JP4504594B2 - 血清または血漿分離用組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、血液成分の比重差を利用して遠心分離を行うのに用いられる血清または血漿分離用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、チクソトロピー性を有する血清又は血漿分離用組成物、例えばシリコーンとシリカとからなる混合物を採血管内底部に予め収容した血液検査用容器が知られている(特開昭51−83654号)。この採血管内に血液を採取し、適当時間静置後遠心分離を行うと、その遠心力によってゲル状の血清又は血漿分離用組成物は流動性を有するようになる。また、ゲル状の血清又は血漿分離用組成物は血清又は血漿成分の比重と血餅又は血球成分のそれとの中間比重を有するため、採取した血液中を管底部から次第に上昇し、血清又は血漿層と血餅又は血球層との中間に位置するようになり、血清又は血漿成分と血餅又は血球成分とを分離することができる。このように血餅又は血球成分から分離された血清又は血漿成分は、採血管から容易に取り出されて各種の検査に付すことができ、また他の容器に移すことなく保存することもできる。
【0003】
このようなチクソトロピー性の血清又は血漿分離用組成物の主成分としては、上記のシリコーンの他に、α−オレフィン−マレイン酸ジエステル共重合体(特開昭56−166956号、特開平2−168159号)、ポリエステル系重合体(特開昭61−233368号)、アクリル系重合体(特開昭53−42283号)、塩素化ポリブテン(特開昭57−9718号)、シクロペンタジエン樹脂(特開平1−295163号)、シクロペンタジエン樹脂に水酸基、エステル基、エーテル基、エポキシ基等を導入したシクロペンタジエン樹脂の変性物(特開平2−95257号)等が知られており、こうした主成分に、シリカのように比重調整剤として働くと同時にチクソトロピー性を付与するゲル化剤としても働く無機充填剤や、プロピレングリコールやエチレンジアミンのような分子の両末端に極性基を有する物質(以上特開平1−295163号)、ソルビトールと芳香族アルデヒドとの縮合物(特開平2−168159号)のような有機ゲル化剤が必要に応じて配合されている。
【0004】
しかしながら、シリコーンは無機充填剤との相溶性に乏しく、また放射線(γ線、電子線など)滅菌により硬化反応が生じるため現在ではほとんど使われておらず、またα−オレフィン−マレイン酸ジエステル共重合体、ポリエステル系重合体、アクリル系重合体、シクロペンタジエン樹脂の変性物等のように極性基を有するものは、血液中の臨床検査対象項目の測定には比較的影響が少ないが、血中薬物濃度(例えば、抗てんかん薬であるフェノバルビタール、カルバマゼピン、フェニトイン等)の測定には影響を及ぼすことが多い。
【0005】
他方、塩素化ポリブテンを使用したものでは、使用後焼却廃棄する際に、塩素ガスを発生させるため、焼却炉を損傷したり、環境に悪影響を及ぼすといった問題点があった。
【0006】
このような欠点を有しない血清又は血漿分離用組成物として、特開平4−203965号公報には、シクロペンタジエンのオリゴマーと、有機ゲル化剤としてソルビトールと芳香族アルデヒドとの縮合物とからなるものが提案されている。この血清又は血漿分離用組成物は上記従来技術の問題を解決したものであるが、有機ゲル化剤の分散剤として、ジメチルスルホオキシド(以下、DMSOと略記する)又はN,N−ジメチルアセトアミド(以下、DMAと略記する)が使用されており、DMSOを含む組成物においては、放射線(γ線、電子線など)滅菌を行うと、DMSOの分解により、硫化ジメチルが生成し、悪臭が発生するという問題があり、DMAを含むものにおいては、DMAが血液との接触により溶血を起こすことがあり、血液中の特定の生化学検査項目の測定において正しい測定値を与えないことがあるという問題があった。
【0007】
