JP2004253593A - 面直型磁気センサの製造方法 - Google Patents

面直型磁気センサの製造方法 Download PDF

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Shingi Kamata
親義 鎌田
Shin Eguchi
伸 江口
Atsushi Tanaka
厚志 田中
Keiichi Komata
圭一 小俣
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Abstract

【課題】面直型磁気センサの製造方法に関し、キャップ層に起因する磁気センサの特性低下を防止する。
【解決手段】基板1上に下部電極層2を介して強磁性トンネル接合膜または多層膜のいずれかからなる磁気センサ膜を成膜し、次いで、磁気センサ膜上にエッチングストッパー用キャップ層7及び保護用キャップ層8を順次成膜し、次いで、磁気センサ膜及びキャップ層を所定寸法にエッチングして磁気センサ部を形成し、次いで、磁気センサ部の側部に少なくとも磁区制御膜9及び絶縁層10を形成、次いで、反応性ガスを用いたドライエッチング法によって保護用キャップ層8をエッチングする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は面直型磁気センサの製造方法に関するものであり、特に、磁気抵抗変化を利用し、 磁気ディスク等の磁気記録媒体から発生する磁気的信号を読み取り、これを電気的信号に変える面直型磁気センサ素子のキャップ層に起因する特性不良を改善するためのキャップ層構造及び工程に特徴のある面直型磁気センサの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
磁気記憶装置は、小型化・大容量化が急速に進んでおり、それに伴って、高密度磁気記録を実現するための磁気記録媒体及び薄膜磁気ヘッドの開発が求められており、薄膜磁気ヘッドに関しては、高記録密度化が進むほど、素子を作製する上で加工条件が厳しいものとなっており、磁気センサ素子を構成する多層膜の電気特性及び磁気特性を低下させずに、高感度に素子を形成する必要がある。
【0003】
このような磁気センサ素子では、特に磁気抵抗効果が大きいスピンバルブ型の磁気センサ素子が実用化され、磁気抵抗変化を検出するセンス電流を積層面に平行に流すCIP(Current In−the−Plane)素子が主流である。
【0004】
しかし、最近では、さらなる高密度記録化のために、さらに磁気抵抗効果が大きいトンネル磁気抵抗効果(TMR:Ferromagnetic Tunnel Junction Magneto−Resistance)を利用したトンネル磁気センサ素子(TMR素子)や磁気抵抗変化を検出するセンス電流を積層面に垂直に流すCPP(Current Perpendicular−to−the−Plane)素子、即ち、面直型磁気センサが検討されている(例えば、特許文献1或いは非特許文献1参照)。
【0005】
ここで、図8乃至図10を参照して、従来の面直型磁気センサ素子の製造方法の一例を説明する。
図8(a)参照
まず、Al−TiC基板41上に、Al膜42を介して、下部磁気シールドを兼ねるNiFe下部電極43を形成したのち、Ta下地層44、NiFeフリー層45、CoFeフリー層46、Al中間絶縁層47、CoFeピンド層48、及び、PdPtMnピン層49を順次堆積させたのち、表面保護のためにTaキャップ層50を堆積させる。
【0006】
図8(b)参照
次いで、磁場を印加した状態でアニール処理を行うことによって、PdPtMnピン層49の磁化方向を固定したのち、レジストパターン51をマスクとしたイオンミリングにより四角柱状にエッチングして、磁気センサ部52を形成するとともにNiFe下部電極43を露出させる。
【0007】
次いで、Cr下地層53を介してCoCrPt磁区制御膜54及びAl膜55をリフトオフ法により形成する。
なお、図においては、図示を簡単にするために、レジストパターン51上のCr/CoCrPt/Al堆積膜の図示は省略している。
【0008】
図9(c)参照
次いで、レジストパターン51を除去したのち、新たなレジストパターン56をマスクとしてイオンミリングを施すことによって素子高さ(ハイト)加工を行い、次いで、Al平坦化膜57をリフトオフ法により形成する。
【0009】
図9(d)参照
次いで、レジストパターン56を除去したのち、RIE(反応性イオンエッチング)によって、Taキャップ層50を除去し、磁気センサ部52の表面をクリーニングする。
