JP2017026739A - 画像形成装置、制御方法、および制御プログラム - Google Patents

画像形成装置、制御方法、および制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】定着装置の印刷精度を改善することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置100は、定着装置20を備える。定着装置20は、熱源を有する回転可能な加熱部と、加熱部に圧接される回転可能な加圧部とを含み、熱源を加熱することで加熱部と加圧部との間を通過する印刷物にトナー像を定着させる。画像形成装置100は、加熱部の回転動作に関する情報に基づいて、加熱部と加圧部との接触部分の第1温度を推定するための推定部152と、推定された温度に応じて加熱部の熱源に供給する電力を決定するための決定部158とを備える。
【選択図】図10

Description

本開示は、画像形成装置の制御に関し、特に、画像形成装置に備えられる定着装置の制御に関する。
電子写真方式の画像形成装置が普及している。電子写真方式による画像形成装置は、定着装置を備える。定着装置は、加熱部(加熱回転体)と、加熱部に圧接される加圧部(加圧回転体)とを含む。加熱部は、加熱ローラと、定着ローラと、定着ベルトとを有する。定着ベルトは、加熱ローラと定着ローラとに張架されている。定着ローラは、定着ベルトを介して加圧部に圧接されている。加圧部は、加圧ローラを含む。加熱ローラおよび加圧ローラの内部には、それぞれ、ヒータが設けられている。画像形成装置は、加熱ローラおよび加圧ローラの接触圧を調整するとともに、ヒータを加熱することで、加熱ローラと加圧ローラとの間を通過する印刷物上のトナー像を融解し、トナー像を印刷物に定着させる。
定着装置に関し、特開2009−139778号公報(特許文献1)は、「大小サイズの記録材のプリント時間の短縮および消費電力の低減が行え、生産性を向上することができる」定着装置を開示している。特開2011−191508号公報(特許文献2)は、「定着ベルト温度のオーバーシュート量を小さくしつつ待機状態から復帰を高速に復帰させることが可能な」画像形成装置を開示している。特開2011−013309号公報(特許文献3)は、「画像の定着性能を安定させる」定着装置を開示している。
特開2009−139778号公報 特開2011−191508号公報 特開2011−013309号公報
近年の定着装置においては、印刷可能な温度まで定着装置を加熱するウォームアップにかかる時間を短縮することや、省電力化することが求められている。このことを実現するために、加熱ローラの代わりに、ベルトや薄膜フィルム等の部材が用いられる。これにより、定着装置の熱容量を低減することができ、印刷物への熱伝達効率が改善される。結果として、ウォームアップにかかる時間が短縮され、消費電力が抑制される。
加えて、定着装置の低コスト化が望まれている。このことを実現するために、加熱ローラおよび加圧ローラの接触圧を調整するための圧接離間機構が省かれていることがある。そのため、通常の使用状態では、加圧ローラは、加熱ローラに常時圧接されている。また、低コスト化のために、ヒータが加圧ローラの内部から省かれ、加熱ローラの内部にのみ設けられていることがある。このような定着装置は、加熱ローラを回転させることにより、定着ベルトに熱を伝え、定着ベルトと加圧ローラとの接触部分(以下、「ニップ部」ともいう。)に熱を伝える。
定着装置には、加熱ローラの表面の温度を検出するためのセンサ(たとえば、サーミスタ等)が設けられており、検出温度に応じて加熱ローラへの供給電力が決定される。サーミスタは、安全上の問題により、加熱ローラの熱源(たとえば、ヒータ等)付近に配置されなければならない。このように、熱源は、ニップ部から離れた位置に設けられているため、加熱ローラの回転が停止している場合には、サーミスタによって検出される温度とニップ部の温度との間に差が生じる。
このことが原因で、特許文献1〜3に開示される定着装置は、ニップ部の温度を正確に検出することができず、定着装置への電力供給量を正確に制御することができない。定着装置への電力供給量が少ない場合には、印刷品質が劣化する。定着装置への電力供給量が多い場合には、印刷物に供給する熱量が多くなり、印刷物が円弧状に変形する所謂カールが生じたり、トナー像が乱れて光沢が低下する等のノイズが生じたりする。このように、ニップ部の温度が不安定になると、所望の印刷精度が得られない。
本開示は上述のような問題点を解決するためになされたものであって、ある局面における目的は、定着装置の印刷精度を改善することが可能な画像形成装置を提供することである。他の局面における目的は、定着装置の印刷精度を改善することが可能な制御方法を提供することである。さらに他の局面における目的は、定着装置の印刷精度を改善することが可能な制御プログラムを提供することである。
ある局面に従うと、画像形成装置は、定着装置を備える。定着装置は、熱源を有する回転可能な加熱部と、加熱部に圧接される回転可能な加圧部とを含み、熱源を加熱することで加熱部と加圧部との間を通過する印刷物にトナー像を定着させる。画像形成装置は、加熱部の回転動作に関する情報に基づいて、加熱部と加圧部との接触部分の第1温度を推定するための第1推定部と、推定された第1温度に応じて熱源に供給する電力を決定するための決定部とを備える。
好ましくは、回転動作に関する情報は、加熱部の回転が開始されてからの回転時間と、当該回転の前に加熱部が停止していた停止時間とを含む。第1推定部は、回転時間および停止時間に基づいて、第1温度を推定する。
好ましくは、画像形成装置は、回転時間を計測するための第1計測部をさらに備える。画像形成装置は、計測された回転時間を履歴として記憶する。
好ましくは、第1計測部は、加熱部の回転が開始されたから終了するまでの間の全部または一部を回転時間として計測する。
好ましくは、画像形成装置は、回転時間が所定値に達したとき、印刷が開始されたとき、印刷が終了したとき、当該画像形成装置への電力供給が終了したときのいずれかに回転時間を記憶する。
好ましくは、画像形成装置は、加熱部の回転の停止時刻を記憶する。停止時間は、加熱部の回転が開始されたときに、当該回転の開始時刻と、記憶されている停止時刻とに基づいて算出される。
好ましくは、第1推定部は、回転時間および停止時間と、接触部分の温度との関係を規定している予め定められた情報に基づいて第1温度を推定する。
好ましくは、画像形成装置は、当該画像形成装置の動作に関する情報に基づいて、接触部分とは異なる加熱部の部分の第2温度を推定するための第2推定部をさらに備える。決定部は、第1温度および第2温度に応じて電力を決定する。
好ましくは、画像形成装置の動作に関する情報は、画像形成装置の電源がオンされてからの時間を表わす動作時間を含む。
好ましくは、画像形成装置は、動作時間を計測するための第2計測部をさらに備える。画像形成装置は、動作時間を履歴として記憶する。
好ましくは、第2計測部は、加熱部への電力の供給が開始されてから現在までの間の時間の全部または一部を動作時間として計測する。
好ましくは、第2計測部は、動作時間の計測を開始する場合において、加熱部の温度が所定温度以下であるときに、動作時間をクリアする。
好ましくは、履歴としての動作時間は、履歴としての回転時間以上である。
好ましくは、画像形成装置は、動作時間が所定時間に達したとき、印刷が開始されたとき、印刷が終了したとき、当該画像形成装置への電力供給が終了したときのいずれかに動作時間を記憶する。
好ましくは、第2推定部は、定着装置のウォームアップが開始されたときに、動作時間と第2温度との関係を規定している予め定められた情報に基づいて第2温度を推定する。
