JP2008221638A - シート状タイヤ構成部材の製造方法及び製造装置 - Google Patents

シート状タイヤ構成部材の製造方法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ストリップ部材片の幅方向の端部を重ねて接合し、シート状タイヤ構成部材を製造するとき、複数種類を省スペース、高生産性で製造する。
【解決手段】
コンベア上に配置されたストリップ部材片201(I)の上に、ストリップ部材片301(II)を幅方向にLαにずらして重ねる。ストリップ部材片301(II)の上に、ストリップ部材片401(III)を幅方向にLβずらして重ねる。ストリップ部材片201(IV)の幅方向の端部をストリップ部材片201(I)の幅方向の端部に接合する。ストリップ部材片301(V)の幅方向の端部をストリップ部材片301(II)の幅方向の端部に接合する。ストリップ部材片401(VI)の幅方向の端部をストリップ部材片401(III)の幅方向の端部に接合する。3種類のシート状タイヤ構成部材の積層体を製造し、成型ドラムに1度に巻き付ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、インナーライナー、カーカスプライ等のタイヤ構成部材を製造する方法及びその装置に関し、より詳細には、所定幅及び所定長を有するストリップ部材片の幅方向の端部を所定枚重ねて接合し、前記所定長に相当する幅及び前記所定幅の所定枚数倍に対応する長さを有するシート状タイヤ構成部材を製造する方法及び装置に関する。
空気入りタイヤは、図6に示すように、2本の環状のビードコア72,72に両端を固定されてタイヤ幅方向外側にカーカスプライ73が膨出し、カーカスプライ73の外周側にはベルト74を挟んでトレッドゴム75が設けられ、カーカスプライ73の両側方にはサイドウオールゴム76が貼り付けられ、全体が略環状に形成されている。また、この空気入りタイヤ71のカーカスプライ73の内側にインナーライナー77が貼り付けられている。ここで、一方のビード部のタイヤ半径方向内側端からインナーライナー77の内周面に沿って他方のビード部のタイヤ半径方向内側端に至るまでの長さをインナーペリフェリWsと言う。従って、インナーライナー77の幅はインナーペリフェリWsと略等しい。また、インナーライナー77の長さはタイヤのリム径にπ(円周率≒3.14)を乗算した値と略等しい(実際には、ドラム上の巻き付け時の長さがこの値に等しい)。
従来、このようなインナーライナーを製造するための装置として、一定幅を有する帯状ゴム部材の連続体を一定長毎に切断することにより作成した所定枚の帯状ゴム部材片の幅方向の端部を重ねて接合することにより、前記一定長に相当する幅、並びに前記一定幅及び所定枚数に応じた様々な長さを有するシート状タイヤ構成部材を製造する装置が提案されている(特許文献1参照)。
図7は、特許文献1に開示されているインナーライナー製造装置の概略構成を示す図である。押出し機110は、投入されたゴム材をスクリューで混練しながらローラヘッド111に送り、ローラヘッド111によりストリップ部材(帯状ゴム部材)101に成型して連続的に押出していく。ローラヘッド111は、上ローラ111aがプロファイル付きで下ローラ111bがフラットである。
このような上ローラ111aと下ローラ111bに挟まれて押出されるストリップ部材101は、幅は98.8mm、厚さは中央部が1.0mmで幅方向両端が先細に形成されている。詳細には、図8に示すように、ストリップ部材101の幅方向断面は、厚さ1.0mmの偏平な台形であり、下底の長さが98.8mmで中央部101aの上底の幅が60.8mm、両端部101b,101bの幅が19mmで先細に形成され、先細の角度は約3度である。また、ストリップ部材101の幅は直径1インチの円の周長p(=79.8mm)に重ね代として19mmを加えた98.8mmとしている。
押出機110は、ストリップ部材101の部材幅安定化のため定量押出し用のギアポンプ110aが内蔵されたギアポンプ押出機であり、ギアポンプ110aの入口と出口に圧力センサー110b,110cが設けられ、両圧力センサーからの検出値を基に入口の圧力センサー110bの検出値が一定となるように押出機110のスクリューの回転を制御する。また、押出されたストリップ部材101の幅をラインセンサ112で検出し、この検出値に基づきローラヘッド111の回転を制御している。ストリップ部材101の幅は、ローラヘッド111とギアポンプ110aの回転のドロー比で決まる。
このようにして所定形状に成形されて押出されたストリップ部材101は、フェスツーン113を経て、コンベアベルト115にその側方の定位置から直角に供給される。このとき、ストリップ部材101はカッター114によりコンベアベルト115の搬送方向に沿って所定長Wに切断され、ストリップ部材片(帯状ゴム部材片)102とされる。この所定長Wは前記インナーペリフェリWsに等しい。ここでは、コンベアベルト115は矢印X方向へ搬送される。
ストリップ部材片102がコンベアベルト115の所定位置に載置されると、コンベアベルト115を回転させ、ストリップ部材片102を直径1インチの円の周長pである79.8(=98.8−19.0)mm矢印X方向に前進させる。次いで再びストリップ部材101をコンベアベルト115の側方から供給し、所定長に切断してコンベアベルト115上に載せると、図9に示すように、79.8mm前進した先行のストリップ部材片102に新たなストリップ部材片102が19.0mm幅の端部102bを重ねて載置されるので、重畳された端部同士を押圧して接合する。以上の工程を繰り返すことにより、図9に示すようにコンベアベルト115上でストリップ部材片102を順次連結していく。
