JP6072448B2 - 発光装置、投光器、および車両用前照灯 - Google Patents

発光装置、投光器、および車両用前照灯 Download PDF

Info

Publication number
JP6072448B2
JP6072448B2 JP2012153103A JP2012153103A JP6072448B2 JP 6072448 B2 JP6072448 B2 JP 6072448B2 JP 2012153103 A JP2012153103 A JP 2012153103A JP 2012153103 A JP2012153103 A JP 2012153103A JP 6072448 B2 JP6072448 B2 JP 6072448B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
unit
light emitting
control unit
laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012153103A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013232390A (ja
Inventor
宜幸 高平
宜幸 高平
高橋 幸司
幸司 高橋
要介 前村
要介 前村
洋史 貴島
洋史 貴島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2012153103A priority Critical patent/JP6072448B2/ja
Priority to US13/853,785 priority patent/US9534756B2/en
Publication of JP2013232390A publication Critical patent/JP2013232390A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6072448B2 publication Critical patent/JP6072448B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/60Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by a variable light distribution
    • F21S41/67Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by a variable light distribution by acting on reflectors
    • F21S41/675Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by a variable light distribution by acting on reflectors by moving reflectors
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/10Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by the light source
    • F21S41/14Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by the light source characterised by the type of light source
    • F21S41/16Laser light sources
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/10Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by the light source
    • F21S41/14Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by the light source characterised by the type of light source
    • F21S41/176Light sources where the light is generated by photoluminescent material spaced from a primary light generating element
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/20Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by refractors, transparent cover plates, light guides or filters
    • F21S41/285Refractors, transparent cover plates, light guides or filters not provided in groups F21S41/24-F21S41/28
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/30Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by reflectors
    • F21S41/32Optical layout thereof
    • F21S41/321Optical layout thereof the reflector being a surface of revolution or a planar surface, e.g. truncated
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/30Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by reflectors
    • F21S41/32Optical layout thereof
    • F21S41/36Combinations of two or more separate reflectors
    • F21S41/365Combinations of two or more separate reflectors successively reflecting the light
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S45/00Arrangements within vehicle lighting devices specially adapted for vehicle exteriors, for purposes other than emission or distribution of light
    • F21S45/40Cooling of lighting devices
    • F21S45/47Passive cooling, e.g. using fins, thermal conductive elements or openings

