JP2010111370A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP2010111370A
JP2010111370A JP2008307437A JP2008307437A JP2010111370A JP 2010111370 A JP2010111370 A JP 2010111370A JP 2008307437 A JP2008307437 A JP 2008307437A JP 2008307437 A JP2008307437 A JP 2008307437A JP 2010111370 A JP2010111370 A JP 2010111370A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
carcass
bead
width direction
rim
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2008307437A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiichi Kurita
圭一 栗田
Haruki Shintani
治樹 新谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2008307437A priority Critical patent/JP2010111370A/ja
Publication of JP2010111370A publication Critical patent/JP2010111370A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Abstract

【課題】タイヤの軽量化を実現してなお、ビード部へのへたりの発生等を有効に低減させることができる空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】トレッド部1と、サイドウォール部2と、ビード部3と、カーカス5と、サイドゴム9を配設し、カーカス5は、各ビード部3に埋設されたビードコア4間にトロイド状に延在する本体部5a及び、各ビードコア4の周りにタイヤ幅方向内側から外側に向けて巻き付けた巻き付け部5bを持ち、サイドウォール部2およびビード部3の少なくとも一方の外表面で、サイドゴム9に、カーカス5よりタイヤ幅方向外側に中心を有する一つ以上の円弧からなる凹部10を形成し、カーカス5の巻き付け部5bの周りに、有機繊維からなる補強層15を設けてなることを特徴とする空気入りタイヤ。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤ、なかでも、トラック・バス等の重荷重車両用の空気入りタイヤに関するものであり、特には、タイヤの軽量化を図ってなお、ビード部耐久性の低下を抑制する技術を提案するものである。
近年、重荷重車両用の空気入りタイヤでは、環境への配慮および経済性の観点から低燃費のタイヤが求められており、そのための一つの手段として、タイヤの重量を低減させることがある。
タイヤ重量の低減のための方法として、特許文献1には、図5に例示するように、カーカスのタイヤ外側に設けられるゴム層のタイヤ外表面に、タイヤ最大幅位置と、前記タイヤ外側面がリムフランジから離反する位置との間で凹部を形成し、その半径方向内方端の位置を、リムフランジからの離反点から、タイヤ最大幅位置までの半径方向に沿って計測した距離の0.25倍の距離以下の位置に設定することによって、ゴムの使用量を低減する技術が開示されている。
しかるに、特許文献1に記載のタイヤでは、タイヤの軽量化を実現できるものの、凹部を設けることで、タイヤの負荷転動時に、特にビード部外表面が、リムフランジからタイヤを押し込む向きの力を受けた場合に、ビード部のゴムが半径方向に逃げ変形し易くなり、その接触域近傍のゴムがこのような大きな逃げ変形を繰り返し受けることにより、その部分にへたりが発生してビード部の耐久性が低下したり、カーカスの折り返し部の、半径方向外方端に応力が集中して、そこにセパレーションが発生したりするおそれがあった。
そしてまた、ターンアッププライ構造を採用しているが故に、この空気入りタイヤでは、特に、ビードコアの周りで折り返されたカーカスの折り返し部の末端付近は、タイヤ半径方向での剛性段差に起因するセパレーションの発生を防ぐため、その折り返し部を覆う、ゴム厚みを十分に確保することが不可避となる他、ビード部の剛性確保のために、カーカスの本体部と折り返し部との間に、スティフナーゴムその他の間ゴムを配設することが必要となることから、サイドゴムに形成する凹部の寸法および形状等が自ずと制限を受けることになって、タイヤを所期したほどには軽量化することができなかった。
特開2000−158919号公報
そこで、本発明の目的は、タイヤの軽量化を実現してなお、ビード部へのへたりの発生等を有効に低減させることができる空気入りタイヤを提供することにある。
