JP2005234317A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温領域から高温領域まで広い温度範囲にわたって正確に温度制御でき、かつ、フィルム加熱方式の定着装置のような熱容量が小さい定着装置の温度立上げ途中であっても、適切なタイミングで温度特性を切り換える。
【解決手段】ヒータに対して通電率(出力値)を制御して加熱対象を目標温度まで上昇させる立上げ制御時に、特性切換許可期間(S1、S3)と特性切換抑止期間(S2、S4)とを交互に設け、特性切換抑止期間において温度検出手段による温度の検出結果から温度上昇率を求めて、ヒータに対する新たな通電率を決定し、特性切換許可期間において新たな通電率によるヒータの制御を行う。この際、特性切換許可期間でのみ、検出された温度が閾値温度を超えていると判断されたとき温度特性の切換を行わせる。
【選択図】図3

Description

本発明は画像形成装置に関し、特に、プリンタ、ファクシミリ装置、複写機等の画像形成過程において、転写紙上に画像形成・転写された現像剤(トナー)を熱と圧力を利用して転写紙に定着させる定着装置を備えた画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ装置、複写機等の画像形成装置は、レーザビームを感光ドラム上に照射して静電潜像を形成し、感光ドラム上の静電潜像にトナーを付着させる事により現像し、これを転写紙上に転写し、定着装置により熱定着してハードコピーを得ている。定着装置としては、熱ローラ方式・熱板方式・ヒートチャンバー方式・フィルム加熱方式等、色々な方式・構成のものが知られている。これらの定着装置は何れも加熱体(以下、ヒータ)を有し、装置温度が所定の温度に維持されるようにヒータへの通電が制御されて温調管理される。
上記のような従来の種々の定着装置のうちでも、特許文献1〜3等に開示のフィルム加熱方式の定着装置は効果的で実用性に富む。フィルム加熱方式の定着装置は、薄肉の耐熱性フィルムと、このフィルムの移動駆動手段と、フィルムの一方面側に固定支持して配置された一定温調されるヒータと、他方面側にヒータに対向して配置されヒータに対してフィルムを介して像加熱すべき記録材の顕画像担持面を密着させる加圧ローラを有している。
定着装置における温調制御は、温度センサとしてヒータ上に設けたサーミスタの出力をA/D変換し、CPUに取り込み、その情報をもとにトライアックによりヒータに通電するAC電圧を位相制御あるいは波数制御等の変調をかけることにより、サーミスタによるヒータの検知温度が所定の一定温度となるように通電率を制御している。
特開昭63−313182号公報 特開平2−157878号公報 特開平4−44075号公報 特開平5−35339号公報
ところで、上記サーミスタの温度特性曲線は一般にリニアではなく、所定の温度領域外では湾曲していることが知られている。また、画像形過程における転写紙上のトナーを定着させる為の温度は高温となる為、高温領域の精度が必要となる。したがって、リニアな部分を高温領域に合わせる必要がある。しかし、低温領域の温度検知精度も必要である場合には対応ができない。
このような問題に対して特許文献4は、サーミスタと直列に接続される抵抗として、異なる抵抗値を有する複数の抵抗を切り換えて用いることにより、低温領域から高温領域まで正確に温度制御できる温度制御装置を開示している。
しかしながら、ヒータの温度制御の態様によっては、例えば、熱容量の小さい定着フィルムを用いたフィルム加熱方式の定着装置においては、装置電源ON時や待機状態からのいわゆるヒータ立上げ制御時に温度上昇率まで考慮した正確な温度制御を行う必要も生じてきている。このような要求に対して、特許文献4に開示のように単に温度センサの出力電圧を閾値と比較した結果に基づいて切り換えたのでは抵抗切換による誤差が無視出来なくなるという問題が生じた。
本発明はこのような背景においてなされたものであり、その目的は、低温領域から高温領域まで広い温度範囲にわたって正確に温度制御でき、かつ、フィルム加熱方式の定着装置のような熱容量が小さい定着装置の温度立上げ途中であっても、適切なタイミングで温度特性を切り換えることができる定着装置を提供することにある。
