JP5339936B2 - 脱臭装置およびその安全停止方法 - Google Patents

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Description

本発明は揮発性有機化合物の脱臭装置に関するものである。本発明は、特に揮発ガス発生源から脱臭手段への送風路と、大気への放出路の2系統の未処理ガスの経路と、脱臭手段や送風ファンを制御する2重化された制御装置を有し、いずれの制御装置も故障した場合に作業環境を排気しつつ、脱臭手段を停止させる脱臭装置に関する。
有機溶媒は、溶解度が高く、沸点も低い物が多いので、塗料用の溶剤や洗浄液として広く利用されている。しかし、有機溶媒は分子構造が生体物質に似た構造の物も多く、そのまま吸引すると人体に影響が及ぶ場合もある。特に揮発性の高いものについては、揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds:以下「VOC」と呼ぶ)と呼ばれる。VOCは、難分解性であることが多いため浸透して土壌や地下水を汚染したり、大気中に放出されると光化学反応によってオキシダントやSPM(浮遊粒子状物質)の発生源として関与していると考えられ、VOCを原因とする大気汚染での人体や環境に及ぼす影響が懸念される。
そこで、燃焼処理、触媒処理、微生物処理といった方法で、VOCを分解処理して大気に排出することが行われている。すなわち、有機溶媒の使用および使用によって生じたVOCの分解処理は、VOCの種類、濃度、発生量などに応じて処理方法が選択されている。
特に大量のVOCを分解処理する場合は、燃焼による処理が素早く分解できる点で好ましい。しかし、燃焼による分解処理では、700℃乃至900℃の温度を維持する必要があるので、ランニングコストがかかるという問題もある。
特許文献1には、これを解決する方法として、蓄熱式の燃焼処理装置が開示されている。この燃焼処理装置は、燃焼後の高温のガスで蓄熱室を過熱し、未処理のガスをこの蓄熱室を通過させる。そこで、燃焼後のガスから未処理ガスへ熱交換を行い、未処理ガスの燃焼効率を高める。
有機溶媒を多量に連続して使用する製造工場においては、製造装置で発生するVOCの分解処理システムも大規模になる。すると、分解処理システムが静圧調節器などの故障によって制御不能になると、VOCを発生する製造装置にも影響があり、製造装置をできるだけ停止しないように、安全に運転継続できる施策が必要となる。
このような場合、プロセス制御の2重化を行うことで安全性を高める方法は良く知られている。特許文献2には、処理装置を2重化し、両方の処理装置になんらかの故障が発生した場合は、人手に制御を返すシステムが開示されている。
特開2003−161424号公報 特許第3303105号公報
特許文献2の技術を特許文献1の燃焼処理装置に適用した場合、安全性の高い自動運転脱臭装置を得ることが可能となる。しかし、24時間の自動運転を継続するような製造装置に設置されるVOCの燃焼処理装置の場合は、2重化したプロセス制御が故障したときに、制御が人手に渡るだけでは緊急事態に即応できるとは限らないという課題があり、よ
り信頼性の高いVOCの脱臭装置およびその安全停止方法が要求されている。
本発明は上記の課題に鑑み想到されたものであり、VOCの処理装置若しくは処理システムにおいて、2重化したプロセス制御が故障した場合に、人手に頼ることなく信頼性を高めて自動的に運転制御できる脱臭装置およびその安全停止方法を提供するものである。
すなわち、本発明は、
揮発性化合物含有ガスを排気する排気ダクトと、
前記排気ダクトに設けられた静圧調節器と、
前記静圧調節器の下流に設けられた第1のダンパと、
前記第1のダンパに並設された第2のダンパと、
前記第1のダンパの下流側に設けられた第1の送風ファンと、
前記第2のダンパの下流に設けられた第2の送風ファンと、
前記第1の送風ファンの下流に接続された脱臭手段と、
前記第2の送風ファンの下流に接続された大気解放口と、
前記静圧調節器と前記第1及び第2のダンパと前記第1および第2の送風ファンと前記脱臭手段に電気的に接続された制御装置を有し、
前記制御装置は、
前記静圧調節器に接続された入力回路と、
前記第1及び第2のダンパと前記第1および第2の送風ファンと前記脱臭手段に接続された出力回路と、
自己診断機能を有し故障が生じた場合は故障信号を出力する第1および第2の制御部と、前記第1および第2の制御部のどちらかを前記入力回路と前記出力回路に接続し、前記第1および第2の制御部の両方から故障信号を受信した際は制御装置2重化故障信号を出力する2重化切換回路と、
