JP5035056B2 - 定着装置、画像形成装置、定着装置の制御方法、および定着装置の制御プログラム - Google Patents

定着装置、画像形成装置、定着装置の制御方法、および定着装置の制御プログラム Download PDF

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この発明は、定着装置、画像形成装置、定着装置の制御方法、および定着装置の制御プログラムに関し、特に、温度検出時の応答遅れによるリップル増大を抑制する機能を備えた定着装置、画像形成装置、定着装置の制御方法、および定着装置の制御プログラムに関する。
電子写真式の画像形成装置(MFP(Multi Function Peripheral)、ファクシミリ装置、複写機、プリンタなど)には、トナー像を熱により用紙に定着させる定着装置が設けられている。定着装置のローラやベルトの温度制御を行なうために、ローラやベルトの表面温度が検出される。
非接触式の温度検出装置としては、サーミスタを用いて被測定体からの熱を直接検出する方法、サーモパイルを用いて被測定体からから放射される赤外線量に応じて温度を検出する方法などがある。
被測定体からの熱を直接検出する方法は、被測定体から放射される赤外線量に応じて温度を検出する方法と比較すると、汚れや周辺温度の影響を受けにくいが、熱応答性能が悪いという特徴がある。
一方、被測定体から放射される赤外線量に応じて温度を検出する方法は、被測定体からの熱を直接検出する方法と比較すると、熱応答性能は良いが、汚れや周辺温度の影響を受け易いなどの特徴がある。
下記特許文献1は、直接測定サーミスタ検出温度に基づいて、サーモパイル検出温度を補正する定着装置を開示する。サーモパイル素子のバラツキによる、測定精度の低減を抑制するものである。
下記特許文献2は、エアフローを生じさせることにより、サーモパイルが周辺温度の影響を受けることを抑制する定着装置を開示する。エアフローにより、サーモパイル周辺の汚れを防止することでサーモパイルの温度検出精度を向上させ、温度ずれを抑制するものである。また、サーモパイルの温度が耐熱温度を超えることが抑制される。
下記特許文献3は、加熱ローラの停止時に、接触センサ検知温度に基づいて、非接触センサ検知温度を補正し、非接触センサ補正後温度で熱源への通電を制御する画像形成装置を開示する。画像形成装置は、サーミスタからなる接触式温度センサと、非接触式サーミスタまたは赤外線センサなどからなる非接触式温度センサとを有する定着装置を備えるものである。赤外線センサの汚れ対策を行なうことで、正確な温度検知を可能とするものである。
下記特許文献4は、エアフローが停止または制御された状態において、非接触センサの検出温度に基づき、赤外線センサの検知温度を補正する温度検出装置を開示する。被測定体から放射される赤外線量に応じて温度を検出するサーモパイル式の赤外線センサの汚れ対策として、被測定体からの熱を直接検出する非接触サーミスタを用いるものである。サーミスタの検出温度に基づいて、赤外線センサによる検出温度の補正が行なわれる。
特開2004−93651号公報 特開2005−24330号公報 特開2006−47410号公報 特開2006−184071号公報
被測定体からの熱を直接検出する、熱応答性能が悪いセンサ(サーミスタなど)を用いて温度調整をする場合、応答遅れにより温度リップルが大きくなるという問題がある。温度リップルが大きくなると、定着画像性能が安定しない。
この発明はそのような問題点を解決するためになされたものであり、温度検出時の応答遅れによるリップル増大を抑制することができる定着装置、画像形成装置、定着装置の制御方法、および定着装置の制御プログラムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するためこの発明のある局面に従うと、定着装置は、被測定体に対して非接触に設置され、被測定体からの熱を直接検出する第1の温度検出手段と、被測定体に対して非接触に設置され、被測定体から放射される赤外線量に応じて温度を検出する第2の温度検出手段と、被測定体を加熱する加熱源と、第2の温度検出手段の検出温度の変化量、および変化量の変化量の少なくとも一方に基づいて、第1の温度検出手段の検出温度の補正を行なう補正手段と、補正手段により補正された検出温度を入力として、加熱源を制御する制御手段とを備える。
