JP6072447B2 - 照明装置及び車両用前照灯 - Google Patents

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本発明は、所望の照射パターンで照明光を照射する照明装置及び車両用前照灯に関するものである。
近年、励起光源として発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)や半導体レーザ(LD;Laser Diode)等の半導体発光素子を用い、これらの励起光源から生じた励起光を、蛍光体を含む発光部に照射することによって発生する蛍光を照明光として用いる発光装置の研究が盛んになってきている。このような技術は、車両用前照灯等の照明装置にも適用されている。
この種の照明装置として、例えば、特許文献1に開示された車両前照灯100では、図7に示すように、光を発生する半導体発光素子101と、半導体発光素子101から離間して設けられた蛍光体102と、半導体発光素子101が発生する光を、蛍光体102に集光するレンズ110と、蛍光体102が設けられている位置に光学的中心を有し、レンズ110により集光された光に応じて蛍光体102が発生する光を、車両前照灯100の外部に照射する反射鏡120とを備えている。上記反射鏡120は、図8(a)に示すように、斜め反射面121及び水平反射面122を有している。これにより、図8(b)に示すように、車両前照灯100の前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成されるロービーム配光パターンとして、略水平方向の明暗境界を定める水平カットライン131、及び水平方向に対して15°程度の角度をなす所定の斜め方向の明暗境界を定める斜めカットライン132を有する配光パターン130を形成するようになっている。この反射鏡120は、マルチファセットミラーと通称されているものである。
また、例えば、特許文献2に開示された発光装置200では、図9(a)(b)に示すように、発光素子201と、発光素子201からの光を波長変換する波長変換部材202と、発光素子201からの光を、蛍光体を含む波長変換部材202に導く屈曲可能な光ファイバ210と、波長変換部材202に熱的に接続された熱伝導部材221と、光ファイバ210の側面の少なくとも一部を被覆すべく熱吸収部材からなる被覆部材222とを有している。
これにより、光ファイバ210にて所望の位置に光を容易に導出することができると共に、波長変換部材202において生じた熱を熱伝導部材221及び被覆部材222によって吸収することにより、波長変換部材202の劣化を軽減している。
ここで、上記の発光装置200を車両用前照灯に適用する場合には、図10(a)に示すように、例えば、発光装置200の前にレンズ230が設けられると共に、発光装置200とレンズ230との間に、レンズ230の約半円を遮蔽する遮蔽板231が設けられる。これにより、発光装置200の前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に、図10(b)に示すように、上半分が照射されない一定高さ以下のロービーム配光パターンが形成されるものとなっている。
特開2005−150041号公報(2005年6月9日公開) 特開2007−27688号公報(2007年2月1日公開)
しかしながら、上記従来の照明装置及び車両用前照灯では、照明光のロスが生じ、投光効率が低下するという問題点を有している。
すなわち、特許文献1のように、マルチファセットミラーを用いる場合には、法規によって定められたカットラインを形成するように、マルチファセットミラーの各々のミラーが設計されている。この設計により、カットラインは形成されるが、車両用前照灯といった限られたスペースに形成されたマルチファセットミラーでは、本来照らす必要の無い領域(例えば空)も同時に照らしてしまうという問題点、及び迷光も発生し易いという問題点がどうしても生じてしまう。つまり、本来、照明したい領域以外を投光してしまうということは、効率を悪化させるということであり、その意味で、照明光のロスを招いているといえる。
また、特許文献2のように、発光装置200の前に遮蔽板231を設けたのでは、照明光のロスがあることは明らかである。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、照射面における照射パターンの所望の光分布形状を効率良く形成し得る照明装置及び車両用前照灯を提供することにある。
本発明の照明装置は、上記課題を解決するために、発光素子と、蛍光体を含む発光部と、コアを有するファイバとを備え、発光素子から発光された光をファイバのコアにて導光し、該ファイバからの出射光を受けた発光部から蛍光を照射面に照射パターンとして照射させる照明装置において、上記ファイバは、上記照射面における照射パターンの光分布形状を制御する光分布形状制御手段を備えていると共に、上記光分布形状制御手段は、上記ファイバのコアが、上記照射面における照射パターンの光分布形状を制御すべく調整された屈折率分布を有してなっており、上記ファイバの入射端面に略ガウシアン分布で入射された光を上記ファイバの出射端面において、上記照射面における照射パターンの光分布形状とするように、上記コアの屈折率分布をコア断面において非対称としていることを特徴としている。
