JP5369014B2 - 照明装置および移動体 - Google Patents

照明装置および移動体 Download PDF

Info

Publication number
JP5369014B2
JP5369014B2 JP2010021761A JP2010021761A JP5369014B2 JP 5369014 B2 JP5369014 B2 JP 5369014B2 JP 2010021761 A JP2010021761 A JP 2010021761A JP 2010021761 A JP2010021761 A JP 2010021761A JP 5369014 B2 JP5369014 B2 JP 5369014B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
irradiation unit
irradiation
unit
semiconductor laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010021761A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011157023A (ja
Inventor
克彦 岸本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2010021761A priority Critical patent/JP5369014B2/ja
Publication of JP2011157023A publication Critical patent/JP2011157023A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5369014B2 publication Critical patent/JP5369014B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/10Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by the light source
    • F21S41/14Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by the light source characterised by the type of light source
    • F21S41/16Laser light sources
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60QARRANGEMENT OF SIGNALLING OR LIGHTING DEVICES, THE MOUNTING OR SUPPORTING THEREOF OR CIRCUITS THEREFOR, FOR VEHICLES IN GENERAL
    • B60Q1/00Arrangement of optical signalling or lighting devices, the mounting or supporting thereof or circuits therefor
    • B60Q1/02Arrangement of optical signalling or lighting devices, the mounting or supporting thereof or circuits therefor the devices being primarily intended to illuminate the way ahead or to illuminate other areas of way or environments
    • B60Q1/04Arrangement of optical signalling or lighting devices, the mounting or supporting thereof or circuits therefor the devices being primarily intended to illuminate the way ahead or to illuminate other areas of way or environments the devices being headlights
    • B60Q1/06Arrangement of optical signalling or lighting devices, the mounting or supporting thereof or circuits therefor the devices being primarily intended to illuminate the way ahead or to illuminate other areas of way or environments the devices being headlights adjustable, e.g. remotely-controlled from inside vehicle
    • B60Q1/08Arrangement of optical signalling or lighting devices, the mounting or supporting thereof or circuits therefor the devices being primarily intended to illuminate the way ahead or to illuminate other areas of way or environments the devices being headlights adjustable, e.g. remotely-controlled from inside vehicle automatically
    • B60Q1/085Arrangement of optical signalling or lighting devices, the mounting or supporting thereof or circuits therefor the devices being primarily intended to illuminate the way ahead or to illuminate other areas of way or environments the devices being headlights adjustable, e.g. remotely-controlled from inside vehicle automatically due to special conditions, e.g. adverse weather, type of road, badly illuminated road signs or potential dangers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60QARRANGEMENT OF SIGNALLING OR LIGHTING DEVICES, THE MOUNTING OR SUPPORTING THEREOF OR CIRCUITS THEREFOR, FOR VEHICLES IN GENERAL
    • B60Q2400/00Special features or arrangements of exterior signal lamps for vehicles
    • B60Q2400/50Projected symbol or information, e.g. onto the road or car body

