JPH0730279B2 - 印刷インキ用バインダー - Google Patents

印刷インキ用バインダー

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JPH0730279B2
JPH0730279B2 JP2318220A JP31822090A JPH0730279B2 JP H0730279 B2 JPH0730279 B2 JP H0730279B2 JP 2318220 A JP2318220 A JP 2318220A JP 31822090 A JP31822090 A JP 31822090A JP H0730279 B2 JPH0730279 B2 JP H0730279B2
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寛 藤田
進二 山下
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、印刷インキ用バインダーに関する。
[従来の技術] 従来公知の印刷インキ用バインダーに使用されるポリア
ミドウレタン系樹脂として、重合脂肪酸を主成分とする
二塩基酸とジアミン及び多価アルコールから誘導され、
水酸基を有するポリアミドエステルプレポリマーに有機
ジイソシアネートを反応させ得られるもの(特公昭63−
29685) 或は重合脂肪酸を主成分とする二塩基酸とジアミンから
誘導されるアミノ基及び/又は水酸基を有するポリアミ
ドプレポリマーに有機ジイソシアネート及び必要により
高分子ジオールを反応させ得られるもの(特開昭61−25
5968)などがある。
[発明が解決しようとする課題] 従来から知られているポリアミドウレタン系樹脂をバイ
ンダーの主成分とする印刷インキは、コロナ処理などを
施したポリオレフインフイルム(以下、処理ポリオレフ
インフイルムと称す)を印刷の対象とする表刷り用印刷
インキの重要な必要性能である、印刷物を製袋する時の
ヒートシール耐熱性や処理ポリオレフインフイルムの印
刷面にラミネーションする裏刷り用印刷インキの重要な
必要性能であるラミネート適性が不十分である。
又、従来の印刷インキ用バインダーには、表刷り用と裏
刷り用の何れにも満足に使用できるものはなっかた。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、ヒートシール耐熱性が優れ、光沢や処理
ポリオレフインフイルム、金属箔などの非吸収性基材に
対する接着性及び、ラミネート適性にも優れた表刷り、
裏刷りの何れにも使用できる印刷インキ用バインダーを
得るべく研究を重ねた結果、本発明に到達した。
即ち、本発明は重合脂肪酸類からなる酸成分とポリアミ
ンからなるアミン成分とから誘導され、分子中に1級及
び/又は2級アミノ基を有し且つ、アミノ基当量が310
〜5610であるポリアミドプレポリマー(A)、高分子ジ
オールと有機ジイソシアネートから誘導されイソシアネ
ート基当量が470〜11200であるウレタンプレポリマー
(B)、並びに、必要により末端封鎖剤(C)を反応さ
せて得られるポリアミドウレアウレタン樹脂からなるこ
とを特徴とする印刷インキ用バインダーである。
本発明に於て、該重合脂肪酸としては例えばオレイン酸
やリノール酸などの、C18不飽和脂肪酸又は、これらの
低級アルキルエステル(C1〜3)を重合したもので一般
にダイマー酸と呼ばれ、次の如き組成物があげられる。
(%は重量%で表示) C18一塩基酸;通常0〜15%(好ましくは0〜7%) C36二塩基酸;通常60〜100%(好ましくは75〜100%) C54以上の多塩基酸;通常0〜25%(好ましくは0〜20
%) (A)を構成する酸性分としては、重合脂肪酸以外の塩
基酸又はモノカルボン酸を併用しても良い。
この二塩基酸としては脂肪族、脂環式又は芳香族の二塩
基酸があり、例えばアジピン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、イソフタル酸、テレフタル酸及びシクロヘキサン
ジカルボン酸があげられる。
又、モノカルボン酸としては、C1〜22の直鎖又は分岐
の飽和脂肪酸や不飽和脂肪酸、天然油脂より得られる
混合脂肪酸、芳香族モノカルボン酸、脂肪族又は芳
香族ヒドロキシモノカルボン酸、並びに、〜の低級
アルキルエステル(C1〜3)があげられる。
C1〜22の直鎖又は分岐の飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸と