そして、タイヤのリム径に応じてストリップ部材片102を所要枚数接合することにより、インナーライナー103が製造される。即ちリム径がnインチのタイヤの場合は、n枚のストリップ部材片102を接合することでそのタイヤ用のインナーライナー103が製造される。例えばリム径が17インチの場合は、図10に示すように17枚のストリップ部材片102を接合すると、インナーペリフェリWsに等しいWの幅でp×17(=79.8mm×17=1356.6mm=P)に重ね代19.0mmを加算した1375.6mmの長さのインナーライナー103が形成される。このインナーライナー103は図示しない成型ドラムに巻き付けられ、先端と後端の幅19.0mmの端部同士が重ね合わされて接合され、環状とされるので、その周長はP(=1356.6mm)であり、リム径17インチのリムの周長である17×π×25.4mmと等しくなる。
以上のように押出機110は、98.8mmの幅狭のストリップ部材101を形成するので、小型で設置スペースも小さくてすむ。そして、このストリップ部材101をコンベアベルト115に供給し、インナーペリフェリWsに切断してストリップ部材片102として移動させ、再びストリップ部材101をコンベアベルト115に供給して切断し、ストリップ部材片102の端縁部を先行のストリップ部材片102に重ねて接合し、この工程を繰り返して所要枚数のストリップ部材片を順次接合してインナーペリフェリWsを部材幅とし、重ね代を含めないでリム周長Pを長さとするインナーライナーを効率良く製造することができる。
しかしながら、前記特許文献1に記載されたタイヤ構成部材の製造装置では、リム径1インチ当たり1枚のストリップ部材片102を使用するため、リム径が大きくなるにつれて多数のストリップ部材片102を接合することが必要となる。このため、タイヤ1本分のインナーライナー103の製造に要する時間が長くなり生産性が低下するという問題がある。
そこで、このような問題を解決するため、本願発明の出願人は、ストリップ部材として、特許文献1に記載されている直径1インチの円の周長p(=79.8mm)に重ね代の19mmを加えた98.8mmの幅を有するゴム製のストリップ部材に代えて、直径2インチや3インチの円の周長に一定長を加えた幅を有する樹脂フィルム製のストリップ部材を用いるとともに、製造するタイヤのリム径に応じて、所定の枚数のストリップ部材を前記一定長以内の重ね代を設けて接合するようにしたシート状タイヤ構成部材の製造方法及び製造装置に関する発明を提案した(特願2006−307719号:平成18年11月14日出願)。
このシート状タイヤ構成部材の製造方法により、直径2インチの円の周長(=2インチ×π≒2×25.4×3.14=159.5mm)に重ね代となる一定幅Ljを加えた幅を有するストリップ部材片を接合して、リム径が12インチのタイヤ及び13インチのタイヤのインナーライナーを製造する方法の概要について、図11を参照しながら説明する。
この図のAに示すように、ストリップ部材片201は、幅方向断面形状が偏平な長方形であり、幅方向長が直径2インチの円の周長に一定幅Ljを加えた長さを有する。このストリップ部材片201から、リム径が12インチのタイヤのインナーライナーを製造するときは、この図のBに示すように、ストリップ部材片201を6枚用意し、それらの幅方向の端部を一定幅Ljずつ重ねて接合することにより、「12インチ×π+Lj」の長さとし、図示しない成型ドラム上で6枚のストリップ部材片201の接合体の両端(図11Bの左端及び右端)をLj重ねて円筒状に接合する。また、リム径が13インチのタイヤのインナーライナーを製造するときは、この図のCに示すように、ストリップ部材片201を6枚用意し、それらの幅方向の端部を「Lj−0.2インチ×π」ずつ重ねて接合することにより、「13インチ×π+Lj」の長さとし、図示しない成型ドラム上で6枚のストリップ部材片201の接合体の両端(図11Cの左端及び右端)をLj重ねて円筒状に接合する。
同様に、リム径が14インチの場合は7枚のストリップ部材片201を用意し、それらの幅方向の端部を一定幅Ljずつ重ねて接合することにより、「14インチ×π+Lj」の長さとし、リム径が15インチの場合は7枚のストリップ部材片201を用意し、それらの幅方向の端部を「Lj−(1/7)インチ×π」ずつ重ねて接合することにより、「15インチ×π+Lj」の長さとする。つまり、幅方向長が直径2インチの円の周長に一定幅Ljを加えた長さを有するストリップ部材片201を用いる場合、リム径のインチ数が2の倍数の場合はLjずつ重ねて接合し、2の倍数よりも1多い場合は、重ね代の総和が「1インチ×π」短くなるように、個々の重ね代を短くしている。ストリップ部材片201の幅方向長さを直径3インチの円の周長に一定幅を加えた長さにした場合についても、同様にして、各種サイズのリム径を有するタイヤのインナーライナーを製造することができる。
この方法によれば、タイヤ1本分のインナーライナーの製造に必要なストリップ部材数が低減されるため、接合時間が短くなる。また、ストリップ部材片として、帯状ゴム部材片よりも厚さの薄い樹脂フィルム片を用い、かつその使用枚数を低減することにより、タイヤのユニフォーミティの悪化を抑えることができる。また、この方法は、インナーライナーに限らず、カーカスプライなどの各種シート状タイヤ構成部材を製造することができ、小規模の設備で多品種少量生産が可能な設備の実現に大きな効果を有するものである。
しかしながら、この方法により複数種類のシート状タイヤ構成部材を製造する場合、図12に示すように、それぞれのシート状タイヤ構成部材製造装置200、300を用意し、ストリップ部材片201、301を接合してシート状タイヤ構成部材202及び302を製造し、順番にタイヤ成型ドラム210に巻き付けることになるため、シート状タイヤ構成部材製造装置が部材数だけ必要になる。このため、省スペース向け製造設備であることのメリットが充分に享受できないという問題がある。
