JP5371608B2 - トナー - Google Patents
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すなわち、本発明の目的は、低温定着性能を向上させた場合においても良好な耐熱保存性、耐久安定性能を有し、耐オフセット性能、グロス性能に優れ高品位画像の形成を可能とするトナーを提供するものである。
結着樹脂と着色剤と離型剤を少なくとも有するトナー粒子と、無機微粉体とを有するトナーであって、
前記トナーは、動的粘弾性試験によるトナーの貯蔵弾性率(G’)を常用対数(log10G’)に変換し、各温度における前記log10G’の傾きをy軸とし、そのときの温度をx軸とした温度−傾き曲線において、
(I)第一のピークボトムTx(℃)を25.0℃以上、60.0℃以下に有し、第一のピークトップTy(℃)を45.0℃以上、70.0℃以下に有し、
(II)第二のピークボトムTz(℃)を60.0℃以上、90.0℃以下に有し、
(III)前記Ty(℃)は前記Tx(℃)よりも大きく、前記Tz(℃)は前記Ty(℃)よりも大きく、
(IV)前記Tx(℃)におけるy軸の値をRxとし、前記Ty(℃)におけるy軸の値をRyとし、前記Tz(℃)におけるy軸の値をRzとしたとき、前記Rxは前記Rzよりも大きく、前記Ryと前記Rzとの差(Ry−Rz)が0.060以上、0.500以下であることを特徴とするものである。
本発明者は、トナーの動的粘弾性測定を行った場合の貯蔵弾性率(G’)を常用対数(log10G’)に変換した場合において、各温度における前記log10G’の傾きをy軸とし、そのときの温度をx軸とした温度−傾き曲線に着目した。そして、前記トナーの温度−傾き曲線において、ある特定の温度領域で特徴的な挙動変化を示すことが低温定着性能、耐熱保存性能、耐久安定性能に優れ、高品位な画像を形成することを両立するために重要であることを見出した。
そして、本発明のトナーの特徴である、トナー表面層の物性コントロールにより保存安定性を示す温度領域と定着性を示す温度領域でのトナーの粘弾性特性を以下のように特定した。ここで、本発明のトナーの貯蔵弾性率(G’)の特徴を図1−1および図1−2を用いて説明する。
低下し、該トナーがシャープメルト性であることを示している。
場合には、定着工程においてもトナーが十分に軟らかくならないため、低温定着性能、グロス性能が低下する。または、前記Ryが負に大であり前記(Ry−Rz)が0.060未満の場合には、耐熱保存性能及び耐久安定性能が低下する。前記(Ry−Rz)が0.500を超える場合には、トナーが熱的に軟らかくなりすぎるため、耐オフセット性能や耐久安定性能、耐熱保存性能が低下する。該(Ry−Rz)は、0.100以上0.300であることがより好ましい。
測定試料としては、温度25℃湿度60%RHの環境下で、錠剤成型器を用いて加圧成形した試料を用いる。トナーの真密度をρ(g/cm3)としたとき、トナーを0.20×ρ(g)秤量し、20kNの荷重を2分間加え、直径8mm、厚さ4mmの円柱状のペレットを成形する。このペレットを用いて以下の測定を行う。測定装置としては、例えば
ARES(レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー株式会社製)を用いることができる。具体的な測定条件を以下に示す。
・ 配列(Geometry Type):パラレルプレート(Parallel Plates)
・ パラレルプレート:セレイテッド(serrated)型パラレルプレートを使用
・ 測定開始温度(Initial Temp):後述(TgT−10(℃))
・ 測定終了温度(Final Temp):180(℃)
・ ギャップ調整(Change Gap to Match Tool Thermal Expansion):on
・ 膨張係数(Tool Thermal Expansion Coefficient):0.0(μm/℃)
・ 密度(Fluid Density):1.0(g/cm3)
・ 装置弾性(Fixture Compliance):0.83(μrad/g・cm)
・ 試験モード(Test Type):Dynamic Temperature
Ramp
・ 周波数(Frequency):1Hz:6.2832(rad・s)
・ 昇温速度(Ramp Rate):2.0(℃/min)
・ 浸透時間(Soak Time After Ramp):1.0(s)
・ 測定間隔(Time Per Measure):30.0(s)
・ 歪み(Strain):0.02(%)
・ テンション調整(Auto Tension Adjustment):on
・ モード(Mode):Apply Constant Static Force
・ テンション方向(AutoTension Direction):Compression
・ 初期スタティックフォース(Initial Static Force):10.0(g)
・ 自動テンションセンシティビティ(Auto Tension Sensitivity):40.0(g)
