JP5366566B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、主に、トラック・バス等の重荷重車両用の空気入りタイヤ、特に、タイヤの軽量化のためにサイドゴムに凹状の薄肉部を設けた空気入りタイヤに関する。
近年、空気入りタイヤでは、環境への配慮および経済性の観点から低燃費のタイヤが求められており、その対応策の一つとして転がり抵抗の低減があり、そのための一つの手段として、タイヤの重量を低減させることがある。
タイヤの重量の低減を目的として、カーカス素材としてのプライコードの打ち込み本数を減らす方法があるが、その場合、タイヤの全体剛性が低下するため、タイヤの運動性能、操縦安定性能等が低下することが懸念される。また、タイヤのサイドウォール部およびビード部のゴムの総厚みを薄くする方法も考えられるが、サイドウォール部およびビード部の剛性の低下を引き起こすため、同様に操縦安定性能等の低下が懸念される。
上記課題を解決すべく、例えば特許文献1には、タイヤ最大幅位置と、ビード部外側面がリムフランジから離反する位置との間で、外側ゴム層に凹部(薄肉部)を形成し、その凹部におけるタイヤ側部の総厚みを、タイヤ最大幅位置におけるタイヤ側部の総厚み以上とするとともに、前記凹部の最大深さを1.5mm以上とすることで、ゴム重量を削減してタイヤの軽量化を図るとともに、蓄熱を抑えて外側ゴム層の熱劣化を防止することを企図した空気入りタイヤが記載されている。
しかしながら、特許文献1の空気入りタイヤは、タイヤ幅方向の剛性が低く、負荷転動時、凹部の形成箇所(薄肉部)に、タイヤ半径方向内方に向く圧縮歪および半径方向外方に向く引張り歪みが繰り返し加わる結果、タイヤ径方向外側のゴムの倒れ込み変形が生じるため、運転走行中の応答遅れが発生し、操縦安定性が悪化するという問題があった。
上記のようなタイヤ幅方向の剛性低下及びそれに伴うタイヤの倒れ込み変形を抑制するためには、ビードコアの直上に位置するスティフナーを、硬質ゴムによって形成することでタイヤ幅方向の剛性を向上させた空気入りタイヤが考えられる。
しかしながら、上述の硬質ゴムからなるスティフナーを有する空気入りタイヤは、前記薄肉部のタイヤ幅方向の剛性が高く、タイヤの倒れ込み変形をある程度抑制できるものの、スティフナーのゴム弾性率が高いため、該スティフナーの側方に位置するプライを保護しているゴム側が、前記スティフナーとの接触により損傷する恐れがあった。
特開2000−158919号公報
本発明の目的は、スティフナーの適正化を図ることにより、タイヤの側面ゴム部分に、タイヤ幅方向断面で見てタイヤの外側に曲率中心をもつ凹状の薄肉部を設けた場合であっても、タイヤ幅方向の剛性が高く、タイヤの倒れ込み変形を抑制でき、さらに、プライ本体の損傷を抑制できる空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明のスティフナーについて、ビードコアの直上に位置する部分及びスティフナーのタイヤ径方向外側部分を構成する部分については、前記ビードコアとの接触による損傷を防ぎつつ、タイヤ幅方向の剛性を高めるべく高弾性率のゴムを用い、一方、前記プライ本体部に接する部分については、プライを保護しているゴムの損傷を抑制できるように低硬度のゴムを用いるように構成することで、タイヤ幅方向の剛性が高く、プライを保護しているゴムを損傷させない空気入りタイヤが得られることを見出した。
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、その要旨は以下の通りである。
