JP5366716B2 - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、未加硫ゴムシートとガスバリア性の樹脂フィルムとを積層してなるシート状積層体を成型ドラムまで搬送し、搬送されたシート状積層体を成型ドラムの外周面に保持させながら、樹脂フィルムが内側となる姿勢で巻付ける工程を含む空気入りタイヤの製造方法に関し、特に、シート状積層体を成型ドラムに容易かつ適正に巻付ける技術を開示するものである。
空気入りタイヤの内面には、空気漏れを防止し、タイヤ空気圧を一定に保つために、ブチルゴムなどのような低気体透過性のゴムからなるインナーライナが設けられているが、近年では、タイヤの軽量化等を目的として、例えば特許文献1に開示されているように、インナーライナをガスバリア性を有する熱可塑性の樹脂フィルムにて形成することが提案されている。
ところで、平坦な帯状の樹脂フィルムを成型ドラムの外周面に巻付けてインナーライナ素材を形成する場合には、樹脂フィルムを単独で成型ドラムに巻付けることもできるが、樹脂フィルムは厚さが薄く、剛性が低いことから、シワやめくれ等の形態不良が発生し易いという問題がある。このような問題を解決するため、図5(a)に示すように、樹脂フィルム3をこれよりも高い剛性を有する未加硫ゴムシート2と重ね合わせてシート状の積層体100を形成し、形成されたシート状積層体100を成型ドラム11まで搬送して、シート状積層体100の巻付け始端を、成型ドラム11の外周面に設けられた例えば吸引孔19により吸着、保持させながら巻付けることにより、樹脂フィルム2の取扱い性の向上を図る技術が提案されている。
国際公開第96/30221号
しかしながら、このような樹脂フィルム3と未加硫ゴムシート2とのシート状積層体100はその重量が重いことから、シート状積層体100の、樹脂フィルム3を内面側とした成型ドラム11への巻付け開始にあたって、シート状積層体100の巻付け始端を成型ドラム11の吸引孔19にて吸着、保持させるにあたり吸着力が不足し、図5(b)に示すように、シート状積層体100の巻付け始端が落下したり成型ドラム11上でシート状積層体100が蛇行して巻き付けられたりするといった巻付け不良の問題があった。一方で、吸引孔19の吸引力を強めた場合には吸引孔19内に樹脂フィルム3が吸い込まれる結果、樹脂フィルム3のシワや破断の原因となる。また、このようなシート状積層体100は、樹脂フィルム3と未加硫ゴムシート2との剛性差や収縮量の違いにより、図5(a)に一部拡大して示すように、シート状積層体100の巻付け始端が供給コンベア12の搬送面から大きく浮き上がり、シート状積層体100の、成型ドラム11の巻付け開始にあたって成型ドラム11の吸引孔19に一致させるべき巻付け始端の位置が、当該吸引孔19からずれるという問題もあった。
それゆえこの発明は、これらの問題を解消して、インナーライナ素材となる樹脂フィルムと未加硫ゴムシートとのシート状積層体の、樹脂フィルムを内面側とした成型ドラムの外周面上への巻付け開始にあたって、シート状積層体の巻付け始端を、成型ドラムの外周面上の所定の位置に確実に位置決め保持させ、シート状積層体を成型ドラムに容易かつ適正に巻付けることのできる空気入りタイヤの製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、この発明の空気入りタイヤの製造方法は、未加硫ゴムシートとガスバリア性の樹脂フィルムとを積層してなるシート状積層体を成型ドラムまで搬送し、搬送されたシート状積層体を成型ドラムの外周面に保持させながら、樹脂フィルムが内側となる姿勢で巻付ける工程を含む空気入りタイヤの製造方法において、前記樹脂フィルムを未加硫ゴムシートの表面に貼り付ける際に、搬送方向にみて、前記樹脂フィルムの先行端縁を未加硫ゴムシートの先行端縁よりも搬送方向の下流側に突出させて樹脂フィルム突出部を形成し、前記樹脂フィルム突出部を成型ドラムの外周面に先行して保持させた後に、前記シート状積層体を搬送方向の上流側に移動させ、前記シート状積層体を成型ドラムの外周面に巻付けることを特徴とするものである。