好ましくは第1の検出手段および第2の検出手段の少なくともいずれかは、定着装置本体の外に設置され、制御手段は、加熱源への電力供給量を制御する。
好ましくは第1の検出手段および第2の検出手段は、一体となった温度検出手段である。
好ましくは第1の温度検出手段は、サーミスタであり、第2の温度検出手段は、サーモパイルである。
この発明の他の局面に従うと画像形成装置は、定着装置を備える。
この発明のさらに他の局面に従うと定着装置の制御方法は、被測定体に対して非接触に設置され、被測定体からの熱を直接検出する第1の温度検出手段と、被測定体に対して非接触に設置され、被測定体から放射される赤外線量に応じて温度を検出する第2の温度検出手段と、被測定体を加熱する加熱源とを備えた定着装置の制御方法であって、第2の温度検出手段の検出温度の変化量、および変化量の変化量の少なくとも一方に基づいて、第1の温度検出手段の検出温度の補正を行なう補正ステップと、補正ステップにより補正された検出温度を入力として、加熱源を制御する制御ステップとを備える。
この発明のさらに他の局面に従うと定着装置の制御プログラムは、被測定体に対して非接触に設置され、被測定体からの熱を直接検出する第1の温度検出手段と、被測定体に対して非接触に設置され、被測定体から放射される赤外線量に応じて温度を検出する第2の温度検出手段と、被測定体を加熱する加熱源とを備えた定着装置の制御プログラムであって、第2の温度検出手段の検出温度の変化量、および変化量の変化量の少なくとも一方に基づいて、第1の温度検出手段の検出温度の補正を行なう補正ステップと、補正ステップにより補正された検出温度を入力として、加熱源を制御する制御ステップとをコンピュータに実行させる。
これらの発明に従うと、温度検出時の応答遅れによるリップル増大を抑制することができる定着装置、画像形成装置、定着装置の制御方法、および定着装置の制御プログラムを提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態における、定着装置を備える画像形成装置について説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態における定着装置を備えた画像形成装置の構成を示す図である。
ここでは画像形成装置は、カラープリンタであるものとして、その概略構成を示す断面図で示す。以下では図1の画像形成装置に基づき説明を行なうが、本発明が適用される画像形成装置は、これに限定されるものではない。
画像形成装置内には、ブラック(BK)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のトナー像を形成する各色の画像形成ユニット1が、白抜きの大きな矢印で示す方向に循環する中間転写ベルト11に沿って、上流からBK→Y→M→Cの順に配置されている。
画像形成ユニット1は、感光体ドラム2を一様に帯電させるための帯電部3と、帯電した感光体ドラム2に画像露光を行うための露光部9と、露光によって形成された静電潜像に各色のトナーで現像を行うための現像部4とを備えている。
制御装置18は、この画像形成装置(この場合カラープリンタ)全体を制御する。制御装置18から、露光制御装置19に画像に応じた信号が送られる。露光制御装置19は各色に応じて露光部9のそれぞれを駆動する。
画像形成ユニット1内の感光体ドラム2上に現像されたトナー画像は、中間転写ベルト11との接触位置で、1次転写部12によって中間転写ベルト11上に転写される。1次転写後、感光体ドラム2に残留したトナーは下流に配置されたクリーニング部5によって除去され、クリーニング部5の下側から回収される。
中間転写ベルト11上に転写されたトナー画像は、各画像形成ユニット1のそれぞれを通過するごとに各色がその上に重ねられる。最終的にフルカラーのトナー画像が中間転写ベルト11上に形成される。