(1)1対のビード部にそれぞれ埋設されたビードコアと、該ビードコア間に係止されてトロイド状に延びるプライ本体部及び該本体部から前記ビードコアの周りに折り返されるプライ折返し部とを有する少なくとも1枚のプライからなるカーカスとを具える空気入りタイヤにおいて、タイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内方のタイヤ側面ゴム部分に、タイヤ幅方向断面で見てタイヤの外側に曲率中心をもつ凹状の薄肉部を設け、前記ビードコアの直上位置に、スティフナーを設け、該スティフナーは、前記ビードコアの直上であってカーカスのプライ本体部とプライ折返し部の間に位置する第1ゴム部、前記プライ折返し部を挟んで前記第1ゴム部と対向して位置する第2ゴム部、及び、該第2ゴム部のタイヤ幅方向外側に位置し、かつスティフナーのタイヤ径方向外側部分を構成する第3ゴム部を有し、前記第1ゴム部及び前記第3ゴム部が前記第2ゴム部よりも高弾性率であり、前記第3ゴム部が前記第1ゴム部よりも高弾性率であることを特徴とする空気入りタイヤ。
(2)1対のビード部にそれぞれ埋設されたビードコアと、該ビードコア間に係止されてトロイド状に延びるプライ本体部及び該本体部から前記ビードコアの周りに折り返されるプライ折返し部とを有する少なくとも1枚のプライからなるカーカスとを具える空気入りタイヤにおいて、タイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内方のタイヤ側面ゴム部分に、タイヤ幅方向断面で見てタイヤの外側に曲率中心をもつ凹状の薄肉部を設け、前記ビードコアの直上位置に、スティフナーを設け、該スティフナーは、前記ビードコアの直上であってカーカスのプライ本体部とプライ折返し部の間に位置する第1ゴム部、前記プライ折返し部を挟んで前記第1ゴム部と対向して位置する第2ゴム部、及び、該第2ゴム部のタイヤ幅方向外側に位置し、かつスティフナーのタイヤ径方向外側部分を構成する第3ゴム部を有し、前記第1ゴム部及び前記第3ゴム部が前記第2ゴム部よりも高弾性率であり、前記第3ゴム部が前記第1ゴム部よりも高弾性率であることを特徴とする空気入りタイヤ。
)前記第3ゴム部は、その上端が、ビードコアのタイヤ径方向外端位置から測定して、前記タイヤ最大幅位置までのタイヤ径方向に沿った距離の25〜60%の範囲に位置する上記(1)又は(2)に記載の空気入りタイヤ。
)前記薄肉部の中でタイヤ外表面とカーカスプライとの距離が最小となる位置でのサイドゴムの厚さが、2.5〜4.5mmの範囲である上記(1)〜()のいずれか1項記載の空気入りタイヤ。
)前記薄肉部は、そのタイヤ径方向外端位置が、リムフランジ高さ位置から測定して、前記タイヤ最大幅位置までのタイヤ径方向に沿った距離の65%以下の範囲にある上記(1)〜()のいずれか1項記載の空気入りタイヤ。
本発明によれば、タイヤ側面ゴム部分にタイヤ幅方向断面で見てタイヤの外側に曲率中心をもつ凹状の薄肉部を設けた場合であっても、タイヤ幅方向の剛性が高く、タイヤの倒れ込み変形を抑制でき、さらに、プライ本体の損傷を抑制できる空気入りタイヤを提供することが可能となった。
本発明に従う空気入りタイヤについての幅方向断面図を示す。 本発明に従う空気入りタイヤの各実施形態について、ビード部の周辺を拡大して示した幅方向断面図である。 従来の空気入りタイヤの形態について、ビード部の周辺を拡大して示した幅方向断面図である。
以下、本発明の実施形態を、図1、2及び3を用いて説明する。
図1は本発明に従う空気入りタイヤの半部についての幅方向断面を示した図であり、図2(a)〜(c)は、本発明に従う空気入りタイヤの各実施形態について、ビード部の周辺を拡大して示した図である。図3(a)〜(c)は、従来の空気入りタイヤについて、ビード部の周辺を拡大して示した図である。
本発明は、図1に示すように、1対のビード部10にそれぞれ埋設されたビードコア11と、該ビードコア11間に係止されてトロイド状に延びるプライ本体部21a及び該本体部21aから前記ビードコア11の周りに折り返されるプライ折返し部21bとを有する少なくとも1枚のプライ21からなるカーカス20とを具える空気入りタイヤ1である。
本発明の空気入りタイヤ1の第1実施形態は、図1に示すように、タイヤ最大幅位置Hよりもタイヤ径方向内方のタイヤ側面ゴム31部分に、タイヤ幅方向断面で見てタイヤの外側に曲率中心をもつ凹状の薄肉部32を設け、前記ビードコア11の直上位置に、スティフナー40を設ける。そして、前記スティフナー40は、図2(a)に示すように、前記ビードコア11の直上に位置する第1ゴム部41、該第1ゴム部41上であってタイヤ幅方向内側に位置する第2ゴム部42、及び、前記第1ゴム部41上であってタイヤ幅方向外側に位置し、かつスティフナー40のタイヤ径方向外側部分を構成する第3ゴム部43を有し、前記第1ゴム部41及び前記第3ゴム部43が前記第2ゴム部42よりも高弾性率であることを特徴とする。
