JPH10333485A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH10333485A
JPH10333485A JP9143985A JP14398597A JPH10333485A JP H10333485 A JPH10333485 A JP H10333485A JP 9143985 A JP9143985 A JP 9143985A JP 14398597 A JP14398597 A JP 14398597A JP H10333485 A JPH10333485 A JP H10333485A
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JP
Japan
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fixing
temperature
roller
fixing roller
period
Prior art date
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JP9143985A
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English (en)
Inventor
Masahiko Kamijo
昌彦 上條
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着準備期間から定着期間への移行直後にお
けるトナー像の定着不良を防止する。 【解決手段】 定着制御部11は、サーミスタ4からの測
定信号により定着ローラ1の表面温度を検出し、この検
出温度に基づいてヒータ2による一定時間当たりの発熱
量を変化させて定着ローラ1の表面温度を制御する。こ
の際、定着制御部11は、電子写真記録装置によるトナー
像の作像動作の開始から、ニップ部nに最初の記録紙P
が給紙可能になるまでの定着準備期間には、定着ローラ
1の表面温度を低温の待機温度から継続して昇温し、定
着目標温度の下限値に対して所定の過熱温度を加算した
定着開始温度に到達したタイミングで準備完了信号を出
力する。電子写真記録装置は、準備完了信号を受けてト
ナー像が転写された記録紙Pをニップ部nに給紙する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真プロセス
に基づいて画像形成を行うプリンタ装置,ファクシミリ
装置等の電子写真記録装置に適用され、記録紙上に転写
されたトナー像を加熱定着する定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】公知の電子写真記録装置は、感光体に形
成したトナー像を静電的な力を利用して記録紙上に転写
した後、トナー像が転写された記録紙を定着装置に搬送
する。この定着装置では、記録紙を定着ローラ及び加圧
ローラによって挾持搬送するとともに、定着ローラ及び
加圧ローラのニップ部による加圧下において所定の定着
熱を記録紙上のトナー像に印加することによりトナー像
を記録紙に定着する。このような定着装置は、一般に、
定着ローラの内部に発熱手段であるヒータが配置されて
おり、定着時にはヒータからの一定時間当たり発熱量を
制御することにより、定着ローラの表面温度を予め設定
された目標定着温度に維持し、定着ローラ及び加圧ロー
ラのニップ部において記録紙上のトナー像に適正範囲の
熱量を印加する。ここで、トナー像に印加される定着熱
量が適正値より大きい場合には、トナー粒子が熱溶融し
てスポットオフが発生しやすくなり、また定着熱量が適
正値より小さい場合にはトナー粒子の軟化が不十分にな
って定着不良が発生しやすくなる。
【0003】図7は電子写真記録装置に用いられる従来
の定着装置の一例を示す構成図であり、1は金属材料に
より形成された定着ローラ、2は定着ローラ1の半径方
向中心部に配置されたヒータ、3は定着ローラ1に圧接
した加圧ローラであり、金属材料により形成された芯金
3aに耐熱性を有する弾性ゴム3bが巻着された構造を有
している。さらに、加圧ローラ3は、図示を省略したト
ルク伝達機構により搬送系駆動モータからのトルクが伝
達され、電子写真記録装置によるトナー像の作像時には
常に搬送方向(矢印方向)に回転している。4は定着ロー
ラ1の外周面に接して定着ローラ1の表面温度を測温す
るサーミスタ、5は、ヒータ2からの発熱量を制御する