その後、フルカラーのトナー画像は、更に下流において、いわゆる2次転写部13によって紙などの記録シート(記録紙)14に一括して転写される。記録シート14は、上方の定着装置30を通過することによってトナー画像が定着されて排紙トレー16上に排紙される。
記録シート14は、最下部の記録シートカセット17に納められており、そこから1枚ずつ2次転写部13まで搬送される。
定着装置30は、加熱ローラ31と、加圧ローラ32とを備える。具体的な定着装置30の動作については、図2で説明する。
2次転写後に中間転写ベルト11上に残留したトナーは、クリーニングブレード15によって中間転写ベルト11上から除去され、図示しない搬送スクリューで搬送され、やはり図示しない廃トナー容器に回収される。
なお、各エレメントの配置などは、装置に応じて適時変更しても構わない。
図2は、定着装置30の構成を示す側面図であり、図3は、加熱ローラの周囲の構成を示す平面図である。
定着装置30は、加熱ローラ31と、加圧ローラ32と、サーミスタ55と、サーモパイル56とを含む。
加熱ローラ31内には、加熱ヒータ53が含まれる。加圧ローラ32内には、加圧ヒータ54が含まれる。
加熱ローラ31は、外径25mm、およびニップ長手方向におよそ330mmの長さを有する。加熱ローラ31は、鉄中空芯金0.8mm、Siゴム0.2mm、およびPTFEチューブ30μmの積層構造を有する。
加圧ローラ52は、外径30mmである。加圧ローラ52は、鉄中空芯金2.5mm、ゴム2.5mm、およびPFA30μmの積層構造を有する。
加熱ヒータ53は、1180Wのハロゲンランプヒータであり、その発光長は290mmである。
加圧ヒータ54は、230Wのハロゲンランプヒータであり、その発光長は290mmである。
サーミスタ55は、加熱された被測定体からの熱を直接検出するものである。
サーモパイル56は、加熱された被測定体から放射される赤外線量に応じて温度を検出するものである。
画像形成装置の電源がオンになってから、加熱ローラ31および加圧ローラ32の表面をプリント可能な温度にする動作をウォームアップと呼ぶ。この動作にかかる時間を、ウォームアップタイムと呼ぶ。電源が入れ直されたときや、ジャム処理復帰時、カバークローズ時、およびスリープモード復帰時などに、ウォームアップ動作が行われる。
ウォームアップ動作では、加熱ローラ31および加圧ローラ32の温度をプリント可能温度まで上昇させるため、加熱ヒータ53および加圧ヒータ54が点灯される。駆動ギヤ(図示せず)に駆動力を伝達することにより、加圧ローラ32を回転させ、加熱ローラ31を従動回転させる。それにより、加熱ローラ31および加圧ローラ32の熱を、加熱ローラ31および加圧ローラ32の表面に伝える。
このときの定着装置の線速度は、たとえば90mm/sである。このヒータ点灯とローラ回転動作により、加熱ローラ31および加圧ローラ32の表面を、プリント可能温度に上昇させる。
このとき、加熱ローラ31の温度を検出し、所定のプリント可能な温度になっていれば、プリント可能であることを示すレディをたてる。検出された加熱ローラ31の温度が、プリント可能な状態であると判断されるのは以下のいずれかの場合である。
(1)サーミスタ55により検出された温度に、非接触の分だけ補正をかけ、さらにサーモパイル56の温度変化量により補正を行なった補正後温度が、プリント可能温度である場合
(2)サーモパイル56により検出された温度に、汚れの分だけ補正をかけた補正後温度が、プリント可能温度である場合
定着装置30がプリント可能な状態になると、印字信号がある場合には、画像形成装置は印字動作を開始する。
印字信号がなければ、画像形成装置は印字待機状態になる。待機状態では、通常、加熱ローラ31および加圧ローラ32は回転停止し、決められた設定温度になるように、加熱ヒータ53のオンオフが制御される。