また、タイヤ1本分のシート状タイヤ構成部材は、ローラヘッドを備える押出機によりインナーペリフェリWsに略等しい部材幅のシート状部材を連続的に形成し、所定長に切断して製造することが一般的であるが、この一般的な製造方法によりシート状タイヤ構成部材を製造する方法は、カレンダー設備によりタイヤ幅分のシートを押し出し、次いでそのシートを裁断する旧来製法と比べても、タイヤ1本分のシート状タイヤ構成部材の製造に要する時間が長い。このため、複数種類のシート状タイヤ構成部材を図11に示す製造方法により製造する場合、それらを一般的な製造方法により製造する場合と比べると、時間差が累積され、生産性が低下するという問題がある。
WO2002/55289号公報
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、所定幅及び長さを有するストリップ部材片の幅方向の端部を重ねて接合することにより、シート状タイヤ構成部材を製造する方法及び装置において、複数種類のシート状タイヤ構成部材を省スペース、かつ高い生産性で製造できるようにすることである。
請求項1の発明は、所定幅及び所定長を有するストリップ部材片の幅方向の端部を所定枚重ねて接合し、所定幅及び所定長のシート状タイヤ構成部材を製造する方法であって、それぞれが所定幅及び所定長を有する複数種類のストリップ部材片を幅方向にずらし重ねて支持体上に配置する第1の工程と、前記支持体上に重ねて配置された複数種類のストリップ部材片の各々の幅方向の端部に、各々のストリップ部材片と同じ種類のストリップ部材片の幅方向の端部を重ねて接合する第2の工程とを有し、該第2の工程を前記所定幅及び所定長を有する複数種類のシート状タイヤ構成部材の積層体が形成されるまで繰り返すことを特徴とするシート状タイヤ構成部材の製造方法である。
請求項2の発明は、請求項1記載のシート状タイヤ構成部材の製造方法において、前記第1の工程は、第1のシート状タイヤ構成部材を製造するための所定幅を有する第1のストリップ部材の連続体の所定量を前記支持体上に配置する工程と、前記支持体上に配置された第1のストリップ部材を前記第1のシート状タイヤ構成部材の前記所定幅に相当する長さに切断して第1のストリップ部材片を形成する工程と、第2乃至第n(nは2以上の整数)のシート状タイヤ構成部材を製造するための所定幅を有する第2乃至第nのストリップ部材の連続体の所定量を順次幅方向にずらしながら重ねて配置する工程と、前記第2至第nのシート状タイヤ構成部材の各々の前記所定幅に相当する長さに切断して第2至第nのストリップ部材片を形成する工程とからなることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2記載のシート状タイヤ構成部材の製造方法において、前記第2の工程は、前記第1のストリップ部材の連続体の次の所定量を前記支持体上に重ねて配置された第1のストリップ部材片の幅方向の端部に重ねて貼り付ける工程と、該貼り付けられた第1のストリップ部材の連続体を前記第1のシート状タイヤ構成部材の前記所定幅に相当する長さに切断して第1のストリップ部材片を形成する工程と、順次前記第2乃至第n(nは2以上の整数)のストリップ部材の連続体の次の所定量を前記支持体上に重ねて配置された第2乃至第nのストリップ部材片の幅方向の端部に重ねて貼り付ける工程と、該貼り付けられた第2乃至第nのストリップ部材の連続体を前記第2乃至第nのシート状タイヤ構成部材の前記所定幅に相当する長さに切断して第2乃至第nのストリップ部材片を形成する工程とからなることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2記載のシート状タイヤ構成部材の製造方法において、前記第1のストリップ部材は、接着防止用の剥離層が付加された樹脂フィルムであり、前記第1のストリップ部材の連続体の所定量を前記支持体上に配置する工程は、前記剥離層を剥離しながら配置することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1記載のシート状タイヤ構成部材の製造方法において、前記第1の工程及び第2の工程は、前記ストリップ部材片を重ねて配置及び接合するときに、前記支持体を前記ストリップ部材片の幅方向に移動させることで、前記支持体上のストリップ部材片を幅方向にずらすことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1記載のシート状タイヤ構成部材の製造方法において、前記第1の工程及び第2の工程は、前記ストリップ部材片を重ねて配置及び接合するときに、各ストリップ部材片の端部の重ね幅だけ幅方向にずれた位置から前記支持体上に供給することを特徴とする。
請求項7の発明は、所定幅及び所定長を有するストリップ部材片の幅方向の端部を所定枚重ねて接合し、所定幅及び所定長のシート状タイヤ構成部材を製造する装置であって、前記ストリップ部材片を接合するときに載せるための支持体と、第1のシート状タイヤ構成部材を製造するための所定幅を有する第1のストリップ部材の連続体の所定量を前記支持体上に配置する手段と、前記支持体上に配置された第1のストリップ部材の連続体を第1のシート状タイヤ構成部材の所定幅に相当する長さに切断して第1のストリップ部材片を形成する手段と、第2乃至第n(nは2以上の整数)のシート状タイヤ構成部材を製造するための所定幅を有する第2乃至第nのストリップ部材の連続体の所定量を順次幅方向にずらしながら重ねて配置することが可能な第2乃至第nのストリップ部材供給手段と、前記支持体上に供給された第2乃至第nのストリップ部材を前記第2至第nのシート状タイヤ構成部材の各々の前記所定幅に相当する長さに切断して第2至第nのストリップ部材片を形成する手段と、前記支持体を前記各ストリップ部材の幅方向へ搬送する手段とを有することを特徴とするシート状タイヤ構成部材の製造装置である。
