JP5370472B2 - 新規化合物、並びに、結合阻害剤、抗アレルギー剤、抗喘息剤、及び抗炎症剤 - Google Patents

新規化合物、並びに、結合阻害剤、抗アレルギー剤、抗喘息剤、及び抗炎症剤 Download PDF

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本発明は、新規化合物、並びに、前記新規化合物を含有するIgEとIgEレセプターとの結合阻害剤、前記結合阻害剤を含有する抗アレルギー剤、抗喘息剤、及び抗炎症剤に関する。
花粉症や気管支喘息に代表されるI型アレルギー反応は、花粉、ダニなどに含まれる抗原(アレルゲン)がヒトの体内に侵入すると、ヒトIgE抗体が産生され、前記ヒトIgE抗体が、血液、粘膜に多く存在する塩基球、肥満細胞などの表面に存在する高親和性IgEレセプター(FcεRI)と結合し、感作状態となる。
前記抗原(アレルゲン)が、再びヒトの体内に侵入し、前記感作状態であるIgEレセプター(FcεRI)と結合したヒトIgE抗体と結合すると、前記結合が引き金となり、肥満細胞などから炎症性サイトカインや、ヒスタミン、ロイコトリエンなどの化学伝達物質が遊離し、アレルギー症状を引き起こす。
このようなアレルギー症状に対して、従来から、抗アレルギー作用を有する薬剤として、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤などが用いられてきた。
前記抗ヒスタミン剤は、アレルギー症状を誘発するヒスタミンに対抗することで効果を発揮し、湿疹などのかゆみ、蕁麻疹、アレルギー性鼻炎などに有効である。しかしながら、副作用として、痰が絡む、鼻が詰まるなどの症状を伴う抗コリン作用を有する点や、中枢神経に作用して眠気を誘発する点が問題であった。
前記抗アレルギー剤はヒスタミン以外の化学伝達物質も抑えることができ、抗コリン作用が比較的弱いため、喘息にも適用できる。しかしながら、一般に遅行性であり、症状によっては投与後、十分な効果が現れるまで時間がかかる点が問題であった。
また、従来の薬剤とは異なる作用機序を有する薬剤として、抗IgE抗体製剤ゾレア(一般名:オマリズマブ(ノバルティス ファーマ))が知られている。前記抗IgE抗体製剤ゾレアは、IgEに結合することで、I型アレルギーの根底にあるIgEとIgEレセプター(FcεRI)との結合を阻害するため、従来の薬剤と比較して抗アレルギー作用が強い。しかしながら、タンパク製剤であり、かつ月に1回〜2回の注射が必要なことから、高薬価であることが問題であった。更に、注射による投薬は、利便性が悪いことが問題であった。
また、ゼータ・ペプチド(zeta−peptide)は、IgEレセプター(FcεRI)に結合することで、IgEとIgEレセプター(FcεRI)との結合を阻害することが報告(非特許文献1参照)されている。しかしながら、一般にペプチドは抗原性を有するため、安全性の面が問題であり、臨床開発には至っていない。
これに対し、一般に非タンパク性低分子化合物は、そのまま単独では抗原性を有さない(非特許文献2参照)ため、免疫応答を引き起こすことがないことから、安全性が高いことが知られているが、非タンパク性低分子化合物を利用した抗アレルギー作用を有する薬剤は知られていない。
以上より、これらの従来の薬剤とは異なる化学構造を有し、投薬が安価かつ容易であり、IgEとIgEレセプター(FcεRI)との結合を阻害することができる、新たな非タンパク性低分子化合物、並びに、優れた抗アレルギー剤、抗喘息剤、及び抗炎症剤の開発が望まれているのが現状である。
Nakamura GR et al., PNAS, vol.99, no.3, 2002, p.1303−1308 Ueda H, YAKUGAKU ZASSHI, 127, 2007, p.71−80
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、IgEとIgEレセプター(FcεRI)との結合に対し、優れた結合阻害活性を有する新規化合物、並びに、IgEとIgEレセプター(FcεRI)との結合阻害剤、アレルギー作用、喘息作用、炎症作用に対し、安全性が高く、投薬が安価かつ容易である、優れた抗アレルギー剤、抗喘息剤、及び抗炎症剤を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。
即ち、本発明の1つは、下記一般式(1)で表される化合物である。
前記一般式(1)中、Zは炭素、窒素、酸素、硫黄のいずれかの原子を表す。該Zは2個直鎖状に結合し、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。該Zは側鎖(Zを有していてもよい。Zは、炭素、窒素、酸素、硫黄、水素のいずれかを表し、kは0〜2の整数を表す。該kが0ではない整数を表す場合、該Zと該Zは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Eは下記一般式(2A)で表される2つの6員環が縮合した芳香環を表す。Fは下記一般式(3)で表される芳香族6員環を表す。
前記一般式(2A)中、aは0〜4の整数を表し、bは0〜3の整数を表す。該a、及び該bが0ではない整数を表す場合、R、及びRは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記R、及び前記Rは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記一般式(2A)で表される化合物は「*」で表される1つの結合手を有し、前記結合手はZとの結合手を表す。
前記一般式(3)中、dは0〜5の整数を表す。該dが0ではない整数を表す場合、Rは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。
前記一般式(3)で表される化合物は「*」で表される1つの結合手を有し、前記結合手はZとの結合手を表す。
本発明の1つは、下記一般式(5)で表される化合物である。
前記一般式(5)中、V、W、及びXはそれぞれ炭素、窒素、酸素、硫黄のいずれかの原子を表す。該Vは3個直鎖状に結合し、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。該Vは側鎖(Vを、該Wは側鎖(Wを、該Xは側鎖(Xを有していてもよい。該V、該W、及び該Xは、それぞれ炭素、窒素、酸素、硫黄、水素のいずれかを表し、g、h、及びiは、それぞれ独立に0〜2の整数を表す。該g、該h、及び該iが0ではない整数を表す場合、該Vと該V、該Wと該W、及び該Xと該Xは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Aは下記一般式(6A)で表される5員環、及び6員環の少なくともいずれかと、6員環との縮合した芳香環、及び下記一般式(6B)で表される芳香族6員環のいずれかを表す。Bは下記一般式(7)で表される飽和6員環を表す。Cは下記一般式(8A)で表される5員環と、6員環との縮合した芳香環、及び下記一般式(8B)で表される芳香族5員環のいずれかを表す。Dは下記一般式(9A)で表される芳香族6員環を表す。
前記一般式(6A)中、Gは、6員環、及び5員環の少なくともいずれかを表す。eは0〜4の整数を表し、fは0〜3の整数を表す。該e、及び該fが0ではない整数を表す場合、R、及びRは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記R、及び前記Rは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記一般式(6A)で表される化合物は「*」で表される1つの結合手を有し、前記結合手はVとの結合手を表す。
前記一般式(6B)中、mは0〜5の整数を表す。該mが0ではない整数を表す場合、Rは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。
前記一般式(6B)で表される化合物は「*」で表される1つの結合手を有し、前記結合手はVとの結合手を表す。
前記一般式(7)中、nは0〜4の整数を表す。該nが0ではない整数を表す場合、Rは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。
前記一般式(7)で表される化合物は「*」で表される2つの結合手を有し、前記結合手の一方はVとの結合手を表し、他の一方はWとの結合手を表す。
前記一般式(8A)中、oは0〜1の整数を表し、pは0〜4の整数を表す。該o、及び該pが0ではない整数を表す場合、R、及びRは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記R、及び前記Rは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記一般式(8A)で表される化合物は「*」で表される2つの結合手を有し、前記結合手の一方はWとの結合手を表し、他の一方はXとの結合手を表す。
前記一般式(8B)中、qは0〜3の整数を表す。該qが0ではない整数を表す場合、R10は、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。
前記一般式(8B)で表される化合物は「*」で表される2つの結合手を有し、前記結合手の一方はWとの結合手を表し、他の一方はXとの結合手を表す。
前記一般式(9A)中、rは0〜5の整数を表す。該rが0ではない整数を表す場合、R11は、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、メチレンカルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。
前記一般式(9A)で表される化合物は「*」で表される1つの結合手を有し、前記結合手はXとの結合手を表す。
本発明の1つは、下記一般式(11)で表される化合物である。

前記一般式(11)中、V、W、X、Y、及びZはそれぞれ炭素、窒素、酸素、硫黄のいずれかの原子を表す。該V、及び該Yは3個直鎖状に結合し、それぞれ互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。該Zは2個直鎖状に結合し、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。該Vは側鎖(Vを、該Wは側鎖(Wを、該Xは側鎖(Xを、該Yは側鎖(Yを、該Zは側鎖(Zを有していてもよい。該V、該W、該X、該Y、及び該Zは、それぞれ炭素、窒素、酸素、硫黄、水素のいずれかを表し、g、h、i、j、及びkは、それぞれ独立に0〜2の整数を表す。該g、該h、該i、該j、及び該kが0ではない整数を表す場合、該Vと該V、該Wと該W、該Xと該X、該Yと該Y、及び該Zと該Zは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Aは下記一般式(6A)で表される5員環、及び6員環の少なくともいずれかと、6員環との縮合した芳香環、及び下記一般式(6B)で表される芳香族6員環を表す。Bは下記一般式(7)で表される飽和6員環を表す。Cは下記一般式(8A)で表される5員環と、6員環との縮合した芳香環、及び下記一般式(8B)で表される芳香族5員環のいずれかを表す。Dは下記一般式(9B)で表される芳香族6員環を表す。Eは下記一般式(2B)で表される2つの6員環が縮合した芳香環を表す。Fは下記一般式(3)で表される芳香族6員環を表す。

