JP5361345B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関し、特に、スミス補償法のようなモデルを用いた制御を行う際の、予測誤差の抑制に関するものである。
従来、例えば、フィードバック系のある温度制御においては、目標値近辺のオーバーシュートを抑制するために、ゲインを弱めに設定する場合がある。しかしながら、ゲインを弱めにすると、目標温度に達するまでの時間が長くなり、高速な応答が求められる用途には適用できないことになる。
そこで、このような場合には、強いゲインで高速な昇温を可能にしつつ、目標値応答時のオーバーシュートを抑制するために、無駄時間を補償するスミス補償法を用いることがある。
スミス補償法について図12を用いて説明する。スミス補償法では、無駄時間を含む制御対象402への制御量を計算するコントローラ401に加え、スミス補償器403を用いる。
スミス補償器403は、無駄時間を含む制御対象402を、無駄時間を含まない制御対象モデル404と無駄時間モデル405のモデルに分割してモデル化する。制御対象モデル404と無駄時間モデル405を正確に求め、無駄時間モデル405の出力が検知温度と一致した場合、コントローラ401へのフィードバック量は制御対象402が無駄時間を含まない場合のフィードバック量と一致する。
スミス補償法を用いた温調制御の例として特許文献1、特許文献2が挙げられる。特許文献1は、目標温度変更時から検知温度が目標値に達するまではスミス補償法を用いて、強いゲインで温度リプルの少ない高速立ち上げを行い、それ以外はスミス補償法を用いず、弱いゲインで温度リプルを抑制するものである。また、特許文献2は、画像形成装置において、目標温度変更時から検知温度が目標値に達するまではスミス補償法を用いず高速立ち上げを行い、それ以外はスミス補償法を用いることで、連続プリント時の温度リプルを抑制するものである。
特開2003−167605号公報 特開2007−102166号公報
前述の従来例では、制御対象モデルと無駄時間モデルを精度良く求める必要がある。しかし、制御対象が熱容量などの特性の異なる複数の部材から構成される場合、予測精度を上げるにはそれぞれの部材に対して無駄時間や時定数、ゲインの異なる複数のモデルを決定する必要がある。しかし、そのような場合、それらのモデルの切り分けやパラメータの測定が困難である。また、パラメータが部材のばらつきや、環境の影響で変化することもあり、そのような場合、予測温度の誤差が時間の経過とともに増加してしまう恐れがあった。これは、スミス補償法による予測値が、制御対象への制御量と過去の予測値のみから決定され、過去の予測値に誤差が含まれていても修正されないためである。
また、定着装置の場合、制御対象の特性は定着ローラのニップ部に用紙があるかどうかによって変化する。しかし、前述の従来例では、ニップ部の用紙の有無によって制御対象モデルの切り替えを行っておらず、例えばニップ部に用紙が無い場合のモデルを制御対象モデルとして用いた場合、ニップ部に用紙が有る場合に予測誤差を生じてしまう。
また、加圧ローラの温度等、定着装置の状態が異なり制御対象の特性が変化することがある。しかし、前述の従来例では、定着装置の状態によって制御対象モデルの切り替えを行っておらず、例えば定着装置が十分冷えた状態のモデルを制御対象モデルとして用いた場合、定着装置が暖まってくると予測誤差が生じてしまう。
また、定着ローラのニップ部に用紙がある場合、制御対象の特性は用紙の種類によって異なる。しかし、前記従来例では、用紙の種類によって制御対象モデルの切り替えを行っておらず、例えば、定着ローラのニップ部に厚紙がある場合のモデルを制御対象モデルとして用いた場合、定着ローラのニップ部に薄紙がある場合に予測誤差が生じてしまう。