しては、例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草
酸、カプリル酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリ
ン酸、2−エチルヘキサン酸、イソステアリン酸、オレ
イン酸、リノール酸、リノレイン酸があげられる。
混合脂肪酸としては、例えばパーム油脂肪酸、トール
油脂肪酸、米糖油脂肪酸、大豆油脂肪酸、菜種油脂肪
酸、牛脂脂肪酸、魚油脂肪酸があげられる。
芳香族モノカルボン酸としては、例えば安息香酸、ト
ルイル酸があげられる。
脂肪族又は芳香族ヒドロキシモノカルボン酸として
は、例えばリシノレイン酸、サリチル酸、4,4−ビス
(ヒドロキシアリール)酪酸、4,4−ビス(ヒドロキシ
アリール)吉草酸があげられる。
これらのうちで好ましいものは、C2〜18の飽和及び不飽
和脂肪酸又はこれらの低級アルキルエステル(C1〜3)
である。
本発明において、該ポリアミンとしては、脂肪族、脂環
式又は芳香族ポリアミンがあげられる。
脂肪族ポリアミンとしては、例えば エチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミ
ン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、
ヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ダイ
マージアミンがあげられる。
脂環式ポリアミンとしては、例えばイソホロンジアミ
ン、シクロヘキシレンジアミンがあげられる。
芳香族ポリアミンとしては、例えばキシリレンジアミ
ン、ジアミノフエニルメタンがあげられる。
これらのうち好ましいものは、エチレンジアミン、1,3
−ジアミノプロパン、ヘキサメチレンジアミンの単独及
びジエチレントリアミンとの混合物である。
本発明において、(A)を構成するアミン成分として、
必要によりモノアミンを併用しても良い。このモノアミ
ンとしては、例えばn−プロピルアミン、ステアリルア
ミン、オレイルアミン、モノエタノールアミンがあげら
れる。
(A)を構成する酸性分とアミン成分の割合は後者が当
量比で過剰である。即ち、アミノ基当量が通常 310〜5
610(アミン価;181〜10)、好ましくは、620〜2800
(同;90〜20)である。
(A)のアミノ基当量が310より小さいと、(A)と
(B)の反応で得られたポリアミドウレアウレタン樹脂
をインキ用バインダーに使用した場合ヒートシール耐熱
性や光沢、接着性が低下する。
一方、(A)のアミノ基当量が5610より大きいと、
(A)と(B)の反応で得られたポリアミドウレタン樹
脂をインキ用バインダーに使用した場合ラミネート適性
が低下する。
(A)を構成する酸性分として、重合脂肪酸以外の二塩
基酸を併用する場合その使用量は、通常二塩基酸性分中
の40当量%以下、好ましくは20当量%以下である。
重合脂肪酸以外の二塩基酸の使用量が40当量%より多く
なると(A)と(B)の反応で得られたポリアミドウレ
アウレタン樹脂の溶剤に対する溶解性が低下する。
又、必要により併用されるモノカルボン酸及び/又はモ
ノアミンの使用量は、通常 酸成分及び/又は、アミン
成分中の30当量%以下、好ましくは15当量%以下であ
る。
モノカルボン酸及び/又は、モノアミンの使用量が30当
量%より多くなると、(A)と(B)の反応で得られた
ポリアミドウレアウレタン樹脂をインキ用バインダーと
して使用した場合、ヒートシール耐熱性や耐水性、耐サ
ラダ油性が低下する。
(A)は通常の重合脂肪酸系ポリアミドの合成方法と同
じ方法で製造することができる。反応温度は通常140〜2
50℃、好ましくは180〜230℃である。反応は着色を防止
するため窒素ガスなどの不活性ガス中で行うことが望ま
しい。
反応の末期は、場合によっては反応の完結、揮発性成分
の除去を容易にするために減圧下で反応を行っても良
い。
このようにして得られた(A)は、淡黄色の固体ないし
半固体状でアミノ基当量が通常 310〜5610(アミン価;
181〜10)、好ましくは620〜2800(同;90〜20)であ
り、酸価が通常10以下、好ましくは3以下である。
本発明に於て、該高分子ジオールとしては、ポリウレタ
ンの製造に通常用いられるものが使用でき、例えば ポ
リエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリエー
テルエステルジオール、及びこれらの二種以上の混合物
が上げられる。
ポリエーテルジオールとしては、アルキレンオキシド
(C2〜4のアルキレンオキシド例えば、エチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド),
複素環式エーテル(例えば、テトラヒドロフラン)を重
合または、共重合(ブロック又はランダム)させて得ら
れるもの、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリエチレン/プロピレン(ブロッ
ク又はランダム)グリコール、ポリテトラメチレンエー
テルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコー
ル、ポリオクタメチレンエーテルグリコール及びそれら
の二種以上の混合物があげられる。
ポリエステルジオールとしては、二塩基酸(アジピン
酸、コハク酸、セバシン酸、グルタル酸、マレイン酸、
フマル酸、フタル酸など)とグリコール(エチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタメチレンジオ
ール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族グリコー
ル;ビスヒドロキシメチルシクロヘキサンなどの脂環式
グリコール;キシリレングリコール、ビスヒドロキシエ
トキシベンゼンなどの芳香族グリコール)やジエタノー
ルアミンなどのC1−18のアルキルジアルカノールアミン
とを縮重合させて得られたもの、例えばポリエチレンア
ジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレ
ンアジペート、ポリエチレン/プロピレンアジペート;
ポリラクトンジオール、例えばポリカプロラクトンジオ
ール;及びこれらの二種以上の混合物があげられる。
ポリエーテルエステルジオールとしては、エーテル基含
有ジオール(前記ポリエーテルジオール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリ
コールなど)と、前記二塩基酸又は二塩基酸無水物(無
水フタル酸、無水マレイン酸など)とを反応させること
によって得られるもの、例えば ポリ(テトラメチレン
エーテル)アジペートがあげられる。
これらの高分子ジオールの内、好ましいものはポリエー
テルジオールであり、平均分子量(水酸基価より計算)
が、通常500〜5000、好ましくは800〜3000である。
本発明において、該有機ジイソシアネートとしては、脂
肪族ジイソシアネート(1,4−テトラメチレンジイソシ
アネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,
2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートな
ど), 脂環式ジイソシアネート〔(1,4−シクロヘキサンジイ
ソシアネート、1−イソシアネート−3−イソシアネー
トメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(以下、I
PDIと称す)、4,4−ジシクロヘキシル−メタンジイソシ
アネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、
イソプロピリデンジシクロヘキシル−4,4−ジイソシア
ネートなど)〕、 芳香脂肪族ジイソシアネート(キシリレンジイソシアネ
ート、テトラメチルキシリレンジイソなど)、 芳香族ジイソシアネート(フエニレンジイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネート、ジフエニルメタン−4,
4−ジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネー
ト、ビフエニレン−4,4−ジイソシアネートなど)、並
びに、これらの二種以上の混合物があげられる。これら
の有機ジイソシアネートのうち好ましいものは、脂肪族
及び脂環式ジイソシアネートである。
本発明の(B)の構成成分として必要により鎖伸長剤を
併用しても良い。この鎖伸長剤としては、低分子ジオー
ル〔上記ポリエステルジオールの原料としてあげたグリ
コール及びそのアルキレンオキシド低モル付加物(分子
量500未満)〕、 グリコール類 例えば脂肪族グリコール(エチレングリ
コール、1,4−ブタンジオールなど)、 芳香族グリコール〔キシレングリコール、1,4−ジ(ヒ