Description

この発明は、照明装置およびそれを備えた移動体に関する。
従来、夜間走行時に肉眼では見えにくい歩行者や障害物などを検知し、運転者に知らせるシステムを備えた移動体が知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、走行方向(進行方向)の前方を撮影する赤外線カメラ(赤外光受光部)と、赤外線カメラにより撮影された画像を表示する液晶パネルとを備えた車両(移動体)が開示されている。この車両では、液晶パネルは、フロントガラスの下方に配置されており、液晶パネルに表示された画像が、フロントガラスの表面で反射して運転者の視点(眼)に入るように構成されている。これにより、運転者は、実際の景色と、フロントガラスに映し出された画像とを重ね合わせて見ることになる。
上記特許文献1では、夜間走行時などの車両の前方が見えにくい場合であっても、フロントガラスに映し出された画像を見ることにより、フロントガラス越しに見ている景色から視線を移動させずに、車両の前方の状況を確認することが可能である。
しかしながら、上記特許文献1では、運転者は、フロントガラス越しに見ている景色から、フロントガラスに映し出された画像を見る場合、焦点位置を移動させる必要がある。さらに、フロントガラスに映し出された画像を見た後、フロントガラス越しに実際の景色を見て状況を確認するので、再度焦点位置を移動させる必要がある。このため、運転者への負担が大きくなり、安全性が低下する可能性があるという不都合がある。
なお、従来、赤外線カメラにより撮影された画像を、メータパネル内に設けた液晶パネルに表示するシステムも提案されているが、このシステムを用いた場合、運転者は、視線の移動と焦点位置の移動とを行う必要がある。このため、運転者への負担がより大きくなり、安全性がより低下する可能性があるという不都合がある。
そこで、上記不都合を改善するために、危険物を検知して照射する照明装置を備えた移動体が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
上記特許文献2には、走行方向(進行方向)の前方を撮像するカメラと、カメラで取得した画像に基づいて走行に危険な物体を危険物として判断する危険物判断部と、危険物を照射するように光源を制御する光源制御部とを含む車両用照明システム(照明装置)を備えた車両(移動体)が開示されている。
この車両では、左右のヘッドライト(前照灯)の各々に、LED(Light Emitting Diode)からなる多数の光源が設けられている。また、多数の光源は、個別に照射方向を変更することができるように構成されている。
上記特許文献2では、検知した危険物を、光源により照射することが可能であるので、夜間走行時であっても危険物が見えにくくなるのを抑制することが可能である。
また、上記特許文献2では、上記特許文献1とは異なり、運転者は、危険物を確認する(見る)際に、視線を移動したり、焦点位置を移動する必要がない。これにより、運転者への負担が大きくなるのを抑制することが可能であり、安全性が低下するのをある程度抑制することが可能である。
特開2004−254044号公報 特開2006−21632号公報
ところで、自動車などに用いられるヘッドライト(前照灯)は、高出力であり発熱量が多いので、発生した熱を放熱させるために大きな放熱部材を設ける必要がある。
このため、上記特許文献2では、LEDに大きな放熱部材を取り付ける必要がある。そして、検知した危険物を照射する際には、放熱部材と共にLEDの照射方向を変更する必要がある。
しかしながら、放熱部材と共にLEDの照射方向を変更する場合、駆動部分(LEDおよび放熱部材)が大型化するので、照射方向を変更するのに時間がかかる。すなわち、危険物を照射するまでに時間がかかる。このため、安全性を向上させるのが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、安全性を向上させることが可能な照明装置およびそれを備えた移動体を提供するものである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による照明装置は、移動体に用いられる照明装置であって、レーザ発生器とは別に設けられ、レーザ発生器からの光を所定方向に出射する照射ユニットと、移動体の進行に対する危険物を検知する危険物検知部と、危険物検知部の出力に基づいて、照射ユニットが危険物を照射するように、照射ユニットの照射方向を変更させる制御部とを備える。
この第1の局面による照明装置では、上記のように、移動体の進行に対する危険物を検知する危険物検知部と、危険物検知部の出力に基づいて、照射ユニットが危険物を照射するように、照射ユニットの照射方向を変更させる制御部とを設けることによって、移動体の進行に対する危険物を検知するとともに、検知した危険物を照射ユニットにより照射することができる。これにより、例えば夜間走行時であっても危険物が見えにくくなるのを抑制することができるので、運転の安全性が低下するのを抑制することができる。
また、第1の局面による照明装置では、運転者は、危険物を確認する(見る)際に、視線を移動したり、焦点位置を移動する必要がない。これにより、運転者への負担が大きくなるのを抑制することができるので、安全性が低下するのをより抑制することができる。
また、第1の局面による照明装置では、上記のように、レーザ発生器からの光を所定方向に出射する照射ユニットを、レーザ発生器とは別に設けることによって、発熱源であるレーザ発生器を、照射ユニットから離れた位置に配置することができる。これにより、レーザ発生器で発生する熱を放熱させるための放熱部材を照射ユニットに設ける必要がない。このため、照射方向を変更する際の駆動部分(照射ユニット)が大型化するのを抑制することができるので、駆動部分(照射ユニット)を高速で駆動することができる。これにより、照射方向を変更するための時間を短縮することができるので、安全性を向上させることができる。
なお、レーザ発生器から出射される光は、指向性が高いので、照射ユニットをレーザ発生器から離れた位置に配置した場合であっても、レーザ発生器から出射された光を、効率良く照射ユニットに導くことができる。その一方、LEDや通常の前照灯に用いられるハロゲンランプなどから出射される光は、指向性が低い。このため、光源としてLEDやハロゲンランプなどを用いた場合、光源を照射ユニットから離れた位置に配置すると、光源から出射された光を効率良く照射ユニットに導くのが困難である。
上記第1の局面による照明装置において、好ましくは、レーザ発生器は、半導体レーザ素子を含む。半導体レーザ素子は、半導体レーザ素子以外のレーザ発生器に比べて、小型・軽量で、かつ、消費電力が低いので、半導体レーザ素子を含むようにレーザ発生器を構成するのは、特に有効である。なお、半導体レーザ素子は、LEDに比べて高出力である。このため、光源としてLEDを用いる場合に比べて、光源の数を低減することができ、光源をさらに小型・軽量にすることができる。
上記第1の局面による照明装置において、好ましくは、レーザ発生器が出射する光を照射ユニットに導光する導光部材をさらに備える。このように構成すれば、レーザ発生器を所望の位置に配置することができる。そのため、例えば、レーザ発生器を既存の放熱部材に取り付けることもできる。この場合、新たに放熱部材を設けることなく、レーザ発生器の放熱性を向上させることができる。また、導光部材を設けることによって、レーザ発生器から照射ユニットまで、レーザ発生器から出射される光が外部に漏れるのを抑制することができる。
上記導光部材を備える照明装置において、導光部材が光ファイバを含むように構成してもよい。光ファイバは可撓性を有するので、レーザ発生器や照射ユニットの設置箇所の自由度を大幅に向上させることができる。さらに、光ファイバを用いれば導光中の光損失を極めて少なくできるので、レーザ発生器から照射ユニットに至るまでの距離が遠くても、レーザ発生器から出射された光を、効率良く照射ユニットに導くことができる。
上記第1の局面による照明装置において、好ましくは、照射ユニットは、レーザ発生器からの光の波長を、異なる波長に変換する光変換部材を含む。このように構成すれば、照射ユニットから出射する光を、所望の色の光(例えば、白色光)に容易にすることができる。
上記照射ユニットが光変換部材を含む照明装置において、好ましくは、光変換部材は、蛍光体を含む。このように構成すれば、レーザ発生器から出射した光のコヒーレンス性を低下させることができる。これにより、照射ユニットから出射する光が人の眼に悪影響を及ぼすのを、容易に抑制することができる。
上記第1の局面による照明装置において、好ましくは、危険物検知部は、赤外光を受光し検知信号を制御部に出力する赤外光受光部を含む。このように構成すれば、移動体の進行に対する危険物を、容易に検知することができる。
上記危険物検知部が赤外光受光部を含む照明装置において、好ましくは、近赤外光を出射する近赤外光出射部をさらに備え、赤外光受光部は、反射された近赤外光を受光する。このように構成すれば、危険物検知部により、人などの発熱体以外のものも検知することができるので、特に有効である。
上記危険物検知部が赤外光受光部を含む照明装置において、好ましくは、赤外光受光部は、遠赤外光を受光する。このように構成すれば、容易に、人などの発熱体を検知することができる。
上記第1の局面による照明装置において、好ましくは、照射ユニットは、照射領域を変更するためのズーム機構を含む。このように構成すれば、照射領域を、容易に狭くまたは広くすることができる。
上記第1の局面による照明装置において、好ましくは、照射ユニットの照射方向を変更する駆動機構をさらに備える。このように構成すれば、容易に、照射ユニットの照射方向を変更することができる。
上記駆動機構を備える照明装置において、好ましくは、駆動機構は、超音波モータを含む。超音波モータは、小型・軽量で、かつ、制御性などに優れているので、超音波モータを用いて駆動機構を構成することは、特に有効である。
上記第1の局面による照明装置において、好ましくは、危険物が人である場合に、照射ユニットは、人の眼以外の部分を照射する。このように構成すれば、人の眼に与えるグレア光を抑制することができる。
上記第1の局面による照明装置において、好ましくは、照射ユニットは、移動体の進行方向の前方を照射する前照灯としても機能する。このように構成すれば、照明装置を前照灯とは別に設ける場合に比べて、装置全体(照明装置および前照灯)を小型・軽量化することができる。
上記第1の局面による照明装置において、移動体は、自動車であってもよい。
この発明の第2の局面による移動体は、上記の構成の照明装置を備える。このように構成すれば、安全性を向上させることが可能な移動体を得ることができる。
上記第2の局面による移動体において、照明装置の照射ユニットとは別に設けられ、進行方向の前方を照射する前照灯をさらに備えてもよい。
以上のように、本発明によれば、安全性を向上させることが可能な照明装置およびそれを備えた移動体を容易に得ることができる。