とともに、定着ローラ1と加圧ローラ3とのニップ部n
への給紙タイミングを規定する定着制御部である。
【0004】図8は従来の定着装置における定着ローラ
の表面温度と給紙タイミングとの関係を示す温度測定図
である。図8において、縦軸は定着ローラ1及び加圧ロ
ーラ3の表面温度を示し、縦軸にプロットされたTFL
目標定着温度の下限値(以下、下限値TFLという)、TFH
は目標定着温度の上限値(以下、上限値TFHという)、T
Wは待機温度の目標値(以下、待機温度TWという)であ
る。また、横軸は経過時間及び、定着制御部5によりそ
れぞれ異なる制御が行われる待機期間,定着準備期間及
び定着期間の区分を示している。
【0005】次に、従来の定着装置における定着動作を
図7及び図8に基づいて説明する。定着制御部5は、サ
ーミスタ4からの測定信号により定着ローラ1の表面温
度TFを検出し、この検出温度に基づいてヒータ2によ
る発熱量を変化させて表面温度TFを制御する。この
際、定着制御部5は、電子写真記録装置によりトナー像
の作像動作が開始される前の待機期間には、消費電力を
節約するために定着ローラ1の表面温度を下限値TFL
り低温の待機温度TWに制御し、1枚乃至複数枚の記録
紙Pに対して連続的に定着を実行している定着期間に
は、定着ローラ1の表面温度TFを下限値TFLと上限値
FHとの間に制御することにより、定着ローラ1により
適正範囲の定着熱量をトナー像に印加させる。
【0006】また、定着制御部5は、電子写真記録装置
による作像動作の開始から、ニップ部nに記録紙Pが給
紙可能になるまでの定着準備期間には、定着ローラ1の
表面温度TFを待機温度TWから継続して昇温し、下限値
FLに到達したタイミングで準備完了信号を記録装置全
体を制御するメイン制御部(図示省略)に出力する。メイ
ン制御部は、準備完了信号を受けてトナー像が転写され
た記録紙Pをニップ部nに給紙するための制御を開始す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加圧ロ
ーラ3は、芯金3aに弾性ゴム3bが巻着された構造であ
ることから、金属材料により形成された定着ローラ1に
比して熱容量が大きく、かつ定着ローラ1がヒータ2に
より内部から加熱されるのに対して定着ローラ1により
外周面から加熱されるので、図8で破線で示すように昇
温速度が定着ローラ1より遅くなる。このことに起因
し、定着準備期間が完了した時点で加圧ローラ3全体が
十分均熱化されておらず、定着ローラ1の表面温度TF
と加圧ローラ3の表面温度TPの温度差ΔTが大きい場
合には、記録紙Pがニップ部nにより挾持されている状
態で、加圧ローラ3による吸熱量が無視できないものに
なり、記録紙P上のトナー像に印加される定着熱量が不
足することがある。トナー像への定着熱量が適正範囲よ
り小さくなった場合には、前述したようにトナー粒子の
軟化が不十分になって定着不良が発生しやすくなる。
【0008】本発明の目的は、上記のような問題を解決
するため、定着準備期間から定着期間への移行直後にお
けるトナー像の定着不良が防止される定着装置を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載の定着装置は、定着ローラ
と、この定着ローラの内部に配置された発熱手段と、前
記定着ローラに圧接し、定着ローラと共にトナー像が転
写された記録紙を挾持搬送する加圧ローラと、前記定着
ローラの表面温度を測定する測温手段と、この測温手段
からの測定信号に基づいて前記発熱手段による発熱量を
変化させ定着ローラの表面温度を制御するとともに、ト
ナー像が転写された記録紙を前記定着ローラと前記加圧
ローラとのニップ部に給紙するタイミングを規定する制
御手段とを備え、前記定着ローラ及び前記加圧ローラの
ニップ部で定着熱を印加してトナー像を記録紙に定着す
る定着装置において、前記制御手段が、1枚乃至複数枚
の記録紙に対して連続的に定着を実行している定着期間
には、前記定着ローラの表面温度を予め設定された目標
定着温度に制御し、トナー像の作像動作が開始される前
の待機期間には、前記定着ローラの表面温度を前記目標
定着温度より低温に制御し、前記作像動作の開始から、
前記定着ローラ及び前記加圧ローラのニップ部に最初の
記録紙が給紙可能になるまでの定着準備期間には、前記
定着ローラの表面温度を、前記目標定着温度に対して予
め設定された過熱温度を加算した定着開始温度に昇温
し、この定着開始温度への昇温が完了したタイミングで
