JP5355859B2 - 磁気抵抗効果型ヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、磁気抵抗効果膜の積層面を貫くようにセンス電流を流すCPP(Current perpendicular to the plane)構造の磁気抵抗効果型ヘッドに関するものである。
外部磁界の変化に応じて、電気抵抗が変化する磁気抵抗効果を利用した磁気抵抗センサは、優れた磁界センサとして知られており、磁気記録再生装置の主要な部品である磁気ヘッドの再生素子として実用化されている。磁気記録再生装置は小型化が進展しているため、情報を読み書きする磁気ヘッドに対しても性能向上が求められている。そのうち、再生素子に求められている主な課題としては、高出力化と高記録密度化が挙げられる。高出力化に関しては、磁気抵抗効果センサ膜の開発とその改良が行われてきた。1cm2当たり約3×108ビット程度の記録密度までは異方性磁気抵抗効果(AMR)膜を用いていたが、それ以上の記録密度では、より高出力が得られる巨大磁気抵抗効果(GMR)膜を開発し、さらには改良を加え、現在に至っている。しかしながら、GMR膜も1cm2当たり9.3×109ビットより大きな記録密度に対しては出力不足になることが懸念されるため、GMR膜の次の世代の磁気抵抗効果センサ膜として、Journal of Magnetism and Magnetic Materials, vol.139, pp.L231〜L234 (1995)に記載されているようなトンネル磁気抵抗効果(TMR)膜、あるいはJournal of Applied Physics, vol.89, pp.6943-6945 (2001)に記載されているようなGMR膜の積層面を貫くように電流を流すCPP−GMR膜の研究開発が行われている。
ここで、磁気抵抗効果センサ膜としてAMR膜やGMR膜を用いる磁気ヘッドと、TMR膜やCPP−GMR膜を用いるヘッドでは、構造が大きく異なる。前者の場合には、AMR膜やGMR膜からなる磁気抵抗効果センサ膜の膜面内方向にセンス電流を流すCIP(Current into the plane)構造であり、センス電流を供給する電極はこれらの磁気抵抗効果センサ膜の両脇に設けられる。一方、後者の場合には、TMR膜やCPP−GMR膜からなる磁気抵抗効果センサ膜の膜面に対して略垂直方向にセンス電流を流すCPP構造であるため、センス電流を供給する電極はこれらの磁気抵抗効果センサ膜に積層するように設けることになる。
また、上記の何れの磁気抵抗効果センサ膜においても、記録媒体からの磁界の大きさに応じてその磁化の方向を変える磁性層(自由層)があるが、バルクハウゼンノイズなどの磁化の不安定な動作に起因する変動現象を抑制するために、縦バイアス印加層を設けるのが一般的である。CPP構造ヘッドのトラック幅方向の縦バイアス印加層の形状に関して、特開2004−253593号公報及び特開2004−241763号公報には、縦バイアス印加層が磁気抵抗効果センサ膜に近づくに伴ってその膜厚が次第に薄くなる形状が開示されている。
特開2004−253593号公報 特開2004−241763号公報 Journal of Magnetism and Magnetic Materials, vol.139, pp.L231〜L234 (1995) Journal of Applied Physics, vol.89, pp.6943-6945 (2001)
CPP構造ヘッドにおいては、前述のようにセンス電流を磁気抵抗効果センサ膜の膜面に対して略垂直方向にセンス電流を流すことから、縦バイアス印加層はトラック幅方向絶縁層を介して磁気抵抗効果センサ膜の両脇に設ける必要がある。その結果、自由層と縦バイアス印加層との距離が離れてしまい、縦バイアス磁界が弱くなってしまうことがCPP構造ヘッドに特有の課題である。CPP構造ヘッドにおいては、上記の変動現象を抑制するのに必要な縦バイアス磁界を確保するためには、特に、磁気抵抗効果センサ膜両脇に近い部分で、縦バイアス印加層の膜厚を厚くすることが必要である。さらには、縦バイアス印加層から発生する磁界が効率良く、記録媒体からの磁界の大きさに応じて磁化の方向を変える磁性層に印加されるように、縦バイアス印加層の形状を制御する必要がある。
特開2004−253593号公報には、縦バイアス印加層が磁気抵抗効果センサ膜に近づくに伴ってその膜厚が次第に薄くなっているが、縦バイアス印加層と磁気抵抗効果センサ膜が直接接している形状が開示されている。これは、縦バイアス印加層が絶縁性の材料に限定されることを意味する。一方、特開2004−241763号公報も同様に縦バイアス印加層が磁気抵抗効果センサ膜に近づくに伴ってその膜厚が次第に薄くなる構造を開示しているが、下部電極層及び下部シールド層の上面が平坦であり、また、縦バイアス印加層の磁気抵抗効果センサ膜側の先端が自由層の端部よりもトラック幅の内側に配置されている。後述するように、このような構造によっては、特に狭いシールド−シールド間隔(再生ギャップ長)において、適度な縦バイアス磁界を維持することが困難であると考えられる。
本発明の目的は、CPP構造ヘッドの構造に由来する縦バイアス磁界の低下を補い、あるいは増強して、特に、狭い再生ギャップ長においても、バルクハウゼンノイズなどの磁化の不安定な動作に起因する変動現象が抑制された安定した再生特性を示す磁気抵抗効果型ヘッドを提供することにある。
