JP2003111871A - ゴルフボールおよびその製造方法 - Google Patents

ゴルフボールおよびその製造方法

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JP2003111871A
JP2003111871A JP2001311232A JP2001311232A JP2003111871A JP 2003111871 A JP2003111871 A JP 2003111871A JP 2001311232 A JP2001311232 A JP 2001311232A JP 2001311232 A JP2001311232 A JP 2001311232A JP 2003111871 A JP2003111871 A JP 2003111871A
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rubber powder
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golf ball
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Tsutomu Hirau
勉 平宇
Toshiaki Tanaka
聡明 田中
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴルフボールの性能を損なうことなく、内核
の金型からの離型性を高めたゴルフボールおよびその製
造方法を提供する。 【解決手段】 不飽和カルボン酸マグネシウム塩で架橋
されたMg加硫ゴム粉末と、不飽和カルボン酸マグネシ
ウム塩以外の共架橋剤で架橋されたその他の加硫ゴム粉
末とを内核に含んでいることを特徴とするゴルフボール
およびその製造方法である。ここで、Mg加硫ゴム粉末
の配合量αとその他の加硫ゴム粉末の配合量βとの比α
/βが1/4〜4であり、かつ加硫ゴム粉末全体の配合
量α+βが、内核の基材ゴム100質量部に対して5〜
30質量部であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴルフボールおよび
その製造方法に関し、特にゴルフボールの性能を損なう
ことなく、ゴルフボール内核の金型からの離型性を高め
たゴルフボールおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にゴルフボールには、糸巻きゴルフ
ボールとソリッドゴルフボールとが存在する。これらの
ゴルフボールはいずれも1層以上の内核を含んでおり、
この内核は金型を用いてゴム組成物を加硫成形すること
によって得られる。しかし、内核の金型からの離型性は
悪く、金型からの離型性を確保するために従来から以下
の方法が検討されている。
【0003】たとえば、シリコン系またはフッ素系等の
離型剤を金型表面に塗布する方法またはこれらの離型剤
を塗布した離型フィルムを金型表面に介して加硫成形を
行なう方法がある。しかし、この方法では、内核の金型
からの離型性がすぐに悪化することがあった。また、内
核表面に離型剤が残ってしまい、内核と内核上に設置さ
れるカバー等との密着性が阻害されることがあるためゴ
ルフボールの耐久性の低下を招くことがあった。また、
この内核表面に付着した離型剤を除去する工程を製造ラ
インに組み込むとすると多大な設備投資とエネルギとが
必要となる。
【0004】また、金型表面にクロムメッキ等のコーテ
ィング等で表面処理を行なう方法がある。しかし、この
方法は内核の表面に離型成分が付着することがない点で
優れているが、表面処理そのものが高価であり離型効果
も長続きしないという問題があった。
【0005】また、加硫成形後金型を冷却することによ
り内核を収縮させ、金型からの離型を容易にするという
方法がある。しかし、この方法は加硫成形後に金型を冷
却するため、多大なエネルギが必要となるという問題が
あった。
【0006】また、内核を構成する材料を変更するとい
う方法がある。たとえば、特開平8−100081号公
報においてはエチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系
