JP5341035B2 - 耐熱性エラストマー形成性組成物 - Google Patents
耐熱性エラストマー形成性組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5341035B2 JP5341035B2 JP2010171719A JP2010171719A JP5341035B2 JP 5341035 B2 JP5341035 B2 JP 5341035B2 JP 2010171719 A JP2010171719 A JP 2010171719A JP 2010171719 A JP2010171719 A JP 2010171719A JP 5341035 B2 JP5341035 B2 JP 5341035B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- heat
- resistant elastomer
- group
- forming composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)
Description
本発明の目的は、柔軟性に優れ、しかも溶剤溶解性、耐アルカリ性、耐熱性およびエポキシ樹脂との相溶性にも優れる耐熱性エラストマーを与える耐熱性エラストマー形成性組成物を提供することにある。
(A)炭素数20〜48のダイマー酸が主成分の(ポリ)カルボン酸およびジアミンを構成単位としてなるポリアミド
(B)末端に水酸基を有するジエン(共)重合体、およびポリイソシアネートを構成単位としてなる末端イソシアネート基ウレタンプレポリマー
(1)柔軟性に優れる。
(2)溶剤溶解性、耐アルカリ性、耐熱性およびエポキシ樹脂との相溶性に優れる。
本発明におけるポリアミド(A)は、炭素数(以下Cと略記)20〜48のダイマー酸が主成分の(ポリ)カルボン酸(a1)およびジアミン(a2)を構成単位としてなる。
従って、ここにおける(ポリ)カルボン酸(a1)は、ダイマー酸とダイマー酸以外のその他のジカルボン酸、それらの無水物、塩および低級(C1〜4)アルキルエステル、またはそれらの少なくとも2種の混合物を含むものであることを意味し、該塩にはアルカリ金属、アルカリ土類金属およびアミン(C1〜6)の塩が含まれる。
また、「主成分とする」とは(a1)中の該ダイマー酸の含有量が50重量%以上、好ましくは75〜100重量%であることを意味するものとする。
ダイマー酸の炭素数はC20〜48であり、Cが20未満では得られるポリアミド(A)が柔軟性に劣ることとなり、48を超えると(A)の溶剤溶解性が悪くなる。また、(a1)中のダイマー酸の含有量が50重量%未満では(A)の溶剤溶解性が悪くなり、(A)の高分子量化に不利となる。
ダイマー酸の市販品としては、「エンポール」[商品名、ヘンケルジャパン(株)製]、「ハリダイマー200F」[商品名、ハリマ化成(株)製]等が挙げられる。
これらのダイマー酸以外のその他のジカルボン酸は1種単独でも2種以上の混合物でも使用することができる。
脂肪族ジアミンとしては、C2〜20、例えばエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、1,18−オクタデカンジアミンおよび1,20−エイコサンジアミンが挙げられる。
上記(a2)のうち、(A)の柔軟性の観点から好ましいのは脂環含有ジアミン、さらに好ましいのはイソホロンジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンである。
(a1)と(a2)の該反応におけるカルボキシル基とアミノ基の反応当量比は、得られる耐熱性エラストマーの柔軟性、および(A)とウレタンプレポリマー(B)との反応性、得られる耐熱性エラストマーの溶剤溶解性の観点から好ましくは0.6以上1.0未満、さらに好ましくは0.7〜0.9である。
該反応の反応終点は、反応生成物の酸価(単位はmgKOH/g。以下数値のみを示す。)またはアミン価(単位はmgKOH/g。以下数値のみを示す。)を測定することにより判断することができる。
(A)の酸価は、通常10以下、生産性および(A)の高分子量化の観点から好ましくは5以下、さらに好ましくは3以下;アミン価は、(A)と後述するウレタンプレポリマー(B)との反応性および(A)の高分子量化の観点から好ましくは5〜150、さらに好ましくは10〜120である。
該(A)の酸価およびアミン価は、前記(a1)と(a2)の該反応におけるカルボキシル基とアミノ基の反応当量比を調整することにより上記好ましい範囲とすることができる。
本発明におけるウレタンプレポリマー(B)は、末端に水酸基を有するジエン(共)重合体(b1)、およびポリイソシアネート(b2)を構成単位としてなる、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーである。