請求項8の発明は、請求項7記載のシート状タイヤ構成部材の製造装置において、前記第1のストリップ部材は、接着防止用の剥離層が付加された樹脂フィルムであり、前記配置する手段は、前記樹脂フィルムの所定量を前記支持体の上方に搬送する第1の搬送手段と、前記支持体の上方に搬送された樹脂フィルムから剥離層を剥離しながら該樹脂フィルムを前記貼付け体上に配置する配置手段とを有することを特徴とする。
(作用)
本発明によれば、複数種類のストリップ部材片を幅方向にずらし重ねて支持体上に配置し、次いで支持体上に重ねて配置された複数種類のストリップ部材片の各々の幅方向の端部に、各々のストリップ部材片と同じ種類のストリップ部材片の幅方向の端部を重ねて接合することにより、複数種類のシート状タイヤ構成部材の積層体を同時に製造する。
本発明によれば、複数種類のシート状タイヤ構成部材を省スペース、かつ高い生産性で製造することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
図1は本発明の実施形態のシート状タイヤ構成部材製造システムの概略構成を示す図である。このシステムは、シート状タイヤ構成部材製造装置200及びストリップ部材供給装置310からなる。シート状タイヤ構成部材製造装置200は、先に出願したシート状タイヤ構成部材製造装置と同様に構成されている。このシート状タイヤ構成部材製造装置200の詳細については、図3〜5を参照しながら後述する。ストリップ部材供給装置310は、図7に示すインナーライナー製造装置110と同様に構成されている。
そして、詳細については図2を参照しながら後述するが、本実施形態のシート状タイヤ構成部材製造システムは、シート状タイヤ構成部材製造装置200が図示しないコンベアなどの支持体上にストリップ部材片201を配置し、次いでストリップ部材供給装置310が、ストリップ部材片301をストリップ部材片201の上に重ねる。このとき、ストリップ部材片301は、ストリップ部材片201の幅方向に所定距離ずれた位置に重ねる。このずれ量の設定は、コンベアによりストリップ部材片201を所定距離搬送することにより行うこともできるし、シート状タイヤ構成部材200、ストリップ部材供給装置310、及びコンベアの物理的な位置の設定により行うこともできる。なお、ここでは、ストリップ部材片201、301をコンベア上に配置するように説明した。このように構成することも可能であるが、本実施形態では後述する図3乃至図5の説明、及び前述した図7の説明から明らかなように、ストリップ部材の連続体をコンベア上に載せた後に切断してストリップ部材片としている。
次いで、コンベア上に配置されているストリップ部材片201の幅方向の端部に、次のストリップ部材片201を接合し、さらにストリップ部材片301の幅方向の端部に、次のストリップ部材片301を接合する。これらの接合動作をタイヤ1本分の長さになるまで繰り返すことにより、シート状タイヤ構成部材202の上にシート状タイヤ構成部材302が積層された積層体303が得られる。この積層体303を成型ドラム201に巻き付けることにより、2種類のシート状タイヤ構成部材202及び302を1度に巻き付けることができる。
図2は、図1における重ね動作及び接合動作の詳細を示す図である。ここでは、便宜上、3種類のストリップ部材片を重ねる場合を示す。また、ストリップ部材片201が最も下層に配置され、その上にストリップ部材片301、その上にストリップ部材片401が配置される。例えば、ストリップ部材片201はインナーライナー製造用、ストリップ部材片301、401はそれぞれ2層のカーカスプライの製造用である。図において、各ストリップ部材片の符号の下のローマ数字はコンベア上に配置する順番である。
各ストリップ部材片は、幅方向断面形状が偏平な長方形であり、幅方向長はそれぞれL1、L2、L3である。これらの値は、各タイヤ構成部材の種類に応じた値に設定する。同一の値に設定した場合は、原材料ロールから積層した状態で巻き出し、コンベア上に供給することができるという利点がある。また、各ストリップ部材片の長さ(図10のWに対応)を略同じにすることで、可能な限り多くの種類のストリップ部材片を重ねることができる。しかしながら、各タイヤ構成部材の種類に応じて異なる長さにしてもよい。
まずストリップ部材片201(I)をコンベア上に配置し、次いでストリップ部材片301(II)をストリップ部材片201(I)の上に重ねて配置する。このとき、ストリップ部材片301(II)の幅方向位置が、ストリップ部材片201(I)の幅方向位置に対し、図の左方へ距離Lαずれるように重ねる。次に、ストリップ部材片401(III)をストリップ部材301(II)の上に重ねて配置する。このとき、ストリップ部材片401(III)の幅方向位置が、ストリップ部材片301(II)の幅方向位置に対し、図の左方へ距離Lβずれるように重ねる。ここで、LαとLβは同じ値でも異なる値でもよい。なお、便宜上、各ストリップ部材片の重なっている面を接触させずに離して図示した。
次にストリップ部材片201(IV)の幅方向の左端部をストリップ部材片201(I)の幅方向の右端部に重ねて接合する。このとき、端部同士の重なり幅をL1jとする。次いで、ストリップ部材片301(V)の幅方向の左端部をストリップ部材片301(II)の幅方向の右端部に重ねて接合する。このとき、端部同士の重なり幅をL2jとする。次にストリップ部材片401(VI)の幅方向の左端部をストリップ部材片401(III)の幅方向の右端部に重ねて接合する。このとき、端部同士の重なり幅をL3jとする。ここで、L1j、L2j、L3jは同じ値でも異なるでもよい。ただし、それらの総和は、L1、L2、L3のうち最小の値以下にすることが必要である。