この発明にかかる空気入りタイヤは、トレッド部と、一対のサイドウォール部と、一対のビード部と、一枚以上のカーカスプライからなるカーカスとを具え、このカーカスの、タイヤ幅方向外側にサイドゴムを配設してなるものであって、前記カーカスは、各ビード部に埋設されたビードコア間にトロイド状に延在する本体部及び、各ビードコアの周りにタイヤ幅方向内側から外側に向けて巻き付けた巻き付け部を持ち、サイドウォール部およびビード部の少なくとも一方の外表面で、サイドゴムに、カーカスよりタイヤ幅方向外側に中心を有する一つ以上の円弧からなる凹部を形成し、カーカスの前記巻き付け部の周りに、有機繊維からなる補強層を設けてなることを特徴とするものである。
ここで、「サイドウォール部およびビード部の少なくとも一方の外表面」とは、サイドウォール部およびビード部の両者にわたる外表面をも含む意である。
また、「一つ以上の円弧からなる凹部」とは、複数の円弧の組み合わせによる凹部をも含む意である。
また、この発明にかかる空気入りタイヤの他の態様では、トレッド部と、一対のサイドウォール部と、一対のビード部と、一枚以上のカーカスプライからなるカーカスとを具え、このカーカスの、タイヤ幅方向外側にサイドゴムを配設してなるものであって、前記カーカスは、各ビード部に埋設されたビードコア間にトロイド状に延在する本体部及び、各ビードコアの周りにタイヤ幅方向内側から外側に向けて折り返された折り返し部を持ち、サイドウォール部およびビード部の少なくとも一方の外表面で、サイドゴムに、カーカスよりタイヤ幅方向外側に中心を有する一つ以上の円弧からなる凹部を形成し、カーカスの前記折り返し部の周りに、有機繊維からなる補強層を設けてなることを特徴とするものである。
このようなタイヤにおいてより好ましくは、補強層を、適用リムとの接触域に沿って設ける。
また好ましくは、補強層を、タイヤ外表面から1〜2mmの範囲内に埋設する。
そしてまた好ましくは、補強層が、タイヤ周方向に対して30〜60°で傾斜する二軸織物からなる。
好ましくは、適用リムへの組付け後のタイヤ姿勢で、補強層の半径方向外方端を、適用リムのリムフランジの半径方向外端に対して5〜20mmの範囲で外方に位置させ、補強層のタイヤ幅方向内端を、ビードコアの中心直下位置より3〜20mmの範囲でタイヤ幅方向内側に位置させる。
ここで、「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会) YEAR BOOK、欧州ではETRTO(European Tyre and Rim Technical Organisation) STANDARD MANUAL、米国ではTRA(THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.)YEAR BOOK等に規定されたリムをいうものとする。
また、「適用リムへの組付け後のタイヤ姿勢」とは、タイヤを適用リムに装着し、適用サイズのタイヤにおけるJATMA等の規格の、規定の空気圧とし、無負荷状態をいうものとする。
「ビードコアの中心直下」とは、例えば、円形断面形状を有するいわゆるケーブルビードでは円の中心を、六角ビードでは対角線の交点をいうものとする。
そしてまた好ましくは、凹部を、単一円弧で区画する。
好ましくは、適用リムへの組付け前の、凹部の曲率半径を、10〜500mmの範囲とする。
ところで、かかるタイヤにおいては、適用リムへの組付け前の、凹部の半径方向外方端を、タイヤ幅方向断面内で、タイヤ幅方向外側に凸となる曲線状をなすサイドウォール部の外表面と滑らかに連続させることが好ましい。
この場合、「タイヤ幅方向外側に凸となる曲線状をなすサイドウォール部の外表面との接点」とは、凹部を形成する曲線と凸部を形成する形成する曲線とがなだらかにつながる点をいう。
また好ましくは、適用リムへの組付け後のタイヤ姿勢で、前記凹部の半径方向内方端を、適用リムのリムフランジの円弧中心からカーカスの本体部に下ろした垂線と、タイヤ外表面との交点から、タイヤ外表面に沿って半径方向外方に測って5〜25mmの範囲に位置させる。
本発明の空気入りタイヤでは、カーカスの巻き付け部または折り返し部の周りに有機繊維からなる補強層を配設し、この補強層で、サイドゴムの、リムフランジとの接触域およびその近傍のゴムの変形を拘束することで、そのサイドゴムの、リムフランジとの接触域への、へたりの発生を有効に抑制することができる。その結果、へたりによりビード部のゴムが薄くなって、操縦安定性が低下し、また、ビード部のリムに対する滑り変位等を防止して、リムフランジと接触するエネルギーロスの発生を低減することになり、ビード部の耐久性を向上させることができる。