本発明の第1実施形態による補助照明装置(照明装置)を備えた自動車の全体構成を示したブロック図である。 図1に示した本発明の第1実施形態による補助照明装置を説明するための図である。 図1に示した本発明の第1実施形態による補助照明装置の照射ユニットおよび駆動機構の構造を示した斜視図である。 図1に示した本発明の第1実施形態による補助照明装置の照射ユニットおよび駆動機構の構造を示した側面図である。 図1に示した本発明の第1実施形態による補助照明装置の照射ユニットおよび駆動機構の構造を示した断面図である。 図1に示した本発明の第1実施形態による補助照明装置の駆動部80の構造を示した部分断面図である。 図1に示した本発明の第1実施形態による補助照明装置の駆動部90のリニアアクチュエータの構造を説明するための斜視図である。 図1に示した本発明の第1実施形態による補助照明装置の動作を説明するための図である。 図1に示した本発明の第1実施形態による補助照明装置の動作を説明するための図である。 図1に示した本発明の第1実施形態による補助照明装置の動作を説明するための図である。 図1に示した本発明の第1実施形態による補助照明装置の動作を説明するための図である。 図1に示した本発明の第1実施形態による補助照明装置の動作を説明するための図である。 本発明の第2実施形態による照明装置を備えた自動車の全体構成を示したブロック図である。 図13に示した本発明の第2実施形態による照明装置の照射ユニットの構造を説明するための断面図である。 図13に示した本発明の第2実施形態による照明装置のハイビーム用配光パターンを示した等照度曲線図である。 図13に示した本発明の第2実施形態による照明装置のロービーム用配光パターンを示した等照度曲線図である。 図13に示した本発明の第2実施形態による照明装置の光の走査を説明するための図である。 図13に示した本発明の第2実施形態による照明装置の光の走査を説明するための図である。 図13に示した本発明の第2実施形態による照明装置の光の走査を説明するための図である。 図13に示した本発明の第2実施形態による照明装置の配光パターンを示した図である。 本発明の第1変形例による照射ユニットの構造を説明するための断面図である。 本発明の第2変形例による照明装置の照射ユニットおよび駆動機構を示した図である。 本発明の第3変形例による補助照明装置の照射ユニットおよび駆動機構の構造を示した斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、理解を容易にするために、断面図でなくてもハッチングを施したり、断面図であってもハッチングを施さない場合もある。
(第1実施形態)
まず、図1〜図7を参照して、本発明の第1実施形態による補助照明装置20を備えた自動車1の構成について説明する。
本発明の第1実施形態による自動車1は、図1に示すように、夜間走行時などに走行方向の前方を照射する前照灯10と、危険物を検知して照射する補助照明装置20と、前照灯10のハイビームとロービームとを切り替えるための切替スイッチ2と、自動車1の車速を検出するための車速検出器3と、補助照明装置20の光源として機能する半導体レーザ素子4と、半導体レーザ素子4の出力を調節するための出力調節部5とを備えている。なお、自動車1は、本発明の「移動体」の一例であり、補助照明装置20は、本発明の「照明装置」の一例である。また、半導体レーザ素子4は、本発明の「レーザ発生器」の一例である。
切替スイッチ2は、ハンドル(図示せず)周辺に設けられており、運転者(図示せず)が前照灯10のハイビーム/ロービームを切り替える際に操作するためのものである。
車速検出器3は、例えば前輪または後輪の回転数から自動車1の車速を検出するために設けられている。
半導体レーザ素子4は、例えば、約450nm付近に中心波長を有する青色光のレーザ光を出射する青色半導体レーザ素子である。なお、半導体レーザ素子4には、1つの共振器(図示せず)を有する半導体レーザ素子部が、分割された状態または分割されていない状態で、複数含まれている。これにより、半導体レーザ素子4の出力を容易に向上させることが可能であり、半導体レーザ素子4を補助照明装置20の光源として用いることが可能である。
出力調節部5は、補助照明装置20の後述する補助照明装置用制御部70からの制御信号により半導体レーザ素子4に供給する電力を調節することによって、半導体レーザ素子4の出力を調節する機能を有する。なお、半導体レーザ素子4は、入力電力(出力調節部5から供給される電力)が変更されてから10nsec以内に出力が安定する。すなわち、出力調節部5から供給される電力が変化されると、半導体レーザ素子4の出力は瞬時に変化して安定する。
前照灯10は、従来から用いられている前照灯を用いることが可能であり、例えばハロゲンランプやHIDランプ(高輝度放電ランプ)からなる光源11と、前照灯10全体を制御する前照灯用制御部12とによって構成されている。
光源11は、ハイビーム用の光源(図示せず)と、ロービーム用の光源(図示せず)とを含む。また、光源11(ハイビーム用の光源およびロービーム用の光源)は、自動車1の左右の前端部に1つずつ設けられている。また、光源11は、凹状の収納部材と収納部材の前側の部分に取り付けられたガラス製のカバー部材とを含む前照灯ユニット(図示せず)の内部に配置されている。
前照灯用制御部12は、ハイビーム用の光源およびロービーム用の光源のオンオフを制御する機能を有する。具体的には、例えば、運転者(図示せず)が切替スイッチ2をハイビーム側に操作した場合、切替スイッチ2から前照灯用制御部12にハイビーム切替信号が出力される。そして、前照灯用制御部12により、ロービーム用の光源がオフされるとともに、ハイビーム用の光源がオンされる。その一方、例えば、運転者(図示せず)が切替スイッチ2をロービーム側に操作した場合、切替スイッチ2から前照灯用制御部12にロービーム切替信号が出力される。そして、前照灯用制御部12により、ハイビーム用の光源がオフされるとともに、ロービーム用の光源がオンされる。
ここで、第1実施形態では、補助照明装置20は、図1および図2に示すように、半導体レーザ素子4からの光を所定方向に出射する照射ユニット30と、照射ユニット30の照射方向を変更するための駆動機構40と、近赤外光を出射する近赤外光投光器50と、反射された近赤外光を受光する赤外光カメラ60と、補助照明装置20全体を制御する補助照明装置用制御部70と、補助照明装置用制御部70に電気的に接続された制御回路71およびメモリ72とを含んでいる。なお、近赤外光投光器50は、本発明の「近赤外光出射部」の一例であり、赤外光カメラ60は、本発明の「危険物検知部」および「赤外光受光部」の一例である。また、補助照明装置用制御部70は、本発明の「制御部」の一例である。
照射ユニット30および駆動機構40は、前照灯10の光源11と同様、自動車1の左右の前端部に1つずつ設けられている。また、照射ユニット30および駆動機構40は、前照灯10の光源11と共に前照灯ユニット(図示せず)の内部に配置されていてもよい。
また、照射ユニット30は、図3〜図5に示すように、本体部31と、ズーム機構32と、レンズ33とによって構成されている。
図5に示すように、本体部31は、凹状の反射鏡31aと、反射鏡31aの内部に配置された蛍光体31bとを含む。なお、蛍光体31bは、本発明の「光変換部材」の一例である。
反射鏡31aには、挿入穴が設けられており、この挿入穴に、半導体レーザ素子4(図2参照)から出射した光を蛍光体31bまで導光する導光部材6が挿入されている。この導光部材6は、例えば光ファイバにより形成されている。
蛍光体31bは、導光部材6の先端部近傍に位置するように、図示しない支持部材により反射鏡31aに固定されている。なお、蛍光体31bは、導光部材6の先端部に取り付けられていてもよい。
また、蛍光体31bは、半導体レーザ素子4からのコヒーレンス性の高いレーザ光を、コヒーレンス性の低い光に変換する機能を有する。また、蛍光体31bは、例えば、半導体レーザ素子4からの青色光の一部を、黄色光に変換する機能を有する。この黄色光と、黄色光に変換されなかった青色光とが混色されることによって、白色光(擬似白色光)が得られる。
ズーム機構32は、反射鏡31aの前端に取り付けられた筒部32aと、筒部32aの内部に配置された凸レンズ32bおよび凹レンズ32cとを含む。凸レンズ32bおよび凹レンズ32cの少なくとも一方は、筒部32aの内部で前後方向(筒部32aの伸びる方向)に移動可能に構成されている。これにより、照射ユニット30の照射領域を、大きくまたは小さくすることが可能である。
なお、蛍光体31bを励起するレーザ光はコヒーレンス性が高いため、蛍光体31bに照射される励起光の領域を小さくすることができ、点光源により近い構成とすることが可能となる。すなわち、半導体レーザ素子4と蛍光体31bにより、発光点が小さい(輝度の高い)光源が実現できる。より点光源に近い高輝度の光源を用いることによって、ズーム機構32と組み合わせた際にズーム機構32を構成する凸レンズ32bおよび凹レンズ32cの径を小さくできるようになり、その結果、ズーム機構32自体を小型化することが可能となる。
レンズ33は、ズーム機構32の前端に取り付けられている。このレンズ33は、図5では、片面だけが凸状になっているが、両面が凸状であってもよいし、両面が平坦であってもよい。また、レンズ33は、ズーム機構32の筒部32aおよび反射鏡31aの内部を密封するように、筒部32aに接着されていてもよい。
なお、発熱源である半導体レーザ素子4は、照射ユニット30の外部に配置されているので、照射ユニット30が高温になるのを抑制することが可能である。このため、レンズ33を、ガラスなどを用いず、例えば樹脂を用いて形成することが可能である。これにより、照射ユニット30を軽量化することが可能であり、駆動機構40により照射ユニット30の駆動(照射方向の変更)を高速で行うことが可能である。
また、照射ユニット30は、照射領域を例えば円形状や横長の楕円形状に変更できるように、構成されていてもよい。
駆動機構40は、図3に示すように、コの字状のフレーム41と、フレーム41の底部41aに取り付けられた駆動部80と、フレーム41の側部41bに取り付けられた駆動部90とによって構成されている。
また、第1実施形態では、駆動部80は、回転型の超音波モータにより構成されており、鉛直方向(縦方向)に延びる中心軸L1を中心として、フレーム41および照射ユニット30を水平方向(横方向)に回動する機能を有する。すなわち、駆動部80は、照射ユニット30から出射する光の水平方向(横方向)の角度制御を行う機能を有する。
具体的には、駆動部80は、図6に示すように、底板81と、底板81上に固定されたステータ82と、ステータ82上に配置されたロータ83と、ロータ83の中心に固定された軸部84と、軸部84を支持する軸受85と、ケース86とによって構成されている。
ステータ82とロータ83とは、強く密着されており、この密着力により、電源(図示せず)をオフした状態で高い保持力を維持することが可能である。
また、ステータ82には、圧電セラミックなどの圧電素子(図示せず)が設けられている。この圧電素子により生成された進行波がステータ82の表面を伝わることにより、ロータ83が中心軸L1を中心として回動する。これにより、軸部84も中心軸L1を中心として回動し、フレーム41および照射ユニット30が水平方向に回動される。
ここで、超音波モータの特徴点について簡単に説明する。
超音波モータは、毎分数10回転〜数100回転で回転するように構成されており、電磁力を利用した同程度の大きさのモータに比べて高トルクである。また、超音波モータは高トルクであるので、同程度のトルクを有する電磁力を利用したモータに比べて、小型化することが可能であるとともに、重量を数分の1にすることが可能である。
また、超音波モータは、上述したように電源をオフした状態で高い保持力を維持することが可能であるので、駆動部80にブレーキやクラッチを設ける必要がない。このため、駆動部80を軽量化することが可能である。
また、超音波モータは、ロータ83の慣性が小さく、かつ、ステータ82とロータ83との間の摩擦による制動力が大きい。このため、超音波モータは、優れた応答性を有する。また、超音波モータは、回動(回転)速度を無段階に変化させることが可能であり、かつ、機械的時定数は1msec以下である。このため、照射ユニット30を、高精度に速度制御することが可能である。
また、超音波モータは、巻線や磁石を用いないので、電磁波が発生することがない。