定着ローラ及び加圧ローラのニップ部への記録紙の給紙
を可能にすることを特徴とする定着装置。
【0010】また、請求項2記載の定着装置は、請求項
1記載の定着装置において、前回の定着期間が終了して
から新たな定着準備期間が開始されるまでのインターバ
ル時間を計時する計時手段を備え、制御手段が、新たな
定着準備期間を開始する際に、前記インターバル時間に
対応させて過熱温度の大きさを設定することを特徴とす
る。
【0011】また、請求項3記載の定着装置は、請求項
1記載の定着装置において、制御手段が、定着準備期間
の開始時における定着ローラの表面温度に対応させて過
熱温度の大きさを決定することを特徴とする。
【0012】また、請求項4記載の定着装置は、請求項
1記載の定着装置において、制御手段が、一定周期で定
着ローラ及び加圧ローラの蓄熱量を算出し、定着準備期
間の直前に算出された定着ローラ及び加圧ローラの蓄熱
量に対応させて過熱温度の大きさを設定することを特徴
とする。
【0013】また、請求項5記載の定着装置は、請求項
4記載の定着装置において、制御手段が、発熱手段から
伝達された一定熱量に対する定着ローラの昇温速度を測
定し、この測定値に基づいて前記定着ローラ及び加圧ロ
ーラの蓄熱量を算出することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。図1は電子写真記録装
置に適用される本発明の実施の形態による定着装置を示
す構成図であり、図7に基づいて説明した部材に対応す
る部材については同一符号を付し、以下の記載において
その説明を省略する。11はヒータ2からの発熱量を制御
するとともに、定着ローラ1と加圧ローラ3とのニップ
部nへの給紙タイミングを規定する定着制御部であり、
この定着制御部11が図7に示す従来の定着装置における
定着制御部5と異なる点は、後述するように、定着準備
期間の終点温度である定着開始温度TFSを可変に設定す
る機能を具備している点である。
【0015】また、図2は本実施形態の定着装置におけ
る定着ローラの表面温度と給紙タイミングとの関係を示
す温度測定図であり、縦軸は定着ローラ1の表面温度を
示し、この縦軸には、定着期間における目標定着温度の
下限値TFL及び上限値TFHと、待機期間における目標温
度である待機温度TWと、定着準備期間の終点温度であ
る定着開始温度TFSとがプロットされている。横軸は経
過時間及び、定着制御部11によりそれぞれ異なる制御が
行われる待機期間,定着準備期間及び定着期間の区分を
示している。
【0016】次に、本実施形態の定着装置における定着
動作を図1及び図2に基づいて説明する。定着制御部11
は、サーミスタ4からの測定信号により定着ローラ1の
表面温度TFを検出し、この検出温度に基づいてヒータ
2による一定時間当たりの発熱量を変化させて定着ロー
ラ1の表面温度TFを制御する。この際、定着制御部11
は、電子写真記録装置によりトナー像の作像動作が開始
される前の待機期間には、消費電力を節約するために定
着ローラ1の表面温度TFを下限値TFLより低温の待機
温度TWに制御し、1枚乃至複数枚の記録紙Pに対して
連続的に定着を実行している定着期間には、定着ローラ
1の表面温度TFを下限値TFLと上限値TFHとの間に制
御することにより、定着ローラ1により適正範囲の定着
熱量をトナー像に印加させている。
【0017】また、定着制御部11は、電子写真記録装置
による作像動作の開始から、ニップ部nに最初の記録紙
Pが給紙可能になるまでの定着準備期間には、定着ロー
ラ1の表面温度TFを待機温度TWから継続して昇温し、
下限値TFLに対して所定の過熱温度TOHを加算した定着
開始温度TFSに到達したタイミングで準備完了信号を記
録装置全体を制御するメイン制御部(図示省略)に出力す
る。メイン制御部は、準備完了信号を受けてトナー像が
転写された記録紙Pをニップ部nに給紙するための制御
を開始する。
【0018】次に、定着開始温度TFSの適正値を設定す
る方法を説明する。定着開始温度TFSを規定する過熱温
度TOHは、定着準備期間の開始時における加圧ローラ3
の蓄熱量又は定着ローラ1及び加圧ローラ3の蓄熱量に
対応させて決定する必要がある。例えば、前回の定着期
間が完了してから新たな定着準備期間が開始されるまで
のインターバル時間が短かった場合には、加圧ローラ3
は、定着目標温度に近い温度に十分均熱化され蓄熱量も
大きいために定着開始時における吸熱量が小さくなる。