好ましくは、画像形成装置は、加熱部の温度を検出するためのセンサをさらに備える。第2推定部は、センサによって検出される温度から第2温度を推定する。
好ましくは、熱源は、接触部分から所定距離以上離れた位置に設けられている。
好ましくは、接触部分の近傍には、熱源が設けられていない。
好ましくは、加熱部は、内部に熱源を有する加熱ローラと、加熱ローラに対向して配置されている定着ローラと、加熱ローラおよび定着ローラに張架されている定着ベルトとを有する。接触部分は、定着ローラと加圧部との間にある定着ローラ上の領域である。加熱ローラによって加熱される定着ローラ上の領域は、接触部分以外の領域である。
好ましくは、加熱部の温度は、熱源に印加する電圧のデューティー比を調整すること、または、熱源に印加される電力値を調整することによって制御される。
好ましくは、加熱部および加圧部は、常に接触している。
他の局面に従うと、画像形成装置の制御方法が提供される。画像形成装置は、定着装置を備える。定着装置は、熱源を有する回転可能な加熱部と、加熱部に圧接される回転可能な加圧部とを含み、熱源を加熱することで加熱部と加圧部との間を通過する印刷物にトナー像を定着させる。制御方法は、加熱部の回転動作に関する情報に基づいて、加熱部と加圧部との接触部分の第1温度を推定するステップと、推定された第1温度に応じて熱源に供給する電力を決定するステップとを備える。
さらに他の局面に従うと、画像形成装置の制御プログラムが提供される。画像形成装置は、定着装置を備える。定着装置は、熱源を有する回転可能な加熱部と、加熱部に圧接される回転可能な加圧部とを含み、熱源を加熱することで加熱部と加圧部との間を通過する印刷物にトナー像を定着させる。制御プログラムは、画像形成装置に、加熱部の回転動作に関する情報に基づいて、加熱部と加圧部との接触部分の第1温度を推定するステップと、推定された第1温度に応じて熱源に供給する電力を決定するステップとを実行させる。
ある局面において、定着装置の印刷精度を改善することができる。
本発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解される本発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
実施の形態に従う画像形成装置の装置構成の一例を示す図である。 定着装置の平面図である。 図2中のIII−III線に沿った断面図である。 図2中のIV−IV線に沿った断面図である。 加熱部の回転時間を計測する方法を説明するための図である。 加熱部の回転時間とニップ部の温度との関係を表わす図である。 サーミスタの検出温度とデューティー比の補正値との関係を表わす図である。 過去所定時間内におけるサーミスタの平均検出温度とデューティー比の補正値との関係を表わす図である。 実施の形態に従うデューティー制御を行った場合における加熱部の表面温度の変化と、実施の形態に従うデューティー制御を行わなかった場合における加熱部の表面温度の変化とを示す図である。 実施の形態に従う画像形成装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 実施の形態に従う画像形成装置が実行する処理の一部を表わすフローチャートである。 実施の形態に従う画像形成装置の主要なハードウェア構成を示すブロック図である。 変形例に従う定着装置の構成を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に従う各実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらについての詳細な説明は繰り返さない。なお、以下で説明される各実施の形態および各変形例は、適宜選択的に組み合わされてもよい。
<第1の実施の形態>
[画像形成装置100]
図1を参照して、実施の形態に従う画像形成装置100について説明する。図1は、画像形成装置100の装置構成の一例を示す図である。
図1には、カラープリンタとしての画像形成装置100が示されている。以下では、カラープリンタとしての画像形成装置100について説明するが、画像形成装置100は、カラープリンタに限定されない。たとえば、画像形成装置100は、モノクロプリンタであってもよいし、モノクロプリンタ、カラープリンタおよびFAXの複合機(所謂MFP:Multi-Functional Peripheral)であってもよい。
画像形成装置100は、画像形成ユニット1A〜1Dと、中間転写ベルト11と、一次転写部12と、二次転写部13と、クリーニング部15と、トレー16と、カセット17と、制御装置18と、露光制御部19と、定着装置20とを備える。
画像形成ユニット1Aは、ブラック(BK)のトナー像を形成する。画像形成ユニット1Bは、イエロー(Y)のトナー像を形成する。画像形成ユニット1Cは、マゼンタ(M)のトナー像を形成する。画像形成ユニット1Dは、シアン(C)のトナー像を形成する。中間転写ベルト11は矢印21の方向に回転し、画像形成ユニット1A〜1Dは、それぞれ、中間転写ベルト11の回転方向に沿って順に配置されている。
画像形成ユニット1A〜1Dは、それぞれ、感光体2と、帯電部3と、現像部4と、クリーニング部5と、露光部9とを備える。
感光体2は、トナー像を担持する像担持体である。一例として、感光体2には、その表面に感光層が形成された感光体ドラムが用いられる。感光体2は、中間転写ベルト11の回転方向に沿って回転する。
帯電部3は、感光体2の表面を一様に帯電する。露光部9は、露光制御部19からの制御信号に応じて感光体2にレーザーを照射し、指定された画像パターンに従って感光体2の表面を露光する。これにより、入力画像に応じた静電潜像が感光体2上に形成される。
現像部4は、感光体2上に形成された静電潜像をトナー像として現像する。一例として、現像部4は、トナーおよびキャリアを含む現像剤を用いて静電潜像を現像する。
感光体2と中間転写ベルト11とは、一次転写部12を設けている部分で接触している。この接触部分に所定の転写バイアスが印加され、この転写バイアスによって、感光体2上のトナー像が中間転写ベルト11に転写される。このとき、ブラック(BK)のトナー像、イエロー(Y)のトナー像、マゼンタ(M)のトナー像、およびシアン(C)のトナー像が順に重ねられて中間転写ベルト11に転写される。これにより、カラーのトナー像が中間転写ベルト11上に形成される。
クリーニング部5は、クリーニングブレードを備える。クリーニングブレードは、感光体2に圧接され、トナー像の転写後に感光体2の表面に残留するトナーを回収する。
カセット17は、画像形成装置100の下部に設けられている。カセット17には、紙等の印刷物14がセットされる。印刷物14は、カセット17から1枚ずつ二次転写部13に送られる。印刷物14の送り出しおよび搬送のタイミングと、中間転写ベルト11上のトナー像の位置とを同期させることで、印刷物14の適切な位置にトナー像が転写される。その後、印刷物14は、定着装置20に送られる。
定着装置20は、回転可能な加熱部30と、加熱部30に圧接される加圧ローラ32(加圧部)とを含む。定着装置20は、加熱部30を加熱することで加熱部30と加圧ローラ32との間を通過する印刷物14上のトナーを融解し、当該トナー像を印刷物14に定着させる。その後、印刷物14は、トレー16に排紙される。
クリーニング部15は、クリーニングブレードを備える。クリーニングブレードは、中間転写ベルト11に圧接され、トナー像の転写後に中間転写ベルト11に残留するトナーを回収する。当該トナーは、搬送スクリュー(図示しない)で搬送され、廃トナー容器(図示しない)に回収される。