また、カーカスは、各ビード部に埋設されたビードコア間にトロイド状に延在する本体部及び、各ビードコアの周りにタイヤ幅方向内側から外側に向けて巻き付けた巻き付け部を有する場合には、サイドウォール部およびビード部の少なくとも一方の外表面で、サイドゴムに、カーカスよりタイヤ幅方向外側に中心を有する一つ以上の円弧からなる凹部を形成するに当って、カーカスの折り返し部の末端付近に所定のゴム厚みの確保することおよび、ビードコアとスティフナーゴムとの間に厚さの厚い間ゴムを配設することが不要となるので、ビードコアに近い、ゴムの総厚みの厚い部分に、所要に応じた寸法等の凹部を形成して、ゴムの抉り量を増大することができる。その結果、サイドゴムのゴム使用量を所期したとおりに低減させて、タイヤ重量の効果的な軽量化を図ることができる。
以下に、図面を参照しながら本発明の空気入りタイヤを詳細に説明する。
図1は、本発明の空気入りタイヤの一の実施形態を、適用リムへの組付け後のタイヤ姿勢で、タイヤの半部について示す幅方向断面図である。
図2は、図1のビード部と、サイドウォール部の一部についての要部拡大断面図である。
図中1はトレッド部を、2はトレッド部1のそれぞれの側部に連続して半径方向内方へ延びる一対のサイドウォール部を、そして3はサイドウォール部2の半径方向内方に連続するビード部をそれぞれ示す。
図示の空気入りタイヤは、一対のビード部3と、各ビード部3に埋設された六角形断面のビードコア4間にトロイド状に延在する、一枚のカーカスプライからなるカーカス5を具え、このカーカス5は本体部5a及び各ビードコア4の周りにタイヤ幅方向の内側から外側に向けて巻き付けた巻き付け部5bを持つ。
ここで、カーカスプライは、タイヤ周方向に直交する方向に延在する、例えばスチールコード等のプライコードによって形成することができる。
この場合、カーカス5は、図ではビードコア4の外表面に沿って、三個所で塑性変形させて、ビードコア4への巻き付けの確実性を担保することが好ましい。
このようなカーカス5の巻き付け部5bは、カーカス5をビードコア4の周りに巻き付けるに先だって、カーカスプライを形成するプライコードとしての例えばスチールコードに対し、巻き付け部5bの形成に寄与する端部分に、図示のように、ビードコア4の外周面に沿うように、ビードコア4の角部に対応する一個所以上の部位で塑性加工を施して、予め、ビードコア4の一以上の各部に対応する形態に塑性変形させて構成することが好ましく、これによれば、ビードコア4に対するカーカス5の所要の巻き付けを正確に行わせることができる。
カーカス5の巻き付け部5bは、カーカス5をビードコア4に強固に拘束するべく機能して、プライコードの引き抜けを有効に防止する一方、その巻き付け部5bへのセパレーションの発生のおそれを取り除くべくも機能する。
トレッド部1のカーカス5の半径方向外方には、図では四枚のベルト層からなるベルト6およびトレッドゴム7が配置され、このトレッドゴム7の表面には、タイヤ周方向に延びる複数本の周溝等が形成されている。
また、ビード部3には、ビードコア4の半径方向外方でカーカス5に沿って半径方向外方に向けて厚みを漸減する略三角形の断面形状のスティフナーゴム8を有する。
サイドウォール部2およびビード部3では、カーカス5およびスティフナーゴム8のタイヤ幅方向の外側面が、それらの外側面に沿わせて配置されたサイドゴム9によって覆われている。
そしてここでは、このようなサイドゴム9の外表面に、カーカスよりタイヤ幅方向外側に中心を有する一つ以上の円弧からなる凹部10を形成する。
また、タイヤの凹部10を単一円弧で区画することにより、タイヤのモールドでの製造を容易にすることができる。
そして、適用リム11への組付け前の、凹部10の曲率半径Rを10〜500mmの範囲とすることにより、ビード部3の軽量化と耐久性のバランスが確保することができる。
すなわち、それが10mm未満では、凹部10を形成した領域で、タイヤが撓み、ビード部3に曲げ変形が発生したときに圧縮歪が大きくなることにより、耐久性が悪化する傾向がある。一方、500mmを超えると、凹部10によるゴム抉り量が少なくなり、軽量化の割合が小さくなる傾向がある。
適用リム11への組付け前の、凹部10の半径方向外方端10aが、タイヤ幅方向外側に凸となる曲線状をなすサイドウォール部2の外表面との接点に位置することにより、半径方向外方端10aへのビード部3の曲げ変形による圧縮歪の集中を防ぐことができる。
凹部10の半径方向内方端10bが、適用リム11のリムフランジ11fの円弧中心からカーカス5の本体部5aに下ろした垂線Pと、タイヤ外表面との交点から、タイヤ外表面に沿って半径方向外方に測って5〜25mmの範囲に位置させることにより、ビード部3で、最も軽量化が行うことができる場所を特定することができる。
すなわち、それが5mm未満では、負荷転動時に適用リム11のリムフランジ11fに接する部分の面積が小さくなり、耐久性が低下する傾向がある。一方、25mmを超えると、凹部10によるゴム抉り量が少なくなり、軽量化の割合が小さくなる傾向がある。
そして、ビード部3の、カーカスの巻き付け部5bの周りに、有機繊維からなる補強層15を設ける。
この補強層15は、好ましくは、半径方向外方端の位置の長さaを、適用リム11のリムフランジ11fの半径方向外端に対して5〜20mmの範囲で半径方向外方に位置させ、補強層15の、タイヤ幅方向内端の位置の長さbを、ビードコア4の中心直下位置より3〜20mmの範囲でタイヤ幅方向内側に位置する。