かかる構成の空気入りタイヤの製造方法によれば、シート状積層体の巻付け始端を成型ドラムの外周面に保持させるにあたって、未加硫ゴムシートと比べてはるかに軽量な樹脂フィルムのみからなる樹脂フィルム突出部を先行して保持させることができるので、保持力が不足してシート状積層体が成型ドラム上で蛇行して巻き付けられたり、成型ドラムから落下したりすることがなく、シート状積層体を成型ドラムの外周面に容易かつ適正に巻付けることができる。しかも、成型ドラムに空気を吸引する吸引孔を設け、かかる吸引孔によりシート状積層体を保持するようにした場合でも、その吸引力を必要以上に高める必要がないことから、樹脂フィルムが吸引孔に吸い込まれるおそれもない。しかも、シート状積層体の巻付け始端は樹脂フィルムのみで構成されることから、かかる巻付け始端が搬送面から浮き上がることがなく、シート状積層体の巻付け始端を、成型ドラムの所定の位置に正確に位置決めすることができる。
なお、この発明の空気入りタイヤの製造方法にあっては、搬送方向に沿った長さが相互に等しい未加硫ゴムシートと樹脂フィルムを用い、搬送方向でみて、樹脂フィルムの先行端縁を未加硫ゴムシートの先行端縁に対して搬送方向の下流側にずらすとともに、樹脂フィルムの後行端縁を未加硫ゴムシートの後行端縁に対して搬送方向の下流側にずらすことにより、樹脂フィルム突出部に加えて、未加硫ゴムシートの後行端縁が樹脂フィルムの後行端縁よりも搬送方向の上流側に突出する未加硫ゴムシート突出部を形成することが好ましい。
また、この発明の空気入りタイヤの製造方法にあっては、樹脂フィルム突出部を成型ドラムの外周面に先行して保持させるのに先立って、シート状積層体の巻付け始端を成型ドラムに接近させることが好ましい。
しかも、この発明の空気入りタイヤの製造方法にあっては、脂フィルム突出部を成型ドラムの外周面に先行して保持させてから未加硫ゴムシートの先行端縁が成型ドラムに到達するまでの間はシート状積層体の搬送速度を成型ドラムへの該シート状積層体の巻付け速度よりも遅くすることが好ましい。
この発明によれば、インナーライナ素材となる樹脂フィルムと未加硫ゴムシートとのシート状積層体の、樹脂フィルムを内面側とした成型ドラムの外周面上への巻付け開始にあたって、積層体の巻付け始端を、成型ドラムの外周面上の所定の位置に確実に位置決め保持させ、シート状積層体を成型ドラムに容易かつ適正に巻付けることができる。
この発明の実施に用いることができるシート状積層体を例示する斜視図である。 (a)はこの発明の実施に用いることができるタイヤ製造装置の主要部を示す側面図であり、(b)は成型ドラムの斜視図である。 この発明の実施の形態を説明する工程図である。 この発明の実施の形態を説明する工程図である。 従来の空気入りタイヤの製造方法を示した図である。
以下、図1〜4を参照してこの発明の空気入りタイヤの製造方法の一実施形態を説明する。ここに図1は、この発明の実施に用いることができるシート状積層体(以下、単に「積層体」という)を例示する斜視図であり、図2(a)は、この発明の実施に用いることができるタイヤ製造装置の主要部を示す側面図であり、(b)は成型ドラムの斜視図である。