上記の発明によれば、照明装置は、発光素子と、蛍光体を含む発光部と、コアを有するファイバとを備え、発光素子から発光された光をファイバのコアにて導光し、該ファイバからの出射光を受けた発光部から蛍光を照射面に照射パターンとして照射させる。
このような照明装置では、従来、ファイバは、円形断面のコアを有しており、光は円形断面のコアの内部を導光されるようになっている。そして、従来では、該ファイバからの出射光を受けた発光部から蛍光を、遮蔽板を介してレンズを通して照射面に照射させたり、又はマルチファセットミラーを介して照射面に照射させたりすることにより、所望の照射面の光分布形状を制御していた。
しかしながら、発光部から蛍光を照射面に照射させる際の照射面における照射パターンの光分布形状の制御では、照明光のロスが発生するという問題を有していた。
そこで、本発明では、ファイバは、照射面における照射パターンの光分布形状を制御する光分布形状制御手段を備えている。これにより、照射面における照射パターンの光分布形状を、ファイバの光分布形状制御手段にて直接的に制御することができる。この結果、発光部が発する蛍光の光束の全てを利用することができるようになり、効率の高い照明装置を実現することができる。
したがって、照射面における照射パターンの所望の光分布形状を効率良く形成し得る照明装置を提供することができる。
本発明の照明装置では、前記ファイバのコアは、断面多角形のコア形状にてなっていることが好ましい。
すなわち、従来のコア形状は断面円形であり、照射面における照射パターンの光分布形状を制御するには不十分であった。
これに対して、本発明では、ファイバのコア形状を断面多角形としている。これによって、断面多角形のコア形状における相似形の照射面の光分布形状を得ることができる。したがって、容易な構成にて、照射面における照射パターンの所望の光分布形状を効率良く形成し得る照明装置を提供することができる。
本発明の照明装置では、前記光分布形状制御手段は、前記ファイバのコアが、前記照射面における照射パターンの光分布形状を制御すべく調整された屈折率分布を有してなっているとすることができる。
このように、ファイバのコアにおける屈折率分布を調整することによっても、照射面における照射パターンの光分布形状を制御することができる。
したがって、この方法によっても、容易な構成にて、照射面における照射パターンの所望の光分布形状を効率良く形成し得る照明装置を提供することができる。
本発明の照明装置では、前記ファイバにおけるコアの屈折率分布は、コア断面において非対称となっていることが好ましい。
このように、ファイバにおけるコアの屈折率分布を、コア断面において非対称とすることにより、照射面における照射パターンの所望の光分布形状を得ることが可能となる。
本発明の照明装置では、前記蛍光体を含む発光部は、前記ファイバからの出射光を入射して、該入射した光と同じ側に蛍光を出射するとすることができる。
これにより、発光部の入射側と同じ側に蛍光が出射される。したがって、発光部の背面側に熱吸収層又は熱放散層等を設けることができるので、例えばLED等の発光素子を使用する場合に、発光部が高温になることを防止することができる。
本発明の照明装置では、前記蛍光体を含む発光部は、前記ファイバからの出射光を入射して、該入射した光とは背面側に蛍光を出射するとすることができる。
これにより、発光部の入射側とは反対側に蛍光が出射される。したがって、発光部の入射側と同じ側に蛍光が出射される場合には、反射鏡が必要となるが、発光部の入射側とは反対側に蛍光が出射される場合には、反射鏡を省略することができる。この結果、部品点数の増加を防止することができる。
本発明の車両用前照灯は、上記課題を解決するために、前記記載の照明装置を備えていることを特徴としている。
上記の発明によれば、車両用前照灯の照明光の光分布形状を、法的に定められたすれ違い灯等の車両用前照灯の光分布形状に適合させることができる。
したがって、照射面における所望の光分布形状を効率良く形成し得る照明装置を備えた車両用前照灯を提供することができる。
本発明の照明装置は、以上のように、ファイバは、照射面における照射パターンの光分布形状を制御する光分布形状制御手段を備えているものである。
本発明の車両用前照灯は、以上のように、前記記載の照明装置を備えているものである。
それゆえ、照射面における照射パターンの所望の光分布形状を効率良く形成し得る照明装置及び車両用前照灯を提供するという効果を奏する。
(a)は本発明における照明装置を備えた車両用前照灯としてのヘッドランプにおける実施の一形態を示すものであって、ヘッドランプの構成を示す断面図であり、(b)はマルチモードファイバにおけるコアの屈折率の等高線を示す平面図である。 (a)(b)は、上記マルチモードファイバのコア形状を示す断面図である。 (a)はマルチモードファイバのコアの形状を示す正面図であり、(b)は発光部での照射面を示す正面図であり、(c)はヘッドランプの凸レンズから出射された光における、車両の前方に存在する歩道、走行道及び対向する道の全体を照射するときの照射面における照射パターンを示す正面図である。 (a)はマルチモードファイバのコア11の他の形状を示す正面図であり、(b)は発光部5での照射面を示す正面図であり、(b)はヘッドランプの凸レンズから出射された光における、車両の前方に存在する歩道、走行道及び対向する道の全体を照射するときの照射面における照射パターンを示す正面図であり、(c)は発光部への照射方向を示す側面図である。 (a)はマルチモードファイバのコアの形状が、照射面の照射パターンと相似形となっている場合に、マルチモードファイバの入射部における光強度分布を示す正面図であり、(b)はコアの屈折率分布をコア断面において所望の非対称とすることにより、マルチモードファイバの出射部におけるコアの形状に対応した光強度分布を示す背面図である。 (a)はマルチモードファイバのコアの形状が、照射面の照射パターンと相似形となっている場合に、マルチモードファイバの入射部における他の光強度分布を示す正面図であり、(b)はコアの屈折率分布をコア断面において所望の非対称とすることにより、マルチモードファイバの出射部におけるコアの形状に対応した光強度分布を示す背面図である。 従来の照明装置である車両前照灯の構成を示す断面図である。 (a)は上記従来の照明装置である車両前照灯に設けられたマルチファセットミラーの構成を示す正面図であり、(b)は上記車両前照灯の照射面の配光パターンに示す斜視図である。 (a)は従来の発光装置を示す構成図であり、(b)は上記従来の発光装置における蛍光体を含む波長変換部材の構成を示す断面図である。 (a)は従来の発光装置において、所望の照射面を得るために遮蔽板を設けた発光装置を示す構成図であり、(b)は上記遮蔽板を設けた発光装置によって得られる照射面の形状を示す正面図である。
本発明の一実施形態について図1〜図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
本実施の形態では、本発明の照明装置を備えた自動車用のすれ違い用前照灯(ロービーム)の配光特性基準を満たす車両用前照灯としてのヘッドランプを例に挙げて説明する。ただし、必ずしもこれに限らず、本発明の照明装置は、例えば、走行用前照灯(ハイビーム)であってもよく、又は自動車以外の車両若しくは移動物体(例えば、人間・船舶・航空機・潜水艇・ロケット等)のヘッドランプとして実現されてもよいし、その他の照明装置として実現されてもよい。その他の照明装置としては、例えば、サーチライト、プロジェクター、家庭用照明器具、商業用照明装置、屋外照明装置を挙げることができる。
<ヘッドランプの構成>
最初に、本実施の形態の車両用前照灯としてのヘッドランプの構成について、図1(a)に基づいて説明する。図1(a)は、上記ヘッドランプの概略構成を示す断面図である。
図1に示すように、本実施の形態のヘッドランプ1は、発光素子としてのレーザ素子2、ファイバとしてのマルチモードファイバ10、レンズ4、発光部5、支持部6、リフレクタ7、波長カットコート8及び凸レンズ9を備えている。
本実施の形態のヘッドランプ1は、レーザ素子2からの励起光を発光部5に照射することによって、発光部5にて蛍光を発生させ、その蛍光を照明光として利用するものである。
上記レーザ素子2は、励起光を出射する励起光源として機能する半導体レーザである。レーザ素子2が出射するレーザ光の波長は、例えば395nm(青紫色)又は450nm(青色)である。ただし、これらに限定されず、発光部5に含める蛍光体の種類に応じて適宜選択されればよい。
上記レーザ素子2は、ヒートシンク3と接続されている。ヒートシンク3は、レーザ素子2にて発生した熱を放熱フィン3a等へ逃がす。このため、ヒートシンク11には、熱伝導率の高いアルミニウム等の金属材料を用いることが好ましい。
放熱フィン3aは、ヒートシンク3から放熱させる放熱機構として機能する。放熱フィン3aは、複数の放熱板を有するものであり、大気との接触面積を増加させることにより放熱効率を高めている。尚、放熱フィン3aには、ヒートシンク3と同様に、熱伝導率の高い材料を用いることが好ましい。
レーザ素子2は、レーザ光を発振する際に発熱するが、高温環境化では、その性能を十分に発揮できない。そこで、ヒートシンク3及び放熱フィン3aを設けることにより、レーザ素子2が高温になることを防止することができる。尚、レーザ素子2の放熱機構として、水冷機構や風冷機構を用いてもよい。
ここで、ヘッドランプ1の発光素子として、本実施の形態では、1個のレーザ素子2を用いているが、必ずしもこれに限らない。例えば、励起強度を高める手法として下記の手法を用いてもよい。すなわち、複数の半導体レーザ素子を用い、レンズやミラー等の光学素子を用いて、マルチモードファイバ10にカップリングさせてもよい。或いは、レーザ光をファイバにカップリングさせたファイバレーザを複数使用しバンドル状にした後、マルチモードファイバ10に結合させてもよい。また、発光素子として例えばLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)を用いることも可能である。ただし、半導体レーザの方がLEDよりもマルチモードファイバ10に対するカップリング効率が良いため、半導体レーザを発光素子として用いる方が好ましい。
上記マルチモードファイバ10は、光ファイバ中を伝搬する光のモードが複数ある光ファイバであり、中芯のコアを、該コアよりも屈折率の低いクラッドで覆った複層構造をしている。コアは、例えば、レーザ光の吸収損失が殆どない石英ガラス(酸化ケイ素)を主成分とするものであり、クラッドは、例えば、コアよりも屈折率の低い石英ガラス又は合成樹脂材料を主成分とするものである。コア径は、例えば50〜1500μmであり、クラッド径は、例えば、100〜2000μmである。