前記出力回路と前記制御2重化切換回路に接続され、
故障信号を受信していない正常時には前記静圧調節器による静圧に基づいて前記第1の送風ファンを運転し、前記第1のダンパを開き、前記脱臭手段を運転し、
前記制御装置2重化故障信号を受信したら、
前記出力回路の出力を切断し、
前記第1のダンパを閉じ、
前記第1の送風ファンと前記脱臭手段を停止させ、
前記第2のダンパを開き、
前記第2の送風ファンを固定周波数で運転させる制御2重化故障判定回路を有する脱臭装置を提供する。
また、本発明の脱臭装置の安全停止方法は、
静圧調節器による静圧に基づき、主送風ファンと、前記主送風ファンに接続された脱臭手段と、処理前ガスを大気に放出する大気放出口に接続された予備送風ファンを自己診断機能を有し故障が生じた場合は故障信号を出力する第1の制御部および第2の制御部で運転する脱臭装置の安全停止方法であって、
前記第1の制御部および第2の制御部の両方が故障信号を発信したことを確認する工程と、
前記第1の制御部および第2の制御部の両方が故障信号を発信したことを確認したら、
前記第1の制御部および第2の制御部の制御を切断する工程と、
前記主送風ファンと前記脱臭手段を停止する工程と、
前記予備送風ファンを固定周波数で運転させる工程を有する脱臭装置の安全停止方法を提供する。
本発明の脱臭装置は、2重化した制御装置が共に故障した場合に、所定の状態で主送風ファンを停止するとともに予備送風ファンを運転することとしたので、両方の制御装置が故障したとしても、故障に対応して自動的に脱臭手段を停止するとともに、大気開放口からVOCを排気し続けることができ、安全を確保できるという効果がある。
図1には、本発明の処理システムの構成を示す。本発明の脱臭装置1は、脱臭手段としての燃焼炉14と、大気放出口37、38と、外気取り入れ口36と、燃焼炉14への送風ファン18、大気への送風ファン16、排気ダクト40の静圧を測定する静圧調節器12、装置全体を管理する制御装置10および各所に設けられたダンパ30乃至35から構成される。
VOCの発生源70は、揮発性溶剤を使用する場所であれば、特に限定されるものではない。例えば高温乾燥工程となる処理装置が設置してある場所には有効に利用することができる。一般的に燃焼処理で大部分のVOCは分解することができる。なお、VOC含有ガスを揮発性化合物含有ガスまたは単にVOCとも呼ぶ。
VOCの発生源70からは排気ダクト40によってVOCを本発明の装置内に吸入する。排気ダクトの数も特に限定されるものではなく、いくつ設置されていてもよい。図では、まとめてダクト40として表した。ダクト40はダンパ30が直列に接続され、本発明の脱臭装置内にVOCを導入するか否かが選択される。
ダンパ30の下流には静圧調節器12が配置されている。なお、本明細書においては、気流の起源に近い方が上流であり、逆方向を下流と呼ぶ。静圧調節器12は排気ダクト40を流れるVOCの流速をダクト40内の圧力と大気との間の圧力差で検出するものである。排気ダクト40は脱臭装置側へVOCを送るダクト41と、大気へVOCを放出する側のダクト42に分かれて、ダンパ31、32を介して送風ファン16、18と連結される。
送風ファン18は、燃焼炉14へVOCを送る送風機であり、主送風ファンと呼ぶ。主送風ファン18は、ダクト44を介して、ダンパ33aとダンパ34aと連結されている。それぞれのダンパからは、燃焼炉14中を通過する燃焼ダクト23、24を介して、ダンパ33b、34bに連結される。ダンパ33b、34bはダクト45を介して大気放出口38と連結される。
なお、ダンパ32と送風ファン18の間は、ダンパ35を介して外気取り入れ口36が連結される。
一方、VOCを外気に放出する側のダクト42にはダンパ31が接続される。ダンパ31の下流側には、送風ファン16が接続される。送風ファン16はダクト46を介して大気放出口37へ接続されている送風機であり、予備送風ファンと呼ぶ。主送風ファンと予備送風ファンを合わせて送風ファンと呼ぶ。
制御装置10は、少なくとも静圧調節器12と、送風ファン16、18と、燃焼炉14と、各ダンパ30〜35とに電気的に接続されている。
