JP5343382B2 - ゴルフボールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ソリッドゴルフボール、特にツーピースゴルフボール、スリーピース等のマルチピースゴルフボール等のソリッドコアを有するソリッドゴルフボールに関する。
従来より、コア材料の硬度(たわみ量)がソリッドゴルフボールの打感に大きく作用することが知られており、ソリッドコアの硬度を制御することで、所望の打感を既存の材料から製造されたゴルフボールで達成することが可能となる。また、近年では中間層やカバーを複数層有するゴルフボールが多く見受けられるが、それぞれの硬度を制御することによって、層と層の間(接着部分)に生まれやすい擦過傷を低減させることも可能である。
反発係数、及び打球感を損なうことなく耐久性の優れたゴルフボールを製造することを目的として、一層構造のゴルフボール中又は外皮と1層以上の内核を有する2層構造以上のゴルフボールの内核中に加硫ゴム粉末を含有させることが特許2652502号公報には、明記されている。
しかしながら、「打球感を損なわずに耐久性を向上させる」ことから、ゴム架橋体の高硬度化(低たわみ)を実現させることは期待できない。そのため、必然的にボールの硬度自体は抑えられてしまい、打感が軟らかくなりすぎたり、所望の初速が得られず、その結果飛距離を伴わないゴルフボールになってしまうことが示唆される。
また、廃品となったゴルフボールのコアを粉砕して、吸湿させてゴルフボールコアに添加することで反発性を抑制することが特開2002−102388号公報に記述されている。
しかしながら、上記の方法で反発力を抑制するとき、水分がゴムの架橋構造形成を阻害するために、所望の硬度及び初速を得ることができないことが示唆される。また、ゴルフボールコア自体が吸湿した状態で存在するときに、ゴムとしての特性が失われやすく、耐久性が低下する要因になることも示唆される。
そのほか、廃材の再利用等の環境負荷低減の点から、コア材に、ゴム粉末,コルク,木屑,モミガラ粉末等を配合したゴルフボールが、特開2002−65895号公報、特開2001−25515号公報、特開2002−204837号公報、特開2002−302570号公報、特開2002−219192号公報、特開2004−49700号公報、特開昭63−212378号公報、特開昭61−94666号公報及び特開昭60−194968号公報に提案されている。
しかしながら、これらの提案においても、耐久性に優れ、初速の低下を抑えてコア硬度を制御し得、優れた打感を与えるゴルフボールは得難い。
特開2002−102388号公報 特開2002−65895号公報 特開2001−25515号公報 特開2002−204837号公報 特開2002−302570号公報 特開2002−219192号公報 特開2004−49700号公報 特開昭63−212378号公報 特開昭61−94666号公報 特開昭60−194968号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、耐久性に優れ、初速を低下させることなく硬度(たわみ)を制御でき、優れた打感を与え、しかも廃材料の再利用が行えるため、製造コスト及び環境への負荷の低減においても有利なゴルフボールを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、基材ゴムと不飽和カルボン酸又はその塩とを必須成分として配合したゴム組成物を加硫させ、その加硫成形物をゴルフボールのコア等の材料として用いる場合、上記ゴム組成物に、液体洗浄により可溶成分を除去した加硫ゴム粉末を配合すると、意外にも、コア等の硬度を高く(たわみ量を小さく)することができ、耐久性に優れ、良好な打感を与えることができ、またこの場合、廃材料である加硫ゴム粉末の再利用が可能であり、製造コスト及び環境への負荷の低減において工業的に有利なゴルフボールが製造されることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