制御装置18は、画像形成装置100を制御する。制御装置18は、たとえば、露光制御部19や定着装置20を制御する。定着装置20の制御については、制御装置18は、加熱部30に設けられているモータ(図示しない)を制御することにより、加熱部30の回転速度や回転時間等を調整する。当該モータの制御方法としては、たとえば、PWM(Pulse Width Modulation)制御が挙げられる。
[定着装置20の構造]
図2〜図4を参照して、図1に示される定着装置20の構造についてさらに詳細に説明する。図2は、定着装置20の平面図である。図3は、図2中のIII−III線に沿った断面図である。図4は、図2中のIV−IV線に沿った断面図である。
図2〜図4に示されるように、定着装置20は、加熱部30と、加圧ローラ32と、サーミスタ36A,36Bとを備える。加熱部30は、加熱ローラ31と、定着ベルト33と、定着ローラ34とを含む。加熱ローラ31は、その内部に、加熱ロングヒータ35Aと、加熱ショートヒータ35Bとを有する。
加熱ローラ31は、たとえば、アルミニウム等からなる円筒状の芯金で構成される。当該芯金の厚さは、たとえば、0.6mmである。当該芯金の外周面には、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等からなる樹脂層が形成されている。PTFEの厚さは、たとえば、15μmである。加熱部30の外径は、たとえば、25mmである。加熱部30の長手方向の長さは、たとえば、330mmである。
加圧ローラ32は、加熱ローラ31に対向して配置されている。加圧ローラ32は、たとえば、アルミニウム等からなる円筒状の芯金で構成される。加圧ローラ32の外径は、たとえば、35mmである。芯金の厚さは、たとえば、2mmである。当該芯金の外周面には、ゴム層およびPFA(パーフルオロアルコキシアルカン)等からなる樹脂層が形成されている。ゴム層の厚さは、たとえば、2mmである。PFAの厚さは、たとえば、30μmである。
定着ベルト33は、加熱ローラ31および定着ローラ34によって張架されており、加熱ローラ31および定着ローラ34に連動して回転する。定着ベルト33は、ポリイミド、ゴム層、およびPFA等で構成されている。定着ベルト33の外径は、たとえば、60mmである。ポリイミドの厚さは、たとえば、70mmである。ゴム層の厚さは、たとえば、200μmである。
定着ローラ34は、加熱部30の定着ベルト33に圧接されている。定着ローラ34は、たとえば、鉄等からなる円柱状の芯金で構成される。定着ローラ34の外径は、たとえば、30mmである。芯金の外径は、たとえば、18mmである。芯金の外周面には、ゴム層やスポンジ層が形成されている。ゴム層の厚さは、たとえば、4mmである。スポンジ層の厚さは、たとえば、2mmである。定着ローラ34と加圧ローラ32との間にある定着ローラ34上の領域がニップ部に相当する。
加熱ロングヒータ35Aは、加熱ローラ31の内部に設けられている。加熱ロングヒータ35Aは、たとえば、ハロゲンランプヒータである。加熱ロングヒータ35Aのワット数は、たとえば、999Wである。加熱ロングヒータ35Aは、内部に熱源38Aを有する。熱源38Aにおいて熱を発生する部分の長さは、たとえば、290mmである。熱源38Aに供給される電力に応じて加熱量が変えられる。なお、加熱ロングヒータ35Aの代わりに、抵抗発熱体や誘導加熱装置が設けられてもよい。
加熱ショートヒータ35Bは、加熱ロングヒータ35Aに対向するように配置され、加熱ローラ31の内部に設けられている。加熱ショートヒータ35Bは、たとえば、ハロゲンランプヒータである。加熱ショートヒータ35Bのワット数は、たとえば、790Wである。加熱ショートヒータ35Bは、内部に熱源38Bを有する。熱源38Bにおいて熱を発生する部分の長さは、たとえば、180mmである。熱源38Bに供給される電力に応じて加熱量が変えられる。なお、加熱ショートヒータ35Bの代わりに、抵抗発熱体や誘導加熱装置が設けられてもよい。
熱源38A,38Bは、加熱部30と加圧ローラ32との接触部分(すなわち、ニップ部)から所定距離以上離れた位置に設けられている。すなわち、熱源38A,38Bは、ニップ部の近傍には設けられない。そのため、加熱ローラ31によって加熱される定着ローラ34上の領域は、定着ベルト33上の加熱ローラ31との接触部分のみである。すなわち、加熱ローラ31によって加熱される定着ローラ34上の領域は、ニップ部以外の領域である。
サーミスタ36A,36Bは、定着ベルト33の温度を検出するための温度センサである。サーミスタ36A,36Bは、定着ベルト33に対向するように配置されており、定着ベルト33と非接触に配置されている。サーミスタ36Aは、たとえば、定着ベルト33の中央通紙基準から長手方向に70mm離れた位置に配置される。サーミスタ36Bは、たとえば、定着ベルト33の中央通紙基準から長手方向に135mm離れた位置に配置される。
[ニップ部の温度推定方法]
図5および図6を参照して、加熱部30と加圧ローラ32との接触部分(すなわち、ニップ部)の温度推定方法について説明する。図5は、加熱部30の回転時間を計測する方法を説明するための図である。図6は、加熱部30の回転時間とニップ部の温度との関係を表わす図である。
上述したように、加熱部30が回転することによりニップ部に熱が伝えられる。一方で、加熱部30の回転が停止していれば、ニップ部の温度は上昇しない。すなわち、ニップ部の温度は、加熱部30の回転に応じて変わる。
この点に着目して、画像形成装置100は、加熱部30の回転動作に関する情報に基づいて、ニップ部の温度(第1温度)を推定し、推定された温度に応じて加熱部30の熱源に供給する電力を決定する。これにより、サーミスタがニップ部から離れた位置に設けられていたとしても、ニップ部の温度を正確に推定することができる。
一例として、回転動作に関する情報は、加熱部30の回転が開始されてからの回転時間と、当該回転の前に加熱部30が停止していた停止時間とを含む。画像形成装置100は、加熱部30の回転時間と停止時間とに応じて、ニップ部の温度を推定する。
図5のグラフ(A)に示されるように、加熱部30の回転時間の計測は、たとえば、画像形成装置100が非動作状態から動作状態に移行したことに基づいて開始される。「動作状態」とは、印刷指示等を受けて加熱部30の加熱ローラ31が回転している状態のことをいう。「非動作状態」とは、動作状態よりも小さい消費電力で画像形成装置100が動作している状態のことをいう。非動作状態は、たとえば、画像形成装置100を低電力状態に維持するスリープ状態を含む。
回転時間の計測が開始された時点で、ニップ部は、直前の加熱部30の回転によって、ある程度温まっている可能性がある。そのため、画像形成装置100は、直前の加熱部30の回転時間と直前の加熱部30の停止時間との少なくとも一方に応じて、回転時間の計測開始時におけるカウントを上乗せする。すなわち、画像形成装置100は、直前の加熱部30の回転時間および停止時間の少なくとも一方に応じて回転時間の初期値を決定し、当該初期値から回転時間をカウントする。
初期値は、たとえば、現在から過去所定時間内の間に加熱部30が回転していた時間(以下、「過去回転時間」ともいう。)である。過去回転時間は、過去所定時間内の回転時間を総計して算出されてもよいし、過去所定時間から加熱部30の停止時間の総計を差し引くことで算出されてもよい。
図5のグラフ(B)には、画像形成装置100の状態と過去回転時間との関係が示されている。画像形成装置100が非動作状態から動作状態に移行した時点で、過去回転時間は、時間t1であったとする。このとき、画像形成装置100は、時間t1を初期値として、回転時間の計測を開始する。