図1に示すように、積層体1は、インナーライナ用ゴムシート、スキージゴム用ゴムシート、カーカスプライコードを埋設したゴムシート等とすることができる、ここではブチルゴムからなる未加硫ゴムシート2の表面に、熱可塑性の樹脂フォルム3を貼り付けてなる。樹脂フィルム3は、ガスバリア性を有しインナーライナ素材となるものであり、単層でも積層構造でも良く、その厚さとしては10〜500μmである。ここで図示の積層体1は、樹脂フィルム3と未加硫ゴムシート2の幅を揃える一方で、それら両者の長さ方向の各端縁位置4、5、6、7を、相互にずらした状態で、樹脂フィルム3と未加硫ゴムシート2とを接着剤等を介して貼着されてなる。より具体的には、積層体1の搬送方向Aにみて、樹脂フィルム3の先行端縁4は未加硫ゴムシート2の先行端縁5よりも搬送方向Aの下流側に位置するようずれて配置され、積層体1に搬送方向Aの下流側に所定の距離L1分突出する樹脂フィルム突出部8が形成されている。また、樹脂フィルム3と未加硫ゴムシート2とは搬送方向Aに沿った長さが等しく、樹脂フィルム突出部8の搬送方向Aの反対側には、未加硫ゴムシート2の後行端縁7が樹脂フィルム3の後行端縁6よりも搬送方向Aの上流側に所定の距離L2分突出する未加硫ゴムシート突出部9が形成されている。ここでは、L1とL2は等しい。なお、樹脂フィルム3と未加硫ゴムシート2とは幅は揃えなくても良い場合もある。
このような積層体1を形成するとともに円筒形に成形する装置としては図2に例示するタイヤ製造装置10を用いることができる。この図に示すタイヤ製造装置10は、成型ドラム11、供給コンベア12、樹脂フィルム供給ドラム13、裏打シート剥離部材14、裏打シート巻取ドラム15、押圧ローラ16、フィルム切断手段17を備える。
成型ドラム11は、その外周面に積層体1を吸着するための保持手段としての複数の吸引孔19が設けられており、吸引孔19から空気を吸引することにより、積層体1の巻付け始端(ここでは樹脂フィルム突出部8)を成型ドラムの外周面に先行して吸着保持するようにしている。なお、積層体1の巻付け始端を成型ドラム11に保持させるにあたっては、粘着性のあるゴム部材を成型ドラム11に配置しておくようにしても良い。
供給コンベア12は、成型ドラム11の手前に配置され、その搬送面にて積層体1を平坦姿勢で搬送して成型ドラム11に引き渡す。供給コンベア12は、成型ドラム11に対して近接及び離間方向に変位可能に構成されている。
樹脂フィルム供給ドラム13は、供給コンベア12の搬送面に対して上方位置に配置され、供給コンベア12により搬送される未加硫ゴムシート2に樹脂フィルム3を供給する。なお、樹脂フィルム3は、補強のため裏打シート3aで裏打されており、この裏打シート3aは、供給コンベア12上での未加硫ゴムシート2への貼付けに先立って裏打シート剥離部材14によって剥離される。裏打シート巻取ドラム15は、樹脂フィルム3から剥離された裏打シート3aを巻き取るものである。
また、押圧ローラ16は、裏打シート3aが剥離された樹脂フィルム3を未加硫ゴムシート2の表面に押し当ててそれら両部材2、3を相互密着させるためのものである。さらにフィルム切断手段17は、樹脂フィルム3を予め定めた所定の長さに切断するためのものであり、ナイフエッジ、剪断刃等とすることができる。
以上に述べたような装置10を用いた積層体1の形成、さらには形成された積層体1の成型ドラム11の外周面への貼付けにあっては、初めに、樹脂フィルム3は、樹脂フィルム供給ドラム13から供給コンベア12の搬送面に向けて送り出される。このとき、樹脂フィルム3に裏打ちされた裏打シート3aは剥離され裏打シート巻取ドラム15に巻き取られる。そして、樹脂フィルム3の送出しのタイミングと合わせて、同一の供給コンベア12により未加硫ゴムシート2を平坦姿勢を保って搬送し、それら両者2、3の先行端縁4、5を所期した通りに調整した状態で、樹脂フィルム3を押圧ローラ16の押圧作用によって、未加硫ゴムシート2の表面に順次接着させる。