本発明による磁気抵抗効果型ヘッドは、下部シールド層と、上部シールド層と、下部シールド層と上部シールド層の間に形成された、固定層と中間層と自由層の積層膜を含む磁気抵抗効果センサ膜と、センサ膜のトラック幅方向両脇に絶縁層を介して形成された縦バイアス印加層とを有し、縦バイアス印加層のセンサ膜に面する端部が自由層のトラック幅方向の端部よりトラック幅方向外側に位置し、センサ膜からトラック幅方向に離れた領域で、縦バイアス印加層の下面がセンサ膜の下面よりも下方に位置する。
縦バイアス印加層は前記センサ膜近傍までほぼ同様な厚さを維持している。また、センサ膜のトラック幅方向側面は凹面形状を有し、下部シールド層と絶縁層との界面はセンサ膜側面の凹面形状と連続的につながる傾斜を有した緩やかな凹面形状を有する。
さらに、自由層のトラック幅方向端部から40nm離れた位置よりもセンサ膜側において、縦バイアス印加層のセンサ膜近傍の上部輪郭形状が上に凸形状で、下部輪郭形状が下に凸形状としてもよい。さらに、自由層のトラック幅方向端部から40nmの位置よりセンサ膜側の領域における縦バイアス印加層の平均的な高さと、自由層の平均的な高さとの差を6nm以下としてもよい。上部シールド層の下面を媒体対向面において略平坦な略直線とすることにより、狭い再生ギャップ長を有する磁気抵抗効果ヘッドを提供することもできる。
本発明の磁気抵抗効果型ヘッドは、狭い再生ギャップ長においても、磁気抵抗効果センサ膜の両脇にトラック幅方向絶縁層を介して設けられた縦バイアス印加層から自由層に大きな縦バイアス磁界を効率よく印加することができるので、バルクハウゼンノイズなどの磁化の不安定な動作に起因する変動現象が抑制された安定した再生特性を示す。
磁気抵抗効果型ヘッドにおいては、縦バイアス印加層の形状によって、自由層に印加される縦バイアス磁界が変わる。そのため、発明者の種々の鋭意検討により実現した構造と、従来構造について、自由層が感じる縦バイアス磁界を有限要素法により計算し、比較を行った。
図2に、本発明の構造ならびに従来構造のトラック幅方向の媒体対向面形状を示す。図2(a)は本発明の構造(詳細は後述する)であり、図2(b)は従来の方法で製造したヘッドの構造である従来構造1、図2(c)は特開2004−241763号公報で開示されているような従来構造2である。従来構造1の縦バイアス印加層は、センサ膜の側壁に対面する端部がセンサ膜側壁に沿ってせり上がるとともに、センサ膜の近くで膜厚が一度小さくなって上面に凹部が形成されている。また、従来構造2の縦バイアス印加層は、センサ膜近傍までほぼ一定の膜厚を有し、センサ膜近傍では膜厚が徐々に減少して先端が尖った形状となり、その先端部は自由層の端部よりセンサ膜の内側に入り込んでいる。図には、縦バイアス磁界を計算するのに必要な縦バイアス印加層、下部シールド層、上部シールド層、磁気抵抗効果センサ膜の中に配置された自由層のみを示している。
以上の3つの構造について、再生ギャップ長を40nm、トラック幅を80nm、縦バイアス印加層の残留磁束密度と膜厚の積である磁化量を360G・μmと同じ条件にして、縦バイアス磁界の大きさを求めた結果を図3に示す。ここで、トラック幅とは、自由層のトラック幅方向の幅を指す。(a)の本発明の構造における磁界は、トラック端部において最も大きく、トラック中央部に向かうに従って磁界は単調に減少している。(b)の従来構造1も、磁界分布は(a)と同様であるが、トラック端部における磁界の大きさは、(a)の約2/5程度と小さい。また、(c)の従来構造2では、トラック端部の磁界よりも、トラック内側に少し入った位置の磁界の方が大きくなっている。これは、縦バイアス印加層の磁気抵抗効果センサ膜側の端部が、自由層のトラック端部よりもトラック内側に入っているために、縦バイアス印加層の先端から発生する磁界が縦バイアス印加層側にも戻ってしまい、縦バイアス磁界を減少させてしまうためである。このような磁界が作用すると、トラック端部の磁化状態が不安定になって、磁区が発生する懸念がある。
以上のように、トラック幅方向の磁界分布という見地から、トラック端部では自由層自身の反磁界が大きく磁化が不安定になり易いため、自由層端部をより大きな縦バイアス磁界によって安定化することが必要であり、かつ、トラック中央に向かうに従って単調に変化する分布であることが好ましいことから、図2(a)に示した本発明の構造が望ましい構造であるということができる。
次に、狭い再生ギャップ長を実現するために、下部シールド層をエッチングにより掘り込んだときの縦バイアス磁界について検討を行った。比較のため、同じ再生ギャップ長において、下部シールド層を掘りこまずに平坦にした構造についても同様の計算を行った。図4(a)は本発明の構造であり、図4(b)は比較例の構造である。再生ギャップ長を30nm、トラック幅を80nm、縦バイアス印加層の磁化量を360G・μmとして計算を行った結果を図5に示す。(a)の本発明の構造、(b)の比較例の構造ともに、磁界分布は、トラック端部で大きく、トラック中央部に向かうに伴って単調に減少しているが、磁界の大きさを比べると、トラック端部においては(a)は(b)の1.5倍の値であるため、トラック端部の磁化状態をより安定化することができる。一方、トラック中央部の磁界の大きさはほぼ同等であることから、外部磁界に対する感度はほぼ同等と考えられる。
以上のことから、本発明の構造は、トラック端部において磁化が安定で、トラック中央部では外部磁界に対して感度よく応答する望ましい構造であることが分かる。
