JP2019148724A - 画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents

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勝夫 畑瀬
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Abstract

【課題】ダウンタイムを発生させずに、定着ユニットを交換する。【解決手段】開示の技術の一態様に係る画像形成装置は、記録媒体にトナーを定着させる定着ユニットと、前記定着ユニットへの供給電力を制御する電力供給制御手段と、を有する画像形成装置であって、前記定着ユニットは、熱源が含まれる定着部材を有し、前記電力供給制御手段は、前記定着部材の温度に応じて、前記熱源への供給電力を制御し、前記供給電力と、前記画像形成された前記記録媒体の累積数と、を記憶する記憶手段と、前記供給電力及び前記累積数に基づき、前記定着ユニットの交換時期を予測する交換時期予測手段と、前記交換時期を表示する表示手段と、を有することを特徴とする。【選択図】図7

Description

本発明は、画像形成装置、及び画像形成方法に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、記録媒体上のトナーをヒータ等で加熱して溶融し、トナー像を記録媒体に定着させる定着ユニットを備えている。定着ユニットを構成する加熱ローラ及び加圧ローラのうち少なくとも一方のローラの表面には、弾性材料層が形成されている。定着ユニットが長時間駆動すると、ローラの弾性材料層は加熱や加圧、摩耗等により劣化が進み、定着ユニットは交換が必要となる。
このような弾性材料層が形成されたローラを有する定着ユニットにおいて、ローラを空回しした時のローラの表面温度を検出し、回転駆動前から回転駆動後にかけての温度上昇率に基づき、定着ユニットの交換時期を予測する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1の装置では、定着ユニットの交換時期を予測するために、加熱ローラ等の定着部材の空回しを、所定のサイクルで行う必要がある。そのため、サイクルの途中で交換時期に到達したような場合に、定着ユニットの交換が適時に行えず、ユーザが画像形成装置を使用できない期間、所謂ダウンタイムが生じる場合があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、ダウンタイムを発生させずに、定着ユニットを交換することを課題とする。
開示の技術の一態様に係る画像形成装置は、記録媒体にトナーを定着させる定着ユニットと、前記定着ユニットへの供給電力を制御する電力供給制御手段と、を有する画像形成装置であって、前記定着ユニットは、熱源が含まれる定着部材を有し、前記電力供給制御手段は、前記定着部材の温度に応じて、前記熱源への供給電力を制御し、前記供給電力と、前記画像形成された前記記録媒体の累積数と、を記憶する記憶手段と、前記供給電力及び前記累積数に基づき、前記定着ユニットの交換時期を予測する交換時期予測手段と、前記交換時期を表示する表示手段と、を有することを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、ダウンタイムを発生させずに、定着ユニットを交換できる。
第1の実施形態の画像形成装置の構成の一例を示す図である。 第1の実施形態の定着ユニットの構成の一例を示す概略図である。 第1の実施形態の制御部のハードウェア構成の一例を機能ブロックで示す図である。 熱源への電力供給時間に伴う定着部材の外周面の温度変化の一例を示す図である。 第1の実施形態の電力供給制御の概念を説明する図である。 熱源への供給電力の推移の一例を示す図である。 第1の実施形態の制御部の構成要素の一例を機能ブロックで示す図である。 第1の実施形態の電力供給制御部が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態の交換時期予測部が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態の記憶部に記憶された情報の一例を示す図である。 第1の実施形態の交換時期予測部により算出された劣化度、残画像形成枚数、及び残日数の一例を示す図である。 第2の実施形態の電力供給制御の概念を説明する図である。 第2の実施形態の制御部の構成要素の一例を機能ブロックで示す図である。 第2の実施形態の表示部に表示されたメッセージを示す図である。 第3の実施形態の制御部の構成要素の一例を機能ブロックで示す図である。 第3の実施形態の記憶部に記憶された情報の一例を示す図である。 第3の実施形態の定着ユニットの劣化に対する定着部材、加圧部材、及び熱源の影響度の一例を示す図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
本実施形態の記録媒体は、用紙、又はプラスチックシート等である。以下では、記録媒体が用紙である場合を例に説明し、記録媒体を単に「用紙」と称する。尚、実施形態の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷等はいずれも同義語とする。
[第1の実施形態]
(画像形成装置の構成)
まず第1の実施形態を、図面を参照しながら説明する。以下、タンデム方式といわれる二次転写機構を有する電子写真方式の画像形成装置を例に説明する。
図1は、本実施形態の画像形成装置の構成の一例を示している。図1において、画像形成装置100は、中間転写ユニットと、各色の作像装置20と、露光部21と、二次転写ユニット22と、定着ユニット25とを有している。
中間転写ユニットは、無端ベルトである中間転写ベルト10と、3つの支持ローラ14〜16と、中間転写体クリーニングユニット17とを有している。中間転写ベルト10は支持ローラ14〜16に掛け回され、時計回りに回転する。中間転写体クリーニングユニット17は、第2の支持ローラ15と第3の支持ローラ16の間に設けられ、画像を転写後に中間転写ベルト10の表面に残留する残留トナーを除去する。
作像装置20は、第1の支持ローラ14と第2の支持ローラ15との間に設置されている。また、作像装置20は、中間転写ベルト10の搬送方向に、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの順で設置されている。