駆動部90は、図3に示すように、水平方向(横方向)に延びる中心軸L2を中心として、照射ユニット30を鉛直方向(縦方向)に回動する機能を有する。すなわち、駆動部90は、照射ユニット30から出射する光の鉛直方向(縦方向)の角度制御を行う機能を有する。
具体的には、駆動部90は、図3および図5に示すように、照射ユニット30の反射鏡31aを挟み込んで支持する一対の支持軸91(図5参照)と、一方の支持軸91に固定された回動部92と、回動部92に連結されたリニアアクチュエータ93とによって構成されている。
一対の支持軸91は、中心軸L2を中心として鉛直方向(縦方向)に回動可能となるように、フレーム41の側部41bの挿入穴(図示せず)に挿入されている。また、一対の支持軸91は、反射鏡31aに固定されている。これにより、支持軸91の回動に伴って、照射ユニット30が、中心軸L2を中心として鉛直方向(縦方向)に回動される。
また、回動部92は、一方の支持軸91に固定されているので、中心軸L2を中心として回動可能である。
また、第1実施形態では、リニアアクチュエータ93は、図7に示すように、超音波モータにより構成されており、ケース94と、ケース94に固定されたローラ支持部材95と、ローラ支持部材95に支持された2つのローラ96と、2つのローラ96に接触された可動軸部97と、可動軸部97に接触されたステータ98とを含む。
2つのローラ96は、ローラ支持部材95およびケース94に設けられた挿入穴(図示せず)を中心として回転可能に構成されている。
可動軸部97は、図3および図5に示すように、回動部92に連結されているとともに、長手方向(A方向)に移動可能に構成されている。
ステータ98は、長穴形状に形成されており、2つの円弧部98aと、2つの円弧部98aを連結する連結部98bとを含む。連結部98bの外面は、平坦に形成されており、可動軸部97に密着することが可能である。また、ステータ98は、可動軸部97をローラ96側に押圧するように構成されている。
また、ステータ98の内面には、複数の圧電素子98cが設けられている。この圧電素子98cにより生成された進行波がステータ98の表面を伝わることにより、可動軸部97が長手方向(A方向)に移動する。これにより、図3に示すように、回動部92、一対の支持軸91(図5参照)および照射ユニット30が、中心軸L2を中心として鉛直方向に回動される。
図1に示すように、制御回路71は、駆動機構40(駆動部80および90)に電気的に接続されている。また、制御回路71は、補助照明装置用制御部70からの制御信号により、駆動機構40(駆動部80および90)を制御するととともに、照射ユニット30の照射方向を制御するように構成されている。
近赤外光投光器50は、補助照明装置用制御部70に電気的に接続されている。また、近赤外光投光器50は、例えば、近赤外光を出射する近赤外半導体レーザ素子を含む。また、近赤外光投光器50は、走行方向の前方の広い領域(例えば、車道よりも大きい幅の領域)を照射するように構成されている。また、近赤外光投光器50には、近赤外半導体レーザ素子から出射した光を拡散させる拡散部材や、反射鏡などが設けられていてもよい。
また、近赤外光投光器50は、近赤外半導体レーザ素子を用いず、近赤外LEDや、その他の近赤外光源を用いて構成されていてもよい。
赤外光カメラ60は、補助照明装置用制御部70に電気的に接続されている。また、赤外光カメラ60は、例えばフォトダイオードにより形成されており、近赤外光投光器50から出射し対象物で反射された近赤外光を受光するとともに、検知信号を補助照明装置用制御部70に出力する機能を有する。
補助照明装置用制御部70は、赤外光カメラ60からの検知信号に基づいて、人、先行車、対向車および障害部などの位置を検出するように構成されている。
対象物が人、先行車、対向車または障害物のいずれであるかの判断は、様々な方法が考えられるが、その一例を簡単に説明する。
補助照明装置用制御部70を、赤外光カメラ60からの検知信号に基づいて、画像データを作成するように構成する。また、メモリ72には、人、先行車、対向車および障害物の各々数種類の画像データを予め記憶させておく。そして、作成した画像データと、予め記憶させておいた画像データとを比較することにより、対象物が、人、先行車、対向車または障害物のいずれであるかを判断するように、補助照明装置用制御部70を構成する。
この場合、対象物の移動速度なども考慮して判断するように、補助照明装置用制御部70を構成してもよい。例えば、前方に自車と同程度の速度で同じ方向(前方)に移動する対象物が存在する場合、その対象物を先行車と判断するように、補助照明装置用制御部70を構成してもよい。
また、対象物の大きさを考慮して判断するように、補助照明装置用制御部70を構成してもよい。例えば、対象物が数cm程度の大きさである場合、人、先行車、対向車または障害物ではないと判断するように、補助照明装置用制御部70を構成してもよい。
また、車道中央線M1(図8参照)や車道外側線M2(図8参照)を認識し、車道中央線M1や車道外側線M2も考慮して判断するように、補助照明装置用制御部70を構成してもよい。例えば、車道中央線M1や車道外側線M2の内側に位置する対象物は全て障害物であると判断するように、補助照明装置用制御部70を構成してもよい。そして、車道中央線M1や車道外側線M2の内側に位置する障害物は自車の走行に対する危険物であると判断するように、補助照明装置用制御部70を構成してもよい。
また、対象物が車道中央線M1や車道外側線M2から数m以上外側に位置する場合、人、先行車、対向車および障害物ではないと判断するように、補助照明装置用制御部70を構成してもよい。また、車道中央線M1や車道外側線M2の外側であっても、車道中央線M1や車道外側線M2から数m以内の範囲に位置する人については、危険物と判断するように、補助照明装置用制御部70を構成してもよい。
また、補助照明装置用制御部70は、人、先行車、対向車および障害物が存在する領域を照射ユニット30が照射するように、制御回路71に制御信号を送信する機能を有する。これにより、照射ユニット30は、人、先行車、対向車および障害物が存在する領域を照射することになる。
次に、図2および図8〜図12を参照して、補助照明装置20の動作について説明する。なお、図8〜図12において、領域R1は、前照灯10による照射領域を示し、領域R11、R12、R13、R14、R15およびR16は、補助照明装置20による照射領域を示している。
図2に示すように、赤外光カメラ60により、近赤外光投光器50から出射し対象物で反射された近赤外光が受光されるとともに、検知信号が補助照明装置用制御部70に入力される。そして、補助照明装置用制御部70により、人、先行車、対向車および障害物などの位置が検出される。これにより、照射ユニット30により、人、先行車、対向車および障害物などが存在する領域が照射される。
具体的には、例えば図8に示すように、照射ユニット30(図2参照)により、歩行者500(危険物)が存在する領域(領域R11)が照射される。ただし、歩行者500の眼以外の部分(例えば首から下の部分)は照射される一方、眼の存在する領域は照射されない。これにより、歩行者500に与えるグレア光を抑制することが可能である。なお、歩行者500が後ろ向きである場合、歩行者500全体が照射されてもよい。
また、照射ユニット30により、対向車501の存在する領域(領域R12)が照射される。ただし、対向車501の運転者(人)が存在する部分以外の部分(例えばフロントガラスよりも下の部分)が照射される。これにより、対向車501の運転者(人)に与えるグレア光を抑制することが可能である。
また、図示していないが、照射ユニット30により、先行車の存在する領域が照射される。ただし、先行車の下部のみ(先行車の運転者(人)が存在する領域以外の領域)が照射される。これにより、先行車の運転者(人)に与えるグレア光を抑制することが可能である。
また、照射ユニット30により、図9に示すように、障害物502(危険物)が存在する領域(領域R13)が照射される。これにより、自車の運転者の危険物に対する視認性を向上させることが可能であるので、安全性をより向上させることが可能である。
また、図10に示すように、照射する対象物が、例えば3つ以上ある場合、予め、照射ユニット30を自動車1の左右の前端部に複数個ずつ設けていれば、容易に、3つ以上の対象物を照射することが可能である。
また、図11に示すように、2つ以上の対象物が比較的近くに位置する場合は、ズーム機構32を用いて照射領域を大きくすることによって、1つの照射ユニット30により2つ以上の対象物が存在する領域(領域R14)を照射してもよい。このとき、ズーム機構32を用いて、照射領域(領域R14)を、例えば横長の楕円形状にしてもよい。
また、図12に示すように、照射ユニット30を高速で走査することにより、2つ以上の対象物を1つの照射ユニット30で照射してもよい。例えば、歩行者500と障害物502との間で、1秒当たりに、例えば30往復以上照射ユニット30を走査すれば、残像現象により、歩行者500が存在する領域(領域R15)と障害物502が存在する領域(領域R16)との両方が照射されているように見える。また、この場合、歩行者500と障害物502との間の領域は、照射ユニット30を消灯してもよい。半導体レーザ素子4のオンオフの応答速度は10nsec以内であるので、歩行者500と障害物502との間の領域だけ照射ユニット30を消灯することも可能である。このように構成すれば、照射する必要がある領域(領域R15およびR16)のみを照射することが可能であるので、半導体レーザ素子4の消費電力を低減することが可能である。
なお、補助照明装置20は、補助照明装置用制御部70により自動車1が停止していると判断された場合、危険物を照射しないように構成されていてもよい。自動車1が停止しているか否かの判断は、車速検出器3からの回転数信号により、容易に行うことが可能である。例えば、車速検出器3からの回転数信号に基づいて算出した車速が0km/hである場合、補助照明装置用制御部70により、自動車1が停止していると判断される。
第1実施形態では、上記のように、自動車1の走行(進行)に対する危険物などを検知する赤外光カメラ60と、赤外光カメラ60の出力に基づいて、照射ユニット30が危険物などを照射するように、照射ユニット30の照射方向を変更させる補助照明装置用制御部70とを設ける。これにより、自動車1の走行に対する危険物などを検知するとともに、検知した危険物などを照射ユニット30により照射することができる。これにより、例えば夜間走行時であっても危険物などが見えにくくなるのを抑制することができるので、運転の安全性が低下するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、運転者は、危険物などを確認する(見る)際に、視線を移動したり、焦点位置を移動する必要がない。これにより、運転者への負担が大きくなるのを抑制することができるので、安全性が低下するのをより抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、半導体レーザ素子4からの光を所定方向に出射する照射ユニット30を、半導体レーザ素子4とは別に設けることによって、発熱源である半導体レーザ素子4を、照射ユニット30から離れた位置に配置することができる。これにより、半導体レーザ素子4で発生する熱を放熱させるための放熱部材を照射ユニット30に設ける必要がない。このため、照射方向を変更する際の駆動部分(照射ユニット30)が大型化するのを抑制することができるので、駆動部分(照射ユニット30)を高速で駆動することができる。これにより、照射方向を変更するための時間を短縮することができるので、安全性を向上させることができる。