マルチモードファイバ10においては、一方の端部である入射部10aからレーザ光が入射し、入射したレーザ光は、マルチモードファイバ10のコアの内部で全反射しつつ導光され、他方の端部である出射部10bから出射する。
出射部10bから出射したレーザ光は、レンズ4によって制御される。マルチモードファイバ10の出射端における開口率NA10とレンズ4の開口率NAとの関係を開口率NA10≦開口率NAとすることにより、効率よく、発光部5のレーザ光照射面に照射することができる。また、マルチモードファイバ10の出射部10bと発光部5とが略光学的共役関係となるようにレンズ4を設置することにより、出射部10bの光分布(NFP:Near Field Pattern)を発光部5のレーザ光照射面に投影照射することができる。さらに、レンズ4を設けることにより、発光部5に照射される励起光のスポットの大きさを制御することが容易になる。
また、入射部10aには、反射防止膜であるARコート(Anti-Reflective coat)膜を配してもよい。この構成により、入射部10aにおいてレーザ光が反射することを防止でき、レーザ光がマルチモードファイバ10の内部へ入射するときの損失を低減することができる。また、上記ARコート膜は、反射防止構造の一例であり、モスアイ構造(Moth-eye構造:蛾の目構造)等を含む他の反射防止構造を入射部10aに設けてもよい。また、同様の反射防止構造を出射部10bに設けることも可能である。尚、マルチモードファイバ10の詳細構造については、後述する。
上記レンズ4は、レーザ素子2から出射されたレーザ光を発光部5に対して照射する光学部材であり、マルチモードファイバ10の出射部10bから出射されたレーザ光の光分布形状を発光部5のレーザ光照射面に結像させる。このレンズ4は、例えば、凸レンズである。
レンズ4を設けることにより、出射部10bと、発光部5に照射されるレーザ光のスポットとを光学的共役関係にすることができ、発光部5に照射される励起光のスポットの大きさを制御することも容易になる。尚、光学的共役関係とは、二つの内のどちらか一つの点から発した光が他の一つの点に結像する二つの点を共役点(conjugate point)、又は光学的共役関係という。例えば物体と像の関係である。
上記発光部5は、レーザ素子2から出射されたレーザ光を受けて蛍光を発するものであり、レーザ光を受けて発光する蛍光体つまり蛍光物質を含んでいる。例えば、発光部5は、封止材の内部に蛍光体の粒子が分散されている封止型のものや、蛍光体の粒子を固めたもの、又は熱伝導率の高い材質からなる基板上に蛍光体の粒子を塗布したものつまり堆積させたものである薄膜型のものからなっている。
本実施の形態では、発光部5は、例えば4mm×2mmの矩形からなっており、厚さ0.1mmの薄膜状となるように、蛍光体の粉末を支持部6の傾斜面6aにTiOをバインダーとして塗布することによって形成されている。
この発光部5は、支持部6によって、リフレクタ7が有する2つの焦点のうちの一方の第1焦点近傍に配置されている。このため、発光部5から発せられた光は、リフレクタ7の反射曲面によって反射されることにより、その光路が制御される。
次いで、本実施の形態では、発光部5から発せられた蛍光が、効率的にリフレクタ7で反射して制御されることが可能なように、発光部5は、支持部6が有する傾斜面6a上に配置されている。この傾斜面6aは、レーザ光の入射方向に対して垂直な面を基準として、その入射方向に例えば15°程度傾斜して形成されている。
発光部5から発せられた光は、略ランバーシアン(Lambertian:均等拡散面)配光となる。尚、ランバーシアン配光とは、どの方向から見ても輝度が変わらない光源面(又は反射面)であり、照明工学における光源面(又は反射面)の基準特性となるものである。
ところで、発光部5のレーザ光照射面がレーザ光の入射方向に対して垂直となるように発光部5が配置されている場合には、発光部5で発せられた光の最も光度の高い領域がリフレクタ7の窓部に位置するため、投光効率が悪くなる。
この投光効率を考慮すれば、発光部5のレーザ光照射面が例えば15°程度傾斜していることが望ましい。ただし、当該投光効率を考慮しなければ、発光部5のレーザ光照射面がレーザ光の入射方向に対して垂直となるように発光部5が配置されていてもよい。
ここで、発光部5の蛍光体の材質は、レーザ素子2によって発振された波長395nmのレーザ光を受けて、白色の蛍光を発するように、BAM(BaMgAl1017:Eu)、BSON(BaSi12:Eu)、Eu−α(Ca−α−SiAlON:Eu)を用いることができる。
ただし、発光部5の蛍光体は、これらに限定されるものではなく、自動車用のヘッドランプ1の照明光が、法律により規定されている所定の範囲の色度を有する白色となるように適宜選択されればよい。
例えば、発光部5の蛍光体の材質として、他の酸窒化物蛍光体(例えば、JEM(LaAl(SiAl)O:Ce)、β-SiAlON等のサイアロン蛍光体)、窒化物蛍光体(例えば、CASN(CaAlSiN:Eu)蛍光体、SCASN((Sr,Ca)AlSiN:Eu)蛍光体)、Apataite((Ca,Sr)(POCl:Eu)系、又は、III−V族化合物半導体ナノ粒子蛍光体(例えばインジュウムリン:InP)を用いることができる。