この時、エッチングガス58のガス種を選択することによって、Al膜55及びAl平坦化膜57がエッチングされることはない。
【0010】
図10(e)参照
次いで、全面に密着性を高めるためのTa下地層59を介してNiFeメッキベース層60を堆積させる。
【0011】
図10(f)参照
次いで、レジストパターンからなるレジストフレーム(図示を省略)を用いて選択メッキを行うことによって上部磁気シールド層を兼ねるNiFe上部電極61を形成し、次いで、レジストフレームを除去したのち、イオンミリングによってNiFeメッキベース層60及びTa下地層59の露出部を除去することによってCPP型磁気センサの基本構成が得られる。
【0012】
このCPP型磁気センサにおいては、磁気センサ部52にセンス電流を積層面に垂直に流す構成であるため、NiFe上部電極61と磁気センサ部52との界面状態が重要になる。
【0013】
【特許文献1】
特開2001−283412号公報
【非特許文献1】
IEEE TRANSACTIONS ON MAGNETICS,VOL.36,NO.5,pp.2549−2553,2000
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の製造方法では、図9(d)のキャップ層を除去するためのイオンミリング工程において、バリ等のエッチング残渣が発生し、このバリ等のエッチング残渣を介してセンス電流が拡がって流れてしまうという問題があるので、図11を参照して説明する。
【0015】
図11(a)参照
図に示すように、Taキャップ層50をイオンミリングで除去する際に、除去されたTa等がCoCrPt磁区制御膜54等の側壁に再付着してエッチング残渣62となる。
【0016】
図11(b)参照
このエッチング残渣62が存在した状態で、NiFe上部電極61を形成すると、NiFe上部電極61から流れ込むセンス電流がエッチング残渣62を介して両脇のCoCrPt磁区制御膜54に拡がることになる。
【0017】
このようなエッチング残渣62を問題を避けるためには、イオンミリング工程を長く行えば良いが、イオンミリングによる制御が困難で、Taキャップ層50のどこまでエッチングしたか分からず、オーバーエッチングした場合、下層までもエッチングしてしまう危険性がある。
【0018】
或いは、エッチング残渣の発生を避けるためにクリーニング工程自体を行わないと、上部端子層と表面が酸化されてTaになっているTaキャップ層50との接続抵抗が大きくなってしまい、特性に影響を与えるという問題がある。
【0019】
したがって、本発明は、キャップ層に起因する磁気センサの特性低下を防止することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理的構成図であり、この図1を参照して本発明における課題を解決するための手段を説明する。
図1参照
上記目的を達成するため、本発明は、面直型磁気センサの製造方法において、基板1上に下部電極層2を介して強磁性トンネル接合膜または多層膜のいずれかからなる磁気センサ膜を成膜する工程、磁気センサ膜上にエッチングストッパー用キャップ層7及び保護用キャップ層8を順次成膜する工程、磁気センサ膜及びキャップ層を所定寸法にエッチングして磁気センサ部を形成する工程、磁気センサ部の側部に少なくとも磁区制御膜9及び絶縁層10を形成する工程、及び、反応性ガスを用いたドライエッチング法によって保護用キャップ層8をエッチングする工程とを有することを特徴とする。
【0021】
このように、プロセス保護用の保護用キャップ層8の下にエッチングストッパー用キャップ層7を設けることによって、保護用キャップ層8の除去工程において磁気センサ膜の不所望なエッチングを発生させることなく、オーバーエッチングすることが可能になるので、バリ等のエッチング残渣を完全に除去することが可能になり、それによって、センス電流の拡散や上部電極との接続抵抗を増加を防止することができる。
【0022】
なお、上記の工程では一般的な磁気センサとして使用可能であるが、磁気記録装置の磁気ヘッドを形成するためには、保護用キャップ層8をエッチングする工程の前に、素子高さ(ハイト)方向に磁気センサ部を加工する工程を設けることが必要になる。
【0023】
この場合、保護用キャップ層8としては、プロセス耐性に優れるTaが好適である。
なお、保護用キャップ層8としてAuを用いた場合には、レジスト除去のアッシング工程等においてダメージを受けるので望ましくない。
【0024】