過去回転時間が停止時間から算出される場合、画像形成装置100は、加熱部30の回転が開始されたときに、当該回転の開始時刻と、当該回転の直前の停止時刻との差を停止時間として算出する。当該停止時刻は、加熱部30の回転が停止されたときに履歴として記憶される。当該履歴は、停止時間の算出時に読み出される。
ある局面において、画像形成装置100は、加熱部30の回転が開始されてから終了するまでの間の全部を計測する。他の局面において、画像形成装置100は、加熱部30の回転が開始されたから終了するまでの間の一部を計測する。たとえば、画像形成装置100は、回転速度が所定速度以上である時間のみを回転時間として計測する。
画像形成装置100は、計測した回転時間を履歴として記憶する。当該履歴は、たとえば、所定のタイミングで後述する記憶装置120に格納される。一例として、当該タイミングは、回転時間が所定値に達したとき、画像形成装置100の印刷が開始されたとき、画像形成装置100の印刷が終了したとき、画像形成装置100への電力供給が終了したときのいずれかである。
画像形成装置100は、加熱部30の回転時間とニップ部の温度との関係を規定している予め定められた情報に基づいて、ニップ部の温度を推定する。一例として、当該予め定められた情報は、回転時間とニップ部の温度との関係を規定するテーブルや式等である。加熱部30の回転時間は、加熱部30の停止時間からでも算出され得るため、当該予め定められた情報には、加熱部30の回転時間とニップ部の温度との関係の代わりに、加熱部30の停止時間とニップ部の温度との関係が規定されてもよい。
図6のグラフ(A)には、加熱部30の回転時間とニップ部の温度との関係が示されている。グラフ(A)に示されるように、回転時間が長いほどニップ部の温度は高くなり、回転時間が短いほどニップ部の温度は低くなる。この関係に基づいて、画像形成装置100は、計測した回転時間に対応する温度をニップ部の温度として推定する。
画像形成装置100は、ニップ部の推定温度に応じて加熱部30に供給する電力を決定する。より具体的には、ニップ部の推定温度が目標温度よりも高ければ、加熱部30への供給電力を下げる。このとき、ニップ部の推定温度と目標温度との差が大きいほど、供給電力の下げ幅を大きくする。一方で、ニップ部の推定温度が目標温度よりも低ければ、加熱部30への供給電力を上げる。このとき、ニップ部の推定温度と目標温度との差が大きいほど、供給電力の上げ幅を大きくする。
ある局面において、画像形成装置100は、加熱部30の熱源38A,38B(図4参照)に印加する電圧のデューティー比を調整することで加熱部30の温度を制御する。デューティー比とは、所定時間に占められる熱源に通電される時間の割合である。たとえば、デューティー比が50%であって、熱源への通電のオンオフのサイクルが2秒間であるとすると、画像形成装置100は、1秒間の通電状態と1秒間の非通電状態とを交互に繰り返す。他の局面において、画像形成装置100は、加熱部30の熱源に印加する一定の電力値を調整することによって制御される。
なお、加熱部30および加圧ローラ32の回転方向に沿ったニップ部の幅(以下、「ニップ幅」ともいう。)は、ニップ部の熱膨張の度合いに応じて変わるため、ニップ幅は、ニップ部の温度と相関している。この点に着目して、画像形成装置100は、ニップ部の温度の代わりに、ニップ幅に応じて加熱部30への供給電力を調整してもよい。
(変形例1)
画像形成装置100の内部の温度は、電源がオンされてからの時間(以下、「動作時間」ともいう。)が経過するほど高くなる。そのため、加熱部30の温度も、画像形成装置100の動作時間が長くなるほど温まりやすくなる。
本変形例では、画像形成装置100は、加熱部30の回転時間の他にも、画像形成装置100の動作時間をさらに用いて、加熱部30への供給電力を決定する。より具体的には、画像形成装置100は、過去の動作情報に基づいて、ニップ部とは異なる加熱部30の部分の温度(温まり具合)を推定し、当該温度と、ニップ部の温度とに基づいて、加熱部30への供給電力を決定する。当該動作情報は、たとえば、画像形成装置100の電源がオンされてからの時間(すなわち、動作時間)を含む。
動作時間の計測は、画像形成装置100の電源がオンされたことに基づいて開始される。画像形成装置100は、計測中の動作時間の全部または一部の時間を動作時間としてカウントする。一例として、画像形成装置100は、加熱部30の温度が一定以上であるときだけ動作時間をカウントしてもよい。
画像形成装置100は、計測した動作時間を履歴として記憶する。当該履歴は、たとえば、所定のタイミングで後述する記憶装置120に格納される。一例として、当該タイミングは、動作時間が所定時間に達したとき、画像形成装置100の印刷が開始されたとき、画像形成装置100の印刷が終了したとき、画像形成装置100への電力供給が終了したときのいずれかである。
画像形成装置100は、ニップ部とは異なる加熱部30の部分の温度(以下、「加熱部30の温度」ともいう。)と、動作時間との関係を規定している予め定められた情報に基づいて、加熱部30の温度を推定する。当該予め定められた情報は、たとえば、回転時間と加熱部30の温度との関係を規定するテーブルや式等である。
画像形成装置100は、加熱部30の推定温度と、ニップ部の推定温度とに応じて、加熱部30への供給電力を決定する。一例として、加熱部30の推定温度が目標温度よりも高いとき、画像形成装置100は、加熱部30への供給電力を下げる。加熱部30の推定温度が目標温度よりも低いほど、画像形成装置100は、加熱部30への供給電力を上げる。
なお、画像形成装置100が動作状態にある場合には、加熱部30は回転しているため、履歴として記憶される動作時間は、履歴として記憶される上述の加熱部30の回転時間以上である。そのため、何らかの要因で回転時間が動作時間よりも長くなった場合には、画像形成装置100は、回転時間を動作時間で置き換える。
また、上述では、画像形成装置100の動作時間から加熱部30の温度を推定する方法について説明したが、画像形成装置100は、サーミスタ36A,36Bによって検出される温度を用いて加熱部30の温度を推定してもよい。あるいは、画像形成装置100は、サーミスタ36A,36Bによって検出される温度を加熱部30の推定温度としてそのまま用いてもよい。
(変形例2)
変形例2では、画像形成装置100は、ニップ部の温度および加熱部30の温度を推定し、これらの温度に応じて加熱部30への供給電力を決定していた。本変形例では、画像形成装置100は、ニップ部の温度および加熱部30の温度の他にも、さらに他の情報を用いて加熱部30への供給電力を決定する。
本変形例では、画像形成装置100は、以下の式(1)を用いて、加熱部30のデューティー比を決定する。
デューティー比=(A+B)/C・・・(1)
式(1)に示される「A」は、所定枚数の印刷粒にトナーを定着させるために必要な単位時間当たりの熱量を表わす。ある局面において、印刷物のサイズが大きいほど、画像形成装置100は、「A」の値を大きくする。印刷物のサイズは、たとえば、印刷時の設定情報から得られる。他の局面において、所定時間内に定着装置20を通過する印刷物の枚数が多いほど、画像形成装置100は、「A」の値を大きくする。当該枚数は、設計時等に予め設定されていてもよいし、印刷時の設定情報から得られてもよい。さらに他の局面において、トナーの熱容量が大きいほど、画像形成装置100は、「A」の値を大きくする。
式(1)に示される「B」は、ニップ部で消費される熱量を表わす。「B」は、以下の式(2)で表される。
B=D(温度)×E×F(trot+δrot)・・・(2)