同様に、ストリップ部材片201(VII)の幅方向の左端部をストリップ部材片201(IV)の幅方向の右端部に重ねて接合し、ストリップ部材片301(VIII)の幅方向の左端部をストリップ部材片301(V)の幅方向の右端部に重ねて接合し、ストリップ部材片401(IX)の幅方向の左端部をストリップ部材片401(VI)の幅方向の右端部に重ねて接合する。これにより、3枚のストリップ部材201の接合体201Tの上に3枚のストリップ部材片301の接合体301Tが配置され、その上に3枚のストリップ部材片401の接合体401Tが配置された積層体が構成される。以後、各接合体の幅方向長が所定のタイヤ構成部材の長さになるまで、各ストリップ部材の端部同士の接合を繰り返すことで、3種類のシート状タイヤ構成部材の積層体が得られる。この積層体を成型ドラム210に巻き付けることで、3層のタイヤ構成部材の巻き付けが1回で完了する。
このように、本実施形態のシート状タイヤ構成部材製造システムによれば、3種類のシート状タイヤ構成部材を成型ドラムに1回で巻き付けることができるため、1種類ずつ順番に巻き付ける図12のシステムと比べると、生産性を大幅に向上させることができる。また、3種類のストリップ部材片を積層することで、ある層のストリップ部材片の端部同士の接合(接着)力が他の層により補強されるため、接合(接着)力の弱いストリップ部材片を用いることができる。さらに、各ストリップ部材片の幅L1、L2、L3を同一の値に設定しておけば、コンベア上で重ねる代わりに、例えば積層した状態で原材料ロールに保管しておき、そこから積層した状態で巻き出し、コンベア上に供給することもできるので、各ストリップ部材を個々に保管する場合と比べると、原材料ロールを統合できるため、省スペース化に大きな効果を有する。
次に、最下層に配置するシート状タイヤ構成部材201をフィルムインナーライナーとした場合のシート状タイヤ構成部材製造装置200の構成及び動作について説明する。
図3はこのシート状タイヤ構成部材製造装置200の構成を示す図である。このシート状タイヤ構成部材製造装置200は、概略的には、所定幅の樹脂フィルムFが巻回されている材料ロール1から樹脂フィルムFを巻き出し、所定長さに切断して樹脂フィルム片を形成し、この樹脂フィルム片を所定枚数コンベア15上に横に並べてその側縁同士を接合することにより、製品タイヤのリム径に対応させた樹脂フィルム部材を形成するものである。
このシート状タイヤ構成部材製造装置200は、インナーライナーの原料である樹脂フィルムFが巻回されている材料ロール1を備えている。ここで、樹脂フィルムFは、所定の幅を有し、図4にその断面を示すように、フィルム層F1の裏面に剥離層F2が接着材F3により接着されている。この剥離層F2は、材料ロール1に巻回されている樹脂フィルムFの接触面同士が付着しないようにするための接着防止層であり、後述するように、材料ロール1から巻き出された後に剥離される。
フィルム層F1は例えば厚さ40μm程度のナイロン(登録商標)や塩化ビニリデン等からなり、剥離層F2は厚さ50〜100μm程度のPET樹脂からなり、予めフィルム層F1及び剥離層F2を連続的に成型し、接着剤F3によりフィルム層F1の裏面に剥離層F2を付加した後にロールに巻き取っておく。フィルム層F1は幅方向断面が偏平な長方形であり、その幅は図11Aに示すストリップ部材片201と同様に、例えば直径2インチの円の周長に重ね代となる一定幅Ljを加えた値を有する。
また、このシート状タイヤ構成部材製造装置200は、材料ロール1から樹脂フィルムFを巻き出す巻き出し部2と、巻き出し部2により巻き出された樹脂フィルムFの張力を調整する巻き出し側フェスツーン3と、巻き出し側フェスツーン3の巻き出し方向下流側に配置されたローラ4、5とを備えており、材料ロール1から巻き出された樹脂フィルムFはコンベア15に供給される。ここで、巻き出し部2は、基端を中心に揺動可能な巻き出しアーム2aと、その先端側に取り付けられた一対の巻き出しローラ2bとからなる。また、巻き出し側フェスツーン3は、上下方向に延びるフレーム3aと、フレーム3aの上端付近に配置された固定ローラ3b,3cと、フレーム3aに沿って上下動する可動ローラ3dとを備えている。可動ローラ3dはフレーム3a内に設けられたガイド軸3eに沿って上下動する移動体3fに固定されており、移動体3fの上下動により移動体3fと一体的に上下動する。なお、このように移動体3fを上下動させる機構としてはボールねじ及びモータなどの周知の機構を用いることができる。
コンベア15は図示されていないモータにより紙面に垂直な方向へ移動可能である。これにより、後述するように、コンベア15上に載せられて切断された樹脂フィルムをその幅方向へ搬送することができる。コンベア15の上方には、コンベア15の幅方向(搬送方向と直交する方向)に延びるフレーム16が配置されており、フレーム16にはガイドレール17が設けられている。また、フレーム16の一端(図の左端)付近にはローラ6が設けられ、その右側には樹脂フィルムFの表面を下方へ押し付けるための押付け装置20がガイドレール17に対し、往復移動可能に取り付けられている。また、押付け装置20の左右にはローラ7,8が取り付けられている。さらに、押付け装置20は、ピストンシリンダ機構21を有しており、そのピストンロッドの先端部には、コンベア15上に樹脂フィルムFのフィルム層F1を貼り付けるときに、フィルム層F1をコンベア15の上面方向に押し付ける貼付けローラ22が取り付けられている。つまり、貼付けローラ22はコンベア15の上面に沿ってその幅方向に往復移動可能である。
さらに、フレーム16の左端付近の下方には、樹脂フィルムFを巻き出すとき、そのフィルム層F1と剥離層F2とのずれを防ぐため、ローラ7と貼り付けローラ22との間に位置する樹脂フィルムFを挟むブレーキ23が設けられている。また、コンベア15の左端付近には、貼付けローラ22の下流側においてフィルム層F1と剥離層F2とを分離するためのナイフエッジ25が配置されている。また、ナイフエッジ25の上方には、ナイフエッジ25により分離された剥離層F2をローラ8の方向へ案内するためのローラ27が配置されている。これらのブレーキ23、ナイフエッジ25及びローラ27も押付け装置20と一体的に往復移動可能に構成されている。つまり、ブレーキ23、ナイフエッジ25及びローラ27もコンベア15の上面に沿ってその幅方向に往復移動可能である。