共重合ゴム組成物にキノン系化合物等を配合することに
より金型からの離型を容易にするという方法が開示され
ている。また、特開平9−137000号公報において
は硫黄元素またはリン元素含有イオン界面活性剤を配合
するという方法が開示されており、特開平4−2985
46号公報においては炭素数6以上の高級脂肪酸の金属
塩を配合するという方法が開示されている。
【0007】しかし、これらの方法は反発性等のゴルフ
ボールの性能を劣化させることがあり、また特開平9−
137000号公報または特開平4−298546号公
報のような内部離型剤等の高価な材料を使用した場合に
は、ゴルフボール製品のコストアップとなってしまうこ
とがあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記事情に鑑みて、本
発明は反発性等のゴルフボールの性能を劣化させること
なく、内核の金型からの離型性を向上させたゴルフボー
ルおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、不飽和カルボン酸マグネシウム塩で架橋
された加硫ゴム粉末(以下、「Mg加硫ゴム粉末」とい
う。)と、不飽和カルボン酸マグネシウム塩以外の共架
橋剤で架橋された加硫ゴム粉末(以下、「その他の加硫
ゴム粉末」という。)とを内核に含んでいるゴルフボー
ルである。
【0010】ここで、Mg加硫ゴム粉末の配合量αとそ
の他の加硫ゴム粉末の配合量βとの比α/βが1/4〜
4であり、かつ、加硫ゴム粉末全体の配合量α+βが、
内核の基材ゴム100質量部に対して5〜30質量部で
あることが好ましい。
【0011】また、Mg加硫ゴム粉末は、基材ゴム10
0質量部に対して、メタクリル酸マグネシウムを5〜4
0質量部、タングステン、酸化タングステンまたは硫酸
バリウムのうちの少なくとも1種を1〜50質量部およ
び有機過酸化物を0.1〜5質量部含んでいることが好
ましい。
【0012】これらのゴルフボールは、Mg加硫ゴム粉
末とその他の加硫ゴム粉末とを内核に配合して製造され
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明についてさらに詳細
に説明すると、本発明のゴルフボールはMg加硫ゴム粉
末とその他の加硫ゴム粉末とを配合した内核を作製し、
この内核上にカバー等を被覆して作製される。
【0014】<Mg加硫ゴム粉末>本発明のMg加硫ゴ
ム粉末は、基材ゴム、架橋剤、共架橋剤、充填剤等から
構成されている。
【0015】基材ゴムとしては、天然ゴム、合成ゴムま
たはそれらの混合物が用いられる。たとえば、合成ゴム
としては、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、
スチレンポリブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−
ジエンゴム等がある。これらの中でも特にシス−1,4
−結合が少なくとも40%以上、好ましくは80%以上
を有するハイシスポリブタジエンゴムが反発性の面で優
れているため好ましい。
【0016】架橋剤としては、有機過酸化物等が用いら
れ、たとえば、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−3,5−トリメチルシクロ
ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキサイド等があ
る。これらの中でもジクミルパーオキサイドが好適であ
る。有機過酸化物等は、基材ゴム100質量部に対し
0.1〜5質量部配合することが好ましい。配合量が
0.1質量部より少ないとゴルフボールが軟らかくなり
すぎて反発性が低くなり、ゴルフボールの飛距離が低下
する傾向にある。また、配合量が5質量部より多いとゴ
ルフボールが硬くなる傾向にあり、ゴルフボールの打撃
時のフィーリングが悪化する傾向にある。
【0017】共架橋剤としては、不飽和カルボン酸マグ
ネシウム塩が用いられる。ここで、不飽和カルボン酸マ
グネシウム塩としては、たとえばアクリル酸マグネシウ
ム塩、メタクリル酸マグネシウム塩等があるが、メタク
リル酸マグネシウム塩が好適である。不飽和カルボン酸