また、制御対象の特徴は、例えば気温や湿度などの定着装置の周囲の環境によって変化する。しかし、前記従来例では、環境によって制御対象のモデルの切り替えを行っておらず、高温・高湿や低温・低湿などの環境下では予測誤差が生じてしまう。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、モデルを用いた制御において、誤差の拡大を防止しやすい制御手法を用いた画像形成装置を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明では、画像形成装置を次のとおりに構成する。
(1)通電により加熱を行う加熱体を有する加熱部材と、前記加熱部材と共に記録媒体を挟持搬送するニップ部を形成する加圧部材と、前記加熱体の温度を検知する温度センサと、前記加熱体に通電した時の変化が前記温度センサで検知されるまでの時間である無駄時間L後の前記加熱体の温度を予測するための無駄時間補償手段と、前記加熱体の温度が設定温度となるように前記温度センサの検知温度及び前記無駄時間補償手段の出力に応じて前記加熱体への通電制御量を演算する演算手段と、を有し、前記ニップ部で記録媒体を挟持搬送しつつ加熱し記録媒体に形成された未定着画像を記録媒体に定着させる定着部、を有する画像形成装置において、前記無駄時間補償手段は、前記無駄時間L後の前記温度センサの検知温度を予測するための前記無駄時間Lがない制御対象モデルと、無駄時間モデルと、を有し、時刻t−Lから時刻tまでの期間の前記加熱体への通電制御量の履歴から前記制御対象モデルを用いて検知温度の変化量を求め、この変化量を時刻tにおける検知温度に加算することで時刻t+Lにおける検知温度Tpre1を予測して前記制御対象モデルから出力し、前記無駄時間モデルは、前記制御対象モデルの出力Tpre1を前記無駄時間Lだけ遅延した時の温度であるTpre2を出力し、前記演算手段は、フィードバックされる温度Tfb(=時刻tにおける検知温度temp+Tpre1−Tpre2)に応じて時刻tにおける通電制御量を演算するものであることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、過去の予測の誤差は、次の予測に影響を及ぼさないため、予測誤差が時間経過とともに拡大することを防止し、一定値以内に収まることを保証することができる。また、定着装置のモデルを簡易な式で近似しても予測誤差が一定値以内に収まるため、簡易な制御対象モデルによる近似が可能となり、パラメータ測定が容易になる。
本発明を実施するための最良の形態を、画像形成装置の実施例により詳しく説明する。
実施例1である“画像形成装置”について説明する。
本実施例は、画像形成装置において記録媒体上に未定着画像を定着させる定着装置を所定の温度(目標温度、設定温度ともいえる)に温調する例である。
図2は、本実施例の画像形成装置の全体構成を示す断面図である。図2において、201は電子写真方式の画像形成装置、202は画像形成装置201内の各部を回転駆動するためのメインモータ、203は画像を形成する用紙を収納するための給紙トレイである。
204は、給紙トレイ203に収納された用紙を1枚ずつピックアップするための給紙ローラであり、給紙ソレノイド206で伝達状態とすることでメインモータ202の駆動力から回転力が与えられる。
205は、分離パッドであり給紙ローラ204により給紙トレイ203からピックアップされた用紙が重送されないように1枚ずつに分離するためのものである。
207は、TOPセンサであり、用紙の先端と後端が規定位置を通過するタイミングを検知する。
208は、感光ドラムであり、帯電電圧が印加される帯電ローラ209により所定電位に帯電され、またレーザスキャナユニット212によりレーザビームが照射され、現像電圧が印加される現像ローラ210によりトナーが現像されるものである。
211は、転写ローラであり、感光ドラム207上のトナー像を用紙に転写すべく転写電圧が印加されるものである。