(b1)としては、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−ブタジエン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンランダム共重合体(SBR)、ジエン(共)重合体のジエン部分の一部または全部が水素化された水素化体[水素化ブタジエンゴム、水素化イソプレン、スチレン−(エチレン−プロピレン)−スチレンブロック共重合体(SEPS:SISの水素化体)、スチレン−(エチレン−ブチレン)−スチレンブロック共重合体(SEBS:SBSの水素化体)、スチレン−エチレン−(エチレン−プロピレン)−スチレンブロック共重合体(SEEPS:スチレン−ブタジエン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素化体)、水素化SBR等]、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)等の末端水酸基変性体が挙げられる。
(b1)の市販品としては、例えば水添ポリブタジエングリコール〔商品名「GI−3000」(Mw3,000)、商品名「GI−1000」(Mw1,000)[いずれも日本曹達(株)製]等〕が挙げられる。
該ポリオールの具体例には、OH末端のポリマー[ポリエーテル、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタンおよびビニルポリマー(以下それぞれPT、PS、PD、PUおよびVPと略記)、ポリマーポリオール(以下P/Pと略記)等]、およびこれらの2種以上の混合物が含まれる。これらのうち、エポキシ樹脂(後述)との相溶性の観点から好ましいのはPTおよびPSである。なお、P/Pは、ポリオール(前記のPTおよび/またはPS、または これと後述の多価アルコールとの混合物)中でエチレン性不飽和モノマーをその場で重合させることにより得られるものである。
2価アルコール(C2〜20またはそれ以上)、例えばC2〜12の脂肪族2価アルコール[(ジ)アルキレングリコール、例えばエチレングリコール、 プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール(以下それぞれEG、PG、1,4−BD、1,6−HDと略記)、およびドデカンジオール等];C6〜10の脂環式2価アルコール[1,4−シクロヘキサンジオール等];C8〜20の芳香脂肪族2価アルコール[キシリレングリコール等];
AO付加物のカップリング剤には、ポリハライド、例えばC1〜6のアルカンポリハライド(例えばC1〜4のアルキレンジハライド:メチレンジクロライド、1,2−ジブロモエタン等);エピハロヒドリン(エピクロルヒドリン等);およびポリエポキシド(後述のもの)が含まれる。
縮合PSポリオールは、ポリオールとポリカルボン酸(および必要によりヒドロキシカルボン酸)との重縮合またはポリオールとポリカルボン酸無水物 およびAOとの反応により;PLポリオールはポリオールを開始剤とするラクトンの開環付加(またはポリオールとヒドロキシカルボン酸との重縮合)により;ヒマシ油のポリオール変性物はヒマシ油とポリオールとのエステル交換反応により;そして、ポリカーボネートポリオールはポリオールを開始剤とするアルキレンカーボネートの開環付加/重縮合、ポリオールとジフェニルもしくはジアルキルカーボネートの重縮合(エステル交換)、またはポリオールもしくは2価フェノール(前記のもの:ビスフェノールA等)のホスゲン化により、それぞれ製造することができる。
PSのうち、縮合PSポリオールの製造に好ましいのは、ジオール、およびそれと少割合(例えば10当量%以下)の3価以上のポリオールとの併用である。
(b1)の重量に基づく前記ポリオールの使用量は、通常40%以下、本発明の耐熱性エラストマー形成性組成物と後述するエポキシ樹脂との相溶性および後述する成形品の耐熱性の観点から好ましくは3〜30%、さらに好ましくは5〜20%である。
本発明の耐熱性エラストマー形成性組成物から形成されるエラストマーは、溶剤溶解性、耐アルカリ性、耐熱性およびエポキシ樹脂との相溶性に優れることから、該エポキシ樹脂のフィルム化に好適に用いることができる。
該エポキシ樹脂としては、分子中に好ましくは2〜10(さらに好ましくは2〜6)個のエポキシ基を有するもの、例えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン含有フェノールノボラック型エポキシ樹脂、およびこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