マグネシウム塩は基材ゴム100質量部に対して5〜4
0質量部、好ましくは10〜40質量部配合される。配
合量が5質量部より少ないと架橋性が低下してゴルフボ
ールの反発性が低くなる傾向にあり、配合量が40質量
部より多いと架橋密度が高くなりMg加硫ゴム粉末が硬
くなりゴルフボールの打撃時のフィーリングが低下する
傾向にある。また、不飽和カルボン酸と酸化マグネシウ
ムとをゴム組成物中に別々に配合して、ゴム組成物中で
不飽和カルボン酸マグネシウム塩とすることもできる。
ここで不飽和カルボン酸はアクリル酸またはメタクリル
酸が好適に使用される。
【0018】本発明において充填剤としては、通常用い
られるものが使用できるが、タングステン、酸化タング
ステンまたは硫酸バリウムのうちの少なくとも1種を好
適に用いることができる。これらの充填剤の配合量は基
材ゴム100質量部に対して1〜50質量部であること
が好ましい。配合量が50質量部を超えると内核の質量
が大きくなり、ゴルフボールが重くなる傾向にある。ま
た、これらの材料は比較的比重が高いので、基材ゴムに
対する配合量を抑えることができ、ゴルフボールの反発
性能の低下を抑制することができる。これらの充填剤の
かわりに、炭酸カルシウム、酸化チタン、クレー、ラジ
オライト、炭酸カルシウム等の亜鉛を含まないゴム用充
填剤を用いることもできる。
【0019】<Mg加硫ゴム粉末の作製>Mg加硫ゴム
粉末は、ゴム組成物を調製し、得られたゴム組成物を加
硫して加硫ゴムを得た後、該加硫ゴムを粉砕して作製さ
れる。
【0020】Mg加硫ゴム粉末のゴム組成物の調製は、
上記の基材ゴム、架橋剤、共架橋剤、充填剤等を必要な
分だけ計量し、ロール、ニーダーまたはバンバリー等の
適宜の混練機を用いて混練することにより行なわれる。
【0021】加硫は従来から公知の方法で行なわれる。
たとえば、金型内に上記ゴム組成物を所定の形状に仕込
んだりまたは射出成形機によって金型にゴム組成物を供
給すること等により金型にゴム組成物を充填し、温度条
件が130〜180℃の下で10〜60分間加硫が行な
われる。加硫されたゴム組成物をその後室温付近まで冷
却して加硫ゴムが得られる。
【0022】加硫ゴムの粉砕は従来から公知の方法で行
なわれるが、シュレッダ等の公知の破砕機を用いて粗粉
砕し、粗粉砕された加硫ゴムをスクリューフィーダ等を
用いて特開平8−1020号公報等に記載の粉砕機へ定
量供給して微粉砕を行なう方法が好ましい。また、粉砕
の対象となる加硫ゴムは上述のようにして得られた加硫
ゴムだけでなく、リサイクルの観点からゴルフボールの
製造工程においてボリューム不足等の不良品および上記
加硫成形において余剰にはみ出たスピュー等も利用する
ことが好ましい。
【0023】また、Mg加硫ゴム粉末の粒子径は特に限
定されるものではないが、3mm以下、好ましくは1m
m以下にすることが好ましい。
【0024】<その他の加硫ゴム粉末>本発明のその他
の加硫ゴム粉末は、不飽和カルボン酸マグネシウム塩以
外の共架橋剤で架橋された加硫ゴム粉末である。すなわ
ち、その他の加硫ゴム粉末は基材ゴム、架橋剤、共架橋
剤、充填剤等から構成されており、共架橋剤を除く基材
ゴム、架橋剤、充填剤等はMg加硫ゴム粉末と同様の材
質が用いられる。
【0025】その他の加硫ゴム粉末の共架橋剤は、不飽
和カルボン酸マグネシウム塩以外の共架橋剤であれば特
に限定はされない。たとえば、不飽和カルボン酸または
不飽和カルボン酸のマグネシウム塩を除くその金属塩、
多官能モノマー、フェニレンビスマレイミドがある。こ
の中でもアクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛等の不飽和
カルボン酸亜鉛塩であることが好ましい。不飽和カルボ
ン酸亜鉛塩で架橋された加硫ゴム粉末(以下、「Zn加
硫ゴム粉末」という。)を内核に含めた場合にはゴルフ
ボールの反発性保持の点で好ましい。
【0026】また、その他の加硫ゴム粉末は、上述した
Mg加硫ゴム粉末と同様の方法で作製される。すなわ
ち、ゴム組成物を調製し、得られたゴム組成物を加硫し
て加硫ゴムを得た後、加硫ゴムを粉砕して作製される。
【0027】<内核>本発明のゴルフボールの内核に
