JP5365173B2 - 物理量測定装置および電子機器 - Google Patents

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    • G01C19/5607Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces using vibrating tuning forks

Description

本発明は、物理量測定装置(例えば、振動子の振動運動に対するコリオリ力を検出することで角速度を検出する振動型ジャイロスコープ)および電子機器等に関する。
振動型ジャイロスコープの構成例は、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1では、振動子に駆動振動を励振する発振駆動回路において、駆動振動の振幅を一定とするためのAGC回路(自動利得制御回路)を設けている。
特開2002−174520号公報
特許文献1の振動型ジャイロスコープ(以下、ジャイロスコープという場合がある)では、上述のようにAGC回路により駆動振幅が一定に保たれるよう構成されているが、AGC回路による振幅一定化が達成されていない状態では、検出感度が一定しない。特に、発振起動時は、振幅が徐々に増大するため、感度が徐々に変化する。このため、従来のジャイロスコープでは、発振起動期間において得られる検出信号は無効とするしかなく、よって、所望の検出感度を得るための起動時間が長くなる。
また、駆動振動の振幅は、種々の外乱(例えば、電源電圧の変動あるいはジャイロスコープに与えられる外からの衝撃等)によって変動する。AGC回路が設けられていても、外乱によって変動した振幅が所望レベルに収束するまでの期間においては、駆動振動の振幅の乱れが継続している。よって、その期間において、検出感度が変化する。
例えば、ジャイロスコープをカメラの手振れ補正のために使用する場合、カメラにわずかな衝撃が加わっただけでも駆動振動の振幅が変化する。より高精度のジャイロスコープを実現しようとする場合、電源電圧の変動等の電気的な外乱要因に対する対策はもちろんのこと、機械的な外乱要因(電子機器に加わる衝撃や揺れ等)に対する対策も必要である。従来技術では、このような課題を解決することができない。
本発明はこのような考察に基づいてなされたものである。本発明の幾つかの実施形態によれば、例えば、駆動振動の振幅が変動したとしても、検出しようとする物理量に対する検出感度を一定に保つことができ、高精度の検出が可能である。
(1)本発明の物理量測定装置の一態様では、物理量トランスデューサと発振ループを形成し、前記物理量トランスデューサに駆動振動を励振する発振駆動回路と、前記物理量トランスデューサから出力されるアナログの検出信号を検波回路によって検波した後、検波された信号を、A/D変換器によってデジタル信号に変換して出力する検出回路と、を含み、前記発振駆動回路は、前記駆動振動の振幅を検出する駆動振幅検出回路を有し、前記検出回路に含まれる前記A/D変換器の基準電圧の電圧レベルは、前記駆動振幅検出回路の検出出力信号に基づいて制御される。
例えば、物理量測定装置を用いて角速度を検出する場合、回転に伴って物理量トランスデューサとしての振動子に加わるコリオリ力Fは、F=2mvΩ(mは振動子の質量、vは振動子の速度、Ωは角速度)と表すことができる。振動子の駆動振動の振幅が変化すると、速度vが変化し、コリオリ力Fが変化してしまう。そこで、本態様では、駆動振動の振幅に対応させて、検出回路の出力段に設けられるA/D変換器の基準電圧(リファレンス)の電圧レベルを可変に(適応的に)制御し、駆動振幅が変動すると、A/D変換器の基準電圧(リファレンス)も、その変動に追従して変化するようにする。これによって、A/D変換器から出力されるコード(例えば、256階調のA/D変換器の場合、出力コードはコード0〜コード255のいずれかとなる)は一定に保たれる。よって、検出しようとする物理量の検出感度は、外乱に関係なく、常に一定に保たれる。すなわち、本態様では、振動子の駆動振動に対するレシオメトリック(駆動振幅の変動によって検出感度が変化しない新規なレシオメトリック構成)が実現される。
(2)本発明の物理量測定装置の他の態様では、前記A/D変換器の基準電圧の電圧レベルは、前記A/D変換器の変換幅が、前記駆動振動の振幅に比例するように制御される。
例えば、A/D変換器の基準電圧(リファレンス)として、VrefHとVrefLという2つの基準電圧が使用される場合を想定する。VrefHおよびVrefLで規定されるダイナミックレンジがA/D変換器の変換幅である。また、駆動振幅が変動する前の状態における検波回路の検出出力をVdetect1とし、変動後の状態における検出出力をVdetect2とする。このとき、本態様によれば、(VrefH−Vdetect1)に対する(Vdetect1−VrefL)の比と、(VrefH−Vdetect2)に対する(Vdetect2−VrefL)の比は同じになる。よって、A/D変換器から出力されるコードは、駆動振幅が変動しても同じであり、物理量の検出感度は一定に保たれる。
(3)本発明の物理量測定装置の他の態様では、前記発振駆動回路は、前記駆動振動の振幅を一定にするためのAGC回路を有し、前記駆動振幅検出回路は、前記AGC回路を構成する回路の一つである。
発振駆動回路にAGC回路が搭載される場合、AGC回路には、駆動振動の振幅(発振ループの発振振幅)を検出するための駆動振幅検出回路が必然的に設けられる。この駆動振幅検出回路の検出信号を、A/D変換器の基準電圧(リファレンス)の制御のために流用することによって、新規に駆動振幅検出回路を設ける必要がなくなる。よって、回路の占有面積の増大が生じない。
(4)本発明の物理量測定装置の他の態様では、前記駆動振幅検出回路の検出出力信号および前記検出出力信号の電圧レベルを反転した信号の少なくとも一方が、前記A/D変換器の前記基準電圧として使用される。
駆動振幅検出回路の検出出力信号(もしくは、その電圧レベルを反転した信号)を、そのままA/D変換器の基準電圧として使用することができる。A/D変換器の基準電圧が2つあり(VrefHとVrefL)、その2つの基準電圧の各々を適応的に変化させる場合は、駆動振幅検出回路の検出出力信号と、その電圧レベルを反転した信号の各々を、基準電圧VrefHおよびVrefLとして使用することができる。A/D変換器の2つの基準電圧のうちのいずれか一方(VrefHあるいはVrefL)を適応的に変化させる場合は、駆動振幅検出回路の検出出力信号またはその電圧レベルを反転した信号のいずれかを、基準電圧VrefHまたはVrefLとして使用することができる。
