JP5631011B2 - クリーンルームシステム及びその運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体製造装置などを室内に設置して、半導体デバイスや精密部品等を製造するクリーンルームシステム及び当該クリーンルームシステムの運転方法に関するものである。
半導体製造のための露光装置では、光源の短波長化が進んだ結果、酸素分子の悪影響も受けるようになったため、光学系は窒素やアルゴン等の、酸素より分子サイズの小さい不活性ガスでパージすることが行われている。そしてクリーンルー内の装置等のメンテナンス時には、メンテナンス作業を行なう作業員の酸素欠乏を防ぐため、CDA(Clean Dry Air:クリーンドライエア)でパージすることが提案されている(特許文献1)。
有機ELの製造工程においても、製造装置が設置される製造環境をパネル等で区画し、その中を窒素ガスパージすることが行われている。この場合、製造時は一定量の窒素ガスでパージし、メンテナンス時は酸素欠乏防止のため大気を導入する。このとき、一般大気を導入してしまうと、メンテナンスが終了して再度窒素ガスパージした時に、目標の露点になるまでに極めて時間がかかってしまうという問題があった。
これは、窒素ガスと空気の置換は、瞬時一様拡散に近い特性でほぼ換気回数に応じた速度で行われるが、表面、すなわち循環系のダクト内壁、空調機内部、フィルタ、室構成材、製造装置等、循環空気が接触する表面に吸着した水分は、簡単には脱離せず、長時間に渡って放出されるため、水分濃度がなかなか減衰しないためである。
その対策としては、メンテナンス時に導入する空気は微量の水分しか含まないCDAであることが最善である。このような観点から、メンテナンス時には、CDAでパージすることが提案されているが、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気にあったクリーンルームをCDAでパージするにあたっては、(1)メンテナンス時のみ除湿機(回転式乾式除湿機)でCDAを製造して供給する、(2)圧縮空気設備、たとえば圧縮機とドライヤー(いわゆる吸着塔方式の除湿装置、たとえば圧力スイング方式、温度スイング方式、圧力温度スイング方式の除湿装置)からCDAを供給する、などの方法の採用が考えられる。
特開2001−326162号公報
しかしながら、前記した方法によって、CDAを供給してパージする方法には、以下の問題があった。
(1)メンテナンス時のみ除湿専用機でCDAを製造して供給する場合には、設備費が多くかかり、コストパフォーマンスが悪い。また除湿専用機やその周辺設備の立ち上がりに時間が必要なため、メンテナンスの半日〜1日程度前から除湿専用機を空運転しておく必要があり、迅速性、即応性に欠け、ランニングコストもかかってしまう。
(2)圧縮空気設備を用いて、前記したような用途のCDAを製造、供給する場合、冷凍式ドライヤー(たとえば露点−20゜Cまで)+吸着式ドライヤー[PSA式(露点−60゜C程度まで)、もしくはPTSA式(例えば特開2007−185617に開示されている技術)]で処理したものである必要があり、かかる場合の圧縮空気設備には、圧縮機と、冷凍式ドライヤー及び吸着式ドライヤーが必要となり、設備、イニシャルコストが極めて大きくなる。しかも前記した半導体製造装置が設置されるクリーンルームは、小型チャンバーと比べて導入空気量が多く、そのため、それに応じて圧縮空気設備の容量も大きくする必要があり、この点でも設備の肥大化、イニシャルコストの高騰を招来する。そのうえ、ランニングコストも高かった。発明者の試算では、圧縮空気とドライヤーによって生成されるCDA単価は、除湿機(ファンと除湿ロータ)を使ったCDAに比べ10倍以上である。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、CDA供給設備の効率のよい運用、コストの低減化を図るとともに、不活性ガスでパージしている状態から、CDAの供給への切り替えを迅速に行なうことを目的としている。
前記目的を達成するため、本発明のクリーンルームシステムは、
製品を室内で製造するクリーンルームにおいて、前記クリーンルーム内に給気する送風機と、減湿機能を有する吸着材を収納した回転ロータを有するガス精製装置と、前記回転ロータの処理部に外気を導入する外気ダクトと、室内からの還気を前記送風機の入口側に戻すリターンダクトと、不活性ガス供給系からの不活性ガスを前記送風機の入口側及び/又はクリーンルーム内に供給可能な不活性ガス供給管と、前記リターンダクトから分岐して前記回転ロータの処理部に前記還気を導入可能な分岐ダクトと、前記リターンダクトから分岐して、前記回転ロータの再生部に還気を導入するガス精製装置用分岐ダクト、とを有し、前記外気ダクトからの外気を前記回転ロータの処理部を通過させて、その後前記送風機を経て室内に供給可能なように構成され、