ドロキシエトキシ)ベンゼンなど〕; 低分子ジアミン類、例えば、脂肪族ジアミン(エチレン
ジアミン、プロピレンジアミンなど)、 脂環式ジアミン〔(1−アミノ−3−アミノメチル−3,
5,5−トリメチルシクロヘキサン(以下、IPDAと称
す)、ジシクロヘキシルメタン−4,4−ジアミン、イソ
プロピリデンジシクロヘキシル−4,4−ジアミンな
ど〕;並びにこれらの二種以上の併用(例えば低分子ジ
オールと低分子ジアミンの併用)があげられる。
(B)の構成成分である高分子ジオールと有機ジイソシ
アネートの割合は、後者が当量比で過剰である。即ち
(B)のイソシアネート基当量は通常470〜11200、好ま
しくは700〜2800である。(B)は、分子末端にイソシ
アネート基を有し分子量は、通常940〜22400、このまし
くは1400〜5600である。
(B)のイソシアネート基当量が470より小さいと、
(A)と(B)の反応で得られたポリアミドウレアウレ
タン樹脂をインキ用バインダーとして使用した場合ラミ
ネート適性が低下する。
一方、(B)のイソシアネート基当量が11200より大き
いと、(A)と(B)の反応で得られたポリアミドウレ
アウレタン樹脂をインキ用バインダーとして使用した場
合ヒートシール耐熱性や光沢、接着性が低下する。
又、必要により併用する鎖伸長剤の使用量は高分子ジオ
ールに対して通常、40当量%以下、好ましくは20当量%
以下である。鎖伸長剤の使用量が40当量%を越えると、
(A)と(B)の反応により得られたポリアミドウレア
ウレタン樹脂をインキ用バインダーとして使用した場合
ヒートシール耐熱性や接着性、耐揉み性が低下する。
(B)は、溶剤の存在下又は、非存在下で通常の方法に
より製造できる。
使用される溶剤としては、ケトン(アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、エステル
(酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなど)、エー
テル(テトラハイドロフランなど)、芳香族炭化水素
(トルエン、キシレンなど)、アルコール(メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコールなど)、多価
アルコール誘導体(エチレングリコールモノメチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテルなど)、
アミド(ジメチルホルムアミドなど)、スルホキサイド
(ジメチルスルホキサイドなど)、及びこれらの二種以
上の混合溶剤があげられる。
本発明において、末端封鎖剤(C)としてはモノアミン
やヒドロキシモノアミンがあげられる。
モノアミンとしては、例えばモノエチルアミン、ジエチ
ルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、
n−ジブチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n
−ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、オレイルアミ
ン、ステアリルアミンがあげられる。
ヒドロキシモノアミンとしては、例えばモノエタノール
アミン、ジエタノールアミンがあげられる。
該ポリアミドウレアウレタン樹脂は、前述のポリアミド
プレポリマー(A)とウレタンプレポリマー(B)と
を、必要により末端封鎖剤(C)の存在下で付加重合反
応することにより得られる。
例えば、(A)及び(B)を予め各々別に溶剤に均一に
溶解しておき、(B)溶液の中に(A)溶液を加え常温
ないし80℃で反応させことにより該ポリアミドウレアウ
レタン樹脂が得られる。
必要により使用する末端封鎖剤(C)の添加方法は、
(A)と(B)の鎖伸長反応前に(B)に添加する方
法、(A)と同時に添加する方法、或は(A)と(B)
の鎖伸長反応終了後添加する方法など何れの方法でも良
い。
(A)と(B)の比率は、当量比で(A)を1.0とする
と(B)が通常、0.8〜1.2、好ましくは0.9〜1.1であ
る。(B)が、0.8より少なくなるとラミネート適性が
低下し、1.2より多くなるとヒートシール耐熱性や接着
性、光沢が低下する。
又、必要により使用される(C)の比率は、当量比で
(A)を1.0とすると(C)が通常、0〜0.3、好ましく
は0〜0.2である。
(C)が0.3より多くなるとラミネート適性が低下す