これらのうち後述の耐熱性エラストマーの溶剤溶解性および柔軟性の観点から好ましいのは、C4〜12の脂肪族DI、C4〜15の脂環式DI、さらに好ましいのはHDI、水添MDI、IPDIである。
(B)の製造に際して(b1)と前記ポリオールを併用する場合の該当量比[NCO/OH]も上記範囲と同様であり、この場合のOH基の当量は(b1)と該ポリオールの各当量を合計したものである。
本発明の耐熱性エラストマー形成性組成物は、上記(A)と(B)を含有してなる。
0となる割合がさらに好ましい。
(C)としては、着色剤(C1)、難燃剤(C2)、充填剤(C3)、滑剤(C4)、帯電防止剤(C5)、分散剤(C6)、酸化防止剤(C7)および紫外線吸収剤(C8)からなる群から選ばれる1種または2種以上が挙げられる。
顔料としては、無機顔料(アルミナホワイト、グラファイト、酸化チタン、カーボンブラック;有機顔料(アゾレーキ系、モノアゾ系、ジスアゾ系等)が挙げられる。
(1)非イオン性界面活性剤
AO付加型ノニオニックス、例えば疎水性基(C8〜24またはそれ以上)を有する活性水素原子含有化合物[飽和および不飽和の、高級アルコール(C8〜18)、高級脂肪族アミン(C8〜24)および高級脂肪酸(C8〜24)等]の(ポリ)オキシアルキレン誘導体〔AO付加物およびポリアルキレングリコールの高級脂肪酸モノ−およびジ−エステル]〕;多価アルコールの高級脂肪酸(上記)エステルの(ポリ)オキシアルキレン誘導体(ツイーン型ノニオニックス等);高級脂肪酸(上記)の(アルカノール)アミドの(ポリ)オキシアルキレン誘導体;多価アルコールアルキル(C3〜60)エーテルの(ポリ)オキシアルキレン誘導体;およびポリオキシプロピレンポリオール[多価アルコールおよびポリアミン(C2〜10)のポリオキシプロピレン誘導体[プルロニック型およびテトロニック型ノニオニックス];多価アルコール(C3〜60)型ノニオニックス(例えば多価アルコールの脂肪酸エステル、多価アルコールアルキル(C3〜60)エーテル、および脂肪酸アルカノールアミド);並びに、アミンオキシド型ノニオニックス(例えば(ヒドロキシ)アルキル(C10〜18)ジ(ヒドロキシ)アルキル(C1〜3)アミンオキシド)。
第4級アンモニウム塩型カチオニックス(テトラアルキルアンモニウム塩(C11〜100)アルキル(C8〜18)トリメチルアンモニウム塩およびジアルキル(C8〜18)ジメチルアンモニウム塩等);トリアルキルベンジルアンモニウム塩(C17〜80)(ラウリルジメチルベンジルアンモニウム塩等);アルキル(C8〜60)ピリジニウム塩(セチルピリジニウム塩等);(ポリ)オキシアルキレン(C2〜4)トリアルキルアンモニウム塩(C12〜100)(ポリオキシエチレンラウリルジメチルアンモニウム塩等);およびアシル(C8〜18)アミノアルキル(C2〜4)もしくはアシル(C8〜18)オキシアルキル(C2〜4)トリ[(ヒドロキシ)アルキル(C1〜4)]アンモニウム塩(サパミン型4級アンモニウム塩)[これらの塩には、例えばハライド(クロライド、ブロマイド等)、アルキルサルフェート(メトサルフェート等)および有機酸(下記)の塩が含まれる];並びにアミン塩型カチオニックス:1〜3級アミン[例えば高級脂肪族アミン(C12〜60)、脂肪族アミン(メチルアミン、ジエチルアミン等)のポリオキシアルキレン誘導体(EO付加物等)、およびアシルアミノアルキルもしくはアシルオキシアルキル(上記)ジ(ヒドロキシ)アルキル(上記)アミン(ステアロイロキシエチルジヒドロキシエチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン等)]の、無機酸(塩酸、硫酸、硝酸およびリン酸等)塩および有機酸(C2〜22)塩。
高級脂肪酸塩(ラウリル酸ナトリウム等)、エーテルカルボン酸[EO(1〜10モル)付加物のカルボキシメチル化物等]、およびそれらの塩;硫酸エステル塩(アルキルおよびアルキルエーテルサルフェート等)、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステルおよび硫酸化オレフィン;スルホン酸塩[アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸ジアルキルエステル型、α−オレフィン(C12〜18)スルホン酸塩、N−アシル−N−メチルタウリン(イゲポンT型等)等];並びにリン酸エステル塩(アルキル、アルキルエーテルおよびアルキルフェニルエーテルホスフェート等)。