作像装置20は、クリーニングユニットと、帯電ローラ18と、除電器と、現像器と、感光体ドラムとを、色ごとに有しており、各色の作像を行う。尚、作像装置20は、画像形成装置100に対して脱着が可能であってもよい。
露光部21は、作像装置20の上方に設けられている。露光部21は、画像形成を行うため、各色の感光体ドラム40にレーザ光を照射し、露光する。
二次転写ユニット22は、中間転写ベルト10の下方に設けられ、2つのローラ23と、二次転写ベルト24とを有している。二次転写ベルト24は、無端ベルトであり、2つのローラ23に掛けられ、回転する。ローラ23及び二次転写ベルト24は、中間転写ベルト10を押し上げて、第3支持ローラ16に押し当てるように設置されている。
二次転写ベルト24は、中間転写ベルト10の上に形成される画像を、用紙Pに転写する。
定着ユニット25は、二次転写ユニット22の側方に設けられている。トナー画像が転写された用紙Pが定着ユニット25に送られ、定着ユニット25は、画像を用紙Pに定着させる。尚、定着ユニット25の構成については、別途詳述する。
シート反転ユニット28は、二次転写ユニット22及び定着ユニット25の下方に設けられている。シート反転ユニット28は、送られる用紙Pの表面と裏面を反転させる。尚、シート反転ユニット28は、表面に画像形成した後、裏面に画像形成する場合に用いられる。
自動給紙装置(ADF(Auto Document Feeder))400は、操作部が有するスタートボタンが押され、かつ、給紙台30の上に用紙Pがある場合には、用紙Pをコンタクトガラス32の上へ搬送する。一方、自動給紙装置400は、給紙台30の上に用紙Pがない場合には、ユーザによって置かれるコンタクトガラス32の上の用紙Pを読み取るために、画像読み取りユニット300を起動させる。
画像読み取りユニット300は、第1キャリッジ33と、第2キャリッジ34と、結像レンズ35と、CCD(Charge Coupled Device)36と、光源とを有している。画像読み取りユニット300は、コンタクトガラス32の上の用紙Pを読み取るために、第1キャリッジ33及び第2キャリッジ34を駆動する。
第1キャリッジ33が有する光源は、コンタクトガラス32に向かって、光を発する。光源からの光は、コンタクトガラス32の上の用紙Pで反射した後、第1キャリッジ33にある第1ミラーで第2キャリッジ34に向かって反射する。第2キャリッジ34での反射光は、結像レンズ35により、読み取りセンサであるCCD36で結像する。
画像形成装置100は、CCD36から取得されるデータに基づいて、Y、M、C及びK、すなわち、各色の画像データを作成する。
画像形成装置100は、操作部が有するスタートボタンが押される場合、PC(Personal Computer)等の外部装置から画像形成の指示がある場合、又はファクシミリの出力指示がある場合には、中間転写ベルト10の回転を開始する。
中間転写ベルト10の回転が開始されると、作像装置20は、作像工程を開始する。トナー画像が転写された用紙Pは、定着ユニット25に送られる。定着ユニット25によりトナー画像が用紙Pに定着され、用紙Pに画像が形成される。
給紙テーブル200は、給紙ローラ42と、給紙ユニット43と、分離ローラ45と、搬送コロユニット48とを有している。また、給紙ユニット43は、複数の給紙トレイ44を有し、搬送コロユニット48は、搬送ローラ47を有している。
給紙テーブル200は、給紙ローラ42のうち、1つの給紙ローラを選択する。給紙テーブル200は、選択される給紙ローラ42を回転させる。
給紙ユニット43は、複数の給紙トレイ44のうち、1つの給紙トレイを選択し、給紙トレイ44から用紙Pを送る。送り出された用紙Pは、分離ローラ45によって1枚に分離され、搬送路46に送られる。搬送路46では、搬送ローラ47によって用紙Pが画像形成装置100に送られる。
画像形成装置100に送られる用紙Pは、給紙路53を介してレジストローラ49へ送られ、レジストローラ49に突き当たり停止する。そしてトナー画像が二次転写ユニット22に進入するタイミングで、二次転写ユニット22に送られる。
尚、用紙Pは、手差しトレイ51から送られてもよい。手差しトレイ51から用紙Pが送られる場合、画像形成装置100は、給紙ローラ50を回転させる。給紙ローラ50は、手差しトレイ51上にある複数の用紙から1枚の用紙を分離させ、分離させた用紙Pを給紙路53へ搬送する。給紙路53に搬送された用紙Pは、さらにレジストローラ49へ搬送される。用紙Pがレジストローラ49に搬送された以降の処理は、給紙テーブル200から用紙Pを搬送する場合と同様である。
用紙Pは、定着ユニット25によって定着工程が実施された後に排出される。排出された用紙Pは、切換爪55によって、排出ローラ56に送られる。排出ローラ56は、用紙Pを排紙トレイ57に送り、排紙する。
切換爪55は、定着ユニット25から排出された用紙Pをシート反転ユニット28に送ってもよい。シート反転ユニット28は、送られてきた用紙Pの表面と裏面を反転させる。反転させられた用紙Pは、表面と同様に裏面に画像形成が行われ、排紙トレイ57へ送られる。以上のようにして画像形成装置100は、用紙Pに画像形成を行う。
(定着ユニットの構成)
図2は、本実施形態の定着ユニット25の構成の一例を示す概略図である。定着ユニット25は、定着部材26と、加圧部材27と、温度センサ71と、制御部500とを有している。
定着部材26は、円筒状のローラであり、内部に熱源72を有する回転体である。定着ユニット25のハウジングに回転自在に保持されている。熱源72は、例えばハロゲンヒータ、セラミックヒータ、又はIHヒータ等であり、制御部500から電力の供給を受けて発熱する。熱源72からの輻射熱により、定着部材26の外周部が加熱され、用紙Pが伝熱されることで用紙P上のトナー像が熱定着される。尚、定着部材26は、薄肉で可撓性を有する無端状のベルト部材等で構成されてもよい。
加圧部材27は、円筒状のローラであり、定着部材26に対向して配置された回転体である。加圧部材27は、バネ等の付勢により定着部材26を押圧しながら、定着部材26の回転に従って従動回転する。加圧部材27は、コア部材と、コア部材の表面に設けられた弾性層とを有しており、加圧部材27で用紙Pを加圧するときに、弾性層を弾性変形させることで、用紙Pと接触する面積を増やすことができる。