高弾性率の第1ゴム部41がビードコアの直上に位置する部分に設けられているため、前記ビードコア11との接触による損傷を防止することが可能となり、また、低硬度の第2ゴム部42が前記プライ本体部21aに接する部分に設けられているため、プライ21の損傷を抑制することが可能となり、さらに、高弾性率の第3ゴム部が前記スティフナー40のタイヤ幅方向外側部分及びタイヤ径方向外側部分に設けられているため、前記スティフナー40のタイヤ幅方向の厚さが薄い場合であっても、タイヤ幅方向の剛性を高めるとともに、前記スティフナー40の倒れ込み変形を抑制することが可能となる。その結果、タイヤの軽量化を図った場合であっても、高い操縦安定性を実現できる。
ここで、本発明の空気入りタイヤ1と同様に、タイヤ最大幅位置Hよりもタイヤ径方向内方のタイヤ側面ゴム31部分に、タイヤ幅方向断面で見てタイヤの外側に曲率中心をもつ凹状の薄肉部32を有する空気入りタイヤの従来のスティフナー50(図3(b)及び(c))と比較すると、図3(b)に示すスティフナー50については、前記ビードコア11の直上に位置する高弾性率の第1ゴム51と該第1ゴム部51の直上にある低硬度の第2ゴム部52からなり、前記タイヤ幅方向外側部分及びタイヤ径方向外側部分に硬質のゴムが設けられておらず、本発明のスティフナー40のように、タイヤ幅方向の剛性を高める効果や、前記タイヤの倒れ込み変形を抑制する効果を奏することはできない。また、図3(c)に示すスティフナー50についても、前記ビードコア11の直上に位置する高弾性率の第1ゴム51と、該第1ゴム部51の直上にある高弾性率の第2ゴム部52と、該第2ゴム部52上であってタイヤ幅方向外側に位置しかつスティフナー50のタイヤ径方向外側部分を構成する低硬度の第3ゴム部53とからなり、前記タイヤ幅方向外側部分及びタイヤ径方向外側部分に硬質のゴムが設けられておらず、本発明のスティフナー40のように、タイヤ幅方向の剛性を高める効果や、前記タイヤの倒れ込み変形を抑制する効果を奏することはできない。
なお、図2(a)は、前記薄肉部32を有しない従来の空気入りタイヤの一部を示したものであるが、薄肉部を有しない場合には、スティフナー50のタイヤ幅方向の厚みを厚くすることができるため、タイヤの倒れ込み変形等を抑制することができる。しかしながら、タイヤの軽量化が十分に図られていないため、タイヤのサイドゴム31の蓄熱により外側ゴム層の熱劣化が生じる恐れがある。
さらに、本発明の空気入りタイヤ1は、タイヤ幅方向断面で見てタイヤの外側に曲率中心をもつ凹状の前記薄肉部32を設けているため、タイヤを軽量化することができ、ゴム重量を削減してタイヤの軽量化を図るとともに、蓄熱を抑えて外側ゴム層の熱劣化を抑制する効果がある。ここで、前記薄肉部32とは、ビード部において、タイヤ幅方向外側の一部を凹状に切り欠くことにより、薄厚となった部分のサイドゴム31のことをいい、図3(a)に示す従来のビード部のサイドゴム31とはその形状及び厚さが異なることがわかる。また、その凹状の切欠形状については、特に限定することはなく、図1では、1つの円弧からなる凹部を形成しているが、複数の円弧の組み合わせによる凹部とすることもできる。また、前記円弧の曲率半径Rについても特に限定をすることはないが、タイヤの軽量化及びタイヤ幅方向の剛性の両立を図る点から、曲率半径Rは10〜200mmの範囲であることが好ましい。
なお、前記第1、第2及び第3ゴム部41、42、43は、前記スティフナー40を構成するゴムからなる部材であり、前記第1ゴム部41及び第3ゴム部43については、図2(a)に示すように、同じゴムを用いて一体となったゴム部材であっても、図2(b)に示すように、それぞれ別のゴムから構成されるゴム部材であっても構わない。