(5)本発明の物理量測定装置の他の態様では、前記駆動振幅検出回路の検出出力信号の電圧レベルを調整することによって得られる信号を第1の信号とし、前記第1の信号の電圧レベルを反転した信号を第2の信号とした場合、前記第1の信号および前記第2の信号の少なくとも一方が、前記A/D変換器の前記基準電圧として使用される。
駆動振動に対するレシオメトリックを実現する上で、検出出力信号の電圧レベルの調整が必要となる場合がある。例えば、所定の増幅率をもつアンプ(あるいは可変ゲインアンプ)を用いて駆動振幅検出回路の検出信号を増幅し、これによって電圧レベルを調整(増減)することができる。
(6)本発明の物理量測定装置の他の態様では、前記検出回路は、前記駆動振幅検出回路の検出出力信号に重畳されるオフセット電圧を補償するためのオフセット調整回路を有する。
発振駆動回路(および検出回路)の信号経路の基準バイアス電圧AGND(アナロググランド:例えば、AGND=VDD/2)に、オフセット電圧(アンプやトランジスタの特性変動等、種々の要因によって発生する)が重畳されると、そのオフセット電圧は、振動子の駆動振動に対するレシオメトリックを実現する上での誤差の原因となる。そこで、オフセット調整回路を設けて、オフセット電圧を補償するものである。これによって、駆動振幅検出回路の検出出力にオフセットが重畳されている場合でも、検出感度の変動が生じない。
(7)本発明の物理量測定装置の他の態様では、前記駆動振幅検出回路は、前記発振ループの発振信号を整流する整流回路と、前記整流回路の出力信号を平滑する平滑回路と、を有する。
この構成によって、駆動振動の振幅に対応した電圧信号を生成することができる。
(8)本発明の物理量測定装置の他の態様では、前記駆動振幅検出回路は、前記発振ループの発振信号を整流する整流回路と、整流した信号を積分する積分回路とが一体化された整流・積分回路により構成される。
この構成によって、駆動振幅検出回路の回路構成を簡素化することができる。回路の占有面積の低減が可能である。
(9)本発明の物理量測定装置の他の態様では、前記発振駆動回路は、前記駆動振動の振幅を一定にするにするためのAGC回路に代わりに設けられる、前記駆動振動の振幅の上限および下限の少なくとも一方を規制するための振幅制限回路を有する。
上述のとおり、本発明の各態様の物理量測定装置では、駆動振幅が変動しても、A/D変換器の基準電圧(リファレンス)も、その変動に追従して変化し、物理量の検出感度は、外乱に関係なく一定に保たれる。そこで、発振駆動回路において、AGC回路に代えて、振幅制限回路(振幅リミッタ)を設けるという簡易な回路構成(つまり、駆動振動の振幅の変動幅の最大値を、所定レベル以下に抑制するだけの回路構成)を採用する。これによって、発振駆動回路の占有面積の低減ならびに消費電力の削減を図ることができる。
(10)本発明の電子機器の一態様は、上記の物理量測定装置と、前記物理量測定装置と同時に動作する可動機構と、を含む。
本発明の物理量測定装置は、外乱に関係なく物理量の検出感度を一定に保つことができるため、発振起動期間(電源投入時点から発振定常状態に至るまでの期間)においても、有効な物理量の検出信号を得ることができ、よって、電子機器の起動待ち時間を短縮できる。また、電源電圧の変動等の電気的な外乱要因に対する対策ならびに機械的な外乱要因(電子機器に加わる衝撃や揺れ等)に対する対策も実現される。更に、電子機器が、本発明の物理量測定装置と同時に動作する可動機構を持つ場合、可動機構からの振動や衝撃の影響を排除できる。よって、電子機器の性能が向上する。
このように、本発明の幾つかの実施形態によれば、例えば、駆動振動の振幅が変動したとしても、検出しようとする物理量に対する検出感度を一定に保つことができ、高精度の検出が可能である。
(11)本発明の物理量測定装置の他の態様は、上記いずれかの物理量測定装置は振動型ジャイロスコープであり、前記物理量トランスデューサは、前記発振駆動回路によって駆動振動が励振されると共に、角速度に応じた振幅の検出信号を生成する振動型ジャイロスコープ素子である。
これによって、電源電圧の変動等の電気的な外乱要因に対する対策ならびに機械的な外乱要因(電子機器に加わる衝撃や揺れ等)に対する対策がなされた、高精度の測定が可能な振動型ジャイロスコープが実現される。
(12)本発明の電子機器の他の態様は、上記いずれかの物理量測定装置と、可動機構と、を含み、前記物理量測定装置の動作期間と前記可動機構の動作期間が重なりを有する。
電子機器に含まれる可動機構の動作期間が、物理量測定装置の動作期間と重なりを有している場合であっても、可動機構からの振動や衝撃の影響によって、物理量測定装置の測定精度が低下するという不都合が生じない。よって、電子機器の性能が向上する。
(13)本発明の電子機器の他の態様では、前記可動機構は、機械的な可動構成要素を含む。
機械的な可動要素を含む可動機構としては、例えば、カメラに設けられる機械的シャッター、一眼レフカメラに設けられるミラー跳ね上げ機構(またはクイックリターン機構)やオートフォーカス(AF)制御機構、あるいは家庭用のゲームコントローラに設けられるバイブレータ等が挙げられる。
(14)本発明の電子機器の他の態様では、前記可動機構は、衝撃を発生する衝撃源である。
例えば、カメラに設けられる機械的シャッターは瞬時的に開閉されるため、その開閉動作に伴い、機械的な衝撃が発生する。また、例えば、一眼レフカメラに設けられるミラー跳ね上げ機構(またはクイックリターン機構)は、ミラーを瞬時的に光軸上から退避させたり、あるいは元の位置に復帰させたりする動作を行うため、その動作に伴って機械的な衝撃が発生する。また、例えば、一眼レフカメラに設けられるオートフォーカス(AF)制御機構も、AFモータの駆動や駆動停止に伴って、機械的な衝撃を発生させる場合がある。したがって、可動機構は衝撃源となり得る。
カメラ(一眼レフカメラを含む)に、例えば、本発明のジャイロスコープが、手振れ補正のためにカメラ内に設けられる場合、そのジャイロスコープは、可動機構の動作によって発生する機械的な衝撃に影響されることなく、常に、高精度の角速度等の測定を実行することができる。よって、正確な手振れ補正が実現される。