次に、図面を用いて、本発明の具体的な実施例を説明する。
図1に、本発明の磁気抵抗効果型ヘッドの磁気抵抗効果センサ膜部分の媒体対向面形状を示す。アルミナとチタンカーバイドを含有する焼結体などからなる基板101の上に、アルミナなどの絶縁膜102を被覆し、その表面を精密研磨により平坦にした後、Ni−Fe系合金などからなる下部シールド層11を形成する。これは、例えば、スパッタリング法、イオンビームスパッタリング法、あるいは、めっき法で成膜した膜を、所定の形状にパターニングした後に、アルミナなどの絶縁膜を基板全面に形成し、化学的機械研磨法(CMP)によって平坦化することによって、その周囲に設けられた絶縁膜とほぼ同じ高さにする。このとき、さらに下部シールド層11の表面凹凸の大きさも所定の大きさ以下(中心線平均粗さ Raで1nm以下)になるように制御される。
成膜装置内でこの上の表面酸化層などをクリーニングした後、下部ギャップ層12、ピニング層13、第1の強磁性層からなる固定層14、中間層15、第2の強磁性層からなる自由層16、第1の上部ギャップ層171を、基板側からこの順に成膜する。ここで、下部ギャップ層12及び第1の上部ギャップ層171としては、Ta,Ru,Rh,Ni−Cr−Fe系合金あるいはこれらの積層膜を用い、ピニング層13としてはPt−Mn系合金、Mn−Ir系合金などの反強磁性膜、Co−Pt系合金やCo−Cr−Pt系合金などの硬磁性膜を用いる。また、固定層14及び自由層16は、Ni−Fe系合金、Co−Fe系合金、Co−Ni−Fe系合金、例えばマグネタイトやホイスラー合金などの高分極率材料、及び、これらの積層膜を用いることができる。また、1nm以下のスペーサ層を介して強磁性層を積層させた多層膜を用いてもよい。固定層14の磁化はピニング層13によって一定方向に固定されている。また、自由層16の磁化方向は外部磁界に応じて回転する。
中間層15は、TMR効果を用いる場合にはトンネル障壁層であり、具体的には、Al,Mg,Si,Zr,Ti、これらの混合物の酸化物、あるいはこれらの酸化物の積層体であり、CPP−GMR効果を用いる場合には導電層あるいは電流狭窄層を有する導電層であり、具体的には、Al,Cu,Ag,Au、あるいはこれらの混合物や積層体の他、これらの一部を部分的に酸化、窒化などによって電流狭窄を行う層などを挿入してもよい。
このように、下部ギャップ層と磁気抵抗効果センサ膜と第1の上部ギャップ層を成膜した後、必要に応じて、第1の強磁性層の磁化を特定の方向に向けるための磁界中熱処理あるいは着磁を施す。特に、ピニング層13が規則格子を有する反強磁性体、例えばPt−Mn系合金やMn−Ir系合金の場合には、規則構造が構成され、第1の強磁性層との間に交換結合が生じるまで、磁界中で熱処理することが必要となる。
次に、図7に従い、トラック幅方向の形成工程について説明する。図7(a)に示すように磁気抵抗効果センサ膜プロセス保護膜18を被覆した後、図7(b)に示すように、トラック幅方向のセンサ部分となる領域にリフトマスク材50を形成し、不要な部分の磁気抵抗効果センサ膜などをエッチングにより除去する。このとき、エッチングされずに残る磁気抵抗効果センサ膜の側壁において、近傍のエッチングされている領域から被エッチング物が側壁に付着したり、エッチングイオンが側壁に照射されたりすることによって、側壁表面部分で電気的に短絡することがないようにエッチングすることが重要である。
この後には、トラック幅方向絶縁層22を介して縦バイアス印加層20を形成する工程が続くことから、必要な縦バイアス磁界が発生するだけの十分な厚さの縦バイアス印加層を、磁気抵抗効果センサ膜の自由層16とほぼ同じ高さに配置できるように、下部シールド層11の掘り込みエッチングも行う。トラック幅方向絶縁層22を形成しても、縦バイアス印加層20の最も下の面が、下部シールド層11と下部ギャップ層12との界面よりも低い位置になるようにエッチングすることによって、縦バイアス印加層20の膜厚方向の中心の基板面からの高さと、自由層16の基板面からの高さの差を小さくでき、縦バイアス印加層20のカバレッジも改善できることから上下のシールド層に漏れる磁束が少なくなって、自由層16に効率的に縦バイアス磁界を印加することができ、さらに、下部シールド層11を掘り込んだ分だけ縦バイアス印加層20を厚く設けることができるため、十分な縦バイアス磁界を印加することが可能となる。また、下部シールド層11を掘り込みが連続的に変化するテーパー状にエッチングすると、下部シールド層11に不連続的な磁荷分布が発生しないため、再生特性が変動することがない安定なヘッドとなる。
上部ギャップ層171、磁気抵抗効果センサ膜及び下部ギャップ層12をエッチングしたセンサ部の両脇の領域に、トラック幅方向絶縁層22、縦バイアス印加層20及びトラック幅方向保護膜23を配置するために、図7(c)に示すようにこれらの膜を成膜し、その後、図7(d)に示すようにリフトオフマスク材を除去する。
このリフトオフの工程に化学的機械的研磨(Chemical mechanical polishing:CMP)を用いる。この方法では、従来の方法よりもリフトオフマスク材の高さを低くすることができ、そのために、縦バイアス印加層20などのカバレッジがよくなるため、従来方法で作成した場合よりも厚い縦バイアス印加層を、磁気抵抗効果センサ膜のより近傍まで均一な厚さで形成することが可能となる。