定着部材26は、加圧部材27との圧接部で形成されるニップ部に用紙Pを挟み込んで、用紙Pを搬送する。この際に、定着部材26及び加圧部材27は、用紙P上に転写された未定着のトナー像を加熱及び加圧し、用紙Pにトナー像を定着させる。
温度センサ71は、複数の熱電対が直列又は並列に接続されたサーモパイルである。温度センサ71は、定着部材26の外周面近傍に配置され、定着部材26の温度を非接触で検出する。温度センサ71は、温度に応じた電気信号を制御部500に出力する。温度センサ71は、定着部材26の軸方向の中央部と、定着部材26の軸方向の一方の端部の2箇所に配置されている。制御部500は、2箇所に配置された各温度センサの出力を受信する。これにより、定着部材26の軸方向の温度差が、後述する本実施形態の熱源72への電力供給制御に与える誤差を抑制している。尚、温度センサ71の配置は、上記に限定されることはない。温度センサ71は、定着部材26の軸方向の複数の位置に、複数配置されてもよい。
次に、本実施形態の画像形成装置100の有する制御部500のハードウェア構成の一例を、図3を参照して説明する。図3に示すように、制御部500は、CPU(Central Processing Unit)501と、ROM(Read Only Memory)502と、RAM(Random Access Memory)503と、HDD(Hard Disk Drive)504と、熱源駆動部505と、温度センサI/F(Interface)506と、通信I/F507と、表示部I/Fと、操作部I/F511とを備えている。これらはシステムバス520を介して相互に接続されている。
CPU501は、制御部500の動作を統括的に制御する。CPU501は、RAM503をワークエリア(作業領域)としてROM502又はHDD504等に格納されたプログラムを実行することで、制御部500全体の動作を制御し、上述した定着ユニット25の有する機能等の各種機能を実現する。
熱源駆動部505は、定着ユニット25に備えられた熱源72に電気的に接続している。熱源駆動部505はCPU501の制御信号に基づき、熱源72に電圧、又は電流を印加することで、熱源72を発熱させる。
温度センサI/O506は、定着ユニット25の有する温度センサ71に電気的に接続し、温度センサ71による定着部材26の外周面温度に応じた電気信号を受信する。
通信I/F507は、ネットワーク510と接続するためのインタフェースである。表示部I/F508は、画像形成装置100の有する表示部509と接続するためのインタフェースである。操作部I/F511は、画像形成装置100の有する操作部512と接続するためのインタフェースである。尚、操作部512をタッチパネル等で構成し、表示部509を同じタッチパネルに一体化してもよい。
(定着ユニットの電力供給制御の概念)
本実施形態の定着ユニット25の電力供給制御について、図4〜5を参照して説明する。
図4は、熱源72への電力供給時間に伴う定着部材26の外周面の温度変化の一例を示す図である。横軸は、電力供給開始からの経過時間を示し、縦軸は、定着部材26の外周面の温度を示している。縦軸の定着部材26の外周面の温度は、温度センサ71の出力である。以下では、定着部材26の外周面の温度を、単に定着部材26の温度と称する場合がある。
図4は、画像形成装置100が起動、或いはスリープ状態から復帰して定着ユニット25への電力供給が開始され、定着部材26が、定着工程を実施可能な温度状態になるまでの立ち上がり特性を表している。黒丸で示されている温度551は、電力供給の開始直後の定着部材26の温度を示している。定着ユニット25が定着工程を行うには、定着部材26が所定の温度以上に加熱されている必要がある。一点鎖線で示されている定着可能温度552は、定着工程を実施可能な温度を示している。
二点鎖線で示されている給紙タイミング553は、定着ユニット25に用紙Pが給紙されるタイミングを示している。給紙タイミング553において、定着部材26の温度は、定着可能温度552に到達している必要がある。ユーザの利便性を鑑みると、給紙タイミング553は、常に一定であることが望ましい。
図4の3種類のプロットは、それぞれ異なる定着ユニットの、電力供給に伴う定着部材26の温度変化、すなわち定着ユニットの立ち上がり特性を示している。太実線で示されている特性554は、定着部材26の温度が給紙タイミング553で定着可能温度552に到達する理想的な立ち上がり特性である。
細実線で示されている特性555では、給紙タイミング553より早く定着可能温度552に到達し、オーバーシュートした後に、定着可能温度552に収束している。特性555では、定着のホットオフセットや用紙のカールが発生する場合がある。尚、定着のホットオフセットとは、トナーが過加熱されトナーの凝集力が定着部材26及び用紙Pとの接着力を下回った場合に、トナーが用紙から分断して起こる現象である。
破線で示されている特性556では、給紙タイミング553で定着可能温度552に到達していない。特性556では、定着のオフセットが発生する場合がある。尚、定着のオフセットとは、トナーと用紙Pとの界面付近が充分溶かされない場合に、定着部材26との接着力や静電吸着力により、トナー画像の一部が取り去られる現象である。
図5は、本実施形態の電力供給制御の概念を説明する図である。図の見方は図4と同様である。
本実施形態では、熱源72への電力供給時間に伴う定着部材26の温度変化を温度センサ71で検出し、線形性が維持される温度範囲の上限温度558に到達するまでにかかる時間を取得する。供給電力と定着可能温度到達タイミングとの間には比例関係が成立する。これを利用し、本実施形態では、定着部材26の初期温度559と上限温度558との差、並びに取得した上限温度558までの到達時間に基づき、給紙タイミング553で定着可能温度552に到達するように、熱源72への供給電力を補正する。
具体的には、図5において、特性555のように、上限温度558までの到達時間が理想的な到達時間557より早い場合には、供給電力を減らし、定着部材26の加熱を減速するように補正する。一方、特性556のように、上限温度558までの到達時間が理想的な到達時間557より遅い場合には、供給電力を増やし、定着部材26の加熱を加速するように補正する。尚、理想的な到達時間557は、図4に示した理想的な立ち上がり特性で、定着部材26の温度が上限温度558に到達するまでにかかる時間である。また上限温度558は、例えば150℃である。