製品の製造時には、前記外気ダクトが閉鎖されるとともに、前記不活性ガス供給管及び分岐ダクトが開放され、前記ガス精製装置用分岐ダクトが閉鎖され、
メンテナンス時には、前記外気ダクトが開放されるとともに、前記不活性ガス供給管が閉鎖され、分岐ダクトのバルブは閉鎖または半開され、前記ガス精製装置用分岐ダクトが開放されることを特徴としている。
本発明によれば、製品の製造時には、外気ダクトが閉鎖されるとともに、不活性ガス供給管及び分岐ダクトが開放されているので、クリーンルーム内に不活性ガスを供給して、クリーンルーム内を当該不活性ガスでパージして不活性ガス雰囲気とすることができる。またクリーンルームからの還気の一部が分岐ダクトを経由して回転ロータの処理部に導入されるので、処理部の吸着材によってこれを減湿することができ、クリーンルーム内を低露点の不活性ガス雰囲気とすることができる。そしてクリーンルーム内の機器のメンテナンス時には、外気ダクトが開放されるとともに、不活性ガス供給管が閉鎖され、分岐ダクトが閉鎖又は半開されるので、外気を回転ロータの処理部で減湿処理した後の空気、すなわちCDAが、送風機を経てクリーンルーム内に供給されるから、クリーンルーム内の酸素濃度を所定の安全レベルにすることができる。なお前記送風機は、空調機の一部を構成するファンであってもよく、またファンとフィルタをユニット構成にしたファンフィルタユニット(FFU)における当該ファンであってもよい。
そしてこのような不活性ガスでパージしている状態から、CDAの供給への切り替えは、ダクトの開閉操作(ダクト内の流路の開閉操作をいい、例えば逆止ダンパを備えた送風機の回転数操作や風量調整ダンパの開度操作)によって行なえるので、きわめて、迅速性、即応性が高い。またガス精製装置は、製品の製造時にも稼動させて、低露点の不活性ガスを供給することができるから、常時稼動させることで、CDA供給装置として効率のよい運用が行なえる。
不活性ガスとしては、たとえば窒素ガス、アルゴンガスを挙げることができる。また減湿機能を有する吸着材としては、たとえばシリカゲルや合成ゼオライトを使用することができる。また回転ロータの構造としては、たとえばハニカム状のものが使用できる。なお本発明において、メンテナンス時とは、たとえばクリーンルーム内の各種機器のメンテナンスや、ダクト、ガス精製装置の点検、さらには機器の搬入、搬出等の作業時などにおいて、クリーンルーム内の酸素濃度を所定の安全レベル(たとえば20%、労働安全衛生規則上の18%以上)にする必要がある時である。
本発明は、クリーンルームのみならず、局所密閉型清浄装置のように局所空間中のガスを循環する場合にも適用可能である。またパージガス量が多く、内部の不純物発生量の多い、ミニエンバイロメントにも好適である。したがって、本発明でいう、クリーンルームには、これら局所密閉型清浄装置やミニエンバイロメントが含まれる。
この種の回転ロータの再生には、通常、処理部で減湿処理された乾燥空気の一部(一般的には10%程度)が用いられることが多いが、一般的に再生後の空気は系外に排出される。この点、前記リターンダクトから分岐して、前記回転ロータの再生部に還気を導入するガス精製装置用分岐ダクトを有し、製品の製造時には、前記ガス精製装置用分岐ダクトが閉鎖され、前記メンテナンス時には、前記ガス精製装置用分岐ダクトが開放されるようにすれば、処理部で処理された外気をすべて送風機からクリーンルーム内への供給することができる。したがって、その分クリーンルーム内へCDAの供給量を増加させることができ、クリーンルーム内の酸素濃度の安全レベルへの到達時間を早くすることができる。またさらに、外気導入量に見合う分排気してしまう低露点のクリーンルーム内ガスを、再生のための流量にゆとりをもって使用できるので、回転ロータの保持水分をより少なくすることができ、結果として処理空気をより低露点にすることができる。すなわち、ガス精製装置用分岐ダクトを介して、低露点のクリーンルーム内ガスを、再生用に供給することができるので、回転ロータに対して十分な再生が可能となり、それによって処理空気をより低露点とすることができる。
前記回転ロータは、再生部の他にパージ部を有し、ガス精製装置用分岐ダクトからの還気は、当該パージ部に供給可能としてもよい。
再生部や、回転ロータが再生部の他にパージ部を備えている場合の当該パージ部に、外気が導入可能な他の外気ダクトを有し、製品の製造時には、前記ガス精製装置用分岐ダクトが閉鎖されるとともに、前記他の外気ダクトが開放され、前記メンテナンス時には、前記ガス精製装置用分岐ダクトが開放されるとともに、前記他の外気ダクトが閉鎖されるようにしてもよい。こうすることで、製品の製造時において、ガス精製装置の回転ロータのパージ部に外気を用いることができ、パージ部、再生部で用いた窒素ガスの一部を系外に排出してしまうことがなくなる。なおパージ部に導入する場合には、他の外気ダクトからの外気をパージ部に導入する前に、たとえば冷却コイル等で冷却処理することが好ましい。