・ 自動テンションの作動条件(When Sample Modulus <):1.00e+08(dyn/cm2)
・ 自動テンションリミット(AutoTension Limits):Default
・ 最大自動テンションレート(Max AutoTension Rate):0.01(mm/s)
・ 自動歪み調整(AutoStrain):on
・ 最大歪(Max Applied Strain):40.0(%)
・ 最大トルク(Max Allowed Torque):150.0(g・cm)
・ 最小トルク(Min Allowed Torque):1.0(g・cm)
・ 歪み調整(Strain Adjustment):20.0(%)
・ 歪み幅調整(Strain Amplitude Control):Default Behavior
・ オプション(Measurement Option):Default Delay Settings
Cycles:0.5、Time:3.0(s)
・ トランスデューサー(Transducer):Transducer1
能、耐しみ込み性能が低下する場合がある。該THF不溶成分の含有量が80.0質量%を越える場合、トナーの低温定着性能、グロス性能が低下しやすくなる傾向にある。該THF不溶成分の含有量が40.0以上70.0質量%以下であることがより好ましい。上記THF不溶成分の含有量は、トナー粒子に含有される結着樹脂、離型剤の他、シェル用樹脂といった添加剤の種類と添加量により制御することができる。本発明のトナーが重合法による場合には、重合開始剤の種類及び添加量、重合温度、架橋剤の種類及び添加量等により制御可能である。
芯粒子のガラス転移温度Tg1が20.0以上55.0℃以下であり、前記樹脂微粒子のガラス転移温度Tg2が55.0以上90.0℃以下であり、該芯粒子のガラス転移温度Tg1と該樹脂微粒子のガラス転移温度Tg2との差(Tg2−Tg1)が10.0以上45.0℃以下であることが好ましい。該Tg2、該Tg1および該(Tg2−Tg1)が前記範囲内にあるにあることで、低温定着性能を阻害せずに耐久性能と耐熱保存性能が向上する。該Tg1が20.0℃未満、該Tg2が55.0℃未満、該(Tg2−Tg1)が1
0.0℃未満であると、耐熱保存性能と耐久性能の改善効果が得られなくなる場合があり
、該Tg1が55.0℃を超え、該Tg2が90.0℃を超え、該(Tg2−Tg1)が
45.0℃を超えると低温定着性を阻害する傾向にあるため好ましくない。上記Tg1は
、25.0以上50.0℃以下であることがより好ましく、上記Tg2は、55.0以上85.0℃以下であることがより好ましい。また、上記(Tg2−Tg1)は、15.0以上40.0℃以下であることがより好ましい。また、上記Tg1及びTg2の値は、Tg1は結着樹脂成分、架橋剤の種類や添加量、離型剤の種類及び添加量、及びその他の芯粒子を構成する樹脂により上記値に制御することができ、Tg2は樹脂微粒子を構成する材料の種類や含有量により上記値に制御することができる。
脂微粒子が固定化されず、樹脂微粒子が剥がれ落ちてしまう傾向にある。さらに、電子写真現像システムに適用した場合に、帯電性の安定化が低下する傾向にあり、耐久動作において、かぶりやトナー飛散が発生しやすくなる傾向にある。トナーの重量平均粒径(D4)が8.0μmを超える場合、樹脂微粒子が芯粒子に埋め込まれ、凝集が起こりやすくな
る傾向にある。
本発明のトナー粒子は、少なくとも結着樹脂と着色剤と離型剤を含有する芯粒子を、難水溶性の無機分散安定剤を分散させた水系媒体中で製造し、該芯粒子の分散液のゼータ電位(Zc)が−15.0mV以下(負に大である)、且つ、(Zs+10.0)以上(Zs+50.0)mV以下の状態において、該芯粒子を分散させた分散液に前記樹脂微粒子の水分散液を添加し、複合体分散液を形成する工程、及び形成された複合体分散液の温度を、前記芯粒子のガラス転移温度Tg1以上、前記樹脂微粒子のガラス転移温度Tg2以下の範囲に保ちながら、該分散液のpHを調整して該分散安定剤を溶解させる工程を経て製造されることが好ましい。
と、前記樹脂微粒子を介してトナー同士が凝集しやすくなり、耐久安定性能が低下する場合がある。なお、上記ゼータ電位(Zc)は−25.0mV以下(負に大)であることがより好ましく、(Zs+20.0)以上(Zs+45.0)mV以下であることがより好ましい。また、上記芯粒子の水分散液のゼータ電位(Zc)は、芯粒子を構成する樹脂の酸性基及び含有量とその他芯粒子を構成する材料、芯粒子の粒子径、分散安定剤の種類と使用量により上記値に制御することができる。
まず、上述した方法に従って、上記芯粒子の分散液を製造する。次いで、分散安定剤が付着した状態の芯粒子分散液に、樹脂微粒子の水分散液を添加すると、芯粒子の表面に分散安定剤が介在した状態で樹脂微粒子が均一に付着する。分散安定剤が介在した状態で樹脂微粒子が付着した芯粒子の分散物を複合体分散液とする。また前記樹脂微粒子の水分散液を添加する直前に、樹脂微粒子の分散液に超音波処理を行うことがより好ましい。さらに、該複合体分散液の温度を、前記芯粒子のガラス転移温度Tg1以上、前記樹脂微粒子のガラス転移温度Tg2以下の範囲に保ちながら複合体分散液のpHを調整して該分散安定剤を溶解させると、樹脂微粒子が芯粒子の表面と接触し、樹脂微粒子が芯粒子表面に固着する。分散液の温度がTg2より低いため複合体粒子同士の合一を防止しつつ固着することが可能となる。