なお、従来の方法において高さの高いリフトオフマスク材50が必要な理由を、図8を用いて説明する。従来方法では、リフトオフマスク材の側壁に付着しているトラック幅方向絶縁層22、縦バイアス印加層20などに微小な隙間ができるようにし、その隙間から剥離液が浸み込み、リフトオフマスク材50を溶かすことによって、リフトオフしている。重要な点は、リフトオフマスク材の側壁に付着している膜に微小な隙間を作ることである。成膜の際になるべく基板面に垂直方向に被着粒子が飛んでくるように工夫をしても、被着粒子は運動エネルギーを持っているため、基板面に到達した後に移動し始めて、リフトオフマスク材の側壁にも付いてしまうので、この微小な隙間を作るためには、リフトオフマスク材50を高くして、基板側から移動して来る被着粒子が溜まって厚い層を形成しないようにすることが必要であり、さらに確実にリフトオフするために、リフトオフマスク材50の側壁に被着しているトラック幅方向絶縁層22や縦バイアス印加層20に部分的に不連続な部分が生じるようにすることもある。図8(b)で形成しているリフトオフマスク材50は、この2つの効果が発揮できるようにしたもので、その高さを高くすると共に底部の幅を狭くしており、その結果、図8(c)において、トラック幅方向絶縁層22や縦バイアス印加層20を成膜した際には、リフトオフマスク材50の側壁に付着している層が薄くなっているのに加え、リフトオフマスク材50底部の幅を変えた部分において、これらの層が不連続になっている。図8(d)では、リフトオフマスク材の側壁に付着している膜にできた微小な隙間から剥離液を浸み込ませてリフトオフマスク材を溶かし、リフトオフする。こうして、図8(e)のように、図2の従来構造1として示した縦バイアス印加層が形成される。
以上に説明したような理由で、高さの高いリフトオフマスク材50が必要であるが、この場合には、縦バイアス印加層20などの成膜の際に、リフトオフマスク材の近傍は、リフトオフマスク材によって被着粒子が遮られてしまうため、カバレッジが低下してしまう。
リフトオフマスク材50の高さに関しては、従来方法では低くても250nmは必要であるのに対して、CMPを用いたリフトオフ法では40nm程度でもリフトオフが可能であることを確認している。
縦バイアス印加層20などの成膜方法としてはイオンビームスパッタリング法などの被着粒子の方向性を制御できる方法が使われることが多いが、磁気抵抗効果センサ膜の近傍において良好なカバレッジを得ることを考慮すると、被着粒子は基板面法線から45°以内の角度であることが好ましい。最もカバレッジが悪くなる角度は45°のときである。このとき、リフトオフマスク材の高さが40nmであるとして、被着粒子がリフトオフマスク材に遮られることなく到達できる領域を考えてみると、理想的には、トラック幅方向の磁気抵抗効果センサ膜から40nm離れた位置よりも外側の領域となる。しかしながら、前述したように、被着粒子は運動エネルギーを持っている。基板面に到達した粒子は、到達した基板面で動き回るため、実際には理想通りのカバレッジにはならないが、本発明で適用したCMPを用いたリフトオフ法を用いることによりカバレッジを改善できることに変わりは無い。
ここで、縦バイアス印加層20のカバレッジと、ヘッドの再生特性の安定性との関係について検討した結果を、図10を用いて説明する。図10は、縦バイアス印加層20がリフトオフマスク材50の影響を受けずに堆積している、再生トラック幅中心から2μm離れた位置での縦バイアス印加層20の膜厚に対する、トラック端部(自由層のトラック幅方向の端部)から40nm離れた位置での膜厚の比をカバレッジのパラメータとして、このパラメータを変えたときの第2の強磁性層16のトラック幅方向端部における縦バイアス磁界を有限要素法により計算した結果である。計算の条件は、再生ギャップ長40nm、トラック幅80nm、縦バイアス印加層の磁化量(360G・μm)であり、再生トラック幅中心から2μm以上離れた位置では前記の磁化量になっているものとし、それよりもトラックに近い側で膜厚が変わってカバレッジが変わるものとした。縦バイアス印加層20の膜厚は、単調に変化するものとした。すなわち、トラック端部から40nm離れた位置から、再生トラック幅中心から2μm離れた位置までの間で、縦バイアス印加層20の膜厚が最小となるのは、トラック端部から40nm離れた位置であるとした。
再生特性の安定性は、主に自由層16の磁化状態に依存し、安定に動作させるためには、自由層16のトラック幅方向端部における縦バイアス磁界を大きくすることが必要である。これまでのCIP構造のGMRを用いた再生ヘッド、及び、TMR膜やCPP−GMR膜を用いたCPP構造ヘッドの検討結果から、自由層16のトラック幅方向端部における縦バイアス磁界の安定動作に必要な大きさは、経験上2000Oe以上である。CIP構造ヘッドとCPP構造ヘッドで同じ値となっているが、これは、(1) 用いている自由層16の材料の飽和磁化の値がほぼ同じものであり、(2) 形状異方性という観点から、トラック幅と素子高さと膜厚の比を大きく変えることができないという2点から、自由層16のトラック幅方向端部における反磁界も同じ程度になることから説明することができる。
カバレッジが良くなる(数字が大きくなる)に従って、自由層16のトラック端部における縦バイアス磁界が大きくなることが分かる。これは、カバレッジが良くなることにより、縦バイアス印加層20の斜面部表面に出る磁荷密度が小さくなって、上部あるいは下部シールド層に漏れる磁束が少なくなるためと考えられる。なお、安定な再生動作に必要な磁界2000Oeは、カバレッジが75%以上で達成されることが分かる。