また、ガイドレール17には、下端に吸着及び先端押さえヘッド19を有する移送装置18が往復移動可能に取り付けられている。つまり、吸着及び先端押さえヘッド19はコンベア15の上面に沿ってその幅方向に往復移動可能である。吸着及び先端押さえヘッド19は、樹脂フィルムFの先端部の表面を吸着してコンベア15の幅方向の一端部から他端部へ移送する機能、及び移送された樹脂フィルムFの吸着を解除したとき、移送装置18が有するピストンシリンダ機構の作用により下方へ移動して、コンベア15上に載せられた樹脂フィルムFの先端をコンベア15の上面に押し付ける機能を備えている。
さらに、コンベア15の上方、かつフレーム16の下方には、コンベア15上に載せられたフィルム層F1をタイヤのインナーペリフェリWsに等しい長さに切断するためのカッター26が設けられている。
また、フレーム16の右端付近には、ナイフエッジ25によりフィルム層F1から剥離され、ローラ8により搬送されている剥離層F2を後述する巻き取りロール14へ搬送するためのローラ9,10と、剥離層F2をローラ9の表面に押し付けて、搬送を停止させるためのブレーキ11とが設けられている。
さらに、ローラ10の下流側には、ローラ12と、巻き取り側フェスツーン13と、巻き取り用モータMtにより駆動される巻き取りロール14とが設けられている。巻き取り側フェスツーン13は、巻き出し側フェスツーン3と同様に、上下方向に延びるフレーム13aと、フレーム13aの上端付近に配置された固定ローラ13b,13cと、フレーム13aに沿って上下動する可動ローラ13dとを備えている。可動ローラ13dはフレーム13a内に設けられたガイド軸13eに沿って上下動する移動体13fに固定されており、移動体13fの上下動により移動体13fと一体的に上下動することにより、搬送されている剥離層F2の張力を調整する。
また、上述したシート状タイヤ構成部材製造装置200の各モータ等の動作タイミングの制御など、この装置全体の動作の制御を行う制御装置30が設けられている。制御装置30はコンピュータにより構成されており、CPU、RAM、及びROMを有しており、ROMは、表1に示すように、様々なリム径に適合するタイヤのインナーライナーを製造するときに使用する樹脂フィルム片の枚数、及びそれらを接合するときの重ね代の長さが記憶されたテーブルを備えている。なお、ここでは、直径2インチの円の周長に一定長を加えた幅を有する樹脂フィルム製のストリップ部材を用いる場合のテーブルを図示したが、これ以外にも例えば直径3インチの円の周長に一定長を加えた幅を有する樹脂フィルム製のストリップ部材を用いる場合のテーブルを備えている。
Figure 2008221638
以上のように構成されたシート状タイヤ構成部材製造装置200の動作について説明する。前述のとおり、シート状タイヤ構成部材製造装置200の動作は、ストリップ部材供給装置310の動作と関連しているが、ここでは分かり易くするため、シート状タイヤ構成部材製造装置200の単独の動作、即ち図2のストリップ部材片201(I),(IV),(VII)の接合動作に対応する動作を説明する。
制御装置30において、ユーザにより、タイヤのインナーペリフェリ及リム径の設定値が入力されると、制御装置30のCPUは、入力されたリム径に対応する樹脂フィルム片の使用枚数及び重ね代を表1に示すようなテーブルから読み出し、RAMに設定する。以後、制御装置30は、RAMに設定されたデータに基づいて各部を動作させる。
以下の説明では1枚目(実際には1枚目は廃棄するので2枚目となる)の樹脂フィルム片はコンベア15上に形成されているものとする。即ち図3に示すように、材料ロール1に巻回されている樹脂フィルムFの先端は、巻き出し部2により巻き出され、巻き出し側フェスツーン3、ローラ4,5,6,7、貼り付けローラ22を通り、ナイフエッジ25にて剥離層F2が剥離され、その剥離層F2の先端はローラ9,10,12、巻き取り側フェスツーン13を通って巻き取りロール14に到達しており、剥離層F2が剥離されたフィルム層F1は、図5Aに示すように、コンベア15の側方からその幅方向に供給されて載せられ、その後方がカッター26により切断され樹脂フィルム片F11になっているものとする。また、この樹脂フィルム片F11をインナーライナーの製造に使用するため、コンベア15をX方向へ動作させることにより、樹脂フィルム片を所定距離移動させ、後続する樹脂フィルム片を接合するための幅方向の位置合わせを行ったのとする。さらに、切断されたフィルム層F11に後続する部分は吸着及び先端押さえヘッド19の下方に位置しているものとする。
まず、制御装置30は、吸着及び先端押さえヘッド19を動作させて、その下方に存在する樹脂フィルムFの先端を吸着させるとともに、ブレーキ23を動作させて樹脂フィルムFを固定する。次いで、移送装置18及び押付け装置20を図3に示す位置から右方へ移動させるとともに、材料ロール1から樹脂フィルムFを巻き出す。このとき、ブレーキ11を動作させるとともにモータMtの回転を停止させることにより、剥離層F2の巻き取りを停止させる。この結果、樹脂フィルムFは、その先端が吸着及び先端押さえヘッド19に保持された状態でコンベア15の右端付近に到達する。このようにして、樹脂フィルムFは、フィルム層F1を下方に向けた状態でコンベア15の側方向からコンベア15の上面に沿って搬送される。なお、このとき吸着及び先端押さえヘッド19に保持されている樹脂フィルムFの先端(図3では右端)部は、剥離層F2が剥離され、フィルム層F1が露出している。
樹脂フィルムFの先端がコンベア15の右端付近の所定位置に到達したとき、移送装置18及び押付け装置20の移動を停止させるとともに、吸着及び先端押さえヘッド19による吸着動作を解除する。このとき、樹脂フィルムFの先端が吸着及び先端押さえヘッド19から離れなければ、エアブローを使用する。
