JP3652777B2 - 帯状タイヤ構成部材のリール巻き取り制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤ製造工程において、帯状をしたタイヤ構成部材、例えばトレッドやサイドゴムのような未加硫ゴム部材を、変形を来すことなくリールに巻取るための制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
タイヤ製造工程において、所定の前工程で造られた帯状のタイヤ構成部材は、成型工程で組み立てられるまで中間製品としてリールに巻取られて保管される。タイヤ構成部材は互いに極めて密着し易いため、巻取る時には必ず長尺帯状のライナーをタイヤ構成部材とタイヤ構成部材の間に介在するように一緒に巻取るやり方が一般に行われている。タイヤ構成部材の中でも、特にトレッドやサイドゴムのような未加硫ゴム部材は、所定の型付けをされているので、その断面形状の厚みが幅方向で一様ではない。これらの部材をライナーを介在させてリールに巻取る際に、過度に収縮、伸張したり、型潰れを起こしたりせずに、精度良く巻き取ることがタイヤ品質上求められている。
【0003】
このような、タイヤ構成部材にライナーを介在させてリールに巻取る従来技術として、特開平5ー270727号公報に示されたごとく巻取り制御をする方法が知られている。また、特開平5ー270727号公報においては、たるみ量を制御するのにフェスツーンを使用しているが、フェスツーンの代わりにダンサーロールを使用したものも一般に行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
リールに巻取る際のタイヤ構成部材の張力が少なすぎると、タイヤ構成部材にしわや弛みが生じたり、逆に張力が大きすぎるとゲージの厚みが不足する問題を引き起こす。また、ライナーの張力が不足すると、タイヤ構成部材の巻弛みが生じたり、逆にライナーの張力が大きすぎるとタイヤ構成部材に型潰れが生じる恐れがある。この様な巻取り時の問題を解消するためには、タイヤ構成部材の性状(伸び易く柔らかいもの、伸びにくく硬いもの、ゲージの厚いもの薄いもの等種々の性状)に合わせて、タイヤ構成部材の張力とライナーの張力をそれぞれ独立して調整する必要がある。
しかしながら、上記従来の技術は、以下に述べる欠点があった。
すなわち、特開平5ー270727号公報に示された技術は、ライナーの上にタイヤ構成部材を載せた状態で一緒にリールに巻取るため、巻取り時にライナーの張力とタイヤ構成部材の張力とをそれぞれ独立して調整することができなかった。また、フェスツーンにより弛み量を調整する際に、フェスツーン内に垂れ下がるタイヤ構成部材の長さにより重量が変化するため、タイヤ構成部材の張力に影響を与え、フェスツーンの代わりにダンサーロールを使用する場合も、ダンサーロール分の重量による張力、ダンサーロールの振れによる巻取軸回転数のバラツキによる張力がタイヤ構成部材に掛かり、タイヤ品質上悪影響を与えていた。さらに、巻出し開始から巻取り終わりに至る迄の間の巻取軸回転数と加速度の変化や、それに伴うメカニカルロスにより、ライナーとタイヤ構成部材の張力が変動し、従来技術ではそれらの変動を吸収出来ず、製品に悪影響を与えていた。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、タイヤ構成部材を巻取る時のタイヤ構成部材の張力と、同時にライナーを巻取る時のライナーの張力を独立して任意に調整できるようにし、タイヤ構成部材を任意に伸縮させながら、巻弛み、巻崩れやタイヤ構成部材の型潰れを起こさずに、精度良く巻き取ることのできる帯状タイヤ構成部材のリール巻き取り制御方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、請求項1記載の発明は、図1を参照して説明すると、
タイヤ構成部材供給手段1から供給される帯状のタイヤ構成部材Tを、リール巻取り手段3のリールRに巻取る途上にて、ライナー巻出し手段2から送り出されたライナーLを導いて該ライナーLと共にタイヤ構成部材TをリールRに巻取るに当たり、
前記ライナー巻出し手段2におけるライナー送り速度と、リール巻取り手段におけるリールの巻取り表面速度とを同一に設定した上で、