図3は、本発明の空気入りタイヤの他の実施形態を、適用リムへの組付け後のタイヤ姿勢で、タイヤの半部について示す幅方向断面図である。
図4は、図3のビード部と、サイドウォール部の一部についての要部拡大断面図である。
図中21はトレッド部を、22はトレッド部21のそれぞれの側部に連続して半径方向内方へ延びる一対のサイドウォール部を、そして23はサイドウォール部22の半径方向内方に連続するビード部をそれぞれ示す。
図示の空気入りタイヤは、一対のビード部23と、各ビード部23に埋設された六角形断面のビードコア24間にトロイド状に延在する、一枚のカーカスプライからなるカーカス25を具え、このカーカス25は本体部25a及び各ビードコア24の周りにタイヤ幅方向の内側から外側に向けて折り返された折り返し部25bを持つ。
また、ビードコア24に対し、カーカス25の外側で、カーカス25に沿わせて配設した図では一層のワイヤーチェーファー33を具える。
トレッド部21のカーカス25の半径方向外方には、図では四枚のベルト層からなるベルト26およびトレッドゴム27が配置され、このトレッドゴム27の表面には、タイヤ周方向に延びる複数本の周溝等が形成されている。
サイドウォール部22およびビード部23では、カーカス25のタイヤ幅方向の外側面が、それらの外側面に沿わせて配置されたサイドゴム29によって覆われている。
そしてここでは、このようなサイドゴム29の外表面に、カーカス25よりタイヤ幅方向外側に中心を有する、図では単一円弧で、適用リム31への組付け前の、曲率半径Rを10〜500mmの範囲からなる凹部30を形成する。
好ましくは、適用リム31への組付け前の、凹部30の半径方向外方端30aが、タイヤ幅方向外側に凸となる曲線状をなすサイドウォール部22の外表面との接点に位置する。
また好ましくは、凹部30の半径方向内方端30bが、適用リム31のリムフランジ31fの円弧中心からカーカス25の本体部25aに下ろした垂線Pと、タイヤ外表面との交点から、タイヤ外表面に沿って半径方向外方に測って5〜25mmの範囲に位置させる。
そして、ビード部23の、カーカスの折り返し部25bおよびワイヤーチェーファー33の周りに、有機繊維からなる補強層35を設ける。
この補強層35は、好ましくは、半径方向外方端の位置の長さaを、適用リム31のリムフランジ31fの半径方向外端に対して5〜20mmの範囲で半径方向外方に位置させ、補強層35の、タイヤ幅方向内端の位置の長さbを、ビードコア24の中心直下位置より3〜20mmの範囲でタイヤ幅方向内側に位置する。
このような空気入りタイヤでより好ましくは、補強層15,35を、適用リム11,31との接触域に沿って設ける。
この構成とすることで、補強層15,35が適用リム11,31からの圧力を受ける範囲に設けて、その力を緩和することができ、ビード部3,23のへたりを防止して耐久性を向上させることができる。
また好ましくは、補強層15,35を、タイヤ外表面から1〜2mmの範囲内に埋設する。
この範囲に設けることで、ビード部3,23のへたりの抑制と補強層15,35の耐久性の向上を両立できる。
すなわち、補強層15,35がタイヤ外表面から1mm未満では、タイヤの長期の使用により、リム擦れで、補強層15,35が剥き出しになり、タイヤの耐久性の低下や補強層15,35の耐久性が低下するおそれがあり、一方、2mmを超えると、カーカス5や他の補強層15,35の厚さ等よりビード部3,23の径が大きくなり、適用リム11,31への組み付け時にビード部3,23が適用リム11から外れ易くなって耐圧性能が低下するおそれがある。
そしてまた、補強層15,35を、タイヤ周方向に対して30〜60°で傾斜する二軸織物で構成する。
この構成とすることで、サイドゴム9,29の変形抑制と補強層15,35の端部での故障を抑制することができる。
例えば、二軸織物は、ナイロン等の有機繊維の、縦横の糸を一本ずつ交差させて織った布状のものをいう。
そして、補強層15,35の半径方向外方端の位置の長さaを、適用リム11,31のリムフランジ11f,31fの半径方向高さに対して5〜20mmの範囲で半径方向外方に配置し、補強層15,35のタイヤ幅方向内端の位置の長さbを、ビードコアの中心直下位置より3〜20mmの範囲でタイヤ幅方向内側に配置することにより、サイドゴム9,29の、リムフランジ11f,31fとの接触域での、へたりの発生を有効に抑制することができる。
すなわち、長さaが5mm未満では、タイヤに荷重が加わった時、リムフランジ11f,31fから力を受けて、その周辺のサイドゴム9,29が動くことで、補強層15,35の半径方向外方端でセパレーションを起こすおそれがあり、一方、20mmを超えると、タイヤに荷重が加わった時にビード部3,23の変形により補強層15,35の半径方向外方端でセパレーションを起こすおそれが高まる傾向がある。