カルボン酸(塩)型アンフォテリックス[アミノ酸型アンフォテリックス(ラウリルアミノプロピオン酸(塩)等)、およびベタイン型アンフォテリックス(アルキルジメチルベタイン、アルキルジヒドロキシエチルベタイン等)等];硫酸エステル(塩)型アンフォテリックス[ラウリルアミンの硫酸エステル(塩)、ヒドロキシエチルイミダゾリン硫酸エステル(塩)等];スルホン酸(塩)型アンフォテリックス[ペンタデシルスルホタウリン、イミダゾリンスルホン酸(塩)等];並びにリン酸エステル(塩)型アンフォテリックス[グリセリンラウリル酸エステルのリン酸エステル(塩)等]。
該組成物の重量に基づく各添加剤の使用量は、(C1)は通常5%以下、好ましくは0.1〜3%;(C2)は通常8%以下、好ましくは1〜3%;(C3)は通常5%以下、好ましくは0.1〜1%;(C4)は通常8%以下、好ましくは1〜5%;(C5)は通常8%以下、好ましくは1〜3%;(C6)は通常1%以下、好ましくは0.1〜0.5%;(C7)は通常2%以下、好ましくは0.005〜0.5%;(C8)は通常2%以下、好ましくは0.005〜0.5%である。
本発明の耐熱性エラストマー成形品は、前記耐熱性エラストマー形成性組成物を反応させた後、さらにこれを成形することにより得られる。
該反応の条件は、前記耐熱性エラストマー形成性組成物を無溶剤下または前記溶剤の存在下で反応させる。該反応温度は、通常10〜150℃、生産性および副反応抑制の観点から好ましくは20〜120℃、反応時間は、通常1〜48時間、耐熱性エラストマーの高分子量化および生産性の観点から好ましくは2〜24時間である。該反応の終了後、本発明の耐熱性エラストマーは固体または溶液状態で得られ、これを後述の方法で成形することにより成形品が得られる。
20重量%である。該成形品中のウレタン基とウレア基の合計含量は、1H−NMR(核
磁気共鳴)、固体NMRを用いることにより測定することができる。
成形品の塗装方法としては、例えばエアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、静電スプレー塗装、浸漬塗装、ローラー塗装、刷毛塗り等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
塗料としては、例えば、ポリエステルメラミン樹脂塗料、エポキシメラミン樹脂塗料、アクリルメラミン樹脂塗料、アクリルウレタン樹脂塗料等のプラスチック製品等の塗装用として一般的に用いられる塗料が挙げられる。
塗装膜厚(乾燥後膜厚)は、目的に応じて適宜選択することができるが塗装効果および工業上の観点から好ましくは5〜100μm、さらに好ましくは、10〜50μmである。
印刷インキとしてはプラスチック製品等の印刷用に通常用いられるもの、例えばグラビアインキ、フレキソインキ、スクリーンインキ、パッドインキ、ドライオフセットインキおよびオフセットインキが使用できる。
窒素導入管、溜去管および撹拌装置を備えた反応容器に、ダイマー酸[商品名「エンポール1061」、ヘンケルジャパン(株)製、以下同じ。]76.0部、イソホロンジアミン12.7部、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン15.7部を仕込み、気相部分に窒素を通気しながらマントルヒーターにて加熱溶融し、撹拌しながら220℃で脱水重縮合反応させ、酸価0.8mgKOH/g(以下数値のみを示す)、アミン価23.2mgKOH/g(以下数値のみを示す)、Mw10,000、Mn5,000のポリアミド(A−1)を得た。
製造例1においてダイマー酸76.0部、イソホロンジアミン12.7部および4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン15.7部に代えて、ダイマー酸60.6部、イソホロンジアミン17.6部および4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン21.8部を用いたこと以外は製造例1と同様に行い、酸価0.7、アミン価111.5、Mw2,000、Mn1,000のポリアミド(A−2)を得た。
製造例1においてダイマー酸76.0部、イソホロンジアミン12.7部および4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン15.7部に代えて、ダイマー酸50.3部、ドデカンジ酸[商品名「1,12−ドデカン二酸」、宇部興産(株)製]16.2部、イソホロンジアミン15.0部および4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン18.5部を用いたこと以外は製造例1と同様に行い、酸価0.7、アミン価23.2、Mw10,000、Mn5,000のポリアミド(A−3)を得た。