なお、上記において、トラック幅方向絶縁層22としては、アルミナ、酸化シリコン、酸化タンタル、窒化アルミニウム、窒化シリコン、窒化タンタルなどの単層膜、混合膜及び積層膜を用いることができ、縦バイアス印加層20としては、Co−Pt系合金やCo−Cr−Pt系合金などの硬磁性膜や、Ni−Fe系合金やCo−Fe系合金などの強磁性膜とPt−Mn系合金、Mn−Ir系合金などの反強磁性膜やCo−Pt系合金やCo−Cr−Pt系合金などの硬磁性膜との積層膜などを用いることができる。このとき、縦バイアス印加層20として硬磁性膜を用いる場合に、硬磁性膜の特性、特に保磁力を制御するためにCrなどの下地膜を設けてもよい。
トラック幅方向保護膜23は、リフトオフマスク材の除去に用いるCMPの際に縦バイアス印加層20が削られないようにするために設けるもので、CMPの研磨速度が小さい材料、たとえば、C,Cr,Rh,Irなどを用いる。プロセス尤度がある場合には必ずしも設けなくともよい。
また、トラック幅方向絶縁層22、縦バイアス印加層20、トラック幅方向保護膜23の成膜方法としては、上記では、一例としてイオンビームスパッタリング法を挙げたが、この他のCVD(Chemical vapor deposition)法や、DCあるいはRFスパッタリング法などを用いることもできる。
トラック幅方向の形成が完了した後、素子高さ方向の磁気抵抗効果センサ部分となる領域にリフトマスク材を形成して、エッチングにより磁界を検知する磁気抵抗効果センサ部の必要な領域以外にある磁気抵抗効果センサ膜、及び、トラック幅方向絶縁層22、縦バイアス印加層20及びトラック幅方向保護膜23を除去する。このとき、トラック幅方向と同様に、磁気抵抗効果センサ膜の端部に再付着物を極力残さないようにすることが重要である。この後、アルミナ、酸化シリコン、酸化タンタル、窒化アルミニウム、窒化シリコン、窒化タンタルなどの単層膜、混合膜及び積層膜からなる素子高さ方向絶縁膜を成膜し、リフトオフマスク材を除去して素子高さ方向の形成が完了する。
次に、下部シールド層11及び上部シールド層21にセンス電流を供給するリード線を形成する。リード線の材料としては、Cu,Au,Ta,Rh,Moなどの低抵抗金属を用い、必要に応じて、その下側、上側あるいは両側に他の金属層を設けてもよい。
必要に応じて絶縁保護膜を形成した後、磁気抵抗効果センサ膜やリード線などの最表面をクリーニングした後、上部シールド層21の下地膜を兼ねて第2の上部ギャップ層172、及び、上部シールド層21を形成し(図7(e))、再生素子部の製造工程が完了する。
この上に、再生素子部と記録素子部を分離するための分離層を介して記録用の誘導型磁気ヘッドを形成するが詳細は省略する。誘導型磁気ヘッドの形成終了後、再生素子のトラック幅方向に磁界を印加しながら熱処理を行い、固定層14の磁化の方向を概ね素子高さ方向に保ったまま、自由層16の磁化の方向をトラック幅方向に向け、ウェハ工程が完了する。
さらに、所望の素子高さになるまで磁気ヘッド素子を機械研磨により削る研磨工程、磁気記録再生装置内で再生素子及び記録素子を保護するための保護膜形成工程、磁気ヘッドと磁気記録媒体との間隔(浮上量)を制御するために媒体対向面に所定の溝形状を形成する工程、個々の磁気ヘッドをサスペンションに接着する組立て工程などを経て、ヘッド・ジンバル・アッセンブリが完成する。
本実施例の磁気ヘッドの媒体対向面形状は、図1に示されているように、次のような特徴を有する。
(1) 縦バイアス印加層20のセンサ膜に面する端部が自由層16のトラック幅方向の端部よりトラック幅方向外側に位置すること
(2) センサ膜からトラック幅方向に離れた領域で、縦バイアス印加層20の下面がセンサ膜の下面よりも下方に位置すること
(3) 縦バイアス印加層20はセンサ膜近傍までほぼ同様な厚さを維持していること
(4) センサ膜のトラック幅方向側面は凹面形状を有し、下部シールド層11とトラック幅方向絶縁層22との界面は、そのセンサ膜側面の凹面形状と連続的につながる傾斜を有した緩やかな凹面形状を有すること
(5) 自由層のトラック幅方向端部のセンサ膜近傍の形状は、上部輪郭形状が上に凸形状で、下部輪郭形状が下に凸形状であること
次に、中間層15としてトンネル障壁層を用いた磁気ヘッドを作成して、ヘッド特性、特に再生特性の評価を行った。トラック幅(自由層16の幾何学的な幅)は80nm、再生ギャップ長は40nmで、縦バイアス印加層20である硬磁性層は、その残留磁束密度Brと膜厚tの積が自由層の飽和磁束密度Bsと膜厚tの積の8倍とし、素子高さは略80nmとした。ここで、下部シールド層11は、再生トラック幅中心から2μm離れた位置では再生トラック幅中心に比べて10nm掘り込まれており、縦バイアス印加層20のトラック端部から40nm離れた位置での膜厚は、トラック中心から2μm離れた位置における膜厚の88%を維持していた。
比較のため、トラック幅方向を従来方法で形成した磁気ヘッドも作成した。このヘッドの媒体対向面における構造は、図2(b)のような構造である。