また、黄色の蛍光体(又は緑色及び赤色の蛍光体)を発光部5に含め、450nm(青色)のレーザ光(又は、440nm以上490nm以下の波長範囲にピーク波長を有する、いわゆる青色近傍のレーザ光)を照射することでも白色光が得られる。
尚、本発明を車両用ヘッドランプ以外の照明装置として実現する場合には、発光部5が発する蛍光は白色に限定されず、当該照明装置の用途に応じた色に設定されればよい。
次に、蛍光体を封止することによって発光部5を形成する場合に用いる封止材として、例えば、無機ガラス、有機無機ハイブリッドガラス等のガラス材、又はシリコーン樹脂等の樹脂材料を用いることができる。ガラス材として低融点ガラスを用いてもよい。封止材は、透明性の高いものが好ましく、レーザ光が高出力の場合には、耐熱性の高いものが好ましい。また、ゾルゲル法により、酸化ケイ素や酸化チタン等により封止してもよい。
ここで、発光部5を薄膜型とする場合は、Al、Cu、AlNセラミック、SiCセラミック、酸化アルミ、又はSi等を基板として用いる。その基板の上に蛍光体の粒子を塗布又は堆積させた後、基板毎に、所望の大きさに分割する。そして、分割した蛍光体を支持部6に高熱伝導接着剤により固定する。
基板にAlやCu等を用いた場合には、バリアメタルとしてTiNやTi、TaN、Ta等を、蛍光体の粒子を堆積しない基板の側(放熱ベース3に対向する側)にコートしておくことが望ましい。さらに、バリアメタル上にPtやAu等をコートしてもよい。
高熱伝導性接着剤としては、SnAgCu、AuSn等の共晶半田を用いることが望ましいが、限定はされない。
上記支持部6は、上述したように発光部5を、リフレクタ7の第1焦点において支持する支持部材である。支持部6の材質として、Al、Cu、AlN、SiC等の高熱伝導材を用いることにより、発光部5が発した熱を効率的に放熱することができる。すなわち、支持部6は、放熱層又は熱吸収層等の発光部5で発熱した熱を拡散させる機能を有している。
上記リフレクタ7は、発光部5が発生させた蛍光を反射し、所定の立体角内を進む光線束(照明光)を形成する投光部材の一例である。このリフレクタ7は、例えば、金属薄膜がその表面に形成された部材であってもよいし、金属製の部材であってもよい。
本実施の形態では、リフレクタ7は、反射面の少なくとも一部が楕円形状である楕円ミラーからなり、レーザ光が入射される側に第1焦点を有しており、第1焦点近傍に発光部5が設置されている。また、リフレクタ7の第2焦点近傍に、凸レンズ9の焦点位置が位置するように、凸レンズ9が設置されている。
この構成により、発光部5によって発せられた光はリフレクタ7により反射され、リフレクタ7の第2焦点近傍に集光された後、凸レンズ9により略平行光とされ、外部へ投光される。つまり、本実施の形態におけるリフレクタ7、凸レンズ9及び発光部5の構成は、発光部5における光分布形状を、無限遠に向けて投光する構成と言い換えることが可能である。また、本実施の形態では、マルチモードファイバ10の出射部10bと、発光部5とが略光学的共役関係となるようにレンズ4を設置しているため、マルチモードファイバ10の出射部10bの光分布形状を無限遠に向けて投光する構成となっている。尚、上述した構成を採用しているため、発光部5の面積は、励起光による照射面の光分布(ピーク光強度の1/eの強度である領域)の面積よりも広いことが望ましい。
レーザ素子2から出射されたレーザ光は、リフレクタ7に形成された窓部を透過又は通過して発光部5に照射される。この窓部は、貫通孔であってもよく、又はレーザ光を透過可能な透明部材を含むものであってもよい。
本実施の形態では、リフレクタ7は、FRPを基材とし、その上に反射膜としてAlコート、さらにその上に、Alの酸化防止を目的とした酸化ケイ素をコートしたものを用いている。
ただし、リフレクタ7の構成は、上述のものに限定されるものではなく、リフレクタ7は、配光制御機能を有するものであればよい。例えば、基材としてアクリル又はポリカーボネートといった他の樹脂やAl等の金属製の部材を用いてもよいし、反射膜としてAgやPt等を用いていてもよい。また、酸化防止膜としては、酸化アルミ系等を用いてもよく、酸化ケイ素及び酸化チタンの多層膜とした増反射機能を兼ね備えた膜を用いてもよい。また、本実施の形態のリフレクタ7は、反射面の少なくとも一部が楕円形状である楕円ミラーからなっている。しかし、リフレクタ7は、必ずしもこれに限らず、放物線の対称軸を回転軸として当該放物線を回転させることによって形成される曲面(放物曲面)を、上記回転軸を含む平面で切断することによって得られる部分曲面の少なくとも一部をその反射面に含んでいてもよい。
尚、本実施の形態では、リフレクタ7は、マルチファセットミラーとなっていなくてもよい。マルチモードファイバ10のコア11によって、同様の機能を有するためである。
さらに、本実施の形態では、発光部5は、マルチモードファイバ10の出射部10bから出射した光を反射する所謂反射型発光部にてなっているが、必ずしもこれに限らず、発光部5は、マルチモードファイバ10からの出射光を透過する所謂透過型発光部にてなっているとすることも可能である。