本発明による定着装置は、 熱定着を行うための熱を発生するヒータと、該ヒータから発生される熱の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段の温度特性を切り換える温度特性切換手段と、該温度特性切換手段と前記ヒータ出力を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記温度検出手段の出力に基づいて温度上昇率を測定し前記ヒータ出力を制御するとともに、前記温度検出手段により検出された温度が閾値温度を超えていると判断されたとき前記温度特性の切換を行うものとし、但し、前記温度上昇率を求めるための温度測定の間は前記検出された温度が閾値温度を超えていると判断されても前記温度特性の切換を抑止することを特徴とする。
この構成により、温度検出手段の出力に基づいて温度上昇率を測定する間は温度検出手段の温度特性の切換を行うことが抑止されるので、温度特性切換に伴う温度変化分の測定誤差の発生を防止することができる。
前記温度特性切換手段は、前記温度検出手段による検出対象となる温度範囲を複数の温度領域に分けたとき各温度領域について温度検出手段の温度特性がほぼリニアとなるように前記温度検出手段の温度特性を切り換えるものである。
本発明による定着装置は、他の見地によれば、熱定着を行うための熱を発生するヒータと、該ヒータから発生される熱の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段の温度特性を切り換える温度特性切換手段と、該温度特性切換手段と前記ヒータ出力を制御する制御手段とを備え、該制御手段は、前記温度特性切換手段を作動させる特性切換許可期間と作動させない特性切換抑止期間とを設け、前記特性切換許可期間において前記温度検出手段により検出された温度が閾値温度を超えていると判断されたとき前記温度特性切換手段による温度特性の切換を行わせることを特徴とする。
この構成によっても、温度検出手段の出力に基づいて温度上昇率を測定する間は特性切換抑止期間とされ温度特性の切換を行うことが抑止されるので、温度特性切換に伴う温度変化分の測定誤差の発生を防止することができる。
前記制御手段は、前記特性切換許可期間内において、前記温度検出手段により検出された温度が閾値温度を超えていると判断されても、後続の特性切換抑止期間の開始までの時間が所定の時間以下の場合は特性切換を抑止するようにしてもよい。これにより、特性切換後に温度検出の精度が不安定となる期間の温度検出を抑止することができる。
実施の形態においては、前記特性切換抑止期間は前記特性切換許可期間より短くする。これにより必要以上に特性切換のタイミングを遅延させることを防止できる。
前記制御手段は、前記閾値温度を含む予め定めた温度範囲内において前記特性切換許可期間と特性切換抑止期間のうち少なくとも特性切換抑止期間を前記温度範囲外の対応する期間に比べて短くするようにしてもよい。これにより、1つの特性切換抑止期間が短くなると共に特性切換許可期間の出現頻度が上がるので、検出温度が閾値温度を超えたにもかかわらず特性切換が大幅に遅延するという弊害が防止される。
本発明では、温度上昇率を求めるための2時点での温度測定における温度特性の切換のタイミングを単に閾値温度のみで判断するのではなく温度上昇率測定への影響をも考慮して決定する。すなわち、たとえ検出温度が閾値温度を超えていると判断されても温度上昇率を求めるための2時点での温度測定の間は温度特性の切換を抑止する。これによって、低温領域から高温領域にわたってより適正な温度の測定、ひいては適正なヒータの制御を行うことが可能となる。特に、フィルム加熱方式の定着装置のような熱容量が小さい定着装置の温度立上げ途中であっても、適切なタイミングで温度特性を切り換えることが可能になる。
以下、この発明の実施の形態を図に基づいて具体的に説明する。
<第1の実施の形態>
まず、図9に、本実施の形態で用いるフィルム加熱方式の定着装置の概略構成を示す。この定着装置は、加熱部材10と加圧ローラ20により構成される。加熱部材10は、耐熱性のステイホルダ(支持体)12にヒータ11を固定し、そのヒータ11の外側に耐熱性樹脂の円筒状の薄肉のフィルム(定着フィルム)13を配置し、弾性を有する加圧ローラ20をフィルム13を介してヒータ11に圧接している。これにより、フィルム13と加圧ローラ20との間に所定の幅のニップ部を形成している。ヒータ11は通電により加熱され、そのヒータ温度をヒータ11の背面に設置されたサーミスタ14等の温度検知手段で検知して、画像形成装置の図示しない制御部(エンジンコントローラ)にフィードバックすることにより、ヒータ11を所定の定着温度に温度調節している。