各々500本のヘッドについて、スピンスタンドを用いて、所定の記録パターンを再生したときの出力Vppと、所定の記録電流のON及びOFFを繰り返して観測した波形振幅変動dVppとに着目し、比較した結果を表1に示す。ここで、波形振幅変動dVppは、出力の最大値をVmax、最小値をVmin、平均値をVaveとしたときに、dVpp=(Vmax−Vmin)/Vave×100(%)で定義される。表において、出力Vppは4.5mV以上のものを、波形振幅変動dVppは10%以下のものを良品とした。
Figure 0005355859
出力Vppについては、本発明の磁気ヘッドの良品率が95%、比較例では98%と比較例の方が良くなっているが、波形振幅変動dVppについては、本発明の磁気ヘッドが90%であるのに対して、比較例は43%と大きな違いが出た。これらの結果から、比較例の磁気ヘッドは、縦バイアス磁界が弱いために出力Vppの良品率が高く、再生特性の安定性を示す波形振幅変動dVppの良品率が低くなっており、一方、本発明の磁気ヘッドは、適度な縦バイアス磁界が印加されているために、出力Vpp、波形振幅変動dVppともに良好な良品率を示すものと考えられる。
さらに、本実施例の磁気ヘッドを作製した製造方法を用いて、トラック幅方向を形成する際の下部シールド層11のエッチング量(掘込み量)を変えた磁気ヘッドも作製し、同様の評価を行った。その結果を表2に示す。
Figure 0005355859
ここで、下部シールド層11の掘込み量は、エッチングされて掘り込まれている場合には正、逆に、掘り込まれずに、下部シールド層11の上に下部ギャップ層12などが残っている場合には負になるように定義した。その右の欄は、縦バイアス印加層20の膜厚方向の中心の高さと、自由層16のそれとの差であり、正の場合には、縦バイアス印加層20の膜厚方向の中心の位置の方が高い位置にあることを示す。縦バイアス印加層20の膜厚方向の中心の高さは、再生トラック幅中心から2μm離れた位置よりセンサ膜側の領域における縦バイアス印加層の平均的な高さをとった。下部シールド層11の掘込み量を大きくすると、縦バイアス印加層20の膜厚方向の中心の高さが自由層16に近づき、それによって、縦バイアス磁界が大きくなるために、出力が抑えられるので、Vppの良品率は下がり、dVppの良品率が向上することが分かる。下部シールド層11を6nm掘込んだときに、縦バイアス印加層20のトラック幅方向絶縁層22との境界線の最も基板に近い境界線が、下部ギャップ層12と下部シールド層11の界面よりも下側に位置するようになるが、掘込み量を6nm以上とすることで、Vpp、dVppの良品率がともに90%以上の高い良品率が得られた。
高い記録密度は、幾何学トラック幅を狭くすることによって達成することができるが、実効的なトラック幅を狭くすることも重要である。そのためには、磁気抵抗効果センサ膜が配置されている位置での再生ギャップ長のみならず、その両脇のシールド間隔を狭くする必要がある。このような要求を満たす本発明の磁気抵抗効果ヘッドのトラック幅方向の構造を図6に、トラック幅方向の形成工程を図9に示す。
実施例1においては、上部シールド層21の下面は磁気抵抗効果センサ膜部分を底辺とする下に凸の構造となっており、磁気抵抗効果センサ膜の両脇の部分において、上部シールド層21と下部シールド層11の間隔が広くなっている。図9(a)に示すように磁気抵抗効果センサ膜プロセス保護膜18を薄く形成し、図9(b)のトラック幅方向を形成する際のエッチングにおいて下部シールド層11の掘り込み量を若干多くし、図9(c)のようにトラック幅方向保護膜23を薄くして、リフトオフマスク材を除去するCMP工程の直前で、磁気抵抗効果センサ膜とその両脇の部分の高さの違いを小さくすることにより、CMP工程での特に磁気抵抗効果センサ膜近傍における縦バイアス印加層20の削れの防止を実現しつつ、CMP工程後において磁気抵抗効果センサ膜の最上面と縦バイアス印加層20の上面とをほぼ同じ高さにすることができる(図9(d))。これにより、上部シールド層21の下面を平坦にすることができ、磁気抵抗効果センサ膜の両脇の部分においてもシールド間隔を狭くできるため、実効的なトラック幅を狭くすることができる。なお、リフトオフマスク材を除去するCMPの条件は、実施例1の構造を形成する条件から変える必要があり、磁気抵抗効果センサ膜プロセス保護膜18あるいは第1の上部ギャップ層171が一部分残り、かつ、縦バイアス印加層20とほぼ同じ高さになるように、最適化することが必要である。
さらに、図9(e)のように、第2の上部ギャップ層172を薄くすることによって、磁気抵抗効果センサ膜部分における再生ギャップ長も狭くすることができるため、トラック幅方向のみならず、ビット方向についても高記録密度化が達成できる。
トラック幅(自由層16の幾何学的な幅)が80nm、再生ギャップ長が30nm、縦バイアス印加層20である硬磁性層の残留磁束密度Brと膜厚tの積が自由層の飽和磁束密度Bsと膜厚tの積の8倍、素子高さが略80nmの諸元で、下部シールド層11の掘込み量を変えた磁気ヘッドを作製し、実施例1において行った評価と同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
Figure 0005355859
縦バイアス印加層20のトラック幅方向絶縁層22との境界線の最も基板に近い境界線が、下部ギャップ層12と下部シールド層11の界面よりも下側に位置するようになるのは、掘込み量が6nm以上のときである。試作を行ったヘッドの再生ギャップ長が30nmと狭いので、縦バイアス印加層20から発生する磁束が下部あるいは上部シールド層に漏れやすい状況にある。そのため、dVppの良品率としては実施例1の評価結果(表2)よりも低い値になっているが、6nm以上の掘込み量において、dVppの良品率が80%以上の高い値が得られている。この値を90%以上にするためには、下部シールド層11の掘込み量を多くすることによって可能となることが分かる。