これにより、発光部5の入射側とは反対側に蛍光が出射される。したがって、反射型発光部では、反射鏡であるリフレクタ7が必要となるが、透過型発光部ではリフレクタ7を省略することができるので、部品点数の増加を防止することができる。
次に、上記波長カットコート8は、特定の波長域の光を遮断する。本実施の形態では、波長カットコート8は、400nm以下の波長の光をカットしており、波長395nmのレーザ光を遮断している。
これにより、レーザ光を投光しない人の目に優しい装置をユーザに提供する。尚、遮断する波長は、波長カットコート8の種類に応じて適宜調整できる。また、波長カットコート8の代わりに波長カットフィルタを用いることもできる。
上記凸レンズ9は、発光部5から出射され、波長カットコート8を透過した光を略平行光にして、その略平行光をヘッドランプ1の前方へ投光する投光手段である。凸レンズ9によって投光される光は、完全な平行光である必要はなく、投光角(光度が半値となる頂角)が20°以下であればよい。
この凸レンズ9は、波長カットコート8又はリフレクタ7に当接されることによって保持されている。また、凸レンズ9の主点を通り、主平面に直行する直線は、リフレクタ7の第1焦点及び第2焦点を通る。尚、図1(a)においては、波長カットコート8又はリフレクタ7を通る光路については、模式的に示している。
(マルチモードファイバの詳細構造)
次に、マルチモードファイバ10の詳細構造について、図1(b)、図2(a)(b)、図3及び図4(a)(b)(c)に基づいて説明する。図1(b)はマルチモードファイバ10におけるコア11の屈折率の等高線を示す平面図である。図2(a)(b)は、マルチモードファイバ10のコア形状を示す断面図である。図3は、ヘッドランプ1の照射面の照射パターン20を示す正面図である。図4(a)(b)(c)は、マルチモードファイバ10のコア11の屈折率と出力との関係を示す説明図である。
前述したように、本実施の形態のマルチモードファイバ10は、図2(a)に示すように、中芯のコア11を、該コア11よりも屈折率の低いクラッド12で覆った複層構造をしている。
ここで、従来のファイバは、コアが円形断面を有しており、光は円形断面のコアの内部を導光されるようになっている。そして、従来では、該ファイバからの出射光を受けた発光部から蛍光を、遮蔽板を介してレンズを通して照射面に照射させたり、又はマルチファセットミラーを介して照射面に照射させたりすることにより、所望の照射面における照射パターンの光分布形状を制御していた。
しかしながら、発光部から蛍光を照射面に照射させる際の照射面における照射パターンの光分布形状の制御では、照明光のロスが発生するという問題を有していた。
そこで、本実施の形態では、ファイバとしてのマルチモードファイバ10は、照射面つまりの光分布形状を制御する光分布形状制御手段を備えている。これにより、照射面における光分布形状を、ファイバの光分布形状制御手段にて直接的に制御することができるようになっている。
具体的には、図2(a)に示すように、マルチモードファイバ10のコア11は、照射面における照射パターン20の光分布形状を制御すべく調整された断面多角形のコア形状にてなっている。ここで、コア11の断面多角形のコア形状は、例えば三角形、四角形、五角形等の多角形とすることができると共に、全てが凸になっている必要はなく、図2(a)に示すように、一部に凹部11aを有する複雑な多角形であってもよい。また、コア11の断面多角形のコア形状は、全てが直線の辺で形成されている必要はなく。例えば、図2(b)に示すように、湾曲部11bと角部とを含むコア形状であってもよい。コア11の形状をこのような形状にすることにより、すれ違い用前照灯(ロービーム)の配光特性に対応した照射面における照射パターン20の所望の光分布形状を実現することができる。
これによって、具体的には、図3(a)(b)(c)に示すように、断面多角形のコア形状における略相似形の照射面における照射パターン20の光分布形状を得ることができるものとなっている。すなわち、図3(a)はマルチモードファイバ10のコア11の形状を示す正面図であり、図3(b)は発光部5での照射面を示す正面図であり、図3(c)はヘッドランプ1の凸レンズ9から出射された光における、車両の前方に存在する歩道、走行道及び対向する道の全体を照射するときの照射面における照射パターン20を示している。
次に、本実施の形態のマルチモードファイバ10におけるコア11は、図1(b)に示すように、照射面における照射パターン20の光分布形状を制御すべく調整された屈折率分布を有してなっているとすることができる。すなわち、図1(b)に示すように、本実施の形態のコア11は、コア11の中心の屈折率が最も高く、図1(b)の等高線に示すように、外周部になるに伴って、屈折率が低くなっている。このように、マルチモードファイバ10のコア11コアにおける屈折率分布を調整することによっても、図3(a)(b)(c)に示すように、照射面における照射パターン20の光分布形状を制御することができる。
ここで、本実施の形態のマルチモードファイバ10を用いる場合は、図4(a)(b)に示すように、発光部5への照射時、又は投光時に光学系により、縦方向に圧縮(横方向に拡大)することが可能である。つまり、マルチモードファイバ10の出射部10bにおける光分布(つまり、ファイバの屈折率分布)は、照射面における照射パターン20や、投光パターンと必ずしも相似形である必要はない。