また、本発明の空気入りタイヤ1の第2実施形態は、図1に示すように、タイヤ最大幅位置Hよりもタイヤ径方向内方のタイヤ側面ゴム31部分に、タイヤ幅方向断面で見てタイヤの外側に曲率中心をもつ凹状の薄肉部32を設け、前記ビードコア11の直上位置に、スティフナー400を設ける。そして、前記スティフナー400は、図2(c)に示すように、前記ビードコア11の直上であってカーカス21のプライ本体部21aとプライ折返し部21bの間に位置する第1ゴム部410、前記プライ折返し部21bを挟んで前記第1ゴム部410と対向して位置する第2ゴム部420、及び、該第2ゴム部420のタイヤ幅方向外側に位置し、かつスティフナー400のタイヤ径方向外側部分を構成する第3ゴム部430を有し、前記第1ゴム部410及び前記第3ゴム部430が前記第2ゴム部420よりも高弾性率であることを特徴とする。
本発明の空気入りタイヤ1の第1実施形態と同様に、高弾性率の第1ゴム部41がビードコアの直上に位置する部分に設けられているため、前記ビードコア11との接触による損傷を防止することが可能となり、また、低硬度の第2ゴム部42が前記プライ折返し部21bに接する部分に設けられているため、プライ21の損傷を抑制することが可能となり、さらに、高弾性率の第3ゴム部が前記スティフナー40のタイヤ幅方向外側部分及びタイヤ径方向外側部分に設けられているため、前記スティフナー40のタイヤ幅方向の厚さが薄い場合であっても、タイヤ幅方向の剛性を高めるとともに、前記スティフナー40の倒れ込み変形を抑制することが可能となる。その結果、タイヤの軽量化を図った場合であっても、高い操縦安定性を実現できる。
さらに、前記第3ゴム部43、430は、前記第1ゴム部41、410よりも高弾性率である。スティフナー40の倒れ込みを防止するためには、タイヤ幅方向外側及びタイヤ径方向外側部分の剛性を高くする必要があるからであり、前記第3ゴム部43、430が前記第1ゴム部21、410よりも低硬度である場合には、上記効果を奏することができない恐れがあるためである。
また、前記第3ゴム部43は、図1に示すように、その上端43aが、ビードコアのタイヤ径方向外端位置11aから測定して、前記タイヤ最大幅位置Hまでのタイヤ径方向に沿った距離L1の25〜60%の範囲に位置することが好ましい。前記距離L1が25%未満では、前記第3ゴム部43のタイヤ径方向の長さが小さくなるため、前記タイヤの倒れこみ変形を十分に抑制することができない恐れがあり、一方、60%を超えると、前記第3ゴム部43のタイヤ径方向への長さが大きすぎるため、変形の大きいスティフナーの先端がセパレーションを起こす恐れがあるからである。
また、図2(a)に示すように、前記薄肉部32の中でタイヤ外表面とカーカスプライとの距離が最小となる位置でのサイドゴムの厚さdが、2.5〜4.5mmの範囲であることが好ましい。厚さdが2.5mm未満の場合、それに伴って前記スティフナー40、400の幅方向厚みも薄くなるため、タイヤ幅方向の剛性が低下し、操縦安定性が悪化する恐れがあるからであり、一方、厚さdが4.5mmを超えると、タイヤの軽量が十分でなく、蓄熱によるサイドゴム31の熱劣化が生じる恐れがあるためであり、さらに、本発明のスティフナー40、400を用いなくとも、ある程度のタイヤ幅方向の剛性を得ることができるため、本発明の効果が顕著に発揮されないためである。
さらに、前記薄肉部32は、そのタイヤ径方向外端位置32aが、リムフランジ高さ位置から測定して、前記タイヤ最大幅位置までのタイヤ径方向に沿った距離L2の65%以下の範囲にあることが好ましい。前記薄肉部32のタイヤ径方向外端位置32aがL2の65%を超える場合、走行中、タイヤが縁石等にこすれたときの耐久性に悪影響が出るためである。
上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
次に、本発明に従う空気入りタイヤを試作し、性能を評価したので、以下で説明する。
(実施例)