Description

本発明は、高い演色性を有し、かつ、任意の投光パターンを実現することが可能な発光装置、投光器、および車両用前照灯に関する。
近年、励起光源として発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)や半導体レーザ(LD;Laser Diode)等の半導体発光素子を用い、これらの励起光源から生じた励起光を、蛍光体を含む発光部に照射することによって発生する蛍光を照明光として用いる発光装置の研究が盛んになってきている。
このような発光装置に関する技術の例として、特許文献1から4に開示された発光装置がある。
特許文献1では、可変の照明特性を備えた車両ヘッドランプを機械的に簡単に構成できるようにし、併せて障害耐性と応答速度を高めている。特許文献2では、大型化を抑制しつつ、消費電力を低減するとともに、配光パターンに所望の濃淡を形成することが可能な前照灯が開示されている。特許文献3では、水平方向にワイドな配光パターンと左右側方を照射するAFS(Adaptive Front-Lighting System)に適した配光パターンとを電気的に切り替えることが可能な車両用灯具が開示されている。特許文献4では、配光を可変にする機能を備えている場合にも、装置の大型化、重量の増加を防止し、製造コストの上昇を防止する光源装置が開示されている。
特開2003− 45210号公報(2003年2月14日公開) 特開2011−157022号公報(2011年8月18日公開) 特開2011−113668号公報(2011年6月 9日公開) 特開2011−134619号公報(2011年7月 7日公開)
しかしながら、上記各特許文献に記載の技術には次のような問題がある。
つまり、特許文献1の車両ヘッドランプ等は、レーザ光を受けて発光する発光部を備えていないことから、車両ヘッドランプに使用可能な程度での演色性を有するものではなく、また配光パターンを可変とすることが困難である。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、車両ヘッドランプに使用可能な程度の演色性を有し、かつ、配光パターンが可変の発光装置、投光器、および車両用前照灯を提供することにある。
本発明に係る発光装置は、上記の課題を解決するために、レーザ光源から出射されたレーザ光を受けて発光する発光部と、上記レーザ光源から上記発光部への上記レーザ光の導光を制御する光制御部と、上記光制御部を動作させる動作制御部と、を備え、上記動作制御部は、上記発光部に対する上記光制御部の相対位置を変えることにより、上記発光部における上記レーザ光の照射位置およびスポットサイズを変化させ、上記光制御部は、凸レンズであり、上記動作制御部は、アクチュエータであることを特徴としている。
上記の構成によれば、レーザ光源から発光部へのレーザ光の導光を制御する光制御部は、動作制御部による制御を受けて動作する。これにより、上記レーザ光源から上記発光部への上記レーザ光の導光が制御され、上記発光部における上記レーザ光の照射位置およびスポットサイズを変化させることができる。その結果、本発明に係る発光装置は、任意の場所への光の照射と、自由な配光パターンの変更が可能となる。
このとき、本発明に係る発光装置は、レーザ光源を用いることで十分な輝度を確保し、さらに、レーザ光を受けて発光する発光部を備えることで、レーザ光の波長以外の光の演色性およびコントラストを高めることができる。
また、本発明に係る発光装置は、上記レーザ光源の光量を制御可能な光量制御部をさらに備える構成であってよい。
上記の構成によれば、上記光量制御部がレーザ光源の光量を制御することで、上記発光部に照射されるレーザ光の強度が制御され、これにより、上記発光部が発する光の強度も制御することができる。それゆえ、本発明に係る発光装置は、配光パターンを自由に変更するだけでなく、その光の強度も自在に制御できるため、濃淡の変化も伴う自由な配光パターンを実現することができる。
また、本発明に係る発光装置では、上記発光部は、上記レーザ光を受けて蛍光を発する蛍光体を少なくとも含む構成であってよい。
蛍光体の種類は、特に限られず、種々の蛍光体を用いることができる。また、単一種の蛍光体のみで構成されていても良いし、複数種の蛍光体で構成されていても良い。これにより、例えば、発光部として、青色、緑色、赤色、および黄色の蛍光体を適宜組み合わることで、演色性の良好な発光装置を実現することができる。
また、蛍光体の別のとしては、III−V族化合物半導体のナノメータサイズの粒子を用いた半導体ナノ粒子蛍光体を用いることもでき、これにより、レーザ光のパワーを素早く蛍光として放射できるハイパワーのレーザ光に対して耐性を強くし、装置寿命を延ばすこともできる。
このように、本発明に係る発光装置は、発光部がレーザ光を受けて蛍光を発する蛍光体を少なくとも含むことにより、演色性や寿命などの点で利点を増やすことができる。
また、本発明に係る発光装置では、上記発光部の配光特性が、上記レーザ光が入射する側とは反対の側において発光する配光特性であるときに、
上記発光部における上記レーザ光のスポットサイズが、上記発光部における発光面積と略同一、もしくは、上記発光面積よりも大きい構成であってよい。
上記スポットサイズよりも上記発光面積が大きいと、上記発光部が発する光の輝度を得るためにレーザ光の励起密度を上げる必要がある。そうすると、レーザ光の熱により発光部が劣化(変色や変形)し、寿命が短くなるという問題が生じる。
そこで、上記の構成によって、上記発光部の劣化を抑え、その寿命を延ばすことが可能となる。
また、本発明に係る発光装置では、上記光制御部は、ポリゴンミラーおよびガルバノミラーの少なくとも何れかであり、上記動作制御部は、上記ポリゴンミラーおよび上記ガルバノミラーの少なくとも何れかを動作させるアクチュエータである構成であってよい。
上記光制御部としてポリゴンミラーおよび/またはガルバノミラーを用いることにより、上記レーザ光源から上記発光部への上記レーザ光の導光を容易に制御することができる。また、ポリゴンミラーおよびガルバノミラーは、入手しやすいため、発光装置への組み込みが容易である。
さらに、本発明に係る発光装置は、上記の構成を備えることで、非常に広い範囲に光を照射することができる、つまり、投光可能な立体角を大きくすることが容易になる。そのため、投光角そのものは狭い状態でありつつも、広い領域への投光が可能となる。
また、本発明に係る発光装置は、上記の構成を備えることにより、従来レーザで行われるレーザーショーなどを、白色光等のレーザのない色度で行うことが可能となる。このような大出力の光が必要な場合には、レーザ素子の劣化を防止するために、上記の構成が有利となる。
また、本発明に係る発光装置では、上記光制御部は、凸レンズまたは凹面鏡であり、
上記動作制御部は、上記凸レンズまたは上記凹面鏡を動作させるアクチュエータである構成であってよい。
凸レンズまたは凹面鏡を用いることにより、上記レーザ光源から上記発光部への上記レーザ光の導光を容易に制御することができる。また、凸レンズおよび凹面鏡は、入手しやすいため、発光装置への組み込みが容易である。
また、上記の構成によれば、必要なスペースが小さくて済むため、厳しい空間設計(レイアウト)が要求される車両等へ発光装置を組み込む際に、他の発光装置よりも有利である。
また、本発明に係る発光装置は、自装置が投光する領域である投光領域内の物体を検知する検知部をさらに備え、上記動作制御部は、上記検知部によって上記物体が検知されたとき、上記光制御部を動作させる構成であってよい。
上記の構成によれば、上記動作制御部が上記光制御部を動作させることで、物体に対する配光パターンを制御することが可能となるため、例えば、検知された物体の全体または一部に光を照射するなどの配光パターンの制御が可能となる。
また、本発明に係る発光装置は、上記検知部によって検知された上記物体の種類を、画像認識により識別する識別部をさらに備え、上記動作制御部は、上記識別部によって識別された上記物体の種類に応じて、上記光制御部を動作させる構成であってよい。
上記の構成では、検知部によって検知された物体の種類を、画像認識により識別する識別部をさらに備える。したがって、識別部によって識別された物体の種類に応じて、上記動作制御部が上記光制御部を動作させることにより、物体に対する配光パターンを制御することが可能となる。これにより、例えば、検知された物体の全体または一部に光を照射するなどの配光パターンの制御が可能となる。
また、本発明に係る発光装置は、自装置が投光する領域である投光領域内の物体を検知する検知部をさらに備え、上記光量制御部は、上記検知部によって上記物体が検知されたとき、当該物体が検知された上記投光領域に投光する上記レーザ光源の光量を制御する構成であってよい。
上記の構成によれば、上記光量制御部が上記物体が検知された上記投光領域に投光する上記レーザ光源の光量を制御することで、配光パターンを自由に変更することができ、また、その光の強度も自在に制御できるため、様々な配光パターンを実現できる。
また、本発明に係る発光装置は、上記検知部によって検知された上記物体の種類を、画像認識により識別する識別部をさらに備え、上記光量制御部は、上記識別部によって識別された上記物体の種類に応じて、当該物体が検知された上記投光領域に投光する上記レーザ光源の光量を制御する構成であってよい。
上記の構成では、検知部によって検知された物体の種類を、画像認識により識別する識別部をさらに備える。したがって、識別部によって識別された物体の種類に応じて、上記光量制御部が上記物体が検知された上記投光領域に投光する上記レーザ光源の光量を制御することができる。これにより、本発明に係る発光装置は、配光パターンを自由に変更することができ、かつ、その光の強度も自在に制御できるため、様々な配光パターンを実現することができる。
また、本発明に係る投光器は、上記何れかの発光装置を備えた投光器であって、上記発光部で発光した光を投光する投光部を備え、上記投光部は、上記動作制御部が上記光制御部を動作させることによって、投光範囲を変化させる構成であってよい。
上記の構成によれば、上記光制御部は、上記動作制御部による動作を受けて、上記発光部に対する相対位置を変え、それにより上記発光部における上記レーザ光の照射位置およびスポットサイズを変化させることができる。それゆえ、本発明に係る投光器は、任意の場所へ光を照射でき、様々な配光パターンを実現することができる。
このとき、本発明に係る投光器では、レーザ光源を用いることで十分な輝度を確保し、さらに、レーザ光を受けて発光する発光部を備えているため、レーザ光の波長以外の光の演色性およびコントラストを高めることができる。
また、本発明に係る投光器では、上記発光部の配光特性が、上記レーザ光が入射する側と同じ側において強く発光する配光特性であるときに、上記発光部の上記レーザ光が入射する側に、上記投光部を備える構成であってよい。
上記の構成によれば、本発明に係る投光器は、上記レーザ光が入射する側と同じ側において上記発光部が発光するタイプの発光装置にも好適に適用される。つまり、本発明に係る投光器は、上記レーザ光が入射する側と反対側において上記発光部が発光するタイプの発光装置に限らず用いることができるため、投光器のレイアウト、設計の自由度を高めることができる。
また、発光部がレーザ光の入射側の反対側で発光するタイプの投光器と比較すると、本発明に係る投光器は、光入射側(つまり、光発光側)の反対側に放熱機構を配置することができ、発光部からのより効率的な放熱を図ることができる。
さらに、発光部がレーザ光の入射側の反対側で発光するタイプの投光器は光入射側に放出される光束を制御することが困難であるのに対して、本発明に係る投光器は、発光部における配光を立体角2πステラジアン以下に制御することが容易である。したがって、本発明に係る投光器は、より有効に光束を利用することができ、したがって、省電力化を図ることができる。
また、本発明に係る車両用前照灯は、上記何れかの発光装置を備える構成であってよい。
上記構成によれば、本発明に係る車両用前照灯は、任意の場所へ光を照射することが可能であるため、配光パターンを自由に変更することができる。
また、本発明に係る車両用前照灯では、上記光量制御部は、上記物体が対向車、または先行車であると上記識別部によって識別されたとき、当該対向車、または先行車が検知された上記投光領域に投光する上記レーザ光源の光量を減少させる構成であってよい。
上記の構成によれば、対向車、または先行車が検知された上記投光領域に投光する上記レーザ光源の光量が上記光量制御部によって減少されるため、対向車、または先行車のドライバが眩しいと感じる程度を軽減することができる。とくに、対向車からの光は前方を視難くさせるため、上記構成によって事故の発生を抑えることができるという効果を有する。
また、本発明に係る車両用前照灯では、上記光量制御部は、上記物体が道路標識、または障害物であると上記識別部によって識別されたとき、当該道路標識、または障害物が検知された上記投光領域に投光する上記レーザ光源の光量を増加させる構成であってよい。
上記の構成によれば、当該道路標識、または障害物が検知された上記投光領域に投光する上記レーザ光源の光量が上記光量制御部によって増加されるため、ドライバは、道路標識、または障害物の目視確認が容易となる。これにより、本発明に係る車両用前照灯では、事故の発生を抑えることができる。
また、本発明に係る車両用前照灯では、上記動作制御部は、右側通行国で規定された照明光の配光パターン、および、左側通行国で規定された照明光の配光パターンのいずれかを満たすように、上記発光部に対する上記レーザ光の照射位置を変化させる構成であってよい。
右側通行国および左側通行国で規定される照明光の配光パターンはそれぞれ異なる。この点、本発明に係る車両用前照灯では、上記動作制御部が上記発光部に対する上記レーザ光の照射位置を変化させることで、右側通行国または左側通行国で規定された照明光の配光パターンを満たすことができる。それゆえ、本発明に係る車両用前照灯は、右側通行国および左側通行国の何れにおいても好適に用いられる。
また、本発明に係る車両用前照灯では、上記光量制御部は、右側通行国で規定された照明光の配光パターン、および、左側通行国で規定された照明光の照度のいずれかを満たすように、上記レーザ光源の光量を制御する構成であってよい。
本発明に係る車両用前照灯では、上記光量制御部が上記レーザ光源の光量を制御することで、右側通行国または左側通行国で規定された照明光の照度を満たすことができる。それゆえ、本発明に係る車両用前照灯は、右側通行国および左側通行国の何れにおいても好適に用いられることができる。
また、本発明に係る車両用前照灯では、上記動作制御部は、上記識別部が上り坂を識別したときに、上記発光部に対する上記光制御部の相対位置を変えることにより、上記レーザ光の照射位置を変化させ、車両から前方に向かって照射される照射光の照射範囲を地面方向に変え、上記識別部が下り坂を識別したときに、上記発光部に対する上記光制御部の相対位置を変えることにより、上記レーザ光の照射位置を変化させ、車両から前方に向かって照射される照射光の照射範囲を地面とは反対の方向に変える構成であってよい。
上記の構成によれば、上記識別部が上り坂または下り坂を識別すると、上記動作制御部は、上記発光部に対する上記光制御部の相対位置を変えることにより、上記レーザ光の照射位置を変化させる。そして、上記動作制御部は、車両から前方に向かって照射される照射光の照射範囲を地面方向または地面とは反対の方向に変える。
これにより、本発明に係る車両用前照灯は、上り坂および下り坂が前方に現れた場合にも、適切に道路を照らすことができるため、安全な運転環境をドライバに提供することができる。
本発明に係る発光装置は、以上のように、レーザ光源から出射されたレーザ光を受けて発光する発光部と、上記レーザ光源から上記発光部への上記レーザ光の導光を制御する光制御部と、上記光制御部を動作させる動作制御部と、を備え、上記動作制御部は、上記発光部に対する上記光制御部の相対位置を変えることにより、上記発光部における上記レーザ光の照射位置およびスポットサイズを変化させ、上記光制御部は、凸レンズであり、上記動作制御部は、アクチュエータであることを特徴としている。
それゆえ、高い演色性を有し、かつ、任意の投光パターンを実現することが可能な発光装置、投光器、および車両用前照灯を提供することができる。