前記一般式(6A)中、Gは、6員環、及び5員環の少なくともいずれかを表す。eは0〜4の整数を表し、fは0〜3の整数を表す。該e、及び該fが0ではない整数を表す場合、R、及びRは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記R、及び前記Rは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記一般式(6A)で表される化合物は「*」で表される1つの結合手を有し、前記結合手はVとの結合手を表す。
前記一般式(6B)中、mは0〜5の整数を表す。該mが0ではない整数を表す場合、Rは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。
前記一般式(6B)で表される化合物は「*」で表される1つの結合手を有し、前記結合手はVとの結合手を表す。

前記一般式(7)中、nは0〜4の整数を表す。該nが0ではない整数を表す場合、Rは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。
前記一般式(7)で表される化合物は「*」で表される2つの結合手を有し、前記結合手の一方はVとの結合手を表し、他の一方はWとの結合手を表す。
前記一般式(8A)中、oは0〜1の整数を表し、pは0〜4の整数を表す。該o、及び該pが0ではない整数を表す場合、R、及びRは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記R、及び前記Rは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記一般式(8A)で表される化合物は「*」で表される2つの結合手を有し、前記結合手の一方はWとの結合手を表し、他の一方はXとの結合手を表す。

前記一般式(8B)中、qは0〜3の整数を表す。該qが0ではない整数を表す場合、R10は、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。
前記一般式(8B)で表される化合物は「*」で表される2つの結合手を有し、前記結合手の一方はWとの結合手を表し、他の一方はXとの結合手を表す。
前記一般式(9B)中、rは0〜4の整数を表す。該rが0ではない整数を表す場合、R11は、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。
前記一般式(9B)で表される化合物は「*」で表される2つの結合手を有し、前記結合手の一方はXとの結合手を表し、他の一方はYとの結合手を表す。

前記一般式(2B)中、a、及びbは、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。該a、及び該bが0ではない整数を表す場合、R、及びRは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記R、及び前記Rは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記一般式(2B)で表される化合物は「*」で表される2つの結合手を有し、前記結合手の一方はYとの結合手を表し、他の一方はZとの結合手を表す。
前記一般式(3)中、dは0〜5の整数を表す。該dが0ではない整数を表す場合、Rは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。
前記一般式(3)で表される化合物は「*」で表される1つの結合手を有し、前記結合手はZとの結合手を表す。
本発明の1つは、前記一般式(1)で表される化合物、前記一般式(5)で表される化合物、及び前記一般式(11)で表される化合物の少なくとも1種を含有してなり、IgEとIgEレセプターとの結合を阻害する結合阻害剤である。
本発明の1つは、前記結合阻害剤を含有する抗アレルギー剤、抗喘息剤、抗炎症剤である。
本発明によれば、従来における諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、IgEとIgEレセプター(FcεRI)との結合に対し、優れた結合阻害活性を有する新規化合物、並びに、IgEとIgEレセプター(FcεRI)との結合阻害剤、アレルギー作用、喘息作用、炎症作用に対し、安全性が高く、投薬が安価かつ容易である、優れた抗アレルギー剤、抗喘息剤、及び抗炎症剤を提供することができる。
図1は、一般式(1)で表される化合物の好ましい一例である構造式(1)で表される化合物のNMRスペクトルである。 図2Aは、一般式(1)で表される化合物の好ましい一例である構造式(1)で表される化合物のLC−MS分析におけるLC(液体クロマトグラフィー)(上段)、及びMS(質量分析)(下段)のクロマトグラム像である。 図2Bは、一般式(1)で表される化合物の好ましい一例である構造式(1)で表される化合物のLC−MS分析におけるリテンションタイム1.296のピーク成分の質量分析の結果を示した図である。 図3は、一般式(5)で表される化合物の好ましい一例である構造式(2)で表される化合物のNMRスペクトルである。 図4Aは、一般式(5)で表される化合物の好ましい一例である構造式(2)で表される化合物のLC−MS分析におけるLC(液体クロマトグラフィー)(上段)、及びMS(質量分析)(下段)のクロマトグラム像である。 図4Bは、一般式(5)で表される化合物の好ましい一例である構造式(2)で表される化合物のLC−MS分析におけるリテンションタイム1.613のピーク成分の質量分析の結果を示した図である。 図5は、一般式(11)で表される化合物の好ましい一例である構造式(3)で表される化合物のNMRスペクトルである。 図6Aは、一般式(11)で表される化合物の好ましい一例である構造式(3)で表される化合物のLC−MS分析におけるLC(液体クロマトグラフィー)(上段)、及びMS(質量分析)(下段)のクロマトグラム像である。 図6Bは、一般式(11)で表される化合物の好ましい一例である構造式(3)で表される化合物のLC−MS分析におけるリテンションタイム1.796のピーク成分の質量分析の結果を示した図である。 図7は、試験例2において、IgEレセプター(FcεRI)をセンサーチップに固定化したセンサーグラムを示す図である。縦軸は、センサーチップ表面での質量変化(RU)を表し、横軸は、時間(秒間)を表わす。
(新規化合物)
<一般式(1)で表される化合物>
本発明の第1の新規化合物は、下記一般式(1)で表されることを特徴とする。
前記一般式(1)中、Zは炭素、窒素、酸素、硫黄のいずれかの原子を表す。該Zは2個直鎖状に結合し、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。該Zは側鎖(Zを有していてもよい。Zは、炭素、窒素、酸素、硫黄、水素のいずれかを表し、kは0〜2の整数を表す。該kが0ではない整数を表す場合、該Zと該Zは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Eは下記一般式(2A)で表される2つの6員環が縮合した芳香環を表す。Fは下記一般式(3)で表される芳香族6員環を表す。
前記一般式(2A)中、aは0〜4の整数を表し、bは0〜3の整数を表す。該a、及び該bが0ではない整数を表す場合、R、及びRは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記ハロゲン原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。前記R、及び前記Rは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記一般式(2A)で表される化合物は「*」で表される1つの結合手を有し、前記結合手はZとの結合手を表す。
前記一般式(3)中、dは0〜5の整数を表す。該dが0ではない整数を表す場合、Rは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記ハロゲン原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。
前記一般式(3)で表される化合物は「*」で表される1つの結合手を有し、前記結合手はZとの結合手を表す。
前記一般式(1)で表される化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下記一般式(4)で表される化合物が好ましく、下記構造式(1)で表される化合物がより好ましい。
前記一般式(4)中、R、及びRは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記ハロゲン原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。前記R、及び前記Rは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。