(1)前記タイヤ構成部材供給手段1により送り出されるタイヤ構成部材Tの供給速度に対し、前記ライナー巻出し手段2により巻出されるライナー送り速度を制御することにより、リールRに巻取られるタイヤ構成部材Tの張力を制御し、
(2)前記リール巻取り手段3の巻取軸Jのトルクを制御することにより、リールRに巻取られるライナーLの張力を制御して、タイヤ構成部材Tの張力とライナーLの張力を、それぞれ独立して制御することを特徴とする帯状タイヤ構成部材のリール巻き取り制御方法。
【0007】
つぎに請求項1記載の発明の作用について述べる。
ライナーは一般に伸縮しない性状をしているため、リール巻取り手段3のリールRの巻取り表面速度は、ライナー巻出し手段2により巻出されるライナーLの送り速度と同一速度である。したがって、タイヤ構成部材TとライナーLをリールRに巻取る際に、タイヤ構成部材供給手段1により送り出されるタイヤ構成部材Tの供給速度に対し、ライナー巻出し手段2により巻出されるライナーLの送り速度を制御することにより、タイヤ構成部材供給手段1により送り出されるタイヤ構成部材Tの供給速度と、リール巻取り手段3のリールRの巻取り表面速度を、相対的に変化させることができる。
この作用により、リール巻取り手段3のリールRの巻取り表面速度をタイヤ構成部材Tの供給速度より速くすれば、タイヤ構成部材Tを伸張させ、逆に、リールRの巻取り表面速度をタイヤ構成部材Tの供給速度より遅くすれば、タイヤ構成部材Tを収縮させることができる。
この様にして、タイヤ構成部材供給手段1とリール巻取り手段3の間のタイヤ構成部材Tの張力を、プラス側にもマイナス側にも任意に調整することができる。
【0008】
次に、前述のようにリール巻取り手段3のリールRの巻取り表面速度はライナー巻出し手段2により巻出されるライナーLの送り速度と同一速度であるので、リール巻取り手段3の巻取軸Jのトルクを制御することにより、リールに巻取られるライナーの張力を任意に調整することができる。
この作用により、巻取軸Jのトルクを大きくすればライナーLはきつく巻かれ、ライナーLによるタイヤ構成部材Tを押さえつける圧力も高くなり、逆に、巻取軸Jのトルクを小さくすればライナーLは緩く巻かれ、ライナーLによりタイヤ構成部材Tを押さえつける圧力は低くなる。
【0009】
この様にして、タイヤ構成部材の張力とライナーの張力をそれぞれ独立して制御することにより、タイヤ構成部材の性状に合わせて、タイヤ構成部材の張力とライナーの張力およびそれらの組み合わせを任意に調整できるので、タイヤ構成部材にしわや弛みを生じさせたり、ゲージの厚みを不足させたり、巻弛みや型潰れを生じさせることなく、精度良く巻き取ることができる。
さらに、リールの巻芯側部分と巻の外側部分とでは、巻取られる半径の違いによりタイヤ構成部材の屈曲の度合が異なり、また、タイヤ構成部材が押さえつけられる圧力も変化するので、巻取られる状態も変化し一様とはならない。これを最適な状態とするため、巻出し開始から巻取り終わりに至る迄の間のタイヤ構成部材の張力とライナーの張力をそれぞれ巻き径の変化の度合いに応じた所望のパターンに調整することができるので、極めて精度良くタイヤ構成部材をリールに巻き取ることができる。
【0010】
また、請求項2記載の発明は、図1を参照して説明すると、
リールRに巻取られるタイヤ構成部材Tの張力を制御するに当たり、
(1)タイヤ構成部材供給手段1を駆動するモーターM1の回転数を検出する装置E1により、送り出されるタイヤ構成部材Tの供給速度を認識する手段と、
(2)リール巻取り手段3の巻取軸Jの回転数を検出する装置E3と、
(3)ライナー巻出し手段2を駆動するモーターM2の回転数を検出する装置E2により、ライナー送り速度を認識する手段と、
(4)タイヤ構成部材Tの性状によるドロー比、すなわち、タイヤ構成部材Tの性状に合った最適な張力を与えるためのタイヤ構成部材Tの供給速度とライナー送り速度の比、を任意に設定することのできる記憶演算手段4と、
(5)リールRの巻取り径の変化に応じたライナーLの送り速度の変化量を予め補正するために、その補正量を設定する記憶演算手段5とを用いて、
前記ライナー巻出し手段2により巻出されるライナー送り速度を、下記の計算式
(ライナー送り速度)=(タイヤ構成部材の供給速度)×(任意に設定したドロー比)×(巻取り径に応じたライナー送り速度の補正量)