る。
本発明において、ポリアミドウレアウレタン樹脂の製造
に使用される溶剤としては、前述の(B)の製造に使用
される溶剤の単独もしくは、二種以上の混合物を使用す
ることができる。好ましいものは、トルエンとイソプロ
ピルアルコールの混合物である。
このようにして得られたポリアミドウレアウレタン樹脂
は、濃度が通常10〜60重量%好ましくは20〜50重量%で
ある。粘度は通常50〜50000cps/20℃、好ましくは100〜
10000cps/20℃の無色ないし淡黄褐色の液体である。
本発明のバインダーには、必要により従来公知のバイン
ダーである他の樹脂類を併用しても良い。
他の樹脂類としては、重合脂肪酸系ポリアミド、ポリウ
レタン、ニトロセルローズ、ポリアクリレート類、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニルと酢酸ビニルのコポリマ
ー、スチレンブタジエンゴム、エポキシ樹脂などがあげ
られる。
本発明のバインダーは、顔料や必要により前記の他樹脂
類及びワックス類などの添加剤を加えてボールミルやサ
ンドミルなどのインキ製造装置を用いて混練することに
よって印刷インキとして使用する。
本発明のインキ用バインダーを使用した印刷インキの配
合処方例は下記の通りである。
(数値は重量%を示す) 本発明のバインダー(固形分) 通常 10〜30 顔 料 通常 5〜40 溶 剤 通常 40〜75 添 加 剤 通常 0〜5 本発明のバインダーを使用したインキの印刷対象物とし
ては、処理ポリエチレンフイルム、処理ポリプロピレン
フイルム、ナイロンフイルム、ポリエステルフイルム、
ポリ塩化ビニルフイルム、金属箔などがあげられる。好
ましいものは、処理ポリエチレンフイルム、処理ポリプ
ロピレンフイルム、ポリエステルフイルム、及び金属箔
などである。
本発明のバインダーを使用する場合、一液型印刷インキ
として使用してもよいがポリイソシアネート系硬化剤と
併用し二液型印刷インキとして使用することもできる。
又、架橋剤として有機金属配位化合物を添加することも
できる。
ポリイソシアネート系硬化剤としては、例えばトリメチ
ロールプロパン1モルと1,6−ヘキサメチレンジイソシ
アネート、トリレンジイソシアネート、又はイソホロン
ジイソシアネート3モルから合成されるアダクト体;1,6
−ヘキサメチレンジイソシアネート、又はイソオロンジ
イソシアネートのイソシアネート基の環状三量化によっ
て合成されるイソシアヌレート基含有の三量体;水1モ
ルと1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート3モルから
合成される部分ビュレット反応物及びこれら二種以上の
混合物が好適である。
有機金属配位化合物としては、チタンテトラキスアセチ
ルアセトネート、ジイソプロポキシチタンビスアセチル
アセトネートなどの有機チタン配位化合物;アルミニュ
ウムトリスアセチルアセトネート、アルミニュウムトリ
イソプロポキシドなどの有機アルミニュウム配位化合
物;ジルコニュウムテトラキスアセチルアセトネート、
ジイソプロポキシジルコニュウムビスアセチルアセトネ
ートなどの有機ジルコニュウム配位化合物などがあげら
れる。好ましいものは、アルミニュウムトリスアセチル
アセトネート、ジイソプロポキシチタンビスアセチルア
セトネートである。
ポリイソシアネート系硬化剤の添加量は、インキに対し
て通常0.5〜10.0重量%である。
有機金属配位化合物の添加量は、インキに対して通常0.
5〜3.0重量%である。
本発明のポリアミドウレアウレタン樹脂は、印刷インキ
用バインダー特に特殊グラビアインキ用バインダーとし
て優れた性能を有する。
本発明のバインダーを用いた印刷インキの印刷方法は、
従来の特殊グラビアインキの場合と同じでよい。
[実施例] 以下、実施例及び比較例により本発明を更に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。以下にお
いて、部および%はそれぞれ重量部および重量%を示
す。
合成例−1 重合脂肪酸〔(C18一塩基酸;6.5〜7.5%,C36二塩基酸;7
5.5〜76.5%,C54以上多塩基酸;17.0%,例えば播磨化成
(株)製 ハリダイマー200,以下同じ〕288.0部(1.00
当量)、エチンレンジアミン36.9部(1.23当量)を反応
器に仕込み窒素ガス雰囲気中、200℃で5時間反応させ
淡褐色固体のポリアミドプレポリマー(A−1)を得
た。このものの分析値、物性などを(表−1)に示し