また、本発明は、磁気センサの製造方法において、基板1上に下部電極層2を介して強磁性トンネル接合膜または多層膜のいずれかからなる磁気センサ膜を成膜する工程、磁気センサ膜上にエッチングストッパー用キャップ層7を成膜する工程、磁気センサ膜及びキャップ層を所定寸法にエッチングして磁気センサ部を形成する工程、磁気センサ部の側部に少なくとも磁区制御膜9及び絶縁層10を形成する工程、キャップ層及び絶縁層10を覆うように保護膜を形成する工程、素子高さ方向に磁気センサ部を加工する工程、及び、反応性ガスを用いたドライエッチング法によって保護膜をエッチングする工程とを有することを特徴とする。
【0025】
この様に、素子高さ方向に磁気センサ部を加工する工程に先立って保護膜を設けることによって、キャップ層はエッチングストッパー用キャップ層7のみを設けるだけで良くなる。
【0026】
また、磁気センサ膜を、少なくとも磁化フリー層3、中間絶縁層4、磁化固定層5、及び、反強磁性層6からなる多層膜で構成することが望ましく、それによって、大きな磁気抵抗効果を得ることができる。
【0027】
また、エッチングストッパー用キャップ層7としては、各種の反応性ガスに対するエッチング耐性に優れるAu、Pt、或いは、Ruが望ましい。
【0028】
また、絶縁層10としては、Ta或いはSiOのエッチング工程においてエッチングされないAlが好適である。
【0029】
また、ドライエッチング工程における反応性ガスとしては、Alに対してTa或いはSiOを選択的にエッチングできるSF、CF、或いは、CHClのいずれかが好適である。
【0030】
【発明の実施の形態】
ここで、図2乃至図4を参照して、本発明の第1の実施の形態のCPP型磁気センサの製造工程を説明する。
図2(a)参照
まず、例えば、直径が5インチ(≒12.7cm)のAl−TiC基板11上に、Al膜12を介して、厚さが、例えば、2.0μmの下部磁気シールドを兼ねるNiFe下部電極13を形成したのち、スパッタリング法を用いて厚さが、例えば、10nmのTa下地層14、5nmのNiFeフリー層15、3nmCoFeフリー層16、1nmのAl中間絶縁層17、3nmのCoFeピンド層18、及び、10nmのIrMnピン層19を順次真空中で堆積させたのち、表面保護のために厚さが、例えば、5nmのAuキャップ層20及びTaキャップ層21を真空中で連続的に堆積させる。
【0031】
図2(b)参照
次いで、厚さが、例えば、0.8μmのレジストパターン22をマスクとしたイオンミリングにより、例えば、0.1μm×3.0μmの四角柱状にエッチングして、磁気センサ部23を形成するとともにNiFe下部電極13を露出させる。
【0032】
次いで、結晶性を改善するための厚さが、例えば、3nmのCr下地層24を介して厚さが、例えば、50nmのCoCrPt磁区制御膜25及び厚さが、例えば、30nmのAl膜26をリフトオフ法により形成する。
なお、この場合も、図示を簡単にするために、レジストパターン22上のCr/CoCrPt/Al堆積膜の図示は省略している。
【0033】
図3(c)参照
次いで、レジストパターン22を除去したのち、厚さが、例えば、1.0μmの新たなレジストパターン27をマスクとしてイオンミリングを施すことによって素子高さ(ハイト)加工を行い、次いで、厚さが、例えば、70nmのAl平坦化膜28をリフトオフ法により形成する。
【0034】
図3(d)参照
次いで、レジストパターン27を除去したのち、SFをエッチングガス29として用いたRIEによって、Taキャップ層21を除去し、磁気センサ部23の表面をクリーニングする。
【0035】
この時、Auキャップ層20はSFにエッチングされないのでエッチングストッパーとして作用するため、磁気センサ部23に影響を与えることなく10%のオーバーエッチング(40秒間)を行うことが可能になり、それによって、表面酸化によってTaが形成されたTaキャップ層21をバリ等のエッチング残渣を発生させることなく完全に除去することができる。
【0036】
図4(e)参照
次いで、スパッタリング法を用いて、全面に密着性を高めるための厚さが、例えば、5nmのTa下地層30を介して、厚さが、例えば、50nmのNiFeメッキベース層31を堆積させる。
【0037】
図4(f)参照
次いで、レジストパターンからなるレジストフレーム(図示を省略)を用いて選択メッキを行うことによって厚さが、例えば、2.5μmの上部磁気シールド層を兼ねるNiFe上部電極32を形成し、次いで、レジストフレームを除去したのち、イオンミリングによってNiFeメッキベース層31及びTa下地層30の露出部を除去することによってCPP型磁気センサの基本構成が得られる。
【0038】