次に各要素について詳細に説明する。静圧調節器12は、設置された場所若しくは接続されたセンサの箇所の静圧を測定する。また、制御装置10と電気的に接続され、ダクト40の静圧を静圧信号Spにより通知する。また、静圧調節器12は、デュアルシステムになっており、同じ構造の静圧調節器が対になって配置される。また、それぞれの静圧調節器は、自己診断機能を有しており、故障を検知すると、制御装置10に故障信号Ssを送信する。
送風ファンは処理したいVOCの量で設計時に最大出力を決めてよい。きめ細かい制御
を行うためには、インバータ回路を搭載した送風ファンがよい。運転状態を周波数で制御できるからである。しかし、特に限定されるものではない。送風ファンは制御装置10と電気的に接続され、制御装置10からの駆動信号で運転制御できることが好ましい。
送風ファンには、主送風ファン18と予備送風ファン16がある。主送風ファン18は、ダクト40からVOCを燃焼炉14に送る送風ファンである。予備送風ファン16は、故障などの緊急時や脱臭装置1の保守点検時にVOCを大気に放出させるための送風ファンである。従って、主送風ファン18と予備送風ファン16は性能的に同じ出力のものを用いてよい。
また、主送風ファン18への駆動信号Cdmと予備送風ファン16への駆動信号Cdsも同じ種類の信号を用意することができる。本発明の脱臭装置では、主送風ファン18と予備送風ファン16のそれぞれについて、少なくとも、ファン運転指示、ファン周波数指示、ファン固定周波数指示の3種の指示が含まれる。
燃焼炉14は、燃焼室20と、蓄熱室22a、22bと、燃焼ダクト23、24を有する。燃焼室20は、燃料を燃焼させるバーナー21を有する空間である。蓄熱室22a、22bはセラミックなどの多孔質材料で形成され、熱を保持することができる。燃焼ダクトは2系列有し、VOCをそれぞれのダクトに逆向きに流す。これによって燃焼ダクト23からのVOCは燃焼室20中で、加熱分解され処理ガスとなって蓄熱室22aに入る。そして、蓄熱室22aで熱交換され蓄熱室22aの温度を上昇させる。
燃焼ダクト24から燃焼炉14に入るVOCは蓄熱室22aで加熱され高い温度になってから燃焼室20を通過する。このように、燃焼処理後の排気ガスの熱量で、未処理のガスを暖めて燃焼効率を高くする。
燃焼炉14は、制御部10からの指示Cbによって燃焼動作を行い、制御部10には、燃焼室20内の温度や、消費燃料レート、蓄熱室の温度などの情報を状態信号Sbとして返す。なお、本明細書では、燃焼炉14を蓄熱型直燃炉として説明するが、他の燃焼炉であってもよい。
各種ダンパはそれぞれのダクトの間に配置され、制御部10からの指示Cdによってダクトを開通状態若しくは閉状態にする。
制御装置10は、メモリ(図示せず)を有し、メモリに記録された制御ソフトウェアで動作するコンピュータである。接続されている要素に対する接続ポートを有する。また、制御装置10は、ハード的に組み上げたシーケンシャル制御装置であってもよい。
図2に制御装置10と各部の結線関係を示す。本発明では、制御部10は2重化されており、第1制御部102と第2制御部104を有する。また、2重化切換回路106と、入力回路108と出力回路109と制御2重化故障判定回路110を有する。第1制御部102と、第2制御部104と、2重化切換回路106と、入力回路108と出力回路109は、共通のバスライン112で接続されている。また、2重化切換回路106は、制御2重化故障判定回路110と直接結線されている。制御2重化故障判定回路110は、出力回路109と各要素の間に配置されている。
また、図2では、静圧調節器12は2つの静圧調節器が搭載されていることを示す。1つの静圧調節器は、静圧センサ(122,124)と静圧調節器(121,123)によって構成されている。それぞれの故障信号Ssと静圧信号Spは、それぞれの静圧調節器から得られる。
送風ファン16、18には、インバータドライブ回路50、51が接続されている。制御部10からは、運転指令(Cdm1、Cds1)、回転数指令(Cdm2、Cds1)および周波数固定指令(Cdm3、Cds3)が送信される。なお、運転指令には、同時にダンパ30〜35を制御する命令が含まれてよい。これによって、運転指令(Cdm1またはCds1)が送信されたときは、それぞれの送風路が確保されるように各ダンパに開閉の指示Cdが送信される。
具体的には、主送風ファン18を回転させるときは、運転指令(Cdm1)によって、ダンパ30、32〜34は開き、それ以外のダンパは閉じる。また、予備送風ファン16を回転させるときは、運転指令(Cds1)によってダンパ30、31が開き、それ以外は閉じる指示Cdが制御装置10から出力される。