このように本実施形態では、給紙タイミング553より早い時点で、熱源72への電力供給を補正することで、給紙タイミング553において定着部材26の温度を定着可能温度552に到達させる。これにより画像形成装置100の起動やスリープ状態からの復帰後、一定の時間で定着工程を実施可能とし、ユーザの利便性を確保している。
(定着ユニットの交換時期予測の概念)
次に、本実施形態の定着ユニット25の交換時期の予測について、図6を参照して説明する。
上述のように、本実施形態では熱源72への電力供給を補正制御し、上限温度558までの到達時間が理想的な到達時間557より遅い場合には、供給電力を増やし、定着部材26の加熱を加速する。
ところで、上限温度558までの到達時間が理想的な到達時間557より遅くなる原因は、定着ユニット25を構成する定着部材26、熱源72、又は加圧部材27等の部品が劣化したためと考えられる。従って、熱源72への供給電力の推移を監視することで、定着ユニット25の劣化を把握することができる。
図6は、熱源72への供給電力の推移の一例を示す図である。横軸は経過時間を月単位で示し、縦軸は、熱源72への供給電力を示している。経過時間毎で、熱源72に供給される電力値がプロットされており、時間の経過につれ、供給される電力が増加している。
四角マークで示されたプロット561、丸マークで示されたプロット562、及び三角マークで示されたプロット563は、それぞれ使用条件の異なる画像形成装置によるものである。使用条件とは、例えば、厚紙や坪量の大きい用紙への画像形成の回数、形成する画像のベタ画像率、或いは1日当たりの画像形成枚数等である。使用条件により構成部品の劣化の程度が異なることに伴い、供給電力の推移が異なっている。この使用条件については、第3の実施形態において詳述する。
本実施形態では、供給電力を記憶しておき、これに基づき、定着ユニット25の寿命を示す予め設定した供給電力の上限値に到達するまでの日数、或いは画像形成が可能な用紙枚数を算出して、定着ユニット25の交換時期を予測する。日本の一般的な商用電源の規格である100ボルト、15アンペアに基づくと、例えば、供給電力の上限値は1500ワットと設定することができる。図6に示されるように、供給電力が上限値564を上回る時期が、定着ユニット25の交換時期に該当する。
尚、電圧センサを設け、商用電源からの供給電圧を検出して供給電力の上限値の算出に用いてもよい。これにより供給電力の上限値の算出を精度よく行うことができる。
(制御部の機能構成)
図7は、本実施形態の画像形成装置100の有する制御部500の構成要素を機能ブロックで示す図である。尚、図7に図示される各機能ブロックは概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。各機能ブロックの全部又は一部を、任意の単位で機能的又は物理的に分散・結合して構成することが可能である。各機能ブロックにて行われる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、上述のCPU501にて実行されるプログラムにて実現され、或いはワイヤードロジックによるハードウェアとして実現されうる。
制御部500は、電力供給制御部531と、交換時期予測部532と、表示制御部533と、通信制御部534と、記憶部535とを有している。
電力供給制御部531は、定着ユニット25の熱源72と、温度センサ71と、記憶部535に接続する。電力供給制御部531は、記憶部535を参照して前回画像形成を行った時刻を取得し、また画像形成装置100の有するタイマーから現在時刻を取得する。電力供給制御部531は、これらを用いて前回画像形成した時刻から現在までの経過時間を算出する。
電力供給制御部531は、温度センサ71から電気信号を受信し、定着部材26の温度を取得する。電力供給制御部531は、経過時間と定着部材26の温度に基づき熱源72に供給する電力値を算出し、熱源72に供給して発熱させる。電力供給制御部531は、所定の条件下で、供給した電力を記憶部535に送信し、記憶させる。尚、電力供給制御部531は、「電力供給制御手段」の一例である。また記憶部535は、「記憶手段」の一例である。記憶部535は、例えばHDD504により実現される。
交換時期予測部532は、記憶部535を参照し、前回記憶された供給電力と、今回記憶した供給電力とを取得する。交換時期予測部532は、記憶部535を参照して前回記憶された累積画像形成枚数を取得するとともに、画像形成装置100の用紙カウンタ等から現在の累積画像形成枚数を取得する。交換時期予測部532は、これらの情報と、予め設定されている供給電力の上限値とに基づき、定着ユニット25の交換時期を予測する。尚、交換時期予測部532は、「交換時期予測手段」の一例である。
表示制御部533は、画像形成装置100の備える表示部509に接続し、交換時期予測部532の出力に基づき、定着ユニット25の交換時期を表示する。ユーザは表示を見ることで、定着ユニット25の交換時期を知ることができる。表示部509は、「表示手段」の一例である。
通信制御部534は、ネットワーク510に接続し、交換時期予測部532の出力に基づき、定着ユニット25の交換時期を、ネットワーク510を介して送信する。送信された情報は、サービスマンが利用する遠隔地のPC(Personal Computer)等の端末に受信される。サービスマンはこのような情報を見ることで、定着ユニット25の交換時期を知ることができる。尚、通信制御部534は、「ネットワークに通信可能に接続され、交換時期を送信する送信手段」の一例である。
(定着ユニットの電力供給制御の処理)
図8は、本実施形態の電力供給制御部531が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
先ず、電力供給制御部531は、記憶部535を参照して前回画像形成を行った時刻を取得する。また画像形成装置100の有するタイマーから現在時刻を取得する。電力供給制御部531は、両者を用いて前回画像形成した時から現在までの経過時間を取得する(ステップS801)。
次に、電力供給制御部531は、温度センサ71から電気信号を受信し、定着部材26の温度を取得する(ステップS803)。