したがって、このような場合には、過熱温度TOHを小さ
くしても加圧ローラ3による吸熱反応に起因する定着不
良は発生しない。これとは逆に、インターバル時間が長
かった場合には、加圧ローラ3が冷却され定着開始時に
おける吸熱量が大きくなる。したがって、このような場
合には、過熱温度TOHを大きくしなければ、加圧ローラ
3による吸熱反応に起因する定着不良を防止できない。
また、定着ローラ1から記録紙Pを剥離する分離爪や定
着ローラ1の軸受部(それぞれ図示省略)等の耐熱温度を
考慮して過熱温度TOHの上限値を制限する必要もある。
【0019】図3は本実施形態の定着装置において定着
開始温度を設定する第1の方法を示すフローチャートで
ある。ここで、定着制御部11は、前回の定着期間が終了
してから新たな定着準備期間が開始されるまでのインタ
ーバル時間を計時する計時手段として内部タイマ(以
下、単にタイマという)と、一定刻みで変化させたイン
ターバル時間に対応して過熱温度TOHがそれぞれ設定さ
れた過熱温度選択用のデータテーブルとを有しているも
のとする。このデータテーブルに設定されている過熱温
度TOHのデータは、予め実験室等において定着期間と同
じ条件で加圧ローラ3が均熱化するまで昇温し、その
後、ヒータ2をオフ/オンした際の加圧ローラ3の表面
の温度推移を測定することにより得ている。具体的に
は、ヒータ2のオフ時間を一定刻みで変化させたインタ
ーバル時間に対応させて段階的に変化させた後にヒータ
2をオンし、このとき、定着ローラ1と加圧ローラ3と
の表面温度の差を十分小さくすることができる過熱温度
OHをデータテーブルに設定する。
【0020】本実施形態における定着開始温度TFSを設
定する第1の方法では、定着制御部11が、前回の定着期
間が終了したタイミングでタイマをオンし(ステップS
1,S2)、新たな定着準備期間が開始されたタイミン
グでタイマをリセットする(ステップS3,S4)。そし
て、リセット時のタイマによる計時時間に対応する過熱
温度TOHをデータテーブルから選択し(ステップS5)、
この過熱温度TOHと下限値TFLとの和を定着開始温度T
FSとして設定する。
【0021】図4は本実施形態の定着装置において過熱
温度を設定する第2の方法を示すフローチャートであ
る。ここで、定着制御部11は、下限値TFLより低温で一
定刻みで変化させた表面温度TFに対応して過熱温度T
OHがそれぞれ設定された過熱温度選択用のデータテーブ
ルを有しているものとする。このデータテーブルに設定
されている過熱温度TOHのデータは、予め実験室等にお
いて定着期間と同じ条件で加圧ローラ3が均熱化するま
で昇温し、その後、ヒータ2をオフ/オンした際の定着
ローラ1及び加圧ローラ3の表面の温度推移を測定する
ことにより得ている。具体的には、ヒータ2のオフ時に
おいて定着ローラ1に一定刻みで変化させた表面温度T
Fに到達する温度降下が発生したタイミングでヒータ2
をオンし、このとき、定着ローラ1と加圧ローラ3との
表面温度の差を十分小さくすることができる過熱温度T
OHをデータテーブルに設定する。
【0022】本実施形態における定着開始温度TFSを設
定する第2の方法では、定着制御部11が、定着準備期間
が開始されたタイミングでサーミスタ4からの測定信号
により定着ローラ1の表面温度TFを算出し(ステップS
11,S12)、算出された表面温度TFに対応する過熱温度
OHをデータテーブルから選択し(ステップS13)、この
過熱温度TOHと下限値TFLとの和を定着開始温度TFS
して設定する。
【0023】図5は本実施形態の定着装置において定着
開始温度を設定する第3の方法を示すフローチャート、
図6は本実施形態の定着ローラにおける昇温速度の算出
方法の説明図である。ここで、定着制御部11は、前回の
定着期間が終了してから新たな定着準備期間が開始され
るまでの期間において一定の測定周期s毎にタイムアッ
プ信号を出力する内部タイマ(以下、単にタイマという)
と、一定刻みで変化させた定着ローラ1の昇温速度vT
に対応して過熱温度TOHがそれぞれ設定された過熱温度
選択用のデータテーブルとを有しているものとする。ま
た、昇温速度vTとは、図6に示すように、定着ローラ
1の表面温度TFが待機温度TWに維持された状態で、ヒ
ータ2を一定時間δtオンし、その際の表面温度TF
温度上昇δTをサーミスタ4によって測定し、δT/δ
tによって算出された値である。この昇温速度vTは、
近似的に、定着ローラ1による蓄熱量と加圧ローラ3に