次に制御装置10をさらに詳しく説明する。通常、脱臭装置1を制御する際には、第1制御部102が制御を行う。制御部は、静圧調節部12からの静圧信号Spを受信し、それに基づいて送風ファン16、18や燃焼炉14を制御する。第1制御部102と第2制御部104はそれぞれ自己診断機能(故障判定回路)を有しており、定期的に自分自身の機能に異常をきたしていないかどうかを確認する。
第1制御部102は、自己診断機能によって自身の制御処理機能に異常があると判断した場合は、2重化切換回路106に故障通知を行う。2重化切換回路106は、制御を第1制御部102から第2制御部104に制御を切り替える。
具体的には、静圧調節器12からの2組の信号を受信する入力回路108の出力先を、選択された第2制御部に変更する。また、主送風ファン18、予備送風ファン16、各ダンプ、燃焼炉14への指示や指令を第2制御部104からの出力とするようにする。
なお、第1制御部102および第2制御部104が共に故障した場合、すなわち、どちらの制御部からも故障通知が発信された場合は、2重化切換回路106は、制御2重化故障判定回路110に緊急信号Cegを伝送する。制御2重化故障判定回路110は、出力回路109の直後に接続されており、出力回路109からの出力信号に割り込める。また、制御2重化信号判定回路109自体が内部にソフトウエアを有しており、緊急時には自身に組み込まれたソフトウェアを実行させることができる。
そして、緊急信号Cegが発せられた場合は、出力回路109からの出力信号関係を遮断し、自らのソフトウェアに従って送風ファン16、18や燃焼炉14などを制御運転する。
再び図1を参照して、装置の通常運転状態を説明する。制御部10は、燃焼炉14からの状態信号Sbによって、燃焼室20および蓄熱室22a、22bの温度を検知し、それぞれが所定の温度になるように指示Cbおよび主送風ファン18への駆動信号Cdmと各ダンパの指示Cdによって制御する。燃焼室20の温度は、バーナー21によって直接制御できるが、蓄熱室22a、22bの温度は、燃焼ダクト23、24にVOCが流れないと上下しないからである。
従って、排気ダクト40から主送風ファン18を経て、燃焼炉14、大気放出口38までの送風路が確保されるように、各ダンパも制御する。具体的には、ダンパ30、32、33a、33b、34a、34bを開き、ダンパ31、35を閉じる。また、開閉度も制御してよい。また、排気ダクト40内の圧力が所定の圧力になるように主送風ファン18を制御する。
脱臭装置が定常運転になっている場合は、上記のように各部が設定され、VOC発生源70からのVOCは、吸引ダクト40、ダンパ30、ダンパ32、送風機18、ダクト44を通って、燃焼炉14に至る。そして、VOCは、燃焼炉14の手前で、ダンパ34aと33aに分岐して、燃焼炉14に供給される。
そして、燃焼ダクト24を通るVOCは蓄熱室22aで加熱され、さらに燃焼室20で加熱され無害な炭素、水素、酸素に分解する。そして、処理後のガスは蓄熱室22bを加熱し、ダンパ33bから排出される。燃焼ダクト23を通るVOCは、蓄熱室22bで加熱され、燃焼室20で分解された後、蓄熱室22aの温度を上げて、ダンパ34bから排出される。これらの処理後のガスはダクト45を通って、大気放出口38から放出される。
次に2重化された制御装置が共に故障した場合の処理について説明する。それぞれの制御部は自己診断機能を有する。そして、自己診断機能によって自身の制御機能に異常をきたしていると判断した場合は、2重化切換回路106に自身の故障通知を送る。制御部の異常とは、静圧調節器12からの静圧信号Spもしくは静圧調節器の異常信号Ssに対して、予定されている反応ができなくなる状態をいう。従って、そのまま制御部が脱臭装置1全体を制御すると、排気ダクト40からのVOCの吸い込み量が低下し、VOC発生源70にVOCが逆流して充満するなどの異常事態が起こる虞がある。
従って、2重化切換回路106は、第1制御部から故障信号が発信された場合は、第2制御部に制御を移し、脱臭装置の運転を継続させる。
ここで、第2制御部も自己診断機能によって自身の制御機能に異常をきたしていると判断し2重化切換回路106に故障を通知する場合がある。上述したように、静圧調節器12の静圧の値を受信し、それに基づいて正しい制御ができない場合は、VOC発生源70である作業環境中にVOCが逆流する虞が生じる。
そこで、2重化された制御部がいずれも故障した場合は、作業環境中に少なくともVOCが蓄積しないような固定運転状態を行う。