他の外気ダクトを設けることなく、たとえば外気ダクトに接続され、回転ロータの処理部を迂回して再生部またはパージ部に外気が導入可能な、バイパス外気ダクトを設けてもよい。これによって、回転ロータの再生部やパージ部に、外気を導入することができ、製品製造時において、使用する窒素ガスの一部を回転ロータのパージや再生に使用してこれを系外に排出することはなくなる。
クリーンルーム内において、製品の製造を行なう局所製造空間を備え、不活性ガス供給系からの不活性ガスは、当該製造空間に対しても供給可能であるようにしてもよい。
クリーンルームで要求される空気の質(例えばより低い低露点温度やより高い清浄度、より低いガス状不純物濃度)がより高いレベルの場合には、たとえば回転ロータを複数設置するとともに、これら回転ロータを直列多段に接続すればよい。
回転ロータを複数設置する場合、そのうちの、少なくとも一段の回転ロータに収納される吸着材は、シリカゲル及び/又は合成ゼオライトであり、他の回転ロータに収納される吸着材は、活性炭を含むものとしてもよい。シリカゲル、合成ゼオライトは、水分の他に分子状汚染物質をも除去するので、本発明に適している。また他の回転ロータの吸着材に活性炭を使用することで、分子状汚染物質と水分の除去率を調整することも可能である。
以上述べたクリーンルームシステムを運転する場合、メンテナンス時において前記外気ダクトを開放し、前記不活性ガス供給管及び分岐ダクトを閉鎖し、前記クリーンルーム内に外気ダクトからの外気を前記回転ロータの処理部を通過させて、その後前記送風機を経て室内に供給した後、前記クリーンルーム内の酸素濃度が安全レベルに達した段階で、外気ダクトからの導入外気量を減じるようにしてもよい。これによって、導入外気量を必要最低限とすることができ、水分濃度の一層の低下と省エネルギーを図ることができる。
なおクリーンルーム内の酸素濃度が安全レベルに達しない段階では、クリーンルームの出入り口の扉、ダクト並びにガス精製装置の各点検口を開かないように、たとえば安全インターロック機構を付与することで、作業員の安全をより確実なものとすることができる。
またクリーンルーム内の露点温度を計測し、メンテナンス時において露点が上昇した場合には、分岐ダクトの風量を制御して、回転ロータの処理部に導入する循環空気を増加させるようにしてもよい。
本発明によれば、CDA供給設備の効率のよい運用、コストの低減化を図ることができ、しかも不活性ガスでパージしている状態から、CDAの供給への切り替えを迅速に行なうことができる。
実施の形態にかかるクリーンルームシステムの構成、系統の概略を示す説明図である。 図1のクリーンルームシステムのメンテナンス時の様子を示す説明図である。 図1のクリーンルームシステムにガス精製装置用分岐ダクトを設けた例の構成、系統の概略を示す説明図である。 図3のクリーンルームシステムのメンテナンス時の様子を示す説明図である。 処理部と再生部のみを有する回転ロータを用いたガス精製装置の構成、系統の概略を示す説明図である。 直列2段構成の回転ロータを用いたガス精製装置の構成、系統の概略を示す説明図である。 再生用に別途外気ダクトを設けたガス精製装置の構成、系統の概略を示す説明図である。 図7のガス精製装置のメンテナンス時の様子を示す説明図である。 図1のクリーンルームシステムにおいて、バイパス外気ダクトを設けた例の構成、系統の概略を示す説明図である。 図5のガス精製装置において、他の外気ダクトを設けた例の構成、系統の概略を示す説明図である。
本発明の実施の形態について説明すると、図1は、実施の形態にかかるクリーンルームシステム1の構成の概略を示しており、この実施の形態において、クリーンルームRに対しては、空調機2の冷却コイル2aや加熱コイル2bによって温湿度調整された後の給気が、ファン2cによって、クリーンルームRの天井部に設けられた高性能フィルタ3を介して、クリーンルームRの天井部から室内に供給される。なお高性能フィルタとファンとがユニット化されたファンフィルタユニット(FFU)を高性能フィルタ3に代えて使用してもよく、かかる場合には、ファン2cは、当該ファンフィルタユニットにおけるファンで代替してもよい。また冷却コイル2aや加熱コイル2bは、必ずしも本発明にとって必要なものではなく、たとえば温度調節を必要としない環境においては、これらを省略してもよい。そしてクリーンルームRの雰囲気は、一部は排気口4を介して、排気ダクト5からクリーンルームR外に供給される。排気ダクト5には、クリーンルームRの室圧制御用のダンパ5aが設けられている。またクリーンルームRの雰囲気の一部は、還気口6から、リターンダクト7を介して、空調機2の入口側へと戻される。