式(2)に示される「D(温度)」は、加熱部30の温度を入力とする関数であり、加熱部30からの放熱量を表わす。加熱部30の温度が高いほど、「D(温度)」は高くなる。すなわち、加熱部30の温度が高いほど、加熱部30からの放熱量が多くなる。
式(2)に示される「E」は、定数である。「E」は、たとえば、設計時に予め設定されている。
式(2)に示される「F(trot+δrot)」は、ニップ部の推定温度と相関のある関数であり、「trot+δrot」を入力とする関数である。「trot」は、加熱部30の回転が開始されてからの時間を表わす。「δrot」は、加熱部30の回転が開始された時点での過去所定時間内の過去回転時間(図5参照)を表わす。ニップ部の温度は、上述の推定方法で「trot」および「δrot」から推定される。ニップ部の温度が高いほど「F(trot+δrot)」は小さくなり、ニップ部の温度が低いほど「F(trot+δrot)」は大きくなる。その結果、ニップ部の温度が高い場合には加熱部30のデューティー比が下げられ、ニップ部の温度が低い場合には加熱部30のデューティー比が上げられる。
式(1)に示される値Cは、加熱部30の熱源に供給される電力と、加熱部30の温度(温まり具合)とで決まる値である。値Cは、以下の式(3)で示される。
C=供給電力×G(t+δ)・・・(3)
式(3)に示される「G(t+δ)」は、加熱部30の温度(「変形例1」参照)と相関のある関数であり、「t+δ」を入力とする関数である。「G(t+δ)」の出力値は、加熱部30の回転の有無に関わらず、画像形成装置100の動作時間を表わす「t+δ」で決まる。「t」は、画像形成装置100の電源がオンされてからの動作時間を表わす。すなわち、「t」は、電源がオンされてから(たとえば、朝一から)の音調時間を表わす。「δ」は、画像形成装置100の電源がオンされた時点から過去所定時間内の動作時間を表わす。
画像形成装置100の内部の温度は、動作時間が長いほど高くなるため、加熱部30の温度も、画像形成装置100の動作時間が長くなるほど高くなる。すなわち、動作時間が長くなると少ない電力でも加熱部30は温まる。この点に着目して、「t+δ」が大きいほど「G(t+δ)」は小さくなり、「t+δ」が小さいほど「G(t+δ)」は大きくなる。これにより、動作時間が長くなるにつれて、加熱部30のデューティー比が下げられる。
(変形例3)
画像形成装置100は、上述の方法でデューティー比を決定し、定着装置20を制御することで、ニップ部の温度を安定させることができるものの、定着装置20の電力事情や、予め想定し得ない用紙の属性により、ニップ部の温度が定着装置20についての目標温度(設定温度)から乖離することがある。したがって、画像形成装置100は、サーミスタ36Aおよびサーミスタ36Bの少なくとも一方の検出温度が目標温度から乖離している場合にはデューティー比を補正する。以下では、サーミスタ36A,36Bを総称して、サーミスタ36ともいう。
図7および図8を参照して、デューティー比の補正方法について説明する。図7は、サーミスタ36の検出温度とデューティー比の補正値との関係を表わす図である。図8は、過去所定時間内におけるサーミスタ36の平均検出温度とデューティー比の補正値との関係を表わす図である。
補正後のデューティー比は、以下の式(4)で示される。
補正後のデューティー比=補正前のデューティー比+検出温度による補正値+平均検出温度による補正値・・・(4)
式(4)に示される「検出温度による補正値」は、たとえば、図7に示されるテーブル41に基づいて決定される。
より具体的には、画像形成装置100は、サーミスタ36の検出温度が目標温度から乖離している度合いに応じて、検出温度がテーブル41に示される「温度領域」のいずれに属するかを決定する。
たとえば、検出温度が「目標温度+10℃」以上である場合には、温度領域「0」が選択される。検出温度が「目標温度+6℃」以上であって「目標温度+10℃」未満である場合には、温度領域「1」が選択される。検出温度が「目標温度+2℃」以上であって「目標温度+6℃」未満である場合には、温度領域「2」が選択される。検出温度が「目標温度−2℃」以上であって「目標温度+2℃」未満である場合には、温度領域「3」が選択される。検出温度が「目標温度−6℃」以上であって「目標温度−2℃」未満である場合には、温度領域「4」が選択される。検出温度が「目標温度−10℃」以上であって「目標温度−6℃」未満である場合には、温度領域「5」が選択される。検出温度が「目標温度−10℃」未満である場合には、温度領域「6」が選択される。
次に、画像形成装置100は、現在の検出温度が上昇中であるか下降中であるかを判断する。一例として、画像形成装置100は、現在の検出温度が前回の検出温度よりも下がっていると判断した場合には、「温度下降時」と判断する。そうでない場合には、画像形成装置100は、「温度上昇時」と判断する。
画像形成装置100は、テーブル41を参照して、選択した温度領域と、温度下降時であるか温度上昇時であるかの判断結果とに基づいて、デューティー比の補正値を決定する。たとえば、温度領域「0」が選択された場合で判断結果が「温度下降時」である場合には、画像形成装置100は、現在のデューティー比を15%下げる。温度領域「0」が選択された場合で判断結果が「温度上昇時」である場合には、画像形成装置100は、現在のデューティー比を17.50%下げる。
式(4)に示される「平均検出温度による補正値」は、図8に示されるテーブル42に基づいて決定される。より具体的には、画像形成装置100は、過去所定時間内の平均検出温度を算出し、当該平均検出温度が目標温度から乖離している度合いに応じて、平均検出温度がテーブル42に示される温度領域のいずれに属するかを決定する。
たとえば、平均検出温度が「目標温度+10℃」以上である場合には、温度領域「0」が選択される。平均検出温度が「目標温度+6℃」以上であって「目標温度+10℃」未満である場合には、温度領域「1」が選択される。平均検出温度が「目標温度+2℃」以上であって「目標温度+6℃」未満である場合には、温度領域「2」が選択される。平均検出温度が「目標温度−2℃」以上であって「目標温度+2℃」未満である場合には、温度領域「3」が選択される。平均検出温度が「目標温度−6℃」以上であって「目標温度−2℃」未満である場合には、温度領域「4」が選択される。平均検出温度が「目標温度−10℃」以上であって「目標温度−6℃」未満である場合には、温度領域「5」が選択される。平均検出温度が「目標温度−10℃」未満である場合には、温度領域「6」が選択される。
画像形成装置100は、テーブル42を参照して、選択した温度領域に基づいて、デューティー比の補正値を決定する。たとえば、温度領域「0」が選択された場合には、画像形成装置100は、現在のデューティー比を5%下げる。
[比較結果]
図9を参照して、ニップ部の推定温度に応じて加熱部30のデューティー比を制御することの有効性について説明する。図9は、本実施の形態に従うデューティー制御を行った場合における加熱部30の表面温度の変化と、本実施の形態に従うデューティー制御を行わなかった場合における加熱部30の表面温度の変化とを示す図である。
グラフ(A)に示される加熱部30の表面温度は、グラフ(B)と比べて、目標温度に対して安定して推移している。このように、加熱部30のデューティー比がニップ部の推定温度に応じて決定されることにより、画像形成装置100は、加熱部の表面温度を安定的に制御することができる。その結果、画像形成装置100は、印刷精度を改善することができる。
[画像形成装置100の機能構成]
図10を参照して、画像形成装置100の機能について説明する。図10は、画像形成装置100の機能構成の一例を示すブロック図である。