た。
合成例−2,3 実施例−1と同じ方法で組成を変えポリアミドプレポリ
マー(A−2)及び(A−3)を得た。このものの組
成、分析値、物性などを(表−1)に示した。
合成例−4 ポリエチレングリコール(分子量;898 水酸基価より計
算)449.0部(1.00当量)、テトラメチルキシレンジイ
ソシアネート(以下TMXDIと称す)244.0部(2.00当量)
を反応器に仕込み均一にした後、ジオクチル錫ジラウレ
ート0.02部を加えて、100℃で7時間反応させウレタン
プレポリマー(B−1)を得た。このものは、イソシア
ネート基当量が780の淡黄色粘稠液体であった。
合成例−5 ポリエチレングリコール(合成例−4と同じ)449.0部
(I.00当量)、TMXDI183.0部(1.50当量)を反応器に仕
込み、ジオクチル錫ジラウレート0.02部を加え、合成例
−4と同じ方法でウレタンプレポリマー(B−2)を得
た。このものは、ジソシアネート基当量が1580の淡黄色
粘稠液体であった。
実施例−1 ウレタンプレポリマー(B−1)78.0部(0.10当量)、
トルエン100.0部を反応器に仕込み均一にした。このも
のに予め別容器でポリアミドプレポリマー(A−1)14
0.2部(0.09当量)をトルエン119.4部、イソプロピルア
ルコール109.7部に均一に溶解したものを20〜30℃で加
え、30℃で3時間反応後ジ−n−ブチルアミン 1.3部
(0.01当量)を添加し、更に30℃で3時間反応して本発
明のインキ用バインダーであるポリアミドウレアウレタ
ン樹脂溶液(1)を得た。このものの分析値、物性など
を(表−2)に示した。
実施例−2〜4 実施例−1と同じ方法で(表−2)に示す通り(A−
1)、(A−2)、(A−3)と(B−1)、(B−
2)の組合せ及び配合比を変えて本発明のインキバイン
ダーであるポリアミドウレアウレタン樹脂溶液(2)、
(3)、(4)を得た。
このものの、分析値、物性などを(表−2)に示した。
比較例−1 重合脂肪酸(合成例−1と同じもの)288.0部(1.00当
量)、エチレンジアミン21.6部(0.72当量)を反応器に
仕込み、ジオクチル錫ジラウレート1.7部を加え窒素ガ
ス雰囲気中、200℃で3時間反応させた後130℃まで冷却
した。次いで、1.6−ヘキサンジオール34.5部(0.58当
量)を加え200℃で3時間反応した後、200mmHgの減圧
下、200℃で1時間反応しポリアミドエステルプレポリ
マーを得た。このものは、水酸基価60、融点86℃の淡褐
色固体であった。
このポリアミドエステルプレポリマー229部(0.24当
量)にトルエン250部を加え均一に溶解した後、更にト
リレンジイソシアネート21部(0.24当量)を加え80℃で
6時間反応させた後、イソプロピルアルコール125部を
加え均一にしポリアミドウレタン樹脂溶液(1)を得
た。このものは、NCO%0.05、粘度48000cps/20℃、蒸発
残渣40.5%、色相(ガードナー)5の淡黄色粘稠液体で
あった。
比較例−2 重合脂肪酸(合成例−1と同じもの)288部(1.00当
量)、ヒマシ油脂肪酸323部(1.08当量)及びエチレン
ジアミン62、4部(2.08当量)を反応器に仕込み、合成
例−1と同じ方法でポリアミドプレポリマーを得た。こ
のものは、アミン価3.7、水酸基価90.3、融点5℃の淡
黄色固体であった。
このポリアミドプレポリマー168部(0.28当量)及びト
ルエン350部を反応器に仕込み均一に溶解した。次にポ
リプロピレングリコール(分子量;950,水酸基価より計
算)66.7部(0.14当量)、IPDI 62.3部(0.56当量)及
びジオクチル錫ジラウレート0.1部を添加し90℃で5時
間反応させ、エチレングリコール3.5部(0.11当量)を
加え更に90℃で5時間反応させた後、50℃まで冷却し、
イソプロピルアルコール175部を加え、50℃で1時間反
応させポリアミドウレタン樹脂溶液(2)を得た。この
ものは、NCO%0、アミン価 0、粘度180cps/20℃、蒸
発残渣40.6%、色相(ガードナー)5の淡黄色粘稠液体
であった。
試験例−1 前記、実施例−1〜4、及び比較例1,2の樹脂溶液をバ
インダーに用いて、次の処方で印刷インキを調整した。
各樹脂溶液 78.0部 酸化チタン 40.0部 ニトロセルロース溶液(注−1) 48.0部溶剤(注−2) 34.0部 200.0部 (注−1)ニトロセルロース溶液 ニトロセルロースRS−1/4〔ダイセル化学工業(株)