−物理化学的性状−
前記一般式(1)で表される化合物のうち、前記構造式(1)で表される化合物の物理化学的性状は、
(1) 分子式は、C1815NOで表される。
(2) プロトン核磁気共鳴スペクトルとしては、400MHzにおいて6重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)中で25℃にて測定した。プロトンNMRスペクトルとしては、図1に示す通りである。
(3) マススペクトル(LC−MS:正イオンモード)による、実験値は、m/z293.9(M+H)であり、Mの計算値は、m/z293.1(C1815NO)である。図2Aの上段に、LC(液体クロマトグラフィー)のクロマトグラフ像、及び下段に、MS(質量分析)のクロマトグラフ像を示す。図2Bに、リテンションタイム1.296のピーク成分の質量分析の結果を示す。
前記新規化合物が、前記一般式(1)で表される構造を有するか否かは、適宜選択した各種の分析方法により確認することができ、例えば、前記プロトン核磁気共鳴スペクトル、前記マススペクトル、炭素13核磁気共鳴スペクトル、赤外部吸収スペクトル、高速液体クロマトグラフィーなどの分析を行うことにより確認できる。
なお、本願発明においては、前記一般式(1)で表される化合物は互変異性体を含むものとする。
−製造方法−
前記一般式(1)で表される化合物の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、化学合成による方法などを用いることができる。
以下に、前記構造式(1)で表される化合物を例に挙げ、前記一般式(1)で表される化合物の製造方法の一例を説明する。
前記構造式(1)で表される化合物を化学合成により得る方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、出発物質として下記6−ブロモ−ナフタレン−2−オールを用い、中間体を経て、前記構造式(1)で表される化合物を製造することができる。
前記出発物質6−ブロモ−ナフタレン−2−オールを用いて、前記構造式(1)で表される化合物を製造する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、中間体を4つ経る方法などが挙げられる。
前記中間体としては、例えば、第1に、下記化合物11(以下、「中間体1」と称することがある。)、第2に、下記6−ベンジルオキシ−ナフタレン−2−イルアミン(以下、「中間体2」と称することがある。)、第3に、下記6−アミノ−ナフタレン−2−オール(以下、「中間体3」と称することがある。)、及び第4に、下記セグメントC(以下、「中間体4」と称することがある。)が挙げられる。
前記中間体1〜4を得る方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、化学合成による方法などが挙げられる。また、化学合成によらず、市販品を用いることもできる。
前記化学合成の反応温度、反応時間、合成方法、及び化合物の使用量としては、特に制限はなく、目的とする中間体に応じて適宜選択することができる。
前記化学合成に用いる化合物の状態としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、液体の状態、固体の状態、乾燥した状態、油状物の状態、再結晶化した状態などが挙げられる。
前記中間体を確認する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プロトン核磁気共鳴スペクトル、マススペクトル、炭素13核磁気共鳴スペクトル、赤外部吸収スペクトル、高速液体クロマトグラフィーなどの方法を用いることができる。
また、前記化学合成により得た生成物は、必要に応じて精製することができる。
前記精製の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、順層系又は逆層系充填剤を使用したカラム、prep−TLC、prep−HPLCなどの方法を用いることができる。
<一般式(5)で表される化合物>
本発明の第2の新規化合物は、下記一般式(5)で表されることを特徴とする。
前記一般式(5)中、V、W、及びXはそれぞれ炭素、窒素、酸素、硫黄のいずれかの原子を表す。該Vは3個直鎖状に結合し、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。該Vは側鎖(Vを、該Wは側鎖(Wを、該Xは側鎖(Xを有していてもよい。該V、該W、及び該Xは、それぞれ炭素、窒素、酸素、硫黄、水素のいずれかを表し、g、h、及びiは、それぞれ独立に0〜2の整数を表す。該g、該h、及び該iが0ではない整数を表す場合、該Vと該V、該Wと該W、及び該Xと該Xは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Aは下記一般式(6A)で表される5員環、及び6員環の少なくともいずれかと、6員環との縮合した芳香環、及び下記一般式(6B)で表される芳香族6員環のいずれかを表す。Bは下記一般式(7)で表される飽和6員環を表す。Cは下記一般式(8A)で表される5員環と、6員環との縮合した芳香環、及び下記一般式(8B)で表される芳香族5員環のいずれかを表す。Dは下記一般式(9A)で表される芳香族6員環を表す。
前記一般式(6A)中、Gは、6員環、及び5員環の少なくともいずれかを表す。eは0〜4の整数を表し、fは0〜3の整数を表す。該e、及び該fが0ではない整数を表す場合、R、及びRは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記ハロゲン原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。前記R、及び前記Rは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記一般式(6A)で表される化合物は「*」で表される1つの結合手を有し、前記結合手はVとの結合手を表す。
前記一般式(6B)中、mは0〜5の整数を表す。該mが0ではない整数を表す場合、Rは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記ハロゲン原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。
前記一般式(6B)で表される化合物は「*」で表される1つの結合手を有し、前記結合手はVとの結合手を表す。
前記一般式(7)中、nは0〜4の整数を表す。該nが0ではない整数を表す場合、Rは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記ハロゲン原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。
前記一般式(7)で表される化合物は「*」で表される2つの結合手を有し、前記結合手の一方はVとの結合手を表し、他の一方はWとの結合手を表す。
前記一般式(8A)中、oは0〜1の整数を表し、pは0〜4の整数を表す。該o、及び該pが0ではない整数を表す場合、R、及びRは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記ハロゲン原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。前記R、及び前記Rは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記一般式(8A)で表される化合物は「*」で表される2つの結合手を有し、前記結合手の一方はWとの結合手を表し、他の一方はXとの結合手を表す。
前記一般式(8B)中、qは0〜3の整数を表す。該qが0ではない整数を表す場合、R10は、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記ハロゲン原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。
前記一般式(8B)で表される化合物は「*」で表される2つの結合手を有し、前記結合手の一方はWとの結合手を表し、他の一方はXとの結合手を表す。
前記一般式(9A)中、rは0〜5の整数を表す。該rが0ではない整数を表す場合、R11は、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、メチレンカルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記ハロゲン原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。
前記一般式(9A)で表される化合物は「*」で表される1つの結合手を有し、前記結合手はXとの結合手を表す。
前記一般式(5)で表される化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下記一般式(10)で表される化合物が好ましく、下記構造式(2)で表される化合物がより好ましい。

前記一般式(10)中、V、及びWは、炭素、窒素、酸素、硫黄のいずれかを表し、該V、及び該Wは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。R11は、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、メチレンカルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記ハロゲン原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。
−物理化学的性状−
前記一般式(5)で表される化合物のうち、前記構造式(2)で表される化合物の物理化学的性状は、
(1) 分子式は、C3432で表される。
(2) プロトン核磁気共鳴スペクトルとしては、400MHzにおいて6重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)中で25℃にて測定した。プロトンNMRスペクトルとしては、図3に示す通りである。
(3) マススペクトル(LC−MS:正イオンモード)による、実験値は、m/z561.1(M+H)であり、Mの計算値は、m/z560.24(C3432)である。図4Aの上段に、LC(液体クロマトグラフィー)のクロマトグラフ像、及び下段に、MS(質量分析)のクロマトグラフ像を示す。図4Bにリテンションタイム1.613のピーク成分の質量分析の結果を示す。
前記新規化合物が、前記一般式(5)で表される構造を有するか否かは、適宜選択した各種の分析方法により確認することができ、例えば、前記プロトン核磁気共鳴スペクトル、前記マススペクトル、炭素13核磁気共鳴スペクトル、赤外部吸収スペクトル、高速液体クロマトグラフィーなどの分析を行うことにより確認できる。
なお、本願発明においては、前記一般式(5)で表される化合物は互変異性体を含むものとする。
−製造方法−
前記一般式(5)で表される化合物の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、化学合成による方法などを用いることができる。
以下に、前記構造式(2)で表される化合物を例に挙げ、前記一般式(5)で表される化合物の製造方法の一例を説明する。
前記構造式(2)で表される化合物を化学合成により得る方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、出発物質として下記化合物3を用い、中間体を経て、前記構造式(2)で表される化合物を製造することができる。
前記出発物質化合物3を用いて、前記構造式(2)で表される化合物を製造する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記に示すように、中間体を5つ経る方法などが挙げられる。
前記中間体としては、例えば、第1に、下記化合物4(以下、「中間体5」と称することがある。)、第2に、下記化合物5(以下、「中間体6」と称することがある。)、第3に、下記セグメントA(以下、「中間体7」と称することがある。)、第4に、下記化合物14(以下、「中間体8」と称することがある。)、及び第5に、下記化合物15(以下、「中間体9」と称することがある。)が挙げられる。
前記中間体5〜9を得る方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、化学合成による方法などが挙げられる。また、化学合成によらず、市販品を用いることもできる。
前記化学合成の反応温度、反応時間、合成方法、及び化合物の使用量としては、特に制限はなく、目的とする中間体に応じて適宜選択することができる。
前記化学合成に用いる化合物の状態としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、液体の状態、固体の状態、乾燥した状態、油状物の状態、再結晶化した状態などが挙げられる。
前記中間体を確認する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プロトン核磁気共鳴スペクトル、マススペクトル、炭素13核磁気共鳴スペクトル、赤外部吸収スペクトル、高速液体クロマトグラフィーなどの方法を用いることができる。
また、前記化学合成により得た生成物は、必要に応じて精製することができる。
前記精製の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、順層系又は逆層系充填剤を使用したカラム、prep−TLC、prep−HPLCなどの方法を用いることができる。
<一般式(11)で表される化合物>
本発明の第3の新規化合物は、下記一般式(11)で表されることを特徴とする。
前記一般式(11)中、V、W、X、Y、及びZはそれぞれ炭素、窒素、酸素、硫黄のいずれかの原子を表す。該V、及び該Yは3個直鎖状に結合し、それぞれ互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。該Zは2個直鎖状に結合し、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。該Vは側鎖(Vを、該Wは側鎖(Wを、該Xは側鎖(Xを、該Yは側鎖(Yを、該Zは側鎖(Zを有していてもよい。該V、該W、該X、該Y、及び該Zは、それぞれ炭素、窒素、酸素、硫黄、水素のいずれかを表し、g、h、i、j、及びkは、それぞれ独立に0〜2の整数を表す。該g、該h、該i、該j、及び該kが0ではない整数を表す場合、該Vと該V、該Wと該W、該Xと該X、該Yと該Y、及び該Zと該Zは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Aは下記一般式(6A)で表される5員環、及び6員環の少なくともいずれかと、6員環との縮合した芳香環、及び下記一般式(6B)で表される芳香族6員環を表す。Bは下記一般式(7)で表される飽和6員環を表す。Cは下記一般式(8A)で表される5員環と、6員環との縮合した芳香環、及び下記一般式(8B)で表される芳香族5員環のいずれかを表す。Dは下記一般式(9B)で表される芳香族6員環を表す。Eは下記一般式(2B)で表される2つの6員環が縮合した芳香環を表す。Fは下記一般式(3)で表される芳香族6員環を表す。
前記一般式(6A)中、Gは、6員環、及び5員環の少なくともいずれかを表す。eは0〜4の整数を表し、fは0〜3の整数を表す。該e、及び該fが0ではない整数を表す場合、R、及びRは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記ハロゲン原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。前記R、及び前記Rは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記一般式(6A)で表される化合物は「*」で表される1つの結合手を有し、前記結合手はVとの結合手を表す。
前記一般式(6B)中、mは0〜5の整数を表す。該mが0ではない整数を表す場合、Rは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記ハロゲン原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。
前記一般式(6B)で表される化合物は「*」で表される1つの結合手を有し、前記結合手はVとの結合手を表す。
前記一般式(7)中、nは0〜4の整数を表す。該nが0ではない整数を表す場合、Rは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記ハロゲン原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。
前記一般式(7)で表される化合物は「*」で表される2つの結合手を有し、前記結合手の一方はVとの結合手を表し、他の一方はWとの結合手を表す。