よる蓄熱量との和(以下、総和熱量という)に対するパラ
メータと見做すことが可能であり、算出された昇温速度
Tと総和熱量とは正の相関を有している。そして、総
和熱量が既知になれば、それに対して電熱計算等により
適正な過熱温度TOHを算出し、データテーブルに過熱温
度TOHを設定することが可能になる。
【0024】本実施形態における定着開始温度TFSを設
定する第3の方法では、定着制御部11が、待機期間にお
いて一定の測定周期s毎に昇温速度vTを測定し(ステッ
プS21〜S24)、定着準備期間が開始されると直前に算
出された昇温速度vTに対応する過熱温度TOHをデータ
テーブルから選択し(ステップS24)、この過熱温度TOH
と下限値TFLとの和を定着開始温度TFSとして設定す
る。なお、この方法では、定着ローラ1及び加圧ローラ
3を周方向において均熱化するため、待機期間において
も定着ローラ1及び加圧ローラ3の回転を維持するもの
とする。
【0025】また、以上の説明では、定着ローラ1の目
標定着温度については下限値TFLと上限値TFHとを定
め、この温度範囲に表面温度TFを制御する場合のみを
記載したが、目標定着温度を中心値として一点に定め、
制御誤差の範囲内で表面温度TFを中心値に制御する場
合についても、中心値と下限値TFLとの温度差を考慮す
れば、上記と同様の方法で過熱温度TOHを求めることが
可能である。
【0026】以上説明したように、本実施形態の定着装
置によれば、定着ローラ1の表面温度TFが下限値TFL
に到達したタイミングで、定着準備期間から定着期間に
移行する従来の制御と比較し、定着期間の開始時に過熱
温度TOH及び、その昇温時間に対応する熱量(図2に示
す斜線部分の面積に相当)がヒータ2から発生すること
により、定着準備期間が完了した時点における加圧ロー
ラ3の均熱化を促進するとともに、定着ローラ1の表面
温度TFと加圧ローラ3の表面温度との温度差(温度勾
配)を小さくすることができる。この結果、過熱温度T
OHを適正な温度に設定することにより、加圧ローラ3に
よる吸熱反応が抑制され、定着準備期間から定着期間へ
の移行直後におけるトナー像の定着不良を効果的に防止
することが可能になる。
【0027】さらに、第1の方法,第2の方法及び第3
の方法の何れかによって過熱温度TOHを選択し、これに
基づいて定着開始温度TFSを設定することにより、イン
ターバル時間の長短等の影響によって定着開始時におけ
る加圧ローラ3の蓄熱量又は定着ローラ1及び加圧ロー
ラ3の蓄熱量が一定でない場合でも、蓄熱熱量の大小に
応じて補償された適正な過熱温度TOHを選択することが
できるので、定着準備期間から定着期間への移行直後に
おける定着ローラ1と加圧ローラ3との表面温度差を十
分小さくしてトナー像の定着不良を防止することができ
る。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載の定着装置によれば、定着ローラの表面温度が目標
定着温度に到達したタイミングで、定着準備期間から定
着期間に移行する従来の制御と比較し、定着期間の開始
時に過熱温度及び、その昇温時間に対応する熱量が発熱
手段から余分に発生することにより、定着準備期間が完
了した時点における加圧ローラの均熱化を促進するとと
もに、定着ローラの表面温度と加圧ローラの表面温度と
の温度差(温度勾配)を小さくすることができるので、過
熱温度を適正な温度に設定することにより、加圧ローラ
による吸熱反応が抑制され、定着準備期間から定着期間
への移行直後におけるトナー像の定着不良を効果的に防
止することが可能になる。
【0029】また、請求項2乃至5の何れかに記載の定
着装置によれば、インターバル時間の長短等の影響によ
って定着開始時における加圧ローラの蓄熱量又は定着ロ
ーラの蓄熱量及び加圧ローラの蓄熱量の和が一定でない
場合でも、蓄熱量の大小に応じて補償された適正な過熱
温度を選択することができるので、定着準備期間から定
着期間への移行直後における定着ローラと加圧ローラと
の表面温度差を十分小さくしてトナー像の定着不良を防
止することができ、かつ必要以上の熱負荷を装置の構成
部品に与えることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子写真記録装置に適用される本発明の実施の
形態による定着装置を示す構成図である。
【図2】本発明の実施の形態による定着装置における定
着ローラの表面温度と給紙タイミングとの関係を示す温