実施例として、トラック及びバス用ラジアルタイヤ(タイヤサイズ:11R22.5 14PR、適用リム:7.50)であって、図1に示すように、1対のビード部10にそれぞれ埋設されたビードコア11と、該ビードコア11間に係止されてトロイド状に延びるプライ本体部21a及び該本体部21aから前記ビードコ11アの周りに折り返されるプライ折返し部21bとを有する少なくとも1枚のプライ21からなるカーカス20とを具え、タイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内方のタイヤ側面ゴム部分31に、タイヤ幅方向断面で見てタイヤの外側に曲率中心をもつ凹状の薄肉部32(最もゴム厚さ薄い位置でのゴムの厚さ:3.0mm、1.5kgのタイヤ軽量化)を設け、さらに、図2(a)に示すように、前記ビードコア11の直上に位置する第1ゴム部41(ゴム弾性率:13.3MPa)、該第1ゴム部41上であってタイヤ幅方向内側に位置する第2ゴム部42(ゴム弾性率:3.5MPa)、及び、前記第1ゴム部41上であってタイヤ幅方向外側に位置し、かつスティフナー40のタイヤ径方向外側部分を構成する第3ゴム部43(ゴム弾性率:13.3MPa、上端位置43aがビードコアのタイヤ径方向外端位置から測定して、前記タイヤ最大幅位置Hまでのタイヤ径方向に沿った距離の32%)からなるスティフナー40を、前記ビードコア11の直上に設けた空気入りタイヤ1を作製した。
(比較例1)
比較例1は、トラック及びバス用ラジアルタイヤ(タイヤサイズ:11R22.5 14PR、適用リム:7.50)であって、図1に示すように、1対のビード部10にそれぞれ埋設されたビードコア11と、該ビードコア11間に係止されてトロイド状に延びるプライ本体部21a及び該本体部21aから前記ビードコ11アの周りに折り返されるプライ折返し部21bとを有する少なくとも1枚のプライ21からなるカーカス20とを具え、実施例1のような薄肉部32は設けず(タイヤの軽量化を図っていない)、さらに、図3(a)に示すように、従来のスティフナー50を用いた、通常の空気入りタイヤを作製した。
(比較例2)
比較例2は、前記薄肉部32の最薄部のゴム厚さが4.0mmであること(0.8kgのタイヤ軽量化)、及び、前記ビードコア11の直上に設けたスティフナーが、図3(b)に示すように、従来のスティフナー50(第1ゴム部51のゴム弾性率:13.3MPa、第2ゴム部52のゴム弾性率:3.5MPa)であること以外は、実施例1と同様の空気入りタイヤを作製した。
(比較例3)
比較例3は、前記ビードコア11の直上に設けたスティフナーが、図3(b)に示すように、従来のスティフナー50(第1ゴム部51のゴム弾性率:25.0MPa、第2ゴム部52のゴム弾性率:13.3MPa)であること以外は、実施例1と同様の空気入りタイヤを作製した。
(評価)
実施例及び比較例1〜3の空気入りタイヤについて、以下の方法によって評価を行った。
(1)操縦安定性
実施例及び比較例1〜3の各空気入りタイヤについて、実際に自動車に取り付け、車両の最大積載重量を積んだ状態で、80km/hで走行させた際、直進するときの車体の安定度及びレーンチェンジしたときの車体の安定度に基づいて、操縦安定性についてのフィーリング評価を行った。評価結果は、比較例1の操縦安定性を100としたときの指数比で表示し、表1に示す。なお、表1中の数値は、大きいほど直進及びレーンチェンジの際に安定し、操縦安定性が高いことを意味する。
(2)タイヤの軽量化
実施例及び比較例1〜3の各空気入りタイヤについて、それぞれの質量を測定し、タイヤの軽量化について評価を行った。評価は、比較例1の質量からどれだけ軽量化が図られているかを表示し、表1に示す。
(3)プライを保護するゴムの損傷
実施例及び比較例1〜3の各空気入りタイヤについて、6430kgの荷重をかけて、80km/hで走行させた際の、それぞれのプライの状態を観察し、評価を行った。評価は、比較例1のプライの状態を100としたときの指数比で表示し、表1に示す。なお、表1中の数値は、大きいほどプライの損傷が大きいことを意味する。
Figure 0005366566
表1の結果より、実施例の空気入りタイヤは、タイヤの軽量化が図られていない比較例1の空気入りタイヤ、及びタイヤの軽量化の度合が小さい比較例2のタイヤの操縦安定性と遜色がなく、加えて、同様のタイヤの軽量化を図った比較例3の空気入りタイヤに比べて大幅な操縦安定性が向上していることがわかった。その結果、本発明の空気入りタイヤは、タイヤの軽量化と操縦安定性の両立が図られていることがわかる。