は、上述したMg加硫ゴム粉末およびその他の加硫ゴム
粉末に加えて、基材ゴム、架橋剤、共架橋剤、充填剤等
を含めることができる。
【0028】ここで、Mg加硫ゴム粉末を内核に配合し
た場合には、金型表面、特に金型表面を構成する酸化鉄
とMg加硫ゴム粉末中に含まれるマグネシウム塩との接
着性が亜鉛塩に比べ弱い等の理由により、内核の金型に
対する離型性が向上し、その他の加硫ゴム粉末を内核に
配合した場合にはゴルフボールの反発性等の性能が向上
する。
【0029】また、Mg加硫ゴム粉末の内核への配合量
αと不飽和カルボン酸マグネシウム塩以外の材質で架橋
された加硫ゴム粉末の内核への配合量βとの配合量比α
/βは1/4〜4であることが好ましく、より好ましく
は1/2〜4である。この配合量比が1/4よりも小さ
いと内核の金型からの離型性が低下する傾向にあり、4
よりも大きいとゴルフボールの反発性が低下する傾向に
ある。
【0030】また、Mg加硫ゴム粉末と不飽和カルボン
酸マグネシウム塩以外の共架橋剤で架橋された加硫ゴム
粉末とをともに内核へ配合した場合の加硫ゴム粉末全体
の配合量α+βは、内核の基材ゴム100質量部に対し
て5〜30質量部が好ましく、さらには10〜30質量
部が好ましい。加硫ゴム粉末全体の配合量が5質量部未
満では内核の金型からの離型性が低下する傾向にあり、
30質量部を超えるとゴルフボールの反発性が低下する
傾向にあり、また内核のゴム組成物をロールで混練り作
業する際の混練り作業性が低下する傾向にある。
【0031】ここで内核は1層のみであってもよく、2
層以上から構成されていてもよい。内核が2層以上から
構成されている場合には内核の金型からの離型性の点か
ら加硫時に金型と接触する層にMg加硫ゴム粉末が配合
されていればよく、その他の層にはMg加硫ゴム粉末が
配合されていてもよく、配合されていなくてもよい。
【0032】また、本発明の内核の基材ゴムの材質は特
に限定されないが、ポリブタジエンが好ましく、イソプ
レンゴム、天然ゴムまたはスチレンブタジエンゴム等そ
の他のゴムをブレンドすることもできる。
【0033】さらに、架橋剤としてジクミルパーオキサ
イド等の有機過酸化物を配合することができ、共架橋剤
として不飽和カルボン酸またはその金属塩等を配合する
ことができ、充填剤として金属酸化物等の無機充填剤や
高比重金属等を配合することができる。
【0034】<内核の作製>内核はゴム組成物の調製を
した後、ゴム組成物を加硫等することによって得られ
る。
【0035】内核のゴム組成物の調製は、上記の基材ゴ
ム、Mg加硫ゴム粉末、その他の加硫ゴム粉末、架橋
剤、共架橋剤、充填剤等を必要な分だけ計量し、ロー
ル、ニーダーまたはバンバリー等の適宜の混練機を用い
て混練することにより調製される。
【0036】加硫は、従来から公知の方法で行なわれ
る。たとえば、金型等にゴム組成物を設置し、温度条件
が130〜180℃の下で10〜60分間加硫が行なわ
れる。ここで、内核を成形する金型は、金型の耐久性、
耐腐食性、コスト、熱伝導率等の観点に鑑み、少なくと
も内核が当接して成形されるキャビティ面がステンレス
鋼や炭素鋼等の鉄系金属よりなるものを使用するのがよ
い。
【0037】このように加硫されたゴム組成物をその後
室温付近まで冷却することにより内核が得られる。ここ
で、本発明ではMg加硫ゴム粉末を内核に配合している
ことから、このゴム組成物の金型からの離型性が向上し
ているため、冷却後容易に金型から内核を取り出すこと
ができ、ゴルフボールの生産効率を向上することができ
る。
【0038】また、内核が内層と外層の2層から構成さ
れている場合の内核の加硫方法としては、たとえば、特
開2000−350793公報に開示されているよう
に、半球状キャビティを有する半球状金型と内核と同型
の半球凸部を有する中子金型とを用いて外層を形成した
後に、内核用金型を用いて内層を外層によって被覆する
方法等も用いることができる。
【0039】<カバーの作製>上述のようにして得られ
た内核にはその表面に、または糸ゴム層を挟んでカバー
が被覆される。
【0040】このカバーは1層または2層以上であっ
て、その材質は特に限定されず従来同様の各種のものが
用いられ、たとえば、熱可塑性樹脂、特にアイオノマー
樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリオレフィンま
たはポリスチレン系の熱可塑性樹脂を1種または2種以
上配合した樹脂組成物を基材樹脂とすることができる。
また、これらの樹脂には無機充填剤、顔料等を適度に配
合することができる。
【0041】また、カバーの被覆は通常用いられる方法
によって被覆される。たとえば、上記のカバー用組成物
をあらかじめ半球殻状のハーフシェルに成形しそれを2
枚用いてコアを包み加圧成形する方法または上記のカバ
ー用組成物を直接内核上に射出成形して内核を包む方法
等がある。その後、本発明のゴルフボールは美観を高
め、商品価値を上げるために、ペイント仕上げ、マーキ
ングスタンプ等を施されて市場に投入される。
【0042】
【実施例】本発明を実施例を挙げてさらに具体的に説明
するが、これら実施例に限定されるものではない。
【0043】(1) 加硫ゴム粉末の作製 表1に示した配合の加硫ゴム粉末用ゴム組成物を10リ
ットル容量のニーダーで混練りすることによって行な
い、得られたゴム組成物をオープンロールにてシーティ
ングした後、165℃で18分間プレス加硫して板状の
加硫ゴムを作製し、その加硫ゴムを破砕機で3〜10m
mのチップ状にした。次にこの加硫ゴムチップを特開平
8−1020号公報等に記載されている公知の粉砕機に
よって微粉砕することにより平均粒径1mmのMg加硫
ゴム粉末およびZn加硫ゴム粉末を得た。ここで、表1
中の各成分の配合量は質量部によるものである。
【0044】
【表1】 (注1)日本合成ゴム(株)製のBR−11 (注2)日本油脂(株)製のパークミルD
【0045】(2) 内核およびゴルフボールの作製 表1のMg加硫ゴム粉末およびZn加硫ゴム粉末を用い
て、表2(実施例1〜4)、表3(実施例5〜8)、表
4(実施例9〜12)および表5(比較例1〜4)に示
した配合のゴム組成物を混練りし、そのゴム組成物をス
テンレス鋼よりなる金型に充填し、160℃で25分間
加硫することにより外径38.5mmの内核を作製し
た。そしてその内核にアイオノマー樹脂100質量部と
酸化チタン2質量部との配合比からなる外皮材で被覆し
て外皮を形成することにより、外径42.7mmの二層
構造のゴルフボールを作製した。ここで、表2、表3、
表4および表5中の各成分の配合量は質量部によるもの
である。
【0046】(3) 試験方法 上記の内核のゴム組成物を混練りするときの混練り作業
性、加硫後の内核の離型性および得られたゴルフボール
の反発係数を次の方法で評価し、その結果を以下の表2
(実施例1〜4)、表3(比較例5〜8)、表4(実施
例9〜12)および表5(比較例1〜4)に示す。
【0047】(i)内核の離型性 内核の離型性は内核のプレス加硫後の内核の金型からの
離型のしやすさを表わしたもので、金型に離型剤(ダイ
キン工業(株)製のダイフリーGA−6010)を塗布
してから10回目のプレス成形加硫後の内核を手作業に
て取り出す際の離型レベルを下記基準にしたがって評価
した。 評価基準 ◎…手で簡単に取り出すことができる。 ○…少しかたく感じられるが、手でこじると取り出すこ
とができる。 △…かなりかたく感じられ、手で取り出すことができ
ず、ハンマーを利用すると取り出すことができる。 ×…非常にかたく、ハンマーを利用すると内核が破壊さ
れてしまい取り出すことができない。
【0048】(ii)反発係数 ゴルフボールに200gのアルミニウム製円筒物を45
m/秒の速度で衝突させ、衝突後の円筒物およびゴルフ
ボールの速度を測定し、それぞれの衝突前後の速度およ
び重量から算出した。測定は各ゴルフボールについて1
2個ずつ行ない、その平均を算出して実施例および比較
例のゴルフボールの値とした。尚、この値は比較例1の
ゴルフボールの反発係数の値を100としたときの値で
示されており、この数値が大きいほど反発性に優れてい
ることを示す。
【0049】(iii)混練り作業性 混練り作業性は内核のゴム組成物を混練りする際の作業
のしやすさを表わしたもので、製造状況を客観的に判断
して評価した。 評価基準 ○…ゴム組成物とロールとの密着程度が適度であり、作
業性がよい。 △…ゴム組成物がロールから浮き上がってしまい、作業