前記一般式(8A)中、oは0〜1の整数を表し、pは0〜4の整数を表す。該o、及び該pが0ではない整数を表す場合、R、及びRは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記ハロゲン原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。前記R、及び前記Rは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記一般式(8A)で表される化合物は「*」で表される2つの結合手を有し、前記結合手の一方はWとの結合手を表し、他の一方はXとの結合手を表す。
前記一般式(8B)中、qは0〜3の整数を表す。該qが0ではない整数を表す場合、R10は、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記ハロゲン原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。
前記一般式(8B)で表される化合物は「*」で表される2つの結合手を有し、前記結合手の一方はWとの結合手を表し、他の一方はXとの結合手を表す。
前記一般式(9B)中、rは0〜4の整数を表す。該rが0ではない整数を表す場合、R11は、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記ハロゲン原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。
前記一般式(9B)で表される化合物は「*」で表される2つの結合手を有し、前記結合手の一方はXとの結合手を表し、他の一方はYとの結合手を表す。
前記一般式(2B)中、a、及びbは、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。該a、及び該bが0ではない整数を表す場合、R、及びRは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記ハロゲン原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。前記R、及び前記Rは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記一般式(2B)で表される化合物は「*」で表される2つの結合手を有し、前記結合手の一方はYとの結合手を表し、他の一方はZとの結合手を表す。
前記一般式(3)中、dは0〜5の整数を表す。該dが0ではない整数を表す場合、Rは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記ハロゲン原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。
前記一般式(3)で表される化合物は「*」で表される1つの結合手を有し、前記結合手はZとの結合手を表す。
前記一般式(11)で表される化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下記一般式(12)で表される化合物が好ましく、下記構造式(3)で表される化合物がより好ましい。

前記一般式(12)中、V、W、及びYは、炭素、窒素、酸素、硫黄のいずれかを表し、該V、該W、及び該Yは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。Rは、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す。前記ハロゲン原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。
−物理化学的性状−
前記一般式(11)で表される化合物のうち、前記構造式(3)で表される化合物の物理化学的性状は、
(1) 分子式は、C5245で表される。
(2) プロトン核磁気共鳴スペクトルとしては、400MHzにおいて6重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)中で25℃にて測定した。プロトンNMRスペクトルとしては、図5に示す通りである。
(3) マススペクトル(LC−MS:正イオンモード)による、実験値は、m/z836.34(M+H)であり、Mの計算値は、m/z835.34(C5245)である。図6Aの上段に、LC(液体クロマトグラフィー)のクロマトグラフ像、及び下段に、MS(質量分析)のクロマトグラフ像を示す。図6Bにリテンションタイム1.796のピーク成分の質量分析の結果を示す。
前記新規化合物が、前記一般式(11)で表される構造を有するか否かは、適宜選択した各種の分析方法により確認することができ、例えば、前記プロトン核磁気共鳴スペクトル、前記マススペクトル、炭素13核磁気共鳴スペクトル、赤外部吸収スペクトル、高速液体クロマトグラフィーなどの分析を行うことにより確認できる。
なお、本願発明においては、前記一般式(11)で表される化合物は互変異性体を含むものとする。
−製造方法−
前記一般式(11)で表される化合物の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、化学合成による方法などを用いることができる。
以下に、前記構造式(3)で表される化合物を例に挙げ、前記一般式(11)で表される化合物の製造方法の一例を説明する。
前記構造式(3)で表される化合物を化学合成により得る方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、出発物質として下記化合物3を用い、中間体を経て、前記構造式(3)で表される化合物を製造することができる。
前記出発物質化合物3を用いて、前記構造式(3)で表される化合物を製造する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記に示すように、中間体を7つ経る方法などが挙げられる。
前記中間体としては、例えば、第1に、下記化合物4(以下、「中間体5」と称することがある。)、第2に、下記化合物5(以下、「中間体6」と称することがある。)、第3に、下記セグメントA(以下、「中間体7」と称することがある。)、第4に、下記化合物14(以下、「中間体8」と称することがある。)、第5に、下記化合物15(以下、「中間体9」と称することがある。)、第6に、下記化合物16(以下、「中間体10」と称することがある。)、及び第7に、下記化合物17(以下、「中間体11」と称することがある。)を得ることができる。
前記中間体5〜11を得る方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、化学合成による方法などが挙げられる。また、化学合成によらず、市販品を用いることもできる。