本実施形態に係る投光器の概略図である。 本実施形態に係る発光装置の動作を説明するための概略図である。 本実施形態に係る発光装置を備える投光器による投光の様子を説明する図である。 本実施形態に係る投光器による投光の一例を説明するための図である。 本実施形態に係る投光器による投光の一例を説明するための図である。 パラボラミラーの回転放物面を示す概念図 (a)はパラボラミラー5の上面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 本実施形態に係る投光器の概略図である。 本実施形態に係る他の投光器の概略図である。 本実施形態に係る他の投光器の概略図である。 本実施形態に係る照明装置を説明するための図である。 本実施形態に係る他の照明装置を説明するための図である。 本実施形態に係る他の照明装置を説明するための図である。 本実施形態に係る投光器を車両用前照灯に適用した場合の概念図である。 本実施形態に係る光量調整部を説明するための概略ブロック図である レーザ素子の光量を調整する動作を示すフローチャートである。 光量調整部によって得られる効果を説明するための図である。 光量調整部によって得られる効果を説明するための図である。 光量調整部によって得られる効果を説明するための図である。 本実施形態に係る他の照明装置を説明するための図である。 本実施形態に係る他の投光器の概略図である。 MEMSミラーを説明する概略図である。 本実施形態に係る他の投光器の概略図である。 本実施形態に係る他の投光器の概略図である。 本実施形態に係る他の投光器の概略図である。 本実施形態に係る他の投光器の概略図である。 (a)〜(c)は、ピエゾミラー素子を説明する概略図である。
以下、図面を参照しつつ、本実施の形態に係る発光装置1等について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付している。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
〔発光装置1の動作概略〕
まず、発光装置1の動作の概略を図2等により説明したうえで、発光装置1の具体的な構成を説明する。
図2は、発光装置1の動作を説明するための概略図である。図示するように、発光装置1は、レーザ素子(レーザ光源)2、発光部4、レンズ(光制御部)10、および動作制御部11(不図示)を備えている。
発光装置1では、レーザ素子2がレーザ光を出射し、そのレーザ光を受けて発光部4が発光する。レーザ素子2から発光部4へのレーザ光の導光はレンズ10によって制御される。レンズ10は、その動作が、動作制御部11によって制御される。動作制御部11は、レーザ素子2に対するレンズ10の相対位置を変えることで、発光部4におけるレーザ光の照射位置およびスポットサイズを変化させる。
図2は上記の動作を説明するものであり、動作制御部11による制御を受けてレンズ10が動作し、それにより、発光部4のレーザ光が照射される照射面の任意の領域にレーザ光が走査される。また、動作制御部11は、レンズ10を動作させて、発光部4におけるレーザ光のスポットサイズを任意に変化させることもできる。
図3は、投光器100による投光の様子を説明する図である。投光器100は、発光装置1、およびパラボラミラー5を備える。発光部4は、パラボラミラー5のほぼ焦点位置に配置されている。パラボラミラー5は、発光部4が発光した光を外部に向けて反射(投光)する。
投光器100では、動作制御部11が、発光部4に対するレンズ10の相対位置を変えることで、発光部4におけるレーザ光の照射位置およびスポットサイズを変化させる。これにより、パラボラミラー5が反射した光の投光領域は、発光部4におけるレーザ光の照射位置に応じて変化することになり、図3に記載の投光領域Lが形成される。このとき、発光部4におけるレーザ光のスポットサイズを大きくすることでレーザ光の走査量を抑制することもできる。このことは、後述する図4等の例においても同様である。
図4は、投光器100による投光の一例を説明するための図である。この例では、投光器100は、動作制御部11を動作させることで発光部4の一部の領域のみにレーザ光を照射し、それにより投光領域を領域L1のみに限定している。
図5は、投光器100による投光の他の一例を説明するための図である。この例では、投光器100は、動作制御部11を動作させることで、領域L1を除く投光領域Lに投光している。これは、投光領域L(図2)を照射するうえで、領域L1が照射されるタイミングでレーザ素子2をオフにすることで実現される。
このように、発光装置1は、発光部4におけるレーザ光の照射位置およびスポットサイズを自由に変えることができ、それにより配光パターンを自由に変更することができる。加えて、発光装置1は、レーザ素子2を用いることで十分な輝度を確保し、さらに、レーザ光を受けて発光する発光部4を備えることで、レーザ光の波長以外の光の演色性およびコントラストを高めることができる。
さらに、投光器100は、次の効果も実現する。つまり、従来の投光器では、投光器をユニットごと動作させて配光パターンを変更させる必要があったことから、応答速度に問題があり、かつ、駆動装置の消費電力が大きく、電気自動車等に導入することが困難であった。また、駆動装置が大型化するため、制御方向が限られるという問題もあった。これに対して、投光器100は、動作制御部11の動作によって発光部4におけるレーザ光の照射位置およびスポットサイズを自由に変えることができるため、応答速度も速く、消費電力も大幅に低減可能である。
以下、発光装置1、および投光器100の各部について、その構成を説明する。
(レーザ素子2)
レーザ素子2は、レーザ光を出射するレーザ光源として機能する発光素子である。レーザ素子2は、1チップに1つの発光点を有するもの、あるいは、1チップに複数の発光点を有するものの何れでもよい。レーザ素子2のレーザ光の波長は、例えば、395nm(青紫色)であるが、380nm〜415nmの青紫色領域の波長のレーザを選択することができる(本願では380nm以上415nm以下の波長範囲を「青紫色」と定義する)。あるいは、レーザ素子2のレーザ光の波長は、発光部4に含める蛍光体の種類に応じて適宜選択されればよく、したがって、青紫色レーザ光の波長とは異なる波長としてもよく、例えば470nmで発振する青色レーザが候補として考えられる。(本実施の形態では420nm以上490nm以下の波長範囲を「青色」と定義する)
(レンズ10)
レンズ10は、レーザ素子2から出射したレーザ光が発光部4に適切に照射されるように、当該レーザ光の照射範囲を調節(例えば、拡大、縮小)するためのレンズであり、レーザ素子2のレーザ出射部付近に配設されている。レンズ10は、その動作が、動作制御部11によって制御され、レーザ素子2に対するレンズ10の相対位置を変化させることで、発光部4におけるレーザ光の照射位置およびスポットサイズを変化させる。
なお、レンズ10は、凸レンズ、パラボラミラーまたは凹面鏡などを用いることができる。凸レンズ、パラボラミラーまたは凹面鏡を用いることで、レーザ素子2から発光部4へのレーザ光の導光を容易に制御できる。また、凸レンズ、パラボラミラーおよび凹面鏡は、入手しやすいという利点もある。
(発光部4)
発光部4は、レーザ素子2から出射されたレーザ光を受けて蛍光を発するものであり、レーザ光を受けて発光する蛍光体を含んでいる。具体的には、発光部4は、封止材の内部に蛍光体が分散されているもの(封止型)、蛍光体を固めたもの、または、熱伝導率の高い材質からなる基板上に蛍光体の粒子を塗布した(堆積させた)もの(薄膜型)、などの蛍光体を含有した発光体である。発光部4は、レーザ光を蛍光に変換するため、波長変換素子であると言える。
この発光部4は、パラボラミラー5のほぼ焦点位置に配置されている。そのため、発光部4から出射した蛍光は、パラボラミラー5の反射曲面に反射することで、その光路が制御される。
(蛍光材料)
本実施の形態では、レーザ素子2によって発振された波長395nmのレーザ光を受けて白色の蛍光を発するように、発光部4の蛍光体として、BAM(BaMgAl1017:Eu)、BSON(BaSi12:Eu)、Eu−α(Ca−α−SiAlON:Eu)を用いている。しかしながら、蛍光材料は、これらに限定されるものではなく、投光器100からの投光が白色となるように適宜選択されてよい。例えば、他の酸窒化物蛍光体(例えば、JEM(LaAl(SiAl)O:Ce)、β-SiAlON等のサイアロン蛍光体)、窒化物蛍光体(例えば、CASN(CaAlSiN:Eu)蛍光体)SCASN((Sr,Ca)AlSiN:Eu)、Apataite((Ca,Sr)(PO)Cl:Eu)系またはIII−V族化合物半導体ナノ粒子蛍光体(例えば、インジュウムリン:InP)を用いることができる。
(封止型)
発光部4を封止型とした場合の封止材は、例えば、ガラス材(無機ガラス、有機無機ハイブリッドガラス)、シリコーン樹脂などの樹脂材料である。ガラス材として低融点ガラスを用いてもよい。封止材は、透明性の高いものが好ましく、レーザ光が高出力の場合には、耐熱性の高いものが好ましい。ゾルゲル法により、酸化ケイ素や酸化チタンにより封する構造でもよい。
発光部4の上面にレーザ光の反射を防止する反射防止構造が形成されていてもよいが、封止型の場合、発光部上面形状の制御が容易であるため、特に反射防止膜を形成することが望ましい。
(薄膜型)
発光部4を薄膜型とした場合は、Al、Cu、AlNセラミック、SiCセラミック、酸化アルミ、Siなどを基板として用いる。その基板の上に蛍光体の粒子を塗布あるいは堆積させた後、基板ごとに所望の大きさに分割する。その後、発光体支持部に高熱伝導接着剤を用いて固定する。
AlやCuを用いた場合、バリアメタルとして、TiNやTi、TaN、Ta等を基板の蛍光体粒子を堆積しない側(発光体支持部に対向する側)にコートしておくことが望ましい。さらにバリアメタル上にPtやAuをコートしてもよい。
高熱伝導性接着剤としては、SnAgCu、AuSnなどの共晶半田を用いることが望ましいが、とくに限定されるものではない。
(青色LDの場合)
蛍光体を半導体レーザ等で励起することによって白色光を得る場合、種々の励起波長と種々の蛍光体材料との組み合わせが想定される。しかしながら、次のように白色光を得ることもできる。つまり、青色レーザ光を用いて蛍光体を励起し、蛍光体からの蛍光を照明光の光成分として利用する。そして、蛍光体の励起に寄与しなかった青色光の成分も散乱させることによって照明光の光成分として活用し、散乱された青色光と蛍光体からの蛍光とを混合することによって白色光を得る。このようにして得られた白色光を白色照明光として用いることにより、高効率に白色照明を実現できる。
例えば、黄色の蛍光体(または緑色および赤色の蛍光体)を発光部4に含め、450nm(青色)近傍のレーザ光(本願では420nm以上490nm以下の波長範囲を照射することでも白色光が得られる。
(透過型)
なお、投光器100は、発光部4がレーザ光の入射側の反対側で発光するタイプを用いることができる。このことは、後述する投光器200等においても同様である。
なお、投光器が透過型タイプであるとき、すなわち、発光部4の配光特性が、レーザ光が入射する側とは反対の側において、レーザ光が入射する側よりも強く発光する配光特性であるときに、発光部4におけるレーザ光のスポットサイズは、発光部4における発光面積と略同一、もしくは、上記発光面積よりも大きいことが好ましい。
スポットサイズよりも発光面積が大きいと、発光部4が発する光の輝度を得るためにレーザ光の励起密度を上げる必要がある。そうすると、レーザ光の熱により発光部4が劣化(変色や変形)し、寿命が短くなるという問題が生じる。そこで、透過型とすることによって、発光部4の劣化を抑え、その寿命を延ばすことができる。
(パラボラミラー5)
パラボラミラー5は、発光部4が発生させた蛍光を反射し、配光エリアに向けて投光するものであり、所定の立体角内を進む光線束(照明光)を形成する。このパラボラミラー5は、例えば、金属薄膜がその表面に形成された部材であってもよいし、金属製の部材であってもよい。
図6に示すように、パラボラミラー5は、放物線の対称軸を回転軸として当該放物線を回転させることによって形成される曲面(放物曲面)を、上記回転軸を含む平面で切断することにより得られる部分曲面の少なくとも一部をその反射面に含んでいる。
このような形状のパラボラミラー5が、発光部4の、側面よりも面積の広い上面に対向するようにその一部が配置されている。すなわち、パラボラミラー5は、発光部4の上面を覆う位置(レーザ光が照射される発光部4の面である照射面(受光面)側)に配置されている。別の観点から説明すれば、発光部4から見て、発光部4から発せられる光の光度が最も高い放射角度にパラボラミラー5の少なくとも一部が配置される。
発光部4とパラボラミラー5との位置関係を上記のようにすることで、発光部4の蛍光を所定の立体角内に効率的に投光することができ、その結果、蛍光の利用効率を高めることができる。
(ハーフパラボラ)
パラボラミラーは、以下に説明するような、ハーフパラボラなど、パラボラ形状を含むものであればよく、軸外しパラボラミラーや、マルチファセット型パラボラミラーであってもよい。
図6は、パラボラミラー5の回転放物面を示す概念図であり、図7(a)は、パラボラミラー5の上面図、図7(b)は正面図、図7(c)は側面図である。図7(a)〜図7(c)は、説明図面を分かりやすく例示するよう直方体の部材の内部をくり抜くことでパラボラミラー5を形成した例を示している。
図7(a)および図7(c)において、符号20aで示す曲線が放物曲面を示す。また、図7(b)に示すように、パラボラミラー5を正面から見た場合、その開口部20b(照明光の出口)は半円である。
(その他の構成)
なお、ミラーは必ずしもパラボラである必要はなく、投光器の目的に応じて適宜選択することができる。例えば、ミラーは、楕円ミラーであってもよい。また、ミラーは、任意の配光を作ることができるマルチファセットミラー、あるいは自由曲面ミラーとすることもできる。
なお、パラボラミラー5の一部にパラボラではない部分を含めてもよい。また、本発明の投光器が有する反射鏡は、閉じた円形の開口部を有するパラボラミラーまたはその一部を含むものであってもよい。また、上記反射鏡は、パラボラミラーに限定されず、発光部4から放射された光を、概平行光に変換する光学素子あるいは光学素子群(光学素子の組み合わせ。例えば楕円ミラーと凸レンズの組み合わせ)であればよい。
(概平行光とは)
概平行光とは、完全に平行である必要はなく、投光角(光度が半値となる頂角)が20°以下であればよい。本実施の形態では、レーザ素子2を構成する素子それぞれについて投光角を設定しており、レーザ素子2を構成する素子それぞれの投光角は配光制御の観点より0.5°〜20°の範囲で設定しているが、レーザ素子2を構成する素子それぞれの平均値は3°以下となっている。
〔発光装置1、投光器200の構成〕
次に、より具体的な発光装置、および投光器の構成等を図1等に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る投光器200の概略図である。図示するように、投光器200は、レーザ素子2、レンズ10、発光部4、パラボラミラー5、放熱ベース7、フィン8、発光体支持部9を備える。さらに、投光器200は、アクチュエータとして機能する動作制御部11を備える。
(放熱ベース7)
放熱ベース7は、レーザ素子2を支持する支持部材であり、金属(例えば、アルミニウムや 銅)からなる。このため、放熱ベース7は熱伝導性が高く、放熱ベース7上に配置されたレーザ素子2において発生した熱を、効率的に放熱することができる。
なお、レーザ素子2を支持する部材は、金属以外の熱伝導性が高い物質(炭化珪素や窒化アルミニウムなど)を含む部材でもよいが、熱伝導率が高い金属等であることがより好ましい。
(フィン8)
フィン8は、放熱ベース7に設けられ、レーザ素子2から放熱ベース7に伝わった熱を冷却する冷却部(放熱機構)として機能する。このフィン8は、複数の放熱板を有するものであり、大気との接触面積を増加させることにより放熱効率を高めている。なお、フィン8は必ずしも放熱ベース7に当接する必要はなく、放熱ベース7とフィン8との間をヒートパイプや水冷パイプ、ペルティエ素子等で介してもよい。
放熱ベース7を冷却する冷却部は、冷却(放熱)機能を有するものであればよく、水冷方式の場合、ラジエター方式のものであってもよい。また、ファン等により、強制冷却する構成であってもよい。
(発光体支持部9)
熱伝導性の高い金属等からなる発光体支持部9は、その一端で発光部4を支持し、発光部4をパラボラミラー5のほぼ焦点の位置に配置している。発光体支持部9の他端は、パラボラミラー5を貫通して、熱伝導性が高い放熱部材(図示省略)に接続されている。このため、レーザ光によって発熱する発光部4の熱は、発光体支持部9および放熱部材に伝播し、効率よく放熱される。