により、コンピュータで演算し制御するものである。
とした。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、タイヤ構成部材の供給速度に対するライナー送り速度を、タイヤ構成部材の性状に適合した任意のドロー比に制御すると共に、巻取り径に応じてライナーの送り速度を補正することができる。
この作用により、タイヤ構成部材の性状に合わせ、さらにリールが巻かれて行くに従って変化して行く巻径に応じてタイヤ構成部材の伸縮を調整できるので、タイヤ構成部材にしわや弛みを生じさせたり、ゲージの厚みを不足させたりすることなしに、精度良く巻き取ることができる。
【0012】
また、請求項3記載の発明は、図1を参照して説明すると、
リールRに巻取られるライナーLの張力を制御するに当たり、
(1)ライナー巻出し手段2を駆動するモーターM2の回転数を検出する装置E2により、ライナー送り速度を認識する手段と、
(2)リール巻取り手段3の巻取軸Jをトルク設定にて回転制御する装置M3と、
(3)当該巻取軸Jの回転速度を検出する装置E3と、
(4)タイヤ構成部材の性状によりライナーの張力を任意に設定する記憶演算手段6と、
(5)リールの巻取り径の変化に応じたライナーの張力の変化を予め補正するために、その補正率を設定する記憶演算手段7と、
(6)リール巻取り手段3の巻取軸Jの回転速度によるメカニカルロス分を補償するトルク量を記憶演算する手段8と、
(7)当該巻取軸Jの回転加減速時のトルク補償量を記憶演算する手段9とを用いて、
リール巻取り手段3の巻取軸Jのトルクを、下記の計算式
(巻取軸のトルク)=(任意に設定したライナー張力)×(巻取り径に応じたライナーの張力補正率)×(巻取り径)+(巻取軸の回転速度によるメカニカルロス分補償量)+(巻取軸の回転加減速時のトルク補償量)
により、コンピュータで演算し制御するものである。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、巻取軸のトルクを制御するに当たり、タイヤ構成部材の性状により設定したライナー張力に対し、巻取り径に応じたライナーの張力補正、巻取軸の回転速度によるメカニカルロス分の補償、巻取軸の回転加減速時のトルクの補償を行っているので、これらによる悪影響が排除され、タイヤ構成部材の性状に合わせて任意にライナーの張力を調整することができる。すなわち、巻出し開始から巻取り終わりに至る迄の間の巻取軸回転数と加速度の変化や、それに伴うメカニカルロスによるライナーの張力変動を受けないので、タイヤ構成部材の性状に適合した、滑らかに変化して行く所望のパターン通りのライナーの張力を得ることができる。従って、タイヤ構成部材の巻弛みが生じたり、型潰れが生じたりすることなく、精度良く巻き取ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第一の実施形態を図1を参照して説明する。
符号1はタイヤ構成部材供給手段であり、速度可変制御可能なモーターM1と、モーターM1により回転駆動されるロールR1と、ロールR1により前進駆動されるベルトBと、モーターM1の回転数を検出するエンコーダ装置E1により構成される。従って、モーターM1の回転数を制御することにより、タイヤ構成部材Tの供給速度が制御される。
【0015】
符号2はライナー巻出し手段であり、ライナーを供給するライナーリールR2と、ライナーリールR2からのライナーLの送りたるみを取るディスクブレーキ装置DBと、3本のロールすなわちキャプスタン駆動ロールC1とアイドルロールC2、C3とからなるキャプスタン装置Cと、キャプスタン駆動ロールC1を回転駆動する速度可変制御可能なモーターM2と、モーターM2の回転数を検出するエンコーダ装置E2により構成される。ライナーLの送り速度は、キャプスタン装置Cのキャプスタン駆動ロールC1の表面速度により決まる。従って、キャプスタン駆動ロールC1を回転駆動するモーターM2の回転数を制御することにより、ライナー送り速度が制御される。
【0016】
符号3はタイヤ構成部材とライナーをリールに巻取るリール巻取り手段であり、リールRと、リールの巻取軸Jをトルク設定により回転制御する装置M3と、装置M3の回転数を検出するエンコーダ装置E3により構成される。従って、装置M3のトルクを制御することにより、ライナーLの張力が制御される。