(15)本発明の電子機器の他の態様では、前記可動機構は、振動を発生する振動源である。
例えば、臨場感あふれるゲームを楽しむために、家庭用ゲームコントローラにバイブレータが内蔵される場合がある。バイブレータは、機械的な振動源である。例えば、本発明のジャイロスコープが、ゲームコントローラの姿勢検出のためにゲームコントローラ内に設けられる場合、そのジャイロスコープは、可動機構の動作によって発生する機械的な衝撃に影響されることなく、常に、高精度の角速度等の測定を実行することができる。よって、正確な姿勢検出が可能である。
次に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成のすべてが、本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
(第1の実施形態)
まず、振動型ジャイロスコープの動作原理を説明する。振動型ジャイロスコープは、水晶あるいはセラミックなどで作成した圧電振動子や、シリコンなどで作成した静電駆動の振動子など(物理量トランスデューサ)を利用した角速度測定装置である。振動運動(駆動振動)をしている振動子に角速度を加えると、振動の方向と直交する向きにコリオリ力が働き、結果としてコリオリ力の方向に振動(検出振動)を始める。このコリオリ力による振動は、駆動振動と同じ周波数であり、振幅は入力された角速度に比例する。コリオリ力による振動(検出振動)の強さを測定することで、振動子にかかっている角速度を測定することができる。
図11は、振動型ジャイロスコープの動作原理を説明するための図である。振動型ジャイロスコープの振動子1として音叉型水晶振動子を用いた場合、この振動子1の表面の所定箇所には、励振用の駆動電極2及びコリオリ力検出用の検出電極3が設けられる。駆動電極2には、交流(AC)の駆動電圧を供給するための発振回路4が接続される。また、検出電極3には、検出回路5が接続される。
振動子1は質量mを有し、駆動電極2に発振回路4からAC駆動電圧が印加されると、この振動子1がX軸に沿ってB方向に所定の周波数で振動する。Y軸の回りに角速度Ωが加わると、X軸と直交するZ軸方向にコリオリ力F(=2mvΩ)が発生する。但し、vは圧電振動子1の速度である。コリオリ力Fは角速度Ωの大きさに比例して定まることから、検出電極3及び検出回路5により、コリオリ力Fを圧電振動子1の撓み変位量として検出することで、この圧電振動子1の角速度Ωの大きさを求めることができる。
ここで、発振回路により駆動される振動子の速度vは、駆動振動の振幅a、駆動振動の角周波数ω、時間tとして、v=a sinωtと表すことができる。このことから、一定の角速度入力Ωに対するコリオリ力、ひいては検出信号を一定にするためには、駆動振動の振幅aを一定に保つ必要があることがわかる。(振幅が大きくなれば検出感度が高くなり、振幅が小さくなれば検出感度が低くなる)。また、検出出力は、駆動振動と同じ周波数で、角速度入力Ωに比例した振幅を持つ、いわば振幅変調波(AM)で出力されることがわかる。
このことから、一般的な振動型ジャイロスコープの駆動・検出回路では、発振回路4は、発振振幅を一定にするための自動利得制御回路(Automatic Gain Control:AGC)回路を備え、駆動振動の振幅aを一定に保つ構成が採用される。
(振動型ジャイロスコープの回路構成の一例)
図1は、振動型ジャイロスコープの基本的な構成の一例を示す図である。図1の振動型ジャイロスコープ(以下、ジャイロスコープあるいは単にセンサという場合がある)では、ジャイロスコープ(センサ)の検出回路300の出力段にA/D変換器316を設けて、デジタル出力とする。さらに、A/D変換器316の基準電圧(リファレンス:VrefHおよびVrefL)の電圧レベルを、発振駆動回路200側のAGC回路206に含まれる駆動振幅検出回路208の出力信号(Vamptd)に基づいて、可変に(適応的に)制御する。これにより、振動子の駆動振動に対するレシオメトリック(つまり、駆動振幅の変動によって検出感度が変化しない新規なレシオメトリック構成)が実現され、駆動振幅によらず、常に、一定の感度が保たれる。
(全体構成)
図1に示されるように、発振駆動回路200は、I/V変換回路202と、位相調整回路204と、AGC回路206とを有する。発振駆動回路200は、物理量トランスデューサである振動子100と発振ループを形成し、振動子100に駆動振動を励振する。AGC回路206は、駆動振幅検出回路208(整流回路210と、平滑回路212とを含む)と、基準電圧回路214と、差動増幅器216と、ゲインコントロールアンプ(GCA)218と、を有する。平滑回路212は、抵抗RSおよびコンデンサC10を含む。平滑回路212は、発振ループの駆動信号(すなわち振動子の駆動振動)の振幅に対応した電圧レベルの信号(つまり、駆動振幅検出回路208の検出出力信号)Vamptdを出力する。差動増幅器216は、Vamptdと基準電圧Vref(agc)の差を増幅し、その増幅された信号がゲインコントロールアンプ(GCA)218のゲイン制御信号となる。GCA218は、発振定常状態において、発振振幅が基準電圧Vref(agc)で規定される振幅になるように発振振幅を制御する。
また、振動型ジャイロスコープの検出回路300は、AMP1およびAMP2を備えるQ/V変換回路(チャージアンプ)302と、差動増幅回路(差動アンプ)304と、2値化回路306と、同期検波回路308と、ローパスフィルタ(LPF)310と、ゲイン調整用の増幅器312と、反転増幅器314と、A/D変換器316と、を有する。2値化回路306は、例えば、正弦波である発振ループ内の信号VTCに対して2値化処理を行い、2値化処理により得られた同期信号(参照信号)VSを、同期検波回路308に供給する。この2値化回路306はコンパレータ等により実現できる。同期検波回路308の入力信号がVXであり、出力信号がVYであり、同期検波回路308の出力信号VYをローパスフィルタ(LPF)310で平滑することによって、検波出力(直流電圧)Vdetectが得られる。A/D変換器316は、検波出力(直流電圧)Vdetectをデジタルコードに変換し、デジタル出力(VDout)として出力する。なお、物理量トランスデューサとしての振動子(振動型ジャイロスコープ素子)100は、例えば、水晶振動子であり、例えば、図11に示すような音叉型の構成をもつ。図1では、振動子100の等価回路(つまり、3つの電気的な振動子G1〜G3をもつ回路構成)を記載している。