(動作制御部11)
アクチュエータとして機能する動作制御部11は、レンズ枠体40、コイル41、マグネット42、サスペンションワイヤ43、およびワイヤ支持筺体44を備える。
レンズ枠体40にはレンズ10が埋め込まれている。レンズ枠体40は、直方形状であり、対向する側面にそれぞれ2つ(計4つ)のコイル41を配置している。図1では、コイル41は、図面上下方向のレンズ枠体40の対向する2面に2つずつ配置されている(下側の2つのコイル41は不図示)。
なお、レンズ枠体40は、その形状は直方形状に限らず、種々の形状とすることができる。また、コイル41は、その種類は特に限定されず、例えばパターンコイルであってよい。また、コイル41は、その数量は4つに限られず、単数および4以外の複数個とすることもできる。
マグネット42は、コイル41に対向する位置であって、コイル41の近傍に配置される。マグネット42は、多極着磁したネオジム磁石(Nd磁石)が用いられる。ただし、マグネット42は、その種類は特に限定されず、アクチュエータの種類によって適宜選択することができる。また、マグネット42は、図1では直方形状であるが、その形状はとくに限定されない。
ワイヤ支持筺体44は、サスペンションワイヤ43を介してレンズ枠体40に連結し、レンズ枠体40を支持している。ワイヤ支持筺体44の材質、形状は特に限定されない。ただし、レーザ素子2から出射したレーザ光が発光部4に照射されるうえで、障害とならない形状で形成される。
上記の構成において、コイル41に電流を流すことで磁界が発生し、その磁界によってマグネット42に回転力(回転トルク)が加えられる。そこで、電流の大きさを変えることで回転トルクを自在に変化させることができる。これによりレンズ枠体40、つまり、レンズ10の動作を制御することができる。また、コイルに流す電流の向きを変えることで、マグネット42に働く回転力の向きを反対方向に変化させることができる。
これにより、レンズ10は、図中の矢印の方向に自在に動作できるため、発光部4に対するレンズ10の相対位置が変化して、発光部4におけるレーザ光の照射位置を変化させることができる。このとき、発光部4におけるレーザ光のスポットサイズは、レーザ素子2のNFP(Near Field Pattern)サイズよりも大きくする必要がある。
発光部4におけるレーザ光のスポットサイズをNFPサイズよりも大きくし、発光部4におけるレーザ光の励起密度を下げる必要がある。これは、レーザ光により発光部4が発熱し、また、その熱により発光部4が劣化(変色や変形)して寿命が短くなるという問題が生じるためである。
なお、アクチュエータとして機能する動作制御部11は、図1に示す2軸型である必要はなく、1軸、または2軸以外の軸数の何れであってもよい。
また、アクチュエータは図における矢印方向にレンズを動作させる機構を備えていれば別の方式でもよく、例えば“ラック アンド ピニオン式“やヘリコイド方式、ソレノイド方式がある。
〔投光器300について〕
さらに他の実施形態に係る投光器300を図8により説明する。図8は、投光器300の概略図である。図示するように、投光器300は、レーザ素子2、発光部4、パラボラミラー5、放熱ベース7、フィン8、発光体支持部9(不図示)を備える。さらに、投光器300は、立上ミラー(光制御部)30、シリンドリカルレンズ32、ポリゴンミラー(光制御部)34、ポリゴンミラー駆動部(動作制御部)35、走査レンズ36、ガルバノミラー(光制御部)38、ガルバノミラー駆動部(動作制御部)39を備える。
立上ミラー30は、レーザ素子2のレーザ光の出射端部から出射されたレーザ光を、コリメート光にし、シリンドリカルレンズ32に向かって反射する。
立上ミラーは、図示しないアクチュエータ等によって動作が制御されてもよい。
シリンドリカルレンズ32は、立上ミラー30で反射したレーザ光の倍率を単一方向のみ変更し、そのレーザ光をポリゴンミラー34に向かって照射する。
ポリゴンミラー34は、高精度のデジタル複写機やレーザープリンタなどに搭載される回転多面鏡である。ポリゴンミラー34は、ポリゴンミラー34に連結したポリゴンミラー駆動部35の駆動によって1分間に数万回という高速で回転し、その高速回転において反射したレーザ光を走査レンズ36に向けて照射する。
走査レンズ36は、レーザ光を走査するために用いられるレンズであり、レーザ光が角度θで入射してくると、走査レンズ36の焦点距離fを掛け合わせた大きさ(Y=f・θ)の像を結ぶ。走査レンズ36は、ポリゴンミラー34で等角度走査されたレーザ光を結像面上で等速走査させる機能を有し、走査したレーザ光をガルバノミラー38に向けて照射する。
ガルバノミラー38は、入力される駆動電圧のレベルに応じた量だけガルバノミラー駆動部39の駆動によって回動して反射角を変化させ、その反射させたレーザ光を発光部4に向けて照射する。これにより、ガルバノミラー38は、任意の角度で発光部4にレーザ光を照射することができる。
このように、投光器300は、ポリゴンミラー駆動部35およびガルバノミラー駆動部39によってポリゴンミラー34およびガルバノミラー38を動作させ、それにより、発光部4におけるレーザ光の照射位置およびスポットサイズを任意に変化させる。
なお、立上ミラー30、ポリゴンミラー34、ガルバノミラー38には誘電体多層膜からなるHRコートが施されている。また、シリンドリカルレンズ32、走査レンズ36には誘電体多層膜コートよりなるAR(Anti Reflect)コートが施されている。ARおよびHRコートはレーザ素子2の発光波長に対してチューニングされている。
ARコート及びHRコートを施すことにより、光学ロスを低減することができる。本実施の形態では高出力のレーザを用いるため、ARコートおよびHRコートを施さなければ、光学ロス分は熱となり光学素子が歪むといった問題が生じる。また、車両用投光器の場合、レーザ光の照射位置およびスポットサイズを任意に変化させるが、法規制によって定められたヘッドランプの投光パターンに応じ、発光部4に形成するレーザ光の光分布(時間平均した際の光分布)は、法規制に応じたパターンを形成するための同一光分布であることが多い。つまり、各光学素子は一様にレーザ光に曝されるわけではなく特定の領域のみが常に高いレーザ出力の高い領域に曝されることとなる。そのため、ARコートおよびHRコートを施していなければ、その領域の劣化が生じるといった問題が生じる。
〔投光器400について〕
さらに他の実施形態に係る投光器400を図9により説明する。図9は、投光器400の概略図である。
投光器400は、レーザ素子2とレンズ枠体40との間にレンズ12を備える点で投光器200と異なる。
ここで、レンズ12は、レーザ素子2から入射されたレーザ光を平行光にするために収差補正されたコリメートレンズである。また、レンズ10は、レーザ光を結像させるための対物レンズである。
このように、本実施の形態に係る投光器は、コリメートレンズおよび対物レンズを別々に設けることによっても実現可能である。
投光器200のアクチュエータは、矢印方向に駆動するものであるため、発光部4におけるスポットサイズは任意の場所で変更することができない。つまり、スポットサイズは、コマ収差によって変化するものの、意図して変化させることはできない。その点、投光器400では、コリメートレンズ12を動作させることにより、任意の場所で任意の大きさのスポットを形成することができる。
〔投光器500について〕
さらに他の実施形態に係る投光器500を図10により説明する。図10は、投光器500の概略図である。
投光器500は、レーザ素子2、発光部4、パラボラミラー5、放熱ベース7、フィン8、発光体支持部9、レンズ10を備える。さらに、投光器500は、アクチュエータ(動作制御部11、不図示)、および当該アクチュエータによって駆動する凹面ミラー50を備える。
投光器500では、レーザ素子2から出射されたレーザ光が、レンズ10を介して、凹面ミラー50に照射される。凹面ミラー50は、入射したレーザ光を発光部4に向けて反射する。このとき、凹面ミラー50は、その動作が、動作制御部11によって制御される。つまり、動作制御部11は、発光部4に対する凹面ミラー50の相対位置を変えることで、発光部4におけるレーザ光の照射位置およびスポットサイズを変化させる。
このように、本実施の形態に係る投光器は、投光器300等とは異なる構成によっても実現することができる。
また、車両用の投光器では、投光器の背面はエンジンルームであることが多く、エンジンルームには様々な機器や配管が設置されるため、投光器の奥行きは狭いことが望ましい。また、放熱の観点で、放熱フィン8は、エンジンルーム側でなく車両の最外殻に設置することが望ましい。投光器500では、凹面ミラー50を用いることにより上記2つの課題を解決している。
また、凹面ミラー50を、ミラーの主平面に対して平行な方向に動作制御部により動作させることで、発光部4における発光スポットの位置を変化させている。
なお、発光部4における発光スポットの大きさによっては、凹面ミラー50を凸面鏡とする構成にしてもよい。
凹面ミラー50を平面ミラーとすることもできる。ただし、その場合、ミラー面に対して当該ミラーを平行に動作させる機構では上記と同様の機能を実現することができない。そこで、平面ミラーの場合における機構の1例として、以下の構成が挙げられる。つまり、ミラー面に対してミラー面の法線方向をz軸、ミラー面内をx軸、および、x軸およびz軸に対して垂直なy軸により規定される直交座標系を設定すると、x軸、y軸方向でミラー面を傾斜させる機構を設け、このようにミラーを動作させることで、発光部4における発光スポット位置を変化させることができる。
〔実施例1〕
図11は、投光器400の変形例である投光器600を説明するための図である。
投光器600は、レーザ素子2、発光部4、楕円ミラー6、放熱ベース7、フィン8、発光体支持部9、アクチュエータとして機能する動作制御部11(不図示)、動作制御部11によって動作が制御されるレンズ10、波長カットコート20、レンズ21を備えている。
レーザ素子2は、個数は1つであり、励起スポットサイズは20μmΦ〜500μmΦである。レーザ素子2は、放熱ベース7に設けられている。放熱ベース7およびフィン8は、熱伝導性の高いAlからなる。
レーザ素子2から発光部4へのレーザ光の導光はレンズ10によって制御される。レンズ10は、その動作が、動作制御部11によって制御される。
投光器600では、パラボラミラー5の代わりにΦ38mmの楕円ミラー6が用いられる。発光部4は、楕円ミラー6の略第1焦点位置に設けられている。発光部4は、そのサイズが4mm×2mmであり、またレーザ光に対して15°傾斜して発光体支持部9に支持されている。
波長カットコート20は、特定の波長域の光を遮断する。波長カットコート20は、例えば、400nm以下の波長のレーザ光を遮断し、人の目に優しい装置をユーザに提供する。なお、遮断する波長は、波長カットコート20の種類に応じて適宜調整できる。また、波長カットコート20の代わりに波長カットフィルタを用いることもできる。
レンズ21は、パラボラミラー5で反射され波長カットコート20を透過した光を概平行光にして、その概平行光を投光器600の外部に出射する。レンズ21は、波長カットコート20に接しつつ、楕円ミラーに連結している。
上記の構成によれば、動作制御部11は、レンズ10の動作を制御することで、レンズ10を3軸(X,Y,Z)方向の任意の方向に移動させ(図中の矢印)、発光部4に対するレーザ光の照射位置を走査(スキャン)し、かつ、レーザ光のスポットサイズを任意に変更することができる。なお、投光器600では、レーザ素子2のスキャンレートは60Hzに設定されている。
ここで、投光器600の上記の諸条件は、記載した数値に限定されるものではない。例えば、発光部4のサイズは、4mm×2mmでなくともよく、他のサイズとしてもよい(例えば、1.2mmx0.6mm)。
スキャンレートも、30Hz以上であればよい。30Hz未満に設定すると、フリッカーが目立つようになる。高周波数であるほど、フリッカーは目立たなくなるが、120Hzのスキャンレートにしておけば、時速400kmで走行する場合においても1m進む前に配光を切り替えることが可能であるため、十分である。
〔実施例2〕
図12は、投光器600の変形例である投光器700を説明するための図である。
投光器700は、レーザ素子2、発光部4、楕円ミラー6、放熱ベース7、フィン8、発光体支持部9、アクチュエータとして機能する動作制御部11(不図示)、動作制御部11によって動作が制御される立上ミラー30、波長カットコート20、レンズ21を備えている。
本実施例では投光器600において用いられていたレンズ10の代わりに立上ミラー30を用いている以外は実施例1と同じである。本実施例では、レーザ素子2より出射された光をコリメート光とし、かつ、その光路を制御することにより、発光部4におけるレーザ光の照射位置およびスポットサイズを任意に変化させることができる。
本実施例では、立上ミラー30は、レーザ素子2の発光点を略焦点位置とした軸外しパラボラミラーである。
〔実施例3〕
図13は、投光器700の変形例である投光器800を説明するための図である。
投光器800は、楕円ミラー6と凸レンズ21の代わりに、Φ38mmのパラボラミラーを用いる点で投光器700と異なるが、他の点では投光器700と同じである。したがって、投光器800も、投光器700と同様に、発光部4におけるレーザ光の照射位置およびスポットサイズを任意に変化させることができる。
〔実施例4〕
図20は、投光器700の変形例である投光器900を説明するための図である。
投光器900は、レーザ素子2のレーザ光をファイバ15に結合し、ファイバ15により立上ミラー30の略焦点位置までレーザ光を導光している以外は、投光器700と同じである。したがって、投光器900も、投光器700と同様に、発光部4におけるレーザ光の照射位置およびスポットサイズを任意に変化させることができる。
投光器900は、ファイバ15を用いることにより、投光器後方のスペースを削減することが可能となる。
また、投光器900は、ファイバ15を用いることにより、フィン8を適宜放熱しやすい場所に設置することが可能となるため、システムの長期信頼性を向上させることができる。
なお、投光器900においては、レーザ光をバットジョイントにてファイバ15に結合している。ただし、この構成に制限されるものではなく、レーザ光をレンズやミラーを用いて適宜ファイバ15に結合させればよい。
また、レーザ光におけるファイバ15の開口数(NA)は、入射端部、出射端部に0.18である。ただし、レーザ光のカップリング効率を維持しつつ、光源部での励起面積を小さくするために、発光部と入射端部のNAを変えてもよい。その場合、発光部NA>入射部NAとなる。
また、立上ミラー30の代わりにレンズを用いてもよいが、その場合、ファイバ15を投光器後方に少なからず延伸させる必要があるため、投光器後方のスペースを使用することになる。
〔投光器の適用例について〕
図14は、上述した投光器を車両用前照灯(ヘッドランプ)に適用した場合の概念図である。図14では、ヘッドランプは、パラボラミラー5が鉛直下側に位置するように車両55のヘッドに配設されている。しかしながら、パラボラミラー5の配設位置、および向きは、車両におけるヘッドンランプの設計指針等に応じて適宜変更することができる。
なお、ヘッドランプを車両用の走行用前照灯(ハイビーム)に適用してもよいし、すれ違い用前照灯(ロービーム)に適用してもよい。また、車両55の走行中に、走行状態に応じて、配光パターンを変化させることもできる。これにより、車両55の走行中に任意の投光パターンにより投光することができ、ユーザの利便性を高めることができる。その詳細は後述する。
上述した投光器は、車両用前照灯のみならず、その他の照明装置に適用されてもよい。また、上述した投光器は、車両以外の移動物体(例えば、人間・船舶・航空機・潜水艇・ロケットなど)のヘッドランプとして実現されてもよい。特にオートバイなどの2輪自動車は、カーブで車体が大きく傾斜するという特性があるため、従来のシステムでは装置が大型化する、動作速度が遅いといった課題があったため、配光を可変としても意味をなさなかった。しかしながら、本実施形態に係る投光器をオートバイに適用することにより、常に走行方向を照らすことが可能となる。また、サーチライト、プロジェクタ、ダウンライト以外の室内照明器具(スタンドランプなど)として実現されてもよい。