図10に示されるように、画像形成装置100は、制御装置18と、定着装置20とを備える。制御装置18は、機能構成として、計測部150と、推定部152と、計測部154と、推定部156と、決定部158とを含む。
計測部150は、画像形成装置100が非動作状態から動作状態に移行したことに基づいて、加熱部30の回転時間の計測を開始する。すなわち、当該計測は、画像形成装置100が印刷指示を受けて加熱部30の回転が開始されたことに基づいて開始される。計測部150は、たとえば、画像形成装置100が非動作状態から動作状態に移行したことに基づいて、回転時間の計測を停止し、計測した回転時間を後述する記憶装置120に格納する。
推定部152は、加熱部30の回転動作に関する情報に基づいて、ニップ部の温度を推定する。回転動作に関する情報は、加熱部30の回転時間、停止時間、過去回転時間、過去停止時間等を含む。ニップ部の温度の推定方法は、上述の通りであるので説明を繰り返さない。推定部152は、推定したニップ部の温度を決定部158に出力する。
計測部154は、画像形成装置100の電源がオンされたことに基づいて、画像形成装置100の動作時間の計測を開始する。計測部154は、動作時間の計測を開始時に、加熱部30の温度が所定温度以下であるときには動作時間をクリアする。
推定部156は、画像形成装置100の動作に関する情報に基づいて、ニップ部とは異なる部分の加熱部30の温度(すなわち、加熱部30の温度)を推定する。画像形成装置100の動作に関する情報は、たとえば、計測部154によって計測される動作時間を含む。加熱部30の温度の推定方法は、上述の通りであるので説明を繰り返さない。
決定部158は、ニップ部の推定温度と加熱部30の推定温度とに応じて、加熱部30に印加する電圧のデューティー比を決定する。より具体的には、決定部158は、ニップ部の推定温度および加熱部30の推定温度が目標温度よりも高いほどデューティー比を低くし、ニップ部の推定温度および加熱部30の推定温度が目標温度よりも低いほどデューティー比を高くする。
[画像形成装置100の制御構造]
図11を参照して、画像形成装置100の制御構造について説明する。図11は、画像形成装置100が実行する処理の一部を表わすフローチャートである。図11の処理は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)としての制御装置18がプログラムを実行することにより実現される。他の局面において、図11の処理の一部または全部が、回路素子その他のハードウェアによって実行されてもよい。
ステップS10において、制御装置18は、画像形成装置100の電源がオンされたか否かを判断する。制御装置18は、画像形成装置100の電源がオンされたと判断した場合(ステップS10においてYES)、制御をステップS12に切り替える。そうでない場合には(ステップS10においてNO)、制御装置18は、ステップS10の処理を再び実行する。
ステップS12において、制御装置18は、上述の計測部154(図10参照)として、画像形成装置100の動作時間の計測を開始する。計測開始時において、加熱部30の温度が所定温度以下である場合に、制御装置18は、動作時間をクリアする。
ステップS20において、制御装置18は、画像形成装置100が非動作状態から動作状態に移行したか否かを判断する。一例として、画像形成装置100は、非動作状態であるときに印刷指示を受け付けたことに基づいて、非動作状態から動作状態に移行する。制御装置18は、画像形成装置100が非動作状態から動作状態に移行したと判断した場合(ステップS20においてYES)、制御をステップS22に切り替える。そうでない場合には(ステップS20においてNO)、制御装置18は、ステップS20の処理を再び実行する。
ステップS22において、制御装置18は、上述の計測部150(図10参照)として、加熱部30の回転時間の計測を開始する。
ステップS24において、制御装置18は、上述の推定部152(図10参照)として、加熱部30の回転時間に基づいて、ニップ部の温度を推定する。一例として、制御装置18は、回転時間とニップ部の温度との相関関係が予め規定されているテーブルや式に基づいて、ニップ部の温度を推定する。
ステップS26において、制御装置18は、上述の推定部156(図10参照)として、画像形成装置100の動作時間に応じて加熱部30の温度を推定する。一例として、制御装置18は、動作時間と加熱部30の温度との相関関係が予め規定されているテーブルや式に基づいて、加熱部30の温度を推定する。
ステップS28において、制御装置18は、上述の決定部158(図10参照)として、ニップ部の推定温度と加熱部30の推定温度とに基づいて、加熱部30に印加する電圧のデューティー比を決定する。
ステップS30において、制御装置18は、ステップS28で決定したデューティー比で加熱部30を制御する。
ステップS40において、制御装置18は、画像形成装置100が動作状態から非動作状態に移行したか否かを判断する。一例として、画像形成装置100は、印刷指示を受け付けない状態が所定時間以上続いた場合に、動作状態から非動作状態に移行する。制御装置18は、画像形成装置100が動作状態から非動作状態に移行したと判断した場合(ステップS40においてYES)、図11に示される制御を終了する。そうでない場合には(ステップS40においてNO)、制御装置18は、制御をステップS24に戻す。ステップS24〜S40の処理が繰り返されることで、デューティー比が定期的に更新される。
[画像形成装置100のハードウェア構成]
図12を参照して、画像形成装置100のハードウェア構成の一例について説明する。図12は、画像形成装置100の主要なハードウェア構成を示すブロック図である。図12に示されるように、画像形成装置100は、ROM(Read Only Memory)101と、CPU102と、RAM(Random Access Memory)103と、ネットワークI/F(インタフェース)104と、スキャナ106と、プリンタ107と、操作パネル108と、記憶装置120とを備える。
ROM101は、画像形成装置100で実行される制御プログラム等を格納する。CPU102は、上述の制御装置18である。CPU102は、画像形成装置100の制御プログラム等の各種プログラムを実行することで、画像形成装置100の動作を制御する。RAM103は、ワーキングメモリとして機能し、制御プログラムの実行に必要な各種データを一時的に格納する。
ネットワークI/F104には、アンテナ(図示しない)等が接続される。画像形成装置100は、当該アンテナを介して、他の通信機器との間でデータをやり取りする。他の通信機器は、たとえば、スマートフォン等の携帯通信端末、サーバー等を含む。画像形成装置100は、本実施の形態に従う制御プログラム122を、アンテナを介してサーバーからダウンロードできるように構成されてもよい。
スキャナ106は、画像形成装置100にセットされた原稿を光学的に読み取って、原稿の画像データを生成する。
プリンタ107は、たとえば電子写真方式により、スキャナ106で読み取られた画像データや、他の通信機器から送信されたプリントデータを、印刷のためのデータに変換し、変換後のデータに基づいて文書等の画像を印刷する装置である。
操作パネル108は、タッチパネルとして構成され、画像形成装置100に対するタッチ操作を受け付ける。一例として、操作パネル108は、表示パネルと、表示パネルに重ねて設けられるタッチセンサとで構成される。操作パネル108は、たとえば、制御プログラム122に関する設定操作や印刷指示等を受け付ける。