これにより、図1に示したような、搬送方向Aにみて、樹脂フィルム3の先行端縁4が未加硫ゴムシート2の先行端縁5よりも搬送方向Aの下流側に突出した樹脂フィルム突出部8が積層体1に形成される。ここで樹脂フィルム突出部8の突出長さL1は、図1に拡大して示すように、供給コンベア12による積層体1の引渡し部位となる先端ローラ12aに関する外周長の1/4以上の長さとすることが好ましい。言い換えれば、未加硫ゴムシート2の先行端縁5が先端ローラ12aの軸心cを通る垂直位置に到達したとき、樹脂フィルム3の先行端縁4が上記軸心cを通る水平位置よりも下方に位置するようにすることが好ましい。これによれば、積層体1の巻付け始端の、成型ドラム11への引渡しを容易かつ確実に行うことができる。
次いで、未加硫ゴムシート2に貼り付けされる樹脂フィルム3の搬送方向Aに沿う長さが所定の長さ、より具体的には、未加硫ゴムシート2の後行端縁7が樹脂フィルム3の後行端縁6よりも搬送方向Aの上流側に突出する未加硫ゴムシート突出部9が形成されるようフィルム切断手段17によってその樹脂フィルム3を切断する。この切断のタイミングと合わせて供給コンベア12を、それの作動下で図3(a)に示すように、搬送方向Aの下流側に移動させて成型ドラム11に十分近接変位させる。これにより、図3(b)に示すように、成型ドラム11の吸引孔19による吸引力によって積層体1の巻付け始端である樹脂フィルム突出部8が先行して成型ドラム11の外周面に吸着保持される。
次いで、樹脂フィルム突出部8を成型ドラム11の吸引孔19によって先行して吸着させたタイミングに合わせて、供給コンベア12をそれの作動下で図3(c)に示すように、成型ドラム11から僅かに離間変位させる。これにより、樹脂フィルム突出部8に一定の張力を与えることができるので、樹脂フィルム突出部8にシワ等を発生させることなく成型ドラム11の外周面に貼着することができる。そして、供給コンベア12の、成型ドラム11への離間姿勢の下で、その成型ドラム11を供給コンベア12と等しい周速で回転させることにより、供給コンベア12上の積層体1を成型ドラムへ11へと供給し、該積層体1を樹脂フィルム3が内側となる姿勢で成型ドラム11の外周面上に巻付けることができる。
なお、図3(c)に示したような、樹脂フィルム突出部8を成型ドラム11の吸引孔19によって先行して吸着させるタイミングに合わせて供給コンベア12を成型ドラム11から離間変位させる手法に代えて、樹脂フィルム3を成型ドラム11の吸引孔19によって先行して吸着させてから未加硫ゴムシート2の先行端縁5が成型ドラム11に到達するまでの間、供給コンベア12の搬送速度を成型ドラム11への積層体1の巻付け速度よりも若干遅くして、樹脂フィルム突出部8に張りを与えるようにしても良い。
このようにして、積層体1を成型ドラム11の外周面に一周にわたって巻付け、巻付けの終了に当たっては、図4に示すように、樹脂フィルム3の先行端縁4と後行端縁6とを突き合わせて接合するとともに、未加硫ゴムシート2の先行端縁5と後行端縁7とを突き合わせ接合する。これによれば、樹脂フィルム3における接合部a1と未加硫ゴムシート2における接合部a2との周方向位置を相互に異ならせることができるので、製品タイヤの気密性を高めることができる。なお、図示は省略するが、樹脂フィルム3の先行端縁4と後行端縁6、及び未加硫ゴムシート2の先行端縁5と後行端縁7をそれぞれ接合するにあたっては各端縁を径方向上下に重ね合わせて接合することもでき、これによれば、製品タイヤの気密性をより高めることができる。
なお、以後の工程は、従来通りであるので、以後の工程は簡単に説明する。成型ドラム11上にて、積層体1の上にはカーカスプライが巻き付けられ、その両側部分にビードコア及びスティフナー又はビードフィラーが取り付けられる。
その後、カーカスプライの両端部が内側に折り返されて、サイドトレッドが巻き付けられる。その後、他の成型ドラム(セカンドドラム)に移し変え、内部に空気を充填するとともに両端部分を互いに接近させて中央部分にベルト及びトレッドを巻き付け、生タイヤを完成させる。この生タイヤは、その後、従来通り加硫モールドに装填され所定温度、圧力下で加硫されて製品タイヤとなる。