〔光量調整部について〕
次に、本実施の形態に係る投光器が備える光量調整部について、図15等に基づいて説明する。なお、以下の説明は、投光器200のみならず投光器300等にも該当する。また、以下の説明は、光量調整部(もしくは、光量制御部)が車両のハイビーム用前照灯であるヘッドランプに適用された場合を例としている。しかしながら、光量調整部(光量制御部)は、車両以外にも適用可能である。
(光量調整部)
図15は、光量調整部60を説明するための概略ブロック図である。投光器200は、光量調整部60を備える。光量調整部60は、車両に搭載されたカメラ70から入力を受け付ける。また、光量調整部60の(後述する)光量制御部63は、配線65を介して、レーザ素子2に接続している。
カメラ70は、照明領域を含む、車両前方の周辺画像を連続的に撮影するものであり、例えば、室内前方のルームミラー近傍に配置される。カメラ70には、例えばテレビフレームレートで動画像を撮影する撮影装置を用いることができるが、時速400kmで移動する移動体の場合は、120Hz以上のフレームレートであることが望ましく、適宜選択すればよい。なお、フレームレートは、投光器のフレームレート以上とする必要はある。
カメラ70は、遅くともレーザ素子2からレーザが出射された時点から撮影を開始し、撮影した動画像を光量調整部60に出力する。光量調整部60は、カメラ70によって撮影された物体の種類に応じて、レーザ素子2の光量を制御するものである。その光量調整部60は、検知部61、識別部62、光量制御部63を備えている。
検知部61は、カメラ70によって撮影された動画像を解析して、投光領域内の物体を検出する。具体的には、検知部61は、カメラ70から動画像を取得したとき、予め座標情報が設定された、各投光領域に対応した動画像中の領域である検出領域ごとに物体を検出する。
そして、検知部61は、検出領域内に物体が検出された場合、物体が検出された検出領域を示す検出信号を識別部62に出力する。
識別部62は、検知部61から出力された検出信号に示される検出領域内の物体の種類を識別する。具体的には、識別部62は、検知部61から検出信号を取得したとき、検出信号に示される検出領域内の物体の移動速度、形状、位置などの特徴点を抽出し、特徴点を数値化した特徴値を算出する。
そして、識別部62は、図示しないメモリに記憶された、物体の種類ごとの特徴点が数値化された基準値を管理する基準値テーブルを参照して、当該基準値テーブルに、算出した特徴値との誤差が所定閾値以内である基準値を検索する。例えば、基準値テーブルには、対向車、先行車、道路標識、または想定される障害物などに対応する基準値が管理されている。算出した特徴値との誤差が所定閾値以内の基準値が特定された場合、識別部62は、当該基準値で示される物体を、検知部61によって検出された物体であるものと判定する。
識別部62は、上記の判定結果に基づいて、基準値で示される物体の種類、および当該物体が検出された検出領域を示す識別信号を光量制御部63に出力する。
光量制御部63は、識別部62から出力された識別信号に示される物体の種類に応じて、検出領域に対応する投光領域に投光する光量を制御する。具体的には、光量制御部63は、検知部61から出力された識別信号に示される物体の種類が、対向車や先行車などであるとき、当該対向車や先行車などが検出された検出領域に対応した投光を形成する発光部4の領域へのレーザ素子2の出力を対向車や先行車がグレアを感じない程度に低下させる。
一方、光量制御部63は、識別部62から出力された識別信号に示される物体の種類が、道路標識や障害物などであるとき、当該道路標識や障害物などが検出された検出領域に対応する投光領域に向けて投光するレーザ素子2の出力を上昇させる。この動作により、運転者の注意を喚起することができる。
(光量を調整する処理)
次に、レーザ素子2の光量を調整する処理について、図16を参照して説明する。図16は、レーザ素子2の光量を調整する動作を示すフローチャートである。
図16に示されるように、カメラ70は、遅くともレーザ素子2が点灯されたとき、撮影を開始する(S1)。このとき、カメラ70は、レーザ素子2が投光する照明領域全体が撮影可能な画角で車両前方を撮影し、撮影した動画像を光量調整部60に出力する。
次に、検知部61は、カメラ70によって撮影された動画像を解析して、投光領域内の物体を検出する(S2)。具体的には、検知部61は、カメラ70から動画像を取得したとき、各投光領域に対応した検出領域ごとに物体を検出する。そして、検知部61は、検出領域内に物体が検出された場合、物体が検出された検出領域を示す検出信号を識別部62に出力する。
次に、識別部62は、検知部61から出力された検出信号に示される検出領域内の物体の種類を識別する(S3)。具体的には、識別部62は、検知部61から検出信号を取得したとき、検出信号に示される検出領域内の物体の移動速度、形状、位置などの特徴点を抽出して数値化した特徴値を算出する。
そして、識別部62は、基準値テーブルを参照して、算出した特徴値との誤差が所定閾値以内である基準値を検索する。算出した特徴値との誤差が所定閾値以内の基準値が特定された場合、識別部62は、当該基準値で示される物体が、検知部61によって検出された物体であるものと判定する。
識別部62は、上記の判定結果に基づいて、基準値で示される物体の種類、および当該物体が検出された検出領域を示す識別信号を光量制御部63に出力する。例えば、識別部62は、物体の種類を対向車であると認定すると、当該対向車が検出された投光領域に対応した検出領域を示す検出信号を光量制御部63に出力する。
次に、光量制御部63は、識別部62から出力された識別信号に示される物体の種類に応じて、検出領域に対応した投光領域ごとに投光する光量を制御する(S4)。具体的には、光量制御部63は、識別部62から出力された識別信号に示される物体の種類が対向車や先行車などであるとき、当該対向車や先行車などが検出された検出領域に対応する投光領域に向けて投光するレーザ素子2の出力を低下させる。これにより、対向車や先行車のドライバなどに与える不快な眩しさや幻惑を低減することができるので、安全、且つ、快適な交通環境を実現することができる。
一方、光量制御部63は、検知部61から出力された識別信号に示される物体の種類が、道路標識や障害物などであるとき、当該道路標識や障害物などが検出された検出領域に対応する投光領域に向けて投光するレーザ素子2の出力を上昇させる。これにより、道路標識や障害物などが明るく照明されるので、目視によって道路標識を正確に読み取ることや、障害物などを正確に認識することが可能となり、安全な交通環境を実現することができる。
なお、動画像中の物体の種類を識別する手法は、上記のものに限られず、公知の手法を適用してもよい。
また、基準値テーブルには、対向車、先行車、道路標識、および障害物などに対応した基準値のほか、例えば、歩行者や自転車などに対応した基準値が管理されていてもよい。これにより、識別部62によって識別された物体の種類に応じた最適な光量制御が可能となる。
なお、識別部62の基準値テーブルは、ユーザが適宜設定してもよく、サーチライトや船舶等で特に有効である。
例えば、サーチライトに適用した場合、アドバルーン広告の広告部分および広告の強調したい部分を基準値テーブルに登録し、風によりアドバルーン広告が動いてもサーチライトを追随させることができ、また広告の強調したい部分のみを特に明るく照らすといったことも可能となる。
なお、カメラ70は可視光用であってもよいし、赤外光用のものであってもよく、赤外、可視両方であってもよい。赤外光用を備えることにより、人間を含む恒温動物の検知が容易となる。
なお、カメラ70によって撮影された動画像中の物体の種類を識別する手法は、上記のものに限られず、公知の手法を適用してもよい。
また、カメラ70の代わりに、配光エリアに存在する物体に赤外線を照射して、その反射波を検知する赤外線レーダであってもよいし、カメラ70と赤外線レーダを併用してもよい。赤外線レーダを利用する場合も、カメラ70と同様、汎用性の高い技術を用いて配光エリアに存在する物体の検知を行うことができる。
〔光量調整部60の別構成〕
光量調整部60は、カメラ70と接続されることなく、単に光量制御部63のみを備える構成であってもよい。この場合、ドライバまたは同乗者によるレーザ強度の設定が可能にし、かつ、その設定値を光量制御部63に入力する。これにより、光量制御部63は、カメラ70と接続されていなくてもレーザ素子2の光量を制御することが可能となる。
〔光量調整部60による効果〕
次に、光量調整部60によって得られる効果を図17等により説明する。
図17は、光量調整部60によって得られる効果を説明するための図である。図中の楕円で示される領域L2は、光量調整部60を備えた投光器を有する車両により照らされる投光範囲を示す。また、図中の車両は対向車を示す。このとき、図15等を用いて説明した方法によって、ハイビームを使用しているものの、領域L2のうち、対向車に照射されることとなる領域(領域L3)には投光しないよう投光領域を制御することができる。さらに、対向車だけではなく、先行車に対しても投光領域を制御することが可能である。これにより、対向車や先行車のドライバなどに与える不快な眩しさや幻惑を低減することができるため、安全、且つ、快適な交通環境を実現することができる。
図18は、光量調整部60によって得られる効果を説明するための図である。図中の楕円形で示される領域L2は、光量調整部60を備えた投光器を有する車両によって照らされる投光範囲を示す。また、図中の鹿は、事故因子の一例として記載するものである。このとき、図15等を用いて説明した方法によって、鹿が検出された検出領域に対応する投光領域に向けて投光するレーザ素子2の出力を上昇させる。これにより、鹿が明るく照明されるため、目視によって鹿を正確に認識することができ、安全な交通環境を実現することができる。
なお、図18では鹿を用いて光量調整部60の効果を説明しているが、鹿ではなく、道路標識や障害物などであってもよい。
図19は、光量調整部60によって得られる効果を説明するための図である。例えば右側通行国であるフランスと、左側通行国のイギリスとでは、配光パターンを変更する必要がある。そこで、光量調整部60によって、車両が通行する国の法規に応じて配光パターンを変更する。図19は配光パターンが変更された様子を示し、上側の図が右側通行国での様子を、下側の図が左側通行国での様子を示す。図示するように、例えばイギリスとフランスとを行き来する場合には、光量調整部60によって、例えばGPSと連動させることで図19のように配光パターンを自動的に変更することが可能となり、安全な運転環境をドライバに提供することができる。
このように、光量調整部60によって種々の効果を実現することができる。そして、図示していないが、光量調整部60は、次のような動作も実現できる。
具体的に、動作制御部11は、識別部62が上り坂を識別したときに、上り坂を認識したことを示す信号を識別部62から受信する。そして、動作制御部11は、発光部4に対するレンズ10の相対位置を変えることにより、レーザ光の照射位置を変化させ、車両から前方に向かって照射される照射光の照射範囲を地面方向に変える。
また、動作制御部11は、識別部62が下り坂を識別したときに、下り坂を認識したことを示す信号を識別部62から受信する。そして、動作制御部11は、発光部4に対するレンズ10の相対位置を変えることにより、レーザ光の照射位置を変化させ、車両から前方に向かって照射される照射光の照射範囲を地面とは反対の方向に変える。
上記の構成によれば、識別部62が上り坂または下り坂を識別すると、動作制御部11は、発光部4に対するレンズ10の相対位置を変えることにより、レーザ光の照射位置を変化させる。そして、動作制御部11は、車両から前方に向かって照射される照射光の照射範囲を地面方向または地面とは反対の方向に変える。
これにより、車両55は、上り坂および下り坂が前方に現れた場合にも、適切に道路を照らすことができ、安全な運転環境をドライバに提供することができる。
また、光量調整部60は、動作制御部11と協働して、次のような動作も実現できる。
具体的に、動作制御部11は、検知部61が道路標識、障害物等の物体を検知したときに、物体を検知したことを示す信号を検知部61から受信する。そして、動作制御部11はレンズ10を動作させ、レンズ10の発光部4に対する相対位置を変える。
また、検知部61によって検知された物体の種類を識別部62が画像認識により識別したとき、動作制御部11は、識別した画像を示す信号を識別部62から受信する。そして、動作制御部11は、識別部62によって識別された物体の種類に応じてレンズ10を動作させ、レンズ10の発光部4に対する相対位置を変える。
また、光量制御部63は、検知部61が道路標識、障害物等の物体を検知したときに、当該物体を示す信号を検知部61から受信する。そして、光量制御部63は、当該物体が検知された投光領域に投光するレーザ素子2の光量を制御する。
また、光量制御部63は、右側通行国で規定された照明光の配光パターン(または、照度)、および、左側通行国で規定された照明光の配光パターン(または、照度)のいずれかを満たすように、レーザ素子2の光量を制御する。
〔投光器1000について〕
他の実施形態に係る投光器1000を図21により説明する。図21は、投光器1000の概略図である。図示するように、投光器1000は、レーザ素子2、発光部4、波長カットコート20を有するパラボラミラー5、放熱ベース7、フィン8、およびレンズ10を備える。さらに、投光器1000は、ファイバ15、立上ミラー30、およびMEMS(Micro Electro Mechanical System)ミラー1001を備える。
なお、以下の説明では、上記と同一の部品および構成要素には同一の符号を付している。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。このことは、後述の投光器1010等に関する説明においても同様である。
ファイバ15は、シングルモードファイバであっても、光を通すコアの部分が太いマルチモードファイバであってもよい。ファイバ15は、材料として石英だけでなくプラスチックを利用でき、その場合、安価でかつ高い折り曲げ強度を実現できる。また、ファイバ15は、レンズ10と突き合わせ接続(バットジョイント)で接続されてもよい。
レーザ素子2から出射されたレーザ光は、レンズ10、ファイバ15、および立上ミラー30を経て、MEMSミラー1001に入射する。MEMSミラー1001は、機械部品と電子回路とを融合し微細部品を形成した微小電子ミラーであり、パラボラミラー5の開口部とは反対側のパラボラミラー5の外部領域とレーザ素子2との間に配置される。ここで、MEMSミラー1001を図22により説明する。図22は、MEMSミラー1001を説明する概略図である。
MEMSミラー1001は、ミラー部1001aとミラー駆動部1001bとを有する。ミラー部1001aは、ミラー駆動部1001b内に形成されており、例えば、これに限定されないが、2軸ミラーであり、直径が1mmφの円形である。また、ミラー面はAlコートなどのコーティングが施されていてもよい。
ミラー駆動部1001bは、例えば、これに限定されないが、5mm角の略正方形であり、その内部に、ミラー部1001aが形成されている。ミラー駆動部1001bは、電圧変化によってD1方向(重力方向に垂直なX軸方向)および/またはD2方向(重力方向として規定されるY軸方向)に角度を変化させ、その角度変化によりミラー駆動部1001bに形成されたミラー部1001aを動作させる。そして、ミラー部1001aが動作することで、ミラー部1001aで反射した後に発光部4に照射されるレーザ光の照射位置およびスポットサイズを変化させる。これにより、投光器1000は、任意の場所への光の照射と、配光パターンの変更を可能とする。
なお、MEMSミラー1001は、その駆動範囲が、X軸方向よりもY軸方向に広いように設定されることが好ましい。これは、特に、投光器1000の投光範囲が横長である場合に有効である。一方、投光器1000の投光範囲が縦長である場合には、MEMSミラー1001は、その駆動範囲が、Y軸方向よりもX軸方向に広いように設定されるなど、投光範囲に応じて適宜変更されてよい。
また、レーザ光の走査を連続して行い、レーザ光の強度を走査スピードと同期させることにより投光パターンを形成する場合は、走査スピードを高くすることが可能な共振形MEMSミラーを用いることが望ましい。