本発明によれば、タイヤ側面ゴム部分にタイヤ幅方向断面で見てタイヤの外側に曲率中心をもつ凹状の薄肉部を設けた場合であっても、タイヤ幅方向の剛性が高く、タイヤの倒れ込み変形を抑制でき、さらに、プライ本体の損傷を抑制できる空気入りタイヤを提供することが可能である。
1 空気入りタイヤ
10 ビード部
11 ビードコア
20 カーカス
21 プライ
21a プライ本体部
21b プライ折返し部
30 トレッド部
31 サイドゴム
32 薄肉部
40 スティフナー
41 第1ゴム部
42 第2ゴム部
43 第3ゴム部
50 スティフナー
51 第1ゴム部
52 第2ゴム部
53 第3ゴム部

Claims (5)

  1. 1対のビード部にそれぞれ埋設されたビードコアと、該ビードコア間に係止されてトロイド状に延びるプライ本体部及び該本体部から前記ビードコアの周りに折り返されるプライ折返し部とを有する少なくとも1枚のプライからなるカーカスとを具える空気入りタイヤにおいて、
    タイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内方のタイヤ側面ゴム部分に、タイヤ幅方向断面で見てタイヤの外側に曲率中心をもつ凹状の薄肉部を設け、前記ビードコアの直上位置に、スティフナーを設け、該スティフナーは、前記ビードコアの直上に位置する第1ゴム部、該第1ゴム部上であってタイヤ幅方向内側に位置する第2ゴム部、及び、前記第1ゴム部上であってタイヤ幅方向外側に位置し、かつスティフナーのタイヤ径方向外側部分を構成する第3ゴム部を有し、前記第1ゴム部及び前記第3ゴム部が前記第2ゴム部よりも高弾性率であり、前記第3ゴム部が前記第1ゴム部よりも高弾性率であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 1対のビード部にそれぞれ埋設されたビードコアと、該ビードコア間に係止されてトロイド状に延びるプライ本体部及び該本体部から前記ビードコアの周りに折り返されるプライ折返し部とを有する少なくとも1枚のプライからなるカーカスとを具える空気入りタイヤにおいて、
    タイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内方のタイヤ側面ゴム部分に、タイヤ幅方向断面で見てタイヤの外側に曲率中心をもつ凹状の薄肉部を設け、前記ビードコアの直上位置に、スティフナーを設け、該スティフナーは、前記ビードコアの直上であってカーカスのプライ本体部とプライ折返し部の間に位置する第1ゴム部、前記プライ折返し部を挟んで前記第1ゴム部と対向して位置する第2ゴム部、及び、該第2ゴム部のタイヤ幅方向外側に位置し、かつスティフナーのタイヤ径方向外側部分を構成する第3ゴム部を有し、前記第1ゴム部及び前記第3ゴム部が前記第2ゴム部よりも高弾性率であり、前記第3ゴム部が前記第1ゴム部よりも高弾性率であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. 前記第3ゴム部は、その上端が、ビードコアのタイヤ径方向外端位置から測定して、前記タイヤ最大幅位置までのタイヤ径方向に沿った距離の25〜60%の範囲に位置する請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記薄肉部の中でタイヤ外表面とカーカスプライとの距離が最小となる位置でのサイドゴムの厚さが、2.5〜4.5mmの範囲である請求項1〜3のいずれか1項記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記薄肉部は、そのタイヤ径方向外端位置が、リムフランジ高さ位置から測定して、前記タイヤ最大幅位置までのタイヤ径方向に沿った距離の65%以下の範囲にある請求項1〜4のいずれか1項記載の空気入りタイヤ。

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