A/D変換器316の基準電圧(リファレンス:VrefHおよびVrefL)の電圧レベルは、発振駆動回路200側のAGC回路206に含まれる駆動振幅検出回路208の出力信号(Vamptd)に基づいて、可変に(適応的に)制御される。図1の場合、ゲイン調整用の増幅器312の出力信号をVrefHとし、ゲイン調整用の増幅器312の出力信号の電圧レベルを、反転増幅器314で反転した信号をVrefLとして用いている。なお、VrefHおよびVrefLの一方を固定値とし、他方のみを適応的に変化させる構成を採用することもできる。また、駆動振幅検出回路208の出力信号(Vamptd)をそのまま、A/D変換器316の基準電圧(VrefHおよびVrefL)として使用するができる場合もあり得る。この場合には、ゲイン調整用の増幅器312は不要である。
(発振駆動回路200の構成と動作)
発振駆動回路(以下、単に駆動回路と記載する場合がある)200は、振動子(振動型ジャイロスコープ素子)100を共振子とする発振回路である。振動子100から出力された電流信号は、I/V変換回路(電流/電圧変換回路)202で電圧に変換される。位相調整回路204は、発振回路が発振状態を維持するよう位相を調整する回路であり、省いても安定な発振状態を維持できる場合は省いても良い。I/V変換回路202から出力され、位相調整回路204で位相調整された信号は、ゲインコントロールアンプ(GCA)218で増幅された後、振動子100にフィードバックされ、発振ループを構成する。発振ループには、発振振幅を一定にする自動利得制御(AGC)回路206が設けられている。AGC回路206は、先に述べたGCAの他に、駆動振幅を検出する駆動振幅検出回路208と、振幅の基準を与える基準電圧回路214と、駆動振幅検出回路208から出力された振幅信号(Vamptd)と基準電圧(Vref(agc))との差を増幅する差動増幅器216とで構成されている。AGC回路206では、検出された駆動振幅が基準電圧より大きければGCA218のゲインを下げて駆動振幅を下げる働きをし、逆に、駆動振幅が基準より小さければGCA218のゲインを上げて駆動振幅を上げる働きをする。これにより、一定の駆動振幅を保つように動作する。
図2(A)〜図2(D)は、発振駆動回路を構成する主要な回路の具体例を説明するための回路図である。
図2(A)は、I/V変換回路202の構成例を示す。I/V変換回路202では、信号周波数fsigが、帰還抵抗RF、帰還容量CFで決まる遮断周波数で決まる遮断周波数より低くなる領域で使う(fsig<1/2πRFCF)。CFは発振防止のための容量であり、回路が安定なら取り外しても良い。
図2(B)は、GCA218の回路例(一般的なアナログ乗算回路であるギルバートセル)を示している。すなわち、GCA218は、MOSトランジスタM1〜M7と、抵抗RD1,RD2とにより構成される。図2(B)ではギルバートセルのみを示しているが、更に利得を調整する増幅器を接続しても良い。また、図2(C)は、MOSトランジスタM10を可変抵抗として使用して、利得を制御するタイプのGCAの回路例を示している。図2(C)の回路は、抵抗R10と、MOSトランジスタM10と、オペアンプOP10と、帰還抵抗R20と、により構成される。
駆動振幅検出回路208は、駆動振幅に対応した(直流)電圧Vamptdを出力する回路であり、例えば整流回路と平滑化回路で構成される。整流回路の構成例は、図2(D)に示される(トランジスタ技術SPECIAL増刊 OPアンプによる実用回路設計、p.207など参照)。図2(D)の回路は、抵抗R1〜R5と、オペアンプOP30およびOP40と、ダイオードD1,D2により構成される。この図では、全波整流回路(絶対値回路)を示しているが、半波整流でも差し支えない(駆動振幅から駆動振幅検出回路の出力電圧Vamptdへの利得が変わるだけである)。
自動利得制御(AGC)機能は、駆動振幅に応じた電圧Vamptdと基準電圧Vref(agc)との差分を増幅してGCAの利得を制御することで実現される。Vamptdが基準電圧より大きければ、GCA218のゲインが下がるように制御され、逆に、Vamptdが基準電圧より小さければGCA218のゲインが上がるように制御される。このようにして、駆動振幅が一定に制御される。
図3(A)〜図3(D)は、基準電圧回路の構成例および同期検波回路の動作を説明するための図である。基準電圧回路214は、バンドギャップリファレンス、あるいはツェナーダイオード(図3(A))などによる一定電圧でもよく、電源電圧から分圧等で発生しても良い(図3(B))。図3(B)の場合、AGCで制御される振幅が電源電圧に応じて変化するレシオメトリック構成となる。図3(A)の回路は、ツェナーダイオードD10と、抵抗R30とで構成され、ツェナーダイオードD10および抵抗R30の共通接続点から電圧が取り出される。図3(B)の回路は、高レベル電源と接地電位との間に直列に接続された抵抗R50,R40と、容量C20と、オペアンプOP50とにより構成される。
(検出回路の構成と動作)
一方、検出回路300は、コリオリ力による撓み変位によって振動子100から出力される電荷を受けて電圧に変換する電荷電圧変換回路(チャージアンプ)302、差動増幅回路304、振幅変調された信号を復調する同期検波回路308、ローパスフィルタ(LPF)310、A/D変換器(ADC)316より成っている。
チャージアンプ302で受けた信号は差動増幅器304で増幅され、同期検波回路308に入力される。この時点で、信号は角速度入力Ω(と駆動振幅a)に応じたAM信号である(図3(C)参照)。これを同期検波回路308で復調すると、図3(D)に示すような波形(半波整流された波形)になり、これをローパスフィルタ(LPF)で平滑化すると角速度入力Ωに応じた電圧が得られる。さらに、LPF310の出力電圧を、A/D変換器316でデジタル値に変換することによって、角速度入力Ωに応じたデジタル出力を得る。
本実施形態では、A/D変換器316の基準電圧(VrefH,VrefL)がAGC回路206の駆動振幅検出回路208の出力Vamptdに基づいて適応的に制御される。見方を変えれば、基準電圧(VrefH,VrefL)がAGC回路206の駆動振幅検出回路208の出力Vamptdに基づいて生成されている、とみることもできる。
駆動振幅検出回路208の出力Vamptdは、駆動振幅をa、駆動振幅検出回路208の変換係数をkaとして、Vamptd=ka×aで表される。