このように、本発明の第1の実施の形態においては、Taキャップ層21の下地にエッチングストッパーとして作用するAuキャップ層20を設けているので、Taキャップ層21の除去工程において、磁気センサ膜に影響を与えることなくオーバーエッチングすることが可能になりプロセスマージンが大きくなり、それによって、バリ等が発生することがないので、磁気特性の低下を防止することができる。
【0039】
次に、図5乃至図7を参照して、本発明の第2の実施の形態のCPP型磁気センサの製造工程を説明する。
図5(a)参照
まず、例えば、直径が5インチ(≒12.7cm)のAl−TiC基板11上に、Al膜12を介して、厚さが、例えば、2.0μmの下部磁気シールドを兼ねるNiFe下部電極13を形成したのち、スパッタリング法を用いて厚さが、例えば、10nmのTa下地層14、5nmのNiFeフリー層15、3nmCoFeフリー層16、1nmのAl中間絶縁層17、3nmのCoFeピンド層18、及び、10nmのIrMnピン層19を順次真空中で堆積させたのち、表面保護のために厚さが、例えば、5nmのAuキャップ層20を真空中で連続的に堆積させる。
【0040】
図5(b)参照
次いで、厚さが、例えば、0.8μmのレジストパターン22をマスクとしたイオンミリングにより、例えば、0.1μm×3.0μmの四角柱状にエッチングして、磁気センサ部23を形成するとともにNiFe下部電極13を露出させる。
【0041】
次いで、結晶性を改善するための厚さが、例えば、3nmのCr下地層24を介して厚さが、例えば、50nmのCoCrPt磁区制御膜25及び厚さが、例えば、30nmのAl膜26をリフトオフ法により形成する。
なお、この場合も、図示を簡単にするために、レジストパターン22上のCr/CoCrPt/Al堆積膜の図示は省略している。
【0042】
図6(c)参照
次いで、レジストパターン22を除去したのち、スパッタリング法を用いて全面に厚さが、例えば、20nmのSiO保護膜33を堆積させる。
【0043】
図6(d)参照
次いで、厚さが、例えば、1.0μmの新たなレジストパターン27をマスクとしてイオンミリングを施すことによって素子高さ(ハイト)加工を行ったのち、厚さが、例えば、70nmのAl平坦化膜28をリフトオフ法により形成する。
【0044】
図7(e)参照
次いで、レジストパターン27を除去したのち、SFをエッチングガス34として用いたRIEによって、SiO保護膜33を除去し、磁気センサ部23の表面をクリーニングする。
【0045】
この時、Auキャップ層20及びAl平坦化膜28はSFにエッチングされないのでエッチングストッパーとして作用するため、磁気センサ部23に影響を与えることなく10%のオーバーエッチング(150秒間)を行うことが可能になり、それによって、SiO保護膜33をバリ等のエッチング残渣を発生させることなく完全に除去することができる。
【0046】
図7(f)参照
次いで、スパッタリング法を用いて、全面に密着性を高めるための厚さが、例えば、5nmのTa下地層30を介して、厚さが、例えば、50nmのNiFeメッキベース層31を堆積させる。
【0047】
次いで、レジストパターンからなるレジストフレーム(図示を省略)を用いて選択メッキを行うことによって厚さが、例えば、2.5μmの上部磁気シールド層を兼ねるNiFe上部電極32を形成し、次いで、レジストフレームを除去したのち、イオンミリングによってNiFeメッキベース層31及びTa下地層30の露出部を除去することによってCPP型磁気センサの基本構成が得られる。
【0048】
このように、本発明の第2の実施の形態においては、素子高さ加工工程において、SiO保護膜33を設けているので、キャップ層はAuキャップ層20のみで良くなる。
【0049】
以上、本発明の各実施の形態を説明したが、本発明は各実施の形態に記載した構成及び条件に限られるものではなく、各種の変更が可能である。
例えば、上記の各実施の形態において、Al中間絶縁層については、特に言及していないが、完全にAl化してTMR膜としても良いし、或いは、Alを一部酸化して局所的な電流通路が形成されるGMR膜としても良いものである。
さらには、Al中間絶縁層の代わりにCu等の非磁性層を用いて通常のGMR膜としても良いものである。
【0050】
また、上記の各実施の形態においては、反強磁性ピン層としてIrMnを用いているが、IrMnに限られるものではなく、PdPtMn等の他の反強磁性体を用いても良いものである。
なお、PdPtMnを用いた場合には、PdPtMnの成膜後に、磁場を印加した状態でアニール処理を行うことによって、PdPtMnピン層の磁化方向を固定する必要がある。
【0051】