次に、電力供給制御部531は、前回画像形成した時から現在までの経過時間が2時間以上で、かつ定着部材26の温度が18℃以上で28℃以下であるかを判定する(ステップS803)。2時間以上経過しなければ、前回の画像形成時に発熱させた熱源72が十分冷えておらず、定着部材26の初期温度559(図5参照)が高すぎて、正しい温度上昇のデータを取得できない。また定着部材26の温度が18℃未満であったり、28℃より高かったりすると、画像形成装置100の周囲が常温の環境ではなく、定着部材26の初期温度559(図5参照)が低すぎたり高すぎたりして、正しい温度上昇のデータを取得できない。そのため、ステップS803の条件を満足するかを判定することで、温度上昇のデータを取得して利用するのに画像形成装置100が正しい状態にあるかを判定している。
条件を満たさない場合(ステップS805、No)は、電力供給制御部531は温度上昇のデータを取得せず、ステップS801に戻る。条件を満たす場合(ステップS805、Yes)は、電力供給制御部531は熱源72に電圧を印加して電力値wを供給し、熱源72を発熱させる(ステップS807)。
次に、電力供給制御部531は、温度センサ71により定着部材26の温度を検出しながら、線形性が維持される温度範囲の上限温度558に到達するまでにかかる到達時間tを取得する(ステップS809)。
次に、電力供給制御部531は、上限温度558までの到達時間tと、定着部材26の初期温度559と上限温度558との差hから、温度係数a(=h/t)を算出する(ステップS811)。温度係数aは、線形性が維持される温度範囲での電力供給時間に伴う温度変化の比例係数である。
次に、電力供給制御部531は、温度係数aと理想温度係数aを比較し、両者が一致するかを判定する(ステップS813)。理想温度係数aは、理想的な立ち上がり特性(図4参照)において、線形性が維持される温度範囲での電力供給時間に伴う温度変化の比例係数である。ステップS813により、定着部材26の温度が上限温度558に到達するまでの時間が理想的な到達時間557より早いか遅いかを判定している。尚、温度係数aと理想温度係数aの一致は、必ずしも完全に一致していることは要しない。温度係数aと理想温度係数aの差が、予め設定した範囲内の差であれば、両者は一致していると判定してもよい。
温度係数aが理想温度係数aと一致すると判定した場合(ステップS813、Yes)、電力供給制御部531は、記憶部535に電力値wを記憶する(ステップS815)。一方、温度係数aが理想温度係数aと一致しないと判定した場合(ステップS813、No)、電力供給制御部531は、温度係数aの補正値b(=a/a)を算出する(ステップS817)。
次に、電力供給制御部531は、電力値wを補正した補正電力値wci(=b×w)を算出する(ステップS819)。
次に、電力供給制御部531は、補正電力値wciに該当する電力を熱源72に供給する(ステップS821)。この場合、補正電力値wciの制御のために、熱源72に印加する電圧、又は電流のどちらを変化させてもよい。また補正電力値wciの制御のために、熱源72に印加する電圧と電流の両方を組み合わせて変化させてもよい。
次に、電力供給制御部531は、記憶部535に補正電力値wciを記憶する(ステップS823)。
このようにして、電力供給制御部531は、温度センサ71により検出した定着部材26の温度に基づき、熱源72への供給電力を補正する。給紙タイミング553より早い時点で熱源72への電力供給を補正するため、給紙タイミング553において定着部材26の温度を定着可能温度552(図4参照)に到達させることが可能となる。これにより、画像形成装置100の起動やスリープ状態からの復帰後、定着工程を実施可能となるまでの時間を一定にし、画像形成装置100のユーザの利便性を確保することができる。
(定着ユニットの交換時期予測の処理)
図9は、本実施形態の交換時期予測部532が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
先ず、交換時期予測部532は、記憶部535を参照し、前回画像形成した際に記憶した熱源72への電力値Wi−1を取得する(ステップS901)。尚、前回画像形成した際に記憶した熱源72への電力値Wi−1は、「前回供給電力」の一例である。
次に、交換時期予測部532は、記憶部535を参照し、今回の画像形成において記憶した熱源72への電力値Wを取得する(ステップS903)。
本実施形態では、今回の画像形成の電力値w又は補正電力値wciを一旦記憶部535に記憶し、交換時期予測部532が記憶部535を参照して電力値を取得する例を示すが、これに限定はされない。交換時期予測部532は、電力値w又は補正電力値wciを電力供給制御部531から直接受け取ってもよい。尚、今回の画像形成において記憶した熱源72への電力値Wは、「今回、画像形成を行った際の供給電力」の一例である。
次に、交換時期予測部532は、記憶部535を参照し、前回画像形成した際に記憶した累積の画像形成枚数ni−1を取得する(ステップS905)。累積の画像形成枚数は、画像形成装置100が有する枚数カウンタから取得することができる。尚、累積の画像形成枚数は、「画像形成された記録媒体の累積数」の一例であり、前回画像形成した際に記憶した累積の画像形成枚数ni−1は、「前回、画像形成を行った際の累積数である前回累積数」の一例である。
次に、交換時期予測部532は、今回の画像形成後の累積の画像形成枚数nを取得する(ステップS907)。この場合、交換時期予測部532は、画像形成装置100が有する枚数カウンタから累積の画像形成枚数を取得する。今回の画像形成後の累積の画像形成枚数nは、「今回、画像形成を行った際の累積数」の一例である。
次に、交換時期予測部532は、定着ユニット25の劣化の程度を表す劣化度Rを、次の(1)式により算出する(ステップS909)。
R=(W−Wi−1)/(n−ni−1)・・・・・(1)
次に、交換時期予測部532は、定着ユニット25の残画像形成枚数Tを、次の(2)式により算出する(ステップS911)。
T=(Wmax−W)/R ・・・・・(2)
但し、Wmaxは、供給電力の上限値であり、上述した例によれば、Wmaxは1500ワットである。残画像形成枚数Tは、定着ユニット25の交換時期までに画像形成が可能な用紙の枚数である。
ここで、図10は、記憶部535に記憶された情報の一例を示している。図10の例では、前回の画像形成時における熱源72への供給電力は1200ワットであり、累積画像形成枚数は1000枚であり、取得日時は2016年12月1日である。また今回の画像形成時における熱源72への供給電力は1210ワットであり、累積画像形成枚数は2000枚であり、取得日時は2016年12月5日である。供給電力の上限値は1400ワットである。