上記加熱ローラ31のプリント可能温度は、例えば185℃である。加熱ローラ31および加圧ローラ32は、加熱ヒータ53および加圧ヒータ54による加熱と、回転動作により温められる。サーミスタ55により検出された加熱ローラ31の温度に非接触の分だけ補正をかけ、さらにサーモパイル56の温度変化量により補正を行なった補正後温度、または、サーモパイル56により検出された加熱ローラ31の温度に汚れの分だけ補正をかけた補正後温度を入力として、加熱ヒータ53のオンオフが制御される。それにより、加熱ローラ31の温度が制御される。
その後、プリント処理が行なわれる場合には、トナー画像を転写された記録シート14が定着装置30へ搬送されてくる。定着装置30は、加熱された加熱ローラ31と加圧ローラ32とで、記録シート14にトナー画像を定着させ、記録シート14を排紙トレー16に排紙する。
図2を参照して、サーミスタ55は、中央通紙基準より手前40mmの位置であって、加熱ローラ31に対して2mm離間した位置に配置される。サーミスタ55は、被測定体である加熱ローラ31に非接触な状態で配置される。
サーモパイル56は、中央通紙基準より奥40mmの位置であって、加熱ローラ31に対して30mm離間した位置に配置される。サーモパイル56は、被測定体である加熱ローラ31に非接触な状態で配置される。
なお、サーミスタ55およびサーモパイル56の少なくともいずれかは、定着装置30本体の外に設置してもよいし、少なくともいずれかは定着装置30本体の内に設置してもよい。
本実施の形態では、サーモパイル56の検出温度に基づいて、サーミスタ55の補正量が決定され、サーミスタ55の測定温度の補正が行なわれる。
図4は、サーミスタ55の補正温度に基づいて、加熱ヒータ53の温度調節を行なう処理を示すフローチャートである。
加熱ヒータ53は、所定の制御周期で制御されるものとし、ここでは、66ms(0.066秒)毎に図4のフローチャートに示される制御が繰り返されるものとする。
制御処理が開始されると、ステップS1において、サーミスタ55およびサーモパイル56により、加熱ローラ31の温度が検出される。サーミスタ55による検出温度をTh1、サーモパイル56による検出温度をTh2とする。
次に、ステップS2において、サーモパイル56による検出温度Th2を入力として、サーミスタ55による検出温度Th1を補正する。この具体的な補正処理は、図5で説明する。サーモパイル56による検出温度Th2を入力として、サーミスタ55による検出温度Th1を補正した値をTr1とする。
その後、ステップS3において、サーミスタ55の補正後温度Tr1、またはサーモパイル56の検出温度Th2を用いて、加熱ヒータ53への電力供給を調整し、加熱ヒータ53を制御する。この具体的な制御処理は、図6で説明する。
以下の説明では、サーミスタにより検出した温度を補正し、プリント可能な状態であるかを判断する処理について説明する。
図5は、サーモパイル56による検出温度から、サーミスタ55による検出温度の補正量を決定する処理(図4のS2での処理)の詳細を示すフローチャートである。
まず、ステップS2−1において、サーモパイル56による加熱ローラ31の検出温度Th2の温度傾斜が算出される。図4のフローチャートが66ms毎に実行されるため、ここでも66ms毎に温度傾斜が算出される。算出された温度傾斜を、Tg2とする。
ここに「温度傾斜」とは、所定期間におけるサーモパイル56の検出温度Th2の変化量(温度変化量)を示す。
現在の検出温度をT(i)とし、66ms前の検出温度をT(i−1)とすると、検出温度の差は、T(i)−T(i−1)で求められる。この差を経過時間で割ったものが温度傾斜となる。よって、温度傾斜は、
温度傾斜={T(i)−T(i−1)}/66ms
として算出される。
次に、ステップS2−2において、例えば2s前から1s前までのサーモパイルの検出温度Th2の平均値と、1s前から今回までのサーモパイルの検出温度Th2の平均値との差から、温度変化量が求められる。求められた値を、Thg2とする。
ステップS2−3において、2s前から1s前までの温度傾斜Tg2の平均値と、1s前から今回までの温度傾斜Tg2の平均値との差から、「温度傾斜の変化量」(温度変化量の変化量であり、すなわち検出温度の変化量の変化量)を求める。ここで求められた値を、Tgg2とする。