記録材P上のトナー像を定着するには、ヒータ11を定着温度に温調し、定着フィルム13を矢印方向に回転させ、その状態で定着フィルム13と加圧ローラ20との定着ニップ部へトナー像を担持した記録材Pを導入する。記録材Pは、定着フィルム13の面に密着し、そのフィルム13と一緒に定着ニップ部を挟持搬送される。記録材Pが定着ニップ部を通過する間に、記録材Pおよびその上のトナー像がヒータ11により定着フィルム13を介して加熱されて、トナー像が記録材に定着される。定着ニップ部を通過した記録材Pは、定着フィルム13の面から剥離して搬送される。
このようなフィルム加熱方式の定着装置を用いたプリンタ、複写機等の画像形成装置は、定着装置の加熱効率がよく立ち上がりが速いことにより、待機中の予備加熱の不要化や待ち時間の短縮化など、従来の熱ローラ等による定着装置を用いた場合に比べて多くの利点を有している。
図1に、本実施の形態における定着装置の通電制御系の概略構成を示すブロック図を示す。この通電制御系は、温度検知素子としてのサーミスタ14、このサーミスタ14にそれぞれ直列に接続されるプルアップ抵抗R1、R2、これらのプルアップ抵抗を選択的に電源電圧+5Vに接続する切換スイッチ7、プルアップ抵抗R1,R2とサーミスタ14の接続点のアナログ電圧を入力とするA/D変換器(コンバータ)3、切換スイッチ7の切換を制御するとともにA/D変換器3のデジタル出力を受けるCPU4(制御部)、ヒータ11、および、CPU4により制御されAC電源5の交流電圧を利用して所定の通電率でヒータを駆動するACドライバ6により構成される。
サーミスタ14の両端電圧をA/D変換器3で変換してCPU4へ取り込み、変換したA/D値から温度換算しこの値をサーミスタ検知温度とする。CPU4は、制御したい目標温度とサーミスタ検知温度からヒータ11に必要な出力値を算出する。ついで、AC電源5から入力された電圧をACドライバ6をCPU4で制御してヒータ11への通電を制御して定着装置の温調を行う。なお、CPU4は、時間を測定(カウント)するタイマー機能を有するものとする。
次に、図3のグラフにより、本実施の形態における定着装置の温度立上げ(以下、立上げ制御)方法を説明する。定着装置は温度立上げ指示を受けると、まず、所定の時間S1(例えば300ms)、所定の出力値(例えば通電率50%)でヒータ11への通電を行う。続いて、この所定値での出力中の温度上昇率は、微小の時間あたりの温度の変化分に基づいて求める。すなわち、所定の時間S2(例えば200ms)の期間に温度の変化分ΔT1を測定し、温度上昇率を算出する。この温度上昇率に基づいて所定の温度立上げを行うために次にヒータ11へ出力すべき出力値Xを算出する。この出力値Xに基づいてヒータ11への通電率を変更する。さらに、通電率をこの出力値Xに変更してから所定の時間S3(例えば200ms)の経過後、所定の時間S4(例えば100ms)における温度上昇率を計測する。この温度上昇率の値から出力値Xの補正量Yを算出する。その結果、次のヒータ11への出力値X(以下、新出力値X)は、
出力値X(新出力値X)=出力値X(旧出力値X)+補正量Y
となる。このように、ヒータ11への通電率を旧出力値Xから新出力値Xに変更する。立上げ制御では、このような期間S3、S4の動作を、サーミスタ検知温度が定着装置の必要とする制御目標温度に到達するまで繰り返す。
次に、温度特性切換方法を説明する。温度特性の切換は、図1で前述したプルアップ抵抗R1とR2とを切換スイッチ7により切り換えることで行う。本実施の形態では、両プルアップ抵抗の抵抗値をR1=75KΩ、R2=6.8KΩとすることで、温度特性が図2に示すようになる。この例では、抵抗R1が低温度領域でリニアな特性を示し、抵抗R2が高温度領域でリニアな特性を示している。したがって、低温度領域で抵抗R1を用い、高温度領域で抵抗R2を用いるように、切換スイッチ7の切換を行う。抵抗R1からR2への切換タイミングとしては、抵抗R1での温度検知を行っているとき、サーミスタ検知温度が切換閾値(切換温度)に達した時点で抵抗切換スイッチ7をR1からR2に切り換える。本実施の形態では切換閾値を例えば80℃とする。また逆に、抵抗R2での温度検知を行っているとき、サーミスタ検知温度が切換閾値を下回った時点で抵抗切換スイッチ7をR2からR1に変更する。これにより、温度特性を切り換え、低温領域、高温領域それぞれの温度検知精度を上げる。本実施の形態における立上げ制御では、温度上昇率を検知しながらヒータ11への出力値を切り換えて定着装置を立上げる為、広い温度範囲で正確な温度検知を行う必要があるからである。