リターンダクト7には、分岐ダクト8が接続されており、リターンダクト7を流れる還気の一部は、この分岐ダクト8を介してガス精製装置10の入口側に導入される。分岐ダクト8には、ダンパ8aが設けられている。またガス精製装置10の入口側には、外気を取り入れる外気ダクト9が接続されている。外気ダクト9には、ダンパ9aが設けられており、またダンパ9aの上流側には、取り入れた外気を冷却する冷却コイル9bが設けられている。
ガス精製装置10はファン11、冷却コイル12、回転ロータ13を有しており、ファン11によって導入された空気、気体は冷却コイル12で冷却された後、回転ロータ13の処理部13aに送られ、処理部13aによって処理された後、空調機2の入口に送られる。
回転ロータ13は、ロータの回転順にその通過域が、処理部13a、再生部13b、パージ部13cとに区画されており、ロータ内には減湿機能を有する吸着材として、たとえばシリカゲルや合成ゼオライトが収納されている。そして処理部13aによって処理された空気、気体の一部は、パージダクト14を通じて、パージ部13cへと送られ、その後再生用循環ダクト15へと送られる。パージダクト14には、ダンパ14aが設けられている。再生用循環ダクト15は、ファン15aによって、パージ部13cを経て昇温した空気、気体を、加熱ヒータ16で昇温させた後、再生部13bに供給し、再生部13bを通過した空気、気体は、パージ部13cを経た空気、気体と混合され、一部は再生排気ダクト17から、系外に排気される。再生用循環ダクト15には、ダンパ15bが設けられている。
不活性ガス供給系からの不活性ガス、たとえば窒素ガスは、不活性ガス供給管21を通じて、空調機2の入口側に供給される。不活性ガス供給管21には、バルブ21aが設けられている。
クリーンルームRの室内には、製造の際に、水分並びに酸素を嫌う半導体製造装置31が設置されている。通常、この種の半導体製造装置は、ケーシング等で外側が覆われており、装置内は、水分並びに酸素、さらにはクリーンルーム内に浮遊する微小な塵埃、パーティクルの装置内への侵入を阻止する目的で、クリーンルームRの室圧よりも正圧に維持される。そのため、不活性ガス供給管21から分岐した配管22を通じて、窒素ガスが、半導体製造装置31内に導入される。配管22には、バルブ22aが設けられている。また半導体製造装置31内の雰囲気は、配管23から排気ダクト5を通じて排気される。
クリーンルームRには、室内の酸素濃度を測定する酸素濃度計32が設けられており、この酸素濃度計32によって測定されたクリーンルームR内の酸素濃度は、制御装置33へと出力される。制御装置33は、当該酸素濃度に基づいて、外気ダクト9のダンパ9aの開閉、分岐ダクト8のダンパ8aの開閉、並びにこれらダンパの開度の制御を行なう。
本実施の形態にかかるクリーンルームシステム1は、以上の構成を有しており、製品の製造時には、図1に示したように、外気ダクト9のダンパ9aが閉鎖され、不活性ガス供給管21のバルブ21a、並びに配管22のバルブ22aが開放され、窒素ガスが空調機2の入口側、及び半導体製造装置31内に供給される。また分岐ダクト8のダンパ8aが開放される。
空調機2の入口側に供給された窒素ガスは、空調機2で温度調整された後、高性能フィルタ3を介して、クリーンルームRの室内に供給される。そしてクリーンルームRの雰囲気は、室圧を所定の圧力(正圧)にするため、排気量がダンパ5aによって調整されつつ、一部が排気口4を通じて、排気ダクト5から系外に排気される。
一方クリーンルームRからの還気は、その一部がリターンダクト7を通じて、空調機2の入口側に戻され、他の一部が分岐ダクト8を経由して、ガス精製装置10の入口側に送られる。ガス精製装置10では、回転ロータ13の処理部13aにおいて、シリカゲルや合成ゼオライトにより、水分及び有機物等の分子状汚染物質が除去される。そしてそれによって減湿、精製された後の還気(窒素ガス)が、空調機2へと送られる。したがって、クリーンルームR内は、低露点かつ、分子状汚染物質が除去された窒素ガス雰囲気とすることができる。
そしてメンテナンス時には、不活性ガス供給管21のバルブ21a、並びに配管22のバルブ22a、分岐ダクト8のダンパ8aが閉鎖される。また外気ダクト9のダンパ9aが開放され、冷却コイル9bを稼動させる。なお冷却コイル9bの運転は、たとえば湿度など外気の条件に応じて、発停や流入冷媒の流量その他の冷却能力の調整をすればよい。
取り入れられた外気は、ガス精製装置10の回転ロータによって、回転ロータ13の処理部13aにおいて、シリカゲルや合成ゼオライトにより、水分及その他の分子状汚染物質が除去される。そしてそれによって減湿、精製された後の空気(CDA)が、リターンダクト7からの還気とともに、空調機2を経て、クリーンルームRへと供給される。このように、本実施の形態によれば、窒素ガスのパージ雰囲気から、CDAの供給運転の切り替えが、ダンパ8a、9aやバルブ21a、22aの開閉で迅速に行なえるので、極めて即応性に優れている。