性が悪い。
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】
【0054】表2〜表5中の(注1)〜(注3)は以下
のものを用いた。 (注1)日本合成ゴム(株)製のBR−11 (注2)日本油脂(株)製のパークミルD (注3)三井デュポンポリケミカル(株)製のハイミラ
ン1706とハイミラン1605とを質量比50:50
で配合したもの (4) 試験結果 実施例1〜12のゴルフボールは、内核にMg加硫ゴム
粉末およびZn加硫ゴム粉末が配合されていることか
ら、加硫ゴム粉末が全く配合されていない比較例1のゴ
ルフボール、Zn加硫ゴム粉末のみが配合されている比
較例2および比較例3のゴルフボール、ならびにMg加
硫ゴム粉末のみが配合されている比較例4のゴルフボー
ルと比べると相対的に内核の離型性がよく、ゴルフボー
ルの反発性もほとんど損なわれなかった。
【0055】また、実施例1〜4、実施例6〜7および
実施例9〜12のゴルフボールは、内核に配合されてい
るMg加硫ゴム粉末とZn加硫ゴム粉末との配合量の比
が1/4〜4の範囲内にあることから、Mg加硫ゴム粉
末とZn加硫ゴム粉末との配合量の比が1/5である実
施例5のゴルフボールよりもさらに内核の離型性が優れ
る傾向にあり、Mg加硫ゴム粉末とZn加硫ゴム粉末と
の配合量の比が5/1である実施例8のゴルフボールよ
りもさらに反発性が優れる傾向にあった。
【0056】また、実施例1〜10のゴルフボールは、
内核に配合されているMg加硫ゴム粉末とZn加硫ゴム
粉末との全体の配合量が内核の基材ゴム100質量部に
対していずれも5〜30質量部であることから、加硫ゴ
ム粉末全体の配合量が1質量部である実施例11のゴル
フボールよりもさらに内核の離型性が優れる傾向にあ
り、加硫ゴム粉末全体の配合量が35質量部である実施
例12のゴルフボールよりもさらに混練り作業性に優れ
る傾向にあった。
【0057】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、内核の金
型からの離型性を向上させることができ、また反発性等
の性能を損なわないゴルフボールおよびその製造方法を
提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/30 C08K 3/30 5/098 5/098 5/14 5/14 C08L 21/00 C08L 21/00 Fターム(参考) 4J002 AC011 AC021 AC061 AC081 BB151 DA118 DE098 DG048 EG037 EK006 FD018 FD146 FD147 GC01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和カルボン酸マグネシウム塩で架橋
    されたMg加硫ゴム粉末と、不飽和カルボン酸マグネシ
    ウム塩以外の共架橋剤で架橋されたその他の加硫ゴム粉
    末とを内核に含んでいることを特徴とするゴルフボー
    ル。
  2. 【請求項2】 Mg加硫ゴム粉末の配合量αと、その他
    の加硫ゴム粉末の配合量βとの比α/βが1/4〜4で
    あり、かつ、加硫ゴム粉末全体の配合量α+βが、内核
    の基材ゴム100質量部に対して5〜30質量部である
    ことを特徴とする請求項1に記載のゴルフボール。
  3. 【請求項3】 Mg加硫ゴム粉末は、基材ゴム100質
    量部に対して、メタクリル酸マグネシウムを5〜40質
    量部、タングステン、酸化タングステンまたは硫酸バリ
    ウムのうち少なくとも1種を1〜50質量部および有機
    過酸化物を0.1〜5質量部含んでいることを特徴とす
    る請求項1または2に記載のゴルフボール。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のゴルフ
    ボールの製造方法において、Mg加硫ゴム粉末とその他
    の加硫ゴム粉末とを配合して内核を形成することを特徴
    とするゴルフボールの製造方法。
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