図11は、交換時期予測部532により算出された劣化度R、残画像形成枚数T、及び残日数Dの一例を示している。
図9に戻り、交換時期予測部532は、画像形成装置100による画像形成する用紙の1日当たりの平均枚数Qを算出する(ステップS913)。交換時期予測部532は、記憶部535を参照し、前回画像形成した際の累積の画像形成枚数と、今回の画像形成後の累積の画像形成枚数とを取得する。交換時期予測部532は、両者の枚数の差を、前回の画像形成時から今回の画像形成時までの日数で除すことで、平均枚数Qを算出する。前回の画像形成時は任意でよいが、1週間程度以上前であることが好ましい。また平均枚数Qを1週間当たりの平均枚数として算出してもよい。
次に、交換時期予測部532は、交換時期を示す値として、残画像形成枚数Tと残日数D(=T/P)とを算出する。そして交換時期予測部532は、残画像形成枚数Tが2000枚以下で、かつ残日数Dが20日以下であるかを判定する(ステップS915)。尚、残日数は、残画像形成枚数Tを1日当たりの平均画像形成枚数Qで除した値であり、交換時期までの日数を表す。また残日数に代えて、残週数を算出してもよい。残週数は、残画像形成枚数Tを1週間当たりの平均画像形成枚数で除すことで算出可能である。交換時期を残週数で示す場合、交換時期予測部532はステップS915において、例えば残週数が3週以下であるか等を判定する。
交換時期予測部532は、残画像形成枚数Tが2000枚より多く、或いは残日数Dが20日より長いと判定した場合(ステップS915、No)、定着ユニット25の交換時期は近くないと判断して処理を終了する。一方、交換時期予測部532は、残画像形成枚数Tが2000枚以下で、かつ残日数Dが20日以下であると判定した場合(ステップS915、Yes)、表示制御部533を介して表示部509に、定着ユニット25の交換時期を表示する(ステップS917)。この表示は、定着ユニット25の交換時期が近いことを示すメッセージでもよいし、残画像形成枚数Tと残日数Dでもよい。
次に、交換時期予測部532は、通信制御部534、及びネットワーク510を介して定着ユニット25の交換時期を送信する(ステップS919)。送信された情報は、サービスマンが利用する遠隔地のPC(Personal Computer)等の端末に受信される。
次に、画像形成装置100のユーザとサービスマンとの間で定着ユニット25の交換計画が立案される(ステップS921)。また交換される定着ユニット25の発注がなされる。
次に定着ユニット25の交換がなされ(ステップS923)、処理は終了する。尚、交換時期の算出後のステップ(ステップS915より後のステップ)は、適宜変更可能である。
以上説明してきたように、本実施形態によれば、定着ユニット25の熱源72への供給電力に基づき、定着ユニット25の交換時期を画像形成の度に予測する。そして交換時期が近付いた場合には、表示制御部533と表示部509を介して交換時期をユーザに知らせる。従来のように一定のサイクル毎に定着ユニット25の交換時期を予測するわけではないため、サイクルの途中に定着ユニット25の交換時期を迎えることはない。そのため、ユーザは適時に交換時期を知ることができ、交換時期を迎えるまでに定着ユニット25を交換することができる。そして画像形成装置100のダウンタイムを発生させずに、定着ユニット25を交換することができる。
本実施形態によれば、定着ユニット25の交換時期を通信制御部534とネットワーク510を介して送信する。これにより定着ユニット25の交換時期を、遠隔地のサービスマンに適時に知らせることができる。定着ユニット25の交換計画の立案等、ユーザとサービスマンとの定着ユニット25の交換に関する連携を円滑に行うことができる。
本実施形態によれば、使用条件等に応じて異なる定着ユニット25の交換時期を、画像形成装置毎で予測する。これにより画像形成装置は、定着ユニット25を交換時期がくるまで使い切ることができる。定着ユニット25がまだ使える状態で交換・廃棄することを防げるため、部品コストの低減、環境負荷の低減を図ることができる。
本実施形態によれば、画像形成装置100に、定着ユニット25の交換時期の予測のために新たな部品や回路を追加で設ける必要がない。そのためコスト増大、及び部品設置スペースの増大を招くことなく、定着ユニット25の交換時期を予測することができる。
本実施形態によれば、熱源72への電力供給を制御することで、熱源72を適切に発熱させることができ、定着工程における定着のオフセット、ホットオフセット、用紙のカールといった不具合を防止することができる。
本実施形態によれば、熱源72への供給電力を補正制御することで、熱源72の特性のばらつきの許容範囲を拡大することができる。これにより低コストの熱源72を用いたり、熱源72の歩留まり率を向上させたりすることができ、熱源72のコストを低減させることができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態における画像形成装置の一例を、図12〜14を用いて説明する。尚、第1の実施形態において、既に説明した実施形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
上述のように、使用条件により構成部品の劣化の程度が異なることに伴い、熱源72への供給電力の推移は異なる(図6参照)。本実施形態では、定着ユニット25の交換時期が近いことを検知し、交換時期までの時間が規定時間以下の場合に、熱源72への供給電力を減少させ、定着ユニット25の交換時期を遅らせるようにしている。
図12は、このような電力供給制御の概念を説明する図である。図6と同様に、横軸は経過時間を月単位で示し、縦軸は、熱源72への供給電力を示している。経過時間毎で、熱源72に供給される電力値がプロットされており、時間の経過につれ、供給される電力が増加している。
四角マークで示されたプロット565、丸マークで示されたプロット562、及び三角マークで示されたプロット563は、それぞれ使用条件の異なる画像形成装置によるものである。このうち、プロット565で示される画像形成装置は、プロット562及び563で示される他の画像形成装置に対し、経過時間に伴う供給電力の変化の傾きが大きい。そのため他の画像形成装置より早期に、定着ユニット25の交換時期を迎えることが予想される。このような場合に、熱源72への供給電力を減少させることで、経過時間に伴う供給電力の変化の傾きを小さくする。これにより、定着ユニット25の交換時期を遅らせる。