なお、半導体レーザ素子4から出射される光は、指向性が高いので、照射ユニット30を半導体レーザ素子4から離れた位置に配置した場合であっても、半導体レーザ素子4から出射された光を、効率良く照射ユニット30に導くことができる。その一方、LEDや通常の前照灯に用いられるハロゲンランプなどから出射される光は、指向性が低い。このため、補助照明装置20の光源としてLEDやハロゲンランプなどを用いた場合、光源を照射ユニット30から離れた位置に配置すると、光源から出射された光を効率良く照射ユニット30に導くのが困難である。
また、第1実施形態では、上記のように、補助照明装置20の光源として、半導体レーザ素子4を用いる。半導体レーザ素子4は、半導体レーザ素子以外のレーザ発生器に比べて、小型・軽量で、かつ、消費電力が低いので、光源として半導体レーザ素子4を用いるのは、特に有効である。なお、半導体レーザ素子4は、LEDに比べて高出力である。このため、光源としてLEDを用いる場合に比べて、光源の数を低減することができ、光源をさらに小型・軽量にすることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、半導体レーザ素子4が出射する光を照射ユニット30に導光する導光部材6を設けることによって、半導体レーザ素子4を所望の位置に配置することができる。そのため、例えば、半導体レーザ素子4を既存の放熱部材に取り付けることもできる。この場合、新たに放熱部材を設けることなく、半導体レーザ素子4の放熱性を向上させることができる。また、導光部材6を設けることによって、半導体レーザ素子4から照射ユニット30まで、半導体レーザ素子4から出射される光が外部に漏れることがなくなる。
また、第1実施形態では、上記のように、導光部材6を、光ファイバにより形成する。光ファイバは可撓性を有するので、半導体レーザ素子4や照射ユニット30の設置箇所の自由度を大幅に向上させることができる。さらに、光ファイバを用いれば導光中の光損失を極めて少なくできるので、半導体レーザ素子4から照射ユニット30に至るまでの距離が遠くても、半導体レーザ素子4から出射された光を、効率良く照射ユニット30に導くことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、照射ユニット30に、半導体レーザ素子4からの光の波長を、異なる波長に変換する蛍光体31bを設けることによって、照射ユニット30から出射する光を、所望の色の光(例えば、白色光)に容易にすることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、照射ユニット30に、蛍光体31bを設けることによって、半導体レーザ素子4から出射した光のコヒーレンス性を低下させることができる。これにより、照射ユニット30から出射する光が人の眼に悪影響を及ぼすのを、容易に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、近赤外光を受光し検知信号を補助照明装置用制御部70に出力する赤外光カメラ60を設けることによって、自動車1の走行に対する危険物などを、容易に検知することができる。また、赤外光カメラ60は、人などの発熱体以外のものも検知することができるので、特に有効である。
また、第1実施形態では、上記のように、照射ユニット30に、照射領域を変更するためのズーム機構32を設けることによって、照射領域を、容易に狭くまたは広くすることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、駆動機構40を、超音波モータを用いて構成する。超音波モータは、小型・軽量で、かつ、制御性などに優れているので、超音波モータを用いて駆動機構40を構成することは、特に有効である。
(第2実施形態)
この第2実施形態では、図13〜図20を参照して、上記第1実施形態とは異なり、照射ユニット130に蛍光体を設けない場合について説明する。
本発明の第2実施形態による自動車101は、図13に示すように、夜間走行時などに走行方向の前方を照射するとともに危険物を検知して照射する照明装置110と、切替スイッチ2と、車速検出器3と、半導体レーザ素子104と、出力調節部5とを備えている。なお、自動車101は、本発明の「移動体」の一例であり、半導体レーザ素子104は、本発明の「レーザ発生器」の一例である。
切替スイッチ2は、照明装置110の制御部170に電気的に接続されている。
半導体レーザ素子104は、照明装置110の光源として機能する。また、半導体レーザ素子104は、例えば、約640nm付近に中心波長を有する赤色光のレーザ光を出射する赤色半導体レーザ素子(図示せず)と、約450nm付近に中心波長を有する青色光のレーザ光を出射する青色半導体レーザ素子(図示せず)と、約520nm付近に中心波長を有する緑色光のレーザ光を出射する緑色半導体レーザ素子(図示せず)とを含んでいる。また、赤色、青色および緑色の可視光は、混色されると白色光になるので、半導体レーザ素子104は、白色の可視光を出射することになる。なお、導光部材6(図14参照)は、半導体レーザ素子104の種類毎に1つずつ設けてもよいし、3種類の半導体レーザ素子104に対して1つだけ設けてもよい。
出力調節部5は、制御部170からの制御信号により半導体レーザ素子104に供給する電力を調節することによって、半導体レーザ素子104の出力を調節する機能を有する。
ここで、第2実施形態の照明装置110は、上記第1実施形態の前照灯10および補助照明装置20の両方の機能を有する。
具体的には、照明装置110は、半導体レーザ素子104からの光を走査して出射する照射ユニット130と、照射ユニット130の照射方向を変更するための駆動機構140と、近赤外光投光器50と、赤外光カメラ60と、照明装置110全体を制御する制御部170と、制御部170に電気的に接続された制御回路71およびメモリ172とを含んでいる。
照射ユニット130は、図14に示すように、本体部131と、レンズ133とによって構成されている。
本体部131は、導光部材6を保持する機能を有する。また、第2実施形態では、本体部131には、蛍光体は設けられていない。なお、本体部131は、反射鏡により形成されていてもよい。
レンズ133は、導光部材6から出射した光を、所定の広がり角θ1にして出射する機能を有する。レンズ133から出射する光の広がり角θ1は、例えば約0.52度に設定されている。なお、レンズ133から出射する光の広がり角θ1は、約1度以下であることが好ましい。また、導光部材6から出射する光の広がり角が十分に小さい場合、レンズ133は設けなくてもよい。この場合、照射ユニット130をより軽量化することが可能であり、駆動機構140により照射ユニット130の照射方向の制御をより高速で行うことが可能である。
駆動機構140は、照射ユニット130の照射方向を変更する機能を有する。また、駆動機構140は、例えば電磁力を利用したモータ(図示せず)を用いて構成されている。
また、第2実施形態では、制御部170(図13参照)は、照射ユニット130から出射する光により形成する配光パターンを決定する機能を有する。
また、制御部170は、決定した配光パターンに基づいて、制御回路71および駆動機構140により照射ユニット130を駆動し、照射ユニット130から出射する光を走査するように構成されている。すなわち、制御部170は、制御回路71および駆動機構140により、照射ユニット130の照射方向を変更させるように構成されている。また、制御部170は、決定した配光パターンに基づいて、照射ユニット130の光の走査(照射ユニット130の照射方向の変更)に連動して半導体レーザ素子104の出力を調節するように、出力調節部5に制御信号を出力するように構成されている。
メモリ172には、複数の配光パターンが予め記憶されている。複数の配光パターンとは、例えば、ハイビーム用配光パターンおよびロービーム用配光パターンなどである。なお、複数の配光パターンとして、市街地走行用配光パターン、高速走行用配光パターン、曲線道路走行用配光パターン、雨天時用配光パターンおよび停止時用配光パターンなどを含んでいてもよい。
ここで、図15および図16を参照して、ハイビーム用配光パターンおよびロービーム用配光パターンについて説明する。
なお、図15および図16では、自動車1の、例えば25m前方の位置に仮想スクリーンSを配置した場合を仮定し、その仮想スクリーンSに投影される配光パターンについて説明する。また、図中、細線でハッチングされた領域S1、S2、S3およびS4は、照明装置110による照射領域を示し、太線でハッチングされた領域S50は、照明装置110により照射されない領域を示している。
ハイビーム用配光パターンは、図15に示すように、走行方向の前方の遠い領域(上側の領域)を照射するためのものであり、例えば左右対称な形状になっている。
ロービーム用配光パターンは、図16に示すように、ハイビーム用配光パターンに比べて、走行方向の前方の近い領域で、かつ、左右に広い範囲を照射するためのものである。また、図16は、左側走行用の配光パターンであり、左側に比べて右側の照射範囲が近い領域(下側の領域)のみを照射するようになっている。また、ロービーム用配光パターンには、濃淡が形成されている。具体的には、照射領域の中心部分では最も照度が高く、周辺部分では最も照度が低くなっている。すなわち、領域S1が、最も照度が高く、領域S2は、領域S1よりも照度が低い。また、領域S3は、領域S2よりも照度が低く、領域S4は、領域S3よりも照度が低い。
次に、図17〜図19を参照して、照明装置110による光の走査について説明する。
図17に示すように、照射ユニット130(照明装置110)から出射する光は、広がり角θ1を有した状態で前方に出射される。この広がり角θ1が小さいほど、配光パターンの解像度を向上させることが可能である。すなわち、高精細な配光パターンを形成することが可能である。
図18に示すように、自動車1の約25m前方に仮想スクリーンSが配置されていると仮定した場合、照射ユニット130(照明装置110)から出射した光は、広がり角θ1に対応した面積を有する領域を照射することになる。以下、広がり角θ1に対応した面積を有する領域を、1画素という。そして、1画素の大きさと、仮想スクリーンSの大きさとから、仮想スクリーンSの総画素数が決まる。
照射ユニット130の駆動機構140は、制御部170および制御回路71からの制御信号に基づいて駆動される。これにより、仮想スクリーンSの範囲内で、白色光が走査されて出射される。具体的には、白色光は、例えば、仮想スクリーンSの左上コーナー部から右側(水平方向)に走査され、次に1段下の段を逆側(右側から左側)に走査される。そして、さらに1段下の段を逆側(左側から右側)に走査される。このように、白色光は、ジグザグ状に走査される。
また、制御部170は、決定した配光パターンに基づいて、照射ユニット130の光の走査に連動して半導体レーザ素子104の出力を調節するように、出力調節部5に制御信号を出力する。これにより、仮想スクリーンSの画素毎に半導体レーザ素子104の出力を調節することが可能である。
例えば、仮想スクリーンSの総画素数を675画素(=縦15画素×横45画素)とし、1sec当たりに仮想スクリーンS全体を30回走査する場合、1画素当たりの照射時間は約49μsecとなる。ここで、半導体レーザ素子104は、入力電力が変更されてから10nsec以内に出力が安定するので、半導体レーザ素子104の出力を調節する時間は、照射時間に対して十分短い。これにより、半導体レーザ素子104の出力を、容易に、画素毎に調節することが可能である。
また、図18に示したように、仮想スクリーンS全体を走査するように、制御部170を構成してもよいし、図19に示すように、配光パターンのうちの、光を照射する必要がある領域(領域S1〜S4)のみを走査するように、制御部170を構成してもよい。