ステップS2−4において、サーミスタ55が加熱ローラ31と非接触であることによる所定の補正量Aと、Thg2、Tgg2の値を使って補正量を決める。例えば、補正量Rは、
R=A+a×Thg2+b×Tgg2
として決めることができる。ここで、変数a、bは調整値である。
ステップS2−5において、サーミスタ55による検出温度が補正される。ここでは、ステップS2−3で求めた補正量Rが用いられる。例えば、サーミスタ55による検出温度Th1に補正量Rを掛けることで補正が行なわれる。この値がTr1になり、加熱ヒータ53の制御に用いられる。
図6は、加熱ヒータ53の制御処理(図4のS3)の詳細を示すフローチャートである。
まず、ステップS3−1において、図4のステップS2で求めたサーミスタ55の補正後温度Tr1、またはステップS1で求めたサーモパイル56の検出温度Th2を入力として、加熱ローラ31の温度と、所定のヒータオン温度とを比較する。
加熱ローラ31の温度が、所定のヒータオン温度以上の場合、ステップS3−2において、加熱ヒータ53をオフにする。
加熱ローラ31の温度が所定のヒータオン温度未満の場合、ステップS3−3において、加熱ヒータ53をオンにする。
図7は、サーモパイル56検出温度Th2を入力として、加熱ヒータ53を制御した場合の温度変化を示すグラフである。
横軸は経過時間を、縦軸はサーモパイルとサーミスタの測定温度を示す。また、図中の太線は、サーモパイル56の検出温度を示し、細線はサーミスタの検出温度(補正前)を示している。
この場合、78sから79s付近で加熱ヒータの温度が急激に上昇している。これが温度リップルであり、図7の場合ではリップルが比較的大きい。
図8は、サーミスタ55の検出温度Th1をサーミスタ55の温度傾斜で補正した値を用いて、加熱ヒータ53を制御した場合の温度変化を示すグラフである。
図8では図5のフローチャートと同様の処理を行なっているが、サーミスタ55の補正量を求めるために、サーミスタ55による加熱ローラ31の検出温度を用いている。
すなわち図8の例では、図5のステップS2−1において、サーモパイル56の検出温度Th2を入力とせず、サーミスタ55の検出温度Th1を入力としている。これにより、サーミスタ55の検出温度Th1の温度傾斜Tg1が算出される。
図5のステップS2−2において、サーミスタ55の検出温度Th1の変化量Thg1が求められる。
図5のステップS2−3において、サーミスタ55の温度傾斜Tg1の変化量Tgg1が求められる。
図5のステップS2−4において、サーミスタ55が非接触であることによる所定の補正量Aと、サーミスタ55の検出温度Th1の変化量Thg1と、サーミスタ55の温度傾斜Tg1の変化量Tgg1との値を使って、補正量Rが求められる。補正量Rは、
R=A+a×Thg1+b×Tgg1
の式により計算される。
図5のステップS2−5において、サーミスタ55による検出温度が補正される。ここでは、サーミスタ55の検出温度Th1に、補正量Rを掛けた値をTr1とする。この値を用いてヒータが制御される。
このように、サーミスタの測定する温度変化量に基づいて制御を行なった場合、図8に示されるように85s〜87sにおいて、比較的大きなリップルが生じていることがわかる。
図9は、図5のフローチャートで求めた、サーミスタ55補正後温度Tr1を入力として加熱ヒータ53を制御した場合の温度変化を示すグラフである。
ここでも、85s〜86sでリップルが生じているが、その大きさは比較的小さい。
図7〜図9のグラフの温度挙動を比較すると、図9のグラフにおける温度リップルが小さくなっていることがわかる。すなわち、サーモパイル56の検出温度を入力として、サーミスタ55検出温度の補正量を決めた場合に、熱応答性能が補完され、リップルが小さくなることが判る。
[第2の実施の形態]
図10は、第2の実施の形態における定着装置30の構成を示す側面図であり、図11は、加熱ローラの周囲の構成を示す平面図である。