かかる構成の空気入りタイヤの製造方法によれば、積層体1の巻付け始端を成型ドラム11の吸引孔19にて吸着、保持させるにあたって、未加硫ゴムシート2と比べてはるかに軽量な樹脂フィルム3のみからなる樹脂フィルム突出部8を先行して吸引孔19に確実に吸着させることができるので、吸引孔19による吸引力が不足して積層体1が成型ドラム11上で蛇行して巻き付けられたり、成型ドラム11から落下したりすることがなく、積層体1を成型ドラム11の外周面に容易かつ適正に巻付けることができる。しかも、吸引孔19による吸引力を必要以上に高める必要がないことから、樹脂フィルム3が吸引孔19に吸い込まれるおそれもない。しかも、積層体1の巻付け始端は樹脂フィルム3のみで構成されることから、かかる巻付け始端が供給コンベア12の搬送面から浮き上がることがなく、積層体1の巻付け始端を、成型ドラム11の所定の位置に正確に位置決め配置することができる。
また、この実施形態の空気入りタイヤの製造方法によれば、搬送方向Aに沿った長さが相互に等しい未加硫ゴムシート2と樹脂フィルム3を用い、搬送方向Aでみて、樹脂フィルム3の先行端縁4を未加硫ゴムシート2の先行端縁5に対して搬送方向Aの下流側にずらすとともに、樹脂フィルム3の後行端縁6を未加硫ゴムシート2の後行端縁7に対して搬送方向の下流側にずらすことにより、樹脂フィルム突出部8に加えて、未加硫ゴムシート2の後行端縁7が樹脂フィルム3の後行端縁6よりも搬送方向Aの上流側に突出する未加硫ゴムシート突出部9を積層体1に形成したことから、積層体1の成型ドラム11の巻終わりにあたって、樹脂フィルム3における接合部a1と、未加硫ゴムシート2における接合部a2との周方向位置を異ならせることができて、製品タイヤの気密性を高めることができる。
さらに、この実施形態の空気入りタイヤの製造方法によれば、樹脂フィルム突出部8を成型ドラム11の吸引孔19によって先行して吸着させるのに先立って、供給コンベア12を成型ドラム11に対して近接移動させて、積層体1の樹脂フィルム突出部8を成型ドラム11の吸引孔19に接近させる構成としたことから、積層体1の巻付け始端を成型ドラム11の吸引孔19まで確実に導くことができて、積層体1の巻付け始端の、成型ドラム11への引渡しを確実に行うことができる。
しかも、この実施形態の空気入りタイヤの製造方法によれば、樹脂フィルム突出部8を成型ドラム11の吸引孔19によって先行して吸着させたタイミングに合わせて積層体1を搬送方向Aの上流側に移動させることから、積層体1の樹脂フィルム突出部8に張りを与えて巻付け時に当該樹脂フィルム突出部8にシワが発生するのを防止でき、仮にシワが発生した場合にはそのシワを伸して解消することができる。
あるいは、樹脂フィルム突出部8を成型ドラム11の吸引孔19によって先行して吸着させてから未加硫ゴムシート2の先行端縁5が成型ドラム11に到達するまでの間、積層体1の搬送速度を該積層体1の成型ドラム11への巻付け速度(周速)よりも遅くするようにしても良く、これによれば、供給コンベア12を離間変位させることなく、上記同様、樹脂フィルム突出部8にシワが発生するのを防止したり、発生したシワを解消したりすることができる。
ところで、以上に述べたところにおいて、樹脂フィルム3の樹脂材料は、エチレン−ビニルアルコール共重合体を反応させて得られる変性エチレン−ビニルアルコール共重合体からなるマトリックス中に、23℃におけるヤング率が前記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体より小さい柔軟樹脂を分散させた樹脂組成物からなる層を少なくとも含むものとすることが好ましく、また、前記樹脂組成物からなる層に隣接して、更にエラストマーからなる補助層を一層以上具えるものとすること、前記樹脂組成物からなる層の厚さを100μm以下とすること、および、前記樹脂組成物からなる層と補助層との間、及び前記補助層と補助層との間の少なくとも一箇所に、一層以上の接着剤層を具えるものとすることが好ましい。