より好ましくは、前記分散液のpHを調整して該分散安定剤を溶解させた後に徐々に分散液の温度を上昇させ、最終的にTg1(℃)以上の温度であって、(Tg2−5)(℃)以上Tg2(℃)以下で加熱することがよい。芯粒子と樹脂微粒子との接着性が増大し、耐久安定性能と低温定着性能のバランスがより良好となる。
スチレン;α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレンの如きスチレン系単量体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−プロピル、如きアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチルの如きメタクリル酸エステル類;アクリルアミド。
とを混合して使用することが、トナーの現像特性および耐久性の点から好ましい。そして、これら重合性単量体の混合比率は、所望する芯粒子のガラス転移温度を考慮して、適宜選択すればよい。
過酸化物系重合開始剤として、以下のものが挙げられる。t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレートの如きパーオキシエステル系重合開始剤;ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−ブチルパーオキシジカーボネート、ジ−n−ペンチルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネートの如きパーオキシジカーボネート系重合開始剤;ジイソブチリルパーオキサイド、ジイソノナノイルパーオキサイド、ジ−n−オクタノイルパーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド、ジステアロイルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、ジ−m−トルオイルパーオキサイド、ベンゾイル−m−トルオイルパーオキサイドの如きジアシルパーオキサイド系重合開始剤;t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシアリルモノカーボネートの如きパーオキシモノカーボネート系重合開始剤;1,1−ジ−t−ヘキシルパーオキシシクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタンの如きパーオキシケタール系重合開始剤;ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイドの如きジアルキルパーオキサイド系重合開始剤。
し0.1以上20.0質量部以下である。
定着シートを汚染する現象をいう。多官能性単量体としては、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、以下のものが挙げられる。ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンの如き芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレートの如き二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンの如きジビニル化合物;3個以上のビニル基を有する化合物。これらの多官能性単量体は必ずしも使用する必要はないが、使用する場合の好ましい添加量は、重合性単量体100.00質量部に対して0.01以上1.00質量部以下である。
物性設計が難しくなる。本発明に用いられる結着樹脂としては、従来電子写真用の結着樹脂として知られる各種の樹脂が用いられる。その中でも(a)ポリエステル樹脂、(b)ポリエステルユニットとビニル系共重合体ユニットを有しているハイブリッド樹脂、(c)ハイブリッド樹脂とビニル系共重合体との混合物、(d)ハイブリッド樹脂とポリエステル樹脂との混合物、(e)ポリエステル樹脂とビニル系共重合体との混合物、及び(f)ポリエステル樹脂、ポリエステルユニットとビニル系共重合体ユニットを有しているハ
イブリッド樹脂、ビニル系共重合体との混合物からなるグループから選択される樹脂を主成分とすることが好ましい。
0質量部に対して、3.0以上30.0質量部以下の範囲であることが好ましい。
て40.0以上150.0質量部以下であることが好ましい。黒色着色剤としてカーボンブラックを用いる場合、その添加量は重合性単量体100.0質量部に対して1.0以上20.0質量部以下であることが好ましい。また、カラートナーの場合、色相角、彩度、明度
、耐候性、OHP透明性、トナー中への分散性の点から選択され、その好ましい添加量は、重合性単量体100.0質量部に対して1.0以上20.0質量部以下である。