前記化学合成の反応温度、反応時間、合成方法、及び化合物の使用量としては、特に制限はなく、目的とする中間体に応じて適宜選択することができる。
前記化学合成に用いる化合物の状態としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、液体の状態、固体の状態、乾燥した状態、油状物の状態、再結晶化した状態などが挙げられる。
前記中間体を確認する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プロトン核磁気共鳴スペクトル、マススペクトル、炭素13核磁気共鳴スペクトル、赤外部吸収スペクトル、高速液体クロマトグラフィーなどの方法を用いることができる。
また、前記化学合成により得た生成物は、必要に応じて精製することができる。
前記精製の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、順層系又は逆層系充填剤を使用したカラム、prep−TLC、prep−HPLCなどの方法を用いることができる。
<IgEとIgEレセプター(FcεRI)との結合阻害活性>
前記一般式(1)、前記一般式(5)、及び前記一般式(11)で表される新規化合物は、IgEとIgEレセプター(FcεRI)との結合阻害活性を有する化合物である(後述する試験例1に記載する。)。
前記結合阻害活性を確認する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、免疫学的測定法により確認する方法などが挙げられる。
前記免疫学的測定法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、免疫染色法、免疫沈降法、ウエスタンブロット法、ELISA法などの測定方法が挙げられる。
<用途>
前記一般式(1)、前記一般式(5)、及び前記一般式(11)で表される新規化合物は、例えば、後述する本発明のIgEとIgEレセプター(FcεRI)との結合阻害剤や、抗アレルギー剤、抗喘息剤、及び抗炎症剤として、好適に利用可能である。
(結合阻害剤、抗アレルギー剤、抗喘息剤、及び抗炎症剤)
<結合阻害剤>
本発明のIgEとIgEレセプター(FcεRI)との結合阻害剤(以下、「結合阻害剤」と称することがある。)は、上述した本発明の前記一般式(1)、前記一般式(5)、及び前記一般式(11)で表される新規化合物の少なくとも1種を含み、更に、必要に応じて適宜選択したその他の成分を含む。
前記結合阻害剤中に含まれる前記新規化合物は、塩の状態であってもよい。前記塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルボン酸塩、無機酸塩、アミノ酸塩、スルホン酸塩などが挙げられる。
前記カルボン酸塩としては、例えば、トリフルオロ酢酸塩、酢酸塩、トリクロロ酢酸塩、ヒドロキシ酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、安息香酸塩、酪酸塩、マレイン酸塩、プロピオン酸塩、蟻酸塩、リンゴ酸塩などが挙げられる。
前記無機酸塩としては、例えば、ハロゲン化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩などが挙げられる。
前記アミノ酸塩としては、例えば、アルギニン酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩などが挙げられる。
前記スルホン酸塩としては、例えば、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などが挙げられる。
前記結合阻害剤中に含まれる、前記新規化合物乃至その塩の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、前記結合阻害剤は、前記新規化合物乃至その塩そのものであってもよい。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、薬理学的に許容される担体の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エタノール、水、デンプンなどが挙げられる。
前記結合阻害剤中の、その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<抗アレルギー剤、抗喘息剤、及び抗炎症剤>
本発明の抗アレルギー剤、抗喘息剤、及び抗炎症剤は、上述した結合阻害剤を含有し、必要に応じて適宜その他の成分を含む。
前記抗アレルギー剤、前記抗喘息剤、及び前記抗炎症剤中の、前記結合阻害剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、前記抗アレルギー剤、前記抗喘息剤、及び前記抗炎症剤は、前記結合阻害剤そのものであってもよい。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、薬理学的に許容される担体の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エタノール、水、デンプンなどが挙げられる。
前記抗アレルギー剤、前記抗喘息剤、及び前記抗炎症剤中の、その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<使用>
前記結合阻害剤、前記抗アレルギー剤、前記抗喘息剤、及び前記抗炎症剤は、1種単独で使用されてもよいし、他の成分を有効成分とする医薬と併せて使用されてもよい。また、前記結合阻害剤、前記抗アレルギー剤、前記抗喘息剤、及び前記抗炎症剤は、他の成分を有効成分とする医薬中に、配合された状態で使用されてもよい。
<剤型>
前記結合阻害剤、前記抗アレルギー剤、前記抗喘息剤、及び前記抗炎症剤の剤型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、経口固形剤、経口液剤、注射剤、吸入散剤などが挙げられる。
−経口固形剤−
前記経口固形剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤などが挙げられる。
前記経口固形剤の製造方法としては、特に制限はなく、常法を使用することができ、例えば、前記新規化合物に、賦形剤、及び必要に応じて各種添加剤を加えることにより、製造することができる。ここで、前記賦形剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、微結晶セルロース、珪酸などが挙げられる。また、前記添加剤としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味/矯臭剤などが挙げられる。
前記結合剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン液、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、メチルセルロース、エチルセルロース、シェラック、リン酸カルシウム、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
前記崩壊剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、乳糖などが挙げられる。
前記滑沢剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ砂、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化チタン、酸化鉄などが挙げられる。
前記矯味/矯臭剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、白糖、橙皮、クエン酸、酒石酸などが挙げられる。
−経口液剤−
前記経口液剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、内服液剤、シロップ剤、エリキシル剤などが挙げられる。
前記経口液剤の製造方法としては、特に制限はなく、常法を使用することができ、例えば、前記新規化合物に添加剤を加えることにより、製造することができる。ここで、前記添加剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、矯味/矯臭剤、緩衝剤、安定化剤などが挙げられる。
前記矯味/矯臭剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、白糖、橙皮、クエン酸、酒石酸などが挙げられる。
前記緩衝剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。
前記安定化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トラガント、アラビアゴム、ゼラチンなどが挙げられる。
−注射剤−
前記注射剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶液、懸濁液、用事溶解用固形剤などが挙げられる。
前記注射剤の製造方法としては、特に制限はなく、常法を使用することができ、例えば、前記新規化合物に、pH調節剤、緩衝剤、安定化剤、等張化剤、局所麻酔剤などを添加することにより、製造することができる。ここで、前記pH調節剤及び前記緩衝剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウムなどが挙げられる。また、前記安定化剤としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ピロ亜硫酸ナトリウム、EDTA、チオグリコール酸、チオ乳酸などが挙げられる。前記等張化剤としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塩化ナトリウム、ブドウ糖などが挙げられる。前記局所麻酔剤としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塩酸プロカイン、塩酸リドカインなどが挙げられる。
<投与>
前記結合阻害剤、前記抗アレルギー剤、前記抗喘息剤、及び前記抗炎症剤の投与方法、投与量、投与時期、及び投与対象としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記投与方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、経口投与法、注射による方法、吸入による方法などが挙げられる。これらの中でも経口投与法が好ましい。前記結合阻害剤、前記抗アレルギー剤、前記抗喘息剤、及び前記抗炎症剤中に含まれる、本発明の新規化合物は、非タンパク性低分子化合物であることから、経口投与法を用いても抗原性を有さない点で有利である。
前記投与量としては、特に制限はなく、投与対象個体の年齢、体重、体質、症状、他の成分を有効成分とする医薬の投与の有無など、様々な要因を考慮して適宜選択することができる。
前記投与対象となる動物種としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒト、サル、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット、トリなどが挙げられるが、中でもヒトに好適に用いられる。
また、前記結合阻害剤、前記抗アレルギー剤、前記抗喘息剤、及び前記抗炎症剤は、医薬品の成分のみならず、化粧品、食品、浴用剤などにも好適に用いることができ、前記化粧品などに抗アレルギー作用、抗喘息作用、及び抗炎症作用を付加することが可能である点で有利である。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら制限されるものではない。また、以下の製造例1〜3中、化合物の収率「%」は、特に明記のない限り、「モル%」を表す。
(製造例1:構造式(1)で表される化合物の製造)
<合成方法>
−化合物11の合成−
下記反応式に示すようにして、6−ブロモ−ナフタレン−2−オール(アルドリッチ社製)(20g)を乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(乾燥DMF)(150mL)に溶解後、0℃にて、この溶液に水素化ナトリウム(NaH)(4.0g)を少量ずつ添加し、1時間攪拌した。次いで、臭化ベンジル(PhCHBr)(16.0g)を添加し、反応混合物を常温にて一晩攪拌した。得られた反応混合溶液に水(100mL)を加え、常温にて1時間攪拌した。次いで、この溶液を濾過し、得られた濾過ケーキをメタノールで洗浄した。前記濾過ケーキを回収し、乾燥させ、下記化合物11を28g得た。前記化合物11の収率は100%であった。
−化合物12の合成−
窒素雰囲気下、−78℃にて、ヘキサメチルジシラザン((CHSiNH)(11.17g)を乾燥テトラヒドロフラン(乾燥THF)(180mL)に溶解後、2.5M n−ブチルリチウム(27.7mL)を滴下し、−78℃にて1時間攪拌することにより、リチウムヘキサメチルジシラザン(LiHMDS)を得た。この溶液を室温に戻し、次いで、下記反応式に示すようにして、前記化合物11(18g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd(dba))(0.28g)、及びビフェニル−2−イルジシクロヘキシルホスフィン(0.32g)を添加した。この混合物を65℃にて一晩攪拌し、常温に戻した後、得られた反応混合物を1N塩酸水溶液(100mL)と共に数分間攪拌し、酢酸エチルで洗浄した。水層を水酸化ナトリウムで中和し、pHを9とした後、ジクロロメタン(DCM)で抽出した。次いで、有機層を食塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮することにより、下記化合物12を10.1g得た。前記化合物12の収率は68%であった。