そのようにして、窒素ガスの供給停止と、ガス精製装置10からのCDAの供給により、速やかにクリーンルームRの酸素濃度を安全レベル(例えば20%、労働安全衛生規則では18%以上)まで上昇させることができる。このとき、もちろんクリーンルームRの酸素濃度が所定の安全レベルに達した後も、同一条件で運転してもよいが、酸素濃度が安全レベルに達した段階で、外気ダクト9のダンパ9aを絞り、必要最低限の外気量とすることによって、水分濃度の一層の低下と省エネルギを図ることができる。この場合、ガス精製装置10の送風量はダンパ9a全開時より減るので、省エネになると同時に処理能力に余裕がでるためガス精製装置10出口空気の露点もより低くなる。
ところで、メンテナンスのために作業員がクリーンルームR内に入ることを想定すると、クリーンルームR内部の水分負荷が大きくなり、露点温度が高くなることが予想される。それに対処するため、分岐ダクト8のダンパ8aを例えば半開するなどして、分岐ダクト8を通じて循環空気を導入し、ガス精製装置10で処理して、循環空気中の水分を除去することによって、クリーンルームR内の露点を所定の露点温度に維持することができる。この場合、たとえばクリーンルームR内の露点温度を計測するセンサを設け、当該センサからの信号に基づいて、制御装置33によって、分岐ダクト8のダンパ8aの開閉、並びに開度調整を行なって、回転ロータ13の処理部13aに導入する循環空気の風量を調節するようにしてもよい。制御の例としては、メンテナンス時においてクリーンルームR内の露点温度が上昇した場合には、分岐ダクト8のダンパ8aの開度を調節し、分岐ダクト8内を流れる風量を制御して、回転ロータ13の処理部13aに導入する循環空気を増加させることが挙げられる。
そして本実施の形態では、酸素濃度計32によって測定されたクリーンルームR内の酸素濃度に基づいて、このようなダンパ9aの開閉、並びに必要開度の制御を自動的に行なうようになっている。なおダンパ9aの代わりに送風機11を回転数制御してもよい。
酸素欠乏防止のために、酸素濃度が安全レベルにならないと、クリーンルームRの出入り口の扉(図示せず)、各種ダクトやガス精製装置10の点検口(図示せず)が開かないような、安全インターロック機構をシステムに付与すれば、さらに安全性が向上する。
そしてメンテナンスが終了した時点で、外気ダクト9のダンパ9aを閉鎖し、分岐ダクト8のダンパ8aを開放し、また不活性ガス供給管21のバルブ21a、並びに配管22のバルブ22aを開放して、窒素ガスを供給し、所定の低酸素濃度になった段階で、再び半導体製造装置31を稼動させて、製品の製造を開始する。
このように本実施の形態によれば、窒素ガスのパージ雰囲気から、CDAの供給運転の切り替えが、ダンパ8a、9aやバルブ21a、22aの開閉で迅速に行なえるので、極めて即応性に優れている。またCDA供給設備となるガス精製装置10自体の運転は、格別窒素ガスパージ時と、CDA供給時とでは変わることがなく、極めて効率のよいCDA供給設備の運用が行える。
前記した例は、導入外気の減湿をガス精製装置10の基本フローの中で行うものであったが、回転ロータ13のパージ(冷却)や再生用のガスを、リターンダクト7からの還気によって行なうようにしてもよい。図3はかかる場合のクリーンルームシステム1の構成の概要を示しており、図1と同一符号で示されるものは、前記した実施の形態と同一の部材、機能を持つものである。
図3に示したクリーンルームシステム1においては、リターンダクト7から分岐して、回転ロータ13の再生部13bに還気を送るための、ガス精製装置用分岐ダクト41が、再生用循環ダクト15におけるダンパ15bの下流側でかつ加熱ヒータ16の上流側に接続され、またリターンダクト7から分岐して、回転ロータ13のパージ部13cに還気を送るための、ガス精製装置用分岐ダクト42が、パージダクト14におけるパージ部13cの上流側に接続されたものである。なお、各ガス精製装置用分岐ダクト41、42には、各々ダンパ41a、42aが設けられており、またガス精製装置用分岐ダクト42には、冷却コイル42bが設けられている。
この図3に示したクリーンルームシステム1によれば、製品の製造時においては、各ガス精製装置用分岐ダクト41、42の各ダンパ41a、42aが閉鎖されて、前記した図1の例と同様な、窒素ガス供給運転が行なわれる。そしてメンテナンス時においても、基本的には、図2の例と同様なダンパの開閉操作が行なわれるが、図4に示したように、メンテナンス時においては、分岐ダクト8のダンパ8a、およびパージダクト14のダンパ14a、再生用循環ダクト15におけるダンパ15bが閉鎖され、各ガス精製装置用分岐ダクト41、42の各ダンパ41a、42aは開放される。なお、冬期など、外気の水分負荷が多くない場合、換言すれば再生空気にそれほど低露点の空気を多く必要としない場合には、ダンパ42aは開放するものの、ダンパ41aは閉鎖し、ダンパ15bを開放して運転してもよい。これにより、パージ部13cを経由することで、還気は熱を付与され、直接加熱ヒータ16で加熱するより、省エネルギーを図ることができる。