染料と同様の処理の他に、カーボンブラックの表面官能基と反応する物質、例えば、ポリオルガノシロキサンでグラフト処理を行ってもよい。
0.0質量部以下、より好ましくは0.1以上5.0質量部以下の範囲で用いられる。また、外部添加する場合は、好ましくはトナー100.000質量部に対して0.005以上
1.000質量部以下、より好ましくは0.010以上0.300質量部以下である。
下)使用するのが良い。
測定するサンプルをテトラヒドロフラン(THF)に入れ、室温にて24時間静置する。これを、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マエショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。尚、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム:Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量:0.10ml
試料のTHF不溶成分の含有量(質量%)=(W2/W1)×100
ーション振幅1.0℃、周波数1/分で測定する。測定温度は、10℃で10分間保持した後、昇温速度1℃/分で10℃から180℃まで走査して得られたリバーシングヒートフロー曲線をDSC曲線とし、これを用いて中点法によりTgを求める。なお、中点法によって求められたガラス転移温度とは、昇温時のDSC曲線において吸熱ピーク前の基線と吸熱ピーク後の基線の中線と、立ち上がり曲線での交点をもってガラス転移温度とするものである。
Nano ZS(モデル:ZEN3600、Malvern Instruments
Ltd製)を用いて測定することができる。
・ Cell:DTS1060C−Clear disposable zeta cell
・ Dispersant:water
・ Measurement duration:Automatic
・ Model:Smoluchowski
・ Temperature:25.0℃
・ Result Calculation:General Purpose
(1)試薬
(a)溶剤の調製
試料の溶剤としては、エチルエーテル−エチルアルコール混液(1+1または2+1)またはベンゼン−エチルアルコール混液(1+1または2+1)を用いる。これらの溶液は使用直前にフェノールフタレインを指示薬として0.1モル/リットルの水酸化カリウムエチルアルコール溶液で中和しておく。
(b)フェノールフタレイン溶液の調製
フェノールフタレイン1gをエチルアルコール(95v/v%)100mlに溶かす。(c)0.1モル/リットルの水酸化カリウム−エチルアルコール溶液の調製
水酸化カリウム7.0gをできるだけ少量の水に溶かしエチルアルコール(95v/v%)を加えて1リットルとし、2日放置後ろ過する。標定はJISK 8006(試薬の含量試験中滴定に関する基本事項)に準じて行う。
(2)操作
試料10gを正しくはかりとり、これに溶剤100ml及び指示薬としてフェノールフタレイン溶液数滴を加え、試料が完全に溶けるまで十分に振る。固体試料の場合は水浴上で加温して溶かす。冷却後これを0.1モル/リットルの水酸化カリウム−エチルアルコール溶液で滴定し、指示薬の微紅色が30秒間続いたときを中和の終点とする。
(3)計算式
次の式によって酸価を算出する。
A=B×f×5.611/S
A:酸価(mgKOH/g)
B:0.1モル/リットル−水酸化カリウムエチルアルコール溶液の使用量(ml)
f:0.1モル/リットル−水酸化カリウムエチルアルコール溶液のファクター
S:試料(g)
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを2ml添加する。(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行なう。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定した時
の、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり、グラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
(ポリエステル樹脂の作製)
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えた反応容器に下記の単量体を仕込み、エステル化触媒としてテトラブトキシチタネート0.03質量部を添加し、窒素雰囲気下、220℃に昇温して、撹拌しながら5時間反応を行った。
ビスフェノールA−プロピレンオキサイド2モル付加物(BPO−PO):47.9質量部
エチレングリコール:9.0質量部
テレフタル酸:25.0質量部
イソフタル酸:9.9質量部
5−ナトリウムスルホイソフタル酸:8.0質量部
次いで、反応容器内を5以上20mmHg以下に減圧しながら、さらに5時間反応を行い、ポリエステル樹脂1を得た。