更に、ゲイン調整用アンプの利得をkrとすれば、A/D変換器316の基準電圧は、VrefH=kr×Vamptd=kr×ka×a,VrefL=−kr×Vamptd=−kr×ka×aと表される。つまり、A/D変換器316は、2×kr×ka×aの範囲の信号を所定のビット数のデジタル値に変換する。
一方、角速度Ωに対するコリオリ力はF=2×m×a sinω0t×Ωであり、駆動振幅aに比例している。このことから、検出回路のLPF出力Vdetectは、Vdetect=kd×a×Ωと表すことができる。A/D変換器316に入力されるLPF310の出力Vdetectは、駆動振幅aに比例しており、これを駆動振幅aに応じた基準電圧(VrefH,VrefL)のA/D変換器316でA/D変換するため、A/D変換後のデータからは駆動振幅aに依存する項を消すことができる。
図4は、駆動振動の振幅が異なる状態におけるA/D変換の様子を示す概念図である。A/D変換器316の基準電圧(VrefH,VrefL)が、駆動振幅aと比例していることから、角速度入力Ωに対して、駆動振幅aの如何によらず一定のデジタルコードが出力される。以下、具体的に説明する。
2つの基準電圧(VrefHおよびVrefL)で規定されるダイナミックレンジをA/D変換器316の変換幅とする。また、駆動振幅が変動する前の状態における検出出力をVdetect1とし、変動後の状態における検出出力をVdetect2とする。このとき、図4に示すように、(VrefH−Vdetect1)に対する(Vdetect1−VrefL)の比は、A1:B1となる。
一方、(VrefH−Vdetect2)に対する(Vdetect2−VrefL)の比は、A2:B2となる。図示されるとおり、A1:B1=A2:B2であり、振幅変動の前後で比の値が変化しない。よって、A/D変換器316から出力されるデジタルコード(256階調であれば、コード0〜コード255のいずれかとなる)は、駆動振幅が変動しても同じであり、物理量の検出感度は一定に保たれる。よって、高精度な検出が可能となる。
図5は、並列型A/D変換器の回路例(2ビット)を示す図である。Rd1〜Rd5はラダー抵抗を構成する。50a〜50dは比較器である。60はエンコーダである。
以上により、駆動振幅が一定化されていない条件(起動時など)でも、駆動振幅によらず一定の感度のジャイロスコープを構成することができる。しかも、アナログの乗算器を使わず、ADCの基準電圧を利用して感度を一定化しているので温度・トランジスタのパラメータ変動に対して安定である。
図6は、チャージアンプの回路例を示す図である。検出回路300内に設けられるチャージアンプ302では、信号周波数fsigが、帰還抵抗RF、帰還容量CFで決まる遮断周波数で決まる遮断周波数より高くなる領域で使う。つまり、fsig>1/2πRFCFに設定される。RFは、直流成分の帰還用抵抗であり、大きな抵抗値を使う。図6の回路は、オペアンプOP80と、帰還抵抗RFと、帰還容量CFと、を有する。図7は、差動アンプの回路構成の一例を示す図である。差動アンプ304は、オペアンプOP90を用いて構成することができる。なお、Rx,Ryは入力抵抗であり、Rzは帰還抵抗である。これらはごく一般的な回路であり、動作説明を省く。
図8は、2値化回路ならびに同期検波回路の回路構成の一例を示す図である。図8では、スイッチミキサによる同期検波回路308を示しているが、ギルバートミキサなど他の構成を使っても良い。また、スイッチミキサを使う場合の2値化回路306としては、図8に示されるようにコンパレータ400でなく、シュミット・トリガ入力のインバータなどを使っても良い。図8の同期検波回路308は、反転経路と正転経路を有し、反転経路にはインバータINV2とスイッチSW1が設けられ、正転経路にはスイッチSW2が設けられる。スイッチSW1は2値化回路306の出力信号によりオン/オフ駆動され、また、スイッチSW2は、インバータINV1の出力信号によってオン/オフ駆動される。
なお、A/D変換器316としては、並列型、逐次比較型、パイプライン型、ΔΣ型など、種々の回路構成を採用することができる。
(第2の実施形態)
図9は、本発明の振動型ジャイロスコープの構成の他の例を示す図である。図9の基本的な構成は、図1と同じであるが、AGC回路206における整流動作ならびに積分動作を行う部分の回路構成が異なる。また、検出回路300において、オフセット調整回路320が設けられる点でも図1と異なっている。
第1の実施形態では、A/D変換器316の基準電圧(リファレンス)を「駆動振幅に対応した電圧」で制御しているが、本実施形態では、A/D変換器316の基準電圧(リファレンス)を「駆動振幅に対応した電圧と、駆動振幅を決定する基準電圧との偏差を増幅した電圧」で制御している。つまり、GCAの制御回路として、駆動振幅検出回路と差動アンプではなく、整流回路と積分回路が一体になった整流・積分回路を採用している。ダイオードD100は半波整流回路を構成している。この回路は、D100に流れる平均電流I1と、D200に流れる電流I2との偏差を積分回路で増幅して出力する回路になっている。I1,I2は抵抗で決定されているので、結局は振幅電圧と基準電圧とを比較していることに他ならない(例えば、発振回路の設計と応用、稲葉保著、CQ出版社参照)。この構成によって、駆動振幅検出回路(図9の場合、整流・積分回路610がこれに相当する)の回路構成を簡素化することができる。よって、回路の占有面積の低減が可能である。
図9において、検出回路のA/D変換器316の基準電圧は、整流・積分回路の出力(つまり、GCAの制御電圧)から取り出されている(図1では、駆動振幅検出回路208の出力からA/D変換器の基準電圧を取り出している)。図9の回路では、発振ループの振幅を示す電圧から、AGCの振幅制御の基準電圧Vref(amptd)に相当する電圧を差し引き、得られた電圧に基づいて、A/D変換器316の基準電圧(VrefH,VrefL)が駆動振幅aと比例するように制御している。
図9において、整流・積分回路(基準振幅との差を算出する回路)610は、抵抗R100,R200と、ダイオードD100,D200と、基準電圧Vref(amptd)を発生する電圧源E1と、オペアンプOP100と、帰還抵抗R300,R400と、帰還容量(積分容量)C100,C200と、により構成される。