仮想スクリーンS全体を走査する場合、照射ユニット130は同じ動作を繰り返すだけなので、照射ユニット130を制御しやすい。
一方、配光パターンのうちの、光を照射する必要がある領域(領域S1〜S4)のみを走査する場合、照射ユニット130の無駄な動作を無くすことができるので、消費電力を低減することが可能である。なお、この場合、光を照射する必要がある領域のみを走査するための走査パターンを別途形成するように、制御部170を構成すればよい。
次に、図20を参照して、制御部170による配光パターンの決定方法について説明する。
運転者(図示せず)が切替スイッチ2をハイビーム側に操作した場合、切替スイッチ2から制御部170にハイビーム切替信号が出力される。そして、制御部170により、メモリ172からハイビーム用配光パターンが読み出される。
また、運転者(図示せず)が切替スイッチ2をロービーム側に操作した場合、切替スイッチ2から制御部170にロービーム切替信号が出力される。そして、制御部170により、メモリ172からロービーム用配光パターンが読み出される。
次に、制御部170により、赤外光カメラ60からの検知信号に基づいて、人、先行車、対向車および障害物の位置が検出される。そして、制御部170により、読み出された配光パターンを基本にして、人、先行車、対向車および障害物が存在する領域を減光または増光するように、配光パターンが決定される。
この決定された配光パターンは、例えば図20に示すように、歩行者500(危険物)が存在する領域を増光するようになっている。ただし、歩行者500の眼以外の部分(例えば首から下の部分)を照射し、眼の存在する領域は照射しない(消灯する)ようになっている。これにより、歩行者500に与えるグレア光を抑制することが可能である。
また、決定された配光パターンは、対向車501の存在する領域を照射するようになっている。具体的には、対向車501の運転者(人)が存在する部分以外の部分(例えばフロントガラスよりも下の部分)を増光する一方、対向車501の運転者(人)が存在する領域(例えばフロントガラスから上の部分)を消灯(または減光)するようになっている。これにより、対向車501の運転者(人)に与えるグレア光を抑制することが可能である。
また、決定された配光パターンは、障害物502(危険物)が存在する領域を増光するようになっている。これにより、自車の運転者の危険物に対する視認性を向上させることが可能であるので、安全性をより向上させることが可能である。
第2実施形態のその他の構造および動作は、上記第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、上記のように、照明装置110は、自動車101の走行方向(進行方向)の前方を照射する前照灯としても機能する。これにより、照明装置110を前照灯とは別に設ける場合に比べて、装置全体(照明装置110および前照灯)を小型・軽量化することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、照射ユニット130により、半導体レーザ素子104からの光を走査して出射するので、半導体レーザ素子104から出射したコヒーレンス性の高い光が人の眼に入射される時間を短くすることができる。これにより、照射ユニット130に蛍光体を設けない場合であっても、照射ユニット130から出射する光が人の眼に悪影響を及ぼすのを抑制することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、制御部170により配光パターンを決定するとともに、照射ユニット130により光を走査して出射する。これにより、種々の配光パターンを形成するために、例えばシェードなどを用いて、出射する光の一部を遮光する必要がない。このため、出射する光の一部を遮光するシェードなどを設ける場合に比べて、光源から出射する光の利用効率を向上させることができるので、消費電力をより低減することができる。
第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上記実施形態では、本発明の照明装置を、自動車に用いた例について示したが、本発明はこれに限らず、本発明の照明装置を、飛行機、船舶、潜水艦、ロケット、探査機、ロボット、バイクまたは自転車や、その他の移動体に用いてもよい。
また、上記実施形態では、レーザ発生器として、半導体レーザ素子を用いた例について示したが、本発明はこれに限らず、半導体レーザ素子以外のレーザ発生器を用いてもよい。
また、上記実施形態では、赤外光カメラを、近赤外光を受光するように構成する例について示したが、本発明はこれに限らず、赤外光カメラを、遠赤外光を受光するように構成してもよい。この場合、近赤外光を出射するための近赤外光投光器を設けることなく、人、動物、自動車のマフラー(消音器)などの発熱体を検知することができる。
また、上記実施形態では、赤外光を用いて、人、先行車、対向車および障害物などを検出する例について示したが、本発明はこれに限らず、赤外光以外の電磁波(可視光、ミリ波など)や、超音波などを用いて検出してもよい。この場合、電磁波や超音波などを送受信する装置を設けてもよい。また、赤外光またはミリ波を用いれば、検知精度を容易に向上させることができる。また、近赤外光、遠赤外光、可視光、ミリ波または超音波などを組み合わせて用いてもよい。
また、上記実施形態では、照射ユニットを自動車の左右の前端部に1つずつ(または複数個ずつ)設けた例について示したが、本発明はこれに限らず、照射ユニットを1つだけ設けてもよい。この場合、照射ユニットを、例えばルームミラー周辺に配置してもよい。本発明の照射ユニットは、従来の前照灯に比べて十分に小型化することが可能であるので、どのような位置にも配置することが可能である。
また、光の波長を変換する光変換部材として、蛍光体以外の光変換部材を用いてもよい。この場合、変換前の光の波長よりも長い波長の光に変換する光変換部材を用いてもよいし、変換前の光の波長よりも短い波長の光に変換する光変換部材を用いてもよい。なお、変換前の光の波長よりも短い波長の光に変換する光変換部材を用いる場合、例えば、KTP(チタン酸リン酸カリウム)結晶、希土類酸化物または希土類ハロゲン化物などの光変換部材を用いて、赤外光を可視光に変換してもよい。
また、上記実施形態では、人または人の眼の存在する領域を消灯または減光するように構成した例について示したが、本発明はこれに限らず、人または人の眼の存在する領域を消灯または減光しないように構成してもよい。
また、危険物などの存在する領域が点滅して見えるように、補助照明装置20や照明装置110を構成してもよい。このように構成しても、運転者が危険物に気付きやすくすることができる。
また、上記第1実施形態では、青色半導体レーザ素子と、青色光の一部を黄色光に変換する蛍光体とを設けた例について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、青色光の一部を緑色光に変換する蛍光体と、青色光の一部を赤色光に変換する蛍光体とを設けてもよい。また、約405nm付近に中心波長を有する青紫色光のレーザ光を出射する青紫色半導体レーザ素子と、青紫色光を吸収し赤色光、青色光および緑色光に変換して出射するいくつかの種類の蛍光体とを設けてもよい。
また、上記第2実施形態では、白色光を出射するために、赤色半導体レーザ素子、青色半導体レーザ素子および緑色半導体レーザ素子を設けた例について示したが、本発明はこれに限らず、白色光を出射するために、例えば、赤色半導体レーザ素子と青緑色半導体レーザ素子とを設けてもよい。なお、青緑半導体レーザ素子とは、例えば、約495nm(約490nm〜約515nm)付近に中心波長を有する青緑色のレーザ光を出射する半導体レーザ素子である。
また、上記実施形態では、白色光を出射するように、半導体レーザ素子や蛍光体を構成した例について示したが、本発明はこれに限らず、白色光以外の可視光を出射するように、半導体レーザ素子や蛍光体を構成してもよい。
また、上記実施形態では、半導体レーザ素子から出射した光を照射ユニットに導光する導光部材を設けた例について示したが、本発明はこれに限らず、例えば図21に示した本発明の第1変形例による照射ユニットや図22に示した本発明の第2変形例による照明装置のように、導光部材を設けなくてもよい。
具体的には、図21に示すように、照射ユニット230の回動の中心軸L1と中心軸L2との交点に蛍光体31bを配置する。すなわち、照射ユニット230の照射方向が変更されても蛍光体31bの位置が移動しないように構成する。また、照射ユニット230の本体部231の所定の位置に貫通穴231aを設け、蛍光体31bと貫通穴231aとを結ぶ線の延長線上に半導体レーザ素子4を配置する。このように構成すれば、照射ユニット230の照射方向が変更されても、半導体レーザ素子4から出射した光を蛍光体31bに照射し続けることができる。
また、図22に示すように、照射ユニット330を、水平方向(横方向)に延びる中心軸L11を中心として所定の角度範囲で回動するミラー331と、鉛直方向(縦方向)に延びる中心軸L12を中心として所定の角度範囲で回動するミラー332とによって構成する。また、ミラー331を、半導体レーザ装置104からの光をミラー332に反射するように形成し、ミラー332を、ミラー331からの光を反射して自動車1の前方に出射するように形成する。また、駆動機構340を、ミラー331および332をそれぞれ駆動(回動)するモータなどからなる駆動部341および342によって構成する。また、駆動部341を、照射ユニット330から出射する光の鉛直方向(縦方向)の角度制御を行うように構成し、駆動部342を、照射ユニット330から出射する光の水平方向(横方向)の角度制御を行うように構成する。そして、上記第2実施形態と同様、照射ユニット330を、半導体レーザ素子104からの光を走査して出射するように構成してもよい。
また、上記第2実施形態では、光を走査する周期を、約1/30secにした例について示したが、光を走査する周期は、約1/30secよりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
また、上記第2実施形態では、ロービーム用配光パターンに濃淡が形成されている例について示したが、本発明はこれに限らず、ロービーム用配光パターンに、濃淡が形成されていなくてもよい。
また、上記第1実施形態では、駆動機構40を、回転型の超音波モータからなる駆動部80と、超音波モータを用いたリニアアクチュエータを含む駆動部90とを用いて構成した例について示したが、本発明はこれに限らず、図23に示した本発明の第3変形例による補助照明装置のように、駆動機構440を、回転型の超音波モータからなる2つの駆動部80を用いて構成してもよい。また、図示しないが、駆動機構を、リニアアクチュエータを含む2つの駆動部を用いて構成してもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて、赤外光カメラにより撮影した画像を表示する液晶パネルを設けてもよい。そして、液晶パネルをフロントガラスの下方に配置し、液晶パネルに表示された画像がフロントガラスの表面で反射して運転者の視点(眼)に入るように構成してもよい。また、液晶パネルを、メータパネル内に配置してもよい。
1、101 自動車(移動体)
4、104 半導体レーザ素子(レーザ発生器)
6 導光部材
10 前照灯
20 補助照明装置(照明装置)
30、130、230、330 照射ユニット
31b 蛍光体(光変換部材)
32 ズーム機構
40、140、340、440 駆動機構
50 近赤外光投光器(近赤外光出射部)
60 赤外線カメラ(危険物検知部、赤外光受光部)
70 補助照明装置用制御部(制御部)
110 照明装置
170 制御部
500 歩行者(危険物)
502 障害物(危険物)
R11〜R16、S1〜S4 照射領域