また、図1に示す各装置、M1、M2、M3、E1、E2、E3に出入りしている矢印の付いた実線は制御情報の流れを示している。また、文字を箱線で囲んだものは、それぞれの記憶演算手段とそれにより設定される制御情報を示している。これらの情報は図示していないコンピュータにより演算処理されて、モーターM1、M2、およびトルク設定にて回転制御する装置M3の駆動制御が行われている。
【0017】
次に、これらの装置や情報を用いて、リールRに巻取られるタイヤ構成部材Tの張力を制御する方法を述べる。
タイヤ構成部材Tの張力を制御するためには、タイヤ構成部材供給手段1により送り出されるタイヤ構成部材Tの供給速度すなわちモーターM1の回転数と、ライナー巻出し手段2により巻出されるライナー送り速度すなわちモーターM2の回転数とを、相対的に変化させ、その変化量を制御することである。そのためには、まず最初に初期値として、タイヤ構成部材の供給速度がタイヤ構成部材供給手段1のモーターM1に指令される。ついで、モーターM1の回転数がエンコーダ装置E1により検出され、図示していないコンピュータによりタイヤ構成部材の供給速度に変換され、その変換された値にタイヤ構成部材Tの性状により任意にドロー比を設定することのできる記憶演算手段4により設定されたドロー比と、リールRの巻取り径の変化に応じたライナーLの送り速度の変化量を予め補正するために、その補正量を設定する記憶演算手段5により設定された巻取り径に応じたライナー送り速度の補正量とを掛け合わせた値を、ライナー巻出し手段2のモーターM2に指令する。これによりモーターM1とモーターM2の回転数が制御されるので、所望のタイヤ構成部材Tの張力を得ることができる。
【0018】
尚、リールRの巻取り径に応じたライナーLの送り速度の補正量を設定するためのリールの巻取り径は、リールの巻取り径をD、巻取軸Jの回転数をNとし、キャプスタン駆動ロールC1の径をd、キャプスタン駆動ロールC1の回転数をnとすると、 D=dn/N で求められる。dは固定値であるので、エンコーダ装置E3よりNを求め、エンコーダ装置E2よりnを求めることで、前記コンピュータで演算される。
【0019】
次に、ライナーの張力を制御する方法を述べる。
ライナーの送り速度は、リール巻取り手段3のリールRの巻取り表面速度と同一速度であるので、このライナーの送り速度と無関係にライナーの張力を制御するためには、リール巻取り手段3を回転駆動する装置M3のトルクを制御すれば良い。そのためには、タイヤ構成部材の性状によりライナーの張力を任意に設定する記憶演算手段6により設定されたライナー張力に、リールの巻取り径の変化に応じたライナーの張力の変化を予め補正するためにその補正率を設定する記憶演算手段7により設定されたライナーの張力補正率を掛け、さらにこの値に、リール巻取り手段3の巻取軸Jの回転速度によるメカニカルロス分を補償するトルク量を記憶演算する手段8により設定される巻取軸の回転速度によるメカニカルロス分補償量と巻取軸Jの回転加減速時のトルク補償量を記憶演算する手段9により設定される巻取軸の回転加減速時のトルク補償量を加えたトルク値をトルク設定にて回転制御する装置M3に指令することにより、所望のライナー張力を得ることができる。
【0020】
尚、メカニカルロス分、すなわちリール巻取り手段3に使用されている各種の減速機や軸受といった機械装置部品によるロス分は、通常回転速度が速くなると増大する。従って、エンコーダ装置E3によりトルク設定にて回転制御する装置M3の回転数を検出し、回転速度によるメカニカルロス分を補償するトルク量を記憶演算する手段8で処理することにより設定される。
また、回転加減速時のトルク補償量は、巻取られた部材(タイヤ構成部材+ライナー)分のGD2 に、リール巻取り手段3に使用されている各種の機械装置部品のGD2 を加えた値に、さらに加速度を掛けた値としている。当該巻取られた部材分のGD2 は、前述の式 D=dn/N からもとめられる。当該機械装置部品のGD2 は固定値である。当該加速度は、ライナー送り速度をvとし、キャプスタン駆動ロールC1の径をd、キャプスタン駆動ロールC1の回転数をnとすると、 v=πdn となるので、 時間当たりのvの変化量から加速度が求められる。従って、前記コンピュータで演算される。