また、上記の各実施の形態におけるフリー層及びピンド層は単なる一例に過ぎず、フリー層を単一構造で構成しても良いし、或いは、ピンド層を多層構造で構成しても良いものである。
【0052】
また、上記の各実施の形態においては、磁気センサ膜をフリー層から積層するタイプの多層膜で構成しているが、反強磁性ピン層から積層するタイプの多層膜で構成しても良いものである。
【0053】
また、上記の各実施の形態においては、シングルスピンバルブ膜構造として説明しているが、シングルスピンバルブ膜構造に限られるものではなく、デュアルスピンバルブ膜構造を用いても良いものである。
【0054】
また、上記の各実施の形態においては、磁区制御膜をCoCrPtで構成しているが、CoCrPtに限られるものではなく、CoPt等の他の磁性膜を用いても良いものである。
【0055】
また、上記の各実施の形態においては、Taキャップ層の除去工程或いはSiO保護膜の除去工程においてSFをエッチングガスとして用いているが、SFに限られるものではなく、CF或いはCHCl等のAlをエッチングしない他のエッチングガスを用いても良いものである。
【0056】
また、上記の各実施の形態においては、エッチングストッパーとしてAuキャップ層を用いているが、Auに限られるものではなく、磁気センサの製造プロセスにおいてAuと同様の特性を有するPt或いはRuを用いても良いものである。
【0057】
また、上記の各実施の形態においては、再生用のリードヘッドとして説明しているが、本発明は、この様なリードヘッド単独の磁気ヘッドに限られるものではなく、上記の磁気センサのNiFe上部電極上に誘導型のライトヘッドを積層させて複合薄膜ヘッドとしても良いものである。
【0058】
ここで、再び図1を参照して、改めて本発明の詳細な特徴を説明する。
再び、図1参照
(付記1) 基板1上に下部電極層2を介して強磁性トンネル接合膜または多層膜のいずれかからなる磁気センサ膜を成膜する工程、前記磁気センサ膜上にエッチングストッパー用キャップ層7及び保護用キャップ層8を順次成膜する工程、前記磁気センサ膜及びキャップ層を所定寸法にエッチングして磁気センサ部を形成する工程、前記磁気センサ部の側部に少なくとも磁区制御膜9及び絶縁層10を形成する工程、及び、反応性ガスを用いたドライエッチング法によって前記保護用キャップ層8をエッチングする工程とを有することを特徴とする面直型磁気センサの製造方法。
(付記2) 上記保護用キャップ層8をエッチングする工程の前に、素子高さ方向に前記磁気センサ部を加工する工程を有することを特徴とする付記1記載の面直型磁気センサの製造方法。
(付記3) 保護用キャップ層8が、Taからなることを特徴とする付記1または2に記載の面直型磁気センサの製造方法。
(付記4) 基板1上に下部電極層2を介して強磁性トンネル接合膜または多層膜のいずれかからなる磁気センサ膜を成膜する工程、前記磁気センサ膜上にエッチングストッパー用キャップ層7を成膜する工程、前記磁気センサ膜及びキャップ層を所定寸法にエッチングして磁気センサ部を形成する工程、前記磁気センサ部の側部に少なくとも磁区制御膜9及び絶縁層10を形成する工程、前記キャップ層及び絶縁層10を覆うように保護膜を形成する工程、素子高さ方向に前記磁気センサ部を加工する工程、及び、反応性ガスを用いたドライエッチング法によって前記保護膜をエッチングする工程とを有することを特徴とする面直型磁気センサの製造方法。
(付記5) 磁気センサ膜が、少なくとも磁化フリー層3、中間絶縁層4、磁化固定層5、及び、反強磁性層6を有することを特徴とする付記1乃至4のいずれか1に記載の面直型磁気センサの製造方法。
(付記6) エッチングストッパー用キャップ層7が、Au、Pt、或いは、Ruのいずれかからなることを特徴とする付記1乃至5のいずれか1に記載の面直型磁気センサの製造方法。
(付記7) 上記絶縁層10が、Alからなることを特徴とする付記1乃至6のいずれか1に記載の面直型磁気センサの製造方法。
(付記8) 上記ドライエッチング工程における反応性ガスが、SF、CF、或いは、CHClのいずれかであることを特徴とする付記7記載の面直型磁気センサの製造方法。