即ち、本発明者は、特にコアに1層以上のカバーを被覆してなるゴルフボールにおけるコアの硬度調整剤として、液体洗浄を行って不飽和カルボン酸等の可溶成分を除去した加硫ゴム粉末を添加することで、耐久性の悪化を起こすことなくコアの硬度の調整を行うことが可能であることを知見したものである。上記の「液体洗浄」とは、水やアルコール等の液体に加硫成形されたゴム粉末を浸漬させることによって加硫ゴム粉末から不飽和カルボン酸等を溶出させたもので、液体洗浄後の加硫ゴム粉末は、ゴム弾性(反発性)の機能を消失したゴムとなる。つまり、可溶成分が抜けた加硫ゴム粉末については、そのゴムが本来有する高反発性が失われてしまうものである。このような液体洗浄した加硫ゴムは、マトリックスゴムとの密着性が若干劣ることにより、打撃時のエネルギーロスが大きくなるためゴムの反発性が失われると考えられる。そして、液体洗浄した加硫ゴム粉体を混練したゴム組成物から成形されるコアと、液体洗浄を行わない加硫ゴム粉体を混練したゴム組成物から成形されるコアとを比較すると、前者のコアの方が耐久性に優れるものである。
従って、本発明は、下記請求項1〜9のゴルフボールの製造方法を提供する。
請求項1:
基材ゴムと不飽和カルボン酸又はその塩とを必須成分として配合したゴム組成物を加硫して加硫成形物を得、この加硫成形物を構成要素として具備するゴルフボールを製造するゴルフボールの製造方法において
液体洗浄により可溶成分を除去した加硫ゴム粉末を上記ゴム組成物に添加すると共に、その液体洗浄を加硫ゴム粉末1000gに対して5L以上の液体に浸漬して行なうことを特徴とするゴルフボールの製造方法
請求項2:
上記加硫ゴム粉末の粒径が1,000μm以下である請求項1記載のゴルフボールの製造方法。
請求項3:
上記加硫ゴム粉末を基材ゴムに添加する際の該加硫ゴム粉末の含有水分量が600ppm以下である請求項1又は2記載のゴルフボールの製造方法。
請求項4:
上記液体洗浄に使用する液体が水である請求項1、2又は3記載のゴルフボールの製造方法。
請求項5:
上記液体洗浄を10〜40℃の温度で行なって、加硫ゴム粉末から可溶成分を溶出除去する請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴルフボールの製造方法。
請求項6:
上記液体洗浄における溶出時間が10分〜24時間である請求項1〜5のいずれか1項に記載のゴルフボールの製造方法。
請求項7:
上記液体洗浄を行った加硫ゴム粉末を撹拌機付き乾燥機により乾燥させて上記ゴム組成物に添加する請求項1〜6のいずれか1項に記載のゴルフボールの製造方法。
請求項8:
上記乾燥工程の条件が、温度105〜160℃、20分以上である請求項7記載のゴルフボールの製造方法。
請求項9:
上記加硫ゴム粉末の配合量が、基材ゴム100質量部に対して0.1〜50質量部である請求項1〜8のいずれか1項に記載のゴルフボールの製造方法。
従来の通常のゴルフボールは、共架橋剤や、水分量のコントロールを行って、コアの硬度を制御することが普通であるが、本発明により形成されたゴルフボールでは、材料の比率や水分量を変えることなく、初速を低下させることなく、コアの硬度(たわみ)を制御することができる。
本発明によれば、耐久性に優れ、優れた打感を有するゴルフボールを作製することができ、廃材料の再利用が行えるため、製造コスト及び環境への負荷の低減においても有利なゴルフボールを提供することが可能となるものである。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のゴルフボールの製造方法は、上記のとおり、基材ゴムと不飽和カルボン酸又はその塩とを必須成分として配合したゴム組成物を加硫してなる加硫成形物を構成要素として具備するゴルフボールを得る際に、液体洗浄により可溶成分を除去した加硫ゴム粉末を上記ゴム組成物に添加するものである。
本発明で用いる加硫ゴム粉末を得るためのゴム材料としては、特に制限されるものではないが、通常ゴルフボールに使用されるゴム材料を使用することが好ましく、基材ゴムにシス−1,4−ポリブタジエンを有し、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸の金属塩等を配合してなるゴム材料を用いることが特に好ましい。
上記不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられ、特にアクリル酸、メタクリル酸が好ましい。不飽和カルボン酸の金属塩としては、亜鉛塩、マグネシウム塩等が挙げられ、中でもアクリル酸亜鉛が好適に用いられる。
本発明において、このような液体洗浄する加硫ゴム材料としては、具体的に廃品となったゴルフボールや、ゴルフボールのソリッドコアをセンタレス研磨等することによって生まれたゴム粉末を使用することができるが、廃品を粉末化する手間を考えれば、研磨した際に生じるゴム粉末を使用することがより効果的である。
センタレス研磨から生じるゴム粉末を利用する場合、ソリッドコアの表面に水をかけながら砥石で該コアを研磨する工程において、発生するゴム粉末を含む溶液を十分放置し、ゴム粉からアクリル酸等の可溶成分を液体に溶出させた後、ろ過機等を用いてゴムを分離したものを利用することができる。