【0021】
次に、請求項1記載の発明について、第二〜第三の実施形態をのべる。
まず最初に、本発明の第二の実施形態を図2を参照して説明する。
(1)回転数を検出するエンコーダ装置E4を装備した速度可変制御可能なモーターM4により駆動されるタイヤ構成部材供給手段11と、
(2)速度可変制御可能なモーターM6により駆動されるライナー巻出し手段21と、
(3)トルク設定にて回転制御可能なモーターM7により駆動されるリール巻取り手段31と、
(4))ライナーの張力とライナーの速度を検出する装置E5
とを備え、
テンション制御手段T1により、装置E5により検出されたライナーの張力を所望の張力と成るようモーターM7のトルクを制御することによりライナーの張力を制御し、
ドロー制御手段D2により、エンコーダ装置E4により検出された回転数と、装置E5により検出された速度を演算処理し、タイヤ構成部材の供給速度とリール巻取り手段31の表面速度が所望の速度差となるように、ライナー巻出し手段21の駆動モーターM6の回転数を制御することにより、タイヤ構成部材の張力を制御する。
【0022】
次に、本発明の第三の実施形態を図3を参照して説明する。
(1)回転数を検出するエンコーダ装置E4を装備した速度可変制御可能なモーターM4により駆動されるタイヤ構成部材供給手段11と、
(2)速度可変制御可能なモーターM6により駆動されるライナー巻出し手段21と、
(3)トルク設定にて回転制御可能なモーターM7により駆動されるリール巻取り手段31と、
(4))ライナーの速度を検出する装置E6
とを備え、
テンション制御手段T2により、前述の式 D=dn/N から求められる巻取り部材の巻径を演算して、ライナーの張力を所望の張力と成るようモーターM7のトルクを制御することによりライナーの張力を制御し、
ドロー制御手段D2により、エンコーダ装置E4により検出された回転数と、装置E6により検出された速度を演算処理し、タイヤ構成部材の供給速度とリール巻取り手段31の表面速度が所望の速度差となるように、ライナー巻出し手段21の駆動モーターM6の回転数を制御することにより、タイヤ構成部材の張力を制御する。
【0023】
次に、その他の実施形態を図4を参照して説明する。
(1)回転数を検出するエンコーダ装置E4を装備した速度可変制御可能なモーターM4により駆動されるタイヤ構成部材供給手段11と、
(2)ライナーの張力を調整するディスクブレーキD1を装備したライナー巻出し手段22と、
(3)速度可変制御可能なモーターM5により駆動されるリール巻取り手段32と、
(4)ライナーの張力とライナーの速度を検出する装置E5
とを備え、
テンション制御手段T3により、装置E5により検出されたライナーの張力を所望の張力と成るようディスクブレーキD1を制御することによりライナーの張力を制御し、
ドロー制御手段D3により、エンコーダ装置E4により検出された回転数と、装置E5により検出された速度を演算処理し、タイヤ構成部材の供給速度とリール巻取り手段32の表面速度が所望の速度差となるように、リール巻取り手段32の駆動モーターM5の回転数を制御することにより、タイヤ構成部材の張力を制御する。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
(1)タイヤ構成部材の性状に合わせ、さらにリールが巻かれて行くに従って変化して行く巻径に応じて、タイヤ構成部材の伸縮を所望のパターンに調整することができる。
(2)巻出し開始から巻取り終わりに至る迄の間の巻取軸回転数と加速度の変化や、それに伴うメカニカルロスによる影響を排除し、タイヤ構成部材の性状に適合した、滑らかに変化して行く所望のパターン通りのライナーの張力に調整することができる。
従って、タイヤ構成部材にしわや弛みを生じさせたり、ゲージの厚み不足や型潰れを生じさせたりすることなく、精度良くタイヤ構成部材を巻取ることができるので、著しくタイヤの品質を向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す説明図、
【図2】本発明の第二の実施の形態を示す説明図、
【図3】本発明の第三の実施の形態を示す説明図、
【図4】本発明の第四の実施の形態を示す説明図、である。
【符号の説明】