また、この血清又は血漿分離用組成物は、保存中に該組成物から油状成分が分離する(以下、この現象を相分離という)ことがあるという問題があった。この油状成分は、上記組成物中のシクロペンタジエンのオリゴマーに含まれる低分子量成分であり、この成分と有機ゲル化剤および/または比重調整剤として添加されるシリカとの相溶性が低いことが相分離の原因である。この相分離が起こると、上記組成物を収容した採血管を横倒ししたり、転倒させたりしたときに、油状成分が管壁や栓体に付着してしまい、この採血管を使用して採血し血清又は血漿を血餅又は血球から遠心分離などによって分離した際に、油状成分が血清又は血漿層に浮遊し、その結果、血清又は血漿に含まれる成分の検査の際に、該成分が検査機器の血清又は血漿の採取針に詰まったり、検査値に影響を与えたりする。さらに、相分離が起こると、該組成物の均質性を損ない、隔壁安定性を低下させるという問題も招いた。
【0008】
このような問題を改善し得る血清または血漿分離用組成物の一例が、特開平10−010122号公報に例示されている。この手段によると、従来の血清または血漿分離用組成物に比べ、相分離が大幅に改善されるものの、遠心分離方法等の使用条件によっては、分離した油状成分が遠心分離後の血清または血漿中に浮遊するという問題点を解決できなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決するものであり、その目的は、遠心分離方法を問わず、遠心分離後の血清または血漿中に油状成分が浮遊することがない血清または血漿分離用組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、軟化点101〜125℃のシクロペンタジエンのオリゴマーA 100重量部、軟化点73〜86℃のシクロペンタジエンのオリゴマーB 22〜107重量部、可塑剤50〜650重量部、微粉末シリカ5〜85重量部および有機ゲル化剤0.1〜6重量部からなることを特徴とする血清または血漿分離用組成物である。
【0011】
上記シクロペンタジエンのオリゴマーには、シクロペンタジエンが多量体化されたオリゴマー、およびシクロペンタジエンの二量体であるジシクロペンタジエンが多量体化されたオリゴマーが含まれる。上記オリゴマーは、シクロペンタジエンまたはジシクロペンタジエンを、例えば、ディールスアルダー反応等を利用して多量体化することにより製造され得る。これは、ジシクロペンタジエン樹脂(DCPD樹脂)と呼ばれることもある。なお、上記オリゴマーはさらに水素添加をして残存する二重結合を飽和させておくのが好ましい。
【0012】
上記オリゴマーは、JIS K 6862−1984「ホットメルト接着剤の溶融粘度試験方法」中のA法によって測定される180℃での溶融粘度が0.03〜0.5Pa・sであるものが好ましい。溶融粘度が低すぎると本組成物の粘度が不足し、高すぎると本組成物の粘度が過剰になる。
【0013】
上記オリゴマーは、25℃における比重(硫酸銅溶液を用いた浮沈法試験による)が1.02〜1.10g/cm3 、好ましくは、1.03〜1.09g/cm3 であるものが好ましい。比重が1.02g/cm3 未満或いは1.10g/cm3 を越えた場合は、本組成物の比重を好適に調整しにくくなる。
【0014】
上記オリゴマーは、GPC法によるポリスチレン換算分子量が数平均分子量で200〜800であるものが好ましく、より好ましくは500〜700であり、重量平均分子量で500〜1500であるものが好ましく、より好ましくは700〜1200である。数平均分子量および重量平均分子量がそれぞれ200、500未満の場合は相分離が発生し易くなり、それぞれ800、1500を越えた場合は本組成物の粘度が高くなりすぎてしまう。
【0015】
上記オリゴマーは、DSC法によるガラス転移点が15〜90℃であるものが好ましく、より好ましくは20〜80℃である。ガラス転移点が15℃未満の場合は相分離が発生し易くなり、90℃を超えると本組成物の粘度が高くなりすぎてしまう。
【0016】
上記シクロペンタジエンのオリゴマーAは、JIS K 6863−1994「ホットメルト接着剤の軟化点試験方法」によって測定される軟化点が101〜125℃に限定される。軟化点が95℃未満の場合はシクロペンタジエンのオリゴマーBとの混合効果による油状成分の改善効果が発揮できない。また、軟化点が140℃を越えると溶融しにくくなり、製造が困難になる。
【0017】
上記シクロペンタジエンのオリゴマーBは、JIS K 6863−1994「ホットメルト接着剤の軟化点試験方法」によって測定される軟化点が73〜86℃に限定される。軟化点が70℃未満の場合は相分離が発生し易くなり、90℃を越えるとシクロペンタジエンのオリゴマーAとの混合効果による油状成分の改善効果が発揮できなくなる。
【0018】