なお、上記において、磁気抵抗効果センサ膜として、中間層が障壁層であるTMR効果を利用したものや、導電層あるいは電流狭窄層を有する導電層であるCPP−GMR効果を用いたものを取り上げたが、磁性半導体を用いたものや、偏極スピンの拡散や蓄積現象を利用したものなど、磁気抵抗効果センサ膜を構成する材料の膜面を貫くようにセンス電流が流れるデバイスであれば、本発明の効果は変わるものではない。磁気抵抗効果センサ膜は、磁性層と導電層を何層も重ねた多層構造CPP−GMR膜であってもよい。また、下部ギャップ層12、第1の上部ギャップ層171、第2の上部ギャップ層172は、必須のものではなく、構造上あるいは製造工程上必要でなければ設けなくともよい。リフトオフマスク材を除去した後には、磁気抵抗効果センサ膜プロセス保護膜18の除去を行っているが、金属材料を用いれば、磁気抵抗効果センサ膜へセンス電流を流すことが可能なので、必ずしも除去することは無く、残した状態でも構わない。
さらに、上記では、トラック幅方向を先に作る製造方法を一例に説明したが、素子高さ方向を先に作る製造方法でも、本発明の効果に変わることは無い。さらにまた、磁気抵抗効果センサ膜が媒体対向面に露出するように配置された磁気抵抗効果型ヘッドについて述べたが、磁気抵抗効果センサ膜が媒体対向面から離れたところに配置されて、媒体対向面に全く露出していない、あるいは、一部のみ露出しているような磁気抵抗効果型ヘッドでも同様の効果が得られる。
本発明は、バルクハウゼンノイズなどの磁化の不安定な動作に起因する変動現象が抑制された、再生特性の安定性に優れた磁気抵抗効果型ヘッドを提供することができる。
本発明のCPP構造磁気抵抗効果型ヘッドの媒体対向面の概略図。 縦バイアス磁界の計算を行った本発明及び従来のCPP構造磁気抵抗効果型ヘッドの媒体対向面の概略図。 本発明及び従来のCPP構造磁気抵抗効果型ヘッドの縦バイアス磁界の計算結果を示す図。 縦バイアス磁界の計算を行った本発明及び比較例のCPP構造磁気抵抗効果型ヘッドの媒体対向面の概略図。 本発明及び比較例のCPP構造磁気抵抗効果型ヘッドの縦バイアス磁界の計算結果を示す図。 本発明の他のCPP構造磁気抵抗効果型ヘッドの媒体対向面の概略図。 本発明の磁気ヘッドのトラック幅方向の形成プロセスを示す図。 従来構造のトラック幅方向の形成プロセスを示す図。 本発明の磁気ヘッドのトラック幅方向の形成プロセスを示す図。 トラック端部における縦バイアス磁界の大きさと、縦バイアス印加層のカバレッジの関係を示す図。
符号の説明
101:基板、102:絶縁膜、11:下部シールド層、12:下部ギャップ層、13:ピニング層、14:固定層、15:中間層、16:自由層、171:第1の上部ギャップ層、172:第2の上部ギャップ層、18:磁気抵抗センサ膜プロセス保護膜、20:縦バイアス印加層、21:上部シールド層、22:トラック幅方向絶縁層、23:トラック幅方向保護膜、50:リフトオフマスク材

Claims (13)

  1. 下部シールド層と、
    上部シールド層と、
    前記下部シールド層と上部シールド層の間に形成された、固定層と中間層と自由層の積層膜を含む磁気抵抗効果センサ膜と、
    前記センサ膜のトラック幅方向両脇に絶縁層を介して形成された縦バイアス印加層とを有し、
    前記縦バイアス印加層の前記センサ膜に面する端部が前記自由層のトラック幅方向の端部よりトラック幅方向外側に位置し、
    前記センサ膜のトラック幅方向に離れた領域に位置する前記下部シールド層の上面は、前記センサ膜のトラック幅方向側面と連続的につながる傾斜形状を有し、
    前記センサ膜からトラック幅方向に離れた領域で、前記縦バイアス印加層の下面が前記センサ膜の直下にある前記下部シールド層の上面よりも下方に位置し、
    前記センサ膜の膜面に垂直方向にセンス電流を流すことを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  2. 請求項1記載の磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、前記自由層のトラック幅中心から2μm離れた位置から、前記自由層のトラック幅方向端部から40nm離れた位置までにおいて、前記縦バイアス印加層の厚さの最小値が最大値の75%以上であることを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  3. 請求項記載の磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、前記自由層のトラック幅方向端部から40nm離れた位置よりも前記センサ膜側において、前記縦バイアス印加層の上部輪郭形状が上に凸形状で、下部輪郭形状が下に凸形状であることを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  4. 請求項記載の磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、前記上部シールド層の下面が媒体対向面において略平坦な直線であることを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  5. 下部シールド層と、