この場合、コアを研磨する際の砥石については、#10〜300のものを使用することができ、特に、#20〜200であることが好ましく、より好ましくは#50〜150である。この砥石を適宜変えることによって、コア材料を研磨する表面の粗さ等の度合い、及び、本発明に利用するゴム粉体の粒径を適宜制御することができる。
本発明に利用されるゴム粉体は、上記に限らず、廃ゴルフボール等も利用することができ、廃ボール等を利用するに当たっては、ゴルフボールのゴム系材料部のみを使用することが好ましく、得られたゴム系材料を下記に記載する粉体の径程度まで粉砕することが好ましい。
本発明において、上記原料加硫ゴム粉末は、これを液体で洗浄し、該加硫ゴム粉末から可溶成分を除去するが、この場合、洗浄に使用する液体としては、水やアルコールを溶媒とする界面活性剤溶液等が挙げられる。これらの液体の中では、界面活性剤等の残留成分はコア性能に影響を及ぼすおそれがあり、また、コストを抑制する点で水を用いることが好ましい。
上記液体による洗浄方法としては、原料加硫ゴム粉末に液体をスプレーする等の方法を採用することもできるが、好ましくは液体、特に水中に原料加硫ゴム粉末を浸漬する方法を採用する。この場合、液体量は、適宜選定されるが、粉体1,000gに対して液体が5L以上であることが好ましく、5〜50Lであることが更に好ましく、5〜20Lであることが特に好ましい。
ここに規定する液体の量よりも少ない場合には、ゴム中及び表面に存在する可溶成分を十分に溶出させることができず、また、多すぎる場合にはろ過に要する時間が長くかかってしまうため生産効率が低下してしまう場合がある。
溶出させるのに、適切な温度として、10〜40℃であることが好ましく、15〜35℃であることが更に好ましく、20〜30℃であることが特に好ましい。上記の温度より低温になると、適切な溶出が行われず、多くの可溶成分がゴム中及び表面に残る場合がある。逆に、上記の温度より高温では、加熱する工程の増加に伴いコスト高となってしまい経済的に不利である。
溶出に要する時間は、10分〜24時間であることが好ましく、1〜12時間であることが更に好ましく、1〜2時間であることが特に好ましい。
溶出に際して、特に方法が制限されるものではないが、撹拌をしながら溶出させることも可能であり、これにより溶出時間を短縮することが可能となる。
なお、上記液体により除去される加硫ゴム中の可溶成分は、水溶性のアクリル酸、メタクリル酸等の不飽和脂肪酸又はその塩、その他の水溶性モノマーやポリマーなどである。
上記のように加硫ゴム粉末を液体洗浄した後は、得られた加硫ゴム粉末を乾燥させることが好適である。この場合、乾燥方法については如何なる方法を用いてもかまわないが、(i)ゴムが凝集するのを防止すること、(ii)ゴム粉体を満遍なく乾燥すること、(iii)焦げ付きや粉塵爆発を起こさないことの(i)〜(iii)の目的のため、ろ過分離されたゴムは、撹拌機付き乾燥機にて乾燥させることが好ましい。
上記の乾燥工程により加硫ゴム粉末を乾燥させた後の該加硫ゴム粉末の含有水分量は600ppm以下であることが好ましく、より好ましくは400ppm以下の範囲とする。このように加硫ゴム粉末の水分量を600ppm以下に調整することにより、製造されるコアの反発性を維持し、経年変化におけるゴルフボールの耐久性を向上させることができる。
乾燥時の温度については、105〜160℃であることが好ましく、110〜140℃であることが特に好ましく、更に好ましくは120〜125℃である。また、乾燥に要する時間は、20分以上であることが好ましく、より好ましくは30分〜3時間、更に好ましくは1〜2時間である。
上記の乾燥工程の温度及び時間が上記の範囲を逸脱した場合、加硫ゴム粉末を十分に乾燥させることができなくなったり、粉体材料が変質してしまうおそれがある。
このようにして得られる加硫ゴム粉末の粒径は、特に制限はないが、篩の目の大きさとして1,000μm以下であることが好ましく、より好ましくは800〜25μm、更に好ましくは400〜25μmである。上記のゴム粉末の粒径が1,000μmを超えると、混練り時のゴム粉末の分散が悪くなったり、製品化した際の耐久性が悪くなるおそれがある。逆に、上記ゴム粉末の粒径が小さすぎると、所望の硬度を得ることができず、廃材の使用量を増やすことができないため、コストの低減及び環境への負荷低減の効果が薄れてしまうことがある。