上記シクロペンタジエンのオリゴマーBの使用量は、シクロペンタジエンのオリゴマーA100重量部に対して、22〜107重量部に限定される。5重量部未満又は850重量部を越えると、シクロペンタジエンのオリゴマーAとの混合効果による油状成分の改善効果が発揮できなくなる。
【0019】
上記可塑剤は、シクロペンタジエンのオリゴマーとの相溶性に優れる点からフタル酸エステルが好ましい。上記フタル酸エステルとしては、二つのエステル基を形成するアルコール残基のうち少なくとも一方が炭素数6以上のものが好ましい。両方の炭素数が5以下であるジエステルはシクロペンタジエンのオリゴマーとの相溶性が低下する傾向がある。また、二つのエステル基を形成するアルコール残基のそれぞれの炭素数は、大きすぎると本組成物の比重を好適な範囲に調整しにくくなるので、11以下が好ましい。
【0020】
上記可塑剤としては、フタル酸ブチルペンチル、フタル酸ジペンチル、フタル酸ブチルヘキシル、フタル酸ブチルヘプチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ペンチルヘプチル、フタル酸ブチルノニル、フタル酸ペンチルオクチル、フタル酸キシルヘプチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ヘプチルオクチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸オクチルノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸オクチルデシル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸デシルウンデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ブチルベンジルが例示される。特に好ましい可塑剤は、二つのエステル基を形成するアルコール残基の各炭素数が9〜11のフタル酸ジエステルである。
【0021】
上記可塑剤の使用量は、シクロペンタジエンのオリゴマーA100重量部に対して、50〜650重量部に限定され、60〜600重量部が好ましく、より好ましくは70〜550重量部である。50重量部未満又は650重量部を越えると、本組成物の粘度を好適に調整しにくくなる。
【0022】
上記微粉末シリカは、二酸化珪素の一次粒子表面の水酸基の大部分をメチル基で置換した、非晶質二酸化珪素(化学式SiO2 ・n((CH3 2 SiO))からなる気相法による乾式シリカが好ましい。上記の乾式シリカは、疎水性を有するため、シクロペンタジエンのオリゴマー、または可塑剤に良好に分散する一方、血液に溶けて溶血させることがないので、赤血球中の成分が血清または血漿に混入する恐れがなく、好適に用いられる。
【0023】
上記微粉末シリカの比表面積は、10〜1000m2 /gが好ましく、より好ましくは50〜500m2 /gである。比表面積が10m2 /g未満や1000m2 /gを越えた場合は、本組成物のチクソトロピー性を好適に調整しにくくなる。
【0024】
上記微粉末シリカの一次粒子径は1〜100μmが好ましく、より好ましくは5〜50μmである。一次粒子径が1μm未満や100μmを越えた場合は、本組成物のチクソトロピー性を好適に調整しにくくなる。
【0025】
上記微粉末シリカの使用量は、シクロペンタジエンのオリゴマーA100重量部に対して5〜85重量部に限定され、好ましくは8〜40重量部であり、より好ましくは10〜35重量部である。微粉末シリカの使用量が5重量部未満や85重量部を越えた場合は、本組成物の比重またはチクソトロピー性を好適に調整しにくくなる。
【0026】
上記有機ゲル化剤としては、ソルビトールと芳香族アルデヒドの縮合物が好ましく、ジベンジリデンソルビトール、トリベンジリデンソルビトール、メチル置換ジベンジリデンソルビトール等が例示される。これらは、吸水性や水溶性を有しないため、長時間、血液と接触しても本組成物が吸水白濁することがなく、また血液を濃縮するなどの副作用がない。これらの中でも本組成物のチクソトロピー性を良好に発揮する点からジベンジリデンソルビトールが特に好ましい。
【0027】
上記有機ゲル化剤の使用量は、シクロペンタジエンのオリゴマーA100重量部に対して0.1〜6重量部に限定され、好ましくは0.1〜4重量部である。有機ゲル化剤の量が、0.1重量部未満であったり6重量部を越えると本組成物のチクソトロピー性を好適に調整しにくくなる。