次に、ピストンシリンダ機構21を動作させて、貼り付けローラ22をストリップ部材Fの表面に押し当てるとともに、吸着及び先端押さえヘッド19を同期して下降させる。これにより、吸着及び先端押さえヘッド19は、図5Bに示す樹脂フィルムFの先端部のフィルム層F1を押さえ、貼り付けローラ22はその後部に位置する樹脂フィルムFを押さえた状態となる。そして、ナイフエッジ25により樹脂フィルムFから剥離層F2が剥離されている状態となる。ここで、貼り付けローラ22の外周面の幅は重ね代の幅よりも広くなっており、貼り付けローラ22の外周面は、図5Bにおける樹脂フィルム片F11と樹脂フィルムFとの重ね代を含む幅方向位置を押圧する。なお、図5Bにおいて、フィルム層F1及び剥離層F2の厚さは無視した。
次に、ブレーキ23を解除した後に、吸着及び先端押さえヘッド19で樹脂フィルムFを図の右端で押さえた状態で、貼り付けローラ22を樹脂フィルムFの表面に押し当てたまま、押付け装置20を左方へ移動させる。このとき、モータMtを回転させ、巻き取り側フェスツーン13の下降を利用して、巻き取りロール14により剥離層F2を巻き取る。また、巻き出し側のフェスツーン3はブレーキをかけて巻き出しを停止している。これにより、樹脂フィルムFの長手方向に対する貼り付けローラ22の押圧位置が図3の右端から左方(図5Bの斜め左下方向)へ移動する。このとき、樹脂フィルムFの剥離層F2は、貼り付けローラ22の右側を貼り付けローラ22とともに移動しているナイフエッジ25の右端により剥離され、貼り付けローラ22とローラ27との間を通って、ローラ8の方向へ搬送され、フィルム層F1の長手方向の全域が樹脂フィルム片F11に接合される。つまり、樹脂フィルムFから剥離層F2から剥離するとともに、剥離層F2が剥離された樹脂フィルムF、即ちフィルム層F1が図5Cに示すように貼り付けられる。
そして、押付け装置20が図3に示すようなコンベア15の左端よりも左方の位置に到達したら、押付け装置20の移動を停止させ、ピストンシリンダ機構21により貼り付けローラ22を上方へ移動させる。次に、吸着及び先端押さえヘッド19を上方へ移動させて、樹脂フィルム片F11及びフィルム層F1から離す。このとき、吸着及び先端押さえヘッド19を上方へ移動させても離れなければ、エアブローを用いたり、吸着及び先端押さえヘッド19を右方へ移動させたりする。次いで、移送装置18を左方へ移動させて図3に示す位置に戻し、吸着及び先端押さえヘッド19を下方へ移動させて、フィルム層F1を押さえ、カッター26により所定位置で切断する。これにより、コンベア16上には、図5Dに示すように、予め設定されているタイヤのインナーペリフェリWsに等しい長さを有する樹脂フィルム片F11及びF12が接合された状態となる。
以下、図5Eに示すように、タイヤの周長に対応する枚数(図ではN枚)の樹脂フィルム片が接合されるまで上述した工程を繰り返すことにより、所定のインナーペリフェリ及びリム径を有するタイヤ1本分のシート状のインナーライナーが出来上がる。
このように、シート状タイヤ構成部材製造装置200によれば、接着防止用の剥離層が付加された一定幅(2インチ、3インチなど、1インチよりも大きな整数のインチ)の樹脂フィルムFを所定量(所定長)ずつ間欠的にコンベア15上に配置し、タイヤのインナーペリフェリに相当する長さに切断するとともに、タイヤのリム径に応じて予め設定されている枚数の樹脂フィルム片を、タイヤのリム径に応じて予め設定されている重ね代を設けて重ねていくので、1インチ幅の帯状ゴム部材片を用いる従来装置と比べ、接合する枚数が低減するため、接合に要する時間が短縮されることにより生産性が向上する。また、2インチ以上の固定幅の樹脂フィルムFを用いても、重ね代を変化させることにより、様々なリム径に対応するインナーライナーの製造が可能である。さらに、樹脂フィルム片の長さを変えることにより、様々な幅を有するシート状タイヤ構成部材を製造することができる。材料ロール1に巻回された樹脂フィルムFから効率良くシート状タイヤ構成部材を製造することができる。
なお、以上の実施形態では、ストリップ部材片の作成及び接合をコンベア上で実行しているが、回転ドラム上で実行することもできる。また、ストリップ部材片の幅方向の厚みを均一にする代わりに、図8に示すように両端部を先細にしてもよいし、両端部を中央部よりも薄い一定の厚さにしてもよい。また、以上の実施形態では、コンベア15の搬送方向に対し、樹脂フィルム片F11を垂直方向に貼り付けているが、コンベア15の延びる方向に対し、フレーム16の延びる方向を斜めに設定することにより、コンベア15の搬送方向に対し、任意の角度の斜め方向に貼り付けることもできる。さらに、貼り付けロール22に代えて、クローラー(無限軌道)により貼り付けるように構成してもよい。
本発明の実施形態のシート状タイヤ構成部材製造システムの概略構成を示す図である。 図1における重ね動作及び接合動作の詳細を示す図である。 本発明の実施形態のシート状タイヤ構成部材の構成を示す図である。 本発明の実施形態のシート状タイヤ構成部材製造装置で使用する樹脂フィルムの幅方向断面図である。 本発明の実施形態のシート状タイヤ構成部材製造装置のコンベア上でストリップ部材片が接合される様子を示す図である。 空気入りタイヤの断面図である。 従来のインナーライナー製造装置の概略構成を示す斜視図である。 従来のインナーライナー製造装置で使用するストリップ部材の幅方向断面図である。 従来のインナーライナー製造装置のコンベア上でストリップ部材が接合される様子を幅方向断面図である。 従来のインナーライナー製造装置にて製造されたインナーライナーの平面図である。 先に出願したシート状タイヤ構成部材の製造方法の概要を示す図である。 先に出願したシート状タイヤ構成部材の製造方法により、複数種類のシート状タイヤ構成部材を製造する方法の概要を示す図である。