図2の例では、処理した外気の一部がガス精製装置10の中で再生用に用いた後、排気していたが、図4に示した例では、ガス精製装置10で処理した外気の全てを、空調機2を経てクリーンルームRに供給することができる。発明者の試算では、クリーンルームRの外気導入量を図2の例よりも、1割程度多くできる。したがって、図2に示した例よりもより早くクリーンルームRの酸素濃度を高めることができる。また、外気導入量に見合う分排気してしまう低露点のクリーンルーム内ガスを、ガス精製装置用分岐ダクト41、42を介して再生用に供給することができるから、再生のための流量をより多く確保することができ、回転ロータ13の保持水分をより少なくでき、結果として処理ガスをより低露点にすることができる。
前記した例で用いたガス精製装置10の回転ロータ13は、いずれも処理部13a、再生部13bの他に、パージ部13cを有するものであった。このような、パージ部13cを有するタイプの回転ロータ13は、パージによってロータ温度を処理部13aに入る前に低くできるので、吸着能力が向上し処理ガスを比較的低湿度及び低汚染物質濃度にできるという利点がある。しかしながらクリーンルームRで要求される分子状汚染物質濃度や水分濃度がそれほど厳しくない場合には、図5に示したように、パージ部を持たず、処理部51a、再生部51bとによって構成される回転ロータ51を用いてもよい。
図5は、窒素ガスパージ時におけるそのようなガス精製装置10の構成を示したものであり、リターンダクト7から分岐したガス精製装置用分岐ダクト52が、再生用循環ダクト15におけるダンパ15bの下流側で、加熱ヒータ16の上流側に接続されている。ガス精製装置用分岐ダクト52には、ダンパ52aが設けられている。
この図5の例でも、置換のために排気してしまう低露点のクリーンルーム内ガスを、リターンダクト7、ガス精製装置用分岐ダクト52を経由して再生部51bの再生のために使うことで、回転ロータ51の保持水分をより少なくできるので、結果として処理空気をより低露点にすることができるという利点もある。
また、その逆に、クリーンルームRでの空気質の要求仕様がより厳しい場合は、図6に示したガス精製装置10のように、いわゆる2段ロータシステムを用いてもよい。
図6に示したガス精製装置10では、既述のパージ部を有する回転ロータ13と、図5で用いたパージ部を持たない回転ロータ51とを、2段直列に接続した構成を有している。なお図6は、製品製造時、すなわちクリーンルームR内を窒素ガスでパージしているときの様子を示している。
この図6に示したガス精製装置10は、処理側フローについていうと、1段目に配置される回転ロータ51の処理部51aには、ファン61によって分岐ダクト8からの還気と、外気ダクト9からの外気とが冷却コイル62を介して、処理部51aに導入可能であり、処理部51aを通過した処理空気、ガスは、2段目に配置された回転ロータ13の処理部13aに導入される。他方、再生側フローについていうと、2段目に配置された回転ロータ13の再生部13bを出た再生空気、ガスは、加熱ヒータ63で昇温された後、回転ロータ51の再生部51bに導入され、再生に供された後、ファン64によって系外に排気されるようになっている。
以上の構成を有するガス精製装置10によれば、より低露点、より清浄な空気、ガスを、クリーンルームRに供給することが可能である。なおこのような多段直列接続のロータ構成の場合、2段ともシリカゲル又は合成ゼオライトにするか、もしくは一段をシリカゲル又はゼオライト、もう一段を活性炭にして、分子状汚染物質と水分の除去率を調整することも可能である。この場合、例えば図6の例では、回転ロータ51と回転ロータ13の役割は、回転ロータ51が、いわゆる荒取り、回転ロータ13が、仕上げとして機能するが、通常は水分の方が条件が厳しいので、回転ロータ51側に活性炭を充填することが提案できる。ただし、不純物ガスと水分のどちらを重視するかで、活性炭の充填ロータは、前後するので、必ずしもそのように前段側に活性炭を充填する必要はない。なお本発明で使用される回転ロータは、再生部や処理部を2つ有するロータを使用してもよい。
前記した例では、製品製造時、すなわちクリーンルームR内を窒素ガスでパージしているときには、回転ロータの再生には、循環している窒素ガスの一部を使用していたが、そうすると、再生で用いた窒素ガスの一部を系外に排気してしまうことになる。