【0028】
本組成物には、さらに必要に応じて、構成成分として、有機ゲル化剤の分散剤が添加されてもよい。
【0029】
上記有機ゲル化剤の分散剤としては、好ましくは1.0〜9.0、より好ましくは4.0〜6.0のHLB値を有するポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、1−メチル−2−ピロリドンおよびこれらの混合物よりなる群から選ばれるものである。
【0030】
上記ブロック共重合体のHLB値は、低すぎると有機ゲル化剤の分散効果が不足し、本組成物のチクソトロピー性が低下する。高すぎると疎水性が不足し、本組成物の使用時に血液中に溶けて血液を溶血させ赤血球中の成分が血清または血漿に混入するため正確な検査結果を与えなくなる恐れがある。
【0031】
上記ブロック共重合体の使用量は、シクロペンタジエンのオリゴマーA100重量部に対して0.1〜15重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部である。ブロック共重合体の使用量が少なすぎると有機ゲル化剤の分散効果が不足し、本組成物のチクソトロピー性が低下する。多すぎるとシクロペンタジエンのオリゴマーとの相溶性が低下して、本組成物のチクソトロピー性が低下する。
【0032】
上記1−メチル−2−ピロリドンは、有機ゲル化剤を良好に溶解する点、血液と反応して溶血を起こさない点、および本組成物の滅菌を目的とした放射線の照射による分解がない点等から好適に用いられる。
【0033】
上記構成成分から構成される本発明の組成物の比重は、血清または血漿と、血餅または血球の中間の比重であることが好ましく、具体的には、25℃において1.03〜1.08g/cm3 が好ましく、より好ましくは1.04〜1.06g/cm3 である。
【0034】
本組成物の粘度は、通常の遠心分離操作によって、本組成物を血清または血漿層と、血餅または血球層の中間部に位置させる点や、真空採血管用等の血液検査容器への充填作業のし易さの点から、25℃において好ましくは50〜1000Pa・s、より好ましくは60〜500Pa・sである。
【0035】
本発明の組成物の製造方法は特に限定されることなく通常の高粘度タイプの混合装置により行われる。混合順序は、特に限定されないが、最後に微粉末シリカを加えるのが好ましい。この際、粘度が高すぎると均一な混合が困難となるので、通常50〜150℃の加熱下で行われ、好ましくは70〜120℃で行われる。また、有機ゲル化剤と有機ゲル化剤の分散剤は予め混合しておくのが好ましい。さらに上記混合は、真空ポンプ等による減圧下で行ってもよい。減圧下で行うことにより、組成物に気泡が混入するのを防ぎ、かつ構成成分に溶存している空気を除去することができる。減圧の程度としては、効果的に空気を除去するためには、混合工程の圧力として0〜13.3kPaであるのが好ましい。
【0036】
(作用)
本組成物に用いるシクロペンタジエンのオリゴマーは、軟化点の異なる少なくとも2つのオリゴマーを用いることにより、シクロペンタジエンのオリゴマーと可塑剤の相溶性を向上させることが可能である。この作用により、従来、遠心分離時の遠心作用によって、本組成物から極微量に発生していた可塑剤の相分離を抑制することができる。従って、遠心分離方法を問わず、油状成分が遠心分離後の血清または血漿中に浮遊することが無い。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下の実施例および比較例において、組成物の配合成分として使用した材料は以下の通りである。
▲1▼シクロペンタジエンのオリゴマーA
・シクロペンタジエンのオリゴマーA1:軟化点101℃、トーネックス社製、ECR251
・シクロペンタジエンのオリゴマーA2:軟化点125℃、トーネックス社製、ECR251
▲2▼シクロペンタジエンのオリゴマーB
・シクロペンタジエンのオリゴマーB1:軟化点86℃、トーネックス社製、5380
・シクロペンタジエンのオリゴマーB2:軟化点73℃、トーネックス社製、5380
▲3▼可塑剤
・アルコール残基が炭素数9〜11のアルキル基であるフタル酸ジエステル、三菱ガス化学社製、PL−200
▲4▼微粉末シリカ
・比表面積250m2 /g、トクヤマ社製、レオロシールDM30S
【0038】