213は、定着ローラであり、内部に用紙上のトナー像を熱定着させるための加熱部材であるセラミックヒータを備える。そして、定着ローラ213は対向する位置に設けられた加圧部材である加圧ローラ214と接するニップ部(以下、定着ニップと呼ぶ)において用紙上のトナー像を熱定着させる。
215は、排紙ローラであり定着ローラ213および加圧ローラ214により加圧および加熱されてトナー像が定着した用紙を排紙トレイ216に排出するものである。
なお、図2の斜線で示すように、感光ドラム208、加圧ローラ214、排紙ローラ215、給紙ローラ204はメインモータ202から駆動力が与えられて回転する。
図3は、定着ニップの紙有無を判断(記録媒体有無判断)するタイミング図である。ただし、TOPセンサ、定着ニップ紙有無の信号はHが紙有り、Lが紙無しとする。定着ローラのニップ部に直接紙有無センサを置くことはできないので、定着ニップの紙有無は、TOPセンサから定着ニップまでの紙の搬送に必要な搬送時間を搬送距離と搬送速度から計算し、TOPセンサの信号を搬送時間だけ遅延させることで判断する。
図4は、定着装置の断面図である。図4において、301は定着ローラ213を加熱するためのヒータである。定着ニップ部に用紙Pとその上に乗ったトナーTを通紙させることで、熱と圧力によりトナーTを記録媒体Pに定着させる。
302は、加熱体であるヒータの温度を検知する温度センサであるサーミスタであり、サーミスタ302の検知温度はヒータのオンデューティー比を示す制御量(通電制御量)を決定する際に用いられる。
本実施例では、ヒータの制御に図1に示すように、無駄時間補償手段であるスミス予測器101を用いる。図1において、定着装置103以外の機能は後述のCPU1003に含まれる。スミス予測器101は、内部に無駄時間モデル405と、検知温度と過去のヒータの制御量の履歴から無駄時間後の検知温度を予測する制御対象モデル102を持つ。
103は画像形成装置201の定着装置であり、内部に定着ローラ213と加圧ローラ214を持つ。
104はPIDコントローラであり、スミス予測器101の予測温度(無駄時間補償出力)とサーミスタ302の検知温度からヒータの制御量(本実施例ではヒータの電流量)を決定する。すなわち、PIDコントローラ104はヒータ301の温度を設定温度にするために必要な制御量を演算する演算手段である。106,107、108は温度データの加算器である。
図5は、加熱体であるヒータ301への通電を制御する通電制御手段である制御装置の構成を示すブロック図である。図5において、1001は商用電源であり、1002は低圧電源であって商用電源1001から生成する。
1003はCPUであり、低圧電源1002より電源供給される。CPU1003は、サーミスタ302の検知温度Tempを入力とし、目標温度(設定温度ともいえる)の決定、およびPIDコントローラ104とスミス予測器101の計算を内部で実行し、ヒータ301の制御量を決定する。そして、前記制御量にもとづいたヒータ駆動信号Heatを出力する。
1004はフォトトライアックカプラであり、一次と二次の絶縁距離を確保するためのデバイスであり、CPU1003のヒータ駆動信号Heatに従ってフォトトライアックカプラ1004の発光ダイオードに通電することでヒータ301を駆動する。ただし、ヒータ駆動信号Heatはヒータの制御量から決定し、駆動制御方式としては位相制御あるいは波数制御が好ましい。本実施例においては波数制御を用いた場合について説明する。
1005は双方向3端子サイリスタであり、フォトトライアックカプラ1004の出力に従ってヒータ301のON/OFFを制御する。
1006は商用電源周波数検知回路であり、CPU1003が商用電源1001と同期してヒータ駆動信号Heatを出力できるように、ヒータ駆動信号Heatを切り替えるトリガFreqを出力する。
次に、本実施例における制御対象モデル102での、予測温度の計算方法について説明する。ただし、本実施例では定着装置への制御量がLEVEL0〜LEVEL15の16段階で変化する場合について説明し、LEVEL0でヒータOFF、LEVEL15でヒータ301が常にONとなる。LEVELが1つ増すごとにAC半サイクルずつヒータに印加する波数が増加する、すなわちヒータに流れる電流量が増加する。