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えた反応容器に、得られたポリエステル樹脂1 100.0質量部とメチルエチルケトン45.0質量部、テトラヒドロフラン45.0質量部を仕込み、80℃に加熱して溶解した。次いで、撹拌下、80℃のイオン交換水300.0質量部を添加して水分散させた後、得られた水分散体を蒸留装置に移し、留分温度が100℃に達するまで蒸留を行った。冷却後、得られた水分散体にイオン交換水を加え、分散液中の樹脂濃度が20質量%になるように調整した。これを、樹脂微粒子分散液1とした。
含有する成分を表1に示すように変更し、攪拌時間及びイオン交換水の添加条件を適宜変更する以外は、樹脂微粒子分散液の製造例1と同様にして、樹脂微粒子分散液2乃至8を得た。
(顔料分散ペーストの作製)
スチレン:62.0質量部
Cuフタロシアニン(Pigment Blue 15:3):8.0質量部
上記材料を容器中で十分予備混合した後、これを20℃以下に保ったままアトライター(三井三池化工機製)を用いて約4時間均一に分散混合し、顔料分散ペーストを作製した。
イオン交換水700.0質量部に0.1モル/リットル−リン酸ナトリウム(Na3P
O4)水溶液390.0質量部を投入し、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて撹拌しながら、60℃に加温した後、1.0モル/リットル−塩化カルシウム(CaCl2)水溶液60.0質量部を添加してさらに撹拌を続け、リン酸三カルシウム(Ca3(PO4)2)からなる分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
一方、上記顔料分散ペーストに以下の材料を加え、アトライター(三井三池化工機製)を用いて分散混合し、単量体組成物を調製した。
n−ブチルアクリレート:38.0質量部
非晶性ポリエステル:4.0質量部
(ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物とイソフタル酸との重縮合物、Tg=58℃、Mw=7,800、酸価13)
サリチル酸アルミニウム化合物:0.5質量部
(ボントロンE−88:オリエント化学社製)
ジビニルベンゼン:0.8質量部
れを前記水系媒体中に投入し、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて、60℃、窒素雰囲気下にて、12,000rpmで10分間撹拌して造粒を行った。さらに、得られた懸濁液を、パドル撹拌翼で150回転/分の回転速度で撹拌しつつ、90℃(重合温度)にて10時間重合を行った。重合終了後、得られた重合体粒子の分散液を冷却し、分散液中の重合体粒子濃度が20質量%になるように調整した。これを芯粒子分散液1とし、分散液としての物性を測定した。また、その一部を乾燥してDSC測定用のサンプルとした。芯粒子1の物性を表4に示す。
芯粒子分散液の製造例1において、原材料の使用量、重合温度を表3に示す条件に変更した以外は芯粒子分散液の製造例1と同様にして、芯粒子2乃至17を得た。該芯粒子2乃至17の物性を芯粒子分散液の製造例1と同様にして測定した。物性を表4に示す。
(トナー粒子の作製)
冷却管、撹拌機、窒素導入管を備えた反応容器において、芯粒子分散液1:500.0質量部(固形分:100.0質量部)に、樹脂微粒子分散液1:15.0質量部(固形分:3.0質量部)を添加して200回転/分で15分間撹拌を行い、複合体分散液を得た。次いで、200回転/分で撹拌しながら55℃に加熱した。続いて前記複合体分散液に0.25モル/リットルの希塩酸を1.5質量部/分の滴下速度で滴下し、前記分散液のpHが1.4になるまで希塩酸の滴下を続けた。さらに2.5時間撹拌を続け、芯粒子に樹脂微粒子が固着した分散液を得た(加熱工程1)。
上記加熱工程1を経て得られた、芯粒子に樹脂微粒子が固着した分散液を200回転/分で撹拌しながら、65(℃)に加熱し、さらに1時間撹拌を続けた(加熱工程2)。20℃まで冷却し、ろ過、乾燥してトナー粒子1を得た。
上記トナー粒子1:100.0質量部にn−C4H9Si(OCH3)3で処理した疎水性酸化チタン(BET比表面積:110m2/g):1.4質量部とヘキサメチルジシラザン処理した後シリコーンオイルで処理した疎水性シリカ(BET比表面積が150m2/g):0.8質量部を加えヘンシェルミキサーで混合し、トナー1を得た。上記トナ
ー1を用い、下記の評価を行った。トナー1の物性を表6,7に示す。
実施例1において、使用する芯粒子、樹脂微粒子の条件、加熱工程1、加熱工程2を表5に示す条件に変更した以外は、実施例1と同様にしてトナー2乃至13を得た。各トナーの物性を表6,7に示す。
実施例1において、芯粒子分散液1に代えて芯粒子の分散液14を用い、樹脂微粒子の分散液1:15.0質量部(固形分:3.0質量部)に代えて樹脂微粒子の分散液6:5.0質量部(固形分:1.0質量部)を用いた。さらに加熱工程1において、加熱温度を55℃から50℃に変更し、攪拌時間を2.5時間から1時間に変更し、加熱工程2を行わなかった。前記条件以外は、実施例1と同様にしてトナー14を得た。トナーの物性を表6,7に示す。