窒素導入管、排ガス溜去管、冷却管および撹拌装置を備えた反応容器に、水添ポリブタジエングリコール[商品名「GI−3000」、日本曹達(株)製、Mw3,000、水添化率93%。以下同じ。]87.7部およびHDI 12.3部を仕込み、気相部分に窒素を通気しながらマントルヒーターにて加熱溶融し、撹拌しながら100℃で重付加反応させ、NCO含量2.5%、Mw5,000、Mn3,400のウレタンプレポリマー(B−1)を得た。
製造例4において「GI−3000」87.7部に代えて、水添ポリブタジエングリコール[商品名「GI−1000」、日本曹達(株)製、Mw1,000、水添化率97%。]60.9部を用いたこと以外は製造例4と同様に行い、NCO含量1.4%、Mw9,000、Mn6,000のウレタンプレポリマー(B−2)を得た。
製造例4において「GI−3000」87.7部に代えて、同79部、PTMG[商品名「PTMG−3000」、三菱化学(株)製、Mw3,000]8.7部を用いたこと以外は製造例4と同様にして、NCO含量2.5%、Mw5,000、Mn3,400のウレタンプレポリマー(B−3)を得た。
製造例4において「GI−3000」87.7部に代えて、同79部、ポリエチレングリコール[商品名「PEG−1000」、三洋化成工業(株)製、Mw1,000]8.7部を用いたこと以外は製造例4と同様に行い、NCO含量1.4%、Mw9,000、Mn6,000のウレタンプレポリマー(B−4)を得た。
製造例4において「GI−3000」87.7部に代えて、同79部、ポリプロピレングリコール[商品名「ニューポール PP−3000」、三洋化成工業(株)製、Mw3,000]8.7部を用いたこと以外は製造例4と同様に行い、NCO含量2.5%、Mw5,000、Mn3,400のウレタンプレポリマー(B−5)を得た。
製造例4において「GI−3000」87.7部に代えて、同79部、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール[商品名「ニューポール PE−64」、三洋化成工業(株)製、Mw3,000]8.7部を用いたこと以外は製造例4と同様に行い、NCO含量2.5%、Mw5,000、Mn3,400のウレタンプレポリマー(B−6)を得た。
製造例1においてダイマー酸76.0部に代えて、ドデカンジ酸31.8部を用いたこと以外は製造例1と同様に行い、酸価0.8、アミン価23.2、Mw10,000、Mn5,000のポリアミド(比A−1)を得た。
製造例4において「GI−3000」87.7部に代えて、1,6−ヘキサンジオール7.8部を用いたこと以外は製造例4と同様に行い、NCO含量2.4%、Mw3,900、Mn3,000のウレタンプレポリマー(比B−1)を得た。
窒素導入管、排ガス留出管、撹拌装置および冷却管を備えた反応容器に、表1に示した配合組成(部)で仕込み、さらにトルエン720部、メチルエチルケトン180部を加え、撹拌しながら90℃で2時間反応させた。その後、減圧下(1.5kPa)でトルエンおよびメチルエチルケトンを留去して、実施例1〜9、比較例1〜6の各耐熱性エラストマーを得た。
各エラストマーをハンマー等の鈍器で約3cm角に粗粉砕した後、加圧プレス機[型番「TABLE TYPE TEST PRESS SA−302」、テスター産業(株)製]を用い、130℃、5.0MPaの条件で溶融、加圧して成形し、膜厚100μmの成形品(シート)にした。得られたシートを以下の試験方法に従って評価した。結果を表1に示す。
[1]耐熱性
上記シートから約5mgを削り取り、これを示差熱熱重量同時測定装置[型番「TG/DTA6200」、エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製]を用い、窒素雰囲気下、10℃/minの昇温条件で昇温し、300℃での重量の減量割合を測定し、下記の基準で評価した。
<評価基準>
◎ 重量の減量割合が3%以下
○ 重量の減量割合が3%超5%以下
× 重量の減量割合が5%超
上記シートから長方形(タテ1cm×ヨコ3cm)の試験片を切り出し、4%の水酸化カリウム水溶液100ml中に70℃で10分間浸漬した後、試験片の外観を下記の基準で評価した。
<評価基準>
○ 外観に変化なし
× 表面荒れ、白化が認められる
上記シートから[2]と同様の試験片を切り出し、180°折り曲げたときの表裏面外観を下記の基準で評価した。
<評価基準>
○ 外観に変化なし
× クラックの発生、白化が認められる
上記シートの30g分を1cm四方に細断したシートを200mLビーカー中80℃のトルエン60g、メタノール10gの混合溶液に投入し、マグネチックスターラー[型番「SR−100」、SANSYO(株)製]を用いて100rpmの条件で1時間撹拌後、25℃まで冷却したときの溶剤溶解性を目視により下記の基準で評価した。
<評価基準>
○ 未溶解物が認められない
× 未溶解物が認められる