また、長さbが3mm未満では、タイヤを適用リム装着時に、ビードコア直下付近の、サイドゴム9,29変形によりセパレーションが発生するおそれがあり、一方、20mmを超えると、コストが向上するおそれがある。
次に、図1,2および表1に示すような構造を有する、タイヤのサイズが275/80R22.5のタイヤの実施例タイヤ1を試作し、図5に示すような、補強層を有しない比較例タイヤ1を試作して、へたりの程度を、評価した。
なお、比較例タイヤではサイドウォール部およびビード部以外のタイヤ構造については改変を要しないため、本願に準ずるものとした。
Figure 2010111370
実施例タイヤ1および比較例タイヤ1のそれぞれを、リムサイズ22.5×8.25、リム幅21.0cm(8.25インチ)のリムに装着し、内圧を900kPaとし、ドラム径1.7mのドラム試験機上を、負荷質量3300kg条件下で、3万km走行後のビード部のへたり量で評価した。
実施例タイヤ1は、比較例タイヤ1に対し、へたり量を40%以上低減することができた。
次に、図3,4および表2に示すような構造を有する、タイヤのサイズが11R22.5のタイヤの実施例タイヤ2、凹部および補強層を有しない比較例タイヤ2、図5に示すような、補強層を有しない比較例タイヤ3を試作して、へたりの程度を評価した。
なお、比較例タイヤではサイドウォール部およびビード部以外のタイヤ構造については改変を要しないため、本願に準ずるものとした。
Figure 2010111370
実施例タイヤ2および比較例タイヤ2,3のそれぞれを、リムサイズ7.5×22.5、リム幅57.15cm(22.5インチ)のリムに装着し、内圧を900kPaとし、ドラム径1.7mのドラム試験機上を、負荷荷重24.52kN条件下、速度60km/hで、3万km走行後のビード部のへたり量を指数化して評価し、その結果を表3に示す。
なお、表中の指数値は、比較例タイヤ2の値をコントロールとして求めたものであり、指数が小さいほど、へたり量が大きいことを示す。
Figure 2010111370
実施例タイヤ2は、凹部を設けていない比較例タイヤ2と同等まで、へたり量を低減することができた。
本発明の空気入りタイヤの一の実施形態を、適用リムへの組付け後のタイヤ姿勢で、タイヤの半部について示す幅方向断面図である。 図1のビード部と、サイドウォール部の一部についての要部拡大断面図である。 本発明の空気入りタイヤの他の実施形態を、適用リムへの組付け後のタイヤ姿勢で、タイヤの半部について示す幅方向断面図である。 図3のビード部と、サイドウォール部の一部についての要部拡大断面図である。 従来の空気入りタイヤの、ビード部およびサイドウォール部の一部についての要部拡大断面図である。
符号の説明
1,21 トレッド部
2,22 サイドウォール部
3,23 ビード部
4,24 ビードコア
5,25 カーカス
5a,25a 本体部
5b 巻き付け部
6,26 ベルト
7,27 トレッドゴム
8 スティフナーゴム
9,29 サイドゴム
10,30 凹部
10a,30a 半径方向外方端
10b,30b 半径方向内方端
11,31 適用リム
11f,31f リムフランジ
15,35 補強層
25b 折り返し部
33 ワイヤーチェーファー

Claims (10)

  1. トレッド部と、一対のサイドウォール部と、一対のビード部と、一枚以上のカーカスプライからなるカーカスとを具え、このカーカスの、タイヤ幅方向外側にサイドゴムを配設してなる空気入りタイヤにおいて、
    前記カーカスは、各ビード部に埋設されたビードコア間にトロイド状に延在する本体部及び、各ビードコアの周りにタイヤ幅方向内側から外側に向けて巻き付けた巻き付け部を持ち、サイドウォール部およびビード部の少なくとも一方の外表面で、サイドゴムに、カーカスよりタイヤ幅方向外側に中心を有する一つ以上の円弧からなる凹部を形成し、
    カーカスの前記巻き付け部の周りに、有機繊維からなる補強層を設けてなることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. トレッド部と、一対のサイドウォール部と、一対のビード部と、一枚以上のカーカスプライからなるカーカスとを具え、このカーカスの、タイヤ幅方向外側にサイドゴムを配設してなる空気入りタイヤにおいて、
    前記カーカスは、各ビード部に埋設されたビードコア間にトロイド状に延在する本体部及び、各ビードコアの周りにタイヤ幅方向内側から外側に向けて折り返された折り返し部を持ち、サイドウォール部およびビード部の少なくとも一方の外表面で、サイドゴムに、カーカスよりタイヤ幅方向外側に中心を有する一つ以上の円弧からなる凹部を形成し、