なお、このような粒径の粉末を得る手段として、乾燥後のゴム粉体を篩にて所定の粒度内のゴム粉末を得る方法が挙げられる。この場合、篩の目は、回収するゴム粉末の粒径によって適宜選択することが可能であるが、好ましくは75〜1,000μmのものを使用することが可能であり、特に250〜425μmのものを使用することが好ましい。
篩は、層状に上から順に目の粗いものから小さいものへ構成することによって、それぞれの粒径の粉体を一度に収集することができ、本発明の材料として大きすぎるものについては、更に細かくするために粉砕したり、場合によっては廃棄することとなる。
本発明においては、上記の工程を経て得られたゴム粉末をゴム混練時、硬度調整剤として添加することが好ましい。
本発明により得られるゴルフボールは、ワンピースソリッドゴルフボール、ツーピースソリッドゴルフボール、スリーピース以上のマルチピースソリッドゴルフボールとして構成されるが、ワンピースソリッドゴルフボールにおいてはボールを構成する加硫成形物、ツーピースソリッドゴルフボールにおいてはソリッドコアを構成する加硫成形物、マルチピースソリッドゴルフボールにおいてはソリッドコア及び/又は中間層を形成する加硫成形物に、上記液体洗浄された加熱ゴム粉末を添加する。この場合、特に好ましくは、ソリッドコアを構成する加硫成形物に、液体洗浄された加熱ゴム粉末を添加する。
ここで、加硫成形物は、基材ゴムと不飽和カルボン酸又はその塩とを必須成分として配合したゴム組成物を加硫することによって得られるもので、基材ゴムとしては、ゴルフボールに用いられるゴム材料であれば特に制限されるものではないが、特に、シス−1,4−結合を60%以上含有する希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンであることが好ましい。
上記希土類系触媒がNd系触媒であることが好ましい。また、1,2ビニル結合を2%以下含有するポリブタジエンであることがより好ましい。
一方、不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられ、特にアクリル酸、メタクリル酸が好ましい。不飽和カルボン酸の金属塩としては、亜鉛塩、マグネシウム塩等が挙げられ、中でもアクリル酸亜鉛が好ましい。
上記不飽和カルボン酸又はその塩の配合量は、上記基材ゴム100質量部に対し5〜30質量部、特に10〜20質量部であることが好ましい。
上記加硫成形物を形成するためのゴム組成物には、更に酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機充填剤を基材ゴム100質量部に対し10〜60質量部、特に20〜40質量部、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン等の有機過酸化物を基材ゴム100質量部に対し0.1〜1.0質量部、特に0.4〜0.6質量部配合することが好ましい。更に、硫黄(元素)、ペンタクロロチオフェノール及び/又はその金属塩などの有機硫黄化合物、老化防止剤等を所用量添加することもできる。
上記ゴム組成物を使用して、ソリッドコア等の加硫成形物は常法によって製造することができ、通常150〜170℃、10〜20分間の加硫条件とすることができる。
ここで、本発明においては、上記加硫成形物を得るためのゴム組成物に上記液体洗浄された加硫ゴム粉体を添加して、ソリッドコア等の加硫成形物を形成するものである。
上記ゴム粉末の添加量については、基材ゴム100質量部に対して0.1〜50質量部の範囲とすることが好ましく、より好ましくは0.2〜30質量部、更に好ましくは0.5〜10質量部の範囲とすることができる。上記ゴム粉末の添加量が0.1質量部に満たないと、コストダウン効果が少なくなり、逆に、50質量部を超えると、ボールの耐久性が劣ってしまう場合がある。なお、上記ゴム粉末の添加量が30質量部を超えた場合、その添加量が多くなるほど、それに伴い製造時におけるゴム練り作業が漸次悪化する傾向がある。
本発明のゴルフボールは、上記した液体洗浄された加硫ゴム粉末を用いる以外は、その種類に応じた公知の材料を用いて公知の方法で製造し得る。例えば、マルチピースソリッドゴルフボールの場合に形成される中間層としては、樹脂材料であっても、ゴム系材料であってもかまわない。中間層の樹脂としては、例えばアイオノマー樹脂、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、及びこれらの混合物を挙げることができる。中間層材料がゴム系材料である場合には、中間層材料に上記した液体洗浄された加硫ゴム粉末を添加することも可能である。