上記シートの10g分を1cm四方に細断したシートおよびエポキシ樹脂[商品名「EOCN−104S」、日本化薬(株)製、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂]10gを100mLビーカー中60℃のトルエン70g/メタノール10gの混合溶液に投入し、マグネチックスターラー[型番「SR−100」、SANSYO(株)製]を用いて100rpmの条件で1時間撹拌後、25℃まで冷却したときのエポキシ樹脂との相溶性を目視により下記の基準で評価した。
<評価基準>
◎ 溶液が透明均一でエポキシ樹脂の分離が認められない
○ 溶液が不透明であるがエポキシ樹脂の分離が認められない
× 溶液が不均一でエポキシ樹脂の分離が認められる
比A−2:商品名「UBE12ナイロン 3035U」、宇部興産(株)製、市販のポリ
アミド。Mn35,000。
比A−3:商品名「PA−201」、富士化成工業(株)製、市販のポリエーテルエステ
ルアミドで、ポリアミドの末端にポリエーテルのソフトセグメントを導入した
もの。Mn20,000。
Claims (6)
- 下記の(A)と(B)、並びに必要により着色剤(C1)、難燃剤(C2)、充填剤(C3)、滑剤(C4)、帯電防止剤(C5)、分散剤(C6)、酸化防止剤(C7)および紫外線吸収剤(C8)からなる群から選ばれる1種または2種以上の添加剤(C)からなる耐熱性エラストマー形成性組成物。
(A)炭素数20〜48のダイマー酸が主成分のジカルボン酸およびジアミンを構成単位としてなるポリアミド
(B)末端に水酸基を有するジエン(共)重合体、およびポリイソシアネートを構成単位としてなる末端イソシアネート基ウレタンプレポリマー - (A)と(B)の重量比が50/50〜85/15である請求項1記載の組成物。
- (B)の構成単位として、さらに末端に水酸基を有するポリオールを加えてなる請求項1または2記載の組成物。
- 請求項1〜3のいずれか記載の組成物を反応させ成形してなる耐熱性エラストマー成形品。
- 該成形品中のウレタン基とウレア基の合計含量が0.3〜30重量%である請求項4記載の成形品。
- 請求項4または5記載の成形品に印刷および/または塗装を施してなる成形物品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010171719A JP5341035B2 (ja) | 2009-07-31 | 2010-07-30 | 耐熱性エラストマー形成性組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009179613 | 2009-07-31 | ||
JP2009179613 | 2009-07-31 | ||
JP2010171719A JP5341035B2 (ja) | 2009-07-31 | 2010-07-30 | 耐熱性エラストマー形成性組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011046940A JP2011046940A (ja) | 2011-03-10 |
JP5341035B2 true JP5341035B2 (ja) | 2013-11-13 |
Family
ID=43833584
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010171719A Expired - Fee Related JP5341035B2 (ja) | 2009-07-31 | 2010-07-30 | 耐熱性エラストマー形成性組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5341035B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102297458B1 (ko) * | 2013-10-29 | 2021-09-10 | 바스프 에스이 | 발포성 폴리아미드 조성물 및 이로부터 얻어진 발포체 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2532653B1 (fr) * | 1982-09-06 | 1986-06-13 | Rhone Poulenc Spec Chim | Compositions pour moulage a base de copolyamides semi-rigides derives de dimeres d'acides gras, d'elastomeres et eventuellement de polyamides conventionnels |