実施例1
(有機ゲル化剤と有機ゲル化剤の分散剤の混合物)
2リットル容量のガラス製ビーカに、1−メチル−2−ピロリドン(BASF社製)100重量部、ジベンジリデンソルビトール(新日本理化社製、ゲルオールD)25重量部を仕込み、マグネチックスターラを用いて室温で2時間攪拌し、ジベンジリデンソルビトールを溶解させた。
(本組成物の混合)
▲1▼シクロペンタジエンのオリゴマーA1 100重量部
▲2▼シクロペンタジエンのオリゴマーB1 22重量部
▲3▼可塑剤 88重量部
▲4▼微粉末シリカ 9.4重量部
▲5▼上記ゲル化剤とゲル化剤の分散剤の混合物 0.8重量部
上記▲1▼〜▲5▼を105±5℃に保ちながら、10mmHgの減圧下で混合させ、血清または血漿分離用組成物を調製した。得られた組成物の25℃での比重は1.05g/cm3 、25℃での粘度は160Pa・sであった。
【0039】
実施例2
Figure 0004504594
組成物の配合を上記のように代えたこと以外は、実施例1と同様に操作して血清または血漿分離用組成物を調製した。得られた組成物の25℃での比重は1.05g/cm3 、25℃での粘度は150Pa・sであった。
【0040】
実施例3
Figure 0004504594
組成物の配合を上記のように代えたこと以外は、実施例1と同様に操作して血清または血漿分離用組成物を調製した。得られた組成物の25℃での比重は1.05g/cm3 、25℃での粘度は160Pa・sであった。
【0041】
実施例4
実施例2における、シクロペンタジエンのオリゴマーA1 100重量部の代わりにシクロペンタジエンのオリゴマーA2 100重量部を、シクロペンタジエンのオリゴマーB1 54重量部の代わりにシクロペンタジエンのオリゴマーB2 54重量部を、それぞれ用いたこと以外は、実施例2と同様に操作して血清または血漿分離用組成物を調製した。得られた組成物の25℃での比重は1.05g/cm3 、25℃での粘度は170Pa・sであった。
【0042】
比較例1
Figure 0004504594
組成物の配合を上記のように代えたこと以外は、実施例1と同様に操作して血清または血漿分離用組成物を調製した。得られた組成物の25℃での比重は1.05g/cm3 、25℃での粘度は160Pa・sであった。
【0043】
比較例2
Figure 0004504594
組成物の配合を上記のように代えたこと以外は、実施例1と同様に操作して血清または血漿分離用組成物を調製した。得られた組成物の25℃での比重は1.05g/cm3 、25℃での粘度は150Pa・sであった。
【0044】
比較例3
Figure 0004504594
組成物の配合を上記のように代えたこと以外は、実施例1と同様に操作して血清または血漿分離用組成物を調製した。得られた組成物の25℃での比重は1.05g/cm3 、25℃での粘度は160Pa・sであった。
【0045】
〔性能試験〕
以上各実施例及び比較例で得られた血清または血漿分離用組成物について以下の性能試験を行った。
(血液分離試験)
本組成物1.35gを外径16mm、内径13mm、長さ100mmの丸底のガラス製試験管に、底部に気泡が混入しないように充填した後、ヒト新鮮血液2mlを添加した。ガラス管開口部をブチルゴム栓で密閉し、穏やかに5回転倒混和した後、室温で3時間放置した。その後、1800Gで10分間遠心分離した。遠心分離後、血清層を観察し、相分離した油滴状物質の有無を確認した。
【0046】
その結果、実施例1〜4ではいずれも油状物質の浮遊は認められなかったのに対し、比較例では1〜2個の油滴状浮物質の浮遊を認めた。
【0047】
【発明の効果】
本発明の組成物は、特定の軟化点のシクロペンタジエンのオリゴマーA、シクロペンタジエンのオリゴマーB、可塑剤、微粉末シリカおよび有機ゲル化剤が、特定量配合されてなるので、遠心分離により血清または血漿を分離する際に好適に用いうる。

Claims (1)

  1. 軟化点101〜125℃のシクロペンタジエンのオリゴマーA 100重量部、軟化点73〜86℃のシクロペンタジエンのオリゴマーB 22〜107重量部、可塑剤50〜650重量部、微粉末シリカ5〜85重量部および有機ゲル化剤0.1〜6重量部からなることを特徴とする血清または血漿分離用組成物。
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