図7に示した例は、かかる点に鑑みてなされたものであり、製品製造時においても、回転ロータ13の再生に、外気を使用するようにして、系外の窒素ガスを排気することがない構成を有している。すなわち、図7に示したガス精製装置10においては、回転ロータ13のパージ部13cに対して、直接外気を取り入れる他の外気ダクト71を別途備え、この外気ダクト71を、リターンダクト7から分岐した前出ガス精製装置用分岐ダクト42に接続したものである。なおこの外気ダクト71には、ダンパ71aが設けられており、さらにガス精製装置用分岐ダクト42との接続部下流、パージ部13cの上流において、冷却コイル72が設けられている。
この例によれば、製品製造時においては、図7に示したように、ガス精製装置用分岐ダクト41、42の各ダンパ41a、42aが閉鎖され、外気ダクト9のダンパ9aは閉鎖される。また再生用循環ダクト15のダンパ15bは開放され、外気ダクト71のダンパ71aも開放される。これによって、外気ダクト71から取り入れられた外気は、冷却コイル72で冷却された後、回転ロータ13のパージ部13cに導入され、以後再生部13bの再生用に供される。したがって、分岐ダクト8を通じて循環している窒素ガスが系外に排気されることはない。
一方、メンテナンス時においては、図8に示したように、ガス精製装置用分岐ダクト41、42の各ダンパ41a、42a、外気ダクト9のダンパ9aが開放され、他方外気ダクト71のダンパ71aが閉鎖され、再生用循環ダクト15のダンパ15aも閉鎖される。これによって、外気ダクト9から取り入れられた外気が処理されたCDAが供給され、排気する室内のガスの一部を使って回転ロータ13の再生が行われる。
なお図1に示した例において、図9に示したように、外気ダクト9から分岐して、回転ロータ13の処理部13aを迂回してパージ部13cに外気を導入するバイパス外気ダクト81を、パージダクト14に接続してもよい。バイパス外気ダクト81には、ダンパ81aが設けられている。
かかる構成により、たとえば製品の製造時、すなわちクリーンルームR内を窒素ガスでパージする際には、図9に示したように、冷却コイル9bで冷却した後のバイパス外気ダクト81からの外気を、直接回転ロータ13のパージ部13cに導入し、回転ロータ13の冷却に使用するとともに、そこで昇温した外気を再生用に使用することができ、また窒素ガスを系外に排出することもない。さらにまた元々外気ダクト9に設けられていた冷却コイル9bをそのまま活用することができる。
また図5に示した例では、リターンダクト7から分岐したガス精製装置用分岐ダクト52が、再生用循環ダクト15におけるダンパ15bの下流側で、加熱ヒータ16の上流側に接続されていて、クリーンルームR内のガスを、リターンダクト7、ガス精製装置用分岐ダクト52を経由して再生部51bの再生のために使用するようにしていたが、この場合も、図10に示したように、他の外気ダクト91を設け、当該外気ダクト91からの外気を、そのまま加熱ヒータ16の上流側に導入し、加熱ヒータ16によって加熱した後、回転ロータ51の再生部51bに導入するようにしてもよい。この場合も、窒素ガスを系外に排出することがない。
本発明は、水分と酸素の両方を嫌う製造プロセスを行なうクリーンルームに有用である。
1 クリーンルームシステム
2 空調機
2a 冷却コイル
2b 加熱コイル
2c ファン
3 高性能フィルタ
4 排気口
5 排気ダクト
5a ダンパ
6 還気口
7 リターンダクト
8 分岐ダクト
8a ダンパ
9 外気ダクト
9a ダンパ
9b 冷却コイル
10 ガス精製装置
11 ファン
12 冷却コイル
13 回転ロータ
13a 処理部
13b 再生部
13c パージ部
14 パージダクト
14a ダンパ
15 再生用循環ダクト
15a ファン
15b ダンパ
16 加熱ヒータ(再生用)
17 再生排気ダクト
21 不活性ガス供給管
21a バルブ
22 配管
31 半導体製造装置
32 酸素濃度計
33 制御装置
R クリーンルーム

Claims (9)

  1. 製品を室内で製造するクリーンルームにおいて、
    前記クリーンルーム内に給気する送風機と、
    減湿機能を有する吸着材を収納した回転ロータを有するガス精製装置と、
    前記回転ロータの処理部に外気を導入する外気ダクトと、
    室内からの還気を前記送風機の入口側に戻すリターンダクトと、
    不活性ガス供給系からの不活性ガスを前記送風機の入口側及び/又はクリーンルーム内に供給可能な不活性ガス供給管と、
    前記リターンダクトから分岐して前記回転ロータの処理部に前記還気を導入可能な分岐ダクトと、
    前記リターンダクトから分岐して、前記回転ロータの再生部に還気を導入するガス精製装置用分岐ダクト、とを有し、
    前記外気ダクトからの外気を前記回転ロータの処理部を通過させて、その後前記送風機を経て室内に供給可能なように構成され、