本発明において留意すべきことは、温度上昇率を測定するにはその測定期間の少なくとも開始点および終了点の2時点でサーミスタ出力の確認を行う必要があり、本発明ではその両出力は同じ抵抗に基づくものであることを保証するということである。これは温度の変化分を求める際に異なる抵抗を用いると、両抵抗による測定温度の誤差がその変化分に含まれることとなるからである。そこで、本発明では温度上昇率を測定する期間(S2、S4)(特性切換抑止期間)では抵抗の切換を抑止する。すなわち、期間S2またはS4での時間カウント中にサーミスタ検知温度が切換閾値に達しても、そのことのみによっては温度特性の切換を実行しない。例えば、S4カウント途中にサーミスタ検知温度が温度特性切換閾値に到達した場合、S4のカウントが終了し、t4とΔT2を取得した時点で抵抗切換スイッチ7をR1からR2に変更する。
このようなヒータ立上げ時のヒータ制御を行うためのCPUの処理フローを図4により説明する。CPUは、図示しないメモリ内に記憶された当該処理フローに対応したプログラムを読み出して実行する(他の図の処理フローについても同様)。図4は、通電開始前のサーミスタ検知温度が切換閾値(ここでは80℃)より低い場合の温度特性切換タイミングを示す。
ヒータ立上げ指示があったとき(S11,Yes)、ヒータに対して所定値(ここでは50%)の通電率を出力する(S12)。その後、温度上昇率測定が終了するまで待機する(S13)。図3の例では、期間S2の終了を待機することに相当する。温度ΔT1の温度上昇率測定が終了したら、それに応じて得られた出力値Xに基づいてヒータ出力切換を行う(S14)。期間S2に続く期間S3(特性切換許可期間)では抵抗の切換が許可されるので、そのための条件判断を行う。すなわち、現在低温検知中(すなわち抵抗R1使用中)か否か、かつ、サーミスタの検知温度が切換閾値以上となったか否かを判断する(S15)。この際のサーミスタ温度の確認は、期間S3に比べて十分に短い時間間隔で周期的に実行する。この条件が満足されたら、抵抗R1からR2への切換を行い、温度特性を高温検知のための温度特性に切り換える(S16)。
所定の期間(図3のS3)内にステップS15の条件が満たされなければ、さらに次の所定の期間(図3の期間S4)内に温度差ΔT2を求めて温度上昇率の測定を行い、その終了を待機する(S17)。この期間内の抵抗切換は抑止される。
温度ΔT2の温度上昇率の測定終了後は、再度、新たな出力値Yでのヒータ出力切換を行い(S18)、特性切換許可期間に入る。そこで、低温検知中か否か、且つ、検知温度が切換閾値以上となったか否かの条件判断を行う(S19)。条件が満足されれば、抵抗の切換を行う(S20)。そうでなければ、立上げ制御が終了するまで(S21)、ステップS17に戻って上記の処理を繰り返して実行する。立上げ制御の終了は、サーミスタ検知温度が目標温度に達したことで判断できる。
立上げ制御が終了したら、プリント処理に移行する(S22)。
このような処理により、温度上昇率測定の期間中は、サーミスタ検知温度が切換閾値に達したとしても抵抗切換は抑止され、微小時間での正確な温度変化ひいては温度上昇率を求めることが可能となる。
<第2の実施の形態>
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。その装置構成は第1の実施の形態と同じであり、重複した説明は省略する。第1の実施の形態と異なる点は第2の実施の形態の動作である。第1の実施の形態での立上げ制御では、温度特性(抵抗)を変更するために検知温度と比較する切換閾値は単一の値とした。これに対して、第2の実施の形態では、図5に示すように、切換閾値として、上記の切換温度とこれより低い温度の切換許可温度(ここでは両温度の差分−10℃)を設定する。すなわち、温度特性を切換可能とする温度範囲を切換許可温度から切換閾値までとし、サーミスタ検知温度が切換許可温度に達した場合で且つ期間S2又はS4カウント中以外、且つ以下に説明するタイミングの場合に、切換スイッチ7により抵抗値をR1からR2に変更する。但し、次の抑止期間(S2またはS4)の開始までの時間C1が10ms以上存在することを追加条件とする。これは、切換スイッチ7によってR1/R2を変更したときからサーミスタ検知温度が安定するまでの時間に相当し、この時間を確保することにより、次の温度上昇率測定時の正確な温度測定を保証するものである。
図6に第2の実施の形態におけるCPUの処理フローを示す。第1の実施形態の処理フロー(図4)と同様の処理ステップには同じ参照符号を付し、重複した説明は省略する。図4の処理フローと異なる点は、ステップS15とS16との間にステップS31の判断処理を挿入し、ステップS19とステップS20の間にステップS32の判断処理を挿入したことである。また、ステップS15、S19では、検知温度が切換閾値以上となったかをチェックする代わりに、検知温度が切換許可温度に達したか否かをチェックする。低温検知中でかつ切換許可温度に達していれば、次の抑止期間の開始までの時間C1が所定の時間(ここでは10ms)以上残っているかを判断する(S31、S32)。残っていれば抵抗の切換を行う(S16、S20)。残っていなければ、抵抗の切換を行わない。