例えば、垂直走査速度60Hzでスキャンし、レーザ光の強度をスキャンスピードに同期させることにより、発光部4にすれ違い灯の投光パターンとなる様な発光パターンを形成するような使い方をする場合は、共振型を使用することが望ましい。
一方、本システムを、スポットライトの投光位置を変更するといった使用法で使用する場合、対象物(例えば危険因子である鹿)を照らし続けるといった場合は、連続して対象物を照らした方が、(レーザ出力が同じであれば)対象物における照度が高くなるため、非共振形のMEMSを使用することが望ましい。
〔投光器1010について〕
投光器1000の変形例である投光器1010を図23により説明する。図23は、投光器1010の概略図である。図示するように、投光器1010は、レーザ素子2、発光部4、波長カットコート20を有するパラボラミラー5、放熱ベース7、フィン8、レンズ10、およびMEMSミラー1001を備える。
投光器1010は、図21に示す投光器1000と以下の点で相違する。つまり、投光器1010は、投光器1000には含まれていたファイバ15および立上ミラー30を備えていない。したがって、レーザ素子2から出射したレーザ光は、レンズ10を介してMEMSミラー1001に入射し、MEMSミラー1001で反射したレーザ光が発光部4に照射される。このとき、投光器1010は、上述したMEMSミラー1001の動作によって、任意の場所への光の照射と配光パターンの変更とを可能とする。
このように、投光器1010は、ファイバ15および立上ミラー30を用いることなく、投光器1000と同様の効果を実現することができる。したがって、投光器1010は、投光器1000よりも部品点数を軽減し、かつ、部品点数を軽減することによって、投光器内部でのレイアウトの設計自由度を高めることができる。
〔投光器1020について〕
次に、他の実施形態に係る投光器1020を図24により説明する。図24は、投光器1020の概略図である。図示するように、投光器1020は、レーザ素子2、発光部4、波長カットコート20を有するパラボラミラー5、放熱ベース7、フィン8、およびレンズ10を備える。さらに、投光器1020は、ファイバ15、およびピエゾミラー素子1021を備える。
投光器1020では、レーザ素子2から出射されたレーザ光は、レンズ10、およびファイバ15を経て、ピエゾミラー素子1021に入射する。そして、ピエゾミラー素子1021で反射したレーザ光が発光部4に照射される。
ピエゾミラー素子1021は、ピエゾ素子とミラーとによって形成され、ミラーの鏡面を二次元方向(二軸方向)に稼動可能な素子であり、ピエゾ素子によりミラーを稼動する事によってレーザ光の反射光路の向きを二軸方向に変えることが可能である。以下、ピエゾミラー素子1021の具体的な構成について、図27を用いて説明する。図27は、ピエゾミラー素子1021を説明する概略図であり、(a)はピエゾミラー素子1021の全体的な概略構成を示す斜視図であり、(b)はミラー1022を除いた部分の概略構成を示す斜視図であり、(c)はピエゾ素子1023a、1023bおよび支点部材1024の配置例を示す(b)の上面図である。
ピエゾミラー素子1021は、図27(a)および(b)に示すように、土台1025の上に、θ軸方向駆動用のピエゾ素子1023aと、ψ軸方向駆動用のピエゾ素子1023bと、支点部材1024とが設置され、これらの部材の上に、ミラー1022が配置された構成となっている。
ピエゾ素子1023a、1023bは、圧電セラミックからなり、圧電効果により、素子に電圧を印加することで、θ軸およびψ軸と垂直方向(土台1025の表面と垂直方向)に変位を生む圧電デバイスである。ピエゾ素子1023a、1023bとしては、例えば、NECトーキン株式会社製の積層圧電アクチュエータが用いられる。
ピエゾ素子1023a、1023bおよび支点部材1024は、例えば図27(c)に示すように土台1025の上に配置される。すなわち、ピエゾ素子1023aおよび支点1024は、θ軸上の土台1025の両端部近傍にそれぞれ配置されるとともに、ピエゾ素子1023bは、ψ軸上の土台1025の端部近傍に配置される。そして、二軸(θ軸およびψ軸)それぞれの上に設置されたピエゾ素子1023a、1023bの上に、ミラー1022が形成される。すなわち、図27では、ミラー1022は、二軸それぞれの上に設置されたピエゾ素子1023a、1023bおよび支点部材1024にまたがる様に設置されている。
このようにピエゾミラー素子1021の各部材が配置され、ピエゾ素子1023a、1023bそれぞれに電圧が印加されることにより、ピエゾ素子1023a、1023bそれぞれが土台1025の表面と垂直方向に変位し、ミラー1022の鏡面を当該垂直方向に移動させることができる。実際には、ミラー1022は、支点部材1024を支点として動くことになる。そのため、ピエゾ素子1023a、1023bの変位により、ミラー1022の傾きを二軸方向に変位させることができる。
投光器1020は、ピエゾミラー素子1021が備えるミラー1022の傾きを変位させることにより、ファイバ15より出射されたレーザ光の光路を制御し、発光部4における照射位置を制御することにより、投光が制御される。なお、各々のピエゾ素子1023a、1023bは、ピエゾミラー駆動部(動作制御部、不図示)によって制御される。
このように構成されたピエゾミラー素子1021は、高精度な角度調整が可能であるため、光路が長い場合や、レーザ光の折り返し(反射)が複数存在する場合などに好適である。ピエゾミラー素子1021は、これに限定されないが、例えば、大きさ20mm、直径40mmφというサイズで実現される。
このように、投光器1020は、ピエゾミラー素子1021を用いることによっても、任意の場所への光の照射と、配光パターンの自由な変更が可能となる。
なお、ピエゾ素子1023a、1023bおよび支点部材1024は、図27(c)に示す配置に限られず、例えばこれらの部材が土台1025の端部近傍に配置されている必要は必ずしもない。これらの部材の配置は、ミラー1022の傾く範囲等にあわせて、適宜変更可能である。
このように、投光器1020は、ピエゾミラー素子1021を用いることによっても、任意の場所への光の照射と、配光パターンの自由な変更が可能となる。
〔投光器1030について〕
次に、他の実施形態に係る投光器1030を図25により説明する。図25は、投光器1030の概略図である。図示するように、投光器1030は、レーザ素子2、発光部4、パラボラミラー5、放熱ベース7、フィン8、レンズ10を備える。さらに、投光器1030は、X軸用のガルバノミラー38a、ガルバノミラー駆動部39a、および、Y軸用のガルバノミラー38b、ガルバノミラー駆動部39bを備える。
ガルバノミラー38aは、入力される駆動電圧のレベルに応じた量だけガルバノミラー駆動部39aの駆動によって回動してX軸方向(重力方向に垂直な方向)における反射角を変化させ、その反射させたレーザ光を発光部4に向けて照射する。これにより、ガルバノミラー38aは、X軸方向において任意の角度で発光部4にレーザ光を照射することができる。
同様に、ガルバノミラー38bは、入力される駆動電圧のレベルに応じた量だけガルバノミラー駆動部39bの駆動によって回動してY軸方向(重力方向)における反射角を変化させ、その反射させたレーザ光を発光部4に向けて照射する。これにより、ガルバノミラー38bは、Y軸方向において任意の角度で発光部4にレーザ光を照射することができる。
そして、投光器1030は、X軸用のガルバノミラー38a、ガルバノミラー駆動部39a、および、Y軸用のガルバノミラー38b、ガルバノミラー駆動部39bが協働することにより、任意の場所への光の照射と、配光パターンの自由な変更を実現している。
ここで、ガルバノミラー38a・38bには誘電体多層膜からなるHRコートが施されていることが好ましい。HRコートは、レーザ素子2の発光波長に対してチューニングされている。
HRコートを施すことにより、光学ロスを低減することができる。本実施の形態では高出力のレーザを用いるため、HRコートを施さなければ、光学ロス分は熱となり光学素子が歪むといった問題が生じる。また、車両用投光器の場合、レーザ光の照射位置およびスポットサイズを任意に変化させるが、法規制によって定められたヘッドランプの投光パターンに応じ、発光部4に形成するレーザ光の光分布(時間平均した際の光分布)は、法規制に応じたパターンを形成するための同一光分布であることが多い。つまり、各光学素子は一様にレーザ光に曝されるわけではなく特定の領域のみが常に高いレーザ出力の高い領域に曝されることとなる。そのため、HRコートが施されていなければ、その領域の劣化が生じるといった問題が生じる。
〔投光器1040について〕
次に、他の実施形態に係る投光器1040を図26により説明する。図26は、投光器1040の概略図である。投光器1040は、次の点を除き、図1に示す投光器200と同一の構成を有する。その構成上の相違点のみを説明すれば、投光器1040では、レーザ素子2から出射されたレーザ光は、レーザ素子2からレンズ枠体40に埋め込まれたレンズ10へ、ファイバ15を介して導光される。ファイバ15は、レーザ素子2と突き合わせ接続(バットジョイント)で接続されていてもよい。また、投光器1040では、パラボラミラー5に波長カットコート20が設けられている。これにより、投光器1040は、特定の波長域の光を遮断し、人の目に優しい装置をユーザに提供することができる。
以上、投光器1040と図1に示す投光器200との相違点を説明した。投光器1040は、上記の構成を備えることで、投光器200と同様の効果を実現することができる。したがって、投光器1040は、レーザ素子2からレンズ10への導光ルートを適宜変更することができ、投光器1040の全体レイアウトを考慮した設計が可能となる。この点において、投光器1040は、投光器200とは異なる効果を奏する。
以上、本実施の形態に係る発光装置、投光器の種々の形態を説明した。これらの形態は、本実施の形態の一例を示すものであって、ここで説明した形態を組み合わせることも当然に可能である。
〔従来技術の課題〕
最後に、特許文献1等の技術は以下の課題を有するところ、それら課題は、上記の種々の構成を備える本実施の形態に係る発光装置によって解決される。
特許文献1の車両ヘッドランプは、レーザ光を直接外部に照射するものであり、レーザ光を受けて発光する発光部を備えていない。そのため、レーザ光の波長以外の光の演色性が極めて低いという問題を有する。
特許文献2の前照灯も、特許文献1の車両用ヘッドランプと同様にレーザ光を受けて発光する発光部を備えていないため、レーザ光の波長以外の光の演色性が極めて低いという問題を有する。
特許文献3の車両用灯具は、光源としてLEDを用いる。LEDは、レーザ光源と比べて輝度が低いため、必要光束を得るためには発光面積を大きくする必要がある。したがって、自動車やオートバイといった灯具の大きさに制限のあるような場合、レーザ光源に比べ照射領域が広くなり、走行灯のような、狭角投光が必要な灯具の大きさを小さくすることができないという問題があった。
また、特許文献3の車両用灯具は、照射先(例えば40m先)に存在する対象物(例えば人)だけを照らす、または、対象物(例えば対向車線)だけを照らさないというような、走行灯以上に狭角投光が必要な灯具は車両前面スペースの問題から、設置することが困難であり、さらに狭角投光装置を複数組み合わせ配光パターンを自由に変更するが困難である。
また、特許文献3の車両用灯具は、LED間に非発光部が存在するため、照射位置でぼかして使用する必要があり、(明暗部を明確にする)コントラストができなかった。なお、照射位置でぼかさずに使用した場合、コントラストは高くなるが、LED間の非発光部が投影されるため、例えば、LED2個が転倒している場合だと明暗明といった投光となってしまう。
特許文献4の光源装置は、単に光を照射するという装置、つまり、単に光を照らしているという装置である。特許文献4には、励起光の照射範囲および/または強度分布を変化させる光制御手段として固体光源を動かす方法、および、鏡を動かす方法が開示されている。
しかしながら、特許文献4の光源装置は、固体光源を用いた場合、指向性の高い半導体レーザを用いたとしてもビーム拡散角が40°と広く、照射範囲および/または強度分布を変化させることは可能であるものの、蛍光体層の任意の場所のみを励起するといったことはできない。
さらには、特許文献4の光源装置は、複数の固体光源から出射された光それぞれについての、蛍光体部における照射位置および照射領域(スポットサイズ)を制御するといった構成ではない。したがって、特許文献4の光源装置は、蛍光体層を全面にわたって均一に照射する(蛍光体層全面を均一に発光させる)ことができない。また、特許文献4の光源装置は、同様の理由で複雑な形状で蛍光体層を励起する(例えば、蛍光体層の中心部分のみ発光させず、周辺をロの字状に発光させる)ことができないという問題を有する。
また、特許文献4には、レンズ系の焦点位置に蛍光体層を設置することにより、蛍光を投光する構成、蛍光体層の側面に反射層を設け、正面方向に出射される発光成分を増加させる構成も開示されている。しかしながら、特許文献4の光源装置では、蛍光の配光特性は、ほぼランバーシアン形状であるため、レンズの開口にすべての蛍光を入射することができず、非常にロスの大きい光学系となってしまう。
さらに、特許文献4の光源装置は、蛍光の利用効率を上げるためには、レンズのNA(レンズ開口とレンズ焦点距離できまる)を大きくする必要がある。しかしながら、特許文献4によると、蛍光体層とレンズとの間に励起光を通し蛍光体を励起しているため、NAの大きなレンズを使用すると、励起光の発散角が大きいことから、励起光がレンズにけられてしまい、有効に蛍光体層を励起することができなくなる。逆に、励起光を有効に照射しようとすると、レンズのNAを下げる必要があるため、蛍光を有効に投光できなくなってしまう。すなわち、特許文献4の光源装置は、非常に効率の悪いシステムとなっている。
さらに、特許文献4の光源装置では、固体光源動かすため、小型化、重量低減のために、蛍光体層は冷却しているが、固体光源は冷却していない。そのため、車両用灯具で狭角投光に必要な輝度を得ることができない。
また、特許文献4には、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を用いる構成が開示されている。この方法は、蛍光体層の励起範囲を制御する(パターン化する)という意味では優れた方法であるが、デジタルマイクロミラーデバイスを全体的に照らし、そのうちのある部分の光のみが用いられる。そのため、特許文献4の光源装置は、使用しない光の分だけエネルギーの損失が生じ効率が悪い、つまり、消費電力が高くなるという問題点がある。
また、特許文献4の光源装置では、励起光源を動かすことにより照射範囲および/または強度分布が変わるような光強度分布のある励起光が用いられる。そのため、DMD面においても光強度分布があり、光強度の弱いところでは、マイクロミラーをON、OFFさせても十分なコントラストが得られないという問題もある。
この点、本実施の形態に係る発光装置等は、上記の問題を解決するためになされたものであり、高い演色性を有し、かつ、任意の配光パターンを実現することが可能な発光装置、および車両用前照灯が提供される。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 発光装置
2 レーザ素子(レーザ光源)
4 発光部
5 パラボラミラー(投光部)
6 楕円ミラー(投光部)
7 放熱ベース
8 フィン
9 発光体支持部
10、12、21 レンズ(光制御部)
11 動作制御部
15 ファイバ
20 波長カットコート
30 立上ミラー(光制御部)
32 シリンドリカルレンズ(光制御部)
34 ポリゴンミラー(光制御部)
35 ポリゴンミラー駆動部(動作制御部)
36 走査レンズ(光制御部)
38 ガルバノミラー(光制御部)
39 ガルバノミラー駆動部(動作制御部)
40 レンズ枠体(動作制御部)
41 コイル(動作制御部)
42 マグネット(動作制御部)
43 サスペンションワイヤ(動作制御部)
44 ワイヤ支持筺体
50 凹面ミラー(光制御部)
55 車両
60 光量調整部
61 検知部
62 識別部
63 光量制御部
65 配線
70 カメラ
100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1010、1020、1030、1040 投光器
1001 MEMSミラー1001
1021 ピエゾミラー素子1021