また、樹脂フィルム3を未加硫ゴムシート2に貼着するための接着剤としては、ゴム成分100質量部に対し、分子中に反応部位を二つ以上有するマレイミド誘導体及びポリ―p―ジニトロソベンゼンの少なくとも一種を0.1質量部以上配合した接着剤組成物を用いることが好ましい。
かくしてこの発明により、インナーライナ素材となる樹脂フィルムと未加硫ゴムシートとのシート状積層体の、樹脂フィルムを内面側とした成型ドラムの外周面上への巻付け開始にあたって、シート状積層体の巻付け始端を、成型ドラムの外周面上の所定の位置に確実に位置決め保持させ、シート状積層体を成型ドラムに容易かつ適正に巻付けることが可能となった。
1 シート状積層体
2 未加硫ゴムシート
3 樹脂フィルム
4 樹脂フィルムの先行端縁
5 未加硫ゴムシートの先行端縁
6 樹脂フィルムの後行端縁
7 未加硫ゴムシートの後行端縁
8 樹脂フィルム突出部
9 未加硫ゴムシート突出部
10 タイヤ製造装置
11 成型ドラム
12 供給コンベア
13 樹脂フィルム供給ドラム
14 裏打シート剥離部材
15 裏打シート巻取ドラム
16 押圧ローラ
17 フィルム切断手段
19 吸引孔

Claims (4)

  1. 未加硫ゴムシートとガスバリア性の樹脂フィルムとを積層してなるシート状積層体を成型ドラムまで搬送し、搬送されたシート状積層体を成型ドラムの外周面に保持させながら、樹脂フィルムが内側となる姿勢で巻付ける工程を含む空気入りタイヤの製造方法において、
    前記樹脂フィルムを未加硫ゴムシートの表面に貼り付ける際に、搬送方向にみて、前記樹脂フィルムの先行端縁を未加硫ゴムシートの先行端縁よりも搬送方向の下流側に突出させて樹脂フィルム突出部を形成し、
    前記樹脂フィルム突出部を成型ドラムの外周面に先行して保持させた後に、前記シート状積層体を搬送方向の上流側に移動させ、前記シート状積層体を成型ドラムの外周面に巻付けることを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  2. 搬送方向に沿った長さが相互に等しい未加硫ゴムシートと樹脂フィルムを用い、搬送方向でみて、前記樹脂フィルムの先行端縁を前記未加硫ゴムシートの先行端縁に対して搬送方向の下流側にずらすとともに、前記樹脂フィルムの後行端縁を前記未加硫ゴムシートの後行端縁に対して搬送方向の下流側にずらすことにより、前記樹脂フィルム突出部に加えて、未加硫ゴムシートの後行端縁が樹脂フィルムの後行端縁よりも搬送方向の上流側に突出する未加硫ゴムシート突出部を形成する、請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記樹脂フィルム突出部を成型ドラムの外周面に先行して保持させるのに先立って、前記シート状積層体の巻付け始端を成型ドラムに接近させる、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記突出部を成型ドラムの外周面に先行して保持させてから未加硫ゴムシートの先行端縁が成型ドラムに到達するまでの間は前記シート状積層体の搬送速度を成型ドラムへの該シート状積層体の巻付け速度よりも遅くする、請求項1〜3の何れか一項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
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