本実施例では、制御対象モデルを一次式とする。ただし、制御対象モデルは定着ニップが通紙状態と非通紙状態のどちらか、また、定着装置が暖まっているか冷えているかによって切り替える。
制御対象モデルの決定のため、本実施例では図6に示すように、定着ニップが非通紙状態かつ定着装置が十分に冷えている状態(以下、コールド非通紙状態と呼ぶ)、定着ニップが通紙状態かつ定着装置が十分に冷えている状態(以下、コールド通紙状態と呼ぶ)、定着ニップが非通紙状態かつ定着装置が十分に暖まっている状態(以下、ホット非通紙状態と呼ぶ)、定着ニップが通紙状態かつ定着装置が十分に暖まっている状態(以下、ホット通紙状態と呼ぶ)のそれぞれ4つに対して、制御量と検知温度の変化量の関係を表すテーブルを持つ。図6に示す、d100からd415は、コールド非通紙状態、コールド通紙状態、ホット非通紙状態、ホット通紙状態の各出力に対する単位時間当たりの温度変化量である。ただし、温度変化量はサーミスタ302の検知温度Tempの変化量のA/D変換結果であり、単位時間は本実施例では1024msecとした。ただし、定着装置が暖まっているか冷えているかは、CPU1003内部の定着装置の暖まり具合を示すバッファ(以下、定着カウンタと呼ぶ)の値によって決定する。定着カウンタは、CPU1003の内部で1枚プリントが終了する毎に255までインクリメントされ、プリントジョブ終了後は一定時間毎に0までデクリメントされる。従って、定着カウンタは定着装置が暖まっているほど大きな値となる。この定着カウンタの値が閾値Th1未満の場合は、制御対象モデルにはコールド非通紙状態あるいはコールド通紙状態のテーブルを使用する。また、定着カウンタの値が閾値Th2以上の場合は、制御対象モデルにはホット非通紙状態あるいはホット通紙状態のテーブルを使用する。定着カウンタの値がTh1以上Th2未満の場合は、定着ニップが通紙中状態の場合はコールド通紙状態とホット通紙状態のテーブル、定着カウンタの値とTh1、Th2から線形補完を行い、テーブルを作成し制御対象モデルとする。また、定着ニップが非通紙状態の場合はコールド非通紙状態とホット非通紙状態のテーブルから線形補完を行い、作成したテーブルを制御対象モデルとする。
例えば、図7は出力がLEVEL15の定着ニップが通紙状態の定着カウンタとテーブルの値の関係である。以上の手順で、定着カウンタの値と定着ニップの通紙状態/非通紙状態によるテーブルが決定され、ある制御量をPIDコントローラ104の制御周期TPID出力した場合の温度変化量を求めることができる。例えば、出力がLEVEL15、定着カウンタの値がTh1未満、通紙状態の場合、制御周期TPIDでの温度変化量はd215*TPIDとなる。本実施例では制御周期TPIDは120msecとした。
図8は予測温度およびフィードバック量計算のフローチャートである。定着装置103の無駄時間をLとすると、ある時刻tでの検知温度には、時刻t−Lから時刻tまでの定着装置の制御量の影響が現れていないことになる。そのため、時刻t−Lから時刻tまでの制御量による温度変化量を、前述の制御対象モデルにより求め(S1101)、その温度変化量を検知温度に加算することで、時刻t+Lの温度であるTpre1を予測することができる(S1102)。本実施例では、定着装置103のステップ応答の測定結果から無駄時間Lを300msecとした。
無駄時間モデル405の出力Tpre2は、スミス補償法と同様に制御対象モデル102の出力Tpre1を、無駄時間Lだけ遅延した出力である(S1103)。
PIDコントローラ104へのフィードバックTfbは、Tfb=temp+Tpre1−Tpre2により求まる(S1104)。