1:タイヤ構成部材供給手段
2:ライナー巻出し手段
3:リール巻取り手段
4:タイヤ構成部材Tの性状によりドロー比を任意に設定する記憶演算手段
5:リールRの巻取り径の変化に応じたライナーLの送り速度の補正量を設定する記憶演算手段
6:タイヤ構成部材の性状によりライナーの張力を任意に設定する記憶演算手段
7:リールの巻取り径の変化に応じたライナーの張力の変化の補正率を設定する記憶演算手段
8:メカニカルロス分を補償するトルク量を記憶演算する手段
9:回転加減速時のトルク補償量を記憶演算する手段
T:タイヤ構成部材
L:ライナー
B:ベルト
R:リール
R1:ロール
R2:ライナーリール
M1、M2:モーター
M3:トルク設定にて回転制御する装置
E1、E2、E3:エンコーダ装置
DB:ディスクブレーキ
C:キャプスタン装置
C1:キャプスタン駆動ロール
C2、C3:アイドルロール
J:巻取軸
d:キャプスタン駆動ロールの径
n:キャプスタン駆動ロールの回転数
D:リールの巻取り径
N:リールの回転数
v:ライナー送り速度
Claims (3)
- タイヤ構成部材供給手段から供給される帯状のタイヤ構成部材を、リール巻取り手段のリールに巻取る途上にて、ライナー巻出し手段から送り出されたライナーを導いて該ライナーと共にタイヤ構成部材をリールに巻取るに当たり、
前記ライナー巻出し手段におけるライナー送り速度と、リール巻取り手段におけるリールの巻取り表面速度とを同一に設定した上で、
(1)前記タイヤ構成部材供給手段により送り出されるタイヤ構成部材の供給速度に対し、前記ライナー巻出し手段により巻出されるライナー送り速度を制御することにより、リールに巻取られるタイヤ構成部材の張力を制御し、
(2)前記リール巻取り手段の巻取軸のトルクを制御することにより、リールに巻取られるライナーの張力を制御して、タイヤ構成部材の張力とライナーの張力を、それぞれ独立して制御することを特徴とする帯状タイヤ構成部材のリール巻き取り制御方法。 - リールに巻取られるタイヤ構成部材の張力を制御するに当たり、
(1)前記タイヤ構成部材供給手段を駆動するモーターの回転数を検出する装置により、送り出されるタイヤ構成部材の供給速度を認識する手段と、
(2)前記リール巻取り手段の巻取軸の回転数を検出する装置と、
(3)前記ライナー巻出し手段を駆動するモーターの回転数を検出する装置により、ライナー送り速度を認識する手段と、
(4)タイヤ構成部材の性状によりドロー比を任意に設定する記憶演算手段と、
(5)リールの巻取り径の変化に応じたライナーの送り速度の変化量を予め補正するために、その補正量を設定する記憶演算手段とを用いて、
前記ライナー巻出し手段により巻出されるライナー送り速度を、下記の計算式
(ライナー送り速度)=(タイヤ構成部材の供給速度)×(任意に設定したドロー比)×(巻取り径に応じたライナー送り速度の補正量)
により、コンピュータで演算し制御することを特徴とする請求項1記載の帯状タイヤ構成部材のリール巻き取り制御方法。 - リールに巻取られるライナーの張力を制御するに当たり、
(1)前記ライナー巻出し手段を駆動するモーターの回転数を検出する装置により、ライナー送り速度を認識する手段と、
(2)前記リール巻取り手段の巻取軸をトルク設定にて回転制御する装置と、
(3)当該巻取軸の回転速度を検出する装置と、
(4)タイヤ構成部材の性状によりライナーの張力を任意に設定する記憶演算手段と、
(5)リールの巻取り径の変化に応じたライナーの張力の変化を予め補正するために、その補正率を設定する記憶演算手段と、
(6)前記リール巻取り手段の巻取軸の回転速度によるメカニカルロス分を補償するトルク量を記憶演算する手段と、
(7)当該巻取軸の回転加減速時のトルク補償量を記憶演算する手段とを用いて、
前記リール巻取り手段の巻取軸のトルクを、下記の計算式
(巻取軸のトルク)=(任意に設定したライナー張力)×(巻取り径に応じたライナーの張力補正率)×(巻取り径)+(巻取軸の回転速度によるメカニカルロス分補償量)+(巻取軸の回転加減速時のトルク補償量)
により、コンピュータで演算し制御することを特徴とする請求項1記載の帯状タイヤ構成部材のリール巻き取り制御方法。
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