なお、上記時間C1の確保は第2の実施の形態への適用に限定されるものではなく、他の実施の形態においても採用することが可能である。
抵抗切換が抑止される期間(特にS4)中は温度特性の変更ができないために、その期間に入った直後にサーミスタ検知温度が切換閾値に達したときには最大S4の期間、温度特性の変更が遅れてしまう。第2の実施の形態によれば、このような温度特性の変更の遅延を有効に防止することが可能となる。
<第3の実施の形態>
次に本発明の第3の実施の形態について説明する。その装置構成は第1の実施の形態と同じであり、重複した説明は省略する。第1、第2の実施の形態と異なる点のみ説明する。
前述のように、第1の実施の形態では最大S4の期間、温度特性の変更が遅れてしまう場合があり、この問題に対処するために第2の実施の形態では切換許可温度の追加設定を行った。これに対して第3の実施の形態では、図7のグラフに示すように、切換閾値(切換温度)を含むタイミング変更温度範囲を設定する。すなわち、切換閾値より若干低い(ここでは−10℃)測定タイミング変更開始温度と、切換閾値より若干高い測定タイミング変更終了温度(ここでは+5℃)とを設定する。このタイミング変更温度範囲内では、上記の切換許可期間S3および切換抑止期間S4をそれぞれ、より短い期間S5(例えば100ms)およびS6(例えば50ms)に変更する。これによって、サーミスタ検知温度が切換温度に近づいたとき、切換許可期間S3の出現頻度が高まるため、サーミスタ検知温度が切換温度に達した後も長い切換抑止期間S4の存在のために抵抗切換が長時間遅延するということがなくなる。なお、同様の結果を得るために、すべての期間S3、S4を期間S5、S6に短縮することも考えられるが、その場合には不必要に高頻度で温度検知およびヒータ出力切換を行うことになるので、処理負荷等の観点から本実施の形態の方がより好ましい。
図8に、第3の実施の形態におけるCPUの処理フローを示す。
第1の実施の形態と同様にヒータ立上げ指示があったとき、ヒータに対して所定値(ここでは50%)の通電率を出力する(S41)。その後、温度上昇率測定が終了するまで待機する(S42)。図7の例では、期間S2の終了を待機することに相当する。温度ΔT1の温度上昇率測定が終了したら、それに応じて得られた出力値Xに基づいてヒータ出力切換を行う(S43)。期間S2に続く期間S3では抵抗の切換が許可されるので、そのための条件判断を行う。本実施の形態では、まず、サーミスタ検知温度がタイミング変更温度範囲内か否かを判断する(S44)。そうでなければ、現在、期間S2(またはS4)内で温度上昇率測定中か否かをチェックしその終了を待機する(S45)。先の実施の形態と同様、この期間内の抵抗切換は行われない。
温度上昇率の測定終了後は、再度、新たな出力値Yを求めてヒータ出力値を決定する(S46)。さらに、これに基づいてヒータ出力切換を行い(S50)、特性切換許可期間に入る。
そこで、低温検知中(すなわち抵抗R1使用中)か否か、且つ、検知温度が切換閾値以上となったか否かの条件判断を行う(S51)。条件が満足されれば、抵抗の切換を行う(S52)。そうでなければ、立上げ制御が終了するまで(S53)、ステップS44に戻って上記の処理を繰り返して実行する。立上げ制御の終了は、サーミスタ検知温度が目標温度に達したことで判断できる。(典型的には、ステップS46を経由してステップS51に到達した場合には、ステップS51の条件は満足されないと考えられる。)
ステップS44で測定タイミング変更温度範囲に入ったと判断された場合には、上述のように期間S3、S4をそれぞれS5、S6に短縮する(S47)。この新たな期間S5の経過に続いて期間S6内で温度上昇率の測定が行われる(S48)。期間S6内では切換温度に達しても抵抗切換は行われない。温度上昇率の測定終了後にヒータ出力値が決定され(S49)、上述したステップS50に移行して上記と同様の動作を行う。期間S5内ではステップS50およびS51に移行することができ、この期間内に低温領域検知中かつ検知温度が切換温度を超えていれば、抵抗の切換が行われる(S52)。
立上げ制御が終了したら(S53)、プリント処理に移行する(S54)。