度測定図である。
【図3】本発明の実施の形態による定着装置において定
着開始温度を設定する第1の方法を示すフローチャート
である。
【図4】本発明の実施の形態による定着装置において過
熱温度を設定する第2の方法を示すフローチャートであ
る。
【図5】本発明の実施の形態による定着装置において定
着開始温度を設定する第3の方法を示すフローチャート
である。
【図6】本発明の実施の形態の定着ローラにおける昇温
速度の算出方法の説明図である。
【図7】電子写真記録装置に用いられる従来の定着装置
の一例を示す構成図である。
【図8】従来の定着装置における定着ローラの表面温度
と給紙タイミングとの関係を示す温度測定図である。
【符号の説明】
1…定着ローラ、 2…ヒータ、 3…加圧ローラ、
3a…芯金、 3b…弾性ゴム、 4…サーミスタ、 11
…定着制御部、 n…ニップ部、 P…記録紙。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定着ローラと、この定着ローラの内部に
    配置された発熱手段と、前記定着ローラに圧接し、定着
    ローラと共にトナー像が転写された記録紙を挾持搬送す
    る加圧ローラと、前記定着ローラの表面温度を測定する
    測温手段と、この測温手段からの測定信号に基づいて前
    記発熱手段による発熱量を変化させ定着ローラの表面温
    度を制御するとともに、トナー像が転写された記録紙を
    前記定着ローラと前記加圧ローラとのニップ部に給紙す
    るタイミングを規定する制御手段とを備え、前記定着ロ
    ーラ及び前記加圧ローラのニップ部で定着熱を印加して
    トナー像を記録紙に定着する定着装置において、 前記制御手段が、1枚乃至複数枚の記録紙に対して連続
    的に定着を実行している定着期間には、前記定着ローラ
    の表面温度を予め設定された目標定着温度に制御し、ト
    ナー像の作像動作が開始される前の待機期間には、前記
    定着ローラの表面温度を前記目標定着温度より低温に制
    御し、前記作像動作の開始から、前記定着ローラ及び前
    記加圧ローラのニップ部に最初の記録紙が給紙可能にな
    るまでの定着準備期間には、前記定着ローラの表面温度
    を、前記目標定着温度に対して予め設定された過熱温度
    を加算した定着開始温度に昇温し、この定着開始温度へ
    の昇温が完了したタイミングで定着ローラ及び加圧ロー
    ラのニップ部への記録紙の給紙を可能にすることを特徴
    とする定着装置。
  2. 【請求項2】 前回の定着期間が終了してから新たな定
    着準備期間が開始されるまでのインターバル時間を計時
    する計時手段を備え、制御手段が、新たな定着準備期間
    を開始する際に、前記インターバル時間に対応させて過
    熱温度の大きさを設定することを特徴とする請求項1記
    載の定着装置。
  3. 【請求項3】 制御手段が、定着準備期間の開始時にお
    ける定着ローラの表面温度に対応させて過熱温度の大き
    さを決定することを特徴とする請求項1記載の定着装
    置。
  4. 【請求項4】 制御手段が、一定周期で定着ローラ及び
    加圧ローラの蓄熱量を算出し、定着準備期間の直前に算
    出された定着ローラ及び加圧ローラの蓄熱量に対応させ
    て過熱温度の大きさを設定することを特徴とする請求項
    1記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 制御手段が、発熱手段から伝達された一
    定熱量に対する定着ローラの昇温速度を測定し、この測
    定値に基づいて前記定着ローラ及び加圧ローラの蓄熱量
    を算出することを特徴とする請求項4記載の定着装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013250521A (ja) * 2012-06-04 2013-12-12 Konica Minolta Inc 画像形成装置
JP2017026739A (ja) * 2015-07-21 2017-02-02 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置、制御方法、および制御プログラム

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