図9において、ノードN1の電圧をVN1とし、ノードN2の電圧をVN2とする。VN1>VN2のとき、電流I1が流れる。また、VN2がVref(amptd)を超えると、電流I2が流れる。オペアンプOP100と、帰還抵抗R300,R400と、帰還容量(積分容量)C100,C200とによって積分回路が構成される。この積分回路は、電流I1と電流I2との差(I1とI2との偏差)を積分し、その差に対応する電圧を生成し、その生成された電圧が、ゲインコントロールアンプ218の制御電圧となる。また、ゲインコントールアンプ218の制御電圧は、検出回路300内の加算器332に供給される。
また、検出回路300において、検出信号Vdetectの中心電圧とA/D変換器316の基準電圧の中心電圧が異なる場合においても、オフセット調整回路320を設けることによって、DCオフセットが解消されて矛盾のない処理ができるようになる。図9では、オフセット調整回路320によって生成されるオフセット補償電圧が、加算器332によって、整流・積分回路610の出力信号VQに加算される。これによって、オフセットが補償された、駆動振幅に対応した信号Voffmが生成される。ゲイン調整用の増幅器312は、Voffmの電圧レベル(振幅)を調整する。電圧レベルが調整された信号によって、A/D変換器316の高レベルの基準電圧(VrefH)が、動的に制御される。
ここでは、電圧レベルが調整された信号そのものがVrefHとして使用される。但し、これに限定されるものではなく、VrefHを発生させる可変基準電圧回路を別途設けて、駆動振動の振幅に対応する電圧信号を制御信号として用いて、その可変基準電圧回路の出力電圧レベルを可変に制御する構成であってもよい。
また、図9では、電圧レベルが調整された信号の電圧レベルを、反転増幅器314で反転した信号が、低レベルの基準電圧(VrefL)として使用される。VrefLを発生させる可変基準電圧回路を別途設けて、駆動振動の振幅に対応する信号を反転した信号によって、可変基準電圧回路の出力電圧レベルを可変に制御する構成であってもよい。
すなわち、発振駆動回路(および検出回路)の信号経路の基準バイアス電圧AGND(例えば、AGND=VDD/2)に、オフセット電圧(アンプやトランジスタの特性変動等、種々の要因によって発生する)が重畳されると、そのオフセット電圧は、振動子の駆動振動に対するレシオメトリックを実現する上での誤差の原因となる。そこで、オフセット調整回路320を設けて、オフセット電圧を補償するものである。これによって、駆動振幅検出回路(図9の場合、整流・積分回路610がこれに相当する)の検出出力にオフセットが重畳されている場合でも、検出感度の変動が生じない。本実施形態のジャイロスコープでも、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
図10は、本発明の振動型ジャイロスコープの構成のさらに他の例を示す図である。第1の実施形態では、駆動振幅aをAGCで一定に保つ構成を採用している。しかし、本発明を用いると、駆動振幅aによらず、角速度に対する感度を一定にできるため、AGC回路は必須ではなくなる。
そこで、本実施形態では、発振駆動回路200における駆動振幅の変動幅を、振幅制限回路500で制限している。その上で、駆動振幅検出回路208の検出信号に基づいて、A/D変換器316の基準電圧(リファレンス)を可変に(適応的に)制御する。なお、振幅制限回路500は、抵抗R100と、ダイオードD10およびD20とを有し、ダイオードD10のアノードには下限電圧V(L)が接続され、ダイオードD20のカソードには、上限電圧V(H)が接続されている。
この場合でも、前掲の実施形態と同様の効果が得られる。また、AGC回路を設けないことによって、回路構成が簡素化され、消費電流が低減され、コストを低下させることができる。
図10では、駆動振幅の制限を振幅制限回路500で行っているが、発振駆動回路200内の非線形性により振幅がほぼ一定に保たれる場合には、振幅制限回路500も設ける必要がなくなる。この場合、さらなる回路の簡素化が達成される。また、振幅制限は、振動子100を駆動する増幅器502の出力振幅を制限することによって行ってもよい。
(第4の実施形態)
本発明のジャイロセンサ(ジャイロスコープ)を、例えば、デジタルカメラの手ぶれ防止に用いた場合、手ぶれ防止機構の発生する振動や、ミラーやシャッターの発生する衝撃に対して影響が少ないことから、より高精度な手ぶれ防止が実現できる。よって、電子機器の性能を向上させることができる。
図12は、ジャイロセンサを搭載するカメラ(電子機器)の主要な構成を示すブロック図である。図12のカメラ30は、CPU21と、シャッターボタン22と、変位センサとしてのジャイロセンサ23と、AF(自動焦点ユニット)24と、AE(自動露出ユニット)25と、ドライバ26と、駆動機構27と、CCD(撮像部)28と、シャッター29と、を有する。
カメラ30は、手ぶれによる撮影画像の乱れを補正するための手振れ補正手段が設けられている。すなわち、CCD28は、駆動機構27によって、例えば、X方向ならびにY方向に独立して移動させることが可能である。駆動機構27は、駆動源として、例えば、アクチュエータ、例えばプランジャ、圧電素子などを備えており、アクチュエータに印加される電圧に応じてCCD28の移動量が変化する。
カメラ30に設けられているシャッターボタン22がユーザによって押下されると、シャッター29が動作し、同時に、変位センサとしてのジャイロセンサ23が動作し、かつ、同時に、ドライバ26によって駆動機構27が駆動されて、CCD28の位置を瞬時的に変化させて手振れ補正を行う。
カメラ30には、変位センサとしてのジャイロセンサ23(ジャイロセンサ23を含む物理量測定装置)に同期して動作する可動機構が含まれている。その可動機構は、変位センサとしてのジャイロセンサ23(物理量測定装置)と同時に動作する。すなわち、可動期間の動作期間とジャイロセンサの動作期間とが重なりを有する場合があり得る。
ここで、可動機構(可動部)は、例えば機械的な可動部分をもつ構成、あるいは、その位置が変位可能な機械的な構成要素を含む可動部分をもつ構成である。例えば、シャッター29や、アクチュエータ等を含む駆動機構27や、移動可能な構成をもつCCD28が、可動機構(可動部)に該当する。