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、上部端子ベース膜成膜前の磁気センサ膜表面のクリーニング工程において、端子層/磁気センサ膜との接続抵抗を増加させることなく、プロセスマージンを大きくすることができ、それによって、磁気ヘッドの信頼性を向上することができ、ひいては、磁気記録装置の記録密度向上に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態のCPP型磁気センサの途中までの製造工程の説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態のCPP型磁気センサの図2以降の途中までの製造工程の説明図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態のCPP型磁気センサの図3以降の製造工程の説明図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態のCPP型磁気センサの途中までの製造工程の説明図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態のCPP型磁気センサの図5以降の途中までの製造工程の説明図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態のCPP型磁気センサの図6以降の製造工程の説明図である。
【図8】従来のCPP型磁気センサの途中までの製造工程の説明図である。
【図9】従来のCPP型磁気センサの図8以降の途中までの製造工程の説明図である。
【図10】従来のCPP型磁気センサの図9以降の製造工程の説明図である。
【図11】従来のCPP型磁気センサの問題点の説明図である。
【符号の説明】
1 基板
2 下部電極層
3 磁化フリー層
4 中間絶縁層
5 磁化固定層
6 反強磁性層
7 エッチングストッパー用キャップ層
8 保護用キャップ層
9 磁区制御膜
10 絶縁層
11 Al−TiC基板
12 Al
13 NiFe下部電極
14 Ta下地層
15 NiFeフリー層
16 CoFeフリー層
17 Al中間絶縁層
18 CoFeピンド層
19 IrMnピン層
20 Auキャップ層
21 Taキャップ層
22 レジストパターン
23 磁気センサ部
24 Cr下地層
25 CoCrPt磁区制御膜
26 Al
27 レジストパターン
28 Al平坦化膜
29 エッチングガス
30 Ta下地層
31 NiFeメッキベース層
32 NiFe上部電極
33 SiO保護膜
34 エッチングガス
41 Al−TiC基板
42 Al
43 NiFe下部電極
44 Ta下地層
45 NiFeフリー層
46 CoFeフリー層
47 Al中間絶縁層
48 CoFeピンド層
49 PdPtMnピン層
50 Taキャップ層
51 レジストパターン
52 磁気センサ部
53 Cr下地層
54 CoCrPt磁区制御膜
55 Al
56 レジストパターン
57 Al平坦化膜
58 エッチングガス
59 Ta下地層
60 NiFeメッキベース層
61 NiFe上部電極
62 エッチング残渣

Claims (5)

  1. 基板上に下部電極層を介して強磁性トンネル接合膜または多層膜のいずれかからなる磁気センサ膜を成膜する工程、前記磁気センサ膜上にエッチングストッパー用キャップ層及び保護用キャップ層を順次成膜する工程、前記磁気センサ膜及びキャップ層を所定寸法にエッチングして磁気センサ部を形成する工程、前記磁気センサ部の側部に少なくとも磁区制御膜及び絶縁層を形成する工程、及び、反応性ガスを用いたドライエッチング法によって前記保護用キャップ層をエッチングする工程とを有することを特徴とする面直型磁気センサの製造方法。
  2. 保護用キャップ層が、Taからなることを特徴とする請求項1記載の面直型磁気センサの製造方法。
  3. 基板上に下部電極層を介して強磁性トンネル接合膜または多層膜のいずれかからなる磁気センサ膜を成膜する工程、前記磁気センサ膜上にエッチングストッパー用キャップ層を成膜する工程、前記磁気センサ膜及びキャップ層を所定寸法にエッチングして磁気センサ部を形成する工程、前記磁気センサ部の側部に少なくとも磁区制御膜及び絶縁層を形成する工程、前記キャップ層及び絶縁層を覆うように保護膜を形成する工程、素子高さ方向に前記磁気センサ部を加工する工程、及び、反応性ガスを用いたドライエッチング法によって前記保護膜をエッチングする工程とを有することを特徴とする面直型磁気センサの製造方法。
  4. 磁気センサ膜が、少なくとも磁化フリー層、中間絶縁層、磁化固定層、及び、反強磁性層を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の面直型磁気センサの製造方法。
  5. エッチングストッパー用キャップ層が、Au、Pt、或いは、Ruのいずれかからなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の面直型磁気センサの製造方法。
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