Claims (14)

  1. 移動体に用いられる照明装置であって、
    レーザ発生器とは別に設けられ、前記レーザ発生器からの光を所定方向に出射する照射ユニットと、
    前記移動体の進行に対する危険物を検知する危険物検知部と、
    前記危険物検知部の出力に基づいて、前記照射ユニットが前記危険物を照射するように、前記照射ユニットの照射方向を変更させる制御部とを備え、
    前記照射ユニットは、照射領域を変更するためのズーム機構と、前記レーザ発生器からの光の波長を、異なる波長に変換する光変換部材と、を含み、
    前記光変換部材は、蛍光体を含み、
    前記ズーム機構は、前記蛍光体から出射した光を透過するレンズを含み、
    前記危険物検知部が危険物を2つ以上検知した場合、前記ズーム機構を用いて照射領域を大きくすることによって、2つ以上の危険物の存在する領域が1つの前記照射ユニットにより照射されることを特徴とする照明装置。
  2. 前記レーザ発生器は、半導体レーザ素子を含むことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記レーザ発生器が出射する光を前記照射ユニットに導光する導光部材をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
  4. 前記導光部材は、光ファイバを含むことを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
  5. 前記危険物検知部は、赤外光を受光し検知信号を前記制御部に出力する赤外光受光部を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の照明装置。
  6. 近赤外光を出射する近赤外光出射部をさらに備え、
    前記赤外光受光部は、反射された前記近赤外光を受光することを特徴とする請求項に記載の照明装置。
  7. 前記赤外光受光部は、遠赤外光を受光することを特徴とする請求項またはに記載の照明装置。
  8. 前記照射ユニットの照射方向を変更する駆動機構をさらに備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の照明装置。
  9. 前記駆動機構は、超音波モータを含むことを特徴とする請求項に記載の照明装置。
  10. 前記危険物が人である場合に、前記照射ユニットは、前記人の眼以外の部分を照射することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の照明装置。
  11. 前記照射ユニットは、前記移動体の進行方向の前方を照射する前照灯としても機能することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の照明装置。
  12. 前記移動体は、自動車であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の照明装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の照明装置を備えることを特徴とする移動体。
  14. 前記照明装置の照射ユニットとは別に設けられ、進行方向の前方を照射する前照灯をさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の移動体。
JP2010021761A 2010-02-03 2010-02-03 照明装置および移動体 Active JP5369014B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010021761A JP5369014B2 (ja) 2010-02-03 2010-02-03 照明装置および移動体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010021761A JP5369014B2 (ja) 2010-02-03 2010-02-03 照明装置および移動体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011157023A JP2011157023A (ja) 2011-08-18
JP5369014B2 true JP5369014B2 (ja) 2013-12-18

Family

ID=44589369

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010021761A Active JP5369014B2 (ja) 2010-02-03 2010-02-03 照明装置および移動体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5369014B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106152007A (zh) * 2014-11-04 2016-11-23 现代自动车株式会社 用于车辆的灯
CN107960069A (zh) * 2015-04-17 2018-04-24 株式会社小糸制作所 车辆用灯具

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101338075B1 (ko) 2011-12-14 2013-12-06 현대자동차주식회사 레이저 빔을 이용한 보행자 경고방법
JP5918527B2 (ja) * 2011-12-26 2016-05-18 株式会社小糸製作所 車両用灯具
JP6180093B2 (ja) * 2012-02-24 2017-08-16 株式会社小糸製作所 前照灯装置および前照灯制御システム
JP6022204B2 (ja) * 2012-05-09 2016-11-09 シャープ株式会社 照明装置および車両用前照灯
JP6072448B2 (ja) * 2012-04-03 2017-02-01 シャープ株式会社 発光装置、投光器、および車両用前照灯
US9534756B2 (en) 2012-04-03 2017-01-03 Sharp Kabushiki Kaisha Light-emitting device, floodlight, and vehicle headlight
JP5989429B2 (ja) * 2012-07-06 2016-09-07 シャープ株式会社 照明装置および車両用前照灯
JP5992278B2 (ja) * 2012-09-20 2016-09-14 スタンレー電気株式会社 車両用前照灯の点灯制御装置、車両用前照灯システム
JP2014184851A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Toyota Central R&D Labs Inc 照射装置
JP5941111B2 (ja) * 2014-09-30 2016-06-29 富士重工業株式会社 車両用前照灯装置
JP2016199111A (ja) * 2015-04-08 2016-12-01 株式会社デンソー 運転アシスト制御装置及び運転アシスト制御方法
US10240974B2 (en) 2015-04-10 2019-03-26 Sharp Kabushiki Kaisha Infrared projector and infrared observation system
JP6461694B2 (ja) * 2015-04-15 2019-01-30 新電元工業株式会社 車両用の灯火装置、及び、車両用の灯火システム
US10562439B2 (en) * 2016-01-19 2020-02-18 Harman International Industries, Incorporated Techniques for optimizing vehicle headlights based on situational awareness
CN113711286A (zh) 2019-04-25 2021-11-26 株式会社小糸制作所 感测系统及车辆
WO2021049462A1 (ja) * 2019-09-11 2021-03-18 株式会社小糸製作所 車両用灯具システムおよび車両用灯具
WO2022050307A1 (ja) * 2020-09-04 2022-03-10 株式会社小糸製作所 警告灯、車両用警告灯

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2592351B2 (ja) * 1990-10-12 1997-03-19 株式会社ユニシアジェックス 車輌用前照灯
JP3760693B2 (ja) * 1999-10-08 2006-03-29 日産自動車株式会社 車両用照明装置
JP3752958B2 (ja) * 2000-04-17 2006-03-08 日産自動車株式会社 車両用照明装置
JP4063142B2 (ja) * 2003-05-12 2008-03-19 日産自動車株式会社 夜間障害物報知装置
JP4586342B2 (ja) * 2003-08-21 2010-11-24 日産自動車株式会社 ヘッドランプ制御システム
JP4055686B2 (ja) * 2003-09-12 2008-03-05 日産自動車株式会社 曲線道路用前照灯に連動した車両用暗視装置
JP2005331468A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 Sharp Corp 測距機能を備えた照明装置
JP2006021632A (ja) * 2004-07-07 2006-01-26 Koito Mfg Co Ltd 車両用照明システム
JP2006252264A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Omron Corp 障害物報知装置
JP2007323858A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Koito Mfg Co Ltd 配光可変車両用灯具
JP4881255B2 (ja) * 2007-08-13 2012-02-22 株式会社小糸製作所 車両用前照灯
JP2009265269A (ja) * 2008-04-23 2009-11-12 Nikon Corp 撮影用照明装置、撮影装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106152007A (zh) * 2014-11-04 2016-11-23 现代自动车株式会社 用于车辆的灯
CN106152007B (zh) * 2014-11-04 2019-08-20 现代自动车株式会社 用于车辆的灯
CN107960069A (zh) * 2015-04-17 2018-04-24 株式会社小糸制作所 车辆用灯具
US10676017B2 (en) 2015-04-17 2020-06-09 Koito Manufacturing Co., Ltd. Vehicular lighting device
CN107960069B (zh) * 2015-04-17 2024-02-02 株式会社小糸制作所 车辆用灯具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011157023A (ja) 2011-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5369014B2 (ja) 照明装置および移動体
JP6275408B2 (ja) 自動車用の適応照明システム
JP6455710B2 (ja) 車両用灯具
JP6270033B2 (ja) 車両用灯具
JP6144682B2 (ja) 車両用灯具
JP6309116B2 (ja) 走行路に配光を生成する配光生成方法および前照灯
JP6264709B2 (ja) 車両用灯具
JP6606862B2 (ja) 車両用灯具
CN105698087B (zh) 照明模块和设置有该模块的前照灯
JP2011157022A (ja) 前照灯および移動体
JP6535834B2 (ja) レーザーベースの照光システムを制御するための方法及びシステム
JP6565127B2 (ja) 車両用灯具
JP6427851B2 (ja) 車両用灯具
JP6236745B2 (ja) 車両用灯具
JP6530565B2 (ja) 自動車投光器を制御するための方法
WO2015146309A1 (ja) ヘッドランプ
WO2015111649A1 (ja) 車両用灯具
US10507759B2 (en) Adaptive lighting system for an automobile vehicle
JP6981174B2 (ja) 車両用前照灯装置
JP2015170564A (ja) 車両用照明装置
JP6454951B2 (ja) 車両用前照灯
JP6312484B2 (ja) ヘッドランプ
JP6613547B2 (ja) 車両用灯具
JP6640973B2 (ja) 車両用灯具
KR20180068393A (ko) 차량의 조명 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130319

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130604

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130820

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130913

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5369014

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D03

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350