電源109は、画像形成装置100の電源ボタン(図示しない)が押下されたことに基づいて、画像形成装置100の各種装置に電力を供給する。
記憶装置120は、たとえば、ハードディスクや外付けの記憶装置等の記憶媒体である。記憶装置120は、一例として、本実施の形態に従う処理を実現するための制御プログラム122を格納する。
なお、本実施の形態に従う制御プログラム122は、単体のプログラムとしてではなく、任意のプログラムの一部に組み込まれて提供されてもよい。この場合、本実施の形態に従う処理は、任意のプログラムと協働して実現される。このような一部のモジュールを含まないプログラムであっても、本実施の形態に従うプログラムの趣旨を逸脱するものではない。さらに、本実施の形態に従う制御プログラム122によって提供される機能の一部または全部は、専用のハードウェアによって実現されてもよい。さらに、少なくとも1つのサーバーが本実施の形態に従う処理を実現する、所謂クラウドサービスのような形態で画像形成装置100が構成されてもよい。
[定着装置20の動作]
再び図2〜図4を参照して、印刷時における定着装置20の動作について説明する。
サーミスタ36Aの検出温度をT1とし、温度調整用の補正係数をAとし、温度調整用の補正後温度をTA1としたとき、以下の式(5)が満たされる。熱源38A,38Bをオンオフすることにより、補正後温度TA1が調整される。補正後温度TA1は、テーブル41(図7参照)やテーブル42(図8参照)に示される「検出温度」に相当する。
TA1=A×T1・・・(5)
画像形成装置100の電源がオンされてから定着ベルト33および加圧ローラ32の表面を印刷可能な温度にする動作をウォームアップといい、ウォームアップにかかる時間をウォームアップ時間という。ウォームアップは、たとえば、電源が入れ直されたときや、ジャム処理の復帰時、カバーのクローズ時、スリープモードからの復帰時等に実行される。
定着装置20は、ウォームアップ時において、加熱部30を駆動し、印刷可能な温度(すなわち、目標温度)まで加熱部30の温度を上げる。目標温度は、たとえば、155℃である。定着装置20は、補正後温度TA1を入力として、加熱ロングヒータ35Aおよび加熱ショートヒータ35Bを制御する。
画像形成装置100は、駆動ギア(図示しない)に駆動力を伝達することにより加圧ローラ32を回転させ、加熱部30と定着ベルト33と定着ローラ34とを従動回転させる。これにより、加熱部30の熱は、定着ベルト33や加圧ローラ32の表面に伝えられる。このときの定着装置20の線速度(印刷物が定着装置20を通過する速さ)は、たとえば、135mm/sである。加熱部30による加熱と、加熱部30の回転とにより、定着ベルト33および加圧ローラ32の表面が印刷可能温度まで上昇する。
サーミスタ36Aにより検出された温度T1に補正係数Aを掛けた補正後温度TA1が印刷可能温度になると、定着装置20は、印刷可能であることを示す信号(ready)を画像形成装置100に出力する。当該信号は、たとえば、補正後温度TA1が135℃に到達したことに基づいて出力される。画像形成装置100は、印刷信号を受け付けない場合に待機状態になり、印刷信号を受け付けた場合に印刷を開始する。待機状態の目標温度は、たとえば、155℃〜150℃である。当該目標温度は、加熱ロングヒータ35Aおよび加熱ショートヒータ35Bのオンオフにより制御される。
普通紙をフルカラーで印刷するとき、定着装置の線速度は、たとえば、135mm/sである。このときの目標温度は、たとえば、155℃〜170℃であり、補正後温度TA1を入力として、加熱ロングヒータ35Aまたは加熱ショートヒータ35Bのオンオフが制御される。
より具体的には、画像形成装置100は、サーミスタ36Bによる検出温度T2から熱源選択用の補正後温度TB1を引いた値が所定値以上であれば、定着ベルト33の端部の温度が高いと判断し、当該端部に位置する加熱ショートヒータ35Bをオンオフ制御の対象とする。画像形成装置100は、サーミスタ36Bによる検出温度T2から熱源選択用の補正後温度TB1を引いた値が所定値未満であれば、加熱ロングヒータ35Aをオンオフ制御の対象とする。
B4サイズの紙の印刷処理を例に挙げて、定着装置20の温度制御についてさらに説明する。
紙が定着装置20を通過する前においては、端部のサーミスタ36B部の温度は高くないので、画像形成装置100は、加熱ロングヒータ35Aを制御対象とし、補正後温度TA1を入力として加熱ロングヒータ35Aをオンオフする。たとえば、加熱ロングヒータ35Aの長さは290mmであり、B4の紙の幅が257mmであるとすると、通紙幅よりも加熱幅の方が広くなるため、加熱範囲内において通紙領域と非通紙領域とが生じる。この場合、非通紙領域においては熱が用紙に奪われないので、非通紙領域の温度は、通紙領域の温度と比較して通紙の度に徐々に高くなる。
サーミスタ36Bは、たとえば、定着ベルト33の中央通紙基準から長手方向に135mm離れた位置に配置されており、通紙領域の端部は、中央通紙基準から同方向に128.5mmの位置にあるとする。画像形成装置100は、サーミスタ36Bによる検出温度T2から補正後温度TB1を引いた値が所定値以上になれば、定着ベルト33の端部の温度が高いと判断し、オンオフ制御の対象を加熱ロングヒータ35Aから加熱ショートヒータ35Bに切り替える。
[定着装置20の変形例]
図13を参照して、定着装置20の構成についての変形例について説明する。図13は、変形例に従う定着装置20の構成を示す図である。
本変形例では、定着装置20において、サーミスタ36A,36B(図3参照)が設けられる代わりに、サーミスタ40A,40Bが設けられる。サーミスタ40A,40Bは、加熱ローラ31と定着ローラ34との間に設けられ、定着ローラ34の表面に接触するように設けられている。
また、本変形例に従う定着装置20においては、加熱ロングヒータ35Aおよび加熱ショートヒータ35Bに加えて、ヒータ47が設けられる。ヒータ47は、加圧ローラ32の内部に設けられる。
[まとめ]
以上のようにして、画像形成装置100は、回転時間や停止時間等の加熱部30の動作情報に基づいてニップ部の温度を推定するとともに、ニップ部の推定温度に応じて加熱部30の熱源に供給する電力を決定する。これにより、画像形成装置100は、ニップ部の温度を安定的に制御することができるので、印刷品質が改善され得る。
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1A〜1D 画像形成ユニット、2 感光体、3 帯電部、4 現像部、5,15 クリーニング部、9 露光部、11 中間転写ベルト、12 一次転写部、13 二次転写部、14 印刷物、16 トレー、17 カセット、18 制御装置、19 露光制御部、20 定着装置、21 矢印、30 加熱部、31 加熱ローラ、32 加圧ローラ、33 定着ベルト、34 定着ローラ、35A 加熱ロングヒータ、35B 加熱ショートヒータ、36A,36B,40A,40B サーミスタ、38A,38B 熱源、41,42 テーブル、47 ヒータ、100 画像形成装置、101 ROM、102 CPU、103 RAM、104 ネットワークI/F、106 スキャナ、107 プリンタ、108 操作パネル、109 電源、120 記憶装置、122 制御プログラム、150,154 計測部、152,156 推定部、158 決定部。

Claims (23)

  1. 画像形成装置であって、
    定着装置を備え、
    前記定着装置は、
    熱源を有する回転可能な加熱部と、
    前記加熱部に圧接される回転可能な加圧部とを含み、
    前記熱源を加熱することで前記加熱部と前記加圧部との間を通過する印刷物にトナー像を定着させ、