図9は、時刻t+Lの予測温度Tpre1を求めるまでの処理(S1101)の概要を示したものである。前述したように、サーミスタ302のある時刻tでの検知温度Tempには時刻t=t−Lから時刻tまでの定着装置の制御量を示す出力1から出力4による影響が現れていない。そこで前述の制御対象モデルにより出力1から出力4それぞれに対応する温度変化量を示す温度変化量1から温度変化量4を計算し、時刻tでのサーミスタ302の検知温度Tempに加算することで時刻t+Lの温度Tpre1を予測する。
この制御では、Tpre1の計算結果は過去の予測値に依存しないため、予測誤差は従来のスミス補償法のように累積していかない。そのため、制御対象モデル102として図6のテーブルのように簡易なモデルを用いても、予測誤差は最大でも(|Δtmax|/TPID+|dmax|)*Lとなり、一定値以内に収まる。ただし、Δtmaxは時刻tから時刻t+Lの間でTPID当たりの温度変化量が最大となる時の値で、定着装置103の特性により決定するパラメータとし、dmaxはd100からd415の絶対値が最大となるものとする。
本実施例では、定着装置への出力決定手段としてPID制御を用いたが、PI制御やP制御等にも応用可能である。また、本実施例では制御対象モデルとして一次式を用いたが、一次遅れ系や二次遅れ系を用いても良い。また、本実施例では出力をLEVEL0〜LEVEL15の16段階としたが、より多くのレベルを設けることも当然考えられる。また、本実施例では定着カウンタをプリントが一枚終了する毎にインクリメントしているが、制御量や温調時間を用いてカウンタをインクリメントしても良い。
以上説明したように、本実施例によれば、過去の予測の誤差は、次の予測に影響を及ぼさないため、予測誤差が時間経過とともに拡大することを防止し、一定値以内に収まることを保証することができる。また、定着装置のモデルを簡易な式で近似しても予測誤差が一定値以内に収まるため、簡易な制御対象モデルによる近似が可能となり、パラメータ測定が容易になる。
また、定着ローラのニップ部に用紙がある場合と無い場合で制御対象モデルを切り替えている(すなわち、記録媒体がある場合は制御対象モデルを第一種のモデルに、ない場合は第二種のモデルに切り替えている)。このため、用紙の有無による制御対象の特徴の変化による予測誤差を抑制することができる。
さらに、定着装置の状態(コールド非通紙状態、コールド通紙状態、ホット非通紙状態、ホット通紙状態)に応じて制御対象モデルを切り替えるため、定着装置の状態の変化による予測誤差を抑制することができる。
実施例2である“画像形成装置”について説明する。本実施例は、図10に示すように実施例1の構成に加え、用紙の種類を検知するためのメディアセンサ801を持つ。メディアセンサ801によって検知した紙種により、奪われる熱量が大きく違う場合は、記録媒体の種類により定着ニップに記録媒体がある場合のモデルであるテーブルあるいは数式を切り替える。例えば、用紙の坪量が90g/m以上の場合すなわち厚紙の場合は用紙の熱容量が増すので単位時間当たりの温度変化率が低下し、図6に示すホット通紙状態、コールド通紙状態のテーブルの値にオフセットe1を減算したものを制御対象モデルとして用いる。本実施例では、用紙の坪量によって制御対象モデルを切り替える例を示したが、用紙の平滑度や、用紙の光に対する透過率や反射率、乱反射率で切り替えても良い。また、本実施例では、制御対象モデルにオフセットを加算して制御対象モデルを切り替えたが、数式によりオフセットを可変としたり、テーブルを新たに設けても良い。また、本実施例では、用紙の種類を検知するためにメディアセンサ801を用いたが、PCから報知される用紙の種類にもとづいてモデルを切り替えても良い。
以上説明したように、本実施例によれば、用紙の種類により制御対象モデルを切り替えるため、用紙の種類の違いによって生じる予測誤差を抑制することができる。
実施例3である“画像形成装置”について説明する。