JPH0730279B2 (ja) * | 1990-11-21 | 1995-04-05 | 三洋化成工業株式会社 | 印刷インキ用バインダー |
JP3086002B2 (ja) * | 1991-04-25 | 2000-09-11 | 出光石油化学株式会社 | ポリウレタン組成物またはポリウレタン−ウレア組成物及びこれらを用いてなる被覆ロール |
JPH07292059A (ja) * | 1994-03-03 | 1995-11-07 | Cemedine Co Ltd | 硬化性組成物 |
JP2002363243A (ja) * | 2001-06-08 | 2002-12-18 | Asahi Glass Co Ltd | 2液型ポリウレタン系硬化性組成物 |
JP5272327B2 (ja) * | 2007-05-17 | 2013-08-28 | 横浜ゴム株式会社 | 二液硬化型ポリウレタン系シーリング材組成物 |
-
2010
- 2010-07-30 JP JP2010171719A patent/JP5341035B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011046940A (ja) | 2011-03-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI465502B (zh) | 防帶電樹脂組成物 | |
TWI306879B (en) | Antistatic composition | |
CN100344667C (zh) | 水性涂层试剂 | |
CN102333803B (zh) | 聚氨酯分散体及其制造方法 | |
JP4944418B2 (ja) | 塗装性改良剤 | |
CN101405146A (zh) | 纳米颗粒状金属硼化物组合物以及其用于识别标记塑料部件的用途 | |
TWI302161B (ja) | ||
JP5214491B2 (ja) | 樹脂用相溶化剤 | |
CN102069617A (zh) | 耐热水性聚酰胺薄膜及其制造方法 | |
JP2006233204A (ja) | 帯電防止剤および帯電防止性樹脂組成物 | |
JP2010196047A (ja) | 帯電防止剤 | |
JP5214095B2 (ja) | 分散剤もしくは塗装性改良剤 | |
JP5027762B2 (ja) | ガラスチョップドストランドマット用バインダー | |
JP5341035B2 (ja) | 耐熱性エラストマー形成性組成物 | |
WO2023032997A1 (ja) | 包装材、リサイクル成形用材料及びその製造方法 | |
US7408000B2 (en) | Dispersant or coatability improver | |
JP2008031460A (ja) | 帯電防止剤 | |
JP2007291371A (ja) | 模型素材用盛り付け剤 | |
US20210039359A1 (en) | Flexibilized polyurethanes for flexible packaging adhesive without aromatic amine migration | |
JP6023506B2 (ja) | 接着性向上剤及びそれを用いてなる接着剤 | |
JP2009263660A (ja) | 電気・電子機器用成形品樹脂組成物 | |
JP2010031237A (ja) | 搬送材用成形品樹脂組成物 | |
JP2023075977A (ja) | 積層体の分離回収方法 | |
JP2007153912A (ja) | ドライラミネート用接着剤の製造法 | |
JP2008280482A (ja) | 分散剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20101220 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120406 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130312 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130513 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130730 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130807 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5341035 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |