また放射線(γ線、電子線など)滅
菌により硬化反応が生じるため現在ではほとんど使われ
ておらず、またα−オレフィン−マレイン酸ジエステル
共重合体、ポリエステル系重合体、アクリル系重合体、
シクロペンタジエン樹脂の変性物等のように極性基を有
するものは、血液中の臨床検査対象項目の測定には比較
的影響が少ないが、血中薬物濃度(例えば、抗てんかん
薬であるフェノバルビタール、カルバマゼピン、フェニ
トイン等)の測定には影響を及ぼすことが多い。
【0005】他方、塩素化ポリブテンを使用したもので
は、使用後焼却廃棄する際に、塩素ガスを発生させるた
め、焼却炉を損傷したり、環境に悪影響を及ぼすといっ
た問題点があった。
【0006】このような欠点を有しない血清又は血漿分
離用組成物として、特開平4−203965号公報に
は、シクロペンタジエンのオリゴマーと、有機ゲル化剤
としてソルビトールと芳香族アルデヒドとの縮合物とか
らなるものが提案されている。この血清又は血漿分離用
組成物は上記従来技術の問題を解決したものであるが、
有機ゲル化剤の分散剤として、ジメチルスルホオキシド
(以下、DMSOと略記する)又はN,N−ジメチルア
セトアミド(以下、DMAと略記する)が使用されてお
り、DMSOを含む組成物においては、放射線(γ線、
電子線など)滅菌を行うと、DMSOの分解により、硫
化ジメチルが生成し、悪臭が発生するという問題があ
り、DMAを含むものにおいては、DMAが血液との接
触により溶血を起こすことがあり、血液中の特定の生化
学検査項目の測定において正しい測定値を与えないこと
があるという問題があった。
【0007】また、この血清又は血漿分離用組成物は、
保存中に該組成物から油状成分が分離する(以下、この
現象を相分離という)ことがあるという問題があった。
この油状成分は、上記組成物中のシクロペンタジエンの
オリゴマーに含まれる低分子量成分であり、この成分と
有機ゲル化剤および/または比重調整剤として添加され
るシリカとの相溶性が低いことが相分離の原因である。
この相分離が起こると、上記組成物を収容した採血管を
横倒ししたり、転倒させたりしたときに、油状成分が管
壁や栓体に付着してしまい、この採血管を使用して採血
し血清又は血漿を血餅又は血球から遠心分離などによっ
て分離した際に、油状成分が血清又は血漿層に浮遊し、
その結果、血清又は血漿に含まれる成分の検査の際に、
該成分が検査機器の血清又は血漿の採取針に詰まった
り、検査値に影響を与えたりする。さらに、相分離が起
こると、該組成物の均質性を損ない、隔壁安定性を低下
させるという問題も招いた。
【0008】このような問題を改善し得る血清または血
漿分離用組成物の一例が、特開平10−010122号
公報に例示されている。この手段によると、従来の血清
または血漿分離用組成物に比べ、相分離が大幅に改善さ
れるものの、遠心分離方法等の使用条件によっては、分
離した油状成分が遠心分離後の血清または血漿中に浮遊
するという問題点を完全に解決できなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するものであり、その目的は、遠心分離方法を問
わず、遠心分離後の血清または血漿中に油状成分が浮遊
することがない血清または血漿分離用組成物を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、シクロペンタ
ジエンのオリゴマー100重量部、可塑剤30〜160
重量部、微粉末シリカ1〜50重量部、有機ゲル化剤
0.02〜3重量部および相溶化剤0.1〜10重量部と
からなる血清または血漿分離用組成物である。
【0011】上記シクロペンタジエンのオリゴマーに
は、シクロペンタジエンが多量体化されたオリゴマー、
およびシクロペンタジエンの二量体であるジシクロペン
タジエンが多量体化されたオリゴマーが含まれる。上記
オリゴマーは、シクロペンタジエンまたはジシクロペン
タジエンを、例えば、ディールスアルダー反応等を利用
して多量体化することにより製造され得る。これは、ジ
シクロペンタジエン樹脂(DCPD樹脂)と呼ばれるこ
ともある。なお、上記オリゴマーはさらに水素添加をし
て残存する二重結合を飽和させておくのが好ましい。
【0012】上記オリゴマーは、JIS K 6863
−1994「ホットメルト接着剤の軟化点試験方法」に
よって測定される軟化点が70〜140℃であるものが
好ましい。軟化点が低すぎると相分離が発生し易くな
り、高すぎると溶融しにくくなり、製造が困難になる。
【0013】上記オリゴマーは、JIS K 6862
−1984「ホットメルト接着剤の溶融粘度試験方法」
中のA法によって測定される180℃での溶融粘度が
0.03〜0.5Pa・sであるものが好ましい。溶融粘
度が低すぎると本組成物の粘度が不足し、高すぎると本
組成物の粘度が過剰になる。
【0014】上記オリゴマーは、25℃における比重
(硫酸銅溶液を用いた浮沈法試験による)が1.02〜
1.10g/cm3 、好ましくは、1.03〜1.09g
/cm3であるものが好ましい。比重が1.02g/cm
3未満或いは1.02g/cm3を越えた場合は、本組成
物の比重を好適に調整しにくくなる。
【0015】上記オリゴマーは、GPC法によるポリス
チレン換算分子量が数平均分子量で200〜800であ
るものが好ましく、より好ましくは500〜700であ
り、重量平均分子量で500〜1500であるものが好
ましく、より好ましくは700〜1200である。数平
均分子量および重量平均分子量がそれぞれ200、50
0未満の場合は相分離が発生し易くなり、それぞれ80
0、1500を越えた場合は本組成物の粘度が高くなり
すぎてしまう。
【0016】上記オリゴマーは、DSC法によるガラス
転移点が40〜90℃であるものが好ましく、より好ま
しくは50〜80℃である。ガラス転移点が40℃未満
の場合は相分離が発生し易くなり、90℃を超えると本
組成物の粘度が高くなりすぎてしまう。
【0017】上記可塑剤は、シクロペンタジエンのオリ
ゴマーとの相溶性に優れる点からフタル酸エステルが好
ましい。上記フタル酸エステルとしては、二つのエステ
ル基を形成するアルコール残基のうち少なくとも一方が
炭素数6以上のものが好ましい。両方の炭素数が5以下
であるジエステルはシクロペンタジエンのオリゴマーと
の相溶性が低下する傾向がある。また、二つのエステル
基を形成するアルコール残基のそれぞれの炭素数は、大
きすぎると本組成物の比重を好適な範囲に調整しにくく
なるので、11以下が好ましい。
【0018】上記可塑剤としては、フタル酸ブチルペン
チル、フタル酸ジペンチル、フタル酸ブチルヘキシル、
フタル酸ブチルヘプチル、フタル酸ジヘキシル、フタル
酸ペンチルヘプチル、フタル酸ブチルノニル、フタル酸
ペンチルオクチル、フタル酸キシルヘプチル、フタル酸
ジヘプチル、フタル酸ヘプチルオクチル、フタル酸ジオ
クチル、フタル酸オクチルノニル、フタル酸ジイソノニ
ル、フタル酸オクチルデシル、フタル酸ジイソデシル、
フタル酸デシルウンデシル、フタル酸ジウンデシル、フ
タル酸ブチルベンジルが例示される。特に好ましい可塑
剤は、二つのエステル基を形成するアルコール残基の各
炭素数が9〜11のフタル酸ジエステルである。
【0019】上記可塑剤の使用量は、シクロペンタジエ
ンのオリゴマー100重量部に対して、30〜160重
量部が好ましく、より好ましくは50〜150重量部で
あり、更に好ましくは60〜120重量部である。30
重量部未満や150重量部を越えた場合は、本組成物の
粘度を好適に調整しにくくなる。
【0020】上記微粉末シリカは、二酸化珪素の一次粒
子表面の水酸基の大部分をメチル基で置換した、非晶質
二酸化珪素(化学式SiO2 ・n((CH3 2Si
O))からなる気相法による乾式シリカが好ましい。上
記の乾式シリカは、疎水性を有するため、シクロペンタ
ジエンのオリゴマー、または可塑剤に良好に分散する一
方、血液に溶けて溶血させることがないので、赤血球中
の成分が血清または血漿に混入する恐れがなく、好適に
用いられる。
【0021】上記微粉末シリカの比表面積は、10〜1
000m2 /gが好ましく、より好ましくは50〜50
0m2 /gである。比表面積が10m2 /g未満や10
00m2 /gを越えた場合は、本組成物のチクソトロピ
ー性を好適に調整しにくくなる。
【0022】上記微粉末シリカの一次粒子径は1〜10
0μmが好ましく、より好ましくは5〜50μmであ
る。一次粒子径が1μm未満や100μmを越えた場合
は、本組成物のチクソトロピー性を好適に調整しにくく
なる。
【0023】上記微粉末シリカの使用量は、シクロペン
タジエンのオリゴマー100重量部に対して1〜50重
量部である。好ましくは2〜20重量部であり、より好
ましくは5〜20重量部であり、更に好ましくは6〜1
6重量部である。微粉末シリカの使用量が1重量部未満
や50重量部を越えた場合は、本組成物の比重またはチ
クソトロピー性を好適に調整しにくくなる。
【0024】上記有機ゲル化剤としては、ソルビトール
と芳香族アルデヒドの縮合物が好ましく、ジベンジリデ
ンソルビトール、トリベンジリデンソルビトール、メチ
ル置換ジベンジリデンソルビトール等が例示される。こ
れらは、吸水性や水溶性を有しないため、長時間、血液
と接触しても本組成物が吸水白濁することがなく、また
血液を濃縮するなどの副作用がない。これらの中でも本
組成物のチクソトロピー性を良好に発揮する点からジベ
ンジリデンソルビトールが特に好ましい。
【0025】上記有機ゲル化剤の使用量は、シクロペン
タジエンのオリゴマー100重量部に対して0.02〜
3重量部である。より好ましくは0.1〜2重量部であ
る。有機ゲル化剤の量が、0.02重量部未満であった
り3重量部を越えると本組成物のチクソトロピー性を好
適に調整しにくくなる。
【0026】上記相溶化剤は、シクロペンタジエンのオ
リゴマーと可塑剤の相溶性を向上させるために使用さ
れ、例えば、脂肪酸エステルが好適に用いられる。上記
脂肪酸エステルとしては、飽和脂肪酸のブチルエステル
が例示される。具体的には、プロピオン酸ブチル、酪酸
ブチル、カプロン酸ブチル、カプリン酸ブチル、ラウリ
ン酸ブチル、カプリル酸ブチル、セバシン酸ブチル、ス
テアリン酸ブチルが例示される。この中でも、相溶化効
果を最大限発揮するものとして、ステアリン酸ブチルが
特に好ましい。 上記相溶化剤の使用量は、シクロペン
タジエンのオリゴマー100重量部に対して、0.1〜
10重量部であり、好ましくは1〜7重量部である。
0.1重量部未満の場合は相溶化効果が発揮できず、1
0重量部を越えると本組成物の粘度を好適に調整しにく
くなる。
【0027】本組成物には、さらに必要に応じて、構成
成分として、有機ゲル化剤の分散剤が添加されてもよ
い。
【0028】上記有機ゲル化剤の分散剤としては、好ま
しくは1.0〜9.0、より好ましくは4.0〜6.0のH
LB値を有するポリオキシエチレン−ポリオキシプロピ
レンブロック共重合体、1−メチル−2−ピロリドンお
よびこれらの混合物よりなる群から選ばれるものであ
る。
【0029】上記ブロック共重合体のHLB値は、低す
ぎると有機ゲル化剤の分散効果が不足し、本組成物のチ
クソトロピー性が低下する。高すぎると疎水性が不足
し、本組成物の使用時に血液中に溶けて血液を溶血させ
赤血球中の成分が血清または血漿に混入するため正確な
検査結果を与えなくなる恐れがある。
【0030】上記ブロック共重合体の使用量は、シクロ
ペンタジエンのオリゴマー100重量部に対して0.1
〜15重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜5重
量部である。ブロック共重合体の使用量が少なすぎると
有機ゲル化剤の分散効果が不足し、本組成物のチクソト
ロピー性が低下する。多すぎるとシクロペンタジエンの
オリゴマーとの相溶性が低下して、本組成物のチクソト
ロピー性が低下する。
【0031】上記1−メチル−2−ピロリドンは、有機
ゲル化剤を良好に溶解する点、血液と反応して溶血を起
こさない点、および本組成物の滅菌を目的とした放射線
の照射による分解がない点等から好適に用いられる。
【0032】上記構成成分から構成される本発明の組成
物の比重は、血清または血漿と、血餅または血球の中間
の比重であることが好ましく、具体的には、25℃にお
いて1.03〜1.08g/cm3 が好ましく、より好ま
しくは1.04〜1.06g/cm3 である。
【0033】 本組成物の粘度は、通常の遠心分離操作
によって、本組成物を血清または血漿層と、血餅または
血球層の中間部に位置させる点や、真空採血管用等の血
液検査容器への充填作業のし易さの点から、25℃にお
いて好ましくは50〜1000Pa・s、より好ましくは
60〜500Pa・sである。
【0034】本発明の組成物の製造方法は特に限定され
ることなく通常の高粘度タイプの混合装置により行われ
る。混合順序は、特に限定されないが、最後に微粉末シ
リカを加えるのが好ましい。この際、粘度が高すぎると
均一な混合が困難となるので、通常50〜150℃の加
熱化で行われ、好ましくは70〜120℃で行われる。
また、有機ゲル化剤と有機ゲル化剤の分散剤は予め混合
しておくのが好ましい。 さらに上記混合は、真空ポン
プ等による減圧下で行ってもよい。減圧下で行うことに
より、組成物に気泡が混入するのを防ぎ、かつ構成成分
に溶存している空気を除去することができる。減圧の程
度としては、効果的に空気を除去するためには、混合工
程の圧力として0〜13.3kPaであるのが好まし
い。
【0035】(作用)本組成物に用いる相溶化剤はシク
ロペンタジエンのオリゴマーと可塑剤の相溶性を向上さ
せることが可能である。この作用により、従来、遠心分
離時の遠心作用によって、本組成物から極微量に発生し
ていた可塑剤の相分離を抑制することができる。従っ
て、遠心分離方法を問わず、油状成分が遠心分離後の血
清または血漿中に浮遊することが無い。
【0036】
【発明の実施の形態】実施例1 (有機ゲル化剤と有機ゲル化剤の分散剤の混合)2リッ
トル容量のガラス製ビーカに、1−メチル−2−ピロリ
ドン(BASF社製)100重量部、ジベンジリデンソ
ルビトール(新日本理化社製、ゲルオールD)25重量
部を仕込み、マグネチックスターラを用いて室温で2時
間攪拌し、ジベンジリデンソルビトールを溶解させた。 (本組成物の混合)軟化点103℃のシクロペンタジエ
ンのオリゴマー(トーネックス社製、ECR251)1
00重量部、アルコール残基が炭素数9〜11のアルキ
ル基であるフタル酸ジエステル(三菱ガス化学社製、P
L−200)77重量部、比表面積250m2/gの微
粉末シリカ(トクヤマ社製、レオロシールDM30S)
7.6重量部、上記ゲル化剤とゲル化剤の分散剤の混合
物0.6重量部、ステアリン酸ブチル(和光純薬社製)0.
2重量部とを110±10℃に保ちながら、8mmHg
に減圧下で混合させ、血清または血漿分離用組成物を調
製した。得られた組成物の25℃での比重は1.05g
/cm3、25℃での粘度は110Pa.sであった。
【0037】実施例2 実施例1における、微粉末シリカ(トクヤマ社製、レオ
ロシールDM30S)7.6重量部を8.0重量部、ステ
アリン酸ブチル(和光純薬社製)0.2重量部を9.8重量
部と代えたこと以外は、実施例1と同様に操作して血清
または血漿分離用組成物を調製した。得られた組成物の
25℃での比重は1.05g/cm3、25℃での粘度は
80Pa.sであった。
【0038】実施例3 実施例1における、微粉末シリカ(トクヤマ社製、レオ
ロシールDM30S)7.6重量部を7.7重量部、ステ
アリン酸ブチル(和光純薬社製)0.2重量部を1.9重量
部と代えたこと以外は、実施例1と同様に操作して血清
または血漿分離用組成物を調製した。得られた組成物の
25℃での比重は1.05g/cmg3、25℃での粘度
は105Pa.sであった。
【0039】実施例4 実施例1における、微粉末シリカ(トクヤマ社製、レオ
ロシールDM30S)7.6重量部を7.7重量部、ステ
アリン酸ブチル(和光純薬社製)0.2重量部を5.7重量
部と代えたこと以外は、実施例1と同様に操作して血清
または血漿分離用組成物を調製した。得られた組成物の
25℃での比重は1.05g/cm3、25℃での粘度は
90Pa.sであった。
【0040】比較例1 実施例1における、ステアリン酸ブチル(和光純薬社製)
を用いないこと以外は、実施例1と同様に操作して血清
または血漿分離用組成物を調製した。得られた組成物の
25℃での比重は1.05g/cm3、25℃での粘度は
110Pa.sであった。
【0041】比較例2 実施例1における、ステアリン酸ブチル(和光純薬社製)
0.2重量部を0.05重量部と代えたこと以外は、実施
例1と同様に操作して血清または血漿分離用組成物を調
製した。得られた組成物の25℃での比重は1.05g
/cm3、25℃での粘度は110Pa.sであった。
【0042】〔性能試験〕以上各実施例及び比較例で得
られた血清または血漿分離用組成物について以下の性能
試験を行った。 (血液分離試験)本組成物1.35gを外径16mm、
内径13mm、長さ100mmの丸底のガラス製試験管
に、底部に気泡が混入しないように充填した後、ヒト新
鮮血液5mlを添加した。ガラス管開口部をブチルゴム
栓で密閉し、穏やかに5回転倒混和した後、室温で3時
間放置した。その後、35℃に温度調節した遠心分離機
を用い、2200Gで10分間遠心分離した。遠心分離
後、血清層を観察し、相分離した油滴状物質の有無を確
認した。
【0043】その結果、実施例1〜4ではいずれも油状
物質の浮遊は認められなかったのに対し、比較例では1
〜5個の油敵状浮物質の浮遊を認めた。
【0044】
【発明の効果】本発明の組成物は、特定量のシクロペン
タジエンのオリゴマー、可塑剤、微粉末シリカ、有機ゲ
ル化剤、相溶化剤とから成ので、遠心分離により血清ま
たは血漿を分離する際に好適に用いうる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シクロペンタジエンのオリゴマー100
    重量部、可塑剤30〜160重量部、微粉末シリカ1〜
    50重量部、有機ゲル化剤0.02〜3重量部および相
    溶化剤0.1〜10重量部とからなることを特徴とする
    血清または血漿分離用組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20180100022A (ko) * 2017-02-28 2018-09-06 (주)소야그린텍 혈청 또는 혈장 분리용 조성물, 및 이를 포함하는 혈액 검사용 용기

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