−化合物13の合成−
下記反応式に示すようにして、前記化合物12(6−ベンジルオキシ−ナフタレン−2−イルアミン)(9.8g)をエタノール(100mL)に溶解後、パラジウム/炭素(Pd/C)(3g)を添加した。次いで、水素(H)雰囲気下、混合物を室温にて一晩攪拌した。得られた混合物を濾過し、濃縮することにより、下記化合物13を5.0g得た。前記化合物13の収率は80%であった。
−セグメントCの合成−
下記反応式に示すようにして、前記化合物13(6−アミノ−ナフタレン−2−オール)(500mg)をDMF(15mL)に溶解後、常温にて水素化ナトリウム(125mg)を添加し、得られた溶液を室温にて45分間攪拌した。次いで、3−ブロモメチル−安息香酸メチルエステル(720mg)をDMF(10mL)に溶解した溶液を、この溶液に滴下した。続いて、この混合溶液を室温にて3時間攪拌後、得られた溶液に水を添加し、酢酸エチルで抽出した。この抽出液を食塩水で数回洗浄し、有機層を乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(メルク社製)(溶離液:石油エーテル:酢酸エチル=10:1〜5:1(V/V))で2回精製することにより、下記セグメントCを150mg得た。前記セグメントCの収率は16%であった。
−構造式(1)で表される化合物の合成−
下記反応式に示すようにして、メチルエステル化している前記セグメントC(157mg、0.51mmol)を、THFと2M水酸化リチウム水(LiOH)(1:1(V/V))混合溶液物(20mL)に懸濁し、25℃にて一晩攪拌した。次いで、10質量%硫酸水素カリウム(KHSO)水溶液(30mL)を添加し、酸性に調整した。混合物を酢酸エチル(50mL)で抽出し、食塩水で洗浄後、乾燥させ、濃縮することにより、下記構造式(1)で表される化合物を100mg得た。前記構造式(1)で表される化合物の収率は67%であった。
<物理化学的性状>
前記化学反応で得られた構造式(1)で表される化合物について、マススペクトル、及びプロトン核磁気共鳴スペクトルを用いて、分子量、及び構造を確認した。これらの結果を以下に示す。
(1) 分子式は、C1815NOで表される。
(2) プロトン核磁気共鳴スペクトルとしては、400MHzにおいて6重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)中で25℃にて測定したところ、以下の通りであった。
図1に、プロトンNMRスペクトルのチャートを示す。
δ8.00(1H,s),7.84(1H,d,7.6Hz),7.69(1H,dd,2.8,8.8Hz),7.49−7.40(2H,m),7.33(1H,t,7.2Hz),7.16(1H,bs),7.01(1H,d,9.2Hz),6.86(1H,8.8Hz),6.76(1H,bs),5.11(2H,s),5.10(2H,bs).
(3) マススペクトル(LC−MS:Shim−pack ODS 内径3.0×30mm(島津製作所社製)、正イオンモード)による、実験値は、m/z293.9(M+H)であり、Mの計算値は、m/z293.1(C1815NO)であった。
図2Aの上段に、LC(液体クロマトグラフィー)のクロマトグラフ像、及び下段に、MS(質量分析)のクロマトグラフ像を示す。
図2Bに、リテンションタイム1.296のピーク成分の質量分析の結果を示す。
(製造例2:構造式(2)で表される化合物の製造)
<合成方法>
−化合物1、及び化合物2の合成−
下記反応式に示すようにして、2−メチルフェニル酢酸(Princeton社製)(9.3g、62mmol)と炭酸カリウム(21.4g、155mmol)をDMF(75mL)に加えた後、混合物にヨウ化メチル(MeI)(17.6g、124mmol)を滴下した。その後、得られた混合物を室温にて一晩攪拌した。次いで、ジクロロメタン(DCM)(150mL)で希釈し、水(70mL、3回)、及び食塩水(70mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、濃縮することにより、褐色液体として下記化合物1の粗生成物10.1gを得た。前記化合物1の収率は98%であった。前記化合物1は、精製は行わずに次段階に用いた。
下記反応式に示すようにして、前記化合物1(10.9g、66.5mmol)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(2.3g、13mmol)、及びN−ブロモスクシンイミド(NBS)(11.8g、67mmol)を四塩化炭素(CCl)(100mL)に溶解し、混合物を3時間還流した。得られた反応混合物を濾過し、濾液を水、及び食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、濃縮することにより、褐色液体として下記化合物2の粗生成物14.2gを得た。前記化合物2の収率は88%であった。前記化合物2の精製は行わずに次段階に用いた。
−化合物4の合成−
化合物3(アルドリッチ社製)(100mg、0.62mmol)をトルエン(1mL)に溶解し、窒素雰囲気下、トリフルオロ酢酸無水物((CFCO)O)(157mg、0.73mmol)を滴下した。得られた混合物を、室温にて、反応物が赤変するまで、3時間攪拌した。下記反応式に示すようにして、ベンジルアルコール(BnOH)(80mg、0.7mmol)を添加し、反応混合物を、更に2時間攪拌した。この混合物を酢酸エチル(2mL)で希釈し、2M水酸化ナトリウム水(1mL、2回)、及び食塩水(1mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、濃縮し、prep−TLC(メルク社製)で精製することにより、白色固体として下記化合物4を64mg得た。前記化合物4の収率は43%であった。
−化合物5の合成−
下記反応式に示すようにして、水冷浴中にて、前記化合物4(8.27g、33mmol)をDMF(80mL)に溶解し、水素化ナトリウム(1.98g、50mmol)を少量ずつ添加した。添加後、得られた混合物を3時間攪拌した後、前記化合物2(12g、50mmol)を添加した。次いで、この混合物を室温にて一晩攪拌した。この反応混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈し、水(70mL、3回)、及び食塩水(70mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルカラム(メルク社製)(溶離液:石油エーテル:酢酸エチル=20:1〜15:1(V/V))で精製することにより、赤色油状物として、下記化合物5を4.3g得た。前記化合物5の収率は33%であった。
−セグメントAの合成−
下記反応式に示すようにして、前記化合物5(2.5g、6mmol)、及びパラジウム/炭素(Pd/C)(250mg)を酢酸エチル(20mL)に加え、水素(H)雰囲気下、室温にて一晩攪拌した。Pd/Cを濾去し、濾液を濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(2:1(V/V))を用いて再結晶することにより、灰色固体として、下記セグメントAを1.5g得た。前記セグメントAの収率は77%であった。
−化合物8の合成−
下記反応式に示すようにして、化合物7(アルドリッチ社製)(21.4g、89mmol)、及びトリエチルアミン(TEA)(22mL、159mmol)をトルエン(200mL)に溶解し、80℃にて化合物6(アルドリッチ社製)(15.0g、63.4mmol)を滴下した。この混合物を80℃にて3時間攪拌した。この反応混合物を濾過し、エーテルで洗浄した。濾液を炭酸水素ナトリウム水、及び食塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(メルク社製)で精製することにより、下記化合物8を15.0g得た。前記化合物8の収率は82%であった。
−化合物9の合成−
下記反応式に示すようにして、水素化アルミニウムリチウム(LiAlH)(2.7g、71mmol)をTHF(150mL)に懸濁した。この溶液に、前記化合物8(7.0g、24mmol)をTHF(50mL)に溶解した溶液を、0℃にて滴下した。得られた混合物を25℃にて一晩攪拌した。10質量%水酸化ナトリウム水(2.7mL)を滴下した後、水(2.7mL)を添加した。該混合物を濾過し、濾液を濃縮することにより、無色油状物として下記化合物9を6.0g得た。前記化合物9の収率は85%であった。前記化合物9は、精製は行わずに次段階に用いた。
−化合物10の合成−
前記化合物9(3.0g、10mmol)、2−ナフタレンカルボン酸(2.1g、12.2mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(2.1g、15.5mmol)、及びN−メチルモルホリン(NMM)(3.1g、31mmol)をDMF/THF(1:1(V/V))混合溶媒(80mL)に溶解し、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCl)(3.5g、18.3mmol)を添加し、得られた混合物を、25℃にて一晩攪拌した。次いで、水(100mL)を添加し、酢酸エチル(50mL、3回)にて抽出した。合わせた有機相を、飽和炭酸水素ナトリウム水、及び食塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。得られた粗生成物を酢酸エチルから析出させることにより、白色固体として、下記化合物10を3.5g得た。前記化合物10の収率は66%であった。
−セグメントBの合成−
下記反応式に示すようにして、前記化合物10(1.0g、2.2mmol)をメタノール(25mL)に溶解させ、濃塩酸(1mL)を添加した後、10質量%ウェットPd/C(100mg)を添加し、得られた混合物を50℃、50psiの圧力下にて一晩水素化した。この混合物を濾過し、濃縮することにより、白色固体として、下記セグメントBを約800mg得た。前記セグメントBは、精製は行わずに次段階に用いた。
なお、前記セグメントBの粗生成物は過還元された副生成物を含有していた(LC−MSによれば、ベンジル基の約10質量%がシクロヘキサニル基に還元されていた。)。前記副生成物はprep−HPLC(メルク社製)で精製した。
−化合物14の合成−
前記セグメントA(200mg、0.62mmol)の無水トルエン(5mL)懸濁液に塩化チオニル(SOCl)(0.8mL)を添加し、得られた混合物を25℃にて4時間攪拌した。その後、濃縮し、残渣を無水THF(15mL)に溶解させた。
この溶液を、前記セグメントB(390mg、1.14mmol)のトリエチルアミン(TEA)(0.5g、4.9mmol)溶液に、0℃にて、ゆっくり滴下し、得られた混合物を25℃にて一晩攪拌した。次いで、飽和炭酸水素ナトリウム水(30mL)を添加し、酢酸エチル(100mL)で抽出し、乾燥させ、濃縮した。
残渣を、ジクロロメタン(DCM)(15mL)、及び二炭酸ジ−t−ブチル((Boc)O)(500mg、2.29mmol)の混合溶液に溶解させた後、トリエチルアミン(TEA)(0.5g、2.29mmol)を添加し、得られた混合物を25℃にて一晩攪拌した。
この混合物をジクロロメタン(DCM)(50mL)で希釈し、食塩水で洗浄後、乾燥させ、濃縮した。得られた粗生成物を、トリフルオロ酢酸(TFA)を添加した溶媒にてprep−HPLC(メルク社製)で分取し、下記化合物14を含むフラクションを飽和炭酸水素ナトリウムで塩基性とし、酢酸エチルにて抽出した。抽出液の乾燥、濃縮を行うことにより、下記化合物14を340mg得た。前記化合物14の収率はセグメントAを基準として82%であった。
−化合物15の合成−
下記反応式に示すようにして、前記化合物14(340mg、0.51mmol)を、2M水酸化リチウム(LiOH)水溶液(10mL)をTHF(10mL)に加えて調整した混合溶液(20mL)に懸濁し、この混合物を25℃にて一晩攪拌した。10質量%硫酸水素カリウム水(30mL)を添加した後、混合物を酢酸エチル(50mL)で抽出し、食塩水で洗浄後、乾燥させ、濃縮することにより、オフホワイトの固体として下記化合物15を230mg得た。前記化合物の収率は69%であった。前記化合物15は、精製は行わずに次段階に用いた。
−構造式(2)で表される化合物の合成−
前記化合物15(66mg、0.1mmol)をジクロロメタン(DCM)(5mL)に懸濁し、この混合物に塩酸/エーテル(EtO)(約5M、2mL)を添加し、25℃にて一晩攪拌後、混合物を濃縮した。残渣をアセトニトリル(2mL)に懸濁し、粗生成物をprep−HPLC(メルク社製)で精製することにより、下記構造式(2)で表される化合物の純物質を30mg得た。前記構造式(2)で表される化合物の収率は54%であった。
<物理化学的性状>
前記化学反応で得られた構造式(2)で表される化合物について、マススペクトル、及びプロトン核磁気共鳴スペクトルを用いて、分子量、及び構造を確認した。これらの結果を以下に示す。
(1) 分子式は、C3432で表される。
(2) プロトン核磁気共鳴スペクトルとしては、400MHzにおいて6重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)中で25℃にて測定したところ、以下の通りであった。図3に、プロトンNMRスペクトルのチャートを示す。
δ12.53(1H,bs),9.37(1H,bs),9.15(1H,bs),8.96(1H,bs),8.46(1H,s),8.01−7.90(4H,m),7.76(1H,d,7.2Hz),7.65−7.58(2H,m),7.30−7.26(2H,m),7.20−7.04(4H,m),6.44(1H,d,7.2Hz),5.47(2H,s),4.50(1H,d,13.6Hz),4.32(1H,d,10Hz),3.78(2H,s),3.69−3.56(3H,m),3.45(2H,m),3.23−3.14(2H,m).
(3) マススペクトル(LC−MS:Shim−pack XR−ODS 内径3.0×30mm(島津製作所社製)、正イオンモード)による、実験値は、m/z561.1(M+H)であり、Mの計算値は、m/z560.24(C3432)であった。
図4Aの上段に、LC(液体クロマトグラフィー)のクロマトグラフ像、及び下段に、MS(質量分析)のクロマトグラフ像を示す。
図4Bに、リテンションタイム1.613のピーク成分の質量分析の結果を示す。
(製造例3:構造式(3)で表される化合物の製造)
<合成方法>
−化合物16の合成−
下記反応式に示すようにして、前記化合物15(193mg、0.29mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(188mg、1.5mmol)、及び前記セグメントC(90mg、0.29mmol)をジクロロメタン(DCM)(5mL)に溶解し、この溶液にO−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスフェート(HBTU)(133mg、0.35mmol)を添加後、得られた混合物を25℃にて一晩攪拌した。この混合物をジクロロメタン(DCM)(25mL)で希釈し、食塩水で洗浄後、乾燥させ、濃縮することにより、灰色固体の粗生成物として、下記化合物16を300mg得た。前記化合物16は、精製は行わずに次段階に用いた。
−化合物17の合成−
下記反応式に示すようにして、前記化合物16(300mg、0.315mmol)を、THF/2M水酸化リチウム水(LiOH)(1:1(V/V))混合溶液(20mL)に懸濁し、25℃にて一晩攪拌した後、40℃にて2時間攪拌した。pHが3〜4になるまで10質量%硫酸水素カリウム水を添加し、この混合物を酢酸エチル(50mL)で抽出し、食塩水で洗浄後、乾燥させ、濃縮した。残渣をprep−HPLC(メルク社製)(中性)で精製することにより、桃色固体として、下記化合物17を100mg得た。前記化合物17の収率は化合物15を基準として36.6%であった。
−構造式(3)で表される化合物の合成−
下記反応式に示すようにして、前記化合物17(45mg、0.048mmol)をジクロロエタン(DCE)(5mL)に溶解させ、塩酸/エーテル(HCl/EtO)(約5M、2mL)を添加し、この混合物を25℃にて一晩攪拌した後、濃縮した。アセトニトリル(2mL)を添加し、残渣を溶解させ、真空下濃縮することにより、下記構造式(3)で表される化合物を35mg得た。前記構造式(3)で表される化合物の収率は87%であった。