このような、一方向への圧縮(又は拡大)はシリンドリカルレンズ(又はシリンドリカルミラー)等の光学素子を使用することにより容易に可能である。或いは、図4(c)に示すように、発光部5への照射時に、発光部5を拡大したい方向に傾けることによっても可能である。つまり、マルチモードファイバ10の屈折率分布は、レーザとのカップリング効率やマルチモードファイバ10の製作精度を考慮し、適宜設計することが可能である。具体的には、図3(a)のマルチモードファイバ10と図4(a)のマルチモードファイバ10とでは、同じファイバ外形で作成した場合、図3(a)のマルチモードファイバ10の方が、屈折率分布の精度が必要であり、ファイバが高価となる。また、図3(a)のマルチモードファイバ10にレーザ光をカップリングさせようとすると、レーザ光の位置精度やカップリングレンズの精度が、図4(a)を用いる場合に比べ要求される。そのため、図4(a)のマルチモードファイバ10を採用することによって、システムのコストを下げることが可能となる。
ここで、本実施の形態のマルチモードファイバ10では、図1(b)に示すように、コア11の屈折率分布は、コア断面において非対称となっているとすることができる。これにより、照射面における照射パターン20の所望の光分布形状を得ることが可能となる。
具体的には、マルチモードファイバ10のコア11の形状が、図5(a)(b)に示すように、照射面の照射パターン20と相似形となっている場合に、マルチモードファイバ10の入射部10aには、図5(a)に示すように、レーザ素子2におけるレーザ光のレーザ光の強度分布に対応した略ガウシアンの強度分布にて入射させる。そして、コア11の屈折率分布をコア断面において所望の非対称とすることにより、図5(b)に示すように、マルチモードファイバ10の出射部10bにおいて、コア11の形状に対応した強度分布を得ることが可能である。尚、マルチモードファイバ10の入射部10aにおいて、レーザ光のカップリング効率を高めるために、レーザ照射光の長手方向とコアの長手方向とを一致させておくことが望ましい。
また、複数のレーザ素子2を用いることも可能である。図6(a)は、円形コアのマルチモードファイバを4本束ねたバンドルファイバからの出射光を、マルチモードファイバ10の入射部10aにレンズを用いてカップリングさせている様子を示している。詳細には、4個の円形におけるガウシアンの強度分布にて入射されている。この場合も、コア11の屈折率分布をコア断面において所望の非対称とすることにより、図6(b)に示すように、マルチモードファイバ10の出射部10bにおいて、コア11の形状に対応した強度分布を得ることが可能である。尚、円形コアファイバへは、半導体レーザのレーザ光をカップリングしている。尚、バンドルファイバが無い、半導体レーザ4個の構成においても同様の効果を得ることができる。レーザの数も4個に限られるものではない。マルチモードファイバ10の開口率(NA)以下で、コア面に入射させるような入射光を生成できるシステムを形成できればよい。
このように、本実施の形態の照明装置は、レーザ素子2と、蛍光体を含む発光部5と、コア11を有するマルチモードファイバ10とを備え、レーザ素子2から発光された光をマルチモードファイバ10のコア11にて導光し、マルチモードファイバ10からの出射光を受けた発光部5から蛍光を照射面に照射パターン20として照射させる。
そして、マルチモードファイバ10は、照射面における照射パターン20の光分布形状を制御する光分布形状制御手段を備えている。これにより、照射面における照射パターン20の光分布形状を、マルチモードファイバ10の光分布形状制御手段にて直接的に制御することができる。この結果、発光部5が発する蛍光の光束の全てを利用することができるようになり、効率の高い照明装置を実現することができる。
したがって、照射面における照射パターン20の所望の光分布形状を効率良く形成し得る照明装置を提供することができる。
また、本実施の形態の照明装置では、光分布形状制御手段は、照射面における照射パターン20の光分布形状を制御すべく調整された断面多角形のコア形状にてなっている。すなわち、従来のコア形状は断面円形であり、照射面における照射パターンの光分布形状制御を意図していない。
これに対して、本実施の形態では、マルチモードファイバ10のコア形状を断面多角形としている。これによって、断面多角形のコア形状における相似形の照射面の光分布形状を得ることができる。したがって、容易な構成にて、照射面における照射パターン20の所望の光分布形状を効率良く形成し得る照明装置を提供することができる。
また、本実施の形態の照明装置では、光分布形状制御手段は、マルチモードファイバ10のコア11が、照射面における照射パターン20の光分布形状を制御すべく調整された屈折率分布を有してなっているとすることができる。
このように、マルチモードファイバ10のコア11における屈折率分布を調整することによっても、照射面における照射パターン20の光分布形状を制御することができる。したがって、この方法によっても、容易な構成にて、照射面における照射パターン20の所望の光分布形状を効率良く形成し得る照明装置を提供することができる。
また、本実施の形態の照明装置では、マルチモードファイバ10におけるコア11の屈折率分布は、コア断面において非対称となっているとすることができる。これにより、照射面における照射パターン20の所望の光分布形状を得ることが可能となる。