この実施の形態では、サーミスタ57bとサーモパイル57aとが一体となった温度検出装置57が用いられている。
定着装置には、加熱ローラ31と、加圧ローラ32とが含まれる。加熱ローラ31内には、加熱ヒータ53が含まれる。加圧ローラ32内には、加圧ヒータ54が含まれる。
温度検出装置57は、加熱ローラ31の付近に、非接触の状態で配置される。温度検出装置57は、定着装置内に配置してもよいし、定着装置の外に配置してもよい。
温度検出装置57は、被測定体から放射される赤外線量に応じて温度を検出するサーモパイル57aと、被測定体からの熱を直接検出するサーミスタ57bとが一体になったものである。温度検出装置57は、被測定体である加熱ローラ31の温度を検出し、制御する。
このように、サーミスタ57bとサーモパイル57aとが一体となった温度検出装置57が用いられる定着装置でも、図4〜6に示される制御を実行することができる。
なお、本実施の形態において検出温度を補正する制御部は、温度検出装置57と一体となっていてもよい。
[実施の形態における効果]
以上のように、本発明の実施の形態における定着装置を含む画像形成装置では、サーモパイルの検出温度を入力として、サーミスタの検出温度を補正する。補正されたサーミスタの検出温度で熱源の制御が行なわれる。温度変化に対する応答性がよいサーモパイルの検出値で補正を行なうことにより、非接触であるサーミスタの応答遅れによるリップル増大を抑制することができる。
このようにサーミスタの補正後温度を入力として、加熱源への電力供給量を調整することで、定着画像性能を安定させることができる。
[その他]
上述の実施の形態では、加熱ヒータへの電力供給制御方法について説明した。加熱ヒータへの電力供給制御は、定着装置の温度を、所定の温度範囲に設定する制御であり、印字中および待機状態で所定の温度に維持する制御も含まれる。また、異常時に、定着装置の温度が所定の温度範囲を超えるような場合に、通電をオフする制御も含まれる。
上述の実施の形態では、サーミスタの検出温度を、サーモパイルの検出温度により補正したが、サーモパイルの検出温度を、サーミスタの検出温度によって補正してもよい。すなわち、サーミスタの検出温度の温度変化量と、温度変化量の変化量とに応じて、サーモパイルの検出温度を補正するものである。
なお、定着装置の各種条件や設定は、上述の実施の形態に限定されない。例えば、上述の実施の形態では、熱を直接検出する部材はサーミスタであったが、熱電対を用いてもよい。
また、ローラなどを加熱する加熱源は、ヒータに限らない。抵抗発熱体および誘導加熱装置を用いてもよい。さらに、定着装置は、ベルト定着を行なう構成であってもよい。
上述の実施の形態では、画像形成装置の定着装置の加熱ローラの温度を検出する例を示したが、被検出体はこれに限らない。本発明は、画像形成装置内の各種部材の温度測定に用いることができるし、画像形成装置以外の装置の部材の温度測定に用いることもできる。
また、画像形成装置としては、モノクロ/カラーの複写機、プリンタ、ファクシミリ装置やこれらの複合機(MFP)などいずれであってもよい。
さらに、上述の実施の形態における処理は、ソフトウエアによって行なっても、ハードウエア回路を用いて行なってもよい。
また、上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザに提供することにしてもよい。また、プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。
なお、上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