実施例1において、芯粒子分散液1に代えて芯粒子の分散液15を用い、樹脂微粒子の分散液1:15.0質量部(固形分:3.0質量部)に代えて樹脂微粒子の分散液7:50.0質量部(固形分:10.0質量部)を用いた。さらに加熱工程1において、加熱温度を55℃から45℃に変更し、0.25モル/リットルの希塩酸は滴下せずに、3時間攪拌した。加熱工程2においては、加熱温度を65℃から50℃に変更した。前記条件以外は、実施例1と同様にしてトナー15を得た。トナーの物性を表6,7に示す。
実施例1において、芯粒子分散液1に代えて芯粒子の分散液16を用い、樹脂微粒子の分散液1:15.0質量部(固形分:3.0質量部)に代えて樹脂微粒子の分散液8:50.0質量部(固形分:10.0質量部)を用いた。さらに加熱工程1において、0.2モル/リットルの希塩酸は滴下せずに、3時間攪拌した。加熱工程2においては、加熱温
度を65℃から90℃に変更した。前記条件以外は、実施例1と同様にしてトナー16を得た。トナーの物性を表6,7に示す。
(芯粒子の作製)
芯粒子分散液の製造例17で得られた芯粒子分散液17に希塩酸を加え分散液をpH1.4にした後ろ過、洗浄、乾燥して芯粒子17を得た。
(トナー粒子の作製)
得られた芯粒子17:100質量部と前記樹脂微粒子6の乾燥物:10.0質量部とをヘンシェルミキサーを用い、2,000回転で5分間混合した後、ハイブリダイザー1型(奈良機械製作所製)に投入し、6,000回転で2分間処理して、表面処理トナー粒子を得た。
(外添工程)
得られた表面処理トナー粒子に、実施例1と同様の方法で外添をして、トナー17を得た。トナーの物性を表6,7に示す。
(芯粒子の作製)
芯粒子分散液の製造例5で得られた芯粒子分散液5に希塩酸を加え分散液をpH1.4にした後ろ過、洗浄、乾燥して芯粒子5を得た。
(外添工程)
得られた芯粒子5に、実施例1と同様の方法で外添をして、トナー18を得た。トナーの物性を表6,7に示す。
(顔料分散ペーストの作製)
スチレン:66.0質量部
Cuフタロシアニン(Pigment Blue 15:3):8.0質量部
上記材料を容器中で十分予備混合した後、これを20℃以下に保ったままアトライター(三井三池化工機製)を用いて約4時間均一に分散混合し、顔料分散ペーストを作製した。
イオン交換水700.0質量部に0.1モル/リットル−リン酸ナトリウム(Na3PO4)水溶液390.0質量部を投入し、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて撹拌しながら、60℃に加温した後、1.0モル/リットル−塩化カルシウム(CaCl2)水溶液60.0質量部を添加してさらに撹拌を続け、リン酸三カルシウム(Ca3(PO4)2)からなる分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
一方、上記顔料分散ペーストに以下の材料を加え、アトライター(三井三池化工機製)を用いて分散混合し、単量体組成物を調製した。
n−ブチルアクリレート:34.0質量部
上記樹脂微粒子分散液の製造例1で製造したポリエステル樹脂1:20.0質量部
サリチル酸アルミニウム化合物:0.5質量部
(ボントロンE−88:オリエント化学社製)
ジビニルベンゼン:0.2質量部
部をさらに添加して溶解した。これを前記水系媒体中に投入し、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて、60℃、窒素雰囲気下にて、12,000rpmで10分間
撹拌して造粒を行った。さらに、得られた懸濁液を、パドル撹拌翼で150回転/分の回転速度で撹拌しつつ、80℃(重合温度)にて10時間重合を行った。重合終了後、得られた重合体粒子の分散液を冷却し、希塩酸を加え分散液をpH1.5にした後ろ過、洗浄、乾燥してトナー粒子19を得た。
得られた芯粒子19に、実施例1と同様の方法で外添をして、トナー19を得た。トナーの物性を表6、7に示す。
(顔料分散ペーストの作製)
スチレン:70.0質量部
Cuフタロシアニン(Pigment Blue 15:3):8.0質量部
上記材料を容器中で十分予備混合した後、これを20℃以下に保ったままアトライター(三井三池化工機製)を用いて約4時間均一に分散混合し、顔料分散ペーストを作製した。
イオン交換水700.0質量部に0.1モル/リットル−リン酸ナトリウム(Na3PO4)水溶液390.0質量部を投入し、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて撹拌しながら、60℃に加温した後、1.0モル/リットル−塩化カルシウム(CaCl2)水溶液60.0質量部を添加してさらに撹拌を続け、リン酸三カルシウム(Ca3(PO4)2)からなる分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