本実施例は、図11に示すように、実施例1の構成に加え、画像形成装置を使用する環境パラメータを取得するための環境センサ901を持つ。定着装置103の実際の無駄時間やゲイン、時定数は例えば室温によって変化する。実施例1では無駄時間Lを300msecとしたが、室温が低温で定着装置が十分に冷えている場合、無駄時間Lは450msecとなる。室温が低温で定着装置が十分に冷えている場合は、加圧ローラ214に奪われる熱量が大きくなる。そのため、室温が低温で定着装置が十分に冷えている場合は、無駄時間をLを450msecに切り替え、制御対象モデルからオフセットe2を減算したものを低温時の制御対象モデルとして用いる。
ただし、環境センサ901で測定する環境パラメータは室温のみとしたが、例えば湿度も測定し、高温・高湿や低温・低湿等の特殊な使用環境だった場合に、無駄時間と制御対象モデルを切り替えても良い。また、切り替えは高温・高湿、低温・低湿時に限定しない。
以上説明したように、本実施例によれば、周囲の環境パラメータにより制御対象モデルを切り替えるため、特殊な環境下での予測誤差を抑制することができる。
実施例1におけるスミス予測器の構成を示す図 実施例1である画像形成装置の概略構成を示す断面図 定着ニップの紙有無を判断するタイミング図 定着装置の全体構成を示す断面図 ヒータの制御装置の構成を示す回路図 制御対象モデル決定に使用するテーブル 定着カウンタと温度変化量の関係を示す図 予測温度およびフィードバック量計算のフローチャート 予測温度計算の概要図 実施例2である画像形成装置の概略構成を示す断面図 実施例3である画像形成装置の概略構成を示す断面図 スミス補償法の説明図
符号の説明
101 スミス予測器
102 制御対象モデル
104 PIDコントローラ
213 定着ローラ
214 加圧ローラ
301 ヒータ
302 サーミスタ
405 無駄時間モデル
P 用紙

Claims (2)

  1. 通電により加熱を行う加熱体を有する加熱部材と、前記加熱部材と共に記録媒体を挟持搬送するニップ部を形成する加圧部材と、前記加熱体の温度を検知する温度センサと、前記加熱体に通電した時の変化が前記温度センサで検知されるまでの時間である無駄時間L後の前記加熱体の温度を予測するための無駄時間補償手段と、前記加熱体の温度が設定温度となるように前記温度センサの検知温度及び前記無駄時間補償手段の出力に応じて前記加熱体への通電制御量を演算する演算手段と、を有し、前記ニップ部記録媒体を挟持搬送しつつ加熱し記録媒体に形成された未定着画像を記録媒体定着させる定着部、
    を有する画像形成装置において、
    前記無駄時間補償手段は、
    前記無駄時間L後の前記温度センサの検知温度を予測するための前記無駄時間Lがない制御対象モデルと、無駄時間モデルと、を有し、
    時刻t−Lから時刻tまでの期間の前記加熱体への通電制御量の履歴から前記制御対象モデルを用いて検知温度の変化量を求め、この変化量を時刻tにおける検知温度に加算することで時刻t+Lにおける検知温度Tpre1を予測して前記制御対象モデルから出力し、
    前記無駄時間モデルは、前記制御対象モデルの出力Tpre1を前記無駄時間Lだけ遅延した時の温度であるTpre2を出力し、
    前記演算手段は、
    フィードバックされる温度Tfb(=時刻tにおける検知温度temp+Tpre1−Tpre2)に応じて時刻tにおける通電制御量を演算するものであることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御対象モデルを、記録媒体が前記ニップ部を通過している状態と通過していない状態、及び前記定着部の温度が低いコールド状態と前記定着部の温度が高いホット状態、記録媒体の種類、装置を使用する環境、のうちの少なくとも一つのパラメータに応じて切り替えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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