よって、変位センサとしてのジャイロセンサ23が動作する場合、可動機構により生じる振動や衝撃の影響を受けて、従来のジャイロセンサならば、その感度が変化する場合もあり得る。すなわち、従来のレシオメトリック構成は、「電源電圧」に対してセンサの感度を一定にしようとする構成であり、電源電圧の変動には対応できるが、上述のような機械的な振動や衝撃に対してはセンサの感度を一定に保つことはできない。
しかし、本発明のジャイロセンサ23の場合、「振動子の駆動振幅(駆動振動の振幅)」に対するレシオメトリック構成(すなわち、駆動振動の振幅の変動が生じも検出感度が変化しない新規なレシオメトリック構成)が採用されているため、可動機構からの振動や衝撃の影響を排除できる。よって、カメラ(すなわち電子機器)の撮像性能が向上する。
(第5の実施形態)
本実施形態では、本発明のジャイロセンサ(ジャイロスコープ)を、例えば、デジタル一眼レフカメラの手ぶれ防止用に使用する。
図13は、本発明のジャイロセンサ(振動型ジャイロスコープ)を内蔵するデジタル一眼レフカメラの主要な構成の一例を示す図である。図13において、図12と共通する部分には同じ参照符号を付している。図13のデジタル一眼レフカメラ31は、図12に示される構成要素に加えて、さらに、AFモータドライバ32と、AFモータ33と、撮像レンズ34と、ミラー跳ね上げ機構36と、ミラー37と、を有する。ミラー跳ね上げ機構36の代わりに、クイックリターン機構を設けることもできる。また、AFモータドライバ32ならびにAFモータ33は、撮影レンズ34の位置を調整してオートフォーカス(自動焦点制御)を実現するためのオートフォーカス(AF)制御機構(AF制御部)を構成する。
ミラー跳ね上げ機構36は、ミラー37を瞬時的に光軸上から退避させたり、あるいは元の位置に復帰させたりする動作を行うため、その動作に伴って機械的な衝撃が発生する。したがって、可動機構であるミラー跳ね上げ機構36は衝撃源となり得る。また、一眼レフカメラ31に設けられるオートフォーカス(AF)制御機構も、AFモータの駆動や駆動停止に伴って、機械的な衝撃を発生させる場合がある。したがって、可動機構は衝撃源となり得る。
デジタル一眼レフカメラ31に搭載される本発明のジャイロセンサ(ジャイロスコープ)23は、衝撃源としての可動機構の動作によって発生する機械的な衝撃に影響されることなく、常に、高精度の角速度等の測定を実行することができる。よって、常に正確な手振れ補正が実現される。
(第6の実施形態)
本実施形態では、本発明のジャイロセンサ(ジャイロスコープ)を、例えば、家庭用ゲームコントローラ(携帯型ゲームコントローラ)に搭載する。
図14は、本発明のジャイロセンサ(振動型ジャイロスコープ)を内蔵するゲームコントローラの主要な構成の一例を示す図である。ゲームコントローラ40は、ゲーム機本体46と有線通信あるいは無線通信によって接続される。ゲームコントローラ40は、操作スイッチ41と、CPU42と、ジャイロセンサ43と、加速度センサ44と、ゲームコントローラ本体を振動させるためのバイブレータ45と、を有する。CPU42は、ゲーム機本体46に、ゲームを進行させるための制御信号(VQout)等を送信する。また、ゲーム機本体46からCPU42に、バイブレータ45の動作を制御するための指令等(VQin)が入力される。
バイブレータ45は、臨場感あふれるゲームを楽しむために設けられている。バイブレータ45は、機械的な振動源である。本発明のジャイロセンサ(ジャイロスコープ)43は、例えば、ゲームコントローラ40の姿勢検出のために設けられる。また、加速度センサ44は、例えば、ゲームコントローラ40の傾き検出のために設けられる。
本発明のジャイロセンサ(ジャイロスコープ)43は、可動機構であるバイブレータ45の動作(振動)によって発生する機械的な衝撃に影響されることなく、常に、高精度の角速度等の測定を実行することができる。よって、常に、正確な姿勢検出が可能である。
以上説明したように、本発明の幾つかの実施形態によれば、例えば、以下の効果を得ることができる。但し、以下の効果は同時に得られるとは限らず、以下の効果の列挙が、本発明の技術的範囲を不当に制限する根拠として用いられてはならない。
(1)例えば、振動型ジャイロスコープにおいて、駆動振動の振幅を一定に保たなくても角速度に対する感度を一定に保つことができる。
(2)駆動振動の振幅を一定に保つ回路(自動利得制御回路AGC)を持つ場合でも、発振起動時などは駆動振動の振幅は一定でないが、本発明を適用すれば、駆動振動の振幅が一定でなくても、検出感度に対する影響は最小化され、よって、例えば、より安定した感度を持つジャイロスコープを構成できる。
(3)検出感度を一定化する手段として、駆動振動の振幅に応じてA/D変換器の基準電圧(リファレンス)を変化させるという手法を採用しているため、アナログ乗算器やゲインコントロールアンプを使う場合と比較して、温度特性・線形性などの点で優れており、正確な制御を、より簡易に実現することが可能である。
(4)外乱に関係なく物理量の検出感度を一定に保つことができるため、発振起動期間(電源投入時点から発振定常状態に至るまでの期間)においても、有効な、物理量の検出信号を得ることができ、よって、起動の待ち時間を短縮できる。
(5)電源電圧の変動等の電気的な外乱要因に対する対策ならびに機械的な外乱要因(電子機器に加わる衝撃や揺れ等)に対する対策も実現される。よって、電子機器の性能が向上する。
なお、本実施形態について詳述したが、本発明の新規事項および効果から逸脱しない範囲で、多くの変形が可能であることは、当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例は、すべて本発明に含まれるものとする。
例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本発明の範囲に含まれる。また振動子の構造や、検出装置、駆動回路、検出回路、センサ、電子機器の構成及び動作も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
上述の実施形態では、物理量トランスデューサが圧電振動子(振動ジャイロ:振動ジャイロスコープ素子)であり、センサがジャイロセンサである場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、例えば、振動型ジャイロスコープの駆動・検出回路全般に適用可能である。水晶などの圧電駆動型の物理量トランスデューサだけでなく、シリコンMEMSのような静電駆動型でも同様の構成が可能であり、同様の効果が得られる。