また、本実施の形態の照明装置では、蛍光体を含む発光部5は、マルチモードファイバ10からの出射光を入射して、該入射した光と同じ側に蛍光を出射するとすることができる。換言すれば、発光部5が発する蛍光の分布において最も強度が強い領域は、該発光部5が載置されている面を含む平面によって二分される空間のうち、励起光を受光する発光部5の面が位置する空間に含まれている。所謂、反射型発光部である。
これにより、発光部5の入射側と同じ側に蛍光が出射される。したがって、発光部5の背面側に熱吸収層又は熱放散層等を設けることができるので、例えばレーザ素子2又はLED等の発光素子を使用する場合に、発光部5が高温になることを防止することができる。
また、本実施の形態の照明装置では、蛍光体を含む発光部5は、マルチモードファイバ10からの出射光を入射して、該入射した光とは背面側に蛍光を出射するとすることができる。所謂、透過型発光部である。
これにより、発光部5の入射側とは反対側に蛍光が出射される。したがって、発光部5の入射側と同じ側に蛍光が出射される場合には、反射鏡が必要となるが、発光部5の入射側とは反対側に蛍光が出射される場合には、反射鏡を省略することができる。この結果、部品点数の増加を防止することができる。
また、本実施の形態の車両用前照灯としてのヘッドランプ1は、本実施の形態の照明装置を備えている。これにより、ヘッドランプ1の照射面における照射パターン20の光分布形状を、法的に定められたすれ違い灯等の車両用前照灯の光分布形状に適合させることができる。
したがって、照射面における照射パターン20の所望の光分布形状を効率良く形成し得る照明装置を備えたヘッドランプ1を提供することができる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、本実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
尚、本実施の形態では、光学設計を簡略化するために、マルチモードファイバ10の出射部10bと発光部5とが略光学的共役関係となるようにレンズ4を設置したが、発光部5における照射面の光分布形状を制御できればよく、必ずしも、レンズ4を共役関係となる位置に設置しなくてもよい。マルチモードファイバ10の出射部bの光強度分布と光学素子(ここではレンズ4)により、発光部5の照射面の光分布形状をコントロールすることが重要である。
本発明は、発光素子と、蛍光体を含む発光部と、コアを有するファイバとを備え、発光素子から発光された光をファイバのコアにて導光し、該ファイバからの出射光を受けた発光部から蛍光を照射面に照射パターンとして照射させる照明装置及び車両用前照灯に関するものであり、ヘッドランプ等の車両用前照灯に適用することができる。また、照明装置は、すれ違い用前照灯(ロービーム)であってもよく、又は自動車以外の車両若しくは移動物体(例えば、人間・船舶・航空機・潜水艇・ロケット等)のヘッドランプとして適用することが可能である。さらに、例えば、サーチライト、プロジェクター、家庭用照明器具、商業用照明装置、屋外照明装置等の照明装置に適用することも可能である。
1 ヘッドランプ(照明装置、車両用前照灯)
2 レーザ素子(発光素子)
4 レンズ
5 発光部
6 支持部
6a 傾斜面
7 リフレクタ
8 波長カットコート
9 凸レンズ
10 マルチモードファイバ(ファイバ)
10a 入射部
10b 出射部
11 コア(光分布形状制御手段)
11a 凹部
11b 湾曲部
12 クラッド
20 照射パターン

Claims (5)

  1. 発光素子と、蛍光体を含む発光部と、コアを有するファイバとを備え、発光素子から発光された光をファイバのコアにて導光し、該ファイバからの出射光を受けた発光部から蛍光を照射面に照射パターンとして照射させる照明装置において、
    上記ファイバは、上記照射面における照射パターンの光分布形状を制御する光分布形状制御手段を備えていると共に、
    上記光分布形状制御手段は、上記ファイバのコアが、上記照射面における照射パターンの光分布形状を制御すべく調整された屈折率分布を有してなっており、
    上記ファイバの入射端面に略ガウシアン分布で入射された光を上記ファイバの出射端面において、上記照射面における照射パターンの光分布形状とするように、上記コアの屈折率分布をコア断面において非対称としていることを特徴とする照明装置。
  2. 前記ファイバのコアは、断面多角形のコア形状にてなっていることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
  3. 前記蛍光体を含む発光部は、前記ファイバからの出射光を入射して、該入射した光と同じ側に蛍光を出射することを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。
  4. 前記蛍光体を含む発光部は、前記ファイバからの出射光を入射して、該入射した光とは背面側に蛍光を出射することを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の照明装置を備えていることを特徴とする車両用前照灯。
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