固定運転は具体的に次のようである。2重化切換回路106は、第1および第2の制御部からの故障通知を受信したら、制御2重化故障信号Cegを制御2重化故障判定回路110に出力する。制御2重化故障判定回路110は、出力回路109からの出力信号をカットし、以下のように送風ファンとダンパおよび燃焼炉14を運転する。
まず、主送風ファン18を停止し、主送風ファン側のダンパ(30、32〜34)を閉鎖する。それと同時に燃焼炉14を強制的に停止させる。燃焼炉の制御は複雑であり、制御2重化故障判定回路110では、継続的に運転はできない。しかも、燃焼炉14は1000℃近い熱になっており、制御を誤ると、過加熱状態にもなるからである。
なお、燃焼炉14の冷却を促進させたい場合は、次のように制御することもできる。まず、ダンパ32を閉じて燃焼炉側のダクトを独立させる。次にダンパ35を開く。そして主送風ファン18を固定周波数で運転する。ダンパ33、34は開いておく。このようにすると、外気からのエアが燃焼ダクト23、24を通るので、燃焼炉14の冷却が促進される。
同時に予備送風ファン16を固定周波数で運転し、予備送風ファン側のダンパ30、31を開く。VOC発生源70である製造装置からVOCを屋外に排出させるためである。
次にこれらの処理をフローを用いて説明する。図3は2重化切換回路106の処理フローの一例を示す。制御装置10がスタートすると、2重化切換回路106も動作をスタートする(S100)。そして、まず第1制御部を選択する(S102)。2重化切換回路106が第1制御部102を選択するとは、入力回路108および出力回路109を第1制御部102に接続するということである。
次に第1制御部102からの故障通知の有無を調べる(S106)。故障通知がない場合は、2重化切換回路106の処理を終了するか否かを判断する(S112)。この終了判定は、制御部10が終了するか否かで判断してよい。終了でない場合(S112のN分岐)は、第1制御部102からの故障通知の有無の検出であるステップS106まで戻る。
故障通知があった場合は、その故障通知は第2制御部104からの故障通知であるか否かを判断する(S108)。第2制御部104からの故障通知であったかなかったか、の判断方法は、特に限定されるものではない。具体的には、第1及び第2の制御部からの故障通知に対する記録をつけておき、それを参照する方法がある。第2制御部104からの故障通知でなかった場合(S108のN分岐)は、制御装置10での制御を第2制御部104へ移す。ここで、第2制御部104に制御を移すとは、入力回路108および出力回路110を第2制御部104へ接続するということである。
第2制御部104からの故障通知であった場合は、制御2重化故障判定回路110に制御装置2重化故障信号Ceg(以下「緊急信号Ceg」ともいう)を送信し(S114)、終了する(S116)。緊急信号Cegを送信したということは、第1および第2のどちらの制御部も異常をきたしているので、人為的な復旧作業に委ねるしかないためである。
図4には、緊急信号Cegを受信した制御2重化故障判定回路110の処理フローを示す。制御2重化故障判定回路110は、緊急信号Cegを受信すると処理を開始する。故障処理のフローに移ったら(S200)、出力回路109を遮断する(S202)。第1および第2の制御部からの制御を遮断するためである。次に主送風ファン側のダンパを閉じる(S204)。具体的には、図1を参照して、ダンパ32を閉じる。
次に主送風ファン18を停止する(S206)。そして、予備送風ファン側のダンパを開く(S208)。具体的には、ダンパ31である。次に予備送風ファン16に対して、固定周波数による運転指示を行う(S210)。これは指示Cdsにて行う。この固定周波数による運転指示は、固定周波数自身を指示するものであってもよいし、予備送風ファン16が予め設定された値を持っていて、その周波数で運転することを指示する内容であってもよい。
そして、予備送風ファンが固定運転されているという表示を行う(S212)。この表示は、ランプ、警告音、画面表示など特に限定されるものではない。これら全般を含めて表示手段とする。
次に燃焼炉14を停止させる(214)。燃焼炉14の停止は、いくつかの手順がある場合があるが、制御2重化故障判定回路110には、予めその停止シークエンスが記録されている。そして、停止する(S216)。作業環境中のVOCを予備送風ファンの固定運転によってVOCを状態になったからである。なお、固定運転状態(S210)は、決められた周波数で送風ファンが運転されているか否かを検出し、その周波数を制御するフローに置き換えてもよい。