このような処理により、サーミスタ検知温度が切換閾値に達したときは、抵抗切換までの遅延時間を極力短くすることにより、より迅速に抵抗切換を行うことが可能になる。なお、期間S3、S4の両方を短縮するようにしたが、その一方のみ、例えば期間S3のみを短縮するようにしても相応の効果は得られる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、上記で言及した以外にも種々の変形、変更を行うことが可能である。例えば、サーミスタに接続して切り換える抵抗の個数は2個に限るものではなく、3個以上を段階的に切り換えていくものであってもよい。上記で挙げた温度、電圧、時間、抵抗値等の具体的な数値はあくまで例示であり、本発明はそれらに限定されるものではない。
本発明の実施の形態における定着装置の通電制御系の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態におけるプルアップ抵抗R1、R2(R1≠R2)の差によるサーミスタ温度特性曲線の例を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態における定着装置の温度立上げ(立上げ制御)方法を説明するためのグラフである。 図3のヒータ立上げ時のヒータ制御を行うためのCPUの処理フローを示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態における定着装置の温度立上げ(立上げ制御)方法を説明するためのグラフである。 図5のヒータ立上げ時のヒータ制御を行うためのCPUの処理フローを示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態における定着装置の温度立上げ(立上げ制御)方法を説明するためのグラフである。 図7のヒータ立上げ時のヒータ制御を行うためのCPUの処理フローを示すフローチャートである。
符号の説明
3 A/D変換器
4 CPU
5 AC電源
6 ACドライバ
7 抵抗切換スイッチ
11 ヒータ
14 サーミスタ
R1,R2 プルアップ抵抗

Claims (6)

  1. 熱定着を行うための熱を発生するヒータと、
    該ヒータから発生される熱の温度を検出する温度検出手段と、
    該温度検出手段の温度特性を切り換える温度特性切換手段と、
    該温度特性切換手段と前記ヒータ出力を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記温度検出手段の出力に基づいて温度上昇率を測定し前記ヒータ出力を制御するとともに、前記温度検出手段により検出された温度が閾値温度を超えていると判断されたとき前記温度特性の切換を行うものとし、但し、前記温度上昇率を求めるための温度測定の間は前記検出された温度が閾値温度を超えていると判断されても前記温度特性の切換を抑止する
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 熱定着を行うための熱を発生するヒータと、
    該ヒータから発生される熱の温度を検出する温度検出手段と、
    該温度検出手段の温度特性を切り換える温度特性切換手段と、
    該温度特性切換手段と前記ヒータ出力を制御する制御手段とを備え、
    該制御手段は、前記温度特性切換手段を作動させる特性切換許可期間と作動させない特性切換抑止期間とを設け、前記特性切換許可期間において前記温度検出手段により検出された温度が閾値温度を超えていると判断されたとき前記温度特性切換手段による温度特性の切換を行わせる
    ことを特徴とする定着装置。
  3. 前記温度特性切換手段は、前記温度検出手段による検出対象となる温度範囲を複数の温度領域に分けたとき各温度領域について温度特性がほぼリニアとなるように前記温度検出手段の温度特性を切り換えることを特徴とする請求項1または2記載の定着装置。
  4. 前記制御手段は、前記特性切換許可期間内において、前記温度検出手段により検出された温度が閾値温度を超えていると判断されても、後続の特性切換抑止期間の開始までの時間が所定の時間以下の場合は特性切換を抑止することを特徴とする請求項2または3記載の定着装置。
  5. 前記制御手段は、前記閾値温度を含む予め定めた温度範囲内において前記特性切換許可期間と特性切換抑止期間のうち少なくとも特性切換抑止期間を前記温度範囲外の対応する期間に比べて短くすることを特徴とする請求項2記載の定着装置。
  6. 前記特性切換抑止期間は前記特性切換許可期間より短いことを特徴とする請求項2、3または4記載の定着装置。
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