    上部シールド層と、
    前記下部シールド層と上部シールド層の間に形成された、固定層と中間層と自由層の積層膜を含む磁気抵抗効果センサ膜と、
    前記センサ膜のトラック幅方向両脇に絶縁層を介して形成された縦バイアス印加層とを有し、
    前記センサ膜のトラック幅方向側面は凹面形状を有し、
    前記縦バイアス印加層の前記センサ膜に面する端部が前記自由層のトラック幅方向の端部よりトラック幅方向外側に位置し、
    前記センサ膜からトラック幅方向に離れた領域で、前記縦バイアス印加層の下面が前記センサ膜直下にある前記下部シールド層の上面よりも下方に位置し、
    前記下部シールド層と前記絶縁層との界面は、前記センサ膜のトラック幅方向側面の凹面形状と連続的につながる傾斜形状を有し、
    前記センサ膜の膜面に垂直方向にセンス電流を流すことを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  6. 請求項記載の磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、前記自由層のトラック幅中心から2μm離れた位置から、前記自由層のトラック幅方向端部から40nm離れた位置までにおいて、前記縦バイアス印加層の厚さの最小値が最大値の75%以上であることを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  7. 請求項記載の磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、前記自由層のトラック幅方向端部から40nm離れた位置よりも前記センサ膜側において、前記縦バイアス印加層の上部輪郭形状が上に凸形状で、下部輪郭形状が下に凸形状であることを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  8. 下部シールド層と、
    上部シールド層と、
    前記下部シールド層と上部シールド層の間に形成された、固定層と中間層と自由層の積層膜を含む磁気抵抗効果センサ膜と、
    前記センサ膜のトラック幅方向両脇に絶縁層を介して形成された縦バイアス印加層とを有し、
    前記縦バイアス印加層の前記センサ膜に面する端部が前記自由層のトラック幅方向の端部よりトラック幅方向外側に位置し、
    前記センサ膜からトラック幅方向に離れた領域で、前記縦バイアス印加層の下面が前記センサ膜直下にある前記下部シールド層の上面よりも下方に位置し、
    前記自由層のトラック幅方向端部から40nmの位置よりセンサ膜側の領域における前記縦バイアス印加層の平均的な高さと、前記自由層の平均的な高さとの差が8nm以下であり、
    前記センサ膜の膜面に垂直方向にセンス電流を流すことを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  9. 請求項記載の磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、前記センサ膜のトラック幅方向に離れた領域に位置する前記下部シールド層の上面は、前記センサ膜のトラック幅方向側面と連続的につながる傾斜形状を有することを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  10. 請求項記載の磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、前記センサ膜のトラック幅方向側面は凹面形状を有し、前記下部シールド層と前記絶縁層との界面は、前記凹面形状と連続的につながる傾斜形状を有することを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  11. 請求項記載の磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、前記自由層のトラック幅中心から2μm離れた位置から、前記自由層のトラック幅方向端部から40nm離れた位置までにおいて、前記縦バイアス印加層の厚さの最小値が最大値の75%以上であることを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  12. 請求項11記載の磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、前記自由層のトラック幅方向端部から40nm離れた位置よりも前記センサ膜側において、前記縦バイアス印加層の上部輪郭形状が上に凸形状で、下部輪郭形状が下に凸形状であることを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  13. 請求項11記載の磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、前記上部シールド層の下面が媒体対向面において略平坦な直線であることを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
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