    製品の製造時には、前記外気ダクトが閉鎖されるとともに、前記不活性ガス供給管及び分岐ダクトが開放され、前記ガス精製装置用分岐ダクトが閉鎖され、
    メンテナンス時には、前記外気ダクトが開放されるとともに、前記不活性ガス供給管が閉鎖され、分岐ダクトのバルブは閉鎖または半開され、前記ガス精製装置用分岐ダクトが開放されることを特徴とする、クリーンルームシステム。
  2. 前記回転ロータは、再生部の他にパージ部を有し、ガス精製装置用分岐ダクトからの還気は、当該パージ部及び/又は再生部に供給可能であることを特徴とする、請求項に記載のクリーンルームシステム。
  3. 前記回転ロータの再生部に外気が導入可能な、他の外気ダクトを有し、
    製品の製造時には、前記ガス精製装置用分岐ダクトが閉鎖されるとともに、前記他の外気ダクトが開放され、
    前記メンテナンス時には、前記ガス精製装置用分岐ダクトが開放されるとともに、前記他の外気ダクトが閉鎖されることを特徴とする、請求項に記載のクリーンルームシステム。
  4. 前記回転ロータのパージ部に外気が導入可能な、他の外気ダクトを有し、
    製品の製造時には、前記ガス精製装置用分岐ダクトが閉鎖されるとともに、前記他の外気ダクトが開放され、
    前記メンテナンス時には、前記ガス精製装置用分岐ダクトが開放されるとともに、前記他の外気ダクトが閉鎖されることを特徴とする、請求項に記載のクリーンルームシステム。
  5. 前記外気ダクトに接続され、回転ロータの処理部を迂回して再生部またはパージ部に外気が導入可能な、バイパス外気ダクトを有することを特徴とする、請求項1または2に記載のクリーンルームシステム。
  6. クリーンルーム内に前記製品の製造を行なう局所製造空間を備え、不活性ガス供給系からの不活性ガスは、当該局所製造空間に対しても供給可能であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のクリーンルームシステム。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のクリーンルームシステムを運転する方法であって、
    メンテナンス時において前記外気ダクトを開放し、前記不活性ガス供給管及び分岐ダクトを閉鎖し、前記クリーンルーム内に外気ダクトからの外気を前記回転ロータの処理部を通過させて、その後前記送風機を経て室内に供給した後、
    前記クリーンルーム内の酸素濃度が安全レベルに達した段階で、外気ダクトからの導入外気量を減じることを特徴とする、クリーンルームシステムの運転方法。
  8. 製品を室内で製造するクリーンルームを運転する方法であって、
    前記クリーンルームは、
    前記クリーンルーム内に給気する送風機と、
    減湿機能を有する吸着材を収納した回転ロータを有するガス精製装置と、
    前記回転ロータの処理部に外気を導入する外気ダクトと、
    前記外気ダクト設けられて、導入した外気のみを冷却する冷却コイルと、
    室内からの還気を前記送風機の入口側に戻すリターンダクトと、
    不活性ガス供給系からの不活性ガスを前記送風機の入口側及び/又はクリーンルーム内に供給可能な不活性ガス供給管と、
    前記リターンダクトから分岐して前記回転ロータの処理部に前記還気を導入可能な分岐ダクトと、
    前記外気ダクトからの外気と前記還気との混合気体を、前記処理部の上流側で冷却する他の冷却コイルと、を有し、
    前記外気ダクトからの外気を前記回転ロータの処理部を通過させて、その後前記送風機を経て室内に供給可能なように構成され、
    製品の製造時には、前記外気ダクトが閉鎖されるとともに、前記不活性ガス供給管及び分岐ダクトが開放されるものであり、
    メンテナンス時には、前記外気ダクトが開放されるとともに、前記不活性ガス供給管が閉鎖され、分岐ダクトのバルブは閉鎖または半開されるように構成されており、
    メンテナンス時において前記外気ダクトを開放し、前記不活性ガス供給管及び分岐ダクトを閉鎖し、前記クリーンルーム内に外気ダクトからの外気を前記回転ロータの処理部を通過させて、その後前記送風機を経て室内に供給した後、
    前記クリーンルーム内の酸素濃度が安全レベルに達した段階で、外気ダクトからの導入外気量を減じることを特徴とする、クリーンルームシステムの運転方法。
  9. クリーンルーム内の露点温度を計測し、メンテナンス時において露点が上昇した場合には、分岐ダクトの風量を制御して、回転ロータの処理部に導入する循環空気を増加させることを特徴とする、請求項7または8に記載のクリーンルームシステムの運転方法。
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