<物理化学的性状>
前記化学反応で得られた構造式(3)で表される化合物について、マススペクトル、及びプロトン核磁気共鳴スペクトルを用いて、分子量、及び構造を確認した。これらの結果を以下に示す。
(1) 分子式は、C5245で表される。
(2) プロトン核磁気共鳴スペクトルとしては、400MHzにおいて6重水素化ジメチルスルホキシド中(DMSO−d6)で25℃にて測定したところ、以下の通りであった。図5に、プロトンNMRスペクトルのチャートを示す。
δ9.70(1H,bs),8.50(1H,s),8.24(1H,s),8.06(1H,s),7.99−7.93(5H,m),7.90(1H,d,7.6Hz),7.73−7.74(4H,m),7.64(1H,d,8.4Hz),7.61−7.51(3H,m),7.42(1H,d,7Hz),7.38−7.34(2H,m),7.22−7.00(6H,m),6.47(1H,d,8Hz),5.64(2H,s),5.26(2H,s),4.48(1H,bd,12.8Hz),4.30(1H,bd,16.8Hz),3.94(2H,s),3.72−3.50(5H,m),3.15−3.12(2H,m).
(3) マススペクトル(LC−MS:Shim−pack XR−ODS 内径3.0×30mm(島津製作所社製)、正イオンモード)による、実験値は、m/z836.34(M+H)であり、Mの計算値は、m/z835.34(C5245)である。
図6Aの上段に、LC(液体クロマトグラフィー)のクロマトグラフ像、及び下段に、MS(質量分析)のクロマトグラフ像を示す。
図6Bに、リテンションタイム1.796のピーク成分の質量分析の結果を示す。
(試験例1:IgEとIgEレセプター(FcεRI)との結合阻害活性の測定)
前記製造例1で合成した構造式(1)で表される化合物、前記製造例2で合成した構造式(2)で表される化合物、及び前記製造例3で合成した構造式(3)で表される化合物の、IgEとIgEレセプター(FcεRI)との結合阻害活性を、以下の方法を用いて確認した。
<組換えヒトIgEレセプター(FcεRI)の作製>
−ヒトIgEレセプター(FcεRI)DNAのクローニング−
ヒトIgEレセプター(FcεRI)のDNA(NCBI Nucleotide:ACCESSION L14075、全長7,659bp)中、77bp〜603bpの遺伝子領域を、PCRにより増幅し、pAB−Beeベクター(AB Vector LLC社製)の制限酵素NotI−EcoRI部位に、クローニングした。
−トランスフェクション、及びウイルスの増幅−
Sf9細胞(Invitrogen社製)をSf−900 II(Invitrogen社製)無血清培地で維持した。前記Sf9細胞は、BacPAK Baculovirus Expression System試薬(Clontech社製)を用いて行い、取扱説明書に記載の通り0.45μgの前記pAB−Beeベクターを、各ウエルについて使用した。ウイルスの産生、及び増幅を行うため、前記Sf9細胞を前記pAB−Beeベクターと共に、96時間インキュベーションし、ウイルスを含む上清(P0)を回収した。次いで、5質量%FCS(Calf Serum)を含有するSf−900 II(Invitrogen社製)培地を使用し、前記P0を更にSf9細胞に再感染させることを繰り返し、ウイルスを増幅させた(P1、P2、P3、P4)。
−組換えヒトIgEレセプター(FcεRI)タンパク質の産生−
HighFive細胞(Invitrogen社製)をExpress Five SFM培地で維持した。前記HighFive細胞をフラスコに播種し、前記ウイルス(P4)を含む上清を添加することにより感染させた。前記ウイルスに感染させたHighFive細胞を4日間培養することにより、組換えヒトIgEレセプター(FcεRI)タンパク質を産生させた。
−組換えヒトIgEレセプター(FcεRI)タンパク質の精製−
前記4日間培養後のHighFive細胞の上清を回収し、前記上清と等量のPhosphate Buffered Saline(PBS) Dulbecco’s Formula(w/o カルシウム、マグネシウム)(DSファーマバイオメディカル株式会社製)で希釈した。前記希釈した上清を、Ni−NAT agarose(QIAGEN社製)を用いて精製し、組換えヒトIgEレセプター(FcεRI)のタンパク質(26AA−201AA)を得た。
<ELISA法による測定>
前記精製した組換えヒトIgEレセプター(FcεRI)1.3ngをコーティングバッファー(0.1M炭酸ナトリウム)に懸濁し、96ウエルプレートに添加した。4℃でインキューベートすることにより、前記組換えヒトIgEレセプターを前記プレートに固着させた。
前記組換えヒトIgEレセプターを固着させたプレートに添加するサンプルは、下記表1のように調整した。
表1のNo.1は、ヒトIgE抗体、及びサンプルのいずれも添加していない溶液(20mM HEPES(pH7.4)、140mM塩化ナトリウム)のみのものである。表1のNo.2〜6において、ヒトIgE抗体(SCIPAC社製)は、前記20mM HEPES(pH7.4)、140mM塩化ナトリウムに懸濁することにより、0.3nMに調製した。表1のNo.3〜5は、前記ヒトIgE抗体を調製した溶液に、製造例1で合成した構造式(1)で表される化合物、製造例2で合成した構造式(2)で表される化合物、及び製造例3で合成した構造式(3)で表される化合物を、それぞれ最終濃度が0.1μM〜200μMとなるように添加した。表1のNo.6は、前記ヒトIgE抗体溶液に、zeta−peptide(e131)を、最終濃度が0.078μM〜200μMとなるように添加した。
なお、zeta−peptide(e131)は、IgEとIgEレセプター(FcεRI)との結合を阻害することが知られている既知のペプチドであり、Nakamura GR et al., PNAS, vol.99, no.3, 2002, p.1303−1308に基づいて固相合成、及び精製を行った。
前記表1のNo.1〜6を、それぞれ前記ヒトIgEレセプター(FcεRI)を固着させたプレートの各ウエルに添加し、25℃にて2時間インキュベーションした後、前記No.1〜6を含む溶液を除去した。次いで、洗浄バッファー(PBS/0.05質量% Tween20)を用いて洗浄することにより、遊離の前記表1の各サンプル、及び前記ヒトIgE抗体を除去した。
次に、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)を結合した抗ヒトIgE抗体(Southern Biotech社製)を10% Blocking one(ナカライテスク社製)に懸濁し、濃度が0.4μg/mLとなるように、前記各ウエルへ添加し、25℃にて2時間インキュベーションした後、前記HRPを結合した抗ヒトIgE抗体を含む溶液を除去した。次いで、前記洗浄バッファーを用いて洗浄することにより、遊離の前記HRPを結合した抗ヒトIgE抗体を除去した。
次に、HRPの基質としてTMB(SIGMA社製)を前記各ウエルに添加し、前記HRPと反応させた後、反応停止液として塩酸を添加し、反応を停止した。
前記反応後の各ウエルの450nmにおける吸光度を、プレートリーダー(Wallac 1420 ARVO sx マルチラベルカウンター:パーキンエルマー社製)を用いて測定し、得られた吸光度の値に基づいて、前記ヒトIgE抗体と前記組換えヒトIgEレセプター(FcεRI)との結合阻害活性を算出した。結果を表2に示す。
なお、前記結合阻害活性の算出方法としては、前記ヒトIgE抗体を添加しなかった場合(表1、No.1)の吸光度を発色率0%、前記ヒトIgE抗体のみを添加し、前記各サンプルを加えなかった場合(表1、No.2)の吸光度を発色率100%とし、前記各サンプル(表1、No.3〜6)の各濃度における吸光度より発色率を算出し、前記発色率を100%から差し引いた値を、前記組換えヒトIgEレセプター(FcεRI)の結合阻害活性(%)とした。前記結合阻害活性(%)のデータを基に、前記各化合物のIC50(μM)を算出した。
ここで、前記IC50(μM)とは、前記ヒトIgE抗体と前記組換えヒトIgEレセプター(FcεRI)との結合を50%阻害したときの活性とする。前記IC50(μM)の値が低いほど、結合阻害活性が高いことを示す。