符号の説明
1・・・材料ロール、2・・・巻き出し部、3・・・巻き出し側フェスツーン、11,23・・・ブレーキ、13・・・巻き取り側フェスツーン、14・・・巻き取りロール、15・・・コンベア、18・・・移送装置、19・・・吸着及び先端押さえヘッド、20・・・押付け装置、22・・・貼り付けロール、25・・・ナイフエッジ、26・・・カッター、30・・・制御装置、200・・・シート状タイヤ構成部材製造装置、201,301,401・・・ストリップ部材片、202,302・・・シート状タイヤ構成部材、210・・・成型ドラム、310・・・ストリップ部材供給装置。

Claims (8)

  1. 所定幅及び所定長を有するストリップ部材片の幅方向の端部を所定枚重ねて接合し、所定幅及び所定長のシート状タイヤ構成部材を製造する方法であって、
    それぞれが所定幅及び所定長を有する複数種類のストリップ部材片を幅方向にずらし重ねて支持体上に配置する第1の工程と、前記支持体上に重ねて配置された複数種類のストリップ部材片の各々の幅方向の端部に、各々のストリップ部材片と同じ種類のストリップ部材片の幅方向の端部を重ねて接合する第2の工程とを有し、該第2の工程を前記所定幅及び所定長を有する複数種類のシート状タイヤ構成部材の積層体が形成されるまで繰り返すことを特徴とするシート状タイヤ構成部材の製造方法。
  2. 請求項1記載のシート状タイヤ構成部材の製造方法において、
    前記第1の工程は、第1のシート状タイヤ構成部材を製造するための所定幅を有する第1のストリップ部材の連続体の所定量を前記支持体上に配置する工程と、前記支持体上に配置された第1のストリップ部材を前記第1のシート状タイヤ構成部材の前記所定幅に相当する長さに切断して第1のストリップ部材片を形成する工程と、第2乃至第n(nは2以上の整数)のシート状タイヤ構成部材を製造するための所定幅を有する第2乃至第nのストリップ部材の連続体の所定量を順次幅方向にずらしながら重ねて配置する工程と、前記第2至第nのシート状タイヤ構成部材の各々の前記所定幅に相当する長さに切断して第2至第nのストリップ部材片を形成する工程とからなることを特徴とするシート状タイヤ構成部材の製造方法。
  3. 請求項2記載のシート状タイヤ構成部材の製造方法において、
    前記第2の工程は、前記第1のストリップ部材の連続体の次の所定量を前記支持体上に重ねて配置された第1のストリップ部材片の幅方向の端部に重ねて貼り付ける工程と、該貼り付けられた第1のストリップ部材の連続体を前記第1のシート状タイヤ構成部材の前記所定幅に相当する長さに切断して第1のストリップ部材片を形成する工程と、順次前記第2乃至第n(nは2以上の整数)のストリップ部材の連続体の次の所定量を前記支持体上に重ねて配置された第2乃至第nのストリップ部材片の幅方向の端部に重ねて貼り付ける工程と、該貼り付けられた第2乃至第nのストリップ部材の連続体を前記第2乃至第nのシート状タイヤ構成部材の前記所定幅に相当する長さに切断して第2乃至第nのストリップ部材片を形成する工程とからなることを特徴とするシート状タイヤ構成部材の製造方法。
  4. 請求項2記載のシート状タイヤ構成部材の製造方法において、
    前記第1のストリップ部材は、接着防止用の剥離層が付加された樹脂フィルムであり、前記第1のストリップ部材の連続体の所定量を前記支持体上に配置する工程は、前記剥離層を剥離しながら配置することを特徴とするシート状タイヤ構成部材の製造方法。
  5. 請求項1記載のシート状タイヤ構成部材の製造方法において、
    前記第1の工程及び第2の工程は、前記ストリップ部材片を重ねて配置及び接合するときに、前記支持体を前記ストリップ部材片の幅方向に移動させることで、前記支持体上のストリップ部材片を幅方向にずらすことを特徴とするシート状タイヤ構成部材の製造方法。
  6. 請求項1記載のシート状タイヤ構成部材の製造方法において、
    前記第1の工程及び第2の工程は、前記ストリップ部材片を重ねて配置及び接合するときに、各ストリップ部材片の端部の重ね幅だけ幅方向にずれた位置から前記支持体上に供給することを特徴とするシート状タイヤ構成部材の製造方法。
  7. 所定幅及び所定長を有するストリップ部材片の幅方向の端部を所定枚重ねて接合し、所定幅及び所定長のシート状タイヤ構成部材を製造する装置であって、
    前記ストリップ部材片を接合するときに載せるための支持体と、第1のシート状タイヤ構成部材を製造するための所定幅を有する第1のストリップ部材の連続体の所定量を前記支持体上に配置する手段と、前記支持体上に配置された第1のストリップ部材の連続体を第1のシート状タイヤ構成部材の所定幅に相当する長さに切断して第1のストリップ部材片を形成する手段と、第2乃至第n(nは2以上の整数)のシート状タイヤ構成部材を製造するための所定幅を有する第2乃至第nのストリップ部材の連続体の所定量を順次幅方向にずらしながら重ねて配置することが可能な第2乃至第nのストリップ部材供給手段と、前記支持体上に供給された第2乃至第nのストリップ部材を前記第2至第nのシート状タイヤ構成部材の各々の前記所定幅に相当する長さに切断して第2至第nのストリップ部材片を形成する手段と、前記支持体を前記各ストリップ部材の幅方向へ搬送する手段とを有することを特徴とするシート状タイヤ構成部材の製造装置。
  8. 請求項7記載のシート状タイヤ構成部材の製造装置において、
    前記第1のストリップ部材は、接着防止用の剥離層が付加された樹脂フィルムであり、前記配置する手段は、前記樹脂フィルムの所定量を前記支持体の上方に搬送する第1の搬送手段と、前記支持体の上方に搬送された樹脂フィルムから剥離層を剥離しながら該樹脂フィルムを前記貼付け体上に配置する配置手段とを有することを特徴とするシート状タイヤ構成部材の製造装置。
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