Claims (16)

  1. レーザ光源から出射されたレーザ光を受けて発光する発光部と、
    上記レーザ光源から上記発光部への上記レーザ光の導光を制御する光制御部と、
    上記光制御部を動作させる動作制御部と、を備え、
    上記動作制御部は、上記発光部に対する上記光制御部の相対位置を変えることにより、上記発光部における上記レーザ光の照射位置およびスポットサイズを変化させ
    上記光制御部は、凸レンズであり、
    上記動作制御部は、アクチュエータであることを特徴とする発光装置。
  2. 上記レーザ光源の光量を制御可能な光量制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 上記発光部は、上記レーザ光を受けて蛍光を発する蛍光体を少なくとも含むことを特徴とする請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 上記発光部の配光特性が、上記レーザ光が入射する側とは反対の側において発光する配光特性であるときに、
    上記発光部における上記レーザ光のスポットサイズが、上記発光部における発光面積と略同一、もしくは、上記発光面積よりも大きいことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の発光装置。
  5. 自装置が投光する領域である投光領域内の物体を検知する検知部をさらに備え、
    上記動作制御部は、上記検知部によって上記物体が検知されたとき、上記光制御部を動作させることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の発光装置。
  6. 上記検知部によって検知された上記物体の種類を、画像認識により識別する識別部をさらに備え、
    上記動作制御部は、上記識別部によって識別された上記物体の種類に応じて、上記光制御部を動作させることを特徴とする請求項に記載の発光装置。
  7. 自装置が投光する領域である投光領域内の物体を検知する検知部をさらに備え、
    上記光量制御部は、上記検知部によって上記物体が検知されたとき、当該物体が検知された上記投光領域に投光する上記レーザ光源の光量を制御することを特徴とする請求項2に記載の発光装置。
  8. 上記検知部によって検知された上記物体の種類を、画像認識により識別する識別部をさらに備え、
    上記光量制御部は、上記識別部によって識別された上記物体の種類に応じて、当該物体が検知された上記投光領域に投光する上記レーザ光源の光量を制御することを特徴とする請求項に記載の発光装置。
  9. 請求項1からの何れか1項の発光装置を備えた投光器であって、
    上記発光部で発光した光を投光する投光部を備え、
    上記投光部は、上記動作制御部が上記光制御部を動作させることによって、投光範囲を変化させることを特徴とする投光器。
  10. 上記発光部の配光特性が、上記レーザ光が入射する側と同じ側において強く発光する配光特性であるときに、
    上記発光部の上記レーザ光が入射する側に、上記投光部を備えることを特徴とする請求項に記載の投光器。
  11. 請求項1からの何れか1項に記載の発光装置を備えることを特徴とする車両用前照灯。
  12. 請求項に記載の発光装置を備え、
    上記光量制御部は、上記物体が対向車、または先行車であると上記識別部によって識別されたとき、当該対向車、または先行車が検知された上記投光領域に投光する上記レーザ光源の光量を減少させることを特徴とする車両用前照灯。
  13. 上記光量制御部は、上記物体が道路標識、または障害物であると上記識別部によって識別されたとき、当該道路標識、または障害物が検知された上記投光領域に投光する上記レーザ光源の光量を増加させることを特徴とする請求項12に記載の車両用前照灯。
  14. 上記動作制御部は、右側通行国で規定された照明光の配光パターン、および、左側通行国で規定された照明光の配光パターンのいずれかを満たすように、上記発光部に対する上記レーザ光の照射位置を変化させることを特徴とする請求項11から13の何れか1項に記載の車両用前照灯。
  15. 上記光量制御部は、右側通行国で規定された照明光の配光パターン、および、左側通行国で規定された照明光の照度のいずれかを満たすように、上記レーザ光源の光量を制御することを特徴とする請求項12または13に記載の車両用前照灯。
  16. 上記動作制御部は、
    上記識別部が上り坂を識別したときに、上記発光部に対する上記光制御部の相対位置を変えることにより、上記レーザ光の照射位置を変化させ、車両から前方に向かって照射される照射光の照射範囲を地面方向に変え、
    上記識別部が下り坂を識別したときに、上記発光部に対する上記光制御部の相対位置を変えることにより、上記レーザ光の照射位置を変化させ、車両から前方に向かって照射される照射光の照射範囲を地面とは反対の方向に変えることを特徴とする請求項12または13に記載の車両用前照灯。
JP2012153103A 2012-04-03 2012-07-06 発光装置、投光器、および車両用前照灯 Active JP6072448B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012153103A JP6072448B2 (ja) 2012-04-03 2012-07-06 発光装置、投光器、および車両用前照灯
US13/853,785 US9534756B2 (en) 2012-04-03 2013-03-29 Light-emitting device, floodlight, and vehicle headlight