製〕20.0部をトルエン30.0部、イソプロピルアルコール
25.0部、酢酸エチル25.0部に均一に溶解したもの。
(注−2)溶剤 トルエン/イソプロピルアルコール=2/1(重量比)の
混合溶剤。
前記の原料とガラスビーズ(直径約3mm)400gを、500ml
の丸缶に採取し、ペイントコンデショナー(米国、レッ
ドデビル社製)で1時間振盪した後、インキを取り出し
有機金属配位化合物として、ジイソプロポキシチタンビ
スアセチルアセトネート〔日本曹達(株)製チタボンド
−50〕を前記インキ100.0部に対して2.0部を配合したも
のを性能評価用インキとした。
これらのインキを、バーコーター(25ミクロン)で処理
ポリエチレンフイルム(以下PEと称す)、処理ポリプロ
ピレンフイルム(以下OPPと称す)、及びポリエステル
フイルム(以下PETと称す)に展色し、直ちにヘアドラ
イヤー〔小泉産業(株)製、JD−1200以下同じ〕で20秒
間熱風乾燥した後、室温で約20時間放置したものを性能
評価用試験片とした。
これらの試験片について、下記のような性能評価を行い
(表−3)の結果を得た。
(1)耐セロテープ性 各種フイルムのインキ展色面に、ニチバンセロテープ
(12mm幅)を貼り、直ちにこのセロテープの一端を試験
片に対して直角方向に急速に引き剥したときのインキの
剥離の程度を観察した。
(2)光沢 OPPのインキ展色面について、光沢計〔日本電色工業
(株)製 VG−ID〕を用いて入射角/反射角=60/60
の条件で光沢を測定した。
(3)ラミネート適性 OPPのインキ展色面に、ウレタン系一液型接着剤〔三洋
化成工業(株)製 ユーノフレックスE〕の20%溶液
(溶剤;酢酸エチル)をバーコーター(20ミクロン)で
塗布し、ヘアドライヤーで40秒間 熱風乾燥しPEを貼り
合わせ40℃で10時間エイジングした試験片(15mm幅)に
ついて 25℃でクロスヘッドスピード100mm/分の条件で
90剥離強度を測定した。
(4)ヒートシール耐熱性 OPPのインキ展色面に、アルミ箔(15ミクロン)を合わ
せ熱傾斜式ヒートシーラー〔日理商事(株)製〕で2Kg/
cm2、1秒の条件でヒートシールした後アルミ箔を剥し
インキが剥離しない最高温度を10℃毎に調べた。
(5)耐水性 PEのインキ展色物を、室温の水道水に24時間浸漬した
後、両手親指で50回揉んで(水中)インキの剥離の程度
を観察した。
(6)耐サラダ油性 OPPのインキ展色面にサラダ油を含浸させたガーゼを合
わせ室温で24時間放置した後、学振型摩擦堅牢度試験機
〔大栄科学精機制作所(株)製〕を用い、200g×100回
の条件で試験しインキの剥離の程度を観察した。
(7)耐スクラッチ性 各種フイルムのインキ展色面を爪で引っかき、傷の程度
を観察した。
(8)耐揉み性 各種フイルムのインキ展色物を、両手親指で強く50回揉
んでインキの剥離の程度を観察した。
[発明の効果] 本発明のバインダーは、印刷物の光沢、ラミネート適
性、ヒートシール耐熱性、及び接着性などの性能に優れ
た印刷インキを与える。
本発明のバインダーは、従来公知のポリアミドウレタン
系樹脂と比較して、優れたヒートシール耐熱性、ラミネ
ート適性及び光沢を印刷インキに付与する。
本発明のバインダーは、従来公知のポリアミドウレタン
系樹脂の欠点を改良し、表刷り用及び裏刷り用の何れに
も使用しうる特殊グラビアインキ用バインダーとして非
常に有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合脂肪酸類からなる酸成分とポリアミン
    からなるアミン成分とから誘導され、1級及び/又は2
    級アミノ基を有し且つ、アミノ基当量が310〜5610であ
    るポリアミドプレポリマー(A)、高分子ジオールと有
    機ジイソシアネートとから誘導され、イソシアネート基
    当量が470〜11200であるウレタンプレポリマー(B)、 並びに、必要により末端封鎖剤(C)を反応させて得ら
    れるポリアミドウレアウレタン樹脂からなることを特徴
    とする印刷インキ用バインダー。
  2. 【請求項2】(A)と(B)の当量比が1.0:0.8〜1.2で
    ある特許請求の範囲第1項記載の印刷インキ用バインダ
    ー。
  3. 【請求項3】(A)と(C)の当量比が1.0:0〜0.3であ
    る特許請求の範囲第1または2項記載の印刷インキ用バ
    インダー。
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