図13は、本実施形態の画像形成装置100aの有する制御部500aの構成要素を機能ブロックで示す図である。制御部500aは、操作制御部536と、交換時期判定部537とを有している。
交換時期予測部532は、定着ユニット25の交換時期を予測し、表示制御部533を介して定着ユニット25の交換時期を表示部509に表示する。ユーザは、表示を見ることで、定着ユニット25の交換時期を把握する。ユーザは、交換時期に応じて定着ユニット25の交換計画を立案し、操作部512を介して制御部500aに交換予定時期を入力する。操作制御部536は交換予定時期を受け付ける。
交換時期判定部537は、交換予定時期と交換時期とを比較する。交換予定時期より早期に交換時期を迎える場合は、交換時期判定部537は、交換時期を遅らせるような熱源72への供給電力値を算出する。或いは、交換時期判定部537は、交換時期までの日数と交換予定時期までの日数の差が規定値以下の場合に、交換時期を遅らせるような熱源72への供給電力値を算出してもよい。この規定値は、例えば「5日」等である。交換時期判定部537は、算出した電力値を電力供給制御部531に出力する。電力供給制御部531は、入力された電力値に該当する電力を熱源72に供給する。
交換時期を遅らせるように熱源72への供給電力を減少させた場合、定着のオフセット等の不具合を防止するために、画像形成装置100aの画像形成速度を低下させるほうが好ましい。この場合、交換時期判定部537は、画像形成速度を低下させる指示を画像形成装置100aのプリンタコントローラ等に送信し、画像形成速度を低下させる。また、これとともに、交換時期判定部537は、表示制御部533を介して表示部509に図14に示すようなメッセージを表示させてもよい。図14は、表示部509に表示されたメッセージを示す図である。このようにして定着のオフセット等の不具合を防止することができ、またユーザに画像形成速度が低下すること、及びその理由を知らせることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、定着ユニット25の交換時期が近いことを検知し、交換時期までの時間が規定時間以下の場合に、熱源72への供給電力を減少させて定着ユニット25の交換時期を遅らせる。これにより、例えば定着ユニット25の交換計画の立案等の結果、交換予定時期より早期に交換時期を迎えることになった場合等にも、画像形成装置100のダウンタイムを発生させることなく、定着ユニット25を交換することができる。
尚、これ以外の効果は、第1の実施形態で説明したものと同様である。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態における画像形成装置の一例を、図15〜17を用いて説明する。尚、第1〜2の実施形態において、既に説明した実施形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
上述したように、上限温度558までの到達時間が理想的な到達時間557より遅くなる原因は(図5参照)、定着ユニット25を構成する定着部材26、熱源72、又は加圧部材27等の要素が劣化したためと考えられる。本実施形態では、定着ユニット25の構成要素のうち、どの要素が劣化したかを判定し、劣化した要素のみを交換可能にする。
図15は、本実施形態の画像形成装置100bの有する制御部500bの構成要素を機能ブロックで示す図である。制御部500bは、劣化要素判定部538と、記憶部535bとを有している。また記憶部535bは、ベタ画像率検知手段539と、厚紙画像形成回数検知手段540と、電流センサ541に接続している。
ベタ画像率検知手段539は、画像形成装置100bが形成する画像に含まれるベタ画像の比率を検知する。尚、ベタ画像とは、線画像に対して比較的大面積の画像部をいう。形成する画像のベタ画像の比率が大きいほど、定着部材26は疲労し、劣化する。そのため本実施形態では、画像形成毎にベタ画像率を検知し、記憶部535bにベタ画像率の累積値を記憶する。記憶されたベタ画像率の累積値を参照することで、定着部材26の劣化の程度を把握することができる。
ベタ画像率は、例えば、形成する画像データ全体に対する写真部分等のベタ画像の比率を算出することで検知できる。尚、ベタ画像率検知手段539は、「ベタ画像率検知手段」の一例であり、記憶部535bは、「ベタ画像率記憶手段」の一例である。ベタ画像率検知手段539と記憶部535bは、「劣化検知手段」の一例である。
厚紙画像形成回数検知手段540は、画像形成装置100bにより厚紙に画像形成した回数を検知する。画像形成装置100bに通紙した厚紙の枚数を検知してもよい。尚、厚紙とは一般に用いられる用紙よりも厚手の用紙をいう。厚手の用紙であるため、通常の用紙よりも定着時に強く加圧する必要があり、厚紙への画像形成回数が多いほど、加圧部材27は疲労し、劣化する。そのため本実施形態では、厚紙への画像形成回数を検知し、記憶部535bに厚紙への画像形成回数の累積値を記憶する。記憶された厚紙画像形成回数の累積値を参照することで、加圧部材27の劣化の程度を把握することができる。
画像形成する用紙が厚紙であるかは、画像形成時にユーザが選択する用紙の種類を参照することで検知できる。尚、厚紙画像形成回数検知手段540は、「厚紙画像形成回数検知手段」の一例であり、記憶部553bは、「厚紙画像形成回数記憶手段」の一例である。厚紙画像形成回数検知手段540と、記憶部553bは、「劣化検知手段」の一例である。
電流センサ541は、熱源72への電力供給時に、熱源72に流れる電流値を検知する。熱源72に流れた電流量が多くなるほど、熱源72は疲労し、劣化する。そのため本実施形態では、熱源72に流れる電流値を検知し、記憶部535bに熱源72に流れる電流値の累積値を記憶する。記憶された電流値の累積値を参照することで、熱源72の劣化の程度を把握することができる。尚、電流センサ541は、「電流センサ」の一例であり、記憶部553bは、「電流値記憶手段」の一例である。電流センサ541と、記憶部553bは、「劣化検知手段」の一例である。
劣化要素判定部538は、交換時期予測部532により予測された交換時期が近くなった場合に、記憶部535bを参照し、ベタ画像率の累積値と、厚紙への画像形成回数の累積値と、熱源72に流れる電流値の累積値を取得する。劣化要素判定部538は、これらに基づき、定着部材26、加圧部材27、及び熱源72それぞれの定着ユニット25の劣化度に対する影響度を算出し、影響度の大きい要素を判定する。尚、劣化要素判定部538は、「劣化要素判定手段」の一例である。
図16は、記憶部535bに記憶された情報の一例を示している。図16の例では、前回の画像形成時の累積ベタ画像率は10であり、今回の画像形成時の累積ベタ画像率は20である。また前回の画像形成時の累積厚紙画像形成回数は10回であり、今回の画像形成時の累積厚紙画像形成回数は100回である。前回の画像形成時の累積電流量は10キロアンペアであり、今回の画像形成時の累積電流量は20キロアンペアである。
図17は、定着ユニット25の劣化に対する定着部材26、加圧部材27、及び熱源72の影響度の一例を示している。図17の例によれば、定着ユニット25の劣化に対する影響度の大きい熱源72が交換され、他の定着部材26及び加圧部材27は、再利用される。
本実施形態によれば、定着ユニット25の劣化度に対する影響度の大きい構成要素を判定し、判定された構成要素のみを交換し、他の要素は再利用する。定着ユニット25の全てを交換しなくてもよいため、部品コストを低減できる。また廃棄する部品を減らすことで、環境負荷を低減することができる。
尚、これ以外の効果は、第1〜2の実施形態で説明したものと同様である。
以上、実施形態に係る画像形成装置、及び画像形成方法について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。
100、100a、100b 画像形成装置
25 定着ユニット
26 定着部材
27 加圧部材
71 温度センサ
72 熱源
500、500a、500b 制御部
504 HDD
505 熱源駆動部
506 温度センサI/F
507 通信I/F
508 表示部I/F
509 表示部(表示手段の一例)
510 ネットワーク
512 操作部
531 電力供給制御部(電力供給制御手段の一例)
532 交換時期予測部(交換時期予測手段の一例)
533 表示制御部
534 通信制御部
535、535b 記憶部(記憶手段の一例)
536 操作制御部
537 交換時期判定部
538 劣化要素判定部(劣化要素判定手段の一例)
539 ベタ画像率検知手段
540 厚紙画像形成回数検知手段
541 電流センサ
P 用紙
特開2016−130823号公報

Claims (9)

  1. 記録媒体にトナーを定着させる定着ユニットと、前記定着ユニットへの供給電力を制御する電力供給制御手段と、を有する画像形成装置であって、
    前記定着ユニットは、熱源が含まれる定着部材を有し、
    前記電力供給制御手段は、前記定着部材の温度に応じて、前記熱源への供給電力を制御し、
    前記供給電力と、前記画像形成された前記記録媒体の累積数と、を記憶する記憶手段と、
    前記供給電力及び前記累積数に基づき、前記定着ユニットの交換時期を予測する交換時期予測手段と、
    前記交換時期を表示する表示手段と、を有する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記記憶手段は、前回、前記画像形成を行った際の前記供給電力である前回供給電力と、前回、前記画像形成を行った際の前記累積数である前回累積数と、を記憶し、
    前記交換時期予測手段は、前記前回供給電力と、前記前回累積数と、今回、前記画像形成を行った際の前記供給電力及び前記累積数と、予め設定されている前記供給電力の上限値と、に基づき、前記交換時期を予測する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. ネットワークに通信可能に接続され、前記交換時期を送信する送信手段を有する
    ことを特徴とする請求項1、又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記電力供給制御手段は、前記交換時期までの時間が規定時間以下の場合に、前記供給電力を減少させる請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記定着ユニットが有する構成要素の劣化を検知する劣化検知手段と、
    前記劣化検知手段の出力に基づき、前記構成要素の劣化を判定する劣化要素判定手段と、を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記劣化検知手段は、前記画像におけるベタ画像率を検知するベタ画像率検知手段と、前記ベタ画像率の累積値を記憶するベタ画像率記憶手段と、を有し、
    前記劣化要素判定手段は、前記ベタ画像率の累積値に基づき、前記定着部材の劣化を判定する
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記定着部材との間でニップ部を形成する加圧部材を有し、
    前記記録媒体に厚紙が含まれ、
    前記劣化検知手段は、前記厚紙への画像形成回数を検知する厚紙画像形成回数検知手段と、前記厚紙への画像形成回数の累積値を記憶する厚紙画像形成回数記憶手段と、を有し、
    前記劣化要素判定手段は、前記厚紙への画像形成回数の累積値に基づき、前記加圧部材の劣化を判定する
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  8. 前記劣化検知手段は、前記熱源に流れる電流値を検知する電流センサと、前記電流値の累積値を記憶する電流値記憶手段と、を有し、
    前記劣化要素判定手段は、前記電流値の累積値に基づき、前記熱源の劣化を判定することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  9. 熱源が含まれる定着部材を用い、記録媒体にトナーを定着させる定着工程と、
    前記定着部材の温度に応じて、前記熱源への供給電力を制御する電力供給制御工程と、
    前記供給電力と、前記画像形成された前記記録媒体の累積数と、を記憶する記憶工程と、
    前記供給電力及び前記累積数に基づき、前記定着ユニットの交換時期を予測する交換時期予測工程と、
    前記交換時期を表示する表示工程と、を有する
    ことを特徴とする画像形成方法。
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