    カーカスの前記折り返し部の周りに、有機繊維からなる補強層を設けてなることを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. 補強層を、適用リムとの接触域に沿って設けてなる請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 補強層を、タイヤ外表面から1〜2mmの範囲内に埋設してなる請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 補強層が、タイヤ周方向に対して30〜60°で傾斜する二軸織物からなる請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 適用リムへの組付け後のタイヤ姿勢で、補強層の半径方向外方端を、適用リムのリムフランジの半径方向外端に対して5〜20mmの範囲で外方に位置させ、補強層のタイヤ幅方向内端を、ビードコアの中心直下位置より3〜20mmの範囲でタイヤ幅方向内側に位置させてなる請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 凹部が、単一円弧で区画されている請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 適用リムへの組付け前の、凹部の曲率半径が、10〜500mmの範囲である請求項1〜7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  9. 適用リムへの組付け前の、凹部の半径方向外方端が、タイヤ幅方向断面内で、タイヤ幅方向外側に凸となる曲線状をなすサイドウォール部の外表面と滑らかに連続する請求項1〜8のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  10. 適用リムへの組付け後のタイヤ姿勢で、前記凹部の半径方向内方端が、適用リムのリムフランジの円弧中心からカーカスの本体部に下ろした垂線と、タイヤ外表面との交点から、タイヤ外表面に沿って半径方向外方に測って5〜25mmの範囲に位置する請求項1〜9のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
JP2008307437A 2008-10-09 2008-12-02 空気入りタイヤ Withdrawn JP2010111370A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008307437A JP2010111370A (ja) 2008-10-09 2008-12-02 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008262922 2008-10-09
JP2008307437A JP2010111370A (ja) 2008-10-09 2008-12-02 空気入りタイヤ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010111370A true JP2010111370A (ja) 2010-05-20

Family

ID=42300282

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008307437A Withdrawn JP2010111370A (ja) 2008-10-09 2008-12-02 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010111370A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012081951A (ja) * 2010-09-13 2012-04-26 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
WO2013111576A1 (ja) * 2012-01-24 2013-08-01 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
WO2013128853A1 (ja) * 2012-03-02 2013-09-06 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
WO2014129571A1 (ja) 2013-02-22 2014-08-28 株式会社ブリヂストン タイヤ
JP2015209023A (ja) * 2014-04-24 2015-11-24 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ及びその空気入りタイヤとリムとの組立体
JP2016016788A (ja) * 2014-07-09 2016-02-01 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012081951A (ja) * 2010-09-13 2012-04-26 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