一方、上記顔料分散ペーストに以下の材料を加え、アトライター(三井三池化工機製)を用いて分散混合し、単量体組成物を調製した。
n−ブチルアクリレート:30.0質量部
非晶性ポリエステル:5.0質量部
(ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物とイソフタル酸との重縮合物、Tg=58℃、Mw=7,800、酸価13)
サリチル酸アルミニウム化合物:0.5質量部
(ボントロンE−88:オリエント化学社製)
ジビニルベンゼン:0.2質量部
部をさらに添加して溶解した。これを前記水系媒体中に投入し、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて、60℃、窒素雰囲気下にて、12,000rpmで10分間撹拌して造粒を行った。さらに、得られた懸濁液を、パドル撹拌翼で150回転/分の回転速度で撹拌しつつ、80℃(重合温度)にて10時間重合を行った。重合終了後、重合体粒子の分散液を80℃に温度を保持した。
スチレン :17.3質量部(86.5質量%)
n−ブチルアクリレート:2.06質量部(10.3質量%)
メチルメタクリレート:0.41質量部(2.05質量%)
メタクリル酸:0.23質量部(1.15質量%)
前記重合体粒子の分散液に、上記化合物の混合物と、イオン交換水35質量部に溶解させた2,2‘−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド(VA−086 和光純薬工業社製):0.4質量部とを同時にそれぞれ30分かけて滴下した。そのまま5時間重合を継続した後、室温まで冷却し、希塩酸を加え分散液をpH1.5にした後ろ過、洗浄、乾燥してトナー粒子20を得た。
得られたトナー粒子19に、実施例1と同様の方法で外添をして、トナー20を得た。トナーの物性を表6、7に示す。
トナー5gを容積100mlのポリカップに量り採り、これを内部温度55.0℃の恒
温槽に入れて5日間放置する。その後、ポリカップを取り出して、中のトナーの状態変化を目視にて評価する。評価基準は以下の通りである。
A:変化なし
B:凝集体があるが、すぐにほぐれる
C:凝集体がやや多いが、衝撃を与えるとほぐれる
D:凝集体が多く、容易にはほぐれない
E:全くほぐれない
市販のカラーレーザープリンター(LBP−5500,キヤノン製)を使用し、シアンカートリッジのトナーを取り出して、これにトナーを充填した。該カートリッジをシアンステーションに装着し、受像紙(キヤノン製オフィスプランナー 64g/m2)上に、縦2.0cm横15.0cmの未定着のトナー画像(0.7mg/cm2)を、通紙方向に対し上端部から2.0cmの部分と下端部から2.0cmの部分に形成した。次いで、市販のカラーレーザープリンター(LBP−5500,キヤノン製)から取り外した定着ユニットを定着温度とプロセススピードが調節できるように改造し、これを用いて上記未定着のトナー画像の定着試験を行った。常温常湿下、プロセススピードを300mm/秒に設定し、120℃〜240℃の範囲で設定温度を5℃おきに変化させながら、各温度で上記トナー画像の定着を行った。下記評価基準に従って、低温定着性およびグロス性能を評価した。
A:125℃以上で低温オフセットが発生せず、指でこすってもトナーが剥がれない
B:135℃以上で低温オフセットが発生せず、指でこすってもトナーが剥がれない
C:145℃以上で低温オフセットが発生せず、指でこすってもトナーが剥がれない
D:155℃以上で低温オフセットが発生せず、指でこすってもトナーが剥がれない
E:165℃以上で低温オフセットが発生せず、指でこすってもトナーが剥がれない
低温オフセット及び高温オフセットが発生しなかった定着画像について、ハンディ光沢度計グロスメーターPG−3D(日本電色工業製)を用いて、光の入射角75°の条件で測定し、以下の基準で評価した。
A:ベタ画像部の光沢度の最高値が40以上である(グロス性能が特に優れている)
B:ベタ画像部の光沢度の最高値が35以上40未満である(グロス性能が優れている)C:ベタ画像部の光沢度の最高値が30以上35未満である(グロス性能が問題ないレベルである)
D:ベタ画像部の光沢度の最高値が25以上30未満ある(グロス性能がCよりも劣る)E:ベタ画像部の光沢度の最高値が25未満である(グロス性能がDよりも劣る)
A:低温オフセットが発生しない最低温度+70℃以上の温度領域で高温オフセットが発生しない
B:低温オフセットが発生しない最低温度+60℃以上の温度領域で高温オフセットが発生しない
C:低温オフセットが発生しない最低温度+50℃以上の温度領域で高温オフセットが発生しない
D:低温オフセットが発生しない最低温度+40℃以上の温度領域で高温オフセットが発生しない
E:低温オフセットが発生しない最低温度+30℃以上の温度領域で高温オフセットが発生しない
市販のカラーレーザープリンター(LBP−5900SE,キヤノン製)を使用し、シアンカートリッジのトナーを取り出して、これにトナーを110g充填した。該カートリッジをプリンターのシアンステーションに装着し、常温常湿下(23℃、60%RH)、受像紙(キヤノン製オフィスプランナー 64g/m2)を用いて、印字率3%チャート