第1の実施の形態における定着装置を備えた画像形成装置の構成を示す図である。 定着装置30の構成を示す側面図である。 加熱ローラの周囲の構成を示す平面図である。 サーミスタ55の補正温度に基づいて、加熱ヒータ53の温度調節を行なう処理を示すフローチャートである。 サーモパイル56による検出温度から、サーミスタ55による検出温度の補正量を決定する処理(図4のS2での処理)の詳細を示すフローチャートである。 加熱ヒータ53の制御処理(図4のS3)の詳細を示すフローチャートである。 サーモパイル56検出温度Th2を入力として、加熱ヒータ53を制御した場合の温度変化を示すグラフである。 サーミスタ55の検出温度Th1をサーミスタ55の温度傾斜で補正した値を用いて、加熱ヒータ53を制御した場合の温度変化を示すグラフである。 図5のフローチャートで求めた、サーミスタ55補正後温度Tr1を入力として加熱ヒータ53を制御した場合の温度変化を示すグラフである。 第2の実施の形態における定着装置30の構成を示す側面図である。 加熱ローラの周囲の構成を示す平面図である。
符号の説明
1 画像形成ユニット
2 感光体ドラム
3 帯電部
4 現像部
5 クリーニング部
9 露光部
11 中間転写ベルト
12 1次転写部
13 2次転写部
14 記録シート
15 クリーニングブレード
16 排紙トレー
17 記録シートカセット
18 制御装置
19 露光制御装置
30 定着装置
31 加熱ローラ
32 加圧ローラ
53 加熱ヒータ
54 加圧ヒータ
55,57b サーミスタ
56,57a サーモパイル
57 温度検出装置

Claims (7)

  1. 被測定体に対して非接触に設置され、前記被測定体からの熱を直接検出する第1の温度検出手段と、
    前記被測定体に対して非接触に設置され、前記被測定体から放射される赤外線量に応じて温度を検出する第2の温度検出手段と、
    前記被測定体を加熱する加熱源と、
    前記第2の温度検出手段の検出温度の変化量、および変化量の変化量の少なくとも一方に基づいて、前記第1の温度検出手段の検出温度の補正を行なう補正手段と、
    前記補正手段により補正された検出温度を入力として、前記加熱源を制御する制御手段とを備えた、定着装置。
  2. 前記第1の検出手段および第2の検出手段の少なくともいずれかは、定着装置本体の外に設置され、
    前記制御手段は、前記加熱源への電力供給量を制御する、請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記第1の検出手段および第2の検出手段は、一体となった温度検出手段である、請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記第1の温度検出手段は、サーミスタであり、
    前記第2の温度検出手段は、サーモパイルである、請求項1から3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の定着装置を備えた、画像形成装置。
  6. 被測定体に対して非接触に設置され、前記被測定体からの熱を直接検出する第1の温度検出手段と、
    前記被測定体に対して非接触に設置され、前記被測定体から放射される赤外線量に応じて温度を検出する第2の温度検出手段と、
    前記被測定体を加熱する加熱源とを備えた定着装置の制御方法であって、
    前記第2の温度検出手段の検出温度の変化量、および変化量の変化量の少なくとも一方に基づいて、前記第1の温度検出手段の検出温度の補正を行なう補正ステップと、
    前記補正ステップにより補正された検出温度を入力として、前記加熱源を制御する制御ステップとを備えた、定着装置の制御方法。
  7. 被測定体に対して非接触に設置され、前記被測定体からの熱を直接検出する第1の温度検出手段と、
    前記被測定体に対して非接触に設置され、前記被測定体から放射される赤外線量に応じて温度を検出する第2の温度検出手段と、
    前記被測定体を加熱する加熱源とを備えた定着装置の制御プログラムであって、
    前記第2の温度検出手段の検出温度の変化量、および変化量の変化量の少なくとも一方に基づいて、前記第1の温度検出手段の検出温度の補正を行なう補正ステップと、
    前記補正ステップにより補正された検出温度を入力として、前記加熱源を制御する制御ステップとをコンピュータに実行させる、定着装置の制御プログラム。
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