WO2013111576A1 (ja) * 2012-01-24 2013-08-01 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
JP5576994B2 (ja) * 2012-01-24 2014-08-20 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
US9120352B2 (en) 2012-01-24 2015-09-01 Bridgestone Corporation Pneumatic tire
WO2013128853A1 (ja) * 2012-03-02 2013-09-06 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
CN104144803A (zh) * 2012-03-02 2014-11-12 株式会社普利司通 充气轮胎
JPWO2013128853A1 (ja) * 2012-03-02 2015-07-30 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
WO2014129571A1 (ja) 2013-02-22 2014-08-28 株式会社ブリヂストン タイヤ
AU2014219729B2 (en) * 2013-02-22 2015-06-18 Bridgestone Corporation Tyre
US10226969B2 (en) 2013-02-22 2019-03-12 Bridgestone Corporation Heavy load tire with curved sidewall recess
JP2015209023A (ja) * 2014-04-24 2015-11-24 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ及びその空気入りタイヤとリムとの組立体
JP2016016788A (ja) * 2014-07-09 2016-02-01 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5390392B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5249843B2 (ja) 空気入りタイヤ
US8863800B2 (en) Pneumatic tire with specified carcass folded section and notched portion
JP5750156B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2014115546A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP5497403B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2010111370A (ja) 空気入りタイヤ
JP5947783B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5829632B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2001018619A (ja) ビード部耐久性にすぐれる空気入りタイヤ
JP2009083769A (ja) 空気入りタイヤ
JP5156314B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4945136B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6133632B2 (ja) 重荷重用タイヤ
JP2001191756A (ja) 空気入りタイヤ
JPH05178039A (ja) 重荷重用空気入りラジアルタイヤ
JP2000301916A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP4606184B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2005199762A (ja) 重荷重用空気入りラジアルタイヤ
JP5399765B2 (ja) 重荷重用ラジアルタイヤ
JP5859821B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2006168500A (ja) 重荷重用空気入りラジアルタイヤ
JP2006111215A (ja) 空気入りタイヤ
JP2010228600A (ja) 重荷重用空気入りラジアルタイヤ
JP2010215017A (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111130

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20121015