    前記加熱部の回転動作に関する情報に基づいて、前記加熱部と前記加圧部との接触部分の第1温度を推定するための第1推定部と、
    推定された前記第1温度に応じて前記熱源に供給する電力を決定するための決定部とを備える、画像形成装置。
  2. 前記回転動作に関する情報は、前記加熱部の回転が開始されてからの回転時間と、当該回転の前に前記加熱部が停止していた停止時間とを含み、
    前記第1推定部は、前記回転時間および前記停止時間に基づいて、前記第1温度を推定する、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記画像形成装置は、前記回転時間を計測するための第1計測部をさらに備え、
    前記画像形成装置は、計測された前記回転時間を履歴として記憶する、請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1計測部は、前記加熱部の回転が開始されたから終了するまでの間の全部または一部を前記回転時間として計測する、請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記画像形成装置は、前記回転時間が所定値に達したとき、印刷が開始されたとき、印刷が終了したとき、当該画像形成装置への電力供給が終了したときのいずれかに前記回転時間を記憶する、請求項3または4に記載の画像形成装置。
  6. 前記画像形成装置は、前記加熱部の回転の停止時刻を記憶し、
    前記停止時間は、前記加熱部の回転が開始されたときに、当該回転の開始時刻と、記憶されている前記停止時刻とに基づいて算出される、請求項2〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記第1推定部は、前記回転時間および前記停止時間と、前記接触部分の温度との関係を規定している予め定められた情報に基づいて前記第1温度を推定する、請求項2〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記画像形成装置は、当該画像形成装置の動作に関する情報に基づいて、前記接触部分とは異なる前記加熱部の部分の第2温度を推定するための第2推定部をさらに備え、
    前記決定部は、前記第1温度および前記第2温度に応じて前記電力を決定する、請求項2〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記画像形成装置の動作に関する情報は、前記画像形成装置の電源がオンされてからの時間を表わす動作時間を含む、請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記画像形成装置は、前記動作時間を計測するための第2計測部をさらに備え、
    前記画像形成装置は、前記動作時間を履歴として記憶する、請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記第2計測部は、前記加熱部への電力の供給が開始されてから現在までの間の時間の全部または一部を前記動作時間として計測する、請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記第2計測部は、前記動作時間の計測を開始する場合において、前記加熱部の温度が所定温度以下であるときに、前記動作時間をクリアする、請求項10または11に記載の画像形成装置。
  13. 履歴としての前記動作時間は、履歴としての前記回転時間以上である、請求項10〜12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記画像形成装置は、前記動作時間が所定時間に達したとき、印刷が開始されたとき、印刷が終了したとき、当該画像形成装置への電力供給が終了したときのいずれかに前記動作時間を記憶する、請求項10〜13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 前記第2推定部は、前記定着装置のウォームアップが開始されたときに、前記動作時間と前記第2温度との関係を規定している予め定められた情報に基づいて前記第2温度を推定する、請求項10〜14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  16. 前記画像形成装置は、前記加熱部の温度を検出するためのセンサをさらに備え、
    前記第2推定部は、前記センサによって検出される温度から前記第2温度を推定する、請求項8〜15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  17. 前記熱源は、前記接触部分から所定距離以上離れた位置に設けられている、請求項1〜16のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  18. 前記接触部分の近傍には、前記熱源が設けられていない、請求項1〜17のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  19. 前記加熱部は、
    内部に前記熱源を有する加熱ローラと、
    前記加熱ローラに対向して配置されている定着ローラと、
    前記加熱ローラおよび前記定着ローラに張架されている定着ベルトとを有し、
    前記接触部分は、前記定着ローラと前記加圧部との間にある前記定着ローラ上の領域であり、
    前記加熱ローラによって加熱される前記定着ローラ上の領域は、前記接触部分以外の領域である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  20. 前記加熱部の温度は、前記熱源に印加する電圧のデューティー比を調整すること、または、前記熱源に印加される電力値を調整することによって制御される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  21. 前記加熱部および前記加圧部は、常に接触している、請求項1〜20のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  22. 画像形成装置の制御方法であって、
    前記画像形成装置は、定着装置を備え、
    前記定着装置は、
    熱源を有する回転可能な加熱部と、
    前記加熱部に圧接される回転可能な加圧部とを含み、
    前記熱源を加熱することで前記加熱部と前記加圧部との間を通過する印刷物にトナー像を定着させ、
    前記制御方法は、
    前記加熱部の回転動作に関する情報に基づいて、前記加熱部と前記加圧部との接触部分の第1温度を推定するステップと、
    推定された前記第1温度に応じて前記熱源に供給する電力を決定するステップとを備える、制御方法。
  23. 画像形成装置の制御プログラムであって、
    前記画像形成装置は、定着装置を備え、
    前記定着装置は、
    熱源を有する回転可能な加熱部と、
    前記加熱部に圧接される回転可能な加圧部とを含み、
    前記熱源を加熱することで前記加熱部と前記加圧部との間を通過する印刷物にトナー像を定着させ、
    前記制御プログラムは、前記画像形成装置に、
    前記加熱部の回転動作に関する情報に基づいて、前記加熱部と前記加圧部との接触部分の第1温度を推定するステップと、
    推定された前記第1温度に応じて前記熱源に供給する電力を決定するステップとを実行させる、制御プログラム。
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