また、本発明の物理量測定装置は、例えば、ビデオカメラやデジタルカメラ、カーナビゲーションシステム、航空機やロボットに搭載することができる。上述のとおり、本発明の物理量測定装置は、外乱に関係なく物理量の検出感度を一定に保つことができるため、発振起動期間(電源投入時点から発振定常状態に至るまでの期間)においても、有効な物理量の検出信号を得ることができ、よって、起動の待ち時間を短縮できる。
また、電源電圧の変動等の電気的な外乱要因に対する対策ならびに機械的な外乱要因(電子機器に加わる衝撃や揺れ等)に対する対策も実現される。特に、本発明のジャイロセンサを、ジャイロセンサと同時に動作する可動機構を持つ電子機器に用いた場合、可動機構の発生する振動の影響によるセンサの精度低下を防ぐことができる。例えば、本発明のジャイロセンサをデジタルカメラの手ぶれ防止に用いた場合、手ぶれ防止機構の発生する振動や、ミラーやシャッターの発生する衝撃に対して影響が少ないことから、より高精度な手ぶれ防止が実現できる。このように、電子機器の性能を向上させることができる。
振動型ジャイロスコープの基本的な構成の一例を示す図 図2(A)〜図2(D)は、発振駆動回路を構成する主要な回路の具体例を説明するための回路図 図3(A)〜図3(D)は、基準電圧回路の構成例および同期検波回路の動作を説明するための図 駆動振動の振幅が異なる状態におけるA/D変換の様子を示す概念図 並列型A/D変換器の回路例(2ビット)を示す図 チャージアンプの回路例を示す図 差動アンプの回路構成の一例を示す図 2値化回路ならびに同期検波回路の回路構成の一例を示す図 本発明の振動型ジャイロスコープの構成の他の例を示す図 本発明の振動型ジャイロスコープの構成のさらに他の例を示す図 振動型ジャイロスコープの動作原理を説明するための図 ジャイロセンサを搭載するカメラ(電子機器)の主要な構成を示すブロック図 本発明のジャイロセンサ(振動型ジャイロスコープ)を内蔵するデジタル一眼レフカメラの主要な構成の一例を示す図 本発明のジャイロセンサ(振動型ジャイロスコープ)を内蔵するゲームコントローラの主要な構成の一例を示す図
符号の説明
100 振動子(振動型ジャイロスコープ素子)、200 発振駆動回路(発振回路)、206 AGC回路、208 駆動振幅検出回路、210 整流回路、
212 平滑回路、214 基準電圧回路(バンドギャップ回路)、
216 差動増幅器、218 ゲインコントロールアンプ(GCA)、
300 検出回路、302 チャージアンプ(Q/V変換回路)、
304 差動増幅回路、306 2値化回路 308 同期検波回路、
310 ローパスフィルタ(LPF)、
312 ゲイン調整用増幅器(基準電圧生成のために電圧振幅を調整するための回路)、314 反転増幅器

Claims (11)

  1. 物理量トランスデューサと発振ループを形成し、前記物理量トランスデューサに駆動振動を励振する発振駆動回路と、
    前記物理量トランスデューサから出力されるアナログの検出信号を検波回路によって検波した後、検波された信号を、A/D変換器によってデジタル信号に変換して出力する検出回路と、を含み、
    前記発振駆動回路は、前記駆動振動の振幅を検出する駆動振幅検出回路を有し、
    前記検出回路に含まれる前記A/D変換器の基準電圧の電圧レベルは、前記駆動振幅検出回路の検出出力信号に基づいて、前記A/D変換器の変換幅が、前記駆動振動の振幅に比例するように制御されることを特徴とする物理量測定装置。
  2. 請求項記載の物理量測定装置であって、
    前記発振駆動回路は、前記駆動振動の振幅を一定にするためのAGC回路を有し、前記駆動振幅検出回路は、前記AGC回路を構成する回路の一つであることを特徴とする物理量測定装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の物理量測定装置であって、
    前記駆動振幅検出回路の検出出力信号および前記検出出力信号の電圧レベルを反転した信号の少なくとも一方が、前記A/D変換器の前記基準電圧として使用されることを特徴とする物理量測定装置。
  4. 請求項1又は請求項2記載の物理量測定装置であって、
    前記駆動振幅検出回路の検出出力信号の電圧レベルを調整することによって得られる信号を第1の信号とし、前記第1の信号の電圧レベルを反転した信号を第2の信号とした場合、前記第1の信号および前記第2の信号の少なくとも一方が、前記A/D変換器の前記基準電圧として使用されることを特徴とする物理量測定装置。
  5. 請求項または請求項記載の物理量測定装置であって、
    前記検出回路は、前記駆動振幅検出回路の検出出力信号に重畳されるオフセット電圧を補償するためのオフセット調整回路を有することを特徴とする物理量測定装置。
  6. 請求項1〜請求項のいずれかに記載の物理量測定装置であって、
    前記駆動振幅検出回路は、
    前記発振ループの発振信号を整流する整流回路と、
    前記整流回路の出力信号を平滑する平滑回路と、
    を有することを特徴とする物理量測定装置。
  7. 請求項1〜請求項のいずれかに記載の物理量測定装置であって、
    前記駆動振幅検出回路は、
    前記発振ループの発振信号を整流する整流回路と、整流した信号を積分する積分回路とが一体化された整流・積分回路により構成されることを特徴とする物理量測定装置。
  8. 請求項記載の物理量測定装置であって、
    前記発振駆動回路は、前記駆動振動の振幅の上限および下限の少なくとも一方を規制するための振幅制限回路を有することを特徴とする物理量測定装置。
  9. 請求項1〜請求項のいずれかに記載の物理量測定装置であって、
    前記物理量測定装置はジャイロセンサであり、
    前記物理量トランスデューサは、前記発振駆動回路によって駆動振動が励振されると共に、角速度に応じた振幅の検出信号を生成する振動型ジャイロスコープ素子であることを特徴とする物理量測定装置。
  10. 請求項1〜請求項のいずれかに記載の物理量測定装置と、
    可動機構と、
    を含むことを特徴とする電子機器。
  11. 請求項10に記載の電子機器であって、
    前記物理量測定装置の動作期間と前記可動機構の動作期間が重なりを有することを特徴とする電子機器。
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