の6,000枚の連続印字を行った。下記評価基準に従って、耐久性を評価した。
A:画像不良が発生せず、画質が特に優れている (耐久性が特に優れている)
B:画像不良が発生せず、画質が優れている (耐久性が優れている)
C:画像不良が発生せず、画質が良好である (耐久性が良好である)
D:画像不良が発生、或いは、画質がCよりも劣る (耐久性がCよりも劣る)
E:画像不良が発生し、画質がDよりも劣る (耐久性がDよりも劣る)
Claims (9)
- 結着樹脂、着色剤及び離型剤を少なくとも有するトナー粒子と、無機微粉体とを有するトナーであって、
前記トナーは、動的粘弾性試験によるトナーの貯蔵弾性率(G’)を常用対数(log10G’)に変換し、各温度における前記log10G’の傾きをy軸とし、そのときの温度をx軸とした温度−傾き曲線において、
(I)第一のピークボトムTx(℃)を25.0℃以上、60.0℃以下に有し、第一のピークトップTy(℃)を45.0℃以上、70.0℃以下に有し、
(II)第二のピークボトムTz(℃)を60.0℃以上、90.0℃以下に有し、
(III)前記Ty(℃)は前記Tx(℃)よりも大きく、前記Tz(℃)は前記Ty(℃)よりも大きく、
(IV)前記Tx(℃)におけるy軸の値をRxとし、前記Ty(℃)におけるy軸の値をRyとし、前記Tz(℃)におけるy軸の値をRzとしたとき、前記Rxは前記Rzよりも大きく、前記Ryと前記Rzとの差(Ry−Rz)が0.060以上、0.500以下であることを特徴とするトナー。 - 前記Ryが−0.060以上であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
- 前記トナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶成分のゲルパーミッションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン(PSt)換算の分子量分布において、
分子量4,000以上、18,000以下に極大値(Mp)を有し、重量平均分子量(Mw)が10,000以上、150,000以下であり、重量平均分子量(Mw)と個数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が2.0以上、20.0以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。 - 前記トナーのソックスレー抽出法によるTHF不溶成分の含有量が、トナーの質量に対し、30.0質量%以上、80.0質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー。
- 前記トナー粒子は、前記結着樹脂、前記着色剤及び前記離型剤を少なくとも含有する芯粒子に、樹脂微粒子を固着することにより被覆層が形成されたコアシェル構造を有するトナー粒子であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載のトナー。
- 前記芯粒子のガラス転移温度Tg1が20.0℃以上、55.0℃以下であり、前記樹脂微粒子のガラス転移温度Tg2が55.0℃以上、90.0℃以下であり、前記芯粒子のガラス転移温度Tg1と前記樹脂微粒子のガラス転移温度Tg2との差(Tg2−Tg1)が10.0℃以上、45.0℃以下であることを特徴とする請求項5に記載のトナー。
- 前記トナー粒子は、ゼータ電位(Zs)が−110.0mV以上、−50.0mV以下にある樹脂微粒子の水分散液を用いて製造されることを特徴とする請求項5又は6に記載のトナー。
- 前記トナー粒子は、
(i)前記結着樹脂、前記着色剤及び前記離型剤を少なくとも含有する芯粒子を、難水溶性の無機分散安定剤を分散させた水系媒体中で製造し、前記芯粒子の分散液のゼータ電位(Zc)が−15.0mV以下、且つ、(Zs+10.0)mV以上、(Zs+50.0)mV以下の状態において、前記芯粒子を分散させた分散液に前記樹脂微粒子の水分散液を添加し、複合体分散液を形成する工程、及び
(ii)形成された複合体分散液の温度を、芯粒子のガラス転移温度Tg1以上、樹脂微粒子のガラス転移温度Tg2以下の範囲に保ちながら、前記分散液のpHを調整して前記分散安定剤を溶解させる工程
を経て製造されることを特徴とする請求項7に記載のトナー。 - 前記芯粒子が、重合性単量体、前記着色剤及び前記離型剤を少なくとも含有する重合性単量体組成物を水系媒体に加え、前記水系媒体中で前記重合性単量体組成物を造粒して重合性単量体組成物の粒子を形成し、前記重合性単量体組成物の粒子に含まれる重合性単量体を重合して得られることを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載のトナー。
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