なお、上記の説明で「固定周波数」は、予め設計時に決めておいた周波数であってもよいし、一定時間内の駆動周波数の加算平均であってもよい。また、脱臭手段として蓄熱式の燃焼炉を用いて説明したが、直接燃焼装置、触媒燃焼装置、活性炭吸着装置、気液接触装置などの他の脱臭装置を用いてもよい。
以上のように、本発明は、2重化した制御装置が共に故障した場合に、所定の状態で送風ファンを運転し続けることとしたので、両方の制御装置が故障したとしても、故障に対応して自動的に燃焼炉を停止するとともに、大気開放口からVOCを排気し続けることができ、安全を確保できる。
本発明は、有機溶媒を連続して使用する塗装工程や洗浄工程におけるVOC処理についても好適に利用することができる。
本願発明の脱臭装置の構成を示す図である。 本願発明の脱臭装置を運転する制御装置の構成を示す図である。 本願発明の脱臭装置の全体の処理から脱臭う装置からは脱出できた。 本願発明の脱臭装置の2重化された処理装置が共に異常をきたした場合の処理のフローの一例を示す図である。
1 脱臭装置
10 制御装置
12 静圧調節器
14 燃焼炉(脱臭手段)
20 燃焼室
21 バーナー
22a、22b 蓄熱室
23、24 燃焼ダクト
30〜35 ダンパ
36 外気取り入れ口
37、38 大気放出口
40〜45 ダクト
50 主送風ファン駆動インバータ
51 予備送風ファン駆動インバータ
70 VOC発生源
102 第1制御部
104 第2制御部
106 2重化切換回路
108 入力回路
109 出力回路
110 制御2重化故障判定回路
112 共通バス
121、123 静圧調節器
122、124 静圧センサ

Claims (2)

  1. 揮発性化合物含有ガスを排気する排気ダクトと、
    前記排気ダクトに設けられた静圧調節器と、
    前記静圧調節器の下流に設けられた第1のダンパと、
    前記第1のダンパに並設された第2のダンパと、
    前記第1のダンパの下流側に設けられた第1の送風ファンと、
    前記第2のダンパの下流に設けられた第2の送風ファンと、
    前記第1の送風ファンの下流に接続された脱臭手段と、
    前記第2の送風ファンの下流に接続された大気解放口と、
    前記静圧調節器と前記第1及び第2のダンパと前記第1および第2の送風ファンと前記脱臭手段に電気的に接続された制御装置を有し、
    前記制御装置は、
    前記静圧調節器に接続された入力回路と、
    前記第1及び第2のダンパと前記第1および第2の送風ファンと前記脱臭手段に接続された出力回路と、
    自己診断機能を有し故障が生じた場合は故障信号を出力する第1および第2の制御部と、前記第1および第2の制御部のどちらかを前記入力回路と前記出力回路に接続し、前記第1および第2の制御部の両方から故障信号を受信した際は制御装置2重化故障信号を出力する2重化切換回路と、
    前記出力回路と前記制御2重化切換回路に接続され、
    故障信号を受信していない正常時には前記静圧調節器による静圧に基づいて前記第1の送風ファンを運転し、前記第1のダンパを開き、前記脱臭手段を運転し、
    前記制御装置2重化故障信号を受信したら、
    前記出力回路の出力を切断し、
    前記第1のダンパを閉じ、
    前記第1の送風ファンと前記脱臭手段を停止させ、
    前記第2のダンパを開き、
    前記第2の送風ファンを固定周波数で運転させる制御2重化故障判定回路を有する脱臭装置。
  2. 静圧調節器による静圧に基づき、主送風ファンと、前記主送風ファンに連結された脱臭手段と、処理前ガスを大気に放出する大気放出口に接続された予備送風ファンを自己診断機能を有し故障が生じた場合は故障信号を出力する第1の制御部および第2の制御部で運転する脱臭装置の安全停止方法であって、
    前記第1の制御部および第2の制御部の両方が故障信号を発信したことを確認する工程と、
    前記第1の制御部および第2の制御部の両方が故障信号を発信したことを確認したら、
    前記第1の制御部および第2の制御部の制御を切断する工程と、
    前記主送風ファンと前記脱臭手段を停止する工程と、
    前記予備送風ファンを固定周波数で運転させる工程を有する脱臭装置の安全停止方法。
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