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012084983 2012-04-03
JP2012084983 2012-04-03
JP2012153103A JP6072448B2 (ja) 2012-04-03 2012-07-06 発光装置、投光器、および車両用前照灯

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013232390A JP2013232390A (ja) 2013-11-14
JP6072448B2 true JP6072448B2 (ja) 2017-02-01

Family

ID=49678646

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012153103A Active JP6072448B2 (ja) 2012-04-03 2012-07-06 発光装置、投光器、および車両用前照灯

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6072448B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200485174Y1 (ko) * 2016-07-22 2017-12-05 김기옥 리프트용 과부하방지장치의 성능 시험기구

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6264709B2 (ja) * 2013-12-25 2018-01-24 スタンレー電気株式会社 車両用灯具
JP6356454B2 (ja) * 2014-03-25 2018-07-11 スタンレー電気株式会社 光スキャナ及び車両用前照灯装置
JP5858185B2 (ja) * 2014-06-13 2016-02-10 ウシオ電機株式会社 光投射装置および車載用前照灯
US9826203B2 (en) * 2014-09-08 2017-11-21 Intel Corporation Method and system for controlling a laser-based lighting system
FR3026824B1 (fr) * 2014-10-02 2016-12-23 Valeo Vision Dispositif lumineux a repliement de faisceau lumineux, notamment pour vehicule automobile, et feu muni d'un tel dispositif lumineux.
JP6427851B2 (ja) * 2014-10-21 2018-11-28 スタンレー電気株式会社 車両用灯具
JP6455710B2 (ja) * 2015-01-22 2019-01-23 スタンレー電気株式会社 車両用灯具
JP6606862B2 (ja) * 2015-05-18 2019-11-20 スタンレー電気株式会社 車両用灯具
JP2017025167A (ja) * 2015-07-17 2017-02-02 シャープ株式会社 発光体、光源装置および照明装置
AT517524B1 (de) * 2015-08-03 2017-10-15 Zkw Group Gmbh Laserbeleuchtungsvorrichtung für Fahrzeugscheinwerfer
KR101728494B1 (ko) * 2015-09-02 2017-05-02 김석배 눈부심 방지형 차량용 도로표시판 및 도로차선 식별장치
WO2017104167A1 (ja) * 2015-12-17 2017-06-22 シャープ株式会社 照明装置及び車両用前照灯
FR3048219B1 (fr) * 2016-02-26 2020-12-25 Valeo Vision Dispositif d'eclairage pour vehicule avec presentation d'information d'aide a la conduite
CN109416166B (zh) * 2016-07-29 2020-07-31 松下知识产权经营株式会社 发光装置以及照明装置
DE102017104128A1 (de) 2017-02-28 2018-08-30 Osram Gmbh Konversionselement, optoelektronisches Bauelement und Verfahren zur Herstellung eines Konversionselements
US10935201B2 (en) 2017-03-02 2021-03-02 Honda Motor Co., Ltd. Lighting apparatus disposition structure for saddle riding vehicle
JP6873070B2 (ja) * 2017-03-02 2021-05-19 本田技研工業株式会社 鞍乗り型車両の灯火装置配置構造
DE102017205723A1 (de) * 2017-04-04 2018-10-04 Volkswagen Aktiengesellschaft Scannender Scheinwerfer für ein Kraftfahrzeug
JP6981174B2 (ja) 2017-10-25 2021-12-15 トヨタ自動車株式会社 車両用前照灯装置
CN112135753A (zh) 2018-05-24 2020-12-25 索尼公司 信息处理装置、信息处理方法、拍摄装置、照明装置和移动体
KR102617540B1 (ko) * 2018-09-14 2023-12-26 에스엘 주식회사 조명 장치

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4059079B2 (ja) * 2002-12-27 2008-03-12 市光工業株式会社 車両用デジタル照明装置、車両用デジタル表示装置、情報表示方法
JP2007323858A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Koito Mfg Co Ltd 配光可変車両用灯具
JP5530171B2 (ja) * 2009-12-25 2014-06-25 スタンレー電気株式会社 照明装置
JP5369014B2 (ja) * 2010-02-03 2013-12-18 シャープ株式会社 照明装置および移動体
JP5577138B2 (ja) * 2010-04-08 2014-08-20 スタンレー電気株式会社 車両用前照灯

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200485174Y1 (ko) * 2016-07-22 2017-12-05 김기옥 리프트용 과부하방지장치의 성능 시험기구

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013232390A (ja) 2013-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6072448B2 (ja) 発光装置、投光器、および車両用前照灯
JP5989429B2 (ja) 照明装置および車両用前照灯
JP6138420B2 (ja) 発光装置および車両用前照灯
US9534756B2 (en) Light-emitting device, floodlight, and vehicle headlight
US20130027951A1 (en) Illumination device and vehicle headlamp including the illumination device
WO2017104167A1 (ja) 照明装置及び車両用前照灯
JP5323998B2 (ja) 蛍光体、励起光源、光学システム、およびヒートシンクを備えた照明器具
JP6071265B2 (ja) 光源装置およびそれを備えた投光装置
WO2017056469A1 (ja) 光源装置および投光装置
US20130235601A1 (en) Illumination device and vehicle headlamp
JP2017103189A (ja) 前照灯及び移動体
JP6033586B2 (ja) 照明装置および車両用前照灯
JP2012109209A (ja) 発光装置、車両用前照灯、照明装置、及び車両
JP6022204B2 (ja) 照明装置および車両用前照灯
JP5718505B2 (ja) 車両用前照灯
JP2014010918A (ja) 照明装置および車両用前照灯
JP2014232734A (ja) 発光装置、照明装置および車両用前照灯
JP2012053995A (ja) 投光構造体および照明装置
JP2013161552A (ja) 投光装置およびレーザ照射装置
JP6022176B2 (ja) 発光装置、照明装置および車両用前照灯
JP6072447B2 (ja) 照明装置及び車両用前照灯
US20220333757A1 (en) Hybrid led/laser light source for smart headlight applications
JP6652829B2 (ja) 発光装置および照明装置
JP6513803B2 (ja) 発光装置および制御システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150701

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160531

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6072448

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350