カバー材料の樹脂としては、例えばアイオノマー樹脂、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、及びこれらの混合物を挙げることができる。
なお、ゴルフボールには、常法に従ってディンプルが形成されるが、ディンプルは、ボールの構造、用途に応じて適宜選択することが可能であり、250〜500個程度であることが好ましい。
ゴルフボールを得る場合の金型は、通常コアを形成するときに使用されるものを好適に用いることができ、中間層やカバー等も通常と同様に作製することが可能である。また、金型の分割面にディンプルを構成するための凹凸を設けることも可能である。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例、比較例]
表1に示す配合成分を混練りし、加硫して得られた加硫ゴムを研磨し、発生する粒径1,500μm以下のゴム粉末約3kgを水300Lに分散させた溶液を1時間室温で放置した。これにより、溶液のpHは不飽和カルボン酸の溶出により6.5以下になった。この溶液をろ過機でゴムと水に分離した。
撹拌機能を有する乾燥機において、120℃,2時間で乾燥したところ、上記ゴム3kgに対して25質量%あった水分量が200ppmまで乾燥した。このゴム粉末には加硫時のバリ等が含まれており、バリ等の粒径は大きい。そのため、このような粒径の大きな加硫ゴムでは不飽和カルボン酸を十分に溶出させることができない場合があり、φ0.4mmメッシュの篩にて分級した。
Figure 0005343382
上記の成分の内容は下記の通りである。
ポリブタジエン(商品名「BR01」JSR社製)
酸化亜鉛(商品名「NANOFINE−50」堺化学工業社製)
アクリル酸亜鉛(日本蒸留工業社製)
老化防止剤(商品名「ノクラックNS−6」大内新興化学工業社製)
炭酸カルシウム(白石カルシウム社製)
ジクミルパーオキサイド(商品名「パークミルD」日本油脂社製)
次いで、上で得られた加硫ゴム粉末を、表1の配合のゴム組成物に、シス−1,4−ポリブタジエン100質量部に対して3,5,10,15質量部添加して混練し、金型中、150℃で10分間加硫を行い、直径39.0mmのソリッドコアを作製した。得られたコア性能を評価した。その評価を下記表2に示した。なお、本実施例においては、加硫ゴム粉末とコア材料は同じ材料を用いている。
Figure 0005343382
コアのたわみ量:コアを硬板の上に置き、初期荷重98N(10kgf)から終荷重
1,275N(130kgf)に負荷したときのコアのたわみ量(mm)
初速:USGA型初速計 1,376rpm時の初速
表2の結果より、水洗浄した加硫ゴム粉末の添加量に比例して、初速低下を招くことなく、硬度を硬くすることができた。なお、上記硬度及び初速はコアの状態において測定したものである。

Claims (9)

  1. 基材ゴムと不飽和カルボン酸又はその塩とを必須成分として配合したゴム組成物を加硫して加硫成形物を得、この加硫成形物を構成要素として具備するゴルフボールを製造するゴルフボールの製造方法において
    液体洗浄により可溶成分を除去した加硫ゴム粉末を上記ゴム組成物に添加すると共に、その液体洗浄を加硫ゴム粉末1000gに対して5L以上の液体に浸漬して行なうことを特徴とするゴルフボールの製造方法
  2. 上記加硫ゴム粉末の粒径が1,000μm以下である請求項1記載のゴルフボールの製造方法
  3. 上記加硫ゴム粉末を基材ゴムに添加する際の該加硫ゴム粉末の含有水分量が600ppm以下である請求項1又は2記載のゴルフボールの製造方法
  4. 上記液体洗浄に使用する液体が水である請求項1、2又は3記載のゴルフボールの製造方法
  5. 上記液体洗浄を10〜40℃の温度で行なって、加硫ゴム粉末から可溶成分を溶出除去する請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴルフボールの製造方法。
  6. 上記液体洗浄における溶出時間が10分〜24時間である請求項1〜5のいずれか1項に記載のゴルフボールの製造方法。
  7. 上記液体洗浄を行った加硫ゴム粉末を撹拌機付き乾燥機により乾燥させて上記ゴム組成物に添加する請求項1〜6のいずれか1項に記載のゴルフボールの製造方法。
  8. 上記乾燥工程の条件が、温度105〜160℃、20分以上である請求項7記載のゴルフボールの製造方法。
  9. 上記加硫ゴム粉末の配合量が、基材ゴム100質量部に対して0.1〜50質量部である請求項1〜8のいずれか1項に記載のゴルフボールの製造方法。
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