(試験例2:IgEレセプター(FcεRI)との解離定数の分析)
前記製造例1で合成した構造式(1)で表される化合物、前記製造例2で合成した構造式(2)で表される化合物、前記製造例3で合成した構造式(3)で表される化合物、及びzeta−peptide(e131)の、IgEレセプター(FcεRI)との解離定数を、表面プラズモン共鳴測定装置(製品名:Biacore T100、GEヘルスケアバイオサイエンス社製)を用いて以下の方法で分析した。
<IgEレセプター(FcεRI)のセンサーチップへの固定化>
Hisタグ融合IgEレセプター(FcεRI)(WuXi App Tec, Co.,Ltd.製)を、センサーチップ(製品名:Series S Sensor Chip CM5、製品番号:BR−1006−68、GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社製)に対して、後述するアミンカップリング法により固定化した。ランニング緩衝液として、20mM 4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルフォン酸(HEPES)、140mM 塩化ナトリウム、0.005質量% ポリオキシエチレンソルビタン非イオン性界面活性剤(製品名:Surfactant P20、製品番号:BR−1000−54、GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社製(ポリオキシエチレンソルビタン非イオン性界面活性剤の10質量%水溶液)を0.05質量%使用した。)、pH7.4を用い、流速10μL/分間、25℃でフローセル2に固定化を行った。
アミンカップリングは、アミンカップリングキット(製品番号:BR−1000−50、GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社製)を用いた。アミンカップリング法は、前記アミンカップリングキット含まれる400mM 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)と、100mM N−ヒドロキシこはく酸イミド(NHS)とを等量混合した混合液をフローセル2に7分間添加(図7のaからb)した後、10mM 酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.5、製品番号:BR−1003−50、GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社製)で、10μg/mLになるように希釈した前記Hisタグ融合IgEレセプター(FcεRI)を10分間添加(図7のcからd)した。残存している活性エステルについては、1M エタノールアミン・塩酸溶液(pH8.5)を7分間添加(図7のeからf)して不活性化した。
上記操作は2回行い、再現性を確認した。図7に1回目のセンサーグラムを示す。図7において、縦軸はセンサーチップ表面における質量変化を表す。縦軸の単位である「RU」は、レゾナンスユニットであり、1RU=1pg/mmに相当する。ここでは、1,000RU以上を固定化量の目的量とした。
固定化量は、図7において、hで表される固定化後のRUの値と、gで表される固定化前のRUの値とから、次式により算出される。
固定化量(RU)=h−g
この結果、前記Hisタグ融合IgEレセプター(FcεRI)は、1回目は3,407.8RU、2回目;2,773.0RU固定化することができた。
<IgEレセプター(FcεRI)とzeta−peptide(e131)との解離定数の分析>
前記方法によりセンサーチップに前記Hisタグ融合IgEレセプター(FcεRI)を固定化した表面(フローセル2)と、リファレンスとなる、センサーチップに何も固定化していない表面(フローセル1)とを用いて、IgEレセプター(FcεRI)と、zeta−peptide(e131)との特異的結合をマルチサイクル法で測定した。
ランニング緩衝液として20mM HEPES、140mM 塩化ナトリウム、1質量% ジメチルスルホキシド(DMSO)、0.005質量% ポリオキシエチレンソルビタン非イオン性界面活性剤(製品名:Surfactant P20、製品番号:BR−1000−54、GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社製、を0.05質量%使用した。)、pH7.4を用い、流速30μL/分間、25℃で測定を行った。
zeta−peptide(e131)の濃度は、2倍希釈系列で5段階濃度(100nM、50nM、25nM、12.5nM、及び6.25nM)となるように、前記ランニング緩衝液により希釈した。
各濃度の試料を2分間添加し、解離を5分間観察した。5分間の解離で、結合したzeta−peptide(e131)が全て自然解離したため、再生は実施しなかった。
得られたセンサーグラムから、専用の解析ソフトウェアBiacoreT100 Evaluation Software version 2.0(GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社製)を用いて解離定数(KD)を平衡値解析で算出した。
zeta−peptide(e131)の濃度に依存したセンサーグラムが得られた。なお、リファレンスセルへの非特異的結合はなく、5分間の解離で結合した全てのzeta−peptide(e131)が解離した。
得られたセンサーグラムの平衡値解析より、IgEレセプター(FcεRI)と、zeta−peptide(e131)との解離定数(KD)は、下記表3に示すとおりであった。
<IgEレセプター(FcεRI)と構造式(1)〜(3)で表される化合物との解離定数の分析>
前記方法によりセンサーチップに前記Hisタグ融合IgEレセプター(FcεRI)を固定化した表面(フローセル2)と、リファレンスとなる、センサーチップに何も固定化していない表面(フローセル1)とを用いて、IgEレセプター(FcεRI)と、構造式(1)〜(3)で表される化合物との特異的結合をマルチサイクル法で測定した。
ランニング緩衝液として20mM HEPES、140mM 塩化ナトリウム、1質量% DMSO、0.005質量% ポリオキシエチレンソルビタン非イオン性界面活性剤(製品名:Surfactant P20、製品番号:BR−1000−54、GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社製、を0.05質量%使用した。)、pH7.4を用い、流速30μL/分間、25℃で測定を行った。
構造式(1)〜(3)で表される化合物の濃度は、2倍希釈系列で5段階濃度(100nM、50nM、25nM、12.5nM、及び6.25nM)となるように、前記ランニング緩衝液により希釈した。
構造式(1)で表される化合物及び構造式(2)で表される化合物は、20mMの100質量% DMSOストック溶液において沈殿が確認されたため、化合物調製時には、分取直前に充分ボルテックスを行い溶液が均一になるよう懸濁を行った。
各濃度の試料を2分間添加し、解離を5分間観察した。得られたセンサーグラムから、専用の解析ソフトウェアBiacoreT100 Evaluation Software version 2.0(GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社製)を用いて解離定数(KD)を平衡値解析で算出した。
構造式(1)〜(3)で表される化合物の濃度に依存したセンサーグラムが得られた。なお、リファレンスセルへの非特異的結合はなく、5分間の解離で結合した全ての構造式(1)〜(3)で表される化合物が解離した。
得られたセンサーグラムの平衡値解析より、IgEレセプター(FcεRI)と、構造式(1)〜(2)との解離定数(KD)は、下記表3に示すとおりであった。

試験例1の表2より、製造例1〜3(No.3〜5)で得られた構造式(1)で表される化合物、構造式(2)で表される化合物、及び構造式(3)で表される化合物は、IgEとIgEレセプター(FcεRI)との結合阻害活性を有することが確認された。
また、試験例2の表3より、構造式(1)〜(3)で表される化合物は、IgEレセプター(FcεRI)に結合することが確認された。
zeta−peptide(e131)は、IC50(μM)の値が低いことから、前記阻害活性は高いものの、ペプチドであるため、抗原性を有する。一方、構造式(1)で表される化合物、構造式(2)で表される化合物、及び構造式(3)で表される化合物(No.3〜5)は、抗原性を有さない非タンパク性低分子化合物であるため、抗アレルギー剤、抗喘息剤、及び抗炎症剤として、好適に利用可能である。
本発明の新規化合物はIgEとIgEレセプター(FcεRI)との結合に対し、優れた結合阻害活性を有することから、IgEとIgEレセプター(FcεRI)との結合を阻害する、結合阻害剤として好適に利用できる。また、前記結合阻害剤は、抗アレルギー剤、抗喘息剤、及び抗炎症剤として有用である。

Claims (3)

  1. 下記構造式(1)で表されることを特徴とする化合物。
  2. 請求項1に記載の化合物を含有してなり、IgEとIgEレセプターとの結合を阻害することを特徴とする結合阻害剤。
  3. 請求項2に記載の結合阻害剤を含有することを特徴とする抗アレルギー剤、抗喘息剤、抗炎症剤。
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